JP2004191878A - プリズム装置とこれを用いた投写型表示装置、リアプロジェクタ、及びマルチビジョンシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プリズム装置は、ライトバルブ31と第1プリズム32と第2プリズム33とを備える。第1プリズム32と第2プリズム33とは空気層35を挟んで結合されている。第1プリズム32の第3面38から入射した光36は、空気層35との界面である第1プリズム32の第2面37で全反射しライトバルブ31に入射する。ライトバルブ31を反射した画像形成光40は空気層35を通過し第2プリズム33の第2面41から出射する。空気層35を形成する第1プリズム32の第2面37と第2プリズム33の第1面39のうちの少なくとも一方に、入射光の波長より小さいピッチの周期構造が形成されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリズム装置、及びこれを用いた投写型表示装置、リアプロジェクタ、マルチビジョンシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
大画面映像を得るために、ライトバルブ上に映像信号に応じた光学像を形成し、その光学像に光を照射し投写レンズによりスクリーン上に拡大投写する方法が従来よりよく知られている。ライトバルブとして、映像信号に応じて光の進行方向を制御することにより画像を形成する反射型の空間光変調素子を用いれば光利用効率の高い高輝度の投写画像を表示できる。
【0003】
反射型ライトバルブを用いた投写型表示装置の光学系の従来の構成例を図11に示す。ランプ1a、凹面鏡1bで光源1が構成されている。凹面鏡1bは楕円面鏡であり、ガラス製基材の内面に赤外光を透過させ可視光を反射させる光学多層膜を蒸着したものである。ランプ1aはその発光体の中心が凹面鏡1bの第1焦点f1に位置するように配置されている。ランプ1aから放射される光は凹面鏡1bにより反射され、凹面鏡1bの第2焦点f2に発光体像を形成し、第2焦点f2を通過した後、リレーレンズ2に入射する。リレーレンズ2を出射した光は全反射ミラー3によって反射され、フィールドレンズ4を経て全反射プリズム6に入射する。全反射プリズム6は2つの単体プリズムを空気層8を介して配置したものである。全反射プリズム6への入射光は空気層8の界面によって全反射してライトバルブ5に入射する。ライトバルブ5は映像信号に応じて画素ごとに光の進行方向を制御して反射角を変化させることにより光学像を形成する。ライトバルブ5からの反射光は、プリズム6を透過後、投写レンズ7に入射し、ライトバルブ5上の光学像は投写レンズ7によりスクリーン(図示せず)上に拡大投写される。ここで、全反射プリズム6の構成と作用について図12を用いて以下に説明する(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
全反射プリズム6は第1プリズム12と第2プリズム13とで構成される。第1プリズム12の第1面14に近接してライトバルブ5が配置され、第1プリズム12の第2面15は第2プリズム13の第1面17と空気層8を形成している。第2プリズム13の第2面18は、第1プリズム12の第1面14と平行であり、第2プリズム13の第3面19は第2面18と垂直である。第1プリズム12の第3面16から入射した光21は第1プリズム12の第2面15で全反射してライトバルブ5に斜め方向から入射する。投写画像として反射される光22はライトバルブ5に対して垂直に進行する。また、不要光として反射される光23,24は光22とは異なる角度で進行するが、このうち光24は第2プリズム13の第3面19で反射されて投写レンズ側に進行し、光23は第2プリズム13の第3面19で反射されることなく直接第2プリズム13の第2面18から出射する。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−010045号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の構成の、図12に示した全反射プリズム6を用いる場合、全反射プリズム6の全反射面(第1プリズム12の第2面)15は投写レンズ7の光軸(及びライトバルブ5の法線)に対して斜めに傾いて配置される。一般に光学界面での反射は入射角度が大きいほど大きくなる。図11に示した光学系では、ライトバルブ5で画像形成光として反射された光22の主光線が光学界面15,17を比較的大きな入射角度で通過するので、この面での反射は大きく、これらの光学界面での反射防止処理が必要である。
【0007】
図13に一般的な5層反射防止膜の特性を示す。縦軸は反射率、横軸は光線の波長を示す。条件Aは入射角0度のとき、条件Bは入射角56.5度の場合である。入射角が大きくなると反射防止帯域が狭くなるとともに、反射率が増加する。従って、投写光学系の透過率は低下する。
【0008】
従って、従来の全反射プリズム6には、空気層を挟む界面での透過率低下及び透過帯域の狭帯域化によって光学系全体の透過率が低下して表示画像の輝度が低下したり、空気界面での不要反射光の発生によりコントラストが低下したり、透過帯域の狭帯域化や不要反射光の発生により色純度が低下したりするなど、画質が著しく劣化するという課題があった。
【0009】
本発明は、このような従来の上記課題を考慮し、透過特性が改善され、その結果、コントラストが良好で高画質映像を実現可能にするプリズム装置、およびそのプリズム装置を用いた用いた投写型表示装置、リアプロジェクタ、マルチビジョンシステムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を本発明の第1のプリズム装置は、ライトバルブと、前記ライトバルブ側から順に設けられた第1プリズム及び第2プリズムとを備え、前記第1プリズムと前記第2プリズムとは空気層を挟んで結合され、前記第1プリズムは、前記ライトバルブに近接する第1面と、前記第2プリズムとの間に前記空気層を形成する第2面と、光が入射する第3面とを有し、前記第2プリズムは、前記第1プリズムとの間に前記空気層を形成する第1面と、前記ライトバルブからの反射光が出射し、かつ前記第1プリズムの前記第1面と略平行な第2面と、第3面とを有し、前記第1プリズムの前記第2面と前記第2プリズムの前記第1面のうちの少なくとも一方に、入射光の波長より小さいピッチの周期構造を有することを特徴とする。
【0011】
本発明の第2のプリズム装置は、ライトバルブと、第1プリズムと、第2プリズムと、貼り合わせ透明板とを備え、前記ライトバルブ側から順に、前記第1プリズム、前記貼り合わせ透明板、前記第2プリズムが配置されており、前記貼り合わせ透明板は、前記第1及び第2プリズムと屈折率が実質的に等しい第1透明基板と第2透明基板とが、空気層を挟んで結合されてなり、前記第1プリズム及び前記第1透明基板、前記第2プリズム及び前記第2透明基板は、それぞれ透明接着剤で接合されており、前記第1プリズムは、前記ライトバルブに近接する第1面と、前記第1透明基板と接合されている第2面と、光が入射する第3面とを有し、前記第2プリズムは、前記第2透明基板と接合されている第1面と、前記ライトバルブからの反射光が出射し、かつ前記第1プリズムの前記第1面と略平行な第2面と、第3面とを有し、前記第1透明基板及び前記第2透明基板の前記空気層と接する面のうちの少なくとも一方に、入射光の波長より小さいピッチの周期構造を有することを特徴とする。
【0012】
本発明の第3のプリズム装置は、ライトバルブと、前記ライトバルブ側から順に設けられた第1プリズム、第2プリズム、及び第3プリズムとを備え、前記第1プリズムと前記第2プリズム、及び前記第2プリズムと前記第3プリズムは、それぞれ空気層を挟んで結合され、前記第1プリズムは、前記ライトバルブに近接する第1面と、前記第2プリズムとの間に前記空気層を形成する第2面と、前記ライトバルブからの反射光が入射する第3面とを有し、前記第2プリズムは、前記第1プリズムとの間に前記空気層を形成する第1面と、前記第3プリズムとの間に前記空気層を形成する第2面と、光が入射する第3面とを有し、前記第3プリズムは、前記第2プリズムとの間に前記空気層を形成する第1面と、前記ライトバルブからの反射光が出射し、かつ前記第1プリズムの前記第1面と略平行な第2面と、第3面とを有し、前記第1プリズムの前記第2面、前記第2プリズムの前記第1面、前記第2プリズムの前記第2面、及び前記第3プリズムの前記第1面のうちの少なくとも一つに、入射光の波長より小さいピッチの周期構造を有することを特徴とする。
【0013】
本発明の第4のプリズム装置は、ライトバルブと、第1プリズムと、第2プリズムと、第3プリズムと、第1貼り合わせ透明板と、第2貼り合わせ透明板とを備え、前記ライトバルブ側から順に、前記第1プリズム、前記第1貼り合わせ透明板、前記第2プリズム、第2貼り合わせ透明板、及び前記第3プリズムが配置されており、前記第1及び第2貼り合わせ透明板は、いずれも前記第1〜第3プリズムと屈折率が実質上等しい第1透明基板と第2透明基板とが、空気層を挟んで結合されてなり、前記各透明基板と、これと隣り合う前記プリズムとは透明接着剤で接合されており、前記第1プリズムは、前記ライトバルブに近接する第1面と、前記第1貼り合わせ透明板の前記第1透明基板と接合されている第2面と、前記ライトバルブからの反射光が入射する第3面とを有し、前記第2プリズムは、前記第1貼り合わせ透明板の前記第2透明基板と接合されている第1面と、前記第2貼り合わせ透明板の前記第1透明基板と接合されている第2面と、光が入射する第3面とを有し、前記第3プリズムは、前記第2貼り合わせ透明板の前記第2透明基板と接合されている第1面と、前記ライトバルブからの反射光が出射し、かつ前記第1プリズムの前記第1面と略平行な第2面と、第3面とを有し、前記第1貼り合わせ透明板の前記第1及び第2透明基板、及び前記第2貼り合わせ透明板の前記第1及び第2透明基板の前記空気層と接する面のうちの少なくとも一つに、入射光の波長より小さいピッチの周期構造を有することを特徴とする。
【0014】
次に、本発明の投写型表示装置は、本発明の上記第1から第4のいずれかのプリズム装置と、光源と、投射レンズとを備え、前記光源からの光が前記プリズム装置に入射し、前記ライトバルブで変調された後、前記プリズム装置を出射し、前記投写レンズにより投写されることを特徴とする。
【0015】
また、本発明のリアプロジェクタは、本発明の前記投写型表示装置と、前記投写型表示装置から投写された光を折り曲げるミラーと、前記投写された光を透過散乱させて画像を表示する透過型スクリーンとを少なくとも備える。
【0016】
更に、本発明のマルチビジョンシステムは、複数の本発明の前記投写型表示装置と、前記投写型表示装置と一対一に対応する複数の透過型スクリーンと、複数の前記投写型表示装置に映像信号を供給する映像信号供給手段とを少なくとも備える。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の第1から第4のプリズム装置は、隣り合うプリズムの間の空気層を形成する対向する2面のうちの少なくとも一方に、入射光の波長より小さいピッチの周期構造を有する。ここで、入射光の波長が幅を有する場合には、周期構造のピッチは入射光の波長帯の下限波長値より小さいことが必要である。また、周期構造のピッチとは、周期構造が多数の微細構造体の二次元的な配列により構成されている場合には、最も密な配列方向におけるピッチを意味する。
【0018】
これにより、臨界角以上の入射角で入射する第1の光に対しては、空気層との界面での全反射特性を維持しながら、前記第1の光より相対的に小さな入射角で入射する第2の光(画像形成光)に対しては、該界面での反射を入射光の波長帯域のほぼ全域にわたって抑制することができる。その結果、前記第2の光の透過特性が改善されたプリズム装置を提供できる。従って、このようなプリズム装置を用いて画像表示装置を構成することにより、明るく、コントラストが良好な高画質の画像表示を実現できる。
【0019】
本発明の上記第1及び第2のプリズム装置において、前記ライトバルブに空気中から入射する場合の照明光の入射角をθ0、光線が空気中から前記プリズムに前記入射角θ0で入射した場合の前記プリズム中での屈折角をθ1、前記プリズム中の臨界角をθ2、前記第1プリズムの前記第2面と前記第3面とがなす角度をθ3、前記第2プリズムの前記第1面と前記第2面とがなす角度をθ4、前記プリズムの屈折率をnとすると、以下の式(1)〜式(4)を満たしていることが好ましい。
【0020】
n・sinθ1=sinθ0 ・・・(1)
sinθ2=1/n ・・・(2)
θ3=θ1/2+θ2 ・・・(3)
θ4=θ2−θ1/2 ・・・(4)
これにより、画像形成光を効率よく第2プリズムの第2面から出射させることができる。
【0021】
本発明の上記第3及び第4のプリズム装置において、前記ライトバルブに空気中から入射する場合の照明光の入射角をθ0、光線が空気中から前記プリズムに前記入射角θ0で入射した場合の前記プリズム中での屈折角をθ1、前記プリズム中の臨界角をθ2、前記第2プリズムの前記第2面と前記第3面とがなす角度をθ3、前記第3プリズムの前記第1面と前記第2面とがなす角度をθ4、前記ライトバルブから出射する光線の空気中での出射角をθ5、前記第1プリズムの前記第1面と前記第2面とがなす角度をθ6、前記プリズムの屈折率をnとすると、以下の式(5)〜式(9)を満たしていることが好ましい。
【0022】
n・sinθ1=sinθ0 ・・・(5)
sinθ2=1/n ・・・(6)
θ3=θ1/2+θ2 ・・・(7)
θ4=θ2−θ1/2 ・・・(8)
θ6≧θ2−θ5 ・・・(9)
これにより、画像形成光を効率よく第3プリズムの第2面から出射させることができる。また、不要光を全反射させて第2、第3プリズム内に入射するのを防止することができる。
【0023】
本発明の上記第3及び第4のプリズム装置において、前記第1プリズムの前記第3面に光吸収手段を備えることが好ましい。これにより、不要光を光吸収手段に吸収させることができる。
【0024】
あるいは、本発明の上記第3及び第4のプリズム装置において、前記第1プリズムの前記第3面が研磨面又は鏡面であることが好ましい。これにより、不要光を前記第1プリズムの前記第3面からプリズム装置外に出射させることができる。
【0025】
本発明の上記第1〜第4のプリズム装置において、前記ライトバルブは反射型であり、映像信号に応じて画素ごとに光の進行方向を制御することにより画像を形成する空間光変調素子であることが好ましい。これにより、画像形成光のみを所定の方向に導くことができ、画像形成装置への適用が容易となる。
【0026】
本発明の上記第1〜第4のプリズム装置において、前記空気層と接する対向する2面の光学有効領域外に金属又は誘電体からなる薄膜が形成されており、前記薄膜が前記空気層の厚さを規制することが好ましい。これにより、空気層の厚みや空気層を形成する対向2面の平行度の管理が容易且つ高精度に行えるので、光学特性が高度に安定したプリズム装置を提供できる。
【0027】
本発明の上記第1〜第4のプリズム装置において、前記薄膜は、フッ化マグネシウム、二酸化シリコン、又は二酸化チタンからなることが好ましい。これらの材料は汎用性があり、かつ被形成基板であるガラスと同等の特性をもつので、温度膨張、耐久性などの面で有利である。
【0028】
本発明の上記第1〜第4のプリズム装置において、前記周期構造は、入射光の波長の1/2以下のピッチを有することが好ましい。これにより、空気層との界面での透過/反射特性の入射角依存性、波長依存性を一層低減でき、光の透過特性が向上する。
【0029】
本発明の上記第1〜第4のプリズム装置において、前記周期構造は、そのピッチの1倍以上、更には3倍以上の高さを有することが好ましい。これにより、光の透過特性が一層向上する。
【0030】
本発明の上記第1〜第4のプリズム装置において、前記周期構造を構成する一単位が錐体であることが好ましい。これにより、空気界面で屈折率が連続的に変化するので、広がりを有する光束に対しても均一な透過特性が得られる。
【0031】
本発明の上記第1〜第4のプリズム装置において、前記周期構造を構成する一単位の底面形状が略正6角形であることが好ましい。これにより、周期構造を高充填率で配置できるので、光の透過特性が一層向上する。
【0032】
本発明の上記第1〜第4のプリズム装置において、前記入射光の波長帯の下限値が400nm、更には430nm、特に450nmであることが好ましい。これにより、可視光帯のほぼ全域にわたって良好な透過特性が得られる。
【0033】
次に、本発明の投写型表示装置は、本発明の上記第1から第4のいずれかのプリズム装置と、光源と、投射レンズとを備え、前記光源からの光が前記プリズム装置に入射し、前記ライトバルブで変調された後、前記プリズム装置を出射し、前記投写レンズにより投写される。これにより、明るく、コントラストが良好な高画質の画像表示を実現できる。
【0034】
本発明の上記の投写型表示装置が、前記光源からの光が入射して青、緑、赤の3色に時間的に制限して出射する時分割色分離手段を更に備え、前記ライトバルブは入射する光の色に応じた光学像を形成することが好ましい。これにより、高画質のカラー画像表示が可能になる。
【0035】
更に、本発明のリアプロジェクタは、本発明の前記投写型表示装置と、前記投写型表示装置から投写された光を折り曲げるミラーと、前記投写された光を透過散乱させて画像を表示する透過型スクリーンとを少なくとも備える。これにより、明るく、コントラストが良好な高画質の画像表示を実現できる。
【0036】
また、本発明のマルチビジョンシステムは、複数の本発明の上記投写型表示装置と、前記投写型表示装置と一対一に対応する複数の透過型スクリーンと、複数の前記投写型表示装置に映像信号を供給する映像信号供給手段とを少なくとも備える。これにより、大画面でありながら、明るく、コントラストが良好な高画質の画像表示を実現できる。
【0037】
本発明の上記のマルチビジョンシステムにおいて、前記映像信号供給手段は、一の画像の映像信号を分割して、分割された異なる映像信号を複数の前記投写型表示装置にそれぞれ供給し、複数の前記透過型スクリーン全体で前記一の画像を表示するように構成されていても良い。これにより、複数枚の透過型スクリーンで一の大画面を形成でき、しかも明るく、コントラストが良好で、画面全体において表示品質の均一性に優れた高画質の画像表示を実現できる。
【0038】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図11を用いて説明する。
【0039】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係るプリズム装置の構成を示したものであり、同図を参照しならが、本実施の形態の構成及び動作を述べる。
【0040】
同図において、31はライトバルブとしての空間光変調素子、44は全反射プリズムである。
【0041】
空間光変調素子31は、例えば、光学像面に多数の画素が配列形成され、各画素に映像信号に応じて傾斜角を独立して変更できる反射ミラーが備えられたデジタルミラーデバイスである。空間光変調素子31に入射する照明光36のうち画像形成する画素に入射した光は空間光変調素子31の光学像面の法線方向と平行な光学軸43に沿って反射され、画像形成に寄与しない画素に入射した光は不要光45として光学軸43とは異なる方向に反射される。
【0042】
全反射プリズム44は、空間光変調素子31側から順に、第1プリズム32、第2プリズム33の2個の三角プリズムで構成されている。プリズム32,33間には薄い空気層35が形成されている。プリズム32,33の材質はいずれも光学ガラスであり、屈折率は1.516である。
【0043】
第1プリズム32は、空間光変調素子31に近接する第1面34と、第2のプリズム33との間に空気層35を形成し、照明光36を全反射して空間光変調素子31へプリズム中の屈折角θ1で入射させる第2面37と、外部から照明光36が入射する第3面38とを有する。
【0044】
第2プリズム33は、第1プリズム32との間に空気層35を形成する第1面39と、空間光変調素子31で反射され、空気層35を通過した画像形成光40が出射する第2面41と、第3面42とを有する。
【0045】
第1プリズム32は、入射光36を空間光変調素子31に斜めから入射させ、投写画像として用いる反射光40の主光線が空間光変調素子31と垂直な光学軸43と平行になるように構成されている。
【0046】
全反射プリズム44全体として、投写光学軸43方向で平行平面とするため、第1プリズム32の第1面34と第2プリズム33の第2面41とは、それぞれ空間光変調素子31の光学像面と平行である。
【0047】
第2プリズム33の第3面42は、空間光変調素子31からの不要光45を吸収もしくは反射しないように、空間光変調素子31からの不要光45の主光線方向と略平行である。
【0048】
ここで、第1プリズム32の第2面37及び第2プリズム33の第1面39の有効領域には、空間光変調素子31から出射し、これらの面に入射する光線の波長より小さい周期を有する微小な突起群(周期構造)が形成されている。具体的には、図2に示すような、ピッチp1,高さh1の微細な突起群が形成されている。
【0049】
各突起は、ピッチp1が250nm以下、高さh1が750nmの錐体である。これら錐体は、基材上に塗布したレジストに対し、電子ビーム露光法を用いて、レジスト層を露光、現像を繰り返し行うことにより形成される。これにより、面37、39には図2に示すような周期構造をもつ微小な錐体群を形成できる。
【0050】
このような使用波長以下のピッチp1を有する微小構造体からなる周期構造を形成することで、入射光に対し見かけ上、屈折率を連続的に変化させることができ、入射角依存性、波長依存性の小さい反射防止機能面を形成でき、反射率が低減される。しかしながら、このような微小な周期構造を有する面は、屈折率が高い媒質から屈折率が低い媒質方向へ光が入射する場合、入射角が臨界角以上に大きいと全反射する特性は反射防止処理を施さない場合と同様である。
【0051】
第1プリズム32に入射する照明光36は第1のプリズム32の第2面37で全反射し、ライトバルブ31に入射するとともに、ここで反射された画像形成光40は第1プリズム32の第2面37及び第2プリズム33の第1面39を通過して全反射プリズム44を出射する。このとき、画像形成光40は、このような周期構造により、そのほぼ全波長帯において空気層35との界面である面37,39での反射により低減されることがない。これにより、明るい、色再現性のよい映像が得られる。
【0052】
周期的な微細構造体は、ピッチp1が入射する光の波長(以下、「使用波長」)以下であればよい。ピッチp1が使用波長の1/2以下であれば界面での入射角依存性、波長依存性を一層低減でき、光の透過特性が向上するのでより好ましい。また、微細構造体の高さh1は、好ましくはピッチp1以上、より好ましくはピッチp1の3倍以上である。このように高さh1が高いほど、光の透過特性が一層向上する。
【0053】
周期構造を構成する一単位である微細構造体の形状は、図2に示すような円錐形状に限定されず、図3(A)に示すような円柱形状や、図3(B)に示すような角錐形状であっても良い。あるいは、中心軸を通る高さ方向の断面形状が略正弦波状である、錐体に近似した形状であっても良い。但し、微小構造体が錐体やそれに近似した形状であれば、空気界面で屈折率が連続的に変化するのでより望ましい。
【0054】
隣り合う微小構造体との間隔は小さい方が好ましい。隣り合う微小構造体の間の平面部分は、従来と同様の反射特性を有するからである。また、微小構造体の底面形状は、円形、楕円形の他、四角形、六角形、三角形などの多角形などのいずれであっても良いが、正六角形であれば、微細構造体の充填率が最大となるので、入射光に対する反射抑制効果は一層向上する。
【0055】
いずれの構造でも、透過光に対し、周期構造が形成された面で、ごく緩やかに屈折率が変化するのと同等の効果をもつので、反射が低減される。このような周期的な微細構造体は、通常の反射防止膜より帯域の広い、入射角依存性の小さい反射防止手段となる。
【0056】
第1プリズム32の第2面37と第2プリズム33の第1面39とはスペーサ45,46によりその面間隔(空気層35の厚み)が規制されて固定されている。スペーサ45,46は蒸着により形成された金属又は誘電体からなる薄膜である。スペーサ45,46は、第1プリズム32の第2面37、第2プリズム33の第1面39の光学有効領域外の全体に設けられる必要は無く、4隅に形成されていればよい。本実施の形態では、スペーサ45,46は蒸着法により形成された誘電体膜からなり、第1プリズム32の第2面37と第2プリズム33の第1面39との間の間隔は約5μmである。
【0057】
スペーサ45,46の形成時には、光学有効領域には遮蔽を施し、周期構造形成領域内に金属もしくは誘電体が付着しないようにする。また、4隅に形成するスペーサ45,46は均一厚さの薄膜とする。通常光学薄膜の蒸着では厚み精度は数nm程度であり、誤差はきわめて小さく、その結果、きわめて平行度の高い空気層35が形成できる。
【0058】
スペーサ層45,46を構成する材料としては、特性が安定で、安価なものが好ましいが、特に二酸化シリコン、二酸化チタン、フッ化マグネシウムは、反射防止膜の蒸着時にも良く用いられており、汎用性があり、かつ基板であるガラスと同等の特性をもつので、温度膨張、耐久性などの面で有利である。
【0059】
ここで、第1プリズム32及び第2プリズム33の屈折率をnとし、照明光36の空間光変調素子31への空気中の入射角をθ0、プリズム中の屈折角をθ1とすると、以下の式(1)が成り立つ。
【0060】
【数10】
n・sinθ1=sinθ0 ・・・(1)
【0061】
また、第1プリズム32中を進行する照明光36が、空気との界面(第1プリズム32の第2面37)で全反射される臨界角θ2は、以下の式(2)で表すことが出来る。
【0062】
【数11】
sinθ2=1/n ・・・(2)
【0063】
また、第1プリズム32の第2面37と第3面38とがなす角度θ3は、照明光36が第2面37で全反射されてプリズム中の屈折角θ1で空間光変調素子31側へ進行するようにするために、以下の条件式(3)を満たす必要がある。
【0064】
【数12】
θ3=θ1/2+θ2 ・・・(3)
【0065】
さらに、第2プリズム33の第1面39と第2面41とがなす角度θ4は、画像形成光40が出射する第2面41を空間光変調素子31の光学像面及び第1プリズム32の第1面34と互いに平行とするため、以下の条件式(4)を満たす必要がある。
【0066】
【数13】
θ4=θ2−θ1/2 ・・・(4)
【0067】
第1プリズム32の第1面34及び第3面38、第2プリズム33の第2面41には誘電体多層膜による反射防止膜が形成されている。反射防止膜は、可視光帯域である400〜700nm全体で反射を低減できるよう、3層もしくは5層以上で構成される。この多層膜の材料として二酸化チタン、フッ化マグネシウム、二酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムなどが用いられる。蒸着は通常毎秒1nm程度の厚みを形成するように行う。面34,38,41に入射する光線の入射角は小さく、通常の反射防止膜でも十分有効である。コストに応じて、入射光の波長より小さい前記の周期構造による反射防止構造としてもよい。
【0068】
本実施の形態によれば、画像形成光の透過特性が改善された、コンパクトな全反射プリズム44が実現できる。
【0069】
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2に係るプリズム装置の構成を示したものであり、同図を参照しながら本実施の形態の構成及び動作を述べる。
【0070】
同図において、51はライトバルブとしての空間光変調素子、66は全反射プリズムである。
【0071】
空間光変調素子51は、例えば、光学像面に多数の画素が配列形成され、各画素に映像信号に応じて傾斜角を独立して変更できる反射ミラーが備えられたデジタルミラーデバイスである。空間光変調素子51に入射する照明光61のうち画像形成する画素に入射した光は空間光変調素子51の光学像面の法線方向と平行な光学軸70に沿って反射され、画像形成に寄与しない画素に入射した光は不要光69として光学軸70とは異なる方向に反射される。
【0072】
全反射プリズム66は、空間光変調素子51側から順に、第1プリズム52、貼り合わせ透明板67、第2プリズム53で構成されている。プリズム52,53及び貼り合わせ透明板67の材質はいずれも光学ガラスであり、屈折率は1.516である。
【0073】
貼り合わせ透明板67は、2枚の第1,第2透明基板55,56をスペーサ57,58を間に介して結合してなり、スペーサ57,58により透明基板55,56間の面間隔が規制されて薄い空気層59が形成されている。
【0074】
第1プリズム52は、空間光変調素子51に近接する第1面54と、貼り合わせ透明板67を構成する第1透明基板55に接合される第2面60と、外部から照明光61が入射する第3面62とを有する。第1プリズム52と第1透明基板55とは透明接着剤により接合されている。
【0075】
第2プリズム53は、貼り合わせ透明板67を構成する第2透明基板56と接合される第1面68と、空間光変調素子51で反射され、空気層59を通過した画像形成光65が出射する第2面63と、第3面64とを有する。第2プリズム53と第2透明基板56とは透明接着剤により接合されている。
【0076】
第1プリズム52及び第1透明基板55は、入射光61を空間光変調素子51に斜めから入射させ、投写画像として用いる反射光65の主光線が空間変調素子51と垂直な光学軸70と平行になるように構成されている。
【0077】
全反射プリズム66全体として、投写光学軸70方向で平行平面とするため、第1プリズム52の第1面54と第2プリズム53の第2面63とは、それぞれ空間光変調素子51の光学像面と平行である。
【0078】
第2プリズム53の第3面64は、空間光変調素子51からの不要光69を吸収もしくは反射しないように、空間光変調素子51からの不要光69の主光線方向と略平行である。
【0079】
第1,第2透明基板55,56の空気層59との界面側の面の有効領域には、空間光変調素子51から出射し、これらの面に入射する光線の波長より小さい周期を有する、実施の形態1で説明したのと同様の微小な突起群(周期構造)が形成されている。具体的には、図2に示すような、ピッチp1,高さh1の微細な突起群が形成されている。
【0080】
各突起は、ピッチp1が250nm以下、高さh1が300nmの錐体である。この突起群は、実施の形態1と同様に、基材上に塗布したレジストに対し、電子ビーム露光法などで形成される。
【0081】
このような使用波長以下のピッチp1を有する微小構造体からなる周期構造を形成することで、入射光に対し見かけ上、屈折率を連続的に変化させることができ、入射角依存性、波長依存性の小さい反射防止機能面を形成でき、反射率が低減される。しかしながら、このような微小な周期構造を有する面は、屈折率が高い媒質から屈折率が低い媒質方向へ光が入射する場合、入射角が臨界角以上に大きいと全反射する特性は反射防止処理を施さない場合と同様である。
【0082】
第1プリズム52に入射する照明光61は第1透明基板55の空気層59との界面で全反射し、ライトバルブ51に入射するとともに、ここで反射された画像形成光65は第1透明基板55及び第2透明基板56を通過して全反射プリズム66を出射する。このとき、画像形成光65は、このような周期構造により、そのほぼ全波長帯において空気層59との界面での反射により低減されることがない。これにより、明るい、色再現性のよい映像が得られる。
【0083】
周期的な微細構造体は、ピッチp1が入射する光の波長(以下、「使用波長」)以下であればよい。ピッチp1が使用波長の1/2以下であれば界面での入射角依存性、波長依存性を一層低減でき、光の透過特性が向上するのでより好ましい。また、微細構造体の高さh1は、好ましくはピッチp1以上、より好ましくはピッチp1の3倍以上である。このように高さh1が高いほど、光の透過特性が一層向上する。
【0084】
周期構造を構成する一単位である微細構造体の形状は、図2に示すような円錐形状に限定されず、図3(A)に示すような円柱形状や、図3(B)に示すような角錐形状であっても良い。あるいは、中心軸を通る高さ方向の断面形状が略正弦波状である、錐体に近似した形状であっても良い。但し、微小構造体が錐体やそれに近似した形状であれば、空気界面で屈折率が連続的に変化するのでより望ましい。
【0085】
隣り合う微小構造体との間隔は小さい方が好ましい。隣り合う微小構造体の間の平面部分は、従来と同様の反射特性を有するからである。また、微小構造体の底面形状は、円形、楕円形の他、四角形、六角形、三角形などの多角形などのいずれであっても良いが、正六角形であれば、微細構造体の充填率が最大となるので、入射光に対する反射抑制効果は一層向上する。
【0086】
いずれの構造でも、透過光に対し、周期構造が形成された面で、ごく緩やかに屈折率が変化するのと同等の効果をもつので、反射が低減される。このような周期的な微細構造体は、通常の反射防止膜より帯域の広い、入射角依存性の小さい反射防止手段となる。
【0087】
貼り合わせ透明板67の薄い空気層59を形成するためのスペーサ57,58は蒸着により形成された金属又は誘電体からなる薄膜である。スペーサ57,58は、2枚の透明基板55,56の空気層59側の面の光学有効領域外全体に設けられる必要は無く、4隅に形成されていればよい。本実施の形態では、スペーサ57,58は蒸着法により形成された誘電体膜からなり、透明基板55,56の面間隔は約5μmである。
【0088】
第1の実施の形態と同様に、スペーサ57,58は、光学有効領域を遮蔽した状態で形成するのが好ましく、蒸着法によれば精度のよいスペーサを実現できる。
【0089】
全反射プリズム66における各角度条件は、実施の形態1と同様に、式(1)〜式(4)を満たすことが好ましい。
【0090】
第1プリズム52の第1面54及び第3面62、第2プリズム53の第2面63には誘電体多層膜による反射防止膜が形成されている。反射防止膜は、可視光帯域である400〜700nm全体で反射を低減できるよう、3層もしくは5層以上で構成される。この多層膜の材料として二酸化チタン、フッ化マグネシウム、二酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムなどが用いられる。蒸着は通常毎秒1nm程度の厚みを形成するように行う。面54,62,63に入射する光線の入射角は小さく、通常の反射防止膜でも十分有効である。コストに応じて、入射光の波長より小さい前記の周期構造による反射防止構造としてもよい。
【0091】
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様に、画像形成光の透過特性が改善された、コンパクトな全反射プリズム66が実現できる。また、周期構造を第1,第2プリズムに直接形成するのではなく、透明基板55,56に形成するので、反射防止効果の高い薄い空気層を容易且つ安価に形成できる。
【0092】
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3に係るプリズム装置の構成を示したものであり、同図を参照しならが、本実施の形態の構成及び動作を述べる。
【0093】
同図において、81はライトバルブとしての空間光変調素子、101は全反射プリズムである。
【0094】
空間光変調素子81は、例えば、光学像面に多数の画素が配列形成され、各画素に映像信号に応じて傾斜角を独立して変更できる反射ミラーが備えられたデジタルミラーデバイスである。空間光変調素子81に入射する照明光96のうち画像形成する画素に入射した光は空間光変調素子81の光学像面の法線方向と平行な光学軸に沿って反射され(画像形成光97)、画像形成に寄与しない画素に入射した光は不要光98として画像形成光97とは異なる方向に反射される。
【0095】
全反射プリズム101は、空間光変調素子81側から順に、第1プリズム82、第2プリズム83、第3プリズム84の3個の三角プリズムで構成されている。プリズム82,83の間及びプリズム83,84の間にはそれぞれ薄い空気層94,95が形成されている。プリズム82,83,84の材質はいずれも光学ガラスであり、屈折率は1.516である。
【0096】
第1プリズムは82は、空間光変調素子31に近接する第1面85と、第2プリズム83との間に空気層94を形成し、空間光変調素子81で反射される画像形成光97を透過し、画像形成光97の主光線に対して角度θ5で反射される不要光98を全反射する第2面86と、第2面86で反射された不要光98が入射する第3面87とを有する。
【0097】
第2プリズム83は、第1プリズム82との間に空気層94を形成する第1面88と、第3プリズム84との間に空気層95を形成し、画像形成光97を透過し、照明光96を全反射して空間光変調素子81へプリズム中の屈折角θ1で入射させる第2面89と、外部から照明光96が入射する第3面90とを有する。
【0098】
第3プリズム84は、第2プリズム83との間に空気層95を形成する第1面91と、空間光変調素子81から反射された画像形成光97が出射する第2面92と、第2面92と直角をなす第3面93とを有する。
【0099】
第2プリズム83は、入射光96を空間光変調素子81に斜めから入射させ、投写画像として用いる反射光97の主光線が空間光変調素子81と垂直な光学軸と平行になるように構成されている。
【0100】
また、第1プリズム82は、空間光変調素子81からの不要光98をその第2面86で全反射させ、投写レンズ及びスクリーン側に進行させない作用を有する。
【0101】
全反射プリズム101全体として、投写光学軸方向で平行平面とするため、第1プリズム82の第1面85と第3プリズム84の第2面92は、それぞれ空間光変調素子81の光学像面と平行である。
【0102】
薄い空気層94、95を形成する第1プリズムの第2面86、第2プリズム83の第1面88、第2プリズム83の第2面89、第3プリズム84の第1面91の各有効領域には,これらの面に入射する光線の波長より小さい周期を有する、実施の形態1で説明したのと同様の微小な突起群(周期構造)が形成されている。
【0103】
このような使用波長以下のピッチp1を有する微小構造体からなる周期構造を形成することで、入射光に対し見かけ上、屈折率を連続的に変化させることができ、入射角依存性、波長依存性の小さい反射防止機能面を形成でき、反射率が低減される。しかしながら、このような微小な周期構造を有する面は、屈折率が高い媒質から屈折率が低い媒質方向へ光が入射する場合、入射角が臨界角以上に大きいと全反射する特性は反射防止処理を施さない場合と同様である。
【0104】
第2プリズム83に入射する照明光96は第2プリズム83の第2面89で全反射した後、第2プリズム83の第1面88、第1プリズム82の第2面86を通過してライトバルブ81に入射するとともに、ここで反射された画像形成光97は第1プリズム82の第2面86、第2プリズム83の第1面88、第2プリズム83の第2面89、第3プリズム84の第1面91を順に大きな入射角で通過して全反射プリズム101を出射する。このとき、画像形成光97は、このような周期構造により、そのほぼ全波長帯において空気層94,95との界面で反射により低減されることがない。これにより、明るい、色再現性のよい映像が得られる。
【0105】
周期的な微細構造体は、ピッチp1が入射する光の波長(以下、「使用波長」)以下であればよい。ピッチp1が使用波長の1/2以下であれば界面での入射角依存性、波長依存性を一層低減でき、光の透過特性が向上するのでより好ましい。また、微細構造体の高さh1は、好ましくはピッチp1以上、より好ましくはピッチp1の3倍以上である。このように高さh1が高いほど、光の透過特性が一層向上する。
【0106】
周期構造を構成する一単位である微細構造体の形状は、図2に示すような円錐形状に限定されず、図3(A)に示すような円柱形状や、図3(B)に示すような角錐形状であっても良い。あるいは、中心軸を通る高さ方向の断面形状が略正弦波状である、錐体に近似した形状であっても良い。但し、微小構造体が錐体やそれに近似した形状であれば、空気界面で屈折率が連続的に変化するのでより望ましい。
【0107】
隣り合う微小構造体との間隔は小さい方が好ましい。隣り合う微小構造体の間の平面部分は、従来と同様の反射特性を有するからである。また、微小構造体の底面形状は、円形、楕円形の他、四角形、六角形、三角形などの多角形などのいずれであっても良いが、正六角形であれば、微細構造体の充填率が最大となるので、入射光に対する反射抑制効果は一層向上する。
【0108】
いずれの構造でも、透過光に対し、周期構造が形成された面で、ごく緩やかに屈折率が変化するのと同等の効果をもつので、反射が低減される。このような周期的な微細構造体は、通常の反射防止膜より帯域の広い、入射角依存性の小さい反射防止手段となる。
【0109】
第1のプリズム82の第2面86と第2のプリズム83の第1面88とはスペーサ102,103により、また、第2のプリズム83の第2面89と第3のプリズム84の第1面91とはスペーサ104,105により、それぞれ面間隔(空気層94,95の厚み)が規制されて固定されている。スペーサ102,103およびスペーサ104,105は蒸着により形成された金属又は誘電体からなる薄膜である。本実施の形態では、空気層94,95をそれぞれ形成する面間隔は約5μmである。
【0110】
スペーサ102,103,104,105は、それぞれ第1プリズム82の第2面86、第2プリズム83の第1面88、第2プリズム83の第2面89、第3プリズム84の第1面91の光学有効領域外の全体に設けられる必要は無く、4隅に形成されればよい。
【0111】
スペーサ102,103,104,105の形成時には、光学有効領域には遮蔽を施し、周期構造形成領域内に金属もしくは誘電体が付着しないようにする。また、4隅に形成するスペーサ102,103,104,105は均一厚さの薄膜とする。通常光学薄膜の蒸着では厚み精度は数nm程度であり、誤差はきわめて小さく、その結果、きわめて平行度の高い空気層94,95が形成できる。
【0112】
ここで、第1プリズム82、第2プリズム83、第3プリズム84の屈折率をnとし、照明光96の空間光変調素子81への空気中の入射角をθ0、プリズム中の屈折角をθ1とすると、以下の式(5)が成り立つ。
【0113】
【数14】
n・sinθ1=sinθ0 ・・・(5)
【0114】
また、第2プリズム83中を進行する照明光96が、空気との界面(第2プリズム83の第2面89)で全反射される臨界角θ2は、以下の式(6)で表すことが出来る。
【0115】
【数15】
sinθ2=1/n ・・・(6)
【0116】
また、第2プリズム83の第2面89と第3面90とがなす角度θ3は、照明光96が第2面89で全反射されてプリズム中の屈折角θ1で空間光変調素子81側へ進行するようにするために、以下の条件式(7)を満たす必要がある。
【0117】
【数16】
θ3=θ1/2+θ2 ・・・(7)
【0118】
さらに、第3プリズム84の第1面91と第2面92とがなす角度θ4は、画像形成光97が出射する第2面92が空間光変調素子81の光学像面及び第1プリズム82の第1面85と互いに平行とするため、以下の条件式(8)を満たす必要がある。
【0119】
【数17】
θ4=θ2−θ1/2 ・・・(8)
【0120】
プリズム中での屈折角θ5で反射される不要光98が第1プリズム82の第2面86で全反射されるためには、第1プリズム82の第1面85と第2面86とがなす角度θ6が以下の条件式(9)を満たす必要がある。
【0121】
【数18】
θ6≧θ2−θ5 ・・・(9)
【0122】
式(9)を満たしていれば、不要光98は第2面86で全反射され、第3面87に入射する。第3面87は研磨面であり、空気との界面には光吸収手段として黒色塗料が塗布されている。従って、不要光98のほとんどがここで吸収される。
【0123】
プリズムの外面に光吸収塗料を塗着した場合、境界面への入射角が小さい場合には反射率は低いが、入射角が大きくなり境界面とほぼ平行に入射するような場合には反射率がかなり高くなる。図5に示した全反射プリズム101の場合には、空間光変調素子81から出射した不要光98が第1プリズム82の第3面87に小さな入射角で入射するため、反射率は低い。従って、不要光98のほとんどが黒色塗料に吸収され、スクリーンに達することがない。
【0124】
本実施の形態によれば、画像形成光の透過特性が改善され、しかも不要光98が全くスクリーン側に進行しない全反射プリズムが実現できる。
【0125】
(実施の形態4)
図6は本発明の実施の形態4に係るプリズム装置の構成を示したものであり、同図を参照しながら本実施の形態の構成及び動作を述べる。
【0126】
同図において、111はライトバルブとしての空間光変調素子、140は全反射プリズムである。
【0127】
空間光変調素子111は、例えば、光学像面に多数の画素が配列形成され、各画素に映像信号に応じて傾斜角を独立して変更できる反射ミラーが備えられたデジタルミラーデバイスである。空間光変調素子111に入射する照明光132のうち画像形成する画素に入射した光は空間光変調素子111の光学像面の法線方向と平行な光学軸に沿って反射され(画像形成光133)、画像形成に寄与しない画素に入射した光は不要光135として画像形成光133とは異なる方向に反射される。
【0128】
全反射プリズム131は、空間光変調素子111側から順に、第1プリズム112、第1貼り合わせ透明板127、第2プリズム113、第2貼り合わせ透明板131、第3プリズム114が配置されている。プリズム112,113,114及び貼り合わせ透明板127,131の材質はいずれも光学ガラスであり、屈折率は1.516である。
【0129】
第1貼り合わせ透明板127は、2枚の第1,第2透明基板124,125をスペーサ136,137を間に介して結合してなり、スペーサ136,137により透明基板124,125間の面間隔が規制されて薄い空気層126が形成されている。同様に、第2貼り合わせ透明板131は、2枚の第1,第2透明基板128,129をスペーサ138,139を間に介して結合してなり、スペーサ138,139により透明基板128,129間の面間隔が規制されて薄い空気層130が形成されている。
【0130】
第1プリズム112は、空間光変調素子111に近接する第1面115と、第1貼り合わせ透明板127を構成する第1透明基板124と接合され、空間光変調素子111で反射される画像形成光133を透過する第2面116と、空間光変調素子111からの不要光123が入射する第3面117とを有する。
【0131】
第2のプリズム113は、第1貼り合わせ透明板127を構成する第2透明基板125と接合される第1面118と、第2貼り合わせ透明板131を構成する第1透明基板128と接合され、画像形成光97を透過する第2面119と、外部から照明光132が入射する第3面120とを有する。
【0132】
第3のプリズム114は、第2貼り合わせ透明板131を構成する第2透明基板129と接合される第1面121と、空間光変調素子111から反射された画像形成光133が出射する第2面122と、第2面122と直角をなす第3面123とを有する。
【0133】
第2プリズム113及び第2貼り合わせ透明板131の第1透明基板128は、入射光132を空間光変調素子111に斜めから入射させ、投写画像として用いる反射光133の主光線が空間光変調素子111と垂直な光学軸と平行になるように構成されている。
【0134】
また、第1プリズム112及び第1貼り合わせ透明板127の第1透明基板124は、空間光変調素子111からの不要光135を全反射させ、投写レンズ及びスクリーン側に進行させない作用を有する。
【0135】
全反射プリズム140全体として、投写光学軸方向で平行平面とするため、第1プリズム112の第1面115と第3プリズム114の第2面112は、それぞれ空間光変調素子111の光学像面と平行である。
【0136】
薄い空気層126,130を形成する第1貼り合わせ透明板127の第1透明基板124及び第2透明基板125の空気層126との界面側の面、及び第2貼り合わせ透明板131の第1透明基板128及び第2透明基板129の空気層130との界面側の面の各有効領域には、これらの面に入射する光線の波長より小さい周期を有する、実施の形態1で説明したのと同様の微小な突起群(周期構造)が形成されている。
【0137】
このような使用波長以下のピッチp1を有する微小構造体からなる周期構造を形成することで、入射光に対し見かけ上、屈折率を連続的に変化させることができ、入射角依存性、波長依存性の小さい反射防止機能面を形成でき、反射率が低減される。しかしながら、このような微小な周期構造を有する面は、屈折率が高い媒質から屈折率が低い媒質方向へ光が入射する場合、入射角が臨界角以上に大きいと全反射する特性は反射防止処理を施さない場合と同様である。
【0138】
第2プリズム113に入射する照明光132は第2貼り合わせ透明板131の第1透明基板128の空気界面で全反射しした後、第1貼り合わせ透明板127の第2透明基板125及び第1透明基板124を通過してライトバルブ111に入射するとともに、ここで反射された画像形成光133は第1貼り合わせ透明板127の第1透明基板124及び第2透明基板125、第2貼り合わせ透明板131の第1透明基板128及び第2透明基板129を順に大きな入射角で通過して全反射プリズム140を出射する。このとき、画像形成光133は、このような周期構造により、そのほぼ全波長帯において空気層126,130との界面で反射により低減されることがない。これにより、明るい、色再現性のよい映像が得られる。
【0139】
周期的な微細構造体は、ピッチp1が入射する光の波長(以下、「使用波長」)以下であればよい。ピッチp1が使用波長の1/2以下であれば界面での入射角依存性、波長依存性を一層低減でき、光の透過特性が向上するのでより好ましい。また、微細構造体の高さh1は、好ましくはピッチp1以上、より好ましくはピッチp1の3倍以上である。このように高さh1が高いほど、光の透過特性が一層向上する。
【0140】
周期構造を構成する一単位である微細構造体の形状は、図2に示すような円錐形状に限定されず、図3(A)に示すような円柱形状や、図3(B)に示すような角錐形状であっても良い。あるいは、中心軸を通る高さ方向の断面形状が略正弦波状である、錐体に近似した形状であっても良い。但し、微小構造体が錐体やそれに近似した形状であれば、空気界面で屈折率が連続的に変化するのでより望ましい。
【0141】
隣り合う微小構造体との間隔は小さい方が好ましい。隣り合う微小構造体の間の平面部分は、従来と同様の反射特性を有するからである。また、微小構造体の底面形状は、円形、楕円形の他、四角形、六角形、三角形などの多角形などのいずれであっても良いが、正六角形であれば、微細構造体の充填率が最大となるので、入射光に対する反射抑制効果は一層向上する。
【0142】
いずれの構造でも、透過光に対し、周期構造が形成された面で、ごく緩やかに屈折率が変化するのと同等の効果をもつので、反射が低減される。このような周期的な微細構造体は、通常の反射防止膜より帯域の広い、入射角依存性の小さい反射防止手段となる。
【0143】
第1貼り合わせ透明板127を構成する第1,第2透明基板124,125はスペーサ136,137により、また、第2貼り合わせ透明板131を構成する第1,第2透明基板128,129はスペーサ138,139により、それぞれ面間隔(空気層126,130の厚み)が規制されて固定されている。スペーサ136,137およびスペーサ138,139は蒸着により形成された金属又は誘電体からなる薄膜である。本実施の形態では、空気層126,130をそれぞれ形成する面間隔は約5μmである。
【0144】
スペーサ136,137,138,139は、それぞれ第1貼り合わせ透明板127を構成する第1,第2透明基板124,125及び第2貼り合わせ透明板131を構成する第1,第2透明基板128,129の空気層側の面の光学有効領域外全体に設けられる必要は無く、4隅に形成されればよい。
【0145】
スペーサ136,137,138,139の形成時には、光学有効領域には遮蔽を施し、周期構造形成領域内に金属もしくは誘電体が付着しないようにする。また、4隅に形成するスペーサ136,137,138,139は均一厚さの薄膜とする。通常光学薄膜の蒸着では厚み精度は数nm程度であり、誤差はきわめて小さく、その結果、きわめて平行度の高い空気層126,130が形成できる。
【0146】
全反射プリズム140における各角度条件は、実施の形態3と同様に、式(5)〜式(9)を満たすことが好ましい。
【0147】
第1プリズム112の第3面117は、研磨された平滑面又は鏡面である。従って、第1貼り合わせ透明板127の第1透明基板124の空気界面で全反射され、第1プリズム112の第3面117に入射した不要光135はこれを通過して全反射プリズム140外に出射する。よって、不要光135がスクリーンに達することがない。
【0148】
本実施の形態によれば、画像形成光の透過特性が改善され、しかも不要光135が全くスクリーン側に進行しない全反射プリズムが実現できる。また、周期構造を第1〜第3プリズムに直接形成するのではなく、透明基板に形成するので、反射防止効果の高い薄い空気層を容易且つ安価に形成できる。
【0149】
(実施の形態5)
次に、本発明のプリズム装置を用いた実施の形態5に係る投写型表示装置を図7に示す。
【0150】
図7に示すように、本実施の形態5に係る投写型表示装置は、投写レンズ161と、プリズム装置162と、光源163とを少なくとも備えている。
【0151】
光源163はランプ165と凹面鏡166とで構成される。凹面鏡166の第1焦点f1に配置されたランプ165からの光は、凹面鏡166で反射され、第2焦点f2上に効率よく集光された後、コンデンサレンズ167、反射ミラー168、フィールドレンズ169を経て、プリズム装置162に入射する。
【0152】
プリズム装置162は全反射プリズム44と空間光変調素子31とで構成された実施の形態1に示したプリズム装置である。プリズム装置162に入射した光は全反射プリズム44の全反射面で反射されて、空間光変調素子31を照明する。本実施の形態では空間変調素子31としてDMDが使用される。空間光変調素子31は、映像信号により駆動されて光学像を形成する。空間変調素子31上の光学像は光源163から放射される光によって照明され、画素ごとに反射光の方向が制御される。画像形成光40は投射レンズ161に入射し、図示しないスクリーン上に光学像が拡大投写される。
【0153】
なお、プリズム装置162は実施の形態1で示したものに限定されず、実施の形態2〜実施の形態4に示したプリズム装置のいずれであっても良い。
【0154】
本実施の形態5の投写型表示装置によれば、上述した本発明のプリズム装置を使用することにより、画像形成光の透過特性が良好で、且つ不要光が投射レンズに入射しないので、明るく、コントラストが良好な、高画質の画像表示を行うことができる。
【0155】
(実施の形態6)
次に、本発明のプリズム装置を用いた実施の形態6に係る投写型表示装置を図8(A)に示す。
【0156】
図8(A)に示すように、本実施の形態6に係る投写型表示装置は、実施の形態5と同様に、投写レンズ161と、プリズム装置172と、光源173とを少なくとも備えている。但し、本実施の形態6にかかる投写型表示装置には、実施の形態5にかかる投写型表示装置と異なり、更に、光源173からの光を青、緑、赤の3色に時間的に制限して透過させる時分割色分離手段190と、空間変調素子111の有効表示領域を均一に照明するための照明光学系178とを備える。また、光源173のランプ175は白色光を放射する。実施の形態5を示す図7と同一の構成要素には同一の符号を付してそれらについての詳細な説明を省略する。
【0157】
光源173はランプ175と凹面鏡176とで構成される。凹面鏡176の第1焦点f1に配置されたランプ175からの白色光は、凹面鏡176で反射され、第2焦点f2上に効率よく集光される。
【0158】
第2焦点f2近傍に、時分割色分離手段190として、カラーホイールが配置される。図8(B)に示すようにカラーホイール190は、等しい中心角を有する3つの扇型状のカラーフィルターを備え、各カラーフィルターはそれぞれ赤(R)、緑(G)、青(B)の色光を透過させる。3つのカラーフィルターを備えた円盤状のカラーホイール190はモータなどの原動機(図示せず)により中心軸191を中心にして高速で回転する。
【0159】
この結果、光源173からの白色光は、時分割色分離手段190により、青、緑、赤の3色に一定時間ごとに色分離されてここを透過し、照明光学系178に入射する。
【0160】
照明光学系178は、光源173からの光束を効率よく均一化するためのものであり、コンデンサレンズ179と、第1のレンズアレイ180と、第2のレンズアレイ181と、リレーレンズ182とがこの順に配置されて構成されている。
【0161】
カラーホイール190を通過した光はコンデンサレンズ179により略平行光に変換される。変換された略平行光は第1のレンズアレイ180に入射する。第1のレンズアレイ180は平面上に配列された複数の正パワーを有するレンズ素子で構成されており、この複数の正パワーのレンズ素子はそれぞれ空間光変調素子111の有効表示領域の形状と略相似形の開口を有する。
【0162】
第2のレンズアレイ181も第1のレンズアレイ180と同様に平面上に配列された複数の正パワーのレンズ素子で構成されている。よって、第1のレンズアレイ180に入射した略平行光は、第1のレンズアレイ180を構成する複数のレンズ素子によって分割され、該レンズ素子に一対一に対応する第2のレンズアレイ181を構成する各レンズ素子に発光体像を形成する。
【0163】
第2のレンズアレイ181を構成する各レンズ素子から出射した複数の光束は、リレーレンズ182を透過し、反射ミラー168で反射され、フィールドレンズ169を透過して、プリズム装置172に入射する。
【0164】
プリズム装置172は全反射プリズム140と空間光変調素子111とで構成された実施の形態4に示したプリズム装置である。プリズム装置172に入射した光は全反射プリズム140の全反射面で反射されて、空間光変調素子111を照明する。このとき、第2のレンズアレイ181の各レンズ素子から出射した複数の光束が空間光変調素子111の有効表示領域上で重ね合わされる。これにより、空間光変調素子111の有効表示領域が均一に照明される。
【0165】
本実施の形態では空間変調素子111としてDMDが使用される。空間光変調素子111は、入射する光の色に応じた映像信号により駆動されて光学像を形成する。空間変調素子111上の光学像は光源173から放射される光によって照明され、画素ごとに反射光の方向が制御される。画像形成光133は投射レンズ161に入射し、図示しないスクリーン上に光学像が拡大投写される。
【0166】
時分割色分離手段190により発生した時間的に高速に切り替わる赤緑青の各色光で空間変調素子111を照明し、空間変調素子111を駆動する映像信号を入射する色光の切り替わりのタイミングに合わせて切り替えることにより、スクリーン上にフルカラーの拡大投射画像を形成できる。
【0167】
本実施の形態6の投写型表示装置によれば、上述した本発明のプリズム装置を使用することにより、画像形成光の透過特性が良好で、且つ不要光が投射レンズに入射しないので、明るく、コントラストが良好な、高画質のカラー画像表示を行うことができる。
【0168】
なお、プリズム装置172は実施の形態4で示したものに限定されず、実施の形態1〜実施の形態3に示したプリズム装置のいずれであっても良い。
【0169】
また、本実施の形態6では、白色光源173と時分割色分離手段190とを用いて、一定時間毎に青、緑、赤に切り替わる色光で空間光変調素子111を照明することでフルカラーの拡大投写を実現しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、光源として、青、緑、赤の単色を発光する3つの光源を用い、各光源の発光時間を一定時間毎に順次切り替えて空間光変調素子111を照明することでもフルカラー画像を形成できる。このような光源の例としては、高輝度LEDやレーザーを用いた光源などが挙げられる。
【0170】
(実施の形態7)
次に、本発明の実施の形態7に係るリアプロジェクタについて図面を参照しながら説明する。図9は本発明の実施の形態7にかかるリアプロジェクタの構成図である。
【0171】
図9に示すように、本実施の形態7にかかるリアプロジェクタは、投写型表示装置201と、投写型表示装置201を構成する投写レンズから投写された光を折り曲げるミラー202と、投写された光を透過散乱させて画像を表示するスクリーン203とを少なくとも備えている。204は構成部品を収納するための筐体である。投写型表示装置201は実施の形態5又は6で示したものと同様である。
【0172】
投写型表示装置201から投写された映像光は、ミラー202によって反射され、透過型スクリーン203上に結像される。
【0173】
本実施の形態7においては、ミラー202によって反射された拡大映像を透過型スクリーン203上に映し出す構成としているため、セットの奥行きと高さを小さく抑えることができ、コンパクトなセットを実現できる。
【0174】
また、投写型表示装置201として実施の形態5又は6で示した投写型表示装置を用いているので、従来のプリズム装置を用いた投写型表示装置に比べ、明るく、コントラストが良好な、高画質の投写画像を得ることができる。
【0175】
(実施の形態8)
次に、本発明の実施の形態12にかかるマルチビジョンシステムについて図面を参照しながら説明する。図10は本発明の実施の形態8にかかるマルチビジョンシステムの構成図である。
【0176】
図10に示すように、本実施の形態8にかかるマルチビジョンシステムは、複数の投写型表示装置211と、各投写型表示装置211に一対一に対応して備えられた複数枚の透過型スクリーン212と、各投写型表示装置211に映像信号を供給する映像信号供給手段214とで構成されている。なお、213は、複数の投写型表示装置211と複数の透過型スクリーン212とを収納するための筐体である。投写型表示装置212は実施の形態5又は6で示したものと同様である。
【0177】
映像信号供給手段214は、一の画像を表示するための映像信号を分割し、各投写型表示装置211に、分割された異なる映像信号を供給する機能を有している。この機能は、映像信号供給手段214に備えられた映像分割回路によって達成される。よって、本実施の形態8にかかるマルチビジョンシステムでは、一の画像の映像信号を映像分割回路によって分割して複数台の投写型表示装置211に送り、各投写型表示装置211から投写された映像を透過型スクリーン212上に結像し、全体として1枚の画像を構成することができる。
【0178】
このように本実施の形態8にかかるマルチビジョンシステムによれば、大画面でありながら、明るく、コントラストが良好な、高画質の画像表示を実現できる。
【0179】
また、本実施の形態7にかかるマルチビジョンシステムにおいては、映像信号供給手段214は、各投写型表示装置211に相互に独立した異なる画像の映像信号を供給することもできる。この場合には、各透過型スクリーン212上にそれぞれ異なる画像を表示させることができ、多様な情報を同時に表示することができる。
【0180】
本実施の形態8にかかるマルチビジョンシステムにおいては、各透過型スクリーン212の点灯開始時の光出力や色再現性を検知するためのセンサを筐体213に取り付けても良い。これにより、映像信号供給手段214は、各透過型スクリーン212の点灯開始時の光出力や色再現性に応じて、各投写型表示装置211に分配する信号の輝度や色度を加工することができる。これにより、複数枚の透過型スクリーン212で構成された大画面においても、明るく、コントラストが良好で、画面全体において表示品質の均一性に優れた表示を得ることができる。
【0181】
上記の実施の形態1〜4では、周期構造は空気層を形成する対向する2面の両方に形成されていたが、本発明はこれに限定されない。いずれか一方のみであっても、効果は劣るものの上述した透過特性の改善効果は得られる。
【0182】
また、上記の実施の形態1〜4では、ライトバルブとしてDMDを用いたが、本発明はこれに限定されない。各画素にON状態とOFF状態とで光の進行方向を独立して制御できる素子を備えたライトバルブであれば使用できる。
【0183】
また、上記の実施の形態1〜4では、空気層の厚みを規制するためのスペーサとして蒸着により形成された薄膜を使用したが、本発明はこれに限定されない。例えば、対向する2面間に微小な球状ビーズを介在させることにより、空気層の厚みを規制しても良い。
【0184】
【発明の効果】
以上述べたところから明らかなように、本発明のプリズム装置によれば、臨界角以上の入射角で入射する第1の光に対しては、空気層との界面での全反射特性を維持しながら、前記第1の光より相対的に小さな入射角で入射する第2の光(画像形成光)に対しては、該界面での反射を入射光の波長帯域のほぼ全域にわたって抑制することができる。その結果、前記第2の光の透過特性が改善されたプリズム装置を提供できる。従って、このようなプリズム装置を用いて画像表示装置を構成することにより、明るく、コントラストが良好な高画質の画像表示を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るプリズム装置の構成を示す概略図
【図2】図1に示したプリズム装置が備える周期構造の一例の概略を示した斜視図
【図3】図3(A):図1に示したプリズム装置が備える別の周期構造の概略を示した斜視図図3(B):図1に示したプリズム装置が備える更に別の周期構造の概略を示した斜視図
【図4】本発明の実施の形態2に係るプリズム装置の構成を示す概略図
【図5】本発明の実施の形態3に係るプリズム装置の構成を示す概略図
【図6】本発明の実施の形態4に係るプリズム装置の構成を示す概略図
【図7】本発明の実施の形態5に係る投写型表示装置の概略構成図
【図8】図8(A):本発明の実施の形態6に係る投写型表示装置の概略構成図
図8(B):本発明の実施の形態6に係る投写型表示装置が備える時分割色分離手段の概略構成を示した正面図
【図9】本発明の実施の形態7に係るリアプロジェクタの概略構成図
【図10】本発明の実施の形態8に係るマルチビジョンシステムの概略構成図
【図11】従来の投写型表示装置の一例の概略構成図
【図12】従来のプリズム装置の一例を示す概略構成図
【図13】一般的な5層反射防止膜の反射特性を示した図
【符号の説明】
31 ライトバルブ
32 第1プリズム
33 第2プリズム
35 空気層
36 照明光
44 全反射プリズム
Claims (22)
- ライトバルブと、前記ライトバルブ側から順に設けられた第1プリズム及び第2プリズムとを備え、
前記第1プリズムと前記第2プリズムとは空気層を挟んで結合され、
前記第1プリズムは、前記ライトバルブに近接する第1面と、前記第2プリズムとの間に前記空気層を形成する第2面と、光が入射する第3面とを有し、
前記第2プリズムは、前記第1プリズムとの間に前記空気層を形成する第1面と、前記ライトバルブからの反射光が出射し、かつ前記第1プリズムの前記第1面と略平行な第2面と、第3面とを有し、
前記第1プリズムの前記第2面と前記第2プリズムの前記第1面のうちの少なくとも一方に、入射光の波長より小さいピッチの周期構造を有することを特徴とするプリズム装置。 - ライトバルブと、第1プリズムと、第2プリズムと、貼り合わせ透明板とを備え、
前記ライトバルブ側から順に、前記第1プリズム、前記貼り合わせ透明板、前記第2プリズムが配置されており、
前記貼り合わせ透明板は、前記第1及び第2プリズムと屈折率が実質的に等しい第1透明基板と第2透明基板とが、空気層を挟んで結合されてなり、
前記第1プリズム及び前記第1透明基板、前記第2プリズム及び前記第2透明基板は、それぞれ透明接着剤で接合されており、
前記第1プリズムは、前記ライトバルブに近接する第1面と、前記第1透明基板と接合されている第2面と、光が入射する第3面とを有し、
前記第2プリズムは、前記第2透明基板と接合されている第1面と、前記ライトバルブからの反射光が出射し、かつ前記第1プリズムの前記第1面と略平行な第2面と、第3面とを有し、
前記第1透明基板及び前記第2透明基板の前記空気層と接する面のうちの少なくとも一方に、入射光の波長より小さいピッチの周期構造を有することを特徴とするプリズム装置。 - ライトバルブと、前記ライトバルブ側から順に設けられた第1プリズム、第2プリズム、及び第3プリズムとを備え、
前記第1プリズムと前記第2プリズム、及び前記第2プリズムと前記第3プリズムは、それぞれ空気層を挟んで結合され、
前記第1プリズムは、前記ライトバルブに近接する第1面と、前記第2プリズムとの間に前記空気層を形成する第2面と、前記ライトバルブからの反射光が入射する第3面とを有し、
前記第2プリズムは、前記第1プリズムとの間に前記空気層を形成する第1面と、前記第3プリズムとの間に前記空気層を形成する第2面と、光が入射する第3面とを有し、
前記第3プリズムは、前記第2プリズムとの間に前記空気層を形成する第1面と、前記ライトバルブからの反射光が出射し、かつ前記第1プリズムの前記第1面と略平行な第2面と、第3面とを有し、
前記第1プリズムの前記第2面、前記第2プリズムの前記第1面、前記第2プリズムの前記第2面、及び前記第3プリズムの前記第1面のうちの少なくとも一つに、入射光の波長より小さいピッチの周期構造を有することを特徴とするプリズム装置。 - ライトバルブと、第1プリズムと、第2プリズムと、第3プリズムと、第1貼り合わせ透明板と、第2貼り合わせ透明板とを備え、
前記ライトバルブ側から順に、前記第1プリズム、前記第1貼り合わせ透明板、前記第2プリズム、第2貼り合わせ透明板、及び前記第3プリズムが配置されており、
前記第1及び第2貼り合わせ透明板は、いずれも前記第1〜第3プリズムと屈折率が実質上等しい第1透明基板と第2透明基板とが、空気層を挟んで結合されてなり、
前記各透明基板と、これと隣り合う前記プリズムとは透明接着剤で接合されており、
前記第1プリズムは、前記ライトバルブに近接する第1面と、前記第1貼り合わせ透明板の前記第1透明基板と接合されている第2面と、前記ライトバルブからの反射光が入射する第3面とを有し、
前記第2プリズムは、前記第1貼り合わせ透明板の前記第2透明基板と接合されている第1面と、前記第2貼り合わせ透明板の前記第1透明基板と接合されている第2面と、光が入射する第3面とを有し、
前記第3プリズムは、前記第2貼り合わせ透明板の前記第2透明基板と接合されている第1面と、前記ライトバルブからの反射光が出射し、かつ前記第1プリズムの前記第1面と略平行な第2面と、第3面とを有し、
前記第1貼り合わせ透明板の前記第1及び第2透明基板、及び前記第2貼り合わせ透明板の前記第1及び第2透明基板の前記空気層と接する面のうちの少なくとも一つに、入射光の波長より小さいピッチの周期構造を有することを特徴とするプリズム装置。 - 前記第1プリズムの前記第3面に光吸収手段を備える請求項4又は5に記載のプリズム装置。
- 前記第1プリズムの前記第3面が研磨面又は鏡面である請求項4又は5に記載のプリズム装置。
- 前記ライトバルブは反射型であり、映像信号に応じて画素ごとに光の進行方向を制御することにより画像を形成する空間光変調素子である1、2、4、又は5に記載のプリズム装置。
- 前記空気層と接する対向する2面の光学有効領域外に金属又は誘電体からなる薄膜が形成されており、前記薄膜が前記空気層の厚さを規制する請求項1、2、4、又は5に記載のプリズム装置。
- 前記薄膜は、フッ化マグネシウム、二酸化シリコン、又は二酸化チタンからなる請求項10に記載のプリズム装置。
- 前記周期構造は、入射光の波長の1/2以下のピッチを有する請求項1、2、4、又は5に記載のプリズム装置。
- 前記周期構造は、そのピッチの1倍以上の高さを有する請求項1、2、4、又は5に記載のプリズム装置。
- 前記周期構造は、そのピッチの3倍以上の高さを有する請求項1、2、4、又は5に記載のプリズム装置。
- 前記周期構造を構成する一単位が錐体である請求項1、2、4、又は5に記載のプリズム装置。
- 前記周期構造を構成する一単位の底面形状が略正6角形である請求項1、2、4、又は5に記載のプリズム装置。
- 前記入射光の波長帯の下限値が400nmである請求項1、2、4、又は5に記載のプリズム装置。
- 請求項1〜17のいずれかに記載のプリズム装置と、光源と、投射レンズとを備え、
前記光源からの光が前記プリズム装置に入射し、前記ライトバルブで変調された後、前記プリズム装置を出射し、前記投写レンズにより投写される投写型表示装置。 - 前記光源からの光が入射して青、緑、赤の3色に時間的に制限して出射する時分割色分離手段を更に備え、
前記ライトバルブは入射する光の色に応じた光学像を形成する請求項18に記載の投写型表示装置。 - 請求項18又は19に記載の投写型表示装置と、前記投写型表示装置から投写された光を折り曲げるミラーと、前記投写された光を透過散乱させて画像を表示する透過型スクリーンとを少なくとも備えるリアプロジェクタ。
- 請求項18又は19に記載の複数の投写型表示装置と、前記投写型表示装置と一対一に対応する複数の透過型スクリーンと、複数の前記投写型表示装置に映像信号を供給する映像信号供給手段とを少なくとも備えるマルチビジョンシステム。
- 前記映像信号供給手段は、一の画像の映像信号を分割して、分割された異なる映像信号を複数の前記投写型表示装置にそれぞれ供給し、複数の前記透過型スクリーン全体で前記一の画像を表示する請求項21に記載のマルチビジョンシステム。
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