JP2004227365A - 光学式入力装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】奥行き方向の入力操作を検出できるようにする。
【解決手段】液晶ディスプレイ14を有する表示部11Aと回動自在に結合されている本体11Bにはパネル15が設けられる。パネル15の内部には、複数の発光部と受光部が設けられており、発光部は赤外線をパネル15と垂直に外部に出射し、受光部はユーザの指で反射された赤外線を受光する。反射光を受光する受光部の位置の変化から指の位置の変化が検出される。反射光が一旦検知された後、検知されなくなり、再び検知されたとき、指が奥行き方向に操作(クリック操作)されたものとされる。本発明は、携帯電話機に適用することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】液晶ディスプレイ14を有する表示部11Aと回動自在に結合されている本体11Bにはパネル15が設けられる。パネル15の内部には、複数の発光部と受光部が設けられており、発光部は赤外線をパネル15と垂直に外部に出射し、受光部はユーザの指で反射された赤外線を受光する。反射光を受光する受光部の位置の変化から指の位置の変化が検出される。反射光が一旦検知された後、検知されなくなり、再び検知されたとき、指が奥行き方向に操作(クリック操作)されたものとされる。本発明は、携帯電話機に適用することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光学式入力装置および方法に関し、特に、直接指を接触させることなく入力ができるようにした光学式入力装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機においては、電話番号、文字などを入力するために、キー(ボタン)が用意されている。ユーザは、数字や文字を入力する場合、その数字や文字が割り当てられたキーを操作する。
【0003】
また、このようなキーでは、任意の位置を示すことが困難となる。そこで、例えば表示部に表示されているカーソルを移動させる場合、上下左右の方向が割り当てられたキーが用意され、ユーザはそのキーを操作して、カーソルを上下左右方向に移動させる。
【0004】
しかしながら、このようなキーでは、微妙な位置を指定することができない。その結果、任意の図形や手書き文字を入力することができない。
【0005】
そこで、表示部の前面に位置(座標)検出機能を有するタブレットを設け、タブレットを指またはペンで触れることで、図形や手書き文字を入力することができるようにしたものがある。
【0006】
また、特許文献1には、コンピュータのディスプレイの前面に入力装置を配置し、入力装置の上下左右の4辺上の複数の位置から対向する辺の方向に光を出射し、対向する辺上に配置した受光部でこの光を受光し、光が遮られて受光できなかったとき、その位置(座標)に入力があったとして検出することが提案されている。
【0007】
【特許文献1】
特表2001−514779号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、タブレットを用いた場合、指やペンでタブレットを直接触れる必要があるため、タブレットが指の脂などで汚れ、表示部の画像が見難くなる課題があった。
【0009】
また、特許文献1の技術の場合、平面内の位置は検出することができるが、面と垂直な方向(奥行き方向)の操作は検出できず、所謂クリックのような操作は利用できない課題があった。
【0010】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、表示部の表示が見難くなるのを防止しつつ、平面内の任意の座標位置の入力操作と、奥行き方向の入力操作を検出することができるようにするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の光学式入力装置は、画像を表示する画像表示手段と、操作面とほぼ垂直な方向に赤外線を出射する出射手段と、対象物により反射された赤外線を受光する受光手段と、受光手段によって受光された赤外線の位置に基づいて、対象物の位置を検出する検出手段と、対象物の位置に基づいて、画像表示手段における画像の表示を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
出射手段は、赤外線を、所定の周期で出射することができる。
【0013】
対象物が接近したか否かを判定する接近判定手段をさらに備え、出射手段は、対象物が接近したと判定された場合、赤外線を第1の光量に設定し、対象物が接近していないと判定された場合、赤外線を第2の光量に設定することができる。
【0014】
反射光の受光が一旦中断した後、再び受光されたか否かを判定する中断判定手段と、反射光の受光が一旦中断した後、反射光が再び受光されたと判定された場合、画像表示手段によって表示されているカーソルが指示しているアイコンを選択するアイコン選択手段とをさらに備えることができる。
【0015】
出射手段より出射された赤外線を透過して対象物に照射させるとともに、対象物からの反射光を透過して受光手段に受光させる、画像表示手段とは異なる位置に配置された透光手段をさらに備えることができる。
【0016】
本発明の携帯端末は、請求項1に記載の光学式入力装置を備えることを特徴とする。
【0017】
本発明の情報処理装置は、請求項1に記載の光学式入力装置を備えることを特徴とする。
【0018】
本発明の光学式入力方法は、操作面とほぼ垂直な方向に赤外線を出射し、対象物により反射された赤外線を受光し、受光された赤外線の位置に基づいて、対象物の位置を検出し、対象物の位置に基づいて、画像の表示を制御することを特徴とする。
【0019】
本発明においては、赤外線が操作面と垂直な方向に出射され、対象物により反射された赤外線が受光され、その位置から対象物の位置が検出される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0021】
図1は、本発明を適用した携帯電話機1の外観の構成例を示す図である。
【0022】
図1に示されるように、携帯電話機1は、表示部11Aおよび本体11Bで構成され、両者は、中央のヒンジ部12により折り畳み可能に結合されている。
【0023】
表示部11Aは、上端左部に、引出しまたは収納可能な送受信用のアンテナ19を有する。携帯電話機1は、アンテナ19を介して、最寄りの基地局と通信し、相手側との通話を可能にする。
【0024】
表示部11Aの中央に液晶ディスプレイ14が設けられている。液晶ディスプレイ14の左側には、縦1列に各種のプログラムを起動させるときに選択されるアイコン17が表示され、液晶ディスプレイ14の下部のタスクバー18にも横1列に各種のプログラムを起動させるときに選択される各種アイコンが表示されている。また、液晶ディスプレイ14の所定の位置(図1の例の場合、上部中央)には、各種アイコンを指示するためのカーソル16が表示されている。
【0025】
また、表示部11Aの上部中央にはスピーカ21が設けられている。携帯電話機1は、スピーカ21によって通話相手の音声を出力する。
【0026】
一方、本体11Bには、その表面に「0」乃至「9」の数字キー、発呼キー、リダイヤルキー、終話および電源キー、クリアキーおよび電子メールキー等からなる操作部13が設けられている。操作部13の操作に対応した各種指示が、携帯電話機1に入力される。
【0027】
また、本体11Bの操作部13の下部には、マイクロフォン20が設けられている。携帯電話機1は、マイクロフォン20によって通話時のユーザの音声を集音する。
【0028】
さらに、本体11Bの操作部13の上部には、光を透過する半透明なパネル15が設けられている。ユーザは、パネル15の上部で接触あるいは非接触により指を移動することによって所定の入力を行う。その移動操作により、ユーザは、液晶ディスプレイ14に表示されているカーソル16を移動させたり、通常のマウスにおけるクリックと同じ動作をさせることができる。カーソルの移動およびクリックの操作については、図6および図7を参照して後述する。
【0029】
なお、本体11Bは、背面側に図示せぬバッテリ121が装着されており、終話/電源キーがオン状態になると、バッテリ121から各部に対して電力が供給されて使用可能な状態になる。
【0030】
また、ヒンジ部12の内部には角度センサ108(図3)が設けられており、表示部11Aと本体11Bとのなす角度を検出する。したがって、表示部11Aと本体11Bとのなす角度が所定の角度(例えば、30度)未満である場合(実質的に携帯電話機1が折り畳まれている状態の場合)、バッテリ121から各部に対する電力の供給が中止され、所定の角度以上である場合(実質的に携帯電話機1が開かれ、使用状態にある場合)、バッテリ121から各部に対して電力が供給される。
【0031】
パネル15の下部(本体11Bの内部)には、図2に示されるように、複数の発光部61−1乃至61−3、並びにそれらと対になる受光部62−1乃至62−3が設けられている。図2には、3対の発光部と受光部が示されているが、実際には、これらは、パネル15の下面と平行に、m×n(mとnは任意の整数)対が、マトリックス状に配置されている。
【0032】
パネル15は、光を透過する半透明な物質、例えば、ガラスやアクリル製の板状の部材51により構成される。部材51の下部に設けられた発光部61−1乃至61−3は、それぞれ赤外線を、操作面としてのパネル15の表面に対して、ほぼ垂直な方向に出射する。この赤外線は、部材51を透過して外部に出射される。部材51の近傍に物体が存在するとき、赤外線はその物体で反射される。物体によって反射された赤外線は、再び、部材51を透過し、受光部62−1乃至62−3によって受光される。物体が部材51の近傍に存在しないとき、赤外線は反射されないので、受光部62−1乃至62−3は、赤外線を受光しない。例えば、図2に示されるように、発光部61−2が出射した赤外線の光路上に指71が存在するとき、指71で反射された赤外線が、対応する受光部62−2により受光される。
【0033】
発光部61−i(i=1,2,3)は、十分鋭い指向性の赤外線を発生する。したがって、発光部61−i(i=1,2,3)が発生した赤外線が、対応しない受光部62−j(j=1,2,3、但し、j≠i)により受光されるのが防止される。
【0034】
図3は、図1の携帯電話機1の内部の電気的構成例を表すブロック図である。
【0035】
マイクロホン20より入力された音声信号は、入出力インターフェイス107によりデジタル音声信号に圧縮変換された後、内部バス106を介して通信部105に供給され、通信部105により変調され、アンテナ19を介して送信される。また、最寄りの基地局から送信されてきたデジタル音声信号は、アンテナ19を介して通信部105により受信され、復調された後、内部バス106を介して、入出力インターフェイス107に入力され、そこでアナログ信号に変換されてスピーカ21から出力される。
【0036】
ユーザは、操作部13の「0」乃至「9」の数字キー、発呼キー、リダイヤルキー、終話および電源キー、クリアキーおよび電子メールキー等を操作することにより、各種キーに対応する指示を入力する。この操作に対応する信号は、CPU101に入力される。
【0037】
角度センサ108は、表示部11Aと本体11Bとのなす角度を検出し、入出力インターフェイス107、および内部バス106を介して、CPU101に通知する。CPU101は、通知された角度に基づいて駆動検出部109を制御し、発光部61−1乃至61−3(以下、これらを個々に区別する必要がない場合、まとめて発光部61と記述する)から光を出射させるか、または発光を停止させる。例えば、角度センサ108が検出した角度が30度未満である場合、すなわち、携帯電話機1が折り畳まれており、実質的に非使用状態の場合には、CPU101は駆動検出部109を制御し、発光部61を光を出射させないように制御し、角度センサ108が検出した角度が30度以上である場合、すなわち、携帯電話機1が開かれ、実質的に使用状態である場合には、CPU101は駆動検出部109を制御し、発光部61に光を出射させる。
【0038】
受光部62−1乃至62−3(以下、これらを個々に区別する必要がないとき、まとめて受光部62と記述する)は、ユーザの指等によって反射された赤外線を受光し、受光信号を駆動検出部109に出力する。駆動検出部109は、受光信号を出力した受光部の位置を検出し、検出結果をCPU101に通知する。
【0039】
CPU101は、RAM(Random Access Memory)103にロードされたプログラムに従って、各処理を実行する。RAM103にはまた、CPU101が各種の処理を実行する上で必要なプログラムやデータが適宜記憶される。ROM(Read Only Memory)102には、基礎的なプログラムやデータが記憶される。EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)104は、携帯電話機1の電源をオフした後も保持する必要があるデータ等を記憶する。
【0040】
携帯電話機1の機能的構成は、図4に示されるようになる。
【0041】
使用状態判定部201は、携帯電話機1の表示部11Aと本体11Bとのなす角度が、所定の角度(例えば、30度)未満である(実質的に携帯電話機1が折り畳まれている非使用状態である)のか、所定の角度以上である(実質的に携帯電話機1が開かれ、使用状態にある)のかを判定し、判定結果を光量制御部202に通知する。
【0042】
受光判定部203は、受光部62がユーザの指等によって反射された赤外線を受光したか否かを判定し、判定結果を光量制御部202、位置変化検出部204、および中断検出部206に通知する。
【0043】
光量制御部202は、使用状態判定部201からの通知に基づき、駆動検出部109を制御し、発光部61から光を出射させるか、または発光を停止させる。例えば、携帯電話機1が折り畳まれており、実質的に非使用状態の場合には、発光部61は光を出射させないように制御され、携帯電話機1が開かれ、実質的に使用状態である場合には、発光部61は光を第1の光量で出射させるように制御される。また、受光判定部203からの通知に基づき、受光部62がユーザの指等によって反射された赤外線を受光したと判定された場合、光量制御部202は、駆動検出部109を制御し、発光部61に光を第2の光量で出射させる。
【0044】
位置変化検出部204は、受光判定部203から、受光部62がユーザの指等によって反射された赤外線を受光したという通知を受信した場合、さらに反射光を受光する受光部62の位置が変化したか否かを判定し、判定結果をカーソル移動制御部205に通知する。
【0045】
カーソル移動制御部205は、位置変化検出部204からの、反射光を受光した受光部62の位置の変化を表す信号に基づいて、液晶ディスプレイ14上に表示されているカーソル16を移動させる。
【0046】
中断検出部206は、受光判定部203から、受光部62がユーザの指等によって反射された赤外線を受光したという通知を受信した場合、さらに受光部62が反射光の受光を中断したか否かを判定し、判定結果を再受光検出部207に通知する。
【0047】
再受光検出部207は、中断検出部206から、受光部62が反射光の受光を中断したという通知を受信した場合、受光部62が、その後、再び反射光を受光したか否かを判定し、判定結果をカーソル位置判定部208に通知する。
【0048】
カーソル位置判定部208は、再受光検出部207から、受光部62が再び反射光を受光したという通知を受信した場合、液晶ディスプレイ14上に表示されているカーソル16が、各種アイコン上にあるか否かを判定し、判定結果をアイコン選択部209に通知する。
【0049】
アイコン選択部209は、カーソル位置判定部208から、カーソル16がアイコン上にあるという通知を受信した場合、カーソル16が指示しているアイコンを選択する。
【0050】
次に、図5を参照して、携帯電話機1による光量制御処理について説明する。
【0051】
ステップS11において、使用状態判定部201は、表示部11Aは開いているか否かを判定する。すなわち、角度センサ108は、表示部11Aと本体11Bとのなす角度を検出し、使用状態判定部201に通知している。角度センサ108が検出した角度が30度以上の場合、表示部11Aは開いていると判定される。
【0052】
ステップS11において、表示部11Aは開いていないと判定された場合、ステップS15において、光量制御部202は、駆動検出部109を介して発光部61を制御し、光を出射させないようにする。これにより、非使用時にバッテリ121の電力が無駄に使用されるのが抑制される。処理は、その後、ステップS11に戻る。
【0053】
ステップS11において、表示部11Aは開いていると判定された場合(検出角度が30度以上の場合)、ステップS12において、光量制御部202は、駆動検出部109を介して発光部61を制御し、出射される光量を第1の光量に設定する。この第1の光量は、後述するステップS14で設定される第2の光量より小さい値とされている。これによっても、無駄な電力の消費が抑制される。また、パネル15から遠く離れた位置にある物体(ユーザの指以外の物体)により反射された赤外線が受光部62により受光され、誤作動が発生するのが抑制される。また、このとき赤外線は、例えば、1秒間に1000回といった一定の周期で、間欠的に出射される。
【0054】
ステップS13において、受光判定部203は、受光部62からの通知に基づいて、受光部62が、発光部61から出射され、指等によって反射された赤外線が受光されたか否かを判定する。
【0055】
ステップS13において、受光判定部203が、受光部62が、反射光を受光したと判定した場合、すなわち、パネル15の上部に指等が近づいてきたと判定した場合、ステップS14において、光量制御部202は、駆動検出部109を介して発光部61を制御し、出射される光量を第2の光量に設定させる。第2の光量は、第1の光量より大きい。したがって、パネル15の上部に指等が近づいてきた場合のみ強い光量が出射され、指等が近づいていない場合には弱い光量が出射されるので、上述したように、電力消費を抑制することができる。また、指のより正確な検出が可能となる。ステップS13において、受光部62が、反射光を受光していないと判定された場合、およびステップS14の処理の後、処理はステップS11に戻る。
【0056】
次に、図6と図7を参照して、携帯電話機1による操作検知処理について説明する。
【0057】
ステップS21において、受光判定部203が、受光部62からの通知に基づいて、受光部62が、発光部61から出射された赤外線の反射光を受光したか否かを判定する。反射光が受光されていない場合、受光されるまでステップS21の処理が繰り返される。
【0058】
ステップS21において、受光判定部203は、受光部62が、反射光を受光したと判定した場合、すなわち、パネル15の上部に指等が近づいてきたと判定した場合、ステップS22において、位置変化検出部204は、反射光を受光する受光部62の位置が変化したか否かを判定する。
【0059】
例えば、図8に示されるように、パネル15の上部に位置する指が、指71Aとして示される位置から、指71Bとして示される位置に、パネル15の操作面とほぼ平行に移動したような場合、反射された赤外線を受光する受光部が、受光部62−2から受光部62−3に変化する。駆動検出部109は、受光部62−1乃至62−3のうちどれが反射光を受光しているのかを検出し、その検出結果を位置変化検出部204に通知する。位置変化検出部204は、この通知に基づいて、ステップS22の判定を行う。
【0060】
ステップS22において、反射光を受光する受光部62の位置が変化したと判定された場合、ステップS23において、カーソル移動制御部205は、通知された結果に基づいて、液晶ディスプレイ14上の所定の位置に表示されているカーソル16を、通知の結果に対応する位置に移動させる。その後、処理は、ステップS21に戻る。
【0061】
このようにして、ユーザは、自分自身の指71をパネル15上で所望の位置に平行移動させることで、カーソル16を移動させることができる。指71は、液晶ディスプレイ14とは異なる位置に配置されているパネル15上で移動、操作されるので、液晶ディスプレイ14に表示されている画像が、自分自身の指71で見難くなるようなことが防止される。
【0062】
ステップS22において、反射光を受光する受光部62の位置が変化していないと判定された場合、処理はステップS24に進み、クリック処理が実行される。
【0063】
このクリック処理の詳細が図7に示されている。
【0064】
ステップS41において、中断検出部206は、受光部62からの通知に基づいて、受光部62が、ステップS21の処理で反射光を受光したと判定された後、反射光の受光を中断したか否かを判定する。
【0065】
ステップS41において、中断検出部206は、受光部62が、反射光の受光を中断したと判定した場合、すなわち、指等がパネル15の上部に一旦近づいた後、再び、離れたと判定された場合、ステップS42において、再受光検出部207は、受光部62が再び反射光を受光したか否かを判定する。ステップS21、S41、S42の処理は、例えば、図9に示されるように、ステップS21において、指71Bとして示される位置にあると判定された指が、ステップS41において、指71Aとして示される位置に移動し、ステップS42において、再び指71Bとして示される位置に戻るクリック操作(操作面(パネル15の面)に対してほぼ垂直な方向(奥行き方向)の操作)を検出する処理である。
【0066】
ステップS42において、再受光検出部207は、受光部62が再び反射光を受光したと判定した場合、ステップS43において、カーソル位置判定部208は、液晶ディスプレイ14上に表示されているカーソル16が、液晶ディスプレイ14に表示されているアイコン(液晶ディスプレイ14の左部に縦1列に表示されているアイコン17、または液晶ディスプレイ14の下部のタスクバー18に横1列に表示されている各種アイコン)上に位置するか否かを判定する。
【0067】
ステップS43において、カーソル16が、所定のアイコン上に位置すると判定された場合、ステップS44において、アイコン選択部209は、カーソル16が指示しているアイコンを選択する処理を実行する。例えば、選択されたアイコンがアプリケーションプログラムに対応している場合、そのアプリケーションプログラムが起動される。
【0068】
ステップS41において、中断検出部206が、反射光の受光が中断されていないと判定した場合、ステップS42において、再受光検出部207が、再び反射光が受光されていないと判定した場合、およびステップS43において、カーソル位置判定部208が、カーソル16が、アイコン上に位置していないと判定した場合、処理は図6のステップS21に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
【0069】
以上のように、指を直接、接触させることなく画面上に表示されたカーソルを移動させることができるので、接触式のタッチパネルのように、操作する際に、操作部に操作者の汗等の汚れが付着したり、表示部の画像が見難くなることを防ぐことができる。また、仮に、汚れが付着したとしても、パネル15は、液晶ディスプレイ14とは異なる位置に設けられているので、液晶ディスプレイ14上の表示画像が見難くなることはない。
【0070】
なお、以上においては、カーソルの移動とクリックの操作を検出するようにしたが、本発明は、任意の形状の線、手書き文字入力等の操作を検出する場合にも適用することができる。
【0071】
また、以上においては、携帯電話機を例としたが、本発明は携帯電話機に限らず、例えば、PDA(Personal Digital Assistants)その他の携帯端末、あるいは、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置にも適用することができる。
【0072】
本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、表示部の表示を見難くすることなく、入力操作を検出することができる。特に、平面内の任意の座標位置の入力操作と、奥行き方向の入力操作を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した携帯電話機の外観の構成例を示す斜視図である。
【図2】図1の携帯電話機のパネルの部分の構成を示す断面図である。
【図3】図1の携帯電話機の内部の電気的構成例を示すブロック図である。
【図4】図1の携帯電話機の機能を説明するブロック図である。
【図5】図1の携帯電話機による光量制御処理を説明するフローチャートである。
【図6】図1の携帯電話機による操作検知処理を説明するフローチャートである。
【図7】図6のステップS24のクリック処理を説明するフローチャートである。
【図8】パネル上で平行に指が移動する様子を説明するための図である。
【図9】パネル上で垂直方向に指が移動する様子を説明するための図である。
【符号の説明】
1 携帯電話機, 14 液晶ディスプレイ, 15 パネル, 61−1乃至61−3 発光部, 62−1乃至62−3 受光部, 101 CPU, 108 角度センサ, 109 駆動検出部
【発明の属する技術分野】
本発明は光学式入力装置および方法に関し、特に、直接指を接触させることなく入力ができるようにした光学式入力装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機においては、電話番号、文字などを入力するために、キー(ボタン)が用意されている。ユーザは、数字や文字を入力する場合、その数字や文字が割り当てられたキーを操作する。
【0003】
また、このようなキーでは、任意の位置を示すことが困難となる。そこで、例えば表示部に表示されているカーソルを移動させる場合、上下左右の方向が割り当てられたキーが用意され、ユーザはそのキーを操作して、カーソルを上下左右方向に移動させる。
【0004】
しかしながら、このようなキーでは、微妙な位置を指定することができない。その結果、任意の図形や手書き文字を入力することができない。
【0005】
そこで、表示部の前面に位置(座標)検出機能を有するタブレットを設け、タブレットを指またはペンで触れることで、図形や手書き文字を入力することができるようにしたものがある。
【0006】
また、特許文献1には、コンピュータのディスプレイの前面に入力装置を配置し、入力装置の上下左右の4辺上の複数の位置から対向する辺の方向に光を出射し、対向する辺上に配置した受光部でこの光を受光し、光が遮られて受光できなかったとき、その位置(座標)に入力があったとして検出することが提案されている。
【0007】
【特許文献1】
特表2001−514779号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、タブレットを用いた場合、指やペンでタブレットを直接触れる必要があるため、タブレットが指の脂などで汚れ、表示部の画像が見難くなる課題があった。
【0009】
また、特許文献1の技術の場合、平面内の位置は検出することができるが、面と垂直な方向(奥行き方向)の操作は検出できず、所謂クリックのような操作は利用できない課題があった。
【0010】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、表示部の表示が見難くなるのを防止しつつ、平面内の任意の座標位置の入力操作と、奥行き方向の入力操作を検出することができるようにするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の光学式入力装置は、画像を表示する画像表示手段と、操作面とほぼ垂直な方向に赤外線を出射する出射手段と、対象物により反射された赤外線を受光する受光手段と、受光手段によって受光された赤外線の位置に基づいて、対象物の位置を検出する検出手段と、対象物の位置に基づいて、画像表示手段における画像の表示を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
出射手段は、赤外線を、所定の周期で出射することができる。
【0013】
対象物が接近したか否かを判定する接近判定手段をさらに備え、出射手段は、対象物が接近したと判定された場合、赤外線を第1の光量に設定し、対象物が接近していないと判定された場合、赤外線を第2の光量に設定することができる。
【0014】
反射光の受光が一旦中断した後、再び受光されたか否かを判定する中断判定手段と、反射光の受光が一旦中断した後、反射光が再び受光されたと判定された場合、画像表示手段によって表示されているカーソルが指示しているアイコンを選択するアイコン選択手段とをさらに備えることができる。
【0015】
出射手段より出射された赤外線を透過して対象物に照射させるとともに、対象物からの反射光を透過して受光手段に受光させる、画像表示手段とは異なる位置に配置された透光手段をさらに備えることができる。
【0016】
本発明の携帯端末は、請求項1に記載の光学式入力装置を備えることを特徴とする。
【0017】
本発明の情報処理装置は、請求項1に記載の光学式入力装置を備えることを特徴とする。
【0018】
本発明の光学式入力方法は、操作面とほぼ垂直な方向に赤外線を出射し、対象物により反射された赤外線を受光し、受光された赤外線の位置に基づいて、対象物の位置を検出し、対象物の位置に基づいて、画像の表示を制御することを特徴とする。
【0019】
本発明においては、赤外線が操作面と垂直な方向に出射され、対象物により反射された赤外線が受光され、その位置から対象物の位置が検出される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0021】
図1は、本発明を適用した携帯電話機1の外観の構成例を示す図である。
【0022】
図1に示されるように、携帯電話機1は、表示部11Aおよび本体11Bで構成され、両者は、中央のヒンジ部12により折り畳み可能に結合されている。
【0023】
表示部11Aは、上端左部に、引出しまたは収納可能な送受信用のアンテナ19を有する。携帯電話機1は、アンテナ19を介して、最寄りの基地局と通信し、相手側との通話を可能にする。
【0024】
表示部11Aの中央に液晶ディスプレイ14が設けられている。液晶ディスプレイ14の左側には、縦1列に各種のプログラムを起動させるときに選択されるアイコン17が表示され、液晶ディスプレイ14の下部のタスクバー18にも横1列に各種のプログラムを起動させるときに選択される各種アイコンが表示されている。また、液晶ディスプレイ14の所定の位置(図1の例の場合、上部中央)には、各種アイコンを指示するためのカーソル16が表示されている。
【0025】
また、表示部11Aの上部中央にはスピーカ21が設けられている。携帯電話機1は、スピーカ21によって通話相手の音声を出力する。
【0026】
一方、本体11Bには、その表面に「0」乃至「9」の数字キー、発呼キー、リダイヤルキー、終話および電源キー、クリアキーおよび電子メールキー等からなる操作部13が設けられている。操作部13の操作に対応した各種指示が、携帯電話機1に入力される。
【0027】
また、本体11Bの操作部13の下部には、マイクロフォン20が設けられている。携帯電話機1は、マイクロフォン20によって通話時のユーザの音声を集音する。
【0028】
さらに、本体11Bの操作部13の上部には、光を透過する半透明なパネル15が設けられている。ユーザは、パネル15の上部で接触あるいは非接触により指を移動することによって所定の入力を行う。その移動操作により、ユーザは、液晶ディスプレイ14に表示されているカーソル16を移動させたり、通常のマウスにおけるクリックと同じ動作をさせることができる。カーソルの移動およびクリックの操作については、図6および図7を参照して後述する。
【0029】
なお、本体11Bは、背面側に図示せぬバッテリ121が装着されており、終話/電源キーがオン状態になると、バッテリ121から各部に対して電力が供給されて使用可能な状態になる。
【0030】
また、ヒンジ部12の内部には角度センサ108(図3)が設けられており、表示部11Aと本体11Bとのなす角度を検出する。したがって、表示部11Aと本体11Bとのなす角度が所定の角度(例えば、30度)未満である場合(実質的に携帯電話機1が折り畳まれている状態の場合)、バッテリ121から各部に対する電力の供給が中止され、所定の角度以上である場合(実質的に携帯電話機1が開かれ、使用状態にある場合)、バッテリ121から各部に対して電力が供給される。
【0031】
パネル15の下部(本体11Bの内部)には、図2に示されるように、複数の発光部61−1乃至61−3、並びにそれらと対になる受光部62−1乃至62−3が設けられている。図2には、3対の発光部と受光部が示されているが、実際には、これらは、パネル15の下面と平行に、m×n(mとnは任意の整数)対が、マトリックス状に配置されている。
【0032】
パネル15は、光を透過する半透明な物質、例えば、ガラスやアクリル製の板状の部材51により構成される。部材51の下部に設けられた発光部61−1乃至61−3は、それぞれ赤外線を、操作面としてのパネル15の表面に対して、ほぼ垂直な方向に出射する。この赤外線は、部材51を透過して外部に出射される。部材51の近傍に物体が存在するとき、赤外線はその物体で反射される。物体によって反射された赤外線は、再び、部材51を透過し、受光部62−1乃至62−3によって受光される。物体が部材51の近傍に存在しないとき、赤外線は反射されないので、受光部62−1乃至62−3は、赤外線を受光しない。例えば、図2に示されるように、発光部61−2が出射した赤外線の光路上に指71が存在するとき、指71で反射された赤外線が、対応する受光部62−2により受光される。
【0033】
発光部61−i(i=1,2,3)は、十分鋭い指向性の赤外線を発生する。したがって、発光部61−i(i=1,2,3)が発生した赤外線が、対応しない受光部62−j(j=1,2,3、但し、j≠i)により受光されるのが防止される。
【0034】
図3は、図1の携帯電話機1の内部の電気的構成例を表すブロック図である。
【0035】
マイクロホン20より入力された音声信号は、入出力インターフェイス107によりデジタル音声信号に圧縮変換された後、内部バス106を介して通信部105に供給され、通信部105により変調され、アンテナ19を介して送信される。また、最寄りの基地局から送信されてきたデジタル音声信号は、アンテナ19を介して通信部105により受信され、復調された後、内部バス106を介して、入出力インターフェイス107に入力され、そこでアナログ信号に変換されてスピーカ21から出力される。
【0036】
ユーザは、操作部13の「0」乃至「9」の数字キー、発呼キー、リダイヤルキー、終話および電源キー、クリアキーおよび電子メールキー等を操作することにより、各種キーに対応する指示を入力する。この操作に対応する信号は、CPU101に入力される。
【0037】
角度センサ108は、表示部11Aと本体11Bとのなす角度を検出し、入出力インターフェイス107、および内部バス106を介して、CPU101に通知する。CPU101は、通知された角度に基づいて駆動検出部109を制御し、発光部61−1乃至61−3(以下、これらを個々に区別する必要がない場合、まとめて発光部61と記述する)から光を出射させるか、または発光を停止させる。例えば、角度センサ108が検出した角度が30度未満である場合、すなわち、携帯電話機1が折り畳まれており、実質的に非使用状態の場合には、CPU101は駆動検出部109を制御し、発光部61を光を出射させないように制御し、角度センサ108が検出した角度が30度以上である場合、すなわち、携帯電話機1が開かれ、実質的に使用状態である場合には、CPU101は駆動検出部109を制御し、発光部61に光を出射させる。
【0038】
受光部62−1乃至62−3(以下、これらを個々に区別する必要がないとき、まとめて受光部62と記述する)は、ユーザの指等によって反射された赤外線を受光し、受光信号を駆動検出部109に出力する。駆動検出部109は、受光信号を出力した受光部の位置を検出し、検出結果をCPU101に通知する。
【0039】
CPU101は、RAM(Random Access Memory)103にロードされたプログラムに従って、各処理を実行する。RAM103にはまた、CPU101が各種の処理を実行する上で必要なプログラムやデータが適宜記憶される。ROM(Read Only Memory)102には、基礎的なプログラムやデータが記憶される。EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)104は、携帯電話機1の電源をオフした後も保持する必要があるデータ等を記憶する。
【0040】
携帯電話機1の機能的構成は、図4に示されるようになる。
【0041】
使用状態判定部201は、携帯電話機1の表示部11Aと本体11Bとのなす角度が、所定の角度(例えば、30度)未満である(実質的に携帯電話機1が折り畳まれている非使用状態である)のか、所定の角度以上である(実質的に携帯電話機1が開かれ、使用状態にある)のかを判定し、判定結果を光量制御部202に通知する。
【0042】
受光判定部203は、受光部62がユーザの指等によって反射された赤外線を受光したか否かを判定し、判定結果を光量制御部202、位置変化検出部204、および中断検出部206に通知する。
【0043】
光量制御部202は、使用状態判定部201からの通知に基づき、駆動検出部109を制御し、発光部61から光を出射させるか、または発光を停止させる。例えば、携帯電話機1が折り畳まれており、実質的に非使用状態の場合には、発光部61は光を出射させないように制御され、携帯電話機1が開かれ、実質的に使用状態である場合には、発光部61は光を第1の光量で出射させるように制御される。また、受光判定部203からの通知に基づき、受光部62がユーザの指等によって反射された赤外線を受光したと判定された場合、光量制御部202は、駆動検出部109を制御し、発光部61に光を第2の光量で出射させる。
【0044】
位置変化検出部204は、受光判定部203から、受光部62がユーザの指等によって反射された赤外線を受光したという通知を受信した場合、さらに反射光を受光する受光部62の位置が変化したか否かを判定し、判定結果をカーソル移動制御部205に通知する。
【0045】
カーソル移動制御部205は、位置変化検出部204からの、反射光を受光した受光部62の位置の変化を表す信号に基づいて、液晶ディスプレイ14上に表示されているカーソル16を移動させる。
【0046】
中断検出部206は、受光判定部203から、受光部62がユーザの指等によって反射された赤外線を受光したという通知を受信した場合、さらに受光部62が反射光の受光を中断したか否かを判定し、判定結果を再受光検出部207に通知する。
【0047】
再受光検出部207は、中断検出部206から、受光部62が反射光の受光を中断したという通知を受信した場合、受光部62が、その後、再び反射光を受光したか否かを判定し、判定結果をカーソル位置判定部208に通知する。
【0048】
カーソル位置判定部208は、再受光検出部207から、受光部62が再び反射光を受光したという通知を受信した場合、液晶ディスプレイ14上に表示されているカーソル16が、各種アイコン上にあるか否かを判定し、判定結果をアイコン選択部209に通知する。
【0049】
アイコン選択部209は、カーソル位置判定部208から、カーソル16がアイコン上にあるという通知を受信した場合、カーソル16が指示しているアイコンを選択する。
【0050】
次に、図5を参照して、携帯電話機1による光量制御処理について説明する。
【0051】
ステップS11において、使用状態判定部201は、表示部11Aは開いているか否かを判定する。すなわち、角度センサ108は、表示部11Aと本体11Bとのなす角度を検出し、使用状態判定部201に通知している。角度センサ108が検出した角度が30度以上の場合、表示部11Aは開いていると判定される。
【0052】
ステップS11において、表示部11Aは開いていないと判定された場合、ステップS15において、光量制御部202は、駆動検出部109を介して発光部61を制御し、光を出射させないようにする。これにより、非使用時にバッテリ121の電力が無駄に使用されるのが抑制される。処理は、その後、ステップS11に戻る。
【0053】
ステップS11において、表示部11Aは開いていると判定された場合(検出角度が30度以上の場合)、ステップS12において、光量制御部202は、駆動検出部109を介して発光部61を制御し、出射される光量を第1の光量に設定する。この第1の光量は、後述するステップS14で設定される第2の光量より小さい値とされている。これによっても、無駄な電力の消費が抑制される。また、パネル15から遠く離れた位置にある物体(ユーザの指以外の物体)により反射された赤外線が受光部62により受光され、誤作動が発生するのが抑制される。また、このとき赤外線は、例えば、1秒間に1000回といった一定の周期で、間欠的に出射される。
【0054】
ステップS13において、受光判定部203は、受光部62からの通知に基づいて、受光部62が、発光部61から出射され、指等によって反射された赤外線が受光されたか否かを判定する。
【0055】
ステップS13において、受光判定部203が、受光部62が、反射光を受光したと判定した場合、すなわち、パネル15の上部に指等が近づいてきたと判定した場合、ステップS14において、光量制御部202は、駆動検出部109を介して発光部61を制御し、出射される光量を第2の光量に設定させる。第2の光量は、第1の光量より大きい。したがって、パネル15の上部に指等が近づいてきた場合のみ強い光量が出射され、指等が近づいていない場合には弱い光量が出射されるので、上述したように、電力消費を抑制することができる。また、指のより正確な検出が可能となる。ステップS13において、受光部62が、反射光を受光していないと判定された場合、およびステップS14の処理の後、処理はステップS11に戻る。
【0056】
次に、図6と図7を参照して、携帯電話機1による操作検知処理について説明する。
【0057】
ステップS21において、受光判定部203が、受光部62からの通知に基づいて、受光部62が、発光部61から出射された赤外線の反射光を受光したか否かを判定する。反射光が受光されていない場合、受光されるまでステップS21の処理が繰り返される。
【0058】
ステップS21において、受光判定部203は、受光部62が、反射光を受光したと判定した場合、すなわち、パネル15の上部に指等が近づいてきたと判定した場合、ステップS22において、位置変化検出部204は、反射光を受光する受光部62の位置が変化したか否かを判定する。
【0059】
例えば、図8に示されるように、パネル15の上部に位置する指が、指71Aとして示される位置から、指71Bとして示される位置に、パネル15の操作面とほぼ平行に移動したような場合、反射された赤外線を受光する受光部が、受光部62−2から受光部62−3に変化する。駆動検出部109は、受光部62−1乃至62−3のうちどれが反射光を受光しているのかを検出し、その検出結果を位置変化検出部204に通知する。位置変化検出部204は、この通知に基づいて、ステップS22の判定を行う。
【0060】
ステップS22において、反射光を受光する受光部62の位置が変化したと判定された場合、ステップS23において、カーソル移動制御部205は、通知された結果に基づいて、液晶ディスプレイ14上の所定の位置に表示されているカーソル16を、通知の結果に対応する位置に移動させる。その後、処理は、ステップS21に戻る。
【0061】
このようにして、ユーザは、自分自身の指71をパネル15上で所望の位置に平行移動させることで、カーソル16を移動させることができる。指71は、液晶ディスプレイ14とは異なる位置に配置されているパネル15上で移動、操作されるので、液晶ディスプレイ14に表示されている画像が、自分自身の指71で見難くなるようなことが防止される。
【0062】
ステップS22において、反射光を受光する受光部62の位置が変化していないと判定された場合、処理はステップS24に進み、クリック処理が実行される。
【0063】
このクリック処理の詳細が図7に示されている。
【0064】
ステップS41において、中断検出部206は、受光部62からの通知に基づいて、受光部62が、ステップS21の処理で反射光を受光したと判定された後、反射光の受光を中断したか否かを判定する。
【0065】
ステップS41において、中断検出部206は、受光部62が、反射光の受光を中断したと判定した場合、すなわち、指等がパネル15の上部に一旦近づいた後、再び、離れたと判定された場合、ステップS42において、再受光検出部207は、受光部62が再び反射光を受光したか否かを判定する。ステップS21、S41、S42の処理は、例えば、図9に示されるように、ステップS21において、指71Bとして示される位置にあると判定された指が、ステップS41において、指71Aとして示される位置に移動し、ステップS42において、再び指71Bとして示される位置に戻るクリック操作(操作面(パネル15の面)に対してほぼ垂直な方向(奥行き方向)の操作)を検出する処理である。
【0066】
ステップS42において、再受光検出部207は、受光部62が再び反射光を受光したと判定した場合、ステップS43において、カーソル位置判定部208は、液晶ディスプレイ14上に表示されているカーソル16が、液晶ディスプレイ14に表示されているアイコン(液晶ディスプレイ14の左部に縦1列に表示されているアイコン17、または液晶ディスプレイ14の下部のタスクバー18に横1列に表示されている各種アイコン)上に位置するか否かを判定する。
【0067】
ステップS43において、カーソル16が、所定のアイコン上に位置すると判定された場合、ステップS44において、アイコン選択部209は、カーソル16が指示しているアイコンを選択する処理を実行する。例えば、選択されたアイコンがアプリケーションプログラムに対応している場合、そのアプリケーションプログラムが起動される。
【0068】
ステップS41において、中断検出部206が、反射光の受光が中断されていないと判定した場合、ステップS42において、再受光検出部207が、再び反射光が受光されていないと判定した場合、およびステップS43において、カーソル位置判定部208が、カーソル16が、アイコン上に位置していないと判定した場合、処理は図6のステップS21に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
【0069】
以上のように、指を直接、接触させることなく画面上に表示されたカーソルを移動させることができるので、接触式のタッチパネルのように、操作する際に、操作部に操作者の汗等の汚れが付着したり、表示部の画像が見難くなることを防ぐことができる。また、仮に、汚れが付着したとしても、パネル15は、液晶ディスプレイ14とは異なる位置に設けられているので、液晶ディスプレイ14上の表示画像が見難くなることはない。
【0070】
なお、以上においては、カーソルの移動とクリックの操作を検出するようにしたが、本発明は、任意の形状の線、手書き文字入力等の操作を検出する場合にも適用することができる。
【0071】
また、以上においては、携帯電話機を例としたが、本発明は携帯電話機に限らず、例えば、PDA(Personal Digital Assistants)その他の携帯端末、あるいは、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置にも適用することができる。
【0072】
本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、表示部の表示を見難くすることなく、入力操作を検出することができる。特に、平面内の任意の座標位置の入力操作と、奥行き方向の入力操作を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した携帯電話機の外観の構成例を示す斜視図である。
【図2】図1の携帯電話機のパネルの部分の構成を示す断面図である。
【図3】図1の携帯電話機の内部の電気的構成例を示すブロック図である。
【図4】図1の携帯電話機の機能を説明するブロック図である。
【図5】図1の携帯電話機による光量制御処理を説明するフローチャートである。
【図6】図1の携帯電話機による操作検知処理を説明するフローチャートである。
【図7】図6のステップS24のクリック処理を説明するフローチャートである。
【図8】パネル上で平行に指が移動する様子を説明するための図である。
【図9】パネル上で垂直方向に指が移動する様子を説明するための図である。
【符号の説明】
1 携帯電話機, 14 液晶ディスプレイ, 15 パネル, 61−1乃至61−3 発光部, 62−1乃至62−3 受光部, 101 CPU, 108 角度センサ, 109 駆動検出部
Claims (8)
- 画像を表示する画像表示手段と、
操作面とほぼ垂直な方向に赤外線を出射する出射手段と、
対象物により反射された赤外線を受光する受光手段と、
前記受光手段によって受光された赤外線の位置に基づいて、前記対象物の位置を検出する検出手段と、
前記対象物の位置に基づいて、前記画像表示手段における画像の表示を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする光学式入力装置。 - 前記出射手段は、前記赤外線を、所定の周期で出射する
ことを特徴とする請求項1に記載の光学式入力装置。 - 前記対象物が接近したか否かを判定する接近判定手段をさらに備え、
前記出射手段は、前記対象物が接近したと判定された場合、赤外線を第1の光量に設定し、前記対象物が接近していないと判定された場合、赤外線を第2の光量に設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の光学式入力装置。 - 反射光の受光が一旦中断した後、前記反射光が再び受光されたか否かを判定する中断判定手段と、
前記反射光の受光が一旦中断した後、再び受光されたと判定された場合、前記画像表示手段によって表示されているカーソルが指示しているアイコンを選択するアイコン選択手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の光学式入力装置。 - 前記出射手段より出射された赤外線を透過して前記対象物に照射させるとともに、前記対象物からの反射光を透過して前記受光手段に受光させる、前記画像表示手段とは異なる位置に配置された透光手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の光学式入力装置。 - 請求項1に記載の光学式入力装置を備える
ことを特徴とする携帯端末。 - 請求項1に記載の光学式入力装置を備える
ことを特徴とする情報処理装置。 - 光学式入力装置の光学式入力方法において、
操作面とほぼ垂直な方向に赤外線を出射し、
対象物により反射された赤外線を受光し、
受光された赤外線の位置に基づいて、前記対象物の位置を検出し、
前記対象物の位置に基づいて、画像の表示を制御する
ことを特徴とする光学式入力方法。
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