JP2004216494A - 合成樹脂製ピンセット - Google Patents
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Abstract
【課題】機器組立・加工用、食品加工、医療用、家庭用などの広範囲な用途・分野で使用でき、容易かつ確実に把持対象物を把持できる合成樹脂製ピンセットを提供する。
【解決手段】合成樹脂で一体的に成形してなるピンセットであって、腰部2と、この腰部から分岐し拡開する、拡開方向に復元力を持つ一対の脚部3と、これら脚部に長手方向に形成される骨状部5と、前記脚部の先端に対向して形成される把持部4とを有してなる合成樹脂製ピンセット1。
【選択図】 図1
【解決手段】合成樹脂で一体的に成形してなるピンセットであって、腰部2と、この腰部から分岐し拡開する、拡開方向に復元力を持つ一対の脚部3と、これら脚部に長手方向に形成される骨状部5と、前記脚部の先端に対向して形成される把持部4とを有してなる合成樹脂製ピンセット1。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機器組立・加工用、食品加工、医療用、家庭用等広範囲な用途・分野で使用できる合成樹脂製ピンセットの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
機器組立・加工、家庭、その他広範囲な用途・分野で、把持対象物を強力に、かつ確実に把持する道具としてピンセットが多用されている。また、医療や食品加工・調理等の用途・分野では、保健・衛生上の目的でピンセットが使用され、更に、危険物等を取り扱う用途・分野では、安全上の目的でピンセットが使用されている。
【0003】
これらピンセットは一般に鋼鉄製であって、鋼鉄製板材を切断した細幅板を折り曲げ加工して製造されている。
【0004】
鋼鉄製ピンセット10は、鋼鉄製の細幅板の両端部を略「ヘ」字型に折り曲げる加工と、この細幅板の中央部を略「U」字型に折り曲げる加工とによって製造されて、図6(A)に示すように、「U」字型の折れ曲がり部11と、折れ曲がり部11から伸長した一定間隔で拡開した、復元力のある一対の脚部12と、一定間隔で対峙する一対の脚部先端部の把持部13からなっている。
【0005】
その多くは、両端部が鋭角断面状ないしは刃物状になるように研摩加工ないしは面取り加工されて、先端部が鋭く形成され、把持力が幅狭い直線状に集中するように工夫されている。
【0006】
ピンセット使用時は、両脚部をその復元力に抗して復元力を越える握力で握り締めると、両把持部は間隔が狭まって当接し、両把持部の間で強められた直線的把持力によって、把持対象物を把持するものである。そして、握り締める力を前記復元力より弱めると、両脚部は直ちに原状復帰して両把持部は相互に離れ、対象物は開放される。
【0007】
また、例えば調理等の用途において、鮮魚の腹骨抜き用ピンセット等は、図6(B)に示すように、脚部全体を幅広く、かつ先端部を斜めに加工することによって、把持部の把持直線をできるだけ長く、かつ対象物に対するピンセットの操作方向が斜め前方下方になるようにして、作業者の使用勝手を良くするように工夫されている。
【0008】
しかしながら、鋼鉄製ピンセットは、大型なものになると重量が嵩み、また脚部の復元力が強いので強い握力を必要とするため、これを長時間所持し、握り締めることを繰り返すと、作業者が疲労してしまうという問題がある。
【0009】
また、鋼鉄製ピンセットは、先端の把持部が硬く鋭いため、対象物の表面に傷を負わせてしまう可能性がある。これは、例えばCD読み取りレンズのようなプラスチック製部品の取り扱いでは特に問題になる。
【0010】
更に、鋼鉄製ピンセットは、先端の把持部が如何にも鋭く、冷たく感じられるので、例えば婦人が無駄毛を取り除くため使用するような場合、ピンセットで素肌に触れるに対し心理的な抵抗感やおそれを覚えがちであり、また実際に肌を傷つけることもある。
【0011】
このような問題を解決するピンセットとして、合成樹脂製のものが既に開発されている。
【0012】
合成樹脂製ピンセット10(A)は、図7に示すように、肉厚の腰部15と、この腰部15から分岐し一定間隔で拡開する、拡開方向に復元力を持つ一対の細板状の脚部16と、この脚部16の両端に形成される脚部より肉厚の一対の把持部17とを有している。この把持部17は側面視で先細りの三角形に形成された一対の板材で構成され、把持部の対向する両把持面は略平行であり、また把持力を高めるため歯が形成されることが多い。
【0013】
このピンセットは、重量が極めて軽く、かつ脚部の復元力も弱いので、これを用いる作業者が疲労するということはなく、また先端の把持部が鋭く、冷たいということがないので、婦人等の使用者がピンセットで肌に触れるに当たり、心理的な抵抗感等を覚えたり、肌を傷つけるということもない。
【0014】
しかし、従来の合成樹脂製ピンセットは、両脚部を握り締めたとき、加えられた力が多少でも横方向に偏ると脚部が横方向へ捻じれてしまうために、把持部同志がぴたりと一致せず左右に横ずれして、正確に対象物を把持できないおそれがある。そのため、例えば上述したCD読み取りレンズのような、小さな球体部品を把持しようとするとき、取り損なったり、取り落としたりする可能性がある。
【0015】
この問題を解決する合成樹脂製ピンセットとして、両脚部に突片とこの突片が挿入案内されるガイド溝とを持つガイド部材を設け、強制的に両脚部を適性に閉じさせようとするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0016】
【特許文献1】特開2000−185049 号公報(特願平10−364966 )
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の合成樹脂製ピンセットは、従来の合成樹脂製ピンセットも同様であるが、次のような重大な問題点がある。
【0018】
先ず、この合成樹脂製ピンセットは、両脚部を一定以上の力で握り締めると、すなわち両脚部を閉じて把持部同士を当接させるのに必要な力を越える握力を加えると、その越えた力は、把持部同士が当接しあった後は、把持部には向かわず、殆どが脚部を撓らせ、ないしは反らせる方に吸収されてしまうため、把持部に強力な把持力を与えられないという限界があるのである。
【0019】
これは、把持対象物が、例えば小さな紙片のように、ごく軽く把持すれば済むものであれば問題がないものの、強力に把持する必要がある場合には、発生する把持力が不十分であるため確実に把持できず、対象物が把持部から脱落したり、抜け落ちたりして、作業に支障を来すおそれがある。例えば、無駄毛や鮮魚の腹骨を引き抜こうとするとき、一旦把持した無駄毛や鮮魚の腹骨が把持部から滑って外れてしまい、上手く引き抜くことは困難である。
【0020】
更に、医療用途におけるガーゼ摘まみ用のように長尺物の場合は、脚部が相当長く、大きくなるため、相対的に腰部が有する脚部支持機能ないしは脚部拡開姿勢保持力が弱くなるという傾向がある。このため、使用時にこれを手で取り上げると、ガーゼを摘まもうとする以前に、所持のためのごく弱い力が加わっただけで、両脚部の間隔が狭まって把持部が閉じてしまい、ガーゼを摘まみにくくなるという状態が生じるため、作業上問題がある。
【0021】
以上のような現象は、復元力と可撓性がある合成樹脂特有の性質に由来するものであり、これを防ごうとして合成樹脂の硬度を高めたり、脚部の厚さを増したりすると、今度はピンセットに必要な、可撓性と復元機能が失われてしまうことになる。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明に係る合成樹脂製ピンセットは、合成樹脂で一体的に成形してなるピンセットであって、腰部と、この腰部から分岐し拡開する、拡開方向に復元力を持つ一対の脚部と、これら脚部に長手方向に形成される骨状部と、前記脚部の先端に対向して形成される把持部とを有してなることを特徴とする。
【0023】
また、この合成樹脂製ピンセットは、前記脚部の対向内面に、板状の雄ガイドと、この雄ガイドが嵌合可能な横断面漏斗状の空間を形成した雌ガイドとを持つガイド部を、前記骨状部と連続して設けてなることを特徴とする。
また、この合成樹脂製ピンセットは、前記ガイド部を前記脚部の把持部寄りの対向内面に設けてなることを特徴とする。
また、この合成樹脂製ピンセットは、前記脚部を薄肉の板状に形成してなることを特徴とする。
【0024】
また、この合成樹脂製ピンセットは、前記把持部の対向する内面に歯が形成され、その歯を相互の山と谷が係合可能となるピッチに形成してなることを特徴とする。
また、この合成樹脂製ピンセットは、前記歯の係合する山と谷を非対称の形状に形成してなることを特徴とする。
更に、この合成樹脂製ピンセットは、前記脚部の腰部寄りの対向する内面を支杆で繋ぐことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
(1)先ず、図面を参照して、本発明の合成樹脂製ピンセットの実施の形態を説明する。
図1(A)は、本発明の合成樹脂製ピンセット1の側面図、図1(B)はこのピンセット1の斜視図であって、ポリプロピレン等の合成樹脂の射出成形による一体成形品である。ピンセット1は、腰部2と、この腰部2から分岐する一対の脚部3,3と、脚部3,3の先端に形成される一対の把持部4,4から構成される。
脚部3,3は、全体として偏平な板状であるが、根元部分(腰部2寄り)は比較的に幅広であり、先端に向かって次第にその幅を縮小している。
【0026】
そして、脚部3,3は、腰部2から分岐後、最初は僅かな間隔を保って平行に僅かに伸張するが、その後中間部までは一定角度、例えば約30°で次第に拡開する。そして、中間部から先端部、把持部手前までは、ほぼ所定間隔を保ってほぼ平行に伸張する。
【0027】
腰部寄りの平行的な伸張部分、中間の拡開漸増部分及び把持部寄りの平行的な伸張部分の各長さの比は、例えば1:9:9であり、中間の拡開漸増部分及び把持部寄りの平行的な伸張部分の長さはほぼ均等であり、それに対し腰部寄りの平行的な伸張部分の長さは僅少である。
【0028】
これら脚部3,3の対向する内面及び外面には、先端部から腰部2の近傍手前まで、表面中央を肉厚に盛り上げ、ないしは壁状に立ち上げることによって、船の竜骨状に、長手方向に連なった、補強用の骨状部5が形成される。この骨状部5は、平板状の脚部3,3に、硬度を高めて可撓性を失わせ、捻じれや撓みの発生を防止しようとするものである。これによって、使用時には、脚部3,3先端の把持部に力が集中し強力な把持力で把持対象物を確実に把持することができるようになる。
【0029】
従って、腰部2寄りの平行的な伸張部分と、拡開漸増部分の腰部2寄りの部分だけは、骨状体5が形成されないようにして偏平な板状の形状に留め、これらの板状部分から、可撓性と復元力、即ち弾性力が発生するようにしている。しかし、使用時には、この部分は、力の加わる方向によっては横方向の押圧も受け、横方向に捻じれや撓みが発生することを許容するおそれがあるが、これを防止するのが以下で説明するガイド部である。
【0030】
なお、脚部3,3の対向する内面に形成した骨状部5のみで、脚部3,3を十分に支えるように構成して、脚部3,3の外面の骨状部は、省略してしまうことも可能である。
ガイド部6は、脚部3,3の平行的な伸張部分の把持部寄り部分の対向する内面に相互に嵌合可能な部材を有し、骨状部5と連続しているている。
【0031】
すなわち、ガイド部材6は、一方の内面に中央、長手方向に構成される雄ガイド6Aと、他方の内面に中央、長手方向に構成される雌ガイド6Bからなり、雄ガイド6Aは一方の内面からブレード状ないし板状に突出し、雌ガイド6Bは、図2にも示すように、他方の内面から2枚の板が狭い間隙eをあけて立ち上がって上部を拡開させ、全体として横断面漏斗状の空間を形成していて、上部の拡開部分を受入れ体6B1 とし、下部の狭い幅eの溝を形成する部分をガイド体6B2 としている。
【0032】
そして、使用時の初期段階に、握力が加えられ雄ガイド6Aが雌ガイド6Bに接近する過程で、脚部3、3に反りが発生して、雄ガイド6Aが横ずれしても、その雄ガイド6Aを、上拡がりの受入れ体6B1 によって確実、容易に受け入れることができ、更にガイド体6B2 で適切に案内するので、脚部3,3相互の横ぶれが確実に防止され、先端の把持部4、4(把持面4A,4B)が正確に合致し、確実に把持対象物を把持することができる。
【0033】
受入れ体6B1 の機能は、長尺物の脚部3、3においては、その横ずれが大きくなる傾向があるので、特に有効であり、これがないと雄ガイド6Aが雄ガイド6Aにうまく係合できずに、それてしまいガイド不能になるという不都合な事態が多発するのである。
【0034】
ガイド部6が形成される内面では、上述の内面の骨状部5が、ガイド部6に置換されて中断してしているが、ガイド部6が骨状部5の補強機能も兼ね備えており、またガイド部6の前後は骨状部5と連続されているので、補強機能に遺漏があるような部分はない。言い換えれば、ガイド部6は、骨状部5を変形したものであるから、骨状部5の補強機能も兼ね備えるのは当然である。
【0035】
また、ガイド部6が形成される内面に対向する外面には、複数の凹凸を形成した滑り止め部7を設けており、使用時には、この部分を保持して、握り締めると好都合である。なお、この滑り止め部7によって、上述の外面の骨状部5が置換されて中断してしているが、滑り止め部7も骨状部5の補機機能も兼ね備えており、滑り止め部7の前後は骨状体5と連結されているので、補強機能に遺漏があるような部分はない。
【0036】
更に、脚部3,3先端に形成される把持部4、4は、脚部3,3より肉厚で側面視で先細りの三角形に形成された一対の板材で構成され、かつその後部は骨状部5の先端部と連結している。
【0037】
把持部4、4は、略平行な対向する把持面4A,4Bを有し、この把持面4A,4Bは、ラック状ないし鋸歯状に連続する複数の歯を形成する一種の歯板状である。両面4A,4Bの連続歯は、両面が噛み合わせられた時、相互の山と谷が係合可能となるように、それぞれの〔山−谷〕−〔山−谷〕の連続形成ピッチを、相互に半ピッチずらすように形成されて、把持対象物を把持する効果を高めるように構成されている。
【0038】
両面4A,4Bの連続歯は、係合する相互の山と谷が対称形に、即ち山と谷の形状が同一に、形成されている場合、両面が噛み合わせられた時、図3(A)及び図3(B)に示すように、相互の山と谷は隙間なくピッタリと合わせられる。図3(A)は、相互の山と谷は、丸みのある形状のケースで、図3(B)は鋭角の形状のケースである。これらのケースは、把持対象物が平面的で薄い、紙状又は膜状の場合、歯が把持対象物に食い入るようにして確実に把持することができる。
【0039】
しかし、図3(C)及び図3(D)に示すように、両面4A,4Bの連続歯が、係合する相互の山と谷が非対称形に、即ち山と谷の形状が異なるように形成されている場合、例えば山が丸みを帯び谷が鋭角であったり、又は山の高さと谷の深さが異なったりしたケースでは、両面が噛み合わせられた時、相互の山と谷の間には一連の隙間fが発生する。これらのケースでは、把持対象物が小さな電子部品等の場合、例えばCD読み取りのプラスチック・レンズ等の場合、把持対象物をこれら隙間の部分で安定して包み込むように、容易かつ確実に把持するので、対象物を摘まみ易く、また取り落とすようなことがない。
【0040】
また、一連の隙間fを設けることによって、噛み合わせられ当接する部分と当接しない部分が、縞状に交互に連続して形成されることになる。このように、短い平行線が一定の間隔で連続するように形成された縞状の当接部分には、当接面積、すなわち把持面積が減少する分、把持力が線的に集中して強められて歯が対象物に食い込み、特に強い力で握り締めなくても、強力に把持対象物を把持することが可能となる。
【0041】
但し、把持面の最先端4Cに当たる部分の山と谷は、完全に噛み合わせられ当接するように構成する必要がある。そのように最先端部分4Cを構成せず、最先端部分に隙間fが生じるようにすると、最先端部分が遊びになり把持効果を減少させてしまうからである。
なお、把持対象物が傷つき易い表面又は柔らかい材質を有する場合には、歯を設けない平坦な把持面4A,4B又は緩やかにうねる波板状の把持面4A,4Bに形成することによって、既に十分な把持力が得られる場合もある。
【0042】
以上説明した本発明の合成樹脂製ピンセット1は、図1(A)に示すように全体として長手方向に3つの部分、すなわち把持部4が占める把持力発生ゾーンaと、脚部3の大部分が占める把持力付与ゾーンbと、脚部3の骨状部5不存在の後部僅少部分と腰部2が占める復元力ゾーンcとに分割される。そして、把持力付与ゾーンbの前寄りの部分には、ガイド部6が占めるガイドゾーンdがオーバーラップしている。ガイドゾーンdが、把持力付与ゾーンbの前寄りの部分に設けられるということは、把持部4の横ズレの防止には肝心なことである。もし、ガイドゾーンdが、把持力付与ゾーンbの後寄りの部分に設けられると、ガイドゾーンdより先端寄りの把持力付与ゾーンbの脚部3が捻じれて把持部4の横ズレを生じるおそれがあるからである。
各ゾーンa,b,c及びdの長さの割合は、全長(a〜c)の大きさと同様、把持対象物の種類によって、適宜に設計変更可能である。
【0043】
なお、復元力ゾーンcは、腰部2と、脚部3の薄板状の腰部2寄りの後部僅少部分とが占めるが、把持力付与ゾーンbを占める脚部3,3は、特に骨状部を設けずに全体として肉厚に形成して撓みや反りが発生しないように構成すると共に、その前寄り部分にガイドゾーンdをオーバーラップするように設計することも選択可能である。
【0044】
しかし、通常、骨状部5の部分に撓み、反り防止機能を任せ、脚部3は出来るだけ薄肉状に形成する方が、ピンセット全体の樹脂材料を減少させることができると共に、成形工程において冷却が容易となって生産性が向上し有利であり、また、ピンセットの重量を軽くして工具としての作業性を向上させることができるという効果が得られる。
【0045】
(2)次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
この合成樹脂製ピンセット1Aは、図4に示すように、上述したものと異なり、ガイド部6を設けず、骨状部5が把持力付与ゾーンbの全体をカバーするのものである。
【0046】
このピンセット1Aは、ピンセットの全長が7cm前後の短尺物であって、例えば、毛抜き用のピンセット等に適用される。
このタイプのピンセット1Aは、脚部3が短く、使用の際、ピンセットの略全体が手中に収まってしまい、親指と人差指が、把持部4,4と脚部3の把持部寄りの部分に位置し、これを上下から直接的に押圧することになるので、把持部4,4同士が横ずれしてしまうという余地は少なくなるため、ガイド部6を必ずしも必要とはしないからである。
なお、このタイプの場合、滑り止め部7は、親指と人差指が当たる把持部4,4と脚部3の把持部4,4寄りの部分の上に設ければ良い。
【0047】
(3)更に、本発明の第3の実施の形態である長尺物の合成樹脂製ピンセットについて説明する。
この合成樹脂製ピンセット1Bは、図5に示されているように、腰部2と、この腰部2から分岐する一対の脚部3,3と、脚部3,3の先端に形成される一対の把持部4,4から構成される。
脚部3,3は、全体として細幅の板状であるが、根元部分(腰部2寄り)は比較的に幅広であり、先端に向かって次第にその幅を縮小している。
【0048】
そして、脚部3,3は、腰部2から分岐後暫くは、一定角度、例えば約30°で次第に拡開してから、その後、先端部、把持部4、4の手前までは、ほぼ所定間隔を保ってほぼ平行に伸張する。
【0049】
これら脚部3,3の対向する内面には、先端部から腰部2の近傍まで長手方向に、船の竜骨状に、幅方向の中央を通る補強用の骨状部5が形成されるが、一部、外面にも骨状部5が形成される。
【0050】
次に、脚部3,3の把持部4、4寄りの対向する内面に、相互に嵌合可能なガイド部6を設けている。ガイド部6は、一方の内面に長手方向に構成される雄ガイド6Aと、他方の内面に長手方向に構成される雌ガイド6Bからなっている。雄ガイド6Aは、一方の内面からブレード状、ないし板状に突出し、雌ガイド6Bは、他方の内面から2枚の板が雄ガイド板6Aの挿入可能な間隙をあけて横断面漏斗状の空間を形成していて、前述の吊り下げ部材1と同様、上部の受入れ体と下部のガイド体が形成されている。
【0051】
この長尺物のケースでは、ガイド部6は、把持部4、4の手前直前の位置に形成されており、確実に把持部4、4同士の横ずれを防止するように工夫されている。
【0052】
ガイド部6が形成される内面では、上述の内面の骨状部5がガイド部6に置換されて中断してしているが、ガイド部6が骨状部5の補強機能も兼ねており、ガイド部6の前後は骨状部5と連結されている。
また、脚部3,3の外面には、複数の凹凸を形成した滑り止め部7を設けている。
また、先端の把持部4は、対向する把持面4A,4Bを有し、この把持面4A,4Bは、ラック状ないし鋸歯状に連続する複数の歯を形成する一種の歯板である。
【0053】
更に、このケースの特徴は、細い棒状に形成された支杆8で、脚部3,3の腰部2寄りの対向する内面を繋いでいることである。
長尺物の合成樹脂製ピンセット1B、すなわちその全長が例えば約20cmを越えるような長尺物は、例えば医療現場でガーゼを掴む場合等に用いられる。
【0054】
これら長尺物では、脚部3,3の長さが相当増加するのに連れて、腰部2及び腰部2近傍の脚部3,3の復元力ゾーンcの復元力ないし弾発力や脚部支持力が相対的に弱体化する傾向がある。そのため、この合成樹脂製ピンセット1Bを手に取って保持するために発生する僅かの押圧力だけで、脚部3,3が閉じ、把持部4の両把持面の間隔が狭められてしまい、両把持面の間隔が把持対象物を把持するためには狭くなって、把持することが困難になってしまいがちである。また、製造時に、金型からピンセット1Bを取り出した時、長尺物の脚部3,3が、適切な角度以上に、ルースに拡開してしまいがちである。
【0055】
支杆8は、脚部3,3の腰部2寄りの対向する内面を繋ぐことによってこの部分を補強し、長尺物の両脚部3,3の間の間隔を一定の好ましい程度に保つように姿勢保持機能を強めると共に、合成樹脂製ピンセット1Bを手に取って保持しようとした時、保持によって自然に発生する僅かの押圧力だけで、脚部3,3の把持部4の両把持面4A,4Bの間隔が狭められてしまうことに抵抗するという弾発力の補強機能を持っている。
【0056】
無論、このような支杆8に依らず、腰部2近傍の脚部3,3の板厚を相対的に増加させ硬度を増すようにすれば、脚部3,3の姿勢保持機能の強化が図られるであろう。しかし、そのようにすると、脚部3,3に必要な、適当な可撓性と弾発力が失われるばかりか、材料の樹脂が余分に必要になり、ピンセット1Bの重量が相対的に増加するという問題が起こる。従って、支杆8の採用は、可能な限り材料の樹脂を減らし、長尺物の軽量化を図るのにも適合しているのである。
【0057】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明に係る合成樹脂製ピンセットは、鋼鉄製ものに比して、重量が極めて軽く、かつ脚部の復元力も弱いので、これを用いる作業者が疲労するということはなく、また把持部の硬度も適当なので、把持対象物を傷つけることがない。
また、先端の把持部が鋭く、冷たいということがないので、婦人等の使用者がピンセットで肌に触れるに当たり、心理的な抵抗感等を覚えたり、肌を傷つけるということもない。
その上、このピンセットは、把持対象物を把持するのに十分な把持力を、先端の把持部に集中し、把持対象物を確実かつ強力に把持することができる。
また、全体として薄肉に形成されるので、樹脂材料が少なくて済むと共に、射出成形上、生産性に優れている。
【0058】
また、把持部の両把持面が正確に合致し、かつ把持面の相互に係合すべき歯の山と谷が的確に係合し、かつ係合した歯の山と谷の間に一連の小間隙が発生させることもできるので、小さな電子部品、例えばCD読み取りレンズでも、小間隙で包み込むように把持でき、取り損なったり、取り落としたりすることがなく、作業を的確、かつ迅速に行なうことができる。
【0059】
そして、ピンセットが極めて軽くて、かつ小さな力で把持対象物を容易、かつ確実に把持できるので、把持対象物を把持する感覚が作業者の手先にダイレクトに伝わり、あたかも把持対象物を指先で直接把持するような扱いやすさがある。
【0060】
更に、長尺物の場合であっても、所持のためのごく弱い力が加わっただけで両脚部の間隔が狭まって把持部が閉じてしまうようなことがなく、両把持面間に把持のための好ましい間隔が維持されるので、把持対象物を容易に把持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)本発明の合成樹脂製ピンセットの側面図である。
(B)同斜視図である。
【図2】図1(A)のII−II’線矢視断面図である。
【図3】(A)把持部の係合した歯の山と谷の係合状態を示す説明図である。
(B)前記(A)と異なる歯の山と谷の係合状態を示す説明図である。
(C)前2者と異なる歯の山と谷の係合状態を示す説明図である。
(D)前3者と異なる歯の山と谷の係合状態を示す説明図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の合成樹脂製ピンセットの側面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態の合成樹脂製ピンセットの側面図である。
【図6】(A)従来の鋼鉄製ピンセットの平面図である。
(B)従来の他の鋼鉄製ピンセットの側面図である。
【図7】従来の合成樹脂製ピンセットの側面図である。
【符号の説明】
1,1A,1B 合成樹脂製ピンセット 2 腰部
3 脚部 4 把持部 4A,4B 把持面
5 骨状部 6 ガイド部 6A 雄ガイド
6B 雌ガイド 7 滑り止め部 8支杆
10 鋼鉄製ピンセット 10A 従来の合成樹脂製ピンセット
【発明の属する技術分野】
本発明は、機器組立・加工用、食品加工、医療用、家庭用等広範囲な用途・分野で使用できる合成樹脂製ピンセットの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
機器組立・加工、家庭、その他広範囲な用途・分野で、把持対象物を強力に、かつ確実に把持する道具としてピンセットが多用されている。また、医療や食品加工・調理等の用途・分野では、保健・衛生上の目的でピンセットが使用され、更に、危険物等を取り扱う用途・分野では、安全上の目的でピンセットが使用されている。
【0003】
これらピンセットは一般に鋼鉄製であって、鋼鉄製板材を切断した細幅板を折り曲げ加工して製造されている。
【0004】
鋼鉄製ピンセット10は、鋼鉄製の細幅板の両端部を略「ヘ」字型に折り曲げる加工と、この細幅板の中央部を略「U」字型に折り曲げる加工とによって製造されて、図6(A)に示すように、「U」字型の折れ曲がり部11と、折れ曲がり部11から伸長した一定間隔で拡開した、復元力のある一対の脚部12と、一定間隔で対峙する一対の脚部先端部の把持部13からなっている。
【0005】
その多くは、両端部が鋭角断面状ないしは刃物状になるように研摩加工ないしは面取り加工されて、先端部が鋭く形成され、把持力が幅狭い直線状に集中するように工夫されている。
【0006】
ピンセット使用時は、両脚部をその復元力に抗して復元力を越える握力で握り締めると、両把持部は間隔が狭まって当接し、両把持部の間で強められた直線的把持力によって、把持対象物を把持するものである。そして、握り締める力を前記復元力より弱めると、両脚部は直ちに原状復帰して両把持部は相互に離れ、対象物は開放される。
【0007】
また、例えば調理等の用途において、鮮魚の腹骨抜き用ピンセット等は、図6(B)に示すように、脚部全体を幅広く、かつ先端部を斜めに加工することによって、把持部の把持直線をできるだけ長く、かつ対象物に対するピンセットの操作方向が斜め前方下方になるようにして、作業者の使用勝手を良くするように工夫されている。
【0008】
しかしながら、鋼鉄製ピンセットは、大型なものになると重量が嵩み、また脚部の復元力が強いので強い握力を必要とするため、これを長時間所持し、握り締めることを繰り返すと、作業者が疲労してしまうという問題がある。
【0009】
また、鋼鉄製ピンセットは、先端の把持部が硬く鋭いため、対象物の表面に傷を負わせてしまう可能性がある。これは、例えばCD読み取りレンズのようなプラスチック製部品の取り扱いでは特に問題になる。
【0010】
更に、鋼鉄製ピンセットは、先端の把持部が如何にも鋭く、冷たく感じられるので、例えば婦人が無駄毛を取り除くため使用するような場合、ピンセットで素肌に触れるに対し心理的な抵抗感やおそれを覚えがちであり、また実際に肌を傷つけることもある。
【0011】
このような問題を解決するピンセットとして、合成樹脂製のものが既に開発されている。
【0012】
合成樹脂製ピンセット10(A)は、図7に示すように、肉厚の腰部15と、この腰部15から分岐し一定間隔で拡開する、拡開方向に復元力を持つ一対の細板状の脚部16と、この脚部16の両端に形成される脚部より肉厚の一対の把持部17とを有している。この把持部17は側面視で先細りの三角形に形成された一対の板材で構成され、把持部の対向する両把持面は略平行であり、また把持力を高めるため歯が形成されることが多い。
【0013】
このピンセットは、重量が極めて軽く、かつ脚部の復元力も弱いので、これを用いる作業者が疲労するということはなく、また先端の把持部が鋭く、冷たいということがないので、婦人等の使用者がピンセットで肌に触れるに当たり、心理的な抵抗感等を覚えたり、肌を傷つけるということもない。
【0014】
しかし、従来の合成樹脂製ピンセットは、両脚部を握り締めたとき、加えられた力が多少でも横方向に偏ると脚部が横方向へ捻じれてしまうために、把持部同志がぴたりと一致せず左右に横ずれして、正確に対象物を把持できないおそれがある。そのため、例えば上述したCD読み取りレンズのような、小さな球体部品を把持しようとするとき、取り損なったり、取り落としたりする可能性がある。
【0015】
この問題を解決する合成樹脂製ピンセットとして、両脚部に突片とこの突片が挿入案内されるガイド溝とを持つガイド部材を設け、強制的に両脚部を適性に閉じさせようとするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0016】
【特許文献1】特開2000−185049 号公報(特願平10−364966 )
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の合成樹脂製ピンセットは、従来の合成樹脂製ピンセットも同様であるが、次のような重大な問題点がある。
【0018】
先ず、この合成樹脂製ピンセットは、両脚部を一定以上の力で握り締めると、すなわち両脚部を閉じて把持部同士を当接させるのに必要な力を越える握力を加えると、その越えた力は、把持部同士が当接しあった後は、把持部には向かわず、殆どが脚部を撓らせ、ないしは反らせる方に吸収されてしまうため、把持部に強力な把持力を与えられないという限界があるのである。
【0019】
これは、把持対象物が、例えば小さな紙片のように、ごく軽く把持すれば済むものであれば問題がないものの、強力に把持する必要がある場合には、発生する把持力が不十分であるため確実に把持できず、対象物が把持部から脱落したり、抜け落ちたりして、作業に支障を来すおそれがある。例えば、無駄毛や鮮魚の腹骨を引き抜こうとするとき、一旦把持した無駄毛や鮮魚の腹骨が把持部から滑って外れてしまい、上手く引き抜くことは困難である。
【0020】
更に、医療用途におけるガーゼ摘まみ用のように長尺物の場合は、脚部が相当長く、大きくなるため、相対的に腰部が有する脚部支持機能ないしは脚部拡開姿勢保持力が弱くなるという傾向がある。このため、使用時にこれを手で取り上げると、ガーゼを摘まもうとする以前に、所持のためのごく弱い力が加わっただけで、両脚部の間隔が狭まって把持部が閉じてしまい、ガーゼを摘まみにくくなるという状態が生じるため、作業上問題がある。
【0021】
以上のような現象は、復元力と可撓性がある合成樹脂特有の性質に由来するものであり、これを防ごうとして合成樹脂の硬度を高めたり、脚部の厚さを増したりすると、今度はピンセットに必要な、可撓性と復元機能が失われてしまうことになる。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明に係る合成樹脂製ピンセットは、合成樹脂で一体的に成形してなるピンセットであって、腰部と、この腰部から分岐し拡開する、拡開方向に復元力を持つ一対の脚部と、これら脚部に長手方向に形成される骨状部と、前記脚部の先端に対向して形成される把持部とを有してなることを特徴とする。
【0023】
また、この合成樹脂製ピンセットは、前記脚部の対向内面に、板状の雄ガイドと、この雄ガイドが嵌合可能な横断面漏斗状の空間を形成した雌ガイドとを持つガイド部を、前記骨状部と連続して設けてなることを特徴とする。
また、この合成樹脂製ピンセットは、前記ガイド部を前記脚部の把持部寄りの対向内面に設けてなることを特徴とする。
また、この合成樹脂製ピンセットは、前記脚部を薄肉の板状に形成してなることを特徴とする。
【0024】
また、この合成樹脂製ピンセットは、前記把持部の対向する内面に歯が形成され、その歯を相互の山と谷が係合可能となるピッチに形成してなることを特徴とする。
また、この合成樹脂製ピンセットは、前記歯の係合する山と谷を非対称の形状に形成してなることを特徴とする。
更に、この合成樹脂製ピンセットは、前記脚部の腰部寄りの対向する内面を支杆で繋ぐことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
(1)先ず、図面を参照して、本発明の合成樹脂製ピンセットの実施の形態を説明する。
図1(A)は、本発明の合成樹脂製ピンセット1の側面図、図1(B)はこのピンセット1の斜視図であって、ポリプロピレン等の合成樹脂の射出成形による一体成形品である。ピンセット1は、腰部2と、この腰部2から分岐する一対の脚部3,3と、脚部3,3の先端に形成される一対の把持部4,4から構成される。
脚部3,3は、全体として偏平な板状であるが、根元部分(腰部2寄り)は比較的に幅広であり、先端に向かって次第にその幅を縮小している。
【0026】
そして、脚部3,3は、腰部2から分岐後、最初は僅かな間隔を保って平行に僅かに伸張するが、その後中間部までは一定角度、例えば約30°で次第に拡開する。そして、中間部から先端部、把持部手前までは、ほぼ所定間隔を保ってほぼ平行に伸張する。
【0027】
腰部寄りの平行的な伸張部分、中間の拡開漸増部分及び把持部寄りの平行的な伸張部分の各長さの比は、例えば1:9:9であり、中間の拡開漸増部分及び把持部寄りの平行的な伸張部分の長さはほぼ均等であり、それに対し腰部寄りの平行的な伸張部分の長さは僅少である。
【0028】
これら脚部3,3の対向する内面及び外面には、先端部から腰部2の近傍手前まで、表面中央を肉厚に盛り上げ、ないしは壁状に立ち上げることによって、船の竜骨状に、長手方向に連なった、補強用の骨状部5が形成される。この骨状部5は、平板状の脚部3,3に、硬度を高めて可撓性を失わせ、捻じれや撓みの発生を防止しようとするものである。これによって、使用時には、脚部3,3先端の把持部に力が集中し強力な把持力で把持対象物を確実に把持することができるようになる。
【0029】
従って、腰部2寄りの平行的な伸張部分と、拡開漸増部分の腰部2寄りの部分だけは、骨状体5が形成されないようにして偏平な板状の形状に留め、これらの板状部分から、可撓性と復元力、即ち弾性力が発生するようにしている。しかし、使用時には、この部分は、力の加わる方向によっては横方向の押圧も受け、横方向に捻じれや撓みが発生することを許容するおそれがあるが、これを防止するのが以下で説明するガイド部である。
【0030】
なお、脚部3,3の対向する内面に形成した骨状部5のみで、脚部3,3を十分に支えるように構成して、脚部3,3の外面の骨状部は、省略してしまうことも可能である。
ガイド部6は、脚部3,3の平行的な伸張部分の把持部寄り部分の対向する内面に相互に嵌合可能な部材を有し、骨状部5と連続しているている。
【0031】
すなわち、ガイド部材6は、一方の内面に中央、長手方向に構成される雄ガイド6Aと、他方の内面に中央、長手方向に構成される雌ガイド6Bからなり、雄ガイド6Aは一方の内面からブレード状ないし板状に突出し、雌ガイド6Bは、図2にも示すように、他方の内面から2枚の板が狭い間隙eをあけて立ち上がって上部を拡開させ、全体として横断面漏斗状の空間を形成していて、上部の拡開部分を受入れ体6B1 とし、下部の狭い幅eの溝を形成する部分をガイド体6B2 としている。
【0032】
そして、使用時の初期段階に、握力が加えられ雄ガイド6Aが雌ガイド6Bに接近する過程で、脚部3、3に反りが発生して、雄ガイド6Aが横ずれしても、その雄ガイド6Aを、上拡がりの受入れ体6B1 によって確実、容易に受け入れることができ、更にガイド体6B2 で適切に案内するので、脚部3,3相互の横ぶれが確実に防止され、先端の把持部4、4(把持面4A,4B)が正確に合致し、確実に把持対象物を把持することができる。
【0033】
受入れ体6B1 の機能は、長尺物の脚部3、3においては、その横ずれが大きくなる傾向があるので、特に有効であり、これがないと雄ガイド6Aが雄ガイド6Aにうまく係合できずに、それてしまいガイド不能になるという不都合な事態が多発するのである。
【0034】
ガイド部6が形成される内面では、上述の内面の骨状部5が、ガイド部6に置換されて中断してしているが、ガイド部6が骨状部5の補強機能も兼ね備えており、またガイド部6の前後は骨状部5と連続されているので、補強機能に遺漏があるような部分はない。言い換えれば、ガイド部6は、骨状部5を変形したものであるから、骨状部5の補強機能も兼ね備えるのは当然である。
【0035】
また、ガイド部6が形成される内面に対向する外面には、複数の凹凸を形成した滑り止め部7を設けており、使用時には、この部分を保持して、握り締めると好都合である。なお、この滑り止め部7によって、上述の外面の骨状部5が置換されて中断してしているが、滑り止め部7も骨状部5の補機機能も兼ね備えており、滑り止め部7の前後は骨状体5と連結されているので、補強機能に遺漏があるような部分はない。
【0036】
更に、脚部3,3先端に形成される把持部4、4は、脚部3,3より肉厚で側面視で先細りの三角形に形成された一対の板材で構成され、かつその後部は骨状部5の先端部と連結している。
【0037】
把持部4、4は、略平行な対向する把持面4A,4Bを有し、この把持面4A,4Bは、ラック状ないし鋸歯状に連続する複数の歯を形成する一種の歯板状である。両面4A,4Bの連続歯は、両面が噛み合わせられた時、相互の山と谷が係合可能となるように、それぞれの〔山−谷〕−〔山−谷〕の連続形成ピッチを、相互に半ピッチずらすように形成されて、把持対象物を把持する効果を高めるように構成されている。
【0038】
両面4A,4Bの連続歯は、係合する相互の山と谷が対称形に、即ち山と谷の形状が同一に、形成されている場合、両面が噛み合わせられた時、図3(A)及び図3(B)に示すように、相互の山と谷は隙間なくピッタリと合わせられる。図3(A)は、相互の山と谷は、丸みのある形状のケースで、図3(B)は鋭角の形状のケースである。これらのケースは、把持対象物が平面的で薄い、紙状又は膜状の場合、歯が把持対象物に食い入るようにして確実に把持することができる。
【0039】
しかし、図3(C)及び図3(D)に示すように、両面4A,4Bの連続歯が、係合する相互の山と谷が非対称形に、即ち山と谷の形状が異なるように形成されている場合、例えば山が丸みを帯び谷が鋭角であったり、又は山の高さと谷の深さが異なったりしたケースでは、両面が噛み合わせられた時、相互の山と谷の間には一連の隙間fが発生する。これらのケースでは、把持対象物が小さな電子部品等の場合、例えばCD読み取りのプラスチック・レンズ等の場合、把持対象物をこれら隙間の部分で安定して包み込むように、容易かつ確実に把持するので、対象物を摘まみ易く、また取り落とすようなことがない。
【0040】
また、一連の隙間fを設けることによって、噛み合わせられ当接する部分と当接しない部分が、縞状に交互に連続して形成されることになる。このように、短い平行線が一定の間隔で連続するように形成された縞状の当接部分には、当接面積、すなわち把持面積が減少する分、把持力が線的に集中して強められて歯が対象物に食い込み、特に強い力で握り締めなくても、強力に把持対象物を把持することが可能となる。
【0041】
但し、把持面の最先端4Cに当たる部分の山と谷は、完全に噛み合わせられ当接するように構成する必要がある。そのように最先端部分4Cを構成せず、最先端部分に隙間fが生じるようにすると、最先端部分が遊びになり把持効果を減少させてしまうからである。
なお、把持対象物が傷つき易い表面又は柔らかい材質を有する場合には、歯を設けない平坦な把持面4A,4B又は緩やかにうねる波板状の把持面4A,4Bに形成することによって、既に十分な把持力が得られる場合もある。
【0042】
以上説明した本発明の合成樹脂製ピンセット1は、図1(A)に示すように全体として長手方向に3つの部分、すなわち把持部4が占める把持力発生ゾーンaと、脚部3の大部分が占める把持力付与ゾーンbと、脚部3の骨状部5不存在の後部僅少部分と腰部2が占める復元力ゾーンcとに分割される。そして、把持力付与ゾーンbの前寄りの部分には、ガイド部6が占めるガイドゾーンdがオーバーラップしている。ガイドゾーンdが、把持力付与ゾーンbの前寄りの部分に設けられるということは、把持部4の横ズレの防止には肝心なことである。もし、ガイドゾーンdが、把持力付与ゾーンbの後寄りの部分に設けられると、ガイドゾーンdより先端寄りの把持力付与ゾーンbの脚部3が捻じれて把持部4の横ズレを生じるおそれがあるからである。
各ゾーンa,b,c及びdの長さの割合は、全長(a〜c)の大きさと同様、把持対象物の種類によって、適宜に設計変更可能である。
【0043】
なお、復元力ゾーンcは、腰部2と、脚部3の薄板状の腰部2寄りの後部僅少部分とが占めるが、把持力付与ゾーンbを占める脚部3,3は、特に骨状部を設けずに全体として肉厚に形成して撓みや反りが発生しないように構成すると共に、その前寄り部分にガイドゾーンdをオーバーラップするように設計することも選択可能である。
【0044】
しかし、通常、骨状部5の部分に撓み、反り防止機能を任せ、脚部3は出来るだけ薄肉状に形成する方が、ピンセット全体の樹脂材料を減少させることができると共に、成形工程において冷却が容易となって生産性が向上し有利であり、また、ピンセットの重量を軽くして工具としての作業性を向上させることができるという効果が得られる。
【0045】
(2)次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
この合成樹脂製ピンセット1Aは、図4に示すように、上述したものと異なり、ガイド部6を設けず、骨状部5が把持力付与ゾーンbの全体をカバーするのものである。
【0046】
このピンセット1Aは、ピンセットの全長が7cm前後の短尺物であって、例えば、毛抜き用のピンセット等に適用される。
このタイプのピンセット1Aは、脚部3が短く、使用の際、ピンセットの略全体が手中に収まってしまい、親指と人差指が、把持部4,4と脚部3の把持部寄りの部分に位置し、これを上下から直接的に押圧することになるので、把持部4,4同士が横ずれしてしまうという余地は少なくなるため、ガイド部6を必ずしも必要とはしないからである。
なお、このタイプの場合、滑り止め部7は、親指と人差指が当たる把持部4,4と脚部3の把持部4,4寄りの部分の上に設ければ良い。
【0047】
(3)更に、本発明の第3の実施の形態である長尺物の合成樹脂製ピンセットについて説明する。
この合成樹脂製ピンセット1Bは、図5に示されているように、腰部2と、この腰部2から分岐する一対の脚部3,3と、脚部3,3の先端に形成される一対の把持部4,4から構成される。
脚部3,3は、全体として細幅の板状であるが、根元部分(腰部2寄り)は比較的に幅広であり、先端に向かって次第にその幅を縮小している。
【0048】
そして、脚部3,3は、腰部2から分岐後暫くは、一定角度、例えば約30°で次第に拡開してから、その後、先端部、把持部4、4の手前までは、ほぼ所定間隔を保ってほぼ平行に伸張する。
【0049】
これら脚部3,3の対向する内面には、先端部から腰部2の近傍まで長手方向に、船の竜骨状に、幅方向の中央を通る補強用の骨状部5が形成されるが、一部、外面にも骨状部5が形成される。
【0050】
次に、脚部3,3の把持部4、4寄りの対向する内面に、相互に嵌合可能なガイド部6を設けている。ガイド部6は、一方の内面に長手方向に構成される雄ガイド6Aと、他方の内面に長手方向に構成される雌ガイド6Bからなっている。雄ガイド6Aは、一方の内面からブレード状、ないし板状に突出し、雌ガイド6Bは、他方の内面から2枚の板が雄ガイド板6Aの挿入可能な間隙をあけて横断面漏斗状の空間を形成していて、前述の吊り下げ部材1と同様、上部の受入れ体と下部のガイド体が形成されている。
【0051】
この長尺物のケースでは、ガイド部6は、把持部4、4の手前直前の位置に形成されており、確実に把持部4、4同士の横ずれを防止するように工夫されている。
【0052】
ガイド部6が形成される内面では、上述の内面の骨状部5がガイド部6に置換されて中断してしているが、ガイド部6が骨状部5の補強機能も兼ねており、ガイド部6の前後は骨状部5と連結されている。
また、脚部3,3の外面には、複数の凹凸を形成した滑り止め部7を設けている。
また、先端の把持部4は、対向する把持面4A,4Bを有し、この把持面4A,4Bは、ラック状ないし鋸歯状に連続する複数の歯を形成する一種の歯板である。
【0053】
更に、このケースの特徴は、細い棒状に形成された支杆8で、脚部3,3の腰部2寄りの対向する内面を繋いでいることである。
長尺物の合成樹脂製ピンセット1B、すなわちその全長が例えば約20cmを越えるような長尺物は、例えば医療現場でガーゼを掴む場合等に用いられる。
【0054】
これら長尺物では、脚部3,3の長さが相当増加するのに連れて、腰部2及び腰部2近傍の脚部3,3の復元力ゾーンcの復元力ないし弾発力や脚部支持力が相対的に弱体化する傾向がある。そのため、この合成樹脂製ピンセット1Bを手に取って保持するために発生する僅かの押圧力だけで、脚部3,3が閉じ、把持部4の両把持面の間隔が狭められてしまい、両把持面の間隔が把持対象物を把持するためには狭くなって、把持することが困難になってしまいがちである。また、製造時に、金型からピンセット1Bを取り出した時、長尺物の脚部3,3が、適切な角度以上に、ルースに拡開してしまいがちである。
【0055】
支杆8は、脚部3,3の腰部2寄りの対向する内面を繋ぐことによってこの部分を補強し、長尺物の両脚部3,3の間の間隔を一定の好ましい程度に保つように姿勢保持機能を強めると共に、合成樹脂製ピンセット1Bを手に取って保持しようとした時、保持によって自然に発生する僅かの押圧力だけで、脚部3,3の把持部4の両把持面4A,4Bの間隔が狭められてしまうことに抵抗するという弾発力の補強機能を持っている。
【0056】
無論、このような支杆8に依らず、腰部2近傍の脚部3,3の板厚を相対的に増加させ硬度を増すようにすれば、脚部3,3の姿勢保持機能の強化が図られるであろう。しかし、そのようにすると、脚部3,3に必要な、適当な可撓性と弾発力が失われるばかりか、材料の樹脂が余分に必要になり、ピンセット1Bの重量が相対的に増加するという問題が起こる。従って、支杆8の採用は、可能な限り材料の樹脂を減らし、長尺物の軽量化を図るのにも適合しているのである。
【0057】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明に係る合成樹脂製ピンセットは、鋼鉄製ものに比して、重量が極めて軽く、かつ脚部の復元力も弱いので、これを用いる作業者が疲労するということはなく、また把持部の硬度も適当なので、把持対象物を傷つけることがない。
また、先端の把持部が鋭く、冷たいということがないので、婦人等の使用者がピンセットで肌に触れるに当たり、心理的な抵抗感等を覚えたり、肌を傷つけるということもない。
その上、このピンセットは、把持対象物を把持するのに十分な把持力を、先端の把持部に集中し、把持対象物を確実かつ強力に把持することができる。
また、全体として薄肉に形成されるので、樹脂材料が少なくて済むと共に、射出成形上、生産性に優れている。
【0058】
また、把持部の両把持面が正確に合致し、かつ把持面の相互に係合すべき歯の山と谷が的確に係合し、かつ係合した歯の山と谷の間に一連の小間隙が発生させることもできるので、小さな電子部品、例えばCD読み取りレンズでも、小間隙で包み込むように把持でき、取り損なったり、取り落としたりすることがなく、作業を的確、かつ迅速に行なうことができる。
【0059】
そして、ピンセットが極めて軽くて、かつ小さな力で把持対象物を容易、かつ確実に把持できるので、把持対象物を把持する感覚が作業者の手先にダイレクトに伝わり、あたかも把持対象物を指先で直接把持するような扱いやすさがある。
【0060】
更に、長尺物の場合であっても、所持のためのごく弱い力が加わっただけで両脚部の間隔が狭まって把持部が閉じてしまうようなことがなく、両把持面間に把持のための好ましい間隔が維持されるので、把持対象物を容易に把持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)本発明の合成樹脂製ピンセットの側面図である。
(B)同斜視図である。
【図2】図1(A)のII−II’線矢視断面図である。
【図3】(A)把持部の係合した歯の山と谷の係合状態を示す説明図である。
(B)前記(A)と異なる歯の山と谷の係合状態を示す説明図である。
(C)前2者と異なる歯の山と谷の係合状態を示す説明図である。
(D)前3者と異なる歯の山と谷の係合状態を示す説明図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の合成樹脂製ピンセットの側面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態の合成樹脂製ピンセットの側面図である。
【図6】(A)従来の鋼鉄製ピンセットの平面図である。
(B)従来の他の鋼鉄製ピンセットの側面図である。
【図7】従来の合成樹脂製ピンセットの側面図である。
【符号の説明】
1,1A,1B 合成樹脂製ピンセット 2 腰部
3 脚部 4 把持部 4A,4B 把持面
5 骨状部 6 ガイド部 6A 雄ガイド
6B 雌ガイド 7 滑り止め部 8支杆
10 鋼鉄製ピンセット 10A 従来の合成樹脂製ピンセット
Claims (7)
- 合成樹脂で一体的に成形してなるピンセットであって、
腰部と、この腰部から分岐し拡開する、拡開方向に復元力を持つ一対の脚部と、これら脚部に長手方向に形成される骨状部と、前記脚部の先端に対向して形成される把持部とを有してなる合成樹脂製ピンセット。 - 前記脚部の対向内面に、板状の雄ガイドと、この雄ガイドが嵌合可能な横断面漏斗状の空間を形成した雌ガイドとを持つガイド部を、前記骨状部と連続して設けてなる請求項1記載の合成樹脂製ピンセット。
- 前記ガイド部を前記脚部の把持部寄りの対向内面に設けてなる請求項2記載の合成樹脂製ピンセット。
- 前記脚部を薄肉の板状に形成してなる請求項1乃至3記載の合成樹脂製ピンセット。
- 前記把持部の対向内面に歯が形成され、その歯を相互の山と谷が係合可能となるピッチに形成してなる請求項1乃至4記載の合成樹脂製ピンセット。
- 前記歯の係合する山と谷を非対称の形状に形成してなる請求項5記載の合成樹脂製ピンセット。
- 前記脚部の腰部寄りの対向内面を支杆で繋いでなる請求項1乃至6記載の合成樹脂製ピンセット。
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