JP2004182501A - バイオマスからの水素製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】バイオマスから効率よく水素を製造する方法を提供する。
【解決手段】バイオマスから水素を製造する方法であって、 (i) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する第一工程、(ii) 第一工程で得られたガス混合物を精製する第二工程、(iii) 第二工程で得られたガス混合物に含まれる炭化水素を、水素と一酸化炭素に転化する第三工程及び(iv) 第三工程で得られたガス混合物から水素を回収する第四工程を含む方法。
【選択図】なし
【解決手段】バイオマスから水素を製造する方法であって、 (i) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する第一工程、(ii) 第一工程で得られたガス混合物を精製する第二工程、(iii) 第二工程で得られたガス混合物に含まれる炭化水素を、水素と一酸化炭素に転化する第三工程及び(iv) 第三工程で得られたガス混合物から水素を回収する第四工程を含む方法。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バイオマスから水素を製造する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年バイオマスから水素を製造し、得られた水素ガスを、例えば燃料電池用ガスなどとして利用する様々な技術が提案されている。例えば、高温高圧(例えば、200〜374℃程度、反応温度における水の飽和蒸気圧以上の圧力)の熱水中において、水素を活性化する金属触媒の存在下で、セルロース系バイオマスから直接水素を製造する方法が提案されている。しかし、当該方法による水素の回収率は充分であるとはいえない(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2736330号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、バイオマスから効率よく水素を製造する方法及び装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、下記の各項に示す発明を提供するものである。
項1 バイオマスから水素を製造する方法であって、
(i) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する第一工程、
(ii) 第一工程で得られたガス混合物を精製する第二工程、
(iii) 第二工程で得られたガス混合物に含まれる炭化水素を、水素と一酸化炭素に転化する第三工程及び
(iv) 第三工程で得られたガス混合物から水素を回収する第四工程
を含む方法。
項2 バイオマスから水素を製造する方法であって、
(A) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する工程、
(B) 工程(A)で得られたガス混合物を精製する工程、
(C) 工程(B)で得られたガス混合物を、炭化水素及び一酸化炭素を含む混合ガスと水素に分離する工程、
(D) 工程(C)で分離した水素を回収する工程、
(E) 工程(C)で分離したガス混合物に含まれる炭化水素を、水素と一酸化炭素に転化する工程、
(F) 工程(E)で得られたガス混合物を、水素と一酸化炭素に分離する工程、及び
(G) 工程(F)で分離した水素を回収する工程
を含む方法。
項3 バイオマスから水素を製造する方法であって、
(a) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する工程、
(b) 工程(a)で得られたガス混合物を精製する工程、
(c) 工程(b)で得られたガス混合物に含まれる炭化水素を、水素と一酸化炭素に転化する工程、
(d) 工程(c)で得られたガス混合物に含まれる一酸化炭素を、水素と二酸化炭素に転化する工程、及び
(e) 工程(d)で得られたガス混合物に含まれる二酸化炭素を除去して水素を回収する工程
を含む方法。
項4 バイオマスから水素を製造するための装置であって、
(1) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する手段、
(2) 上記ガス生成手段と連結された、ガス混合物を精製する手段、
(3) ガス分離手段を介して、又は介さずに上記精製手段と連結された、炭化水素を水素と一酸化炭素に転化する手段、及び
(4) 上記転化手段と連結された、水素を回収する手段
を備えた装置。
項5 炭化水素を水素と一酸化炭素に転化する手段が、水蒸気改質反応器である項4に記載の装置。
項6 炭化水素を水素と一酸化炭素に転化する手段と、水素を回収する手段の間に、一酸化炭素を二酸化炭素及び水素に転化する手段を設けた項4に記載の方法。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の方法を詳細に説明する。
【0007】
第一工程:バイオマスのガス化
本発明の方法では、まず、固体状のバイオマスをガス化して気体状とする。
【0008】
バイオマスとしては、特に限定されるものではなく種々のものを用いることができる。例えば、木材(チップ、粉など)、建築廃材、樹皮、植物の葉、古紙、下水泥炭、農産廃棄物(例えば、稲わら、バガス)、林産廃棄物、剪定枝、畜産廃棄物、厨芥(ホテル、飲食店、一般家庭などから排出される有機性廃棄物)などのセルロースを含む有機性廃棄物を挙げることができる。水分を多く含むバイオマスは、予め水分を蒸発させてからガス化に供することが好ましい。
【0009】
バイオマスをガス化する方法としては、例えば、固定床、流動床、噴流床など従来より提案されている工業的又は実験研究的な公知の方法を用いることができ、その方法はバイオマスの種類などに応じて適宜選択することができる。このような方法としては、例えば、触媒の存在下で、水蒸気をガス化剤として、外から熱を加えてガス化反応する方法が挙げられる。触媒としては、通常の工業用のニッケル、コバルト、鉄等の水素活性化用の各種の金属触媒を用いることができる。また、触媒を用いずに、1000℃程度の高温で微粒化した原料バイオマスをガス化する方法も挙げられる。
【0010】
このようなバイオマスのガス化により、一般に、有価物として、炭化水素、水素及び一酸化炭素を含有する混合ガスが生成する。この場合、炭化水素としては、炭素数1〜4程度、一般には1〜3程度の脂肪族炭化水素が生成する。具体的には、メタン、エチレン、エタン、プロパン、ブタン等が挙げられる。
【0011】
バイオマスをガス化する際には、この他に、二酸化炭素、微量成分として硫化カルボニル、硫化水素などの硫黄化合物、塩化水素などの塩素化合物、アンモニア、シアン化水素などの窒素化合物などの有害成分も発生し、一般に、生成ガス中に含まれている。
【0012】
第二工程:ガス混合物の精製
バイオマスをガス化して生成した混合ガスには、通常、炭化水素、水素及び一酸化炭素以外に、二酸化炭素及び上記したような有害成分が含まれている。従って、第二工程では、ガス混合物から有害成分を除去し、精製する(クリンナップ工程)。
【0013】
ガス混合物の精製は、混合ガスに含まれている有害成分の種類に応じて公知の方法から適宜選択して行うことができる。例えば、混合ガスに含まれている有害物質が、硫化カルボニル、硫化水素、塩化水素、アンモニア、シアン化水素などであれば、ガス混合物にアルカリ(例えばNaOH)水溶液を散布する方法が挙げられる。混合ガスに二酸化炭素や水(水蒸気)が含まれる場合には、有害成分を除去する際に、同時に除去してもよい。例えばアルカリ水溶液を散布する場合には、混合ガスに含まれる二酸化炭素や水も同時に除去することができる。また、硫黄成分の除去には、例えば酸化亜鉛などの固体粒剤を用いることもできる。
【0014】
第一工程で得られたガス混合物は、ガス化の方法にもよるが、一般に高温(通常、500〜1000℃程度)であるので、第二工程で精製する前に冷却してもよい。また、ガス混合物の精製をアルカリ水溶液散布により行う場合などには同時に冷却することができる。
【0015】
精製したガスに含まれる水素ガスは、後述の第三工程の前に、他のガス成分(メタン、エチレン等の炭化水素類、一酸化炭素など)と分離して回収することができる。水素ガスと他のガス成分との分離は、公知の方法に従って行うことができる。例えば、ゼオライト、活性炭、モレキュラーシーブなどの吸着剤を用いた方法で各ガスの吸着能の違いにより分離する方法が一般的である。例えば、ゼオライトを用いれば、水素の吸着能は最も小さく、他のガスからの分離が容易である。
【0016】
第三工程 炭化水素の水素及び一酸化炭素への転化
次いで、有害成分を除去したガス混合物(水素及び一酸化炭素が含まれていてもよい)に含まれるメタンなどの炭化水素を、公知の方法によって水素及び一酸化炭素へ転化する。転化方法は、公知のいずれの方法を用いてもよい。例えば、ニッケル系の触媒を用いて高温(通常、600〜800℃程度)で反応させる水蒸気改質方法を用いることができる。この場合には、有害成分を除去したガス混合物に、炭化水素の水素及び一酸化炭素への転換率を確保するため、及び炭素の析出を予防するために、予め少量の水を添加する。
【0017】
第四工程:水素ガスの回収工程
最後に、第三工程で得られたガスから、水素(水素ガス)を回収する。
【0018】
第三工程で得られたガスには、水素及び一酸化炭素が含まれている。
【0019】
従って、水素と一酸化炭素を分離することにより、水素を回収することができる。一酸化炭素の除去は、公知の方法に従って行うことができる。
【0020】
例えば、第二工程と第三工程の間に、有害成分を除去したガスに含まれる水素ガスを他のガス成分(メタン、エチレンなどの炭化水素、一酸化炭素など)と分離して回収するためのガス分離装置を設けている場合には、当該分離装置に第三工程で得られた水素ガス及び一酸化炭素ガスを含有するガス混合物を導入することにより、水素と一酸化炭素を分離することができる。
【0021】
或いは、第三工程で得られたガス混合物に含まれる一酸化炭素を、水素と二酸化炭素に転化した後に、水素を回収してもよい。一酸化炭素の水素及び二酸化炭素への転化は、公知の方法に従って行うことができる。例えば、銅系の触媒を充填したCOシフト反応器を用いて二酸化炭素と水素に転化させることができる。COシフト反応器では一酸化炭素が転化されて二酸化炭素と水素になるが、導入するガスには、水素が含まれていてもよい。COシフト反応器から得られるガスには二酸化炭素と水素が含まれるので、該混合ガスからアルカリ液による吸収、ゼオライト、モレキュラーシーブなどの吸着剤による分離などにより二酸化炭素を除去して水素を回収すればよい。
【0022】
このようにして、バイオマスから水素を製造することができる。
【0023】
本発明の好ましい実施態様としては、
(A) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する工程、
(B) 工程(A)で得られたガス混合物を精製する工程、
(C) 工程(B)で得られたガス混合物を、炭化水素及び一酸化炭素を含む混合ガスと水素に分離する工程、
(D) 工程(C)で分離した水素を回収する工程、
(E) 工程(C)で分離したガス混合物に含まれる炭化水素を、水素と一酸化炭素に転化する工程、
(F) 工程(E)で得られたガス混合物を、水素と一酸化炭素に分離する工程、及び
(G) 工程(F)で分離した水素を回収する工程を含む方法が挙げられる。
【0024】
本発明の好ましい他の実施態様としては、
(a) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する工程、
(b) 工程(a)で得られたガス混合物を精製する工程、
(c) 工程(b)で得られたガス混合物に含まれる炭化水素を、水素と一酸化炭素に転化する工程、
(d) 工程(c)で得られたガス混合物に含まれる一酸化炭素を、水素と二酸化炭素に転化する工程、及び
(e) 工程(d)で得られたガス混合物に含まれる二酸化炭素を除去して水素を回収する工程を含む方法も挙げられる。
【0025】
本発明には、このような方法を実施できるような装置も含まれる。即ち、本発明には、バイオマスから水素を製造するための装置であって、
(1) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する手段、
(2) 上記ガス生成手段と連結された、ガス混合物を精製する手段、
(3) ガス分離手段を介して、又は介さずに上記精製手段と連結された、炭化水素を水素と一酸化炭素に転化する手段、及び
(4) 上記転化手段と連結された、水素を回収する手段
を備えた装置が含まれる。
【0026】
バイオマスをガス化して炭化水素と、水素とを含有する混合ガスを生成する手段としては、公知のガス化反応器が挙げられる。ガス混合物を精製する手段としては、ガス混合物に含まれる有害成分を除去できるようなものであれば特に限定されるものではない。ガス分離手段としては、公知のガス分離装置を用いることができる。炭化水素を水素と一酸化炭素に転化する手段としては、公知のものを用いることができる。水素を回収する手段としては、炭化水素を水素と一酸化炭素ガスに転化する手段において得られるガス混合物に含まれる水素以外のガスと水素とを分離できるようなものであればよい。例えば、ガス分離装置や、必要に応じて二酸化炭素除去装置を設けることができる。
【0027】
本発明の装置の具体例としては、例えば図1及び図2に示されるような装置が挙げられる。
【0028】
以下、図1を参照しながら説明する。まず、バイオマスと水を導入し、ガスを生成するための手段、例えば、ガス化反応器を設ける。当該手段は、加熱手段を備えたものであるが、加熱炉の中に設置されていてもよく、他の加熱手段を備えていてもよい。ガス化反応器内では、酸素又は水蒸気をガス化剤として高温(通常700〜800℃程度)でバイオマスをガス化することができる。
【0029】
ガスを精製するための手段には、得られたガス混合物を導入して、ガスを精製する手段、例えば、アルカリ水散布によりガスを精製するための装置が連結される。当該装置によれば、ガス混合物に含まれる水分及び二酸化炭素も同時に除去することができる。また、ガス混合物を冷却することもできる。
【0030】
次いで、精製されたガス混合物を、水素と,炭化水素及び一酸化炭素を含むガス混合物に分離するための手段、例えばガス分離装置が連結される。また、ガス分離手段の後段には、炭化水素及び一酸化炭素を含むガス混合物を、一酸化炭素と水素に転化するための手段、例えば改質反応器を設ける。改質反応器は加熱手段を備えており、例えば、ガス化反応器の加熱炉の中に存在していてもよく、他の加熱手段を備えていてもよい。
【0031】
炭化水素を転化して得られるガスは、一酸化炭素及び水素を含む混合ガスであるので、上記転化手段の後段には、一酸化炭素と水素を分離するためのガス分離手段を設ける。ここで用いるガス分離手段は、有害成分を除去した後のガス混合物を、水素と、炭化水素及び一酸化炭素とを分離するガス分離装置と同じものであってもよい。水素は、該装置を通した後、回収することができる。
【0032】
本発明の好ましい他の実施態様としては、以下の装置が挙げられる(図2参照)。
【0033】
まず、ガスを生成するための手段を設ける。該手段は加熱炉の中に設置されていてもよく、他の加熱手段を備えていてもよい。
【0034】
その後段には、得られたガス混合物を精製するための手段が連結されている。当該手段が、アルカリ水散布により有害成分除去するための装置である場合には、ガス混合物に含まれる水分も同時に除去することができ、ガス混合物を冷却することもできる。
【0035】
次に、前記ガスに含まれる炭化水素を一酸化炭素及び水素に転化するための手段、例えば改質反応器が連結されている。改質反応器は加熱手段を備えており、例えば、ガス化反応器の加熱炉の中に存在していてもよく、他の加熱手段を備えていてもよい。
【0036】
その後段には、一酸化炭素を二酸化炭素と水素に転化するための手段、例えばCOシフト反応器が連結されている。前記転化手段において得られるガス混合物には二酸化炭素と水素が含まれるで、該手段には、二酸化炭素を除去するための手段が連結されている。水素は、該手段を通した後、回収することができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、バイオマスから効率よく水素を得ることができる。
【0038】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0039】
実施例1
図1のフローシートで示される実験装置で、本発明の方法を実施した。
【0040】
ガス化反応管は、内径50mm、長さ900mmのステンレス製であり、反応管上部より、杉材を粉砕した杉木粉(粒径約1mm)をバイオマス原料として2g/分、ガス化剤として水蒸気を8g/分で供給した。反応温度は、反応管の外側からの電気加熱によって1000℃に保持した。また、ガス混合物の精製は、生成ガスを1/10規定の苛性ソーダ中をバブリングさせることにより行った。また、生成ガスからのH2の分離には、モレキュラーシーブ15gを充填したガス分離装置を常温で運転した。CH4などの炭化水素の改質にはアルミナを担体とするニッケル系触媒10gを充填した反応器を730℃に保って運転した。改質のための水蒸気は、ガス中のCH4に対してモル比で3倍になるよう添加した。なお、精製プロセスの出口ガス中のH2Sは、0.03ppm、COS、HClは検出限界以下であった。ガス分析の結果を下記表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
表中、▲1▼〜▲3▼は、それぞれ下記の通りである。
▲1▼ガス化反応器出口
▲2▼ガス精製プロセス出口
▲3▼最終出口
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の一例を示す。
【図2】本発明の装置の他の例を示す。
【発明の属する技術分野】
本発明は、バイオマスから水素を製造する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年バイオマスから水素を製造し、得られた水素ガスを、例えば燃料電池用ガスなどとして利用する様々な技術が提案されている。例えば、高温高圧(例えば、200〜374℃程度、反応温度における水の飽和蒸気圧以上の圧力)の熱水中において、水素を活性化する金属触媒の存在下で、セルロース系バイオマスから直接水素を製造する方法が提案されている。しかし、当該方法による水素の回収率は充分であるとはいえない(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2736330号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、バイオマスから効率よく水素を製造する方法及び装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、下記の各項に示す発明を提供するものである。
項1 バイオマスから水素を製造する方法であって、
(i) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する第一工程、
(ii) 第一工程で得られたガス混合物を精製する第二工程、
(iii) 第二工程で得られたガス混合物に含まれる炭化水素を、水素と一酸化炭素に転化する第三工程及び
(iv) 第三工程で得られたガス混合物から水素を回収する第四工程
を含む方法。
項2 バイオマスから水素を製造する方法であって、
(A) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する工程、
(B) 工程(A)で得られたガス混合物を精製する工程、
(C) 工程(B)で得られたガス混合物を、炭化水素及び一酸化炭素を含む混合ガスと水素に分離する工程、
(D) 工程(C)で分離した水素を回収する工程、
(E) 工程(C)で分離したガス混合物に含まれる炭化水素を、水素と一酸化炭素に転化する工程、
(F) 工程(E)で得られたガス混合物を、水素と一酸化炭素に分離する工程、及び
(G) 工程(F)で分離した水素を回収する工程
を含む方法。
項3 バイオマスから水素を製造する方法であって、
(a) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する工程、
(b) 工程(a)で得られたガス混合物を精製する工程、
(c) 工程(b)で得られたガス混合物に含まれる炭化水素を、水素と一酸化炭素に転化する工程、
(d) 工程(c)で得られたガス混合物に含まれる一酸化炭素を、水素と二酸化炭素に転化する工程、及び
(e) 工程(d)で得られたガス混合物に含まれる二酸化炭素を除去して水素を回収する工程
を含む方法。
項4 バイオマスから水素を製造するための装置であって、
(1) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する手段、
(2) 上記ガス生成手段と連結された、ガス混合物を精製する手段、
(3) ガス分離手段を介して、又は介さずに上記精製手段と連結された、炭化水素を水素と一酸化炭素に転化する手段、及び
(4) 上記転化手段と連結された、水素を回収する手段
を備えた装置。
項5 炭化水素を水素と一酸化炭素に転化する手段が、水蒸気改質反応器である項4に記載の装置。
項6 炭化水素を水素と一酸化炭素に転化する手段と、水素を回収する手段の間に、一酸化炭素を二酸化炭素及び水素に転化する手段を設けた項4に記載の方法。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の方法を詳細に説明する。
【0007】
第一工程:バイオマスのガス化
本発明の方法では、まず、固体状のバイオマスをガス化して気体状とする。
【0008】
バイオマスとしては、特に限定されるものではなく種々のものを用いることができる。例えば、木材(チップ、粉など)、建築廃材、樹皮、植物の葉、古紙、下水泥炭、農産廃棄物(例えば、稲わら、バガス)、林産廃棄物、剪定枝、畜産廃棄物、厨芥(ホテル、飲食店、一般家庭などから排出される有機性廃棄物)などのセルロースを含む有機性廃棄物を挙げることができる。水分を多く含むバイオマスは、予め水分を蒸発させてからガス化に供することが好ましい。
【0009】
バイオマスをガス化する方法としては、例えば、固定床、流動床、噴流床など従来より提案されている工業的又は実験研究的な公知の方法を用いることができ、その方法はバイオマスの種類などに応じて適宜選択することができる。このような方法としては、例えば、触媒の存在下で、水蒸気をガス化剤として、外から熱を加えてガス化反応する方法が挙げられる。触媒としては、通常の工業用のニッケル、コバルト、鉄等の水素活性化用の各種の金属触媒を用いることができる。また、触媒を用いずに、1000℃程度の高温で微粒化した原料バイオマスをガス化する方法も挙げられる。
【0010】
このようなバイオマスのガス化により、一般に、有価物として、炭化水素、水素及び一酸化炭素を含有する混合ガスが生成する。この場合、炭化水素としては、炭素数1〜4程度、一般には1〜3程度の脂肪族炭化水素が生成する。具体的には、メタン、エチレン、エタン、プロパン、ブタン等が挙げられる。
【0011】
バイオマスをガス化する際には、この他に、二酸化炭素、微量成分として硫化カルボニル、硫化水素などの硫黄化合物、塩化水素などの塩素化合物、アンモニア、シアン化水素などの窒素化合物などの有害成分も発生し、一般に、生成ガス中に含まれている。
【0012】
第二工程:ガス混合物の精製
バイオマスをガス化して生成した混合ガスには、通常、炭化水素、水素及び一酸化炭素以外に、二酸化炭素及び上記したような有害成分が含まれている。従って、第二工程では、ガス混合物から有害成分を除去し、精製する(クリンナップ工程)。
【0013】
ガス混合物の精製は、混合ガスに含まれている有害成分の種類に応じて公知の方法から適宜選択して行うことができる。例えば、混合ガスに含まれている有害物質が、硫化カルボニル、硫化水素、塩化水素、アンモニア、シアン化水素などであれば、ガス混合物にアルカリ(例えばNaOH)水溶液を散布する方法が挙げられる。混合ガスに二酸化炭素や水(水蒸気)が含まれる場合には、有害成分を除去する際に、同時に除去してもよい。例えばアルカリ水溶液を散布する場合には、混合ガスに含まれる二酸化炭素や水も同時に除去することができる。また、硫黄成分の除去には、例えば酸化亜鉛などの固体粒剤を用いることもできる。
【0014】
第一工程で得られたガス混合物は、ガス化の方法にもよるが、一般に高温(通常、500〜1000℃程度)であるので、第二工程で精製する前に冷却してもよい。また、ガス混合物の精製をアルカリ水溶液散布により行う場合などには同時に冷却することができる。
【0015】
精製したガスに含まれる水素ガスは、後述の第三工程の前に、他のガス成分(メタン、エチレン等の炭化水素類、一酸化炭素など)と分離して回収することができる。水素ガスと他のガス成分との分離は、公知の方法に従って行うことができる。例えば、ゼオライト、活性炭、モレキュラーシーブなどの吸着剤を用いた方法で各ガスの吸着能の違いにより分離する方法が一般的である。例えば、ゼオライトを用いれば、水素の吸着能は最も小さく、他のガスからの分離が容易である。
【0016】
第三工程 炭化水素の水素及び一酸化炭素への転化
次いで、有害成分を除去したガス混合物(水素及び一酸化炭素が含まれていてもよい)に含まれるメタンなどの炭化水素を、公知の方法によって水素及び一酸化炭素へ転化する。転化方法は、公知のいずれの方法を用いてもよい。例えば、ニッケル系の触媒を用いて高温(通常、600〜800℃程度)で反応させる水蒸気改質方法を用いることができる。この場合には、有害成分を除去したガス混合物に、炭化水素の水素及び一酸化炭素への転換率を確保するため、及び炭素の析出を予防するために、予め少量の水を添加する。
【0017】
第四工程:水素ガスの回収工程
最後に、第三工程で得られたガスから、水素(水素ガス)を回収する。
【0018】
第三工程で得られたガスには、水素及び一酸化炭素が含まれている。
【0019】
従って、水素と一酸化炭素を分離することにより、水素を回収することができる。一酸化炭素の除去は、公知の方法に従って行うことができる。
【0020】
例えば、第二工程と第三工程の間に、有害成分を除去したガスに含まれる水素ガスを他のガス成分(メタン、エチレンなどの炭化水素、一酸化炭素など)と分離して回収するためのガス分離装置を設けている場合には、当該分離装置に第三工程で得られた水素ガス及び一酸化炭素ガスを含有するガス混合物を導入することにより、水素と一酸化炭素を分離することができる。
【0021】
或いは、第三工程で得られたガス混合物に含まれる一酸化炭素を、水素と二酸化炭素に転化した後に、水素を回収してもよい。一酸化炭素の水素及び二酸化炭素への転化は、公知の方法に従って行うことができる。例えば、銅系の触媒を充填したCOシフト反応器を用いて二酸化炭素と水素に転化させることができる。COシフト反応器では一酸化炭素が転化されて二酸化炭素と水素になるが、導入するガスには、水素が含まれていてもよい。COシフト反応器から得られるガスには二酸化炭素と水素が含まれるので、該混合ガスからアルカリ液による吸収、ゼオライト、モレキュラーシーブなどの吸着剤による分離などにより二酸化炭素を除去して水素を回収すればよい。
【0022】
このようにして、バイオマスから水素を製造することができる。
【0023】
本発明の好ましい実施態様としては、
(A) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する工程、
(B) 工程(A)で得られたガス混合物を精製する工程、
(C) 工程(B)で得られたガス混合物を、炭化水素及び一酸化炭素を含む混合ガスと水素に分離する工程、
(D) 工程(C)で分離した水素を回収する工程、
(E) 工程(C)で分離したガス混合物に含まれる炭化水素を、水素と一酸化炭素に転化する工程、
(F) 工程(E)で得られたガス混合物を、水素と一酸化炭素に分離する工程、及び
(G) 工程(F)で分離した水素を回収する工程を含む方法が挙げられる。
【0024】
本発明の好ましい他の実施態様としては、
(a) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する工程、
(b) 工程(a)で得られたガス混合物を精製する工程、
(c) 工程(b)で得られたガス混合物に含まれる炭化水素を、水素と一酸化炭素に転化する工程、
(d) 工程(c)で得られたガス混合物に含まれる一酸化炭素を、水素と二酸化炭素に転化する工程、及び
(e) 工程(d)で得られたガス混合物に含まれる二酸化炭素を除去して水素を回収する工程を含む方法も挙げられる。
【0025】
本発明には、このような方法を実施できるような装置も含まれる。即ち、本発明には、バイオマスから水素を製造するための装置であって、
(1) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する手段、
(2) 上記ガス生成手段と連結された、ガス混合物を精製する手段、
(3) ガス分離手段を介して、又は介さずに上記精製手段と連結された、炭化水素を水素と一酸化炭素に転化する手段、及び
(4) 上記転化手段と連結された、水素を回収する手段
を備えた装置が含まれる。
【0026】
バイオマスをガス化して炭化水素と、水素とを含有する混合ガスを生成する手段としては、公知のガス化反応器が挙げられる。ガス混合物を精製する手段としては、ガス混合物に含まれる有害成分を除去できるようなものであれば特に限定されるものではない。ガス分離手段としては、公知のガス分離装置を用いることができる。炭化水素を水素と一酸化炭素に転化する手段としては、公知のものを用いることができる。水素を回収する手段としては、炭化水素を水素と一酸化炭素ガスに転化する手段において得られるガス混合物に含まれる水素以外のガスと水素とを分離できるようなものであればよい。例えば、ガス分離装置や、必要に応じて二酸化炭素除去装置を設けることができる。
【0027】
本発明の装置の具体例としては、例えば図1及び図2に示されるような装置が挙げられる。
【0028】
以下、図1を参照しながら説明する。まず、バイオマスと水を導入し、ガスを生成するための手段、例えば、ガス化反応器を設ける。当該手段は、加熱手段を備えたものであるが、加熱炉の中に設置されていてもよく、他の加熱手段を備えていてもよい。ガス化反応器内では、酸素又は水蒸気をガス化剤として高温(通常700〜800℃程度)でバイオマスをガス化することができる。
【0029】
ガスを精製するための手段には、得られたガス混合物を導入して、ガスを精製する手段、例えば、アルカリ水散布によりガスを精製するための装置が連結される。当該装置によれば、ガス混合物に含まれる水分及び二酸化炭素も同時に除去することができる。また、ガス混合物を冷却することもできる。
【0030】
次いで、精製されたガス混合物を、水素と,炭化水素及び一酸化炭素を含むガス混合物に分離するための手段、例えばガス分離装置が連結される。また、ガス分離手段の後段には、炭化水素及び一酸化炭素を含むガス混合物を、一酸化炭素と水素に転化するための手段、例えば改質反応器を設ける。改質反応器は加熱手段を備えており、例えば、ガス化反応器の加熱炉の中に存在していてもよく、他の加熱手段を備えていてもよい。
【0031】
炭化水素を転化して得られるガスは、一酸化炭素及び水素を含む混合ガスであるので、上記転化手段の後段には、一酸化炭素と水素を分離するためのガス分離手段を設ける。ここで用いるガス分離手段は、有害成分を除去した後のガス混合物を、水素と、炭化水素及び一酸化炭素とを分離するガス分離装置と同じものであってもよい。水素は、該装置を通した後、回収することができる。
【0032】
本発明の好ましい他の実施態様としては、以下の装置が挙げられる(図2参照)。
【0033】
まず、ガスを生成するための手段を設ける。該手段は加熱炉の中に設置されていてもよく、他の加熱手段を備えていてもよい。
【0034】
その後段には、得られたガス混合物を精製するための手段が連結されている。当該手段が、アルカリ水散布により有害成分除去するための装置である場合には、ガス混合物に含まれる水分も同時に除去することができ、ガス混合物を冷却することもできる。
【0035】
次に、前記ガスに含まれる炭化水素を一酸化炭素及び水素に転化するための手段、例えば改質反応器が連結されている。改質反応器は加熱手段を備えており、例えば、ガス化反応器の加熱炉の中に存在していてもよく、他の加熱手段を備えていてもよい。
【0036】
その後段には、一酸化炭素を二酸化炭素と水素に転化するための手段、例えばCOシフト反応器が連結されている。前記転化手段において得られるガス混合物には二酸化炭素と水素が含まれるで、該手段には、二酸化炭素を除去するための手段が連結されている。水素は、該手段を通した後、回収することができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、バイオマスから効率よく水素を得ることができる。
【0038】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0039】
実施例1
図1のフローシートで示される実験装置で、本発明の方法を実施した。
【0040】
ガス化反応管は、内径50mm、長さ900mmのステンレス製であり、反応管上部より、杉材を粉砕した杉木粉(粒径約1mm)をバイオマス原料として2g/分、ガス化剤として水蒸気を8g/分で供給した。反応温度は、反応管の外側からの電気加熱によって1000℃に保持した。また、ガス混合物の精製は、生成ガスを1/10規定の苛性ソーダ中をバブリングさせることにより行った。また、生成ガスからのH2の分離には、モレキュラーシーブ15gを充填したガス分離装置を常温で運転した。CH4などの炭化水素の改質にはアルミナを担体とするニッケル系触媒10gを充填した反応器を730℃に保って運転した。改質のための水蒸気は、ガス中のCH4に対してモル比で3倍になるよう添加した。なお、精製プロセスの出口ガス中のH2Sは、0.03ppm、COS、HClは検出限界以下であった。ガス分析の結果を下記表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
表中、▲1▼〜▲3▼は、それぞれ下記の通りである。
▲1▼ガス化反応器出口
▲2▼ガス精製プロセス出口
▲3▼最終出口
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の一例を示す。
【図2】本発明の装置の他の例を示す。
Claims (6)
- バイオマスから水素を製造する方法であって、
(i) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する第一工程、
(ii) 第一工程で得られたガス混合物を精製する第二工程、
(iii) 第二工程で得られたガス混合物に含まれる炭化水素を、水素と一酸化炭素に転化する第三工程及び
(iv) 第三工程で得られたガス混合物から水素を回収する第四工程
を含む方法。 - バイオマスから水素を製造する方法であって、
(A) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する工程、
(B) 工程(A)で得られたガス混合物を精製する工程、
(C) 工程(B)で得られたガス混合物を、炭化水素及び一酸化炭素を含む混合ガスと水素に分離する工程、
(D) 工程(C)で分離した水素を回収する工程、
(E) 工程(C)で分離したガス混合物に含まれる炭化水素を、水素と一酸化炭素に転化する工程、
(F) 工程(E)で得られたガス混合物を、水素と一酸化炭素に分離する工程、及び
(G) 工程(F)で分離した水素を回収する工程
を含む方法。 - バイオマスから水素を製造する方法であって、
(a) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する工程、
(b) 工程(a)で得られたガス混合物を精製する工程、
(c) 工程(b)で得られたガス混合物に含まれる炭化水素を、水素と一酸化炭素に転化する工程、
(d) 工程(c)で得られたガス混合物に含まれる一酸化炭素を、水素と二酸化炭素に転化する工程、及び
(e) 工程(d)で得られたガス混合物に含まれる二酸化炭素を除去して水素を回収する工程
を含む方法。 - バイオマスから水素を製造するための装置であって、
(1) バイオマスをガス化して炭化水素と水素と一酸化炭素とを含有する混合ガスを生成する手段、
(2) 上記ガス生成手段と連結された、ガス混合物を精製する手段、
(3) ガス分離手段を介して、又は介さずに上記精製手段と連結された、炭化水素を水素と一酸化炭素に転化する手段、及び
(4) 上記転化手段と連結された、水素を回収する手段
を備えた装置。 - 炭化水素を水素と一酸化炭素に転化する手段が、水蒸気改質反応器である請求項4に記載の装置。
- 炭化水素を水素と一酸化炭素に転化する手段と、水素を回収する手段の間に、一酸化炭素を二酸化炭素及び水素に転化する手段を設けた請求項4に記載の方法。
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- 2002-12-02 JP JP2002349725A patent/JP2004182501A/ja active Pending
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