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JP2004223654A - 研磨用発泡体 - Google Patents

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JP2004223654A
JP2004223654A JP2003015033A JP2003015033A JP2004223654A JP 2004223654 A JP2004223654 A JP 2004223654A JP 2003015033 A JP2003015033 A JP 2003015033A JP 2003015033 A JP2003015033 A JP 2003015033A JP 2004223654 A JP2004223654 A JP 2004223654A
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polishing
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JP2003015033A
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Yoshinori Masaki
義則 政木
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

【課題】層間絶縁膜や金属配線等の、半導体のデバイスウエハの表面平坦化加工に用いられる研磨パッドとして好適な、従来パッドに対して同等以上の研磨を実現でき、さらに耐摩耗性の高い研磨用発泡体を提供する。
【解決手段】常温常圧下において気体であるガスを発泡剤として作製した、JIS K 7311に準じた摩耗試験による摩耗量が50〜250mgであることを特徴とする研磨用発泡体。特に25℃における見掛けの圧縮率が3〜15%であることが好ましい。発泡体の主原料はポリウレタン等の熱可塑性エラストマーが望ましい。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体、各種メモリーハードディスク用基板等の研磨に使用される研磨パッドに好適に用いられる研磨用発泡体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体のデバイスウエハの表面平坦化加工に用いられる、代表的なプロセスである化学的機械的研磨法(CMP)の一例を図1に示す。定盤(2)、試料ホルダー(5)を回転させ、研磨スラリー(4)をスラリー供給用配管(10)を通して供給しながら、半導体ウエハ(1)を研磨パッド(6)表面に押しあてることにより、デバイス表面を高精度に平坦化するというものである。なお研磨前、あるいは研磨中においてドレッシングディスク(3)を回転させながら研磨パッド(6)表面に押しあてることにより、研磨パッド(6)の表面状態を整えている。研磨条件はもとより、研磨パッド(6)、研磨スラリー(4)等に代表される各構成部材の特性が、研磨の仕上がり状態に大きな影響を及ぼす。
【0003】
エレクトロニクス業界の最近の著しい発展により、トランジスター、IC、LSI、超LSIと進化してきている。これら半導体素子における回路の集積度が急激に増大するにつれて、半導体デバイスのデザインルールは年々微細化が進み、デバイス製造プロセスでの焦点深度は浅くなってきており、その結果、パターン形成面に求められる平坦化レベルはますます厳しくなってきている。同時にウエハの大口径化も進行し、加工するデバイスウエハ面内の平坦性のばらつきをいかに抑えるか、つまりはウエハ面内での均一性をいかに向上させるかが大きな課題となってきた。
従来から、このような高い平坦化レベルが求められる研磨においては、例えば、高分子マトリックス中に、空隙スペースを有する中空高分子微小エレメントを含浸した独立発泡体が標準的に使用されてきた(例えば、特許文献1参照。)。研磨前、あるいは研磨中におけるドレッシング、および研磨の進行に伴う研磨パッド表面の摩耗等により、中空高分子微小エレメントのシェルが破れて内部の空孔が開口し、研磨スラリーの保持能力を発現するというものであった。
【0004】
研磨パッドのライフの目安となる指標の一つとして、研磨層として用いられる材料の耐摩耗性が挙げられる。
従来の独立発泡体を研磨パッドの研磨層として用いた場合、独立発泡体の耐摩耗性を高くすると、ドレッシングや研磨の進行に伴う研磨パッド表面の摩耗が抑制され、空孔の開口が阻害される。その結果、研磨速度の低下やウエハ面内における均一性の低下等、研磨性能の低下を招き安くなる。
このため、従来の独立発泡体においては、耐摩耗性をさらに高めることができない、つまりはライフの改善が望めないという点が問題の一つであった。
耐摩耗性の目安となる指標の一つとして、JISK−7311に準じた摩耗試験による摩耗量が挙げられる。摩耗試験による摩耗量が多い程、耐摩耗性が低いと判断することができる。例えば、研磨パッドの研磨層として従来から標準的に使用されているロデール社製の独立発泡体(商品名:IC1000)の、該摩耗試験による摩耗量は250mg前後であった。
【0005】
また、従来の研磨パッドにおいては、平坦化レベルを確保するために、研磨層は硬度の高い独立発泡体を使用することが多かった。しかし高硬度の独立発泡体単独では、ウエハ全体のうねりに追従できないため、研磨性能の面内ばらつきが大きい、つまりは均一性が低くなるという問題があった。この点を改善する手段として、例えば、独立発泡体よりも圧縮率の大きいクッション層と貼り合わせ、2層構造とする方法等が主に用いられてきた。クッション層との2層構造とすることにより、均一性の低下は抑えられるが、下地のクッション層の効果を消失させないために、研磨層にあたる独立発泡体の厚み上限が必然的に制限される点が、耐摩耗性の問題に加えて、従来の独立発泡体を用いた研磨パッドのライフ改善を阻害する要因の一つとなっていた。
【0006】
【特許文献1】
特許第3013105号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、研磨パッドのライフ改善を目的とするためのもので、従来の研磨パッド以上の研磨性能を備え、かつ耐摩耗性の高い、研磨パッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記従来の問題点を鑑み、鋭意検討を重ねた結果、以下の手段により、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、
(1) 常温常圧下において気体であるガスを発泡剤とした、JIS K 7311に準じた摩耗試験による摩耗量が50〜250mgである研磨用発泡体、
(2) 25℃における見掛けの圧縮率が3〜15%である第(1)項に記載の研磨用発泡体、
(3) 発泡体の主原料が熱可塑性エラストマーである第(1)又は(2)項に記載の研磨用発泡体、
(4) 熱可塑性エラストマーがポリウレタンである第(3)項記載の研磨用発泡体、
である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明における研磨用発泡体においては、従来のように空隙スペースを有する中空高分子微小エレメントを発泡剤としては用いず、常温常圧下において気体であるガスを発泡剤とする。このようなガスとしては、特に制限はなく、無機ガス、フロンガス、低分子量の炭化水素などの有機ガス等が挙げられるが、原料に不活性であり、ガスの回収が不要という点で無機ガスが好ましい。無機ガスとしては、常温常圧下において気体である無機物質であって、原料に溶解混合できるものであれば特に制限はなく、例えば二酸化炭素、窒素、アルゴン、ネオン、ヘリウム、酸素等が好ましいが、特にプラスチックや熱可塑性エラストマー等の樹脂原料に溶解混合し易く、取り扱いが容易であり、さらには他の発泡剤と比べて安価であるという点等から二酸化炭素がより好ましい。
【0010】
常温常圧下において気体であるガスを発泡剤とする本発明の研磨用発泡体は、ドレッシング後の表面状態が従来の独立発泡体とは全く異なるものである。研磨の機構は十分に解明されていないが、本発明の研磨用発泡体に含まれる気泡は、従来の独立発泡体に含まれる空孔と同様に、研磨スラリーを保持する役割も一部担っているが、それ以上にドレッシングによる研磨に好適な表面状態の形成に大きく寄与することが確認された。この点において、本発明における研磨用発泡体において、研磨前のドレッシングは必要不可欠である。
この研磨に好適な表面状態を形成する摩耗量は、JIS K 7311に準じた摩耗試験において、50〜250mgであり、好ましくは50〜200mg、より好ましくは80〜200mg、最も好ましくは100〜150mgである。これは、従来の独立発泡体よりも摩耗量が少ない、つまりは耐摩耗性が高い範囲にあり、研磨パッドのライフ改善に有利である。
【0011】
摩耗量が50mgより少ないと、研磨前、研磨中に関わらず、ドレッシング、本発明においては、研磨に好適な表面状態の形成に要する時間が長くなり、生産性が著しく低下するので好ましくない。逆に250mgより多い場合、耐摩耗性およびドレス後に形成される表面状態が、従来の独立発泡体と同様であることから、ライフの改善が望めないことから、好ましくない。
なお、本発明における研磨用発泡体を研磨パッドの研磨層として使用する場合、クッション層と貼り合わせても良いし、あるいは発泡体単独でも良い。
本発明における研磨用発泡体の見掛けの圧縮率は特に制限しないが、特に単独で研磨パッドとして使用する場合は、見掛けの圧縮率が25℃において3〜15%が好ましい。例えば半導体デバイスウエハの表面研磨を行う場合、圧縮率が3%未満では、ウエハ全体のうねりに追従しきれず、研磨速度のウエハ面内におけるばらつきが大きくなる、つまりは均一性が低下するので好ましくない。逆に15%より大きくなると、研磨後のデバイス表面の平坦性低下を引き起こす原因となるため好ましくない。
【0012】
なお見掛けの圧縮率は、熱応力歪測定装置(TMA)により測定したシート厚みの変化量より算出した値である。測定サンプルシートの厚みは1mmとする。シートにかける面圧の経時変化(プロファイル)を図2に示す。
本発明で用いる見掛けの圧縮率は、300g/cmの面圧を60秒間掛けたときの厚み(T1)から、引き続き1800g/cmの面圧を同じく60秒間掛けた時の厚み(T2)を引いた値をT1で除し、さらにその値を100倍することにより求めることができる。
【0013】
本発明の研磨用発泡体の主原料は特に限定しない。ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリブテン、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、芳香族系ポリサルホン、ポリアミド、ポリイミド、フッ素樹脂、エチレン−プロピレン樹脂、エチレン−エチルアクリレート樹脂、アクリル樹脂、ノルボルネン系樹脂、例えば、ビニルポリイソプレン−スチレン共重合体、ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等に代表されるスチレン共重合体、あるいは天然ゴム、合成ゴム等を用いることができる。これらは単独で用いても良いし、混合あるいは共重合させてもよいが、研磨特性に大きな影響を及ぼす耐摩耗性や圧縮率等の基本物性を比較的容易に制御できるという点から、例えばウレタン系やオレフィン系等の熱可塑性エラストマーが好適である。その中でも、本発明の研磨に好適な表面状態を形成するという点において、熱可塑性ポリウレタンエラストマーが最も好ましい。
【0014】
本発明の研磨用発泡独立体を研磨パッドとして用いる場合、必要に応じて表面に溝加工を施すことができる。溝の形状は特に限定しないが、例えば平行、格子状、同心円状、さらには渦巻き状等、随時選定することができる。表面に溝を施すことにより、研磨面全域に研磨スラリーがより行き渡り安くなり、本発明の研磨用発泡体の性能がさらに引き出される。
【0015】
【実施例】
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、実施例の内容になんら限定されるものではない。
【0016】
<発泡体の製造設備>
本発明の実施例で使用した発泡体の製造設備の概略図を図3に示す。バレル径50mm、L/D=32の第一押出機(11)とバレル径65mm、L/D=36の第二押出機(12)を中空の単管(16)で連結したタンデム型押出機の先端に、リップ幅300mmの金型(13)を取り付けた。
発泡剤としては二酸化炭素を用い、ボンベ(17)から取り出した後に、ガスブースターポンプ(18)により昇圧した二酸化炭素を、第一押出機(11)の中央前寄りに取り付けた注入口(14)を通して注入した。
【0017】
<研磨用発泡体の製造>
(発泡体A)
主原料である大日精化工業(株)製熱可塑性ポリウレタンエラストマー(商品名:レザミンP−4250)に、同社の架橋剤(商品名:クロスネートEM−30)をあらかじめ混合した原料を使用し、厚み1.6mmの発泡体を作製した。発泡体の製造条件を表1に示す。
得られた発泡体表面を、丸源鐵工所製ベルトサンダー(商品名:MNW−610−C2)で研磨し、表面近傍の無発泡層を除去し、厚み1.4mmの研磨用発泡体を得た。
(発泡体B)
製造条件を変更した以外は、発泡体Aと同じ原料を使用し、厚み1.4mmの発泡体を作製した。製造条件を表1に示す。
発泡体Aの場合と同様に、無発泡層を除去し、厚み1.1mmの研磨用発泡体を得た。
(発泡体C)
大日精化工業(株)製熱可塑性ポリウレタンエラストマー(商品名:レザミンP−4070)を原料として、厚み1.5mmの発泡体を作製した。製造条件を表1に示す。
発泡体Aの場合と同様に、無発泡層を除去し、厚み1.4mmの研磨用発泡体を得た。
【0018】
【表1】
Figure 2004223654
【0019】
<研磨用発泡体の物性評価>
発泡体A〜Cおよびロデール社製IC1000それぞれの摩耗量、25℃における圧縮率および気泡の平均径を測定した結果を表2に示す。なお各項目の測定方法は次の通りである。
・摩耗量
JIS K 7311(ポリウレタン系熱可塑性エラストマーの試験方法)の9項(摩耗試験)に準じる。
・圧縮率
セイコーインスツルメンツ(株)製TMAを使用して表面を研磨し、厚み1mmに調整したシートの、25℃における厚み変化を測定した。
面圧のプロファイルは図2の通りである。負荷無しの状態から、300g/cmの面圧を掛け、引き続き1800g/cmの面圧を掛けた後に荷重を取り除くという一連の操作を1サイクルとして、連続的に5サイクル測定した。厚み変化から算出した各サイクルにおける圧縮率の5回の平均値を、見掛けの圧縮率として用いた。
・気泡の平均径
HITACHI製走査型電子顕微鏡(SEM)S−2400で発泡体断面を観察し、倍率300倍の画像に含まれる気泡一つ一つの直径を計測し、全気泡の直径の平均値を算出した。なお気泡の断面形状が真円でなく、例えば楕円形、もしくはいびつな多角形形状の場合は、円相当直径をその気泡の直径とした。
【0020】
【表2】
Figure 2004223654
【0021】
<研磨パッドの作製>
(実施例1)
研磨層として発泡体Aを使用した。
発泡体A3枚を、クッション性を有する発泡ポリエチレンシートを基材とした、厚み0.9mmの両面テープと貼り合わせた後に、直径600mmφの円盤状に切り取り、その後、ショーダテクトロン社製クロスワイズソーを用いて、表面に溝幅2mm、隣合う溝と溝との間隔13mm、溝深さ0.8mmの格子溝を施し、研磨パッドを作製した。
【0022】
(実施例2)
研磨層として発泡体Aを使用した。
発泡体A3枚を、クッション性を有しない無発泡シートを基材とした、厚み0.15mmの両面テープと貼り合わせた以外は、実施例1と同様にして表面に溝加工を施し、直径600mmφの研磨パッドを作製した。
(実施例3)
研磨層として発泡体Bを使用した。
発泡体B3枚を、実施例1で使用したクッション性を有する両面テープと貼り合わせた後、実施例1と同様にして表面に溝加工を施し、直径600mmφの研磨パッドを作製した。
【0023】
(比較例1)
研磨層として発泡体Cを使用した。
発泡体C3枚を、実施例1で使用したクッション性を有する両面テープと貼り合わせた後、実施例1と同様にして表面に溝加工を施し、直径600mmφの研磨パッドを作製した。
(比較例2)
研磨パッドとして、溝幅2mm、隣合う溝と溝との間隔13mm、溝深さ0.6mmの格子溝が施されたロデール社製IC1000を、同社のSuba400と貼り合わせた2層パッドを使用した。
【0024】
<研磨性能評価>
研磨速度とそのウエハ面内ばらつきの評価には、直径200mmのCuベタウエハを使用した。また研磨後のデバイス表面の平坦性評価には、直径200mmのパターン付きウエハを使用した。
(実施例)および(比較例)で得られた研磨パッドをMAT製片面研磨機ARW−681MSの定盤に貼り付け、ダイヤモンドドレッサーを用いてドレッシングした後、キャボット社製研磨スラリー(商品名:iCue5003)を供給しながら研磨を実施した。ドレス条件および研磨条件を表3に示す。
【0025】
【表3】
Figure 2004223654
【0026】
研磨後のウエハを洗浄、乾燥後、シート抵抗測定機を用いてウエハ面内49点のCu膜厚を測定し、研磨速度の平均値および研磨速度のウエハ面内におけるばらつきを算出した。
またパターン付きウエハについては、ライン/スペースが4.5μm/0.5μmと10μm/10μmそれぞれの配線部の研磨後の表面粗さを測定し、平坦性を確認した。表4において、従来パッドの代表例である比較例2に対して、平坦性が同等以上のものは○、低下したものは×で示した。
なお、研磨速度のウエハ面内におけるばらつきとして、49点の研磨速度の最大値から最小値を引いた値を平均値の2倍で除した値を100倍した値を用いた。その値が大きいほど均一性が低いことを意味する。
実施例および比較例の研磨パッドの性能評価結果を併せて表4に示す。
【0027】
【表4】
Figure 2004223654
【0028】
実施例1〜3は、従来の独立発泡体の代表例であるロデール社製IC1000を用いて研磨した比較例2に対して、いずれも耐摩耗性が高く、ライフの改善が期待されるとともに、比較例2と同等以上の研磨性能が確認された。その中でも研磨速度がIC1000の1.7〜2倍と、好ましい傾向が確認された。
【0029】
比較例1は、実施例1〜3に対して摩耗量が多く、耐摩耗性は低いと考えられるが、研磨速度が低いとともに、平坦性が低下する傾向が確認され、本発明の研磨用発泡体の摩耗量の下限を下回ると、研磨性能が低下することが確認された。なお、発泡体Aとほとんどクッション性のない両面テープとを貼り合わせて作製した研磨パッドを使用した実施例2が、比較例2に対して面内ばらつきと平坦性が同等以上で、さらに研磨速度が高い点は、従来2層構造でないと実現されなかった研磨性能を単層で実現できる可能性を示唆するものであり、特筆すべき点である。
なお、IC1000に比べて耐摩耗性が高い発泡体Aは、発泡体自体の厚みも厚く、溝深さを深くすることができたので、ライフの点においてもより好ましい特徴を有するものと判断できる。
【0030】
【発明の効果】
本発明の、従来の独立発泡体と比べて耐摩耗性の高い研磨用発泡体を用いて、例えば半導体デバイスウエハを研磨すれば、研磨性能が従来パッドと同等以上である上に、研磨層の厚みを厚くすることができるため、ライフの向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】化学的機械的研磨法(CMP)の標準的なプロセスの一例である。
【図2】圧縮率測定における面圧の経時変化(プロファイル)である。
【図3】実施例で用いた発泡体化設備の概略図である。
【符号の説明】
1 半導体ウエハ
2 定盤
3 ドレッサー
4 研磨スラリー
5 試料ホルダー
6 研磨パッド
7 回転軸
8 ウエハ固定用治具
9 バッキング材
10 スラリー供給用配管
11 第一押出機
12 第二押出機
13 金型
14 発泡剤の注入用部品
15 原料ホッパ
16 中空単管
17 ボンベ
18 ガスブースターポンプ
19 圧力調整弁
20 引取機
21 発泡体

Claims (4)

  1. 常温常圧下において気体であるガスを発泡剤とした、JISK 7311に準じた摩耗試験による摩耗量が50〜250mgである研磨用発泡体。
  2. 25℃における見掛けの圧縮率が3〜15%である請求項1に記載の研磨用発泡体。
  3. 発泡体の主原料が熱可塑性エラストマーである請求項1又は2項に記載の研磨用発泡体。
  4. 熱可塑性エラストマーがポリウレタンである請求項3記載の研磨用発泡体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007034980A1 (ja) * 2005-09-22 2007-03-29 Kuraray Co., Ltd. 高分子材料、それから得られる発泡体及びこれらを用いた研磨パッド
JP2010076075A (ja) * 2008-09-29 2010-04-08 Fujibo Holdings Inc 研磨加工用の研磨パッドに用いられる研磨シートおよび研磨パッド
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