JP2004145073A - 放射線画像撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】放射線画像撮影時の後方散乱線が撮影画像に及ぼす悪影響を防止する放射線画像撮影装置を提供すること。
【解決手段】輝尽性蛍光体層と、該輝尽性蛍光体層の放射線照射面の反対側に配置される放射線遮蔽部材とからなる放射線画像撮影系を有する放射線画像撮影装置において、該輝尽性蛍光体層と該放射線遮蔽部材の距離が1mm以内であることを特徴とする放射線画像撮影装置。
【選択図】 図2
【解決手段】輝尽性蛍光体層と、該輝尽性蛍光体層の放射線照射面の反対側に配置される放射線遮蔽部材とからなる放射線画像撮影系を有する放射線画像撮影装置において、該輝尽性蛍光体層と該放射線遮蔽部材の距離が1mm以内であることを特徴とする放射線画像撮影装置。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線画像撮影時の放射線後方散乱線が撮影画像に及ぼす悪影響を防止する放射線画像撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、人体等の放射線画像を記録する記録媒体として放射線写真フィルムが知られている。また同様の目的に使用される記録媒体として、放射線画像変換パネル(蓄積性蛍光体シート、以下単にパネルともいう)、即ち蓄積性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルも知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。上記の蓄積性蛍光体とは、放射線(放射線、α線、β線、γ線、紫外線、電子線等)を照射するとそのエネルギーの一部を蓄積し、その後可視光等の励起光の照射を受けると蓄積しているエネルギーに応じて輝尽発光を示す蛍光体である。
【0003】
このパネルに、例えば、被写体を透過した放射線を照射する等により、その被写体の放射線画像を撮影または記録した後、このパネルを励起光で二次元走査し、その際にこのパネルから発せられる輝尽性発光光を光電的に検出すれば、放射線画像情報を示す電気的画像情報が得られる。
【0004】
上述したパネルや放射線写真フィルムは、通常遮光性のカセッテまたはマガジンに収納して取り扱われる。カセッテは、パネル等のパネル状またはシート状の画像記録媒体を1枚ずつ収納するものであり、通常は少なくとも一部に記録媒体を出し入れするための開口部が設けられた函体と、この函体の開口部を開閉する蓋体とから構成され、さらにこの函体の画像記録媒体の背面と対向する面の全面に、放射線の後方散乱防止のための鉛シートが貼付されている。
【0005】
そして、このようなカセッテを用いて放射線画像の撮影または記録を行う場合、放射線画像の記録された上記パネルは、露光を避けるためカセッテに収納されたままの状態で暗室に搬入されるのが一般的である。
【0006】
放射線写真フィルムの場合には、カセッテ内に放射線写真フィルムが増感紙とともにスポンジにより支持される。パネルの場合も増感紙がないだけでほぼ同等な構造となる。
【0007】
入射放射線エネルギーの大部分は、放射線写真フィルムまたは増感紙に吸収される。しかし、残りのエネルギーは放射線写真フィルムまたは増感紙を通過する。この通過放射線(以下、一次透過放射線という)を外部に漏洩させない、または安全規格値まで減衰させるために、スポンジの背面に鉛板が貼られている。
【0008】
しかし、この鉛板は次のような問題を発生する。鉛板は漏洩放射線の防止または低減を第一の目的としてデザインされている。その一方で、鉛板からは放射線写真フィルムまたは増感紙及びスポンジを透過した放射線が鉛板に当たって放射線写真フィルムまたは増感紙側へ反射する、いわゆる後方散乱線が発生する。放射線写真フィルムは、被写体を透過した放射線とこの後方散乱線とに反応することになり、被写体を透過した放射線による画像が後方散乱線の影響を受けることになる。この結果、透過画像にボケが生じて画像の分解能が低下する問題点があった。
【0009】
パネルの場合は、輝尽性蛍光体の感度が極めて高いため、輝尽性蛍光体層の後方で発生する後方散乱線によって正確な画像情報の蓄積が妨げられる問題点があった。
【0010】
【特許文献1】
特開昭55−12429号公報
【0011】
【特許文献2】
特開昭56−11395号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、放射線画像撮影時の後方散乱線が撮影画像に及ぼす悪影響を防止する放射線画像撮影装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は下記構成により達成された。
【0014】
1.輝尽性蛍光体層と、該輝尽性蛍光体層の放射線照射面の反対側に配置される放射線遮蔽部材とからなる放射線画像撮影系を有する放射線画像撮影装置において、該輝尽性蛍光体層と該放射線遮蔽部材の距離が1mm以内であることを特徴とする放射線画像撮影装置。
【0015】
2.放射線遮蔽部材が、鉛シート、銅シートまたはタングステンシートであることを特徴とする上記1に記載の放射線画像撮影装置。
【0016】
3.放射線遮蔽部材が、少なくとも片面が樹脂フィルムでラミネートされていることを特徴とする上記1または2に記載の放射線画像撮影装置。
【0017】
4.輝尽性蛍光体層が、放射線遮蔽部材または少なくとも片面が樹脂フィルムでラミネートされた放射線遮蔽部材と接着していることを特徴とする上記1〜3のいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置。
【0018】
5.輝尽性蛍光体層が、放射線遮蔽部材または少なくとも片面が樹脂フィルムでラミネートされた放射線遮蔽部材上に塗設されていることを特徴とする上記1〜4のいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置。
【0019】
6.鉛シートの厚みが20μm以上であることを特徴とする上記2に記載の放射線画像撮影装置。
【0020】
7.銅シートの厚みが20μm以上であることを特徴とする上記2に記載の放射線画像撮影装置。
【0021】
8.銅シートが柱状構造を有する銅から構成されるものであることを特徴とする上記7に記載の放射線画像撮影装置。
【0022】
9.柱状構造を有する銅が電解液法により作製されたものであることを特徴とする上記8に記載の放射線画像撮影装置。
【0023】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者は、放射線画像撮影時の後方散乱線が撮影画像に及ぼす影響について詳細に検討した結果、輝尽性蛍光体層と、該輝尽性蛍光体層の放射線照射面の反対側に配置される放射線遮蔽部材とからなる放射線画像撮影系を有する放射線画像撮影装置において、該輝尽性蛍光体層と該放射線遮蔽部材の距離を1mm以内とすることによって、放射線画像撮影時の後方散乱線が撮影画像に及ぼす悪影響を防止することができることを見出した。
【0024】
これらの効果に対する本発明における輝尽性蛍光体層と放射線遮蔽部材の距離を1mm以内とすることの機能については十分解明されてはいないが、輝尽性蛍光体層と放射線遮蔽部材の距離が近接しているため、後方散乱線が広範囲に広がる前に再度輝尽性蛍光体層に吸収され、画像情報として利用されるものと考えられる。
【0025】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、放射線を吸収する放射線遮蔽部材が輝尽性蛍光体層から1mm以内の距離に設けられていることを特徴とする。
【0026】
ここで照射された放射線を吸収する放射線遮蔽部材としては、例えば、鉛、タングステン、銅、ニッケル、鉄等を挙げることができ、原子番号が20以上の金属を用いることができる。また、放射線遮蔽部材である金属シートは1種の金属から構成されていてもよいし、2種以上の金属からなる合金によって構成されていてもよい。
【0027】
請求項1記載の発明によれば、入射した放射線は金属シートに吸収されるとともに金属シートによって散乱されて散乱線を発生する。しかし、輝尽性蛍光体層と金属シートの距離が1mm以内であるため、散乱線は放射線画像のコントラストを悪化させる程広範囲に広がる前に、再度輝尽性蛍光体層に吸収され画像情報として利用される。
【0028】
また、放射線遮蔽部材を透過して、周辺の部材からの散乱により放射線画像撮影装置に戻ってくる放射線に対しても、同様にコントラストの悪化を効果的に防止できる。
【0029】
従って、本発明によれば、必要とされる放射線吸収量を満たした上で、散乱線によるコントラストの悪化を低減した放射線画像を得ることができる。
【0030】
本発明の放射線画像撮影装置によって、放射線の外部への漏洩を防ぐとともに、放射線画像記録層への後方散乱線の影響を除去することができ、放射線画像の画質を格段に向上させることができる。
【0031】
請求項2記載の発明は、放射線を遮蔽する放射線遮蔽部材が鉛、銅またはタングステンであることを特徴とする。
【0032】
鉛や銅は放射線の吸収量が多く、本発明に使用することで効果的に散乱線を除去できる。
【0033】
請求項3記載の発明によれば、放射線遮蔽部材である金属シートは少なくとも片面が樹脂フィルムでラミネートされている。一般に金属シートは取り扱いが困難であり、折れ等の欠陥が発生しやすい。このため、PET等の樹脂フィルムでラミネートしておくことで、剛性が向上し取り扱い性が向上する。
【0034】
請求項4または5記載の発明によれば、輝尽性蛍光体層は放射線遮蔽部材または少なくとも片面が樹脂フィルムでラミネートされた放射線遮蔽部材と接着またはその上に塗設されている。これにより、輝尽性蛍光体層と放射線遮蔽部材との距離を効果的に短縮化できる。
【0035】
また、本発明の構成により、放射線の漏洩を防止するとともに、後方散乱線による放射線画像記録層への影響を除去することができ、放射線画像の画質の格段の向上を図ることができる。
【0036】
請求項6または7記載の発明は、放射線が照射される側と反対側に配置される金属シートの厚みが20μm以上であることを特徴とする。
【0037】
金属シートの厚みが20μm未満であると放射線の吸収量が不足し本発明の効果は低くなり、20μm以上であれば本発明の効果は高くなる。ただし、X線の外部への漏洩を防止するために金属シートの厚みが100μm以下の場合は、カセッテの背面側に不足分の放射線遮蔽部材を追加することが望ましい。
【0038】
カセッテの背面側に不足分の放射線遮蔽部材を追加しても、本発明に従い輝尽性蛍光体層から1mm以内に20μm以上の放射線遮蔽部材を設置すればコントラストの悪化は防止される。
【0039】
請求項8記載の発明は、銅シートが柱状構造を有する銅から構成されるものであることを特徴とする。ここで、柱状構造を有する銅から構成される金属シートは、電解液法によって製作することができる。また、電解液法とは、電解液に溶解させた銅を回転ドラムに電着させ、回転ドラムから銅を剥離することによって製作することができる。
【0040】
このため、放射線が照射される側に配置される金属シートに入射する放射線のうち、柱状方向に平行に入射する放射線はこの放射線が照射される側に配置される金属シートを通過し、柱状方向と交差する方向に入射する放射線はこの金属シートに吸収される。従って、柱状方向に平行な放射線はこの放射線が照射される側に配置される金属シートによって散乱されることがない。従って、金属シートによる横方向の散乱線の発生を防ぐことができる。
【0041】
また、金属シートは柱状構造を有しているため、その表面に凹凸を備えている。このため、放射線が照射される側に配置される金属シートに柱状方向と交差する方向に入射する放射線によって散乱線が発生したとしても、この散乱線は、柱状構造に形成された凹凸のため、再び放射線が照射される側に配置される金属シートに吸収される。よって、散乱線を除去することができる。
【0042】
また、この柱状構造を有する金属シートを通過した放射線は、カセッテ背面内に追加の放射線遮蔽部材を設けておくことで効果的に吸収される。
【0043】
従って、以上のことより、必要とされる放射線の吸収量を満たした上で、散乱線の発生を低減することができる。
【0044】
また、この放射線遮蔽部材を放射線画像記録媒体の放射線が照射される面と反対側に配置することによって、放射線の外部への漏洩を防ぐとともに、放射線画像への後方散乱線の影響を防ぐことができ、放射線画像の画質の格段の向上を図ることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に用いられる放射線遮蔽部材及びこの放射線遮蔽部材を備えた放射線画像記録媒体にかかる第一の実施の形態から第三の実施の形態についてそれぞれ詳細に説明する。
【0046】
また、第一の実施の形態から第三の実施の形態において、放射線画像記録媒体を、被写体を透過させた放射線を輝尽性蛍光体シート(放射線画像記録層)に照射して画像情報を蓄積させる放射線画像情報記録再生方式において使用されるカセッテとして説明することとする。
【0047】
〈第一の実施の形態〉
以下、図1及び図2を参照して本発明の第一の実施の形態について説明する。
【0048】
まず、放射線画像記録媒体としてのカセッテ10について説明する。カセッテ10は、平面形状が長方形状を呈するものであり、図2に示すように、ケーシング11、スライド板12、及び上述した輝尽性蛍光体シート20、放射線遮蔽部材50とを備えている。
【0049】
ケーシング11は、輝尽性蛍光体シート20を収納する収納部11aを備え、撮影時や搬送時において輝尽性蛍光体シート20が損傷するのを防止するとともに、撮影後に輝尽性蛍光体シート20に光が照射されることにより、蓄積された画像情報が消滅するのを防止するものである。
【0050】
また、放射線撮影は、この収納部11aに輝尽性蛍光体シート20を収納した上で、被写体30及びケーシング11の前面板11bを透過させた放射線を輝尽性蛍光体シート20に照射して行う(図2参照)。このため、ケーシング11の前面板11bは被写体30を透過した放射線が輝尽性蛍光体シート20に照射されるのを阻害しないように、放射線透過率が高い材料で製作するのが好ましく、同様の理由から、この前面板11bの厚さは1〜5mm程度とするのが好ましい。
【0051】
また、ケーシング11は輝尽性蛍光体シート20の物理的損傷を防止する目的で、剛性の高い材料で製作されるのが好ましい。従って、本実施の形態においては、放射線透過率が高く、かつ、剛性の高い材料である炭素繊維強化樹脂により前面板11bを構成している。
【0052】
スライド板12は、図2に示すように、一方の面(ケーシング11の前面板11b側に配置される面)に後述する放射線遮蔽部材50を固定した状態で、ケーシング11の収納部11a内に収納されるものである。本実施の形態においては、ケーシング11の側面内側にガイド溝11cを設け、このガイド溝11cにスライド板12の端部12aを摺動可能に嵌合させることによって、スライド板12がケーシング11に対して引出・収納可能とされている。
【0053】
また、スライド板12の材料は、輝尽性蛍光体シート20の物理的損傷を防止できる程度の剛性を有するものであればいかなるものでもよく、各種金属、合成樹脂、繊維強化樹脂等を挙げることができる。
【0054】
輝尽性蛍光体シート20は、図2に示すように、シート状支持体21に輝尽性蛍光体22を積層したもので、輝尽性蛍光体22は照射された放射線エネルギーを蓄積し、励起光が照射されると、蓄積された放射線エネルギーに応じて輝尽発光するものである。
【0055】
輝尽性蛍光体22としては、米国特許第3859527号に記載されている希土類付活硫化ストロンチウム系または希土類付活ランタンオキシサルファイド系蛍光体、米国特許第4236078号に記載されている希土類付活アルカリ土類金属フルオロハライド系蛍光体、特開昭55−12144号公報に記載されている希土類付活ランタンオキシハライド系蛍光体、特開昭55−12142号公報に記載されている銅及び/または鉛付活硫化亜鉛系、希土類付活アルミナ・酸化バリウム系またはシリカ・酸化アルカリ土類金属系蛍光体等を挙げることができる。
【0056】
また、輝尽性蛍光体シート20は、図示していない固定手段によりスライド板12の上の放射線遮蔽部材50に一時的に固定され、スライド板12のスライド動作に伴ってケーシング11の収納部11a内に収納される。輝尽性蛍光体シート20の厚さは蓄積する放射線量、輝尽性蛍光体22の種類、ケーシング11の収納部11aの高さ等に応じて適宜決めることができる。なお、本実施の形態においては、固定手段として厚さ1mm以下の両面テープ(図示略)を採用している。
【0057】
放射線遮蔽部材50は、図2に示すように、スライド板12に図示しない固定手段によって固定されている。
【0058】
放射線遮蔽部材50は、放射線の吸収率が高い鉛シートからなる金属シート51と、放射線の吸収率が低く放射線を透過させやすいアルミニウム、紙、木あるいは高分子材料からなるシート状支持体60とを備えている。
【0059】
金属シート51の厚さは、吸収する放射線量に応じて適宜決めることができるが、50μm以下であることが望ましい。また、シート状支持体60の厚みは50μm以上であると望ましい。
【0060】
第一の実施の形態によれば、放射線遮蔽部材50の金属シート51は放射線を吸収しやすい鉛シートから構成されている。この金属シート51に入射した放射線は金属シート51に吸収される。
【0061】
また、この放射線遮蔽部材50は輝尽性蛍光体シート20の放射線が照射される面と反対側に配置されているので、輝尽性蛍光体シート20等を透過した放射線を外部に漏洩しないとともに、輝尽性蛍光体シート20への後方で発生する後方散乱線の影響を除去し、放射線画像の画質を格段に向上させることができる。
【0062】
〈第二の実施の形態〉
次に図1及び図3を参照して、本発明の放射線遮蔽部材70と、この放射線遮蔽部材70を備えた放射線画像記録媒体(カセッテ)10にかかる第二の実施の形態について説明する。なお、上述の第一の実施の形態と同様の構成に関しては、同一符号を付して説明を省略し、特徴のある部分について述べる。
【0063】
第二の実施の形態において、図3に示す放射線遮蔽部材70は、第一の実施の形態と異なり、輝尽性蛍光体シート20に固定されている。
【0064】
放射線遮蔽部材70は、少なくとも片面が樹脂フィルム72でラミネートされた鉛シートからなる金属シート71と放射線吸収率の低いアルミニウム、紙、木、合成樹脂等からなるシート状支持体60とを備えている。
【0065】
また金属シート71の厚みは10μmであり、シート状支持体60の厚みは50μmとなっている。
【0066】
第二の実施の形態によれば、金属シート71に入射する放射線は、金属シート71に吸収される。
【0067】
〈第三の実施の形態〉
次に図1、図4〜6を参照して、本発明の放射線遮蔽部材80とこの放射線遮蔽部材80を備えた放射線画像記録媒体(カセッテ)10にかかる第三の実施の形態について説明する。なお、上述の第一の実施の形態及び第二の実施の形態と同様の構成に関しては、同一符号を付して説明を省略し、特徴のある部分について述べる。
【0068】
本第三の実施の形態において、図4に示す放射線遮蔽部材80は、第一の実施の形態及び第二の実施の形態と同様に、スライド板12に固定されている。
【0069】
また、放射線遮蔽部材80は、銅シートからなる第一の金属シート81、鉛シートからなる第二の金属シート82、タングステンからなる第三の金属シート83と、各金属シート間は放射線吸収率の低いアルミニウム、紙、木、合成樹脂等からなるシート状支持体60とを備えている。
【0070】
少なくとも片面が樹脂フィルム72でラミネートされた第一の金属シート81は放射線が照射される側に配置され、この第一の金属シート81と第二の金属シート82、第三の金属シート83はそれぞれシート状支持体60を介して積層されている。また、第一の金属シート81の厚みは10μmであり、第二の金属シート82及び第三の金属シート83の厚みはそれぞれ30μm、シート状支持体60の厚みは50μmとなっている。
【0071】
第一の金属シート81は、上記したように銅シートから構成されている。この銅シートは、電解液法により製作されたものである。電解液法とは、図4に示すように、電解液100から回転ドラム110に電着させた銅を剥離させて巻き取る方法であり、このように製作された銅シートからなる第一の金属シート81は図5にその断面を示すように柱状構造81aを有している。
【0072】
第三の実施の形態によれば、第一の金属シート81は柱状構造81aを有する銅シートから構成されている。このため、第一の金属シート81に入射する放射線のうち、柱状方向に交差する放射線は吸収するが、柱状方向に平行な放射線は透過させる。上述のように、散乱線は金属シート81に放射線が入射し、放射線が金属シート81によって散乱することによって生じる。このため、第一の金属シート81に柱状方向に平行に入射する放射線は散乱せず、第一の金属シート81による散乱線の発生を低減することができる。
【0073】
さらに、第一の金属シート81を透過した放射線は、シート状支持体60を透過して、第二の金属シート82に吸収される。また、第一の金属シート81を透過した放射線が第二の金属シート82に入射することによって散乱したとしても、この散乱線は第一の金属シート81の裏面によって吸収される。
【0074】
さらに、第二の金属シート82を放射線が透過したとしても、この放射線は第三の金属シート83に吸収される。また、第三の金属シート83によって発生した散乱線は第二の金属シート82の裏面によって吸収される。
【0075】
よって、以上より、金属シート81、82、83を3層積層することによって必要とされる放射線の吸収量を満たせばよいので、それぞれの金属シート81、82、83の厚みを薄くすることができる。本実施の形態においては、第一の金属シート81の厚みを第二及び第三の金属シート82、83の厚みよりもさらに薄くしている。このため、第一の金属シート81によって発生する散乱線の量をさらに低減することができる。
【0076】
また、この放射線遮蔽部材80が、輝尽性蛍光体シート20の放射線照射面と反対側に設けられているので、輝尽性蛍光体シート20への後方散乱線による影響を除去することができ、放射線画像の画質を格段に向上させることができる。
【0077】
なお、本発明は上記第一の実施の形態から第三の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能であるのはもちろんである。
【0078】
また、第三の実施の形態において、金属シートをシート状支持体60を介して3層積層させるものとしたが、これに限定されるものではない。
【0079】
また、第一の実施の形態から第三の実施の形態において、金属シートの厚みは50μm以下、10μmあるいは30μmであるとしたがこれに限定されるものではない。
【0080】
それぞれの金属シートの厚みは、50μm以下であり積層されることよって吸収される放射線の量の合計が必要とされる放射線の吸収量を満たすことができれば、適宜変更可能である。
【0081】
また、シート状支持体60の厚みは50μmであるとしたがこれに限定されるものではない。
【0082】
また、第一の実施の形態及び第二の実施の形態において、放射線を吸収する金属シートは鉛シートから構成されるものとしたがこれに限定されるものではない。また、第三の実施の形態においては第二の金属シート及び第三の金属シートが鉛シートから形成されるものとしたがこれに限定されるものではない。
【0083】
それぞれの金属シートは、放射線の吸収率の高い金属あるいは物質から構成されればよく、例えば原子番号20以上の金属あるいは、実効原子番号20以上の合金から構成されるものであればよく、また、それぞれの金属シートがそれぞれ違う金属から構成されるものとしてもよい。
【0084】
なお、ここで実効原子番号20以上の合金とは、合金を構成する各金属の原子番号をモル比に基づいて平均化した時の原子番号を意味する。例えば、コバルト(Co、原子番号27)と銅(Cu、原子番号29)から構成される合金において、コバルトと銅とのモル比が1:1である場合、実効原子番号は28となる。
【0085】
【発明の効果】
放射線画像撮影時の後方散乱線が撮影画像に及ぼす悪影響を防止する放射線画像撮影装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態にかかる放射線遮蔽部材が収納されるカセッテを示した概略斜視図である。
【図2】図1におけるA−A矢視断面図である。
【図3】本発明の第二の実施の形態にかかる放射線遮蔽部材が収納されるカセッテの断面図である。
【図4】本発明の第三の実施の形態にかかる放射線遮蔽部材が収納されるカセッテの断面図である。
【図5】本発明の第三の実施の形態にかかる放射線遮蔽部材の一構成要素としての金属シートの製作方法(電解液法)を説明するための概念図である。
【図6】本発明の第三の実施の形態にかかる金属シートの柱状構造を示すための拡大断面図である。
【符号の説明】
10 カセッテ
20 輝尽性蛍光体シート
30 被写体
50、70、80 放射線遮蔽部材
51、71、81〜83 金属シート
60 シート状支持体
81a 柱状構造
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線画像撮影時の放射線後方散乱線が撮影画像に及ぼす悪影響を防止する放射線画像撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、人体等の放射線画像を記録する記録媒体として放射線写真フィルムが知られている。また同様の目的に使用される記録媒体として、放射線画像変換パネル(蓄積性蛍光体シート、以下単にパネルともいう)、即ち蓄積性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルも知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。上記の蓄積性蛍光体とは、放射線(放射線、α線、β線、γ線、紫外線、電子線等)を照射するとそのエネルギーの一部を蓄積し、その後可視光等の励起光の照射を受けると蓄積しているエネルギーに応じて輝尽発光を示す蛍光体である。
【0003】
このパネルに、例えば、被写体を透過した放射線を照射する等により、その被写体の放射線画像を撮影または記録した後、このパネルを励起光で二次元走査し、その際にこのパネルから発せられる輝尽性発光光を光電的に検出すれば、放射線画像情報を示す電気的画像情報が得られる。
【0004】
上述したパネルや放射線写真フィルムは、通常遮光性のカセッテまたはマガジンに収納して取り扱われる。カセッテは、パネル等のパネル状またはシート状の画像記録媒体を1枚ずつ収納するものであり、通常は少なくとも一部に記録媒体を出し入れするための開口部が設けられた函体と、この函体の開口部を開閉する蓋体とから構成され、さらにこの函体の画像記録媒体の背面と対向する面の全面に、放射線の後方散乱防止のための鉛シートが貼付されている。
【0005】
そして、このようなカセッテを用いて放射線画像の撮影または記録を行う場合、放射線画像の記録された上記パネルは、露光を避けるためカセッテに収納されたままの状態で暗室に搬入されるのが一般的である。
【0006】
放射線写真フィルムの場合には、カセッテ内に放射線写真フィルムが増感紙とともにスポンジにより支持される。パネルの場合も増感紙がないだけでほぼ同等な構造となる。
【0007】
入射放射線エネルギーの大部分は、放射線写真フィルムまたは増感紙に吸収される。しかし、残りのエネルギーは放射線写真フィルムまたは増感紙を通過する。この通過放射線(以下、一次透過放射線という)を外部に漏洩させない、または安全規格値まで減衰させるために、スポンジの背面に鉛板が貼られている。
【0008】
しかし、この鉛板は次のような問題を発生する。鉛板は漏洩放射線の防止または低減を第一の目的としてデザインされている。その一方で、鉛板からは放射線写真フィルムまたは増感紙及びスポンジを透過した放射線が鉛板に当たって放射線写真フィルムまたは増感紙側へ反射する、いわゆる後方散乱線が発生する。放射線写真フィルムは、被写体を透過した放射線とこの後方散乱線とに反応することになり、被写体を透過した放射線による画像が後方散乱線の影響を受けることになる。この結果、透過画像にボケが生じて画像の分解能が低下する問題点があった。
【0009】
パネルの場合は、輝尽性蛍光体の感度が極めて高いため、輝尽性蛍光体層の後方で発生する後方散乱線によって正確な画像情報の蓄積が妨げられる問題点があった。
【0010】
【特許文献1】
特開昭55−12429号公報
【0011】
【特許文献2】
特開昭56−11395号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、放射線画像撮影時の後方散乱線が撮影画像に及ぼす悪影響を防止する放射線画像撮影装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は下記構成により達成された。
【0014】
1.輝尽性蛍光体層と、該輝尽性蛍光体層の放射線照射面の反対側に配置される放射線遮蔽部材とからなる放射線画像撮影系を有する放射線画像撮影装置において、該輝尽性蛍光体層と該放射線遮蔽部材の距離が1mm以内であることを特徴とする放射線画像撮影装置。
【0015】
2.放射線遮蔽部材が、鉛シート、銅シートまたはタングステンシートであることを特徴とする上記1に記載の放射線画像撮影装置。
【0016】
3.放射線遮蔽部材が、少なくとも片面が樹脂フィルムでラミネートされていることを特徴とする上記1または2に記載の放射線画像撮影装置。
【0017】
4.輝尽性蛍光体層が、放射線遮蔽部材または少なくとも片面が樹脂フィルムでラミネートされた放射線遮蔽部材と接着していることを特徴とする上記1〜3のいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置。
【0018】
5.輝尽性蛍光体層が、放射線遮蔽部材または少なくとも片面が樹脂フィルムでラミネートされた放射線遮蔽部材上に塗設されていることを特徴とする上記1〜4のいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置。
【0019】
6.鉛シートの厚みが20μm以上であることを特徴とする上記2に記載の放射線画像撮影装置。
【0020】
7.銅シートの厚みが20μm以上であることを特徴とする上記2に記載の放射線画像撮影装置。
【0021】
8.銅シートが柱状構造を有する銅から構成されるものであることを特徴とする上記7に記載の放射線画像撮影装置。
【0022】
9.柱状構造を有する銅が電解液法により作製されたものであることを特徴とする上記8に記載の放射線画像撮影装置。
【0023】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者は、放射線画像撮影時の後方散乱線が撮影画像に及ぼす影響について詳細に検討した結果、輝尽性蛍光体層と、該輝尽性蛍光体層の放射線照射面の反対側に配置される放射線遮蔽部材とからなる放射線画像撮影系を有する放射線画像撮影装置において、該輝尽性蛍光体層と該放射線遮蔽部材の距離を1mm以内とすることによって、放射線画像撮影時の後方散乱線が撮影画像に及ぼす悪影響を防止することができることを見出した。
【0024】
これらの効果に対する本発明における輝尽性蛍光体層と放射線遮蔽部材の距離を1mm以内とすることの機能については十分解明されてはいないが、輝尽性蛍光体層と放射線遮蔽部材の距離が近接しているため、後方散乱線が広範囲に広がる前に再度輝尽性蛍光体層に吸収され、画像情報として利用されるものと考えられる。
【0025】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、放射線を吸収する放射線遮蔽部材が輝尽性蛍光体層から1mm以内の距離に設けられていることを特徴とする。
【0026】
ここで照射された放射線を吸収する放射線遮蔽部材としては、例えば、鉛、タングステン、銅、ニッケル、鉄等を挙げることができ、原子番号が20以上の金属を用いることができる。また、放射線遮蔽部材である金属シートは1種の金属から構成されていてもよいし、2種以上の金属からなる合金によって構成されていてもよい。
【0027】
請求項1記載の発明によれば、入射した放射線は金属シートに吸収されるとともに金属シートによって散乱されて散乱線を発生する。しかし、輝尽性蛍光体層と金属シートの距離が1mm以内であるため、散乱線は放射線画像のコントラストを悪化させる程広範囲に広がる前に、再度輝尽性蛍光体層に吸収され画像情報として利用される。
【0028】
また、放射線遮蔽部材を透過して、周辺の部材からの散乱により放射線画像撮影装置に戻ってくる放射線に対しても、同様にコントラストの悪化を効果的に防止できる。
【0029】
従って、本発明によれば、必要とされる放射線吸収量を満たした上で、散乱線によるコントラストの悪化を低減した放射線画像を得ることができる。
【0030】
本発明の放射線画像撮影装置によって、放射線の外部への漏洩を防ぐとともに、放射線画像記録層への後方散乱線の影響を除去することができ、放射線画像の画質を格段に向上させることができる。
【0031】
請求項2記載の発明は、放射線を遮蔽する放射線遮蔽部材が鉛、銅またはタングステンであることを特徴とする。
【0032】
鉛や銅は放射線の吸収量が多く、本発明に使用することで効果的に散乱線を除去できる。
【0033】
請求項3記載の発明によれば、放射線遮蔽部材である金属シートは少なくとも片面が樹脂フィルムでラミネートされている。一般に金属シートは取り扱いが困難であり、折れ等の欠陥が発生しやすい。このため、PET等の樹脂フィルムでラミネートしておくことで、剛性が向上し取り扱い性が向上する。
【0034】
請求項4または5記載の発明によれば、輝尽性蛍光体層は放射線遮蔽部材または少なくとも片面が樹脂フィルムでラミネートされた放射線遮蔽部材と接着またはその上に塗設されている。これにより、輝尽性蛍光体層と放射線遮蔽部材との距離を効果的に短縮化できる。
【0035】
また、本発明の構成により、放射線の漏洩を防止するとともに、後方散乱線による放射線画像記録層への影響を除去することができ、放射線画像の画質の格段の向上を図ることができる。
【0036】
請求項6または7記載の発明は、放射線が照射される側と反対側に配置される金属シートの厚みが20μm以上であることを特徴とする。
【0037】
金属シートの厚みが20μm未満であると放射線の吸収量が不足し本発明の効果は低くなり、20μm以上であれば本発明の効果は高くなる。ただし、X線の外部への漏洩を防止するために金属シートの厚みが100μm以下の場合は、カセッテの背面側に不足分の放射線遮蔽部材を追加することが望ましい。
【0038】
カセッテの背面側に不足分の放射線遮蔽部材を追加しても、本発明に従い輝尽性蛍光体層から1mm以内に20μm以上の放射線遮蔽部材を設置すればコントラストの悪化は防止される。
【0039】
請求項8記載の発明は、銅シートが柱状構造を有する銅から構成されるものであることを特徴とする。ここで、柱状構造を有する銅から構成される金属シートは、電解液法によって製作することができる。また、電解液法とは、電解液に溶解させた銅を回転ドラムに電着させ、回転ドラムから銅を剥離することによって製作することができる。
【0040】
このため、放射線が照射される側に配置される金属シートに入射する放射線のうち、柱状方向に平行に入射する放射線はこの放射線が照射される側に配置される金属シートを通過し、柱状方向と交差する方向に入射する放射線はこの金属シートに吸収される。従って、柱状方向に平行な放射線はこの放射線が照射される側に配置される金属シートによって散乱されることがない。従って、金属シートによる横方向の散乱線の発生を防ぐことができる。
【0041】
また、金属シートは柱状構造を有しているため、その表面に凹凸を備えている。このため、放射線が照射される側に配置される金属シートに柱状方向と交差する方向に入射する放射線によって散乱線が発生したとしても、この散乱線は、柱状構造に形成された凹凸のため、再び放射線が照射される側に配置される金属シートに吸収される。よって、散乱線を除去することができる。
【0042】
また、この柱状構造を有する金属シートを通過した放射線は、カセッテ背面内に追加の放射線遮蔽部材を設けておくことで効果的に吸収される。
【0043】
従って、以上のことより、必要とされる放射線の吸収量を満たした上で、散乱線の発生を低減することができる。
【0044】
また、この放射線遮蔽部材を放射線画像記録媒体の放射線が照射される面と反対側に配置することによって、放射線の外部への漏洩を防ぐとともに、放射線画像への後方散乱線の影響を防ぐことができ、放射線画像の画質の格段の向上を図ることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に用いられる放射線遮蔽部材及びこの放射線遮蔽部材を備えた放射線画像記録媒体にかかる第一の実施の形態から第三の実施の形態についてそれぞれ詳細に説明する。
【0046】
また、第一の実施の形態から第三の実施の形態において、放射線画像記録媒体を、被写体を透過させた放射線を輝尽性蛍光体シート(放射線画像記録層)に照射して画像情報を蓄積させる放射線画像情報記録再生方式において使用されるカセッテとして説明することとする。
【0047】
〈第一の実施の形態〉
以下、図1及び図2を参照して本発明の第一の実施の形態について説明する。
【0048】
まず、放射線画像記録媒体としてのカセッテ10について説明する。カセッテ10は、平面形状が長方形状を呈するものであり、図2に示すように、ケーシング11、スライド板12、及び上述した輝尽性蛍光体シート20、放射線遮蔽部材50とを備えている。
【0049】
ケーシング11は、輝尽性蛍光体シート20を収納する収納部11aを備え、撮影時や搬送時において輝尽性蛍光体シート20が損傷するのを防止するとともに、撮影後に輝尽性蛍光体シート20に光が照射されることにより、蓄積された画像情報が消滅するのを防止するものである。
【0050】
また、放射線撮影は、この収納部11aに輝尽性蛍光体シート20を収納した上で、被写体30及びケーシング11の前面板11bを透過させた放射線を輝尽性蛍光体シート20に照射して行う(図2参照)。このため、ケーシング11の前面板11bは被写体30を透過した放射線が輝尽性蛍光体シート20に照射されるのを阻害しないように、放射線透過率が高い材料で製作するのが好ましく、同様の理由から、この前面板11bの厚さは1〜5mm程度とするのが好ましい。
【0051】
また、ケーシング11は輝尽性蛍光体シート20の物理的損傷を防止する目的で、剛性の高い材料で製作されるのが好ましい。従って、本実施の形態においては、放射線透過率が高く、かつ、剛性の高い材料である炭素繊維強化樹脂により前面板11bを構成している。
【0052】
スライド板12は、図2に示すように、一方の面(ケーシング11の前面板11b側に配置される面)に後述する放射線遮蔽部材50を固定した状態で、ケーシング11の収納部11a内に収納されるものである。本実施の形態においては、ケーシング11の側面内側にガイド溝11cを設け、このガイド溝11cにスライド板12の端部12aを摺動可能に嵌合させることによって、スライド板12がケーシング11に対して引出・収納可能とされている。
【0053】
また、スライド板12の材料は、輝尽性蛍光体シート20の物理的損傷を防止できる程度の剛性を有するものであればいかなるものでもよく、各種金属、合成樹脂、繊維強化樹脂等を挙げることができる。
【0054】
輝尽性蛍光体シート20は、図2に示すように、シート状支持体21に輝尽性蛍光体22を積層したもので、輝尽性蛍光体22は照射された放射線エネルギーを蓄積し、励起光が照射されると、蓄積された放射線エネルギーに応じて輝尽発光するものである。
【0055】
輝尽性蛍光体22としては、米国特許第3859527号に記載されている希土類付活硫化ストロンチウム系または希土類付活ランタンオキシサルファイド系蛍光体、米国特許第4236078号に記載されている希土類付活アルカリ土類金属フルオロハライド系蛍光体、特開昭55−12144号公報に記載されている希土類付活ランタンオキシハライド系蛍光体、特開昭55−12142号公報に記載されている銅及び/または鉛付活硫化亜鉛系、希土類付活アルミナ・酸化バリウム系またはシリカ・酸化アルカリ土類金属系蛍光体等を挙げることができる。
【0056】
また、輝尽性蛍光体シート20は、図示していない固定手段によりスライド板12の上の放射線遮蔽部材50に一時的に固定され、スライド板12のスライド動作に伴ってケーシング11の収納部11a内に収納される。輝尽性蛍光体シート20の厚さは蓄積する放射線量、輝尽性蛍光体22の種類、ケーシング11の収納部11aの高さ等に応じて適宜決めることができる。なお、本実施の形態においては、固定手段として厚さ1mm以下の両面テープ(図示略)を採用している。
【0057】
放射線遮蔽部材50は、図2に示すように、スライド板12に図示しない固定手段によって固定されている。
【0058】
放射線遮蔽部材50は、放射線の吸収率が高い鉛シートからなる金属シート51と、放射線の吸収率が低く放射線を透過させやすいアルミニウム、紙、木あるいは高分子材料からなるシート状支持体60とを備えている。
【0059】
金属シート51の厚さは、吸収する放射線量に応じて適宜決めることができるが、50μm以下であることが望ましい。また、シート状支持体60の厚みは50μm以上であると望ましい。
【0060】
第一の実施の形態によれば、放射線遮蔽部材50の金属シート51は放射線を吸収しやすい鉛シートから構成されている。この金属シート51に入射した放射線は金属シート51に吸収される。
【0061】
また、この放射線遮蔽部材50は輝尽性蛍光体シート20の放射線が照射される面と反対側に配置されているので、輝尽性蛍光体シート20等を透過した放射線を外部に漏洩しないとともに、輝尽性蛍光体シート20への後方で発生する後方散乱線の影響を除去し、放射線画像の画質を格段に向上させることができる。
【0062】
〈第二の実施の形態〉
次に図1及び図3を参照して、本発明の放射線遮蔽部材70と、この放射線遮蔽部材70を備えた放射線画像記録媒体(カセッテ)10にかかる第二の実施の形態について説明する。なお、上述の第一の実施の形態と同様の構成に関しては、同一符号を付して説明を省略し、特徴のある部分について述べる。
【0063】
第二の実施の形態において、図3に示す放射線遮蔽部材70は、第一の実施の形態と異なり、輝尽性蛍光体シート20に固定されている。
【0064】
放射線遮蔽部材70は、少なくとも片面が樹脂フィルム72でラミネートされた鉛シートからなる金属シート71と放射線吸収率の低いアルミニウム、紙、木、合成樹脂等からなるシート状支持体60とを備えている。
【0065】
また金属シート71の厚みは10μmであり、シート状支持体60の厚みは50μmとなっている。
【0066】
第二の実施の形態によれば、金属シート71に入射する放射線は、金属シート71に吸収される。
【0067】
〈第三の実施の形態〉
次に図1、図4〜6を参照して、本発明の放射線遮蔽部材80とこの放射線遮蔽部材80を備えた放射線画像記録媒体(カセッテ)10にかかる第三の実施の形態について説明する。なお、上述の第一の実施の形態及び第二の実施の形態と同様の構成に関しては、同一符号を付して説明を省略し、特徴のある部分について述べる。
【0068】
本第三の実施の形態において、図4に示す放射線遮蔽部材80は、第一の実施の形態及び第二の実施の形態と同様に、スライド板12に固定されている。
【0069】
また、放射線遮蔽部材80は、銅シートからなる第一の金属シート81、鉛シートからなる第二の金属シート82、タングステンからなる第三の金属シート83と、各金属シート間は放射線吸収率の低いアルミニウム、紙、木、合成樹脂等からなるシート状支持体60とを備えている。
【0070】
少なくとも片面が樹脂フィルム72でラミネートされた第一の金属シート81は放射線が照射される側に配置され、この第一の金属シート81と第二の金属シート82、第三の金属シート83はそれぞれシート状支持体60を介して積層されている。また、第一の金属シート81の厚みは10μmであり、第二の金属シート82及び第三の金属シート83の厚みはそれぞれ30μm、シート状支持体60の厚みは50μmとなっている。
【0071】
第一の金属シート81は、上記したように銅シートから構成されている。この銅シートは、電解液法により製作されたものである。電解液法とは、図4に示すように、電解液100から回転ドラム110に電着させた銅を剥離させて巻き取る方法であり、このように製作された銅シートからなる第一の金属シート81は図5にその断面を示すように柱状構造81aを有している。
【0072】
第三の実施の形態によれば、第一の金属シート81は柱状構造81aを有する銅シートから構成されている。このため、第一の金属シート81に入射する放射線のうち、柱状方向に交差する放射線は吸収するが、柱状方向に平行な放射線は透過させる。上述のように、散乱線は金属シート81に放射線が入射し、放射線が金属シート81によって散乱することによって生じる。このため、第一の金属シート81に柱状方向に平行に入射する放射線は散乱せず、第一の金属シート81による散乱線の発生を低減することができる。
【0073】
さらに、第一の金属シート81を透過した放射線は、シート状支持体60を透過して、第二の金属シート82に吸収される。また、第一の金属シート81を透過した放射線が第二の金属シート82に入射することによって散乱したとしても、この散乱線は第一の金属シート81の裏面によって吸収される。
【0074】
さらに、第二の金属シート82を放射線が透過したとしても、この放射線は第三の金属シート83に吸収される。また、第三の金属シート83によって発生した散乱線は第二の金属シート82の裏面によって吸収される。
【0075】
よって、以上より、金属シート81、82、83を3層積層することによって必要とされる放射線の吸収量を満たせばよいので、それぞれの金属シート81、82、83の厚みを薄くすることができる。本実施の形態においては、第一の金属シート81の厚みを第二及び第三の金属シート82、83の厚みよりもさらに薄くしている。このため、第一の金属シート81によって発生する散乱線の量をさらに低減することができる。
【0076】
また、この放射線遮蔽部材80が、輝尽性蛍光体シート20の放射線照射面と反対側に設けられているので、輝尽性蛍光体シート20への後方散乱線による影響を除去することができ、放射線画像の画質を格段に向上させることができる。
【0077】
なお、本発明は上記第一の実施の形態から第三の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能であるのはもちろんである。
【0078】
また、第三の実施の形態において、金属シートをシート状支持体60を介して3層積層させるものとしたが、これに限定されるものではない。
【0079】
また、第一の実施の形態から第三の実施の形態において、金属シートの厚みは50μm以下、10μmあるいは30μmであるとしたがこれに限定されるものではない。
【0080】
それぞれの金属シートの厚みは、50μm以下であり積層されることよって吸収される放射線の量の合計が必要とされる放射線の吸収量を満たすことができれば、適宜変更可能である。
【0081】
また、シート状支持体60の厚みは50μmであるとしたがこれに限定されるものではない。
【0082】
また、第一の実施の形態及び第二の実施の形態において、放射線を吸収する金属シートは鉛シートから構成されるものとしたがこれに限定されるものではない。また、第三の実施の形態においては第二の金属シート及び第三の金属シートが鉛シートから形成されるものとしたがこれに限定されるものではない。
【0083】
それぞれの金属シートは、放射線の吸収率の高い金属あるいは物質から構成されればよく、例えば原子番号20以上の金属あるいは、実効原子番号20以上の合金から構成されるものであればよく、また、それぞれの金属シートがそれぞれ違う金属から構成されるものとしてもよい。
【0084】
なお、ここで実効原子番号20以上の合金とは、合金を構成する各金属の原子番号をモル比に基づいて平均化した時の原子番号を意味する。例えば、コバルト(Co、原子番号27)と銅(Cu、原子番号29)から構成される合金において、コバルトと銅とのモル比が1:1である場合、実効原子番号は28となる。
【0085】
【発明の効果】
放射線画像撮影時の後方散乱線が撮影画像に及ぼす悪影響を防止する放射線画像撮影装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態にかかる放射線遮蔽部材が収納されるカセッテを示した概略斜視図である。
【図2】図1におけるA−A矢視断面図である。
【図3】本発明の第二の実施の形態にかかる放射線遮蔽部材が収納されるカセッテの断面図である。
【図4】本発明の第三の実施の形態にかかる放射線遮蔽部材が収納されるカセッテの断面図である。
【図5】本発明の第三の実施の形態にかかる放射線遮蔽部材の一構成要素としての金属シートの製作方法(電解液法)を説明するための概念図である。
【図6】本発明の第三の実施の形態にかかる金属シートの柱状構造を示すための拡大断面図である。
【符号の説明】
10 カセッテ
20 輝尽性蛍光体シート
30 被写体
50、70、80 放射線遮蔽部材
51、71、81〜83 金属シート
60 シート状支持体
81a 柱状構造
Claims (9)
- 輝尽性蛍光体層と、該輝尽性蛍光体層の放射線照射面の反対側に配置される放射線遮蔽部材とからなる放射線画像撮影系を有する放射線画像撮影装置において、該輝尽性蛍光体層と該放射線遮蔽部材の距離が1mm以内であることを特徴とする放射線画像撮影装置。
- 放射線遮蔽部材が、鉛シート、銅シートまたはタングステンシートであることを特徴とする請求項1に記載の放射線画像撮影装置。
- 放射線遮蔽部材が、少なくとも片面が樹脂フィルムでラミネートされていることを特徴とする請求項1または2に記載の放射線画像撮影装置。
- 輝尽性蛍光体層が、放射線遮蔽部材または少なくとも片面が樹脂フィルムでラミネートされた放射線遮蔽部材と接着していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置。
- 輝尽性蛍光体層が、放射線遮蔽部材または少なくとも片面が樹脂フィルムでラミネートされた放射線遮蔽部材上に塗設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置。
- 鉛シートの厚みが20μm以上であることを特徴とする請求項2に記載の放射線画像撮影装置。
- 銅シートの厚みが20μm以上であることを特徴とする請求項2に記載の放射線画像撮影装置。
- 銅シートが柱状構造を有する銅から構成されるものであることを特徴とする請求項7に記載の放射線画像撮影装置。
- 柱状構造を有する銅が電解液法により作製されたものであることを特徴とする請求項8に記載の放射線画像撮影装置。
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