JP2004227897A - 押しボタンスイッチの導光構造 - Google Patents
押しボタンスイッチの導光構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004227897A JP2004227897A JP2003013657A JP2003013657A JP2004227897A JP 2004227897 A JP2004227897 A JP 2004227897A JP 2003013657 A JP2003013657 A JP 2003013657A JP 2003013657 A JP2003013657 A JP 2003013657A JP 2004227897 A JP2004227897 A JP 2004227897A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light guide
- push button
- light
- guide member
- switch
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000009792 diffusion process Methods 0.000 claims description 14
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims description 6
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims description 6
- 229920000178 Acrylic resin Polymers 0.000 claims description 4
- 239000004925 Acrylic resin Substances 0.000 claims description 4
- 229920005668 polycarbonate resin Polymers 0.000 claims description 3
- 239000004431 polycarbonate resin Substances 0.000 claims description 3
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 22
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 4
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 4
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
- 229920000515 polycarbonate Polymers 0.000 description 3
- 239000004417 polycarbonate Substances 0.000 description 3
- 239000002699 waste material Substances 0.000 description 3
- 239000000463 material Substances 0.000 description 2
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 2
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 2
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 1
- 239000004020 conductor Substances 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 230000003028 elevating effect Effects 0.000 description 1
- 238000005286 illumination Methods 0.000 description 1
- 235000013372 meat Nutrition 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Switch Cases, Indication, And Locking (AREA)
- Push-Button Switches (AREA)
Abstract
【課題】押しボタンを輝度ムラなく照明できる押しボタンスイッチの導光構造を提供する。
【解決手段】押しボタン10により動作されるスイッチ4によりLED7を発光させて、押しボタン10を下方より照明する押しボタンスイッチの導光構造であって、上面が平面で、かつ底面が円弧状に湾曲するよう形成された導光部材9を押しボタン10の下方に設置すると共に、導光部材9の底部より上面側に向けて形成したスリット状の導光部9aにLED7を設けたもので、LED7より発光された光は導光部材9内で全反射されて押しボタン10へと向うため、LED7より発せられた全光量を無駄なく使用して押しボタン10を照明することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】押しボタン10により動作されるスイッチ4によりLED7を発光させて、押しボタン10を下方より照明する押しボタンスイッチの導光構造であって、上面が平面で、かつ底面が円弧状に湾曲するよう形成された導光部材9を押しボタン10の下方に設置すると共に、導光部材9の底部より上面側に向けて形成したスリット状の導光部9aにLED7を設けたもので、LED7より発光された光は導光部材9内で全反射されて押しボタン10へと向うため、LED7より発せられた全光量を無駄なく使用して押しボタン10を照明することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はLEDにより照明される押しボタンスイッチの導光構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来例えばエレベータの乗降口には、エレベータの昇降方向を指示する押しボタンスイッチが設置されている。
【0003】
この押しボタンスイッチの多くは、内部に光源を有していて、押しボタンを押すと光源が点灯し、押しボタンが動作したのを光により表示するように構成されている。
【0004】
またこの種の押しボタンスイッチとしては、例えば図16及び図17に記載されたものが公知である(当該従来技術は、文献公知発明ではない)。
【0005】
そして、図16及び図17に記載された押しボタンスイッチは、中央部にボタン孔aを有するほぼ箱形のベース部材b内に、復帰ばねcより付勢された操作プランジャdが昇降自在に収容されており、ベース部材bの底部には、固着具eにより基板fが固着されている。
【0006】
操作プランジャdの下面には、操作突起gが四隅に突設されていて、これら操作突起gの先端は、基板f上に設けられたゴム操作部材hに近接されており、操作プランジャdが復帰ばねcに抗して押圧されると、操作突起gの先端がゴム操作部材hの導電部iを、基板f上に形成された電極対jに圧接されて電極対j間を導通し、これによってスイッチがオンになって、基板f上に設けられたLEDkが点灯されると同時に、スイッチオン信号が外部へ出力されるようになっている。
【0007】
また操作プランジャdの中央部には、透光材よりなるレンズ状のキャップmが取り付けられていて、LEDkより発せられた光によりキャップmを下方より照明することにより、スイッチが動作したのを視覚的に確認できるように構成されている。
【0008】
しかし前記特許文献1に記載された押しボタンスイッチのように、複数のLEDkによりキャップmを下方からスポット的に照明するようにしたものでは、キャップm全体が均一に照明されないため、輝度ムラが発生する問題がある。
【0009】
かかる問題を改善するため、図18に示すように基板nに実装したLEDpの上方に拡散シートqを設けて、LEDpより発せられる光を拡散シートqにより拡散することにより、押しボタンを均一に照明できるようにした押しボタンスイッチや、図19に示すように、LEDpより発せられた光を導光板sの端面より導光板s内へ入射させて、導光板sに拡散させ、導光板sの底面や端面に達した光は反射板tにより押しボタン側へと反射させるようにした押しボタンスイッチも実用化されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしLEDpより発せられた光を拡散シートqで拡散させて押しボタンを照明するようにした押しボタンスイッチでは、反射板tを必要としない分構成は簡素化されるが、LEDpの光量を無駄なく使用して押しボタン全体に光を拡散させるためには、基板nから拡散シートqまでの距離Lを大きくする必要があるため、押しボタンスイッチ全体の厚さが厚くなってスイッチが大型となる問題がある。
【0011】
また導光板sの端面より入射するLEDpの光を導光板s内で拡散させるようにした押しボタンスイッチでは、LEDpからの光を導光板s内へ入射する際や、導光板sの底面及び端面に達した光を反射板tで反射する際に光のロスがあるため、LEDpより発せられた光量を無駄なく使用することができないと共に、導光板tの上面より出射される光も、低い角度の光が強いため、直上から見ると暗くなって押しボタンの輝度が低い等の問題がある。
【0012】
本発明はかかる従来の問題を改善するためになされたもので、押しボタンを輝度ムラなく照明できる押しボタンスイッチの導光構造を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明の押しボタンスイッチの導光構造は、押しボタンにより動作されるスイッチによりLEDを発光させて、押しボタンを下方より照明する押しボタンスイッチの導光構造であって、上面が平面で、かつ底面が円弧状に湾曲するよう形成された導光部材を押しボタンの下方に設置すると共に、導光部材の底部より上面側に向けて形成したスリット状の導光部にLEDを設けたものである。
【0014】
前記構成により、LEDより発光された光は導光部材内で全反射されて押しボタンへと向うため、LEDより発せられた全光量を無駄なく使用して押しボタンを照明することができると共に、LEDより発光された光を拡散シートにより拡散して押しボタンを照明する従来のものに比べて、押しボタンスイッチ全体の厚さを薄くできるため、押しボタンスイッチの薄形化が図れるようになる。
【0015】
前記目的を達成するため本発明の押しボタンスイッチの導光構造は、導光部をほぼ逆V字形に形成し、かつ導光部の頂部の角度θ3を、屈折率の小さい媒質から屈折率の大きい媒質へ進む光が全て導光部先端角度θ2に内に入光するものとした場合、θ3≦90°−θ2×2となるように設定したものである。
【0016】
前記構成により、LEDより発せられた光は上面導光部材の上面で全反射されて、導光部材の上面より直接出射されることがないことから、導光部材の上面より出射される光によりほぼ均一に押しボタンを照明することができ、これによって押しボタンに輝度ムラが発生することが少ないため、見栄えが向上する。
【0017】
前記目的を達成するため本発明の押しボタンスイッチの導光構造は、導光部材の円弧状底面を、導光部材の上面で全反射された光を再び上面側へ反射するよう階段状に形成すると共に、底面の湾曲に沿って反射板を設けたものである。
【0018】
前記構成により、導光部材の底面を透過した光も押しボタン側へ反射することができるため、LEDより発光された光のほぼ全てを押しボタンの照明に利用できるようになる。
【0019】
前記目的を達成するため本発明の押しボタンスイッチの導光構造は、導光部材の上面に拡散シートを設けたものである。
【0020】
前記構成により、導光部材の上面より出射された光が拡散シートにより拡散されるため、さらに押しボタンの輝度ムラを低減することができる。
【0021】
前記目的を達成するため本発明の押しボタンスイッチの導光構造は、導光部材をポリカーボネイトや、アクリル樹脂のような透明樹脂により形成したものである。
【0022】
前記構成により、導光部材が安価に得られるため、押しボタンスイッチのコスト低減が図れるようになる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図面を参照して詳述する。
【0024】
図1は押しボタンスイッチの全体的な斜視図、図2は同分解斜視図、図3は図1のA−A線に沿う断面図、図4は図1のB−B線に沿う断面図、図5は図3のC円内の拡大図、図6は図4のD円内の拡大図、図7は押しボタンと導光部材及び反射板を取り外した状態の斜視図、図8は操作部材の斜視図、図9は図8のE−E線に沿う拡大断面図、図10はスイッチ基板に取り付けられたスイッチの斜視図、図11は同分解斜視図、図12は導光部材の斜視図、図、図13及び図14は導光部材の作用説明図15は導光部材の変形例を示す説明図である。
【0025】
図1に示すスイッチ本体1は、箱形に形成されたベース部材2を有しており、ベース部材2は、図2に示すように、長方形状の基板部2aと、その周辺に立設された側壁部2b,2cとから形成されていて、全体が樹脂により一体成形されており、側壁部2b,2cのうち長辺側の側壁部2cは、後述する押しボタン10のガイド部10aの肉厚分だけ基板部2aの縁部より内側に立設されている。
【0026】
基板部2aの上面には、複数対、例えば4対計8個のガイド突起2dが突設されており、これらガイド突起2dは、基板部2a上に載置された操作部材3の位置決めと、操作部材3の上下動をガイドするもので、操作部材3の分岐部3bの両側に位置するように配置されていると共に、各対のガイド突起2d間には、ガイド突起2dより高さが低い支点リブ2eが突設されている。
【0027】
操作部材3は、弾性を有する例えば板厚が0.15mm程度の金属薄板を打ち抜き成形することにより形成したもので、後述するスイッチ4を動作させる作動部3aが設けられた中央部より分岐された複数本、例えば4本の分岐部3bを有していて、図4に示すように全体がほぼX字形となっており、各分岐部3bの先端部は、基板部2aの上面に沿うように側壁部2cの下部に形成されたスリット状の切り欠き2fより側壁部2cの外側へ突出され、先端は基板部2aの縁部とほぼ平行するように斜めに切除されている。
【0028】
各分岐部3bの両側縁部には、操作部材3を操作した際分岐部3bが弾性変形しないように剛性を持たせるため、縁部を図5に示すようにほぼL字形に折り曲げることによりフランジ部3cが長手方向に沿って形成されており、中央の作動部3aで交差する各分岐部3bと作動部3aの連設部分は、操作部材3が弾性変形しやすいようにするため、各フランジ部3cの交差部を切断するようスリット3dが形成されている。
【0029】
またベース部材2の基板部2a上には、短辺側の側壁部2bの内面と平行するように一対の支持リブ2gが突設されていて、これら支持リブ2gの稜線部に、スイッチ基板5に穿設された取り付け孔5aを嵌挿する突起2hが突設されていると共に、基板部2a上に載置された操作部材3の作動部3aを挟んで対向する位置には、スイッチ4の位置決めを行う一対の位置決め突起2iが突設されている。
【0030】
スイッチ4には、例えばタクタイルスイッチが使用されており、タクタイルスイッチは図11に示すように、スイッチ基板5上に形成された固定接点4a上に固定プレート4bを介してドームスイッチ4cが積層されている。
【0031】
ドームスイッチ4cは導電体により凸球面状に形成されていて、このドームスイッチ4c上に環状のスイッチプレート4dにより上下方向から挟着されたゴムスイッチ4eが積層されており、ゴムスイッチ4eの中央部には、操作部材3の作動部3aに先端が当接するよう作動突起4fが突設されている。
【0032】
前記のように構成されたスイッチ4の固定プレート4bとスイッチプレート4d及びゴムスイッチ4eの外周部には半円状の突出部4gが突設されていて、これら突出部4gに前記基板部2aの上面に突設された位置決め突起2iに嵌合する取り付け孔4hが穿設されている。
【0033】
スイッチ基板5は、ベース部材2の長辺側よりやや長い長方形状に形成されていて、一端側に設けられた端子部6がベース部材2の側壁部2bに形成された切り欠き部2jよりベース部材2の外側へ突出されており、スイッチ基板5の両端側に穿設された取り付け孔5aの間には、複数個、例えば5個のチップ状LED7がスイッチ基板5の長手方向に一直線状に設けられている。
【0034】
各LED7はスイッチ基板5に半田付けされていて、スイッチ4のオンにより発光されるようになっており、各LED7の発光部7aは、スイッチ基板5上に設置された導入光部材9の導光部9aに嵌挿されている。
【0035】
導光部材9は、例えば屈折率が1.58のポリカーボネイト樹脂のような透明樹脂を一体成形したもので、図12に示すように上面が平坦で、かつ底面が円弧状となった形状、すなわち断面が略三日月状となるよう円柱を軸線方向に分割した形状となっていて、底面の中心部に、ほぼ逆V字のスリットよりなる導光部9aが形成されており、導光部9aの先端は図6に示すように上面付近に達している。
【0036】
また導光部9aの先端角度θ2は、次のように設定されている。
【0037】
いま屈折率の小さい媒質(この場合空気)から屈折率の大きい媒質(この場合ポリカーボネイト)へ図13の(イ)に示す入射角θ1で光が進むとき、光はすべてθ2(ポリカーボネイトの場合39.3°)内に入ることが知られており、垂線に対してθ2より大きい角度で入射する光は図13の(ロ)に示すように全て反射される。
【0038】
そこで本実施の形態では、導光部9aのスリットの角度θ3を、
θ3≦90°−θ2×2
の条件に設定している。
【0039】
導光部材9に使用しているポリカーボネイトの場合、θ3は11.4°となるので、導光部全体の角度を11.4°の2倍の22.8°に設定することにより、LED7より導光部9a内に発光された光は図14に示すように底面側に全反射される。これは導光部材9にアクリル樹脂を使用した場合も同様である。
【0040】
導光部材9の底面は、導光部材9の上面で全反射された光を再び上面側へ反射するよう階段状に形成されており、さらに底面を覆うようにシート状の反射板9bが設けることにより、底面を透過した光も再び上面側へと反射されるため、LED7より発光された光のほぼ全てを押しボタン10の照明に利用できると共に、導光部材9の上面には、拡散シート9cが前面に設けられていて、輝度ムラが発生するのを防止している。
【0041】
一方押しボタン10は、導光部材9とほぼ同大に形成されていて、長辺側の2辺にガイド部10aが形成されており、これらガイド部10aはベース部材2の側壁部2c外面と摺接して、押しボタン10の上下動をガイドするようになっており、下端側の4隅には、切り欠き2fより外側に突出した操作部材3の分岐部3bを上方より押圧する作動突部10bが突設されていると共に、押しボタン10の上面は、導光部材9により拡散された光が透過するよう透光性の樹脂により形成されている。
【0042】
次に前記構成された押しボタンスイッチの作用を説明する。
【0043】
スイッチ本体1を組み立てるに当っては、ベース部材2の基板部2a上に操作部材3を載置して、基板部2a上に突設された複数のガイド突起2dの間に分岐部3bを嵌挿し、各分岐部3bの先端を側壁部2cに形成された切り欠き2fより側壁部2cの外側へ突出すると同時に上方向の移動を係止することにより、ベース部材2に対して操作部材3を位置決めした状態で取り付けるが、このとき各ガイド突起2d間に突設された支点リブ2eが分岐部3bのほぼ中間部を下方より支持するため、操作部材3の作動部3aは基板部2aの上面より浮いた状態となる。
【0044】
次に予めスイッチ4及びLED7を取り付けたスイッチ基板5を、スイッチ4側を下向きにしてベース部材2内に収容し、端子部6側を側壁部2bの切り欠き2jより外側へ突出させた状態で、スイッチ4の取り付け孔4hを基板部2bの上面に突設された位置決め突起2iに嵌合するもので、これによってスイッチ4のゴムスイッチ4eより突設された作動突起4fが操作部材3の作動部3aに正確に位置決めされる。
【0045】
次にスイッチ基板5上に導光部材9を載置した状態で、ベース部材2に押しボタン10を図1に示すように被冠することにより、押しボタンスイッチの組み立てを完了するもので、組み立てを完了した押しボタンスイッチは、例えばエレベータの昇降口付近の壁面に取り付けて、エレベータの昇降指示スイッチとして使用する。
【0046】
また押しボタンスイッチの使用時、押しボタン10の例えば中央付近が押されると、押しボタン10のガイド部10aより突設された複数の作動突部10bが操作部材3の各分岐部3b先端を同時に押圧する。
【0047】
これによって各分岐部3bのほぼ中間部を支持する支点リブ2eを支点とする梃子の原理で作動部3a側の分岐部3bが持ち上がり、これによって各分岐部3bと作動部3aの連接部が弾性変形して作動部3aがスイッチ4の作動突起4fを押圧するため、ドームスイッチ4cと固定接点4aが接触されて、スイッチ基板5の端子部6よりオン信号が出力されると同時にLED7が発光される。
【0048】
LED7より発光された光は、導光部材9の導光部9aより図14に示すように導光部材9内へ入光した後、上面の平面で全反射されて底面に達すると共に、階段状の底面により再び上面側へ反射されて、拡散シート9cにより拡散されながら押しボタン10を下方より照明し、導光部材9の底面を透過した光は、反射板9bにより押しボタン10側へ反射されるため、押しボタン10全体をほぼ均一かつ効率よく照明できるようになる。
【0049】
一方押しボタン10の周辺部が押圧された場合は、押圧された側に傾きながら押しボタン10は移動するが、押しボタン10のガイド部10aに突設された複数の作動突部10bのうち、押された部分にもっとも近い作動突部10bが操作部材3の分岐部3bの1本または2本を押圧する。
【0050】
これによって押しボタン10の中央部付近を押圧されたときと同様に、分岐部3bと作動部3aの連接部が弾性変形して作動部3aがスイッチ4の作動突起4fを押圧するため、スイッチ基板5の端子6よりオン信号が出力されると同時にLED7が発光して押しボタン10が照明されるようになる。
【0051】
以上のように押しボタン10の中央付近を押圧したときは勿論、押しボタン10の周辺部を押圧したときにも確実にスイッチ4を動作させることができるようになる。
【0052】
なお前記実施の形態では、操作部材3をほぼX字形に形成したが、分岐部3bが複数あればY字形でも十字形に形成してもよい。
【0053】
また図15の(イ)ないし(ハ)は導光部材9の変形例を示すもので、(イ)及び(ロ)に示すように上面の長手方向に底面を湾曲させて導光部材9を形成し、かつ底面の中央部に長手方向と直交するよう逆V字型のスリットよりなる導光部9aを形成してもよく、この場合LED7は、スイッチ基板5の幅方向に一直線状に設置すればよいと共に、(ハ)に示すようにLED7から内壁までの距離L1がほぼ一定となるよう導光部9aのスリットを波形に形成すれば、集中光を防止することができる。
【0054】
【発明の効果】
本発明は以上詳述したように、上面が平面で、かつ底面が円弧状に湾曲するよう形成された導光部材を押しボタンの下方に設置すると共に、導光部材の底部より上面側に向けて形成したスリット状の導光部にLEDを設けたことから、LEDより発光された光は導光部材内で全反射されて押しボタンへと向うため、LEDより発せられた全光量を無駄なく使用して押しボタンを照明することができると共に、LEDより発光された光を拡散シートにより拡散して押しボタンを照明する従来のものに比べて、押しボタンスイッチ全体の厚さを薄くできるため、押しボタンスイッチの薄形化が図れるようになる。
【0055】
また導光部をほぼ逆V字形に形成し、かつ導光部の頂部の角度θ3を、屈折率の小さい媒質から屈折率の大きい媒質へ進む光が全てθ2に内に入光するものとした場合、θ3≦90°−θ2×2となるように設定したことから、LEDより発せられた光は上面導光部材の上面で全反射されて、導光部材の上面より直接出射されることがないため、導光部材の上面より出射される光によりほぼ均一に押しボタンを照明することができ、これによって押しボタンに輝度ムラが発生することが少ないため、見栄えが向上すると共に、導光部材の円弧状底面を、導光部材9の上面で全反射された光を再び上面側へ反射するよう階段状に形成すると共に、底面の湾曲に沿って反射板を設ければ、導光部材の底面を透過した光も押しボタン側へ反射することができるため、LEDより発光された光のほぼ全てを押しボタンの照明に利用できるようになる。
【0056】
さらに導光部材の上面に拡散シートを設ければ、導光部材の上面より出射された光が拡散シートにより拡散されるため、さらに押しボタンの輝度ムラを低減することができると共に、導光部材をポリカーボネイトや、アクリル樹脂のような透明樹脂により形成すれば、導光部材が安価に得られるため、押しボタンスイッチのコスト低減が図れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチの全体的な斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチの分解斜視図である。
【図3】図3は図1のA−A線に沿う断面図である。
【図4】図1のB−B線に沿う断面図である。
【図5】図3のC円内の拡大図である。
【図6】図4のD円内の拡大図
【図7】本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチの押しボタンと導光部材及び反
射板を取り外した状態の斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられた操作部材の斜視図である。
【図9】図8のE−E線に沿う断面図である。
【図10】本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられたスイッチの斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられたスイッチの分解斜視図である。
【図12】本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられた導光部材の斜視図である。
【図13】(イ)及び(ロ)は本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられた導光部材の作用説明図である。
【図14】本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられた導光部材の作用説明図である。
【図15】(イ)本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられた導光部材の変形例を示す側面側の斜視図である。
(ロ)本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられた導光部材の変形例を示す底面側の斜視図である。
(ハ)本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられた導光部材の導光部の変形例を示す斜視図である。
【図16】従来の押しボタンスイッチの断面図である。
【図17】従来の押しボタンスイッチの分解斜視図である。
【図18】従来の押しボタンスイッチに設けられた導光部材の説明図である。
【図19】従来の押しボタンスイッチに設けられた導光部材の説明図である。
【符号の説明】
4 スイッチ
7 LED
9 導光部材
9a 導光部
9b 反射板
9c 拡散シート
10 押しボタン
【発明の属する技術分野】
本発明はLEDにより照明される押しボタンスイッチの導光構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来例えばエレベータの乗降口には、エレベータの昇降方向を指示する押しボタンスイッチが設置されている。
【0003】
この押しボタンスイッチの多くは、内部に光源を有していて、押しボタンを押すと光源が点灯し、押しボタンが動作したのを光により表示するように構成されている。
【0004】
またこの種の押しボタンスイッチとしては、例えば図16及び図17に記載されたものが公知である(当該従来技術は、文献公知発明ではない)。
【0005】
そして、図16及び図17に記載された押しボタンスイッチは、中央部にボタン孔aを有するほぼ箱形のベース部材b内に、復帰ばねcより付勢された操作プランジャdが昇降自在に収容されており、ベース部材bの底部には、固着具eにより基板fが固着されている。
【0006】
操作プランジャdの下面には、操作突起gが四隅に突設されていて、これら操作突起gの先端は、基板f上に設けられたゴム操作部材hに近接されており、操作プランジャdが復帰ばねcに抗して押圧されると、操作突起gの先端がゴム操作部材hの導電部iを、基板f上に形成された電極対jに圧接されて電極対j間を導通し、これによってスイッチがオンになって、基板f上に設けられたLEDkが点灯されると同時に、スイッチオン信号が外部へ出力されるようになっている。
【0007】
また操作プランジャdの中央部には、透光材よりなるレンズ状のキャップmが取り付けられていて、LEDkより発せられた光によりキャップmを下方より照明することにより、スイッチが動作したのを視覚的に確認できるように構成されている。
【0008】
しかし前記特許文献1に記載された押しボタンスイッチのように、複数のLEDkによりキャップmを下方からスポット的に照明するようにしたものでは、キャップm全体が均一に照明されないため、輝度ムラが発生する問題がある。
【0009】
かかる問題を改善するため、図18に示すように基板nに実装したLEDpの上方に拡散シートqを設けて、LEDpより発せられる光を拡散シートqにより拡散することにより、押しボタンを均一に照明できるようにした押しボタンスイッチや、図19に示すように、LEDpより発せられた光を導光板sの端面より導光板s内へ入射させて、導光板sに拡散させ、導光板sの底面や端面に達した光は反射板tにより押しボタン側へと反射させるようにした押しボタンスイッチも実用化されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしLEDpより発せられた光を拡散シートqで拡散させて押しボタンを照明するようにした押しボタンスイッチでは、反射板tを必要としない分構成は簡素化されるが、LEDpの光量を無駄なく使用して押しボタン全体に光を拡散させるためには、基板nから拡散シートqまでの距離Lを大きくする必要があるため、押しボタンスイッチ全体の厚さが厚くなってスイッチが大型となる問題がある。
【0011】
また導光板sの端面より入射するLEDpの光を導光板s内で拡散させるようにした押しボタンスイッチでは、LEDpからの光を導光板s内へ入射する際や、導光板sの底面及び端面に達した光を反射板tで反射する際に光のロスがあるため、LEDpより発せられた光量を無駄なく使用することができないと共に、導光板tの上面より出射される光も、低い角度の光が強いため、直上から見ると暗くなって押しボタンの輝度が低い等の問題がある。
【0012】
本発明はかかる従来の問題を改善するためになされたもので、押しボタンを輝度ムラなく照明できる押しボタンスイッチの導光構造を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明の押しボタンスイッチの導光構造は、押しボタンにより動作されるスイッチによりLEDを発光させて、押しボタンを下方より照明する押しボタンスイッチの導光構造であって、上面が平面で、かつ底面が円弧状に湾曲するよう形成された導光部材を押しボタンの下方に設置すると共に、導光部材の底部より上面側に向けて形成したスリット状の導光部にLEDを設けたものである。
【0014】
前記構成により、LEDより発光された光は導光部材内で全反射されて押しボタンへと向うため、LEDより発せられた全光量を無駄なく使用して押しボタンを照明することができると共に、LEDより発光された光を拡散シートにより拡散して押しボタンを照明する従来のものに比べて、押しボタンスイッチ全体の厚さを薄くできるため、押しボタンスイッチの薄形化が図れるようになる。
【0015】
前記目的を達成するため本発明の押しボタンスイッチの導光構造は、導光部をほぼ逆V字形に形成し、かつ導光部の頂部の角度θ3を、屈折率の小さい媒質から屈折率の大きい媒質へ進む光が全て導光部先端角度θ2に内に入光するものとした場合、θ3≦90°−θ2×2となるように設定したものである。
【0016】
前記構成により、LEDより発せられた光は上面導光部材の上面で全反射されて、導光部材の上面より直接出射されることがないことから、導光部材の上面より出射される光によりほぼ均一に押しボタンを照明することができ、これによって押しボタンに輝度ムラが発生することが少ないため、見栄えが向上する。
【0017】
前記目的を達成するため本発明の押しボタンスイッチの導光構造は、導光部材の円弧状底面を、導光部材の上面で全反射された光を再び上面側へ反射するよう階段状に形成すると共に、底面の湾曲に沿って反射板を設けたものである。
【0018】
前記構成により、導光部材の底面を透過した光も押しボタン側へ反射することができるため、LEDより発光された光のほぼ全てを押しボタンの照明に利用できるようになる。
【0019】
前記目的を達成するため本発明の押しボタンスイッチの導光構造は、導光部材の上面に拡散シートを設けたものである。
【0020】
前記構成により、導光部材の上面より出射された光が拡散シートにより拡散されるため、さらに押しボタンの輝度ムラを低減することができる。
【0021】
前記目的を達成するため本発明の押しボタンスイッチの導光構造は、導光部材をポリカーボネイトや、アクリル樹脂のような透明樹脂により形成したものである。
【0022】
前記構成により、導光部材が安価に得られるため、押しボタンスイッチのコスト低減が図れるようになる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図面を参照して詳述する。
【0024】
図1は押しボタンスイッチの全体的な斜視図、図2は同分解斜視図、図3は図1のA−A線に沿う断面図、図4は図1のB−B線に沿う断面図、図5は図3のC円内の拡大図、図6は図4のD円内の拡大図、図7は押しボタンと導光部材及び反射板を取り外した状態の斜視図、図8は操作部材の斜視図、図9は図8のE−E線に沿う拡大断面図、図10はスイッチ基板に取り付けられたスイッチの斜視図、図11は同分解斜視図、図12は導光部材の斜視図、図、図13及び図14は導光部材の作用説明図15は導光部材の変形例を示す説明図である。
【0025】
図1に示すスイッチ本体1は、箱形に形成されたベース部材2を有しており、ベース部材2は、図2に示すように、長方形状の基板部2aと、その周辺に立設された側壁部2b,2cとから形成されていて、全体が樹脂により一体成形されており、側壁部2b,2cのうち長辺側の側壁部2cは、後述する押しボタン10のガイド部10aの肉厚分だけ基板部2aの縁部より内側に立設されている。
【0026】
基板部2aの上面には、複数対、例えば4対計8個のガイド突起2dが突設されており、これらガイド突起2dは、基板部2a上に載置された操作部材3の位置決めと、操作部材3の上下動をガイドするもので、操作部材3の分岐部3bの両側に位置するように配置されていると共に、各対のガイド突起2d間には、ガイド突起2dより高さが低い支点リブ2eが突設されている。
【0027】
操作部材3は、弾性を有する例えば板厚が0.15mm程度の金属薄板を打ち抜き成形することにより形成したもので、後述するスイッチ4を動作させる作動部3aが設けられた中央部より分岐された複数本、例えば4本の分岐部3bを有していて、図4に示すように全体がほぼX字形となっており、各分岐部3bの先端部は、基板部2aの上面に沿うように側壁部2cの下部に形成されたスリット状の切り欠き2fより側壁部2cの外側へ突出され、先端は基板部2aの縁部とほぼ平行するように斜めに切除されている。
【0028】
各分岐部3bの両側縁部には、操作部材3を操作した際分岐部3bが弾性変形しないように剛性を持たせるため、縁部を図5に示すようにほぼL字形に折り曲げることによりフランジ部3cが長手方向に沿って形成されており、中央の作動部3aで交差する各分岐部3bと作動部3aの連設部分は、操作部材3が弾性変形しやすいようにするため、各フランジ部3cの交差部を切断するようスリット3dが形成されている。
【0029】
またベース部材2の基板部2a上には、短辺側の側壁部2bの内面と平行するように一対の支持リブ2gが突設されていて、これら支持リブ2gの稜線部に、スイッチ基板5に穿設された取り付け孔5aを嵌挿する突起2hが突設されていると共に、基板部2a上に載置された操作部材3の作動部3aを挟んで対向する位置には、スイッチ4の位置決めを行う一対の位置決め突起2iが突設されている。
【0030】
スイッチ4には、例えばタクタイルスイッチが使用されており、タクタイルスイッチは図11に示すように、スイッチ基板5上に形成された固定接点4a上に固定プレート4bを介してドームスイッチ4cが積層されている。
【0031】
ドームスイッチ4cは導電体により凸球面状に形成されていて、このドームスイッチ4c上に環状のスイッチプレート4dにより上下方向から挟着されたゴムスイッチ4eが積層されており、ゴムスイッチ4eの中央部には、操作部材3の作動部3aに先端が当接するよう作動突起4fが突設されている。
【0032】
前記のように構成されたスイッチ4の固定プレート4bとスイッチプレート4d及びゴムスイッチ4eの外周部には半円状の突出部4gが突設されていて、これら突出部4gに前記基板部2aの上面に突設された位置決め突起2iに嵌合する取り付け孔4hが穿設されている。
【0033】
スイッチ基板5は、ベース部材2の長辺側よりやや長い長方形状に形成されていて、一端側に設けられた端子部6がベース部材2の側壁部2bに形成された切り欠き部2jよりベース部材2の外側へ突出されており、スイッチ基板5の両端側に穿設された取り付け孔5aの間には、複数個、例えば5個のチップ状LED7がスイッチ基板5の長手方向に一直線状に設けられている。
【0034】
各LED7はスイッチ基板5に半田付けされていて、スイッチ4のオンにより発光されるようになっており、各LED7の発光部7aは、スイッチ基板5上に設置された導入光部材9の導光部9aに嵌挿されている。
【0035】
導光部材9は、例えば屈折率が1.58のポリカーボネイト樹脂のような透明樹脂を一体成形したもので、図12に示すように上面が平坦で、かつ底面が円弧状となった形状、すなわち断面が略三日月状となるよう円柱を軸線方向に分割した形状となっていて、底面の中心部に、ほぼ逆V字のスリットよりなる導光部9aが形成されており、導光部9aの先端は図6に示すように上面付近に達している。
【0036】
また導光部9aの先端角度θ2は、次のように設定されている。
【0037】
いま屈折率の小さい媒質(この場合空気)から屈折率の大きい媒質(この場合ポリカーボネイト)へ図13の(イ)に示す入射角θ1で光が進むとき、光はすべてθ2(ポリカーボネイトの場合39.3°)内に入ることが知られており、垂線に対してθ2より大きい角度で入射する光は図13の(ロ)に示すように全て反射される。
【0038】
そこで本実施の形態では、導光部9aのスリットの角度θ3を、
θ3≦90°−θ2×2
の条件に設定している。
【0039】
導光部材9に使用しているポリカーボネイトの場合、θ3は11.4°となるので、導光部全体の角度を11.4°の2倍の22.8°に設定することにより、LED7より導光部9a内に発光された光は図14に示すように底面側に全反射される。これは導光部材9にアクリル樹脂を使用した場合も同様である。
【0040】
導光部材9の底面は、導光部材9の上面で全反射された光を再び上面側へ反射するよう階段状に形成されており、さらに底面を覆うようにシート状の反射板9bが設けることにより、底面を透過した光も再び上面側へと反射されるため、LED7より発光された光のほぼ全てを押しボタン10の照明に利用できると共に、導光部材9の上面には、拡散シート9cが前面に設けられていて、輝度ムラが発生するのを防止している。
【0041】
一方押しボタン10は、導光部材9とほぼ同大に形成されていて、長辺側の2辺にガイド部10aが形成されており、これらガイド部10aはベース部材2の側壁部2c外面と摺接して、押しボタン10の上下動をガイドするようになっており、下端側の4隅には、切り欠き2fより外側に突出した操作部材3の分岐部3bを上方より押圧する作動突部10bが突設されていると共に、押しボタン10の上面は、導光部材9により拡散された光が透過するよう透光性の樹脂により形成されている。
【0042】
次に前記構成された押しボタンスイッチの作用を説明する。
【0043】
スイッチ本体1を組み立てるに当っては、ベース部材2の基板部2a上に操作部材3を載置して、基板部2a上に突設された複数のガイド突起2dの間に分岐部3bを嵌挿し、各分岐部3bの先端を側壁部2cに形成された切り欠き2fより側壁部2cの外側へ突出すると同時に上方向の移動を係止することにより、ベース部材2に対して操作部材3を位置決めした状態で取り付けるが、このとき各ガイド突起2d間に突設された支点リブ2eが分岐部3bのほぼ中間部を下方より支持するため、操作部材3の作動部3aは基板部2aの上面より浮いた状態となる。
【0044】
次に予めスイッチ4及びLED7を取り付けたスイッチ基板5を、スイッチ4側を下向きにしてベース部材2内に収容し、端子部6側を側壁部2bの切り欠き2jより外側へ突出させた状態で、スイッチ4の取り付け孔4hを基板部2bの上面に突設された位置決め突起2iに嵌合するもので、これによってスイッチ4のゴムスイッチ4eより突設された作動突起4fが操作部材3の作動部3aに正確に位置決めされる。
【0045】
次にスイッチ基板5上に導光部材9を載置した状態で、ベース部材2に押しボタン10を図1に示すように被冠することにより、押しボタンスイッチの組み立てを完了するもので、組み立てを完了した押しボタンスイッチは、例えばエレベータの昇降口付近の壁面に取り付けて、エレベータの昇降指示スイッチとして使用する。
【0046】
また押しボタンスイッチの使用時、押しボタン10の例えば中央付近が押されると、押しボタン10のガイド部10aより突設された複数の作動突部10bが操作部材3の各分岐部3b先端を同時に押圧する。
【0047】
これによって各分岐部3bのほぼ中間部を支持する支点リブ2eを支点とする梃子の原理で作動部3a側の分岐部3bが持ち上がり、これによって各分岐部3bと作動部3aの連接部が弾性変形して作動部3aがスイッチ4の作動突起4fを押圧するため、ドームスイッチ4cと固定接点4aが接触されて、スイッチ基板5の端子部6よりオン信号が出力されると同時にLED7が発光される。
【0048】
LED7より発光された光は、導光部材9の導光部9aより図14に示すように導光部材9内へ入光した後、上面の平面で全反射されて底面に達すると共に、階段状の底面により再び上面側へ反射されて、拡散シート9cにより拡散されながら押しボタン10を下方より照明し、導光部材9の底面を透過した光は、反射板9bにより押しボタン10側へ反射されるため、押しボタン10全体をほぼ均一かつ効率よく照明できるようになる。
【0049】
一方押しボタン10の周辺部が押圧された場合は、押圧された側に傾きながら押しボタン10は移動するが、押しボタン10のガイド部10aに突設された複数の作動突部10bのうち、押された部分にもっとも近い作動突部10bが操作部材3の分岐部3bの1本または2本を押圧する。
【0050】
これによって押しボタン10の中央部付近を押圧されたときと同様に、分岐部3bと作動部3aの連接部が弾性変形して作動部3aがスイッチ4の作動突起4fを押圧するため、スイッチ基板5の端子6よりオン信号が出力されると同時にLED7が発光して押しボタン10が照明されるようになる。
【0051】
以上のように押しボタン10の中央付近を押圧したときは勿論、押しボタン10の周辺部を押圧したときにも確実にスイッチ4を動作させることができるようになる。
【0052】
なお前記実施の形態では、操作部材3をほぼX字形に形成したが、分岐部3bが複数あればY字形でも十字形に形成してもよい。
【0053】
また図15の(イ)ないし(ハ)は導光部材9の変形例を示すもので、(イ)及び(ロ)に示すように上面の長手方向に底面を湾曲させて導光部材9を形成し、かつ底面の中央部に長手方向と直交するよう逆V字型のスリットよりなる導光部9aを形成してもよく、この場合LED7は、スイッチ基板5の幅方向に一直線状に設置すればよいと共に、(ハ)に示すようにLED7から内壁までの距離L1がほぼ一定となるよう導光部9aのスリットを波形に形成すれば、集中光を防止することができる。
【0054】
【発明の効果】
本発明は以上詳述したように、上面が平面で、かつ底面が円弧状に湾曲するよう形成された導光部材を押しボタンの下方に設置すると共に、導光部材の底部より上面側に向けて形成したスリット状の導光部にLEDを設けたことから、LEDより発光された光は導光部材内で全反射されて押しボタンへと向うため、LEDより発せられた全光量を無駄なく使用して押しボタンを照明することができると共に、LEDより発光された光を拡散シートにより拡散して押しボタンを照明する従来のものに比べて、押しボタンスイッチ全体の厚さを薄くできるため、押しボタンスイッチの薄形化が図れるようになる。
【0055】
また導光部をほぼ逆V字形に形成し、かつ導光部の頂部の角度θ3を、屈折率の小さい媒質から屈折率の大きい媒質へ進む光が全てθ2に内に入光するものとした場合、θ3≦90°−θ2×2となるように設定したことから、LEDより発せられた光は上面導光部材の上面で全反射されて、導光部材の上面より直接出射されることがないため、導光部材の上面より出射される光によりほぼ均一に押しボタンを照明することができ、これによって押しボタンに輝度ムラが発生することが少ないため、見栄えが向上すると共に、導光部材の円弧状底面を、導光部材9の上面で全反射された光を再び上面側へ反射するよう階段状に形成すると共に、底面の湾曲に沿って反射板を設ければ、導光部材の底面を透過した光も押しボタン側へ反射することができるため、LEDより発光された光のほぼ全てを押しボタンの照明に利用できるようになる。
【0056】
さらに導光部材の上面に拡散シートを設ければ、導光部材の上面より出射された光が拡散シートにより拡散されるため、さらに押しボタンの輝度ムラを低減することができると共に、導光部材をポリカーボネイトや、アクリル樹脂のような透明樹脂により形成すれば、導光部材が安価に得られるため、押しボタンスイッチのコスト低減が図れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチの全体的な斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチの分解斜視図である。
【図3】図3は図1のA−A線に沿う断面図である。
【図4】図1のB−B線に沿う断面図である。
【図5】図3のC円内の拡大図である。
【図6】図4のD円内の拡大図
【図7】本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチの押しボタンと導光部材及び反
射板を取り外した状態の斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられた操作部材の斜視図である。
【図9】図8のE−E線に沿う断面図である。
【図10】本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられたスイッチの斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられたスイッチの分解斜視図である。
【図12】本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられた導光部材の斜視図である。
【図13】(イ)及び(ロ)は本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられた導光部材の作用説明図である。
【図14】本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられた導光部材の作用説明図である。
【図15】(イ)本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられた導光部材の変形例を示す側面側の斜視図である。
(ロ)本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられた導光部材の変形例を示す底面側の斜視図である。
(ハ)本発明の実施の形態になる押しボタンスイッチに設けられた導光部材の導光部の変形例を示す斜視図である。
【図16】従来の押しボタンスイッチの断面図である。
【図17】従来の押しボタンスイッチの分解斜視図である。
【図18】従来の押しボタンスイッチに設けられた導光部材の説明図である。
【図19】従来の押しボタンスイッチに設けられた導光部材の説明図である。
【符号の説明】
4 スイッチ
7 LED
9 導光部材
9a 導光部
9b 反射板
9c 拡散シート
10 押しボタン
Claims (5)
- 押しボタンにより動作されるスイッチによりLEDを発光させて、前記押しボタンを下方より照明する押しボタンスイッチの導光構造であって、上面が平面で、かつ底面が円弧状に湾曲するよう形成された導光部材を前記押しボタンの下方に設置すると共に、前記導光部材の底部より上面側に向けて形成したスリット状の導光部に前記LEDを設けたことを特徴とする押しボタンスイッチの導光構造。
- 前記導光部をほぼ逆V字形に形成し、かつ前記導光部の頂部の角度θ3を、屈折率の小さい媒質から屈折率の大きい媒質へ進む光が全て導光部先端角度θ2に内に入光するものとした場合、θ3≦90°−θ2×2となるように設定してなる請求項1に記載の押しボタンスイッチの導光構造。
- 前記導光部材の円弧状底面を、前記導光部材の上面で全反射された光を再び上面側へ反射するよう階段状に形成すると共に、前記底面の湾曲に沿って反射板を設けてなる請求項1または2に記載の押しボタンスイッチの導光構造。
- 前記導光部材の上面に拡散シートを設けてなる請求項1ないし3の何れかに記載の押しボタンスイッチの導光構造。
- 前記導光部材をポリカーボネイトや、アクリル樹脂のような透明樹脂により形成してなる請求項1ないし4の何れかに記載の押しボタンスイッチの導光構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003013657A JP2004227897A (ja) | 2003-01-22 | 2003-01-22 | 押しボタンスイッチの導光構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003013657A JP2004227897A (ja) | 2003-01-22 | 2003-01-22 | 押しボタンスイッチの導光構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004227897A true JP2004227897A (ja) | 2004-08-12 |
Family
ID=32901930
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003013657A Pending JP2004227897A (ja) | 2003-01-22 | 2003-01-22 | 押しボタンスイッチの導光構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004227897A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58102108A (ja) * | 1981-12-14 | 1983-06-17 | Mitsubishi Electric Corp | レ−ザ測距装置 |
JP2015011057A (ja) * | 2013-06-26 | 2015-01-19 | オムロン株式会社 | 光偏向プレート、面光源装置及び照光スイッチ |
JP2015050093A (ja) * | 2013-09-03 | 2015-03-16 | 司ゴム電材株式会社 | 押しボタンスイッチ |
JP2017004793A (ja) * | 2015-06-11 | 2017-01-05 | アルプス電気株式会社 | 入力装置 |
-
2003
- 2003-01-22 JP JP2003013657A patent/JP2004227897A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58102108A (ja) * | 1981-12-14 | 1983-06-17 | Mitsubishi Electric Corp | レ−ザ測距装置 |
JP2015011057A (ja) * | 2013-06-26 | 2015-01-19 | オムロン株式会社 | 光偏向プレート、面光源装置及び照光スイッチ |
JP2015050093A (ja) * | 2013-09-03 | 2015-03-16 | 司ゴム電材株式会社 | 押しボタンスイッチ |
JP2017004793A (ja) * | 2015-06-11 | 2017-01-05 | アルプス電気株式会社 | 入力装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8759699B2 (en) | Push-button switch | |
JP4668867B2 (ja) | 操作装置 | |
EP2835808A1 (en) | Switch and keyboard provided therewith | |
JPWO2007132781A1 (ja) | 照光機能付き入力装置 | |
JP2007087749A (ja) | シートスイッチ、シートスイッチモジュール及びパネルスイッチ | |
JP2012113831A (ja) | 照光式押しボタンスイッチおよび操作パネル | |
JP6406053B2 (ja) | 導光体および発光装置 | |
EP1376166B1 (en) | Sheet-switch device | |
JP2006236853A (ja) | 導光体及び導光体を備えた照明装置 | |
JP2004227897A (ja) | 押しボタンスイッチの導光構造 | |
JP5619570B2 (ja) | 操作パネル | |
JP2013016287A (ja) | 照光スイッチ | |
JPH0234126B2 (ja) | Heimenhatsukogatajishoshikisuitsuchisochi | |
JP4609247B2 (ja) | 発光スイッチ | |
WO2020208940A1 (ja) | プッシュスイッチ、及び照明付きスイッチ装置 | |
JP2005044521A (ja) | スイッチ | |
JP6413852B2 (ja) | 押しボタンスイッチ | |
JP4239597B2 (ja) | 押しボタンスイッチ | |
JPH05182560A (ja) | 照光式押ボタンスイッチ | |
JP2016004769A (ja) | 押しボタンスイッチ | |
JP5932684B2 (ja) | 電気部品の照光構造およびこれを備える押ボタンスイッチ | |
JP4378189B2 (ja) | 押しボタン装置 | |
JPH0877867A (ja) | 照光押釦スイッチ | |
JPH0743891Y2 (ja) | 照光型メンブレンスイッチ | |
JP2925834B2 (ja) | 照光式押釦スイッチ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051024 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080411 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080415 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080902 |