JP2004232290A - アスファルト混合物混合用のパグミルミキサー - Google Patents
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Abstract
【課題】パドルアームの耐久性を飛躍的に向上させると共に、メンテナンス作業を容易に、かつ低廉に行う。
【解決手段】パグミルミキサーのパドルアーム4には、パドルチップ5を固定するチップ取付部10aの回転移動方向イの先行側となる部分に、パドルチップ5を着脱可能に固定するボルト11a、ナットを覆う保護板部12が、パドルチップ5と反対側に突出して設けられると共に、アーム部10と取付基部9の回転移動方向イの先行側となる前面10b、側面9dに、耐摩耗性材料のアームライナー13と基部ライナー17とに分割したライナーがボルト14aとナット、取付ボルト16aと固定ナット16bで着脱可能に取り付けられている。アームライナー13に回転移動方向イの先行側にボルト14a、ナットを覆う保護板部13bが、アームライナー13の背面側に突出して設けられている。
【選択図】 図2
【解決手段】パグミルミキサーのパドルアーム4には、パドルチップ5を固定するチップ取付部10aの回転移動方向イの先行側となる部分に、パドルチップ5を着脱可能に固定するボルト11a、ナットを覆う保護板部12が、パドルチップ5と反対側に突出して設けられると共に、アーム部10と取付基部9の回転移動方向イの先行側となる前面10b、側面9dに、耐摩耗性材料のアームライナー13と基部ライナー17とに分割したライナーがボルト14aとナット、取付ボルト16aと固定ナット16bで着脱可能に取り付けられている。アームライナー13に回転移動方向イの先行側にボルト14a、ナットを覆う保護板部13bが、アームライナー13の背面側に突出して設けられている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アスファルトプラントや路上表層再生機等に設備されて、骨材とアスファルト溶融液とを混合してアスファルト混合物を製造したり、再生骨材をアスファルト混合物と混合して再生アスファルト混合物とするのに用いられるパグミルミキサーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、アスファルト合材(アスファルト混合物)を製造するアスファルトプラントのパグミルミキサーは、ミキサーケーシング内に回転自在に設けたシャフトの外周に、直径方向に向けて複数のパドルアームを取り付け、該パドルアームの先端のチップ取付部に耐摩耗性材料で構成されたパドルチップが固定して設けられ、前記シャフトを駆動手段で回転させてミキサーケーシング内のアスファルト混合物を前記パドルチップで撹拌するようになっている。そして、前記アスファルト混合物の撹拌の際に、アスファルト混合物中の骨材が前記シャフトや前記パドルアームに接触して徐々に摩耗し、破損に至るのを防ぐために、前記シャフトに摩耗防止用カバーを装着するもの(例えば、特許文献1参照)や、前記シャフトと前記パドルアームとに耐摩耗性材料で構成されたシャフトカバーとアームカバーを装着したもの(例えば、特許文献2参照)が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−140208号公報
【特許文献2】
実開平3−79314号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のパグミルミキサーは、前者にあっては、前記シャフトは摩耗防止カバーによって摩耗を防ぐことができるものの、前記パドルアームには何ら摩耗防止手段が施されていないので、その耐久性を維持することができない問題がある。また、後者にあっては、前記シャフトとパドルアームの両方がシャフトカバーとアームカバーとによって摩耗を防ぐことができるが、前記シャフトカバーとアームカバーは、共にパドルアームの先端側から該パドルアームに挿通してシャフトとパドルアームに装着した後に、前記パドルアームの先端にパドルチップをボルトで取り付けることにより、前記各カバーがシャフトやパドルアームから外れるのを防ぐ構造となっているので、前記パドルチップをパドルアームに取り付ける前記ボルトが摩耗してパドルチップを保持できなくなると、該パドルチップがパドルアームから脱落すると共に、前記各カバーが前記シャフトやパドルアームから外れてしまい、シャフトやパドルアームの摩耗を防止できなくなるばかりでなく、パグミルミキサーを破損するおそれがあると共に、パドルチップをパドルアームから取り外さないと、前記各カバーがシャフトやパドルアームから取り外すことができず、それらの交換作業を容易、迅速に行えない問題がある。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、パドルアームの耐久性を飛躍的に向上させることができると共に、メンテナンス作業を容易に、かつ低廉に行うことができるアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーは、ミキサーケーシング内に回転自在に設けたシャフトの外周に、直径方向に向けて複数のパドルアームを取り付け、該パドルアームのチップ取付部にパドルチップを固定してなり、前記シャフトを駆動手段で回転させてミキサーケーシング内のアスファルト混合物を撹拌するパグミルミキサーにおいて、前記パドルアームには、前記パドルチップを固定するチップ取付部の回転移動方向の先行側となる部分に、前記パドルチップを着脱可能に固定するボルト、ナットを覆う保護板部が、パドルチップと反対側に突出して設けられていることを特徴としている。
【0007】
請求項2に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーは、ミキサーケーシング内に回転自在に設けたシャフトの外周に、直径方向に向けて複数のパドルアームを取り付け、該パドルアームのチップ取付部にパドルチップを固定してなり、前記シャフトを駆動手段で回転させてミキサーケーシング内のアスファルト混合物を撹拌するパグミルミキサーにおいて、前記パドルアームには、その回転移動方向の先行側となる前面に、耐摩耗性材料からなるライナーがボルト、ナットで着脱可能に取り付けられていることを特徴としている。
【0008】
請求項3に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーは、請求項1に記載のパグミルミキサーにおいて、前記パドルアームには、その回転移動方向の先行側となる前面に、耐摩耗性材料からなるライナーがボルト、ナットで着脱可能に取り付けられていることを特徴としている。
【0009】
請求項4に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーは、請求項2または3に記載のパグミルミキサーにおいて、前記ライナーが、前記パドルアームのアーム部に取り付けるアームライナーと、パドルアームの前記シャフトへの取付基部に取り付ける基部ライナーとに分割されており、前記アームライナーには、前記パドルアームの回転移動方向の先行側となる部分に、前記ボルト、ナットを覆う保護板部が、パドルアームの背面側に突き出して設けられていることを特徴としている。
【0010】
請求項5に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーは、請求項4に記載のパグミルミキサーにおいて、前記アームライナーがそのパドルアームの軸方向における両端部を、前記パドルアームの保護板部のパドルアームの軸方向における内端部と、前記基部ライナーの前記取付基部に対する取付部とに当接させて設けられていることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーについて、図面を参照して説明する。
図1において、1は本発明の一実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーである。該パグミルミキサー1は、アスファルトプラントに設備される2軸式のパグミルミキサーであり、両端部壁2a,2a(片方のみ図示)に両側壁2b,2bを結合して形成された平面視で矩形状の箱体2cの下部に、正面視(横断面視)で二つの円弧部2d,2dを有する底部2eを結合し形成され、上部が開口されたミキサーケーシング2と、該ミキサーケーシング2の両端部壁2a,2aに軸受により支持され、ミキサーケーシング2内に回転自在に設けられている2本の平行なシャフト3,3と、該シャフト3,3の外周に着脱可能に取り付けられ、その直径方向に向けられた複数のパドルアーム4と、該パドルアーム4の先端に着脱可能に固定された耐摩耗性材料からなるパドルチップ5と、前記シャフト3,3を同期して互いに反対方向へ回転させる駆動手段(図示せず)とを備えている。
【0012】
そして、前記駆動手段によってシャフト3,3を回転させることにより、ミキサーケーシング2内に供給された乾燥骨材、フィラーとアスファルト溶融液等とを、前記パドルチップ5の撹拌作用によって混合させてアスファルト混合物を製造した後に、前記ミキサーケーシング2の底部2eに開口された排出口6に設けられているゲート7を開いて、該排出口6から前記製造されたアスファルト混合物を取り出すようになっている。
なお、前記パドルアーム4にパドルチップ5を取り付けてなるミキサーアーム8は、各シャフト3の周方向に複数取り付けられたミキサーアーム群が、前記シャフト3の軸方向に沿って、周方向の位相を異ならせて複数群設けられると共に、前記シャフト3の軸方向に隣接するミキサーアーム8のパドルチップ5は、シャフト3の軸線方向に対して互いに反対方向に傾斜されており、パドルチップ5によるアスファルト混合物の撹拌効果を高め得るようになっている。
【0013】
次に、図2〜図8を参照して前記ミキサーアーム8の詳細について説明する。
前記パドルアーム4は、平面視(図3)が矩形状で、横断面がコ字状に形成された取付基部9と、該取付基部9の外面9a側に一体に固定され、該外面9aに対して垂直、若しくは垂直から僅かに傾斜していて、前記シャフト3の軸線方向に対して略45度傾斜させて設けられたアーム部10とからなり、該アーム部10の先端のチップ取付部10aの前面(パドルアーム4の回転移動方向イの先行側の面)10bに、同様に略45度傾斜させた前記パドルチップ5が、該パドルチップ5の前面側から前記先端取付部10aに挿通した一対のボルト11a,11aと、これらに螺合した一対のナット11b,11bとにより着脱可能に固定されている。そして、前記チップ取付部10aにおけるパドルアーム4(ミキサーアーム8)の回転移動方向イの先行側端部10cには、チップ取付部10aの前記前面10bと反対の背面10d側へ、前記ボルト11aの突出長さよりやや高く突き出した保護板部12が一体に設けられている。
【0014】
また、前記アーム部10のチップ取付部10aと前記取付基部9との間の部分には、その略全長のわたり、アーム部10の前面10bに沿って耐摩耗性材料からなるアームライナー(ライナー)13が装着され、該アームライナー13の前面13a側からアーム部10に挿通した1つのボルト14aと、これに螺合したナット14bとにより着脱可能に固定されている。そして、前記アームライナー13におけるパドルアーム4の回転移動方向イの先行側端部13bには、アームライナー13の前面13aと反対の背面13c側へ、前記ボルト14aの突出長さよりやや高く突き出した保護板部15が一体に設けられている。前記パドルアーム10の取付基部9は、その内面9b側に形成された角型嵌合溝9cを前記シャフト3の角形軸部3aの半周部に嵌合させて、該シャフト3の直径方向の反対側に取り付けられる勝手違いのパドルアーム4の取付基部9と一緒に、それらの両側部の各一対のボルト穴に、それぞれ一対の取付ボルト(ボルト)16a,16aを挿通して、それらに螺合した固定ナット(ナット)16b,16bを締め付けることにより前記シャフト3に着脱可能に固定されている。
【0015】
さらに、前記取付基部9におけるパドルアーム4の回転移動方向イの先行側の側面9dには、該側面9dの略全面を覆う耐摩耗性材料からなる基部ライナー(ライナー)17が、それに直角な方向に一体に形成した取付板部(取付部分)17aを前記取付基部9の外面9aに前記取付ボルト16a、固定ナット16bで固定することによって着脱可能に取り付けられている。前記取付板部17aは、平面視(図3)で前記パドルアーム4のアーム部10の前面10bの傾斜面に沿う傾斜辺を有する変形した5角形に形成されており、前記アームライナー13は、その内端(図2、図4、図5で下端部)13dが前記取付板部17aの前記傾斜辺に沿う外面17bに当接され、また、その外端(図2、図4、図5で上端)13eが前記チップ取付部10aの保護板部12の内端(図2、図4、図5で下端)12aに当接されて位置決めされ、アームライナー13のアーム部10への取付を1本のボルト14a、ナット14bで行うものであっても、アーム部10からアームライナー13が容易に外れたりしないようになっている。
【0016】
前記実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーにおいては、アスファルトプラントでアスファルト合材(アスファルト混合物)を製造する際、前記駆動手段(図示せず)によって前記各シャフト3,3が互いに反対のイ矢方向に同期回転され、ミキサーケーシング2内に供給された乾燥骨材、フィラーとアスファルト溶融液等とが、前記ミキサーアーム8におけるパドルアーム4のパドルチップ5による撹拌作用によって混合される。その際、ミキサーアーム8は、そのパドルアーム4やパドルチップ5の回転移動方向イの先行側の前面が、アスファルト混合物中の骨材に接触することにより摩滅作用を受けることとなる。
【0017】
しかし、前記パドルチップ5は耐摩耗性材料で構成されているので、殆ど摩耗することはない。一方、前記パドルアーム4は、そのアーム部10の回転移動方向イの先行側の前面10bに耐摩耗性材料からなるアームライナー13が取り付けられ、また、前記シャフト3への取付基部9の、パドルアーム4の回転移動方向イの先行側の側面9dに、耐摩耗性材料からなる基部ライナー17が取り付けられているので、アーム部10の前面10bと取付基部9の側面9dが直接にアスファルト混合物中の骨材に接触することがなく、前記前面10bと側面9dが摩耗することはない。
【0018】
しかも、前記アーム部10のチップ取付部10aにアーム部10の回転移動方向イの先行側端部10cに保護板部12が設けられているので、前記パドルチップ5を前記チップ取付部10aに取り付けるボルト11a、ナット11bが相対的に流動する骨材に直接に衝突、接触されることがなく、前記ボルト11a、ナット11bの摩耗を可及的に少なくすることができ、これにより、ボルト11a、ナット11bの摩耗によるパドルチップ5のアーム部10(パドルアーム4)からの脱落を防ぐことができる。
【0019】
さらに、前記アームライナー13におけるアーム部10の回転移動方向イの先行側端部13bに保護板部15が設けられているので、アームライナー13をアーム部10に取り付けるボルト14a、ナット14bが相対的に流動する骨材に強く押圧、接触されることがなく、前記ボルト14a、ナット14bの摩耗を可及的に少なくすることができ、これにより、ボルト14a、ナット14bの摩耗によるアームライナー13のアーム部10(パドルアーム4)からの脱落を防ぎ、アーム部10の摩耗を確実に防ぐことができる。
【0020】
また、前記パドルアーム4の取付基部9の回転移動方向イの先行側の側面9dが基部ライナー17によって摩耗を防止されるので、前記取付基部9をシャフト3に取り付ける取付ボルト16aの頭部を支える支持面が、従来のように、摩耗により欠損して取付ボルト16aが緩んだり、固定ボルト16aも頭部が摩耗して取付基部9のシャフト3への固定ができなくなって、前記シャフト3からパッドルアーム4が脱落する事態の発生を確実に防ぐことができる。
【0021】
前記パグミルミキサー1が長期間アスファルト混合物の撹拌作用を行ったときは、前記ミキサーアーム8のパドルチップ5、アームライナー13および基部ライナー17は、耐摩耗性材料で構成されていても、徐々に摩耗するので、その摩耗状態を見て新規のものと交換したりするメンテナンス作業が必要となる。その場合、ミキサーアーム8(パドルアーム4)は、前記シャフト3からの直径方向の距離によって、周速の違い等にもとづく摩耗作用の受け方も異なるため、前記パドルチップ5、アームライナー13および基部ライナー17は、摩耗の度合も異なり、その交換時期も異なっており、それぞれ、所要の時期に、前記ボルト11a,14a、ナット11b,14b、取付ボルト16a、固定ナット16bを取り外して交換作業を行う。その際、前記ボルト11a,14aとナット11b,14b、取付ボルト16aと固定ナット16bは、前記アーム部10のチップ取付部10aに設けた保護板部12、アームライナー13に設けた保護板部15、取付基部9に設けた基部ライナー17によって、それぞれ、摩耗を防止されるので、それらのねじ部が摩損して締め、緩め操作が不能になることがなく、前記パドルチップ5、アームライナー13および基部ライナー17の交換作業を円滑、容易に行うことができる。
【0022】
したがって、前記実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサー1によれば、前記アームライナー13と基部ライナー17とに分割して構成された耐摩耗性材料からなるライナーにより、前記ミキサーアーム8のパドルアーム4の摩耗や、該パドルアーム4にパドルチップ5や前記ライナーを取り付けたり、パドルアーム4を前記シャフト3に取り付けるボルト11a,14a、取付ボルト16a、ナット11b,14b、固定ナット16bの摩耗を効果的に防止することができて、ミキサーアーム8の耐久性を飛躍的に向上させることができると共に、前記パドルチップ5や前記ライナー13,17等の耐摩耗部品も摩耗の度合に応じて個々に容易に交換することができて、メンテナンス作業が容易になり、その経費を低減することができる。
【0023】
なお、前記実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサー1においては、前記アーム部10を前記シャフト3に取り付ける取付基部9に前記基部ライナー17を取り付ける取付板部17aを平板状に形成し、その外面17bに前記取付ボルト16aの頭部を露出させて、前記取付基部9を取付板部17aと共締めによりシャフト3に固定すると共に、前記外面17bに前記アームライナー13の下端13dを当接させる構成としたが、これに代えて、図9、図10に示すように、前記保護板部17を前記取付基部9に取り付ける取付板部17cを厚めにして、その外面17bに前記取付ボルト16aの頭部が没入する穴17dを形成し、取付ボルト16aの頭部が前記外面17bから露出しないようにすると共に、前記外面17bに前記アーム部10の前面10bに沿う溝17eを形成して、前記アームライナー13の下端13dが該溝17eに嵌入するようにしてもよい。このようにすると、前記取付ボルト16aの頭部の摩耗を一層確実に防止することができると共に、前記アームライナー13のアーム部10への位置決め固定を一層確実にすることができる。
【0024】
また、前記実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーを、アスファルトプラントに設備されて、乾燥骨材とアスファルト溶融液等とを混合してアスファルト混合物を製造するものに適用する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、リサイクルプラントや路上表層再生機等に設備されて、舗装道路を掻き起こして生じたアスファルト舗装廃材をアスファルト混合物と混合して、路上に敷き均すのに使用する再生アスファルト混合物とするものに適用することもできる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば以下の優れた効果を奏する。
請求項1に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーによれば、パドルアームに、パドルチップを固定するチップ取付部の回転移動方向の先行側となる部分に、前記パドルチップを着脱可能に固定するボルト、ナットを覆う保護板部が、パドルチップと反対側に突出して設けられているので、前記ボルト、ナットの摩耗を効果的に防止することができ、前記パドルチップのパドルアームからの脱落を確実に防ぐことができると共に、パドルチップの交換も円滑、容易に行うことができる。
【0026】
請求項2に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーによれば、パドルアームに、その回転移動方向の先行側となる前面に、耐摩耗性材料からなるライナーがボルト、ナットで着脱可能に取り付けられているので、該ライナーによってパドルアームの摩耗を防止することができて、該パドルアームの耐久性を飛躍的に向上させることができる。
【0027】
請求項3に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーによれば、請求項1に係る発明による効果に加えて、請求項2に係る発明による効果を確実に奏することができる。
【0028】
請求項4に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーによれば、ライナーは、パドルアームのアーム部に取り付けるアームライナーと、パドルアームのシャフトへの取付基部に取り付ける基部ライナーとに分割されており、前記アームライナーには、前記パドルアームの回転移動方向の先行側となる部分に、前記アームライナーをパドルアームに取り付けるボルト、ナットを覆う保護板部が、パドルアームの背面側に突き出して設けられているので、前記ボルト、ナットの摩耗を効果的に防止することができると共に、各ライナーをそれらの摩耗状態に応じて個々に交換することができて、メンテナンス作業が容易になり、その経費を低減することができる。
【0029】
請求項5に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーによれば、アームライナーが、そのパドルアームの軸方向における両端部を、パドルアームの保護板部のパドルアームの軸方向における内端部と、基部ライナーの取付基部に対する取付部分とに当接させて設けられているので、前記アームライナーをパドルアームに対し、確実に位置決めして、1本のボルト、ナットでも緩むことなく、しっかりと取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーを示す横断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーにおけるミキサーアームの正面図である。
【図3】図2のA矢視図である。
【図4】図3のB矢視図である。
【図5】図4のC矢視図である。
【図6】図4のD−D断面図である。
【図7】図4のE−E断面図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーにおけるミキサーアームの斜視図である。
【図9】パドルアームのシャフトへの取付基部に取り付ける基部ライナーの他の例を示す平面図である。
【図10】図9のF−F断面図である。
【符号の説明】
1 パグミルミキサー
2 ミキサーケーシング
3 シャフト
4 パドルアーム
5 パドルチップ
8 ミキサーアーム
9 取付基部
9d 側面
10 アーム部
10b 前面
10c,13b 先行側端部
11a,14a ボルト
11b,14b ナット
12,15 保護板部
13 アームライナー
16a 取付ボルト(ボルト)
16b 固定ナット(ナット)
17 基部ライナー
【発明の属する技術分野】
本発明は、アスファルトプラントや路上表層再生機等に設備されて、骨材とアスファルト溶融液とを混合してアスファルト混合物を製造したり、再生骨材をアスファルト混合物と混合して再生アスファルト混合物とするのに用いられるパグミルミキサーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、アスファルト合材(アスファルト混合物)を製造するアスファルトプラントのパグミルミキサーは、ミキサーケーシング内に回転自在に設けたシャフトの外周に、直径方向に向けて複数のパドルアームを取り付け、該パドルアームの先端のチップ取付部に耐摩耗性材料で構成されたパドルチップが固定して設けられ、前記シャフトを駆動手段で回転させてミキサーケーシング内のアスファルト混合物を前記パドルチップで撹拌するようになっている。そして、前記アスファルト混合物の撹拌の際に、アスファルト混合物中の骨材が前記シャフトや前記パドルアームに接触して徐々に摩耗し、破損に至るのを防ぐために、前記シャフトに摩耗防止用カバーを装着するもの(例えば、特許文献1参照)や、前記シャフトと前記パドルアームとに耐摩耗性材料で構成されたシャフトカバーとアームカバーを装着したもの(例えば、特許文献2参照)が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−140208号公報
【特許文献2】
実開平3−79314号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のパグミルミキサーは、前者にあっては、前記シャフトは摩耗防止カバーによって摩耗を防ぐことができるものの、前記パドルアームには何ら摩耗防止手段が施されていないので、その耐久性を維持することができない問題がある。また、後者にあっては、前記シャフトとパドルアームの両方がシャフトカバーとアームカバーとによって摩耗を防ぐことができるが、前記シャフトカバーとアームカバーは、共にパドルアームの先端側から該パドルアームに挿通してシャフトとパドルアームに装着した後に、前記パドルアームの先端にパドルチップをボルトで取り付けることにより、前記各カバーがシャフトやパドルアームから外れるのを防ぐ構造となっているので、前記パドルチップをパドルアームに取り付ける前記ボルトが摩耗してパドルチップを保持できなくなると、該パドルチップがパドルアームから脱落すると共に、前記各カバーが前記シャフトやパドルアームから外れてしまい、シャフトやパドルアームの摩耗を防止できなくなるばかりでなく、パグミルミキサーを破損するおそれがあると共に、パドルチップをパドルアームから取り外さないと、前記各カバーがシャフトやパドルアームから取り外すことができず、それらの交換作業を容易、迅速に行えない問題がある。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、パドルアームの耐久性を飛躍的に向上させることができると共に、メンテナンス作業を容易に、かつ低廉に行うことができるアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーは、ミキサーケーシング内に回転自在に設けたシャフトの外周に、直径方向に向けて複数のパドルアームを取り付け、該パドルアームのチップ取付部にパドルチップを固定してなり、前記シャフトを駆動手段で回転させてミキサーケーシング内のアスファルト混合物を撹拌するパグミルミキサーにおいて、前記パドルアームには、前記パドルチップを固定するチップ取付部の回転移動方向の先行側となる部分に、前記パドルチップを着脱可能に固定するボルト、ナットを覆う保護板部が、パドルチップと反対側に突出して設けられていることを特徴としている。
【0007】
請求項2に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーは、ミキサーケーシング内に回転自在に設けたシャフトの外周に、直径方向に向けて複数のパドルアームを取り付け、該パドルアームのチップ取付部にパドルチップを固定してなり、前記シャフトを駆動手段で回転させてミキサーケーシング内のアスファルト混合物を撹拌するパグミルミキサーにおいて、前記パドルアームには、その回転移動方向の先行側となる前面に、耐摩耗性材料からなるライナーがボルト、ナットで着脱可能に取り付けられていることを特徴としている。
【0008】
請求項3に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーは、請求項1に記載のパグミルミキサーにおいて、前記パドルアームには、その回転移動方向の先行側となる前面に、耐摩耗性材料からなるライナーがボルト、ナットで着脱可能に取り付けられていることを特徴としている。
【0009】
請求項4に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーは、請求項2または3に記載のパグミルミキサーにおいて、前記ライナーが、前記パドルアームのアーム部に取り付けるアームライナーと、パドルアームの前記シャフトへの取付基部に取り付ける基部ライナーとに分割されており、前記アームライナーには、前記パドルアームの回転移動方向の先行側となる部分に、前記ボルト、ナットを覆う保護板部が、パドルアームの背面側に突き出して設けられていることを特徴としている。
【0010】
請求項5に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーは、請求項4に記載のパグミルミキサーにおいて、前記アームライナーがそのパドルアームの軸方向における両端部を、前記パドルアームの保護板部のパドルアームの軸方向における内端部と、前記基部ライナーの前記取付基部に対する取付部とに当接させて設けられていることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーについて、図面を参照して説明する。
図1において、1は本発明の一実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーである。該パグミルミキサー1は、アスファルトプラントに設備される2軸式のパグミルミキサーであり、両端部壁2a,2a(片方のみ図示)に両側壁2b,2bを結合して形成された平面視で矩形状の箱体2cの下部に、正面視(横断面視)で二つの円弧部2d,2dを有する底部2eを結合し形成され、上部が開口されたミキサーケーシング2と、該ミキサーケーシング2の両端部壁2a,2aに軸受により支持され、ミキサーケーシング2内に回転自在に設けられている2本の平行なシャフト3,3と、該シャフト3,3の外周に着脱可能に取り付けられ、その直径方向に向けられた複数のパドルアーム4と、該パドルアーム4の先端に着脱可能に固定された耐摩耗性材料からなるパドルチップ5と、前記シャフト3,3を同期して互いに反対方向へ回転させる駆動手段(図示せず)とを備えている。
【0012】
そして、前記駆動手段によってシャフト3,3を回転させることにより、ミキサーケーシング2内に供給された乾燥骨材、フィラーとアスファルト溶融液等とを、前記パドルチップ5の撹拌作用によって混合させてアスファルト混合物を製造した後に、前記ミキサーケーシング2の底部2eに開口された排出口6に設けられているゲート7を開いて、該排出口6から前記製造されたアスファルト混合物を取り出すようになっている。
なお、前記パドルアーム4にパドルチップ5を取り付けてなるミキサーアーム8は、各シャフト3の周方向に複数取り付けられたミキサーアーム群が、前記シャフト3の軸方向に沿って、周方向の位相を異ならせて複数群設けられると共に、前記シャフト3の軸方向に隣接するミキサーアーム8のパドルチップ5は、シャフト3の軸線方向に対して互いに反対方向に傾斜されており、パドルチップ5によるアスファルト混合物の撹拌効果を高め得るようになっている。
【0013】
次に、図2〜図8を参照して前記ミキサーアーム8の詳細について説明する。
前記パドルアーム4は、平面視(図3)が矩形状で、横断面がコ字状に形成された取付基部9と、該取付基部9の外面9a側に一体に固定され、該外面9aに対して垂直、若しくは垂直から僅かに傾斜していて、前記シャフト3の軸線方向に対して略45度傾斜させて設けられたアーム部10とからなり、該アーム部10の先端のチップ取付部10aの前面(パドルアーム4の回転移動方向イの先行側の面)10bに、同様に略45度傾斜させた前記パドルチップ5が、該パドルチップ5の前面側から前記先端取付部10aに挿通した一対のボルト11a,11aと、これらに螺合した一対のナット11b,11bとにより着脱可能に固定されている。そして、前記チップ取付部10aにおけるパドルアーム4(ミキサーアーム8)の回転移動方向イの先行側端部10cには、チップ取付部10aの前記前面10bと反対の背面10d側へ、前記ボルト11aの突出長さよりやや高く突き出した保護板部12が一体に設けられている。
【0014】
また、前記アーム部10のチップ取付部10aと前記取付基部9との間の部分には、その略全長のわたり、アーム部10の前面10bに沿って耐摩耗性材料からなるアームライナー(ライナー)13が装着され、該アームライナー13の前面13a側からアーム部10に挿通した1つのボルト14aと、これに螺合したナット14bとにより着脱可能に固定されている。そして、前記アームライナー13におけるパドルアーム4の回転移動方向イの先行側端部13bには、アームライナー13の前面13aと反対の背面13c側へ、前記ボルト14aの突出長さよりやや高く突き出した保護板部15が一体に設けられている。前記パドルアーム10の取付基部9は、その内面9b側に形成された角型嵌合溝9cを前記シャフト3の角形軸部3aの半周部に嵌合させて、該シャフト3の直径方向の反対側に取り付けられる勝手違いのパドルアーム4の取付基部9と一緒に、それらの両側部の各一対のボルト穴に、それぞれ一対の取付ボルト(ボルト)16a,16aを挿通して、それらに螺合した固定ナット(ナット)16b,16bを締め付けることにより前記シャフト3に着脱可能に固定されている。
【0015】
さらに、前記取付基部9におけるパドルアーム4の回転移動方向イの先行側の側面9dには、該側面9dの略全面を覆う耐摩耗性材料からなる基部ライナー(ライナー)17が、それに直角な方向に一体に形成した取付板部(取付部分)17aを前記取付基部9の外面9aに前記取付ボルト16a、固定ナット16bで固定することによって着脱可能に取り付けられている。前記取付板部17aは、平面視(図3)で前記パドルアーム4のアーム部10の前面10bの傾斜面に沿う傾斜辺を有する変形した5角形に形成されており、前記アームライナー13は、その内端(図2、図4、図5で下端部)13dが前記取付板部17aの前記傾斜辺に沿う外面17bに当接され、また、その外端(図2、図4、図5で上端)13eが前記チップ取付部10aの保護板部12の内端(図2、図4、図5で下端)12aに当接されて位置決めされ、アームライナー13のアーム部10への取付を1本のボルト14a、ナット14bで行うものであっても、アーム部10からアームライナー13が容易に外れたりしないようになっている。
【0016】
前記実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーにおいては、アスファルトプラントでアスファルト合材(アスファルト混合物)を製造する際、前記駆動手段(図示せず)によって前記各シャフト3,3が互いに反対のイ矢方向に同期回転され、ミキサーケーシング2内に供給された乾燥骨材、フィラーとアスファルト溶融液等とが、前記ミキサーアーム8におけるパドルアーム4のパドルチップ5による撹拌作用によって混合される。その際、ミキサーアーム8は、そのパドルアーム4やパドルチップ5の回転移動方向イの先行側の前面が、アスファルト混合物中の骨材に接触することにより摩滅作用を受けることとなる。
【0017】
しかし、前記パドルチップ5は耐摩耗性材料で構成されているので、殆ど摩耗することはない。一方、前記パドルアーム4は、そのアーム部10の回転移動方向イの先行側の前面10bに耐摩耗性材料からなるアームライナー13が取り付けられ、また、前記シャフト3への取付基部9の、パドルアーム4の回転移動方向イの先行側の側面9dに、耐摩耗性材料からなる基部ライナー17が取り付けられているので、アーム部10の前面10bと取付基部9の側面9dが直接にアスファルト混合物中の骨材に接触することがなく、前記前面10bと側面9dが摩耗することはない。
【0018】
しかも、前記アーム部10のチップ取付部10aにアーム部10の回転移動方向イの先行側端部10cに保護板部12が設けられているので、前記パドルチップ5を前記チップ取付部10aに取り付けるボルト11a、ナット11bが相対的に流動する骨材に直接に衝突、接触されることがなく、前記ボルト11a、ナット11bの摩耗を可及的に少なくすることができ、これにより、ボルト11a、ナット11bの摩耗によるパドルチップ5のアーム部10(パドルアーム4)からの脱落を防ぐことができる。
【0019】
さらに、前記アームライナー13におけるアーム部10の回転移動方向イの先行側端部13bに保護板部15が設けられているので、アームライナー13をアーム部10に取り付けるボルト14a、ナット14bが相対的に流動する骨材に強く押圧、接触されることがなく、前記ボルト14a、ナット14bの摩耗を可及的に少なくすることができ、これにより、ボルト14a、ナット14bの摩耗によるアームライナー13のアーム部10(パドルアーム4)からの脱落を防ぎ、アーム部10の摩耗を確実に防ぐことができる。
【0020】
また、前記パドルアーム4の取付基部9の回転移動方向イの先行側の側面9dが基部ライナー17によって摩耗を防止されるので、前記取付基部9をシャフト3に取り付ける取付ボルト16aの頭部を支える支持面が、従来のように、摩耗により欠損して取付ボルト16aが緩んだり、固定ボルト16aも頭部が摩耗して取付基部9のシャフト3への固定ができなくなって、前記シャフト3からパッドルアーム4が脱落する事態の発生を確実に防ぐことができる。
【0021】
前記パグミルミキサー1が長期間アスファルト混合物の撹拌作用を行ったときは、前記ミキサーアーム8のパドルチップ5、アームライナー13および基部ライナー17は、耐摩耗性材料で構成されていても、徐々に摩耗するので、その摩耗状態を見て新規のものと交換したりするメンテナンス作業が必要となる。その場合、ミキサーアーム8(パドルアーム4)は、前記シャフト3からの直径方向の距離によって、周速の違い等にもとづく摩耗作用の受け方も異なるため、前記パドルチップ5、アームライナー13および基部ライナー17は、摩耗の度合も異なり、その交換時期も異なっており、それぞれ、所要の時期に、前記ボルト11a,14a、ナット11b,14b、取付ボルト16a、固定ナット16bを取り外して交換作業を行う。その際、前記ボルト11a,14aとナット11b,14b、取付ボルト16aと固定ナット16bは、前記アーム部10のチップ取付部10aに設けた保護板部12、アームライナー13に設けた保護板部15、取付基部9に設けた基部ライナー17によって、それぞれ、摩耗を防止されるので、それらのねじ部が摩損して締め、緩め操作が不能になることがなく、前記パドルチップ5、アームライナー13および基部ライナー17の交換作業を円滑、容易に行うことができる。
【0022】
したがって、前記実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサー1によれば、前記アームライナー13と基部ライナー17とに分割して構成された耐摩耗性材料からなるライナーにより、前記ミキサーアーム8のパドルアーム4の摩耗や、該パドルアーム4にパドルチップ5や前記ライナーを取り付けたり、パドルアーム4を前記シャフト3に取り付けるボルト11a,14a、取付ボルト16a、ナット11b,14b、固定ナット16bの摩耗を効果的に防止することができて、ミキサーアーム8の耐久性を飛躍的に向上させることができると共に、前記パドルチップ5や前記ライナー13,17等の耐摩耗部品も摩耗の度合に応じて個々に容易に交換することができて、メンテナンス作業が容易になり、その経費を低減することができる。
【0023】
なお、前記実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサー1においては、前記アーム部10を前記シャフト3に取り付ける取付基部9に前記基部ライナー17を取り付ける取付板部17aを平板状に形成し、その外面17bに前記取付ボルト16aの頭部を露出させて、前記取付基部9を取付板部17aと共締めによりシャフト3に固定すると共に、前記外面17bに前記アームライナー13の下端13dを当接させる構成としたが、これに代えて、図9、図10に示すように、前記保護板部17を前記取付基部9に取り付ける取付板部17cを厚めにして、その外面17bに前記取付ボルト16aの頭部が没入する穴17dを形成し、取付ボルト16aの頭部が前記外面17bから露出しないようにすると共に、前記外面17bに前記アーム部10の前面10bに沿う溝17eを形成して、前記アームライナー13の下端13dが該溝17eに嵌入するようにしてもよい。このようにすると、前記取付ボルト16aの頭部の摩耗を一層確実に防止することができると共に、前記アームライナー13のアーム部10への位置決め固定を一層確実にすることができる。
【0024】
また、前記実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーを、アスファルトプラントに設備されて、乾燥骨材とアスファルト溶融液等とを混合してアスファルト混合物を製造するものに適用する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、リサイクルプラントや路上表層再生機等に設備されて、舗装道路を掻き起こして生じたアスファルト舗装廃材をアスファルト混合物と混合して、路上に敷き均すのに使用する再生アスファルト混合物とするものに適用することもできる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば以下の優れた効果を奏する。
請求項1に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーによれば、パドルアームに、パドルチップを固定するチップ取付部の回転移動方向の先行側となる部分に、前記パドルチップを着脱可能に固定するボルト、ナットを覆う保護板部が、パドルチップと反対側に突出して設けられているので、前記ボルト、ナットの摩耗を効果的に防止することができ、前記パドルチップのパドルアームからの脱落を確実に防ぐことができると共に、パドルチップの交換も円滑、容易に行うことができる。
【0026】
請求項2に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーによれば、パドルアームに、その回転移動方向の先行側となる前面に、耐摩耗性材料からなるライナーがボルト、ナットで着脱可能に取り付けられているので、該ライナーによってパドルアームの摩耗を防止することができて、該パドルアームの耐久性を飛躍的に向上させることができる。
【0027】
請求項3に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーによれば、請求項1に係る発明による効果に加えて、請求項2に係る発明による効果を確実に奏することができる。
【0028】
請求項4に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーによれば、ライナーは、パドルアームのアーム部に取り付けるアームライナーと、パドルアームのシャフトへの取付基部に取り付ける基部ライナーとに分割されており、前記アームライナーには、前記パドルアームの回転移動方向の先行側となる部分に、前記アームライナーをパドルアームに取り付けるボルト、ナットを覆う保護板部が、パドルアームの背面側に突き出して設けられているので、前記ボルト、ナットの摩耗を効果的に防止することができると共に、各ライナーをそれらの摩耗状態に応じて個々に交換することができて、メンテナンス作業が容易になり、その経費を低減することができる。
【0029】
請求項5に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーによれば、アームライナーが、そのパドルアームの軸方向における両端部を、パドルアームの保護板部のパドルアームの軸方向における内端部と、基部ライナーの取付基部に対する取付部分とに当接させて設けられているので、前記アームライナーをパドルアームに対し、確実に位置決めして、1本のボルト、ナットでも緩むことなく、しっかりと取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーを示す横断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーにおけるミキサーアームの正面図である。
【図3】図2のA矢視図である。
【図4】図3のB矢視図である。
【図5】図4のC矢視図である。
【図6】図4のD−D断面図である。
【図7】図4のE−E断面図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係るアスファルト混合物混合用のパグミルミキサーにおけるミキサーアームの斜視図である。
【図9】パドルアームのシャフトへの取付基部に取り付ける基部ライナーの他の例を示す平面図である。
【図10】図9のF−F断面図である。
【符号の説明】
1 パグミルミキサー
2 ミキサーケーシング
3 シャフト
4 パドルアーム
5 パドルチップ
8 ミキサーアーム
9 取付基部
9d 側面
10 アーム部
10b 前面
10c,13b 先行側端部
11a,14a ボルト
11b,14b ナット
12,15 保護板部
13 アームライナー
16a 取付ボルト(ボルト)
16b 固定ナット(ナット)
17 基部ライナー
Claims (5)
- ミキサーケーシング内に回転自在に設けたシャフトの外周に、直径方向に向けて複数のパドルアームを取り付け、該パドルアームのチップ取付部にパドルチップを固定してなり、前記シャフトを駆動手段で回転させてミキサーケーシング内のアスファルト混合物を撹拌するパグミルミキサーにおいて、
前記パドルアームには、前記パドルチップを固定するチップ取付部の回転移動方向の先行側となる部分に、前記パドルチップを着脱可能に固定するボルト、ナットを覆う保護板部が、パドルチップと反対側に突出して設けられていることを特徴とするアスファルト混合物混合用のパグミルミキサー。 - ミキサーケーシング内に回転自在に設けたシャフトの外周に、直径方向に向けて複数のパドルアームを取り付け、該パドルアームのチップ取付部にパドルチップを固定してなり、前記シャフトを駆動手段で回転させてミキサーケーシング内のアスファルト混合物を撹拌するパグミルミキサーにおいて、
前記パドルアームには、その回転移動方向の先行側となる前面に、耐摩耗性材料からなるライナーがボルト、ナットで着脱可能に取り付けられていることを特徴とするアスファルト混合物混合用のパグミルミキサー。 - 前記パドルアームには、その回転移動方向の先行側となる前面に、耐摩耗性材料からなるライナーがボルト、ナットで着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のアスファルト混合物混合用のパグミルミキサー。
- 前記ライナーは、前記パドルアームのアーム部に取り付けるアームライナーと、パドルアームの前記シャフトへの取付基部に取り付ける基部ライナーとに分割されており、前記アームライナーには、前記パドルアームの回転移動方向の先行側となる部分に、前記ボルト、ナットを覆う保護板部が、パドルアームの背面側に突き出して設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載のアスファルト混合物混合用のパグミルミキサー。
- 前記アームライナーは、そのパドルアームの軸方向における両端部を、前記パドルアームの保護板部のパドルアームの軸方向における内端部と、前記基部ライナーの前記取付基部に対する取付部分とに当接させて設けられていることを特徴とする請求項4に記載のアスファルト混合物混合用のパグミルミキサー。
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