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JP2004207418A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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JP2004207418A
JP2004207418A JP2002373474A JP2002373474A JP2004207418A JP 2004207418 A JP2004207418 A JP 2004207418A JP 2002373474 A JP2002373474 A JP 2002373474A JP 2002373474 A JP2002373474 A JP 2002373474A JP 2004207418 A JP2004207418 A JP 2004207418A
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region layer
region
electrode
oxide film
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JP2002373474A
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Inventor
Susumu Maruoka
進 丸岡
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Nihon Inter Electronics Corp
Original Assignee
Nihon Inter Electronics Corp
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Abstract

【課題】SOI基板を用いた個別半導体素子の逆耐圧特性の向上を図る。
【解決手段】BOX層16を有するN-層9を備えたSOI基板15を使用し、該基板15の一主面側にP層18及び前記N-層9と同一導電型で高濃度のN+層11とを選択的に形成し、前記第P層18及びN+層11上に接するように所定の幅で掘り込んでトレンチ6を形成し、前記P層18及び前記N+層11に延在し、前記トレンチ6の側壁及び底部を覆うようにSiO2層7を形成し、該SiO2層7の一部に形成された開口部を通して、前記P層18と接続するようにアノード電極12を形成し、前記N+層11上に延在する前記SiO2層7に形成された開口部を通して、前記N+層11と接続するようにカソード電極13を形成し、前記SOI基板15の他方の主面側に補助(SUB)電極21を形成して目的とする半導体装置を構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイオード、MOS FET、IGBT等の個別半導体素子の逆耐圧特性、特に、SOI(Silicon On Insulator)基板を用いた個別半導体素子の逆耐圧向上の技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
個別半導体素子に限らず、集積化も可能な高耐圧のダイオード構造として、例えば、ISPSD'99,PP73〜76”A New Concept for the Lateral DMOS Transistor for Smart Power IC”by M.Zitouni,et al.に記載された「Uダイオード」と呼ばれる構造のものがある。
図50に、この構造を示す。
図50(a)構造では、素子1のフィルド・プレート(Field-Plate)2の端部下部において電界強度が高まり、この部分でアバランシェ・ブレークダウンが起こる。その解決策、すなわち、電界強度の集中を避けるために構造として図50(b)の構造が提案されている。
【0003】
上記図50(b)に示した構造は、「Uダイオード」と呼ばれるもので、図中のUダイオード3におけるソース4・ドレイン5間のシリコン表面の一部にトレンチ6を掘り、このトレンチ6の部分にSiO2層7を充填した構造である。
図50(a),(b)の両構造に共通なNBL8及びN-層9は、各々、高濃度にN+をドープしたBurried Layer(埋め込み層)と、その上に低濃度のN-型エピタキシャル層が積層されたものである。
【0004】
さらに、上記文献中では、この時掘ったトレンチ6の深さと幅によって、得られる素子耐圧が敏感に異なっていることも示されている。
すなわち、図51中に示すデータによれば、N-エピタキシャル層濃度(Nepi)=4.9×1015(1/cm)の場合に得られる耐圧BVdssは、
▲1▼トレンチ6の深さ(dtr)が、dtr=2〜4μmにかけて徐々に上昇し、dtr=5μm以上になると、BVdssは飽和傾向を示すこと。
▲2▼また、トレンチ6の幅(Wtr)が大きくなればなるほど、BVdssが増加することが示されている。
本発明者等は、図50(b)に示しUダイオード3の2次元の耐圧シミュレーション計算を行い、この構造でどの程度の耐圧が得られるかを確認した。
図52〜図57中に、そのシミュレーション結果を示す。
【0005】
図52中には、シミュレーション領域図を示した。
シミュレーション領域は、横幅24μm×縦幅16μm(+3μm)である。また、トレンチ6の寸法は、横幅(16μm)、深さ(4μm)である。トレンチ6の底面及び側面(壁)には1μmのSiO2層7が形成されている。トレンチ6以外のシリコン表面に相当する左側部分には深さ2μmのP+層10が形成され、右側部分には深さ2μmのN+層11が形成されている。
なお、符号14は、補助電極(SUB)を形成するためのN+基板ある。
【0006】
次に、図54には、図52中のL1ライン沿いの濃度分布よりCsp=1×1018(1/cm)、N-層濃度(ρ=2.5Ω・cm/1.87×1015(1/cm))、NBL層濃度(N-≦NBL≦1×1017(1/cm))、N+層濃度(1×1018(1/cm))が示されている。
【0007】
今、図52の構造を有するデバイスのP+層10、N+層11に接続する2つの電極、すなわちアノード電極(A)12,カソード電極(K)13間に、V=100(V)の逆電圧を印加したとする。その時の電位分布を図53に、また図53中のL2ライン沿いの電位を図55中に示す。
さらに、図55の電位分布から明らかなことは、当該電位は、PN接合のやや手前、すなわち、深さ2μmから、L2ライン沿いのX≒6μmの辺りにかけて偏って負担されていることである。
【0008】
その結果、図56に示すように、電界強度はPN接合で最大値(Em)≒2.6×10(V/cm)にも達し、ブレーク・ダウンが起きている。また、その時のブレーク・ダウン波形が図57中の耐圧波形として示されている。図では、V≒115(V)が得られていることが分かる。
しかし、このV≒115(V)の値は、以下の表1及び図58に示すように、ρ=2.5Ω・cm/Nd≒1.87×1015(1/cm)のN-層を用いた理想的並行平面の階段型PN接合で得られる耐圧(VBO)≒180(V)に較べて約63.9%となり、遥かに小さいブレーク・ダウン電圧を示している。
【0009】
【表1】
Figure 2004207418
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の構造では、概略以下のような解決すべき課題があった。
(1)図50(b)のようなUダイオード構造のみの採用では、未だ充分な耐圧を得ることができない。
(2)最近各方面で求められている程の充分な耐圧を得るためには、少なくとも理想的並行平面の階段型PN接合に近いか、それを上回る素子耐圧の実現が可能な構造を検討する必要がある。
【0011】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、近年比較的供給が安定しているSOI基板を使用し、新規な構造の製作によって、充分に高い耐圧を実現することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第一の発明の半導体装置は、低不純物濃度の一導電型を有する半導体基板上に、埋め込み酸化膜層を介して同じく低不純物濃度の一導電型の第一領域層が積層されたSOI基板と、
該SOI基板の一主面上に形成された前記第一導電型とは逆導電型である第二導電型の高濃度の第二領域層と、
前記SOI基板の一主面上に形成された前記第一領域層中に形成され、かつ、前記第一領域層より高濃度の第一導電型の第三領域層と、
前記SOI基板上の前記第一領域層を、前記高濃度第二導電型の第二領域層及び前記第一導電型の高濃度第三領域層が所定の幅を隔てて隣接するように掘り込んだトレンチと、
前記第二領域層及び前記第三領域層上に延在し、かつ、前記トレンチの側壁及び底部を覆うように形成された酸化膜層と、
前記第二領域層上に延在する前記酸化膜上に、該酸化膜の一部に形成されたスルーホールを通して、前記第二領域層と接続するように形成された第一電極と、
前記第三領域層上に延在する前記酸化膜上に、該酸化膜の一部に形成されたスルーホールを通して、前記第三領域層と接続するように形成された第二電極と、
前記SOI基板の他方の主面に形成された補助電極と、
を有することを特徴とするものである。
【0013】
第二の発明の半導体装置は、前記第二領域層の一部を突き抜けるようにして前記SOI基板の一主面上に前記第一領域層を露出させ、該露出面にショットキー・バリア・メタル及び該メタル上に所定の電極を形成してSBDとしたことを特徴とするものである。
【0014】
第三の発明の半導体装置は、前記第二領域層内に、前記第二領域層の中央部が一主面上に露出するように形成され、かつ、該露出した第二領域層を挟んで対向配置されたソース領域及びドレイン領域となる前記第二領域内の第三領域層と、
前記トレンチの内部、前記第二領域層表面及び前記第三領域層の表面上に延在する第一酸化膜と、
該第一酸化膜上に形成されたポリシリコン層と、
該ポリシリコン層上に形成された第二酸化膜層と、
該第二酸化膜層の開口部を介して前記第一電極に替えて形成されたゲート電極と、
前記第二電極に替えて前記ソース領域及びドレイン領域上にそれぞれ形成されたソース電極及びドレイン電極を有するMOS FETとしたことを特徴とするものである。
【0015】
第四の発明の半導体装置は、前記第三領域層を、該第三領域層とは反対導電型の第二領域層とし、かつ、前記ソース電極をエミッタ電極に、前記ドレイン電極をコレクタ電極に替えてIGTBを構成したことを特徴とするものである。
【0016】
第五の発明の半導体装置は、前記第二領域層が、前記トレンチの深さよりも浅く形成されていることを特徴とするものである。
【0017】
第六の発明の半導体装置は、前記SOI基板の外周部には、その底面が前記埋め込み酸化膜に達するように形成されたメサ構造を備え、該メサ構造は、前記第一領域層の頂面部及び側面部を覆うように前記第二領域層が形成され、該第二領域層上に酸化膜を形成して耐圧維持領域としたことを特徴とするものである。
【0018】
第七の発明の半導体装置は、前記補助電極の電位を、前記第一電極と同電位として運転することを特徴とするものである。
【0019】
第八の発明の半導体装置の製造方法は、低不純物濃度の一導電型を有する半導体基板上に、埋め込み酸化膜層を介して同じく低不純物濃度の一導電型の第一領域層が積層されたSOI基板を使用し、該SOI基板の両主面を酸化させる第一工程と、
前記SOI基板端部の一方の主面上に形成された酸化膜の一部を開口させ、前記埋め込み酸化膜層に到達するまで、前記第一領域層をエッチング除去してメサ構造を形成する第二工程と、
前記一方の主面上の酸化膜の中央部及び端部が開口され、前記第一領域層内に、一主面上に表面が露出するように前記第二領域層を形成する第三工程と、
該第三工程によって形成された酸化膜の一部を除去して開口し、前記第二領域層の外周部の一部が重複するように、前記第一領域層より高濃度の第一導電型の第三領域層を選択的に形成する第四工程と、
前記第二領域層及び前記第三領域層上の酸化膜を選択的に除去して開口し、それら第二領域層と第三領域層とが所定の幅を隔てて隣接するように掘り込んでトレンチを形成する第五工程と、
該トレンチの側壁、底部及び前記SOI基板端部を含め、一方の主面側全体を覆う酸化膜を形成する第六工程と、
前記第二領域層、前記第三領域層及び前記SOI基板の端部の第二領域層上の酸化膜を選択的に除去して開口し、電極金属を一方の主面全面に蒸着した後、該蒸着金属を選択的に除去して前記第二領域層及び前記第三領域層に接続する第一電極及び第二電極を形成するとともに、前記SIO基板の他方の主面に補助電極を形成する第七工程とを有することを特徴とするものである。
【0020】
第九の発明のSBDの製造方法は、前記請求項8の製造工程において、前記第四工程で、前記第二領域層の一部がくり抜かれ、前記第一領域層が一方の主面に露出するように開口部を形成する工程を加え、かつ、該開口部にショットキー・バリア・メタルを蒸着し、該メタル上に所定の電極を形成することを特徴とするものである。
【0021】
第十の発明のMOS FETの製造方法は、前記請求項8の製造工程において、第五工程の後、前記トレンチ内部を含めて一主面全面に第一酸化膜を形成する工程と、
該第一酸化膜上にポリシリコン層を形成する工程と、
前記第一酸化膜及びポリシリコン層の一部を除去して、前記第三領域層の一部を一主面上に露出させるように開口する工程と、
該工程を経て開口された第三領域層の表面及び前記ポリシリコン層上に、第二酸化膜を形成する工程と、
該第二酸化膜の一部を除去して開口し、電極金属を蒸着してソース電極、ドレイン電極、ゲート電極及び前記SOI基板の他方の主面に補助電極を形成する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
【0022】
第十一の発明のIGBTの製造方法は、前記請求項10の製造工程において、ドレイン領域となる前記第三領域層に替えてコレクタ領域となる前記第二領域を形成する工程と、
一方の主面側にコレクタ電極、エミッタ電極、ゲート電極及び他方の主面側に補助電極を形成する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
【0023】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を、図を参照して説明する。
図1及び図2は、本発明の第一の実施例のPNダイオードを示し、図1は平面を含めた断面構造図、図2は上記PNダイオードのパターン配置例を示す平面図である。
【0024】
この構造で図50(b)に示したUダイオード3と大きく異なる点は、次の点である。
▲1▼N-層9の下側がNBL層8ではなく、SOI基板15を使用しているので、埋め込み酸化膜層、すなわち、BOX(Burried Oxide)層16となっていることである。
▲2▼また、半導体チップの端部には溝(メサ)17が作り込まれており、このメサ17はBOX層16の表面に達している。また、メサ17の表面のN-層9には、その頂面部及び側面部ともにP層18’がN-層9を封じるようなかたちで形成されている。
さらにその表面は、SiO2層7により覆われている。
【0025】
▲3▼上記のSiO2層7は、活性セル領域の各素片と半導体チップの最外端の領域との頂面の両肩を一部残して、コンタクト開口されていて、この開口部からアノード電極(A)12、カソード電極(K)13がそれぞれP層18、N+層11に接続・取り出されている。
▲4▼N-/P-SUB基板19がさらにBOX層16の下側にあって、この裏面にもSUB電極20が取り付けられている。
【0026】
▲5▼各々のアノード領域18(P層接続部)とカソード領域11(N+接続部)は、全領域(半導体チップの全面)に共通・均等な溝幅Wmを挟んで、例えば図2のパターン配置例のような櫛型状に相対向するような形状の縞状セルとなっている。
なお、図2中の符号12aは、アノード(A)電極パッドを、符号13aは、カソード(K)電極パッドのイメージを示している。
【0027】
次に、上記第一の実施例で示したPNダイオードの製造方法を、図3〜図9を参照して説明する。
先ずステップ1では、SOI基板15のN-層9表面及びN-/P-基板19表面(基板全体から見ると裏面側)が酸化される(図3)。
続いて、ステップ2では、周知のフォトリソグラフィ技術(L1)を用いてN-層9表面のSiO2膜7が一部開口される。これは、半導体チップ端部のメサ領域(図1参照)であって、チップスクライブ領域が含まれる領域である(図4)。
【0028】
そして、チップ端部のN-層9が露出した部分のシリコン層がエッチング・オフ(除去)される。この時、エッチングのエンド・ポイントは、BOX層16表面に達したところであり、その時に若干のオーバーエッチを加えて、エッチングを停止する。
なお、エッチングはドライ・エッチングあるいはウエット・エッチングのいずれもが使用可能である。
【0029】
さらに、メサ面の形状は図示のように斜めであっても、活性領域のメサと同様に垂直であっても良い。要は、後のP型不純物の導入手段を考慮してどちらかに決定すれば良い。つまり、斜めであれば、イオン注入等は注入し易い。もし垂直であれば斜めイオン注入等のプロセスを伴うことになる。
また、拡散法による不純物デポジション法であれば、表面反応でデポジションされるので、斜めであろうが垂直であろうが特に問題はない。
【0030】
続いて、ステップ3では、周知のフォトリソグラフィ技術(L2)を用いて、P層形成部分が開口される。また、この時、チップ端部(周辺部)の肩の部分のSiO2膜も除去される。
次に、P層不純物が開口部より導入・熱処理される。この熱処理時に酸化性雰囲気を導入することにより、P層18開口部表面にSiO2膜7が形成される(図5)。
【0031】
続いて、ステップ4では、周知のフォトリソグラフィ技術(L3)の工程を経て、N+層11形成部分が開口される(図6)。
なお、前記のフォトリソグラフィ技術(L2)及び本ステップ4のフォトリソグラフィ技術(L3)における開口寸法幅は、後のトレンチ開口寸法(L4)とリンクさせなければならない。
すなわち、開口部端部より外側のSiO2膜7直下では、該開口部に較べて、横方向拡散により不純物量が少ないので、この影響が少なくとも仕上がりのP層18/N+層11の表面濃度差として出ないように考慮する必要がある。
【0032】
続いて、ステップ5では、周知のフォトリソグラフィ技術(L4)により、所定の開口予定部にトレンチ6が開口される(図7)。
ここで用いたフォトレジスト層は剥離・除去し、SiO2膜7をマスクに、周知のドライエッチング技術によりトレンチ6が掘られる。このトレンチ6の深さは、Xjp(P層深さ)、XjN+(N+層深さ)との相互の位置関係を決定し、また、トレンチ6の底で、かつ、BOX層16上部の残ったN-層9厚さを決定することになるので、その深さは充分にコントロールされなければならない。
【0033】
続いて、ステップ6では、トレンチ6の表面が酸化される(図8)。
なお、ドライエッチにより荒れたシリコン表面の平滑化が必要な場合、例えば後述の実施例におけるMOS FET素子等の場合には、犠牲酸化工程が必要になるかも知れないが、通常、PN接合ダイオードの場合には、1回の酸化で済ませることができる。このトレンチ6の酸化工程により、該トレンチ6側壁部分に露出していたPN接合が、完全にSiO2膜7で覆われることになるのは言うまでもない。
ところで、以上の工程を経た後に、トレンチの縦横の比率を変えた形状や採用するプロセス手法によっては、別途、素子の活性領域の表面を平坦化し、トレンチの凹部を埋め戻すように絶縁膜層で充填する必要のある場合も考えられる(特に図示せず)。
この点について若干説明を追加しておく。
先ず、実施例3,4のMOS FET/IGBTの場合は、ポリシリコン・ゲートを形成した後に、層間絶縁膜(第二の熱酸化膜あるいは、これに加えてCVD酸化膜を用いる。)を形成する工程が不可欠であるので、例えば層間絶縁膜をより厚く形成することにより、トレンチの凹部を充填する工程を兼用ないし併用することもできる。
かかる工程によれば、より厚い層間絶縁膜を素子表面全体に形成した後に、トレンチの凹部以外に堆積した余分な層間絶縁膜材を周知のドライエッチング技術を用いて素子表面全体を異方性エッチすれば良い。そのようにすることにより、トレンチの溝幅の大小(つまり、溝幅のメサ部は、内部のトレンチ部分よりもエッチングレイトがより速い)や堆積後の層間絶縁材の局所的な厚み差を利用して、素子表面が平坦化され必要部にのみ、層間絶縁材を残すことができる。
一方、実施例1,2のPNダイオードやSBDにおいては、上記の層間絶縁膜の形成は必ずしも必要とはならないので、トレンチの凹部を充填したい場合は、別途、かかる工程が追加される必要がある。
しかし、この場合も上記のようなトレンチの凹部を埋め戻すように充填するための相対的に厚めな絶縁膜を形成する工程と、その後、ドライエッチングにより除去して素子表面を平坦化する工程とを追加することで、トレンチの凹部の必要部のみを絶縁膜層で充填することが可能である。
なお、トレンチの凹部を充填する充填材としては、CVD酸化膜、シリコン酸化膜等も用いることができる。
以上、デバイスに要求される条件に応じてトレンチの凹部を充填する工程を経た後に、次のコンタクト開口・電極形成の工程にと続く。
【0034】
そこで、ステップ7では、P層18、N+層11及び最外周部のP層18’の頂面が、フォトリソグラフィ技術(L5)により開口される(図9)。
次に、スパッタ、E-ガン法等の真空蒸着法により、所望の電極メタル金属、例えばアルミニウムが基板全面に蒸着され、続くメタル開口のフォトリソグラフィ技術(L6)工程(図示せず)を経て電極メタル21がパターニングされる。さらに、基板裏面にも電極(SUB)メタル20が形成され、図1及び図2に示したPN接合ダイオードが完成する。
なお、本発明の実施例に示したようなデバイス、しかも高耐圧を意図したデバイスにおいては、図1及び図2に示すように、デバイスの表面にアノード(A)電極及びカソード(K)電極が櫛歯状に相互に入り組んで近接して配置されている。
かかる構造で、高電圧がA−K両電極間に印加された場合、空気中での放電が発生する虞がある。
例えば、空気中での放電に関連してG1〜G4のデバイス構造を見ると、トレンチの幅が16μmである。この電極間に、一例としてV=320(V)を印加したとすれば、空気中でこの電極間に加わる電界強度は、Eair=2×10((V/cm)にも達し、放電が起こり易くなると考えられる。
その対策のために、またデバイスの組立後、該デバイスを長期の過酷な運転使用中に、外部からの水分の浸入や汚染からデバイスを保護するためにも、これらデバイスの電極上面を、安定性があり、かつ、誘電率(ε)の大きい最終保護膜、例えばCVD酸化膜、窒化膜、ポリイミド膜等で覆うことが不可欠となる。かかる場合にはその工程を追加してデバイスを完成させる。
【0035】
次に、本発明の第二の実施例の製造方法につき、前記図3〜図5及び図10〜12を参照して説明する。
この実施例のデバイスは、PN接合ダイオードではなく、SBDあるいはPN接合ダイオードとSBDの混在デバイスの例である。
なお、PN接合ダイオードと略同一の共通プロセスよりデバイスを製作することができるが、異なっているのは次の2点である。
【0036】
▲1▼図5のステップ3のL2工程において開口するP層パターンの平面形状の差である。
すなわち、第二の実施例のデバイスでは、図10に示すように、アノード領域18の一部に、N-層9が一主面上に露出され、この部分をショットキー・バリア面として使用するので、P層18の、例えば中央の部分がくり抜かれるように開口する点である。
【0037】
▲2▼PN接合ダイオードであれば、いきなり電極メタルを蒸着すれば良いが、SBDであるので、図11に示すように、その前にバリアメタルを蒸着しておく工程が追加される点(図11)。
なお、このバリアメタルは電極メタルと同時にエッチング・パターンニングすることが可能であるので、通常は追加のフォトリソグラフィ工程(L6)を伴うことはないと思われる(図12参照)。
以上の2点の差のみがある工程を経て最終的に図12に示したSBDデバイスが完成する。
【0038】
次に、本発明の第三及び第四の実施例について説明する。
この第三及び第四の実施例のデバイスは、MOS FETとIGBTである。
図13〜図17にその製造プロセスを示した。
▲1▼まず、第三の実施例のMOS FETでは、図3〜図5の工程に加えて、図13〜図17の工程を経て素子が完成する。
中でも、図15及び図16に示したゲート・酸化→ポリシリコン電極形成→ポリシリコン表面酸化までの工程が特徴的である。
もっとも、ゲート・酸化工程は、図8におけるトレンチ酸化工程に似通ってはいるが、この時形成されるゲート酸化膜に近いシリコン表面の移動度の良否が問題となるので、前述のような犠牲酸化の工程が追加される可能性はある。
【0039】
次に、MOS FETでは、P層18aとN+層11の接合深さ(Xjp−Xj +)が、チャネル長(L)を与えるので、また、その時の残ったP層18aが、チャネル濃度を決定するので、P層18a、N+層11の濃度もまた、充分にコントロールされることが必要となることは言うまでもない。
そして、PN接合ダイオードのアノードとなるP層18の場合には単一のP層18のみであるが、MOS FETの場合には、P層18aとN+ソース層11が形成されることになるので、P層18aオープン(L2)(図5参照)とN+ソースオープン(L3)(図13参照)の平面パターン形状の相互関係を特に注意する必要がある。
【0040】
しかし、いずれにしても、図5、図13及び図14のステップを経て、P層18a/N+層11/トレンチ6溝の相互依存関係が決まり、図15及び図16の工程を経て図17のMOS FETデバイスが完成する。
【0041】
次に、第四の実施例のデバイスは、IGBTである。
IGBTデバイスは、MOS FETのN+層11のドレイン相当部にP層コレクタが形成されていれば良いから、図5のステップにおけるP層18a形成パターンと、図13のステップにおけるN+エミッタ層11a形成パターンのみを、その平面形状についてIGBT用に変更すれば、MOS FETと殆ど同じプロセス、図14〜図17に示したプロセスを経て製作することができる。
【0042】
図18(a)は、第三、第四の実施例のMOS FET及びIGBTの平面配置パターンを示すイメージ図である。
図において、▲1▼D/Cは、ドレイン電極又はコレクタ電極23、▲2▼Gは、ゲート電極24、▲3▼S/Eは、ソース電極又はエミッタ電極25のパッドを示している。
また、基板の裏面には、SUB電極20が設けられいる(同図(b)参照)。
【0043】
図18(b)は、第三及び第四の実施例におけるデバイスのゲート構造断面図である。
図において、ゲート電極(G)24のアルミニウム(Al)はP型層18aの島上にあるが、該P型層18aとはポリシリコン層22により絶縁されている。そして、該ポリシリコン層22とゲート電極(G)とは、開口部を通して接続されている。
【0044】
次に、シミュレーションにより、本発明の優れた点を説明する。
図19は、本発明のデバイスのシミュレーション領域図である。
なお、以下では第一の実施例のPN接合ダイオードを代表構造としてシミュレーションする。
【0045】
図19において、シミュレーション領域の横幅は12μm、トレンチ6幅(Wtr)が16μmから4μmに、図52の場合に較べて縮小されている。W,W +も同じく横幅4μmである。また、トレンチ6下部のN-層9の残り厚みも4μmである。さらに、N-層9下部にあるBOX層16も4μm厚(dbox)であり、N- SUB基板19の厚さも同じく4μmとしてある。
【0046】
以上、重要な寸法となる各パラメータの寸法を全て4μmとした場合を基本形としてシミュレーションを行う。
したがって、特に断りがない限り、これらの寸法は全て4μmである。
なお、トレンチ6の内部は(4μm寸法)、SiO2膜7が充填されているものとして扱われ、計算が進められる。
以後、合計25種類の構造について、各パラメータを種々想定し、シミュレーション計算を行い、その時に得られる逆方向耐圧(V)がとうなるかを調査する。
上記のパラメータの値及び得られたVの値を表2に示す。
また、図20に図19のL3ライン沿いの濃度プロファイルを示す。
【0047】
【表2】
Figure 2004207418
【0048】
上記の基本構造は、表2中のSim.No.A1に相当する。
図21には、Sim.No.A1の構造、すなわち、基板電位がアノード電位に固定された時の電位分布を示している。そして図22には、Sim.No.B1の構造、すなわち基板電位がカソード電位に固定された時の各々の基本形における電位分布が示されている。
【0049】
図21では、SUB電極の電位がアノード電極(A)電位であるため、シリコンバルク中ではトレンチ6の左右に対して、略対称に電位線が分布していることが分かる。また、BOX層16内では17〜18本の電位線(5V/本×17〜18≒90V)が含まれていて、この部分で相当の電位を担っている。その分、シリコンバルク中で負担する電位が少なくて済むことになる。
【0050】
それに対して、図22では、SUB電極の電位がカソード電位となるので、図示のような電位分布をとる。この分布では電位線が、PN接合付近で多数本存在していて大変に込み合っている。トレンチ6を中心に対して左右のバランスが悪く、左側に多くの電位線が偏っていることが分かる。そして、BOX層16内での電位負担も図では電位線にして11本程度と、相当少なくなってしまう分、シリコンバルク中での電位負担が大きい。
すなわち、どうしてもシリコンバルク中での電界強度が高くなってしまうことが予想される。
【0051】
図23には、図19におけるL3ライン沿いの電位分布図を、図24には、同じくL3ラインに沿いの電界分布を示した。
表1のB1構造ではPN接合での電界が2.0×10(V/cm)と高い。また、右方向に進むに従って電界強度が段々と下がっている。
これに対して、図1のA1構造ではPN接合付近の電界も1.4×10(V/cm)程度と低く、N-層相当領域、及びカソード下部領域でも電界の丘、あるいはE≒1.5×10(V/cm)程度のピークを有している。
【0052】
その結果、B1構造とA1構造とで、図25中に示すような耐圧の差が生じることになる。
すなわち、A1構造では、V=236Vが得られているのに対して、B1構造では、V=176V程度しか得られていない。
かかるB1構造に較べてA1構造は、かなり良さそう思えるが、表1及び図58に示した理想的平行平板階段型のPN接合では、ρ=9Ω・cmに対して、VBO≒435Vが得られる筈で、これに対しては、A1=236/435=54.2(%)、B1=176/435=40.5(%)と、まだまだ遥かに本発明の目標には及ばない。
すなわち、表2中に示したトレンチ深さ(dtr),BOX層の厚み(dbox),トレンチ下部のN-層の厚み(dN-),N-層の比抵抗(ρN-),P層の深さ(Xjp),N+層の深さ(XjN+)の各パラメータのうちのどれかを適宜変更することで、最適条件を探す、あるいはそれに近づけるための作業が必要である。
そこで、Sim.No.A1〜Sim.No.G4までの調査を行ったので、表2に示した結果を参照して以下に詳述する。
【0053】
図27には、Xjpを図26に示すごとく2μm→4μm→8μmにと深くした場合に得られる耐圧を示した。
また、図28にはXj +の深さが深くなればなる程、耐圧(V)が低下する傾向を示すグラフを示した。しかもここでは、SUB電極をアノード/カソードのいずれに固定する場合においても、その傾向があることが分かる。
【0054】
以上より、Xjp,Xj +のいずれもが深くすることは耐圧の向上に寄与しない。つまり、トレンチ6の深さのほぼ中間にXjp,Xj +を有している方が有利であると考えられる。
図34にXjpを、2μm、4μm、8μmに変えた時のL3ライン沿いの電界分布を示した。これによればXjpを深くすればする程、電界のピークがより右側に移動し、かつ、そのピーク値も高くなっている。
【0055】
続いて、図29中には、トレンチ幅(Wtr)を2μm→4μm→8μm→16μmにと変えた時のV値がプロットされている。
言うまでもなくトレンチの幅Wtr以外の部分は、全て図19に同じ寸法である。トレンチの幅Wtrが増大すると、得られるVが増大することは図51の従来技術に示されているが、本発明者等の計算結果もまた、それを裏付けることとなった。
【0056】
その原因は、図35を見れば一目瞭然である。
すなわち、Wtr=8μmであるD1構造の方が、Wtr=2μmであるD2構造よりもデバイスのあらゆる場所で常に電界強度が低くなっていることが分かる。
なお、A−K間の印加電位は、共通のV=160Vが印加される。
つまり、デバイスのあらゆる場所で、Wtrを増大すると、電界強度を下がるのであれば、VはWtrの増大とともに、図29に示したような耐圧の増大を示すこととなる。
【0057】
因みに、この時、表1及び図58に示した理想的VBO(ρ=9Ω・cm時)の435Vに較べWtr=2μm、4μm、8μm、16μmでの各V=201,236,275,304Vは、各々46.2(%)、54.3(%)、63.2(%)、69.9(%)程度のブレーク・ダウン電圧が得られることになる。
しかし、まだまだこれでは改善の余地がある。
そして、Wtrを増大させることは、デバイスの単位面積あたりの集積度、あるいは電流密度を下げることになるので、耐圧を優先するか、電流密度を優先するかの二者択一も考慮しなければならない。
【0058】
続いて、図30には、BOX層16の厚み(dBOX)を変えた場合のVの値をプロットしている。
つまり、dBOX=2μm(C2構造),4μm(A1構造),8μm(C1構造)の場合のVの比較である。これは図21にも示した電位分布を参照すれば容易に理解できる傾向である。
すなわち、dBOXが厚くなればなる程、BOX層16中で負担する電位線の数が増え、シリコンバルク中での分担電圧が結果的に下がるので、より耐圧(V)が出やすくなるのである。
ただし、商業ベースでのdBOX厚の最大値は、約4μmであることが知られている。厚ければ厚いにことしたことはないが、製造上の限界が存在することもまた事実である。
【0059】
続いて、図31中には、dN-(トレンチ下部N-層9の厚み)を変化させた時のVの値をプロットした。
dN-の値が2μm→4μmにと厚くするにつれ、僅かに耐圧が上昇(224V→236V)するが、dN-の値が8μmになると、耐圧が僅かに下がり始め(→235V)、さらにdN-の値が12μm,16μm厚とすることによって、耐圧(V)が167V,158Vにとダウンしてしまう。つまり、dN-=4μmあたりが最も高い耐圧(V)となる最適値を有しているらしいことが推察される。
【0060】
その理由を、図36を参照して説明する。
すなわち、dN-が8μmを超えると、トレンチ6下部のN-層9のResurf効果が最早殆ど失われてくるために(中央の丸いピークがなくなる)、PN接合部の電界強度が非常に高くなってくる。
また、図36における右側のN+層11下部での電界のピーク値も非常に小さくなり、この部分での電位負担があまり期待できなくなっていることが分かる。
以上の結果、dN-層厚を4μmよりも増大させることは、返って耐圧を下げてしまうことになる傾向を示すことが明確となった。
【0061】
続いて、図32中には、トレンチの深さ(dtr)を変えた時のVの値をプロットしている。
dtr=4μm→6μmと増大(深く)することで、V=236V→290Vにと耐圧が増大している。つまり、PN接合付近の電界には大差がないが、トレンチ6が深く(P型層18下部のN-層9の長さが長く)なった分、その部分での電位分担分が増える。したがって、N-層9のResurf領域とN+層11下部の電界がその分下がる。今は、V=160Vが印加されているが、これがさらに高いVとなると、その部分の電界が徐々に上昇するとしても、まだそこまで達してはおらず、余裕ができた分だけ、耐圧が上昇することになる。
なお、図37にトレンチ6の深さ(dtr)を、dtr=4μmとdtr=6μmとに変えた時のL3ライン沿いの電界を比較した図を示す。
【0062】
続いて、図33中にはρN-(N-層の比抵抗)を変えた時のVの値をプロットした。これによれば、ρN-=1.2,2.5,5,9(Ω・cm)にと変えた時、Vの値は、それぞれ91V,398V,335V,304Vを示すという結果を得た。
なお、この時のトレンチ幅(Wtr)は、Wtr=16μmを採用している。そして、この16μmの根拠としては、従来の縦型デバイスであれば、300Vデバイスに用いるN-エピタキシャル層の仕様が9(Ω・cm)/29μmとしてあり、今、L3ライン沿いの長さがWtr=16μmの時30μmの長さとなって、略近い値となるからである。
【0063】
上記の耐圧対ρN-の結果によれば、ρ=2.5(Ω・cm)/Wtr=16μmの時が最適値を示すということになり、従来の縦型デバイスに用いているρN-の9(Ω・cm)に較べ、遥かに小さいρN-の値、すなわち、高濃度のN-層の時が本発明のデバイスにおいては最適のρN-であるということになる。
また、小さいρN-が使用できるということは、V特性等がより有利になるということになる。
【0064】
それでは何故、そのようなことがことが起こるのか、図38を参照しながらその理由を考察する。
先ず、図39でカソード電極(K)13と、BOX層16を挟んだ補助電極(V)20にはマイナス(−)の電位が加わっている。これは、BOX層16の両端にコンデンサの電極が存在しているような姿となっている。
そこで、今、BOX層16よりも上側にあるN-層9の分担容量が上がれば、それに比例してBOX層16及びN-基板19側に分担容量が下がり、Q=CVの式より、Qが一定であるので、こちらの電位分担分が上がる。つまり、N-層9側の電圧負担分が減るということになる。
【0065】
図38中に、ρN-=5(Ω・cm)と9(Ω・cm)の場合のL3ライン沿いの電界分布を示した。低いρN-は、より空乏層が広がりにくく、すなわち、Cが高くなる分、Vが減る。
=160V、及び300Vの印加時にN+カソード側の電界が、結果的にρN-=9(Ω・cm)の方が高くなる。この高いEmax点が存在するために、デバイスがブレーク・ダウンすることになるが、その値は、ρN-が小さい方がより低くなる。
【0066】
また、Pアノード側下部のPN接合の電界は、ρN-=5(Ω・cm)のρN-が小さい方が、より高いがN+カソード側下部の電界を上回ることはないので、特に問題とならない。
以上のような電界分布が発生する結果、図33に示したようなρN-に対するVの依存性が見られるようになり、ρN-=2.5(Ω・cm)の方がρN-=9(Ω・cm)よりも最適なρN-であるということになり、かつ、より高いVが得られるという逆転現象が生じる。
なお、通常はρN-が高い方が高いVが得られることが良く知られている。
【0067】
また、上記ρN-=2.5(Ω・cm)/Wtr=16μmで得られたV=398Vの値は、表1及び図58中に示した理想的VBOの値ρN-=9(Ω・cm)で435Vの約91.5(%)に相当し、ρN-=2.5(Ω・cm)で180Vの約221%に相当するということが分かる。
つまり、本発明のデバイスにおいては、条件(構造パラメータ)をうまく選定することで、理想的VBOを上回るブレーク・ダウン電圧を実現することが可能であることが判明した。後は、Wtrの値と、得られる電流密度(集積度)のトレード・オフ関係から、最も良い値をデバイス設計において採用すれば良いこととなる。
【0068】
ところで、本発明のデバイスの耐圧維持領域は、前述のように図1に示すような形状をしている。
半導体チップの内部にある縞セル部分のP層18とは異なり、頂面のみならず、端面にもP層18’が形成されている。
図1の形状では、端面のP層18’部分を斜めのメサ面としているが、これは垂直であっても期待される効果は同じと言って良い。
要は、▲1▼N-層9となすPN接合面が表面に露出していないこと、及び▲2▼基板がアノード電位となっているので、N-層9がこの基板のN-/P-SUB層19と近づかないことである。
【0069】
すなわち、N-層9とN-/P-SUB基板19間には最大の印加電圧が加わるので、放電が起こり易い。この放電を起き難くするには、同電位のP層18’がN-/P-SUB基板19に近い方がより安全である。
以上の理由より、P層18’が頂面及び端面にあり、かつ、N-/P-SUB基板19とN-層9及びP層18との間には、BOX層16(酸化膜厚=2〜4μm)があり、また、P層18’の表面にもSiO2膜7が存在するように、覆われているという図1に示したような形状がとられる。
【0070】
さて、図40に示すシミュレーション構造、すなわち、ここではP層18の端面が垂直となっている。
かかる構造において、そのアノード・カソード電極12,13間に、V=300Vの逆電圧を印加すると、図41のような電位分布をとるようになる。これは、図21に示した分布と殆ど同じである。異なっているのは左端の電位ラインが図21では水平になっているのが、図41では、PN接合に沿うように縦方向に曲げられ基板側の電位ラインと繋がるようになっている点のみである。
【0071】
図42には、図40におけるL4ライン沿いの濃度プロファイルを示したが、Cps=1×1018(1/cm),CSN=1×1019(1/cm)であり、これは図20の濃度と共通である。
ここで、注目すべきはρの値である。すなわち、ρ=2.5(Ω・cm),Nd=1.87×1015(1/cm)であることに注目する。このような値であるにもかかわらず、図43のように、電位は略直線的に(理想的に)上昇し、また、図44のようにその電界もPN接合の部分では、E≒2.2×10(V/cm)程度であるものの、中央部のN-層(メサの下部)での電界は、E>1×10(V/cm)が維持され、N+層下部の電界もE≒1.55×10(V/cm)のピークを有するように、うまく分散される結果、図45中に示すようなV≒400(V)もの耐圧を示す驚くべき結果となった。強調するが、ρ=2.5(Ω・cm)においてである。
そして、このV≒400(V)の値は、表2中のG3で得られたV=398(V)に近いか、同等とみなすことができる。
【0072】
以上より、図1中に示した、あるいは図40中に示した耐圧維持領域をもって、表2中のG3により得られた耐圧にも充分耐え得る構造であることが立証できた。
加えて、ここに示した耐圧構造であれば、図3、図4のステップで示したメサエッチのプロセスは伴うものの、他は、半導体チップ中央部の活性セル領域群と共通のプロセスで製造することが可能であるので、特に製造コストを増大させるものではない。
そしてこのことによって、図1、図2及び図9に示した第一の実施例のPN接合ダイオードが実現可能なデバイスであることも立証されたことになる。また、図12に示した第二の実施例のSBDが実現可能なデバイスであることも同様に立証されたことになる。
【0073】
さて、次に第三の実施例及び第四の実施例のデバイスも実現可能なデバイスであることを立証する。
図46中には、第三の実施例のデバイス(MOS FET)のシミュレーション領域を示す。Xj +=0.5μm、Xj=2.0μmであるので、チャネル長は、その差の1.5μm分である。また、ソース表面濃度(CSN + )、チャネル層濃度(CCH)、ドレイン表面濃度(CSN + )は、各々CSN + =1×1019(1/cm)、CCH=6×1016(1/cm)、CSN + =1×1019(1/cm)である(図47参照)。
また、上記実施例のデバイスは、紙面の奥行きが1μm厚のデバイスである。
すなわち、チャネル幅(W)が、W=1μmのデバイスである。
【0074】
図48中には、第三の実施例のデバイスのしきい値電圧特性(at VDS=10V)を示す。
図48より明らかのように、ゲート電圧(Vg)が、Vg≒6.5(V)よりIDSが急に上昇している。
上記デバイスのVDS−IDS特性を図49に示す。
ゲート電圧(Vg)を6V,7V,8V,10Vに替えた場合のVDS−IDS特性の変化を示している。
【0075】
以上により、第三の実施例のデバイスも、現実に動作可能なデバイスであることが立証された。そしてまた、N+ドレイン側をP層コレクタ構造で代用することにより、第三の実施例のデバイス(MOS FET)が、第四の実施例のデバイス(IGBT)として動作することもまた、周知の技術により明らかであるので、この点は立証するまでもない。
【0076】
【発明の効果】
以上のように構成したので、Uダイオード構造のみの採用では、未だ充分な耐圧を得ることができないところ、本発明では理想的並行平面の階段型PN接合に近いか、それを上回る素子耐圧の実現が可能となり、今までにない画期的な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示すPN接合ダイオードの平面形状をも示した構造断面図である。
【図2】上記PN接合ダイオードのパターン配置例を示す平面図である。
【図3】上記PN接合ダイオードを製作する場合の第一工程図である。
【図4】同じくその第二工程図である。
【図5】同じくその第三工程図である。
【図6】同じくその第四工程図である。
【図7】同じくその第五工程図である。
【図8】同じくその第六工程図である。
【図9】同じくその第六工程図である。
【図10】本発明の第二の実施例であるSBDあるいはPN接合ダイオードとSBDの混在デバイスを製作する場合の第四工程図である。
【図11】同じくその第五工程図である。
【図12】同じくその第六工程図である。
【図13】本発明の第三及び第四の実施例におけるMOS FET及びIGBTを製作する場合の第四工程図である。
【図14】同じくその第五工程図である。
【図15】同じくその第六工程図である。
【図16】同じくその第七工程図である。
【図17】同じくその第八工程図である。
【図18】(a)は、上記第三及び第四の実施例におけるMOS FET及びIGBTの平面配置パターンを示す模式図、(b)は、上記実施例におけるゲート構造断面図である。
【図19】本発明の第一の実施例におけるデバイスのシミュレーション領域図である。
【図20】図19におけるL3ライン沿いの濃度プロファイル図である。
【図21】上記第一の実施例におけるデバイスで基板電極をアノード(A)電位に固定した時の電位分布図である。
【図22】上記デバイスで基板電位をカソード(K)電位に固定した時の電位分布図である。
【図23】図19におけるL3ライン沿いの電位分布図である。
【図24】図19におけるL3ライン沿いの電界分布図である。
【図25】上記基板電極をアノード(A)電位に固定した時と上記基板電位をカソード(K)電位に固定した時との耐圧波形を比較した図である。
【図26】P層及びN+層の深さXjを変化させることを説明するためのシミュレーション構造図である。
【図27】各構造で、P層の深さXjpを2μm,4μm,8μmと変化させた場合に得られる耐圧を比較した図である。
【図28】各構造で、N+層の深さXjN+を2μm,4μm,8μmと変化させた場合に得られる耐圧(VR)を比較した図である。
【図29】第一の実施例におけるデバイスでトレンチ幅(Wtr)を変化させた時の耐圧(VR)の値を示す図である。
【図30】同じくそのBOX層の厚み(dBOX)を変化させた時のVRの値を示す図である。
【図31】同じくそのトレンチ下部のN-層の厚み(dN-)を変化させた時の耐圧(VR)の値を示す図である。
【図32】同じくそのトレンチの深さ(dtr)を変化させた時のVRの値を示す図である。
【図33】同じくそのN-層の比抵抗(ρN-)を変化させた時の耐圧(VR)の値を示す図である。
【図34】同じくそのP層の深さ(Xjp)を変化させた時のL3沿いの電界分布図である。
【図35】第一の実施例におけるデバイスで、トレンチ幅(Wtr)が2μm及び8μmの時のL3ライン沿いの電界分布を比較した図である。
【図36】同じくそのN-層の厚み(dN-)を変化させた時のL3ライン沿いの電界分布を比較した図である。
【図37】同じくそのトレンチ深さ(dtr)を変化させた時のL3ライン沿いの電界分布を比較した図である。
【図38】同じくそのN-層の比抵抗(ρN-)を変化させた時のL3ライン沿いの電界分布を比較した図である。
【図39】上記38図における耐圧の相違が生じる理由を考察する場合に、当該デバイスへの電位の掛け方を説明するための概念図である。
【図40】上記デバイスのおける耐圧維持領域構造の妥当性を証明するためのシミュレーション領域図である。
【図41】上記構造を備えたデバイスの電位分布図である。
【図42】上記図40におけるL4ライン沿いの濃度プロファイル図である。
【図43】同じくL4ライン沿いの電位分布図である。
【図44】同じくL4ライン沿いの電界分布図である。
【図45】上記構造を備えたデバイスの耐圧波形図である。
【図46】本発明の第三の実施例のデバイスのシミュレーション領域図である。
【図47】図46におけるL5ライン沿いの濃度プロファイル図である。
【図48】上記第三実施例おけるデバイスのしきい値電圧特性を示す図である。
【図49】上記第三実施例におけるデバイスのVDS−IDS特性を比較した図である。
【図50】従来技術を示し、(a)は、一般的な横型PN接合ダイオードの構造図、(b)は、「横型Uダイオード」の構造図である。
【図51】上記「Uダイオード」におけるトレンチ深さ(dtr)とトレンチ幅(Wtr)を変化させた場合の耐圧(BVdss)を示す図である。
【図52】上記デバイスのシミュレーション領域図である。
【図53】上記デバイスのP+層、N+層に接続するアノード(A)電極、カソード(K)電極間に、逆電圧(VR)=100Vを印加した時の電位分布図である。
【図54】図52におけるL1ライン沿いの濃度分布図である。
【図55】図53におけるL2ライン沿いの電位分布図である。
【図56】同じくL2ライン沿いの電界分布図である。
【図57】上記デバイスの耐圧波形を示す図である。
【図58】上記デバイスのN-層の比抵抗ρ(Ω・cm)と耐圧(VBO)との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 素子
2 フィルドプレート
3 Uダイオード
4 ソース
5 ドレイン
6 トレンチ
7 SiO2(膜)層
8 NBL
9 N-層
10 P+層
11 N+層
11a N+エミッタ層
12 アノード電極
13 カソード電極
14 N+基板
15 SOI基板
16 BOX層
17 メサ(溝)
18,18’ P層
19 N-/P-SUB基板
20 補助(SUB)電極
21 電極メタル
22 ポリシリコン層
23 ドレイン/コレクタ電極
24 ゲート電極
25 ソース/エミッタ電極

Claims (11)

  1. 低不純物濃度の一導電型を有する半導体基板上に、埋め込み酸化膜層を介して同じく低不純物濃度の一導電型の第一領域層が積層されたSOI基板と、
    該SOI基板の一方の主面上の前記第一領域層を、該第一領域層の厚みが残るように掘り込んで形成した前記第一領域層の深さよりも浅い深さの少なくとも一つのトレンチと、
    該トレンチの一方の側壁に隣接して、前記SOI基板の一方の主面上の前記第一領域内に、該第一領域層の厚
    みが残るように、かつ、前記トレンチの深さよりも浅い深さで形成された前記第一導電型とは反対導電型である第二導電型の高濃度の第二領域層と、
    該トレンチの他方の側壁に隣接して、前記SOI基板の一方の主面上の前記第一領域内に、該第一領域層の厚みが残るように、かつ、前記トレンチの深さよりも浅い深さで形成された前記第一領域層より高濃度の第一導電型の第三領域層と、前記第二領域層及び前記第三領域層上の一部に延在し、かつ、前記トレンチの側壁及び底部を覆うように形成された酸化膜層と、
    前記第二領域層上の一方の主面上の前記酸化膜を開口して形成した開口部を通して、前記第二領域層と接続するように形成された第一電極と、
    前記第三領域層上の一方の主面上の前記酸化膜を開口して形成した開口部を通して、前記第三領域層と接続するように形成された第二電極と、
    前記SOI基板の他方の主面上に形成された補助電極と、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第二領域層の一部を前記SOI基板の一主面上に露出させ、該露出面にショットキー・バリア・メタル及び該メタル上に所定の電極を形成してSBDとしたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記トレンチの形成により凸状に形成された一方の前記第一領域層上の第二領域層の中央部が、一方の主面上に露出し、かつ、該第二領域層の両端部に、一方の主面上に表面が露出するように形成された第三領域層を有するソース領域と、
    前記トレンチの形成により凸状に形成された他方の前記第一領域層内に、一方の主面側の表面に形成された前記第三領域層をそのまま残存させたドレイン領域と、
    前記トレンチの側壁及び底部を覆い、かつ、前記第二領域層及び前記第三領域層の表面上の一部に延在する第一酸化膜層と、
    該第一酸化膜層上に形成されたポリシリコン層と、
    該ポリシリコン層上に形成された第二酸化膜層と、
    積層された該第二酸化膜層、前記ポリシリコン層及び前記第一酸化膜層の一部を除去して形成された開口部を通して、前記第二領域層の露出表面及び前記第三領域層の露出表面に接続するように形成されたソース電極と、
    前記第三領域層に、前記同様に開口部を通して接続するように形成されたドレイン電極と、
    前記第二領域層の前記第二酸化膜層の一部を除去して形成された開口部を通して、前記ポリシリコン層に接続するように形成されたゲート電極と、
    を有するMOS FETとしたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記第三領域層を、該第三領域層とは反対導電型の第二領域層とし、かつ、前記ソース電極をエミッタ電極に、前記ドレイン電極をコレクタ電極に替えてIGTBを構成したことを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 少なくとも前記第二領域層が、前記トレンチの深さよりも浅く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  6. 前記SOI基板の外周部には、その底面が前記埋め込み酸化膜に達するように形成されたメサ構造を備え、該メサ構造は、前記第一領域層の頂面部及び側面部を覆うように前記第二領域層が形成され、該第二領域層上に酸化膜を形成し、かつ、該第二領域層のメサ頂面上の一部の前記酸化膜が開口されて形成された開口部を通して、前記第二領域層と接続され、他の第二領域層上に形成された前記第一電極と導通する電極を設けて耐圧維持領域としたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の半導体装置。
  7. 前記補助電極の電位を、前記第一電極と同電位として運転することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の半導体装置。
  8. 低不純物濃度の一導電型を有する半導体基板上に、埋め込み酸化膜層を介して同じく低不純物濃度の一導電型の第一領域層が積層されたSOI基板を使用し、該SOI基板の両主面を酸化させる第一工程と、
    前記SOI基板端部の一方の主面上に形成された酸化膜の一部を開口させ、前記埋め込み酸化膜層に到達するまで、前記第一領域層をエッチング除去してメサ構造を形成する第二工程と、
    前記SOI基板の一方の主面上の酸化膜層が選択的に開口されて開口部を形成し、かつ、該開口部から前記第一領域層とは反対導電型となる不純物を導入し、前記第一領域層の活性領域表面が前記SOI基板の一方の主面上に露出するように、少なくとも1つの第二領域層が形成され、前記第一領域層の端部周縁には、前記SOI基板の表面が露出するように単一の前記第二領域層が形成される第三工程と、
    該第三工程によって形成された酸化膜の一部を除去して開口し、前記第一領域層の端部周縁に形成した第二領域層の内側端部と所定の間隔を隔てて形成され、かつ、一方の主面側に露出する前記第一領域層を残すとともに、前記第二領域層の外側端部が重なるようにして、前記第一領域層よりも高濃度の第一導電型の第三領域層を選択的に形成する第四工程と、
    活性領域となる中央部の前記第二領域層と前記第三領域層との一部が相互に重なるように形成された重複部分、及び前記第三領域層の外側端部分と前記第一領域層の端部周縁に形成された第二領域層の内側端部部分との間に残存する前記第一領域層部分の酸化膜を選択的に除去して開口し、それら第二領域層と第三領域層が所定の間隔を隔てて隣接し、かつ、前記第一領域層の所定の厚みが前記埋め込み酸化膜層上に残るように、該第一領域層の途中まで掘り込んでトレンチを形成する第五工程と、
    該第五工程で残った酸化膜を残存させたままで、前記トレンチの側壁、底部及び前記SOI基板端部を含め、一方の主面側全体を覆う酸化膜を形成する第六工程と、
    前記第二領域層、前記第三領域層及び前記SOI基板の端部の第二領域層上の酸化膜を選択的に除去して開口し、電極金属を一方の主面全面に蒸着した後、該蒸着金属を選択的に除去して前記第二領域層及び前記第三領域層に接続する第一電極及び第二電極を形成するとともに、前記SIO基板の他方の主面に補助電極を形成する第七工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 前記請求項8の製造工程において、前記第二工程の次に、前記第一領域層の中央部表面が露出するように前記酸化膜を選択的に除去して開口部を形成し、該開口部を通して、前記第一領域層とは反対導電型となる不純物を導入して環状の第二領域層を形成する工程と、
    該工程で形成された前記第二領域層の中央部の露出表面に、ショットキー・バリア・メタルを蒸着し、該メタル上に所定の電極を形成する工程を含むことを特徴とするSBDの製造方法。
  10. 前記請求項8の製造工程において、前記第五工程の後、前記トレンチ内部を含めて一主面全面に第一酸化膜を形成する工程と、
    該第一酸化膜上にポリシリコン層を形成する工程と、
    前記第一酸化膜及びポリシリコン層の一部を除去して、前記第三領域層の一部を一主面上に露出させるように開口する工程と、
    該工程を経て開口された第三領域層の表面及び前記ポリシリコン層上に、第二酸化膜を形成する工程と、
    積層された該第二酸化膜層、前記ポリシリコン層及び前記第一酸化膜層の一部を除去して形成された開口部を通して、前記第二領域層の露出表面及び前記第三領域層の露出表面に接続するようにソース電極を形成し、前記第三領域層をそのまま残存させたドレイン領域と前記同様に開口部を通して接続したドレイン電極を形成し、前記第二領域層の前記第二酸化膜層の一部を除去して形成された開口部を通して、前記ポリシリコン層に接続してゲート電極を形成する工程と、前記SOI基板の他方の主面に補助電極を形成する工程と、
    を含むことを特徴とするMOS FETの製造方法。
  11. 前記請求項10の製造工程において、ドレイン領域となる前記第三領域層に替えてコレクタ領域となる前記第二領域層を形成する工程と、
    前記電極形成工程に替えて一方の主面側にコレクタ電極、エミッタ電極、ゲート電極及び他方の主面側に補助電極を形成する工程と、
    を含むことを特徴とするIGBTの製造方法。
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