JP2004192993A - マイナスイオン発生装置、その製造方法及び空気清浄機、空調機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】放電電極及び接地電極を平面的に構成して占有体積を小さくすることが可能であると共に、放電電極に印加される電圧が低くてもイオンの発生量を十分に確保することができるマイナスイオン発生装置と、その製造方法とを提供する。
【解決手段】本発明にかかるマイナスイオン発生装置は、絶縁基板1と、放電電極2と、接地電極3とからなるものであり、前記放電電極2及び前記接地電極3を前記絶縁基板1の同一面に形成し、かつ、前記放電電極2と前記接地電極3との間に10μm以上で100μm以下の間隔とされたギャップ4を設けていることを特徴とする。本発明にかかるマイナスイオン発生装置の製造方法は、前記放電電極2及び前記接地電極3をペースト印刷により前記絶縁基板1の同一面に形成する工程を含むことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明にかかるマイナスイオン発生装置は、絶縁基板1と、放電電極2と、接地電極3とからなるものであり、前記放電電極2及び前記接地電極3を前記絶縁基板1の同一面に形成し、かつ、前記放電電極2と前記接地電極3との間に10μm以上で100μm以下の間隔とされたギャップ4を設けていることを特徴とする。本発明にかかるマイナスイオン発生装置の製造方法は、前記放電電極2及び前記接地電極3をペースト印刷により前記絶縁基板1の同一面に形成する工程を含むことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマイナスイオン発生装置及びその製造方法にかかり、特には、電極構造とその形成方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
空気清浄機などで使用されるマイナスイオン発生装置は、ステンレス製の針状端子や先端部の尖った平板などである放電電極と、この放電電極と対向する接地電極とからなる電極構造を有する。このマイナスイオン発生装置では、負(マイナス)の高電圧を放電電極に印加し、無声コロナ放電を起こした放電電極から放出される電子が周囲の空気をイオン化するのに伴ってO2 -,CO3 -,H3O+などが生成される。
【0003】
そして、生成されたプラスイオンは放電電極によって直ちに吸引されるため、結果的にはマイナスイオンのみが残るという仕組みである。なお、印加電圧としては−5kVから−7kV程度の直流電圧、または、マイナスのバイアス電圧を加えた脈動電圧が利用される。
【0004】
マイナスイオン発生装置の第1の従来例としては、誘電体からなる基板の一面に誘電電極が形成され、かつ、その他面に放電電極が形成されたオゾナイザと、これと平行して設けられた集塵電極(接地電極)とからなるオゾン発生装置がある(例えば、特許文献1参照)。このオゾン発生装置では、誘電電極及び放電電極間にマイナスの高電極を印加し、放電電極に沿って生じる無声コロナ放電の発生領域、つまり、オゾナイザと集塵電極との間の空気をイオン化してマイナスイオンの多いプラズマ領域とすることが行われる。
【0005】
マイナスイオン発生装置の第2の従来例としては、絶縁基板を介して放電電極と対向電極(接地電極)とを垂直方向で対向させた電解装置がある(例えば、特許文献2参照)。この電解装置では、放電電極と対向電極との間に印加する交流高電圧の電位を最適化することにより、マイナスイオンとオゾンとが選択的に発生させられる。
【0006】
第3の従来例にかかるマイナスイオン発生装置としては、平面的な電極構造とされてディスポーザル負イオン発生空気清浄ユニットに組み込まれるものがある(例えば、特許文献3参照)。このマイナスイオン発生装置では、互いに入り込みあった櫛形状の金属箔からなる正電極及び負電極が機器の吸気口フィルターに粘着され、かつ、高電圧が印加された正電極及び負電極の間で無声コロナ放電が発生する結果としてマイナスイオンが生成される。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−116906号公報
【特許文献2】
特開平6−181087号公報
【特許文献3】
特開平9−245933号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来のマイナスイオン発生装置、特に、第1及び第2の従来例にかかるマイナスイオン発生装置では、放電電極及び接地電極が立体的に構成されており、これら電極の占有体積が大きくなるため、機器全体が大型化し易い。そして、立体的な構成である場合には、放電電極と接地電極との間隔が変動し、最大で±1mm程度の誤差を生じるため、電界強度がばらつくことになり易く、その結果としてイオンの発生量が不安定になり易いという不都合がある。
【0009】
これらのマイナスイオン発生装置では、空調機器などへの組み込み時に放電電極の尖った先端部が他の部品と接触して曲がることがあり、放電電極の先端部が曲がっていると、コロナ放電が発生し難くなるため、イオンの発生が不良となってしまう。また、従来のマイナスイオン発生装置では、−5kV以上の高電圧を印加する必要があるため、電源が高価となるばかりか、安全上の問題が生じる恐れもある。すなわち、印加電圧が高いほど不用意な放電が発生し易くなり、不用意な放電が発生した場合には印加電圧が高いほど重大な被害が生じ易い。
【0010】
さらに、0.04ppm以上のオゾンは人体に悪影響を及ぼす可能性があるといわれるが、従来構成とされたマイナスイオン発生装置では、高電圧を印加する結果として高濃度のオゾンが発生し易くなる。さらにまた、これらのマイナスイオン発生装置においては、針状端子などである放電電極がコロナ放電による電触を起こし易く、放電の持続性が低下することにもなり易い。
【0011】
ところで、第3の従来例にかかるマイナスイオン発生装置では、正電極及び負電極の外形を区分するための切れ目線が形成済みの金属箔を網状の吸気口フィルターに粘着した後、切れ目線同士間の不要金属箔部分を剥離して除去することが行われる。従って、不要金属箔部分を除去して形成されるギャップの間隔を狭くすることはできず、間隔の広いギャップが正電極と負電極との間に形成される結果、電界強度が弱くなり、イオンの発生量が少なくなってしまう。
【0012】
本発明はこれらの不都合に鑑みて創案されたものであって、放電電極及び接地電極を平面的に構成して占有体積を小さくすることが可能であると共に、放電電極に印加される電圧が低くてもイオンの発生量を十分に確保することができるマイナスイオン発生装置と、その製造方法との提供を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置は、絶縁基板と、放電電極と、接地電極とからなるものであり、前記放電電極及び前記接地電極を前記絶縁基板の同一面に形成し、かつ、前記放電電極と前記接地電極との間に10μm以上で100μm以下の間隔とされたギャップを設けていることを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置は請求項1に記載したものであって、前記放電電極の前記接地電極と対向する辺は凸部を有し、前記接地電極の前記放電電極と対向する辺は直線形状とされていることを特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置は請求項1に記載したものであり、前記放電電極及び前記接地電極の互いに対向する辺は、凸部を有していることを特徴とする。
【0016】
請求項4記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置は請求項1に記載したものであって、前記放電電極及び前記接地電極の互いに対向する辺は三角波形状または方形波形状とされており、これらの辺は前記ギャップを挟んで交互に入り込んでいることを特徴とする。
【0017】
請求項5記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置は請求項1〜請求項4のいずれかに記載したものであり、前記ギャップは前記絶縁基板を貫通したスリットであることを特徴とする。
【0018】
請求項6記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置は請求項1〜請求項5のいずれかに記載したものであり、前記放電電極及び前記接地電極は導体膜であることを特徴とする。
【0019】
請求項7記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置は請求項1〜請求項5のいずれかに記載したものであり、前記放電電極及び前記接地電極は抵抗体膜であることを特徴とする。
【0020】
請求項8記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置は請求項6または請求項7に記載したものであり、前記放電電極及び前記接地電極は保護膜で被覆されていることを特徴とする。
【0021】
請求項9記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置の製造方法は、絶縁基板と、放電電極と、接地電極とからなるマイナスイオン発生装置の製造方法であって、前記放電電極及び前記接地電極をペースト印刷により前記絶縁基板の同一面に形成する工程を含むことを特徴とする。
【0022】
請求項10記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置の製造方法は請求項9に記載したものであり、導体膜または抵抗体膜をペースト印刷により一体として前記絶縁基板の同一面に形成する工程と、前記導体膜または抵抗体膜にギャップを形成して前記放電電極と前記接地電極とに分割する工程とを含むことを特徴とする。
【0023】
請求項11記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置の製造方法は請求項9に記載したものであり、導体膜または抵抗体膜をペースト印刷により一体として前記絶縁基板の同一面に形成する工程と、前記絶縁基板にスリットを形成して前記導体膜または前記抵抗体膜を前記放電電極と前記接地電極とに分割する工程とを含むことを特徴とする。
【0024】
請求項12記載の発明にかかる空気清浄機は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載のマイナスイオン発生装置を具備してなることを特徴としている。
【0025】
請求項13記載の発明にかかる空調機器は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載のマイナスイオン発生装置を具備してなることを特徴としている。
【0026】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は実施の形態1にかかるマイナスイオン発生装置の構造を簡略化して示す斜視図、図2はその第1変形例を示す斜視図であり、図3はその第2変形例を示す斜視図である。また、図4は、実施の形態1にかかるマイナスイオン発生装置の第3変形例を示す斜視図である。なお、これらの図1〜図4おいて、同一もしくは相当する部品、部分には同一符号を付している。
【0027】
実施の形態1にかかるマイナスイオン発生装置は、図1で示すように、アルミナなどからなる絶縁基板1を具備しており、その同一面には、共に所定幅の略矩形状とされた放電電極2及び接地電極3が並列に形成されている。そして、放電電極2と接地電極3とはギャップ4を挟んで対向しており、このギャップ4の間隔は10μmから100μmまでの範囲内とされている。
【0028】
このとき、放電電極2及び接地電極3は、銀やニッケル、銅などのうちから選択された電極材料を各別にペースト印刷してなる導体膜によって形成されたものであり、両電極2,3の形成方法としてペースト印刷を採用したため、放電電極2と接地電極3とを分割するギャップ4の間隔は狭く設定できる。そして、絶縁基板1上に形成された放電電極2には負(マイナス)の電圧を供給する電源5が接続される一方、接地電極3はそのまま接地させられている。
【0029】
このマイナスイオン発生装置では、電源5から放電電極2へとマイナス電圧を印加するのに伴って放電電極2と接地電極3との間で無声コロナ放電が発生し、放電電極2から放出された電子によって周囲の空気がイオン化される。そして、マイナスの電圧が印加された放電電極2でプラスイオンが吸引されるため、マイナスイオン発生装置の周囲にはマイナスイオンのみが残り、マイナスイオンが発生した状態となる。
【0030】
すなわち、本実施の形態にかかるマイナスイオン発生装置では、絶縁基板1上に形成された導電膜からなる放電電極2と接地電極3とが、狭い間隔のギャップ4を挟んで対向している。そこで、放電電極2と接地電極3との離間距離、いわゆる電極間距離が大きく変動することは起こらない。従って、電界強度のばらつきは抑制され、その結果としてイオンの発生量が安定化する。
【0031】
実施の形態1にかかるマイナスイオン発生装置においては、以下のような変形例の採用が可能である。まず、図2で示す第1変形例のように、放電電極2の接地電極3と対向する辺が凸部6を有し、かつ、接地電極3の放電電極2と対向する辺が直線形状とされた構造であってよい。また、図3で示す第2変形例のように、放電電極2及び接地電極3の互いに対向する辺それぞれが、凸部6を有する構造であってもよい。
【0032】
なお、第2変形例における放電電極2及び接地電極3それぞれの凸部6同士が直接的に対向している必然性はなく、互いに位置ずれしていても差し支えない。このような構造であれば、ギャップ4内へと突出した凸部6で電界集中が起こるため、空気のイオン化が促進される。
【0033】
図4で示す第3変形例のように、絶縁基板1上に形成された放電電極2及び接地電極3を分割しているギャップ4に代わるスリット7、つまり、絶縁基板1を貫通したスリット7を設けてもよい。スリット7が設けられたマイナスイオン発生装置は、上記した各種のマイナスイオン発生装置の場合とは異なり、空気の流れと直交する縦向きの姿勢で支持される。従って、スリット7を設けたのに伴って空気が流れ易くなり、その結果として空気のイオン化がより促進される。
【0034】
また、放電電極2及び接地電極3の形成方法がペースト印刷に限定されることはなく、例えば、導体膜をエッチングする方法などであってもよい。さらに、放電電極2と接地電極3とを各別に形成するのではなく、これらの電極2,3となる導体膜をペースト印刷により一体として絶縁基板1の同一面に形成した後、レーザートリミングなどで導体膜にギャップ4を形成し、あるいは、絶縁基板1を貫通するスリット7を形成して放電電極2と接地電極3とを分割することも可能である。
【0035】
本実施の形態では、放電電極2及び接地電極3を絶縁基板1の表面に形成するとしているが、放電電極2及び接地電極3の一対ずつを絶縁基板1の表裏面それぞれに形成してもよい。また、本実施の形態における放電電極2及び接地電極3は導体膜から形成されているが、酸化し易い導体膜を保護するため、放電電極2及び接地電極3をガラスなどのような保護膜、いわゆるオーバーコート(図示省略)で被覆しておくことが好ましい。
【0036】
このようなオーバーコートを設けた場合には、コロナ放電に伴う電触が起こり難くなり、放電の持続性が向上する。特に、第1や第2の変形例のように、放電電極2及び接地電極3が凸部6を有する場合には、ゴミや水分などの異物が凸部6同士間に付着したことに伴う短絡、つまり、放電電極2と接地電極3とのショートが発生するのを防止する必要上、オーバーコートを設けておく方がよい。
【0037】
(実施の形態2)
図5は実施の形態2にかかるマイナスイオン発生装置の構造を簡略化して示す平面図、図6はその第1変形例を示す平面図であり、図7はその第2変形例を示す斜視図である。また、図8はその第3変形例を示す斜視図、図9はマイナスイオン発生装置の実用的な具体例を示す平面図であり、図10は空気のパッシェン曲線である。なお、図5〜図9において、互いに同一もしくは相当する部品、部分には同一符号を付している。
【0038】
実施の形態2にかかるマイナスイオン発生装置は、図5で示すように、アルミナなどからなる絶縁基板11を具備しており、その同一面には、略矩形状とされた抵抗体膜からなる放電電極12と接地電極13とが並列に形成されている。そして、放電電極12及び接地電極13は、間隔が10μmから100μmまでのギャップ14を挟んで対向している。
【0039】
すなわち、このマイナスイオン発生装置では、酸化ルテニウムやカーボンなどの抵抗体材料をペースト印刷してなる抵抗体膜が放電電極12及び接地電極13であるとされており、これらの両電極12,13間には狭い間隔のギャップ14が形成されている。そして、放電電極12及び接地電極13の表面上の一端部には、銀やニッケルなどの電極材料をペースト印刷してなる電極部、つまり、抵抗体膜と導通する導体膜からなる電極部15,16がそれぞれ形成されている。
【0040】
また、放電電極12には負(マイナス)の電圧を供給する電源17が接続される一方、接地電極13はそのまま接地されている。そこで、電源17から放電電極12に対してマイナスの電圧を供給すると、放電電極12及び接地電極13間で無声コロナ放電が発生し、放電電極12から放出された電子によって空気がイオン化される。そして、プラスイオンは放電電極12に吸引されてしまうため、マイナスイオン発生装置の周囲にはマイナスイオンのみが残る。
【0041】
このマイナスイオン発生装置でも、絶縁基板11上に形成された抵抗体膜からなる放電電極12と接地電極13とが、狭い間隔のギャップ14を挟んで対向している。そのため、放電電極12と接地電極13との電極間距離が大きく変動することは起こらず、電界強度のばらつきが抑制される結果としてイオンの発生量も安定化する。
【0042】
実施の形態2にかかるマイナスイオン発生装置では、以下のような変形例を採用することが可能である。まず、第1変形例を示す図6のように、放電電極12の接地電極13と対向する辺に方形状の凸部18を設ける一方、接地電極13の放電電極12と対向する辺を直線形状のままとする、つまり、凸部18を設けない構造としてもよい。なお、凸部18が方形状に限定されず、三角形状であってもよい。
【0043】
図7で示す第2変形例や図8で示す第3変形例のように、放電電極12及び接地電極13の互いに対向する辺が三角波形状または方形波形状であるとし、これらの辺同士がギャップ14を挟んで交互に入り込みあう構造を採用してもよい。このとき、ただ単に放電電極12及び接地電極13の互いに対向する辺それぞれが、凸部18を有する構造でもよい。このような構造であれば、ギャップ14内へと突出した凸部18で電界集中が起こるため、空気のイオン化が促進される。
【0044】
また、上記したマイナスイオン発生装置におけるギャップ14、つまり、絶縁基板11上に形成された放電電極12及び接地電極13を分割しているギャップ14に代え、絶縁基板11を貫通したスリット(図示省略)を設けてもよい。このようなスリットが設けられたマイナスイオン発生装置では、スリットを通って空気が流れるため、空気のイオン化がより一層促進される。
【0045】
さらに、抵抗体膜からなる放電電極12と接地電極13とを各別に形成するのではなく、これらの電極12,13となる抵抗体膜をペースト印刷で一体として絶縁基板11の同一面に形成しておいた後、レーザートリミングなどで抵抗体膜にギャップ14を形成し、あるいは、絶縁基板11を貫通するスリットを形成して放電電極12と接地電極13とを分割する形成方法も採用可能である。さらにまた、これらの放電電極12及び接地電極13を、オーバーコート(図示省略)で被覆してもよい。
【0046】
ところで、本発明の発明者らが、図9で実用的な具体例として示すマイナスイオン発生装置を製作し、これに関わる測定試験を行ってみたところ、以下のような結果が得られた。すなわち、このマイナスイオン発生装置は、酸化ルテニウム系の抵抗体膜からなる放電電極12及び接地電極13がアルミナからなる絶縁基板11の同一面に形成され、対向する辺同士が三角波形状とされて入り込みあう放電電極12と接地電極13との間に40μmの間隔を有するギャップ14が形成されたものである。なお、放電電極12及び接地電極13は略矩形状であり、その外形サイズは10mm×20mmの大きさとされている。
【0047】
そして、接地電極13の外辺からは屈曲した形状の制限抵抗部19が延出されており、接地電極13と同様の抵抗体膜からなる制限抵抗部19の外端部には、銀系の導体膜からなる電極部16が形成されている。なお、ここでの制限抵抗部19は、放電時の電源17に負荷が掛かり過ぎるのを防止する必要上、その抵抗分により電流制限するものである。また、接地電極13の表面上には導体膜からなる抵抗測定用電極部20が形成される一方、放電電極12の表面上の一端部には導体膜からなる電極部15が形成されている。
【0048】
このマイナスイオン発生装置では電極部15,16間に電圧が印加されることになり、マイナスイオンを発生させる場合は、電源17から放電電極12へとマイナスの電圧が供給される。その結果、放電電極12及び接地電極13間で無声コロナ放電が発生し、放電電極12から放出された電子によって空気がイオン化されるが、プラスイオンは放電電極12に吸引されるため、マイナスイオンのみが残る。なお、電源17からは直流電圧を供給するのが一般的であるが、マイナスの直流バイアスを載せた交流電圧であってもよい。
【0049】
このとき、発明者らの測定によれば、−2kV以下のマイナス電圧を印加しただけでマイナスイオンが発生することが確認されており、ギャップ14の間隔が10μmから100μmであるのに応じてマイナス電圧は概ね−800Vから−2kV前後となることが検証されている。ところで、空気中での放電電圧特性は図10で示すようなパッシェン曲線で表され、放電開始電圧を下げるにはギャップ長を小さくすればよいとされる。
【0050】
しかし、ギャップ長が10μm未満である場合には、パッシェン曲線からも明らかなように、放電開始電圧が大きく上昇するため、ギャップ14の間隔は10μm以上であることが必要となる。そして、マイナスイオンを発生させるのに必要な電圧が−2kV以下でもよい場合には、−5kV程度の高電圧を印加する必要がある場合に比して電源回路や絶縁構造を簡素化できるため、電源17が安価となるばかりか、不用意な放電が発生した場合であっても被害の程度が低減するという利点が確保される。
【0051】
また、発明者らがマイナスイオンの発生量を測定したところ、表1で示すような測定結果が得られた。このマイナスイオン発生量測定は、制限抵抗部19が20MΩとされたマイナスイオン発生装置に風速が3m/sの空気を当てつけ、風下側へ50cm及び100cm離れた位置でのマイナスイオンの単位容積当たり個数を測定したものである。そして、この測定結果からは、印加電圧が低くても十分な量のマイナスイオンが発生していることが分かる。
【0052】
【表1】
【0053】
さらに、一般的には、放電エネルギーが大きいと、人体に有害なオゾンの発生量も多くなるとされている。そこで、上記したマイナスイオン発生量測定と同時にオゾン濃度測定を行ってみたところ、表2で示すような測定結果が得られた。この測定結果によれば、印加電圧の高低に拘わらず、オゾン濃度は測定限界以下であることが確認される。
【0054】
【表2】
【0055】
なお、以上のような構成とされたマイナスイオン発生装置は、図示省略しているが、通気性のある樹脂ケースなどに収納されてユニット化され、高圧線で電源17と接続された後、空気清浄機や空調機器(エアコンディショナ)などに組み込まれる。このとき、マイナスイオン発生装置はその放電電極12が樹脂ケースなどの送風通路にセットされることになり、その結果として空気清浄機や空調機器などからマイナスイオンを含んだ空気が送風される。
【0056】
【発明の効果】
本発明にかかるマイナスイオン発生装置では、絶縁基板上に形成された放電電極と接地電極との間に10μm以上で100μm以下の間隔とされたギャップを設けており、放電電極及び接地電極が平面的に構成されている。従って、これら電極の占有体積が小さくて済み、機器全体を小型化することができる。また、放電電極及び接地電極が狭い間隔のギャップを挟んで対向しており、電極間距離の変動が起こらないため、電界強度のばらつきが抑制されて電界強度が強まり、イオンの発生量が安定化するという利点が確保される。
【0057】
さらに、イオン発生時に供給する印加電圧を大幅に低減することができるという効果も得られる。さらにまた、本発明にかかるマイナスイオン発生装置であれば、放電電極などの変形を防止することが可能となり、かつ、放電電極などの電触を防止して放電持続性の向上を実現できる。なお、本発明のマイナスイオン発生装置では、人体に悪影響を及ぼす可能性があるといわれるオゾンの発生を抑制することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかるマイナスイオン発生装置の構造を簡略化して示す斜視図である。
【図2】その第1変形例を示す斜視図である。
【図3】その第2変形例を示す斜視図である。
【図4】その第3変形例を示す斜視図である。
【図5】実施の形態2にかかるマイナスイオン発生装置の構造を簡略化して示す平面図である。
【図6】その第1変形例を示す平面図である。
【図7】その第2変形例を示す斜視図である。
【図8】その第3変形例を示す斜視図である。
【図9】実施の形態2にかかるマイナスイオン発生装置の実用的な具体例を示す平面図である。
【図10】空気のパッシェン曲線である。
【符号の説明】
1 絶縁基板
2 放電電極
3 接地電極
4 ギャップ
5 電源
6 凸部
7 スリット
11 絶縁基板
12 放電電極
13 接地電極
14 ギャップ
17 電源
18 凸部
【発明の属する技術分野】
本発明はマイナスイオン発生装置及びその製造方法にかかり、特には、電極構造とその形成方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
空気清浄機などで使用されるマイナスイオン発生装置は、ステンレス製の針状端子や先端部の尖った平板などである放電電極と、この放電電極と対向する接地電極とからなる電極構造を有する。このマイナスイオン発生装置では、負(マイナス)の高電圧を放電電極に印加し、無声コロナ放電を起こした放電電極から放出される電子が周囲の空気をイオン化するのに伴ってO2 -,CO3 -,H3O+などが生成される。
【0003】
そして、生成されたプラスイオンは放電電極によって直ちに吸引されるため、結果的にはマイナスイオンのみが残るという仕組みである。なお、印加電圧としては−5kVから−7kV程度の直流電圧、または、マイナスのバイアス電圧を加えた脈動電圧が利用される。
【0004】
マイナスイオン発生装置の第1の従来例としては、誘電体からなる基板の一面に誘電電極が形成され、かつ、その他面に放電電極が形成されたオゾナイザと、これと平行して設けられた集塵電極(接地電極)とからなるオゾン発生装置がある(例えば、特許文献1参照)。このオゾン発生装置では、誘電電極及び放電電極間にマイナスの高電極を印加し、放電電極に沿って生じる無声コロナ放電の発生領域、つまり、オゾナイザと集塵電極との間の空気をイオン化してマイナスイオンの多いプラズマ領域とすることが行われる。
【0005】
マイナスイオン発生装置の第2の従来例としては、絶縁基板を介して放電電極と対向電極(接地電極)とを垂直方向で対向させた電解装置がある(例えば、特許文献2参照)。この電解装置では、放電電極と対向電極との間に印加する交流高電圧の電位を最適化することにより、マイナスイオンとオゾンとが選択的に発生させられる。
【0006】
第3の従来例にかかるマイナスイオン発生装置としては、平面的な電極構造とされてディスポーザル負イオン発生空気清浄ユニットに組み込まれるものがある(例えば、特許文献3参照)。このマイナスイオン発生装置では、互いに入り込みあった櫛形状の金属箔からなる正電極及び負電極が機器の吸気口フィルターに粘着され、かつ、高電圧が印加された正電極及び負電極の間で無声コロナ放電が発生する結果としてマイナスイオンが生成される。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−116906号公報
【特許文献2】
特開平6−181087号公報
【特許文献3】
特開平9−245933号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来のマイナスイオン発生装置、特に、第1及び第2の従来例にかかるマイナスイオン発生装置では、放電電極及び接地電極が立体的に構成されており、これら電極の占有体積が大きくなるため、機器全体が大型化し易い。そして、立体的な構成である場合には、放電電極と接地電極との間隔が変動し、最大で±1mm程度の誤差を生じるため、電界強度がばらつくことになり易く、その結果としてイオンの発生量が不安定になり易いという不都合がある。
【0009】
これらのマイナスイオン発生装置では、空調機器などへの組み込み時に放電電極の尖った先端部が他の部品と接触して曲がることがあり、放電電極の先端部が曲がっていると、コロナ放電が発生し難くなるため、イオンの発生が不良となってしまう。また、従来のマイナスイオン発生装置では、−5kV以上の高電圧を印加する必要があるため、電源が高価となるばかりか、安全上の問題が生じる恐れもある。すなわち、印加電圧が高いほど不用意な放電が発生し易くなり、不用意な放電が発生した場合には印加電圧が高いほど重大な被害が生じ易い。
【0010】
さらに、0.04ppm以上のオゾンは人体に悪影響を及ぼす可能性があるといわれるが、従来構成とされたマイナスイオン発生装置では、高電圧を印加する結果として高濃度のオゾンが発生し易くなる。さらにまた、これらのマイナスイオン発生装置においては、針状端子などである放電電極がコロナ放電による電触を起こし易く、放電の持続性が低下することにもなり易い。
【0011】
ところで、第3の従来例にかかるマイナスイオン発生装置では、正電極及び負電極の外形を区分するための切れ目線が形成済みの金属箔を網状の吸気口フィルターに粘着した後、切れ目線同士間の不要金属箔部分を剥離して除去することが行われる。従って、不要金属箔部分を除去して形成されるギャップの間隔を狭くすることはできず、間隔の広いギャップが正電極と負電極との間に形成される結果、電界強度が弱くなり、イオンの発生量が少なくなってしまう。
【0012】
本発明はこれらの不都合に鑑みて創案されたものであって、放電電極及び接地電極を平面的に構成して占有体積を小さくすることが可能であると共に、放電電極に印加される電圧が低くてもイオンの発生量を十分に確保することができるマイナスイオン発生装置と、その製造方法との提供を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置は、絶縁基板と、放電電極と、接地電極とからなるものであり、前記放電電極及び前記接地電極を前記絶縁基板の同一面に形成し、かつ、前記放電電極と前記接地電極との間に10μm以上で100μm以下の間隔とされたギャップを設けていることを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置は請求項1に記載したものであって、前記放電電極の前記接地電極と対向する辺は凸部を有し、前記接地電極の前記放電電極と対向する辺は直線形状とされていることを特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置は請求項1に記載したものであり、前記放電電極及び前記接地電極の互いに対向する辺は、凸部を有していることを特徴とする。
【0016】
請求項4記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置は請求項1に記載したものであって、前記放電電極及び前記接地電極の互いに対向する辺は三角波形状または方形波形状とされており、これらの辺は前記ギャップを挟んで交互に入り込んでいることを特徴とする。
【0017】
請求項5記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置は請求項1〜請求項4のいずれかに記載したものであり、前記ギャップは前記絶縁基板を貫通したスリットであることを特徴とする。
【0018】
請求項6記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置は請求項1〜請求項5のいずれかに記載したものであり、前記放電電極及び前記接地電極は導体膜であることを特徴とする。
【0019】
請求項7記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置は請求項1〜請求項5のいずれかに記載したものであり、前記放電電極及び前記接地電極は抵抗体膜であることを特徴とする。
【0020】
請求項8記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置は請求項6または請求項7に記載したものであり、前記放電電極及び前記接地電極は保護膜で被覆されていることを特徴とする。
【0021】
請求項9記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置の製造方法は、絶縁基板と、放電電極と、接地電極とからなるマイナスイオン発生装置の製造方法であって、前記放電電極及び前記接地電極をペースト印刷により前記絶縁基板の同一面に形成する工程を含むことを特徴とする。
【0022】
請求項10記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置の製造方法は請求項9に記載したものであり、導体膜または抵抗体膜をペースト印刷により一体として前記絶縁基板の同一面に形成する工程と、前記導体膜または抵抗体膜にギャップを形成して前記放電電極と前記接地電極とに分割する工程とを含むことを特徴とする。
【0023】
請求項11記載の発明にかかるマイナスイオン発生装置の製造方法は請求項9に記載したものであり、導体膜または抵抗体膜をペースト印刷により一体として前記絶縁基板の同一面に形成する工程と、前記絶縁基板にスリットを形成して前記導体膜または前記抵抗体膜を前記放電電極と前記接地電極とに分割する工程とを含むことを特徴とする。
【0024】
請求項12記載の発明にかかる空気清浄機は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載のマイナスイオン発生装置を具備してなることを特徴としている。
【0025】
請求項13記載の発明にかかる空調機器は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載のマイナスイオン発生装置を具備してなることを特徴としている。
【0026】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は実施の形態1にかかるマイナスイオン発生装置の構造を簡略化して示す斜視図、図2はその第1変形例を示す斜視図であり、図3はその第2変形例を示す斜視図である。また、図4は、実施の形態1にかかるマイナスイオン発生装置の第3変形例を示す斜視図である。なお、これらの図1〜図4おいて、同一もしくは相当する部品、部分には同一符号を付している。
【0027】
実施の形態1にかかるマイナスイオン発生装置は、図1で示すように、アルミナなどからなる絶縁基板1を具備しており、その同一面には、共に所定幅の略矩形状とされた放電電極2及び接地電極3が並列に形成されている。そして、放電電極2と接地電極3とはギャップ4を挟んで対向しており、このギャップ4の間隔は10μmから100μmまでの範囲内とされている。
【0028】
このとき、放電電極2及び接地電極3は、銀やニッケル、銅などのうちから選択された電極材料を各別にペースト印刷してなる導体膜によって形成されたものであり、両電極2,3の形成方法としてペースト印刷を採用したため、放電電極2と接地電極3とを分割するギャップ4の間隔は狭く設定できる。そして、絶縁基板1上に形成された放電電極2には負(マイナス)の電圧を供給する電源5が接続される一方、接地電極3はそのまま接地させられている。
【0029】
このマイナスイオン発生装置では、電源5から放電電極2へとマイナス電圧を印加するのに伴って放電電極2と接地電極3との間で無声コロナ放電が発生し、放電電極2から放出された電子によって周囲の空気がイオン化される。そして、マイナスの電圧が印加された放電電極2でプラスイオンが吸引されるため、マイナスイオン発生装置の周囲にはマイナスイオンのみが残り、マイナスイオンが発生した状態となる。
【0030】
すなわち、本実施の形態にかかるマイナスイオン発生装置では、絶縁基板1上に形成された導電膜からなる放電電極2と接地電極3とが、狭い間隔のギャップ4を挟んで対向している。そこで、放電電極2と接地電極3との離間距離、いわゆる電極間距離が大きく変動することは起こらない。従って、電界強度のばらつきは抑制され、その結果としてイオンの発生量が安定化する。
【0031】
実施の形態1にかかるマイナスイオン発生装置においては、以下のような変形例の採用が可能である。まず、図2で示す第1変形例のように、放電電極2の接地電極3と対向する辺が凸部6を有し、かつ、接地電極3の放電電極2と対向する辺が直線形状とされた構造であってよい。また、図3で示す第2変形例のように、放電電極2及び接地電極3の互いに対向する辺それぞれが、凸部6を有する構造であってもよい。
【0032】
なお、第2変形例における放電電極2及び接地電極3それぞれの凸部6同士が直接的に対向している必然性はなく、互いに位置ずれしていても差し支えない。このような構造であれば、ギャップ4内へと突出した凸部6で電界集中が起こるため、空気のイオン化が促進される。
【0033】
図4で示す第3変形例のように、絶縁基板1上に形成された放電電極2及び接地電極3を分割しているギャップ4に代わるスリット7、つまり、絶縁基板1を貫通したスリット7を設けてもよい。スリット7が設けられたマイナスイオン発生装置は、上記した各種のマイナスイオン発生装置の場合とは異なり、空気の流れと直交する縦向きの姿勢で支持される。従って、スリット7を設けたのに伴って空気が流れ易くなり、その結果として空気のイオン化がより促進される。
【0034】
また、放電電極2及び接地電極3の形成方法がペースト印刷に限定されることはなく、例えば、導体膜をエッチングする方法などであってもよい。さらに、放電電極2と接地電極3とを各別に形成するのではなく、これらの電極2,3となる導体膜をペースト印刷により一体として絶縁基板1の同一面に形成した後、レーザートリミングなどで導体膜にギャップ4を形成し、あるいは、絶縁基板1を貫通するスリット7を形成して放電電極2と接地電極3とを分割することも可能である。
【0035】
本実施の形態では、放電電極2及び接地電極3を絶縁基板1の表面に形成するとしているが、放電電極2及び接地電極3の一対ずつを絶縁基板1の表裏面それぞれに形成してもよい。また、本実施の形態における放電電極2及び接地電極3は導体膜から形成されているが、酸化し易い導体膜を保護するため、放電電極2及び接地電極3をガラスなどのような保護膜、いわゆるオーバーコート(図示省略)で被覆しておくことが好ましい。
【0036】
このようなオーバーコートを設けた場合には、コロナ放電に伴う電触が起こり難くなり、放電の持続性が向上する。特に、第1や第2の変形例のように、放電電極2及び接地電極3が凸部6を有する場合には、ゴミや水分などの異物が凸部6同士間に付着したことに伴う短絡、つまり、放電電極2と接地電極3とのショートが発生するのを防止する必要上、オーバーコートを設けておく方がよい。
【0037】
(実施の形態2)
図5は実施の形態2にかかるマイナスイオン発生装置の構造を簡略化して示す平面図、図6はその第1変形例を示す平面図であり、図7はその第2変形例を示す斜視図である。また、図8はその第3変形例を示す斜視図、図9はマイナスイオン発生装置の実用的な具体例を示す平面図であり、図10は空気のパッシェン曲線である。なお、図5〜図9において、互いに同一もしくは相当する部品、部分には同一符号を付している。
【0038】
実施の形態2にかかるマイナスイオン発生装置は、図5で示すように、アルミナなどからなる絶縁基板11を具備しており、その同一面には、略矩形状とされた抵抗体膜からなる放電電極12と接地電極13とが並列に形成されている。そして、放電電極12及び接地電極13は、間隔が10μmから100μmまでのギャップ14を挟んで対向している。
【0039】
すなわち、このマイナスイオン発生装置では、酸化ルテニウムやカーボンなどの抵抗体材料をペースト印刷してなる抵抗体膜が放電電極12及び接地電極13であるとされており、これらの両電極12,13間には狭い間隔のギャップ14が形成されている。そして、放電電極12及び接地電極13の表面上の一端部には、銀やニッケルなどの電極材料をペースト印刷してなる電極部、つまり、抵抗体膜と導通する導体膜からなる電極部15,16がそれぞれ形成されている。
【0040】
また、放電電極12には負(マイナス)の電圧を供給する電源17が接続される一方、接地電極13はそのまま接地されている。そこで、電源17から放電電極12に対してマイナスの電圧を供給すると、放電電極12及び接地電極13間で無声コロナ放電が発生し、放電電極12から放出された電子によって空気がイオン化される。そして、プラスイオンは放電電極12に吸引されてしまうため、マイナスイオン発生装置の周囲にはマイナスイオンのみが残る。
【0041】
このマイナスイオン発生装置でも、絶縁基板11上に形成された抵抗体膜からなる放電電極12と接地電極13とが、狭い間隔のギャップ14を挟んで対向している。そのため、放電電極12と接地電極13との電極間距離が大きく変動することは起こらず、電界強度のばらつきが抑制される結果としてイオンの発生量も安定化する。
【0042】
実施の形態2にかかるマイナスイオン発生装置では、以下のような変形例を採用することが可能である。まず、第1変形例を示す図6のように、放電電極12の接地電極13と対向する辺に方形状の凸部18を設ける一方、接地電極13の放電電極12と対向する辺を直線形状のままとする、つまり、凸部18を設けない構造としてもよい。なお、凸部18が方形状に限定されず、三角形状であってもよい。
【0043】
図7で示す第2変形例や図8で示す第3変形例のように、放電電極12及び接地電極13の互いに対向する辺が三角波形状または方形波形状であるとし、これらの辺同士がギャップ14を挟んで交互に入り込みあう構造を採用してもよい。このとき、ただ単に放電電極12及び接地電極13の互いに対向する辺それぞれが、凸部18を有する構造でもよい。このような構造であれば、ギャップ14内へと突出した凸部18で電界集中が起こるため、空気のイオン化が促進される。
【0044】
また、上記したマイナスイオン発生装置におけるギャップ14、つまり、絶縁基板11上に形成された放電電極12及び接地電極13を分割しているギャップ14に代え、絶縁基板11を貫通したスリット(図示省略)を設けてもよい。このようなスリットが設けられたマイナスイオン発生装置では、スリットを通って空気が流れるため、空気のイオン化がより一層促進される。
【0045】
さらに、抵抗体膜からなる放電電極12と接地電極13とを各別に形成するのではなく、これらの電極12,13となる抵抗体膜をペースト印刷で一体として絶縁基板11の同一面に形成しておいた後、レーザートリミングなどで抵抗体膜にギャップ14を形成し、あるいは、絶縁基板11を貫通するスリットを形成して放電電極12と接地電極13とを分割する形成方法も採用可能である。さらにまた、これらの放電電極12及び接地電極13を、オーバーコート(図示省略)で被覆してもよい。
【0046】
ところで、本発明の発明者らが、図9で実用的な具体例として示すマイナスイオン発生装置を製作し、これに関わる測定試験を行ってみたところ、以下のような結果が得られた。すなわち、このマイナスイオン発生装置は、酸化ルテニウム系の抵抗体膜からなる放電電極12及び接地電極13がアルミナからなる絶縁基板11の同一面に形成され、対向する辺同士が三角波形状とされて入り込みあう放電電極12と接地電極13との間に40μmの間隔を有するギャップ14が形成されたものである。なお、放電電極12及び接地電極13は略矩形状であり、その外形サイズは10mm×20mmの大きさとされている。
【0047】
そして、接地電極13の外辺からは屈曲した形状の制限抵抗部19が延出されており、接地電極13と同様の抵抗体膜からなる制限抵抗部19の外端部には、銀系の導体膜からなる電極部16が形成されている。なお、ここでの制限抵抗部19は、放電時の電源17に負荷が掛かり過ぎるのを防止する必要上、その抵抗分により電流制限するものである。また、接地電極13の表面上には導体膜からなる抵抗測定用電極部20が形成される一方、放電電極12の表面上の一端部には導体膜からなる電極部15が形成されている。
【0048】
このマイナスイオン発生装置では電極部15,16間に電圧が印加されることになり、マイナスイオンを発生させる場合は、電源17から放電電極12へとマイナスの電圧が供給される。その結果、放電電極12及び接地電極13間で無声コロナ放電が発生し、放電電極12から放出された電子によって空気がイオン化されるが、プラスイオンは放電電極12に吸引されるため、マイナスイオンのみが残る。なお、電源17からは直流電圧を供給するのが一般的であるが、マイナスの直流バイアスを載せた交流電圧であってもよい。
【0049】
このとき、発明者らの測定によれば、−2kV以下のマイナス電圧を印加しただけでマイナスイオンが発生することが確認されており、ギャップ14の間隔が10μmから100μmであるのに応じてマイナス電圧は概ね−800Vから−2kV前後となることが検証されている。ところで、空気中での放電電圧特性は図10で示すようなパッシェン曲線で表され、放電開始電圧を下げるにはギャップ長を小さくすればよいとされる。
【0050】
しかし、ギャップ長が10μm未満である場合には、パッシェン曲線からも明らかなように、放電開始電圧が大きく上昇するため、ギャップ14の間隔は10μm以上であることが必要となる。そして、マイナスイオンを発生させるのに必要な電圧が−2kV以下でもよい場合には、−5kV程度の高電圧を印加する必要がある場合に比して電源回路や絶縁構造を簡素化できるため、電源17が安価となるばかりか、不用意な放電が発生した場合であっても被害の程度が低減するという利点が確保される。
【0051】
また、発明者らがマイナスイオンの発生量を測定したところ、表1で示すような測定結果が得られた。このマイナスイオン発生量測定は、制限抵抗部19が20MΩとされたマイナスイオン発生装置に風速が3m/sの空気を当てつけ、風下側へ50cm及び100cm離れた位置でのマイナスイオンの単位容積当たり個数を測定したものである。そして、この測定結果からは、印加電圧が低くても十分な量のマイナスイオンが発生していることが分かる。
【0052】
【表1】
【0053】
さらに、一般的には、放電エネルギーが大きいと、人体に有害なオゾンの発生量も多くなるとされている。そこで、上記したマイナスイオン発生量測定と同時にオゾン濃度測定を行ってみたところ、表2で示すような測定結果が得られた。この測定結果によれば、印加電圧の高低に拘わらず、オゾン濃度は測定限界以下であることが確認される。
【0054】
【表2】
【0055】
なお、以上のような構成とされたマイナスイオン発生装置は、図示省略しているが、通気性のある樹脂ケースなどに収納されてユニット化され、高圧線で電源17と接続された後、空気清浄機や空調機器(エアコンディショナ)などに組み込まれる。このとき、マイナスイオン発生装置はその放電電極12が樹脂ケースなどの送風通路にセットされることになり、その結果として空気清浄機や空調機器などからマイナスイオンを含んだ空気が送風される。
【0056】
【発明の効果】
本発明にかかるマイナスイオン発生装置では、絶縁基板上に形成された放電電極と接地電極との間に10μm以上で100μm以下の間隔とされたギャップを設けており、放電電極及び接地電極が平面的に構成されている。従って、これら電極の占有体積が小さくて済み、機器全体を小型化することができる。また、放電電極及び接地電極が狭い間隔のギャップを挟んで対向しており、電極間距離の変動が起こらないため、電界強度のばらつきが抑制されて電界強度が強まり、イオンの発生量が安定化するという利点が確保される。
【0057】
さらに、イオン発生時に供給する印加電圧を大幅に低減することができるという効果も得られる。さらにまた、本発明にかかるマイナスイオン発生装置であれば、放電電極などの変形を防止することが可能となり、かつ、放電電極などの電触を防止して放電持続性の向上を実現できる。なお、本発明のマイナスイオン発生装置では、人体に悪影響を及ぼす可能性があるといわれるオゾンの発生を抑制することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかるマイナスイオン発生装置の構造を簡略化して示す斜視図である。
【図2】その第1変形例を示す斜視図である。
【図3】その第2変形例を示す斜視図である。
【図4】その第3変形例を示す斜視図である。
【図5】実施の形態2にかかるマイナスイオン発生装置の構造を簡略化して示す平面図である。
【図6】その第1変形例を示す平面図である。
【図7】その第2変形例を示す斜視図である。
【図8】その第3変形例を示す斜視図である。
【図9】実施の形態2にかかるマイナスイオン発生装置の実用的な具体例を示す平面図である。
【図10】空気のパッシェン曲線である。
【符号の説明】
1 絶縁基板
2 放電電極
3 接地電極
4 ギャップ
5 電源
6 凸部
7 スリット
11 絶縁基板
12 放電電極
13 接地電極
14 ギャップ
17 電源
18 凸部
Claims (13)
- 絶縁基板と、放電電極と、接地電極とからなるマイナスイオン発生装置であって、
前記放電電極及び前記接地電極を前記絶縁基板の同一面に形成し、かつ、前記放電電極と前記接地電極との間に10μm以上で100μm以下の間隔とされたギャップを設けていることを特徴とするマイナスイオン発生装置。 - 前記放電電極の前記接地電極と対向する辺は凸部を有し、前記接地電極の前記放電電極と対向する辺は直線形状とされていることを特徴とする請求項1に記載のマイナスイオン発生装置。
- 前記放電電極及び前記接地電極の互いに対向する辺は、凸部を有していることを特徴とする請求項1に記載のマイナスイオン発生装置。
- 前記放電電極及び前記接地電極の互いに対向する辺は三角波形状または方形波形状とされており、これらの辺は前記ギャップを挟んで交互に入り込んでいることを特徴とする請求項1に記載のマイナスイオン発生装置。
- 前記ギャップは前記絶縁基板を貫通したスリットであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のマイナスイオン発生装置。
- 前記放電電極及び前記接地電極は導体膜であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のマイナスイオン発生装置。
- 前記放電電極及び前記接地電極は抵抗体膜であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のマイナスイオン発生装置。
- 前記放電電極及び前記接地電極は保護膜で被覆されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のマイナスイオン発生装置。
- 絶縁基板と、放電電極と、接地電極とからなるマイナスイオン発生装置の製造方法であって、
前記放電電極及び前記接地電極をペースト印刷により前記絶縁基板の同一面に形成する工程を含むことを特徴とするマイナスイオン発生装置の製造方法。 - 導体膜または抵抗体膜をペースト印刷により一体として前記絶縁基板の同一面に形成する工程と、前記導体膜または前記抵抗体膜にギャップを形成して前記放電電極と前記接地電極とに分割する工程とを含むことを特徴とする請求項9に記載のマイナスイオン発生装置の製造方法。
- 導体膜または抵抗体膜をペースト印刷により一体として前記絶縁基板の同一面に形成する工程と、前記絶縁基板にスリットを形成して前記導体膜または前記抵抗体膜を前記放電電極と前記接地電極とに分割する工程とを含むことを特徴とする請求項9に記載のマイナスイオン発生装置の製造方法。
- 請求項1〜請求項8のいずれかに記載のマイナスイオン発生装置を具備してなることを特徴とする空気清浄機。
- 請求項1〜請求項8のいずれかに記載のマイナスイオン発生装置を具備してなることを特徴とする空調機器。
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