JP2004123616A - 消臭・抗菌防カビ性除湿剤 - Google Patents
消臭・抗菌防カビ性除湿剤 Download PDFInfo
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Abstract
【課題の解決手段】シリカゲル系除湿剤、ならびに5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを活性成分とする揮散性抗菌防カビ剤を、透湿性容器に充填してなる消臭・抗菌防カビ性除湿剤、好ましくは、更に両性界面活性剤を配合し、靴内に収納して用いられる消臭・抗菌防カビ性除湿剤。
【選択図】なし
Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、抗菌防カビ性除湿剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
微生物に起因する家庭でのトラブルのひとつとして、カビ汚れや、カビによる天然繊維、皮革、建築材料等の劣化の問題がある。一般的に、カビに対して有効な薬剤は、細菌に対して有効な薬剤ほど選択肢が多くない。また、効果も充分でない場合が多い。このことは、浴室のカビや、結露時のカビを効果的に防止することができず、カビ汚れで悩まされている家庭が多いことからも明らかである。また、細菌類も家庭でのトラブルを引き起こす。細菌類は、カビのように目に見えて汚れとなることは少ないが、増殖すると、悪臭を発生したり、建築材料や家庭用品の劣化を引き起こす。
【0003】
このような微生物に起因するトラブルを防ぐために様々な形態の抗菌防カビ剤が利用されている。しかし、その多くは、銀塩をはじめとする金属塩のように、カビや細菌類の増殖を防止したい対象物を直接処理するタイプであり、一方、抗菌防カビ成分が揮散性を有しこのような直接処理を必要としないタイプは極くわずかに過ぎない。例えば、揮散性の抗菌防カビ剤として、香料成分、ワサビ成分、オルトフェニルフェノール、p−クロロ−m−キシレノール(特開平9 −20603号公報)等が知られているが、一般に臭いが強いという欠点がある。また、特開2000−281514号公報には、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンや、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを含有する殺微生物剤組成物が開示されているが、その抗菌防カビ効果は必ずしも満足のいくものではなく、また消臭効果については何ら言及されていない。
【0004】
【特許文献1】
特開平9 −20603号公報
【特許文献2】
特開2000−281514号公報
【0005】
一方、除湿剤も、微生物に起因するトラブルを防ぐために有用と考えられる。例えば、家庭でトラブルを引き起こすカビは高湿度の時に発生していることが多く、除湿剤を用いて乾燥状態にすることで、カビの発生を抑制することができる。しかし、多くの微生物は、乾燥状態にするだけでは直ぐには死滅せず、数週間から数ヶ月もの間生き延びており、湿度が上がって条件が整えば生育を開始することができるので、除湿剤の使用も十分効果的とは言いがたい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、除湿効果、ならびに揮散性抗菌防カビ剤による優れた抗菌防カビ効果を奏することはもちろん、消臭効果も併せ持ち、しかも直接対象物に対して薬剤を処理する必要のない消臭・抗菌防カビ性除湿剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討した結果、シリカゲル系除湿剤と、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下、抗菌防カビ成分Aと称す)を活性成分とする揮散性抗菌防カビ剤を組み合わせて使用することにより、除湿効果に加え、相乗的に高い抗菌防カビ効果を示し、更に種々の悪臭に対して満足のいく消臭効果を奏しえることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の消臭・抗菌防カビ性除湿剤は、シリカゲル系除湿剤、ならびに抗菌防カビ成分Aを含む揮散性抗菌防カビ剤を透湿性容器に充填して構成される。
シリカゲル系除湿剤としては、吸水能や物性に加え再生可能なことなどからB型シリカゲルが好ましく、粒径が1〜5mm程度のものが使いやすい。また、シリカゲル系除湿剤の充填量は、使用目的や使用用途に応じて適宜決定すればよいが、靴、下駄箱、タンス等に用いる場合は、20〜500g程度が実用的である。なお、除湿剤として塩化カルシウムや高吸水性樹脂の使用も試みたが、後記する揮散性抗菌防カビ剤の性能に影響を生じ好ましくなかった。
【0009】
本発明は、シリカゲル系除湿剤と組み合わせて、抗菌防カビ成分Aを含む揮散性抗菌防カビ剤を使用したことに特徴を有する。これまで抗菌防カビ成分Aの存在は知られていたものの、対象物を直接塗布する使用場面ではその抗菌防カビ効果は必ずしも満足のいくものではなく、消臭作用に言及したものはなかった。しかるに、本発明者らはシリカゲル系除湿剤と併用することによって、除湿効果を保持しつつ、その抗菌防カビ効果を相乗的に高め得ることができ、しかも実用的な消臭効果を奏しえることを知見したものである。
揮散性抗菌防カビ剤は、通常、担体に活性成分を含浸して調製され、その含浸量は、本発明の消臭・抗菌防カビ性除湿剤全体量に対して0.001〜1.0%程度が適当である。活性成分としては、抗菌防カビ成分A(5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン)を単独で用いてもよいが、混合物の形態、例えば、抗菌防カビ成分A/2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン=約2/1の混合物(商品名:ケーソンCG)として供してもよい。
また、活性成分の含浸体として用いる担体は、珪酸カルシウム(フローライト)、シリカゲル、珪藻土、セルロース系ビーズ等から選ばれた多孔質状で、粒径が1〜5mm程度のものが好ましい。なお、除湿剤として充填されるB型シリカゲルを、活性成分の担体として利用するのは性能上好ましくない。
【0010】
本発明の消臭・抗菌防カビ性除湿剤には、消臭効果を強化する目的で、例えば、ナトリウムアルキルジアミノエチルグリシンのようなアミノ酸系両性界面活性剤を、若干量配合するのが好ましい。更に、本発明の目的を妨げない範囲で、溶剤、水、分散剤、安定剤、色素、あるいは、植物抽出物系消臭成分や他の抗微生物剤、揮散性殺虫成分などの補助成分を適宜加えてもよいことはもちろんである。
【0011】
本発明の消臭・抗菌防カビ性除湿剤は、上記成分を使用用途に即した形状の透湿性容器、例えば通気性の不織布袋に充填し、必要ならば紐やクリップ等を装てんして使用に供される。好適な使用用途として、靴、下駄箱、タンス、ゴミ箱、押入れ等があげられ、本剤を載置するだけで高い除湿効果に加え、例えば、黄色ブドウ球菌、クラドスポリウム黒カビや白せん菌等の微生物に対する抗菌防カビ効果、ならびにトリメチルアミン、n−ラク酸、メチルメルカプタン等の悪臭に対する消臭効果を発揮しえる。とりわけ、靴やブーツ用として利便性が高く、また天日で乾燥再生して繰り返し使用できるので極めて実用的である。
【0012】
【実施例】
次に、具体的実施例ならびに試験例をあげて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0013】
実施例
粒径2mmのB型シリカゲル36g、ならびに5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン0.1gとナトリウムアルキルジアミノエチルグリシン(アミノ酸系両性界面活性剤)0.2gを含浸させた粒径4mmのケイ酸カルシウム4gを混合し、それぞれ2個の先細縦長状(6×8cm)の不織布袋に充填してブーツ用の本発明の消臭・抗菌防カビ性除湿剤を調製した。この2個を紐で繋ぎ、ブーツの中に収納して使用したところ、長期にわたって除湿効果が得られるとともに、ブーツ特有のラク酸系の悪臭が感じられず、カビの発生も認められなかった。なお、使用中ブーツが倒れにくいというメリットもあった。
【0014】
試験例
実施例に準じて表1に示す成分を含む種々の消臭・抗菌防カビ性除湿剤を調製した。内容積が6Lのデシケーターの底に、100mLの水が入ったビーカーとともに、GP培地に懸濁したカビ胞子を接種した濾紙入りシャーレと、1mgのn−ラク酸を添加した濾紙入りシャーレを置いた。次にこのデシケーターの中に、表1の消臭・抗菌防カビ性除湿剤サンプルを収納し、蓋をして所定期間後にカビの発生状況と臭いの消失状況を観察した。結果を表1に併せて示す。なお、評価は以下の基準によった。
カビの発生: ○;なし、 △;僅かにあり、 ×;あり
臭いの消失: ○;ほぼ消失、 △;僅かに残存、 ×;残存
【0015】
【表1】
【0016】
試験の結果、シリカゲル系除湿剤と、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを組み合わせた本発明の消臭・抗菌防カビ性除湿剤は、高い防カビ効果と、悪臭に対して満足のいく消臭効果を示すことが認められた。
これに対し、除湿剤を用いない場合(比較例1)や、塩化カルシウムあるいは高吸水性樹脂を使用した場合(比較例2及び3)、一方、抗菌防カビ剤として、o−フェニルフェノールあるいは塩化ベンザルコニウムを使用した場合(比較例4及び5)は、防カビ効果や消臭効果が劣り、本発明の有用性が確認された。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、除湿効果に加え、相乗的に高い抗菌防カビ効果を示し、更に種々の悪臭に対して満足のいく消臭効果を奏しえる消臭・抗菌防カビ性除湿剤が提供される。
Claims (3)
- シリカゲル系除湿剤、ならびに5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを活性成分とする揮散性抗菌防カビ剤を、透湿性容器に充填してなることを特徴とする消臭・抗菌防カビ性除湿剤。
- 更に、両性界面活性剤を配合したことを特徴とする請求項1に記載の消臭・抗菌防カビ性除湿剤。
- 靴内に収納して用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の消臭・抗菌防カビ性除湿剤。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002290764A JP2004123616A (ja) | 2002-10-03 | 2002-10-03 | 消臭・抗菌防カビ性除湿剤 |
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Publications (1)
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JP2004123616A true JP2004123616A (ja) | 2004-04-22 |
Family
ID=32282535
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JP2002290764A Pending JP2004123616A (ja) | 2002-10-03 | 2002-10-03 | 消臭・抗菌防カビ性除湿剤 |
Country Status (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005305325A (ja) * | 2004-04-22 | 2005-11-04 | Fuji Kagaku Kenkyusho:Kk | 帽子ヘルメット装着型乾燥・脱臭用具 |
JP2010024178A (ja) * | 2008-07-18 | 2010-02-04 | Dainippon Jochugiku Co Ltd | 防黴防虫組成物及びこれを用いた防黴防虫方法 |
JP2010083800A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Johnson Diversey Co Ltd | カチオン抵抗性菌用殺菌剤及びその使用方法 |
KR101527215B1 (ko) * | 2007-05-21 | 2015-06-08 | 닛뽕소다 가부시키가이샤 | 살미생물제 포장물 |
-
2002
- 2002-10-03 JP JP2002290764A patent/JP2004123616A/ja active Pending
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