JP2004122252A - 携帯式工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、ユーザが簡単に取付け・取外し可能で、強度的にも信頼性の高いストラップの固定機構を提供することである。
【解決手段】上記目的は、外郭が2つのハウジングを組み合わせた構成からなり、外郭に取付けられるストラップを備えた携帯式工具において、ストラップの取付け機構は、ストラップに形成されたリング状の係留輪に該係留輪を係留する部品であるスリーブを通した状態で、該スリーブが2つのハウジングの間に挟まれるように配置され、該スリーブと2つのハウジングを貫通するねじであるスリーブ固定ねじを締めることによって該スリーブがハウジングに固定され、前記ストラップが工具本体に接続される構成にすることで達成される。
【選択図】図1
【解決手段】上記目的は、外郭が2つのハウジングを組み合わせた構成からなり、外郭に取付けられるストラップを備えた携帯式工具において、ストラップの取付け機構は、ストラップに形成されたリング状の係留輪に該係留輪を係留する部品であるスリーブを通した状態で、該スリーブが2つのハウジングの間に挟まれるように配置され、該スリーブと2つのハウジングを貫通するねじであるスリーブ固定ねじを締めることによって該スリーブがハウジングに固定され、前記ストラップが工具本体に接続される構成にすることで達成される。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯式工具のストラップ取付け機構に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
携帯式工具は一般的に、作業時に工具本体が落下するのを防止するため、ストラップを備えている。図6はストラップ4を手首に通し作業をしている図である。このようにすることで、不意に工具本体を離してしまったときに、ストラップ4が手首に引っかかり工具本体の落下を防止することができる。また、持ち運びの際にストラップ4をつかんで運ぶことができる。
【0003】
図3、図4、図5に、一般的なストラップの取付け機構をそなえた携帯式工具を示す。電池パックを電源とするコードレス工具で、図5は全体図、図3はストラップ取付け部を後方から見た構造断面図、図4はストラップ取付け部を右から見た構造断面図である。図4は構造がわかるよう手前のハウジングを外してある。これは、2つ割りハウジングのねじボスをストラップの固定に利用した例である。左側ハウジング1に設けた円筒形状のねじボス1eにストラップ4の係留輪4bを通し、右側ハウジング2に形成された凹部2eがねじボス1eと勘合するように、左右のハウジングを組み合わせ、タッピンねじ10で固定する。タッピンねじ10の一つはストラップ固定部の締付けを兼ねている。このような構成により、ストラップ4は抜け出さないように、かつねじボス1eを軸としてある程度回転可能に固定される。
【0004】
一方、ユーザは自分の好みの色や形状の別のストラップに交換したい場合がある。この場合、上記のような固定方法では、ストラップ4を取付け・取外しするには、左側ハウジング1と右側ハウジング2を分解する必要があった。これでは工具本体を分解することになるが、工具の分解・組立は多数の部品を取り扱う複雑な作業である。また、分解後にタッピンねじを再度締付ける際に、めねじが樹脂であるため破損しやすく、工具の分解・組立に熟練しないユーザにはできない作業であった。このように、ハウジングの分解が伴うことによりストラップの交換作業は困難なものとなり、ユーザが自分で行うことは出来なかった。
【0005】
また、上記の固定方式に近い例として、ストラップを横方向にも回転可能にした吊り金具を備えたものもある(例えば、特許文献1)。こちらもねじボスを軸とした機構であり、ストラップの取付け取外しには工具本体を分解しなくてはならなかった。
また、ねじボスを使用しない例としては、本体に設けた穴にフック状の金具を引っ掛けるように固定し、これにストラップをつなげる方法もある(例えば、特許文献2)。取付け・取外しは容易であるが、固定の強度の面ではねじボスを軸とした機構の方が信頼性が高かった。
【特許文献1】実開平5−60778
【特許文献2】特開平7‐328958
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、工具本体のハウジングを分解することなく取付け・取外し可能で、強度的にも信頼性が高く、ユーザが簡単に取付け・取外しのできるストラップの固定機構を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、外郭が2つのハウジングを組み合わせた構成からなり、外郭に取付けられるストラップを備えた携帯式工具において、ストラップの取付け機構は、ストラップに形成されたリング状の係留輪に該係留輪を係留する部品であるスリーブを通した状態で、該スリーブが2つのハウジングの間に挟まれるように配置され、該スリーブと2つのハウジングを貫通するねじであるスリーブ固定ねじを締めることによって該スリーブがハウジングに固定され、前記ストラップが工具本体に接続される構成にすることで達成される。
【0007】
また上記目的は、スリーブ固定ねじを機械ねじとし、係合するナットとともに構成することで達成される。
また上記目的は、ナットをハウジングに形成された窪みに回転不能に圧入することで達成される。
また上記目的は、スリーブ固定ねじにスプリングワッシャを組み合わすことで達成される。
また上記目的は、ハウジングにスリーブを固定されるべき位置まで導く溝を形成することで達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1、図2に本発明によるストラップの固定機構を示す。図1は本体後部から、図2は本体右側から見た構造断面図である。図2は構造がわかるように手前側のハウジングを外してある。工具本体を右側から見た全体外観図は従来技術である図5と同じで、2つ割りハウジングを用いた携帯式工具のグリップ下部にストラップを取付けてある。
【0009】
まず、スリーブ固定機構の構成を説明する。図2のように、ストラップ4の端には係留輪4bが形成されており、その中にスリーブ5が挿入されている。スリーブ5は図1のように左側ハウジング1、右側ハウジング2にそれぞれ形成されたくぼみ状のストラップ室1a、1bに収められ、ハウジング1、2とスリーブ4を貫通するスリーブ固定ねじ6とナット9によって、ハウジング1、2に挟み込まれるように固定されている。
【0010】
次に、構成部品の詳細を説明する。ストラップ4は布製で、帯状の布をカシメ具4aにより大小2つの輪を形成するように繋げられたものである。大きい方の輪は手にかけるのに使われ、小さい方の輪が係留輪4bとして本体との接続のために使われる。スリーブ5はストラップ4を係留すると共にスリーブ固定ねじ5の軸力を支えるためのものであり、鉄製で、パイプ状の形をしている。長さはストラップ4幅より少し長く、内径はスリーブ固定ねじ5径より少し大きく、肉厚は2〜3mm程度である。ストラップ室1a、1bは、ストラップ4の係留輪4bとスリーブ5を収めるためのものであり、ストラップ4がある程度自由に動けるようにハウジング1、2に窪みのように形成され、幅はストラップ4幅より少し大きい。ストラップ室1a、1bと電池パック3の間にはかみ込み防止壁1gがある。ストラップ室1a、1bにはスリーブ4挿入時のガイドとなるスリーブ挿入溝1b、2bが形成されており、溝幅はスリーブ5外径より少し大きく、溝深さはスリーブ5が隙間なく収まる深さであり、溝長さはハウジング1、2外側からスリーブ5が固定される位置まで続いている。スリーブ5固定位置には、スリーブ固定ねじ6を通すための貫通穴1d、2dが形成されており、この穴はスリーブ固定ねじ6径より少し大きく、ハウジング1、2を貫通するように形成されている。貫通穴1d、2dの端には、右側ハウジング2にはスリーブ固定ねじ6の座ぐり2c、左側ハウジング1にはナット9を収めるナット室1cが形成されている。ナット室1cはナット9と同形状の正六角柱のくぼみで、入り口付近はナット9がスムースに入るよう少し大きく、奥のほうはナット9が六角角部で圧入になるよう角を丸くしてある。スリーブ固定ねじ6は一般的な十字穴のメートル並目ねじで、緩み防止のためのスプリングワッシャ8と平座金7を備えている。ナット9も一般的な六角形状のものである。
【0011】
以上の構成による効果を以下に述べる。
ストラップ4の取付け・取外し手順は次のようになる。工場での製品組立時には、工具本体側をあらかじめ組み立てておき、ナット9をナット室1cに圧入しておく。取付けは、まずストラップ4の輪にスリーブ5を挿入する。次にこれを工具本体のスリーブ挿入溝1b、2bに通して奥まで入れる。最後に固定ねじをハウジング1、2の貫通穴1d、2dとスリーブ5に貫通させてプラスドライバでナット9と締付ける。取外しは取付けと逆の手順で行えばよい。図7に取外しの手順を図示する。▲1▼スリーブ固定ねじ6を外し、▲2▼ストラップ4とスリーブ5を本体から外し、▲3▼スリーブ5をストラップ4から外す。このように、ストラップ4の取付け・取外しが工具本体を分解することなくできる。
【0012】
またスリーブ固定ねじ6が機械ねじであるため、締め・緩めの繰り返しに耐えることができるし、タッピンねじのようにめねじのねじ山を壊す恐れがない。このため、ユーザは何度でもストラップ4の取付け・取外しをできる。
また、ナット9は断面形状が同じであるナット室1c、2cに回転不能に圧入されているため、スリーブ固定ねじ6を締め・緩めするときにナット9ごとまわってしまうことがない。このため、ナット9を押えている必要がなく、取付け・取外しが簡単にできる。また、ナット9を紛失しにくく、再び挿入する手間もない。
【0013】
またスリーブ挿入溝1b、2bにスリーブ5が隙間なく収まるため、スリーブ固定ねじ6を締付けたときにスリーブ4が軸力を支えてくれる。このため、ハウジング1、2が軸力で大きく変形してしまうことがない。さらに、スリーブ5とスリーブ挿入溝1b、2bの接触面積は、固定ねじの軸力による面圧でハウジング1、2が著しい変形を起こさない程度の面積を確保しているため、スリーブ5がハウジング1、2にめり込んで軸力が低下してしまうことがない。また、スリーブ固定ねじ6にスプリングワッシャ8を使用しているため、工具使用時の振動の下でもねじと座面との接触が保持される。このためスリーブ固定ねじ6は緩みにくく、不意にストラップ4が外れることがなく安全である。
【0014】
また、スリーブ挿入溝1b、2bはスリーブ5挿入の際にガイドとして働き、スリーブ5を固定位置に導いてくれる。このため、取付けが簡単にできる。
また、ストラップ4はスリーブ5を軸として輪の部分で回転可能であり、ストラップ4が上下に引張られたときに付け根に局部的な力が集中するのを防ぐことができる。これにより、ストラップ4は十分な自由度を持ち、かつ切れにくい。
また、ストラップ室1c、2cと電池パック3の間にはかみこみ防止壁1gがあり、ストラップ4が電池パック3側へ回り込みにくくしてくれる。このため、ストラップ4が邪魔にならず、電池パック3を挿入しやすい。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、外郭が2つのハウジングを組み合わせた構成からなり、外郭に取付けられるストラップを備えた携帯式工具において、ストラップの取付け機構は、ストラップに形成されたリング状の係留輪に該係留輪を係留する部品であるスリーブを通した状態で、該スリーブが2つのハウジングの間に挟まれるように配置され、該スリーブと2つのハウジングを貫通するねじであるスリーブ固定ねじを締めることによって該スリーブがハウジングに固定され、前記ストラップが工具本体に接続される構成にすることにより、ストラップの取付け・取外しが工具本体を分解することなくできるようになり、ユーザがストラップの交換を自分でできるようになる。これにより、ユーザはストラップを自分好みのデザインのものに交換することができ、他人の工具との差異化をはかるなど楽しむことができる。またストラップの違いにより他人の工具との識別をしやすくなり、工具の盗難防止の効果もある。
【0016】
また、スリーブ固定ねじを機械ねじとし、係合するナットとともに構成することにより、スリーブ固定ねじが壊れにくく、何度でも取付け取外しができる。
また、ナットをハウジングに形成された窪みに回転不能に圧入することにより、取付け・取外し時にナットを押えている必要がなく、簡単に取付け・取外しができ、取付け・取外し時にナットを紛失しにくく、再び挿入する手間もない。
また、スリーブ固定ねじにスプリングワッシャを組み合わすことにより、スリーブ固定ねじは緩みにくく、不意にストラップが外れることがなく安全である。
また、ハウジングにスリーブを固定されるべき位置まで導く溝を形成することにより、スリーブ挿入のさい、自動的に固定位置まで導かれるため、簡単に取付できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるストラップ固定機構を備えた携帯式工具を後方から見た構造断面図。
【図2】本発明によるストラップ固定機構を備えた携帯式工具を右方向から見た構造断面図。
【図3】従来技術によるストラップ固定機構を備えた携帯式工具を後方から見た構造断面図。
【図4】従来技術によるストラップ固定機構を備えた携帯式工具を右方向から見た構造断面図。
【図5】ストラップを備えた携帯式工具を右方向から見た全体外観図。
【図6】ストラップの使用例。
【図7】本発明によるストラップ固定機構のストラップ取外しの手順。
【符号の説明】
1は左側ハウジング、1aはストラップ室、1bはスリーブ挿入溝、1cはナット室、1dは貫通穴、1eはねじボス、1fはねじ穴、2は右側ハウジング、2aはストラップ室、2bはスリーブ挿入溝、2cは座ぐり、2dは貫通穴、2eは凹部、3は電池パック、4はストラップ、4aはカシメ具、4bは係留輪、5はスリーブ、6はスリーブ固定ねじ、7は平座金、8はスプリングワッシャ、9はナット、10はかみこみ防止壁である。
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯式工具のストラップ取付け機構に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
携帯式工具は一般的に、作業時に工具本体が落下するのを防止するため、ストラップを備えている。図6はストラップ4を手首に通し作業をしている図である。このようにすることで、不意に工具本体を離してしまったときに、ストラップ4が手首に引っかかり工具本体の落下を防止することができる。また、持ち運びの際にストラップ4をつかんで運ぶことができる。
【0003】
図3、図4、図5に、一般的なストラップの取付け機構をそなえた携帯式工具を示す。電池パックを電源とするコードレス工具で、図5は全体図、図3はストラップ取付け部を後方から見た構造断面図、図4はストラップ取付け部を右から見た構造断面図である。図4は構造がわかるよう手前のハウジングを外してある。これは、2つ割りハウジングのねじボスをストラップの固定に利用した例である。左側ハウジング1に設けた円筒形状のねじボス1eにストラップ4の係留輪4bを通し、右側ハウジング2に形成された凹部2eがねじボス1eと勘合するように、左右のハウジングを組み合わせ、タッピンねじ10で固定する。タッピンねじ10の一つはストラップ固定部の締付けを兼ねている。このような構成により、ストラップ4は抜け出さないように、かつねじボス1eを軸としてある程度回転可能に固定される。
【0004】
一方、ユーザは自分の好みの色や形状の別のストラップに交換したい場合がある。この場合、上記のような固定方法では、ストラップ4を取付け・取外しするには、左側ハウジング1と右側ハウジング2を分解する必要があった。これでは工具本体を分解することになるが、工具の分解・組立は多数の部品を取り扱う複雑な作業である。また、分解後にタッピンねじを再度締付ける際に、めねじが樹脂であるため破損しやすく、工具の分解・組立に熟練しないユーザにはできない作業であった。このように、ハウジングの分解が伴うことによりストラップの交換作業は困難なものとなり、ユーザが自分で行うことは出来なかった。
【0005】
また、上記の固定方式に近い例として、ストラップを横方向にも回転可能にした吊り金具を備えたものもある(例えば、特許文献1)。こちらもねじボスを軸とした機構であり、ストラップの取付け取外しには工具本体を分解しなくてはならなかった。
また、ねじボスを使用しない例としては、本体に設けた穴にフック状の金具を引っ掛けるように固定し、これにストラップをつなげる方法もある(例えば、特許文献2)。取付け・取外しは容易であるが、固定の強度の面ではねじボスを軸とした機構の方が信頼性が高かった。
【特許文献1】実開平5−60778
【特許文献2】特開平7‐328958
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、工具本体のハウジングを分解することなく取付け・取外し可能で、強度的にも信頼性が高く、ユーザが簡単に取付け・取外しのできるストラップの固定機構を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、外郭が2つのハウジングを組み合わせた構成からなり、外郭に取付けられるストラップを備えた携帯式工具において、ストラップの取付け機構は、ストラップに形成されたリング状の係留輪に該係留輪を係留する部品であるスリーブを通した状態で、該スリーブが2つのハウジングの間に挟まれるように配置され、該スリーブと2つのハウジングを貫通するねじであるスリーブ固定ねじを締めることによって該スリーブがハウジングに固定され、前記ストラップが工具本体に接続される構成にすることで達成される。
【0007】
また上記目的は、スリーブ固定ねじを機械ねじとし、係合するナットとともに構成することで達成される。
また上記目的は、ナットをハウジングに形成された窪みに回転不能に圧入することで達成される。
また上記目的は、スリーブ固定ねじにスプリングワッシャを組み合わすことで達成される。
また上記目的は、ハウジングにスリーブを固定されるべき位置まで導く溝を形成することで達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1、図2に本発明によるストラップの固定機構を示す。図1は本体後部から、図2は本体右側から見た構造断面図である。図2は構造がわかるように手前側のハウジングを外してある。工具本体を右側から見た全体外観図は従来技術である図5と同じで、2つ割りハウジングを用いた携帯式工具のグリップ下部にストラップを取付けてある。
【0009】
まず、スリーブ固定機構の構成を説明する。図2のように、ストラップ4の端には係留輪4bが形成されており、その中にスリーブ5が挿入されている。スリーブ5は図1のように左側ハウジング1、右側ハウジング2にそれぞれ形成されたくぼみ状のストラップ室1a、1bに収められ、ハウジング1、2とスリーブ4を貫通するスリーブ固定ねじ6とナット9によって、ハウジング1、2に挟み込まれるように固定されている。
【0010】
次に、構成部品の詳細を説明する。ストラップ4は布製で、帯状の布をカシメ具4aにより大小2つの輪を形成するように繋げられたものである。大きい方の輪は手にかけるのに使われ、小さい方の輪が係留輪4bとして本体との接続のために使われる。スリーブ5はストラップ4を係留すると共にスリーブ固定ねじ5の軸力を支えるためのものであり、鉄製で、パイプ状の形をしている。長さはストラップ4幅より少し長く、内径はスリーブ固定ねじ5径より少し大きく、肉厚は2〜3mm程度である。ストラップ室1a、1bは、ストラップ4の係留輪4bとスリーブ5を収めるためのものであり、ストラップ4がある程度自由に動けるようにハウジング1、2に窪みのように形成され、幅はストラップ4幅より少し大きい。ストラップ室1a、1bと電池パック3の間にはかみ込み防止壁1gがある。ストラップ室1a、1bにはスリーブ4挿入時のガイドとなるスリーブ挿入溝1b、2bが形成されており、溝幅はスリーブ5外径より少し大きく、溝深さはスリーブ5が隙間なく収まる深さであり、溝長さはハウジング1、2外側からスリーブ5が固定される位置まで続いている。スリーブ5固定位置には、スリーブ固定ねじ6を通すための貫通穴1d、2dが形成されており、この穴はスリーブ固定ねじ6径より少し大きく、ハウジング1、2を貫通するように形成されている。貫通穴1d、2dの端には、右側ハウジング2にはスリーブ固定ねじ6の座ぐり2c、左側ハウジング1にはナット9を収めるナット室1cが形成されている。ナット室1cはナット9と同形状の正六角柱のくぼみで、入り口付近はナット9がスムースに入るよう少し大きく、奥のほうはナット9が六角角部で圧入になるよう角を丸くしてある。スリーブ固定ねじ6は一般的な十字穴のメートル並目ねじで、緩み防止のためのスプリングワッシャ8と平座金7を備えている。ナット9も一般的な六角形状のものである。
【0011】
以上の構成による効果を以下に述べる。
ストラップ4の取付け・取外し手順は次のようになる。工場での製品組立時には、工具本体側をあらかじめ組み立てておき、ナット9をナット室1cに圧入しておく。取付けは、まずストラップ4の輪にスリーブ5を挿入する。次にこれを工具本体のスリーブ挿入溝1b、2bに通して奥まで入れる。最後に固定ねじをハウジング1、2の貫通穴1d、2dとスリーブ5に貫通させてプラスドライバでナット9と締付ける。取外しは取付けと逆の手順で行えばよい。図7に取外しの手順を図示する。▲1▼スリーブ固定ねじ6を外し、▲2▼ストラップ4とスリーブ5を本体から外し、▲3▼スリーブ5をストラップ4から外す。このように、ストラップ4の取付け・取外しが工具本体を分解することなくできる。
【0012】
またスリーブ固定ねじ6が機械ねじであるため、締め・緩めの繰り返しに耐えることができるし、タッピンねじのようにめねじのねじ山を壊す恐れがない。このため、ユーザは何度でもストラップ4の取付け・取外しをできる。
また、ナット9は断面形状が同じであるナット室1c、2cに回転不能に圧入されているため、スリーブ固定ねじ6を締め・緩めするときにナット9ごとまわってしまうことがない。このため、ナット9を押えている必要がなく、取付け・取外しが簡単にできる。また、ナット9を紛失しにくく、再び挿入する手間もない。
【0013】
またスリーブ挿入溝1b、2bにスリーブ5が隙間なく収まるため、スリーブ固定ねじ6を締付けたときにスリーブ4が軸力を支えてくれる。このため、ハウジング1、2が軸力で大きく変形してしまうことがない。さらに、スリーブ5とスリーブ挿入溝1b、2bの接触面積は、固定ねじの軸力による面圧でハウジング1、2が著しい変形を起こさない程度の面積を確保しているため、スリーブ5がハウジング1、2にめり込んで軸力が低下してしまうことがない。また、スリーブ固定ねじ6にスプリングワッシャ8を使用しているため、工具使用時の振動の下でもねじと座面との接触が保持される。このためスリーブ固定ねじ6は緩みにくく、不意にストラップ4が外れることがなく安全である。
【0014】
また、スリーブ挿入溝1b、2bはスリーブ5挿入の際にガイドとして働き、スリーブ5を固定位置に導いてくれる。このため、取付けが簡単にできる。
また、ストラップ4はスリーブ5を軸として輪の部分で回転可能であり、ストラップ4が上下に引張られたときに付け根に局部的な力が集中するのを防ぐことができる。これにより、ストラップ4は十分な自由度を持ち、かつ切れにくい。
また、ストラップ室1c、2cと電池パック3の間にはかみこみ防止壁1gがあり、ストラップ4が電池パック3側へ回り込みにくくしてくれる。このため、ストラップ4が邪魔にならず、電池パック3を挿入しやすい。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、外郭が2つのハウジングを組み合わせた構成からなり、外郭に取付けられるストラップを備えた携帯式工具において、ストラップの取付け機構は、ストラップに形成されたリング状の係留輪に該係留輪を係留する部品であるスリーブを通した状態で、該スリーブが2つのハウジングの間に挟まれるように配置され、該スリーブと2つのハウジングを貫通するねじであるスリーブ固定ねじを締めることによって該スリーブがハウジングに固定され、前記ストラップが工具本体に接続される構成にすることにより、ストラップの取付け・取外しが工具本体を分解することなくできるようになり、ユーザがストラップの交換を自分でできるようになる。これにより、ユーザはストラップを自分好みのデザインのものに交換することができ、他人の工具との差異化をはかるなど楽しむことができる。またストラップの違いにより他人の工具との識別をしやすくなり、工具の盗難防止の効果もある。
【0016】
また、スリーブ固定ねじを機械ねじとし、係合するナットとともに構成することにより、スリーブ固定ねじが壊れにくく、何度でも取付け取外しができる。
また、ナットをハウジングに形成された窪みに回転不能に圧入することにより、取付け・取外し時にナットを押えている必要がなく、簡単に取付け・取外しができ、取付け・取外し時にナットを紛失しにくく、再び挿入する手間もない。
また、スリーブ固定ねじにスプリングワッシャを組み合わすことにより、スリーブ固定ねじは緩みにくく、不意にストラップが外れることがなく安全である。
また、ハウジングにスリーブを固定されるべき位置まで導く溝を形成することにより、スリーブ挿入のさい、自動的に固定位置まで導かれるため、簡単に取付できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるストラップ固定機構を備えた携帯式工具を後方から見た構造断面図。
【図2】本発明によるストラップ固定機構を備えた携帯式工具を右方向から見た構造断面図。
【図3】従来技術によるストラップ固定機構を備えた携帯式工具を後方から見た構造断面図。
【図4】従来技術によるストラップ固定機構を備えた携帯式工具を右方向から見た構造断面図。
【図5】ストラップを備えた携帯式工具を右方向から見た全体外観図。
【図6】ストラップの使用例。
【図7】本発明によるストラップ固定機構のストラップ取外しの手順。
【符号の説明】
1は左側ハウジング、1aはストラップ室、1bはスリーブ挿入溝、1cはナット室、1dは貫通穴、1eはねじボス、1fはねじ穴、2は右側ハウジング、2aはストラップ室、2bはスリーブ挿入溝、2cは座ぐり、2dは貫通穴、2eは凹部、3は電池パック、4はストラップ、4aはカシメ具、4bは係留輪、5はスリーブ、6はスリーブ固定ねじ、7は平座金、8はスプリングワッシャ、9はナット、10はかみこみ防止壁である。
Claims (4)
- 工具本体と工具本体を吊り下げるためのストラップを有する携帯式工具において、外郭であるハウジングを分解することなくストラップを交換できるストラップ取付け機構を有することを特徴とする携帯式工具。
- 請求項1において、外郭は2つのハウジングを組み合わせた構成からなり、ストラップ取付け機構は、ストラップに形成されたリング状の係留輪に該係留輪を係留する部品であるスリーブを通した状態で、該スリーブが2つのハウジングの間に挟まれるように配置され、該スリーブと2つのハウジングを貫通するねじであるスリーブ固定ねじを締めることによって該スリーブがハウジングに固定され、前記ストラップが工具本体に接続されることを特徴とする携帯式工具。
- 請求項2において、前記スリーブ固定ねじは機械ねじであり、該固定ねじと係合するナットととも構成されることを特徴とする携帯式工具。
- 請求項2において、前記ハウジングには前記スリーブを固定されるべき位置まで導く溝が形成されていることを特徴とする携帯式工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002286686A JP2004122252A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | 携帯式工具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002286686A JP2004122252A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | 携帯式工具 |
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JP2004122252A true JP2004122252A (ja) | 2004-04-22 |
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ID=32279689
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2004122252A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010201512A (ja) * | 2009-02-27 | 2010-09-16 | Hitachi Koki Co Ltd | 携帯用工具 |
-
2002
- 2002-09-30 JP JP2002286686A patent/JP2004122252A/ja not_active Withdrawn
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JP2010201512A (ja) * | 2009-02-27 | 2010-09-16 | Hitachi Koki Co Ltd | 携帯用工具 |
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