JP2004154884A - 流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付方法 - Google Patents
流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004154884A JP2004154884A JP2002321967A JP2002321967A JP2004154884A JP 2004154884 A JP2004154884 A JP 2004154884A JP 2002321967 A JP2002321967 A JP 2002321967A JP 2002321967 A JP2002321967 A JP 2002321967A JP 2004154884 A JP2004154884 A JP 2004154884A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tightening
- fastening
- screw member
- screw
- torque
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 239000012530 fluid Substances 0.000 title claims abstract description 21
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims abstract description 21
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 3
- 238000007789 sealing Methods 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 239000000428 dust Substances 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)
Abstract
【課題】流体制御装置組立てにおいて、4本のねじを簡便にかつ均等に締め付けることができるねじ部材締付方法を提供する。
【解決手段】ねじ部材締付方法は、4本のねじ部材をそれぞれ手で締め付ける予備締めステップと、いずれか2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける第1本締めステップと、残りの2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける第2本締めステップと、第1本締めステップで締め付けた方の2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける増し締めステップとからなる。
【選択図】 図2
【解決手段】ねじ部材締付方法は、4本のねじ部材をそれぞれ手で締め付ける予備締めステップと、いずれか2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける第1本締めステップと、残りの2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける第2本締めステップと、第1本締めステップで締め付けた方の2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける増し締めステップとからなる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付け方法に関し、特に、下段にブロック状の継手が配置されるとともに、上段にブロック状継手にまたがるように流体制御機器が配置されて構成された流体制御装置組立て作業において、所定の部材(流体制御機器)を対応する被固定部材(ブロック状継手)に取り付ける際に有用なねじ部材締付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付方法として、特許文献1に記載されているものが知られている。
【0003】
この特許文献1のねじ部材締付方法で使用されている締付装置は、図3に示すように、流体制御装置(41)において、マスフローコントローラ(42)等を取り付ける六角穴付きボルト(44)等のねじ部材を締め付けたり緩めたりするもので、マスフローコントローラ(42)は、ガスケット(43)を用いたシール部分を有しており、マスフローコントローラ(42)両側のフランジ部(42a)にあけられた4つのねじ孔(45)にそれぞれ六角穴付きボルト(44)がねじ込まれている。この締付装置(1)によると、4本のボルト(44)のうち対角位置にある2本のボルト(44)を同時に締め付けたり緩めたりすることができる。
【0004】
締付装置(1)は、ボディ(2)と、ボディ(2)内に設けられた左右のモータ(3)と、各モータ(3)の駆動軸の先端にそれぞれジョイント(5)を介して取り付けられた平歯車(4)と、平歯車(4)に噛み合うピニオン(7)をそれぞれ基端に有する左右の回転軸(6)と、左右の回転軸(6)の先端に設けられた左右のレンチ部(8)と、ボディ(2)内に設けられて左右のモータ(3)を制御する制御部(9)とを備えている。ボディ(2)は直方体状であり、ボディ(2)の基端側の端壁(2a)には、把手(23)、コネクタ(24)、正転・逆転切換スイッチ(25)およびオン・オフ用ボタンスイッチ(26)が設けられている。平歯車(4)とモータ(3)の駆動軸との間には、平歯車(4)がモータ(3)の駆動軸に対して若干空転できる遊びが形成されている。左右の回転軸(6)は、ボディ(2)の先端側の端壁(2b)を貫通しており、その基端部近くが、ボディ(2)の先端側の端壁(2b)に回転自在に支持されている。ボディ(2)の先端側の端壁(2b)に連なって、左右の回転軸(6)を納める軸受部(10)が設けられている。左右の回転軸(6)の先端には、回転軸(6)と同軸の小径部(11)が設けられている。平歯車(4)とモータ(3)の駆動軸との間に遊びがあるため、モータ(3)の駆動軸が回転し始めてから回転軸(6)が回転し始めるまでには若干のずれがあり、その後、回転軸(6)はモータ(3)の駆動軸の回転に伴って回転する。レンチ部(8)の先端には、ボルト(44)の六角穴に対応する断面形状の六角柱部(18)が設けられている。レンチ部(8)は、段付きボルト(21)により、軸方向に移動自在に回転軸(6)に結合されている。レンチ部(8)の六角柱部(18)に、3つの板バネよりなるボルト保持部(22)が設けられている。このボルト保持部(22)によって、六角穴付きボルト(44)の頭部を保持することができる。制御部(9)は、マイコンなどからなり、各ボルト(44)ごとの締付けを絶対レベルとして適正かどうか判定するとともに、各ボルト(44)間で片締めが起こっていないかの相対レベルの判定も行いながら、各モータ(3)を制御する。ねじ部材締付量としては、ボルト(44)の回転角度やボルト(44)の変位量が使用される。
【0005】
そして、このねじ部材締付方法では、各ねじ部材(ボルト)ごとに締付量および締付トルクを検出しながら締め付けていき、締付量がすべてのねじ部材において規定値となったときに、締付トルクの各ねじ部材間の差が規定範囲内にあるかどうかを判定するようになされている。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−141566号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のねじ部材締付方法では、精度よく締付けが行えるという利点を有しているものの、ねじ部材の変位量の測定手段やトルク制御や適正締付け判定などの制御手段が複雑となり、ねじ締付装置のコストが高くつくという問題があった。
【0008】
また、2本ずつ締め付ける場合の一般的な問題として、最初の2本のねじについて適正締付け条件で締め付けた場合であっても、後の2本のねじを締め付けることによって、最初の2本のねじのトルク値が小さくなり、その結果、締付けが適正でなくなるという問題があった。この問題を解消するためには、4本のねじを同時に締付け可能な締付け工具を使用して、4本を同時に締め付ければよいが、この場合には、装置が大型化して取り扱いにくいなどの別の問題が生じる。
【0009】
この発明の目的は、流体制御装置組立てにおいて、2本のねじを同時に締め付けることができる締付け工具を使用して、ねじ部材の変位量の測定が不要でかつ締付け工具を複雑な制御部分を含んだものとすることなく、4本のねじを簡便にかつ均等に締め付けることができるねじ部材締付方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
この発明による流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付け方法は、流体制御装置組立て作業において所定の部材を4本のねじ部材で被固定部材に取り付けるに際し、4本のねじ部材をそれぞれ手で締め付ける予備締めステップと、いずれか2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける第1本締めステップと、残りの2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける第2本締めステップと、第1本締めステップで締め付けた方の2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける増し締めステップとからなるものである。
【0011】
この発明の流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付け方法によると、トルク制御手段や判定手段などの複雑な制御部分が設けられていない簡単な構成の締付装置(トルクリミッタ式2軸締付け工具)を使用することができ、しかも、流体制御装置の組立てに要求される所定の精度の締付トルクレベルを得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、この発明の流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付け方法を実施するための締付け工具を示している。
【0014】
締付け工具(31)は、公知の1軸のトルクドライバーを2本のねじ部材を同時に締め付けることができるように改良したブラシレスモータ採用の2軸のトルクリミッタ式締付け工具であり、締付トルクが機械式可変トルクリミッタ(33)によって設定可能とされている。トルクリミッタ(33)は、コイルばね(39)に付勢されて移動可能な位置決め部材(38)を有しており、コイルばね(39)の付勢力は、トルク調整つまみ(40)を操作することにより調整可能とされている。各出力軸(4)には、60°程度の遊びが設けられており、各出力軸(4)に取り付けられた六角ビット(5)をそれぞれ対応する六角孔付きボルト(図3の(44))の六角孔部に嵌め合わせる際に、それぞれ独立に回転させることができるようになされている。また、回転数は、ハイとローに切換え可能であり、ボルトを外す場合にも使用できるように、逆回転も可能とされている。
【0015】
本体(2)には、トルクリミッタ(33)が効いたときに作動して締付け完了を知らせるLEDおよびブザー(6)が設けられている。また、締付け姿勢が変わった場合でも、工具(31)が保持しやすいように、補助グリップ(7)は、図示した位置とこれから180°反転した位置とのいずれの位置にも取付け可能とされている。
【0016】
この締付け工具(31)によると、ブラシレスモータを採用しているので、塵埃等を嫌う場所での使用にも適している。
【0017】
この発明による流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付方法は、流体制御装置組立て作業において所定の部材(流体制御機器)を対応する1または複数の被固定部材(ブロック状継手)に取り付ける際に使用されるもので、4本のねじ部材をそれぞれ手で締め付ける予備締めステップと、いずれか2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具(31)を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける第1本締めステップと、残りの2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具(31)を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける第2本締めステップと、第1本締めステップで締め付けた方の2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具(31)を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける増し締めステップとからなる。
【0018】
図2は、この発明によるねじ部材締付方法を使用して締め付けた際のトルク値の様子を示している。各グラフの横軸は時間、縦軸は締付トルクにそれぞれ対応している。まず、締付箇所A:1回目でAの2本のねじ部材(44)を締め付ける。この際の2本のねじ部材(44)の締付トルクは、52〜55kgf・cmとなっている。次いで、締付箇所B:1回目でBの2本のねじ部材(44)を締め付ける。この際の2本のねじ部材(44)の締付トルクは、54〜55kgf・cmとなっている。締付箇所A:2回目でAの2本のねじ部材(44)を締め付ける。この際の2本のねじ部材(44)の締付トルクは、53〜56kgf・cmとなっている。このグラフからは、所定のトルク値に達するまでにある程度の時間が掛かっており、Aの2本のねじ部材(44)の締付トルクは、締付箇所B:1回目の締付操作によって若干低下し、締付箇所A:2回目の操作によりその低下分が回復させられたことが分かる。次いで、締付箇所B:2回目でBの2本のねじ部材(44)が締め付けられているが、この際の2本のねじ部材(44)の締付トルクは、54〜57kgf・cmであり、このグラフからは、所定のトルク値に達するまでの時間が、締付箇所A:2回目の締付操作に比べて、3/4程度に短くなっており、また、Bの2本のねじ部材(44)の締付トルクは、締付箇所B:2回目の締付操作をしなくても、所定のレベルを確保していることが分かる。すなわち、締付箇所B:2回目の締付操作を行わず、締付箇所A:2回目までの操作を行うことにより、所定の締付トルクを確保するという課題と締付け工数を少なくするという課題との両立が可能になることが分かる。こうして、各ねじ部材(44)が適正に締め付けられることにより、図3に例示されている流体制御装置(41)の組立てにおいて、ガスケット(43)を用いた各シール部分に適正な面圧が与えられ、流体制御装置(41)のシール性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるねじ部材締付け方法を実施するための締付け工具を示す一部を切り欠いた図である。
【図2】この発明によるねじ部材締付け方法で締付けを行った際のトルク変化の様子をを示す図である。
【図3】従来のねじ部材締付け方法を実施するための締付け工具の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
(1) 締付け工具
(44) ボルト
【発明の属する技術分野】
この発明は、流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付け方法に関し、特に、下段にブロック状の継手が配置されるとともに、上段にブロック状継手にまたがるように流体制御機器が配置されて構成された流体制御装置組立て作業において、所定の部材(流体制御機器)を対応する被固定部材(ブロック状継手)に取り付ける際に有用なねじ部材締付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付方法として、特許文献1に記載されているものが知られている。
【0003】
この特許文献1のねじ部材締付方法で使用されている締付装置は、図3に示すように、流体制御装置(41)において、マスフローコントローラ(42)等を取り付ける六角穴付きボルト(44)等のねじ部材を締め付けたり緩めたりするもので、マスフローコントローラ(42)は、ガスケット(43)を用いたシール部分を有しており、マスフローコントローラ(42)両側のフランジ部(42a)にあけられた4つのねじ孔(45)にそれぞれ六角穴付きボルト(44)がねじ込まれている。この締付装置(1)によると、4本のボルト(44)のうち対角位置にある2本のボルト(44)を同時に締め付けたり緩めたりすることができる。
【0004】
締付装置(1)は、ボディ(2)と、ボディ(2)内に設けられた左右のモータ(3)と、各モータ(3)の駆動軸の先端にそれぞれジョイント(5)を介して取り付けられた平歯車(4)と、平歯車(4)に噛み合うピニオン(7)をそれぞれ基端に有する左右の回転軸(6)と、左右の回転軸(6)の先端に設けられた左右のレンチ部(8)と、ボディ(2)内に設けられて左右のモータ(3)を制御する制御部(9)とを備えている。ボディ(2)は直方体状であり、ボディ(2)の基端側の端壁(2a)には、把手(23)、コネクタ(24)、正転・逆転切換スイッチ(25)およびオン・オフ用ボタンスイッチ(26)が設けられている。平歯車(4)とモータ(3)の駆動軸との間には、平歯車(4)がモータ(3)の駆動軸に対して若干空転できる遊びが形成されている。左右の回転軸(6)は、ボディ(2)の先端側の端壁(2b)を貫通しており、その基端部近くが、ボディ(2)の先端側の端壁(2b)に回転自在に支持されている。ボディ(2)の先端側の端壁(2b)に連なって、左右の回転軸(6)を納める軸受部(10)が設けられている。左右の回転軸(6)の先端には、回転軸(6)と同軸の小径部(11)が設けられている。平歯車(4)とモータ(3)の駆動軸との間に遊びがあるため、モータ(3)の駆動軸が回転し始めてから回転軸(6)が回転し始めるまでには若干のずれがあり、その後、回転軸(6)はモータ(3)の駆動軸の回転に伴って回転する。レンチ部(8)の先端には、ボルト(44)の六角穴に対応する断面形状の六角柱部(18)が設けられている。レンチ部(8)は、段付きボルト(21)により、軸方向に移動自在に回転軸(6)に結合されている。レンチ部(8)の六角柱部(18)に、3つの板バネよりなるボルト保持部(22)が設けられている。このボルト保持部(22)によって、六角穴付きボルト(44)の頭部を保持することができる。制御部(9)は、マイコンなどからなり、各ボルト(44)ごとの締付けを絶対レベルとして適正かどうか判定するとともに、各ボルト(44)間で片締めが起こっていないかの相対レベルの判定も行いながら、各モータ(3)を制御する。ねじ部材締付量としては、ボルト(44)の回転角度やボルト(44)の変位量が使用される。
【0005】
そして、このねじ部材締付方法では、各ねじ部材(ボルト)ごとに締付量および締付トルクを検出しながら締め付けていき、締付量がすべてのねじ部材において規定値となったときに、締付トルクの各ねじ部材間の差が規定範囲内にあるかどうかを判定するようになされている。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−141566号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のねじ部材締付方法では、精度よく締付けが行えるという利点を有しているものの、ねじ部材の変位量の測定手段やトルク制御や適正締付け判定などの制御手段が複雑となり、ねじ締付装置のコストが高くつくという問題があった。
【0008】
また、2本ずつ締め付ける場合の一般的な問題として、最初の2本のねじについて適正締付け条件で締め付けた場合であっても、後の2本のねじを締め付けることによって、最初の2本のねじのトルク値が小さくなり、その結果、締付けが適正でなくなるという問題があった。この問題を解消するためには、4本のねじを同時に締付け可能な締付け工具を使用して、4本を同時に締め付ければよいが、この場合には、装置が大型化して取り扱いにくいなどの別の問題が生じる。
【0009】
この発明の目的は、流体制御装置組立てにおいて、2本のねじを同時に締め付けることができる締付け工具を使用して、ねじ部材の変位量の測定が不要でかつ締付け工具を複雑な制御部分を含んだものとすることなく、4本のねじを簡便にかつ均等に締め付けることができるねじ部材締付方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
この発明による流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付け方法は、流体制御装置組立て作業において所定の部材を4本のねじ部材で被固定部材に取り付けるに際し、4本のねじ部材をそれぞれ手で締め付ける予備締めステップと、いずれか2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける第1本締めステップと、残りの2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける第2本締めステップと、第1本締めステップで締め付けた方の2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける増し締めステップとからなるものである。
【0011】
この発明の流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付け方法によると、トルク制御手段や判定手段などの複雑な制御部分が設けられていない簡単な構成の締付装置(トルクリミッタ式2軸締付け工具)を使用することができ、しかも、流体制御装置の組立てに要求される所定の精度の締付トルクレベルを得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、この発明の流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付け方法を実施するための締付け工具を示している。
【0014】
締付け工具(31)は、公知の1軸のトルクドライバーを2本のねじ部材を同時に締め付けることができるように改良したブラシレスモータ採用の2軸のトルクリミッタ式締付け工具であり、締付トルクが機械式可変トルクリミッタ(33)によって設定可能とされている。トルクリミッタ(33)は、コイルばね(39)に付勢されて移動可能な位置決め部材(38)を有しており、コイルばね(39)の付勢力は、トルク調整つまみ(40)を操作することにより調整可能とされている。各出力軸(4)には、60°程度の遊びが設けられており、各出力軸(4)に取り付けられた六角ビット(5)をそれぞれ対応する六角孔付きボルト(図3の(44))の六角孔部に嵌め合わせる際に、それぞれ独立に回転させることができるようになされている。また、回転数は、ハイとローに切換え可能であり、ボルトを外す場合にも使用できるように、逆回転も可能とされている。
【0015】
本体(2)には、トルクリミッタ(33)が効いたときに作動して締付け完了を知らせるLEDおよびブザー(6)が設けられている。また、締付け姿勢が変わった場合でも、工具(31)が保持しやすいように、補助グリップ(7)は、図示した位置とこれから180°反転した位置とのいずれの位置にも取付け可能とされている。
【0016】
この締付け工具(31)によると、ブラシレスモータを採用しているので、塵埃等を嫌う場所での使用にも適している。
【0017】
この発明による流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付方法は、流体制御装置組立て作業において所定の部材(流体制御機器)を対応する1または複数の被固定部材(ブロック状継手)に取り付ける際に使用されるもので、4本のねじ部材をそれぞれ手で締め付ける予備締めステップと、いずれか2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具(31)を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける第1本締めステップと、残りの2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具(31)を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける第2本締めステップと、第1本締めステップで締め付けた方の2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具(31)を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける増し締めステップとからなる。
【0018】
図2は、この発明によるねじ部材締付方法を使用して締め付けた際のトルク値の様子を示している。各グラフの横軸は時間、縦軸は締付トルクにそれぞれ対応している。まず、締付箇所A:1回目でAの2本のねじ部材(44)を締め付ける。この際の2本のねじ部材(44)の締付トルクは、52〜55kgf・cmとなっている。次いで、締付箇所B:1回目でBの2本のねじ部材(44)を締め付ける。この際の2本のねじ部材(44)の締付トルクは、54〜55kgf・cmとなっている。締付箇所A:2回目でAの2本のねじ部材(44)を締め付ける。この際の2本のねじ部材(44)の締付トルクは、53〜56kgf・cmとなっている。このグラフからは、所定のトルク値に達するまでにある程度の時間が掛かっており、Aの2本のねじ部材(44)の締付トルクは、締付箇所B:1回目の締付操作によって若干低下し、締付箇所A:2回目の操作によりその低下分が回復させられたことが分かる。次いで、締付箇所B:2回目でBの2本のねじ部材(44)が締め付けられているが、この際の2本のねじ部材(44)の締付トルクは、54〜57kgf・cmであり、このグラフからは、所定のトルク値に達するまでの時間が、締付箇所A:2回目の締付操作に比べて、3/4程度に短くなっており、また、Bの2本のねじ部材(44)の締付トルクは、締付箇所B:2回目の締付操作をしなくても、所定のレベルを確保していることが分かる。すなわち、締付箇所B:2回目の締付操作を行わず、締付箇所A:2回目までの操作を行うことにより、所定の締付トルクを確保するという課題と締付け工数を少なくするという課題との両立が可能になることが分かる。こうして、各ねじ部材(44)が適正に締め付けられることにより、図3に例示されている流体制御装置(41)の組立てにおいて、ガスケット(43)を用いた各シール部分に適正な面圧が与えられ、流体制御装置(41)のシール性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるねじ部材締付け方法を実施するための締付け工具を示す一部を切り欠いた図である。
【図2】この発明によるねじ部材締付け方法で締付けを行った際のトルク変化の様子をを示す図である。
【図3】従来のねじ部材締付け方法を実施するための締付け工具の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
(1) 締付け工具
(44) ボルト
Claims (1)
- 流体制御装置組立て作業において所定の部材を4本のねじ部材で被固定部材に取り付けるに際し、4本のねじ部材をそれぞれ手で締め付ける予備締めステップと、いずれか2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける第1本締めステップと、残りの2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける第2本締めステップと、第1本締めステップで締め付けた方の2本のねじ部材をトルクリミッタ式2軸締付け工具を使用して各ねじ部材が所定トルクに達するまで同時に締め付ける増し締めステップとからなる、流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002321967A JP2004154884A (ja) | 2002-11-06 | 2002-11-06 | 流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002321967A JP2004154884A (ja) | 2002-11-06 | 2002-11-06 | 流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004154884A true JP2004154884A (ja) | 2004-06-03 |
Family
ID=32802284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002321967A Pending JP2004154884A (ja) | 2002-11-06 | 2002-11-06 | 流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004154884A (ja) |
-
2002
- 2002-11-06 JP JP2002321967A patent/JP2004154884A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN103068528B (zh) | 冲击式紧固工具 | |
EP0879670B1 (en) | Tightening device | |
US20090139738A1 (en) | Screwing Tool And Method For Controlling The Tightening Angle Of Screwed Joints | |
JP4009760B2 (ja) | ねじ部材締付方法 | |
JP2007237390A (ja) | ナットランナのスピンドル位置決め用レーザ | |
JPH0825244A (ja) | ボルト継手における締結力の管理装置 | |
US20100199811A1 (en) | Screwing Tool | |
JP2004154884A (ja) | 流体制御装置組立てにおけるねじ部材締付方法 | |
JP5301244B2 (ja) | 締付装置 | |
JP2013132704A (ja) | トルクレンチ装置及びこれを用いたトルクレンチ付きナットランナー | |
JP2004283948A (ja) | ねじ締め装置 | |
KR200286610Y1 (ko) | 개량 몽키 스패너 | |
JP4228149B2 (ja) | ねじ部材締付方法およびねじ部材締付装置 | |
JPH0536196B2 (ja) | ||
US20060249294A1 (en) | Device for tightening threaded fastener joints | |
JP2025034724A (ja) | 電動ドライバ及び自動機システム、並びに自動機システムのダイレクトティーチングを行う方法及び自動機システムで螺合部材の締め付けを行なう方法 | |
JP2008036814A (ja) | トルクレンチ用延長ツールおよびトルクレンチアセンブリ | |
TWI803064B (zh) | 電動工具及其控制方法 | |
KR100203563B1 (ko) | 탁상용 파이프조임장치 | |
JPH11285982A (ja) | ねじ締め装置 | |
KR100369144B1 (ko) | 엔진 풀리 자동 회전장치 | |
JP2535036Y2 (ja) | ねじ締め装置 | |
JP2002120161A (ja) | ナットランナー用回り止め装置及び回り止め装置を備えたナットランナー | |
JPH0724206Y2 (ja) | ボルト締付け装置 | |
KR19980077633A (ko) | 나사 부재의 체결 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051104 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081219 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20090106 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20090811 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |