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JP2004188451A - レーザ加工方法および装置 - Google Patents

レーザ加工方法および装置 Download PDF

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JP2004188451A
JP2004188451A JP2002358578A JP2002358578A JP2004188451A JP 2004188451 A JP2004188451 A JP 2004188451A JP 2002358578 A JP2002358578 A JP 2002358578A JP 2002358578 A JP2002358578 A JP 2002358578A JP 2004188451 A JP2004188451 A JP 2004188451A
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JP
Japan
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processing
laser
debris
laser processing
magnetic field
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Application number
JP2002358578A
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English (en)
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Yukinari Aso
幸成 阿蘇
Yoshinari Sasaki
良成 佐々木
Eiju Murase
英寿 村瀬
Kiyomi Kiyoi
清美 清井
Kazuhiko Yoshida
和彦 吉田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

【課題】加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工する際に、レーザ加工により発生する加工飛散物の加工表面への再付着(デブリ)を抑制するレーザ加工方法を提案することを目的とする。
【解決手段】加工対象物9の表面10にレーザ光26を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工方法において、加工対象物9の表面10にて、レーザ光26の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリ15を、磁場を用いて積極的に吸着板14に堆積させることを特徴とするものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、エキシマレーザ(excited dimmer laser)は、化学結合を切断できる高いフォトンエネルギーを有し、アブレーション(ablation)と呼ばれる光化学分解、光熱分解過程により、短波長の短パルスレーザを用いることで、熱的な影響を抑えつつ加工対象物を除去、微細加工することができる。このようなアブレーションによるレーザ加工技術が注目を集めている。エネルギー密度(フルエンス:fluence )を調整したエキシマレーザ光を加工対象物に照射することにより、プラスチック(高分子材料)、金属、セラミックス等、種々の物質をアブレーションにより微細加工することができる。
【0003】
エキシマレーザ光照射によるアブレーション加工では、レーザ光の照射を受けた加工対象物の表面より飛散物が加工領域周辺に付着する。この飛散物または付着物をデブリ(debris)と呼ぶ。デブリの付着が発生すると、所望の加工品質、加工精度を得られないこともある。
【0004】
このデブリの低減方法として、加工飛散物の発生そのものを抑制する方法、デブリの堆積を少なくする方法、デブリの堆積後に除去する方法などが種々知られている。
【0005】
加工飛散物の発生量を低減するためには、加工対象物へのレーザ光の照射とともにアシストガスを吹き付けることが有効であることが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
また、加工飛散物の発生そのものを制御する方法としては、所定の雰囲気ガスによって加工飛散物を分散、あるいは再付着防止する方法が知られている。また、所定の真空度の減圧下で加工することにより、堆積による付着量を大幅に減少できることが知られている。
【0007】
デブリの堆積後に除去する方法としては、レーザ加工時よりも低いエネルギー密度で紫外レーザ光を照射し、発生したデブリを除去する方法が知られている。デブリが除去しやすいものである場合にはこの方法は有効であると思われる(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
また、デブリの加工対象物への付着を防止する技術として、アブレーション加工すべき加工対象物の表面に水等の液体を接触させ、この液体を通じてレーザ光を加工対象物の表面に照射することにより、発生したデブリを液体中に浮遊させ、加工終了後に液体とともにデブリを洗い流す方法が知られている。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−192870号公報
特開平6−339784号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したこれらの方法ではデブリの堆積を少なくしたり、加工飛散物の発生量を低減したりするのには有効であると思われるが、デブリの加工領域周辺への堆積後に除去する必要がある不都合があった。また、液体中のアブレーション加工においては浮遊するデブリが加工対象物の表面に再付着する可能性があり、加工対象物の表面へのデブリの付着を完全には防止することができないという不都合があった。
【0011】
斯かる点に鑑み、本発明は、加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工する際に、レーザ加工により発生する加工飛散物の加工表面への再付着(デブリ)を抑制するレーザ加工方法および装置を提案するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明レーザ加工方法は、加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工方法において、加工対象物の表面にて、レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリを、磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させることを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明レーザ加工方法は、加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工方法において、この加工対象物を減圧加工容器を用いた減圧雰囲気にて加工するようにし、この加工対象物の表面にて、レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリを、磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させるものである。または、この減圧雰囲気下でのレーザ加工を、部分真空機構を用いて行うことを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明レーザ加工方法は、加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工方法において、この加工対象物を雰囲気ガスの下で加工するようにし、この加工対象物の表面にて、レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリを、磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させることを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明レーザ加工方法は、加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工方法において、この加工対象物の表面の流体を排出または送出・排出し、この加工対象物の表面に気流の流れをつくり、レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリを、この気流の流れに乗せ、さらに磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させることを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明レーザ加工方法は、加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工方法において、この加工対象物の表面にイオンを送出および排出し、この加工対象物のこのレーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリをイオン化し、磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させることを特徴とするものである。
【0017】
斯かる本発明によれば、飛散・放出された加工飛散物の拡散を抑制して、効率的に吸着板に加工飛散物を堆積させることにより、加工面にデブリが付着・堆積しないので、従来のような加工面にデブリが堆積後にそのデブリを除去する工程を不要とすることができる。
【0018】
本発明レーザ加工装置は、加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工装置において、加工対象物の表面にて、レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリを、磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させる付着防止機構を有することを特徴とするものである。
【0019】
また、本発明レーザ加工装置は、加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工装置において、この加工対象物を減圧雰囲気にて加工する減圧加工容器と、この減圧加工容器内のこの加工対象物の表面にて、レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリを、磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させる付着防止機構とを有することを特徴とするものである。
【0020】
また、本発明レーザ加工装置は、加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工装置において、この加工対象物を雰囲気ガスの下で加工する加工容器と、この加工容器内のこの加工対象物の表面にて、レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリを、磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させる付着防止機構とを有することを特徴とするものである。
【0021】
また、本発明レーザ加工装置は、加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工装置において、この加工対象物の表面の流体を排出または送出・排出し、この加工対象物の表面に気流の流れをつくり、レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリを、この気流の流れに乗せる気流制御機構と、さらに磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させる付着防止機構とを有することを特徴とするものである。
【0022】
また、本発明レーザ加工装置は、加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工装置において、この加工対象物の表面にイオンを送出および排出し、この加工対象物のこのレーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリをイオン化するイオン制御機構と、磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させる付着防止機構とを有することを特徴とするものである。
【0023】
斯かる本発明によれば、飛散・放出された加工飛散物の拡散を抑制して、効率的に吸着板に加工飛散物を堆積させることにより、加工面にデブリが付着・堆積しないので、従来のような加工面にデブリが堆積後にそのデブリを除去する工程を不要とすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図6を参照して、本発明レーザ加工方法および装置の実施の形態の例につき説明する。
【0025】
図6は、本例のレーザ加工装置に適用されるレーザ光照射装置の一例を示す概略構成図である。このレーザ光照射装置11は、レーザ光源1、ミラー2,3,4、ビーム整形器5、マスク6、投影レンズ7、ステージ8とを有する。勿論、レーザ光照射装置の構成はこの例に限るものではない。
【0026】
レーザ光源1より出射するレーザビーム(レーザ光)26によって加工対象物9表面のの加工面10がアブレーション加工される。このレーザ光源1には、例えば、エキシマレーザを用いる。エキシマレーザには、レーザ媒質の異なる複数の種類が存在し、レーザ媒質としては、波長の長いほうからXeF(351nm)、XeCl(308nm)、KrF(248nm)、ArF(193nm)、F2(157nm)が存在する。
【0027】
エキシマレーザは、熱エネルギーを利用したレーザ加工に用いられるYAGレーザ(基本波:1.06μm)、CO2レーザ(10.6μm)などと大きく異なる点は、レーザ光の発振波長が紫外線の領域にあることである。また、エキシマレーザは本質的にパルス発振であり、短パルス(数ns〜数十ns以下)である。
【0028】
また、エキシマレーザは、アブレーションと呼ばれる、光化学分解、光熱分解過程において、短波長の短パルスレーザを用いることで、熱的な影響を受けにくい加工を行なうため、加工面のエッジの仕上がりが非常にシャープとなる。これに対して、YAGレーザ、CO2レーザでは熱的影響が大きく、加工周辺部が熱の影響で丸くなり、端面とならない。
【0029】
さらに、エキシマレーザは、初期のビーム断面が略矩型の約10×10mmの寸法を有し、このレーザビームをビーム整形器にて、加工目的により縮小化、または長面積化、大面積化することができる。大面積化することにより比較的広い面積を一括して加工できる。従って、大面積の領域を同時に加工するのにエキシマレーザは適している。
【0030】
また縮小化した場合、高精細な微細加工を行なうことが出来る。加工対象物の加工面をステップアンドリピート方式にてパターニングすることで比較的広い面積の加工も可能である。ビーム整形器5は、ミラー2及び3によって反射されたレーザ光源1からのレーザビーム26を整形し、ビーム強度の均一化を行い、ミラー4に向けて出力する。
【0031】
マスク6は、ビーム整形器5で整形されミラー4で反射されたレーザビーム26を通過させる所定パターンを有している。このマスク6は、例えば、金属材料で形成された孔開きマスク、透明なガラス材料や金属薄膜で形成されたフォトマスク、誘電体材料で形成された誘電体マスク等が用いられる。
【0032】
投影レンズ7は、マスク6の所定パターンを通過したレーザビーム26を所定倍率でステージ8上の加工対象物9の加工面10に投影する。
【0033】
ステージ8は、投影レンズ7から投影されるレーザビーム26が加工対象物9の加工面10に合焦するように投影レンズ7に対して配置されるとともに、周知技術を用い加工対象物をステージ上に固定している。このステージ8は、レーザビーム26が加工対象物9の加工面10上を走査可能なように、例えば、X−Yステージと呼ばれるような、レーザビーム26の光軸に垂直な平面に沿って移動位置決めが可能な構造および機能を有している。
【0034】
上記構成のレーザ照射装置11では、レーザ光源1にエキシマレーザを用いることにより、加工対象物9の加工面10に所定パターンのレーザビーム26が照射され、加工面10がアブレーション加工される。加工面10は、アブレーション加工により、加工面10を形成する材料の加工飛散物(デブリ)が発生する。このデブリが加工面10に付着すると、加工品質、加工精度等に影響を及ぼすことがあり、付着を防ぐ必要がある。
【0035】
そこで、加工対象物9の加工面近傍に設けた後述する付着防止機構、または周知技術に後述する付着防止機構を適用し、デブリの付着を防ぐようにする。
【0036】
以下に、この加工飛散物9の加工面10への付着を防止する付着防止機構の構成について説明する。図1A,B,C、Dは、本発明レーザ加工装置の付着防止機構の構造の一例を示すそれぞれ断面図および上面図である。図中、加工面近傍に設けられた付着防止機構12a,12b,12c,12dはそれぞれ、磁場を発生する部位13(上面図(a)では斜線表示部分)と、デブリ15を吸着する吸着板(プレート)14とを有してなる。図示していないが、これらの吸着板14はアース端子に接続されている。
【0037】
図1Aの付着防止機構12aは、上面図(a)に示すように、中央に孔が開いた、いわゆるドーナツ形状をしており、そのドーナツ形状の上面側に磁界発生部13および下面側に吸着板14が配置され、レーザ光26の加工対象物9の加工面10への照射によって発生するデブリ15を、吸着板14に吸着させて堆積させるようにしている。
【0038】
図1Bの付着防止機構12bは、図1bと同様、上面図(a)に示すように、中央に孔が開いた、いわゆるドーナツ型形状をしており、そのドーナツの上面側に磁界発生部13および下面側に吸着板14が配置され、レーザ光26の加工対象物9の加工面10への照射によって発生するデブリ15を、吸着板14に吸着させて堆積させるようにしている。ここで、この付着防止機構12bは、吸着板14に傾きを持たせ、例えばデブリの飛散方向に対して略垂直に近くなるように配置し、デブリの吸着面積が大きくなるようにして効率よく吸着できるようにしている。
【0039】
図1Cの付着防止機構12cは、上面図(a)および断面図(b)に示すように、上面から見たときコの字型をしており、このコの字型の外側に磁界発生部13および内側に吸着板14を配置するとともに、レーザ光26が通過するための孔の径が、加工対象物9の加工面10へのレーザ光26照射領域の径よりも大きく構成され、デブリ15が吸着板14の内壁14aに付着するようになされている。
【0040】
図1Dの付着防止機構12dは、上面図(a)および断面図(b)に示すように、上面から見たとき中央にレーザ光が通る孔が設けられ全体として略円筒形状をなし、この円筒形状の外周面側に磁界発生部13および内周面側に吸着板14を配置するとともに、レーザ光26が通過する孔の径が、加工対象物9の加工面10へのレーザ光26照射領域の径よりも大きく構成され、デブリ15が吸着板14の内周面内壁14aに付着するようになされている。
【0041】
図1に示された、吸着板14の形状は、飛散・放出されたデブリの拡散を抑制して、効率よく回収する(吸着板に堆積させる)作用がある。
【0042】
図示されていないが、吸着板(プレート)14の表面形状は加工飛散物の微粒子径より大きい、表面粗さ約25S〜100S[ μm] 程度の凹凸を有しており、一旦吸着された加工飛散物や、デブリ等の堆積物が線膨張係数の違い等により剥離・脱離しないように加工・処理が施されている。
【0043】
次に、図2A,B,C、Dは、本発明レーザ加工方法および装置の付着防止機構によりそれぞれ発生する磁場の様子を示す断面図である。この図2において、図1に対応する部分について同一符号を付しその詳細説明は省略する。図中、付着防止機構はそれぞれ、磁場を発生する部位13または/および16、デブリを吸着する略円筒形状の吸着板(プレート)14とを有してなる。図示していないが、これらの吸着板14はアース端子に接続されている。
【0044】
図2Aの付着防止機構は、上述の図1Dの付着防止機構12dと同じ構造であり、加工面10の上方に設けられた略円筒形状の付着防止機構の外周面に磁界発生部13が設けられている。磁界発生部13により発生する磁力線17は、円筒形状の付着防止機構の吸着板14の中央の孔から密度の濃い磁力線が加工面9全面へ広がり分布する。
【0045】
図2Bの付着防止機構は、上述の図2Aの付着防止機構に対し、加工対象物9の加工面10の端縁部外周近傍に磁界発生部16を追設したものである。このような構成とすることにより、磁界発生部13および16により発生する磁力線17は、円筒形状の付着防止機構の吸着板14の中央の孔から磁束密度の濃い磁力線が加工面9全面へ広がる。
【0046】
図2C,Dの付着防止機構は、図2Bに示した付着防止機構に対し、例えば、略円筒形状を構成する吸着板14および磁界発生部13の径を加工対象物9の大きさよりも大きくしたものであり、これにより加工面10から吸着板14へ向かう強力な発散磁場が形成される。ここで、図2Cの付着防止機構は、略円筒形状の吸着板14の外周面の磁界発生部13と加工対象物9の加工面10の端縁部外周近傍の磁界発生部16を備えるが、これに対し、図2Dの付着防止機構は、略円筒形状の吸着板14の外周面に磁界発生部13を設けていない構造となっている。
【0047】
上述の図2A,B,C、Dような付着防止機構の構成により、それぞれ磁界を発生させておき、加工対象物9の加工面10へレーザビーム26を照射すると、加工対象物9表面の分解・蒸発した物質が微粒子となって飛散・放出される。磁界を発生させることにより、図中の磁力線17でそれぞれ表わしているような、加工対象物9と付着防止機構の間に向かう磁場が生じる。このような磁場中では、プラズマ中の電子18は磁力線17に絡みつくようにして磁力線方向に運動する。
【0048】
そして、この電子18によって生じる内部電界によって、イオンも磁力線17に沿って移動し、加工飛散物が吸着板(プレート)14に堆積される。このように、積極的に吸着板(プレート)14へ加工飛散物を吸着・堆積することにより、デブリ15が加工面10へ再付着することを防止することができる。
【0049】
また作用として、プラズマ中の活性の高さによる加工面10へのクリーニング作用もあることから、デブリの付着防止との相乗効果もある。
【0050】
磁場は電磁コイルや電磁石、永久磁石等(好ましくは600ガウス以上)を使用し、吸着板(プレート)14はSUS304やSUS316等の防錆、耐腐食性のある金属が望ましい。また、電磁コイル等を使用した場合は発熱による影響を抑制する為、磁界発生部13近傍の吸着板14内部に、例えば、図2Cに示すような循環水による冷却機構29等を設けることが望ましい。
【0051】
次に、図3を参照して、本発明レーザ加工方法および装置の実施の形態の例につき、説明する。図3において、図1および図2に対応する部分については同一符号を付しその詳細説明は省略する。
【0052】
従来の技術でも述べたように、減圧加工容器(減圧チャンバー)を用いた減圧雰囲気(例えば、真空度10[Pa](10−2[Torr])程度)でのレーザ加工において、加工対象物の物質によってはデブリの発生を低減できるとされている。一方、加工対象物の物質によりデブリの発生を広い範囲に薄く発生すると報告されている。そして、デブリの問題を低減するレーザ加工の技術として、レーザ加工を行なうエネルギー密度より低いエネルギー密度のレーザ光を照射しデブリを除去する技術が、例えば特開平6−339784号公報等に開示されている。
【0053】
しかしながら、上記方法では加工対象物の物質により、デブリを完全に除去することができない。また、加工対象物が多層構造である場合、デブリ除去時のエネルギー密度で下層膜にダメージをあたえてしまうこともある。
【0054】
そこで、本発明による付着防止機構を、減圧加工容器を用いた減圧雰囲気下(例えば、真空度10〜10−2[Pa](10−2〜10−4[Torr])程度)にて使用し、この問題を解消するようにする。具体的には、例えば、上面から見たとき中央に図6に示すレーザ光照射装置11からのレーザ光26が通る孔が設けられ全体として略円筒形状をなす吸着板14を配置するとともに、加工対象物9の加工面10の端縁部外周近傍に磁界発生部16を設置した付着防止機構および加工対象物9を、減圧加工容器19に収納し、吸着板14をアース端子27に接続する。尚、図3例に適用される付着防止機構は上記の例に限るものではない。
【0055】
減圧加工容器19には、レーザビーム26が入射する透過窓部材20を設けるとともに、この容器内に雰囲気を供給する供給管21および容器内の雰囲気を排気する排気管22を設置する。
【0056】
透過窓部材20は、減圧加工容器19の開口側から入射されるレーザビーム26を透過する材料で形成されている。具体的には、たとえば、レーザ光源に波長が248nmのKrFエキシマレーザを用いた場合には、KrFエキシマレーザに対して透過率の高い合成石英ガラス、波長が193nmのArFエキシマレーザを用いた場合には、フッ化カルシウム等で形成されたものを使用する。尚、各光学系には各波長(レーザ種)に耐性のある材料、処理を施したミラー、レンズ等を用いることは周知である。
【0057】
以上のような構成において、減圧加工容器を用いた減圧雰囲気下にて本例のデブリ付着防止機構を使用することで、飛散・放出された加工飛散物の拡散を抑制して、効率的に吸着板14に加工飛散物を堆積させることにより、加工面10にデブリが付着・堆積しないので、従来のような加工面に堆積後にデブリを除去するが必要なく、良好な加工品質と加工精度を得ることができる。
【0058】
次に、図4を参照して、本発明レーザ加工方法および装置の実施の形態の他の例につき、説明する。図4Aは本発明レーザ加工装置の一例の断面図を示し、図4Bは図4Aのレーザ加工装置の下面図を示す。図4A,Bにおいて、図1〜図3に対応する部分については同一符号を付しその詳細説明は省略する。
【0059】
図3例にて本発明によるデブリ付着防止機構を、減圧加工容器19を用いた減圧雰囲気下にて使用する実施形態を示したが、加工対象物が大型化(大型基板)した場合、減圧加工容器の大型化とともにスループットの問題が生じ、量産化で採用する場合の課題となっていた。
【0060】
そこで、例えば、本出願人が出願した特願2002−318870号に記載のような部分真空機構を応用した減圧雰囲気下にて、本例のデブリ付着防止機構を用いるようにする。
【0061】
図4Aに示すように、加工対象物9の加工面10の端縁部外周近傍に磁界発生部16を設置し、例えば図6に示すようなレーザ光照射装置11からのレーザビーム26が加工対象物9に照射される直前のレーザ光路上に、加工面10と近接して、レーザビーム26が透過する透過窓部材20を備える略円筒形状の、アルミニウムまたはステンレスなどからなる部分真空機構を備える吸着板14(図中、斜線部分)を配置する。
【0062】
この部分真空機構を備える吸着板14は、レーザビーム26の照射方向軸に沿って中心孔32が設けられた略円筒形状をしており、図4Bに示すように、吸着板14の底部14aの中心に配置され透過窓部材20を透過したレーザビーム26が通過する中心孔32の外周部周辺の同心円周上には数箇所の排気孔31が開けられ、この排気孔31を通して部分真空機構を構成する吸着板14に外付けの粗引きポンプ30によって真空引きし、加工面10表面周辺の雰囲気の排気を行う如くする。吸着板14はアース端子27に接続しておくようにする。
【0063】
部分真空機構を備えた吸着板14により、簡単な構成で加工面10周辺近傍を減圧雰囲気とし、この減圧雰囲気でレーザ光照射することで、アブレーションにより発生したデブリは底部14aの排気孔31より吸引され、吸着板14内に取り込まれ、さらに、粗引きポンプ30に取り込まれる。
【0064】
このように、部分真空機構による減圧雰囲気下にて、本例のデブリ付着防止機構を用いることにより、加工対象物の大型化にスループットの問題を解決し、また、デブリの再付着を防止でき、良好な加工品質と加工精度を得ることができる。
【0065】
次に、図3を参照して、本発明レーザ加工方法および装置の実施の形態の他の例につき、説明する。
【0066】
通常、雰囲気中でのレーザ加工において、例えばヘリウム雰囲気中での加工では、加工対象物の物質によってはデブリ自体を減少できるとされている。また、加工対象物の物質により、レーザ照射時に分解・蒸発した物質が微粒子となって飛散・放出する噴出速度が、空気中での速度よりも速いために加工飛散物が遠くに分散され、見かけ上のデブリ減少したように見えるとされる。しかし、加工飛散物は加工面に再付着されるため、加工面に堆積後にデブリを除去する必要がある。
【0067】
そこで、本例は雰囲気中におけるレーザ加工が必要な場合に、本例の付着防止機構を用いるようにしたものであり、装置の構成としては、図3例に示すものが流用できる。
【0068】
減圧用途でなく、気体を封止するチャンバーとして減圧加工容器19を利用し、供給管21から雰囲気ガスを供給して、加工面10表面近傍が雰囲気ガスで満たされたタイミングで、レーザ光照射装置11からのレーザビーム26を加工面10に照射し、レーザ加工を行う。
【0069】
このように、加工対象物の物質により、雰囲気中におけるレーザ加工が必要な場合、本例の付着防止機構を用いることで、吸着板14にデブリを堆積させることにより、加工領域周辺11にデブリが堆積しないので、堆積後に除去するという工程が必要がなく、良好な加工品質と加工精度を得ることができる。
【0070】
本例における雰囲気ガスとして、例えばヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)等が用いられる。
【0071】
次に、図5を参照して、本発明レーザ加工方法および装置の実施の形態の他の例につき、説明する。図5において、図1〜図4に対応する部分については同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0072】
気流制御機構として、流体を排気(吸引)、もしくは送出・排気する手段を有し、アブレーション加工により、加工対象物の加工表面へのデブリの堆積を防止するレーザ加工方法として、例えば特開平9−192870号公報、特開平10−20509号公報、特開平10−99978号公報等に開示されている。しかし、加工飛散物は加工面に再付着されるため、加工面に堆積後にデブリを除去する必要がある。
【0073】
そこで、流体を排気(吸引)、もしくは送出・排気する手段を有し、アブレーション加工により、加工対象物の加工表面へのデブリの堆積を防止するレーザ加工方法に、本発明によるデブリの付着防止機構を用い、その構成を図5に示す。
【0074】
図5において、39は加工容器(チャンバー)を示し、内部中央に加工対象物9が配置されている。加工容器39の上面には加工対象物10の加工面9に対し照射する、レーザ光照射装置11からのレーザビーム26が透過する透過窓部材20が設けられている。
【0075】
また、上述してきた例では、付着防止機構は、磁場を発生させたとき、図2に示すような加工面10に照射されるレーザビーム26の軸に略沿って磁力線17が分布するようにされていたものを、本例は、図5に示すように、磁界発生部13で磁場を発生させたときの磁力線17の向きが、レーザビーム26と略直交するような位置に付着防止機構を配置する。換言すると、例えば図2Aに示す付着防止機構を、図5では時計回りに90°旋回させ加工対象物9の右側に配置している。そして、加工容器39内の雰囲気が、この付着防止機構の略円筒形状の吸着板14の中心孔および排気手段28を介して、外部へ排気されるようになされている。
【0076】
加工容器39の左側面には、酸素などの気体を送出する気流制御部23が設けられ、加工対象物9の横方向から、酸素などの気体が加工面10表面に沿うように送出される。そして、加工面10表面を通過した酸素などの気体は、略円筒形状の吸着板14の開口部28aから排気手段28を介して、排気されるようになされる。
【0077】
排気手段28は所定の曲率半径(R)を有し、吸着板14の中心孔を通る磁力線17に乗って運ばれたデブリがこの曲部に設けられた吸着板25にぶつかって吸引されるようになされている。この吸着板14および25をそれぞれアース端子27に接続しておく。
【0078】
以上のような構成において、透過窓部材20を透過して加工対象物9の加工面10にレーザビーム26を照射すると、レーザアブレーションにより、レーザビーム26が照射された加工領域から飛散した加工飛散物15が発生する。このとき、気流制御部23から酸素などの気体が送出されており、気流の流れ24を発生させ、加工飛散物15をこの流れに乗せて吸着板14の開口部28aへと導く。
【0079】
吸着板14の開口部に導かれた加工飛散物15の一部は、ここで吸着板14に吸着され、さらに残りの加工飛散物15は、排気手段28によって、この排気手段28の曲部に設けられた吸着板25に効率よく吸着される。
【0080】
このように、本例によるデブリの付着防止機構を用いることで、アブレーション加工により、加工対象物9の加工面10から分解・蒸発した加工飛散物15を積極的に吸着板14および25に堆積することで、加工飛散物15の再付着(デブリ)を防止でき、良好な加工品質と加工精度を得ることができる。
【0081】
本例において、送出される気体として、例えば酸素(O2)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、等が用いられる。
【0082】
また、上述例の気流制御部23をイオン源として利用し、イオン化に周知技術のイオンガン(イオン銃)等を用いたイオン制御機構を構成する。加工面10のレーザ光照射領域から飛散した加工飛散物15がイオン源23によるイオン雰囲気によってイオン化され、磁力線17による吸着板14への吸着・堆積をより効率よく積極的に行うことができ、この加工飛散物15の再付着(デブリ)を防止でき、良好な加工品質と加工精度を得ることができる。
【0083】
以上述べたように、本例によれば、レーザ光による、アブレーションもしくは熱溶融によるレーザ加工時に熱的な影響を少なくして加工面のデブリの付着を防止することができる。
この結果、精密なレーザ加工が実現でき、しかもデブリの付着を防止することができるという優れた効果を提供することが可能になり、レーザ加工の応用が拡がり、微細パターンを高精度でありながら低コストで形成することが可能となる。
【0084】
上述した実施の形態の例の説明において、加工対象物を水平に、レーザ照射方向を垂直で示したが、加工対象物を垂直に、レーザ照射方向を水平にすることも可能であり、これに限るものではない。
【0085】
尚、本発明は上述した実施の形態の例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得ることは勿論である。
【0086】
【発明の効果】
斯かる本発明によれば、レーザ光による、アブレーションもしくは熱溶融によるレーザ加工時に熱的な影響を少なくして、加工面のデブリの付着を防止することができる。
この結果、本発明によれば、精密なレーザ加工が実現でき、しかもデブリの付着を防止することができるという優れた効果を提供することが可能になり、レーザ加工の応用が拡がり、微細パターンを高精度でありながら低コストで形成することができる利益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明レーザ加工装置の付着防止機構の構造の例を示すそれぞれ断面図および上面図である。
【図2】本発明レーザ加工装置の付着防止機構によりそれぞれ発生する磁場の様子を示す断面図である。
【図3】本発明レーザ加工装置の実施の形態の例を示す線図である。
【図4】本発明レーザ加工装置の実施の形態の他の例を示す線図である。
【図5】本発明レーザ加工装置の実施の形態の他の例を示す線図である。
【図6】レーザ光照射装置の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1・・・・レーザ光源、9・・・・加工対象物、10・・・・加工面、11・・・・レーザ光照射装置、12a,12b,12c,12d・・・・付着防止機構、13・・・・磁界発生部、14・・・・吸着板(プレート)、15・・・・加工飛散物(デブリ)、16・・・・磁界発生部、17・・・・磁力線、18・・・・電子、19・・・・減圧加工容器、20‥‥透過窓部材、21・・・・供給管、22・・・・排気管、23・・・・気流制御部(イオン源)、25・・・・吸着板(プレート)、26・・・・レーザビーム(レーザ光)、28・・・・排気手段、30‥‥粗引きポンプ、31・・・・排気孔、32‥‥中心孔

Claims (20)

  1. 加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工方法において、
    加工対象物の表面にて、レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリを、磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させることを特徴とするレーザ加工方法。
  2. 請求項1に記載のレーザ加工方法において、
    大気中において加工飛散物・デブリの再付着を防止するレーザ加工方法。
  3. 加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工方法において、
    前記加工対象物を減圧加工容器を用いた減圧雰囲気にて加工するようにし、
    前記加工対象物の表面にて、レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリを、磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させることを特徴とするレーザ加工方法。
  4. 請求項3に記載のレーザ加工方法において、
    前記減圧雰囲気下でのレーザ加工を、部分真空機構を用いて行うようにしたことを特徴とするレーザ加工方法。
  5. 加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工方法において、
    前記加工対象物を雰囲気ガスの下で加工するようにし、
    前記加工対象物の表面にて、前記レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリを、磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させることを特徴とするレーザ加工方法。
  6. 加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工方法において、
    前記加工対象物の表面の流体を排出または送出・排出し、前記加工対象物の表面に気流の流れをつくり、 レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリを、前記気流の流れに乗せ、さらに磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させることを特徴とするレーザ加工方法。
  7. 加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工方法において、
    前記加工対象物の表面にイオンを送出および排出し、前記加工対象物の前記レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリをイオン化し、
    磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させることを特徴とするレーザ加工方法。
  8. 請求項6または7に記載のレーザ加工方法において、
    前記吸着板にて一部の加工飛散物およびデブリの未付着が発生した場合、前記加工飛散物およびデブリが前記吸着板を通過後の経路上に、新たに吸着板を設け、
    前記新たに設けた吸着板に、前記未付着の加工飛散物およびデブリを積極的に堆積させることを特徴とするレーザ加工方法。
  9. 請求項1、3、5、6または7に記載のレーザ加工方法において、
    前記吸着板は、電磁石または永久磁石により磁場を発生させ、飛散を防止する形状により効率的に加工飛散物およびデブリを堆積させることを特徴とするレーザ加工方法。
  10. 請求項1、3、5、6または7に記載のレーザ加工方法において、
    前記吸着板の表面形状は、所定表面粗さの凹凸を有しており、吸着された加工飛散物やデブリの堆積物の剥離・離脱を防止する加工・処理が施されていることを特徴とするレーザ加工方法。
  11. 加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工装置において、
    加工対象物の表面にて、レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリを、磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させる付着防止機構を有することを特徴とするレーザ加工装置。
  12. 請求項11に記載のレーザ加工装置において、
    大気中において加工飛散物・デブリの再付着を防止することを特徴とするレーザ加工装置。
  13. 加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工装置において、
    前記加工対象物を減圧雰囲気にて加工する減圧加工容器と、
    前記減圧加工容器内の前記加工対象物の表面にて、レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリを、磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させる付着防止機構と
    を有することを特徴とするレーザ加工装置。
  14. 請求項13に記載のレーザ加工装置において、
    前記減圧雰囲気下でのレーザ加工を、部分真空機構を用いて行うようにしたことを特徴とするレーザ加工装置。
  15. 加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工装置において、
    前記加工対象物を雰囲気ガスの下で加工する加工容器と、
    前記加工容器内の前記加工対象物の表面にて、レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリを、磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させる付着防止機構と
    を有することを特徴とするレーザ加工装置。
  16. 加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工装置において、
    前記加工対象物の表面の流体を排出または送出・排出し、前記加工対象物の表面に気流の流れをつくり、レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリを、前記気流の流れに乗せる気流制御機構と、
    さらに磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させる付着防止機構と
    を有することを特徴とするレーザ加工装置。
  17. 加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーションまたは熱溶融により加工するレーザ加工装置において、
    前記加工対象物の表面にイオンを送出および排出し、前記加工対象物の前記レーザ光の照射領域より発生する加工飛散物およびデブリをイオン化するイオン制御機構と、
    磁場を用いて積極的に吸着板に堆積させる付着防止機構と
    を有することを特徴とするレーザ加工装置。
  18. 請求項16または17に記載のレーザ加工装置において、
    前記吸着板にて一部の加工飛散物およびデブリの未付着が発生した場合、前記加工飛散物およびデブリが前記吸着板を通過後の経路上に、新たに吸着板を設け、
    前記新たに設けた吸着板に、前記未付着の加工飛散物およびデブリを積極的に堆積させることを特徴とするレーザ加工装置。
  19. 請求項11、13、15、16または17に記載のレーザ加工装置において、
    前記吸着板は、電磁石または永久磁石により磁場を発生させ、飛散を防止する形状により効率的に加工飛散物およびデブリを堆積させることを特徴とするレーザ加工装置。
  20. 請求項11、13、15、16または17に記載のレーザ加工装置において、
    前記吸着板の表面形状は、所定表面粗さの凹凸を有しており、吸着された加工飛散物やデブリの堆積物の剥離・離脱を防止する加工・処理が施されていることを特徴とするレーザ加工装置。
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