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JP2004149990A - パラ型芳香族ポリアミドパルプおよび該パルプを含むパラ型芳香族ポリアミド繊維紙 - Google Patents

パラ型芳香族ポリアミドパルプおよび該パルプを含むパラ型芳香族ポリアミド繊維紙 Download PDF

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JP2004149990A JP2002319513A JP2002319513A JP2004149990A JP 2004149990 A JP2004149990 A JP 2004149990A JP 2002319513 A JP2002319513 A JP 2002319513A JP 2002319513 A JP2002319513 A JP 2002319513A JP 2004149990 A JP2004149990 A JP 2004149990A
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para
pulp
fiber
paper
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JP2002319513A
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Ryushi Fujimori
竜士 藤森
Sadamitsu Murayama
定光 村山
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

【課題】高いバインダー性能を有すると共に、パラ型芳香族ポリアミド繊維が有する、高強力、高耐熱性、高耐熱寸法安定性などの特徴を損なうことなく紙を製造することが可能なパラ型芳香族ポリアミドパルプを提供すること。
【解決手段】パラ型芳香族ポリアミドから形成されたパルプであって、該パルプの全長が0.5〜5mm、JIS P 8121(カナダ標準形)に基づいて測定した濾水度が10を超え500ml以下で、且つ下記方法で測定したL/lが40以下である。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はパラ型芳香族ポリアミドパルプ、および該パルプをバインダー成分として含むパラ型芳香族ポリアミド繊維紙に関するものである。さらに詳しくは、本発明は特に耐熱性及び高強度が要求される分野で使用される電気絶縁紙、ハニカム構造を有する複合材素材、或いはプリント配線板用基材に好適に使用できるパラ型芳香族ポリアミドパルプ、および該パルプをバインダー成分として含むパラ型芳香族ポリアミド繊維紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パラ型芳香族ポリアミド繊維は高強度、高剛性及び高耐熱性などの優れた性質を有しており、該パラ型芳香族ポリアミド繊維から製造されたパラ型芳香族ポリアミドパルプはアスベスト代替素材として産業用、民生用の各種用途に使用されている。
【0003】
特に、近年では高強度や高剛性、高耐熱性に加え、パルプ間の交絡によるバインダー性能を生かしてシートを形成させ、該シートをプリント基板用積層体の基材として用いるべく種々の検討がなされてきたが、パラ型芳香族ポリアミド繊維は繊維同士が膠着しないため、シートを形成したときに繊維の強度が十分に発現できないという問題があった。
【0004】
このような問題を解決するため、例えば特開平2−203589号公報には、パラ型芳香族ポリアミド繊維と有機系樹脂バインダーとからなる芳香族ポリアミド繊維紙が、また、特開平7−3693号公報には、実質的にパラ型芳香族ポリアミドからなる紙を抄紙した後の湿潤紙を、加圧下で乾燥することを特徴とする紙の製造方法が開示されている。
【0005】
しかしながら、前者の繊維紙は、繊維間を結着させるために用いられる有機系樹脂バインダーのガラス転移点がパラ型芳香族ポリアミド繊維のそれよりも格段に低いため、熱が加わった際に該樹脂バインダー成分が再溶融し、繊維間の結合が不安定となって高温領域で大きな寸法変化を起こすという問題があった。
【0006】
一方、後者の繊維紙は、確かに耐熱性は向上するものの、交絡効果が弱いために、紙として十分な強力が得られないという問題があった。
【0007】
さらに、特開2000−273788号公報には、濾水度が10ml以下のパラ型芳香族ポリアミドパルプを用いた紙の製造方法が開示されているが、濾水度が10ml以下のパルプを使用した場合、パルプ同士の交絡が大きすぎて抄紙時の短繊維の分散が不均一になる上、パルプの繊維長が短くなるので、パルプ同士の交絡が大きいにもかかわらず、抄紙後の強力が不十分になるという問題があった。
【0008】
【特許文献1】
特開平2−203589号公報
【0009】
【特許文献2】
特開平7−3693号公報
【0010】
【特許文献3】
特開2000−273788号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来技術の有する問題点を解消し、高いバインダー性能を有すると共に、パラ型芳香族ポリアミド繊維が有する、高強力、高耐熱性、高耐熱寸法安定性などの特徴を損なうことなく紙を製造することが可能なパラ型芳香族ポリアミドパルプを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、従来のパルプに比べて、フィブリル化の程度は粗いものの、より均一にフィブリル化されたパラ型芳香族ポリアミドパルプをバインダー成分として使用するとき、所望のパラ型芳香族ポリアミド繊維紙が得られることを究明し、本発明に到達した。
【0013】
すなわち、本発明によれば、パラ型芳香族ポリアミドから形成されたパルプであって、該パルプの全長が0.5〜5mm、JIS P 8121(カナダ標準形)に基づいて測定した濾水度が10を超え500ml以下で、且つ下記方法で測定したL/lが40以下であることを特徴とするパラ型芳香族ポリアミドパルプが提供される。
【0014】
<L/lの測定方法>
パルプと水とを混合し、固形分濃度を0.2%としたスラリーから、パルプを任意に10本取り出し、パルプの全体が視野に収まる倍率でそれぞれ光学顕微鏡写真を撮影し、各パルプを構成する主幹部の最大幅Lと、そこから派生した、最も太い枝部の最大幅lからL/lを算出し、10本の平均値を求める。
【0015】
また、本発明によれば、パラ型芳香族ポリアミド短繊維を主たる構成成分とし、バインダー成分として上記のパラ型芳香族ポリアミドパルプを含むことを特徴とするパラ型芳香族ポリアミド繊維紙が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0017】
本発明で用いるパラ型芳香族ポリアミドとは、ポリアミドを構成する繰り返し単位の80モル%以上(好ましくは90モル%以上)が、下記式(1)で表される芳香族ホモポリアミド、または、芳香族コポリアミドからなるものである。
【0018】
【化1】
Figure 2004149990
【0019】
ここでAr、Arは芳香族基を表し、その50モル%以上が下記式(2)から選ばれた同一の、または、相異なるパラ配位の芳香族基からなるものが好ましい。但し、芳香族基の水素原子は、ハロゲン原子、低級アルキル基、フェニル基などで置換されていてもよい。
【0020】
【化2】
Figure 2004149990
【0021】
このような芳香族ポリアミド繊維の製造方法や繊維特性については、例えば、英国特許第1501948号公報、米国特許第3733964号明細書、第3767756号明細書、第3869429号明細書、日本国特許の特開昭49−100322号公報、特開昭47−10863号公報、特開昭58−144152号公報、特開平4−65513号公報などに記載されており、特に耐熱性の優れたものであるパラ型芳香族ポリアミドの具体例としては、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(デュポン(株)製「ケブラー」、テイジントワロン(株)製「トワロン」)や、コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレン・テレフタルアミド繊維(帝人(株)製「テクノーラ」)等が例示される。
【0022】
本発明のパラ型芳香族ポリアミドパルプは、上記のパラ型芳香族ポリアミドからなり、その繊維長は0.5mm〜5mm、好ましくは0.6mm〜3mmである。該繊維長が0.5mm未満の場合は、抄紙する際に、パルプの脱落が大きくなる。一方、該繊維長が5mmを超えると抄紙時の分散性、地合が悪くなる。
【0023】
また、本発明のパラ型芳香族ポリアミドパルプは、その濾水度が10を超え500ml以下であることが必要である。該濾水度が10ml以下の場合は、パルプ同士の絡み合いが大きくなりすぎて抄紙時の分散性が不良となり、繊維密度分布の均一性を悪化させる。一方、該濾水度が500mlを超える場合は、フィブリレーションが小さく、かつフィブリルの短いパルプしか得られないので、紙にしたときに繊維間の交絡が少なく、結果、十分に強力を持たせることができなくなる。
【0024】
さらに、本発明のパラ型芳香族ポリアミドパルプは、下記方法で測定したL/lが40以下であることが肝要である。
【0025】
ここで、L/lの測定方法としては、パルプ繊維と水を混合して固形分濃度を0.2%としたスラリーから、パルプ繊維を任意に10本取り出し、それぞれについて、各パルプの全体が視野に収まる倍率で光学顕微鏡写真を撮影し、パルプを構成する主幹の最大幅Lと、そこから派生した、最も太い枝の最大幅lからL/lを算出し、10本の平均値を求める。
【0026】
このようなL/lの値を持つパルプを製造する方法としては、例えば、所定の長さに切断したパラ型芳香族ポリアミドからなる短繊維を水と混合し、固形分で2%以上となるようなスラリーを作成して、0.03mm以下のクリアランスを空けて回転する2つのディスク間を数回通して叩解させたり、あるいはボールミル等の粉砕機を用いて機械的な剪断力を与えた後に叩解させることによって製造することができる。
【0027】
また、上記パラ型芳香族ポリアミドパルプを用いて、パラ型芳香族ポリアミド短繊維からなる混抄紙を製造する場合は、パラ型芳香族ポリアミド短繊維が紙の全重量の30〜90%、好ましくは40〜85%となるようにするのが良い。
【0028】
この際、使用するパラ型芳香族ポリアミド短繊維の単繊維繊度は、0.11〜5.56dtex(0.1〜5.0de)であることが好ましい。該単繊維繊度が0.11dtex未満では、製糸技術上困難な点が多く、断糸や毛羽が発生して良好な品質の繊維を安定して生産することが困難になる場合がある上、コストも高くなることがあるため好ましくない。一方、該単繊維繊度が5.56dtexを超えると繊維間の交絡が少なくなり、強度低下が大きくなる場合があるので好ましくない。
【0029】
かかる芳香族ポリアミド短繊維の繊維長は、1〜60mmの範囲のものが好ましく用いられるが、特に、湿式法で紙を形成する場合においては、2〜12mmの範囲内にあるものが最適である。該繊維長が1mm未満では、得られる芳香族ポリアミド繊維紙(繊維集合体)の機械的物性が不十分なものとなりことがあり好ましくない。一方、該繊維長が60mmを超えると、抄紙時に短繊維の分散性等が悪化して得られる繊維集合体の均一性が損なわれ、やはり機械的物性が不十分なものとなることがある。
【0030】
なお、上記パラ型芳香族ポリアミドパルプが本来有する特性を阻害しない範囲内で、パラ型芳香族ポリアミドパルプ以外のバインダー成分、例えば、メタ型芳香族ポリアミドからなるフィブリッドあるいは未延伸繊維、全芳香族ポリエステルパルプ、有機系樹脂バインダーなどを加えてもよい。この場合、全バインダー成分中に占めるパラ型芳香族ポリアミドパルプの割合は、70重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。
【0031】
上記の如く、パラ型芳香族ポリアミドパルプを用いて、パラ型芳香族ポリアミド短繊維からなる混抄紙を製造する場合は、従来公知の方法により製造することができる。例えば、上記パラ型芳香族ポリアミド短繊維と上記パラ型芳香族ポリアミドパルプとを所定の比率になるように秤量し、繊維濃度が約0.15〜0.40重量%となる様に水中に投入して均一分散させた水性スラリー中に、必要に応じて、分散剤や粘度調製剤を加えた後、長網式や丸網式等の抄紙機による湿式抄造法で湿紙を形成し、この湿紙にもし必要ならば、有機系のバインダー樹脂をスプレー方式等により所定の固形分比率になるよう付与した後、乾燥、加熱加圧加工してパラ型芳香族ポリアミド繊維紙を得ることができる。
【0032】
例えば、カレンダー機を用いて加熱加圧加工を行う場合は、直径約15〜80cmからなる1ケの硬質表面ロールと直径約30〜100cmからなる1ケの表面変形可能な弾性ロールとの間で、または、より好ましくは、直径約20〜80cmからなる2ケの硬質表面ロール同士の間で加熱加圧を行えばよい。
【0033】
その際、パラ型芳香族ポリアミドパルプのバインダー性能を充分に発揮させるためには、220〜400℃の温度範囲で加熱加圧を行うのがよく、好ましくは、250〜350℃、さらに好ましくは、280℃〜330℃の温度範囲で行うことにより優れた結合結果が得られる。
【0034】
また、加圧の圧力は1470〜2450N/cm(150〜250kg/cm)の範囲の線圧力で行うのがよく、好ましくは、1764〜2450N/cm(180〜250kg/cm)の範囲の線圧力で行うのが良い。さらに、該カレンダーによる加熱加圧加工は、カレンダー機の1段の処理でもよいが、厚さ方向により均質な紙を得るためには、予備的に加熱加圧処理を施し、2段、あるいは3段以上の多段処理を行うこともできる。
【0035】
このような加熱加圧加工処理を施すことにより、芳香族ポリアミド繊維紙の嵩密度を、0.45〜1.13g/cm、好ましくは、0.50〜0.88g/cm、さらに好ましくは、0.55〜0.75g/cmの範囲内に入るようにコントロールすることができる。
【0036】
かくして得られたパラ型芳香族ポリアミド繊維紙は、繊維紙の強力、耐熱性、耐熱寸法安定性に優れ、電気絶縁紙、ハニカム構造を有する複合材素材、またはプリント配線板用基材に好適に使用できる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の内容に限定されるものではない。なお、実施例中における物性の評価方法及び試験片の作成方法は以下の通りである。
【0038】
(1)パルプの繊維長
カヤーニ繊維長測定器FS−200型(バルメット・オートメーション社製)を用いて、レーザー投影法により測定した。
【0039】
(2)パルプの濾水度
JIS P−8121に準じて測定した。
【0040】
(3)L/l
パルプと水とを混合し、固形分濃度を0.2%としたスラリーから、パルプを任意に10本取り出し、パルプの全体が視野に収まる倍率でそれぞれ光学顕微鏡写真を撮影し、各パルプを構成する主幹部の最大幅Lと、そこから派生した、最も太い枝部の最大幅lからL/lを算出し、10本の平均値を求める。
【0041】
(4)紙の坪量
JIS P−8124に準じて測定した。
【0042】
(5)紙の厚さ
JIS C−2111に準じて測定した。
【0043】
(6)紙の嵩密度
JIS C−2111に準じて測定した。
【0044】
(7)紙の引張強力
JIS P−8113に準じて測定した。
【0045】
(8)紙の熱寸法変化率
高精度二次元座標測定機(ムトウ工業株式会社製)を用い、長さ250mm、幅50mmの試料の長さ方向について、熱処理前と温度280℃で5分間熱処理した後の長さを測定し、下記計算式により熱寸法変化率を算出した。なお、測定用の試料は、連続紙の長さ方向と幅方向から採取して測定し、その平均値で比較判定した。
【0046】
【数1】
Figure 2004149990
【0047】
(9)パラ型芳香族ポリアミドパルプの作成
パラ型芳香族ポリアミド(ポリパラフェニレンテレフタルアミド)繊維からなる単糸繊度1.68dtex、繊維長5mmの短繊維(テイジントワロン(株)製「トワロン」)と水とを混合し、固形分の比率が4%であるスラリーを作成した。
【0048】
このスラリーをディスクリファイナー(熊谷理機工業(株)製)にてディスク間のクリアランスを0.02mmにして3回通し、パルプを得た。このパルプの繊維長は1.7mm、濾水度は276ml、L/lは25であった。
【0049】
[実施例1、2]
上記(9)で得たパルプと、コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレン・テレフタルアミド繊維からなる単糸繊度1.67dtex、繊維長3mmの短繊維(帝人(株)製「テクノーラ」)とを表1に示す割合で混合し、パルパーにより水中に離解分散させる際に、分散剤(松本油脂(株)製、「YM−80」)を添加して、繊維濃度0.15重量%の抄紙用スラリーを作成した。
【0050】
次にタッピー式角型手抄機を使用し、該抄紙用スラリー液を用いて抄紙し、軽く加圧脱水した後、温度160℃の熱風乾燥機中で約15分間乾燥して、パラ型芳香族ポリアミド繊維紙状物を得た。
【0051】
ついで、該芳香族ポリアミド繊維紙状物を、直径:約250mmの一対の硬質表面金属ロールからなるカレンダー機を用いて、温度:230℃、線圧:1568N(160kg)/cmの条件で加熱、加圧した後、さらに、直径:約300mmの一対の硬質表面金属ロールからなるカレンダー機を用い、温度:320℃、線圧:1960N(200kg)/cmの条件で加熱、加圧して、実質的にパラ型芳香族ポリアミドからなる繊維紙を得た。
【0052】
得られた芳香族ポリアミド繊維紙の特性を表2に示す。
【0053】
[実施例3]
実施例1において、コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレン・テレフタルアミドに代えて、ポリパラフェニレンテレフタルアミドからなる単繊維繊度1.61dtex(1.45de)、カット長3mmの短繊維(テイジントワロン(株)製「トワロン」)を用いた以外は実施例1と同様に行ってパラ型芳香族ポリアミド繊維紙を得た。
【0054】
得られた芳香族ポリアミド繊維紙の特性を表2に示す。
【0055】
[実施例4]
実施例2において、コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレン・テレフタルアミドに代えて、ポリパラフェニレンテレフタルアミドからなる単繊維繊度1.61dtex(1.45de)、カット長3mmの短繊維(テイジントワロン(株)製「トワロン」)を用いた以外は実施例2と同様に行ってパラ型芳香族ポリアミド繊維紙を得た。
【0056】
得られた芳香族ポリアミド繊維紙の特性を表2に示す。
【0057】
[比較例1]
パラ型芳香族ポリアミド(ポリパラフェニレンテレフタルアミド)繊維からなる単糸繊度1.68dtex、繊維長5mmの短繊維(テイジントワロン(株)製「トワロン」)と水とを混合し、固形分の比率が0.2%であるスラリーを作成した。該スラリーをディスクリファイナー(熊谷理機工業(株)製)にてディスク間のクリアランスを0.02mmにして5回通し、繊維長が1.4mm、濾水度が225ml、L/lが48であるパルプを得た。
【0058】
このパルプを、上記(9)で得たパルプに代えて用いた以外は実施例1と同様に実施してパラ型芳香族ポリアミド紙を得た。
【0059】
得られた芳香族ポリアミド繊維紙の特性を表2に示す。
【0060】
[比較例2]
実施例3において、上記(9)で得たパルプに代えて比較例1で使用したパルプを用いた以外は実施例3と同様に実施した。
【0061】
得られた芳香族ポリアミド繊維紙の特性を表2に示す。
【0062】
[比較例3]
実施例1において、上記(9)で得たパルプに代えて、ポリメタフェニレンイソフタルアミド(デュポン(株)製「ノーメックス」)からなり、繊維長が1.2mm、濾水度が70mlである(燐片形状のためL/lは測定不可)フィブリッドを用いた以外は実施例1と同様に実施した。
【0063】
得られた芳香族ポリアミド繊維紙の特性を表2に示す。
【0064】
[比較例4]
実施例1において、上記(9)で得たパルプを使用せず、コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレン・テレフタルアミド繊維からなる短繊維のみを湿式抄造した後、ビスフェノールAエピクロルヒドリン型水分散性エポキシ樹脂バインダー(大日本インキ化学工業(株)製)の水希釈液(固形分濃度:2重量%)を、該樹脂の固形分付着量が10重量%になるようにスプレーした以外は実施例1と同様に実施した。
【0065】
得られた芳香族ポリアミド繊維紙の特性を表2に示す。
【0066】
【表1】
Figure 2004149990
【0067】
【表2】
Figure 2004149990

Claims (3)

  1. パラ型芳香族ポリアミドから形成されたパルプであって、該パルプの全長が0.5〜5mm、JIS P 8121(カナダ標準形)に基づいて測定した濾水度が10を超え500ml以下で、且つ下記方法で測定したL/lが40以下であることを特徴とするパラ型芳香族ポリアミドパルプ。
    <L/lの測定方法>
    パルプと水とを混合し、固形分濃度を0.2%としたスラリーから、パルプを任意に10本取り出し、パルプの全体が視野に収まる倍率でそれぞれ光学顕微鏡写真を撮影し、各パルプを構成する主幹部の最大幅Lと、そこから派生した、最も太い枝部の最大幅lからL/lを算出し、10本の平均値を求める。
  2. パラ型芳香族ポリアミド繊維が、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維及び/又はコポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレン・テレフタルアミド繊維である請求項1記載のパラ型芳香族ポリアミドパルプ。
  3. パラ型芳香族ポリアミド短繊維を主たる構成成分とし、バインダー成分として請求項1又は2記載のパラ型芳香族ポリアミドパルプを含むことを特徴とするパラ型芳香族ポリアミド繊維紙。
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