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JP2004191690A - 電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジ Download PDF

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JP2004191690A
JP2004191690A JP2002360113A JP2002360113A JP2004191690A JP 2004191690 A JP2004191690 A JP 2004191690A JP 2002360113 A JP2002360113 A JP 2002360113A JP 2002360113 A JP2002360113 A JP 2002360113A JP 2004191690 A JP2004191690 A JP 2004191690A
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Japan
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image
image forming
forming apparatus
electrophotographic photosensitive
layer
Prior art date
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Application number
JP2002360113A
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English (en)
Inventor
Akihiro Sugino
顕洋 杉野
Shinji Nosho
伸二 納所
Takaaki Ikegami
孝彰 池上
Hideo Nakamori
英雄 中森
Eiji Kurimoto
鋭司 栗本
Hidetoshi Kami
英利 紙
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】表面摩擦係数を低減し、かつ電子写真特性が良好で、長期的に安定した画像形成、クリーニングを行うことができる安価で高耐久な電子写真感光体を提供する。
【解決手段】導電性支持体上に少なくとも積層または単層の感光層を有する電子写真感光体において、該感光体の最表層が少なくともラノリン又はその誘導体を含有することを特徴とする電子写真感光体、該電子写真用感光体を用いた画像形成装置、画像形成方法及び該画像形成装置用プロセスカートリッジ。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、静電印刷、プリンタ、静電記録などに用いられる電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置、画像形成方法、さらに該画像形成装置用プロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を利用した複写機、プリンタ及びファクシミリ装置等の画像形成装置においては、一様に帯電された感光体上に、画像データにより変調された書込光を照射して、感光体上に静電潜像を形成し、この静電潜像が形成された感光体に現像部よりトナーを供給してトナー画像を感光体上に形成して現像する。画像形成装置は、この感光体上のトナー画像を転写部で転写紙(記録紙)に転写した後、定着部で転写紙上に転写したトナーを加熱・加圧して定着させ、感光体表面に残留したトナーをクリーニング部でクリーニングブレードにより掻き取る等の方法により回収する。
【0003】
このような電子写真方式を利用した画像形成装置においては、従来から感光体表面の摩擦係数を低下させることで、不要なトナーの付着を防止し、地肌汚れのない画像が得られることなどが知られている。また、表面摩擦係数の小さい感光体は、表面の摩耗量が減少し感光体寿命を延ばすことができる。
【0004】
すなわち、感光体の寿命を決定する原因としては、感光体の感光層の摩耗があり、感光層がある一定量削り取られると、感光体の電気特性が変化して、適正な作像プロセスを行えなくなる。この摩擦は、上記作像プロセスで、感光体と他の作像部である現像部や転写部等の接触する部位全てで発生するが、感光体表面の摩擦係数を低減させると、これらの接触部位で発生する摩耗を低減することができ、感光体の寿命を向上させることができる。
【0005】
さらに、感光体表面の摩擦係数を低減させることで、感光体上に形成されているトナー像を被転写体に転写する時の転写率が向上することが知られている。すなわち、虫食い版画の抑制や、転写後の残トナーの量を低減することができるので、廃トナー量の低減などの効果もある。
【0006】
このような感光体表面の低摩擦係数化の方法としては、特許文献1で提案されているように、感光体表面に潤滑剤を供給する機構が備わっている画像形成装置が従来提案され、実用化されている。しかしながら、感光体周辺にこのような機構を備えるために、装置の大型化、複雑化が避けられず、コストアップ、メンテナンス性の悪化などの不具合が発生する。
【0007】
また、感光体の低摩擦係数化の異なる方法として、感光体表面層に摩擦係数を低減するような潤滑剤を添加することが提案されている。具体的には、特許文献2〜35などで提案されているものがある。
潤滑剤としては、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素原子含有樹脂、球状のアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂などの粉末や、酸化ケイ素、酸化アルミニウムなどの金属酸化物粉末などが知られている。特にフッ素原子を多量に含むフッ素原子含有樹脂は、表面エネルギーが著しく小さいので潤滑剤としての効果が大きい。この様なフッ素原子含有樹脂は、結晶性の微粒子として用いられ、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂などの結着材樹脂に分散させた後に、感光体の表面層や保護層として成膜される。
【0008】
しかしながら、フッ素原子含有樹脂微粒子は、その分散性及び凝集性に問題があり、均一で平滑な膜を形成することが困難であり、得られた表面層は画像ムラやピンホール等の画像欠陥を有することが避けられなかった。また、分散性の良好なバインダ樹脂、分散助剤等はほとんどの場合、感光体の電気特性の劣化を生じており、効果的なものは見いだせなかった。分散助剤の例としてフッ素系クシ型グラフトポリマーを用いた場合はフッ素系樹脂粒子の分散性は良好となるが、高湿下における繰り返し使用による画質劣化が生じるという問題が生じた。すなわち、繰り返し使用により残留電位が上昇し、画像かぶりを生じた。
【0009】
さらに、フッ素原子含有樹脂微粒子は、あくまでも結着樹脂に分散されている為、感光体の初期状態においては該微粒子は結着材にくるまれており、即ち、該微粒子が直接感光体表面に出ている訳ではない。従って、感光体の初期状態における摩擦係数には該微粒子は全く寄与せず、結着材の摩擦係数がそのまま該感光体の摩擦係数となっており、これを改善するために、特許文献36にあるように、表面粗さを好適な範囲に収まるような設計を行ったり、特許文献37で提案されているように、表面を機械研磨したりする必要があり、感光体のコストアップを招くなどしていた。
【0010】
また、特許文献38には、感光層上に保護層を設け、保護層にワックスを含有させて感光体の耐摩耗性を向上させることが提案されている。ワックスを塗布、乾拭きする機構がない場合、耐摩耗性が十分ではなく、前記機構を設けると装置が大きく、複雑になり、コストアップにつながるなどの問題点があった。
さらに、特許文献39には、感光体の耐久性を向上するために、ヒドロキシステロイドを含有する感光層を設けた感光体が提案されている。ヒドロキシステロイドは、低分子であり、特許文献39では低μ化については言及しておらず、また添加する目的も異なっている。
【0011】
このように種々の潤滑剤等を用い、感光体表面の摩擦係数低減、耐久性向上が図られているが、感光体の電気特性や潤滑剤の分散性、低コスト化などを満足するようなものは得られていなかった。
【0012】
【特許文献1】
特開昭56−142567号公報
【特許文献2】
特開昭52−117134号公報
【特許文献3】
特開昭53−107841号公報
【特許文献4】
特開昭54−26740号公報
【特許文献5】
特開昭54−27434号公報
【特許文献6】
特開昭54−86340号公報
【特許文献7】
特開昭54−143142号公報
【特許文献8】
特開昭54−143148号公報
【特許文献9】
特開昭56−99345号公報
【特許文献10】
特開昭56−126838号公報
【特許文献11】
特開昭57−14845号公報
【特許文献12】
特開昭57−74748号公報
【特許文献13】
特開昭57−35863号公報
【特許文献14】
特開昭57−76553号公報
【特許文献15】
特開昭57−201240号公報
【特許文献16】
特開昭58−44444号公報
【特許文献17】
特開昭58−70229号公報
【特許文献18】
特開昭58−102949号公報
【特許文献19】
特開昭58−162958号公報
【特許文献20】
特開昭59−197042号公報
【特許文献21】
特開昭62−272281号公報
【特許文献22】
特開昭62−272282号公報
【特許文献23】
特開昭63−30850号公報
【特許文献24】
特開昭63−56658号公報
【特許文献25】
特開昭63−58352号公報
【特許文献26】
特開昭同63−58450号公報
【特許文献27】
特開昭63−61255号公報
【特許文献28】
特開昭63−61256号公報
【特許文献29】
特開昭63−65449号公報
【特許文献30】
特開昭63−65450号公報
【特許文献31】
特開昭63−65451号公報
【特許文献32】
特開昭63−73267号公報
【特許文献33】
特開昭63−221355号公報
【特許文献34】
特開昭63−249152号公報
【特許文献35】
特開昭63−311356号公報
【特許文献36】
特開平5−045920号公報
【特許文献37】
特開平5−265243号公報
【特許文献38】
特開2000−137345号公報
【特許文献39】
特開平6−161126号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、表面摩擦係数を低減し、かつ電子写真特性が良好で、長期的に安定した画像形成、クリーニングを行うことができる安価で高耐久な電子写真感光体を提供することをその課題とする。
また、本発明は、かかる電子写真感光体を用いた画像形成装置を提供することを別の課題とする。
また、本発明は、かかる電子写真感光体を用いた画像形成方法を提供することをさらに別の課題とする。
また、本発明は、かかる電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジを提供することをさらに別の課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者等は上記課題を達成するために、表面摩擦係数を低減し、かつ感光体の電気特性、潤滑剤の分散性が良好な保護層について鋭意検討した結果、導電性支持体上に少なくとも積層又は単層の感光層を有する電子写真感光体において、該感光層の最表層に少なくともラノリン又はその誘導体を含有する構成の電子写真感光体は、表面摩擦係数を著しく低減し、電気特性も良好で、かつ感光層中の分散性も良好であり、長期間繰り返し使用しても、クリーニング不良などを発生することなく、良好な画像が出力できることを見出し、本発明に至った。
【0015】
このような構成の最表層を有する電子写真感光体は、感光体表面の摩擦係数が非常に小さく、それにより、長期間繰り返し使用しても、良好なクリーニング性を維持し、かつ摩耗も非常に小さいため、感光体の耐久性も高い。
【0016】
その理由は明確にはわかっていないが、ラノリン又はその誘導体の構造が比較的嵩高い炭化水素からなるために、この炭化水素部位が感光体表面に配列することで摩擦係数を低減しているのではないかと考えられる。さらに、本発明の電子写真感光体は、電子写真特性も良好であるため、画像濃度低下、残像などの異常画像を発生せず、長期間にわたって良好な画像が提供される。
【0017】
その理由についても明確にはわかっていないが、ラノリン又はその誘導体の構造は炭化水素で形成されており、それ自身は感光層中の電荷移動を妨げるようなホールトラップとなる官能基を有していないので、感光体の電気特性にする副作用も小さいからではないかと考えられる。
【0018】
ラノリンやその誘導体は、天然物から大量に合成、市販されているため、安価である。また、有機溶剤に容易に溶解するものが多く、溶解しないものでも攪拌程度で容易に分散されるために、塗工液を調合する場合に余分な分散工程が必要なく、コストの面でも非常に有用である。
【0019】
また、本発明においては、前記ラノリン又はその誘導体が最表層に1〜75wt%含有されていることをそのより好ましい態様の一つとして包含するものである。
【0020】
実験によれば、最表層中のラノリン又はその誘導体の含有量が1〜75wt%の範囲にあれば、摩擦係数、耐摩耗性、感光体の電気特性が良好であった。
【0021】
また、本発明においては、前記感光層が、少なくとも電荷発生物質、電荷輸送物質を含有する層と、その上に積層された保護層とからなり、該保護層にラノリン又はその誘導体を含有する構成とすることで、さらに感光体の電気特性の副作用が小さく、摩擦係数、耐摩耗性が良好な電子写真感光体が提供される。
【0022】
また、本発明においては、最表層に少なくともフィラーを含有することで、さらなる耐摩耗性が向上した電子写真感光体が提供される。
【0023】
また、本発明においては、前記フィラーが最表層中に5〜60wt%含有されていることで、さらに耐摩耗性が良好な電子写真感光体が提供される。
【0024】
また、本発明によれば、前記フィラーとして少なくとも金属酸化物微粒子を含有する構成とすることで、さらに高い耐摩耗性が達成され、長期間繰り返し使用によっても良好な画像が得られる電子写真感光体が提供される。
【0025】
また、本発明によれば、前記フィラーの平均一次粒径を0.05〜1.0μmとすることで、耐摩耗性、摩擦係数の低減が達成され、さらに表面粗さの低減、それによる異常画像の低減が達成された電子写真感光体が提供される。
【0026】
また、本発明によれば、最表層に少なくとも電荷輸送物質を含有することで、最表層の電荷輸送性が著しく改善され、繰り返し使用においても露光部電位の上昇などの電子写真特性の劣化が起こりにくい電子写真感光体が提供される。
【0027】
また、本発明によれば、少なくとも本発明の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、転写手段を有する画像形成装置、画像形成方法が提供される。
【0028】
これによって、クリーニング不良、画像濃度低下、地肌汚れなどの異常画像が発生しにくく、長期間繰り返し使用によっても良好な画像を得ることができる。
【0029】
また、本発明によれば、少なくとも複数の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、転写手段を有するタンデム型画像形成装置、画像形成方法が提供される。
【0030】
これによって、1ドラム型画像形成装置にくらべて、非常に高速で良好なフルカラー画像を得ることができる。
【0031】
また、本発明によれば、電子写真感光体上に現像されたトナー画像を中間転写体上に一次転写したのち、該中間転写体上のトナー画像を記録材上に二次転写する中間転写手段を有する画像形成装置であって、複数色のトナー画像を中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、該カラー画像を記録材上に一括で二次転写することで、色ズレを抑えた良好な画像が提供される。さらに中間転写体を介するレイアウトによって、画像形成装置内のレイアウトの自由度が向上し、装置の小型化、メンテナンス性の向上などが達成される。
【0032】
また、本発明によれば、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段の少なくとも一つと、本発明の電子写真感光体とを具備してなる画像形成装置用プロセスカートリッジが提供される。
【0033】
これによって、電子写真感光体や、その他プロセス部材の交換を短時間に、容易に行うことができるので、メンテナンスに要する時間が短縮でき、コストダウンにつながる。また、プロセス部材と電子写真感光体が一体となっているので、取り付け位置の精度向上などの利点もある。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の電子写真感光体の模式断面図であり、導電性支持体上に感光層を設けた構成の電子写真感光体を示している。図2、図3及び図4は各々本発明における電子写真感光体の他の構成例を示すものである。図2は、感光層が電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)より構成される機能分離型タイプの電子写真感光体を示し、図3は、導電性支持体と機能分離型タイプの感光層のCGL、CTLとの間に下引き層を入れた電子写真感光体を示している。図4は図3のタイプの感光層の上にさらに保護層を形成した電子写真感光体を示している。なお、本発明に係る電子写真感光体としては、導電性支持体上に少なくとも感光層を有していれば、上記以外のその他の層が形成されていてもよく、また、該感光層のタイプは任意に組み合わされていても構わない。
【0035】
本発明において電子写真感光体に使用される導電性支持体としては、導電体もしくは導電処理をした絶縁体、例えばAl、Ni、Fe、Cu、Auなどの金属、もしくはそれらの合金の他、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ガラス等の絶縁性基体上にAl、Ag、Au等の金属あるいはIn23、SnO2等の導電材料の薄膜を形成したもの、樹脂中にカーボンブラック、グラファイト、Al、Cu、Ni等の金属粉、導電性ガラス粉などを均一に分散させ、樹脂に導電性を付与した樹脂基体、導電処理をした紙等が使用できる。導電性支持体の形状は特に制約はなく、板状、ドラム状あるいはベルト状のいずれのものも使用できるが、ベルト状の支持体を用いると、内部に駆動ローラー、従動ローラーを設ける必要があるなど装置が複雑化したり、大型化する反面、レイアウトの自由度が増すなどのメリットがある。しかしながら、保護層を形成する場合は、該保護層の可撓性が不足して、表面にクラックとよばれる亀裂が入る可能性があり、それが原因で粒状の地肌汚れが発生することが考えられる。このようなことから、支持体としては剛性の高いドラム状のものが好ましく用いられる。
【0036】
導電性支持体と感光層との間には、必要に応じて、下引き層を設けてもよい。かかる下引き層は、接着性を向上する、モアレなどを防止する、上層の塗工性を改良する、残留電位を低減するなどの目的で設けられる。下引き層は、一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂は、その上に感光層を溶剤を用いて塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。また、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物、あるいは金属硫化物、金属窒化物などの微粉末を加えてもよい。これらの下引き層は、適当な溶媒を用いて、慣用される塗工法によって形成することができる。
【0037】
更に、かかる下引き層としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用して、例えばゾル−ゲル法等により形成した金属酸化物層も有用である。
【0038】
この他に、かかる下引き層として、Al23を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物や、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作製法にて設けてもよい。
下引き層の膜厚は約0.1〜5μmが適当である。
【0039】
本発明の電子写真感光体に用いられる感光層の種類は、Se系、OPC系等のいずれも適用できる。無機系材料としては、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物等が挙げられる。特に、環境に対して優しくかつ安価なOPCが良好である。これらのうち、OPC系について以下に簡単に説明する。
【0040】
本発明における感光層は、単層型でも積層型でもよいが、ここでは積層型について述べる。はじめに、電荷発生層について説明することにする。
電荷発生層は、電荷発生物質を主成分とする層であって、必要に応じてバインダー樹脂を用いることもある。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
【0041】
無機系材料としては、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物等が挙げられる。
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることができる。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独又は2種以上の混合物として用いることができる。
【0042】
電荷発生層に必要に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが用いられる。これらのバインダー樹脂は、単独又は2種以上の混合物として用いることができる。
【0043】
また、必要に応じて、電荷輸送性物質を添加してもよい。また、電荷発生層のバインダー樹脂として、上述のバインダー樹脂の他に、高分子電荷輸送性物質も良好に用いられる。
【0044】
電荷発生層を形成する方法としては、真空薄膜作製法と、溶液分散系からのキャスティング法とが大きく挙げられる。
前者の方法としては、グロー放電重合法、真空蒸着法、CVD法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、イオンプレーティング法、加速イオンインジェクション法等が挙げられる。この真空薄膜作製法は、上述した無機系材料又は有機系材料を良好に形成することができる。
【0045】
また、後者のキャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダー樹脂と共に、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成できる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート法などの慣用されている方法を用いて行なうことができる。
【0046】
以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
【0047】
電荷輸送層は、帯電電荷を保持させ、かつ、露光により電荷発生層で発生分離した電荷を移動させて保持していた帯電電荷と結合させることを目的とする層である。帯電電荷を保持させる目的を達成するためには、電気抵抗が高いことが要求される。また、保持していた帯電電荷で高い表面電位を得る目的を達成するためには、誘電率が小さく、かつ、電荷移動性が良いことが要求される。
【0048】
これらの要件を満足させるための電荷輸送層は、電荷輸送性物質及び必要に応じて用いられるバインダー樹脂により構成される。かかる電荷輸送層は、これらの電荷輸送性物質及びバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。かかる電荷輸送層には、必要により、電荷輸送性物質及びバインダー樹脂以外に、可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤等などの添加剤を適量添加することもできる。
【0049】
電荷輸送性物質としては、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、たとえば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独又は2種以上の混合物として用いることができる。
【0050】
正孔輸送物質としては、以下に表わされる電子供与性物質が挙げられ、良好に用いられる。たとえば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらの正孔輸送物質は、単独又は2種以上の混合物として用いることができる。
【0051】
また、高分子電荷輸送性物質は、以下のような構造を有していてもよい。
(a)カルバゾール環を有する重合体
例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、特開昭50−82056号公報、特開昭54−9632号公報、特開昭54−11737号公報、特開平4−175337号公報、特開平4−183719号公報、特開平6−234841号公報に記載の化合物等が例示される。
【0052】
(b)ヒドラゾン構造を有する重合体
例えば、特開昭57−78402号公報、特開昭61−20953号公報、特開昭61−296358号公報、特開平1−134456号公報、特開平1−179164号公報、特開平3−180851号公報、特開平3−180852号公報、特開平3−50555号公報、特開平5−310904号公報、特開平6−234840号公報に記載の化合物等が例示される。
【0053】
(c)ポリシリレン重合体
例えば、特開昭63−285552号公報、特開平1−88461号公報、特開平4−264130号公報、特開平4−264131号公報、特開平4−264132号公報、特開平4−264133号公報、特開平4−289867号公報に記載の化合物等が例示される。
【0054】
(d)トリアリールアミン構造を有する重合体
例えば、N,N−ビス(4−メチルフェニル)−4−アミノポリスチレン、特開平1−134457号公報、特開平2−282264号公報、特開平2−304456号公報、特開平4−133065号公報、特開平4−133066号公報、特開平5−40350号公報、特開平5−202135号公報に記載の化合物等が例示される。
【0055】
(e)その他の重合体
例えば、ニトロピレンのホルムアルデヒド縮重合体、特開昭51−73888号公報、特開昭56−150749号公報、特開平6−234836号公報、特開平6−234837号公報に記載の化合物等が例示される。
【0056】
本発明に使用される電子供与性基を有する重合体は、上記重合体だけでなく、公知単量体の共重合体や、ブロック重合体、グラフト重合体、スターポリマーや、また、例えば特開平3−109406号公報に開示されているような電子供与性基を有する架橋重合体等を用いることも可能である。
【0057】
また、本発明に用いられる高分子電荷輸送性物質として更に有用なトリアリールアミン構造を有するポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルとしては、例えば、特開昭64−1728号公報、特開昭64−13061号公報、特開昭64−19049号公報、特開平4−11627号公報、特開平4−225014号公報、特開平4−230767号公報、特開平4−320420号公報、特開平5−232727号公報、特開平7−56374号公報、特開平9−127713号公報、特開平9−222740号公報、特開平9−265197号公報、特開平9−211877号公報、特開平9−304956号公報等に記載の化合物が例示される。
【0058】
更に、電荷輸送層に併用できるバインダー樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリスチレン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、フェノキシ樹脂などが用いられる。これらのバインダー樹脂は、単独又は2種以上の混合物として用いることができる。
【0059】
電荷輸送層の膜厚は、約5〜100μm程度が適当であるが、近年の高画質化の要求から、電荷輸送層を薄膜化することが図られており、1200dpi以上の高画質化を達成するためには、より好ましくは5〜30μm程度が適当である。
【0060】
本発明における電荷輸送層中には、ゴム、プラスチック、油脂類などに用いられる他の酸化防止剤や可塑剤などの添加剤を添加してもかまわない。
更に、電荷輸送層中にレベリング剤を添加してもかまわない。かかるレベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーなどが使用され、その使用量は、バインダー樹脂100重量部に対して、0〜1重量部が適当である。
【0061】
塗工方法としては、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート法などの慣用されている方法を用いて行なうことができる。
【0062】
更に、電荷輸送層が感光体の最表層になる場合には、少なくとも電荷輸送層にラノリン又はその誘導体を含有する。
ラノリンは下記式に表されるように、ステロイド構造に鎖状の炭化水素基が結合し、さらにエステル結合を介して種々の脂肪酸部位が結合した構造を有しているので、より嵩高い炭化水素部位を有している。このため摩擦係数の低減効果が大きいと考えられる。また脂肪酸部位を変更することで有機溶媒への溶解性や融点など、バラエティーに富んだ化学的性質を付与することができる。しかも、ラノリンは天然物から容易に生産されるため、安価であり、例えばフッ素系樹脂などの潤滑剤にくらべて、コストパフォーマンスが高いと言える。
【0063】
【化1】
Figure 2004191690
【0064】
電荷輸送層中にこれらラノリン又はその誘導体を含有させる場合、より効率良く摩擦係数軽減効果を得るためには、電荷輸送層の表面付近の含有量を多くすることが好ましい。すなわち、摩擦係数低減の効果を発揮するのは感光体表面に存在するラノリン又はその誘導体であるため、電荷輸送層の表面より内部に含有したラノリン又はその誘導体は無駄になってしまう上、逆に感光体の電子写真特性に悪影響を与える可能性もある。ラノリン又はその誘導体を電荷輸送層の表面付近に多く含有させる電子写真感光体の製造方法としては、例えば、ラノリン又はその誘導体の含有量が異なる電荷輸送層形成用塗工液を複数用意し、含有量の少ない液から順次塗工するなどの方法が考えられる。
【0065】
例えば、電荷発生層上に、まずラノリン又はその誘導体を含有しない電荷輸送層形成用塗工液を用いて第1の電荷輸送層を形成し、その上からラノリン又はその誘導体の含有量が50%の電荷輸送層形成用塗工液を用いて第2の電荷輸送層を形成し、乾燥することによって、表面にラノリン又はその誘導体が多く含有した電荷輸送層が形成できる。
塗工方法としては、浸漬塗工に限らず、スプレー塗工など公知の方法が考えられる。
【0066】
ラノリン又はその誘導体の含有量としては、最表層の全固形分の1〜75wt%の範囲であることが好ましい。1wt%より少ないと、摩擦係数低減効果が不十分となり、前述の様々な効果が得られない。
また75wt%よりも多い場合、ラノリン又はその誘導体それ自体は成膜性が小さいために、良好な塗膜が得られなかったり、感光体の電気特性への不具合、例えば残留電位の上昇や光感度の低下などを引き起こす恐れがある。
【0067】
また、本発明の感光体は、電荷輸送層が最表層になる場合には、電荷輸送層にフィラーを含有しても良い。
フィラー材料としては、有機性フィラー材料と無機性フィラー材料とがある。有機性フィラー材料としては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機性フィラー材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素などの無機材料が挙げられる。
【0068】
無機材料からなるフィラーは、有機材料からなるフィラーに比べ硬度が高いため、感光体最表層の耐摩耗性をより向上させることができる。ところが、一般的に、潜像担持体の耐摩耗性を向上させると該潜像担持体の表面部はほとんど摩耗しなくなるが、帯電時に発生するオゾン、NOx等の反応性ガスによって該表面部が低抵抗化し、次第に該表面部の静電荷が保持されなくなり、該静電荷が表面方向に移動してしまうことが知られている。その結果、静電潜像が滲んでしまい、該静電潜像がトナーなどで現像されたときに見られる画像ボケや画像流れと呼ばれる異常画像が起こるようになる。そこで、本発明で用いるフィラーとしては1010Ωcm以上という高い抵抗を有することが好ましい。このようなフィラーを用いることで、潜像担持体の最表層の低抵抗化が抑えられ、上記異常画像の発生を大幅に抑制することができる。
【0069】
これらのフィラーの中で、特に、シリカ、酸化チタン、アルミナが有効に使用できる。また、これらのフィラー材料は他の金属酸化物微粒子に比べ価格が安く入手も容易なため、潜像担持体の製造コスト低減を図ることが可能となる。
その中でも高い絶縁性を有し、熱安定性が高い上に、耐摩耗性が高い六方最密構造であるα型アルミナは、画像ボケの抑制や耐摩耗性の向上の点から特に有用である。このようなフィラー材料は単独もしくは2種類以上を混合して用いてもよい。
【0070】
これらのフィラー材料は、電荷輸送物質や結着樹脂、溶媒等とともに適当な分散機を用いることにより分散できる。また、フィラーの一次粒径の平均は、0.05〜1.0μm、好ましくは0.1〜0.3μmである。
フィラーの平均一次粒径が0.05μmよりも小さすぎると耐摩耗性が不十分となる場合がある。一方、フィラーの平均一次粒径が1.0μmよりも大きすぎると潜像担持体に照射される光書き込み光が該フィラーで散乱して透過率が低下し、画像ボケや文字太りが生じてしまうことがある。
【0071】
表面層中のフィラー濃度は使用するフィラー種により、また感光体を使用する電子写真プロセス条件によっても異なるが、5〜60重量%が好ましい。また、これらのフィラーを電荷輸送層全体に含有させることも可能であるが、露光部電位が高くなるような場合があるため、電荷輸送層の最表面側が最もフィラー含有率が高く、導電性支持体側が低くなるようにフィラー濃度傾斜を設けたり、電荷輸送層を複数層にして、導電性支持体側から表面側に向かい、フィラー濃度が順次高くしたりするような構成にすることが好ましい。
【0072】
次に、感光層が単層構成の場合について説明する。
キャスティング法で単層感光層を設ける場合、多くの場合、かかる単層感光層は、電荷発生物質と低分子並びに高分子電荷輸送性物質を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。電荷発生物質並びに電荷輸送性物質としては、前述した材料を用いることができる。
【0073】
また、かかる単層感光層には、必要により、可塑剤を添加することもできる。更に、必要に応じて用いることのできるバインダー樹脂としては、先に電荷輸送層で挙げたバインダー樹脂をそのまま用いることができる。その他に、電荷発生層で挙げたバインダー樹脂を混合して用いてもよい。
【0074】
さらに、単層感光層が感光体の最表層となる場合には、少なくとも該単層感光層にラノリン又はその誘導体を含有する。
これによって、前述の電荷輸送層にラノリン又はその誘導体を含有させる場合と同じ効果が得られる。
【0075】
また、前述の電荷輸送層にラノリン又はその誘導体を含有させる場合と同様に、表面付近のラノリン又はその誘導体の含有量を多くするのが好ましく、その方法も同様の製造方法を用いることができる。
単層感光体の感光層の膜厚は、5〜100μm程度が適当である。
【0076】
本発明の感光体においては、感光層の上に、保護層が設けられることもある。保護層に使用される材料としてはABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリール樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリアリレート、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。
【0077】
また、保護層を用いる場合、保護層が最表層となるので、該保護層中にラノリン又はその誘導体を含有する。保護層は主に耐摩耗性の向上を目的としている。本発明においては、ラノリン又はその誘導体を含有することで摩擦係数が低減し、耐摩耗性が向上する。さらに、保護層は感光層の上に比較的小さな膜厚をもって設けられるため、感光体の電気特性への影響が比較的小さく、電荷輸送層にラノリン又はその誘導体を含有させる場合よりも、含有量を大きくすることができる。そのため、保護層にラノリン又はその誘導体をより多く含有することで、いっそうの摩擦係数の低減を達成することができる。
【0078】
また、保護層にはさらなる耐摩耗性を付与するためにフィラー材料を含有してもよい。フィラーとしては、前述のものを用いることができ、また、これらのフィラー材料は単独もしくは2種類以上を混合して用いられる。
【0079】
また、保護層に電荷輸送物質を含有させることも感光体の電気特性、特に繰り返し使用時の光感度劣化、残留電位の上昇を抑制するのに非常に有用である。これは、保護層にも電荷輸送性を持たせることで、感光体表面までスムーズに電荷が移動できるようになるためである。かかる電荷輸送性物質としては、先に挙げた電荷輸送層で用いられる電荷輸送性物質を用いることができる。
【0080】
更に、本発明に係る電子写真感光体の保護層には、接着性、平滑性、化学的安定性を向上させる目的で、種々の添加剤を加えてもかまわない。
【0081】
本発明にかかる保護層は、浸漬塗工、スプレー塗工、ブレード塗工、ナイフ塗工等の常法の塗工方法を用いて感光層上に形成される。特に、量産性、塗膜品質などの面から浸漬塗工、スプレー塗工が有利である。
保護層の膜厚は0.1〜10μmの範囲が適当である。
【0082】
次に本発明の画像形成装置について、図を参照して説明する。
図5は、本発明の画像形成装置を説明するための概略図である。なお、下記するような変形例も本発明の範疇に属するものである。
図5に示すように、本発明に係る電子写真感光体を用いた画像形成装置は、本発明に係るドラム状の感光体1と、帯電チャージャ3と、転写前チャージャ7と、転写チャージャ10と、分離チャージャ11と、クリーニング前チャージャ13などから構成されている。なお、感光体1の形状は、ドラム状の形状に限定されるものではなく、例えば、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。また、各種チャージャーとしては、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ)、帯電ローラを始めとする公知の手段を用いることができる。
転写手段としては、一般には上記の帯電器が使用できるが、図示するような転写チャージャと分離チャージャとを併用したものが効果的である。
【0083】
また、画像露光部5、除電ランプ2等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
かかる光源等は、図5に示される工程の他に、光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光を照射することができる。
【0084】
さて、現像ユニット6により感光体1上に現像されたトナーは、転写紙9に転写されるが、全部が転写されるわけではなく、感光体1上にトナーが残存する。このようなトナーは、クリーニングブラシ14及びブレード15により、感光体より除去される。クリーニングは、クリーニングブラシ又はブレード単独で行なわれることもあり、クリーニングブラシにはファーブラシ、マグファーブラシを始めとする公知のものが用いられる。
【0085】
電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。かかる現像手段としては、公知の方法が適用され、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
【0086】
図6には、本発明による画像形成装置を用いた別のプロセスの例を示す。図6において、感光体22は、本発明の電子写真感光体であり、駆動ローラ23により駆動され、帯電チャージャ20による帯電、光源21による像露光、現像(図示せず)、帯電器25を用いる転写、ブラシ26によるクリーニング、光源27による除電が繰返し行なわれる。
【0087】
さらに、本発明を適用したフルカラー画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
図7は、本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。図において、潜像担持体たる感光体56は、図中反時計回りに回転駆動されながら、その表面がコロトロンやスコロトロンなどを用いる帯電チャージャ53によって一様帯電せしめられた後、図示しないレーザ光学装置から発せられるレーザ光Lの走査を受けて静電潜像を担持する。この走査はフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報に基づいてなされるため、感光体ドラム56上にはイエロー、マゼンタ、シアン又はブラックという単色用の静電潜像が形成される。感光体ドラム56の図中左側には、リボルバ現像ユニット50が配設されている。これは、回転するドラム状の筺体の中にイエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器を有しており、回転によって各現像器を感光体ドラム56に対向する現像位置に順次移動させる。なお、イエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器は、それぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーを付着せしめて静電潜像を現像するものである。感光体ドラム56上には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の静電潜像が順次形成され、これらはリボルバ現像ユニット50の各現像器によって順次現像されてイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像となる。
【0088】
上記現像位置よりも感光体ドラム56の回転下流側には中間転写ユニットが配設されている。これは、張架ローラ59a、転写手段たる中間転写バイアスローラ57、2次転写バックアップローラ59b、ベルト駆動ローラ59cによって張架している中間転写ベルト58を、ベルト駆動ローラ59cの回転駆動によって図中時計回りに無端移動せしめる。感光体ドラム56上で現像されたイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像は、感光体ドラム56と中間転写ベルト58とが接触する中間転写ニップに進入する。そして、中間転写バイアスローラ57からのバイアスの影響を受けながら、中間転写ベルト58上に重ね合わせて中間転写されて、4色重ね合わせトナー像となる。
【0089】
回転に伴って中間転写ニップを通過した感光体ドラム56表面は、ドラムクリーニングユニット55によって転写残トナーがクリーニングされる。このクリーニングユニット55は、クリーニングバイアスが印加されるクリーニングローラによって転写残トナーをクリーニングするものであるがファーブラシ、マグファーブラシ等からなるクリーニングブラシや、クリーニングブレードなどを用いるものであってもよい。
【0090】
転写残トナーがクリーニングされた感光体ドラム56表面は、除電ランプ54によって除電せしめられる。除電ランプ54には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などが用いられている。また、上記レーザ光学装置の光源には半導体レーザが用いられている。これら発せられる光については、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターにより、所望の波長域だけを用いるようにしてもよい。
【0091】
中間転写ユニットの図中下側には、転写ベルトと転写バイアスローラー、駆動ローラー等各種ローラーからなる転写ユニットが配設されており、これの図中左側には、搬送ベルト64、定着ユニット65が配設されている。転写ユニットは、無端移動する転写ベルトは、図示しない移動手段によって図中上下方向に移動するようになっていてもよく、少なくとも、中間転写ベルト58上の1色トナー像(イエロートナー像)や、2色又は3色重ね合わせトナー像が紙転写バイアスローラ63との対向位置を通過する際には、中間転写ベルト58に接触しない位置まで待避移動する。そして、中間転写ベルト58上の4色重ね合わせトナー像の先端が紙転写バイアスローラー63との対向位置に進入してくる前に、中間転写ベルト58との接触位置まで移動して2次転写ニップを形成する。
【0092】
一方、図示しない給紙カセットから送られてきた転写紙60を2つのローラ間に挟み込んでいるレジストローラ対61は、転写紙60を中間転写ベルト58上の4色重ね合わせトナー像に重ね合わせ得るタイミングで上記2次転写ニップに向けて送り込む。中間転写ベルト58上の4色重ね合わせトナー像は、2次転写ニップ内で紙転写バイアスローラー63からの2次転写バイアスの影響を受けて転写紙P上に一括して2次転写される。この2次転写により、転写紙60上にはフルカラー画像が形成される。
【0093】
フルカラー画像が形成された転写紙60は、転写ベルト62によって紙搬送ベルト64に送られる。
搬送ベルトは64は、転写ユニットから受け取った転写紙60を定着ユニット65内に送り込む。
定着ユニット65は、送り込まれた転写紙60を加熱ローラとバックアップローラとの当接によって形成された定着ニップに挟み込みながら搬送する。
転写紙60上のフルカラー画像は、加熱ローラからの加熱や、定着ニップ内での加圧力の影響を受けて転写紙60上に定着せしめられる。
【0094】
なお、図示を省略しているが、転写ベルト62や搬送ベルト64には、転写紙Pを吸着させるためのバイアスが印加されている。また、転写紙60を除電する紙除電チャージャや、各ベルト(中間転写ベルト58、転写ベルト62、搬送ベルト64)を除電する3つのベルト除電チャージャが配設されている。また、中間転写ユニットは、ドラムクリーニングユニット55と同様の構成のベルトクリーニングユニットも備えており、これによって中間転写ベルト58上の転写残トナーをクリーニングする。
【0095】
図8は、本実施形態に係るプリンタの変形例である。この装置は、いわゆるタンデム方式のプリンタであり、感光体ドラム80を各色で共有させるのではなく、各色用の感光体ドラム80Y、80M、80C、80Bkを備えている。また、ドラムクリーニングユニット85、除電ランプ83、ドラムを一様帯電せしめる帯電ローラ84も、各色用のものを備えている。なお、図7に示したプリンタではドラム一様帯電手段として帯電チャージャ53を設けていたが、このプリンタでは帯電ローラ84を設けている。
タンデム方式では、各色の潜像形成や現像を並行して行うことができるため、リボルバ式よりも画像形成速度を遙かに高速化させることができる。
【0096】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、下記実施例の態様に限定されるものではない。
【0097】
実施例1
アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50(大日本インキ化学工業社製))15重量部、メラミン樹脂(スーパーベッカミンG−821−60(大日本インキ化学工業社製))10重量部をメチルエチルケトン150重量部に溶解し、これに酸化チタン粉末(タイペールCR−EL(石原産業社製))90重量部を加えボールミルで12時間分散し、下引層用塗工液を作製した。
これをφ30mmの円筒状アルミニウム基体に浸漬塗工法によって塗工し130℃20分間乾燥し厚み3.5μmの下引き層を形成した。
【0098】
次にポリビニルブチラール樹脂(XYHL(UCC社製))4重量部をシクロヘキサノン150重量部に溶解し、これに下記構造式(1)に示すビスアゾ顔料10重量部を加え、ボールミルで48時間分散後、さらにシクロヘキサノン210重量部を加えて3時間分散を行った。これを容器に取り出し固形分が1.5重量%となるようにシクロヘキサノンで稀釈した。こうして得られた電荷発生層用塗工液を前記中間層上に塗工し130℃20分間乾燥し厚み0.2μmの電荷発生層を形成した。。
【0099】
【化2】
Figure 2004191690
【0100】
次に、テトラヒドロフラン100重量部に、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂10重量部、シリコーンオイル(KF−50(信越化学工業社製))0.002重量部を溶解し、これに下記構造式(2)の電荷輸送物質10重量部を加えて電荷輸送層用塗工液を作製した。こうして得られた電荷輸送層用塗工液を電荷発生層上に浸漬塗工法によって塗工し、その後110℃20分間乾燥し、厚み20μmの電荷輸送層を形成した。
【0101】
【化3】
Figure 2004191690
【0102】
次に、テトラヒドロフラン280重量部とシクロヘキサノン80重量部の混合溶媒に、精製ラノリン(商品名:ラノリンTR 日本精化社製)3重量部、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂7重量部を溶解し、保護層形成用塗工液を作製した。こうして得られた保護層形成用塗工液を電荷輸送層上にスプレー塗工法によって塗工し、その後130℃20分間乾燥し、厚み6μmの保護層を形成し、電子写真感光体を作製した。
【0103】
実施例2
精製ラノリンの代わりに、ラノリン脂肪酸金属石鹸(商品名:ネオコート OF−3301 日本精化社製)を用いた以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0104】
実施例3
精製ラノリンの代わりに、ラノリン脂肪酸多価アルコールエステル(商品名:ネオコート EP−2 日本精化社製)を用いた以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0105】
実施例4
保護層に用いたビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂7重量部、精製ラノリン3重量部を、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂9.5重量部、精製ラノリン0.5重量部とした以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
【0106】
実施例5
保護層に用いたビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂7重量部、精製ラノリン3重量部を、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂3重量部、精製ラノリン7重量部とした以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
【0107】
実施例6
保護層に用いたビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂7重量部を、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂4重量部とし、更に前記構造式(2)の電荷輸送物質3重量部を加えた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
【0108】
実施例7
実施例1で用いた保護層塗工液の代わりに、テトラヒドロフラン80重量部とシクロヘキサノン280重量部の混合溶媒に、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂4重量部、前記構造式(2)の電荷輸送物質3重量部、精製ラノリン3重量部を溶解し、アルミナ微粒子(平均粒径0.3μm)0.2重量部を加えて、ボールミルで2時間分散して得られた保護層形成用塗工液を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
【0109】
実施例8
アルミナ微粒子の代わりにシリカ微粒子(平均粒径0.3μm)を用いた以外は、実施例7と同様にして、電子写真感光体を作製した。
【0110】
比較例1
保護層形成用塗工液に精製ラノリンを加えなかった以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
【0111】
比較例2
保護層形成用塗工液に精製ラノリンを加えなかった以外は実施例7と同様にして、電子写真感光体を作製した。
【0112】
比較例3
精製ラノリンの代わりに、四フッ化エチレン樹脂微粒子(商品名:ルブロンL−2 ダイキン工業社製)を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製したところ、四フッ化エチレン微粒子が塗工液中で凝集、沈殿してしまった。また、塗工液を攪拌しつつスプレー塗工によって形成した保護層塗膜表面は粗くなってしまった。
【0113】
比較例4
精製ラノリンの代わりに、シリコーンオイル(商品名:KF−50 信越化学工業社製)0.035重量部加えた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
【0114】
こうして得られた感光体について、図8の作像エンジンを搭載したコピースピード60枚/分(A4縦)の複写機に搭載して、非露光部電位(VD)が−700Vになるように帯電器の電圧を調節したのち、600dpi相当の書き込みによって、A4サイズ、画像面積率5%となるテスト画像を出力するランニング試験を5万枚行い、ランニング試験前後の感光層の膜厚の差から、摩耗量を測定した。膜厚測定は、渦電流式膜厚計フィッシャースコープMMS(フィッシャー製)を用いた。さらに、ランニング試験前の初期画像、ランニング試験後の耐久画像を出力し、画像品質についても評価を行った。
【0115】
また、前述の複写機は、クリーニングブレードの当接圧や現像スリーブのニップ、使用するトナーの添加剤などを調整し、感光体の摩耗に対して、より負荷がかかるようにした。
これらの画像評価と摩耗量測定の結果を表1にまとめる。
【0116】
【表1】
Figure 2004191690
【0117】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明は、導電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真用感光体において、該感光層の最表層に少なくともラノリン又はその誘導体を有することで、表面の摩擦係数を低減でき、その結果、虫食い版画、クリーニング不良などの異常画像を大幅に低減することができる。また、ラノリン又はその誘導体は、有機溶媒に容易に溶解又は分散するので、塗工液の安定性が高く、良好な塗膜が得られる。さらに、耐摩耗性も向上するので、長期間繰り返し使用しても、上記のような異常画像が発生せず、良好な画像が安定して出力される、電子写真感光体、画像形成装置、タンデムフルカラー画像形成装置、および画像形成装置用プロセスカートリッジが提供されるという極めて優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す模式断面図である。
【図2】本発明の電子写真感光体の層構成の他の一例を示す模式断面図である。
【図3】本発明の電子写真感光体の層構成の他の一例を示す模式断面図である。
【図4】本発明の電子写真感光体の層構成の他の一例を示す模式断面図である。
【図5】本発明の画像形成装置の一例の概略図である。
【図6】本発明の画像形成装置の他のプロセスを示す概略図である。
【図7】本発明の画像形成装置の例であるプリンタの概略構成図である。
【図8】本発明の画像形成装置の例であるプリンタの変形装置例の概略構成図である。

Claims (15)

  1. 導電性支持体上に少なくとも積層又は単層の感光層を有する電子写真感光体において、該感光層の最表層が少なくともラノリン又はその誘導体を含有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記ラノリン又はその誘導体が最表層に1〜75wt%含有されていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記感光層が、少なくとも電荷発生物質、電荷輸送物質を含有する層と、その上に積層された保護層とからなり、該保護層がラノリン又はその誘導体を含有する最表層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記最表層が少なくともフィラーである微粒子を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 前記フィラーの含有量が最表層の5〜60wt%であることを特徴とする請求項4に記載の電子写真感光体。
  6. 前記フィラーとして少なくとも金属酸化物微粒子を含有することを特徴とする請求項4又は5に記載の電子写真感光体。
  7. 前記フィラーの平均一次粒径が0.05〜1.0μmであることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の電子写真感光体。
  8. 前記最表層に少なくとも電荷輸送物質を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真感光体。
  9. 少なくとも電子写真感光体、帯電手段、露光手段及び転写手段を有する画像形成装置において、該電子写真感光体が請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。
  10. 前記画像形成装置が複数の電子写真感光体、帯電手段、現像手段、転写手段を有するタンデム型であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記画像形成装置が電子写真感光体上に現像されたトナー画像を中間転写体上に一次転写したのち、該中間転写体上のトナー画像を記録材上に二次転写する中間転写手段を有する画像形成装置であって、複数色のトナー画像を中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、該カラー画像を記録材上に一括で二次転写することを特徴とする請求項9又は10に記載の画像形成装置。
  12. 電子写真感光体表面に、帯電手段によって静電荷を帯電し、露光手段によって画像露光を行い該感光体表面に静電潜像を形成し、現像手段によって可視像を形成し、転写手段によって該可視像を転写材に転写する画像形成方法において、該電子写真感光体が請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成方法。
  13. 前記画像形成方法が複数の電子写真感光体、帯電手段、現像手段、転写手段を有するタンデム型画像形成装置を用いることを特徴とする請求項12に記載の画像形成方法。
  14. 前記画像形成方法が電子写真感光体上に現像されたトナー画像を中間転写体上に一次転写したのち、該中間転写体上のトナー画像を記録材上に二次転写する中間転写手段を有する画像形成装置を用い、複数色のトナー画像を中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、該カラー画像を記録材上に一括で二次転写することを特徴とする請求項12又は13に記載の画像形成方法。
  15. 帯電手段、露光手段、現像手段、及び転写手段の少なくとも一つと電子写真感光体とを具備してなる請求項9〜11のいずれかに記載の画像形成装置用プロセスカートリッジ。
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