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JP2004136438A - 圧延用ロールの研磨方法 - Google Patents

圧延用ロールの研磨方法 Download PDF

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JP2004136438A
JP2004136438A JP2003370345A JP2003370345A JP2004136438A JP 2004136438 A JP2004136438 A JP 2004136438A JP 2003370345 A JP2003370345 A JP 2003370345A JP 2003370345 A JP2003370345 A JP 2003370345A JP 2004136438 A JP2004136438 A JP 2004136438A
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Hideo Kijima
木島 秀夫
Junichi Tateno
舘野 純一
Kazuhito Kenmochi
剣持 一仁
Hajime Nagai
永井 肇
Yasumichi Sunamori
砂盛 泰理
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JFE Steel Corp
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Abstract

【課題】簡単に且つ効率的に、研磨ムラのない均一なクロス研磨目をロール周面に付与するロールの研磨方法を提供する。
【解決手段】砥石2のオフセット量を0を超え砥石の外径の1/2 未満とし、砥石を圧延用ロール1の円周を含む面で等分した場合、砥石と圧延用ロールの接触面がその等分線の両側に存在するように砥石を圧延用ロールに接触させると共に、砥石の回転軸を、砥石の移動方向の前方における接触面の面圧が砥石の移動方向の後方における接触面の面圧より高くなるように移動方向に向けて傾斜させる。
【選択図】図5

Description

 本発明は、高光沢の金属板を圧延する際に使用する圧延用ロールおよびその研磨方法であって、圧延用ロールの円周方向に対して互いに反対向きに傾斜した断続的な研磨目(以下、クロス研磨目ともいう)をロール周面に付与する研磨方法に関する。
冷間圧延後の金属板表面には、オイルピットと呼ばれる深さ数μm程度のミクロ欠陥と、スクラッチと呼ばれるロールの研磨目の転写に起因する深さ1μm程度の凹凸状のミクロ欠陥が存在し、表面光沢を低下させる原因となっている。そこで、冷間圧延の際に金属板表面を平滑化するとともに、上記オイルピットやスクラッチと呼ばれるミクロ欠陥の発生を抑制する圧延方法が種々提案されており、たとえば以下に述べる研磨方法により特殊な研磨目を圧延用ロール(以下、単にロールともいう)に付与し、表面粗さの小さい高光沢金属板を得ることが提案されている。
  例えば特開平8−267109号公報には、ラッピングフィルムで周方向に対して30°以上傾斜するクロス研磨目をロールに付与し、このロールを用いて冷延鋼板を圧延することにより、光沢に優れた金属板を得ることが開示されている(特許文献1)。
  また、特開平5−253604号公報には、通常のロールグラインダーを用い、ワークロールの回転速度と砥石の送り速度とを制御することによりスパイラルマーク状の研磨目をロールに付与し、このロールを用いて光沢に優れた金属板を得る冷間圧延方法が示されている(特許文献2)。
さらに、特開平7−265912号公報には、図7(a)、(b)に示すように、円盤状(中空円盤状(カップ状ともいう)を含む)の砥石20を用い、砥石のオフセット量をXとし、かつロールの法線10N に対する傾斜角度をφとし、回転させた砥石20の一端Pを回転するロール表面に接触させ、砥石20をロールの軸10A 方向に相対的に移動させて、図8に示すように、ロール10の周面にロール円周方向に対して一方に傾斜した研磨目を付与するロールの研磨方法およびこのロールを用いた圧延方法が開示されている(特許文献3)。
特開平8−267109号公報 特開平5−253604号公報 特開平7−265912号公報
しかしながら、上記特開平8−267109号公報に開示されたラッピングフィルムでクロス研磨目を付与する研磨方法は、ラッピングフィルムをロールに押しつけてロールの軸方向に微振動を与えながらロールの軸方向に移動させるので、制御が複雑であるとともに、ラッピングフィルムの砥粒が磨滅しやすいので、ラッピングフィルムを頻繁に交換する必要があり、研磨効率が悪く、ラッピングフィルムをロールの軸方向に振動させることに起因してロールの周面に研磨ムラ(外観上の研磨模様やロール表面粗さのムラ)が発生しやすく、このロールを用いて圧延した金属板には光沢ムラが生じるという問題があった。
特開平5−253604号公報に開示されたスパイラル状の研磨目を付与する研磨方法では、例えば30°の傾斜した研磨目を付与する場合、砥石をロールの外周速度の0.68倍という高速でロールの軸方向に移動させるので、「たたき」と呼ばれる研磨不良が発生しやすく、顕著な研磨ムラが発生するという問題があり、このロールを用いて圧延した金属板には光沢ムラが鮮明に転写して、光沢ムラのため製品にならないという問題があった。
  また、特開平7−265912号公報に開示された研磨方法では、円周方向に対して一方にのみ傾斜した研磨目しかロールに付与できず、この圧延用ロールを用いた場合には圧延時に蛇行が生じ、圧延トラブルになるという問題があった。
  そこで本発明の目的は、従来技術のロール研磨方法における上記問題点を解消することにあり、簡単に且つ効率的に、研磨ムラのない均一なクロス研磨目をロール周面に付与するロールの研磨方法を提供することにある。
  本発明は、中空円盤状の砥石を用い、該砥石を回転させつつ回転させた圧延用ロールに接触させ、さらに該圧延用ロールの軸方向に相対的に移動させて圧延用ロールを研磨するに際し、前記砥石のオフセット量を0を超え前記砥石の外径の1/2 未満とし、前記砥石を前記圧延用ロールの円周を含む面で等分した場合、前記砥石と前記圧延用ロールの接触面がその等分線の両側に存在するように前記砥石を前記圧延用ロールに接触させると共に、前記砥石の回転軸を、前記砥石の移動方向の前方における接触面の面圧が前記砥石の移動方向の後方における接触面の面圧より高くなるように移動方向に向けて傾斜させることを特徴とする圧延用ロールの研磨方法である。
 本発明の研磨方法によれば、砥石を少なくとも1回、圧延用ロールの軸方向に相対的に移動させるだけで、簡単に、研磨ムラのない均一なクロス研磨目をロール周面に付与することができる。
 本発明のステンレス鋼板を冷間圧延するための圧延用ロール(以下、単にロール1ともいう)の研磨方法は、ロールを鏡面仕上げする際に用いている中空円盤状の砥石(以下、単に砥石という)に着目して完成させたもので、簡単にかつ効率的に研磨ムラのないクロス研磨目をロールに付与する研磨方法である。
 以下に、本発明のロールの研磨方法について、図を用いて詳細に説明する。
 まず、図1〜図3および図5を用いて、クロス研磨目をフラットロール(周面がロールの軸に平行な直線をロールの軸のまわりに回転させた面で形成されたロール1)に付与する場合について説明するが、本発明では、図4に示す如く、カーブ付きロール(周面がロールの軸に沿った曲線をロールの軸のまわりに回転させた面で形成されたロール1)にクロス研磨目を付与することもできる。
 図1は、砥石2の回転軸2Aをロール1の法線1Nに対し、移動方向に向けて傾斜させずにロール1を研磨する場合の研磨状態を示す図で、図1(a)は、砥石2とロール1との接触状態を示す部分平面図、図1(b)はB−B部分断面図、図1(c)はA−A断面図である。また、図2は、砥石2とロール1との接触面における砥石の周速度ベクトルの方向を示す平面図であり、図3は、本発明のロール1の研磨方法で付与したクロス研磨目の傾斜角度を示すロール1の表面の展開模式図である。
 ここで、図5は、図1、図2もしくは図4において、砥石2の回転軸2Aをロール1の法線1Nに対し、移動方向に向けて傾斜させた場合の研磨状態を示す模式図である。
 なお、符号1Aはロール1の回転軸(以下単にロール軸又は軸と称する)、1Bはロール1の回転方向、1Nはロール1の法線、符号2Aは砥石2の回転軸(以下単に砥石の軸又は軸と称する)、2Bは砥石2の回転方向、2Cは砥石2の移動方向、2Dは砥石2とロール1との接触域をロール軸1A方向に等分した線)、3L、3Rは砥石2とロール1との接触面である。ロール1の円周を含む仮想的な面で砥石2を等分すると、等分線は丁度2Dのようになる。また、Xはオフセット量、θ1 、θ2 はそれぞれ砥石2とロール1との接触面における砥石2の外周速度ベクトルの方向および砥石2の内周速度ベクトルの方向、θ+ 、θ- はロール1に付与されたクロス研磨目の一方の傾斜角度および他方の傾斜角度である。
 本発明に用いる砥石2は、図1に示すように、リング状の研磨面が軸2Aに対して直交するように設けてあり、研磨面と反対側の盤面に図示しない砥石2の回転機構が取り付けてある。この砥石2を用いて、ロール1を研磨するには、砥石2をロール研磨機(図示しない)の砥石回転機構に取り付けるとともに、同じロール研磨機にロール1を取り付け、ロール回転機構(図示しない)にて回転させ、砥石2を回転させつつ回転させたロール1に接触させ、ロール軸1A方向に相対的に移動させてロール1を研磨する。
 その際、本発明のロール1の研磨方法は、図1に示すように、砥石2のオフセット量Xを0を超え砥石2の外径の1/2 未満とし、砥石2とロール1の接触面が等分線2Dの両側に存在するように砥石2をロール1に接触させると共に、図5に示す如く、砥石2の回転軸2Aをロール1の法線1Nに対し、移動方向に向けて傾斜させて、クロス研磨目をロール周面に付与するようにしている。図1、図5で、3L、3Rは、砥石2とロール1との接触面を示し、接触面3L、3Rは、砥石2をロール軸1A方向にロール1の円周を含む面で等分する等分線2Dの両側に存在する。
 ここで、上記のように砥石2の研磨面をロール1に接触させるには、図示しないロール研磨機において、砥石2の研磨面をロール1に向けるとともに、砥石2の軸2Aをロール法線1Nに一致させた後、上記オフセット量Xだけ平行にずらせて砥石2の研磨面をロール1に接触させるようにすればよいので簡単にできる。なお、ロール研磨機では、砥石2の研磨面をロール1に向けるとともに、砥石2の軸2Aをロール法線1Nに一致させた後、上記と同じオフセット量だけ平行にずらせて、砥石2の軸2Aを通るロール1の軸1Aに直角な面の両側で砥石2の研磨面とロール2とを接触させても上記研磨状態にすることができる。
  次に、上記したロール1の研磨方法により、簡単に且つ効率的に研磨ムラのない均一なクロス研磨目をロール周面に付与できる作用について以下に説明する。本発明におけるロール1の研磨方法では、図2に示すように、砥石2とロール1との接触面3L、3Rでクロス研磨目をロール周面に付与しつつ、砥石2によりロール1を研磨している。図2中、θ1 、θ2 はそれぞれ砥石2とロール1との接触面3L、3Rにおける砥石の外周速度ベクトルの方向および砥石の内周速度ベクトルの方向を示す。符号1Bはロール1の回転方向を示し、ロール1の円周方向は1Bに平行である。
 図2に示すように、砥石2とロール1との接触面3L、3Rにおける砥石2の周速度ベクトルの方向は、ロール1の円周方向に対し互いに反対向きに傾斜している。すなわち、一方の接触面3Lの外周縁から内周縁までの間における砥石2の周速度ベクトルの方向は、図面で右上向きに傾斜し、他方の接触部3Rの外周縁から内周縁までの間における砥石2の周速度ベクトルの方向は、図面で右下向きに傾斜している。
 そこで、本発明のロールの研磨方法によれば、砥石2を少なくとも1回、ロール1の軸1A方向に相対的に移動させるだけで、図3(a)〜図3(d)に示すように、円周方向に対して互いに反対向きにそれぞれθ+ 、θ- 傾斜している断続的な研磨目であるクロス研磨目をロール周面に付与できる。
 本発明のロール1の研磨方法では、砥石2をロール1の軸1A方向に微振動を与える必要もなく、砥石2は回転するため目づまりを起こしにくく、頻繁に取り替える必要もないため、簡単に且つ効率的に研磨ムラのない均一なクロス研磨目をロール周面に付与できるのである。本発明で砥石2を相対的に移動させるというのは、ロール1を回転させ、回転する砥石2をロール1の軸1A方向に移動させるか若しくは、砥石2を回転させ、回転させたロール1を軸1A方向に移動させるか或いは、ロール1および砥石2の両者を互いに反対向きに移動させることであり、砥石2の相対的移動速度は、砥石2の外周速度に対して十分小さく設定すれば、クロス研磨目の傾斜角度θ+、θ- には大きな影響を与えない。
 本発明のロール1の研磨方法によれば、砥石2の相対的移動速度を例えば1mm/sec程度と低速にすれば、「たたき」と呼ばれる研磨不良が発生することもない。
 有限幅の砥石を用い、ロールを有限速度で軸方向に移動させながら有限砥石回転数で研磨すれば、原理的に図3(d)のように、左右異なる範囲で分布した研磨目となる。砥石回転数を上げていくことにより、図3(b)のような、左右の研磨目が円周方向に対してなす角度が対称な状態に近づくが、厳密に対称にはならない。また、図3(d)の状態から、砥石幅を狭くしていくことにより、図3(c)のような、左右で角度は異なるが、研磨角度の分布が狭くなっていく状態に近づくが、厳密に平行にはならない。さらに、幅の狭い砥石を用いて砥石回転数を上げていくことにより、図3(a)のような、角度が左右対称で研磨目が平行な状態に近づくが、厳密に平行で左右対称にはならない。
 本発明では、いかなる実施例においても、有限幅の砥石を用いて、有限砥石回転数で研磨するので、図3(d)の状態の研磨目となり、厳密に図3(a)〜(c)の研磨目とはならないが、それに近い状態には調整することができ、また、図3(d)の状態でも、充分、光沢ムラを防止しつつ光沢向上効果を得ることが出来る。
 本発明のロール1の研磨方法において砥石2のオフセット量Xを、0を超え砥石2の外径の1/2 未満とする理由は次のとおりである。砥石2のオフセット量Xを0とした場合には、図2に示す接触面3L、3Rにおける砥石2の周速度ベクトルの方向がロール1の円周方向とほぼ平行となって、クロス研磨目の傾斜角度の平均値が5°未満となり、光沢向上の効果が不十分となる。一方、砥石2のオフセット量Xを砥石2の外径の1/2 とした場合には、同図2に示す接触面3L、3Rにおける砥石2の周速度ベクトルの方向がロール1の軸1Aにほぼ平行となり、研磨目の傾斜角度の平均値が 85 °を超えてしまい、クロス研磨目の摩耗が早く、クロス研磨目の光沢向上効果が維持できなくなるからである。
 なお、オフセット量Xとは、ロール1の軸1Aと砥石2の軸2A間の距離であり、ロール研磨機では、砥石2の軸2Aをロール1の法線1Nに一致させてから上記で説明したように砥石2をオフセット量Xだけ平行にずらせて設定するのが一般的である。
 以上の説明では、砥石2をロール1の軸1A方向に相対的に移動させて、クロス研磨目をフラットロールの周面に付与するとして説明したが、本発明では、図4(a)、図4(b)に径の変化を拡大して示すカーブ付きロールの周面にクロス研磨目を付与することもできる。
 本発明によりカーブ付きロールにクロス研磨目を付与する場合には、砥石2をロール研磨機(図示しない)に取り付けるとともに、このロール研磨機にロール1を取り付け、砥石2を回転させつつ回転させたロール1に接触させ、ロール1の軸方向に相対的に移動させる。その際、図4(a)、図4(b)に示すように、砥石2のオフセット量Xを0を超え砥石2の外径の1/2 未満とし、等分線2Dの両側で砥石2とロール1とを接触させると共に、図5に示す如く、砥石2の回転軸2Aをロール1の法線1Nに対し、移動方向に向けて傾斜させる。従って、カーブにならいながらロール軸1A方向に砥石2を相対移動すれば、簡単かつ効率的にムラのないクロス研磨目をロール周面に付与できるのである。
 なお、図4(a)、図4(b)は、カーブ付きロールにクロス研磨目を付与する場合における砥石2とロール1との接触状態を示すものであり、図1(a)〜図1(c)と同じものについては同じ符号を付し、説明を省略する。図4(b)は、図4(a)のB’−B’部分断面図である。
 クロス研磨目をフラットロールの周面に付与する場合と、カーブ付きロールの周面に付与する場合とで異なる点は、砥石2をロール1の軸1A方向に移動させる際、前者では、ロール研磨機に取り付けた砥石2の軸2Aがロール1の法線1Nと平行になるように、砥石2の軸をロール1の軸1Aに対して直角に保持するようにしているが、後者では、ロール研磨機に取り付けた砥石2の軸2Aがロールカーブに応じたロール1の法線1Nと平行となるように、砥石2の軸2Aとロール1の軸1Aとのなす角度を変化させていることにある。
  ところで、本発明のロール1の研磨方法において、ロール1の法線1Nに対し、砥石2の回転軸2Aを移動方向に向けて傾斜させるのは、砥石2の回転軸2Aを移動方向に傾斜させず、ロール1を研磨した場合、砥石2の移動方向2C前方の接触面3Lで付与された研磨目の深さが砥石2の移動方向2C後方の接触面3Rで付与された研磨目より浅くなることに気がついたからである。
 そこで、本発明のロール1の研磨方法においては、図5に示すように、砥石2の移動方向2Cの前方における接触面3Lの面圧が砥石2の移動方向2Cの後方における接触面3Rの面圧より高くなるように、砥石2の軸2Aを移動方向2Cに向けてロール1の法線1Nに対して角αだけ傾斜させ、前方の接触面3Lで付与した研磨目の、後方の接触面3Rで研磨されて浅くなった後での深さと、後方の接触面3Rで付与した研磨目の深さをほぼ等しくなるようにしている。このように、砥石2の回転軸2Aを移動方向に向けて傾斜させてクロス研磨目をロール周面に付与した場合には、砥石2の回転軸2Aを移動方向に傾斜させず、ロール1を研磨した場合に比較して、圧延長さを長くしても、クロス研磨目による光沢向上効果が維持できる。図5は、砥石の軸2Aを傾斜した場合の研磨状態を示す部分断面図であり、図2のC−C断面もしくは図4(a)において砥石2の軸2Aを通り、ロール1の軸1Aに平行で、かつ紙面に垂直な断面で見た場合の状態である。但し、図2、図4(a)では、砥石2の軸2Aを図示せず、砥石2の軸2Aに代わり、砥石2の研磨面の中心Oを示してある。砥石軸2AはこのOを通る。
  なお、砥石2の回転軸2Aを移動方向に傾斜させず、ロール1を研磨した場合、砥石2の移動方向2C前方の接触面3Lで付与された研磨目の深さが砥石2の移動方向2C後方の接触面3Rで付与された研磨目より浅くなる理由は、砥石2とロール1との接触面3L、3Rでの面圧が砥石2の回転軸2Aを移動方向に傾斜させない場合にはほぼ等しく、砥石2の移動方向2Cの前方における接触面3Lで付与された研磨目が後方の接触面3Rで研磨されるからである。
 ロール法線1Nに対する砥石の軸2Aの傾斜角度αは、砥石2が弾性変形により両側の接触面3L、3Rにおいて接触維持できる範囲で、かつ砥石2の移動方向2Cの前方における接触面3Lで付与された研磨目の、後方の接触面3Rで研磨された後での深さと、後方の接触面3Rで付与された研磨目の深さとがほぼ等しくなるようにすればよい。傾斜角度αは、圧延ロール1の材質、砥石の粒度や砥石の材質等によって決めることができ、0.01〜0.5 °にすることができる。
 これらの図で、砥石2の移動方向2Cを左方向としているが、反対の右方向としてもよく、この場合には砥石2の移動方向の前方における接触面が3Rとなり、砥石2の移動方向の後方における接触面が3Lとなる。またこれらの図では、砥石2を2Cの方向に移動するとしているが、ロール1を2Cと反対方向に移動してもよい。
 上述した本発明のロール1の研磨方法においては、砥石2のオフセット量Xの上限を砥石2の内径の1/2 とすることができる。このようにすることにより、砥石2のオフセット量Xの上限を砥石2の内径の1/2 以上、外径の1/2 未満とした場合に生じる、砥石2の研磨面での不均一摩耗を抑制することができる。
 図6(a)、図6(b)には、砥石2の内径の1/2 以上、オフセット量Xまでの範囲の砥石2の研磨面がロール1と接触せず、砥石2の研磨面での摩耗が不均一となった状態を示す。このような砥石2の研磨面で不均一摩耗が生じる研磨条件では、研磨面積が広い大径ロールを研磨するに際し、所定研磨面積毎に砥石2のツルーイング(図6(b)の様に変形してしまった砥石面をフラットに加工する)や、ドレッシング(目立て)が必要となり、研磨作業能率が低下したり、研磨コストが高くなる。
 また、上述した本発明の研磨方法に用いる砥石2の砥粒の粒度は、#100 〜#400 とするのが望ましい。この理由は、砥石2の砥粒の粒度が#100 未満の場合、ロールに付与される研磨目が粗くなり、焼付や光沢ムラの原因となるからであり、一方、砥石2の砥粒の粒度が#400 を超えた場合、金属板表面の平滑化効果が減少し、クロス研磨目の光沢向上効果が小さくなるからである。このため、本発明に用いる砥石2の砥粒の粒度を#100 〜#400 とするのが望ましい。
 なお、#100 〜#400 の砥粒の粒度とは、ダイヤモンドおよび立方晶窒化ほう素(CBN ともいう)砥粒の粒度の種類(JIS B4130 )として規定する16/18 〜325/400 のうち、100/120 〜325/400 のことであり、この範囲を超える粒度は、粒径が小さすぎて、ロール表面に研磨目を付与するのに適さず、逆に下回る粒度は、粒径が大きすぎて、研磨目がまばらになりすぎ、金属板に十分に光沢が得られない場合がある。
本発明に用いる砥石2の砥粒の材質もダイヤモンドまたはCBN とすることができる。鋼系ロールにクロス研磨目を付与する場合には、CBN を用いると、ダイヤモンドと鋼系ロールの様に焼付かなくなるためよい。また、砥粒を保持し、砥粒層部を形成する結合剤としては、レジン、ビトリファイドとすることができ、砥粒のコンセントレーションとしては、50〜200 の範囲とすることができ、特に、砥粒のコンセントレーションを75または100 とすると、ロール表面に深さの均一な研磨目を付与出来るためよい。
上述した本発明の研磨方法でクロス研磨目を付与したロールの作用について説明すると、本発明のロールの研磨方法で研磨されたロールは、研磨ムラのない均一なものであるので、以下の理由によって、蛇行することなく金属板を圧延でき、光沢ムラのない高光沢の金属板を得ることができると考えられる。
  (1)クロス研磨目がロールバイト内で圧延長手方向に対して互いに反対向きに傾斜しているので、金属板に作用するスラスト力を相殺でき、金属板を蛇行させずに安定して圧延できる。(2)クロス研磨目が圧延長手方向に対して傾斜しているので、研磨目がロール円周方向に対してほぼ平行につけられている場合や、ロール表面が鏡面の場合に比べ、研磨目と金属板がロールバイト内で摩擦することで得られる金属板表面の平滑化効果が大きく、ミクロ欠陥の発生を抑制できるので、高光沢金属板を得ることができる。(3)研磨ムラのない均一なクロス研磨目を付与されたロールで圧延を施すので、光沢ムラのない金属板を得ることができる。
 以下のように本発明を適用した。
 実施例1:フラットロールの周面にクロス研磨目を付与し、冷間タンデム圧延機に適用
 実施例2:フラットロールの周面にクロス研磨目を付与し、12段クラスタ型圧延機に適用
 実施例3:カーブ付きロールの周面にクロス研磨目を付与し、冷間タンデム圧延機に適用
〔実施例1〕
 セミハイス製の直径が600mm の第1〜第5スタンドに組み込む圧延用のロールを表1に示す研磨条件で研磨後、上下1対として5スタンドからなる冷間タンデム圧延機に組み込んで、熱間圧延・焼鈍・酸洗後の素材厚4.0mm のSUS 430 フェライト系ステンレス鋼板に圧延を施し、厚み1.5mm とした。冷間タンデム圧延機にロールを組み込んでからの延べ圧延長さを記憶するとともに、得られた鋼板にさらに焼鈍・酸洗・調質圧延を施して、上記延べ圧延長さにおける鋼板の光沢度(GS 20 °)を測定した。
 表1に研磨条件および研磨目の傾斜角度、研磨後のロール粗度Ra(JIS B 0601の算術平均粗さ:以下、単に粗さと称する。)、研磨後のロールの研磨ムラの有無、圧延時蛇行の有無、延べ圧延長さ並びにこの延べ圧延長さにおける鋼板の光沢度(GS 20 °)を合わせて示した。
 なお、ロールの研磨目の傾斜角度θ+ 、θ- は、図3で示すように左斜め下から右斜め上に向かうように傾いている場合をθ+、右斜め下から左斜め上に向かうように傾いている場合をθ- とし、円周方向となす角度である。以下の実施例でも同じとした。ロール粗さはロールの軸方向に測定した。冷間タンデム圧延機では、圧延速度を200mpmとし、20cSt (40℃)の鉱物系圧延油を5%のエマルジョン状態で供給しつつ圧延を行った。
 ロール条件A01、A02では、中空円盤状砥石として、CBN ホイール(JIS B 4131の形状6A2 )を用い、この砥石を回転させつつ回転させたロールに接触させてロールを研磨した。その際、砥石のオフセット量を0を超え砥石の外径の1/2 未満とし、砥石をロールの円周を含む面で等分した場合、砥石とロールの接触面がその等分線の両側に存在するよう砥石をロールに接触させ、ロールの軸方向に1回(片道)移動させのロール周面にクロス研磨目を付与した。
 一方、比較例のロール条件A09では、砥石のオフセット量を0とし、その他の条件はール条件A01 と同じとして、ロール周面に円周方向にほぼ平行な研磨目を付与した。従来例のロール条件A10では、ラッピングフィルムを用い、ラッピングフィルムをロールの軸方向に5Hzで振動させて、ロール周面にクロス研磨目を付与した。従来例のロール条件A11では、平型砥石を用い、砥石の移動速度を大きくし、ロール周面にスパイラル研磨目を付与した。また、従来例のロール条件A12では、ロール条件A01 と同じ粒度および形状の砥石を用い、砥石の一端を接触させることにより、一方にのみ傾斜した研磨目をロール周面に付与した。
 総合評価は次のようにして行った。ロールの研磨ムラおよび圧延時蛇行が発生せず、かつツルーイング及びドレッシングなしで10本のロールにクロス研磨目を付与できるとともに、鋼板の光沢度(GS 20 °)が圧延長さ10kmで880 以上の場合には○、ツルーイング及びドレッシングなしで10本のロールにクロス研磨目を付与できるとともに、鋼板の光沢度(GS 20 °)が圧延長さ10km超えで880 以上の場合には◎とし、△はロールの研磨ムラおよび圧延時蛇行が発生せず、かつ光沢度が圧延長さ10kmで880 以上であるがドレッシング回数がロール一本毎の場合、もしくは鋼板の光沢度(GS 20 °)が圧延長さ10kmで850 以上、880 未満の場合とした。×は光沢度が850 未満となった場合か、ロールの研磨ムラもしくは圧延時蛇行のどちらかが発生した場合とした。
Figure 2004136438
 この結果から、中空円盤状砥石を用い、砥石2の回転軸2Aを移動方向に向けて傾斜させたロール条件A02の場合には、研磨ムラが発生せず、このロールにより冷間圧延を行った場合、鋼板の光沢度を比較例A09 より良好にできた。しかも、中空円盤状砥石を用い、砥石2の回転軸2Aを移動方向に向けて傾斜させたロール条件A02の場合には、砥石の軸を移動方向に傾斜せずに研磨したロール条件A01のロールに比べて研磨目の寿命が長く、クロス研磨目の光沢向上効果を維持できていることがわかる。
 これに対して、ラッピングフィルムを用い、ラッピングフィルムをロールの軸方向に振動させてクロス研磨目を付与した従来例A10 、および平型砥石を用い、スパイラル研磨目を付与した従来例A11 では、ロールに研磨ムラが発生し、そして鋼板にも光沢ムラが生じて製品は格落ちとなった。また、中空円盤状の砥石の一端を接触させ、一方にのみ傾斜した研磨目を付与した従来例A12 では、圧延時に蛇行が発生して圧延を中止せざるを得なかった。
〔実施例2〕
 冷間ダイス鋼製の直径が80mmの圧延用のロールを表2に示す研磨条件で研磨後、上下1対として12段クラスタ型圧延機に組み込み、熱間圧延・焼鈍・酸洗後の素材厚3.0mm のSUS 304 オーステナイト系ステンレス鋼板に圧延を施して厚み0.25mmにした。
 12段クラスタ型圧延機にロールを組み込んでからの延べ圧延長さを記憶するとともに、得られた鋼板にさらに同一条件で焼鈍・酸洗・調質圧延・バフ研磨1パスを施した後、上記延べ圧延長さにおける鋼板の光沢度(GS 20 °)を測定した。
 表2に研磨条件および研磨目の傾斜角度、研磨後のロール粗さ、研磨後のロールの研磨ムラの有無、圧延時蛇行の有無、延べ圧延長さ並びにこの延べ圧延長さにおける鋼板の光沢度(GS 20 °)を合わせて示した。
 なお、ロール粗さはロールの軸方向に測定した。12段クラスタ型圧延機では、圧延速度を200m/ 分とし、粘度3cSt (40℃)の鉱物油をニートで供給しつつ9パスで圧延を行った。発明例B01 〜B08 では、中空円盤状の砥石として、CBN ホイール(JIS B 4131の形状6A2 )を用い、この砥石を回転させつつ回転させたロールに接触させてロールを研磨する際に、砥石のオフセット量を0を超え砥石の外径の1/2 未満とし、砥石をロールの円周を含む面で等分した場合、砥石とロールの接触面がその等分線の両側に存在するよう砥石をロールに接触させ、ロールの軸方向に1回移動させてクロス研磨目をロール周面に付与した。
 比較例のロール条件B09では、砥石のオフセット量を0とし、その他のロール条件はB01 と同じとして、円周方向にほぼ平行な研磨目を付与した。従来例のロール条件A10では、ラッピングフィルムを用い、ラッピングフィルムをロールの軸方向に8.5Hz で振動させてクロス研磨目を付与した。従来例B11では、平型砥石を用い、発明例よりロールの外周速度を遅くしかつ、砥石の移動速度を大きくしてスパイラル研磨目を付与した。従来例A12では、中空円盤状砥石の一端を接触させ、実施例1のロール条件A01 と同じ粒度および形状の砥石を用いて一方にのみ傾斜した研磨目を付与した。
 総合評価は次のようにして行った。ロールの研磨ムラおよび圧延時蛇行が発生せず、かつ鋼板の光沢度(GS 20 °)が圧延長さ10kmで表850 、裏919 以上の場合には○、鋼板の光沢度(GS 20 °)が圧延長さ10km超えで表850 、裏919 以上の場合には◎とし、△はロールの研磨ムラおよび圧延時蛇行が発生せず、かつ鋼板の光沢度(GS 20 °)が圧延長さ10kmで(表800 / 裏869 )以上、(表850/裏919 )未満の場合とした。×は鋼鈑の光沢度が(表800 / 裏869 )未満の場合か、ロールの研磨ムラもしくは圧延時蛇行のどちらかが発生した場合とした。
Figure 2004136438
 この結果から、中空円盤状砥石を用い、砥石2の回転軸2Aを移動方向に向けて傾斜させたロール条件B02で研磨した場合には、研磨ムラが発生せず、このロールにより冷間圧延を行った場合、圧延時蛇行が発生せず、鋼板の光沢度を比較例B09 より良好にできていることがわかる。しかも、本発明の研磨条件を満たすロール条件B02で研磨したロールの場合は、砥石の軸を移動方向に傾斜せずに研磨したロール条件B01のロールに比べて、研磨目の寿命が長く、クロス研磨目による光沢向上効果を維持できている。
 これに対して、ラッピングフィルムを用い、ラッピングフィルムをロールの軸方向に振動させてクロス研磨目を付与した従来例B10 、および平型砥石を用い、スパイラル研磨目を付与した従来例B11 では、ロールに研磨ムラが発生し、そして鋼板にも光沢ムラが生じて製品は格落ちとなった。また、中空円盤状の砥石の一端を接触させ、一方にのみ傾斜した研磨目を付与した従来例B12 では、圧延時に蛇行が発生して圧延を中止せざるを得なかった。
〔実施例3〕
  セミハイス製の直径600 mmの、第1から第5スタンドにかけて組み込むロールを上流から順にそのカーブを順に半径あたり200 、200 、100 、100 、50μm の半振幅(位相0〜π)サインカーブとし、表4に示す研磨条件で研磨後、上下1対として該カーブ付きロール(胴長中央の直径が600 mm)を冷間タンデム圧延機の各スタンドに組み込んで、その他の条件は実施例1と同じとして圧延を行い、冷間タンデム圧延機にロールを組み込んでからの延べ圧延長さを記憶するとともに、得られた鋼板にさらに焼鈍・酸洗・調質圧延を施して上記延べ圧延長さにおける鋼板の光沢度(GS 20 °)を測定した。
  表3に研磨条件およびロールにおける研磨目の傾斜角度、同研磨後のロール粗さ、同研磨後のロールの研磨ムラの有無、圧延時蛇行の有無、延べ圧延長さ並びにこの延べ圧延長さにおける鋼板の光沢度(GS 20°)を合わせて示した。なお、ロール粗さはロールの軸方向に測定した。冷間タンデム圧延機では、圧延速度を200mpmとし、20cSt (40℃)の鉱物系圧延油を5%のエマルジョン状態で供給しつつ圧延を行った。
 ロール条件D01、D02 の第1〜第5スタンドに組み込むロールは、中空円盤状の砥石としてCBN ホイール(JISB4131の形状6A2 )を用い、粗研磨により上記カーブを形成し、次いで、クロス研磨目を付与するにあたり、図4(a)、図4(b)に示すように、研磨機(図示しない)に取り付けた砥石2の軸がロールカーブに応じたロール1の法線1Nと平行になるように、砥石2の軸とロール1の軸とのなす角度を変化させるとともに、砥石2のオフセット量を0を超え砥石2の外径の1/2 未満とし、砥石2をロール1の円周を含む面でロール軸1A方向に等分した場合、接触面がその両側に存在するよう砥石2をロール1に接触させ、ロール1の軸方向に1回移動させた。
 比較例のロール条件D11 では、第1〜第5スタンドに組み込むロールに、砥石のオフセット量を0とし、その他の条件はD01 と同じとして、円周方向にほぼ平行な研磨目をロール周面に付与した。従来例のロール条件D12 としては、第1〜第5スタンドに組み込むロールに、円柱円盤状砥石を用い、回転させながらその円周側面をロールの周面に押し当ててロールの円周方向にほぼ平行な研磨目をロール周面に付与した。
 総合評価は実施例1と同じにした。
Figure 2004136438
 この結果から、中空円盤状砥石を用い、砥石2の回転軸2Aを移動方向に向けて傾斜させたロール条件D02で研磨した場合には、第1〜第5スタンドのカーブ付きロールに実施例1のA01、A02とほぼ同じ傾斜角度およびロール粗さを有するクロス研磨目が付与でき、研磨ムラも発生しないことがわかった。また、本発明の研磨条件を満たすロール条件D02で研磨したロールの場合には、鋼板の光沢度が比較例D11 および従来例D12 より良好であり、また光沢ムラも蛇行も発生していない。また、本発明の研磨条件を満たすロール条件D02で研磨したロールでは、砥石の軸を移動方向に傾斜せずに研磨したロール条件B01のロールに比べて、研磨目の寿命が長く、クロス研磨目による光沢向上効果を維持できている。
中空円盤状砥石を用い、砥石の軸を移動方向に傾斜せずにフラットロールを研磨する際の研磨状態を示す概略説明図である。 クロス研磨目を付与する際の砥石とロールとの接触面における砥石の周速度ベクトルの方向を示す平面図である。 本発明のロールの研磨方法で付与したクロス研磨目の傾斜角度を示すロールの表面の概略展開図である。 中空円盤状砥石を用い、砥石の軸を移動方向に傾斜せずにカーブ付きロールを研磨する際の接触状態を示す概略図である。 砥石の軸2Aを傾斜した研磨状態を示す部分断面図である。 図6(a)は、砥石2のオフセット量を砥石の内径の1/2 以上、外径の1/2 未満とした場合の砥石の研磨面とロールとの接触状態を示す概略平面図、図6(b)はその接触状態で使用した後の砥石の摩耗状態を示す正面図である。 従来例の研磨方法を説明する図であり、図7(a)は砥石の研磨面とロールとの接触点を示す部分断面図、図7(b)は同じく砥石の研磨面とロールとの接触点を示す概略平面図である。 従来例の研磨方法で付与したロール研磨目の傾斜を示すロール表面の概略展開図である。
符号の説明
 1 圧延用ロール(ロール)
 1A ロールの回転軸(ロール軸)
1B ロールの回転方向
1N ロールの法線
2 中空円盤状の砥石(砥石)
2A 砥石の軸(砥石軸)
 2B 砥石の回転方向
 2C 砥石の移動方向
 O 砥石の研磨面の中心
 2D 砥石の研磨面の中心を通り、ロールの円周を含む仮想的な面で砥石を等分
する線
3L、3R 砥石の研磨面とロールとの接触面
4L、4R 砥石とロール間の隙間
 X オフセット量
 θ1 、θ2 砥石とロールとの接触面における砥石の外周速度ベクトルおよび
内周速度ベクトルのロール円周方向となす角度
 θ+ 、θ-  クロス研磨目の一方の傾斜角度および他方の傾斜角度

Claims (1)

  1.  中空円盤状の砥石を用い、該砥石を回転させつつ回転させた圧延用ロールに接触させ、さらに該圧延用ロールの軸方向に相対的に移動させて圧延用ロールを研磨するに際し、前記砥石のオフセット量を0を超え前記砥石の外径の1/2 未満とし、前記砥石を前記圧延用ロールの円周を含む面で等分した場合、前記砥石と前記圧延用ロールの接触面がその等分線の両側に存在するように前記砥石を前記圧延用ロールに接触させると共に、前記砥石の回転軸を、前記砥石の移動方向の前方における接触面の面圧が前記砥石の移動方向の後方における接触面の面圧より高くなるように移動方向に向けて傾斜させることを特徴とする圧延用ロールの研磨方法。
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