JP2004212510A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録材上に形成されたトナー像を加熱して定着させる定着装置を備えた画像形成装置において、プリント時の消費電力が少ない場合でもフリッカを低減させることを目的とする。
【解決手段】記録材S上にトナー像を形成する画像形成部108と、該トナー像を加熱して該記録材に定着させる定着装置109と、該定着装置に供給する電力を制御する電力制御装置とを備える画像形成装置において、該電力制御装置は位相制御と波数制御の2種類の電力制御手段を有し、更にこれら2種類の電力制御手段を切替える電力制御切替え手段を有しており、該電力制御装置は通常時の電力制御手段として波数制御が設定されており、プリント条件に応じて、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えることを特徴とした画像形成装置。
【選択図】図1
【解決手段】記録材S上にトナー像を形成する画像形成部108と、該トナー像を加熱して該記録材に定着させる定着装置109と、該定着装置に供給する電力を制御する電力制御装置とを備える画像形成装置において、該電力制御装置は位相制御と波数制御の2種類の電力制御手段を有し、更にこれら2種類の電力制御手段を切替える電力制御切替え手段を有しており、該電力制御装置は通常時の電力制御手段として波数制御が設定されており、プリント条件に応じて、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えることを特徴とした画像形成装置。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録材上にトナー像を形成する画像形成部と、該トナー像を加熱して該記録材に定着させる定着装置と、該定着装置に供給する電力を制御する電力制御装置とを備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、レーザビームプリンタ等の画像形成装置において、紙などの記録材上に形成されたトナー像を加熱して定着させる定着装置(加熱装置)として、ハロゲンヒータを熱源とする熱ローラ式の熱定着装置やセラミックヒータを熱源とするフィルム加熱式の熱定着装置が用いられている。
【0003】
一般に、ヒータはトライアック等のスイッチング素子を介して交流電源に接続されており、この交流電源により電力が供給される。定着装置(定着器)には温度検出素子、例えばサーミスタ感温素子が設けられており、この温度検出素子により定着装置の温度が検出され、その検出温度情報をもとに、エンジンコントローラがスイッチング素子をオン/オフ制御することにより、ヒータへの電力供給をオン/オフし、定着装置の温度が目標の一定温度に温度制御される。セラミックヒータへのオン/オフ制御は商用電源の位相制御又は波数制御により行われる。
【0004】
入力商用電源の正から負又は負から正に切り替わるポイントを含み、電源電圧の大きさがある値以下になったことを報知する信号(以下「ゼロクロス信号」という)をもとに、トリガをかけて位相制御又は波数制御を行う。一般に、ゼロクロス信号はパルス信号であり、ゼロクロス信号がオフからオンに変化する立ち上がりのエッジでトリガをかけてヒータの制御を行っている。
【0005】
例えば、特許文献1には2本の発熱体をそれぞれ位相制御と波数制御で独立して制御している系が開示されている。また、特許文献2には電源電圧によって位相制御と波数制御の切り替えを行っている系が開示されている。
【特許文献1】
特開2000−268939号公報
【特許文献2】
特開平10−20711号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
商用電源にはある程度のラインインピーダンスRが存在する。商用電源に画像形成装置を接続し、画像形成装置内に電流Iを流す場合、この電源ラインにR×Iから計算される電圧Vが発生する。つまり、商用電源はもともとの電圧値から電源ラインに発生した電圧Vだけ電圧降下した値となる。このセラミックヒータに流れる電流が変動すると、この電圧降下量も変動し、結果として商用電源の電圧値も変動することとなる。
【0007】
ここで、画像形成装置が接続されている商用電源に電気スタンド等の照明機器が接続されていると、上記のような商用電源の電圧値の変動により照明機器の明るさが変動し、いわゆるチラツキ現象が発生する。このチラツキ現象はフリッカと呼ばれ、チラツキの度合いによっては人間が不快感を感じることもある。人間が不快感を感じる要素としてはチラツキの度合い(電圧変動の大きさ)とチラツキの周期がある。
【0008】
セラミックヒータへの電力供給手段である位相制御と波数制御を比較すると波数制御は商用電源電圧を半波単位でON/OFFするため位相制御に比べて電圧の変動が大きくなってしまう。
【0009】
この対策として波数制御を行う場合には所定の制御単位(例えば電源波形の20半波)内でON/OFFの周期がフリッカに対して有利となるような点灯パターンに設定されている。また、セラミックヒータへの供給電力Dutyは電源電圧、セラミックヒータなどのバラツキを考慮し、使用頻度の高い通常プリント時に供給電力Dutyが50%程度となるように設定されている。
【0010】
使用頻度の高い通常プリント時とは、ここでは、環境温度が常温(15〜30℃)における、A4やレターサイズの普通紙のプリントを意図している。環境温度が高い時は、Dutyが低く、環境温度が低い時はDutyが高くなる。紙サイズが小さい時はDutyが低く、紙サイズが大きい時はDutyが高くなる。厚紙の場合は普通紙に比べてDutyが高くなる。つまり、定着装置から紙に与える熱量が大きいほどDutyは高くなる。
【0011】
しかしながらセラミックヒータへの供給電力が少なくても良い場合(例えばプロセススピードが遅い、温調温度が低い、小サイズ紙のプリント時)には所定の制御単位(例えば電源波形の20半波)の中でONする回数が少なくなるためフリッカに対して有利となるようなON/OFFの周期を作り出すことができず、結果としてフリッカが悪化してしまうという問題があった。
【0012】
本発明は上記に鑑みて提案されたもので、記録材上に形成されたトナー像を加熱して定着させる定着装置を備えた画像形成装置において、プリント時の消費電力が少ない場合でもフリッカを低減させることを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、記録材上にトナー像を形成する画像形成部と、該トナー像を加熱して該記録材に定着させる定着装置と、該定着装置に供給する電力を制御する電力制御装置とを備える画像形成装置において、該電力制御装置は位相制御と波数制御の2種類の電力制御手段を有し、更にこれら2種類の電力制御手段を切替える電力制御切替え手段を有しており、該電力制御装置は通常時の電力制御手段として波数制御が設定されており、プリント条件に応じて、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えることを特徴とした画像形成装置、である。
【0014】
より具体的には、
1)前記画像形成装置は2速以上の複数のプロセススピード、更にこれらのプロセススピードを切替えるプロセススピード切替え手段を有しており、該プロセススピードが所定のプロセススピード以下の場合、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えるものである。
【0015】
2)前記定着装置における定着温度が所定の温度以下の場合、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えるものである。
【0016】
3)記録材の大きさが所定の大きさ以下の場合、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えるものである。
【0017】
4)前記定着装置に供給する電力のデューティが所定のデューティ以下の場合、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
[実施例1]
以下、本実施例を図面に基づき説明する。
【0020】
(1)画像形成装置例
図1は本実施例における画像形成装置の概略構成図である。本例の画像形成装置は、転写式電子写真プロセスを用いたレーザビームプリンタである。
【0021】
レーザビームプリンタ本体101(以下、本体101)は、記録紙Sを収納するカセット102を有し、カセット102の記録紙Sの有無を検知するカセット有無センサ103、カセット102の記録紙Sのサイズを検知するカセットサイズセンサ104(複数個のマイクロスイッチで構成される)、カセット102から記録紙Sを繰り出す給紙ローラ105等が設けられている。
【0022】
そして、給紙ローラ105の下流には記録紙Sを同期搬送するレジストローラ対106が設けられている。また、レジストローラ対106の下流にはレーザスキャナ部107からのレーザ光に基づいて記録紙S上にトナー像を形成するカートリッジ108が設けられている。
【0023】
さらに、カートリッジ108の下流には記録紙S上に形成されたトナー像を熱定着する定着装置(定着器)109が設けられており、定着装置109の下流には排紙部の搬送状態を検知する排紙センサ110、記録紙Sを排紙する排紙ローラ111、記録の完了した記録紙Sを積載する積載トレイ112が設けられている。
【0024】
前記レーザスキャナ107は、外部装置128から送出される画像信号(画像信号VDO)に基づいて変調されたレーザ光を発光するレーザユニット113、このレーザユニット113からのレーザ光を後述する感光ドラム117上に走査するためのポリゴンモータ114、結像レンズ115、折り返しミラー116等により構成されている。
【0025】
メインモータ123は、給紙ローラ105には給紙ローラクラッチ124を介して、レジストローラ対106にはレジストローラ125を介して駆動力を与えており、更に感光ドラム117を含むカートリッジ108の各ユニット、定着装置109、排紙ローラ111にも駆動力を与えている。
【0026】
126はエンジンコントローラであり、レーザスキャナ部107、カートリッジ108、定着装置109による電子写真プロセスの制御、前記本体101内の記録紙の搬送制御を行っている。
【0027】
127はビデオコントローラであり、パーソナルコンピュータ等の外部装置131と汎用のインタフェース(セントロニクス、RS232C等)130で接続されており、この汎用インタフェースから送られてくる画像情報をビットデータに展開し、そのビットデータをVDO信号として、エンジンコントローラ126へ送出している。
【0028】
前記カートリッジ108内には、公知の電子写真プロセスに必要な、感光ドラム117、1次帯電ローラ119、現像器120、クリーナ122、アンテナ付非接触型ICメモリユニット201等を内蔵させてある。該カートリッジ108は本体101に対して着脱交換自在である。また、本体101内には、カートリッジ108側の非接触ICメモリユニット201と通信を行うためにコイルアンテナ202、通信制御を行うための変復調回路を搭載した通信制御基板203が設けられている。
【0029】
カセット102から給紙された記録紙Sはレジストローラ106により所定の制御タイミングにて、感光ドラム117と転写帯電ローラ121との圧接部である転写ニップ部に導入されて感光ドラム117の面に形成されるトナー像の転写を順次に受け、感光ドラム面から分離されて定着装置109に導入される。感光ドラム117の面にトナー像の形成する電子写真プロセスは公知であるのでその説明は省略する。定着装置109に導入された記録紙Sは未定着トナー像の加熱定着を受け、プリントとして排紙ローラ111により積載トレイ112に排出される。
【0030】
(2)定着装置109
図2は定着装置109の概略構成図である。本例の定着装置は、例えば特開平4−44075〜44083号公報等に開示されている、加圧回転体駆動方式(テンションレスタイプ)のフィルム加熱方式の加熱装置である。
【0031】
109cは熱源としてのとしてのセラミックヒータである。このセラミックヒータ109cは図面に垂直方向を長手とする細長薄板状のセラミック基板と、この基板面に具備させた通電発熱抵抗体層(発熱体)を基本構成とするもので、通電発熱抵抗体層に対する通電により全体に急峻な立ち上がり特性で昇温する、低熱容量のヒータである。
【0032】
109eは上記のヒータ109cを固定支持させたホルダである。このホルダ109eは横断面略半円弧状樋型で、図面に垂直方向を長手とする耐熱樹脂製部材である。ヒータ109cはこのホルダ109eの下面に長手に沿って形成具備させた溝部にヒータ表面側を下向きに露呈させて嵌め入れて耐熱性接着剤等により固定して配設してある。
【0033】
109aは円筒状の耐熱性フィルムであり、上記のヒータ109c付きのホルダ109eにルーズに外嵌させてある。
【0034】
109fは横断面逆U字型の加圧ステーであり、図面に垂直方向を長手とする剛性部材である。この加圧ステー109fは上記ホルダ109eの内側に挿通して配設してある。
【0035】
109bは加圧部材としての弾性加圧ローラである。この加圧ローラ109bは芯金の両端部を回転自由に軸受け支持させて配設してある。この加圧ローラ109bの上側に上記のヒータ109c・ホルダ109e・フィルム109a・ステー109fのアセンブリを、ヒータ109c側を下向きにして加圧ローラ109bに並行に配置し、加圧ステー109fの長手両端側を不図示の付勢部材で下方に押圧させることで、ヒータ109cの下面をフィルム109aを介して加圧ローラ109bの上面にローラ弾性層の弾性に抗して圧接させて所定幅のニップ部Nを形成させてある。
【0036】
加圧ローラ109bは不図示の駆動手段により矢印の反時計方向に所定の回転周速度にて回転駆動される。この加圧ローラ109bの回転駆動による加圧ローラ109bとフィルム109aとの、ニップ部Nにおける圧接摩擦力により円筒状のフィルム109aに回転力が作用して該フィルム109aがヒータ109cの下向き面に密着して摺動しながらホルダ109eの外回りを矢印の時計方向に従動回転状態になる。
【0037】
加圧ローラ109bが回転駆動され、それに伴って円筒状フィルム109aが従動回転状態になり、またヒータ109cに通電がなされて該ヒータが迅速に昇温して所定の温度に立ち上がり温調された状態において、ニップ部Nのフィルム109aと加圧ローラ109bとの間に未定着トナー像tを担持した記録紙Sが導入され、ニップ部Nにおいて記録紙Sのトナー像担持側面がフィルム109aの外面に密着してフィルム109aと一緒にニップ部Nを挟持搬送されていく。この挟持搬送過程においてヒータ109cで加熱されたフィルム109aの熱により記録紙Sが加熱され、記録紙S上の未定着トナー像tが記録紙S上に加熱・加圧されて溶融定着される。ニップ部Nを通過した記録紙Sはフィルム109aの面から曲率分離して排出搬送されていく。
【0038】
上記のようなフィルム加熱方式の定着装置においては、加熱体として低熱容量ヒータを用いることができるため、従来の熱ローラ方式、ベルト加熱方式等の装置に比べて省電力及びウエイトタイムの短縮化が可能となる。
【0039】
図3はセラミックヒータ109cの一例の構造図である。(a)はヒータ表面側の一部切欠き平面模型図、(b)はヒータ裏面側の平面模型図、(c)は(b)における(c)−(c)線に沿う拡大横断面模型図である。
【0040】
このヒータ109cは
▲1▼.記録紙Sの搬送方向と直交する方向を長手とする横長のアルミナ・窒化アルミニウム・炭化ケイ素等のセラミックスでできたセラミック基板(高絶縁性・高熱伝導性基板)a、
▲2▼.上記セラミック基板aの表面側の基板幅方向中央部に基板長手に沿ってスクリーン印刷等により、厚み10μm程度、幅1〜3mm程度の線状もしくは細帯状に塗工し焼成して形成した、例えばAg/Pd(銀パラジウム)、RuO2、Ta2N等の抵抗発熱体層(通電発熱体)b、
▲3▼.上記抵抗発熱体層bの長手方向両端部に電気的に導通させて設けた、Ag/Pt(銀・白金)で形成された電極部c・c、
▲4▼.抵抗発熱体層bの表面に設けた、電気的に絶縁し、フィルム109aとの摺擦に耐えることが可能な薄層のガラスコートやフッ素樹脂コート等の絶縁保護層d、
▲5▼.セラミック基板aの裏面側に設けた温度検出手段としてのサーミスタ109d、
等からなる。
【0041】
本例のヒータ109cは、(c)図のように、ヒータ幅中心に対して発熱体bの幅中心をほぼ一致させて発熱体bをセラミック基板aの表面側に形成具備させてある。このヒータ109cを、ホルダ109eの下面に長手に沿って形成したヒータ嵌合溝内にヒータ表面側を外側にして嵌め込んで耐熱性接着剤で接着して保持させてある。
【0042】
上記ヒータ109cの電極部c・cは給電コネクタ109g・109gを介して次の(3)項で説明するヒータ駆動回路である電力制御装置と接続されており、電力制御装置から抵抗発熱体層bの両端より通電されることで基板a・保護層dを含むヒータ109cの全体が急速昇温する。サーミスタ109dはヒータ109cの温度を検知してその温度情報を電力制御装置にフィードバックする。電力制御装置はそのフィードバックされる温度情報に基づいてヒータ101cの温度が所定の制御目標温度に維持されるように抵抗発熱体層bへの電力供給を制御制御する。
【0043】
(3)電力制御装置(ヒータ駆動回路)
図4に、定着装置(セラミックヒータ)に供給する電力を制御する電力制御装置(セラミックヒータ駆動回路)100の例を示す。
【0044】
1は本画像形成装置を接続する交流電源で、本画像形成装置は商用電源をACフィルタ2を介してセラミックヒータ109cへ供給することによりセラミックヒータ109cを発熱させる。このセラミックヒータ109cへの電力供給については、トライアック4により通電、遮断を行う。抵抗5、6は、トライアック4のためのバイアス抵抗でフォトトライアックカプラ7は、一次(抵抗発熱体層b側)、二次(サーミスタ109d側)間の沿面距離を確保するためのデバイスである。フォトトライアックカプラ7の発光ダイオードに通電することによりトライアック4をオンする。抵抗8は、フォトトライアックカプラ7の電源を制限するための抵抗であり、トランジスタ9によりオン/オフする。トランジスタ9は、抵抗10を介してエンジンコントローラ126からのオン信号に従って動作する。
【0045】
また、ACフィルタ2を介した交流電源1は、ゼロクロス検知回路11を介し、エンジンコントローラ126に商用電源1の電圧によりパルス幅が変化するゼロクロス信号として送出される。
【0046】
エンジンコントローラ126はゼロクロス信号のパルス幅を検出し、このパルス幅を基に波数制御によりトライアック4をオン/オフする。
【0047】
また、セラミックヒータ109cの温度を検知するための温度検出素子であるサーミスタ109dによって検出される温度は、抵抗13とサーミスタ109dとの分圧として検出され、エンジンコントローラ126にTH信号としてA/D入力される。セラミックヒータ109cの温度は、TH信号としてエンジンコントローラ126において監視され、エンジンコントローラ126の内部で設定されているセラミックヒータ109cの設定温度と比較することによって、セラミックヒータ109cに供給するべき電力を算出し、その供給する電力に対応した波数パターンのヒータON/OFFタイミングによりエンジンコントローラ126がトランジスタ9にオン信号を送出する。
【0048】
ここで図5はそれぞれの供給電力に対する波数パターンの例であり、これらのパターンはフリッカに有利な周期でヒータのON/OFFを行うように決定されている。一般的に使用頻度の高いDuty50%辺りでは点灯パターンの選択肢が多いためフリッカに有利な周期の点灯パターンを形成することが可能であるが、供給電力の低い側(20%辺り)と高い側(80%辺り)は点灯パターンの選択肢が少なくフリッカに有利な周期のパターンを形成することが困難となる。
【0049】
ここで、画像形成装置が複数(本実施例では全速、半速の2速)のプロセススピードを備えた場合、通常使用される全速に対して半速でプリントした場合には単位時間あたりに定着装置内で紙に奪われる熱量が少なくなり、結果として定着装置に供給する電力が少なくなる。つまり、フリッカは悪化してしまう結果となる。
【0050】
そこで本実施例ではプロセススピードが所定のスピード以下の場合には電力制御方式を波数制御からフリッカに有利な位相制御へ変更する。位相制御はフリッカには有利であるが高調波電流が増大するという点では不利である。特に位相制御では供給電力のDutyを50%辺りで使用した場合には高調波電流が増大するが、本実施例ではプロセススピードが所定のスピード以下という条件(供給電力が少ない条件)でのみ位相制御となるため高調波電流は波数制御に比べて多少は増加するものの規格に対しては問題とならないレベルにとどめることが可能となり、弊害なくフリッカを低減させることが可能となる(図6参照)。
【0051】
次に、本実施例における流れを図7のフローチャートを用いて説明する。
【0052】
はじめに本体101の電源を入れる(S1)と、本体は所定の動作を行いスタンバイ状態となる(S2)。その後、プリント命令があると(S3)、プリント条件(プロセススピード)を確認し(S4)、プロセススピードが所定のスピードよりも速い場合は定着装置へ波数制御で電力供給(S5)し、プロセススピードが所定のスピード以下の場合は定着装置へ位相制御で電力供給(S6)する。プリントが終了(S7)と同時に電力供給を終了する。
【0053】
ここで、請求項1の記載との対応において、上記のエンジンコントローラ126が「2種類の電力制御手段を切替える電力制御切替え手段」および「プリント条件に応じて、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替える手段」に対応する。また、回路部分4〜11、126が「波数制御の電力制御手段」または「位相制御の電力制御手段」に対応する。エンジンコントローラ126が波数制御から位相制御に切り替えてるだけであり、その他の制御手段4〜11は両者間で同じである。
【0054】
[実施例2]
本実施例は全体的な構成は実施例1と殆ど同じであるが、波数制御から位相制御に切替える条件が異なる。
【0055】
定着温度が低い場合、当然定着装置に供給する電力も少なくなり、上述の実施例1のようにフリッカの悪化につながってしまう。
【0056】
そこで本実施例では定着温度が所定の温度以下の場合には電力制御方式を波数制御から位相制御へ変更する。位相制御に変更する弊害としては上述の実施例1と同様である。
【0057】
次に、本実施例における流れを図8のフローチャートを用いて説明する。
はじめに本体101の電源を入れる(S1)と、本体は所定の動作を行いスタンバイ状態となる(S2)。その後、プリント命令があると(S3)、プリント条件(定着温度)を確認し(S4)、定着温度が所定の温度よりも高い場合は定着装置へ波数制御で電力供給(S5)し、定着温度が所定の温度以下の場合は定着装置へ位相制御で電力供給(S6)する。プリントが終了(S7)と同時に電力供給を終了する。
【0058】
定着温度の切り替えはプリント条件(環境温度、紙サイズ、プリント枚数)に応じて、エンジンコントローラ126で自動的に行われる。環境温度によって定着温度が異なる(環境温度が低いほうが定着温度が高くなる)。紙サイズによって定着温度が異なる(紙サイズが大きいほうが定着温度が高くなる)。連続でプリントすると、所定枚数ごと(階段状に)に定着温度が低くなる。また、本実施例の「所定の温度」とは170〜180℃を想定している。
【0059】
[実施例3]
本実施例も全体的な構成は実施例1と殆ど同じであるが波数制御から位相制御に切替える条件が異なる。
【0060】
定着装置に通紙する紙の大きさが小さい場合、定着装置が奪われる熱量も少なくなり、定着装置に供給する電力も少なくなり、上述の実施例1のようにフリッカの悪化につながってしまう。
【0061】
そこで本実施例ではプリントする紙サイズが所定のサイズ以下の場合には電力制御方式を波数制御から位相制御へ変更する。位相制御に変更する弊害としては上述の実施例1と同様である。
【0062】
次に、本実施例における流れを図9のフローチャートを用いて説明する。
【0063】
はじめに本体101の電源を入れる(S1)と、本体は所定の動作を行いスタンバイ状態となる(S2)。その後、プリント命令があると(S3)、プリント条件(紙サイズ)を確認し(S4)、サイズが所定のサイズよりも大きい場合は定着装置へ波数制御で電力供給(S5)し、紙サイズが所定のサイズ以下の場合は定着装置へ位相制御で電力供給(S6)する。プリントが終了(S7)と同時に電力供給を終了する。
【0064】
本実施例においては「所定のサイズ」はB5サイズ紙以下の大きさの紙を想定している。
【0065】
[実施例4]
本実施例も全体的な構成は実施例1と殆ど同じであるが波数制御から位相制御に切替える条件が異なる。
【0066】
実施例1〜3はプリント条件により電力供給方式を波数制御から位相制御へ切替えていたのに対して、本実施例では定着装置に供給する電力を常時監視し、供給電力が所定のDuty以下になった場合には、電力供給方式を波数制御から位相制御へ切替えるというものである。
【0067】
本実施例では、一旦位相制御に切り替わっても供給電力が所定のDuty以上となった場合には位相制御から波数制御に切替えることもある。
【0068】
図10にはその例としてDuty30以下のみ位相制御、それ以外は端数制御で電力供給を行うヒータの点灯パターンを示す。
【0069】
補足として、実施例1〜4においてはプリント条件としてプロセススピード、定着温度、紙サイズ、更に電力のそれぞれについて記載したが、これら4つの項目のうち2つ、3つ又は4つのAND条件をとることによって同様にフリッカ対策が可能となることは言うまでもない。
【0070】
以上、本発明の様々な例と実施例が示され説明されたが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は本明細書内の特定の説明と図に限定されるのではなく、本願特許請求の範囲に全て述べられた様々の修正と変更に及ぶことが理解されるであろう。
【0071】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0072】
〔実施態様1〕 記録材上にトナー像を形成する画像形成部と、該トナー像を加熱して該記録材に定着させる定着装置と、該定着装置に供給する電力を制御する電力制御装置とを備える画像形成装置において、
該電力制御装置は位相制御と波数制御の2種類の電力制御手段を有し、更にこれら2種類の電力制御手段を切替える電力制御切替え手段を有しており、
該電力制御装置は通常時の電力制御手段として波数制御が設定されており、
プリント条件に応じて、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えることを特徴とした画像形成装置。
【0073】
〔実施態様2〕 前記画像形成装置は2速以上の複数のプロセススピード、更にこれらのプロセススピードを切替えるプロセススピード切替え手段を有しており、切替えられたプロセススピードが所定のプロセススピード以下の場合、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えることを特徴とした実施態様1の画像形成装置。
【0074】
〔実施態様3〕 前記定着装置における定着温度が所定の温度以下の場合、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えることを特徴とした実施態様1の画像形成装置。
【0075】
〔実施態様4〕 記録材の大きさが所定の大きさ以下の場合、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えることを特徴とした実施態様1の画像形成装置。
【0076】
〔実施態様5〕 前記定着装置に供給する電力のデューティが所定のデューティ以下の場合、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えることを特徴とした実施態様1の画像形成装置。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、記録材上に形成されたトナー像を加熱して定着させる定着装置を備えた画像形成装置において、プリント時の消費電力が少ない場合(小電力時)でもフリッカを低減させることを目的とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における画像形成装置の概略構成図
【図2】定着装置の概略構成図
【図3】熱源としてのセラミックヒータの一例の概略構成図
【図4】セラミックヒータの駆動回路図
【図5】供給電力に対する波数パターン
【図6】位相制御の位相角と高調波電流の関係
【図7】制御フローチャート
【図8】実施例2における制御フローチャート
【図9】実施例3におけるフローチャート
【図10】実施例4におけるヒータ点灯パターン
【符号の説明】
109は定着装置、109aは定着フィルム、109bは加圧ローラ、109cはセラミックヒータ、109dはサーミスタ、1は商用電源、4はトライアック、7はフォトトライアックカプラ、11はゼロクロス検知回路、126はエンジンコントローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録材上にトナー像を形成する画像形成部と、該トナー像を加熱して該記録材に定着させる定着装置と、該定着装置に供給する電力を制御する電力制御装置とを備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、レーザビームプリンタ等の画像形成装置において、紙などの記録材上に形成されたトナー像を加熱して定着させる定着装置(加熱装置)として、ハロゲンヒータを熱源とする熱ローラ式の熱定着装置やセラミックヒータを熱源とするフィルム加熱式の熱定着装置が用いられている。
【0003】
一般に、ヒータはトライアック等のスイッチング素子を介して交流電源に接続されており、この交流電源により電力が供給される。定着装置(定着器)には温度検出素子、例えばサーミスタ感温素子が設けられており、この温度検出素子により定着装置の温度が検出され、その検出温度情報をもとに、エンジンコントローラがスイッチング素子をオン/オフ制御することにより、ヒータへの電力供給をオン/オフし、定着装置の温度が目標の一定温度に温度制御される。セラミックヒータへのオン/オフ制御は商用電源の位相制御又は波数制御により行われる。
【0004】
入力商用電源の正から負又は負から正に切り替わるポイントを含み、電源電圧の大きさがある値以下になったことを報知する信号(以下「ゼロクロス信号」という)をもとに、トリガをかけて位相制御又は波数制御を行う。一般に、ゼロクロス信号はパルス信号であり、ゼロクロス信号がオフからオンに変化する立ち上がりのエッジでトリガをかけてヒータの制御を行っている。
【0005】
例えば、特許文献1には2本の発熱体をそれぞれ位相制御と波数制御で独立して制御している系が開示されている。また、特許文献2には電源電圧によって位相制御と波数制御の切り替えを行っている系が開示されている。
【特許文献1】
特開2000−268939号公報
【特許文献2】
特開平10−20711号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
商用電源にはある程度のラインインピーダンスRが存在する。商用電源に画像形成装置を接続し、画像形成装置内に電流Iを流す場合、この電源ラインにR×Iから計算される電圧Vが発生する。つまり、商用電源はもともとの電圧値から電源ラインに発生した電圧Vだけ電圧降下した値となる。このセラミックヒータに流れる電流が変動すると、この電圧降下量も変動し、結果として商用電源の電圧値も変動することとなる。
【0007】
ここで、画像形成装置が接続されている商用電源に電気スタンド等の照明機器が接続されていると、上記のような商用電源の電圧値の変動により照明機器の明るさが変動し、いわゆるチラツキ現象が発生する。このチラツキ現象はフリッカと呼ばれ、チラツキの度合いによっては人間が不快感を感じることもある。人間が不快感を感じる要素としてはチラツキの度合い(電圧変動の大きさ)とチラツキの周期がある。
【0008】
セラミックヒータへの電力供給手段である位相制御と波数制御を比較すると波数制御は商用電源電圧を半波単位でON/OFFするため位相制御に比べて電圧の変動が大きくなってしまう。
【0009】
この対策として波数制御を行う場合には所定の制御単位(例えば電源波形の20半波)内でON/OFFの周期がフリッカに対して有利となるような点灯パターンに設定されている。また、セラミックヒータへの供給電力Dutyは電源電圧、セラミックヒータなどのバラツキを考慮し、使用頻度の高い通常プリント時に供給電力Dutyが50%程度となるように設定されている。
【0010】
使用頻度の高い通常プリント時とは、ここでは、環境温度が常温(15〜30℃)における、A4やレターサイズの普通紙のプリントを意図している。環境温度が高い時は、Dutyが低く、環境温度が低い時はDutyが高くなる。紙サイズが小さい時はDutyが低く、紙サイズが大きい時はDutyが高くなる。厚紙の場合は普通紙に比べてDutyが高くなる。つまり、定着装置から紙に与える熱量が大きいほどDutyは高くなる。
【0011】
しかしながらセラミックヒータへの供給電力が少なくても良い場合(例えばプロセススピードが遅い、温調温度が低い、小サイズ紙のプリント時)には所定の制御単位(例えば電源波形の20半波)の中でONする回数が少なくなるためフリッカに対して有利となるようなON/OFFの周期を作り出すことができず、結果としてフリッカが悪化してしまうという問題があった。
【0012】
本発明は上記に鑑みて提案されたもので、記録材上に形成されたトナー像を加熱して定着させる定着装置を備えた画像形成装置において、プリント時の消費電力が少ない場合でもフリッカを低減させることを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、記録材上にトナー像を形成する画像形成部と、該トナー像を加熱して該記録材に定着させる定着装置と、該定着装置に供給する電力を制御する電力制御装置とを備える画像形成装置において、該電力制御装置は位相制御と波数制御の2種類の電力制御手段を有し、更にこれら2種類の電力制御手段を切替える電力制御切替え手段を有しており、該電力制御装置は通常時の電力制御手段として波数制御が設定されており、プリント条件に応じて、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えることを特徴とした画像形成装置、である。
【0014】
より具体的には、
1)前記画像形成装置は2速以上の複数のプロセススピード、更にこれらのプロセススピードを切替えるプロセススピード切替え手段を有しており、該プロセススピードが所定のプロセススピード以下の場合、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えるものである。
【0015】
2)前記定着装置における定着温度が所定の温度以下の場合、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えるものである。
【0016】
3)記録材の大きさが所定の大きさ以下の場合、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えるものである。
【0017】
4)前記定着装置に供給する電力のデューティが所定のデューティ以下の場合、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
[実施例1]
以下、本実施例を図面に基づき説明する。
【0020】
(1)画像形成装置例
図1は本実施例における画像形成装置の概略構成図である。本例の画像形成装置は、転写式電子写真プロセスを用いたレーザビームプリンタである。
【0021】
レーザビームプリンタ本体101(以下、本体101)は、記録紙Sを収納するカセット102を有し、カセット102の記録紙Sの有無を検知するカセット有無センサ103、カセット102の記録紙Sのサイズを検知するカセットサイズセンサ104(複数個のマイクロスイッチで構成される)、カセット102から記録紙Sを繰り出す給紙ローラ105等が設けられている。
【0022】
そして、給紙ローラ105の下流には記録紙Sを同期搬送するレジストローラ対106が設けられている。また、レジストローラ対106の下流にはレーザスキャナ部107からのレーザ光に基づいて記録紙S上にトナー像を形成するカートリッジ108が設けられている。
【0023】
さらに、カートリッジ108の下流には記録紙S上に形成されたトナー像を熱定着する定着装置(定着器)109が設けられており、定着装置109の下流には排紙部の搬送状態を検知する排紙センサ110、記録紙Sを排紙する排紙ローラ111、記録の完了した記録紙Sを積載する積載トレイ112が設けられている。
【0024】
前記レーザスキャナ107は、外部装置128から送出される画像信号(画像信号VDO)に基づいて変調されたレーザ光を発光するレーザユニット113、このレーザユニット113からのレーザ光を後述する感光ドラム117上に走査するためのポリゴンモータ114、結像レンズ115、折り返しミラー116等により構成されている。
【0025】
メインモータ123は、給紙ローラ105には給紙ローラクラッチ124を介して、レジストローラ対106にはレジストローラ125を介して駆動力を与えており、更に感光ドラム117を含むカートリッジ108の各ユニット、定着装置109、排紙ローラ111にも駆動力を与えている。
【0026】
126はエンジンコントローラであり、レーザスキャナ部107、カートリッジ108、定着装置109による電子写真プロセスの制御、前記本体101内の記録紙の搬送制御を行っている。
【0027】
127はビデオコントローラであり、パーソナルコンピュータ等の外部装置131と汎用のインタフェース(セントロニクス、RS232C等)130で接続されており、この汎用インタフェースから送られてくる画像情報をビットデータに展開し、そのビットデータをVDO信号として、エンジンコントローラ126へ送出している。
【0028】
前記カートリッジ108内には、公知の電子写真プロセスに必要な、感光ドラム117、1次帯電ローラ119、現像器120、クリーナ122、アンテナ付非接触型ICメモリユニット201等を内蔵させてある。該カートリッジ108は本体101に対して着脱交換自在である。また、本体101内には、カートリッジ108側の非接触ICメモリユニット201と通信を行うためにコイルアンテナ202、通信制御を行うための変復調回路を搭載した通信制御基板203が設けられている。
【0029】
カセット102から給紙された記録紙Sはレジストローラ106により所定の制御タイミングにて、感光ドラム117と転写帯電ローラ121との圧接部である転写ニップ部に導入されて感光ドラム117の面に形成されるトナー像の転写を順次に受け、感光ドラム面から分離されて定着装置109に導入される。感光ドラム117の面にトナー像の形成する電子写真プロセスは公知であるのでその説明は省略する。定着装置109に導入された記録紙Sは未定着トナー像の加熱定着を受け、プリントとして排紙ローラ111により積載トレイ112に排出される。
【0030】
(2)定着装置109
図2は定着装置109の概略構成図である。本例の定着装置は、例えば特開平4−44075〜44083号公報等に開示されている、加圧回転体駆動方式(テンションレスタイプ)のフィルム加熱方式の加熱装置である。
【0031】
109cは熱源としてのとしてのセラミックヒータである。このセラミックヒータ109cは図面に垂直方向を長手とする細長薄板状のセラミック基板と、この基板面に具備させた通電発熱抵抗体層(発熱体)を基本構成とするもので、通電発熱抵抗体層に対する通電により全体に急峻な立ち上がり特性で昇温する、低熱容量のヒータである。
【0032】
109eは上記のヒータ109cを固定支持させたホルダである。このホルダ109eは横断面略半円弧状樋型で、図面に垂直方向を長手とする耐熱樹脂製部材である。ヒータ109cはこのホルダ109eの下面に長手に沿って形成具備させた溝部にヒータ表面側を下向きに露呈させて嵌め入れて耐熱性接着剤等により固定して配設してある。
【0033】
109aは円筒状の耐熱性フィルムであり、上記のヒータ109c付きのホルダ109eにルーズに外嵌させてある。
【0034】
109fは横断面逆U字型の加圧ステーであり、図面に垂直方向を長手とする剛性部材である。この加圧ステー109fは上記ホルダ109eの内側に挿通して配設してある。
【0035】
109bは加圧部材としての弾性加圧ローラである。この加圧ローラ109bは芯金の両端部を回転自由に軸受け支持させて配設してある。この加圧ローラ109bの上側に上記のヒータ109c・ホルダ109e・フィルム109a・ステー109fのアセンブリを、ヒータ109c側を下向きにして加圧ローラ109bに並行に配置し、加圧ステー109fの長手両端側を不図示の付勢部材で下方に押圧させることで、ヒータ109cの下面をフィルム109aを介して加圧ローラ109bの上面にローラ弾性層の弾性に抗して圧接させて所定幅のニップ部Nを形成させてある。
【0036】
加圧ローラ109bは不図示の駆動手段により矢印の反時計方向に所定の回転周速度にて回転駆動される。この加圧ローラ109bの回転駆動による加圧ローラ109bとフィルム109aとの、ニップ部Nにおける圧接摩擦力により円筒状のフィルム109aに回転力が作用して該フィルム109aがヒータ109cの下向き面に密着して摺動しながらホルダ109eの外回りを矢印の時計方向に従動回転状態になる。
【0037】
加圧ローラ109bが回転駆動され、それに伴って円筒状フィルム109aが従動回転状態になり、またヒータ109cに通電がなされて該ヒータが迅速に昇温して所定の温度に立ち上がり温調された状態において、ニップ部Nのフィルム109aと加圧ローラ109bとの間に未定着トナー像tを担持した記録紙Sが導入され、ニップ部Nにおいて記録紙Sのトナー像担持側面がフィルム109aの外面に密着してフィルム109aと一緒にニップ部Nを挟持搬送されていく。この挟持搬送過程においてヒータ109cで加熱されたフィルム109aの熱により記録紙Sが加熱され、記録紙S上の未定着トナー像tが記録紙S上に加熱・加圧されて溶融定着される。ニップ部Nを通過した記録紙Sはフィルム109aの面から曲率分離して排出搬送されていく。
【0038】
上記のようなフィルム加熱方式の定着装置においては、加熱体として低熱容量ヒータを用いることができるため、従来の熱ローラ方式、ベルト加熱方式等の装置に比べて省電力及びウエイトタイムの短縮化が可能となる。
【0039】
図3はセラミックヒータ109cの一例の構造図である。(a)はヒータ表面側の一部切欠き平面模型図、(b)はヒータ裏面側の平面模型図、(c)は(b)における(c)−(c)線に沿う拡大横断面模型図である。
【0040】
このヒータ109cは
▲1▼.記録紙Sの搬送方向と直交する方向を長手とする横長のアルミナ・窒化アルミニウム・炭化ケイ素等のセラミックスでできたセラミック基板(高絶縁性・高熱伝導性基板)a、
▲2▼.上記セラミック基板aの表面側の基板幅方向中央部に基板長手に沿ってスクリーン印刷等により、厚み10μm程度、幅1〜3mm程度の線状もしくは細帯状に塗工し焼成して形成した、例えばAg/Pd(銀パラジウム)、RuO2、Ta2N等の抵抗発熱体層(通電発熱体)b、
▲3▼.上記抵抗発熱体層bの長手方向両端部に電気的に導通させて設けた、Ag/Pt(銀・白金)で形成された電極部c・c、
▲4▼.抵抗発熱体層bの表面に設けた、電気的に絶縁し、フィルム109aとの摺擦に耐えることが可能な薄層のガラスコートやフッ素樹脂コート等の絶縁保護層d、
▲5▼.セラミック基板aの裏面側に設けた温度検出手段としてのサーミスタ109d、
等からなる。
【0041】
本例のヒータ109cは、(c)図のように、ヒータ幅中心に対して発熱体bの幅中心をほぼ一致させて発熱体bをセラミック基板aの表面側に形成具備させてある。このヒータ109cを、ホルダ109eの下面に長手に沿って形成したヒータ嵌合溝内にヒータ表面側を外側にして嵌め込んで耐熱性接着剤で接着して保持させてある。
【0042】
上記ヒータ109cの電極部c・cは給電コネクタ109g・109gを介して次の(3)項で説明するヒータ駆動回路である電力制御装置と接続されており、電力制御装置から抵抗発熱体層bの両端より通電されることで基板a・保護層dを含むヒータ109cの全体が急速昇温する。サーミスタ109dはヒータ109cの温度を検知してその温度情報を電力制御装置にフィードバックする。電力制御装置はそのフィードバックされる温度情報に基づいてヒータ101cの温度が所定の制御目標温度に維持されるように抵抗発熱体層bへの電力供給を制御制御する。
【0043】
(3)電力制御装置(ヒータ駆動回路)
図4に、定着装置(セラミックヒータ)に供給する電力を制御する電力制御装置(セラミックヒータ駆動回路)100の例を示す。
【0044】
1は本画像形成装置を接続する交流電源で、本画像形成装置は商用電源をACフィルタ2を介してセラミックヒータ109cへ供給することによりセラミックヒータ109cを発熱させる。このセラミックヒータ109cへの電力供給については、トライアック4により通電、遮断を行う。抵抗5、6は、トライアック4のためのバイアス抵抗でフォトトライアックカプラ7は、一次(抵抗発熱体層b側)、二次(サーミスタ109d側)間の沿面距離を確保するためのデバイスである。フォトトライアックカプラ7の発光ダイオードに通電することによりトライアック4をオンする。抵抗8は、フォトトライアックカプラ7の電源を制限するための抵抗であり、トランジスタ9によりオン/オフする。トランジスタ9は、抵抗10を介してエンジンコントローラ126からのオン信号に従って動作する。
【0045】
また、ACフィルタ2を介した交流電源1は、ゼロクロス検知回路11を介し、エンジンコントローラ126に商用電源1の電圧によりパルス幅が変化するゼロクロス信号として送出される。
【0046】
エンジンコントローラ126はゼロクロス信号のパルス幅を検出し、このパルス幅を基に波数制御によりトライアック4をオン/オフする。
【0047】
また、セラミックヒータ109cの温度を検知するための温度検出素子であるサーミスタ109dによって検出される温度は、抵抗13とサーミスタ109dとの分圧として検出され、エンジンコントローラ126にTH信号としてA/D入力される。セラミックヒータ109cの温度は、TH信号としてエンジンコントローラ126において監視され、エンジンコントローラ126の内部で設定されているセラミックヒータ109cの設定温度と比較することによって、セラミックヒータ109cに供給するべき電力を算出し、その供給する電力に対応した波数パターンのヒータON/OFFタイミングによりエンジンコントローラ126がトランジスタ9にオン信号を送出する。
【0048】
ここで図5はそれぞれの供給電力に対する波数パターンの例であり、これらのパターンはフリッカに有利な周期でヒータのON/OFFを行うように決定されている。一般的に使用頻度の高いDuty50%辺りでは点灯パターンの選択肢が多いためフリッカに有利な周期の点灯パターンを形成することが可能であるが、供給電力の低い側(20%辺り)と高い側(80%辺り)は点灯パターンの選択肢が少なくフリッカに有利な周期のパターンを形成することが困難となる。
【0049】
ここで、画像形成装置が複数(本実施例では全速、半速の2速)のプロセススピードを備えた場合、通常使用される全速に対して半速でプリントした場合には単位時間あたりに定着装置内で紙に奪われる熱量が少なくなり、結果として定着装置に供給する電力が少なくなる。つまり、フリッカは悪化してしまう結果となる。
【0050】
そこで本実施例ではプロセススピードが所定のスピード以下の場合には電力制御方式を波数制御からフリッカに有利な位相制御へ変更する。位相制御はフリッカには有利であるが高調波電流が増大するという点では不利である。特に位相制御では供給電力のDutyを50%辺りで使用した場合には高調波電流が増大するが、本実施例ではプロセススピードが所定のスピード以下という条件(供給電力が少ない条件)でのみ位相制御となるため高調波電流は波数制御に比べて多少は増加するものの規格に対しては問題とならないレベルにとどめることが可能となり、弊害なくフリッカを低減させることが可能となる(図6参照)。
【0051】
次に、本実施例における流れを図7のフローチャートを用いて説明する。
【0052】
はじめに本体101の電源を入れる(S1)と、本体は所定の動作を行いスタンバイ状態となる(S2)。その後、プリント命令があると(S3)、プリント条件(プロセススピード)を確認し(S4)、プロセススピードが所定のスピードよりも速い場合は定着装置へ波数制御で電力供給(S5)し、プロセススピードが所定のスピード以下の場合は定着装置へ位相制御で電力供給(S6)する。プリントが終了(S7)と同時に電力供給を終了する。
【0053】
ここで、請求項1の記載との対応において、上記のエンジンコントローラ126が「2種類の電力制御手段を切替える電力制御切替え手段」および「プリント条件に応じて、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替える手段」に対応する。また、回路部分4〜11、126が「波数制御の電力制御手段」または「位相制御の電力制御手段」に対応する。エンジンコントローラ126が波数制御から位相制御に切り替えてるだけであり、その他の制御手段4〜11は両者間で同じである。
【0054】
[実施例2]
本実施例は全体的な構成は実施例1と殆ど同じであるが、波数制御から位相制御に切替える条件が異なる。
【0055】
定着温度が低い場合、当然定着装置に供給する電力も少なくなり、上述の実施例1のようにフリッカの悪化につながってしまう。
【0056】
そこで本実施例では定着温度が所定の温度以下の場合には電力制御方式を波数制御から位相制御へ変更する。位相制御に変更する弊害としては上述の実施例1と同様である。
【0057】
次に、本実施例における流れを図8のフローチャートを用いて説明する。
はじめに本体101の電源を入れる(S1)と、本体は所定の動作を行いスタンバイ状態となる(S2)。その後、プリント命令があると(S3)、プリント条件(定着温度)を確認し(S4)、定着温度が所定の温度よりも高い場合は定着装置へ波数制御で電力供給(S5)し、定着温度が所定の温度以下の場合は定着装置へ位相制御で電力供給(S6)する。プリントが終了(S7)と同時に電力供給を終了する。
【0058】
定着温度の切り替えはプリント条件(環境温度、紙サイズ、プリント枚数)に応じて、エンジンコントローラ126で自動的に行われる。環境温度によって定着温度が異なる(環境温度が低いほうが定着温度が高くなる)。紙サイズによって定着温度が異なる(紙サイズが大きいほうが定着温度が高くなる)。連続でプリントすると、所定枚数ごと(階段状に)に定着温度が低くなる。また、本実施例の「所定の温度」とは170〜180℃を想定している。
【0059】
[実施例3]
本実施例も全体的な構成は実施例1と殆ど同じであるが波数制御から位相制御に切替える条件が異なる。
【0060】
定着装置に通紙する紙の大きさが小さい場合、定着装置が奪われる熱量も少なくなり、定着装置に供給する電力も少なくなり、上述の実施例1のようにフリッカの悪化につながってしまう。
【0061】
そこで本実施例ではプリントする紙サイズが所定のサイズ以下の場合には電力制御方式を波数制御から位相制御へ変更する。位相制御に変更する弊害としては上述の実施例1と同様である。
【0062】
次に、本実施例における流れを図9のフローチャートを用いて説明する。
【0063】
はじめに本体101の電源を入れる(S1)と、本体は所定の動作を行いスタンバイ状態となる(S2)。その後、プリント命令があると(S3)、プリント条件(紙サイズ)を確認し(S4)、サイズが所定のサイズよりも大きい場合は定着装置へ波数制御で電力供給(S5)し、紙サイズが所定のサイズ以下の場合は定着装置へ位相制御で電力供給(S6)する。プリントが終了(S7)と同時に電力供給を終了する。
【0064】
本実施例においては「所定のサイズ」はB5サイズ紙以下の大きさの紙を想定している。
【0065】
[実施例4]
本実施例も全体的な構成は実施例1と殆ど同じであるが波数制御から位相制御に切替える条件が異なる。
【0066】
実施例1〜3はプリント条件により電力供給方式を波数制御から位相制御へ切替えていたのに対して、本実施例では定着装置に供給する電力を常時監視し、供給電力が所定のDuty以下になった場合には、電力供給方式を波数制御から位相制御へ切替えるというものである。
【0067】
本実施例では、一旦位相制御に切り替わっても供給電力が所定のDuty以上となった場合には位相制御から波数制御に切替えることもある。
【0068】
図10にはその例としてDuty30以下のみ位相制御、それ以外は端数制御で電力供給を行うヒータの点灯パターンを示す。
【0069】
補足として、実施例1〜4においてはプリント条件としてプロセススピード、定着温度、紙サイズ、更に電力のそれぞれについて記載したが、これら4つの項目のうち2つ、3つ又は4つのAND条件をとることによって同様にフリッカ対策が可能となることは言うまでもない。
【0070】
以上、本発明の様々な例と実施例が示され説明されたが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は本明細書内の特定の説明と図に限定されるのではなく、本願特許請求の範囲に全て述べられた様々の修正と変更に及ぶことが理解されるであろう。
【0071】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0072】
〔実施態様1〕 記録材上にトナー像を形成する画像形成部と、該トナー像を加熱して該記録材に定着させる定着装置と、該定着装置に供給する電力を制御する電力制御装置とを備える画像形成装置において、
該電力制御装置は位相制御と波数制御の2種類の電力制御手段を有し、更にこれら2種類の電力制御手段を切替える電力制御切替え手段を有しており、
該電力制御装置は通常時の電力制御手段として波数制御が設定されており、
プリント条件に応じて、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えることを特徴とした画像形成装置。
【0073】
〔実施態様2〕 前記画像形成装置は2速以上の複数のプロセススピード、更にこれらのプロセススピードを切替えるプロセススピード切替え手段を有しており、切替えられたプロセススピードが所定のプロセススピード以下の場合、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えることを特徴とした実施態様1の画像形成装置。
【0074】
〔実施態様3〕 前記定着装置における定着温度が所定の温度以下の場合、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えることを特徴とした実施態様1の画像形成装置。
【0075】
〔実施態様4〕 記録材の大きさが所定の大きさ以下の場合、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えることを特徴とした実施態様1の画像形成装置。
【0076】
〔実施態様5〕 前記定着装置に供給する電力のデューティが所定のデューティ以下の場合、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えることを特徴とした実施態様1の画像形成装置。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、記録材上に形成されたトナー像を加熱して定着させる定着装置を備えた画像形成装置において、プリント時の消費電力が少ない場合(小電力時)でもフリッカを低減させることを目的とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における画像形成装置の概略構成図
【図2】定着装置の概略構成図
【図3】熱源としてのセラミックヒータの一例の概略構成図
【図4】セラミックヒータの駆動回路図
【図5】供給電力に対する波数パターン
【図6】位相制御の位相角と高調波電流の関係
【図7】制御フローチャート
【図8】実施例2における制御フローチャート
【図9】実施例3におけるフローチャート
【図10】実施例4におけるヒータ点灯パターン
【符号の説明】
109は定着装置、109aは定着フィルム、109bは加圧ローラ、109cはセラミックヒータ、109dはサーミスタ、1は商用電源、4はトライアック、7はフォトトライアックカプラ、11はゼロクロス検知回路、126はエンジンコントローラ
Claims (1)
- 記録材上にトナー像を形成する画像形成部と、該トナー像を加熱して該記録材に定着させる定着装置と、該定着装置に供給する電力を制御する電力制御装置とを備える画像形成装置において、
該電力制御装置は位相制御と波数制御の2種類の電力制御手段を有し、更にこれら2種類の電力制御手段を切替える電力制御切替え手段を有しており、
該電力制御装置は通常時の電力制御手段として波数制御が設定されており、
プリント条件に応じて、該電力制御手段を波数制御から位相制御へ切替えることを特徴とした画像形成装置。
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