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JP2004210708A - カルミンで着色された化粧品とその着色方法 - Google Patents

カルミンで着色された化粧品とその着色方法 Download PDF

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Koji Nishiyama
浩司 西山
Tadayasu Yuge
忠靖 弓削
Takatoshi Koda
隆俊 香田
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Abstract

【課題】従来にはない鮮やかな赤色を呈し、かつ、色伸びの良い該赤色着色料を含有する化粧品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】カルミンを乳化剤、増粘安定剤および乳化安定効果のある各種素材の1種以上を用いて分散させた後、微細化するか、またはカルミン色素を微細化させた後、乳化剤、増粘安定剤および乳化安定効果のある各種素材の1種以上を用いて分散させて得た赤色着色料で化粧品を着色する。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カルミンにより着色された化粧品に関するものであり、更に詳しくは微細化された固体状態のカルミンを分散させた赤色着色料により着色された口紅、頬紅等の化粧品及びその着色方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、化粧品等の着色料として天然物由来の色素の需要が高まっている。安全性の面を考慮すると、食品に使用されている着色料を化粧品等についても使用することが好ましいが、これらの色素類を着色に用いた場合に次のような大きな欠点があった。即ち、コチニール色素等のキノン系色素はpHが5以下の場合黄色から橙色となり、赤キャベツ色素、ベリー色素等のアントシアニン系色素はpHが中性の場合紫色になり、紅麹色素は耐光性に劣り色素の退色が著しく、クチナシ赤色素は紫がかった暗い色相であり鮮明な赤色に着色する事は困難である点などが挙げられる。特に、コチニール色素は、pH3.0の低pH域では橙色であるが、中性域では赤色となり、さらに蛋白質の存在下では紫変するなど、色調の安定を図ることは困難であった。
【0003】
そこで、コチニール色素を適当な担体物に固着し、安定な赤色顔料を提供する方法が検討されていた。例えば、脂肪酸塩の存在下又は非存在下に水溶性天然色素(カルミン酸等)と塩基性アルミニウム塩とを反応させて新規な水不溶性の重合性アルミニウム塩色素を製造する方法(特許文献1)、アルカリ金属の水酸化物または炭酸塩と水溶性アルミニウム塩で処理した特定の担体物質を、固着促進剤の存在下に、コチニール色素のレーキ物を微分酸させた水性溶媒と接触させることにより赤色顔料を得る方法(特許文献2)が開示されている。
【0004】
また、化粧品の製造は、例えば顔料粉末と樹脂を混練して粉砕した状態、或いは顔料粉体のままで他の成分と混合し、一般的な混合機により混合され、成型されていた。具体的には、ワックス等の油分その他の成分を加熱融解して混合し、これに顔料等の色素を添加してペースト状にし、ロールミル等で練り、均一に顔料等の色素を分散させる。このような従来の原料の形態・混合方法では、混合物の粘度が比較的高いため、色素を均一に混合することは困難であった。そのため、大きい色素粒子のみが残ったり、均一に分散せず、ムラになったりする等、顔料等の色調特性を十分に発揮することが困難であった。
【0005】
そこで、顔料の油分散性を改善するために、疎水化処理した顔料を口紅に用いる方法が検討されている。係る疎水化処理に際し、疎水化処理剤として、デキストリン脂肪酸エステル、金属石けん、シリコーン系化合物、フッ素系化合物、ジベンジリデンソルビトール等の有機化合物が知られている(特許文献3等)。
【0006】
【特許文献1】特開昭60−45231
【特許文献2】特開平10−158537
【特許文献3】特開昭62−205165
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来の方法を応用しても、コチニール色素を鮮やかな赤色を呈する状態で担体物質に固定化することは不十分であり、また、色調の安定化のために担体物に固着させる等の処理が必要となり、煩雑であった。また、顔料の分散状態も、均一性の点で不十分であった。このように、コチニール色素を鮮やかな赤色を呈する状態で安定的に発色した化粧品用の赤色着色料及び係る問題点を解決した口紅等の化粧品は、これまで見出されていないのが実情である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、天然物由来の色素である固体状態のカルミンを粒子径10μm以下になるように微細化した赤色着色料、該着色料を含む赤色着色料製剤により着色した口紅、頬紅等の化粧品及びその着色方法を提供することを目的とする。
【0009】
本発明は、口紅や頬紅といった化粧品を赤色に着色する際に、固体状態のカルミンを乳化剤、増粘安定剤および乳化安定効果のある各種素材の1種または2種以上(以下、安定剤などと呼ぶ)を用いて水性原料に分散させた後、乳化機や粉砕機により微細化するか、またはカルミンを乳化機や粉砕機で微細化させた後、安定剤などを用いて水性原料に分散させたもの、或いはアルカリ溶液にカルミンを溶解し、安定剤などを加え酸性溶液を添加してカルミンを析出させて得られた赤色着色料により着色された口紅や頬紅等の化粧品及びその着色方法に関する。
【0010】
即ち、本発明は次の項1〜6に記載する化粧品及びその着色方法に関する。
項1) 微細化された固体状態のカルミンで着色することを特徴とする化粧品。
項2) カルミンの粒子径が10μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の化粧品。
項3) 化粧品が口紅、頬紅である請求項1または2に記載の化粧品。
項4) 微細化された固体状態のカルミンによる化粧品の着色方法。
項5) カルミンの粒子径が10μm以下であることを特徴とする請求項4記載の化粧品の着色方法。
項6) 化粧品が、口紅、頬紅である請求項4または5に記載の化粧品の着色方法。
【0011】
本発明に使用できるカルミンは、カイガラムシ科エンジムシ(Coccus cacti LINNE(Dactylopius coccus COSTA))の乾燥体を基原とし、温時〜熱時水で、または温時含水エタノールで抽出して得られるカルミン酸のアルミニウムレーキ、またはカルシウム アルミニウムレーキである。係るカルミンは市販されているものを使用することができ、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製の「カルミン“サンエイ”」等を例示することができ、好ましくは本願出願人がWO 02/22743 A1として開示している方法により得られるカルミンである。
【0012】
本発明でいう水性原料とは、水、糖類、エタノール、多価アルコールなどの水または水と均一に混合可能な溶剤をいう。或いは係る水性原料に本願発明に係る微細化した赤色着色料が均一に分散できるよう、次に上げるような乳化剤、増粘安定剤および乳化安定効果のある素材から成る群の1種又は2種以上を水性原料に添加することにより、適度な粘度、例えば1〜3000mPa・s、好ましくは1000〜2000mPa・sとすることが望ましい。係る粘度は、微細化の際に用いる機械により、適宜変更することができる。
【0013】
本発明において使用する乳化剤、増粘安定剤および乳化安定効果のある素材は、乳化性あるいは分散性を有するものであれば特に制限無く使用できる。例えばショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、キラヤ抽出物、大豆サポニンなどの乳化剤または界面活性剤;アラビアガム、グアーガム、ペクチン、キサンタンガムなどの増粘安定剤;デキストリン、加工澱粉、ワキシスターチなどの澱粉類;カゼイン、ゼラチンなどのタンパク質類;カルナバロウ、固形パラフィン等のワックス類;スクワラン、流動パラフィン等の油類;パルミチン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸類;エタノール、ステアリルアルコール等のアルコール類;プロピレングリコール、グリセリン等の各種有機溶媒;ヒマワリ油、ラノリン等の油脂類;その他樹脂類、食品素材である水飴、果糖ぶどう糖液糖などの素材が挙げられ、これらの1種または2種以上を併用することができる。
【0014】
本発明における微細化されたカルミンの粒子径は10μm以下がよく、好ましくは3μm以下、さらに好ましくは1μm以下である。粒子径が10μmを超えると化粧品に添加した場合に色調が暗く色の伸びが劣り、製造工程中や液状の赤色着色料製剤に加工し保管する際に沈降を生じる場合がある。一般に、分散している色素の粒子径が不均一であると、粒子径の大きいものの方が沈降しやすいことから、色素の保管中に沈降が生じ、着色料としての商品価値が著しく損なわれるという問題があった。このため、安定剤などを着色料に添加して冷蔵庫に保管することにより水性原料の粘度を上げ、色素の沈降を防ぐ等の対応がとられていた。これに対し本願発明に係る赤色着色料は、色素の平均粒径が10μm以下と均一に微細化されているため、液状赤色着色料として常温で保存しても色素の沈降が生じにくくなっている。本願発明に係る赤色着色料製剤中のカルミン含量は0.1〜50%(重量、以下同じ)がよく、より好ましくは0.5〜20%がよい。
【0015】
そして、本発明における赤色着色料の製造方法は、カルミンを安定剤などを用いて水性原料に分散させた後、粉砕機等により粉砕・微細化する方法、或いはカルミンを先に粉砕機等で粉砕・微細化した後に水性原料に添加し分散する方法、或いはカルミンをアルカリ性溶液に溶解し、安定剤などを添加した後に酸性溶液を添加し、カルミンを析出させて微細な固体状態のカルミンを得る方法が例示できる。カルミンを粉砕機にて粉砕する時における操作条件や、着色料中のカルミンの添加量、安定剤などの添加量・組み合わせについては任意とすることができる。以下、更に詳しく製造方法を説明する。
【0016】
まず、本発明におけるカルミンを微細化する方法は、カルミンの粒子径が上述の範囲になるものであれば特に制限無く、例えば従来より使用されている粉砕機や混練機を乾式・湿式を問わず使用することができる。乾式による粉砕機や混練機の例示としては、高速回転ミルのハンマーミル(アトマイザーなど)、ディスクピンミル(コロプレックスなど);分級機内蔵型高速回転ミルのターボ型ミル(スーパーミクロンミル、ターボミルなど);媒体攪拌ミルの攪拌槽式ミル(アトライターなど);気流式粉砕機の衝突型(マジャックミルなど)が例示できる。また、湿式の粉砕機の例示としては、ローラミルのローラ転動ミル(ロッシェミルなど)、遠心ローラミル(レイモンドミルなど);高速回転ミルのターボミル型(ターボミルなど)、固定衝撃板型(ウェトコミルなど);媒体攪拌ミルの流通管式ミル(サンドグラインダー)、攪拌槽式ミル(アトライターなど);ジェットミルのジェット気流衝突型(マジャックパルペライザーなど)、衝突板型複合型(スーパーシングルトラックジェットミルなど);その他コロイドミルなどが挙げられる。これらの1種又は2種以上を組み合わせるか、同じ機器で微細化処理を繰り返し行っても良い。
【0017】
具体的には、固体状態のカルミンを粉砕機に投入し、使用する粉砕機に応じた条件で粉砕処理を行い、カルミンの粒子径を10μm以下になるように調整する。そして、得られた微細化されたカルミンと色素・色素製剤に添加される成分を混合し、粉末状の赤色着色料製剤とすることができる。
【0018】
また、係る微細化カルミンを水性原料に添加し、安定剤などを加え、混合することによって本願発明に係る微細化されたカルミンの液体製剤を得ることができる。或いは、微細化前のカルミンを水性原料に投入し、安定剤などを添加し、粉砕処理を行うことにより同様の微細化されたカルミンを含む液体赤色着色料製剤を得ることができる。
【0019】
さらに、カルミンを一旦アルカリ溶液中で溶解させ、安定剤などを添加した後、酸性溶液にて結晶を析出させて微細化された固体状態のカルミンを得る方法が挙げられる。係る製造方法において着色料中のカルミンの添加量や、安定剤などの添加量・組み合わせについては任意とすることができるが、粘度の高い溶液中でカルミンを析出させることが好ましい。具体的に溶液の粘性率は27.5mPa・s以上がよく、好ましくは112.5mPa・s以上である。粘性率が25.0mPa・s以下の溶液で結晶を析出した場合は、粒径が大きくなり、色調が暗く色伸びが劣り、製造工程中に沈殿する場合がある。本発明にかかる赤色着色料製剤中のカルミン含量は使用するアルカリ溶液の溶解度に依存し、アルカリ溶液に溶解する量でなければならない。
【0020】
ここで、カルミンを溶解するアルカリ溶液は、上述の水性原料にアルカリ性物質を適宜添加したものでよく、具体的には水性原料に溶解すればアルカリ性を示す化粧品の製造に使用できる物質、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア、リン酸三ナトリウム等のリン酸塩等の1種又は2種以上を組み合わせて添加することができる。その添加量は、カルミンが溶解するpHとなる範囲、例えばpH10〜14、好ましくはpH12となる添加量であればよく、添加するアルカリ性物質に応じて適宜調整すればよい。
【0021】
また、カルミンを析出させるために添加する酸性溶液は、アルカリ溶液に溶解したカルミンが析出するpHとなるような量を添加すればよく、化粧品の製造に使用できる酸性物質、例えば塩酸、硫酸、クエン酸、リン酸、酢酸、硫酸アルミニウムカリウム等の1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0022】
従来のカルミンを用いた赤色着色料は、くすんだ赤色であるのに対し、上記方法によって得られる本願発明の微細化された固体状態のカルミンを用いた赤色着色料は、赤味が強く鮮やかな色調を有している。また、口紅等の化粧品に添加した場合は色の伸びがよく、即ち従来よりも少ない添加量で化粧品を調製することが可能となり、価格メリットが得られる着色料を提供することができる。
【0023】
さらに、本発明に係る赤色着色料を用いた化粧品の着色方法は、従来公知の化粧品の処方で使用されている赤色顔料を、本発明に係る天然物由来の赤色着色料に置き換えるだけでよく、さらに、赤色着色料の添加量は、本発明に係る赤色着色料の色伸びが従来の赤色顔料よりも大幅に向上しているため、通常の添加量の半分程度でよい。具体的には製造する化粧品の種類にもよるが、基本組成100重量部に対し、0 .005 〜50 重量部の範囲で選ばれる。例えば化粧品の色調及びカルミン色素製剤中のカルミン含有量にもよるが、口紅であれば0.5〜10重量部、頬紅であれば0.05〜5.0重量部である。そして化粧品の製造工程、製造設備等は従来公知のものをそのまま利用することができるため、非常に効率的である。
【0024】
また本発明に係る化粧品には、本発明に係る赤色着色料を微細化したままの粉末状のもの、液状のもののほか、液状の赤色着色料を本願発明の効果を損なわない範囲において、公知の各種添加剤を添加して製剤とすることもできる。
【0025】
本発明の化粧品における基本組成としては、特に制限はなく、従来より使用されている各種化粧品、例えば口紅、アイシャドウ、頬紅、ファンデーション、美爪料などに慣用されている基本組成を挙げることができる。また、本発明の化粧品には、必要に応じ、無機顔料や有機顔料などの他の着色料を適宜配合してもよい。本発明の化粧品の調製方法については特に制限はなく、従来の化粧品の調製に慣用されている方法を用いることができる。
【0026】
以上のように本発明により、カルミンを微細化された固体状態のままで分散させることにより、安定性に優れ、色伸びのよい鮮明な赤色着色料を得ることができる。
【0027】
本願発明に係る口紅や頬紅のような化粧品は、上述のような方法により得られた赤色着色料を用いて着色することを特徴とする。
【0028】
【発明の効果】
本発明に係る化粧品は、天然物由来の赤色着色料により深赤色から濃色の鮮やかな赤色を呈する状態で安定に着色されたものであって、皮膚への伸展性、安定性に優れたものである。また、本発明の化粧品の製造方法は前記赤色着色料を化粧品に添加する以外は従来の製造方法をそのまま利用することができ、かつ、従来の化粧品よりも鮮やかな色調をもち、かつ肌への付着性と、のびやなじみなどの良好な使用感を持つ化粧品、例えばアイシャドウ、頬紅、ファンデーション、口紅、美爪料などを提供できるものである。
【0029】
以下に、実施例を用いて本願発明に関する化粧品及びその着色方法について説明する。何れの化粧品の製造に関する実施例も、係る化粧品の公知の製法に基づき製造するものとする。尚、処方例に於いて「※」で記すものは三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標であり、「*」で記すものは三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の製品である。
【0030】
【実施例】
実施例1:微細化されたカルミン色素製剤の調製
カルミン(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製 カルミン“サンエイ※”*)をコスモマイザ(奈良機械製作所社製)を用いて以下の条件で微細化処理を行った。得られたカルミンの粒子径は5μm以下の均一なものであった。
【0031】
<粉砕条件>
分級羽根回転数 :7300rpm
分級羽根ブレード :長ブレード
分級羽根クリアランス :1.5mm
粉砕羽根回転数 :4400rpm
【0032】
実施例2:口紅
実施例1で得られたカルミン色素製剤で、下記処方に示した材料に添加し、口紅を作った。
<口紅処方>
Figure 2004210708
【0033】
基剤原料を加熱融解し均一に混ぜる。これに二酸化チタンとカルミン色素製剤を加えロールミルにて均一に分散し、再融解後香料を添加し型に流し込み急冷し固める。型から取り出した後容器に充填、スティック状の外観を整えるためにフレーミング処理をし、口紅を作成した。
【0034】
比較例1
比較として実施例2のカルミン色素製剤を、表1の記載のものに変更した口紅を調製し、皮膚に塗った時の色調を比較した。
その結果、微細化カルミンの添加量が2.0重量%の口紅と、微細化されていないカルミンの添加量が5.0重量%の口紅の色調がほぼ同等であった。また、微細化カルミンを添加した口紅は、皮膚に均一に塗ることができたが、微細化されていないカルミンを添加した口紅は、粒子の目立つ赤色であった。
【0035】
このことから、微細化されたカルミンを用いれば、微細化されていないカルミンを用いたものよりも少量の添加量で十分な発色が得られることがわかった。また、塗った外観も、微細化したものは、添加量にかかわらず滑らかで均一な色調であった。
【0036】
【表1】
Figure 2004210708
【0037】
実施例3:頬紅
実施例1で得られたカルミン色素製剤で、下記処方に示した材料に添加し、頬紅を作った。
<頬紅処方>
Figure 2004210708
【0038】
<頬紅製法>
粉体部分をよく混合する。混合機で流動パラフィン及び香料を噴霧しながら均一に混合し篩いをとおして容器に入れプレス圧縮し頬紅を試作した。
【0039】
比較例2
比較として実施例2のカルミン色素製剤を、表2の記載のものに変更した頬紅を調製し、皮膚に塗った時の色調を比較した。
【0040】
その結果、微細化カルミンの添加量が1.0重量%の頬紅と、微細化されていないカルミンの添加量が5.0重量%の頬紅の色調がほぼ同等であった。また、微細化カルミンを添加した頬紅は、皮膚に均一に塗ることができたが、微細化されていないカルミンを添加した頬紅は、粒子の目立つ赤色であった。
【0041】
このことから、微細化されたカルミンを用いれば、微細化されていないカルミンを用いたものよりも少量の添加量で十分な発色が得られることがわかった。また、塗った外観も、微細化したものは、添加量にかかわらず滑らかで均一な色調であった。
【0042】
【表2】
Figure 2004210708

Claims (6)

  1. 微細化された固体状態のカルミンで着色することを特徴とする化粧品。
  2. カルミンの粒子径が10μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の化粧品。
  3. 化粧品が口紅、頬紅である請求項1または2に記載の化粧品。
  4. 微細化された固体状態のカルミンによる化粧品の着色方法。
  5. カルミンの粒子径が10μm以下であることを特徴とする請求項4記載の化粧品の着色方法。
  6. 化粧品が、口紅、頬紅である請求項4または5に記載の化粧品の着色方法。
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