JP2004114962A - トラクタのpto駆動操作装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明の課題は、PTO軸の一方方向への複数段の回転変速操作と、PTO軸の他方方向への逆転切替操作を単一の操作レバ−によって互いに反対側の回転変更を規制して行なえるようにモノレバ−化することにある。
【解決手段】本発明は、PTO軸を正転伝動位置で数段にわたって変速操作することのできる操作レバ−であって、該操作レバ−によりPTO軸の正逆転切替装置を正転伝動位置と逆転伝動位置とに切替変更できる構成としてあることを特徴としている。
【選択図】 図6
【解決手段】本発明は、PTO軸を正転伝動位置で数段にわたって変速操作することのできる操作レバ−であって、該操作レバ−によりPTO軸の正逆転切替装置を正転伝動位置と逆転伝動位置とに切替変更できる構成としてあることを特徴としている。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、トラクタのPTO駆動操作装置に関し、農業機械の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、PTO軸数段(前進3速又は4速)の変速操作は、これ専用の変速レバ−によって行い、PTO軸の逆転切替はこれ専用の逆転切替レバ−によって行うようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−203189号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の課題は、PTO軸の変速操作と、逆転切替操作を単一の操作レバ−によって行なえるようにモノレバ−化することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の本発明は、PTO軸を正転伝動位置で数段にわたって変速操作することのできる操作レバ−であって、該操作レバ−によりPTO軸の正逆転切替装置を正転伝動位置と逆転伝動位置とに切替変更できる構成としてあることを特徴とする。
【0006】
これによって、単一の操作レバ−による左右方向と前後方向の操作で、PTO軸を正転伝動位置と逆転伝動位置とに切替変更することができ、しかも、正転伝動位置では、作業に適する数段の変速域に変速操作することができる。
【0007】
【発明の効果】
要するに、この発明によれば、単一の操作レバ−によって左右方向と前後方向の操作によるだけで、PTO軸を正転伝動位置から逆転伝動位置に、又、逆転伝動位置から正転伝動位置へ簡単に切替変更することができ、しかも、正転伝動位置では、作業に適する数段の変速域に変速操作することができる。従って、複数の操作レバ−によって行う従来のものに比べて操作連動機構が簡素化され、誤操作もなく、操作性が向上する。
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
トラクタの車体は、前部のエンジンからクラッチハウジング1及びミッションケ−ス2を一体的に連結し、エンジンの前側にはフロントアクスルハウジングによって操向自在の前車輪を軸装し、ミッションケ−ス2の後部左右両側部リヤアクスルハウジングを介して後車輪を軸装し、これら前後の車輪をエンジンの駆動によって伝動し走行する四輪駆動走行形態としている。ミッションケ−ス2の後部にはPTO軸3を突出させてロ−タリ耕耘爪等の作業装置を連結する構成としている。
【0009】
クラッチハウジング1及びミッションケ−ス2内の走行伝動装置は、エンジンからの回転動力が主クラッチ4を介して回転駆動される出力軸(内軸)5aからギヤG1,G2、軸J1、ギヤG3,G4のギヤ伝動機構を経て軸J2へ伝動し、更に、複数段の変速ギヤ6によって切替えられる主変速装置7及び複数段の変速ギヤ8によって切替える副変速装置9を伝動し、この副変速装置9からドライブピニオン10のドライブピニオン軸11を介してリヤデフを伝動し、適宜の伝動機構を経て後車輪を駆動する構成としている。
【0010】
前記主クラッチ4からは、後車輪への走行伝動経路とは別のPTO伝動装置12に分岐してPTO軸3を駆動する構成としている。このPTO伝動装置12の伝動経路中には多板形態のPTOクラッチ13と、PTO軸を複数段に変速するPTO変速装置14と、PTO軸を正転と逆転とに切替える正逆転切替装置15を備えている。即ち、前記PTO伝動装置12は、出力軸(外軸)5bからギヤG5,G6,G7を経て軸(外軸)J3へ伝動し、更に、PTO変速装置14の変速軸16、17をそれぞれの変速ギヤ16a,16b,16c,16d及び17a,17b,17c,17dを介して伝動し、そして、変速軸17からギヤG8,G9を経てPTO伝動軸18を回転駆動するよう連動構成している。
【0011】
PTO変速装置14は、変速ギヤ16aと17aが噛み合って前進(正転)第1速とし、変速ギヤ16bと17bが噛み合って前進第2速とし、また、変速ギヤ16cと17cが噛み合って前進第3速とし、更に、変速ギヤ16dと17dが噛み合って前進第4速となるように構成している。
【0012】
正逆転切替装置15は、逆転ギヤ19を逆転ギヤ軸19a方向にシフトして前記変速ギヤ16bに噛合させると、変速軸16の回転が逆転ギヤ19を介して変速ギヤ17bに伝わるようになっており、これによって、変速軸17が逆回転し、PTO軸3は正転方向から逆転方向に切替えられることになる。
【0013】
なお、前記変速ギヤ16a,16cと変速ギヤ16b,16d及び前記逆転ギヤ19は、シフタ−20、21、22によって軸方向にスライド操作する構成としている。
操作レバ−23は、左右方向と前後方向の操作により、PTO軸の多段変速ができ、PTO軸の正転・逆転の切替変更ができる構成としている。操作レバ−23のレバ−軸24が、左右横方向に架設された支持筒25に対して軸方向にスライド自在で、かつ、軸芯回りに回動自在に軸受保持されている。レバ−軸24の操作レバ−23側とは反対側端部にレバ−ア−ム26を固着して設け、このレバ−ア−ム23と支持筒25との間、及び、支持筒25と操作レバ−との間には中立戻しスプリング27を介装し、該スプリング27の周囲はブ−ツ28によって被覆している。操作レバ−23側に設けられたレバ−ガイド29には、操作後のレバ−位置を係止する1速位置係止溝F1、2速位置係止溝F2、3速位置係止溝F3、4速位置係止溝F4、及び逆転位置係止溝Rが設けられている。
【0014】
また、前記レバ−ア−ム26の左右対応部には、該レバ−ア−ム26がそれぞれ内方に向けて突設したピン軸30a又は30bに係止して前後方向に揺動操作する変速用操作ア−ム31と正逆転用切替ア−ム32を、中間横軸33回りに回動自在に軸架させて設けている。前記変速用操作ア−ム31は中間横軸33に対して軸方向にスライドできる構成としている。変速用操作軸34は、一端側を揺動ア−ム35を介して変速用操作ア−ム31に連動連結し、該軸34の他端側にはこれと一体的に回動するシフトア−ム36を固着している。また、この変速用操作軸34は軸方向にもスライドできる構成としてあり、このスライドによってシフトア−ム36が、シフタ−20を有し前後方向に往復動可能な1・3速ステ−37の係止体38に係合したり、シフタ−21を有する2・4速ステ−39の係止体40に係合したりするよう連動構成している。正逆転用切替操作軸41は、連動リンク42を介して前記正逆転用切替ア−ム32に連動連結して前後方向に往復回動する構成であり、そして、この切替操作軸41にはシフトア−ム43を設けると共に、シフタ−22を有し前後に往復動可能なR速(逆転)ステ−44の係止体45に係合させている。
【0015】
なお、46は支持筒25の支持部材、47は中間横軸33の支持ステ−、48は中立以外のロック用スリ−ブを示す。
操作レバ−23を中立位置から右側方向に押して前方に回動操作すると、例えば、操作レバ−23をレバ−ガイド29の1速位置係止溝F1まで操作して係止すると、レバ−ア−ム26がピン軸30aに係合して変速用操作ア−ム31を軸33回りに回動させ、変速用操作軸34が右回りに回動し、係止体38に係合状態のシフトア−ム36が同方向に回動して1・3速ステ−37を1速方向に移動させ、シフタ−20を介して変速ギヤ17aを変速ギヤ16aに噛み合せる。
【0016】
また、操作レバ−23を上記状態から更に右側方向に押して後方へ回動操作すると、例えば、操作レバ−23をレバ−ガイド29の4速位置係止溝F4まで操作して係止すると、レバ−ア−ム26がピン軸30aに係合したままて変速用操作ア−ム31を軸方向右側に押動し、変速用操作軸34も同方向にスライド移動し、シフトア−ム36が係止体40に係合する。そして、操作レバ−の後方への回動操作によって変速用操作ア−ム31が軸33回りに回動し、変速用操作軸34が左回りに回動し、シフトア−ム36が同方向に回動して2・4速ステ−39を4速方向に移動させ、シフタ−21を介して変速ギヤ17dを変速ギヤ16dに噛み合せる。
【0017】
次に、操作レバ−23を中立位置から左側方向に引っ張て前方に回動操作し、例えば、レバ−ガイド29の逆転位置係止溝Rまで操作して係止すると、レバ−ア−ム26がピン軸30bに係合して正逆転用切替ア−ム32を軸33回りに回動させ、正逆転用切替操作軸41が連動リンク42を介して右回りに回動し、係止体45に係合状態のシフトア−ム43が同方向に回動してR速ステ−44をR速方向に移動させ、シフタ−22を介して逆転ギヤ19をシフトし変速ギヤ16bに噛み合せる。
【0018】
2・4速変速ギヤを変速する際は、逆転ギヤの移動を阻止すべく固定保持する必要があり、また、逆転ギヤを切替変更する場合には2・4速変速ギヤを固定保持して2重噛みを防止する必要がある。本件実施例では、図7、図8に示すように、2・4速ステ−39に規制溝39a,39b,39cを、R速ステ−44には規制溝44a,44bをそれぞれ設けてあると共に、該2・4速ステ−39とR速ステ−44との間には、各規制溝39a…と各規制溝44a…側に向けて張圧保持する規制保持具50を設けて対処する構成としている。規制保持具50は、張圧バネ51とバネ保持具(バネ保持ホ−ルド)52とボ−ル53,53とからなり、一方側のステ−39が移動すると、対応する側のステ−44を規制保持具50により押し付けて固定保持することになる。
【0019】
なお、本件実施例における規制溝は、いづれのステ−39,44にあっても既存のチェンジ溝を利用した形態としてあり、規制溝39bを中立位置とすれば、規制溝39aが2速位置、規制溝39cが4速位置となる。また、規制溝44bが中立位置で、規制溝44aがR速(逆転)位置となり、既存のチェンジ溝を共用できることによって構成が簡単となる。
【0020】
また、本実施例においては、図9に示すように、従来構造(イ)に対し、(ロ)及び(ハ)に示すような構成にすることもできる。図9(ロ)に示す構成は、1・3速ステ−37と2・4速ステ−39との間に規制保持具50を設けた構成であり、図9(ハ)に示す構成は、1・3速ステ−37と2・4速ステ−39との間及び2・4速ステ−39とR速ステ−44との間にそれぞれ規制保持具50,50を設けた構成である。
【0021】
また、前記図2に示す実施例においては、ドライブピニオン軸11の長さがリングギヤ54の外径を越えるような時でも、後方よりピニオン軸の組立てを可能にするため、後部ミッションケ−ス2bの後壁部55にはPTO軸3を取り付けるためのPTO軸取付穴56を前記ピニオン軸11とほぼ対向する部位に設け、そして、その取付穴56よりピニオン軸11を挿入して組み込むように構成している。この実施例では取付穴56とPTO軸3がピニオン軸11と同一軸芯線上に位置するよう設定して組立ての容易化を図るようにしている。
【0022】
なお、前記ピニオン軸11は、前部ミッションケ−ス2aの後壁部57に軸受するが、現状では、図2に示すように、後壁部57の軸受部58とロ−ラベアリング59との間に軸受メタル60を介在させて、ボルト61により組み付ける構成としている。本件実施例では、図10に示すように、ケ−ス2aの後壁部57で軸受メタルを兼用するように軸受部58を形成し、ピニオン軸11をロ−ラベアリング59を介して直接支持するように構成したものである。これによって、部品点数の削減とコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】走行伝動装置の切断側面図
【図2】同上要部の切断側面図
【図3】同上要部の切断平面図
【図4】PTO駆動操作装置の斜視図
【図5】同上右側面図
【図6】同上正面図
【図7】同上要部の正面図
【図8】同上要部の平面図
【図9】別実施例要部の展開平面図
【図10】別実施例要部の側面図
【符号の説明】
1 クッチハウジング 2 ミッションケ−ス
3 PTO軸 7 主変速装置
9 副変速装置 10 ドライブピニオン
11 ドライブピニオン軸 12 PTO伝動装置
13 PTOクラッチ 14 PTO変速装置
15 正逆転切替装置 16 変速軸
16a〜16d 変速ギヤ
17 変速軸 17a〜17d 変速ギヤ
18 PTO伝動軸 17 前輪駆動用伝動軸
18 後輪駆動用伝動軸 19 逆転ギヤ
23 操作レバ− 24 レバ−軸
25 支持筒 26 レバ−ア−ム
27 中立戻しスプリング 29 レバ−ガイド
30 ピン軸 31 変速用操作ア−ム
32 正逆転用切替ア−ム 33 中間横軸
34 変速用操作軸 35 揺動ア−ム
36 シフトア−ム 37 1・3速ステ−
38 係止体 39 2・4速ステ−
40 係止体 41 正逆転用切替操作軸
42 連動リンク 43 シフトア−ム
44 R速ステ− 45 係止体
【発明の属する技術分野】
この発明は、トラクタのPTO駆動操作装置に関し、農業機械の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、PTO軸数段(前進3速又は4速)の変速操作は、これ専用の変速レバ−によって行い、PTO軸の逆転切替はこれ専用の逆転切替レバ−によって行うようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−203189号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の課題は、PTO軸の変速操作と、逆転切替操作を単一の操作レバ−によって行なえるようにモノレバ−化することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の本発明は、PTO軸を正転伝動位置で数段にわたって変速操作することのできる操作レバ−であって、該操作レバ−によりPTO軸の正逆転切替装置を正転伝動位置と逆転伝動位置とに切替変更できる構成としてあることを特徴とする。
【0006】
これによって、単一の操作レバ−による左右方向と前後方向の操作で、PTO軸を正転伝動位置と逆転伝動位置とに切替変更することができ、しかも、正転伝動位置では、作業に適する数段の変速域に変速操作することができる。
【0007】
【発明の効果】
要するに、この発明によれば、単一の操作レバ−によって左右方向と前後方向の操作によるだけで、PTO軸を正転伝動位置から逆転伝動位置に、又、逆転伝動位置から正転伝動位置へ簡単に切替変更することができ、しかも、正転伝動位置では、作業に適する数段の変速域に変速操作することができる。従って、複数の操作レバ−によって行う従来のものに比べて操作連動機構が簡素化され、誤操作もなく、操作性が向上する。
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
トラクタの車体は、前部のエンジンからクラッチハウジング1及びミッションケ−ス2を一体的に連結し、エンジンの前側にはフロントアクスルハウジングによって操向自在の前車輪を軸装し、ミッションケ−ス2の後部左右両側部リヤアクスルハウジングを介して後車輪を軸装し、これら前後の車輪をエンジンの駆動によって伝動し走行する四輪駆動走行形態としている。ミッションケ−ス2の後部にはPTO軸3を突出させてロ−タリ耕耘爪等の作業装置を連結する構成としている。
【0009】
クラッチハウジング1及びミッションケ−ス2内の走行伝動装置は、エンジンからの回転動力が主クラッチ4を介して回転駆動される出力軸(内軸)5aからギヤG1,G2、軸J1、ギヤG3,G4のギヤ伝動機構を経て軸J2へ伝動し、更に、複数段の変速ギヤ6によって切替えられる主変速装置7及び複数段の変速ギヤ8によって切替える副変速装置9を伝動し、この副変速装置9からドライブピニオン10のドライブピニオン軸11を介してリヤデフを伝動し、適宜の伝動機構を経て後車輪を駆動する構成としている。
【0010】
前記主クラッチ4からは、後車輪への走行伝動経路とは別のPTO伝動装置12に分岐してPTO軸3を駆動する構成としている。このPTO伝動装置12の伝動経路中には多板形態のPTOクラッチ13と、PTO軸を複数段に変速するPTO変速装置14と、PTO軸を正転と逆転とに切替える正逆転切替装置15を備えている。即ち、前記PTO伝動装置12は、出力軸(外軸)5bからギヤG5,G6,G7を経て軸(外軸)J3へ伝動し、更に、PTO変速装置14の変速軸16、17をそれぞれの変速ギヤ16a,16b,16c,16d及び17a,17b,17c,17dを介して伝動し、そして、変速軸17からギヤG8,G9を経てPTO伝動軸18を回転駆動するよう連動構成している。
【0011】
PTO変速装置14は、変速ギヤ16aと17aが噛み合って前進(正転)第1速とし、変速ギヤ16bと17bが噛み合って前進第2速とし、また、変速ギヤ16cと17cが噛み合って前進第3速とし、更に、変速ギヤ16dと17dが噛み合って前進第4速となるように構成している。
【0012】
正逆転切替装置15は、逆転ギヤ19を逆転ギヤ軸19a方向にシフトして前記変速ギヤ16bに噛合させると、変速軸16の回転が逆転ギヤ19を介して変速ギヤ17bに伝わるようになっており、これによって、変速軸17が逆回転し、PTO軸3は正転方向から逆転方向に切替えられることになる。
【0013】
なお、前記変速ギヤ16a,16cと変速ギヤ16b,16d及び前記逆転ギヤ19は、シフタ−20、21、22によって軸方向にスライド操作する構成としている。
操作レバ−23は、左右方向と前後方向の操作により、PTO軸の多段変速ができ、PTO軸の正転・逆転の切替変更ができる構成としている。操作レバ−23のレバ−軸24が、左右横方向に架設された支持筒25に対して軸方向にスライド自在で、かつ、軸芯回りに回動自在に軸受保持されている。レバ−軸24の操作レバ−23側とは反対側端部にレバ−ア−ム26を固着して設け、このレバ−ア−ム23と支持筒25との間、及び、支持筒25と操作レバ−との間には中立戻しスプリング27を介装し、該スプリング27の周囲はブ−ツ28によって被覆している。操作レバ−23側に設けられたレバ−ガイド29には、操作後のレバ−位置を係止する1速位置係止溝F1、2速位置係止溝F2、3速位置係止溝F3、4速位置係止溝F4、及び逆転位置係止溝Rが設けられている。
【0014】
また、前記レバ−ア−ム26の左右対応部には、該レバ−ア−ム26がそれぞれ内方に向けて突設したピン軸30a又は30bに係止して前後方向に揺動操作する変速用操作ア−ム31と正逆転用切替ア−ム32を、中間横軸33回りに回動自在に軸架させて設けている。前記変速用操作ア−ム31は中間横軸33に対して軸方向にスライドできる構成としている。変速用操作軸34は、一端側を揺動ア−ム35を介して変速用操作ア−ム31に連動連結し、該軸34の他端側にはこれと一体的に回動するシフトア−ム36を固着している。また、この変速用操作軸34は軸方向にもスライドできる構成としてあり、このスライドによってシフトア−ム36が、シフタ−20を有し前後方向に往復動可能な1・3速ステ−37の係止体38に係合したり、シフタ−21を有する2・4速ステ−39の係止体40に係合したりするよう連動構成している。正逆転用切替操作軸41は、連動リンク42を介して前記正逆転用切替ア−ム32に連動連結して前後方向に往復回動する構成であり、そして、この切替操作軸41にはシフトア−ム43を設けると共に、シフタ−22を有し前後に往復動可能なR速(逆転)ステ−44の係止体45に係合させている。
【0015】
なお、46は支持筒25の支持部材、47は中間横軸33の支持ステ−、48は中立以外のロック用スリ−ブを示す。
操作レバ−23を中立位置から右側方向に押して前方に回動操作すると、例えば、操作レバ−23をレバ−ガイド29の1速位置係止溝F1まで操作して係止すると、レバ−ア−ム26がピン軸30aに係合して変速用操作ア−ム31を軸33回りに回動させ、変速用操作軸34が右回りに回動し、係止体38に係合状態のシフトア−ム36が同方向に回動して1・3速ステ−37を1速方向に移動させ、シフタ−20を介して変速ギヤ17aを変速ギヤ16aに噛み合せる。
【0016】
また、操作レバ−23を上記状態から更に右側方向に押して後方へ回動操作すると、例えば、操作レバ−23をレバ−ガイド29の4速位置係止溝F4まで操作して係止すると、レバ−ア−ム26がピン軸30aに係合したままて変速用操作ア−ム31を軸方向右側に押動し、変速用操作軸34も同方向にスライド移動し、シフトア−ム36が係止体40に係合する。そして、操作レバ−の後方への回動操作によって変速用操作ア−ム31が軸33回りに回動し、変速用操作軸34が左回りに回動し、シフトア−ム36が同方向に回動して2・4速ステ−39を4速方向に移動させ、シフタ−21を介して変速ギヤ17dを変速ギヤ16dに噛み合せる。
【0017】
次に、操作レバ−23を中立位置から左側方向に引っ張て前方に回動操作し、例えば、レバ−ガイド29の逆転位置係止溝Rまで操作して係止すると、レバ−ア−ム26がピン軸30bに係合して正逆転用切替ア−ム32を軸33回りに回動させ、正逆転用切替操作軸41が連動リンク42を介して右回りに回動し、係止体45に係合状態のシフトア−ム43が同方向に回動してR速ステ−44をR速方向に移動させ、シフタ−22を介して逆転ギヤ19をシフトし変速ギヤ16bに噛み合せる。
【0018】
2・4速変速ギヤを変速する際は、逆転ギヤの移動を阻止すべく固定保持する必要があり、また、逆転ギヤを切替変更する場合には2・4速変速ギヤを固定保持して2重噛みを防止する必要がある。本件実施例では、図7、図8に示すように、2・4速ステ−39に規制溝39a,39b,39cを、R速ステ−44には規制溝44a,44bをそれぞれ設けてあると共に、該2・4速ステ−39とR速ステ−44との間には、各規制溝39a…と各規制溝44a…側に向けて張圧保持する規制保持具50を設けて対処する構成としている。規制保持具50は、張圧バネ51とバネ保持具(バネ保持ホ−ルド)52とボ−ル53,53とからなり、一方側のステ−39が移動すると、対応する側のステ−44を規制保持具50により押し付けて固定保持することになる。
【0019】
なお、本件実施例における規制溝は、いづれのステ−39,44にあっても既存のチェンジ溝を利用した形態としてあり、規制溝39bを中立位置とすれば、規制溝39aが2速位置、規制溝39cが4速位置となる。また、規制溝44bが中立位置で、規制溝44aがR速(逆転)位置となり、既存のチェンジ溝を共用できることによって構成が簡単となる。
【0020】
また、本実施例においては、図9に示すように、従来構造(イ)に対し、(ロ)及び(ハ)に示すような構成にすることもできる。図9(ロ)に示す構成は、1・3速ステ−37と2・4速ステ−39との間に規制保持具50を設けた構成であり、図9(ハ)に示す構成は、1・3速ステ−37と2・4速ステ−39との間及び2・4速ステ−39とR速ステ−44との間にそれぞれ規制保持具50,50を設けた構成である。
【0021】
また、前記図2に示す実施例においては、ドライブピニオン軸11の長さがリングギヤ54の外径を越えるような時でも、後方よりピニオン軸の組立てを可能にするため、後部ミッションケ−ス2bの後壁部55にはPTO軸3を取り付けるためのPTO軸取付穴56を前記ピニオン軸11とほぼ対向する部位に設け、そして、その取付穴56よりピニオン軸11を挿入して組み込むように構成している。この実施例では取付穴56とPTO軸3がピニオン軸11と同一軸芯線上に位置するよう設定して組立ての容易化を図るようにしている。
【0022】
なお、前記ピニオン軸11は、前部ミッションケ−ス2aの後壁部57に軸受するが、現状では、図2に示すように、後壁部57の軸受部58とロ−ラベアリング59との間に軸受メタル60を介在させて、ボルト61により組み付ける構成としている。本件実施例では、図10に示すように、ケ−ス2aの後壁部57で軸受メタルを兼用するように軸受部58を形成し、ピニオン軸11をロ−ラベアリング59を介して直接支持するように構成したものである。これによって、部品点数の削減とコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】走行伝動装置の切断側面図
【図2】同上要部の切断側面図
【図3】同上要部の切断平面図
【図4】PTO駆動操作装置の斜視図
【図5】同上右側面図
【図6】同上正面図
【図7】同上要部の正面図
【図8】同上要部の平面図
【図9】別実施例要部の展開平面図
【図10】別実施例要部の側面図
【符号の説明】
1 クッチハウジング 2 ミッションケ−ス
3 PTO軸 7 主変速装置
9 副変速装置 10 ドライブピニオン
11 ドライブピニオン軸 12 PTO伝動装置
13 PTOクラッチ 14 PTO変速装置
15 正逆転切替装置 16 変速軸
16a〜16d 変速ギヤ
17 変速軸 17a〜17d 変速ギヤ
18 PTO伝動軸 17 前輪駆動用伝動軸
18 後輪駆動用伝動軸 19 逆転ギヤ
23 操作レバ− 24 レバ−軸
25 支持筒 26 レバ−ア−ム
27 中立戻しスプリング 29 レバ−ガイド
30 ピン軸 31 変速用操作ア−ム
32 正逆転用切替ア−ム 33 中間横軸
34 変速用操作軸 35 揺動ア−ム
36 シフトア−ム 37 1・3速ステ−
38 係止体 39 2・4速ステ−
40 係止体 41 正逆転用切替操作軸
42 連動リンク 43 シフトア−ム
44 R速ステ− 45 係止体
Claims (1)
- PTO軸を正転伝動位置で数段にわたって変速操作することのできる操作レバ−であって、該操作レバ−によりPTO軸の正逆転切替装置を正転伝動位置と逆転伝動位置とに切替変更できる構成としてあることを特徴とするトラクタのPTO駆動操作装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002284441A JP2004114962A (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | トラクタのpto駆動操作装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002284441A JP2004114962A (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | トラクタのpto駆動操作装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004114962A true JP2004114962A (ja) | 2004-04-15 |
Family
ID=32278003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002284441A Pending JP2004114962A (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | トラクタのpto駆動操作装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004114962A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101239064B1 (ko) * | 2011-08-16 | 2013-03-05 | 주식회사 아세아텍 | 농기계용 피티오 변속장치 |
-
2002
- 2002-09-27 JP JP2002284441A patent/JP2004114962A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101239064B1 (ko) * | 2011-08-16 | 2013-03-05 | 주식회사 아세아텍 | 농기계용 피티오 변속장치 |
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