JP2004176936A - 空気調和機、空気調和機の運転制御方法および空気調和システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空気調和機1は、遠隔制御装置2と通信回線4を介して通信可能に接続されている。空気調和機1は、遠隔制御装置2からのオンタイマ予約による運転指示があった場合に、上記オンタイマ予約による設定時刻に室内温度が設定温度に到達するように、指示手段(リモコン3・スイッチ10)からのオンタイマ予約による運転指示がされた場合よりも短い期間で、かつ、空調負荷8の最大能力で、空調負荷8を予備運転させる。つまり、遠隔操作によるオンタイマ予約運転指示があった場合には、上記指示手段からのオンタイマ予約運転指示の場合とは異なるシーケンスで、空調負荷8が予備運転される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば携帯端末からの遠隔操作により運転制御が可能な、エアコンディショナーなどの空気調和機と、その空気調和機の運転制御方法と、その空気調和機を用いた空気調和システムとに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、オンタイマ予約による空気調和機の運転制御に関する技術が種々提案されている(例えば特許文献1〜3参照)。
【0003】
例えば、特許文献1には、空調対象である部屋の熱容量、熱負荷、室内温度、室外温度、空調目標温度などに基づいて、設定された空調目標時刻において空調目標温度となるように、圧縮機の最適な起動時刻を算出するようにした空気調和機が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、指定時刻の一定時間前に短時間だけ一時運転して、運転前の室温と設定温度との偏差および室温の時間的変化量を算出し、制御ルールに基づきファジー論理演算することにより算出された運転開始時刻に運転を開始させる空気調和機の運転制御方法が開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、室内温度状態により一定時間早めて運転を開始して予備運転を行うとともに、予備運転中は周波数制御により運転周波数を下げて低能力静音運転を行い、オンタイマのタイムアップにより運転周波数を定格周波数に上げて通常運転に復帰させる空気調和機の制御装置が開示されている。
【0006】
一方、従来から、家庭内の空気調和機などの家電機器を、電話機を用いて宅外より遠隔操作するテレコントロールシステムがあり、近年では、インターネット網などを利用し、携帯電話を用いて宅外から家電機器を遠隔操作可能とするシステムが提案されている(例えば特許文献4参照)。この特許文献4には、外出先でユーザが使用する表示機能付きの携帯電話機より、自宅に設置されたコントロール装置を介して被制御機器(例えばエアコンディショナー)を制御するシステムが開示されている。
【0007】
また、ホームネットワークを構成するネットワーク家電においては、自身の状態が監視され、その状態に基づいてメッセージが作成され、あるいは、合成音が生成されて、それらがネットワーク家電の所有者であるユーザへ送信される情報処理装置が開示されている(例えば特許文献5参照)。
【0008】
【特許文献1】
特公平6−94942号公報(1994年11月24日公告)
【特許文献2】
特開平2−287038号公報(1990年11月27日公開)
【特許文献3】
特開平4−131651号公報(1992年5月6日公開)
【特許文献4】
特開2001−86257号公報(2001年3月30日公開)
【特許文献5】
特開2000−357146号公報(2000年12月26日公開)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、オンタイマ予約による設定時刻よりも前に空気調和機が運転(予備運転)を開始する場合、室内もしくは家の中にユーザが居る状態では、ユーザの意図しない運転がなされる可能性がある。例えば、ユーザの在室時に、最大風量による予備運転が実施されたり、部屋が広い、室内外の温度差が激しいなど、室内の負荷が高いという理由で、オンタイマ予約による設定時刻よりかなり前から予備運転が開始される場合がある。その結果、上記前者の場合は、騒音によりユーザの快適性が損なわれ、上記後者の場合は、電気代が無駄であるとユーザが感じる恐れがある。
【0010】
そのため、ユーザの在室中に予備運転を行う場合は、送風量やコンプレッサの回転周波数を下げることによって、予備運転中のユーザの快適性を保持することが従来から行われている。しかし、この場合は、長時間の予冷運転または予熱運転が必要となるため、室内の自然換気などで失われるエネルギーが増大し、消費エネルギーの無駄が増大する。
【0011】
一方、ユーザが外出中の場合は、ユーザが部屋にいないため、予備運転時に騒音によりユーザの快適性が損なわれるという問題は全く生じない。また、コンプレッサの回転周波数を下げずに予備運転を行っても、外出中のユーザには何ら支障は生じないので、予備運転期間を短縮して、無駄な消費電力を削減することも可能となる。
【0012】
しかし、上述した従来の技術では、ユーザが外出中の場合でも、ユーザが在室中の場合と同じシーケンスで予備運転が行われるため、ユーザ外出中の長期の予備運転によって消費電力が増大し、ユーザ外出中にエネルギーの無駄が増大するという問題が生ずる。
【0013】
なお、このような問題に対処するため、例えば、室内に人感知センサを設置したり、あるいは、空気調和機自体に人感知センサを搭載し、ユーザが在室中か否かを人感知センサによって検知し、その結果に基づいて空気調和機の予備運転を制御する方法も考えられる。しかし、人感知センサを設置または搭載することは、空気調和機のコストアップとなり、普及型の家庭用空気調和機において実現することは困難である。
【0014】
また、上記以外の他の問題として、以下のようなものもある。
遠隔操作に基づく運転中に、例えば在室者がリモコンまたはスイッチによる室内からの操作を行った場合、遠隔操作による設定内容がそのまま実施されると、在室者の快適性を損なう恐れがある。
【0015】
また、遠隔操作による設定入力を終了した後、室内環境に異常がある場合(例えば窓が開いている等の理由で室内温度変化がほとんどない場合)でも、遠隔操作に基づく運転がそのまま継続されると、無駄なエネルギーを消費する。
【0016】
また、たとえ、遠隔操作によって設定された内容が、室内環境の異常に起因して中止されたとしても、遠隔地のユーザはその事実を知ることができない。また、設定通りに運転が継続されているかどうかを確かめるためには、再び遠隔操作を実行し、機器の状態を自分で確認しなければならない。
【0017】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その主目的は、ユーザ不在時のオンタイマ予約による運転指示に基づいて行われる予備運転時の無駄な電力消費を、機器のコストアップを図ることなく削減することができる空気調和機、空気調和機の運転制御方法および空気調和システムを提供することにある。
【0018】
本発明の他の目的は、ユーザ在室時には快適性を確保することができる空気調和機、空気調和機の運転制御方法および空気調和システムを提供することにある。
【0019】
本発明のさらに他の目的は、室内環境の不具合による遠隔操作制御の消費エネルギーの無駄を排除することができる空気調和機、空気調和機の運転制御方法および空気調和システムを提供することにある。
【0020】
本発明のさらに他の目的は、遠隔操作時以後に空気調和機の運転内容が変更された場合には、それを遠隔操作者が確実にかつ容易に知ることができる空気調和機、空気調和機の運転制御方法および空気調和システムを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、制御手段の制御により、室外の遠隔制御装置からのオンタイマ予約による運転指示があった場合には、上記オンタイマ予約による設定時刻に室内温度が設定温度に到達するように、室内の指示手段からのオンタイマ予約による運転指示がされた場合とは異なるシーケンスで空調負荷(例えばコンプレッサ、四方弁、送風機)が運転される。
【0022】
より具体的には、遠隔制御装置からのオンタイマ予約による運転指示があった場合には、制御手段の制御により、上記オンタイマ予約による設定時刻に室内温度が設定温度に到達するように、指示手段からのオンタイマ予約による運転指示がされた場合よりも短い期間、最大能力で上記空調負荷が予備運転される。
【0023】
ここで、室外の上記遠隔制御装置による遠隔操作によって、オンタイマ予約による運転指示があるということは、室内に人は不在であることを示している。よって、遠隔操作によるオンタイマ予約運転指示があったか否かを判断し、そのような運転指示があった場合には、室内の指示手段による通常のオンタイマ予約運転時とは別のシーケンスを実行することにより、在室者の存在/不在についてセンサなどで検知することなく、人の在室時の制御と不在時の制御とを区別して空調負荷の予備運転を実行することが可能となる。その結果、人の在室時には快適性を保ち、不在時にはエネルギーの無駄を排除することが可能となる。また、そのような運転制御において、上記センサを設けなくても済むので、機器がコストアップすることもない。
【0024】
また、本発明によれば、室外の遠隔制御装置からのオンタイマ予約による設定時刻までに、室内の指示手段またはホームネットワーク上の機器からの運転指示があった場合には、上記運転指示の内容に基づいて、空調負荷の運転が制御される。つまり、遠隔操作による運転制御の途中で、室内の指示手段または上記機器の操作によるオンタイマ予約もしくは単なる運転オン等の運転指示があった場合には、遠隔操作による運転制御から指示手段等による運転制御に移行される。そして、オンタイマ予約は通常オンタイマ予約シーケンスに移行する。これにより、在室者がいる場合には、在室者の意図した運転を実現することができ、在室者の快適性を保持することができる。
【0025】
また、本発明によれば、遠隔制御装置からのオンタイマ予約による運転指示に基づく運転中に、運転開始時の室内温度と運転開始から一定時間経過後の室内温度との差が所定値よりも小さい場合には、空調負荷の運転が停止される。上記の差が所定値よりも小さいということは、空調負荷の運転によっても室内温度変化があまり現れていないということになり、この場合は、例えば部屋の窓が開いているなど、室内環境が異常であると判断することができる。したがって、室内環境の異常時には空調負荷の運転が停止されることにより、無駄なエネルギーの消費を回避して、ユーザが不要な電気料金を支払うのを防ぐことができる。
【0026】
また、本発明によれば、遠隔操作による運転内容の変更があった場合には、その旨の電子メールが作成され、出力手段を介して遠隔制御装置に送信される。これにより、遠隔操作を行ったユーザは、帰宅する前に電子メールによって運転状況を確実に知ることができ、必要によっては、遠隔操作による再設定を行うこともできる。したがって、これにより、帰宅時のユーザの不快を無くすことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。図1は、本実施形態に係る空気調和システムの概略の構成を示す説明図である。本実施形態の空気調和システムは、同図に示すように、調和機本体である空気調和機1と、遠隔制御装置2と、リモートコントロール装置(以下、単にリモコンと記載する)3とで構成されている。
【0028】
空気調和機1は、室内および室外またはそのどちらか一方に設置され、室内の空気調整、すなわち、室内の冷房、暖房、除湿、換気等を行うものである。つまり、空気調和機1は、室内機と室外機とを合わせたもの以外にも、窓用エアコンディショナーのように室内に取り付けられるものも含む概念である。空気調和機1は、本体内の後述のスイッチ10からの指示内容のほか、遠隔制御装置2およびリモコン3からの指示内容に応じた運転を行うようになっている。なお、空気調和機1の詳細な構成については、後述する。
【0029】
遠隔制御装置2は、空気調和機1(特に空調負荷8)の運転を室外から指示したり、空気調和機1の保持する情報(例えば現在の運転状況に関する情報やセンサ情報)を取得するためのものである。遠隔制御装置2は、例えば、携帯電話等の携帯端末、小型PC(パーソナルコンピュータ)などの持ち運びが可能な装置、同じ建物内でも空気調和機1が設置される部屋以外の部屋や、他の建物内に設置されるPCや遠隔制御専用装置など、部屋に設置された空気調和機1と通信回線4を介して通信可能な装置であれば、どのような形態であっても構わない。
【0030】
上記通信回線4を介しての通信としては、例えばインターネット網、有線または無線による電話回線、有線による専用線などを利用した通信や、赤外線通信などの無線通信、あるいはそれらの通信形態を複数組み合わせたものを考えることができる。つまり、空気調和機1と遠隔制御装置2との間でデータ通信を実現できるものであれば、通信の種別は特に問わない。
【0031】
遠隔制御装置2からの空気調和機1に対する運転指示内容としては、例えば、空気調和機1の運転のオン/オフ、運転モード、風量、温度、オンタイマ、オフタイマなどを考えることができる。上記の運転モードとしては、例えば、冷房、暖房、自動、除湿、換気などがある。なお、上記の「自動」とは、室内および室外の温度等に基づいて、現在の環境に適した運転モードを空気調和機1が自動的に判断し、その運転モードを実行するという指示内容である。本実施形態では、遠隔制御装置2により「自動」が選択された場合、冷房または暖房が運転モードとして選択され、実行されるようになっている。
【0032】
また、上記の「オンタイマ」とは、予約設定日時に、設定された運転モードおよび風量で、設定温度を目標に空気調和機1の運転を開始させるための指示である。「オンタイマ」の設定内容としては、空気調和機1の運転開始日時、運転モード、風量、温度等がある。一方、上記の「オフタイマ」とは、予約設定日時に空気調和機1の運転を終了させるための指示である。「オフタイマ」の設定内容としては、空気調和機1の運転終了日時がある。
【0033】
リモコン3(指示手段)は、空気調和機1(特に空調負荷8)の運転を室内から指示するためのものである。リモコン3からの空気調和機1に対する運転指示内容としては、上記の遠隔制御装置2の場合と全く同じである。リモコン3と空気調和機1とは、通信回線5を介して通信可能である。通信回線5を介しての通信としては、例えば赤外線通信のような無線通信を考えることができる。また、通信回線5を介してリモコン3から空気調和機1への一方向のみ通信が可能であってもよいし、双方向通信が可能であってもよい。空気調和機1とリモコン3とが双方向通信可能であれば、リモコン3は、空気調和機1の運転を室内から指示する機能だけでなく、空気調和機1の保持する情報(例えば現在の運転状況に関する情報やセンサ情報)を取得する機能をも有することになる。
【0034】
なお、空気調和システムとしてホームネットワークが組まれ、ホームネットワーク上の機器から空気調和機1への運転指示が可能な構成であってもよい。
【0035】
次に、空気調和機1の詳細な構成について説明する。
空気調和機1は、制御回路部6(制御手段)と、表示部7と、空調負荷8と、センサ9(検知手段)と、スイッチ10(指示手段)とを備えている。
【0036】
制御回路部6は、遠隔制御装置2、リモコン3およびスイッチ10からの運転指示内容に応じて、表示部7および空調負荷8を制御する。特に、本実施形態では、制御回路部6は、遠隔制御装置2からのオンタイマ予約による運転指示があった場合に、上記オンタイマ予約による設定時刻に室内温度が設定温度に到達するように、リモコン3やスイッチ10からのオンタイマ予約による運転指示がされた場合とは異なるシーケンスで空調負荷8を運転させる。なお、この運転には、後述する予備運転とセンシング運転とが含まれている。なお、制御回路部6の詳細な構成、および遠隔制御装置2からのオンタイマ予約による運転制御シーケンスについては後述する。
【0037】
表示部7は、制御回路部6の後述する表示処理部15の制御により、空気調和機1の運転状況、所定の警告などを表示するものであり、LCD(液晶表示装置)、電子蛍光管、LED(発光ダイオード)などの表示装置で構成されている。
【0038】
空調負荷8は、室内の空調を行うための負荷であり、例えば、コンプレッサ8a、四方弁8b、送風機8cを少なくとも備えて構成されている。コンプレッサ8aは、冷媒(例えばフロンガス)を圧縮してその圧力を高めるものである。四方弁8bは、冷房時と暖房時とで冷媒の流れる方向を逆向きにするための調節弁である。送風機8cは、室内に冷風または温風を供給するためのものである。調負荷8としては、この他にも、駆動モータや加湿装置、ダンパなど、空気調和機1に備わった機能を実現するための負荷が単独または複数存在している。
【0039】
センサ9は、室内温度や室外温度を検知するものであり、例えば、サーミスタで構成されている。センサ9としては、この他にも、湿度センサや風量センサなどの複数のセンサを備えて構成されてもよい。
【0040】
スイッチ10は、リモコン3と同様に、空気調和機1(特に空調負荷8)の運転を室内から指示するためのものである。スイッチ10からの空気調和機1に対する運転指示内容としては、遠隔制御装置2およびリモコン3の場合と全く同じである。
【0041】
次に、上記した制御回路部6の詳細な構成について説明する。
制御回路部6は、遠隔制御データ入出力部11と、通信処理部12と、記憶部13と、リモコン入力部14と、表示処理部15と、負荷駆動部16と、センサ入力部17と、スイッチ入力部18と、制御部19とを備えている。
【0042】
遠隔制御データ入出力部11は、空気調和機1と遠隔制御装置2との間で制御データを入出力(送受信)するためのインターフェースである。例えば、遠隔制御装置2にて入力される空気調和機1の運転指示データ(運転制御データ)は、通信回線4を介して遠隔制御データ入出力部11に入力され、空気調和機1に取り込まれる。一方、制御部19から通信処理部12を介して遠隔制御データ入出力部11に入力される制御データ(例えば実施の形態3で示す電子メール)は、通信回線4を介して遠隔制御装置2へ出力される。
【0043】
通信処理部12は、空気調和機1と遠隔制御装置2との間でのデータのやりとりに際し、データ内容のチェック(例えば誤りチェック)等の通信処理を行うものである。通信処理部12にて処理された制御データは、制御部19または遠隔制御データ入出力部11に送られる。記憶部13は、遠隔制御装置2からの受信データ、シーケンス制御運転におけるシーケンス、リモコン3より入力されたデータなどを格納するメモリである。
【0044】
リモコン入力部14には、リモコン3からの運転指示内容が入力される。リモコン3からリモコン入力部14に入力された情報は、制御部19に入力される。表示処理部15は、制御部19の制御に基づいて、表示部7に所定の表示(例えば運転内容や警告の表示)を行わせるための処理を行うものである。
【0045】
負荷駆動部16は、制御部19の制御に基づいて空調負荷8を駆動するための駆動回路である。また、負荷駆動部16は、例えばコンプレッサ8aの回転周波数を変化させることにより出力を調整することが可能なインバータ制御手段としての機能も有している。
【0046】
センサ入力部17には、センサ9にて検知された情報(例えば室内温度や室外温度)が入力される。スイッチ入力部18には、スイッチ10による運転指示内容が入力される。これらセンサ入力部17およびスイッチ入力部18に入力された情報は、制御部19に入力される。
【0047】
制御部19は、遠隔制御装置2、リモコン3、スイッチ10、ホームネットワーク上の機器等からの運転指示内容に基づいて、表示処理部15や負荷駆動部16を制御し、表示部7における表示や空調負荷8の運転を制御している。
【0048】
次に、本発明の空気調和システムにおける処理について、図2に基づいて説明する。図2は、本発明の空気調和機1の運転制御方法による遠隔オンタイマ予約運転制御シーケンスにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【0049】
遠隔制御装置2から送信されるオンタイマ予約による運転制御データは、通信回線4を介して空気調和機1の遠隔制御データ入出力部11へ入力され、通信処理部12にて誤りチェック等の処理がされて、制御部19に入力される(ステップS1(以下、ステップは単にSと略記する)。すると、制御部19は、入力データの内容がオンタイマ予約運転に関するデータであると判定する(S2)。
【0050】
続いて、制御部19は、入力されたオンタイマ予約運転制御データが、遠隔操作によって入力されたものかどうかを判定する(S3)。すなわち、制御部19は、入力データが遠隔制御データ入出力部11にて受信されたものか、リモコン入力部14にて受信されたものかを判断する。このとき、遠隔制御装置2およびリモコン3以外の設定入力(例えばスイッチ10による設定入力)が可能な空気調和機1においては、制御部19は、入力データが他の手段(例えばスイッチ入力部18)にて受信されたものかどうかについても判断する。
【0051】
S3での判断の結果、遠隔操作による入力でなければ、つまり、入力データがリモコン3やスイッチ10から入力されたものであれば、この場合は、ユーザが在室中ということになるので、本シーケンス、すなわち、遠隔オンタイマ予約運転制御シーケンスから通常オンタイマ予約運転制御シーケンスに移行し、制御部19は、それを実行する(S4)。
【0052】
ここで、通常オンタイマ予約運転制御シーケンスの処理内容は、予め制御部19または記憶部13に格納されており、制御部19は、この処理内容に基づき、表示処理部15や負荷駆動部16を制御して、表示部7や空調負荷8を駆動する。例えば、予約された設定時刻に室内温度が設定温度となるように、上記設定時刻の所定時間前から予備運転を行う際、制御部19は、表示処理部15や負荷駆動部16を制御して、コンプレッサ8aや送風機8cなどを低回転周波数で駆動したり、通常オンタイマ予約運転制御シーケンスの実行中であることを表示部7に表示させる。
【0053】
つまり、通常オンタイマ予約運転では、▲1▼本実施形態のような後述するセンシング運転を行わない、▲2▼予備運転時に運転音や送風が気にならないように出力を下げて運転を行う、▲3▼予備運転を行わない、などのいずれかの制御を行うことにより、在室者の快適性を保つことが可能である。
【0054】
一方、S3での判断の結果、遠隔操作による入力であれば、つまり、入力データが遠隔制御装置2から送信されて遠隔制御データ入出力部11にて受信されたものであれば、この場合は、ユーザが外出中ということになるので、制御部19は、引き続き、遠隔オンタイマ予約運転制御シーケンスを実行し、センシング運転開始時刻を設定する(S5)。
【0055】
ここで、上記のセンシング運転とは、予備運転開始時刻を設定するために予備運転に先立って行われるものである。また、上記の予備運転とは、遠隔操作による入力によって設定された時刻(日にちも含む)に室内温度が設定温度に到達するように、空気調和機1が上記設定時刻からの通常運転に先立って運転を行うことを言う。本実施形態では、制御部19は、空気調和機1を最大能力で運転(負荷駆動部16により空調負荷8を最大能力で駆動)させたときに、センサ9にて検知される室内温度と室外温度との少なくともどちらか一方に基づいて予備運転開始時刻を設定するが、この点については後述する。
【0056】
このようなセンシング運転を行う理由は、同じ部屋であってもそのときの環境によって室内負荷(部屋の空調のしやすさ)が変わってくるためである。つまり、冷房と暖房とでは空気調和機1の能力が異なるために室内負荷も異なり、また、夏季と冬季とでは室内外の温度差により室内負荷も変わってくるためである。したがって、センシング運転を行い、そのときの室内負荷に応じた時刻に予備運転を開始させることで、エネルギー消費に無駄のない予備運転を行うことができる。
【0057】
ところで、本実施形態では、制御部19は、遠隔操作によるオンタイマ入力によって設定された空気調和機1の運転モードごとに、上記のセンシング運転開始時刻を設定している。この点について、より具体的に説明する。
【0058】
図3は、制御部19が設定する運転モードごとのセンシング運転開始時刻を、予約設定時刻(通常運転開始時刻)を基準にして示している。このセンシング運転開始時刻は、各運転モードの最大負荷条件で駆動したとき(空調負荷8を最大能力で駆動したとき)に室内温度が設定温度へ到達するのに要する時間に、部屋による空調バラツキを考慮して余裕時間を加えた時間だけ、予約設定時刻から遡った時刻に設定されている。
【0059】
その結果、本実施形態では、センシング運転開始時刻は、暖房モードは2時間前、冷房モードは30分前、自動モードは暖房モードの場合と同じ2時間前に、それぞれ予約設定時刻から遡った時刻に設定されている。つまり、自動モードでは、予約設定時刻から最も遡るような運転モードである暖房モードに合わせて、センシング運転開始時刻が設定されている。
【0060】
したがって、制御部19は、予約設定時刻から図3に示した運転モードに対応する時間だけ遡った時刻にセンシング運転を開始させることになる。なお、除湿モードおよび換気モードについては、センシング運転開始時刻は0分前に設定されており、センシング運転を行わないようにしている。
【0061】
S5の後、制御部19は、現在時刻が先ほど算出したセンシング運転開始時刻になったかどうかを判断する(S6)。現在時刻がセンシング運転開始時刻にならない限り、このシーケンスは先に進まない。一方、現在時刻がセンシング運転開始時刻になったら、制御部19は、遠隔操作にて設定された運転モードが自動モードであるかどうか判断する(S7)。自動モードでなければS11へ移行するが、自動モードであれば、運転モードセンシングに進む(S8)。
【0062】
運転モードセンシングとは、自動モードの選択肢である冷房モードと暖房モードとのうち、現在の環境に適した運転モードを選択し、設定する処理を言う。この運転モードセンシングでは、センサ9からの入力データである室温データや外気温データが、センサ入力部17を介して制御部19に入力される。制御部19は、室内温度および室外温度またはそのどちらか一方に、遠隔操作による設定温度も考慮して、冷房モードと暖房モードとのうち、どちらを実行すべきかを判断する。
【0063】
例えば、制御部19は、所定の判定値と室内温度とを比較することにより、実行すべき運転モードを判断することができる。具体的には、上記の判定値を例えば15℃から20℃までの幅で設定しておき、制御部19は、室内温度が上記判定値以上であれば冷房モードを実行すべきと判断し、室内温度が上記判定値よりも低ければ暖房モードを実行すべきと判断する。
【0064】
また、例えば、制御部19は、室内温度が上記設定温度以上であれば、基本的には冷房モードを実行し、このとき、さらに、室外温度が上記設定温度以下であれば、暖房モードを実行すべきと判断することもできる。逆に、制御部19は、室内温度が上記設定温度以下であれば、基本的には暖房モードを実行し、このとき、さらに、室外温度が上記設定温度以上であれば、冷房モードを実行すべきと判断することができる。
【0065】
次に、制御部19は、運転モードセンシング(S8)で決定した動作モードが冷房モードであるか否かを判断する(S9)。これは、センシング運転開始時刻を再設定する必要があるかどうかを判断するためである。この点について、より詳細に説明すると、以下の通りである。
【0066】
運転モードが自動モードの場合、上述したように、制御部19は、センシングセンシング運転開始時刻が予約設定時刻から最も遡るような運転モード、すなわち、暖房モードに合わせて、センシング運転開始時刻を設定している。このため、遠隔操作により入力、設定された運転モードが自動モードである場合には、通常、無条件で、暖房モードと同じ時刻にセンシング運転が開始されることになる。しかし、S9にて冷房モードと判断された場合には、センシング運転開始時刻を冷房モードに対応したセンシング運転開始時刻に合わせる必要がある。そのために、S9のような判断が必要とされる。
【0067】
したがって、制御部19は、S9にて冷房モードと判断した場合、センシング運転開始時刻を、冷房モードに対応する時刻(本実施形態では、予約設定時刻の30分前)に再設定し(S10)、S6に戻ってそれ以降の動作を再度行う。
【0068】
なお、本実施形態では、自動モード設定時の運転モードを、暖房モードおよび冷房モードの2つの運転モードから選択し、選択した運転モードを実行するようにしているが、他の運転モード(換気モード、除湿モード、加湿モードなど)をさらに加えて自動モード設定時の運転モードとして選択可能とし、選択した運転モードを実行するようにしても構わない。その場合においても、センシング運転開始時刻は、センシング運転開始時刻が予約設定時刻から最も遡るような運転モードと同じ時刻に設定し、さらに自動モードの場合は、運転モードセンシングにて決定した運転モードに合わせてセンシング運転開始時刻を再設定し、これを何度か繰り返すようにすればよい。このとき、上記の処理を繰り返すごとに運転モードセンシングが実行される。
【0069】
次に、制御部19は、S7にて自動モードでないと判断した場合、および、S9にて冷房モードではなく暖房モードであると判断した場合は、負荷駆動部16によりセンシング運転を開始させる(S11)。センシング運転では、遠隔操作により設定入力された設定温度や風量等に関係なく、空調負荷8の最大出力および最大風量にて、短時間のみ運転が行われる。
【0070】
続いて、制御部19は、上記のセンシング運転中において、センサ9にて検知される室内温度の変化、外気温や設定温度などに基づいて、予備運転開始時刻を決定する(S12)。例えば、制御部19は、予め、最大出力・最大風量における室内温度変化の基準データを保持しておき、センシング運転で得られた結果(室内温度の変化)と照らし合わせて、最適な予備運転開始時刻を決定することができる。
【0071】
次に、制御部19は、現在時刻が先ほど算出した予備運転開始時刻になったか否かを判断する(S13)。現在時刻が予備運転開始時刻にならない限り、このシーケンスは先に進まない。一方、現在時刻が予備運転開始時刻になったら、制御部19は、予備運転を開始させる(S14)。このときの予備運転でも、遠隔操作により設定入力された設定温度や風量等に関係なく、負荷駆動部16により、空調負荷8の最大出力および最大風量にて、リモコン3やスイッチ10による運転指示の場合よりも短い時間、運転が行われる。
【0072】
なお、予備運転開始時に、S8と同様の運転モードセンシングを行い、予備運転および予約設定時刻からの運転の動作モードを再決定するようにしても構わない。
【0073】
次に、制御部19は、現在時刻が遠隔操作により設定入力された予約設定時刻になったか否かを判断する(S15)。現在時刻が予約設定時刻にならない限り、このシーケンスは先に進まない。一方、現在時刻が予約設定時刻になったら、制御部19は、現在の運転内容をユーザによる遠隔操作により設定された予約運転の設定内容に変更し、負荷駆動部16を駆動させて、その設定内容に応じた空調負荷8の運転を開始させる(S16)。そして、遠隔オンタイマ予約運転制御シーケンスを終了する。
【0074】
なお、予備運転中に、遠隔操作により設定された温度に室内温度が到達した場合には、制御部19は、直ちに空調負荷8の最大能力による予備運転から、ユーザが設定した設定条件に基づく運転へ変更しても構わない。
【0075】
なお、S8での最初の運転モードセンシングにて、制御部19が冷房モードと判断したために、S10にてセンシング運転開始時刻を再設定し、2回目のセンシング運転開始時刻に、再びS8にて運転モードセンシングを行った結果、室外環境が変わったことにより、運転モードとして暖房モードが決定される場合もある。しかし、この場合であっても、以下の理由により、本シーケンスによる動作結果に支障を来たすことはないと考えられる。
【0076】
2回目の運転モードセンシングにおいて、前回とは違う運転モードが決定されたということは、例えば、冷房モードと暖房モードとの境界付近にある判定値が、設定温度とあまり差がないことを示す。つまり、室温と設定温度との差はかなり少ないと考えられる。センシング運転開始時刻は、あくまで室内負荷が最大のときにおいても、室内温度が設定温度に到達するために必要な時間をもとに決められているが、この場合のように室内負荷が軽い場合は、室内温度が設定温度に達するまでに要する時間は短時間であるため、動作に支障はない。
【0077】
また、予備運転開始時に運転モードセンシングを行うとした場合において、この運転モードセンシングにて、センシング運転時に決定した運転モードと違う運転モードが決定された場合であっても、上記と同様に、判定値が冷房モードと暖房モードとの境界付近にあり、設定温度ともあまり差がない場合であるから、運転モードを変更しても、動作結果に大きな影響を及ぼす恐れはない。
【0078】
以上のように、本実施形態では、制御手段(制御部19および負荷駆動部16を含む制御回路部6)の制御により、室外の遠隔制御装置2からのオンタイマ予約による運転指示があった場合には、上記オンタイマ予約による設定時刻に室内温度が設定温度に到達するように、室内のリモコン3やスイッチ10からのオンタイマ予約による運転指示がされた場合よりも短い期間、空調負荷8が最大能力で予備運転される。しかも、この予備運転の前には、予備運転開始時刻を設定するための、通常のオンタイマ予約シーケンスでは行われないセンシング運転が行われる。このように、本実施形態では、室外の遠隔制御装置2からのオンタイマ予約による運転指示があった場合には、室内のリモコン3やスイッチ10からのオンタイマ予約による運転指示がされた場合とは異なるシーケンスで空調負荷8が運転される。
【0079】
これにより、在室者の存在/不在について人感知センサなどで検知することなく、人の在室時の制御と不在時の制御とを区別して予備運転を実行することが可能となる。その結果、予備運転時において、人の在室時には快適性を保ち、不在時にはエネルギーの無駄を排除することが可能となる。また、そのような運転制御を行うにあたり、人感知センサを用いて人の存在/不在を検知する必要がないので、人感知センサを設けなくても済む分、機器のコストアップを回避することもできる。
【0080】
また、空調負荷8の最大能力とは、例えば、コンプレッサ8aの回転周波数を変化させて出力を最大にし、送風機8cによる送風量を最大にすることを意味する。このような最大能力で短時間のみ空調負荷8が予備運転されるので、短時間で確実に室内温度を設定温度へ到達させることができる。その結果、長時間小さい運転能力で運転した場合に発生していた、室内の自然換気による空気の入れ替りによるエネルギーの無駄を排除することができる。
【0081】
また、本実施形態では、空気調和機1が、室内温度を検知するセンサ9をさらに備えており、制御手段は、上記予備運転に先立つ運転であるセンシング運転として、空調負荷8を運転させ、上記センシング運転中のセンサ9によって検知された室内温度の変化に基づいて、予備運転開始時刻を決定している。
【0082】
人の在室時に、オンタイマ予約による設定時刻よりも前に空調負荷が運転(予備運転)を行うことについては、在室者は違和感を感じるが、人の不在時であれば、予備運転は勿論のこと、その予備運転に先立つセンシング運転を行っても、その人に不快な印象を与えるという問題は全くない。
【0083】
したがって、人の不在時には、予備運転の前にセンシング運転を行うことで、その人に不快な印象を与えることなく、そのときの室内負荷状況(例えばセンシング運転中の室内温度の変化)を正確に検知することができる。本実施形態では、上記室内温度変化に基づいて、予備運転開始時刻を決定しているので、上記予備運転開始時刻として、そのときの室内負荷状況に応じた最適な時刻を設定することができる。その結果、予備運転による無駄なエネルギー消費を抑えることができる。
【0084】
また、本実施形態では、制御手段は、遠隔制御装置2からのオンタイマ予約によって設定された運転モードに応じて、上記センシング運転の開始時刻を設定し、上記開始時刻に上記センシング運転を開始させている。
【0085】
例えば、冷房モードと暖房モードとでは空気調和機1の能力が異なり、特に、夏季と冬季とでは室内外の温度負荷(温度差)も違ってくる。したがって、同じ部屋であっても、室内温度を設定温度まで到達させるのに必要な時間(予備運転時間)は、運転モードによって異なる。
【0086】
また、オンタイマ予約により設定される運転モードはユーザに委ねられるが、ユーザは、通常、夏季は冷房モードに、冬季は暖房モードに設定するか、または、通年を通して自動モードに設定する。なお、上記の自動モードとは、空気調和機1に搭載のセンサ9の検知データ(例えばそのときの室内温度や室外温度)や、設定内容、過去の運転内容などに基づいて、空気調和機1(制御手段)が動作モードを自動的に決定し、運転を行うモードである。したがって、自動モードの場合も含めて、運転モードごとに必要な予備運転時間は異なると言える。
【0087】
ところで、センシング運転開始時刻は、予備運転開始時刻以前に設定されていることが必要である。なぜなら、センシング運転によって把握される室内負荷状況が、想定している最も過酷な条件であった場合には、すぐに予備運転を開始させることができ、これによって、上記条件下でも、予約設定時刻に室内温度を設定温度へ到達させるという対応を採ることができるからである。
【0088】
その一方で、センシング運転は、予約設定時刻にできるだけ近い時刻に開始させるほうが、室内温度変化等の環境要因による影響が少なく、より精度の高いセンシングが可能となるので、そのほうが望ましい。
【0089】
よって、予備運転開始時刻が最も早い運転モード(例えば暖房モード)であれば、センシング運転開始時刻もそれ以前に設定すべきであるが、予備運転開始時刻が遅い運転モード(例えば冷房モード)であれば、センシング運転開始時刻は、予備運転開始時刻の最も早い運転モードに合わせる必要はなく、センシング運転をできるだけ遅い時刻に開始するほうがよいと言える。つまり、設定された運転モードによって予備運転開始時刻が異なってくるため、最適なセンシング運転開始時刻も、設定された運転モードによって異なってくる。
【0090】
そこで、遠隔操作によるオンタイマ予約によって設定された運転モードに応じて、センシング運転の開始時刻を設定し、上記開始時刻に上記センシング運転を開始させることで、▲1▼センシング運転開始時刻を予備運転開始時刻より以前に設定する、▲2▼センシング運転開始時刻をできるだけ予約設定時刻に近い時刻に設定する、という2つの条件をできる限り満足させて、運転モードごとに適切にセンシング運転を行うことができる。その結果、設定時刻に設定温度への到達が約束され、快適性が保たれるだけでなく、精度の高いセンシングにより、無駄なエネルギーの消費を排除することが可能となる。また、センシング運転の結果に基づいて、運転モードごとに予備運転開始時刻を適切に設定することができる。
【0091】
また、本実施形態では、制御手段は、遠隔制御装置2からのオンタイマ予約によって設定された運転モードが、複数の運転モードのうちから現在の環境に応じて選択可能なモード(自動モード)である場合に、上記センシング運転開始時刻を、上記複数の運転モードのそれぞれに対応するセンシング運転開始時刻のうちで最も早い時刻に設定するようにしている。
【0092】
これにより、遠隔操作によって自動モードが設定されている場合に、制御手段が、現在の環境に応じて、センシング運転開始時刻が2番目以降に早い運転モードを選択した場合でも、その時点から、センシング運転開始時刻を上記運転モードに対応するセンシング運転開始時刻に繰り下げることができる。その結果、上記運転モードに対応するセンシング運転を適切に実行することが可能となる。
【0093】
つまり、センシング運転開始時刻から予約設定時刻までの時間を待機時間とすると、上記のように、待機時間が最も長い運転モード(本実施形態では暖房モード)のセンシング運転開始時刻を、自動モードのセンシング運転開始時刻として設定しておけば、その時刻に達した後に、運転モードの判断(運転モードセンシング)を行うことによって、環境変化による運転モードの誤判別を防止することができる。
【0094】
また、自動モードでは、前述したように、センサ9にて検知されたデータ(室内温度等)や設定内容や過去の運転内容などから空気調和機1が運転モードを自動的に決定し運転を行うが、オンタイマ予約運転では、例えば24時間後の運転開始となる可能性があり、オンタイマ予約設定時に実際の運転モードを決定すると、予約設定時刻における運転時とは、環境負荷や室内負荷状況がかなり違う可能性がある。
【0095】
そこで、本実施形態では、制御手段は、遠隔操作によって自動モードが設定されている場合に、最も早い上記センシング運転開始時刻に達した後に、現在の環境に応じて、センシング運転開始時刻が2番目以降に早い運転モードを選択したときに、上記選択した運転モードに応じたセンシング運転開始時刻を、新たにセンシング運転開始時刻として再設定している。これにより、環境変化によって運転モードが変更された場合でも、変更後の運転モードに応じたセンシング運転開始時刻にセンシング運転を開始させることができ、環境変化にも容易に対応することができる。
【0096】
また、上記運転モードの変更により、センシング運転開始時刻が繰り下がることになるので、予約設定時刻にできるだけ近い時刻でセンシング運転を行うことになる。これにより、精度の高いセンシングが可能となり、無駄なエネルギーの消費を抑えることが可能となる。
【0097】
また、本実施形態では、制御手段は、空調負荷8の最大能力で、空調負荷8をセンシング運転させるようにしている。
【0098】
ここで、上記の最大能力とは、例えばコンプレッサ8aの周波数を変化させることにより出力を最大にし、また、送風機8cの風量を最大にして室内へ送風することを示す。最大能力でもってセンシング運転を行うことにより、短時間に室内温度の変化を検知することが可能となる。つまり、短時間でのセンシング運転を行うだけで、室内負荷のセンシングが可能となる。その結果、センシング運転における消費電力を抑えることができる。
【0099】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、実施の形態1と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
【0100】
本実施形態では、実施の形態1の遠隔オンタイマ予約運転制御シーケンスにおいて、制御部19は、遠隔オンタイマ予約運転中に他の指示手段(リモコン3またはスイッチ10)による入力があった場合には、通常の予約運転制御シーケンスを実行し、遠隔オンタイマ予約運転制御シーケンスを終了させるようになっている。以下、この処理について、図4のフローチャートに基づいて説明する。
【0101】
まず、制御部19は、リモコン入力部14にてリモコン3からのデータが入力されたかどうかを判断する(S21)。ここで、リモコン3による入力データがあった場合には、各種の予約設定を、遠隔オンタイマ予約運転におけるものから通常オンタイマ予約運転におけるものに変更し、遠隔オンタイマ予約運転シーケンスから通常オンタイマ予約運転シーケンスへ移行する(S25)。つまり、制御部19は、少なくとも負荷駆動部16を制御して、実施の形態1で説明した通常オンタイマ予約運転シーケンスを実行し、空調負荷8を運転させる。
【0102】
一方、S21にて、リモコン3による入力データがなかった場合、次に、制御部19は、スイッチ入力部18にてスイッチ10からの入力があったかどうかを判断する(S22)。ここで、スイッチ入力があった場合は、S25に移行し、上記と同様に、通常オンタイマ予約運転シーケンスを実行する。
【0103】
S22にて、スイッチ入力がなかった場合、次に、制御部19は、その他の制御があったかどうかを判断する(S23)。その他の制御とは、例えば、遠隔制御装置2やリモコン3以外の手段を用いて制御が可能な空気調和機1において、ホームネットワークに接続されたネットワーク内の他の機器からの制御や、ホームネットワーク上のコントローラからの制御などを指す。そのような入力があれば、S25へ進み、上記入力がなければ、制御部19は、遠隔オンタイマ予約運転を続行し、入力監視を続ける(S24)。
【0104】
なお、以上では、遠隔制御装置2からのオンタイマ予約による設定時刻までに、リモコン3、スイッチ10またはネットワーク上の機器からのオンタイマ予約による運転指示があった場合の空調負荷8の運転制御について説明したが、上記設定時刻までに、リモコン3、スイッチ10またはネットワーク上の機器から単なる運転オンやその他の指示があった場合にも、上記と同様の空調負荷8の運転制御を行うようにしても構わない。
【0105】
以上のように、本実施形態では、制御手段(制御部19および負荷駆動部16を含む制御回路部6)は、遠隔制御装置2からのオンタイマ予約による設定時刻までに、指示手段(リモコン3やスイッチ10)からの運転指示があった場合には、上記指示手段による上記運転指示の内容に基づいて、空調負荷8の運転を制御している。
【0106】
また、上記制御手段は、遠隔制御装置2からのオンタイマ予約による設定時刻までに、ホームネットワーク上の機器からの運転指示があった場合には、上記機器による上記運転指示の内容に基づいて、空調負荷8の運転を制御している。
【0107】
遠隔操作によるオンタイマ予約運転は、人の不在時の制御を前提としている。しかし、例えば、遠隔制御装置2以外の機器(室内のリモコン3、スイッチ10、家庭内のホームネットワークにより空気調和機1とデータの送受信が可能な機器)が操作されたということは、室内の状況が人の不在状態から人の在室状態へと変化したと考えられる。この場合、遠隔オンタイマ予約運転を続行すると、在室者の意図しない運転が実施される恐れがある。しかし、遠隔オンタイマ予約運転から通常オンタイマ予約運転にシーケンスを変更することにより、在室者の意図した運転を実現することができ、在室者の快適性を保持することができる。
【0108】
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、実施の形態1・2と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
【0109】
本実施形態では、実施の形態1・2の遠隔オンタイマ予約運転制御シーケンスによるセンシング運転時、予備運転時および予約運転時(予約設定時刻からの運転時)の少なくともいずれかの運転時において、制御部19は、室内温度の変化に基づいて室内の異常(例えば窓やドアが開状態であるか否か)を判断し、異常時には、室内または室外のユーザに例えば電子メールでその旨を知らせるようになっている。以下、本実施形態の処理について、図5のフローチャートに基づいて説明する。なお、以下で言う運転とは、センシング運転、予備運転および予約運転のいずれであってもよい。
【0110】
まず、制御部19は、現在時刻が運転開始時刻であるか否かを判断し(S31)、運転開始時刻であれば、その時点でセンサ9にて検知される室内温度T1を、センサ入力部17を介して取得し(S32)、運転を開始させる(S33)。
【0111】
次に、制御部19は、運転開始から一定時間経過したかどうかを判断する(S34)。S34にて、一定時間経過していれば、その時点でセンサ9にて検知される室内温度T2を、センサ入力部17を介して取得する(S35)。
【0112】
続いて、制御部19は、運転開始時に取得した室内温度T1と、運転開始から一定時間運転した後に取得した室内温度T2との差分(|T1−T2|)をとり、その結果が所定値ΔTより小さいか否かを判断する(S36)。上記差分が所定値ΔT以上の場合は、制御部19は、遠隔オンタイマ予約運転を続行する制御を行う(S37)。
【0113】
一方、上記差分が所定値ΔTよりも小さい場合は、制御部19は、室内環境が適切でないと判断し、負荷駆動部16を制御して空調負荷8の運転を停止させる(S38)。そして、制御部19は、遠隔オンタイマ予約運転が停止したことを、遠隔操作を行ったユーザへ通知するための電子メールデータを作成し、遠隔制御データ入出力部11より当該データを遠隔制御装置2に送信する(S39)。また、このとき、同時に、制御部19は、表示処理部15を制御して、表示部7に遠隔オンタイマ予約運転が停止した旨を表示させるようにしてもよい。
【0114】
なお、遠隔操作による運転制御としては、オンタイマによる予約運転だけでなく、空気調和機1を単に運転オンする場合も考えられる。室内に人がいないという条件から考えると、遠隔オンタイマ予約運転だけでなく単なる遠隔オン運転時においても、これらの処理を行っても構わない。
【0115】
以上のように、本実施形態では、制御手段(制御部19および負荷駆動部16を含む制御回路部6)は、遠隔制御装置2からのオンタイマ予約による運転指示に基づく運転中に、運転開始時の室内温度T1と運転開始から一定時間経過後の室内温度T2との差(|T1−T2|)が所定値ΔTよりも小さい場合には、空調負荷8の運転を停止させている。なお、上記の運転は、センシング運転、予備運転、オンタイマ予約により設定された時刻からの予約運転のいずれであってもよい。
【0116】
運転が実行されているにもかかわらず、室内の温度変化(|T1−T2|)が所定値ΔTよりも小さいということは、例えば、窓やドアが開いている状態であるとか、空気調和機1の動作モードと逆の作用を及ぼす他の装置が作動している状態であるとか、普段は間仕切りによって仕切られた空間であるのに対して、間仕切りが開放され、空気調和機1の能力以上の空間となっているなどの状態など、通常と異なる室内環境である可能性が考えられる。在室中であれば、人が気づいて室内環境の改善を行うことができるが、不在であればそのような異常環境を改善することはできない。そのため、運転を続行することになるが、このような運転はエネルギーの無駄であり、ユーザにとっても不要な電気料金の支払を行う必要が生じる。
【0117】
しかし、本実施形態では、温度変化の検知結果によっては、空気調和機1(空調負荷8)の運転を停止させるので、そのようなエネルギーの無駄を排除することができ、ユーザが不要な電気料金を支払うのを防ぐことができる。
【0118】
また、本実施形態の空気調和機1は、遠隔制御装置2からのオンタイマ予約による運転内容に変更(運転の中断、停止も含む)があった場合に、上記運転内容の変更があった旨を出力する出力手段をさらに備えている。なお、上記した出力手段としては、遠隔制御データ入出力部11、表示部7、報知音や音声合成音の出力部、ホームネットワークへ接続されるための送受信部などが考えられる。
【0119】
特に、本実施形態では、上記制御手段は、上記出力手段としての遠隔制御データ入出力部11を介して、上記運転内容の変更があった旨を遠隔制御装置2に通知するようになっている。
【0120】
例えば、室内の窓が開いていて空気調和機1の運転が停止した場合、外出ユーザはオンタイマ予約運転が停止したことを知ることができず、帰宅時に不快な思いをする可能性がある。また、例えば遠隔操作を行ったユーザ以外の家族が帰宅し、リモコン3やスイッチ10により空気調和機1を運転させたために、外出ユーザの遠隔操作によるオンタイマ予約の内容が変更された場合も、遠隔操作を行ったユーザは変更を知ることができない。
【0121】
そこで、本実施形態では、出力手段としての遠隔制御データ入出力部11を介して、空気調和機1から遠隔操作設定内容が変更された旨が遠隔制御装置2に通知されるので、外出ユーザは外出先から空気調和機1の運転状況を把握することが可能となり、外出ユーザの不快を取り除くことが可能となる。
【0122】
また、本実施形態では、上記制御手段は、上記運転内容の変更があった旨の電子メールを作成し、作成した電子メールを上記出力手段としての遠隔制御データ入出力部11を介して遠隔制御装置2に送信する電子メール作成手段および電子メール送信手段としての機能を有している。
【0123】
このように電子メール機能を使用することにより、遠隔操作を行ったユーザは、帰宅する前に電子メールによって運転状況を知ることが可能となり、必要によっては、遠隔操作による再設定を行うことが可能となる。これにより、帰宅時のユーザの不快を改善することができる。また、メール機能を使用することにより、内容を文字で確認できるため、コマンドを覚える必要がなく、内容を理解しやすいという利点もある。
【0124】
本発明は上述した各実施形態に限らず、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。各実施形態の任意の組み合わせも、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0125】
【発明の効果】
本発明によれば、遠隔操作によるオンタイマ予約運転制御において、室内の指示手段による通常のオンタイマ予約運転制御とは別のシーケンスとすることにより、在室者の存在/不在についてセンサなどで検知することなく、人の在室時の制御と不在時の制御とを区別して運転(例えば予備運転)を実行することが可能となる。その結果、人の在室時には快適性を保ち、不在時にはエネルギーの無駄を排除することが可能となる。また、そのような運転制御において、上記センサを設けなくても済むので、機器がコストアップすることもないという効果を奏する。
【0126】
また、本発明によれば、遠隔操作による運転制御の途中で、室内の指示手段または上記機器の操作による運転指示があった場合には、遠隔操作による運転制御から指示手段等による運転制御に移行されるので、在室者が存在する場合には、在室者の意図した運転を実現することができ、在室者の快適性を保持することができるという効果を奏する。
【0127】
また、本発明によれば、室内環境の異常時には空調負荷の運転が停止されることにより、無駄なエネルギーの消費を回避して、ユーザが不要な電気料金を支払うのを防ぐことができるという効果を奏する。
【0128】
また、本発明によれば、遠隔操作を行ったユーザは、帰宅する前に電子メールによって運転状況を知ることが可能となり、必要によっては、遠隔操作による再設定を行うことも可能となる。これにより、帰宅時のユーザの不快を無くすことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る空気調和システムの概略の構成を示すブロック図である。
【図2】上記空気調和システムを構成する本発明の空気調和機において実行される遠隔オンタイマ予約制御シーケンスの処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】上記空気調和機の運転モードごとのセンシング運転開始時刻を示す説明図である。
【図4】本発明の他の実施の形態に係る空気調和システムにおいて、遠隔オンタイマ予約運転中の動作の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明のさらに他の実施の形態に係る空気調和システムにおいて、遠隔オンタイマ予約運転中の他の動作の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 空気調和機
2 遠隔制御装置
3 リモコン(指示手段)
4 通信回線
6 制御回路部(制御手段)
7 表示部(出力手段)
8 空調負荷
9 センサ(検知手段)
10 スイッチ(指示手段)
11 遠隔制御データ入出力部(出力手段)
15 表示処理部(制御手段)
16 負荷駆動部(制御手段)
19 制御部(制御手段)
Claims (13)
- 室内の空調を行うための空調負荷と、
上記空調負荷の運転を室内から指示するための指示手段と、
上記指示手段による運転指示と、室外の遠隔制御装置からの運転指示とに基づいて、上記空調負荷の運転を制御する制御手段とを備えた空気調和機であって、
上記制御手段は、上記遠隔制御装置からのオンタイマ予約による運転指示があった場合に、上記オンタイマ予約による設定時刻に室内温度が設定温度に到達するように、上記指示手段からのオンタイマ予約による運転指示がされた場合とは異なるシーケンスで上記空調負荷を運転させることを特徴とする空気調和機。 - 上記制御手段は、上記遠隔制御装置からのオンタイマ予約による運転指示があった場合に、上記オンタイマ予約による設定時刻に室内温度が設定温度に到達するように、上記指示手段からのオンタイマ予約による運転指示がされた場合よりも短い期間で、かつ、上記空調負荷の最大能力で、上記空調負荷を予備運転させることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
- 室内温度を検知する検知手段をさらに備え、
上記制御手段は、上記予備運転に先立つ運転であるセンシング運転として、上記空調負荷を運転させ、上記センシング運転中の上記検知手段によって検知された室内温度の変化に基づいて、予備運転開始時刻を決定することを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。 - 上記制御手段は、上記遠隔制御装置からのオンタイマ予約によって設定された運転モードに応じて、上記センシング運転の開始時刻を設定し、上記開始時刻に上記センシング運転を開始させることを特徴とする請求項3に記載の空気調和機。
- 上記制御手段は、上記遠隔制御装置からのオンタイマ予約によって設定された運転モードが、複数の運転モードのうちから現在の環境に応じて選択可能なモードである場合に、上記センシング運転開始時刻を、上記複数の運転モードのそれぞれに対応するセンシング運転開始時刻のうちで最も早い時刻に設定することを特徴とする請求項4に記載の空気調和機。
- 上記制御手段は、複数の運転モードのうちから現在の環境に応じて選択可能なモードにおいて、現在の環境に応じて、センシング運転開始時刻が2番目以降に早い運転モードを選択したときに、上記選択した運転モードに応じたセンシング運転開始時刻を、新たにセンシング運転開始時刻として再設定することを特徴とする請求項5に記載の空気調和機。
- 上記制御手段は、上記空調負荷の最大能力で、上記空調負荷をセンシング運転させることを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の空気調和機。
- 上記制御手段は、上記遠隔制御装置からのオンタイマ予約による設定時刻までに、上記指示手段またはホームネットワーク上の機器からの運転指示があった場合には、上記運転指示の内容に基づいて、上記空調負荷の運転を制御することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の空気調和機。
- 上記制御手段は、上記遠隔制御装置からのオンタイマ予約による運転指示に基づく運転中に、運転開始時の室内温度と運転開始から一定時間経過後の室内温度との差が所定値よりも小さい場合には、上記空調負荷の運転を停止させることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の空気調和機。
- 上記遠隔制御装置からのオンタイマ予約による運転内容に変更があった場合には、上記運転内容に変更があった旨を出力する出力手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の空気調和機。
- 上記制御手段は、上記運転内容の変更があった旨の電子メールを作成し、作成した電子メールを上記出力手段を介して上記遠隔制御装置に送信することを特徴とする請求項10に記載の空気調和機。
- 室外の遠隔制御装置からのオンタイマ予約による空調負荷の運転指示があった場合に、上記オンタイマ予約による設定時刻に室内温度が設定温度に到達するように、室内からのオンタイマ予約による上記空調負荷の運転指示がされた場合よりも短い期間で、かつ、上記空調負荷の最大能力で、上記空調負荷を予備運転させることを特徴とする空気調和機の運転制御方法。
- 請求項1ないし11のいずれかに記載の空気調和機と、
上記空気調和機の運転を室外から指示するための遠隔制御装置とを通信回線で通信可能に接続してなることを特徴とする空気調和システム。
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