JP2004219648A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】静電気の除去及び電磁波ノイズの抑制を強化するとともに、組み立て作業を容易に行える電子機器を提供する。
【解決手段】デジタルカメラは、カメラボディとなる前カバー4及び後カバー5と、電子回路基板6によって構成されている。電子回路基板6には、導電性の形状記憶合金からなる螺旋状に形成された伸縮部材19の一端が固着されている。電源がONされると電子回路基板6上の素子から熱が発生する。伸縮部材19は熱を吸収し、形状記憶合金の有する変態温度に達すると、伸縮部材19は変態し、その他端が後カバー5の裏面に圧接する。このようにして電子回路基板6は伸縮部材19からカメラボディを介して、デジタルカメラの電源マイナス端子に接続され、アースされる。
【選択図】 図3
【解決手段】デジタルカメラは、カメラボディとなる前カバー4及び後カバー5と、電子回路基板6によって構成されている。電子回路基板6には、導電性の形状記憶合金からなる螺旋状に形成された伸縮部材19の一端が固着されている。電源がONされると電子回路基板6上の素子から熱が発生する。伸縮部材19は熱を吸収し、形状記憶合金の有する変態温度に達すると、伸縮部材19は変態し、その他端が後カバー5の裏面に圧接する。このようにして電子回路基板6は伸縮部材19からカメラボディを介して、デジタルカメラの電源マイナス端子に接続され、アースされる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器に関し、さらに詳しくは静電気の蓄積を防止する電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の内部には様々な回路部品が存在している。例えばデジタルカメラの場合、デジタルカメラ内部には、電子回路基板が組み込まれており、特定の周波数で弱いながらも電磁波を出力するものもある。ところが、この電磁波がデジタルカメラの外部に伝播した場合、他の電子機器等においてノイズとして認識される恐れがある。これと反対に、他の電子機器等において発生した電磁波が、デジタルカメラ内部に伝播して、ノイズとして認識される恐れもある。
【0003】
一方、デジタルカメラの外部には、様々な静電気源が存在し、そこから発生した静電気がデジタルカメラに伝わると、基板上のLSIを損傷させたり、誤動作を生じさせたりする恐れがある。
【0004】
このような現象を防ぐためにデジタルカメラではアース対策が行われている。例えば、カメラボディと電子回路基板との間にガスケットを介在させることによって接地を行っているデジタルカメラが知られている。前カバー及び後カバーとからなるカメラボディと、電子回路基板とを備えたデジタルカメラの場合、電子回路基板と後カバーとの間に、弾性を有するガスケットを介在させ、前カバーと後カバーとを螺子止めすることによって、前カバーと後カバーとでガスケットを挟圧し、電子回路基板と後カバーとを確実に密着させ接地を行っている(特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−51329号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したように、接地させるために、カメラボディと電子回路基板との間にガスケットを介在させ、前カバーと後カバーによってガスケットを押しつぶすような構造にすることで、前カバーと後カバーとを螺子止めによって組み立てる場合、ガスケットの弾性力により、前カバーと後カバーとの螺子止めに負荷がかかってしまい組み立てにくくなるという問題が発生してしまう。
【0007】
本発明は、上記問題点を考慮してなされたもので、静電気及び電磁波ノイズ対策を強化するとともに、容易に組み立て作業を行うことのできる電子機器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の電子機器は、アースされた電子機器本体の内部に電子回路基板が組み込まれたものであり、前記電子回路基板に導電性の形状記憶合金からなる伸縮部材の一端を固着し、前記形状記憶合金の変態温度に達すると、他端が前記電子機器本体の裏面に接触することを特徴とする。また、前記伸縮部材を螺旋形状に形成し、前記変態温度に達した時に、前記他端を電子機器本体の裏面に圧着するようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1及び図2に示すように、電子機器であるデジタルカメラ2は、電子機器本体であるカメラボディ3と電子回路基板6とからなり、カメラボディ3は、前カバー4と後カバー5とから構成されている。後カバー5には、接眼側ファインダ窓7、モード選択ボタン8、シャッタボタン9、ビューファインダとして機能する画像表示用LCD10等が設けられている。左右両側面には、螺子11が挿入される螺子穴5aが形成されている。
【0010】
図2に示すように、前カバー4の前面には、レンズ鏡筒(不図示)を露呈させるための開口15が形成されている。前カバー4内壁の上部及び下部には電子回路基板6を取り付けて固定するためのフレーム16が設けられている。このフレーム16には、電子回路基板6を、螺子17によって螺子止めするための雌螺子16aが形成されている。前カバー4の左右両縁には、後カバー5を取り付けるための取り付け部18が設けられており、雌螺子18aが形成されている。
【0011】
なお、フレーム16の形状は、図1においては理解しやすいように単純化しているが、実際は部品の形状に合わせ、より複雑な形状となっている。また、電子回路基板6はフレーム16に螺子止めによって接続されているが、導電性の両面粘着テープなどによって電子回路基板6とフレーム16とを固着しても良い。
【0012】
図示しないが、電子回路基板6には半導体、コンデンサ、抵抗等が実装され、プリントパターンで接続して増幅したり、モード選択ボタン8やシャッタボタン9等からの操作によって入力された信号の処理などを行う電子回路が形成されており、さらには撮像素子駆動回路などの素子が実装されている。その他にも電子回路基板6には、様々な部品がケーブルを介して接続されている。
【0013】
このような電子回路が組み込まれた電子回路基板6の裏面には、螺旋状に形成された導電性の形状記憶合金からなる伸縮部材19の一端が、半田付けにより固着されている。この伸縮部材19は、電子回路基板6から発生する熱を受け、所定の変態温度に達すると予め設定された長さにまで伸びるように製造されている。ここで用いられる形状記憶合金はニッケルとチタンの合金であり、ニッケルとチタンの混合比率を変えることで変態温度を自由に設定することができる。
【0014】
以上のように構成された本発明のカメラの作用について図2乃至図4を用いて説明する。デジタルカメラ2を組み立てる場合、まず、前カバー4内壁の上部及び下部にそれぞれ設けられたフレーム16に、伸縮部材19が取り付けられた電子回路基板6を、螺子17によって螺子止めすることによって固定する。不図示であるが、その他の電子回路基板も、前カバー4及び後カバー5に設けられたフレームなどに取り付けられる。このように、内部機構を構成する部品、及び外部に露呈する部品が前カバー4及び後カバー5に組み込まれた後、前カバー4と後カバー5とを螺子11によって螺子止めすることで、図1に示すようなデジタルカメラ2が完成する。なお、前カバー4と後カバー5とからなるカメラボディ3は、デジタルカメラ2の電源マイナス端子に接続され、アースされている。
【0015】
このようにして組み立てられたデジタルカメラ2の要部断面図が図3であり、この時はまだ電源がOFFの状態にある。デジタルカメラ2の電源をONにすると電子回路基板6に実装された電子回路が駆動する。やがてデジタルカメラ2に内蔵されているモーターの回転や部品の振動などの力学的現象に伴う摩擦や、デジタルカメラ2内部及び外部の様々な電磁気現象によって引き起こされる静電気が電子回路基板6上に蓄積し、撮像素子駆動回路などからは電磁波ノイズが発生する。
【0016】
電子回路基板6は、前カバー4に設けられているフレーム16に取り付けられているので、フレーム16からカメラボディ3を介してデジタルカメラ2の電源マイナス端子に接続され、アースされる。しかし、それだけではデジタルカメラ2内で時間の経過とともに激しく発生していく静電気や電磁波ノイズを効率良く吸収することはできない。そこで、本発明のデジタルカメラ2では、静電気及び電磁波ノイズの吸収効果をさらに高めるために、電子回路基板6の裏面に導電性の形状記憶合金からなる伸縮部材19が取り付けられている。
【0017】
電源がONされると、やがて電子回路基板6上の各素子から熱が発生する。伸縮部材19は、電子回路基板6上で発生する熱を吸収し、形状記憶合金の有する変態温度に達すると、図3に示すような状態から図4に示すような予め設定された長さにまで伸びようとする。予め設定された長さとは、伸縮部材19が変態後に、後カバー5の裏面に圧接可能となるだけの長さである。伸縮部材19は螺旋状に形成されているため、図4のように伸びると自身の弾性復元力によって後カバー5の裏面に常に付勢する状態となる。このように伸縮部材19が後カバー5に圧接することで、電子回路基板6と後カバー5は積極的に電気的導通が図られる。
【0018】
電子回路基板6は、伸縮部材19を介して後カバー5に接続されるので、伸縮部材19及び後カバー5を介してデジタルカメラ2の電源マイナス端子に接続され、アースされる。このようにして、電子回路基板6のアースを、前カバー4のフレーム16からのみ図るのではなく、電子回路基板6の裏面に、導電性の形状記憶合金からなる伸縮部材19を取り付けることによって、電子回路基板6や電子回路基板6に接続されている部品に蓄積される静電気や電磁波ノイズを、より効率良く除去することが可能となる。
【0019】
また、従来のデジタルカメラでは、デジタルカメラ内に蓄積する静電気及び電磁波によるノイズを防止するために、前カバーと後カバーとの間に弾性を有するガスケットを介在させていた。組み立ての際、ガスケットを前カバーと後カバーとで挟圧しながら螺子止めを行っていたため、ガスケットの弾性力によって、前カバーと後カバーとの螺子止め作業に大きな負荷がかかってしまい、それが作業効率を減衰させる一因となっていた。しかし、本発明によれば、静電気及び電磁波によるノイズを防止する手段として、導電性の形状記憶合金からなる伸縮部材19を電子回路基板6の裏面に取り付けたので、前カバー4と後カバー5とを、負荷をかけることなく素早く容易に螺子止めすることができる。
【0020】
上記実施形態では、伸縮部材19を螺旋状に形成したが、これに限ることなく、図5に示すように、伸縮部材を導電性の形状記憶合金からなる板バネとして形成しても良い。この場合も上記実施形態と同様にして、図5に示すように、伸縮部材としての板バネ部材20の一端を電子回路基板6に固着する。電源がONされた後、板バネ部材20は、電子回路基板6に発生する熱を吸収し、変態温度に達すると、図6に示すように形状が変化し、他端が後カバー5の裏面に接触する。このときの板バネ部材20が、自身の弾性により後カバー5の裏面に常に付勢するように、予め変態後の長さを考慮して板バネ部材20を製造することが好ましい。このように伸縮部材を適宜の形状に変更して用いても良い。
【0021】
また、電子回路基板6に取り付けられる伸縮部材19の設置箇所、個数及び大きさは、蓄積される静電気量、発生する電磁波ノイズの大きさ、内蔵されている部品の配置及び大きさ、またカメラボディ3の大きさなどに応じて決定すれば良い。
【0022】
上記実施形態では、形状記憶合金からなる伸縮部材19が、変態温度に達すると、カメラボディ3を構成している後カバー5に接触する構成になっているが、これに限ることなく、カメラボディ3に固着されたフレームをアース電位にしておき、このフレームに、伸縮部材19を接触させるようにしても良い。勿論、板バネ部材20を用いた場合においても同様にして行うことができる。
【0023】
なお、上記実施形態では、本発明を実施した電子機器としてデジタルカメラを例に挙げて説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、携帯電話、ノート型パソコン、PDAなどの様々な電子機器に適用することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明の電子機器によれば、電子回路基板に導電性の形状記憶合金からなる伸縮部材の一端を固着し、形状記憶材の変態温度に達すると、他端が電子機器本体の裏面に接触するようにし、電子回路基板及び電子回路基板に接続されている部品に蓄積される静電気や電磁波ノイズを、伸縮部材を介して電子機器本体からアースさせたので、今まで以上に静電気及び電磁波ノイズの吸収効果を高め、さらに、電子機器本体を構成している前カバーと後カバーとの螺子止めによる組み立て作業を容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用したデジタルカメラの外観背面側斜視図である。
【図2】図1に示すデジタルカメラの分解斜視図である。
【図3】変態前の伸縮部材及びその周辺を表す要部断面図である。
【図4】変態後の伸縮部材及びその周辺を表す要部断面図である。
【図5】伸縮部材についての別の実施形態における変態前の状態を表す要部断面図である。
【図6】伸縮部材についての別の実施形態における変態後の状態を表す要部断面図である。
【符号の説明】
6 電子回路基板
19 伸縮部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器に関し、さらに詳しくは静電気の蓄積を防止する電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の内部には様々な回路部品が存在している。例えばデジタルカメラの場合、デジタルカメラ内部には、電子回路基板が組み込まれており、特定の周波数で弱いながらも電磁波を出力するものもある。ところが、この電磁波がデジタルカメラの外部に伝播した場合、他の電子機器等においてノイズとして認識される恐れがある。これと反対に、他の電子機器等において発生した電磁波が、デジタルカメラ内部に伝播して、ノイズとして認識される恐れもある。
【0003】
一方、デジタルカメラの外部には、様々な静電気源が存在し、そこから発生した静電気がデジタルカメラに伝わると、基板上のLSIを損傷させたり、誤動作を生じさせたりする恐れがある。
【0004】
このような現象を防ぐためにデジタルカメラではアース対策が行われている。例えば、カメラボディと電子回路基板との間にガスケットを介在させることによって接地を行っているデジタルカメラが知られている。前カバー及び後カバーとからなるカメラボディと、電子回路基板とを備えたデジタルカメラの場合、電子回路基板と後カバーとの間に、弾性を有するガスケットを介在させ、前カバーと後カバーとを螺子止めすることによって、前カバーと後カバーとでガスケットを挟圧し、電子回路基板と後カバーとを確実に密着させ接地を行っている(特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−51329号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したように、接地させるために、カメラボディと電子回路基板との間にガスケットを介在させ、前カバーと後カバーによってガスケットを押しつぶすような構造にすることで、前カバーと後カバーとを螺子止めによって組み立てる場合、ガスケットの弾性力により、前カバーと後カバーとの螺子止めに負荷がかかってしまい組み立てにくくなるという問題が発生してしまう。
【0007】
本発明は、上記問題点を考慮してなされたもので、静電気及び電磁波ノイズ対策を強化するとともに、容易に組み立て作業を行うことのできる電子機器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の電子機器は、アースされた電子機器本体の内部に電子回路基板が組み込まれたものであり、前記電子回路基板に導電性の形状記憶合金からなる伸縮部材の一端を固着し、前記形状記憶合金の変態温度に達すると、他端が前記電子機器本体の裏面に接触することを特徴とする。また、前記伸縮部材を螺旋形状に形成し、前記変態温度に達した時に、前記他端を電子機器本体の裏面に圧着するようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1及び図2に示すように、電子機器であるデジタルカメラ2は、電子機器本体であるカメラボディ3と電子回路基板6とからなり、カメラボディ3は、前カバー4と後カバー5とから構成されている。後カバー5には、接眼側ファインダ窓7、モード選択ボタン8、シャッタボタン9、ビューファインダとして機能する画像表示用LCD10等が設けられている。左右両側面には、螺子11が挿入される螺子穴5aが形成されている。
【0010】
図2に示すように、前カバー4の前面には、レンズ鏡筒(不図示)を露呈させるための開口15が形成されている。前カバー4内壁の上部及び下部には電子回路基板6を取り付けて固定するためのフレーム16が設けられている。このフレーム16には、電子回路基板6を、螺子17によって螺子止めするための雌螺子16aが形成されている。前カバー4の左右両縁には、後カバー5を取り付けるための取り付け部18が設けられており、雌螺子18aが形成されている。
【0011】
なお、フレーム16の形状は、図1においては理解しやすいように単純化しているが、実際は部品の形状に合わせ、より複雑な形状となっている。また、電子回路基板6はフレーム16に螺子止めによって接続されているが、導電性の両面粘着テープなどによって電子回路基板6とフレーム16とを固着しても良い。
【0012】
図示しないが、電子回路基板6には半導体、コンデンサ、抵抗等が実装され、プリントパターンで接続して増幅したり、モード選択ボタン8やシャッタボタン9等からの操作によって入力された信号の処理などを行う電子回路が形成されており、さらには撮像素子駆動回路などの素子が実装されている。その他にも電子回路基板6には、様々な部品がケーブルを介して接続されている。
【0013】
このような電子回路が組み込まれた電子回路基板6の裏面には、螺旋状に形成された導電性の形状記憶合金からなる伸縮部材19の一端が、半田付けにより固着されている。この伸縮部材19は、電子回路基板6から発生する熱を受け、所定の変態温度に達すると予め設定された長さにまで伸びるように製造されている。ここで用いられる形状記憶合金はニッケルとチタンの合金であり、ニッケルとチタンの混合比率を変えることで変態温度を自由に設定することができる。
【0014】
以上のように構成された本発明のカメラの作用について図2乃至図4を用いて説明する。デジタルカメラ2を組み立てる場合、まず、前カバー4内壁の上部及び下部にそれぞれ設けられたフレーム16に、伸縮部材19が取り付けられた電子回路基板6を、螺子17によって螺子止めすることによって固定する。不図示であるが、その他の電子回路基板も、前カバー4及び後カバー5に設けられたフレームなどに取り付けられる。このように、内部機構を構成する部品、及び外部に露呈する部品が前カバー4及び後カバー5に組み込まれた後、前カバー4と後カバー5とを螺子11によって螺子止めすることで、図1に示すようなデジタルカメラ2が完成する。なお、前カバー4と後カバー5とからなるカメラボディ3は、デジタルカメラ2の電源マイナス端子に接続され、アースされている。
【0015】
このようにして組み立てられたデジタルカメラ2の要部断面図が図3であり、この時はまだ電源がOFFの状態にある。デジタルカメラ2の電源をONにすると電子回路基板6に実装された電子回路が駆動する。やがてデジタルカメラ2に内蔵されているモーターの回転や部品の振動などの力学的現象に伴う摩擦や、デジタルカメラ2内部及び外部の様々な電磁気現象によって引き起こされる静電気が電子回路基板6上に蓄積し、撮像素子駆動回路などからは電磁波ノイズが発生する。
【0016】
電子回路基板6は、前カバー4に設けられているフレーム16に取り付けられているので、フレーム16からカメラボディ3を介してデジタルカメラ2の電源マイナス端子に接続され、アースされる。しかし、それだけではデジタルカメラ2内で時間の経過とともに激しく発生していく静電気や電磁波ノイズを効率良く吸収することはできない。そこで、本発明のデジタルカメラ2では、静電気及び電磁波ノイズの吸収効果をさらに高めるために、電子回路基板6の裏面に導電性の形状記憶合金からなる伸縮部材19が取り付けられている。
【0017】
電源がONされると、やがて電子回路基板6上の各素子から熱が発生する。伸縮部材19は、電子回路基板6上で発生する熱を吸収し、形状記憶合金の有する変態温度に達すると、図3に示すような状態から図4に示すような予め設定された長さにまで伸びようとする。予め設定された長さとは、伸縮部材19が変態後に、後カバー5の裏面に圧接可能となるだけの長さである。伸縮部材19は螺旋状に形成されているため、図4のように伸びると自身の弾性復元力によって後カバー5の裏面に常に付勢する状態となる。このように伸縮部材19が後カバー5に圧接することで、電子回路基板6と後カバー5は積極的に電気的導通が図られる。
【0018】
電子回路基板6は、伸縮部材19を介して後カバー5に接続されるので、伸縮部材19及び後カバー5を介してデジタルカメラ2の電源マイナス端子に接続され、アースされる。このようにして、電子回路基板6のアースを、前カバー4のフレーム16からのみ図るのではなく、電子回路基板6の裏面に、導電性の形状記憶合金からなる伸縮部材19を取り付けることによって、電子回路基板6や電子回路基板6に接続されている部品に蓄積される静電気や電磁波ノイズを、より効率良く除去することが可能となる。
【0019】
また、従来のデジタルカメラでは、デジタルカメラ内に蓄積する静電気及び電磁波によるノイズを防止するために、前カバーと後カバーとの間に弾性を有するガスケットを介在させていた。組み立ての際、ガスケットを前カバーと後カバーとで挟圧しながら螺子止めを行っていたため、ガスケットの弾性力によって、前カバーと後カバーとの螺子止め作業に大きな負荷がかかってしまい、それが作業効率を減衰させる一因となっていた。しかし、本発明によれば、静電気及び電磁波によるノイズを防止する手段として、導電性の形状記憶合金からなる伸縮部材19を電子回路基板6の裏面に取り付けたので、前カバー4と後カバー5とを、負荷をかけることなく素早く容易に螺子止めすることができる。
【0020】
上記実施形態では、伸縮部材19を螺旋状に形成したが、これに限ることなく、図5に示すように、伸縮部材を導電性の形状記憶合金からなる板バネとして形成しても良い。この場合も上記実施形態と同様にして、図5に示すように、伸縮部材としての板バネ部材20の一端を電子回路基板6に固着する。電源がONされた後、板バネ部材20は、電子回路基板6に発生する熱を吸収し、変態温度に達すると、図6に示すように形状が変化し、他端が後カバー5の裏面に接触する。このときの板バネ部材20が、自身の弾性により後カバー5の裏面に常に付勢するように、予め変態後の長さを考慮して板バネ部材20を製造することが好ましい。このように伸縮部材を適宜の形状に変更して用いても良い。
【0021】
また、電子回路基板6に取り付けられる伸縮部材19の設置箇所、個数及び大きさは、蓄積される静電気量、発生する電磁波ノイズの大きさ、内蔵されている部品の配置及び大きさ、またカメラボディ3の大きさなどに応じて決定すれば良い。
【0022】
上記実施形態では、形状記憶合金からなる伸縮部材19が、変態温度に達すると、カメラボディ3を構成している後カバー5に接触する構成になっているが、これに限ることなく、カメラボディ3に固着されたフレームをアース電位にしておき、このフレームに、伸縮部材19を接触させるようにしても良い。勿論、板バネ部材20を用いた場合においても同様にして行うことができる。
【0023】
なお、上記実施形態では、本発明を実施した電子機器としてデジタルカメラを例に挙げて説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、携帯電話、ノート型パソコン、PDAなどの様々な電子機器に適用することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明の電子機器によれば、電子回路基板に導電性の形状記憶合金からなる伸縮部材の一端を固着し、形状記憶材の変態温度に達すると、他端が電子機器本体の裏面に接触するようにし、電子回路基板及び電子回路基板に接続されている部品に蓄積される静電気や電磁波ノイズを、伸縮部材を介して電子機器本体からアースさせたので、今まで以上に静電気及び電磁波ノイズの吸収効果を高め、さらに、電子機器本体を構成している前カバーと後カバーとの螺子止めによる組み立て作業を容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用したデジタルカメラの外観背面側斜視図である。
【図2】図1に示すデジタルカメラの分解斜視図である。
【図3】変態前の伸縮部材及びその周辺を表す要部断面図である。
【図4】変態後の伸縮部材及びその周辺を表す要部断面図である。
【図5】伸縮部材についての別の実施形態における変態前の状態を表す要部断面図である。
【図6】伸縮部材についての別の実施形態における変態後の状態を表す要部断面図である。
【符号の説明】
6 電子回路基板
19 伸縮部材
Claims (2)
- アースされた電子機器本体の内部に電子回路基板が組み込まれた電子機器において、
前記電子回路基板に導電性の形状記憶合金からなる伸縮部材の一端を固着し、前記形状記憶合金の変態温度に達すると、他端が前記電子機器本体の裏面に接触することを特徴とする電子機器。 - 前記伸縮部材を螺旋形状に形成し、変態温度に達した時に、前記他端が電子機器本体の裏面に圧着されることを特徴とする請求項1記載の電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003006040A JP2004219648A (ja) | 2003-01-14 | 2003-01-14 | 電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003006040A JP2004219648A (ja) | 2003-01-14 | 2003-01-14 | 電子機器 |
Publications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8505891B2 (en) | 2007-06-04 | 2013-08-13 | Robert Bosch Gmbh | Method and device for fastening a planar substrate, having an electric circuit or the like, in a mounting position |
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2003
- 2003-01-14 JP JP2003006040A patent/JP2004219648A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8505891B2 (en) | 2007-06-04 | 2013-08-13 | Robert Bosch Gmbh | Method and device for fastening a planar substrate, having an electric circuit or the like, in a mounting position |
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