JP2004112192A - Ipパケットの送受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】IPネットワークを通じて映像音声信号を送受信するIPパケットの送受信装置において、ネットワークインターフェイスとCPUが使用するメモリならびにバスの利用率が装置自体の性能限界を決めてしまうこと。
【解決手段】混雑するメモリの入出力ポートおよびバス102を流れるデータを複数の入出力ポートを持つメモリ(例えばデュアルポートメモリ104)、あるいはFIFOメモリによって分割する。それとともに、CPU101においては、映像音声信号を運ぶIPパケットと他のIPパケットとを区別して取り扱う。さらにIPパケットの分解・生成をCPU101ではなくエンコーダあるいはデコーダ107によって行うことでCPU101の処理負荷を低減する。
【選択図】 図1
【解決手段】混雑するメモリの入出力ポートおよびバス102を流れるデータを複数の入出力ポートを持つメモリ(例えばデュアルポートメモリ104)、あるいはFIFOメモリによって分割する。それとともに、CPU101においては、映像音声信号を運ぶIPパケットと他のIPパケットとを区別して取り扱う。さらにIPパケットの分解・生成をCPU101ではなくエンコーダあるいはデコーダ107によって行うことでCPU101の処理負荷を低減する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IPパケットの送受信装置に関し、より特定的には、IP(インターネットプロトコル)ネットワークを通じて映像および音声といった時間的に連続したデータを送受信する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、IPネットワークの普及とともに、IPネットワークを使って音声や映像を伝送する要求が高まっている。IPネットワークはコンピュータのデータ通信とともに発展してきたため、そこで用いられる処理はコンピュータ処理と密接不可分なものが多い。このため、IPネットワークで使用される送受信装置は、音声や映像を伝送する従来の装置(例えば、光や電磁波を変調して伝送するものや、ISDNの電話やATMのようにネットワークのクロックに同期して伝送するもの)とは異なりコンピュータ的な構成を基本とすることが多い。
【0003】
図6は、そのようなIPネットワークで使用される送受信装置の構成を示すブロック図である。図6において、501はCPUであり、バス502を経由して他の構成要素と結合されている。503はネットワークインターフェイスであり、ネットワークから来るIPパケットを受信したり、ネットワークへIPパケットを送信する。504はROMであり、CPU501が実行すべきプログラムを格納している。505はRAMであり、CPU501がプログラムを実行する際にデータを一時的に記憶し、またネットワークインターフェイス503が受信したIPパケットを記憶し、またネットワークインターフェイス503を通じて送信されるIPパケットが記憶される。
【0004】
506は映像音声用インターフェイスであって、RAM505上に記憶された映像データや音声データの読み出しを行う。映像音声用インターフェイス506にはデコーダエンコーダ507が接続されており、このデコーダエンコーダ507は、映像音声用インターフェイス506から出力された信号を映像信号や音声信号に変換(復号)し、また映像信号や音声信号を、映像音声用インターフェイス506に入力可能な信号に変換(符号化)する。
【0005】
以下、このように構成された従来の送受信装置におけるIPパケットの受信動作および送信動作についてそれぞれ説明する。
【0006】
従来の送受信装置では、次のようにIPパケットの受信処理が行われる。まずCPU501は、IPパケットを受信したときにそのIPパケットをRAM505上の特定のアドレスに転送するようにネットワークインターフェイス503に対して設定を行う。この状態でIPパケットが送受信装置に到着すると、ネットワークインターフェイス503は、受信したIPパケットをRAM505上の指定されたアドレスに書き込み、書き込みが完了した旨をCPU501に通知する。
【0007】
CPU501は、この通知を受けて、IPパケットに付加されたヘッダ情報やトレイラ情報を除去し、IPパケットからペイロードを復元する。このとき、本来ひとまとまりであった映像音声データが複数のIPパケットに分割されて送られてきた場合にはそれらを結合する。ペイロードの復元が完了すると、CPU501は、復元したペイロードが格納されているRAM505上のアドレスを映像音声用インターフェイス506に通知する。
【0008】
映像音声用インターフェイス506は、このアドレス情報をもとにRAM505からペイロードを読み出し、これをデコーダエンコーダ507へ送る。デコーダエンコーダ507は、ペイロードから映像信号と音声信号を取り出す。同時に映像音声用インターフェイス506は、ペイロードの読み出しが完了したことをCPU501に通知し、新たなIPパケットの受信の準備に入ることを促す。
【0009】
上述のプロセスを繰り返すことによって、従来の送受信装置は、ネットワークから到来するIPパケットを受信し、映像信号と音声信号を復元する。
【0010】
従来の送受信装置では、次のようにIPパケットの送信処理が行われる。まずCPU501は、映像音声信号をRAM505上の特定のアドレスに転送するように映像音声用インターフェイス506に対して設定を行う。デコーダエンコーダ507によって映像信号と音声信号が映像音声用インターフェイス506に入力可能な信号に変換されると、映像音声用インターフェイス506は、デコーダエンコーダ507からの映像音声データをRAM505上の予め指定されたアドレスに書き込み、書き込みが完了した旨をCPU501に通知する。
【0011】
CPU501は、この通知を受けて、RAM505上に記録された映像音声データをIPパケットに変換する。そしてCPU501は、RAM505上に格納されているIPパケットをネットワークに向かって送信するようにネットワークインターフェイス503に対して指示を出す。IPパケットの送信が完了すると、ネットワークインターフェイス503はその旨をCPU501に通知する。CPU501は、引き続き、映像音声用インターフェイス506からの次の映像音声データの書き込み完了の通知を待つ。
【0012】
上述のプロセスを繰り返すことによって、従来の送受信装置は、映像信号と音声信号を運ぶIPパケットをネットワークに送信する。
【0013】
【特許文献1】
特開平07−284077号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら図6に示す従来の送受信装置の構成では、RAM505およびバス502の入出力の混雑がボトルネックとなり、これによりIPパケットの処理性能の上限が決定されてしまう。よって従来の構成でより高ビットレートの信号を取り扱うためには、バス502のバス幅を広げたりRAM505の応答速度を高めたりなどの対応が必要である。
【0015】
しかしながらこれらの対応は図6に示す構成のもっとも基本的なファクタを変更することになるので、場合によってはCPU501やネットワークインターフェイス503をより広いバス幅や速い応答速度に対応したものへと変更する必要がある。その結果、製造コストを上昇させたり消費電力を増加させる原因となる。特にコストについては、伝送レート換算でMPEG−2規格による標準画質の映像音声信号を1本扱う程度の能力しか必要とされないのであれば、図6に示す構成であっても比較的安価なCPUを中心とした構成とすることが可能である。しかしながら、より高品位の映像信号を取り扱う場合や標準画質の映像音声信号であっても同時に複数本を取り扱う場合などのように、より高ビットレートの信号を取り扱うためには、能力の向上分を大きく上回るコスト上昇となってしまう。
【0016】
また従来の送受信装置では、IPパケットをネットワークに向けて送信する際にIPパケットの組み立てをCPU501が行うが、このとき、映像音声信号を運ぶIPパケットも他の一般のデータを運ぶIPパケットと同等に扱われるため、CPUの処理負荷が一時的に重くなったときに映像音声信号を運ぶIPパケットの送信に失敗する場合がある。一般のデータを運ぶIPパケットの送信に失敗した場合には、時間は掛かっても再送するなどの方法で復旧することができるが、映像音声信号についてはリアルタイムで伝送されることに意味があるため、一度の送信失敗がデータの欠落に直結してしまう可能性が高い。
【0017】
それゆえに本発明は、IPネットワークを通じて映像および音声といった時間的に連続的なデータを送受信するのに適した、より低廉なIPパケットの送受信装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号等は、本発明の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
本発明のIPパケットの送受信装置は、映像信号および/または音声信号をIPパケットによって送受信するための装置であって、コンピュータプログラムを格納する第1のメモリ手段(103)と、コンピュータプログラムに従って処理を行うCPU手段(101)と、ネットワークからのIPパケットを受信するネットワークインターフェイス手段(105)と、バス(102)を介してCPUに接続される少なくとも1つの入出力ポートを含む、同時に読み書き可能な複数の入出力ポートを持ち、CPU手段の扱うデータおよびネットワークインターフェイス手段によって受信されたデータを一時的に記憶する第2のメモリ手段(104)と、第2のメモリ手段に格納されているデータの中からネットワークインターフェイス手段によって受信されたIPパケットを複数の入出力ポートのうちのバスと接続されていない入出力ポートから読み出し、読み出したIPパケットから映像信号および/または音声信号を運ぶIPパケットを取り出して出力するメモリ読み出し手段(106)と、メモリ読み出し手段から出力されるIPパケットから映像信号および/または音声信号を取り出し、復号するデコーダ手段(107)とを備えることを特徴とする。
【0019】
上記送受信装置によれば、受信されて第2のメモリ手段に格納されたIPパケットのうち、映像信号および/または音声信号を運ぶIPパケットについては、第2のメモリ手段のバスと接続されていない入出力ポートから読み出されるため、バスにおける混雑が大きく緩和される。また、映像信号および/または音声信号を運ぶIPパケットについてはペイロードの取り出しをデコーダ手段が行うため、CPU手段の処理負荷を軽減することができる。したがってCPU手段やバスの構成を変えること無く、より高いビットレートの映像信号および/または音声信号を取り扱うことが可能となる。
【0020】
また本発明の他のIPパケットの送受信装置は、映像信号および/または音声信号をIPパケットによって送受信するための装置であって、コンピュータプログラムを格納する第1のメモリ手段(103)と、コンピュータプログラムに従って処理を行うCPU手段(101)と、ネットワークからのIPパケットを受信するネットワークインターフェイス手段(105)と、CPU手段にバスを介して接続され、CPU手段の扱うデータおよびネットワークインターフェイス手段によって受信されたデータを一時的に記憶する第2のメモリ手段(201)と、第2のメモリ手段に書き込まれるデータのうち、ネットワークインターフェイス手段によって受信されたIPパケットが記憶されるFIFOメモリ手段(202)と、FIFOメモリ手段に記憶されたIPパケットを読み出し、読み出したIPパケットから映像信号および/または音声信号を運ぶIPパケットを取り出して出力するメモリ読み出し手段(204)と、メモリ読み出し手段から出力されるIPパケットから映像信号および/または音声信号を取り出し、復号するデコーダ手段(107)とを備えることを特徴とする。
【0021】
上記送受信装置によれば、第1の発明と同様の効果を得ることができる。また第2のメモリ手段として、図6に示したRAM505のような従来の単一ポートのメモリを用いることができる。
【0022】
また本発明のさらに他のIPパケットの送受信装置は、映像信号および/または音声信号をIPパケットによって送受信するための装置であって、コンピュータプログラムを格納する第1のメモリ手段(103)と、コンピュータプログラムに従って処理を行うCPU手段(101)と、ネットワークからのIPパケットを受信するネットワークインターフェイス手段(105)と、CPU手段にバス(102)を介して接続され、CPU手段の扱うデータおよびネットワークインターフェイス手段によって受信されたデータを一時的に記憶する第2のメモリ手段(201)と、第2のメモリ手段に書き込まれるデータのうち、ネットワークインターフェイス手段によって受信されたIPパケットが記憶されるFIFOメモリ手段(202)と、FIFOメモリ手段に記憶されたIPパケットを読み出すメモリ読み出し手段(204)と、FIFOメモリ手段に入力されようとするIPパケットのヘッダ情報を所定のヘッダパターンと照合し、照合結果に応じてFIFOメモリ手段へのデータの入力を制御するヘッダ照合手段(301)と、メモリ読み出し手段から出力されるIPパケットから映像信号および/または音声信号を取り出し、復号するデコーダ手段(107)とを備えることを特徴とする。
【0023】
上記送受信装置によれば、ヘッダ照合手段を備えることで、FIFOメモリへ書き込まれるIPパケットを特定のヘッダ情報を持つものに実質的に限定することができる。したがって、FIFOメモリ手段は、目的とする映像信号または音声信号を運ぶIPパケットだけを格納するだけでよく、FIFOメモリ手段に必要とされる容量を低減することができる。なお、ヘッダ情報の照合は、ヘッダ情報の全部が所定のパターンと一致しているかどうかを照合することに限らず、ヘッダ情報の一部が所定のパターンと一致しているかどうかを照合するようにしても構わない。
【0024】
また本発明のさらに他のIPパケットの送受信装置は、映像信号および/または音声信号をIPパケットによって送受信するための装置であって、コンピュータプログラムを格納する第1のメモリ手段(406)と、コンピュータプログラムに従って処理を行うCPU手段(405)と、ネットワークに向けてIPパケットを送信するネットワークインターフェイス手段(407)と、バス(404)を介してCPUに接続される少なくとも1つの入出力ポートを含む、同時に読み書き可能な複数の入出力ポートを持ち、CPU手段の扱うデータおよびネットワークインターフェイス手段によって送信されるべきデータを一時的に記憶する第2のメモリ手段(403)と、映像信号および/または音声信号を符号化し、IPパケットに変換するエンコーダ手段(401)と、エンコーダ手段によって生成されたIPパケットを複数の入出力ポートのうちのバスと接続されていない入出力ポートから書き込み、書き込みが完了したことをCPU手段に通知する書き込み完了通知手段(402)とを備え、CPU手段は、書き込み完了通知手段から通知を受けたときに、CPU手段が送信しようとする他のIPパケットに優先して、エンコーダ手段によって生成されて第2のメモリ手段に書き込まれたIPパケットをネットワークインターフェイス手段に送信させることを特徴とする。
【0025】
上記送受信装置によれば、IPパケットの組み立てをエンコーダ手段が行うのでCPUの処理負荷が軽減される。また、ネットワークに送信しようとする他のIPパケットに優先して映像信号および/または音声信号を運ぶIPパケットを送信するので、映像信号および/または音声信号を運ぶIPパケットを確実に送信することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の種々の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態におけるIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。図1において、送受信装置は、CPU101と、バス102と、ROM103と、デュアルポートメモリ104と、ネットワークインターフェイス105と、映像音声用インターフェイス106と、デコーダ107とを備える。
【0027】
CPU101は、一時的にデータを格納するデュアルポートメモリ104やプログラムを格納するROM103などとバス102を介してデータのやりとりを行う。バス102には、ネットワークとのデータのやりとりを担当するネットワークインターフェイス105や映像音声用インターフェイス106も接続されている。
【0028】
ネットワークインターフェイス105は、予めCPU101によって指定されたデュアルポートメモリ104上のアドレス領域にネットワークから受信したIPパケットを書き込んだり、同じく予めCPU101によって指定されたデュアルポートメモリ104上のアドレス領域のデータをIPパケットとしてネットワークに送信したりする。
【0029】
デュアルポートメモリ104には同時にデータの入出力を行うことができる2つの入出力ポートを有し、そのうちの一方はバス102に接続され、他方は映像音声用インターフェイス106に直接接続されている。デコーダ107は、映像音声用インターフェイス106の出力から映像信号と音声信号を取り出す。
【0030】
次に、IPパケット受信時における第1の実施形態の動作について詳細に説明する。
まずCPU101は、ROM103に記憶されたコンピュータプログラムに基づいて、IPパケット受信時にそのIPパケットを書き込むべきデュアルポートメモリ104上のアドレス領域をネットワークインターフェイス105に予め通知する。またCPU101は、映像音声用インターフェイス106に対して、デュアルポートメモリ104のどのアドレス領域がIPパケットの受信用に割り当てられているかを予め通知する。そしてCPU101は、ネットワークインターフェイス105に対してIPパケットの受信処理を行うように指示を出す。
【0031】
この状態でネットワークから送受信装置にIPパケットが到着すると、ネットワークインターフェイス105は、CPU101によって指定されたアドレスに受信したIPパケットを書き込み、IPパケットを受信した旨をCPU101に通知する。
【0032】
CPU101は、デュアルポートメモリ104に書き込まれたIPパケットを検査する。その結果、そのIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットであった場合には、基本的にそのIPパケットに対する処理は行わない。一方、そのIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットではなかった場合(つまり一般的なデータを運ぶIPパケットであった場合)には、そのIPパケットに応じた処理を行う。なお、IPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットであるかどうかを判断する方法としては種々の方法が考えられるが、そのうちの一例としては、映像音声信号を運ぶIPパケットについては送信側でユーザデータヘッダの先頭に特定のパターンを書き込んでおき、受信側でこのパターンの有無を判定することが考えられる。
【0033】
映像音声用インターフェイス106は、デュアルポートメモリ104への書き込み動作を常に監視しており、あるデータが書き込まれたアドレスがCPU101によって予め通知されていたアドレス領域であったとき、そのデータはネットワークインターフェイス105によって受信されたIPパケットであると判断し、デュアルポートメモリ104の、バス102と接続されている側とは反対側の入出力ポートからこのデータ(IPパケット)を読み出す。そして映像音声用インターフェイス106は、読み出したIPパケットを検査し、その結果、そのIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットであった場合には、このIPパケットをデコーダ107に送る。一方、そのIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットでなかった場合(つまり一般的なデータを運ぶIPパケットであった場合)には、デコーダ107に送ることなくこのIPパケットを破棄する。
【0034】
IPパケットは、典型的には図2に示すようにIPヘッダとUDPヘッダとユーザデータヘッダとユーザデータとトレイラ情報とで構成される。IPヘッダには宛先アドレスが含まれている。ユーザデータヘッダにはユーザデータの中身を識別する情報が含まれている。トレイラ情報にはデータの送受信過程やネットワーク上の伝送過程における誤りを検出するための誤り検出符号が含まれている。なお本明細書では、IPヘッダとUDPヘッダとユーザデータヘッダとを合わせたものを「ヘッダ情報」と称する。またユーザデータを「ペイロード」と称し、ユーザデータヘッダに含まれているユーザデータの中身を識別する情報を「ペイロード情報」と称する。映像音声信号を運ぶIPパケットの場合には、「ペイロード」は、伝送すべき映像音声データであり、「ペイロード情報」は、その映像音声データに関する情報(例えば、映像音声信号を複数の映像音声データに分割して伝送する場合、その映像音声データが分割前の映像音声信号のどの部分に当たるものかを示す情報)である。
【0035】
デコーダ107は、IPパケットからヘッダ情報やトレイラ情報を除去してペイロードを取り出す。また、本来ひとまとまりであった映像音声データが複数のIPパケットに分割されて送られて来た場合には、それらのIPパケットから取り出されたペイロード同士を結合する。こうしてペイロードの復元が完了すると、デコーダ107はペイロードを復号して映像信号と音声信号を取り出す。
【0036】
以上のように第1の実施形態によれば、受信されてデュアルポートメモリ104に格納されたIPパケットのうち、映像音声信号を運ぶIPパケットについてはデュアルポートメモリ104の映像音声用インターフェイス106側のポートから読み出されるため、バス102側のポートにおける混雑が大きく緩和される(なお、デュアルポートメモリ104に記憶されたIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットであるかどうかをCPU101が検査する際に、このIPパケットをバス102側のポートを通じて読み出す必要があるが、この検査にはIPパケットの一部だけを読み出せばよいので混雑緩和の効果は十分に得られる。)。また、映像音声信号を運ぶIPパケットについてはペイロードの取り出しをCPU101が行うのではなくデコーダ107が行うため、CPU101の処理負荷が軽減される。したがってCPU101やバス102の構成を変えること無く、より高いビットレートの映像音声信号を取り扱うことが可能となる。
【0037】
(第2の実施形態)
図3は本発明の第2の実施形態に係るIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。図3において、送受信装置は、CPU101と、バス102と、ROM103と、ネットワークインターフェイス105と、デコーダ107と、RAM201と、FIFOメモリ202と、アドレスデコーダ203とを備える。なお図3において、図1と同じ構成要素については同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0038】
RAM201は、図6に示した従来の送受信装置のRAM505と同じく、単一ポートのRAMである。RAM201の入出力ポートにはFIFO(First−In−First−Out)メモリ202の入力ポートが接続されている。アドレスデコーダ203は、RAM201への書き込みアドレスを常に監視しており、RAM201の特定のアドレス領域(受信したIPパケットを記憶するための予め指定された領域)に対してデータの書き込みが行われたときに、そのデータを記憶するようにFIFOメモリ202に指示を出す。したがって、受信したIPパケットは、RAM201に記憶されると同時にFIFOメモリ202にも記憶されることとなる。
【0039】
FIFOメモリ202の出力はメモリ読み出し器204に接続されている。メモリ読み出し器204は、FIFOメモリ202にデータの入力があったことを検出すると、FIFOメモリ202からそのデータを読み出す。そしてメモリ読み出し器204は読み出したデータの内容を検査し、その結果、このデータが映像音声信号を運ぶIPパケットであった場合にはこのデータをデコーダ107に送り、映像音声信号を運ぶIPパケットでなかった場合にはデコーダ107に送ることなくこのデータを破棄する。
【0040】
次に、IPパケット受信時における第2の実施形態の動作について詳細に説明する。
まずCPU101は、ROM103に記憶されたコンピュータプログラムに基づいて、IPパケット受信時にそのIPパケットを書き込むべきRAM201上のアドレス領域をネットワークインターフェイス105に予め通知する。またCPU101は、アドレスデコーダ203に対して、RAM201のどのアドレス領域がIPパケットの受信用に割り当てられているかを予め通知する。そしてCPU101は、ネットワークインターフェイス105に対してIPパケットの受信処理を行うように指示を出す。
【0041】
この状態でネットワークから送受信装置にIPパケットが到着すると、ネットワークインターフェイス105は、CPU101によって指定されたアドレスに受信したIPパケットを書き込み、IPパケットを受信した旨をCPU101に通知する。
【0042】
CPU101は、RAM201に書き込まれたIPパケットを検査する。その結果、そのIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットであった場合には、基本的にそのIPパケットに対する処理は行わない。一方、そのIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットではなかった場合には、そのIPパケットに応じた処理を行う。
【0043】
アドレスデコーダ203は、RAM201への書き込み動作を常に監視しており、あるデータが書き込まれたアドレスがCPU101によって予め通知されていたアドレス領域であったとき、そのデータはネットワークインターフェイス105によって受信されたIPパケットであると判断し、FIFOメモリ202にそのデータを入力するように指示する。
【0044】
メモリ読み出し器204は、FIFOメモリ202へのデータ入力があったことを検出すると、FIFOメモリ202からそのデータを読み出す。そしてメモリ読み出し器204は、読み出したIPパケットを検査し、その結果、そのIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットであった場合には、このIPパケットをデコーダ107に送る。一方、そのIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットでなかった場合には、デコーダ107に送ることなくこのIPパケットを破棄する。
【0045】
以上のように第2の実施形態によれば、受信されてRAM201に格納されたIPパケットのうち、映像音声信号を運ぶIPパケットについてはFIFOメモリ202にも同時に記憶され、そのFIFOメモリ202に記憶されたIPパケットがメモリ読み出し器204によって読み出されて処理されるので、バス102における混雑が大きく緩和される(なお、RAM201に記憶されたIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットであるかどうかをCPU101が検査する際に、このIPパケットをバス102を通じて読み出す必要があるが、この検査にはIPパケットの一部だけを読み出せばよいので混雑緩和の効果は十分に得られる。)また、映像音声信号を運ぶIPパケットについてはペイロードの取り出しをCPU101が行うのではなくデコーダ107が行うため、CPU101の処理負荷が軽減される。したがってCPU101やバス102やRAM201の構成を変えること無く、より高いビットレートの映像音声信号を取り扱うことが可能となる。
【0046】
(第3の実施形態)
図4は本発明の第3の実施形態に係るIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。図4において、送受信装置は、CPU101と、バス102と、ROM103と、ネットワークインターフェイス105と、デコーダ107と、RAM201と、FIFOメモリ202と、アドレスデコーダ203と、ヘッダ照合器301とを備える。なお図4において、図3と同じ構成要素については同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0047】
ヘッダ照合器301は、アドレスデコーダ203からFIFOメモリ202へのデータ入力指示を受けて、FIFOメモリ202へ入力されるデータ(すなわち受信したIPパケット)のヘッダ情報を予め設定されたヘッダ情報と照合する。照合の結果、一致した場合にはそのままFIFOメモリ202へのデータ入力を続行させるが、不一致の場合には、FIFOメモリ202へのデータ入力を中止させると同時に、すでにFIFOメモリ202に入力されてしまったデータを無効化するためにFIFOメモリ202の書き込みポインタを先頭に戻す。
【0048】
メモリ読み出し器204は、FIFOメモリ202に入力されたデータを読み出す。ただし、FIFOメモリ202にデータが入力されたとしても、上述のようにヘッダ照合器301によってそのデータが無効化される場合もあり得るので、メモリ読み出し器204は、ヘッダ照合器301での照合が終わった時点でFIFOメモリ202からデータの読み出しを行うかどうかを判断する。
【0049】
次に、IPパケット受信時における第3の実施形態の動作について詳細に説明する。
まずCPU101は、ROM103に記憶されたコンピュータプログラムに基づいて、IPパケット受信時にそのIPパケットを書き込むべきRAM201上のアドレス領域をネットワークインターフェイス105に予め通知する。またCPU101は、アドレスデコーダ203に対して、RAM201のどのアドレス領域がIPパケットの受信用に割り当てられているかを予め通知する。さらにCPU101は、ヘッダ照合器301に対して、メモリ読み出し器204に入力させようとするIPパケットのヘッダ情報を設定する。IPパケットのヘッダ情報を参照することにより、同じ形状の映像音声信号を運ぶIPパケットであってもそれらを相互に識別することが可能である。そしてCPU101は、ネットワークインターフェイス105に対してIPパケットの受信処理を行うように指示を出す。これ以降の動作は第2の実施形態と同様である。
【0050】
以上のように第3の実施形態によれば、第2の実施形態とは異なり、FIFOメモリ202にデータが入力される段階で目的のIPパケット(つまりデコーダから出力しようとするIPパケット)であるかどうかを検査するので、FIFOメモリ202には実質的に目的のIPパケットだけが入力されることになる。このため、第2の実施形態のようにネットワークインターフェイス105を通じて受信されたIPパケットを全てFIFOメモリ202に入力する構成に比べて、FIFOメモリ202のサイズを小さなものとすることができ、装置のコストを低減することができる。
【0051】
なお、ヘッダ照合器301とFIFOメモリ202とメモリ読み出し器204とデコーダ107とを一組とした構成を並列に複数設けた構成とし、CPU101によって各ヘッダ照合器に異なるヘッダ情報を与えることで、同時に複数チャネルの映像音声信号が伝送されたときにも、各ヘッダ照合器が目的の映像音声信号を識別するので、伝送された複数チャネルの映像音声信号を各デコーダから個別に出力することができる。このような構成によれば、CPU101やバス102やRAM201の構成を、チャネル数の増加に対応して高速なものに変える必要はない。
【0052】
(第4の実施形態)
図5は本発明の第4の実施形態に係るIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。図5において、送受信装置は、エンコーダ401と、メモリ書き込み器402と、デュアルポートメモリ403と、バス404と、CPU405と、ROM406と、ネットワークインターフェイス407とを備える。
【0053】
エンコーダ401は、入力される映像信号および音声信号を符号化してからIPパケットの形に変換する。このとき、一般にIPパケットの最大サイズは1500バイトに制限されているため、エンコーダ401はこのIPパケットの最大長を考慮して長い映像音声信号を適宜分割する。分割後の映像音声データのサイズは任意であるが、あまり小さく分割しすぎるとIPパケットを取り扱うたびに発生するオーバヘッドが増加してしまうので、最大長に近いサイズに分割する方が効率がよい。しかし、ネットワークにおける伝送過程でIPパケットが失われたり、他のIPパケットとの干渉によってIPパケットの到着時刻にばらつきが生じたりする場合は、データのサイズが大きい程それらの影響を受けやすくなる。したがって、一つのIPパケットによって運ぶ映像音声情報のサイズはネットワークの品質に応じて決定するのがよい。
【0054】
エンコーダ401は、こうして分割した映像音声信号に対して図2に示したようなヘッダ情報やトレイラ情報を結合してIPパケットを生成する。
【0055】
メモリ書き込み器402は、エンコーダ401によって生成されたIPパケットをデュアルポートメモリ403に書き込む。そしてメモリ書き込み器402は、デュアルポートメモリ403へのIPパケットの書き込みが完了した旨をバス404を介してCPU405に通知する。
【0056】
CPU405は、プログラムを格納するROM406や、一時的にデータを格納するデュアルポートメモリ403などと、バス404を介してデータのやりとりを行う。バス404には、これらの他にも、ネットワークとのデータのやりとりを担当するネットワークインターフェイス407が接続されている。
【0057】
次に、IPパケットの送信時における第4の実施形態の動作について詳細に説明する。
まずCPU405は、ROM406に記憶されたコンピュータプログラムに基づいて、IPパケット送信時にそのIPパケットを一時的に書き込むべきデュアルポートメモリ403上のアドレス領域をメモリ書き込み器402に予め通知する。
【0058】
この状態で例えば外部から送受信装置に映像音声信号が入力されると、エンコーダ401はそれに基づいてIPパケットを生成する。そしてメモリ書き込み器402は、エンコーダ401によって生成されたIPパケットを、デュアルポートメモリ403上のCPU405によって指示されたアドレスに書き込み、書き込みが完了すると、IPパケットの書き込みが完了した旨とそのIPパケットが格納されているアドレスとをCPU405に通知する。
【0059】
CPU405は、メモリ書き込み器402から上記の通知を受けると、他に送信すべきIPパケットを用意していたとしてもそれに優先して、メモリ書き込み器402から通知されたアドレスに格納されているIPパケットをネットワークに送信するようにネットワークインターフェイス407に指示する。ネットワークインターフェイス407は、CPU405からの指示に従ってIPパケットをネットワークに送信する。
【0060】
以上のように第4の実施形態によれば、送信前に一時的にデュアルポートメモリ403に格納されるIPパケットのうち、映像音声信号を運ぶIPパケットについてはデュアルポートメモリ403のメモリ書き込み器402側のポートから書き込まれるため、バス404側のポートにおける混雑が大きく緩和される。また、映像音声信号を運ぶIPパケットについてはその組み立てをCPU405で行うのではなくエンコーダ401が行うため、CPU405の処理負荷が軽減される。したがってCPU405やバス404の構成を変えること無く、より高いビットレートの映像音声信号を取り扱うことが可能となる。
【0061】
さらに本実施形態によれば、他のIPパケット(つまり一般的なデータを運ぶIPパケット)に優先して映像音声信号を運ぶIPパケットが送信されるので、映像音声信号を運ぶIPパケットが他のIPパケットの送信完了まで待たされることなくネットワーク上に送信される。よって、映像音声信号を運ぶIPパケットが送受信装置内に滞留してしまうことを防ぐことができ、リアルタイムで伝送することが要求される映像音声信号を遅延なく確実に伝送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】IPパケットの構成を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係るIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第4の実施形態に係るIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図6】従来のIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
101 CPU
102 バス
103 ROM
104 デュアルポートメモリ
105 ネットワークインターフェイス
106 映像音声用インターフェイス
107 デコーダ
201 RAM
202 FIFOメモリ
203 アドレスデコーダ
204 メモリ読み出し器
301 ヘッダ照合器
401 エンコーダ
402 メモリ書き込み器
403 デュアルポートメモリ
404 バス
405 CPU
406 ROM
407 ネットワークインターフェイス
【発明の属する技術分野】
本発明は、IPパケットの送受信装置に関し、より特定的には、IP(インターネットプロトコル)ネットワークを通じて映像および音声といった時間的に連続したデータを送受信する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、IPネットワークの普及とともに、IPネットワークを使って音声や映像を伝送する要求が高まっている。IPネットワークはコンピュータのデータ通信とともに発展してきたため、そこで用いられる処理はコンピュータ処理と密接不可分なものが多い。このため、IPネットワークで使用される送受信装置は、音声や映像を伝送する従来の装置(例えば、光や電磁波を変調して伝送するものや、ISDNの電話やATMのようにネットワークのクロックに同期して伝送するもの)とは異なりコンピュータ的な構成を基本とすることが多い。
【0003】
図6は、そのようなIPネットワークで使用される送受信装置の構成を示すブロック図である。図6において、501はCPUであり、バス502を経由して他の構成要素と結合されている。503はネットワークインターフェイスであり、ネットワークから来るIPパケットを受信したり、ネットワークへIPパケットを送信する。504はROMであり、CPU501が実行すべきプログラムを格納している。505はRAMであり、CPU501がプログラムを実行する際にデータを一時的に記憶し、またネットワークインターフェイス503が受信したIPパケットを記憶し、またネットワークインターフェイス503を通じて送信されるIPパケットが記憶される。
【0004】
506は映像音声用インターフェイスであって、RAM505上に記憶された映像データや音声データの読み出しを行う。映像音声用インターフェイス506にはデコーダエンコーダ507が接続されており、このデコーダエンコーダ507は、映像音声用インターフェイス506から出力された信号を映像信号や音声信号に変換(復号)し、また映像信号や音声信号を、映像音声用インターフェイス506に入力可能な信号に変換(符号化)する。
【0005】
以下、このように構成された従来の送受信装置におけるIPパケットの受信動作および送信動作についてそれぞれ説明する。
【0006】
従来の送受信装置では、次のようにIPパケットの受信処理が行われる。まずCPU501は、IPパケットを受信したときにそのIPパケットをRAM505上の特定のアドレスに転送するようにネットワークインターフェイス503に対して設定を行う。この状態でIPパケットが送受信装置に到着すると、ネットワークインターフェイス503は、受信したIPパケットをRAM505上の指定されたアドレスに書き込み、書き込みが完了した旨をCPU501に通知する。
【0007】
CPU501は、この通知を受けて、IPパケットに付加されたヘッダ情報やトレイラ情報を除去し、IPパケットからペイロードを復元する。このとき、本来ひとまとまりであった映像音声データが複数のIPパケットに分割されて送られてきた場合にはそれらを結合する。ペイロードの復元が完了すると、CPU501は、復元したペイロードが格納されているRAM505上のアドレスを映像音声用インターフェイス506に通知する。
【0008】
映像音声用インターフェイス506は、このアドレス情報をもとにRAM505からペイロードを読み出し、これをデコーダエンコーダ507へ送る。デコーダエンコーダ507は、ペイロードから映像信号と音声信号を取り出す。同時に映像音声用インターフェイス506は、ペイロードの読み出しが完了したことをCPU501に通知し、新たなIPパケットの受信の準備に入ることを促す。
【0009】
上述のプロセスを繰り返すことによって、従来の送受信装置は、ネットワークから到来するIPパケットを受信し、映像信号と音声信号を復元する。
【0010】
従来の送受信装置では、次のようにIPパケットの送信処理が行われる。まずCPU501は、映像音声信号をRAM505上の特定のアドレスに転送するように映像音声用インターフェイス506に対して設定を行う。デコーダエンコーダ507によって映像信号と音声信号が映像音声用インターフェイス506に入力可能な信号に変換されると、映像音声用インターフェイス506は、デコーダエンコーダ507からの映像音声データをRAM505上の予め指定されたアドレスに書き込み、書き込みが完了した旨をCPU501に通知する。
【0011】
CPU501は、この通知を受けて、RAM505上に記録された映像音声データをIPパケットに変換する。そしてCPU501は、RAM505上に格納されているIPパケットをネットワークに向かって送信するようにネットワークインターフェイス503に対して指示を出す。IPパケットの送信が完了すると、ネットワークインターフェイス503はその旨をCPU501に通知する。CPU501は、引き続き、映像音声用インターフェイス506からの次の映像音声データの書き込み完了の通知を待つ。
【0012】
上述のプロセスを繰り返すことによって、従来の送受信装置は、映像信号と音声信号を運ぶIPパケットをネットワークに送信する。
【0013】
【特許文献1】
特開平07−284077号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら図6に示す従来の送受信装置の構成では、RAM505およびバス502の入出力の混雑がボトルネックとなり、これによりIPパケットの処理性能の上限が決定されてしまう。よって従来の構成でより高ビットレートの信号を取り扱うためには、バス502のバス幅を広げたりRAM505の応答速度を高めたりなどの対応が必要である。
【0015】
しかしながらこれらの対応は図6に示す構成のもっとも基本的なファクタを変更することになるので、場合によってはCPU501やネットワークインターフェイス503をより広いバス幅や速い応答速度に対応したものへと変更する必要がある。その結果、製造コストを上昇させたり消費電力を増加させる原因となる。特にコストについては、伝送レート換算でMPEG−2規格による標準画質の映像音声信号を1本扱う程度の能力しか必要とされないのであれば、図6に示す構成であっても比較的安価なCPUを中心とした構成とすることが可能である。しかしながら、より高品位の映像信号を取り扱う場合や標準画質の映像音声信号であっても同時に複数本を取り扱う場合などのように、より高ビットレートの信号を取り扱うためには、能力の向上分を大きく上回るコスト上昇となってしまう。
【0016】
また従来の送受信装置では、IPパケットをネットワークに向けて送信する際にIPパケットの組み立てをCPU501が行うが、このとき、映像音声信号を運ぶIPパケットも他の一般のデータを運ぶIPパケットと同等に扱われるため、CPUの処理負荷が一時的に重くなったときに映像音声信号を運ぶIPパケットの送信に失敗する場合がある。一般のデータを運ぶIPパケットの送信に失敗した場合には、時間は掛かっても再送するなどの方法で復旧することができるが、映像音声信号についてはリアルタイムで伝送されることに意味があるため、一度の送信失敗がデータの欠落に直結してしまう可能性が高い。
【0017】
それゆえに本発明は、IPネットワークを通じて映像および音声といった時間的に連続的なデータを送受信するのに適した、より低廉なIPパケットの送受信装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号等は、本発明の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
本発明のIPパケットの送受信装置は、映像信号および/または音声信号をIPパケットによって送受信するための装置であって、コンピュータプログラムを格納する第1のメモリ手段(103)と、コンピュータプログラムに従って処理を行うCPU手段(101)と、ネットワークからのIPパケットを受信するネットワークインターフェイス手段(105)と、バス(102)を介してCPUに接続される少なくとも1つの入出力ポートを含む、同時に読み書き可能な複数の入出力ポートを持ち、CPU手段の扱うデータおよびネットワークインターフェイス手段によって受信されたデータを一時的に記憶する第2のメモリ手段(104)と、第2のメモリ手段に格納されているデータの中からネットワークインターフェイス手段によって受信されたIPパケットを複数の入出力ポートのうちのバスと接続されていない入出力ポートから読み出し、読み出したIPパケットから映像信号および/または音声信号を運ぶIPパケットを取り出して出力するメモリ読み出し手段(106)と、メモリ読み出し手段から出力されるIPパケットから映像信号および/または音声信号を取り出し、復号するデコーダ手段(107)とを備えることを特徴とする。
【0019】
上記送受信装置によれば、受信されて第2のメモリ手段に格納されたIPパケットのうち、映像信号および/または音声信号を運ぶIPパケットについては、第2のメモリ手段のバスと接続されていない入出力ポートから読み出されるため、バスにおける混雑が大きく緩和される。また、映像信号および/または音声信号を運ぶIPパケットについてはペイロードの取り出しをデコーダ手段が行うため、CPU手段の処理負荷を軽減することができる。したがってCPU手段やバスの構成を変えること無く、より高いビットレートの映像信号および/または音声信号を取り扱うことが可能となる。
【0020】
また本発明の他のIPパケットの送受信装置は、映像信号および/または音声信号をIPパケットによって送受信するための装置であって、コンピュータプログラムを格納する第1のメモリ手段(103)と、コンピュータプログラムに従って処理を行うCPU手段(101)と、ネットワークからのIPパケットを受信するネットワークインターフェイス手段(105)と、CPU手段にバスを介して接続され、CPU手段の扱うデータおよびネットワークインターフェイス手段によって受信されたデータを一時的に記憶する第2のメモリ手段(201)と、第2のメモリ手段に書き込まれるデータのうち、ネットワークインターフェイス手段によって受信されたIPパケットが記憶されるFIFOメモリ手段(202)と、FIFOメモリ手段に記憶されたIPパケットを読み出し、読み出したIPパケットから映像信号および/または音声信号を運ぶIPパケットを取り出して出力するメモリ読み出し手段(204)と、メモリ読み出し手段から出力されるIPパケットから映像信号および/または音声信号を取り出し、復号するデコーダ手段(107)とを備えることを特徴とする。
【0021】
上記送受信装置によれば、第1の発明と同様の効果を得ることができる。また第2のメモリ手段として、図6に示したRAM505のような従来の単一ポートのメモリを用いることができる。
【0022】
また本発明のさらに他のIPパケットの送受信装置は、映像信号および/または音声信号をIPパケットによって送受信するための装置であって、コンピュータプログラムを格納する第1のメモリ手段(103)と、コンピュータプログラムに従って処理を行うCPU手段(101)と、ネットワークからのIPパケットを受信するネットワークインターフェイス手段(105)と、CPU手段にバス(102)を介して接続され、CPU手段の扱うデータおよびネットワークインターフェイス手段によって受信されたデータを一時的に記憶する第2のメモリ手段(201)と、第2のメモリ手段に書き込まれるデータのうち、ネットワークインターフェイス手段によって受信されたIPパケットが記憶されるFIFOメモリ手段(202)と、FIFOメモリ手段に記憶されたIPパケットを読み出すメモリ読み出し手段(204)と、FIFOメモリ手段に入力されようとするIPパケットのヘッダ情報を所定のヘッダパターンと照合し、照合結果に応じてFIFOメモリ手段へのデータの入力を制御するヘッダ照合手段(301)と、メモリ読み出し手段から出力されるIPパケットから映像信号および/または音声信号を取り出し、復号するデコーダ手段(107)とを備えることを特徴とする。
【0023】
上記送受信装置によれば、ヘッダ照合手段を備えることで、FIFOメモリへ書き込まれるIPパケットを特定のヘッダ情報を持つものに実質的に限定することができる。したがって、FIFOメモリ手段は、目的とする映像信号または音声信号を運ぶIPパケットだけを格納するだけでよく、FIFOメモリ手段に必要とされる容量を低減することができる。なお、ヘッダ情報の照合は、ヘッダ情報の全部が所定のパターンと一致しているかどうかを照合することに限らず、ヘッダ情報の一部が所定のパターンと一致しているかどうかを照合するようにしても構わない。
【0024】
また本発明のさらに他のIPパケットの送受信装置は、映像信号および/または音声信号をIPパケットによって送受信するための装置であって、コンピュータプログラムを格納する第1のメモリ手段(406)と、コンピュータプログラムに従って処理を行うCPU手段(405)と、ネットワークに向けてIPパケットを送信するネットワークインターフェイス手段(407)と、バス(404)を介してCPUに接続される少なくとも1つの入出力ポートを含む、同時に読み書き可能な複数の入出力ポートを持ち、CPU手段の扱うデータおよびネットワークインターフェイス手段によって送信されるべきデータを一時的に記憶する第2のメモリ手段(403)と、映像信号および/または音声信号を符号化し、IPパケットに変換するエンコーダ手段(401)と、エンコーダ手段によって生成されたIPパケットを複数の入出力ポートのうちのバスと接続されていない入出力ポートから書き込み、書き込みが完了したことをCPU手段に通知する書き込み完了通知手段(402)とを備え、CPU手段は、書き込み完了通知手段から通知を受けたときに、CPU手段が送信しようとする他のIPパケットに優先して、エンコーダ手段によって生成されて第2のメモリ手段に書き込まれたIPパケットをネットワークインターフェイス手段に送信させることを特徴とする。
【0025】
上記送受信装置によれば、IPパケットの組み立てをエンコーダ手段が行うのでCPUの処理負荷が軽減される。また、ネットワークに送信しようとする他のIPパケットに優先して映像信号および/または音声信号を運ぶIPパケットを送信するので、映像信号および/または音声信号を運ぶIPパケットを確実に送信することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の種々の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態におけるIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。図1において、送受信装置は、CPU101と、バス102と、ROM103と、デュアルポートメモリ104と、ネットワークインターフェイス105と、映像音声用インターフェイス106と、デコーダ107とを備える。
【0027】
CPU101は、一時的にデータを格納するデュアルポートメモリ104やプログラムを格納するROM103などとバス102を介してデータのやりとりを行う。バス102には、ネットワークとのデータのやりとりを担当するネットワークインターフェイス105や映像音声用インターフェイス106も接続されている。
【0028】
ネットワークインターフェイス105は、予めCPU101によって指定されたデュアルポートメモリ104上のアドレス領域にネットワークから受信したIPパケットを書き込んだり、同じく予めCPU101によって指定されたデュアルポートメモリ104上のアドレス領域のデータをIPパケットとしてネットワークに送信したりする。
【0029】
デュアルポートメモリ104には同時にデータの入出力を行うことができる2つの入出力ポートを有し、そのうちの一方はバス102に接続され、他方は映像音声用インターフェイス106に直接接続されている。デコーダ107は、映像音声用インターフェイス106の出力から映像信号と音声信号を取り出す。
【0030】
次に、IPパケット受信時における第1の実施形態の動作について詳細に説明する。
まずCPU101は、ROM103に記憶されたコンピュータプログラムに基づいて、IPパケット受信時にそのIPパケットを書き込むべきデュアルポートメモリ104上のアドレス領域をネットワークインターフェイス105に予め通知する。またCPU101は、映像音声用インターフェイス106に対して、デュアルポートメモリ104のどのアドレス領域がIPパケットの受信用に割り当てられているかを予め通知する。そしてCPU101は、ネットワークインターフェイス105に対してIPパケットの受信処理を行うように指示を出す。
【0031】
この状態でネットワークから送受信装置にIPパケットが到着すると、ネットワークインターフェイス105は、CPU101によって指定されたアドレスに受信したIPパケットを書き込み、IPパケットを受信した旨をCPU101に通知する。
【0032】
CPU101は、デュアルポートメモリ104に書き込まれたIPパケットを検査する。その結果、そのIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットであった場合には、基本的にそのIPパケットに対する処理は行わない。一方、そのIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットではなかった場合(つまり一般的なデータを運ぶIPパケットであった場合)には、そのIPパケットに応じた処理を行う。なお、IPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットであるかどうかを判断する方法としては種々の方法が考えられるが、そのうちの一例としては、映像音声信号を運ぶIPパケットについては送信側でユーザデータヘッダの先頭に特定のパターンを書き込んでおき、受信側でこのパターンの有無を判定することが考えられる。
【0033】
映像音声用インターフェイス106は、デュアルポートメモリ104への書き込み動作を常に監視しており、あるデータが書き込まれたアドレスがCPU101によって予め通知されていたアドレス領域であったとき、そのデータはネットワークインターフェイス105によって受信されたIPパケットであると判断し、デュアルポートメモリ104の、バス102と接続されている側とは反対側の入出力ポートからこのデータ(IPパケット)を読み出す。そして映像音声用インターフェイス106は、読み出したIPパケットを検査し、その結果、そのIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットであった場合には、このIPパケットをデコーダ107に送る。一方、そのIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットでなかった場合(つまり一般的なデータを運ぶIPパケットであった場合)には、デコーダ107に送ることなくこのIPパケットを破棄する。
【0034】
IPパケットは、典型的には図2に示すようにIPヘッダとUDPヘッダとユーザデータヘッダとユーザデータとトレイラ情報とで構成される。IPヘッダには宛先アドレスが含まれている。ユーザデータヘッダにはユーザデータの中身を識別する情報が含まれている。トレイラ情報にはデータの送受信過程やネットワーク上の伝送過程における誤りを検出するための誤り検出符号が含まれている。なお本明細書では、IPヘッダとUDPヘッダとユーザデータヘッダとを合わせたものを「ヘッダ情報」と称する。またユーザデータを「ペイロード」と称し、ユーザデータヘッダに含まれているユーザデータの中身を識別する情報を「ペイロード情報」と称する。映像音声信号を運ぶIPパケットの場合には、「ペイロード」は、伝送すべき映像音声データであり、「ペイロード情報」は、その映像音声データに関する情報(例えば、映像音声信号を複数の映像音声データに分割して伝送する場合、その映像音声データが分割前の映像音声信号のどの部分に当たるものかを示す情報)である。
【0035】
デコーダ107は、IPパケットからヘッダ情報やトレイラ情報を除去してペイロードを取り出す。また、本来ひとまとまりであった映像音声データが複数のIPパケットに分割されて送られて来た場合には、それらのIPパケットから取り出されたペイロード同士を結合する。こうしてペイロードの復元が完了すると、デコーダ107はペイロードを復号して映像信号と音声信号を取り出す。
【0036】
以上のように第1の実施形態によれば、受信されてデュアルポートメモリ104に格納されたIPパケットのうち、映像音声信号を運ぶIPパケットについてはデュアルポートメモリ104の映像音声用インターフェイス106側のポートから読み出されるため、バス102側のポートにおける混雑が大きく緩和される(なお、デュアルポートメモリ104に記憶されたIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットであるかどうかをCPU101が検査する際に、このIPパケットをバス102側のポートを通じて読み出す必要があるが、この検査にはIPパケットの一部だけを読み出せばよいので混雑緩和の効果は十分に得られる。)。また、映像音声信号を運ぶIPパケットについてはペイロードの取り出しをCPU101が行うのではなくデコーダ107が行うため、CPU101の処理負荷が軽減される。したがってCPU101やバス102の構成を変えること無く、より高いビットレートの映像音声信号を取り扱うことが可能となる。
【0037】
(第2の実施形態)
図3は本発明の第2の実施形態に係るIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。図3において、送受信装置は、CPU101と、バス102と、ROM103と、ネットワークインターフェイス105と、デコーダ107と、RAM201と、FIFOメモリ202と、アドレスデコーダ203とを備える。なお図3において、図1と同じ構成要素については同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0038】
RAM201は、図6に示した従来の送受信装置のRAM505と同じく、単一ポートのRAMである。RAM201の入出力ポートにはFIFO(First−In−First−Out)メモリ202の入力ポートが接続されている。アドレスデコーダ203は、RAM201への書き込みアドレスを常に監視しており、RAM201の特定のアドレス領域(受信したIPパケットを記憶するための予め指定された領域)に対してデータの書き込みが行われたときに、そのデータを記憶するようにFIFOメモリ202に指示を出す。したがって、受信したIPパケットは、RAM201に記憶されると同時にFIFOメモリ202にも記憶されることとなる。
【0039】
FIFOメモリ202の出力はメモリ読み出し器204に接続されている。メモリ読み出し器204は、FIFOメモリ202にデータの入力があったことを検出すると、FIFOメモリ202からそのデータを読み出す。そしてメモリ読み出し器204は読み出したデータの内容を検査し、その結果、このデータが映像音声信号を運ぶIPパケットであった場合にはこのデータをデコーダ107に送り、映像音声信号を運ぶIPパケットでなかった場合にはデコーダ107に送ることなくこのデータを破棄する。
【0040】
次に、IPパケット受信時における第2の実施形態の動作について詳細に説明する。
まずCPU101は、ROM103に記憶されたコンピュータプログラムに基づいて、IPパケット受信時にそのIPパケットを書き込むべきRAM201上のアドレス領域をネットワークインターフェイス105に予め通知する。またCPU101は、アドレスデコーダ203に対して、RAM201のどのアドレス領域がIPパケットの受信用に割り当てられているかを予め通知する。そしてCPU101は、ネットワークインターフェイス105に対してIPパケットの受信処理を行うように指示を出す。
【0041】
この状態でネットワークから送受信装置にIPパケットが到着すると、ネットワークインターフェイス105は、CPU101によって指定されたアドレスに受信したIPパケットを書き込み、IPパケットを受信した旨をCPU101に通知する。
【0042】
CPU101は、RAM201に書き込まれたIPパケットを検査する。その結果、そのIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットであった場合には、基本的にそのIPパケットに対する処理は行わない。一方、そのIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットではなかった場合には、そのIPパケットに応じた処理を行う。
【0043】
アドレスデコーダ203は、RAM201への書き込み動作を常に監視しており、あるデータが書き込まれたアドレスがCPU101によって予め通知されていたアドレス領域であったとき、そのデータはネットワークインターフェイス105によって受信されたIPパケットであると判断し、FIFOメモリ202にそのデータを入力するように指示する。
【0044】
メモリ読み出し器204は、FIFOメモリ202へのデータ入力があったことを検出すると、FIFOメモリ202からそのデータを読み出す。そしてメモリ読み出し器204は、読み出したIPパケットを検査し、その結果、そのIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットであった場合には、このIPパケットをデコーダ107に送る。一方、そのIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットでなかった場合には、デコーダ107に送ることなくこのIPパケットを破棄する。
【0045】
以上のように第2の実施形態によれば、受信されてRAM201に格納されたIPパケットのうち、映像音声信号を運ぶIPパケットについてはFIFOメモリ202にも同時に記憶され、そのFIFOメモリ202に記憶されたIPパケットがメモリ読み出し器204によって読み出されて処理されるので、バス102における混雑が大きく緩和される(なお、RAM201に記憶されたIPパケットが映像音声信号を運ぶIPパケットであるかどうかをCPU101が検査する際に、このIPパケットをバス102を通じて読み出す必要があるが、この検査にはIPパケットの一部だけを読み出せばよいので混雑緩和の効果は十分に得られる。)また、映像音声信号を運ぶIPパケットについてはペイロードの取り出しをCPU101が行うのではなくデコーダ107が行うため、CPU101の処理負荷が軽減される。したがってCPU101やバス102やRAM201の構成を変えること無く、より高いビットレートの映像音声信号を取り扱うことが可能となる。
【0046】
(第3の実施形態)
図4は本発明の第3の実施形態に係るIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。図4において、送受信装置は、CPU101と、バス102と、ROM103と、ネットワークインターフェイス105と、デコーダ107と、RAM201と、FIFOメモリ202と、アドレスデコーダ203と、ヘッダ照合器301とを備える。なお図4において、図3と同じ構成要素については同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0047】
ヘッダ照合器301は、アドレスデコーダ203からFIFOメモリ202へのデータ入力指示を受けて、FIFOメモリ202へ入力されるデータ(すなわち受信したIPパケット)のヘッダ情報を予め設定されたヘッダ情報と照合する。照合の結果、一致した場合にはそのままFIFOメモリ202へのデータ入力を続行させるが、不一致の場合には、FIFOメモリ202へのデータ入力を中止させると同時に、すでにFIFOメモリ202に入力されてしまったデータを無効化するためにFIFOメモリ202の書き込みポインタを先頭に戻す。
【0048】
メモリ読み出し器204は、FIFOメモリ202に入力されたデータを読み出す。ただし、FIFOメモリ202にデータが入力されたとしても、上述のようにヘッダ照合器301によってそのデータが無効化される場合もあり得るので、メモリ読み出し器204は、ヘッダ照合器301での照合が終わった時点でFIFOメモリ202からデータの読み出しを行うかどうかを判断する。
【0049】
次に、IPパケット受信時における第3の実施形態の動作について詳細に説明する。
まずCPU101は、ROM103に記憶されたコンピュータプログラムに基づいて、IPパケット受信時にそのIPパケットを書き込むべきRAM201上のアドレス領域をネットワークインターフェイス105に予め通知する。またCPU101は、アドレスデコーダ203に対して、RAM201のどのアドレス領域がIPパケットの受信用に割り当てられているかを予め通知する。さらにCPU101は、ヘッダ照合器301に対して、メモリ読み出し器204に入力させようとするIPパケットのヘッダ情報を設定する。IPパケットのヘッダ情報を参照することにより、同じ形状の映像音声信号を運ぶIPパケットであってもそれらを相互に識別することが可能である。そしてCPU101は、ネットワークインターフェイス105に対してIPパケットの受信処理を行うように指示を出す。これ以降の動作は第2の実施形態と同様である。
【0050】
以上のように第3の実施形態によれば、第2の実施形態とは異なり、FIFOメモリ202にデータが入力される段階で目的のIPパケット(つまりデコーダから出力しようとするIPパケット)であるかどうかを検査するので、FIFOメモリ202には実質的に目的のIPパケットだけが入力されることになる。このため、第2の実施形態のようにネットワークインターフェイス105を通じて受信されたIPパケットを全てFIFOメモリ202に入力する構成に比べて、FIFOメモリ202のサイズを小さなものとすることができ、装置のコストを低減することができる。
【0051】
なお、ヘッダ照合器301とFIFOメモリ202とメモリ読み出し器204とデコーダ107とを一組とした構成を並列に複数設けた構成とし、CPU101によって各ヘッダ照合器に異なるヘッダ情報を与えることで、同時に複数チャネルの映像音声信号が伝送されたときにも、各ヘッダ照合器が目的の映像音声信号を識別するので、伝送された複数チャネルの映像音声信号を各デコーダから個別に出力することができる。このような構成によれば、CPU101やバス102やRAM201の構成を、チャネル数の増加に対応して高速なものに変える必要はない。
【0052】
(第4の実施形態)
図5は本発明の第4の実施形態に係るIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。図5において、送受信装置は、エンコーダ401と、メモリ書き込み器402と、デュアルポートメモリ403と、バス404と、CPU405と、ROM406と、ネットワークインターフェイス407とを備える。
【0053】
エンコーダ401は、入力される映像信号および音声信号を符号化してからIPパケットの形に変換する。このとき、一般にIPパケットの最大サイズは1500バイトに制限されているため、エンコーダ401はこのIPパケットの最大長を考慮して長い映像音声信号を適宜分割する。分割後の映像音声データのサイズは任意であるが、あまり小さく分割しすぎるとIPパケットを取り扱うたびに発生するオーバヘッドが増加してしまうので、最大長に近いサイズに分割する方が効率がよい。しかし、ネットワークにおける伝送過程でIPパケットが失われたり、他のIPパケットとの干渉によってIPパケットの到着時刻にばらつきが生じたりする場合は、データのサイズが大きい程それらの影響を受けやすくなる。したがって、一つのIPパケットによって運ぶ映像音声情報のサイズはネットワークの品質に応じて決定するのがよい。
【0054】
エンコーダ401は、こうして分割した映像音声信号に対して図2に示したようなヘッダ情報やトレイラ情報を結合してIPパケットを生成する。
【0055】
メモリ書き込み器402は、エンコーダ401によって生成されたIPパケットをデュアルポートメモリ403に書き込む。そしてメモリ書き込み器402は、デュアルポートメモリ403へのIPパケットの書き込みが完了した旨をバス404を介してCPU405に通知する。
【0056】
CPU405は、プログラムを格納するROM406や、一時的にデータを格納するデュアルポートメモリ403などと、バス404を介してデータのやりとりを行う。バス404には、これらの他にも、ネットワークとのデータのやりとりを担当するネットワークインターフェイス407が接続されている。
【0057】
次に、IPパケットの送信時における第4の実施形態の動作について詳細に説明する。
まずCPU405は、ROM406に記憶されたコンピュータプログラムに基づいて、IPパケット送信時にそのIPパケットを一時的に書き込むべきデュアルポートメモリ403上のアドレス領域をメモリ書き込み器402に予め通知する。
【0058】
この状態で例えば外部から送受信装置に映像音声信号が入力されると、エンコーダ401はそれに基づいてIPパケットを生成する。そしてメモリ書き込み器402は、エンコーダ401によって生成されたIPパケットを、デュアルポートメモリ403上のCPU405によって指示されたアドレスに書き込み、書き込みが完了すると、IPパケットの書き込みが完了した旨とそのIPパケットが格納されているアドレスとをCPU405に通知する。
【0059】
CPU405は、メモリ書き込み器402から上記の通知を受けると、他に送信すべきIPパケットを用意していたとしてもそれに優先して、メモリ書き込み器402から通知されたアドレスに格納されているIPパケットをネットワークに送信するようにネットワークインターフェイス407に指示する。ネットワークインターフェイス407は、CPU405からの指示に従ってIPパケットをネットワークに送信する。
【0060】
以上のように第4の実施形態によれば、送信前に一時的にデュアルポートメモリ403に格納されるIPパケットのうち、映像音声信号を運ぶIPパケットについてはデュアルポートメモリ403のメモリ書き込み器402側のポートから書き込まれるため、バス404側のポートにおける混雑が大きく緩和される。また、映像音声信号を運ぶIPパケットについてはその組み立てをCPU405で行うのではなくエンコーダ401が行うため、CPU405の処理負荷が軽減される。したがってCPU405やバス404の構成を変えること無く、より高いビットレートの映像音声信号を取り扱うことが可能となる。
【0061】
さらに本実施形態によれば、他のIPパケット(つまり一般的なデータを運ぶIPパケット)に優先して映像音声信号を運ぶIPパケットが送信されるので、映像音声信号を運ぶIPパケットが他のIPパケットの送信完了まで待たされることなくネットワーク上に送信される。よって、映像音声信号を運ぶIPパケットが送受信装置内に滞留してしまうことを防ぐことができ、リアルタイムで伝送することが要求される映像音声信号を遅延なく確実に伝送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】IPパケットの構成を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係るIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第4の実施形態に係るIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図6】従来のIPパケットの送受信装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
101 CPU
102 バス
103 ROM
104 デュアルポートメモリ
105 ネットワークインターフェイス
106 映像音声用インターフェイス
107 デコーダ
201 RAM
202 FIFOメモリ
203 アドレスデコーダ
204 メモリ読み出し器
301 ヘッダ照合器
401 エンコーダ
402 メモリ書き込み器
403 デュアルポートメモリ
404 バス
405 CPU
406 ROM
407 ネットワークインターフェイス
Claims (7)
- 映像信号および/または音声信号をIPパケットによって送受信するための装置であって、
コンピュータプログラムを格納する第1のメモリ手段と、
前記コンピュータプログラムに従って処理を行うCPU手段と、
ネットワークからのIPパケットを受信するネットワークインターフェイス手段と、
バスを介して前記CPUに接続される少なくとも1つの入出力ポートを含む、同時に読み書き可能な複数の入出力ポートを持ち、前記CPU手段の扱うデータおよび前記ネットワークインターフェイス手段によって受信されたデータを一時的に記憶する第2のメモリ手段と、
前記第2のメモリ手段に格納されているデータの中から前記ネットワークインターフェイス手段によって受信されたIPパケットを前記複数の入出力ポートのうちのバスと接続されていない入出力ポートから読み出し、読み出したIPパケットから映像信号および/または音声信号を運ぶIPパケットを取り出して出力するメモリ読み出し手段と、
前記メモリ読み出し手段から出力されるIPパケットから映像信号および/または音声信号を取り出し、復号するデコーダ手段とを備えることを特徴とする、IPパケットの送受信装置。 - 映像信号および/または音声信号をIPパケットによって送受信するための装置であって、
コンピュータプログラムを格納する第1のメモリ手段と、
前記コンピュータプログラムに従って処理を行うCPU手段と、
ネットワークからのIPパケットを受信するネットワークインターフェイス手段と、
前記CPU手段にバスを介して接続され、該CPU手段の扱うデータおよび前記ネットワークインターフェイス手段によって受信されたデータを一時的に記憶する第2のメモリ手段と、
前記第2のメモリ手段に書き込まれるデータのうち、前記ネットワークインターフェイス手段によって受信されたIPパケットが記憶されるFIFOメモリ手段と、
前記FIFOメモリ手段に記憶されたIPパケットを読み出し、読み出したIPパケットから映像信号および/または音声信号を運ぶIPパケットを取り出して出力するメモリ読み出し手段と、
前記メモリ読み出し手段から出力されるIPパケットから映像信号および/または音声信号を取り出し、復号するデコーダ手段とを備えることを特徴とする、IPパケットの送受信装置。 - 前記第2のメモリ手段に対するデータの書き込みアドレスに基づいて該第2のメモリ手段に書き込まれるデータが前記ネットワークインターフェイス手段によって受信されたIPパケットであるか否かを判定し、該判定結果に基づいて前記FIFOメモリ手段に対してデータの入力を開始あるいは停止させるアドレスデコーダ手段をさらに備えることを特徴とする、請求項2記載のIPパケットの送受信装置。
- 映像信号および/または音声信号をIPパケットによって送受信するための装置であって、
コンピュータプログラムを格納する第1のメモリ手段と、
前記コンピュータプログラムに従って処理を行うCPU手段と、
ネットワークからのIPパケットを受信するネットワークインターフェイス手段と、
前記CPU手段にバスを介して接続され、該CPU手段の扱うデータおよび前記ネットワークインターフェイス手段によって受信されたデータを一時的に記憶する第2のメモリ手段と、
前記第2のメモリ手段に書き込まれるデータのうち、前記ネットワークインターフェイス手段によって受信されたIPパケットが記憶されるFIFOメモリ手段と、
前記FIFOメモリ手段に記憶されたIPパケットを読み出すメモリ読み出し手段と、
前記FIFOメモリ手段に入力されようとするIPパケットのヘッダ情報を所定のヘッダパターンと照合し、該照合結果に応じて前記FIFOメモリ手段へのデータの入力を制御するヘッダ照合手段と、
前記メモリ読み出し手段から出力されるIPパケットから映像信号および/または音声信号を取り出し、復号するデコーダ手段とを備えることを特徴とする、IPパケットの送受信装置。 - 前記第2のメモリ手段に対するデータの書き込みアドレスに基づいて該第2のメモリ手段に書き込まれるデータが前記ネットワークインターフェイス手段によって受信されたIPパケットであるか否かを判定し、該判定結果に基づいて前記FIFOメモリ手段に対してデータの入力を開始あるいは停止させるアドレスデコーダ手段をさらに備えることを特徴とする、請求項4記載のIPパケットの送受信装置。
- 前記FIFOメモリ手段と前記メモリ読み出し手段と前記ヘッダ照合手段との組み合わせを複数備え、
各前記組み合わせにおいて、前記ヘッダ照合手段は、前記FIFOメモリ手段に入力されようとするIPパケットのヘッダ情報をヘッダ照合手段ごとに個別に設定された所定のヘッダパターンと照合し、該照合結果に応じて前記FIFOメモリ手段へのデータの入力を制御することを特徴とする、請求項4記載のIPパケットの送受信装置。 - 映像信号および/または音声信号をIPパケットによって送受信するための装置であって、
コンピュータプログラムを格納する第1のメモリ手段と、
前記コンピュータプログラムに従って処理を行うCPU手段と、
ネットワークに向けてIPパケットを送信するネットワークインターフェイス手段と、
バスを介して前記CPUに接続される少なくとも1つの入出力ポートを含む、同時に読み書き可能な複数の入出力ポートを持ち、該CPU手段の扱うデータおよび前記ネットワークインターフェイス手段によって送信されるべきデータを一時的に記憶する第2のメモリ手段と、
映像信号および/または音声信号を符号化し、IPパケットに変換するエンコーダ手段と、
前記エンコーダ手段によって生成されたIPパケットを前記複数の入出力ポートのうちのバスと接続されていない入出力ポートから書き込み、書き込みが完了したことを前記CPU手段に通知する書き込み完了通知手段とを備え、
前記CPU手段は、前記書き込み完了通知手段から前記通知を受けたときに、前記CPU手段が送信しようとする他のIPパケットに優先して、前記エンコーダ手段によって生成されて前記第2のメモリ手段に書き込まれたIPパケットを前記ネットワークインターフェイス手段に送信させることを特徴とする、IPパケットの送受信装置。
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JP2002270216A JP2004112192A (ja) | 2002-09-17 | 2002-09-17 | Ipパケットの送受信装置 |
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