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JP2004149989A - アクリル系繊維の処理方法 - Google Patents

アクリル系繊維の処理方法 Download PDF

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JP2004149989A
JP2004149989A JP2002319512A JP2002319512A JP2004149989A JP 2004149989 A JP2004149989 A JP 2004149989A JP 2002319512 A JP2002319512 A JP 2002319512A JP 2002319512 A JP2002319512 A JP 2002319512A JP 2004149989 A JP2004149989 A JP 2004149989A
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JP
Japan
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treatment
acrylic fiber
alkali
fiber
acrylic
Prior art date
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Pending
Application number
JP2002319512A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoki Nakamura
知基 中村
Masateru Takahashi
正照 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Toho Tenax Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd, Toho Tenax Co Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP2002319512A priority Critical patent/JP2004149989A/ja
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  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

【課題】着色がなく、しかも高度な吸湿性を有する吸湿アクリル系繊維を効率良く製造することが可能なアクリル系繊維の処理方法を提供すること。
【解決手段】アクリル系繊維に架橋処理および加水分解処理を施した後、さらに酸化処理とアルカリ処理とを施す。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクリル系繊維の処理方法に関するものであり、さらに詳しくは、染色した際の色相が良好で、且つ吸湿性に優れたアクリル系繊維を効率良く製造するためのアクリル系繊維の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
衣服の着用快適性を左右する重要な因子の一つに繊維の吸湿性が挙げられる。例えば、綿などの吸湿性繊維で作られた衣服は、発汗時に発生する水蒸気をすばやく吸収することで、発汗時の不快な蒸れ感を解消させる働きをしている。
【0003】
しかしながら、汎用の合繊繊維は一般に吸湿性に乏しく、発汗時の蒸れ感が解消できないという問題があったので、汎用合繊繊維、特にアクリル系繊維の吸湿性を高める方法が種々検討されてきた。
【0004】
例えば、特開平2−91271号公報、特許第2998958号公報、及び特開平11−81130号公報には、アクリル系繊維に架橋処理及び加水分解処理を施すことにより、吸湿性を付与する方法が提案されている。しかしながら、該方法によって得られるアクリル系繊維はピンク色に着色されているので、白や淡色に染色することができず、商品が限定される上、濃色に染色した場合も色が濁ってしまうため、その外観品位が低下するという問題があり、ピンク色に着色されない吸湿アクリル系繊維の開発が望まれていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平2−91271号公報
【0006】
【特許文献2】
特許第2998958号公報
【0007】
【特許文献3】
特開平11−81130号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来技術の有する問題点を解消し、着色がなく、しかも高度な吸湿性を有する吸湿アクリル系繊維を効率良く製造することが可能なアクリル系繊維の処理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、上記の、ピンク色への着色は、空気による酸化反応であり、数日から1週間かかって徐々に着色が進行していくこと、さらに着色が完了した後に再度アルカリで処理すればピンク色が消えることを究明し、本発明に到達した。
【0010】
かくして本発明によれば、アクリル系繊維に架橋処理および加水分解処理を施した後、さらに酸化処理とアルカリ処理とを施すことを特徴とするアクリル系繊維の処理方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるアクリル系繊維とは、アクリロニトリル(以下ANと称する場合がある)を40%重量以上、好ましくは50重量%以上含む単独重合体又は共重合体からなる繊維を言う。共重合モノマーとしては、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル及びハロゲン化ビニリデン類、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等のエチレン系不飽和カルボン酸類及びこれらの塩類並びにこれらのエステル性誘導体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、p−スチレンスルホン酸等のエチレン系不飽和スルホン酸およびこれらの塩類、(メタ)アクリルアミド、シアン化ビニリデン、メタアクリルニトリル等のビニル化合物類等が挙げられ、なかでもエチレン系不飽和カルボン酸およびビニルエステルが吸湿性の点から好ましい。
【0012】
上記アクリル系繊維の形態や繊度等には特に限定はないが、吸湿速度の面より、できるだけ細繊度であることが好ましい。また、繊維の形態に関しても、短繊維、長繊維、不織布等目的に応じて任意の形態が採用できる。
【0013】
本発明においては、先ず上記アクリル系繊維に架橋処理および加水分解処理を施すが、その際に使用する架橋剤としては、ホルマリン、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン等公知のものを用いることができ、中でも、反応効率の点からヒドラジンが最も好ましい。また加水分解処理も酸およびアルカリのいずれで行なってもよいが、アルカリ金属水酸化物による処理がもっとも好ましい。
【0014】
処理条件も従来公知の条件を任意に使用することが可能である。さらに、架橋と加水分解を同時におこなうこともできる。
【0015】
次いで、処理されたアクリル系繊維は、さらに酸化処理とアルカリ処理とを施される。
【0016】
ここで、酸化処理に用いる酸化剤としては、過酸化水素などが好ましく例示される。
【0017】
また、アルカリ処理にもちいるアルカリとは、処理液のpHを9以上とすることができるものであれば良いが、経済性・扱いやすさの点より、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩等を使用することが好ましい。
【0018】
アルカリ処理の条件は、従来公知の条件が任意に採用できるが、pHが9〜14、処理温度が80℃〜140℃、処理時間が1〜120分程度が適当である。
【0019】
また、上記酸化処理とアルカリ処理は、酸化処理後、アルカリ処理を行なっても良いし、酸化剤とアルカリとの混合溶液中で同時に行なうこともできる。
【0020】
かくして得られたアクリル系繊維は、従来の架橋処理および加水分解処理したアクリル系繊維の様なピンク色への着色がなく、高度の吸湿性が付与されているので、これを衣服とした場合、発汗時の不快な蒸れ感を解消させることができる。
【0021】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を詳述するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。尚、実施例中の各物性は下記の方法により測定した。
【0022】
(1)吸湿率
105℃で2時間乾燥した後の重量を絶乾後の生地重量とし、20℃・65%RHの環境下に24時間放置した後の重量を吸湿後の生地重量として、下記式により吸湿率を算出した。
【0023】
【数1】
Figure 2004149989
【0024】
(2)ピンク色への着色
マクベス社製分光測色計 COLOR EYE3100を用い、綿の状態で測色した際のa*をもってピンク色着色の尺度とした。a*の値が30以上のとき、ピンク色に着色されていると判断する。また、a*の値が10未満のときは、実質的に着色は起こっておらず、白や淡色に染色することが可能で、濃色に染色した場合に色が濁ってしまうこともない。
【0025】
[実施例1]
アクリロニトリル89.6重量%、アクリル酸メチル9.5重量%、メタアリルスルホン酸ソーダ0.9重量%の共重合体からなる、単繊維繊度5.5dtexのアクリル系繊維を、5%ヒドラジン水溶液中にて、98℃で5時間架橋処理した後、10%炭酸ソーダ水溶液中にて、98℃で2時間加水分解を施し、吸湿率25%の吸湿アクリル繊維を得た。
【0026】
該吸湿アクリル繊維を1%の過酸化水素及び2%の苛性ソーダ混合水溶液中で98℃で20分間酸化処理とアルカリ処理を行なった。
【0027】
得られたアクリル系繊維は吸湿率が25%で、着色のない(a*=9)繊維であった。該吸湿アクリル繊維はその後28日経時した時点においても、着色はなかった。吸湿率と着色の経時変化を表1に記す。
【0028】
[比較例1]
実施例1で使用したものと同じアクリル系繊維を、5%ヒドラジン水溶液中にて、98℃で5時間架橋処理した後、10%炭酸ソーダ水溶液中にて、98℃で2時間加水分解を施し、吸湿率25%の吸湿アクリル繊維を得た。
【0029】
得られたアクリル系繊維は、処理直後よりピンク色に着色し始めた。吸湿率と着色の経時変化を表1に記す。
【0030】
【表1】
Figure 2004149989

Claims (2)

  1. アクリル系繊維に架橋処理および加水分解処理を施した後、さらに酸化処理とアルカリ処理とを施すことを特徴とするアクリル系繊維の処理方法。
  2. 酸化処理とアルカリ処理とを、酸化剤とアルカリとの混合溶液中で同時に行なう請求項1記載のアクリル系繊維の処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008064386A1 (de) 2007-12-27 2009-08-20 Toyota Boshoku K.K., Kariya Vorrichtungen zur Erfassung einer Kohlendioxydkonzentration
KR20110053254A (ko) * 2008-09-10 2011-05-19 니혼 엑스란 고교 (주) 가교 아크릴레이트계 섬유 및 이의 제조방법

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