JP2004095567A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持基板上に設けられた埋め込み絶縁膜と、埋め込み絶縁膜上に設けられた半導体薄膜と、半導体薄膜に形成したMOS型トランジスタを有する半導体装置において、MOS型トランジスタのソース及びドレイン下の前記埋め込み絶縁膜がMOS型トランジスタのソース及びドレイン下以外の領域よりも膜厚を厚くする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はSOI基板上に構成されたMOS型トランジスタの低電圧動作、低消費電力および高駆動能力が要求される半導体装置、特に電圧検出器(Voltage Detector、以後VDと表記)や定電圧レギュレータ(Voltage Regulator、以後VRと表記)やスイッチングレギュレータ(Switching Regulator、以後SWRと表記)などのパワーマネージメント半導体装置やオペアンプ、コンパレータなどのアナログ半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4に従来の半導体装置の模式的断面図を示す。支持基板201上に埋め込み絶縁膜222が形成されており、埋め込み絶縁膜222上に半導体薄膜が形成されているSOI構造基板の前記半導体薄膜にNウェル202及びPウェル208が形成されており、Nウェル202にはP+204、PウェルにはN+203が形成されており、Nウェル202及びPウェル208上にはゲート絶縁膜205が形成され、ゲート絶縁膜205上にゲート電極232が形成されている。NMOS213とPMOS212間にはフィールド絶縁膜206が形成されており、フィールド絶縁膜206によりNMOS213とPMOS212の素子分離がなされている。SOI基板を用いることにより、フィールド絶縁膜206と埋め込み絶縁膜222が接触し、電気的に完全分離できるのでソフトエラーフリー及びラッチアップフリーとなる。
【0003】
また、SOI基板を用いることにより寄生容量が低減するので高速ICを実現することが可能となる。さらに、トランジスタ特性の向上により低消費電力ICをも実現することが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来の構造による半導体装置において、SOI基板を用いて作製したMOS型トランジスタは高速、低消費電力及びソフトエラーフリー、ラッチアップフリーとなるが、支持基板がゲート電極、埋め込み絶縁膜がゲート絶縁膜となるMOS型トランジスタをも作製することになってしまうため、支持基板電位によりMOS型トランジスタの閾値電圧の変化やI−V特性の変化を引き起こすという問題があり、MOS型トランジスタとフィールド絶縁膜との境界付近は半導体薄膜が薄い低閾値領域となっているため特に特性変動が大きいという問題があった。
【0005】
図5に低閾値電圧領域を有するMOS型トランジスタのI−V特性を示す。図5から低閾値電圧領域の寄生トランジスタが立ちあがった後、ゲート電極下のチャネルがオンしていることが分かる。低閾値電圧領域を有する場合、MOS型トランジスタの消費電流が増加するためIC性能が著しく低下する。
【0006】
支持基板電位を固定することによりMOS型トランジスタの閾値電圧の変化やI−V特性の変化を抑制できるが、相補型MOSトランジスタの場合、支持基板を接地するとP型MOSトランジスタにバックゲートがかかり、支持基板を電源に固定するとN型MOSトランジスタにバックゲートがかかってしまうという問題があった。 P型トランジスタ及びN型トランジスタへの影響がそれぞれ少なくなるように支持基板電位を中間電位に固定することによりMO S型トランジスタのバックゲート現象を緩和できるがバックゲートの影響を無視できるほどではなかった。
【0007】
また、MOS型トランジスタとフィールド絶縁膜との境界の低閾値電圧領域にチャネルストッパを形成することにより、低閾値電圧領域のチャネルカットすることが可能となるためMOS型トランジスタの消費電流の増大を抑制できるが製造工程が増加するという問題があった。
【0008】
本発明は以上のような点に着目してなされたもので、本発明は高速、低消費電力かつ低コスト、高精度な半導体装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は次の手段を用いた。
【0010】
(1)支持基板と、前記支持基板上に設けられた埋め込み絶縁膜と、前記埋め込み絶縁膜上に設けられた半導体薄膜と、前記半導体薄膜に形成したMOS型トランジスタを有する半導体装置において、前記MOS型トランジスタのソース及びドレイン下の前記埋め込み絶縁膜が前記MOS型トランジスタのソース及びドレイン下以外の領域よりも膜厚が厚くなっている半導体装置とした。
【0011】
(2)前記埋め込み絶縁膜の膜厚は、前記MOS型トランジスタと前記フィールド絶縁膜の境界付近において2000〜10000Åであり、前記MOS型トランジスタと前記フィールド絶縁膜の境界付近以外の領域において1000〜5000Åである半導体装置とした。
【0012】
(3)前記MOS型トランジスタは、ソースとドレインがゲート電極と平面的にオーバーラップしている高不純物濃度の拡散層と、ドレイン側のみもしくはソースとドレインの両方が前記高濃度拡散層よりさらにチャネル側に拡散してゲート電極と平面的にオーバラップしている低不純物濃度の拡散層とからなる第一の構造のMOSトランジスタを含む半導体装置とした。
【0013】
(4)前記MOS型トランジスタは、ドレイン側だけがゲート電極と平面的にオーバーラップしているかもしくはソースとドレインの両方がゲート電極と平面的にオーバーラップしている低不純物濃度の拡散層と、ドレイン側だけがゲート電極と平面的にオーバーラップしないかもしくはソースとドレインの両方がゲート電極と平面的にオーバーラップしない高不純物濃度の拡散層とからなり、さらに前記高不純物濃度の拡散層とゲート電極の間の絶縁膜がゲート絶縁膜よりも膜厚が厚い第二の構造のMOSトランジスタを含む半導体装置とした。
【0014】
(5)前記第一の構造のMOSトランジスタおよび前記第ニの構造のMOSトランジスタにおける前記低不純物濃度拡散層の不純物濃度が1×1016〜1×1018atoms/cm3であり、前記第一の構造のMOSトランジスタおよび前記第二の構造のMOSトランジスタにおける前記高不純物濃度拡散層の不純物濃度が1×1019atoms/cm3以上である半導体装置とした。
【0015】
(6)前記MOS型トランジスタにおけるゲート電極であるN型の導電型のポリシリコンであり、不純物濃度は1×1019atoms/cm3以上である半導体装置とした。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は本発明の半導体装置の第一の実施例を示す模式的断面図である。本発明の第一の実施例の半導体装置は、支持基板101、例えば高抵抗シリコン基板上に埋め込み絶縁膜122、例えばシリコン酸化膜が形成されており、埋め込み酸化膜122上に半導体薄膜、例えばシリコン薄膜が形成されているSOI基板に、Nウェル102、P+104、ゲート酸化膜105、ゲート電極107、P−120とにより構成されるDouble Diffused Drain(DDD)構造のPMOS112とPウェル108、N+103、ゲート酸化膜105、ゲート電極107、N−109とにより構成されるNMOS113とからなる相補型MOSトランジスタと、フィールド絶縁膜106とから構成されている。ゲート電極はポリシリコンにより形成されており不純物濃度は、ゲート電極シート抵抗を低くするため1×1018atoms/cm3以上が好ましく、ゲート電極107はリンまたは砒素などのドナー不純物を含む。
【0018】
図1に示すMOS型トランジスタ構造は例えば低不純物濃度の拡散層をイオン注入法と熱処理により選択的に形成した後、高不純物濃度の拡散層を設けることで形成される。低不純物濃度の拡散層は、PMOS112のP−120の場合には不純物としてボロンないしはBF2を用い濃度はホットキャリア及び耐圧の観点から1×1016〜1×1018atoms/cm3程度が好ましく、NMOS113のN−の場合には不純物としてリンないしは砒素を用い濃度はホットキャリア及び耐圧の観点から1×1016〜1×1018atoms/cm3程度が好ましい。高不純物濃度の拡散層は、PMOS112のP+104の場合には不純物としてボロンないしはBF2を用い濃度はシート抵抗を低くするため、1×1019atoms/cm3以上が好ましく、NMOS113のN+103の場合には不純物としてリンないしは砒素を用い濃度はシート抵抗を低くするため、1×1019atoms/cm3以上が好ましい。
【0019】
薄い拡散層N−109、P−120と濃い拡散層N+103、P+104のチャネル側への横方向拡散量の差は通常は0.2μmから1μm程度である。図1においてはNMOS113及びPMOS112の片側だけがDDD構造となっているが、素子の回路での使用方法によりその回路において適切な構造を選択することができる。標準的には電流方向が双方向でソースとドレインがケースバイケースで入れ替わる両方向に耐圧が必要な場合はソースとドレインの両方をDDD構造とし、電流方向が単方向でソースとドレインが固定しているような場合には実効チャネル長の縮小のため片側すなわちドレイン側だけをDDD構造とする。
【0020】
PMOS112とNMOS113とはフィールド絶縁膜106と埋め込み絶縁膜122が接触することにより電気的完全素子分離を行うことが可能となるため、ソフトエラーフリー及びラッチアップフリーとなる。
【0021】
さらに、SOI基板を用いることにより寄生容量が低減するため高速デバイスとすることが可能となり、弱反転領域特性が向上することから低消費電力が実現できる。
【0022】
埋め込み絶縁膜122のように低閾値電圧領域の酸化膜厚を厚くすることにより低閾値電圧領域の閾値電圧が上がるため、MOS型トランジスタの消費電流を増大させることがなく、製造工程の増大を防ぐことが可能となる。
【0023】
図6は本発明の半導体装置のI−V特性である。図6において、低閾値電圧領域の埋め込み絶縁膜膜厚を厚くすることにより前記低閾値電圧領域の閾値電圧が上がるため、リーク電流低減することが確認できる。
【0024】
埋め込み絶縁膜122の膜厚はMOS型トランジスタとフィールド絶縁膜106との境界付近において、低閾値電圧領域の閾値電圧値及び製造TATの観点から2000〜10000Åが好ましく、MOS型トランジスタとフィールド絶縁膜106との境界付近以外の領域はMOS型トランジスタの性能の観点から1000〜5000Åが好ましい。
【0025】
前記半導体薄膜の膜厚は100〜10000Åとする場合が多く、前記半導体薄膜を薄膜化する場合は低電圧、低消費電力、高速なICを構成することが可能となり、前記半導体薄膜を厚膜化する場合は高耐圧、低消費電力ICを構成することが可能となる。
【0026】
また、本発明の第一の実施例におけるMOS型トランジスタはエンハンスメント型(以後、E型と表記)、ディプリーション型(以後、D型と表記)及び表面チャネル型、埋め込みチャネル型に関わらず、高性能なICを構成できるということは言うまでも無い。
【0027】
次に、本発明を実製品に適用した場合の具体的な効果を図2を用いて説明する。図2は半導体装置による正型VRの構成概要を示す。VRは基準電圧回路123とエラーアンプ124とPMOS出力素子125と抵抗129からなる分圧回路130とからなり、入力端子126に任意の電圧が入力されても常に一定の電圧を必要とされる電流値とともに出力端子128に出力する機能を有する半導体装置である。
【0028】
近年、特に携帯機器向けのVRには入力電圧の低電圧化、低消費電力化、小入出力電位差でも高電流を出力できること、出力電圧の高精度化、低コスト化、小型化などが市場から要求されている。特に低コスト化と小型化は優先度の高い要求である。以上の要求に対し、本発明の構造、すなわち低コストで低しきい値電圧化及び高精度化が可能なCMOSによりエラーアンプやPMOS出力素子や基準電圧回路を構成することにより低電圧動作、低消費電力、出力電圧の高精度化への対応が可能となる。
【0029】
さらに、最も優先度の高い要求である低コスト化、即ちチップサイズの縮小や小型化や高精度化に対して本発明の構造は極めて多大な効果をもたらすことを具体的に説明する。
【0030】
VRは数十mAから数百mAの電流を出力するが、それはPMOS出力素子の駆動能力に100%依存し、製品によってはチップ面積のほぼ半分をPMOS出力素子が占める場合がある。従ってこのPMOS出力素子のサイズを如何に縮小できるかが低コスト化および小型化のキーとなる。
【0031】
一方、入力電圧の低電圧化の要求と小入出力電位差下で高電流出力の市場要求も強いことは述べたが、これはPMOS出力素子においてゲートに印加される電圧が小さくかつソースとドレイン間電圧が小さい非飽和動作モードにおいて高電流であることを指す。
【0032】
非飽和動作におけるMOSトランジスターのドレイン電流は
Id=(μ・Cox・W/L)×{(Vgs−Vth) −1/2・Vds }×Vds −(1)式
Id:ドレイン電流
μ:移動度
Cox:ゲート絶縁膜容量
W:チャネル幅
L:チャネル長
Vgs:ゲート・ソース間電圧
Vth:しきい値電圧
Vds:ドレイン・ソース間電圧
で表される。
【0033】
面積を増やさず、VgsやVdsが小さくても十分大きいドレインとするには、(1)式よりチャネル長の縮小並びにVthの低下、さらに移動度の向上を行う必要がある。
【0034】
本発明のSOI基板を用いて低閾値電圧領域の埋め込み絶縁膜厚を厚くしたMOS型トランジスタ構造は、オフ時のリーク電流を抑制したまま閾値電圧の低電圧化並びにチャネル長の縮小が行なえ、さらに寄生抵抗の低下により移動度向上するため、上記のVRの低コスト化および小型化、高精度化に対して非常に有効な手段であることが理解されよう。
【0035】
さらに、本発明のSOI基板を用いて低閾値電圧領域の埋め込み絶縁膜厚を厚くしたMOS型トランジスタ構造により、PMOSのE/D型基準電圧回路も実用可能となる。従ってE/D型による基準電圧回路においてNMOSもしくはPMOSのどちらもが選択が可能であり、回路設計における自由度が増えるという利点も本発明は有している。
【0036】
以上、VRにおける本発明の効果を説明したが、やはり高出力素子を搭載するSWRや低電圧動作、低消費電力、低コスト、小型化、高精度化などの要求が強いVDにおいても、本発明の適用によりVRと同様に多大な効果が得られることも言及しておく。
【0037】
図3は本発明の半導体装置の第二の実施例を示す模式的断面図である。埋め込み絶縁膜は低閾値電圧領域の埋め込み絶縁膜厚を厚くした構造であり、図1に示した実施例と同様な低電圧動作、低消費電力、低コスト、高精度の効果を有するが、さらにMOS型トランジスタはソースとドレインもしくはドレインだけを不純物濃度の薄い拡散層P−120及びN−109とし、ソースとドレインもしくはドレインだけをゲート電極から距離をおいてかつその間に厚い絶縁膜114を設けて形成された不純物濃度の濃い拡散層P+104及びN+103としたMOSトランジスタ構造としている。図3に示した構造は、高不純物濃度拡散層とゲート電極の間に厚い絶縁膜が設けられていることから電界緩和の効果は大きく高耐圧動作、例えば数十Vから数百Vの動作に対応できるというメリットがある。しかし素子サイズを小さくできないという欠点ももつ。
【0038】
図3に示す構造は、例えば低不純物濃度の拡散層を選択的に形成した後、素子分離のためのいわゆるLOCOS形成と同時にゲート電極とソースとドレインもしくはゲート電極とドレインの間となる部分に厚い絶縁膜を形成し、ゲート電極を形成後、高不純物濃度の拡散層を設けることで形成される。低不純物濃度の拡散層は、PMOS112のP−120の場合には不純物としてボロンないしはBF2を用い濃度は耐圧の観点から、1×1016〜1×1018atoms/cm3程度が好ましく、NMOS113のN−109の場合には不純物としてリンないしは砒素を用い濃度は耐圧の観点から1×1016〜1×1018atoms/cm3程度が好ましい。高不純物濃度の拡散層は、PMOS112のP+104の場合には不純物としてボロンないしはBF2を用い濃度はシート抵抗を低くするため、1×1019atoms/cm3以上が好ましく、NMOS113のN+103の場合には不純物としてリンないしは砒素を用い濃度はシート抵抗を低くするため、1×1019atoms/cm3以上が好ましい。
【0039】
ゲート電極とドレインの間に形成されている絶縁膜の厚さは通常は素子分離用のフィールド酸化膜と同じ数千Åから1μm前後の厚みであり、ゲート電極から高不純物濃度拡散までの距離は半導体装置に入力される電圧にもよるが通常は1μm前後から数μmである。図3においてはPMOS112の片側だけが高耐圧構造となっているが、素子の回路での使用方法によりその回路において適切な構造を選択することができる。標準的には電流方向が双方向でソースとドレインがケースバイケースで入れ替わる両方向に耐圧が必要な場合はソースとドレインの両方を高耐圧構造とし、電流方向が単方向でソースとドレインが固定しているような場合には寄生抵抗の削減のため片側すなわちドレイン側だけを高耐圧構造とする。
【0040】
本発明の第一及び第二の実施例において様々な構造のMOS型トランジスタを示したが、半導体装置に要求される仕様と各素子構造の特徴を考慮して適切な組み合わせによりパフォーマンスの高い半導体装置を形成することも可能である。例えば電源系統が2系統以上あるような半導体装置においては、必要に応じゲート酸化膜厚も含め電圧帯に応じて以上に示してきた素子構造のなかから適切な構造の選択と組み合わせ行うといった取り組みである。
【0041】
さらに、本発明の実施例において支持基板としてシリコン半導体基板を用いていたが、前記支持基板をサファイア等の別の半導体材料を用いた基板を用いても上述した効果を得ることが可能となることは言うまでもない。
【0042】
【発明の効果】
上述したように、本発明は相補型MOSトランジスタを含むパワーマネージメント半導体装置やアナログ半導体装置において、MOS型トランジスタの低閾値電圧領域の埋め込み絶縁膜厚を厚くすることにより、低閾値電圧領域の閾値電圧を高くできるのでリーク電流を減少させることが可能となるので短チャネル化や低閾値電圧化が可能であり、さらに低閾値電圧領域の寄生容量を小さくできるので高速化が可能となり、製造工程を増大させることがない。
【0043】
以上のことから、本発明の半導体装置はコスト、工期、素子の性能の面で有利であるパワーマネージメント半導体装置やアナログ半導体装置の実現を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の第一の実施例を示す模式的断面図である。
【図2】半導体装置による正型VR構成概要である。
【図3】本発明の半導体装置の第二の実施例を示す模式的断面図である。
【図4】従来のCMOS半導体装置の模式的断面図である。
【図5】低閾値電圧領域を有するMOS型トランジスタのI−V特性を示す図である。
【図6】本発明のMOS型トランジスタのI−V特性を示す図である。
【符号の説明】
101、201 支持基板
102、202 Nウェル
103、203 N+
104、204 P+
105、205 ゲート絶縁膜
106、206 フィールド絶縁膜
107、207 ゲート電極
108、208 Pウェル
109 N−
112、212 PMOS
113、213 NMOS
114 絶縁膜
120 P−
122、222 埋め込み絶縁膜
123 基準電圧回路
124 エラーアンプ
125 PMOS出力素子
126 入力端子
127 グラウンド端子
128 出力端子
129 抵抗
130 分圧回路
Claims (6)
- 支持基板と、前記支持基板上に設けられた埋め込み絶縁膜と、前記埋め込み絶縁膜上に設けられた半導体薄膜と、前記半導体薄膜に形成したMOS型トランジスタを有する半導体装置において、前記MOS型トランジスタのソース及びドレイン下の前記埋め込み絶縁膜が前記MOS型トランジスタのソース及びドレイン下以外の領域よりも膜厚が厚くなっていることを特徴とする半導体装置。
- 前記埋め込み絶縁膜の膜厚は、前記MOS型トランジスタと前記フィールド絶縁膜の境界付近において2000〜10000Åであり、前記MOS型トランジスタと前記フィールド絶縁膜の境界付近以外の領域において1000〜5000Åであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記MOS型トランジスタは、ソースとドレインがゲート電極と平面的にオーバーラップしている高不純物濃度の拡散層と、ドレイン側のみもしくはソースとドレインの両方が前記高濃度拡散層よりさらにチャネル側に拡散してゲート電極と平面的にオーバラップしている低不純物濃度の拡散層とからなる第一の構造のMOSトランジスタを含むことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記MOS型トランジスタは、ドレイン側だけがゲート電極と平面的にオーバーラップしているかもしくはソースとドレインの両方がゲート電極と平面的にオーバーラップしている低不純物濃度の拡散層と、ドレイン側だけがゲート電極と平面的にオーバーラップしないかもしくはソースとドレインの両方がゲート電極と平面的にオーバーラップしない高不純物濃度の拡散層とからなり、さらに前記高不純物濃度の拡散層とゲート電極の間の絶縁膜がゲート絶縁膜よりも膜厚が厚い第二の構造のMOSトランジスタを含むことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記第一の構造のMOSトランジスタおよび前記第二の構造のMOSトランジスタにおける前記低不純物濃度拡散層の不純物濃度が1×1016〜1×1018atoms/cm3であり、前記第一の構造のMOSトランジスタおよび前記第二の構造のMOSトランジスタにおける前記高不純物濃度拡散層の不純物濃度が1×1019atoms/cm3以上である請求項4記載の半導体装置。
- 前記MOS型トランジスタにおけるゲート電極であるN型の導電型のポリシリコンであり、不純物濃度は1×1019atoms/cm3以上である請求項1記載の半導体装置。
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