JP2004104976A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の電力変換装置は、直流電源1にフィルタリアクトル3を介して接続されたフィルタコンデンサ4と、当該フィルタコンデンサに接続され、直流電力を直交変換して交流負荷を駆動する負荷駆動手段5と、フィルタリアクトルとフィルタコンデンサとのLC共振を抑制するインピーダンス特性を有し、フィルタリアクトルの一部ないしは全体と並列に接続されたインピーダンス素子13とを備えている。インピーダンス素子13に代えて、ダイオード14を用いてもよい。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電車システムにおける電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図14は電車システムにおける一般的な電力変換装置の回路構成を示している。この電力変換装置は、架線の直流電源1から初期充電回路2を通じて直流電力を給電し、フィルタリアクトル3、フィルタコンデンサ4を通じて直交電力変換するインバータ回路5に供給し、このインバータ回路5の変換した交流電力を交流負荷である主電動機6に供給して駆動する構成であり、架線1からの直流は、車輪7を通じてレールへ電流が流れる。8は遮断器である。
【0003】
このレールは、信号設備である軌道回路を形成している。そこで、レールに流れる主電流すなわち帰線電流に高調波電流が含まれる場合に軌道回路を妨害し、信号系が誤動作する恐れがある。
【0004】
このため、従来から、帰線電流には高調波許容値が設定され、信号系を妨害しないようにしている。この帰線電流に対する高調波許容値は、使用される信号周波数帯に応じた設定されるもので、同一システムでも非常に多種の周波数が規定されている。このため、LCフィルタにより、帰線電流高調波を抑制するのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
LCフィルタを強化(共振周波数を低周波に設定)すると、LCの機器が大型化・重量化して好ましくなくない。この高調波と機器体格・重量とはトレードオフの関係にあり、通常、共振周波数は20Hz前後に設定される。しかしながら、25Hz近傍もまた、一つの軌道回路の周波数帯であることから、制御系が各種外乱で擾乱されると、フィルタリアクトルとフィルタコンデンサとのLC共振のために大きな帰線電流高調波が発生する恐れがあった。
【0006】
本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたもので、帰線電流の高調波の中で、他の周波数成分を劣化させることなく、特に、軌道回路周波数帯の1つである25Hz近傍の成分を効果的に抑制できる電力変換装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の電力変換装置は、直流電源にフィルタリアクトルを介して接続されたフィルタコンデンサと、当該フィルタコンデンサに接続され、直流電力を直交変換して交流負荷を駆動する負荷駆動手段と、前記フィルタリアクトルとフィルタコンデンサとの共振を抑制するインピーダンス特性を有し、前記フィルタリアクトルの一部ないしは全体と並列に接続されたインピーダンス素子とを備えたものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の電力変換装置において、前記インピーダンス素子は、前記フィルタリアクトルの中間部に設けた中間端子と、当該フィルタリアクトルの入力側若しくは出力側端子との間に接続されていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は2の電力変換装置において、前記インピーダンス素子は、抵抗であることを特徴とするものである。
【0010】
請求項1〜3の発明の電力変換装置では、フィルタリアクトルの全体又は一部と並列に設けたインピーダンス素子がLC共振を抑制し、安定化させる。このインピーダンス素子には抵抗を用いることができる。
【0011】
請求項4の発明の電力変換装置は、直流電源にフィルタリアクトルを介して接続されたフィルタコンデンサと、当該フィルタコンデンサに接続され、直流電力を直交変換して交流負荷を駆動する負荷駆動手段と、前記フィルタリアクトルの一部ないしは全体と並列に接続されたダイオードとを備えたものである。
【0012】
請求項5の発明は、請求項4の電力変換装置において、前記ダイオードは、前記フィルタリアクトルの中間部に設けた中間端子と、当該フィルタリアクトルの入力側若しくは出力側端子との間に接続されていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項4及び5の発明の電力変換装置では、フィルタリアクトルの全体又は一部と並列に設けたダイオードが直流変動分を半波整流することでLC共振を抑制し、安定化させる。
【0014】
請求項6の発明の電力変換装置は、直流電源より給電され、直流電力を直交変換して交流負荷を駆動する負荷駆動手段と、前記直流電源から負荷駆動手段に流れる直流電流を制御する電流制御手段と、前記直流電源から負荷駆動手段に流れる直流電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段の検出する直流電流の変動を抑制するように前記電流制御手段を調整する電流調整手段とを備えたものである。
【0015】
請求項6の発明の電力変換装置では、直流電源から負荷駆動手段に供給される直流電流を電流検出手段で検出し、電流調整手段が電流制御手段を制御して負荷駆動手段に流れる直流電流の変動を抑制する。
【0016】
請求項7の発明の電力変換装置は、直流電源にフィルタリアクトルを介して接続されたフィルタコンデンサと、当該フィルタコンデンサに接続され、直流電力を直交変換して交流負荷を駆動する負荷駆動手段と、前記負荷駆動手段の直流側に接続され、当該直流を制御する電流制御手段と、前記フィルタリアクトルとフィルタコンデンサとのLC共振に応じて変動する電気量を検出する電気量変動検出手段と、前記電気量変動検出手段の検出する電気量の変動に応じて前記LC共振が安定するように前記電流制御手段を調整する電流調整手段とを備えたものである。
【0017】
請求項7の発明の電力変換装置では、フィルタリアクトルとフィルタコンデンサのLC共振により変動する直流電源からの直流の電気量を電気量変動検出手段によって検出し、電流調整手段が電流制御手段を制御して負荷駆動手段に流れる直流電流の変動を抑制する。
【0018】
請求項8の発明は、請求項6又は7の電力変換装置において、前記電流制御手段は、前記フィルタリアクトルよりも負荷駆動手段寄りの位置に接続されていることを特徴とするものであり、この電流制御手段により負荷駆動手段に流れる直流の電流変動を効果的に抑制する。
【0019】
請求項9の発明は、請求項6又は7の電力変換装置において、前記電流制御手段は、過電圧を抑制するための放電回路であることを特徴とするものであり、電流制御手段として別途に新規な回路を設けずとも、通常、電力変換装置に採用される過電圧の放電回路を利用して直流電流の変動抑制が行える。
【0020】
請求項10の発明は、請求項6又は7の電力変換装置において、前記電流制御手段は、前記交流負荷の回生エネルギーを吸収するためのブレーキチョッパ回路であることを特徴とするものであり、電流制御手段として別途に新規な回路を設けずとも、通常、交流負荷の回生エネルギーを吸収するために採用されるブレーキチョッパ回路を利用して直流電流の変動抑制が行える。
【0021】
請求項11の発明は、請求項6又は7の電力変換装置において、前記負荷駆動手段はVVVFインバータであり、前記電流制御手段として、当該VVVFインバータを兼用させることを特徴とするものであり、電流制御手段として別途に新規な回路を設けずとも、負荷駆動手段としてのVVVFインバータが本来的に備えている直流変動抑制機能を利用して自回路に流れ込む直流の変動を抑制することができる。
【0022】
請求項12の発明は、請求項6又は7の電力変換装置において、前記負荷駆動手段は、交流負荷としての補機を駆動する補機用インバータであり、前記電流制御手段として、当該補機用インバータを兼用させることを特徴とするものであり、電流制御手段として別途に新規な回路を設けずとも、補機用インバータが本来的に備えている直流変動抑制機能を利用して自回路に流れ込む直流の変動を抑制することができる。
【0023】
請求項13の発明は、請求項6又は7の電力変換装置において、前記電流制御手段は、電気エネルギーを蓄積するエネルギー蓄積手段であることを特徴とするものであり、電流制御手段として別途に新規な回路を設けずとも、通常、交流負荷の回生エネルギーを蓄積するために採用されるエネルギー蓄積手段を利用して直流電流の変動抑制が行える。
【0024】
請求項14の発明は、請求項7の電力変換装置において、前記電気量変動検出手段は、フィルタリアクトルとフィルタコンデンサとのLC共振に応じて変動する電気量として当該フィルタコンデンサの電圧を検出することを特徴とするものであり、フィルタリアクトルとフィルタコンデンサのLC共振により変動する直流電源からの直流電圧の変動を電気量変動検出手段によって検出し、電流調整手段が電流制御手段を制御して負荷駆動手段に流れる直流電流の変動を抑制する。
【0025】
請求項15の発明は、請求項7の電力変換装置において、前記電気量変動検出手段は、フィルタリアクトルとフィルタコンデンサとのLC共振に応じて変動する電気量として当該フィルタリアクトルを流れる電流を検出するものであることを特徴とするものであり、フィルタリアクトルとフィルタコンデンサのLC共振により変動する直流電源からの直流電流の変動を電気量変動検出手段によって検出し、電流調整手段が電流制御手段を制御して負荷駆動手段に流れる直流電流の変動を抑制する。
【0026】
請求項16の発明は、請求項15の電力変換装置において、前記電流調整手段は、前記電気量変動検出手段の検出する前記直流電源からフィルタリアクトルへ流れる直流電流の微分値が増加した場合に前記フィルタコンデンサから前記電流制御手段へ電流が流れるように調整する、又は、前記直流電源からフィルタリアクトルへ流れる直流電流の微分値が減少した場合に前記電流制御手段から前記フィルタコンデンサへ電流が流れるように調整するものであることを特徴とするものであり、フィルタリアクトルを流れる直流電流の変動をみて、フィルタコンデンサの直流電圧の変動を抑制するようにこのフィルタコンデンサへの直流電流の出入りの少なくとも一方を調整することにより直流変動を抑制する。
【0027】
請求項17の発明は、請求項6の電力変換装置において、前記電流検出手段は、直流分を検出しないハイパス特性を有するものであることを特徴とするものである。
【0028】
請求項18の発明は、請求項17の電力変換装置において、前記電流検出手段のハイパス特性のカットオフ周波数は、前記LC共振周波数より低く設定したことを特徴とするものである。
【0029】
請求項17及び18の発明の電力変換装置では、電流検出手段により直流電源からの直流に対して、LC共振に起因する直流振動成分を検出し、直流変動を抑制するように電流制御手段を動作させる。
【0030】
請求項19の発明は、請求項7の電力変換装置において、前記電気量変動検出手段は、直流分を検出しないハイパス特性を有するものであることを特徴とするものである。
【0031】
請求項20の発明は、請求項19の電力変換装置において、前記電気量変動検出手段のハイパス特性のカットオフ周波数は、前記LC共振周波数より低く設定したことを特徴とするものである。
【0032】
請求項19及び20の発明の電力変換装置では、電気量変動検出手段により直流電源からの直流に対して、LC共振に起因する直流振動成分を検出し、直流変動を抑制するように電流制御手段を動作させる。
【0033】
請求項21の発明は、請求項14の電力変換装置において、前記電流調整手段は、前記電気量変動検出手段の検出する前記フィルタコンデンサの電圧が上昇したときに当該フィルタコンデンサから前記電流制御手段へと電流が流れるように調整する、又は、前記フィルタコンデンサの電圧の変動分が減少したときに前記電流制御手段から当該フィルタコンデンサへと電流が流れるように調整するものであることを特徴とするものであり、フィルタコンデンサの電圧変動を抑制するようにこのフィルタコンデンサへの直流電流の出入りの少なくとも一方を調整することにより直流変動を抑制する。
【0034】
請求項22の発明は、請求項15の電力変換装置において、前記電流調整手段は、前記電気量変動検出手段の検出する前記直流電源からフィルタリアクトルへ流れる直流電流の微分値が増加した場合に前記フィルタコンデンサから前記電流制御手段へ電流が流れるように調整する、又は、前記直流電源からフィルタリアクトルへ流れる直流電流の微分値が減少した場合に前記電流制御手段から前記フィルタコンデンサへ電流が流れるように調整するものであることを特徴とするものであり、LC共振に起因する直流振動成分を微分値として検出し、直流変動を抑制するように電流制御手段を動作させる。
【0035】
請求項23の発明は、請求項6の電力変換装置において、前記電流検出手段は、直流分を検出しないハイパス特性を有し、かつ、当該ハイパス特性のカットオフ周波数が前記LC共振の共振周波数より高く設定されたものであり、前記電流調整手段は、前記電流検出手段の検出する直流電流が増加した場合に前記フィルタコンデンサから電流制御手段へ電流が流れるように調整する、又は、前記電気量変動検出手段の検出する直流電流が減少した場合に前記電流制御手段からフィルタコンデンサへ電流が流れるように調整するものであることを特徴とするものである。
【0036】
請求項24の発明は、請求項15の電力変換装置において、前記電気量変動検出手段は、直流分を検出しないハイパス特性を有し、かつ、当該ハイパス特性のカットオフ周波数が前記LC共振の共振周波数より高く設定されたものであり、前記電流調整手段は、前記電気量変動検出手段の検出する直流電流が増加した場合に前記フィルタコンデンサから電流制御手段へ電流が流れるように調整する、又は、前記電気量変動検出手段の検出する直流電流が減少した場合に前記電流制御手段からフィルタコンデンサへ電流が流れるように調整するものであることを特徴とするものである。
【0037】
請求項23及び24の発明の電力変換装置では、ハイパス特性を有する電流検出手段あるいは電気量変動検出手段によって直流電流の変動分を検出し、電流調整手段に微分的にフィードバックする。このとき、ハイパス特性のカットオフ周波数をLC共振周波数よりも高く設定することによって同周波数帯での検出位相を進みにし、フィードバックにより直流変動を効果的に抑制する。
【0038】
請求項25の発明は、請求項1〜24の電力変換装置において、本装置がフィルタコンデンサを初期充電するための初期充電回路を備えていないことを特徴とするものであり、LC共振を抑制する動作特性を備えたことから、フィルタコンデンサの初期充電時に発生するLC共振を抑えることができ、従来必要であった初期充電回路を備えなくして回路構成を簡素化する。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1は、本発明の第1の実施の形態の電力変換装置の構成を示している。図1において、1は架線の直流電源、2はこの直流電源から給電を受ける初期充電回路、3はフィルタリアクトル、4はフィルタコンデンサであり、このフィルタコンデンサ4と並列に直交電力変換を行うインバータ回路5が設けてある。このインバータ回路5の交流電力は、主電動機のような交流負荷7を駆動する。なお、図1は電気車の主回路構成を示しているが、インバータ回路5を補機インバータとし、交流負荷6は空調機用ファンや室内灯であってもよい。
【0040】
一般に、フィルタコンデンサ電圧=0である状態から、同システムを起動する場合、フィルタコンデンサ4を充電するための充電回路が不可欠である。そこで通常、図1に示すようにフィルタリアクトル3に抵抗を直列に接続して初期充電回路2を構成し、LC共振を抑制することで、過電圧を抑制するとともに安定な初期充電を行うようにしている。
【0041】
本実施の形態の特徴は、フィルタリアクトル3に対して中間端子11を設け、この中間端子11と出力端子12との間に並列にインピーダンス素子として抵抗13を設けたことを特徴としている。
【0042】
これにより、本実施の形態の電力変換装置では、フィルタリアクトル3とフィルタコンデンサ4とのLC共振を抵抗13によって抑制することができ、安定化できる。
【0043】
なお、上記の実施の形態では、インピーダンス素子としての抵抗13をフィルタリアクトル3の中間部と出力端との間に並列に設けたが、フィルタリアクトル3の全体と並列に設けたり、フィルタリアクトル3の入力端と中間部との間に並列に設ける構成であってもよい。
【0044】
次に、本発明の第2の実施の形態の電力変換装置を、図2を用いて説明する。第2の実施の形態の特徴は、図1に示した第1の実施の形態において使用した抵抗13に代えて、フィルタリアクトル3の中間端子11と出力端子12との間に並列にダイオード14を設けた点にある。ダイオード14の向きは図示したものにするのが相応しい。
【0045】
この第2の実施の形態によっても、フィルタリアクトル3とフィルタコンデンサ4とのLC共振をダイオード14によって抑制することができ、安定化できる。
【0046】
なお、この第2の実施の形態でも、ダイオード14をフィルタリアクトル3の中間部と出力端との間に並列に設けたが、フィルタリアクトル3の全体と並列に設けたり、フィルタリアクトル3の入力端と中間部との間に並列に設ける構成であってもよい。
【0047】
【実施例】
次に、上記第1の実施の形態の回路構成(実施例1)、第2の実施の形態の回路構成(実施例2)のLC共振の抑制特性を、図14に示した従来例の回路構成(比較例)の特性と比較したシミュレーション結果を、図3〜図5を用いて説明する。
【0048】
図3はインバータ回路5に流れる電流から直流電源1の電流までの伝達特性を、比較例と実施例1について示したものである。曲線(1)は比較例、曲線(2)は実施例1の特性を示している。
【0049】
シミュレーション条件は、(1)フィルタリアクトルL=8mH、フィルタコンデンサC=8mF、(2)フィルタリアクトルL=6mH+(並列2mH,0.3Ω)、フィルタコンデンサC=8mFであった。
【0050】
これにより、フィルタリアクトル3に抵抗13を並列した場合、比較例では20Hz付近に顕著に見られる共振が抵抗13により抑制されることが分かった。
【0051】
次に、上記と同様の(1)の比較例、(2)の実施例1、そして(3)フィルタリアクトルL=4mH+(並列4mH,ダイオード)、フィルタコンデンサC=8mFについて、直流電圧(架線電圧)が1V上昇した場合の電圧、電流の振動特性をシミュレーションしたが、その結果は図4、図5に示すものであった。
【0052】
図4、図5において振動のもっとも激しく現れているものが(1)の比較例の場合であり、中間の特性は(2)の実施例1のものであり、最も良好に減衰しているのが(3)の実施例2のものである。このシミュレーション結果から、比較例である従来のLC共振の抑制手段が備えられていないものに対して、フィルタリアクトル3に対して並列に抵抗13を設けたもの、ダイオード14を設けたもの共にLC共振の抑制に効果があることが分かった。そして、特にダイオード14の使用はその効果が顕著であることも分かった。
【0053】
次に、本発明の第3の実施の形態の電力変換装置について、図6を用いて説明する。第3の実施の形態の電力変換装置は、直流電源1となる架線からの直流電力を遮断器8を介して取り込み、フィルタリアクトル3、フィルタコンデンサ4を介して直交電力変換するインバータ回路5に供給する。そしてインバータ回路5は電力変換した交流電力を交流負荷である交流電動機6に供給し、駆動する。
【0054】
本実施の形態の電力変換装置では、フィルタコンデンサ4とインバータ回路5との結線上にフィルタコンデンサ4と並列になるように挿入されていて、このフィルタコンデンサに対して出入りする電流を制御する電流制御部21と、フィルタコンデンサ4の電圧を検出する電圧検出器22と、そしてこの電圧検出器22の検出する電圧の大小に基づき電流制御部21を制御するトルクリプル補償部23とを備えている。
【0055】
なお、図6は電気車の主回路構成を示しているが、インバータ回路5を補機インバータとし、交流負荷6は空調機用ファンや室内灯であってもよい。
【0056】
次に、上記構成の電力変換装置の動作を説明する。LC共振回路において、インバータ回路5からの電流Iinvから電源電流Isまでの伝達特性は、次式である。
【0057】
【数1】
これは、共振系であり、負荷電流Iinvが擾乱されると、LC共振により電源電流Isに多大な電流が流れる。そこで、このLC共振を抑制する必要がある。このためには、フィルタリアクトル3に並列に抵抗Rを接続すればよい。このときの伝達特性は以下の式で表わされる。
【0058】
【数2】
この抵抗Rの作用は、直流が高くなったら電流を大きく流し、直流が低くなったら、電流を小さくする(V=R・Iだから)。つまり、直流電圧に応じて、直流電圧が高くなった場合に電流を流すように電流制御部21を制御すれば、並列抵抗Rと等価となり、LC共振の安定化が図れる。
【0059】
そこで、電流制御部21へ流れる電流Icmpを直流電圧Vdcに応じて、次式のように制御すれば、次式の伝達特性になる。
【0060】
【数3】
この式からも、G1(s)=Kと単なるゲインとすると、並列抵抗Rと等価になることが分かる。
【0061】
特に問題となるのは、LC共振周波数の近傍の成分である。よって、同周波数帯近傍のみが直流電圧に比例するように電流が流れればよい。この点から見れば、純粋な抵抗ではなく、直流を流さないような手段を用いても何ら効果に変わりはない。
【0062】
そこで、トルクリプル補償部23は電圧検出器22の検出するフィルタコンデンサ4の電圧に基づき、直流電圧が高くなれば電流制御部21の流す電流を大きくし、直流電圧が低くなれば電流制御部21の流す電流を小さくする調整を行う。
【0063】
これにより、フィルタコンデンサ4と並列に抵抗Rを設けた場合と同様にLC共振を抑制することができ、安定化させることができる。
【0064】
次に、本発明の第4の実施の形態の電力変換装置について、図7を用いて説明する。第4の実施の形態の特徴は、図6の第3の実施の形態における電流制御部21として過電圧抑制回路(OVTR回路)21Aを利用し、また、トルクリプル補償部23を、直流カット部231、ゲイン設定部232及びゲート演算部233によって構成した点にある。このOVTR回路21Aは通常、フィルタコンデンサ電圧が過電圧となった場合に、フィルタコンデンサ4の電荷を放電するために用いられる回路である。
【0065】
この実施の形態では、トルクリプル補償部内の直流カット部231が、電圧検出器22の検出するフィルタコンデンサ電圧の直流分をカットし、25Hz成分を取り出す。これに対してゲイン設定部232がゲインKを掛け通流率として出力し、ゲート演算部233が与えられる通流率となるようなゲート信号を生成し、OVTR回路21Aをゲート制御する。
【0066】
こうして、トルクリプル補償部23が、直流回路に流れる25Hz成分の大きさに応じてOVTR回路21Aのスイッチング素子のゲートをON/OFF制御することで25Hz成分の電流をOVTR回路に流すようにし、LC共振により発生する25Hz成分を抑制することができる。
【0067】
次に、本発明の第5の実施の形態の電力変換装置について、図8を用いて説明する。第5の実施の形態の特徴は、図7に示した第4の実施の形態に対して、電圧検出器22とトルクリプル補償部23内の直流カット部231とを直流変動分検出器221によって置き換え、この直流変動分検出器221の出力を第4の実施の形態と同様のゲイン設定器232に出力するようにした点にある。
【0068】
一般に軌道回路の許容電流は、メイン電流である直流分の1%未満となる。大容量システムにおいては、電流検出器や電圧検出器の検出精度、あるいはそれを取り込むアナログデジタル変換器(AD変換器)の精度、分解能がこの広いダイナミックレンジの中では十分でない。
【0069】
そこで、本実施の形態では、フィルタコンデンサ4に並列に設けた抵抗221Aとコンデンサ221Bとの直列接続回路と、この直列接続回路における抵抗221Aの両端電圧を検出する電圧検出器221Cとで直流変動分検出器221を構成し、電圧検出器221Cが直流電圧を検出する段階でハードとして直流分をカットし、その直流変動分だけを検出するようにしている。
【0070】
この直流変動分検出器221の電圧検出出力はゲイン設定器232に入力し、ゲイン設定部232でゲインKを掛けて通流率として出力し、ゲート演算部233で与えられる通流率となるようなゲート信号を生成し、OVTR回路21Aをゲート制御する。
【0071】
これにより、電圧検出器やAD変換器としても、変動電圧だけを検出できる程度のダイナミックレンジとすればよく、検出精度を高くすることができる。よって、より効果的に帰線電流の高調波を抑制することができるようになる。
【0072】
なお、図7に示した第4の実施の形態、図8に示した第5の実施の形態で用いたOVTR回路21Aと同様な機能を発揮する回路として、ブレーキチョッパ回路を用いることもできる。ブレーキチョッパ回路は本来、主電動機6の回生ブレーキ時の回生エネルギーを消費することが目的の回路であるが、OVTR回路21Aと同様な作用効果が得られる。また、ブレーキチョッパ回路に代えて、回生エネルギーを蓄積する目的で、電気二重層コンデンサ(EDLC)を用いたエネルギー蓄積装置21Bを電流制御部21として利用することもできる。
【0073】
次に、本発明の第6の実施の形態の電力変換装置について、図9を用いて説明する。主回路構成は、図6に示した第3の実施の形態と共通である。そして、本実施の形態の特徴として、電流制御部25と、フィルタコンデンサ4に流れる直流を検出する電流検出器26と、そしてこの電流検出器26の検出する直流の大小に基づき電流制御部25に流れる電流を制御するトルクリプル補償部27とを備えている。
【0074】
LC共振を抑制するため、フィルタリアクトル3に並列に抵抗Rを接続すれば良いことは上述した通りである。
【0075】
フィルタリアクトル3を流れる電流を直接検出した場合、インバータ直流電流Iinvから帰線電流(フィルタリアクトル電流)Isまでの伝達関数は次式である。
【0076】
【数4】
この式から、Gs(2)をK・sとし微分器として作用させると、並列抵抗Rと等価となることが分かる。
【0077】
このとき問題なのは、LC共振周波数成分だけである。よって、電流検出器26で直流を検出する際、直流分をカットして検出しても、共振周波数帯で位相差が小さければその効果に差異はない。
【0078】
帰線電流Isの高調波を抑制するためには、高調波補償のための電流制御部25へと流れる電流Icmpを、帰線電流Isの高調波分と同一にすればよい。トルクリプル補償部27は、電流検出器26の検出する電流に対してこのような制御をし、電流制御部25に流れる電流Icmpを帰線電流Isの高調波分と同一にする制御をする。
【0079】
これにより、次のような効果が得られる。帰線電流でもあるフィルタリアクトル電流Isを直接検出した場合、インバータ直流電流Iinvから帰線電流Isまでの伝達関数は次である。
【0080】
【数5】
そこで、トルクリプル補償部27の制御により電流制御部25に帰線電流高調波を相殺する電流Icmpを流し込む。
【0081】
【数6】
このとき、インバータ電流Iinvから帰線電流Isまでの伝達関数は次となる。
【0082】
【数7】
この数7式と、もともとのシステムの数4式とを比較すると、共振の影響がなくなり、ゲインが低下していることが分かる。つまり、帰線電流Isの高調波低減の効果が得られる。
【0083】
なお、本実施の形態で問題とするのは、LC共振周波数成分だけである。よって、直流を検出する際、直流分をカットして検出しても、共振周波数帯で位相差が小さければ、その効果に差異はない。そのためには、第3の実施の形態に対する第4の実施の形態と同様に、本実施の形態に対しても、図7に示したようにフィルタリアクトル3に流れる電流を検出する電流検出器26の直流検出信号に対して直流成分をカットし、直流変動分に対してゲインを掛け、それに応じて電流制御部21に対応するOVTR回路21Aのゲート制御を行う構成にすることもできる。
【0084】
また、上のOVTR回路に代えてブレーキチョッパ回路を電流制御部21として制御する構成にすることもできる。ブレーキチョッパ回路は本来、主電動機6の回生ブレーキ時の回生エネルギーを消費することが目的の回路であるが、OVTR回路と同様な作用効果が得られる。
【0085】
次に、本発明の第7の実施の形態の電力変換装置を、図10を用いて説明する。第7の実施の形態の特徴は、電動機6の回生エネルギーを蓄積する目的で備えられる電気二重層コンデンサ(EDLC)を用いたエネルギー蓄積装置25Aを電流制御部25として利用することを特徴とする。なお、トルクリプル補償部27は、ゲイン設定器271、電流制御部272、PWM制御部273から構成される。
【0086】
このような回生エネルギーを蓄積する目的で利用するエネルギー蓄積装置25Aの電気二重層コンデンサEDLCに流れ込む電流量を制御することによっても同様の効果を得ることができる。
【0087】
次に、本発明の第8の実施の形態の電力変換装置を、図11を用いて説明する。第8の実施の形態の特徴は、第6の実施の形態における電流制御部25をフィルタリアクトル3よりも電源1寄りに設けた点にある。その他の構成は、図9に示した第6の実施の形態と共通である。
【0088】
この実施の形態のように、電流制御部25をフィルタリアクトル3より電源1側に接続しても、電流抑制効果は得られる。特に、本実施の形態の構成は複数の同一システムの高調波成分を一括して抑制する場合にメリットがある。
【0089】
次に、本発明の第9の実施の形態の電力変換装置について、図12を用いて説明する。上記の各実施の形態で説明した電流制御部21,25として別途に回路を設けたり、主回路保護のために用意される回路を利用したりするのではなく、主回路の電力変換回路を構成するVVVFインバータ5そのものを利用することもできる。このVVVFインバータ5に対するゲート制御回路30は、ベクトル制御部31とPWM制御部32から構成される。
【0090】
本実施の形態では、ギャップ付きCT33によってフィルタリアクトル3に流れる電流、つまり帰線電流Isを検出し、その直流変動分にゲイン設定器34でゲインを掛け、トルク電流指令Iq* と重畳する回路構成にしている。
【0091】
元来、VVVFインバータ5は電動機6のトルクすなわちパワーを所定値に制御するものである。一般に、VVVFインバータ5はベクトル制御によって電動機6のトルク電流を制御し、トルクを制御する。負荷である電動機6に供給される電力は、直流の電圧と電流積で表されるため、直流電力を一定と考えれば、VVVFインバータ5はまさしく直流電流を制御する手段に他ならない。よって、例えばトルク電流制御の指令Iq* に、高調波抑制のための補償電流値Iqcmpを重畳することにより、直流電源1からVVVFインバータ5へと流れる電流を調整し、高調波を抑制することが可能となる。
【0092】
ギャップ付きCT33はハイパス特性を有するもので、直流分をカットする。これは、変動分のみを抽出することで、検出量のダイナミックレンジを狭め、精度の良い検出系を実現するためである。ギャップ付きCT33はハイパス特性であることから、低周波に対しては位相が進み、高周波に対する位相差はない。
【0093】
前述の理由から、フィルタリアクトル電流(帰線電流)Isを微分的にフィードバックすると高調波抑制効果があることから、このハイパス特性をもって微分作用とすることができる。
【0094】
この場合、ギャップ付きCT33のハイパス特性のカットオフ周波数は、問題となる共振周波数帯より高く設定し、同周波数帯での検出位相が進みであることが望ましい。
【0095】
このように電力変換回路を電流制御部として利用すれば、不必要に外部回路を付加することなく、単なる制御プログラムの変更だけで実現が可能となる。よって、機器の重量化、大型化、コストアップを抑制することができる。
【0096】
次に、本発明の第10の実施の形態の電力変換装置について、図13を用いて説明する。第10の実施の形態の特徴は、図12に示した第9の実施の形態に対して、ギャップ付きCT33の検出出力に対して微分器35、ローパスフィルタ36を設け、このローパスフィルタ36の出力をゲイン設定器34に入力する構成にした点にある。その他の構成は、第9の実施の形態と共通である。
【0097】
ギャップ付きCT33のカットオフ周波数が問題となる共振周波数帯よりも低く、同周波数帯の位相が0に近い場合、この実施の形態のように、電流検出信号を微分器35に通すことで実現できる。ただし、微分器35はノイズに弱いため、ローパスフィルタ36と組み合わせて回路を組むことが望ましい。
【0098】
なお、図6〜図13の各図の回路では、初期充電回路2を用いていない。本発明は、帰線電流の高調波、特にLC共振成分を抑制することを実現するものである。一般に、フィルタコンデンサ電圧=0である状態から、同システムを起動する場合、フィルタコンデンサを充電するための充電回路が不可欠である。この充電回路は、図1、図14等に示したようにフィルタリアクトル3に抵抗を直列に接続した構成で、LC共振を抑制することで過電圧を抑制するとともに安定な初期充電を行うものである。ところが、本発明はLC共振抑制効果を奏するものであるので、その特性故に初期充電回路2を省くシステムが構築でき、それによって装置の小型・軽量化、低コスト化が図れる。
【0099】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、フィルタリアクトルの全体又は一部と並列に設けたインピーダンス素子又はダイオードを設けることによってフィルタリアクトルとフィルタコンデンサとのLC共振を抑制し、直流電流を安定化させることができる。
【0100】
また本発明によれば、直流電源から負荷駆動手段に供給される直流電流を電流検出手段で検出し、電流調整手段が電流制御手段を制御することにより、負荷駆動手段に流れる直流電流の変動を抑制することができる。
【0101】
また本発明によれば、フィルタリアクトルとフィルタコンデンサのLC共振により変動する直流電源からの直流の電気量を電気量変動検出手段によって検出し、電流調整手段が電流制御手段を制御して負荷駆動手段に流れる直流電流の変動を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の回路図。
【図2】本発明の第2の実施の形態の回路図。
【図3】上記第2の実施の形態と従来例の電力変換回路に流れる電流から直流電源電流までの伝達特性のボード線図。
【図4】上記第1、第2の実施の形態と従来例のフィルタコンデンサ電圧の変動のシミュレーション結果を示すグラフ。
【図5】上記第1、第2の実施の形態と従来例のフィルタリアクトル電流の変動のシミュレーション結果を示すグラフ。
【図6】本発明の第3の実施の形態の回路図。
【図7】本発明の第4の実施の形態の回路図。
【図8】本発明の第5の実施の形態の回路図。
【図9】本発明の第6の実施の形態の回路図。
【図10】本発明の第7の実施の形態の回路図。
【図11】本発明の第8の実施の形態の回路図。
【図12】本発明の第9の実施の形態の回路図。
【図13】本発明の第10の実施の形態の回路図。
【図14】従来例の回路図。
【符号の説明】
1 直流電源
2 初期充電回路
3 フィルタリアクトル
4 フィルタコンデンサ
5 インバータ回路
6 交流電動機
7 車輪
8 遮断器
11 中間端子
12 出力側端
13 抵抗
14 ダイオード
21 電流制御部
21A OVTR回路(過電圧保護回路)
22 電圧検出器
23 トルクリプル補償部
25 電流制御部
25A エネルギー蓄積装置
26 電流検出器
27 トルクリプル補償部
30 ゲート制御部
31 ベクトル制御部
32 PWM制御部
33 ギャップ付きCT
35 微分器
36 ローパスフィルタ
221 直流変動分検出器
231 直流カット部
232 ゲイン設定器
233 ゲート演算部
271 ゲイン設定器
272 電流制御部
273 PWM制御部
Claims (25)
- 直流電源にフィルタリアクトルを介して接続されたフィルタコンデンサと、
当該フィルタコンデンサに接続され、直流電力を直交変換して交流負荷を駆動する負荷駆動手段と、
前記フィルタリアクトルとフィルタコンデンサとの共振を抑制するインピーダンス特性を有し、前記フィルタリアクトルの一部ないしは全体と並列に接続されたインピーダンス素子とを備えたことを特徴とする電力変換装置。 - 前記インピーダンス素子は、前記フィルタリアクトルの中間部に設けた中間端子と、当該フィルタリアクトルの入力側若しくは出力側端子との間に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
- 前記インピーダンス素子は、抵抗であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電力変換装置。
- 直流電源にフィルタリアクトルを介して接続されたフィルタコンデンサと、
当該フィルタコンデンサに接続され、直流電力を直交変換して交流負荷を駆動する負荷駆動手段と、
前記フィルタリアクトルの一部ないしは全体と並列に接続されたダイオードとを備えたことを特徴とする電力変換装置。 - 前記ダイオードは、前記フィルタリアクトルの中間部に設けた中間端子と、当該フィルタリアクトルの入力側若しくは出力側端子との間に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
- 直流電源より給電され、直流電力を直交変換して交流負荷を駆動する負荷駆動手段と、
前記直流電源から負荷駆動手段に流れる直流電流を制御する電流制御手段と、
前記直流電源から負荷駆動手段に流れる直流電流を検出する電流検出手段と、
前記電流検出手段の検出する直流電流の変動を抑制するように前記電流制御手段を調整する電流調整手段とを備えたことを特徴とする電力変換装置。 - 直流電源にフィルタリアクトルを介して接続されたフィルタコンデンサと、
当該フィルタコンデンサに接続され、直流電力を直交変換して交流負荷を駆動する負荷駆動手段と
前記負荷駆動手段の直流側に接続され、当該直流を制御する電流制御手段と、
前記フィルタリアクトルとフィルタコンデンサとのLC共振に応じて変動する電気量を検出する電気量変動検出手段と、
前記電気量変動検出手段の検出する電気量の変動に応じて前記LC共振が安定するように前記電流制御手段を調整する電流調整手段とを備えたことを特徴とする電力変換装置。 - 前記電流制御手段は、前記フィルタリアクトルよりも負荷駆動手段寄りの位置に接続されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の電力変換装置。
- 前記電流制御手段は、過電圧を抑制するための放電回路であることを特徴とする請求項6又は7に記載の電力変換装置。
- 前記電流制御手段は、前記交流負荷の回生エネルギーを吸収するためのブレーキチョッパ回路であることを特徴とする請求項6又は7に記載の電力変換装置。
- 前記負荷駆動手段はVVVFインバータであり、前記電流制御手段として、当該VVVFインバータを兼用させることを特徴とする請求項6又は7に記載の電力変換装置。
- 前記負荷駆動手段は、交流負荷としての補機を駆動する補機用インバータであり、前記電流制御手段として、当該補機用インバータを兼用させることを特徴とする請求項6又は7に記載の電力変換装置。
- 前記電流制御手段は、電気エネルギーを蓄積するエネルギー蓄積手段であることを特徴とする請求項6又は7に記載の電力変換装置。
- 前記電気量変動検出手段は、フィルタリアクトルとフィルタコンデンサとのLC共振に応じて変動する電気量として当該フィルタコンデンサの電圧を検出することを特徴とする請求項7に記載の電力変換装置。
- 前記電気量変動検出手段は、フィルタリアクトルとフィルタコンデンサとのLC共振に応じて変動する電気量として当該フィルタリアクトルを流れる電流を検出するものであることを特徴とする請求項7に記載の電力変換装置。
- 前記電流調整手段は、前記直流電源からフィルタリアクトルへ流れる電流が増加した場合に前記フィルタコンデンサから電流制御手段へ電流が流れるように調整する、又は、前記直流電源からフィルタリアクトルへ流れる電流が減少した場合に前記電流制御手段からフィルタコンデンサへ電流が流れるように調整するものであることを特徴とする請求項15に記載の電力変換装置。
- 前記電流検出手段は、直流分を検出しないハイパス特性を有するものであることを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。
- 前記電流検出手段のハイパス特性のカットオフ周波数は、前記LC共振周波数より低く設定したことを特徴とする請求項17に記載の電力変換装置。
- 前記電気量変動検出手段は、直流分を検出しないハイパス特性を有するものであることを特徴とする請求項7に記載の電力変換装置。
- 前記電気量変動検出手段のハイパス特性のカットオフ周波数は、前記LC共振周波数より低く設定したことを特徴とする請求項19に記載の電力変換装置。
- 前記電流調整手段は、前記電気量変動検出手段の検出する前記フィルタコンデンサの電圧が上昇したときに当該フィルタコンデンサから前記電流制御手段へと電流が流れるように調整する、又は、前記フィルタコンデンサの電圧の変動分が減少したときに前記電流制御手段から当該フィルタコンデンサへと電流が流れるように調整するものであることを特徴とする請求項14に記載の電力変換装置。
- 前記電流調整手段は、前記電気量変動検出手段の検出する前記直流電源からフィルタリアクトルへ流れる直流電流の微分値が増加した場合に前記フィルタコンデンサから前記電流制御手段へ電流が流れるように調整する、又は、前記直流電源からフィルタリアクトルへ流れる直流電流の微分値が減少した場合に前記電流制御手段から前記フィルタコンデンサへ電流が流れるように調整するものであることを特徴とする請求項15に記載の電力変換装置。
- 前記電流検出手段は、直流分を検出しないハイパス特性を有し、かつ、当該ハイパス特性のカットオフ周波数が前記LC共振の共振周波数より高く設定されたものであり、
前記電流調整手段は、前記電流検出手段の検出する直流電流が増加した場合に前記フィルタコンデンサから電流制御手段へ電流が流れるように調整する、又は、前記電気量変動検出手段の検出する直流電流が減少した場合に前記電流制御手段からフィルタコンデンサへ電流が流れるように調整するものであることを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。 - 前記電気量変動検出手段は、直流分を検出しないハイパス特性を有し、かつ、当該ハイパス特性のカットオフ周波数が前記LC共振の共振周波数より高く設定されたものであり、
前記電流調整手段は、前記電気量変動検出手段の検出する直流電流が増加した場合に前記フィルタコンデンサから電流制御手段へ電流が流れるように調整する、又は、前記電気量変動検出手段の検出する直流電流が減少した場合に前記電流制御手段からフィルタコンデンサへ電流が流れるように調整するものであることを特徴とする請求項15に記載の電力変換装置。 - フィルタコンデンサを初期充電するための初期充電回路を備えていないことを特徴とする請求項1〜24のいずれかに記載の電力変換装置。
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