【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯間清掃性に優れると同時に、ソフトで当たり心地のよい電動歯ブラシに関する。
【０００２】
【従来の技術】
特許文献１には、両端がテーパー形状になり、先端部から１ｍｍ、３ｍｍ、５ｍｍ、８ｍｍの各部位における刷毛径が基部の刷毛径に対し、２５〜３５％、５５〜７０％、８０〜９０％、９０〜１００％とされた、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンなどの合成樹脂からなるモノフィラメントを刷毛として用いた歯ブラシが示されている。この歯ブラシは手動歯ブラシであり、電動歯ブラシでの最適条件などについてはまったく検討されていなかった。
【０００３】
特許文献２には、刷毛長が一定以上の長いブリッスルと一定以下の短いブリッスルからなり、長いブリッスルの毛先径を短いブリッスルよりも小さくした歯ブラシが示されている。この歯ブラシは、一応電動歯ブラシへの利用も考慮されているが、短いブリッスルの毛先が長いブリッスルの毛先よりも大きいため、高速で動く電動歯ブラシでは口腔内への為害性が問題となる場合がある。
【０００４】
特許文献３には、ポリエステル樹脂製の海部にポリアミド樹脂製の島繊維を複数本散在させ、島繊維を毛先先端側において分岐露出させた用毛を用いた歯ブラシが示されている。この歯ブラシの場合も、前記特許文献１の場合と同様に、電動歯ブラシでの最適条件などについては検討されていない。また、すべての刷毛をテーパー毛とした歯ブラシに比べ、毛先の歯間進入性や当たり心地がやや劣るという問題もあった。
【０００５】
特許文献４には、毛先の一方が球状、もう一方がテーパー状とされた刷毛を用いた歯ブラシが示されている。このように片端テーパー毛とされた刷毛は、歯間進入性が高く、刷掃実感も高い場合が多いが、毛先の当たり心地においてソフト感に欠け、当たり心地がよくない。また、電動歯ブラシに採用した場合、球状をした非テーパー毛先による口腔組織への為害性の問題もあった。
【０００６】
特許文献５には、長いテーパー毛と短いテーパー毛をタフト別に植毛した歯ブラシが示されている。この歯ブラシの場合、歯間進入性には優れるが、高速で動く電動歯ブラシへの適用条件などについては検討されていない。
【０００７】
【特許文献１】
特開平６−１４１９２３号公報
【特許文献２】
特開平７−１４３９１５号公報
【特許文献３】
特開平９−３２２８２１号公報
【特許文献４】
特開平１０−５７１４９号公報
【特許文献５】
特開平１１−７５９３９号公報
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の歯ブラシでは、狭い隙間（歯と歯茎の間、歯と歯の間、小窩裂溝などの極めて狭い隙間など）の清掃能力が不十分であった。また、通常毛を用いた従来の電動歯ブラシでは、毛先の当たり心地にソフト感がなく、毛先の高速運動による為害性の問題が発生しやすい。さらに、手動歯ブラシでは、バス磨き法やスクラブ磨き法など、数ｍｍから１０ｍｍ程度の小刻みなストローク磨きを実際に行うのは非常に難しい。
【０００９】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、高い歯間清掃性能を有すると同時に、毛先の当たり心地、歯茎マッサージ効果に優れた電動歯ブラシを提供することを課題とするものである。また、特定形状の刷毛を用いることにより通常毛を用いた電動歯ブラシに比べてより口腔内組織への為害性の低い電動歯ブラシを提供することを課題とするものである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、用毛を折り曲げてブラシヘッドに植設することより刷毛とした電動歯ブラシにおいて、該植設される用毛の一方の先端部をテーパー形状とするとともに、他方の先端部はテーパー形状または先端分岐毛としたものである。前記ブラシヘッドは、少なくとも往復動式、回転式または三次元運動式のいずれかであることが望ましい。なお、電動ストローク量は目的とする刷掃方法に合わせた仕様とする。
【００１１】
１．用毛の外観と形状
刷毛として用いる用毛は、基本的に、少なくとも一方の先端部が毛先に行くほどその径が小さくなるテーパー毛である。ただし、全体的に見たときテーパー形状であればよく、テーパー形状のメリットを活かせる形状であれば部分的な形状はどのような形状でもよい。例えば、テーパー形状の尖り具合が一様ではなく途中で段付きを有しているもの、テーパー先端を分岐毛としたもの、テーパー先端をヘラ状としたものでもよい。また、テーパー毛の全体をクリンプ（波状）させたり、螺旋状としてもよく、用毛表面に凹凸があってもよい。
【００１２】
他方の先端部は、一方の先端部と同様のテーパー形状であってもよいが、テーパー形状以外の形状であってもよい。特に、毛先を複数に分岐した分岐毛のように、毛先の当たり心地がソフトで為害性の問題が発生しない毛先形状とすることが望ましい。分岐毛の場合、毛先はどのような形状でもよいが、小さな隙間に入り込みやすいように各分岐毛の毛先もテーパー状とすればさらに望ましいものとなる。
【００１３】
毛先の断面は円形でもよいが、星形、三角形、四角形などでもよく、特に制限はない。用毛の色調なども特に制限されるものではない。
【００１４】
電動歯ブラシの場合、用毛の先端径は０．００１〜０．１５０ｍｍ程度の範囲で用いられるが、毛先径は基本的に小さいほどよいので、より好ましい範囲は０．００１〜０．０８０ｍｍ程度である。
【００１５】
また、用毛の最大基部径は、０．１０〜０．２５ｍｍ程度の範囲で用いられるが、手動用歯ブラシに比べて毛先の隙間進入能力が高いため、細径の用毛でも同等以上の隙間清掃能力を発揮する。太すぎる場合、毛先のチクチク感が目立つため、電動歯ブラシとしてより好ましい範囲は直径０．１０〜０．１９ｍｍ程度である。
【００１６】
用毛長は、歯ブラシの目的によって１６〜４０ｍｍの範囲で用いられる。往復動式ヘッドの場合、より好ましい用毛長の範囲は２２〜３３ｍｍ程度、毛丈の範囲は８〜１３ｍｍが好ましい。回転式ヘッドや三次元運動式ヘッドのように、その構造上、ヘッド部が厚くなりやすいものの場合、口腔内での操作性を考慮する必要がある。したがって、このようなヘッドの場合、より好ましい用毛長の範囲は１８〜２８ｍｍ程度、毛丈の範囲は５〜１１ｍｍ程度が好ましい。ヘッド形式にかかわらず、刷毛は単一用毛で構成されてもよいが、用毛径の異なる複数種類の用毛、または複数色の用毛で構成されてもよい。
【００１７】
２．用毛の材質と構成
用毛の材質としては、テーパー加工が容易であるという観点から、ポリトリメチレンテレフタレート（ＰＴＴ）、ポリブチレンテレフタレート（ＰＢＴ）、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）のようなポリエステル樹脂が望ましい。これら樹脂を２種類以上混ぜた混合樹脂からなっていてもよい。また、ナイロンなどのポリアミド系樹脂やその他の樹脂であっても、用毛テーパー形状加工などの後加工の妨げにならない範囲であれば使用可能である。また、内部に島繊維を有する海島構造用毛でも、また先割れ加工などを考慮して中空用毛などでもよい。用毛のテーパー形状への加工性、安全性を考慮した場合、酸やアルカリで高度テーパー加工が可能なポリエステル系の樹脂が最も望ましい。
【００１８】
３．刷毛とヘッドの構成
刷毛がすべてテーパー毛で構成されていることが望ましいが、上記した用毛の外観と形状の範囲であれば、組み合わせは特に制限されるものではない。刷毛プロファイルはフラットなほど毛先の当たり心地がよい。さらに、歯間などの隙間清掃能力を向上させる場合は、０．５〜２．０ｍｍの範囲で毛先に高低差（段差）を付与するとよい。これ以上の段差は当たり心地を悪化させるだけでなく、突出部分の用毛による為害性が懸念される。
【００１９】
刷毛のプロファイルは、同じ長さの用毛を植毛することでフラットにしてもよいが、用毛を植毛した後にカットや研磨などを施すことでフラットなテーパー刷毛を形成しても良い。刷毛の外周部が高く、中央部が低い段差刷毛やすり鉢状刷毛の場合は、長さの異なる用毛を任意に植毛することでプロファイリングしてもよいが、任意の用毛を植毛後にカットや研磨などの手段を用いてプロファイリングまたはテーパー加工してもよい。これらの製造方法は、目標とする品質と生産効率のバランスを考慮して選べばよく、特に制限されるものではない。毛束径に関して、電動歯ブラシは、手動歯ブラシよりも刷掃能力が高いので、やや小径とする方が望ましい。毛束径の範囲は１．０〜１．８ｍｍφとすることが望ましく、さらに望ましくは１．２〜１．６ｍｍφがよい。
【００２０】
植毛穴の穴配列に関して、往復動式ヘッドの場合は、千鳥配列、碁盤の目状など、手動歯ブラシに準じた配列でよい。回転式ヘッドの場合、毛先の当たり心地を優先する場合には回転中心に対して同心円状に植毛穴を配列するのが望ましく、毛先の隙間進入実感をより高めるためには、ヘッドの回転中心から放射線状に植毛穴を配列することが望ましい。穴形状は、丸穴でも角穴でも特に制限されるものではなく、穴面積（毛束の大きさ）に関しても、異径でも同径でもよい。目的に応じてヘッド形式を選択できるように、各ヘッドは本体と分離方式とし、取り替え式にすることが望ましい。コスト優先の場合は柄部と一体式でもよい。
【００２１】
４．ヘッドの駆動とストローク
電動歯ブラシの電源は、乾電池などの一次電池、または充電式バッテリーなどの二次電池、いずれでもよく、特に制約はない。ボディ（柄部）内に内蔵されたモーターなどの駆動力を各ヘッドに応じた機構を通じて伝達し、ヘッド部に往復運動、回転運動、三次元運動などをさせる。この場合、安全性を考慮して、過度の力が加わった時に停止する機構を備えることが望ましい。例えば、テーパー毛の場合、弱い刷掃圧でも隙間への毛先進入性が高いため、７００〜１０００ｇ程度以上の刷掃圧が加わった時に駆動が停止するように構成することが好ましい
【００２２】
ヘッドの往復速度は、１０００〜６０００往復／分程度とすることが望ましく、さらに望ましくは１５００〜４０００往復／分程度である。あまり遅いと電動式の意味がなくなり、あまり速すぎると毛先が追従できないばかりか危険性をはらむこととなる。
【００２３】
往復動式ヘッドの場合、刷掃方法に応じて理想のストロークを得られるようにする。例えば、スクラブ法をメインとする設計では、ストローク５〜１５ｍｍまでが望ましく、バス法に対しては、ストローク２〜５ｍｍ程度に設定することが望ましい。このストローク設定によって理想的な刷掃方法を容易に実践できる。
【００２４】
回転式ヘッドの場合は、回転ストローク２〜２０ｍｍ程度が望ましく、さらに望ましくは３〜１５ｍｍの範囲とするのがよい。さらに、三次元運動式のヘッドの場合、前述の回転運動に加え、ヘッド面に対して垂直方向にストローク０．５〜５．０ｍｍの上下運動をさせることが望ましい。上下運動は、大き過ぎるとかえって不快になるため、好ましくは０．５〜３．０ｍｍの範囲がよい。この上下運動によって毛先はより効率よく隙間に進入し、清掃することができる。
【００２５】
なお、最適なストロークは刷毛仕様に応じて決定することが望ましい。例えば、毛丈が短いにもかかわらずストローク量を大きく採り過ぎると、毛先が狭い隙間に入りきれず、テーパー毛の長所が活かされないばかりか粗雑な感触の歯ブラシとなってしまう。逆に毛丈が長いにもかかわらずストロークが極端に短いと、毛先は有効に運動せず、効果的に歯垢除去ができない歯ブラシとなる。
【００２６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
（第１の実施の形態）
第１の実施の形態は回転式電動歯ブラシであって、図４に示すごとき回転式ヘッド２１を備え、該回転式ヘッド２１に形成した植毛穴２２の穴径を１．６ｍｍφとし、この植毛穴２２に、ＰＢＴ（ポリブチレンテレフタレート）樹脂からなる両端テーパー毛（長さ＝２５ｍｍ、用毛中央部径＝６．０ｍｉｌ≒０．１５ｍｍ）をその毛丈が１０．５ｍｍとなるように植毛した。そして、この回転式ヘッド２１をモーターを組み込んだ充電式ボディ（柄部）に取り付け、３０００往復／分、回転ストローク１０ｍｍからなる回転式の電動歯ブラシとしたものである。この電動歯ブラシは、手動歯ブラシに比べて歯茎などのマッサージ効果が高く、また通常の用毛を用いた回転式電動歯ブラシよりも毛先の歯間清掃能力が高かった。
【００２７】
（第２の実施の形態）
第２の実施の形態は往復動式電動歯ブラシであって、図１に示すごとき往復動式ヘッド１１を備え、該往復動式ヘッド１１に形成した植毛穴１２の穴径を１．５８ｍｍφとし、この植毛穴１２に、ＰＢＴ（ポリブチレンテレフタレート）樹脂からなる両端テーパー毛（長さ＝３１ｍｍ、用毛中央部径＝６．０ｍｉｌ≒０．１５ｍｍ）をその毛丈が１２．０ｍｍとなるように植毛した。そして、この往復動式ヘッド１１をモーターを組み込んだ充電式ボディ（柄部）に取り付け、３０００往復／分、往復ストローク３ｍｍからなる往復動式の電動歯ブラシとしたものである。一般に、テーパー毛を用いた歯ブラシはバス磨き法に適した歯ブラシであるが、手動歯ブラシでは細かな刷掃ストロークの制御は困難である。これに対して、第２の実施の形態に係る電動歯ブラシは、往復ストロークを３ｍｍとすることで、理想的なバス磨き法を正確かつ容易に実施することができた。また、同仕様のテーパー毛を用いた手動歯ブラシよりも隙間清掃能力に優れ、歯茎マッサージ効果も高かった。
【００２８】
（第３の実施の形態）
第３の実施の形態は往復動式電動歯ブラシであって、図２に示すごとき往復動式ヘッド１１を備え、該往復動式ヘッド１１に形成した植毛穴１２の穴径を１．４ｍｍφとし、この植毛穴１２に、ＰＢＴ（ポリブチレンテレフタレート）樹脂からなる片端テーパー形状、もう片端がヘラ状の用毛（長さ＝２９ｍｍ、用毛中央部径＝６．０ｍｉｌ≒０．１５ｍｍ）をその毛丈が１１．０ｍｍになるように植毛した。そして、この往復動式ヘッド１１をモーターを組み込んだ充電式ボディ（柄部）に取り付け、２０００往復／分、往復ストローク５ｍｍからなる往復動式の電動歯ブラシとしたものである。この電動歯ブラシは、用毛の片端がヘラ状であるため、両端をテーパー状とされた前記第２の実施の形態の電動歯ブラシよりも歯垢の掻き取り能力が高いものとなった。
【００２９】
（第４の実施の形態）
第４の実施の形態は三次元運動式電動歯ブラシであって、図５に示すごとき回転式ヘッド２１を備え、該回転式ヘッド２１に形成した植毛穴２２の穴径を１．５ｍｍφとし、この植毛穴２２に、ＰＢＴ（ポリブチレンテレフタレート）樹脂からなる一端がテーパー形状、他端が３本に分岐したテーパー毛先を有する用毛（長さ＝２３ｍｍ、用毛中央部径＝５．５ｍｉｌ≒０．１４ｍｍ）をその毛丈が９．０ｍｍになるように植毛した。そして、この回転式ヘッド２１をモーターを組み込んだ充電式ボディ（柄部）に取り付け、３０００往復／分、回転ストローク５ｍｍ、Ｚ軸方向（上下方向）のストローク２ｍｍからなる三次元運動式の電動歯ブラシとしたものである。この電動歯ブラシは、ヘッドの動きを三次元化することで、手動歯ブラシでは毛先を到達させることが困難であった小窩裂溝や狭い隙間の奥などの清掃能力を高めることができる。また、一般的にテーパー毛を用いた電動歯ブラシは、毛先の高速運動により、狭い隙間に対して毛先が積極的に進入できるため、テーパー毛を用いた手動歯ブラシよりも細いテーパー毛でも、同等かそれ以上の隙間清掃能力が得られる。したがって、高い隙間清掃能力を有しながら当たり心地がソフトで安全な電動歯ブラシを提供することができる。
【００３０】
（第５の実施の形態）
第５の実施の形態は回転式電動歯ブラシであって、図４または図５に示すごとき回転式ヘッド２１を備え、該回転式ヘッド２１に形成した植毛穴２２の穴径を１．５ｍｍφとし、この植毛穴２２に、通常のナイロン樹脂用毛（長さ＝３０ｍｍ、用毛中央部径＝７．０ｍｉｌ≒０．１８ｍｍ）を植毛し、その毛先をカットした後、機械的に研磨加工することにより、すべての用毛の毛先をテーパー状とするとともに、その毛丈を１０．０ｍｍとしたものである。そして、この回転式ヘッド２１をモーターを組み込んだ充電式ボディ（柄部）に取り付け、３０００往復／分、回転ストローク３ｍｍからなる回転式の電動歯ブラシとしたものである。この電動歯ブラシは、通常の用毛と同じ機械加工によってテーパーを形成するため、薬品加工によってテーパー化した用毛を使用するよりも製造コストを低減することができる。
【００３１】
（第６の実施の形態）
第６の実施の形態は回転式電動歯ブラシであって、図４または図５に示すごとき回転式ヘッド２１を備え、該回転式ヘッド２１に形成した植毛穴２２の穴径を１．５ｍｍφとし、この植毛穴２２に、ＰＴＴ（ポリトリメチレンテレフタレート）樹脂からなる両端テーパー毛（長さ＝２５ｍｍ、用毛中央部径＝６．０ｍｉｌ≒０．１５ｍｍ）を毛丈が１０．５ｍｍになるように植毛した。次いで、用毛をカットし、プロファイリングすることにより、ヘッド中央部が凹んだすり鉢状の刷毛とする。このとき、中央部の最も凹んだ部分はその毛丈を９．５ｍｍとした。そして、この回転式ヘッド２１をモーターを組み込んだ充電式ボディ（柄部）に取り付け、３０００往復／分、回転ストローク５ｍｍからなる回転式の電動歯ブラシとしたものである。この電動歯ブラシは、刷毛がすり鉢状のため、歯を１本１本包みながら優しく丁寧に刷掃することができる。
【００３２】
（第７の実施の形態）
第７の実施の形態は往復動式電動歯ブラシであって、図３に示すような往復動式ヘッド１１を備え、該ヘッド部に、１．６ｍｍφと１．４ｍｍφの大小２つの丸形植毛穴１２ａ、１２ｂ、１．８×１．２５ｍｍφの楕円形植毛穴１２ｃ、１．３×１．５ｍｍの四角形植毛穴１２ｄの４種類の植毛穴を形成し、丸形植毛穴１２ａ、１２ｂと楕円形植毛穴１２ｃには少なくとも一方の端部をテーパー形状とした用毛径０．１６ｍｍφの刷毛を、また四角形植毛穴１２ｄには少なくとも一方の端部をテーパー状とした用毛径０．１８ｍｍφの刷毛を、それぞれ毛丈が１０．５ｍｍになるように植毛した。そして、この回転式ヘッド２１をモーターを組み込んだ充電式ボディ（柄部）に取り付け、回転式の電動歯ブラシとしたものである。この電動式歯ブラシは、異なる形状の植毛穴と異なる太さの刷毛を備えているので、より高い隙間清掃能力を実現できると同時に、より優れた当たり心地を備えた、ソフトで安全な電動歯ブラシとすることができる。
【００３３】
図６に、本発明で用いるテーパー毛の形状例を示す。（ａ）は単純テーパー毛の例であって、先端径＝８０μｍ、基部径＝１５０μｍの用毛を用い、先端から３ｍｍ程度を単純な直線状のテーパー形状としたものである。（ｂ）は高度テーパー毛の例であって、先端径＝２０μｍ、基部径＝１５０μｍの用毛を用い、用毛基部付近からなだらかなテーパーを付与し、全体を鋭く尖らせたものである。（ｃ）は段付きテーパー毛の例を示すもので、先端径＝１０μｍ、基部径＝１８０μｍの用毛を用い、用毛基部付近からなだらかなテーパーを付与するとともに、毛先３ｍｍ付近から先をさらに鋭いテーパーを付与したものである。（ｄ）は先端ヘラ状テーパー毛の例を示すもので、用毛基部付近からなだらかなテーパー形状を付与するとともに、毛先２ｍｍ付近から先をヘラ状に薄く削ったものである。ヘラ状部分の形状＝先端厚み２０μｍ×幅１００μｍ×ヘラ部長さ２ｍｍ、用毛基部径＝１５０μｍとした。（ｅ）は先端分岐テーパー用毛の例を示すもので、用毛基部付近からなだらかなテーパーを付与するとともに、毛先３ｍｍ付近から先を３本に分岐し、それぞれの分岐毛をテーパー形状としたものである。分岐毛先端径＝１０μｍ、分岐毛基部径＝１００μｍ、用毛基部径＝１９０μｍとした。（ｆ）はクリンプ状テーパー毛の例を示すもので、先端径＝３０μｍ、基部径＝１８０μｍの用毛を用い、用毛全体にテーパーを付与すると同時に三次元的な波状としたものである。
【００３４】
なお、用毛の他方の先端部は、上記図６に示すごときテーパー毛ほか、基端部にテーパーを付与されていない分岐毛、すなわち図６（ｅ）に示す先端分岐テーパー用毛において、毛基部にテーパーを付与していないストレートタイプの分岐毛も採用することができる。
【００３５】
図７に、本発明で用いる往復動式ヘッドの刷毛先プロファイリングの例を示す。（ａ）は毛丈＝１１ｍｍのフラット刷毛とした場合の例、（ｂ）は山部毛丈＝１２ｍｍ、谷部毛丈＝９ｍｍの山切り刷毛とした場合の例、（ｃ）は山部毛丈＝１０ｍｍ、谷部毛丈＝１１ｍｍの波形刷毛とした場合の例、（ｄ）は山部毛丈＝１２ｍｍ、谷部毛丈＝１１ｍｍの段切り刷毛とした場合の例をそれぞれ示すものである。
【００３６】
図８に、本発明で用いる回転式ヘッドの刷毛先プロファイリングの例を示す。（ａ）は毛丈＝９ｍｍのフラット刷毛とした場合の例、（ｂ）は外周部毛丈＝１０ｍｍ、中心部毛丈＝９ｍｍの凹曲面状刷毛とした場合の例、（ｃ）は外周部毛丈＝１０ｍｍ、中心部毛丈＝９ｍｍの段切り凹状刷毛とした場合の例、（ｄ）は外周部毛丈＝９．０ｍｍ、中心部毛丈＝９．５ｍｍの凸曲面状刷毛とした場合の例、（ｅ）は外周部毛丈＝９ｍｍ、中心部毛丈＝１０ｍｍの段切り凸状刷毛とした場合の例をそれぞれ示すものである。なお、三次元運動式ヘッドの刷毛先プロファイリングはこの回転式ヘッドに準じたものとすればよい。
【００３７】
【発明の効果】
本発明によれば、以下に記すごとき優れた効果を奏することができる。
（１）毛先が高速で動くため、テーパー毛を用いた手動歯ブラシでは入り込めない狭い隙間に毛先を進入させることができ、効率よく口腔内清掃ができる。さらに、小窩裂溝などのように局所的に存在する極度に狭い隙間への毛先進入性も高いため、菌の温床になりやすい場所を集中的にケアすることができる。これら狭い隙間の清掃力について、通常毛を用いた電動歯ブラシでは、テーパー毛を用いた手動歯ブラシよりも清掃効果が低く、同様に通常毛を用いた手動歯ブラシでも清掃困難な部位があった。
【００３８】
（２）通常毛を用いた電動歯ブラシでは、刷掃時に口腔内の組織を傷つける恐れがある。本発明の電動歯ブラシは、毛先がソフトなため、電動でも為害性の少ない歯ブラシを提供することができる。テーパー毛を用いた手動歯ブラシでも、場合によってはチクチクとした痛みを感じることがあるが、テーパー毛を用いた本発明の電動歯ブラシでは、毛先の電動効果のため、隙間効果が高く、毛径をより細く設定することができめ、チクチク感や痛みを感じることなくさらに心地よい刷掃が可能である。
【００３９】
（３）通常毛を用いた手動歯ブラシ及び通常毛を用いた電動歯ブラシで歯茎などのマッサージを行う場合、長時間行うと口腔内組織を傷つける恐れがある。しかし、本発明の電動歯ブラシの場合、口腔内組織を傷つけることなく、さらに手動式歯ブラシよりも効率よくマッサージを行うことができる。また、刷掃による疲労や面倒くささも少ないため、長時間にわたってじっくりと血行促進などのマッサージを行うことができる。
【００４０】
（４）奥歯付近は狭いため、手動歯ブラシでは奥歯の隅々まで充分に刷掃できず、歯磨き時に磨きにくい部位であった。本発明の電動歯ブラシは、狭い空間においても十分毛先が動くため、奥歯の隅々まで直接効果的に清掃することができる。さらに、奥歯の歯間、歯と歯茎の境目などは通常の電動歯ブラシよりも容易かつ効果的に清掃することができる。同様に、歯の裏側やその隙間部分も従来の歯ブラシよりも高い清掃効果を発揮できる。
【００４１】
（５）電動歯ブラシは、正確な電動ストロークにより理想的な刷掃方法を誰でも簡単に実践することができる。例えば、テーパー毛を用いた歯ブラシは、歯と歯茎の隙間を効果的に清掃・マッサージするバス磨き法に向いているとされているが、手動歯ブラシでミリ単位の刷掃ストロークを常に意識して実践することは困難である。本発明のような電動歯ブラシの場合、電動ストロークにより正確なストローク制御を行うので、テーパー毛を用いた歯ブラシとしてより理想的な刷掃を行うことができ、テーパー毛の長所を最大限に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】電動歯ブラシ用のヘッド部の第１の例を示す平面図である。
【図２】電動歯ブラシ用のヘッド部の第２の例を示す平面図である。
【図３】電動歯ブラシ用のヘッド部の第３の例を示す平面図である。
【図４】電動歯ブラシ用のヘッド部の第４の例を示す平面図である。
【図５】電動歯ブラシ用のヘッド部の第４の例を示す平面図である。
【図６】本発明で用いるテーパー毛の形状例を示す図で、（ａ）は単純テーパー毛の例、（ｂ）は高度テーパー毛の例、（ｃ）は段付きテーパー毛の例、（ｄ）は先端ヘラ状テーパー毛の例、（ｅ）は先端分岐テーパー用毛の例、（ｆ）はクリンプ状テーパー毛の例をそれぞれ示すものである。
【図７】本発明で用いる往復動式ヘッドの刷毛先プロファイリングの例を示す図で、（ａ）はフラット刷毛とした場合の例、（ｂ）は山切り刷毛とした場合の例、（ｃ）は波形刷毛とした場合の例、（ｄ）は段切り刷毛とした場合の例をそれぞれ示すものである。
【図８】本発明で用いる回転式ヘッドの刷毛先プロファイリングの例を示す図で、（ａ）はフラット刷毛とした場合の例、（ｂ）は凹曲面状刷毛とした場合の例、（ｃ）は段切り凹状刷毛とした場合の例、（ｄ）は凸曲面状刷毛とした場合の例、（ｅ）は段切り凸状刷毛とした場合の例をそれぞれ示すものである。
【符号の説明】
１１ 往復動式ヘッド
１２ 植毛穴
１２ａ〜１２ｄ 植毛穴
２１ 回転式ヘッド
２２ 植毛穴[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a soft and comfortable electric toothbrush which is excellent in interdental cleaning property and is soft and comfortable.
[0002]
[Prior art]
In Patent Literature 1, both ends have a tapered shape, and the brush diameter at each portion of 1 mm, 3 mm, 5 mm, and 8 mm from the tip is 25 to 35%, 55 to 70%, 80 to 90% with respect to the brush diameter of the base. A toothbrush using a monofilament made of a synthetic resin such as polyester, polyamide, or polyolefin having a percentage of 90 to 100% as a brush is shown. This toothbrush is a manual toothbrush, and the optimum conditions for an electric toothbrush have not been studied at all.
[0003]
Patent Literature 2 discloses a toothbrush including a long bristle having a brush length of a certain length or more and a short bristle of a certain length or less, wherein the bristle tip of the long bristle is smaller than that of the short bristle. This toothbrush is also considered for use as an electric toothbrush, but the bristle tip of the short bristle is larger than the bristle tip of the long bristle, so if the electric toothbrush that moves at high speed causes harm to the oral cavity, There is.
[0004]
Patent Literature 3 discloses a toothbrush using bristles in which a plurality of island fibers made of a polyamide resin are scattered in a sea part made of a polyester resin, and the island fibers are branched and exposed at the tip end of the hair. In the case of this toothbrush, as in the case of Patent Document 1, the optimum conditions and the like for the electric toothbrush have not been studied. In addition, there is also a problem that the inter-tooth penetration and the contact comfort at the tip of the bristles are slightly inferior to those of a toothbrush in which all brushes have tapered bristles.
[0005]
Patent Literature 4 discloses a toothbrush using a brush in which one of the bristles has a spherical shape and the other has a tapered shape. The brush with the tapered bristles at one end as described above has high interdental penetration and a high feeling of brushing in many cases, but lacks a soft feeling at the tip of the bristles and is not comfortable. In addition, when used in an electric toothbrush, there is also a problem of harm to oral tissues due to spherical non-tapered hair tips.
[0006]
Patent Literature 5 discloses a toothbrush in which long tapered bristles and short tapered bristles are planted for each tuft. This toothbrush is excellent in interdental penetration, but no consideration has been given to the application conditions for an electric toothbrush that moves at high speed.
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-6-141923
[Patent Document 2]
JP-A-7-143915
[Patent Document 3]
JP-A-9-322821
[Patent Document 4]
JP-A-10-57149
[Patent Document 5]
JP-A-11-75939
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, the conventional toothbrush has insufficient cleaning capability for narrow gaps (between teeth and gums, between teeth, extremely small gaps such as pit fissures, etc.). Further, in the conventional electric toothbrush using normal bristles, there is no soft feeling in the touch of the bristles, and the problem of harm is likely to occur due to the high-speed movement of the bristles. Further, with a manual toothbrush, it is very difficult to actually brush a small stroke of several mm to about 10 mm, such as a brushing method or a scrubbing method.
[0009]
The present invention has been made in order to solve the above-described problems, and has an object to provide an electric toothbrush having a high interdental cleaning performance, and at the same time, a brush tip comfortable feeling and an excellent gum massage effect. is there. Another object of the present invention is to provide an electric toothbrush having a less harmful effect on oral tissues than an electric toothbrush using normal bristles by using a brush of a specific shape.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The present invention, in order to solve the above-mentioned problems, in an electric toothbrush which is obtained by bending a bristle and implanting it in a brush head, wherein one end of the implanted bristle has a tapered shape, The other end has a tapered shape or a branched tip hair. Preferably, the brush head is at least one of a reciprocating type, a rotary type and a three-dimensional moving type. In addition, the electric stroke amount is set to a specification according to the intended cleaning method.
[0011]
1. Hair appearance and shape
The bristles used as brushes are basically tapered bristles whose diameter decreases as at least one of the tip ends approaches the tip of the bristles. However, the tapered shape may be sufficient as a whole, and any partial shape may be used as long as the shape can take advantage of the tapered shape. For example, the taper shape may have a non-uniform sharpness and a step in the middle, a tapered tip with branched hairs, or a tapered tip with a spatula. Further, the entire tapered hair may be crimped (wavy) or spiral, and the hair surface may have irregularities.
[0012]
The other end may have the same tapered shape as the one end, but may have a shape other than the tapered shape. In particular, it is desirable to have a hair tip shape that does not cause a harmful problem because of soft contact of the hair tip, such as a branched hair having a plurality of branched hair tips. In the case of branched hairs, the hair tips may have any shape, but it is more desirable that the tip of each branched hair be tapered so that it can easily enter small gaps.
[0013]
The cross section of the bristle tip may be circular, but may be star-shaped, triangular, square, or the like, and is not particularly limited. The color tone of the hair is not particularly limited.
[0014]
In the case of an electric toothbrush, the tip diameter of the bristle is used in the range of about 0.001 to 0.150 mm, but the smaller the tip, the better, so the more preferable range is about 0.001 to 0.080 mm. It is.
[0015]
In addition, the maximum base diameter of the bristles is used in a range of about 0.10 to 0.25 mm. However, since the gap entry capability of the bristle tip is higher than that of a manual toothbrush, the bristles with a small diameter are equivalent or more. Demonstrates the ability to clean gaps. If it is too thick, a tingling sensation at the bristle tip becomes noticeable, so a more preferable range for the electric toothbrush is about 0.10 to 0.19 mm in diameter.
[0016]
The bristle length is used in the range of 16 to 40 mm depending on the purpose of the toothbrush. In the case of a reciprocating head, the range of the bristle length is more preferably about 22 to 33 mm, and the range of the bristle length is preferably 8 to 13 mm. In the case of a head whose structure tends to be thick, such as a rotary head or a three-dimensional motion head, it is necessary to consider the operability in the oral cavity. Therefore, in the case of such a head, a more preferable range of the bristle length is about 18 to 28 mm, and a more preferable range of the bristle length is about 5 to 11 mm. Regardless of the type of head, the brush may be composed of a single bristles, but may be composed of a plurality of types of bristles having different bristles or a plurality of bristles.
[0017]
2. Hair material and composition
As a material of the hair, a polyester resin such as polytrimethylene terephthalate (PTT), polybutylene terephthalate (PBT), or polyethylene terephthalate (PET) is desirable from the viewpoint of easy tapering. It may be composed of a mixed resin obtained by mixing two or more of these resins. In addition, polyamide resins such as nylon and other resins can be used as long as they do not hinder post-processing such as hair taper processing. Further, the hair may be sea-island structure hair having island fibers therein, or hollow hair may be used in consideration of cracking. In consideration of the processability of the hair into a tapered shape and safety, a polyester resin that can be highly tapered with an acid or alkali is most desirable.
[0018]
3. Composition of brush and head
It is desirable that all the brushes are formed of tapered hairs, but the combination is not particularly limited as long as it is within the above-described appearance and shape of the hair. The flatter the brush profile, the more comfortable the brush tip. Further, in order to improve the ability to clean gaps between teeth and the like, a height difference (step) may be provided to the bristle tips in a range of 0.5 to 2.0 mm. If the step is larger than this, not only the contact comfort is deteriorated, but also harmfulness is feared due to the use of hair on the protruding portion.
[0019]
The profile of the brush may be flattened by implanting bristles of the same length, but a flat tapered brush may be formed by cutting or polishing the bristles after implantation. In the case of a stepped brush or a mortar-shaped brush in which the outer periphery of the brush is high and the center is low, profiling may be performed by arbitrarily implanting bristles having different lengths. Profiling or tapering may be performed using a means such as polishing. These manufacturing methods may be selected in consideration of the balance between target quality and production efficiency, and are not particularly limited. Regarding the bristle bundle diameter, the electric toothbrush has a higher brushing ability than the manual toothbrush, so it is desirable to make the diameter slightly smaller. Desirably, the range of the hair bundle diameter is 1.0 to 1.8 mmφ, and more preferably, 1.2 to 1.6 mmφ.
[0020]
Regarding the arrangement of the flocking holes, in the case of a reciprocating head, an arrangement according to a manual toothbrush such as a staggered arrangement or a grid pattern may be used. In the case of a rotary head, it is desirable to arrange the flocking holes concentrically with respect to the center of rotation when giving priority to the contact comfort of the hair tips. It is desirable to arrange the flocking holes radially from the center. The hole shape is not particularly limited whether it is a round hole or a square hole, and the hole area (the size of the hair bundle) may be of a different diameter or the same diameter. It is preferable that each head is separated from the main body and replaced so that the head type can be selected according to the purpose. In the case of cost priority, it may be integrated with the handle.
[0021]
4. Head drive and stroke
The power source of the electric toothbrush may be a primary battery such as a dry battery or a secondary battery such as a rechargeable battery, and is not particularly limited. The driving force of a motor or the like built in the body (handle) is transmitted through a mechanism corresponding to each head, and the head reciprocates, rotates, and three-dimensionally moves. In this case, in consideration of safety, it is desirable to provide a mechanism that stops when an excessive force is applied. For example, in the case of tapered bristles, bristle penetration into gaps is high even with a weak brushing pressure, so that it is preferable that the drive be stopped when a brushing pressure of about 700 to 1000 g or more is applied.
[0022]
The reciprocating speed of the head is desirably about 1000 to 6000 reciprocations / minute, and more desirably about 1500 to 4000 reciprocations / minute. If the speed is too slow, the meaning of the electric type is lost. If the speed is too fast, not only the tip of the hair cannot follow but also danger is involved.
[0023]
In the case of a reciprocating head, an ideal stroke can be obtained according to the cleaning method. For example, in a design mainly using the scrub method, the stroke is desirably 5 to 15 mm, and in the bath method, the stroke is desirably set to about 2 to 5 mm. With this stroke setting, an ideal cleaning method can be easily practiced.
[0024]
In the case of a rotary head, the rotation stroke is desirably about 2 to 20 mm, and more desirably 3 to 15 mm. Further, in the case of a three-dimensional movement type head, it is desirable to perform vertical movement with a stroke of 0.5 to 5.0 mm in a direction perpendicular to the head surface in addition to the above-described rotational movement. The up-and-down movement is rather uncomfortable if it is too large, so the range is preferably 0.5 to 3.0 mm. This vertical movement allows the hair tips to enter the gaps more efficiently and to be cleaned.
[0025]
It is desirable that the optimum stroke is determined according to the brush specifications. For example, if the stroke length is too large despite the short bristle length, the bristle tip will not be able to fit into the narrow gap, and the advantages of the tapered bristles will not be utilized, and the toothbrush will have a rough feel. Conversely, if the stroke is extremely short despite the long bristle length, the bristle tip does not move effectively, resulting in a toothbrush that cannot effectively remove plaque.
[0026]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
(First Embodiment)
The first embodiment is a rotary electric toothbrush, which includes a rotary head 21 as shown in FIG. 4, and the diameter of a flocking hole 22 formed in the rotary head 21 is 1.6 mmφ. In No. 22, tapered bristles (length = 25 mm, bristles central part diameter = 6.0 mil ≒ 0.15 mm) made of PBT (polybutylene terephthalate) resin were implanted so that the bristle length became 10.5 mm. The rotary head 21 is attached to a rechargeable body (handle) incorporating a motor to provide a rotary electric toothbrush having a reciprocating stroke of 3000 reciprocations / minute and a rotation stroke of 10 mm. This electric toothbrush has a higher massage effect on gums and the like than a manual toothbrush, and has a higher inter-tooth cleaning ability than a rotary electric toothbrush using ordinary bristles.
[0027]
(Second embodiment)
The second embodiment is a reciprocating electric toothbrush, which includes a reciprocating head 11 as shown in FIG. 1, and the diameter of a flocking hole 12 formed in the reciprocating head 11 is 1.58 mmφ, In this flocked hole 12, tapered bristles (length = 31 mm, bristle center diameter = 6.0 mil ≒ 0.15 mm) made of PBT (polybutylene terephthalate) resin so that the bristle length becomes 12.0 mm Hair transplanted. The reciprocating head 11 is attached to a rechargeable body (handle) incorporating a motor, and is a reciprocating electric toothbrush having a reciprocating stroke of 3000 reciprocations / minute and a reciprocating stroke of 3 mm. Generally, a toothbrush using tapered bristles is a toothbrush suitable for a bath brushing method, but it is difficult to control a fine brushing stroke with a manual toothbrush. In contrast, the electric toothbrush according to the second embodiment was able to accurately and easily implement the ideal bath polishing method by setting the reciprocating stroke to 3 mm. In addition, the gap cleaning ability was superior to a manual toothbrush using tapered bristles of the same specification, and the gum massage effect was also high.
[0028]
(Third embodiment)
The third embodiment is a reciprocating electric toothbrush, which includes a reciprocating head 11 as shown in FIG. 2, and a flocked hole 12 formed in the reciprocating head 11 has a hole diameter of 1.4 mmφ. In this flocked hole 12, one end tapered shape made of PBT (polybutylene terephthalate) resin and the other end is spatula-like bristles (length = 29 mm, center bristles diameter = 6.0 mil） 0.15 mm). The hair was planted so that the length became 11.0 mm. The reciprocating head 11 is mounted on a rechargeable body (pattern) incorporating a motor to provide a reciprocating electric toothbrush having a reciprocating stroke of 2,000 reciprocations / minute and a reciprocating stroke of 5 mm. This electric toothbrush has a spatula-shaped end at one end, and thus has higher plaque scraping ability than the electric toothbrush according to the second embodiment in which both ends are tapered.
[0029]
(Fourth embodiment)
The fourth embodiment is a three-dimensional kinetic electric toothbrush which includes a rotary head 21 as shown in FIG. 5, and a flocked hole 22 formed in the rotary head 21 has a hole diameter of 1.5 mmφ. In the flocked hole 22, one end made of PBT (polybutylene terephthalate) resin has a tapered shape, and the other end has a tapered bristle tip branched into three pieces (length = 23 mm, center diameter of hair = 5.5 mil). 0.14 mm) was planted so that the hair length became 9.0 mm. Then, the rotary head 21 is attached to a rechargeable body (pattern) incorporating a motor, and a three-dimensional motion type electric toothbrush including 3000 reciprocations / minute, a rotation stroke of 5 mm, and a stroke of 2 mm in the Z-axis direction (vertical direction). It is what it was. This electric toothbrush can enhance the cleaning ability of the pit fissures and the depths of narrow gaps, for which it is difficult to reach the tip with a manual toothbrush, by three-dimensionally moving the head. Also, in general, an electric toothbrush using tapered bristles allows the bristle tip to actively enter a narrow gap due to high-speed movement of the bristles, so even with a tapered bristles thinner than a manual toothbrush using tapered bristles, Equal or better gap cleaning capability is obtained. Therefore, it is possible to provide a safe and soft electric toothbrush having a high clearance cleaning capability and a soft touch.
[0030]
(Fifth embodiment)
The fifth embodiment is a rotary electric toothbrush, which includes a rotary head 21 as shown in FIG. 4 or 5, wherein the diameter of a flocked hole 22 formed in the rotary head 21 is 1.5 mmφ, Normal nylon resin bristles (length = 30 mm, bristles central part diameter = 7.0 mil ≒ 0.18 mm) are planted in the flocked holes 22, and the ends thereof are cut and then mechanically polished. Thus, the tips of all the hairs are tapered and the hair length is 10.0 mm. The rotary head 21 is mounted on a rechargeable body (handle) incorporating a motor to provide a rotary electric toothbrush having a reciprocating stroke of 3000 reciprocations / minute and a rotary stroke of 3 mm. Since this electric toothbrush forms a taper by the same mechanical processing as normal hair, the manufacturing cost can be reduced as compared with the use of hair that has been tapered by chemical processing.
[0031]
(Sixth embodiment)
The sixth embodiment is a rotary electric toothbrush, which includes a rotary head 21 as shown in FIG. 4 or 5, and a flocked hole 22 formed in the rotary head 21 has a hole diameter of 1.5 mmφ, In this flocked hole 22, tapered bristles made of PTT (polytrimethylene terephthalate) resin at both ends (length = 25 mm, bristles center diameter = 6.0 mil ≒ 0.15 mm) so that the bristle length becomes 10.5 mm Hair transplanted. Next, the hair is cut and profiled to obtain a mortar-shaped brush with a concave central portion of the head. At this time, the hair length of the most concave portion at the center was 9.5 mm. The rotary head 21 is mounted on a rechargeable body (pattern) incorporating a motor to provide a rotary electric toothbrush having a reciprocation stroke of 3000 reciprocations / minute and a rotation stroke of 5 mm. Since the brush has a mortar shape, the electric toothbrush can gently and carefully brush while wrapping the teeth one by one.
[0032]
(Seventh embodiment)
The seventh embodiment is a reciprocating electric toothbrush having a reciprocating head 11 as shown in FIG. 3, and two large and small round flocking holes 1.6 mmφ and 1.4 mmφ in the head portion. Four types of flocked holes 12a, 12b, 1.8 × 1.25 mmφ, 12c, and a square flocked hole 12d, 1.3 × 1.5 mm are formed, and the round flocked holes 12a, 12b and the ellipse are formed. A brush having a hair diameter of 0.16 mmφ with at least one end tapered in the flocking hole 12c, and a brush with a hair diameter of 0.18 mmφ having at least one end tapered in the square flocking hole 12d. Was implanted such that each had a hair length of 10.5 mm. The rotary head 21 is attached to a rechargeable body (handle) incorporating a motor to form a rotary electric toothbrush. This electric toothbrush is equipped with different shaped flocked holes and brushes of different thickness, so that it can achieve higher clearance cleaning ability and at the same time, have a soft and safe electric toothbrush with better hitting comfort. can do.
[0033]
FIG. 6 shows an example of the shape of the tapered hair used in the present invention. (A) is an example of a simple tapered bristles, in which bristles having a tip diameter = 80 μm and a base diameter = 150 μm are used, and a simple linear tapered shape about 3 mm from the tip. (B) is an example of highly tapered bristles, in which bristles having a tip diameter of 20 μm and a base diameter of 150 μm are used, and a gentle taper is provided from the vicinity of the bristles base to sharply sharpen the whole. (C) shows an example of tapered hair with a step. Using hair having a tip diameter of 10 μm and a base diameter of 180 μm, a gentle taper is applied from the vicinity of the hair base, and the tip from a hair tip of about 3 mm. Further, a sharp taper is provided. (D) shows an example of a spatula-shaped tapered bristle tip, in which a gently tapered shape is provided near the bristle base and the tip of the bristle is sharply shaved from a vicinity of 2 mm. The shape of the spatula-shaped portion = tip thickness 20 µm × width 100 µm × spatula length 2 mm, hair hair base diameter = 150 µm. (E) shows an example of bristled tip taper bristles, giving a gentle taper near the bristle base and branching the tip from 3 mm near the tip into three pieces, each of the bristles having a tapered shape. It was done. The branch hair tip diameter was 10 μm, the branch hair base diameter was 100 μm, and the hair base diameter was 190 μm. (F) shows an example of crimp-shaped tapered hair, which uses hair having a tip diameter of 30 μm and a base diameter of 180 μm, and has a three-dimensional wavy shape while simultaneously tapering the entire hair.
[0034]
The other end of the bristles is tapered bristles as shown in FIG. 6 above, as well as bristles having no tapered base end, that is, bristles shown in FIG. 6 (e). Straight type branch hairs having no tapered base can also be employed.
[0035]
FIG. 7 shows an example of brush tip profiling of the reciprocating head used in the present invention. (A) is an example in the case of a flat brush with a bristle length of 11 mm, (b) is an example in the case of a bristle brush with a bristle bristle length of 12 mm and a valley bristle length of 9 mm, and (c) is a bulge. An example in the case of using a wavy brush with a bristle length of 10 mm and a valley bristle length of 11 mm, and (d) shows an example in the case of a stepped brush with a ridge bristle length of 12 mm and a valley bristle length of 11 mm, respectively. It is.
[0036]
FIG. 8 shows an example of brush tip profiling of a rotary head used in the present invention. (A) is an example in the case of a flat brush having a bristle length of 9 mm, (b) is an example in the case of a concavely curved brush having a bristle length of an outer peripheral portion of 10 mm and a bristle length of a central portion of 9 mm, and (c) is an outer periphery. An example of a step-cut concave brush having a bristle length of 10 mm and a central bristle length of 9 mm, and (d) shows a convex-curved brush having a peripheral bristle length of 9.0 mm and a central bristle length of 9.5 mm. (E) shows an example in the case of a stepped convex brush with an outer peripheral hair length of 9 mm and a central hair length of 10 mm. The brush tip profiling of the three-dimensional motion head may be based on the rotary head.
[0037]
【The invention's effect】
According to the present invention, the following excellent effects can be obtained.
(1) Since the bristle tip moves at a high speed, the bristle tip can enter a narrow gap which cannot be entered by a manual toothbrush using tapered bristles, and the mouth can be efficiently cleaned. Furthermore, since the hair is highly penetrating into extremely narrow gaps that exist locally, such as pit fissures, it is possible to intensively care for places that are likely to become hotbeds of bacteria. Regarding the cleaning power of these narrow gaps, the electric toothbrush using normal bristles has a lower cleaning effect than the manual toothbrush using tapered bristles, and there are also parts that are difficult to clean even with the manual toothbrush using normal bristles.
[0038]
(2) With an electric toothbrush using ordinary bristles, there is a risk that tissue in the oral cavity may be damaged during brushing. The electric toothbrush of the present invention can provide a toothbrush that is less harmful even when it is electrically driven because the bristles are soft. Even with a manual toothbrush using tapered bristles, in some cases, tingling pain may be felt.However, the electric toothbrush of the present invention using tapered bristles has a high gap effect due to the electric effect of the bristles, and has a large diameter. Can be set finer, and a more comfortable brushing can be performed without feeling tingling or pain.
[0039]
(3) When massaging a gum or the like with a manual toothbrush using normal hair and an electric toothbrush using normal hair, if it is performed for a long time, there is a risk of damaging oral tissues. However, in the case of the electric toothbrush of the present invention, the massage can be performed more efficiently than the manual toothbrush without damaging the tissue in the oral cavity. In addition, since there is little fatigue and troublesomeness due to brushing, massage such as blood circulation promotion can be carefully performed over a long period of time.
[0040]
(4) Since the vicinity of the back teeth is narrow, the manual toothbrush cannot sufficiently brush all corners of the back teeth, making it difficult to brush when brushing the teeth. With the electric toothbrush of the present invention, the bristle tip moves sufficiently even in a narrow space, and thus it is possible to directly and effectively clean every corner of the back teeth. Furthermore, the space between the teeth of the back teeth, the boundary between the teeth and the gums, and the like can be more easily and effectively cleaned than a normal electric toothbrush. Similarly, the back side of the teeth and the gaps between them can also exhibit a higher cleaning effect than the conventional toothbrush.
[0041]
(5) With an electric toothbrush, anyone can easily practice an ideal brushing method with an accurate electric stroke. For example, toothbrushes with tapered bristles are said to be suitable for bath brushing, which effectively cleans and massages the gap between the teeth and gums, but always consider the brush stroke in millimeters with a manual toothbrush. It is difficult to practice. In the case of the electric toothbrush according to the present invention, since accurate stroke control is performed by the electric stroke, more ideal brushing can be performed as a toothbrush using tapered bristles, and the advantages of the tapered bristles are maximized. be able to.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view showing a first example of a head portion for an electric toothbrush.
FIG. 2 is a plan view showing a second example of a head portion for an electric toothbrush.
FIG. 3 is a plan view showing a third example of a head portion for an electric toothbrush.
FIG. 4 is a plan view showing a fourth example of a head portion for an electric toothbrush.
FIG. 5 is a plan view showing a fourth example of a head portion for an electric toothbrush.
6A and 6B are diagrams showing examples of the shape of the tapered hair used in the present invention, wherein FIG. 6A is an example of a simple tapered hair, FIG. 6B is an example of a highly tapered hair, FIG. (d) shows an example of a tip spatular hair, (e) shows an example of a tip branch taper hair, and (f) shows an example of a crimped taper hair.
7A and 7B are diagrams showing examples of brush tip profiling of a reciprocating head used in the present invention, wherein FIG. 7A shows an example of a flat brush, FIG. 7B shows an example of a mountain-cut brush, and FIG. () Shows an example in the case of a corrugated brush, and (d) shows an example in the case of a stepped brush.
8A and 8B are diagrams showing an example of brush tip profiling of a rotary head used in the present invention, wherein FIG. 8A shows an example of a flat brush, FIG. 8B shows an example of a concave curved brush, and FIG. ) Shows an example of a stepped concave brush, (d) shows an example of a convex curved brush, and (e) shows an example of a stepped convex brush.
[Explanation of symbols]
11 Reciprocating head
12 Flocked hole
12a-12d flocked holes
21 Rotary head
22 flocking hole
