JP2004085796A - 顕微鏡用照明装置及び顕微鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用時において必要な部分のみを調整可能としておくことにより、使い勝手の良い顕微鏡用照明装置及び顕微鏡を提供する。
【解決手段】製造段階において、光源ユニット9内での、光ファイバー1と、コリメートレンズ2の距離の調整、つまり、Z調整を行う。そして、調整終了後、Z調整ができないように、調整機構をロックする。その後、顕微鏡と組み合わせてから、つまり、販売後、光ファイバー1のXY調整、及び、光ファイバー1と結像レンズ11との光軸方向の間隔調整を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】製造段階において、光源ユニット9内での、光ファイバー1と、コリメートレンズ2の距離の調整、つまり、Z調整を行う。そして、調整終了後、Z調整ができないように、調整機構をロックする。その後、顕微鏡と組み合わせてから、つまり、販売後、光ファイバー1のXY調整、及び、光ファイバー1と結像レンズ11との光軸方向の間隔調整を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顕微鏡の対物レンズを通して試料の全反射照明を行うことが可能な顕微鏡用照明装置、対物レンズを通した照明光により試料の全反射照明を行うことが可能な照明装置を有する顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、生物学の研究において、全反射を利用した照明(本明細書においては「全反射照明」と称するが、エバネッセント照明と呼ばれることもある)が蛍光色素の励起方法に用いられることが多くなってきている。その理由は、照明範囲が試料の深さ方向に対して極めて浅いため、バックグランドの影響を受けず、試料の表面付近の情報が高感度で得られるためである。
【0003】
すなわち、従来の落射照明では、照明光は対物レンズを介して光軸に沿ってカバーガラス上の試料に照射される。この時、対物レンズの焦点位置近傍が最も照明強度が強く、焦点位置から離れるにしたがって照明強度は弱くなる。このように、照明光は試料の深さ方向に強度分布が変化しているがある範囲内で強度を有するため、その範囲に応じた試料の深さ方向すべての蛍光色素がほとんど励起されてしまう。そのため、対物レンズの焦点面以外の蛍光はバックグラウンド光となって観察され、S/N比を落としてしまう。
【0004】
一方、全反射照明では、照明光は対物レンズを介して照射されるが、照明光は光軸に対して斜め方向から照射される。この時の照射角度は、カバーガラスと試料の境界で全反射が発生するよう角度に設定されている。ただし、照明光はこの境界で全て反射されるのではなく、一部のごくわずかの光はカバーガラスから試料側へにじみ出る。この境界からにじみ出た光がエバネッセント光で、試料の深さ方向へにじみ出だす量は使用する光源の波長程度となる。そこで、エバネッセント光を照明光として利用した場合、照明範囲は使用する光源の波長程度の深さに限られることから、蛍光を発する部分が極めて狭くそれ以外は蛍光を発しなくなり、通常の落射照明時と異なりバックグラウンドとなる蛍光が非常に少なくなる。従って、全反射照明では極めて高いS/N比を実現でき、特に、細胞膜表面の観察やカバーガラス表面付近に局在する蛍光色素一分子の可視化に有効である。
【0005】
このような全反射照明を使用した顕微鏡は、例えば特開2002−31762号(特許文献1)に記載されている。この文献には、光源からの光を光ファイバーで導き、光ファイバー端面から射出される光をレンズ系により顕微鏡の対物レンズの瞳面(後方焦点位置にあって光軸と垂直な平面上)に集光させ、対物レンズから出たテレセントリックな光で、試料を全反射照明する技術が記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−31762号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記特許文献1には、前記光ファイバー端面と前記レンズ系の位置を調整すること、前記レンズ系と前記顕微鏡の対物レンズの位置を調整することは記載されているが、これらをどの段階で調整可能とし、どの段階で調整不能とするかが記載されていない。これらの調整は、正確な全反射照明を行うのに必要なものであるが、いつも自由に調整可能なようにしておくと、謝って誤調整を行い、再調整が困難になる可能性がある。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、使用時において必要な部分のみを調整可能としておくことにより、使い勝手の良い顕微鏡用照明装置及び顕微鏡を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、顕微鏡の対物レンズを通して試料の全反射照明を行うことが可能な顕微鏡用照明装置であって、光源からの光を導く光ファイバーと、当該光ファイバーから射出する光を平行にするコリメートレンズと、前記平行光を前記対物レンズの瞳面に集光させる集光レンズと、前記光ファイバーの射出端と前記コリメートレンズの間隔を調整する機構と、前記対物レンズに対する前記集光レンズの光軸方向の位置を調整する機構とを備え、前記光ファイバーの射出端と前記コリメートレンズの間隔は製造段階で調整され、使用時には調整不能とされており、前記対物レンズに対する前記集光レンズの光軸方向の位置は、顕微鏡に取り付けられた後も調整可能とされていることを特徴とする顕微鏡用照明装置(請求項1)である。
【0010】
本手段においては、光ファイバーの射出端とコリメートレンズの間隔は製造段階で調整され、使用時には調整不能とされている。コリメートレンズは、光ファイバーから射出される光を平行にする役割を負うものであるので、製造段階で一度調整してしまえば、使用時に調整し直す必要がない。よって、この部分の調整を使用時に不能とすることにより、誤調整の可能性が無くなる。調整を不能とする方法としては、調整部をペイント等でロックするとか、調整部をカバーで覆う等の任意の方法を採用することができる。
【0011】
一方、対物レンズに対する前記集光レンズの光軸方向の位置は、顕微鏡に取り付けられた後も調整可能とされている。よって、顕微鏡に取り付ける際の、対物レンズとの位置関係の調整や、顕微鏡の対物レンズが交換され、焦点位置がずれた場合に、適宜調整を行うことができる。以上のことにより、使い勝手の良い顕微鏡用照明装置とすることができる。
【0012】
前記課題を解決するための第2の手段は、対物レンズを通した照明光により試料の全反射照明を行うことが可能な照明装置を有する顕微鏡であって、前記照明装置は、光源からの光を導く光ファイバーと、当該光ファイバーから射出する光を平行にするコリメートレンズと、前記平行光を前記対物レンズの瞳面に集光させる集光レンズと、前記光ファイバーの射出端と前記コリメートレンズの間隔を調整する機構と、前記対物レンズに対する前記集光レンズの光軸方向の位置を調整する機構とを備え、前記光ファイバーの射出端と前記コリメートレンズの間隔は製造段階で調整され、使用時には調整不能とされており、前記対物レンズに対する前記集光レンズの光軸方向の位置は、使用時に調整可能とされていることを特徴とする顕微鏡(請求項2)である。
【0013】
本手段は、基本的には前記第1の手段である顕微鏡用照明装置を取り付けた顕微鏡である。よって、前記第1の手段で説明したような作用効果を奏することができ、使い勝手の良い顕微鏡とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の1例である顕微鏡の、光学系の配置を示す概要図であり、試料を落射照明している様子を示したものである。
【0015】
図示していない光源のレーザ光は、光ファイバー1に導かれ、光ファイバー1のもう一方の端からの出射光がコリメートレンズ2に入射する。光ファイバー1は、図示していない移動機構により、紙面の左右方向と、紙面に垂直な方向に移動が可能となっている(XY調整と呼ぶ)。また、光ファイバー1は、紙面の上下方向である光軸方向位置、つまり、コリメートレンズ2との距離を調整し、固定する機構を備えている(Z調整と呼ぶ。)。
【0016】
光ファイバー1からの拡散光3は、コリメートレンズ2で平行光4に変換される。平行光4の光路には、光量調整用のNDフィルタ5、6、7が、光路に挿脱可能に配置されている。これらのNDフィルタで減光する量としては、たとえば、1/2、1/4、1/16の組み合わせが考えられる。このような場合、光路に挿入するNDフィルタ5、6、7の組み合わせにより、1/2から最大1/128まで、段階的に光量調整が可能となる。
【0017】
NDフィルタ5、6、7の後段には、照明範囲を可変し、芯出し調整可能な視野絞り8が設けられている。この実施の形態においては前記光ファイバー1からこの視野絞り8までを一つのユニットとして他の照明装置から分離することができる構成となっており、光源ユニット9と呼ばれている。
【0018】
光源ユニット9を出た平行光4は、ミラー10により光路が曲げられ、集光レンズ11により、顕微鏡の対物レンズ12の瞳面13(=後ろ側の焦点位置)に集光される。集光レンズ11は、その光軸方向に、移動と固定が可能となっている。
【0019】
集光レンズ11を出た光は、ダイクロイックミラー14で反射され、対物レンズ12に向かう。図示していないステージ上に、シャーレ15が置かれ、その中に観察対象となる標本(試料)16と、培養液17が入っている。また、シャーレ15の対物レンズ12側には、カバーグラス18が貼り付けられ、その上に前記標本16が載っている。
【0020】
この実施の形態においては、対物レンズ12として、開口数1.40以上のものを使用するため、その先端とカバーグラス18の間には、専用の油19が満たされている。
【0021】
図1においては、対物レンズ12から、標本16を照明する光は、レンズの光軸と平行となっている。この照明光により、標本16内の蛍光物質が蛍光を発する。その光撮像面に結像させて観察する。結像する光線(結像光20)を図中に破線で示す。
【0022】
対物レンズ12を通過した結像光20は、ダイクロイックミラー14を通過し、さらに、観察に必要な波長を選択するエミッションフィルタ21を通過する。そして、結像レンズ22(第二対物レンズ)により、CCD撮像面23上に結像する。
【0023】
各部の調整手順は、次のとおりである。一般に、顕微鏡は、顕微鏡本体、照明部、結像部等と、いくつかのユニットの組み合わせで構成されている。図1に示す例における全反射照明装置は、光源ユニット9、ミラー10、結像レンズ11を一体としたものである。
【0024】
この全反射照明装置においては、製造段階において、光源ユニット9内での、光ファイバー1と、コリメートレンズ2の距離の調整、つまり、Z調整を行う。そして、調整終了後、Z調整ができないように、調整機構をロックする。その後、顕微鏡と組み合わせてから、つまり、販売後、光ファイバー1のXY調整、及び、光ファイバー1と結像レンズ11との光軸方向の間隔調整を行う。
【0025】
以下、本実施の形態の1例である顕微鏡用照明装置における、光源ユニット9内での、光ファイバー1と、コリメートレンズ2の距離の調整について説明する。全反射照明装置から光源ユニット9を外し、光源ユニット9からの平行光4が全反射照明装置から外に出る状態にする。視野絞り8を適当な大きさに設定し、照明領域の大きさが、所定の距離の位置で、ある範囲内の大きさとなるように、光ファイバー1と、コリメートレンズ2の距離を調整する。
【0026】
例えば、ファイバー1と、コリメートレンズ2の距離が近すぎると、照射光が拡散し、光源ユニット9から離れるに従って、照明領域の大きさが大きくなってしまう。逆にファイバー1と、コリメートレンズ2の距離が遠すぎると、照明光が収束し、光源ユニット9から離れるに従って、照明領域の大きさが小さくなってしまう。この変化を見て、平行光の調整を行うことができる。ここでは、光源ユニット9を外し、平行光4を全反射照明装置外に出す構成とした。しかし、ミラー10を移動したり外したりしても、同様の方法で調整を行うことができる。または、集光レンズ11を移動したり外したりしても、同様の方法で調整を行うことができる。もし、この平行光の調整が不充分であると、次に示す集光レンズ11の光軸方向の調整において、その調整範囲が不足してしまうことになる。
【0027】
次に、集光レンズ11の調整について説明する。この目的は、対物レンズ12の瞳面(後方焦点面)13に照明光を集光させることである。一般に、顕微鏡に各種付属品を組み合わせた状態では、各部の誤差があり、集光位置がばらついてしまう。また、一つの対物レンズに対応するように調整した後に、別の対物レンズに切り換えると、瞳面の位置が異なるため、再調整が必要である。さらに、光源の波長を変えた場合、色収差により、結像位置が変化する。また、ダイクロイックミラー14を切り換えた場合も、その反射角度の相互差により、光軸に直角な面内での位置だけでなく、光軸方向の位置も変化する。以上のように、組み立て時、各部を切り換えた時に集光位置の調整が必要となる。
【0028】
調整するときは、図1に示すように、照明光を対物レンズ12の光軸と平行にしてから行う。また、全反射照明により観察する部分つまり、カバーグラス18に密着した位置の標本16にピントを合わせる。それにより、対物レンズ12の光軸方向の位置が決まる。そこで、対物レンズ12から出た照明光が平行になるようにする。平行光は、下記に示すように、実際には、細いビームとなる。平行光でなくなると、天井等に投影した状態は、拡散、収束共に、平行光のときより、広がり、ぼやけたように見える。この広がり状態を見ながら、集光レンズ11の位置を調整し、固定する。
【0029】
以下、レンズの焦点距離等について、具体的な数字を挙げながら、説明を行う。対物レンズ12は、全反射照明に使用できる種類という視点から、倍率100倍、焦点距離2mm、開口数1.45とする。集光レンズ11は、対物レンズ12からの距離、顕微鏡への組み込み配置から焦点距離f=240mmとする。コリメートレンズ2は、焦点距離f=60とする。それにより、対物レンズ12の瞳面13への光ファイバー1端面の倍率が4倍(=240/60)となる。光ファイバー1は、伝達される照明光の均一性を考慮してシングルモードファイバーを用い、その結果コア径が小さくなる。例えばコア径は約4μm、開口数0.11となる。以上の条件における各部の必要精度について、以下に述べる。
【0030】
対物レンズ12から出る平行光の平行度の誤差は、カバーグラス18と、標本16の境界面において、照明光が全反射となる臨界角以下とならない範囲と考えられる。その範囲内とするための、光軸方向の位置決め誤差は、0.1mmとなる。
【0031】
集光レンズ11を移動して対物レンズ12の瞳面13に照明光の集光位置を調整する場合は、その精度は上記数値である0.1mm以下としなければならない。レンズを光軸方向に移動して、0.1mm以下の位置決め調整することは、実現可能なレベルである。その機構の例を図4に示すが説明は後述する。
【0032】
対物レンズ12が異なると、瞳面13の位置も変わる。例えば、前記100×NA1.45と、60×NA1.45で、瞳面の位置が9mm違うという場合がある。したがって、対物レンズを切り換えた場合、異なる位置の瞳面に集光位置を調整しなおす必要がある。
【0033】
照明光の波長を変えた場合、色収差により、集光位置が変化する。その時、集光レンズ位置の再調整が必要になる。この場合も、集光位置の許容誤差は、前記の0.1mmと殆ど変わらない。
【0034】
以下、光ファイバー1と、コリメートレンズ2の間隔の調整精度について述べる。先ず、光ファイバー1と、コリメートレンズ2を含む、9光源ユニットを照明装置から外す。視野絞り8を光ファイバー1と、コリメートレンズ2により決まる光束の最大直径13.2mm(=焦点距離×光ファイバーのNA×2=60×0.11×2)より、やや小さい大きさに設定する。例えば、直径12mmとして説明する。光学ユニット9近くの位置で、照明光の直径を12mmとして、そこから5m離れたところで、その直径が12±2mmとなるように、光ファイバー1とコリメートレンズ2の間隔を調整する。計算上、直径が2mm変化したとき、両者の間隔は、0.22mmずれていることになる。この程度の位置調整は、ねじ、カムでも実現でき、また、指先で、1光ファイバー取り付け部分を光軸方向に移動する構成でも実施可能である。
【0035】
光ファイバー1と、コリメートレンズ2の間隔誤差があると、そこからの光は、平行光でなく、ある角度を持った光となる。その光を集光レンズ11で集光させる時のずれ量は、次のようになる。前記間隔誤差が0.22mmであると、コリメートレンズ2と集光レンズによる倍率:4倍(=240/60)の2乗=16倍の約3.5mmとなる。したがって、集光レンズ11の調整可能範囲は、前記対物レンズ12間の瞳面13の位置の違いである9mmに3.5mm×2=7mmを加えなければならない。実際の調整のための移動範囲は、これ以外に集光レンズの焦点距離の誤差、顕微鏡本体、照明装置等の機器の誤差を加えなければならないことは言うまでもない。この程度の16mm(9+7mm)+αの移動範囲を設けることは、実現可能な量である。
【0036】
これと反対に、集光レンズ11と、コリメートレンズ2を固定し、光ファイバー1を移動して、コリメートレンズ2の間隔を調整し、対物レンズ12から出る光を平行光に調整することを考えてみる。瞳面13に対する集光位置は、前記のように0.1mm以下としなければならない。この位置決め精度を光ファイバーの移動量に換算すると、集光レンズ11と、コリメートレンズ2による倍率である4倍の2乗=16で0.1mmを割った値、すなわち、約0.006mmとなる。精密移動機構であるマイクロメータを使用しても、0.05mmレベルの位置決め精度が得られるにすぎない。0.006mmという量の位置調整機構を、この種の照明装置に設けるのは、大きさ、価格面で現実的ではない。
【0037】
もし、光ファイバー1を固定して、コリメートレンズ2の移動による調整としても、同様に約0.006mmの調整精度を必要とし、実現困難な構成となる。よって、集光レンズ11と、コリメートレンズ2を固定し、光ファイバー1を移動して、コリメートレンズ2の間隔を調整し、対物レンズ12から出る光を平行光に調整する方法は実用できでないことになる。
【0038】
調整者の眼を保護するため、照明装置から外に出る光の強度をNDフィルター5,6,7により減光する。但し、調整作業上、光束が確認できる程度までの強度とする。
【0039】
以上の説明においては、内蔵している視野絞り8により、光束の大きさを設定した。しかし、別に用意した固定絞りを取り付けても同じ効果を得ることができる。例えば、直径12mmの固定絞りを、光源ユニット9の射出側に嵌め込む構造にする。それにより、視野絞りを操作せず、所定サイズの光束とすることができる。
【0040】
全反射照明装置の外に、コリメートレンズ2からの光を出す方法は、光源ユニット9を取り外すことができる構造となっているもの以外でも実現できる。ミラー10を光路から外すことができる構造や、集光レンズ11を光路から外すことができる構造となっている場合でも、前述のように同じ効果を得ることができる。
【0041】
図2は、光ファイバーが光軸からずれ、標本照明光が全反射状態となったときの、顕微鏡の光学系の配置を示す概要図である。ただし、図2においては、図1に示されたエミッションフィルタ21以降の結像光学系(観察光学系)については、図示を省略している。以下の説明においては、図1に示された構成要素には同じ符号を付し、同じ機能を有するものについては説明を省略し、異なる部分のみについて説明する。
【0042】
図1の光ファイバー1を光軸からずらした偏芯光ファイバー24(図1の1と同じもの)からの光は、対物レンズ12の瞳面13の偏芯した位置25に集光する。偏芯した位置25からの光は、標本16へ傾斜光26として、入射する。その入射角度がカバーグラス18と標本16の臨界角以上の場合、全反射光27が戻っていくる。このとき、前述のように、反射面の標本側に10nm前後のエバネッセント層と呼ばれる照明範囲を得ることができる。
【0043】
以下、光ファイバー1とコリメートレンズ2の間の位置調整を行う機構について説明する。図3は、この調整機構の例を示す図である。光ファイバー1は、専用の接続部、例えばFCカプラーで、接続部31に位置決めされ固定されている。接続部31は、固定ねじ32により、光ファイバー支持内筒33に固定されている。光ファイバー支持内筒33は、光ファイバー支持外筒34に嵌合し、光軸方向に移動可能に支持され、セットビス35により固定される。光ファイバー支持外筒34は、紙面直角方向と、上下方向に光ファイバーを移動可能な機構を持ったXY機構部36の移動部分に固定されている。36XY機構部は、接続部39を介して、レンズ支持部37に固定されている。レンズ支持部37には、コリメートレンズ2が、押さえねじ38により固定されている。
【0044】
このような構造であるため、光ファイバー支持内筒33を光ファイバー支持外筒34に対して光軸方向に移動して、光ファイバー1とコリメートレンズ2の間隔を調整し、セットビス35により固定することができる。
【0045】
ここで、光ファイバー支持内筒33と,光ファイバー支持外筒34を嵌合構造とし、手で移動する構造とした。前述したように、この部分の位置決め精度は、0.2mmレベルであるため、手による移動で調整可能である。もちろん、光軸方向に移動するために、ねじ、カム機構を使用してもよい。
調整後、図示していないカバーにより、セットビス35を覆うと、製造時に調整した後、この部分を動かさないように保護することができる。
【0046】
図3では、光ファイバー1を移動する構成となっている。しかし、コリメートレンズ2を光軸方向に移動する構成としても、同じ効果を得ることができる。なお、図3におけるXY機構部36は、詳細な図示を省略しているが、周知のXYテーブル構造を有し、接続部39に対して、光ファイバー支持外筒34を紙面の上下方向及び紙面に垂直な方向に移動させることができ、これにより、光ファイバー1の光軸とコリメートレンズ2の光軸を合わせることができる。この光軸合わせが終了した後、固定ビス等によりXY機構部36をロックし、使用時における調整ができないようにしてもよい。
【0047】
次に、集光レンズ11の位置を調整する機構の例を説明する。図4は、集光レンズ11の移動機構の1例を示す図である。集光レンズ11は、集光レンズ支持内筒41に、押さえねじ42により固定されている。集光レンズ支持内筒41には、集光レンズ支持内筒41を光軸方向に移動させるための送りネジ部43が設けられている。例えばこのねじのピッチは、0.5mmとされている。
【0048】
また、集光レンズ支持内筒41を回転させるための工具穴44が、集光レンズ支持内筒41の円周方向8個所に、およそ45度おきに設けられている。集光レンズ支持内筒41は、集光レンズ支持外筒45に嵌合し、送りネジ43が噛み合っている。集光レンズ支持外筒45には、工具用窓46が設けられ、工具穴44を外部から操作し、集光レンズ支持内筒41を回転し、送りネジ43を介して光軸方向に移動させることが可能になっている。また、集光レンズ支持外筒45には、集光レンズ支持内筒41の位置を調整後、固定する固定ビス47が設けられている。
【0049】
このような構成であるため、集光レンズ11により、集光位置を対物レンズの瞳面に調整することができる。また、送りネジ部43のピッチが0.5mmとてあるため、前述した必要とされる精度0.1mmを実現することが可能である。
【0050】
図4では、送りネジ部43を介して集光レンズ支持内筒41の移動を行っているが、他の機構を用いることもできる。例えば、カム機構や歯車による送り機構である。
【0051】
また、移動機構をなくし、指で移動させることも可能である。たとえば、集光レンズ支持内筒41から送りネジ部43をなくし、嵌合部だけとする。そして、工具穴44のかわりに、1本のピンを取り付け、工具用窓46をこのピンを光軸方向に移動させるガイド溝とする。その構造により、指先で、ピンを光軸方向に移動し、固定ビス47で固定を行う。0.1mmという位置決め精度は、指先の感覚により実施可能な精度である。
【0052】
図5に、光ファイバー1を光軸中心に回転できるようにした構造の例を示す。この構造の一部の構成要素は、図3に示された構成要素と同じであるので、同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。
【0053】
光ファイバー1は、接続部31を介して、光ファイバー回転部51に固定されている。光ファイバー回転部51は、光ファイバー支持内筒52に回転可能に嵌合し、セットビス53により固定される。光ファイバー支持内筒52は、図3と同様に、光ファイバー支持外筒34に嵌合支持され、光軸方向に移動可能になっており、セットビス35により固定される。光軸方向の調整が完了した後、このセットビス35を覆うことにより、使用時における調整を不能にする。このような構成であることから、1光ファイバーの光軸方向の調整後、光軸中心の回転を可能にしている。
【0054】
シングルモード光ファイバーは、光源のレーザの偏光をある程度維持し、放射している。また、偏波角保持タイプの光ファイバーは、偏光方向を保持したまま放射する。したがって、光ファイバーを回転することで、その偏光面の回転を行うことができる。全反射照明による標本観察において、標本の偏光特性を解析する場合、照明側の偏光面を回転する必要があるが、このような構成にすることにより、照明側の偏光面を回転することができる。
【0055】
なお、光ファイバー支持外筒34は、図3に示すように、XY機構部36に取り付けられ、さらに図3に示すように、接続部39を介して、レンズ支持部37に固定されている。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、使用時において必要な部分のみを調整可能としておくことにより、使い勝手の良い顕微鏡用照明装置及び顕微鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例である顕微鏡の、光学系の配置を示す概要図であり、試料を落射照明している様子を示したものである。
【図2】図1に示す顕微鏡において全反射照明をしている場合の光学系の配置を示す概要図である。
【図3】光ファイバーとコリメートレンズの間の位置調整を行う機構の例を示す概要図である。
【図4】集光レンズの位置を調整する機構の例を示す概要図である。
【図5】光ファイバーを光軸中心に回転できるようにした構造の例を示す概要図である。
【符号の説明】
1…光ファイバー、2…コリメートレンズ、3…拡散光、4…平行光、5、6、7…NDフィルタ、8…視野絞り、9…光源ユニット、10…ミラー、11…集光レンズ、12…対物レンズ、13…瞳面、14…ダイクロイックミラー、15…シャーレ、16…標本、17…培養液、18…カバーグラス、19…油、20…結像光、21…エミッションフィルタ、22…結像レンズ、23…CCD撮像面、24…偏芯光ファイバー、25…偏芯した集光位置、26…傾斜光、31…接続部、32…固定ねじ、33…光ファイバー支持内筒、34…光ファイバー支持外筒、35…セットビス、36…XY機構部、37…レンズ支持部、38…押さえねじ、39…接続部、41…集光レンズ支持内筒、42…押さえねじ、43…送りネジ部、44…工具穴、44…送りネジ、45…集光レンズ支持外筒、46…工具窓、47…固定ビス、51…光ファイバー回転部、52…光ファイバー支持内筒、53…セットビス
【発明の属する技術分野】
本発明は、顕微鏡の対物レンズを通して試料の全反射照明を行うことが可能な顕微鏡用照明装置、対物レンズを通した照明光により試料の全反射照明を行うことが可能な照明装置を有する顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、生物学の研究において、全反射を利用した照明(本明細書においては「全反射照明」と称するが、エバネッセント照明と呼ばれることもある)が蛍光色素の励起方法に用いられることが多くなってきている。その理由は、照明範囲が試料の深さ方向に対して極めて浅いため、バックグランドの影響を受けず、試料の表面付近の情報が高感度で得られるためである。
【0003】
すなわち、従来の落射照明では、照明光は対物レンズを介して光軸に沿ってカバーガラス上の試料に照射される。この時、対物レンズの焦点位置近傍が最も照明強度が強く、焦点位置から離れるにしたがって照明強度は弱くなる。このように、照明光は試料の深さ方向に強度分布が変化しているがある範囲内で強度を有するため、その範囲に応じた試料の深さ方向すべての蛍光色素がほとんど励起されてしまう。そのため、対物レンズの焦点面以外の蛍光はバックグラウンド光となって観察され、S/N比を落としてしまう。
【0004】
一方、全反射照明では、照明光は対物レンズを介して照射されるが、照明光は光軸に対して斜め方向から照射される。この時の照射角度は、カバーガラスと試料の境界で全反射が発生するよう角度に設定されている。ただし、照明光はこの境界で全て反射されるのではなく、一部のごくわずかの光はカバーガラスから試料側へにじみ出る。この境界からにじみ出た光がエバネッセント光で、試料の深さ方向へにじみ出だす量は使用する光源の波長程度となる。そこで、エバネッセント光を照明光として利用した場合、照明範囲は使用する光源の波長程度の深さに限られることから、蛍光を発する部分が極めて狭くそれ以外は蛍光を発しなくなり、通常の落射照明時と異なりバックグラウンドとなる蛍光が非常に少なくなる。従って、全反射照明では極めて高いS/N比を実現でき、特に、細胞膜表面の観察やカバーガラス表面付近に局在する蛍光色素一分子の可視化に有効である。
【0005】
このような全反射照明を使用した顕微鏡は、例えば特開2002−31762号(特許文献1)に記載されている。この文献には、光源からの光を光ファイバーで導き、光ファイバー端面から射出される光をレンズ系により顕微鏡の対物レンズの瞳面(後方焦点位置にあって光軸と垂直な平面上)に集光させ、対物レンズから出たテレセントリックな光で、試料を全反射照明する技術が記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−31762号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記特許文献1には、前記光ファイバー端面と前記レンズ系の位置を調整すること、前記レンズ系と前記顕微鏡の対物レンズの位置を調整することは記載されているが、これらをどの段階で調整可能とし、どの段階で調整不能とするかが記載されていない。これらの調整は、正確な全反射照明を行うのに必要なものであるが、いつも自由に調整可能なようにしておくと、謝って誤調整を行い、再調整が困難になる可能性がある。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、使用時において必要な部分のみを調整可能としておくことにより、使い勝手の良い顕微鏡用照明装置及び顕微鏡を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、顕微鏡の対物レンズを通して試料の全反射照明を行うことが可能な顕微鏡用照明装置であって、光源からの光を導く光ファイバーと、当該光ファイバーから射出する光を平行にするコリメートレンズと、前記平行光を前記対物レンズの瞳面に集光させる集光レンズと、前記光ファイバーの射出端と前記コリメートレンズの間隔を調整する機構と、前記対物レンズに対する前記集光レンズの光軸方向の位置を調整する機構とを備え、前記光ファイバーの射出端と前記コリメートレンズの間隔は製造段階で調整され、使用時には調整不能とされており、前記対物レンズに対する前記集光レンズの光軸方向の位置は、顕微鏡に取り付けられた後も調整可能とされていることを特徴とする顕微鏡用照明装置(請求項1)である。
【0010】
本手段においては、光ファイバーの射出端とコリメートレンズの間隔は製造段階で調整され、使用時には調整不能とされている。コリメートレンズは、光ファイバーから射出される光を平行にする役割を負うものであるので、製造段階で一度調整してしまえば、使用時に調整し直す必要がない。よって、この部分の調整を使用時に不能とすることにより、誤調整の可能性が無くなる。調整を不能とする方法としては、調整部をペイント等でロックするとか、調整部をカバーで覆う等の任意の方法を採用することができる。
【0011】
一方、対物レンズに対する前記集光レンズの光軸方向の位置は、顕微鏡に取り付けられた後も調整可能とされている。よって、顕微鏡に取り付ける際の、対物レンズとの位置関係の調整や、顕微鏡の対物レンズが交換され、焦点位置がずれた場合に、適宜調整を行うことができる。以上のことにより、使い勝手の良い顕微鏡用照明装置とすることができる。
【0012】
前記課題を解決するための第2の手段は、対物レンズを通した照明光により試料の全反射照明を行うことが可能な照明装置を有する顕微鏡であって、前記照明装置は、光源からの光を導く光ファイバーと、当該光ファイバーから射出する光を平行にするコリメートレンズと、前記平行光を前記対物レンズの瞳面に集光させる集光レンズと、前記光ファイバーの射出端と前記コリメートレンズの間隔を調整する機構と、前記対物レンズに対する前記集光レンズの光軸方向の位置を調整する機構とを備え、前記光ファイバーの射出端と前記コリメートレンズの間隔は製造段階で調整され、使用時には調整不能とされており、前記対物レンズに対する前記集光レンズの光軸方向の位置は、使用時に調整可能とされていることを特徴とする顕微鏡(請求項2)である。
【0013】
本手段は、基本的には前記第1の手段である顕微鏡用照明装置を取り付けた顕微鏡である。よって、前記第1の手段で説明したような作用効果を奏することができ、使い勝手の良い顕微鏡とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の1例である顕微鏡の、光学系の配置を示す概要図であり、試料を落射照明している様子を示したものである。
【0015】
図示していない光源のレーザ光は、光ファイバー1に導かれ、光ファイバー1のもう一方の端からの出射光がコリメートレンズ2に入射する。光ファイバー1は、図示していない移動機構により、紙面の左右方向と、紙面に垂直な方向に移動が可能となっている(XY調整と呼ぶ)。また、光ファイバー1は、紙面の上下方向である光軸方向位置、つまり、コリメートレンズ2との距離を調整し、固定する機構を備えている(Z調整と呼ぶ。)。
【0016】
光ファイバー1からの拡散光3は、コリメートレンズ2で平行光4に変換される。平行光4の光路には、光量調整用のNDフィルタ5、6、7が、光路に挿脱可能に配置されている。これらのNDフィルタで減光する量としては、たとえば、1/2、1/4、1/16の組み合わせが考えられる。このような場合、光路に挿入するNDフィルタ5、6、7の組み合わせにより、1/2から最大1/128まで、段階的に光量調整が可能となる。
【0017】
NDフィルタ5、6、7の後段には、照明範囲を可変し、芯出し調整可能な視野絞り8が設けられている。この実施の形態においては前記光ファイバー1からこの視野絞り8までを一つのユニットとして他の照明装置から分離することができる構成となっており、光源ユニット9と呼ばれている。
【0018】
光源ユニット9を出た平行光4は、ミラー10により光路が曲げられ、集光レンズ11により、顕微鏡の対物レンズ12の瞳面13(=後ろ側の焦点位置)に集光される。集光レンズ11は、その光軸方向に、移動と固定が可能となっている。
【0019】
集光レンズ11を出た光は、ダイクロイックミラー14で反射され、対物レンズ12に向かう。図示していないステージ上に、シャーレ15が置かれ、その中に観察対象となる標本(試料)16と、培養液17が入っている。また、シャーレ15の対物レンズ12側には、カバーグラス18が貼り付けられ、その上に前記標本16が載っている。
【0020】
この実施の形態においては、対物レンズ12として、開口数1.40以上のものを使用するため、その先端とカバーグラス18の間には、専用の油19が満たされている。
【0021】
図1においては、対物レンズ12から、標本16を照明する光は、レンズの光軸と平行となっている。この照明光により、標本16内の蛍光物質が蛍光を発する。その光撮像面に結像させて観察する。結像する光線(結像光20)を図中に破線で示す。
【0022】
対物レンズ12を通過した結像光20は、ダイクロイックミラー14を通過し、さらに、観察に必要な波長を選択するエミッションフィルタ21を通過する。そして、結像レンズ22(第二対物レンズ)により、CCD撮像面23上に結像する。
【0023】
各部の調整手順は、次のとおりである。一般に、顕微鏡は、顕微鏡本体、照明部、結像部等と、いくつかのユニットの組み合わせで構成されている。図1に示す例における全反射照明装置は、光源ユニット9、ミラー10、結像レンズ11を一体としたものである。
【0024】
この全反射照明装置においては、製造段階において、光源ユニット9内での、光ファイバー1と、コリメートレンズ2の距離の調整、つまり、Z調整を行う。そして、調整終了後、Z調整ができないように、調整機構をロックする。その後、顕微鏡と組み合わせてから、つまり、販売後、光ファイバー1のXY調整、及び、光ファイバー1と結像レンズ11との光軸方向の間隔調整を行う。
【0025】
以下、本実施の形態の1例である顕微鏡用照明装置における、光源ユニット9内での、光ファイバー1と、コリメートレンズ2の距離の調整について説明する。全反射照明装置から光源ユニット9を外し、光源ユニット9からの平行光4が全反射照明装置から外に出る状態にする。視野絞り8を適当な大きさに設定し、照明領域の大きさが、所定の距離の位置で、ある範囲内の大きさとなるように、光ファイバー1と、コリメートレンズ2の距離を調整する。
【0026】
例えば、ファイバー1と、コリメートレンズ2の距離が近すぎると、照射光が拡散し、光源ユニット9から離れるに従って、照明領域の大きさが大きくなってしまう。逆にファイバー1と、コリメートレンズ2の距離が遠すぎると、照明光が収束し、光源ユニット9から離れるに従って、照明領域の大きさが小さくなってしまう。この変化を見て、平行光の調整を行うことができる。ここでは、光源ユニット9を外し、平行光4を全反射照明装置外に出す構成とした。しかし、ミラー10を移動したり外したりしても、同様の方法で調整を行うことができる。または、集光レンズ11を移動したり外したりしても、同様の方法で調整を行うことができる。もし、この平行光の調整が不充分であると、次に示す集光レンズ11の光軸方向の調整において、その調整範囲が不足してしまうことになる。
【0027】
次に、集光レンズ11の調整について説明する。この目的は、対物レンズ12の瞳面(後方焦点面)13に照明光を集光させることである。一般に、顕微鏡に各種付属品を組み合わせた状態では、各部の誤差があり、集光位置がばらついてしまう。また、一つの対物レンズに対応するように調整した後に、別の対物レンズに切り換えると、瞳面の位置が異なるため、再調整が必要である。さらに、光源の波長を変えた場合、色収差により、結像位置が変化する。また、ダイクロイックミラー14を切り換えた場合も、その反射角度の相互差により、光軸に直角な面内での位置だけでなく、光軸方向の位置も変化する。以上のように、組み立て時、各部を切り換えた時に集光位置の調整が必要となる。
【0028】
調整するときは、図1に示すように、照明光を対物レンズ12の光軸と平行にしてから行う。また、全反射照明により観察する部分つまり、カバーグラス18に密着した位置の標本16にピントを合わせる。それにより、対物レンズ12の光軸方向の位置が決まる。そこで、対物レンズ12から出た照明光が平行になるようにする。平行光は、下記に示すように、実際には、細いビームとなる。平行光でなくなると、天井等に投影した状態は、拡散、収束共に、平行光のときより、広がり、ぼやけたように見える。この広がり状態を見ながら、集光レンズ11の位置を調整し、固定する。
【0029】
以下、レンズの焦点距離等について、具体的な数字を挙げながら、説明を行う。対物レンズ12は、全反射照明に使用できる種類という視点から、倍率100倍、焦点距離2mm、開口数1.45とする。集光レンズ11は、対物レンズ12からの距離、顕微鏡への組み込み配置から焦点距離f=240mmとする。コリメートレンズ2は、焦点距離f=60とする。それにより、対物レンズ12の瞳面13への光ファイバー1端面の倍率が4倍(=240/60)となる。光ファイバー1は、伝達される照明光の均一性を考慮してシングルモードファイバーを用い、その結果コア径が小さくなる。例えばコア径は約4μm、開口数0.11となる。以上の条件における各部の必要精度について、以下に述べる。
【0030】
対物レンズ12から出る平行光の平行度の誤差は、カバーグラス18と、標本16の境界面において、照明光が全反射となる臨界角以下とならない範囲と考えられる。その範囲内とするための、光軸方向の位置決め誤差は、0.1mmとなる。
【0031】
集光レンズ11を移動して対物レンズ12の瞳面13に照明光の集光位置を調整する場合は、その精度は上記数値である0.1mm以下としなければならない。レンズを光軸方向に移動して、0.1mm以下の位置決め調整することは、実現可能なレベルである。その機構の例を図4に示すが説明は後述する。
【0032】
対物レンズ12が異なると、瞳面13の位置も変わる。例えば、前記100×NA1.45と、60×NA1.45で、瞳面の位置が9mm違うという場合がある。したがって、対物レンズを切り換えた場合、異なる位置の瞳面に集光位置を調整しなおす必要がある。
【0033】
照明光の波長を変えた場合、色収差により、集光位置が変化する。その時、集光レンズ位置の再調整が必要になる。この場合も、集光位置の許容誤差は、前記の0.1mmと殆ど変わらない。
【0034】
以下、光ファイバー1と、コリメートレンズ2の間隔の調整精度について述べる。先ず、光ファイバー1と、コリメートレンズ2を含む、9光源ユニットを照明装置から外す。視野絞り8を光ファイバー1と、コリメートレンズ2により決まる光束の最大直径13.2mm(=焦点距離×光ファイバーのNA×2=60×0.11×2)より、やや小さい大きさに設定する。例えば、直径12mmとして説明する。光学ユニット9近くの位置で、照明光の直径を12mmとして、そこから5m離れたところで、その直径が12±2mmとなるように、光ファイバー1とコリメートレンズ2の間隔を調整する。計算上、直径が2mm変化したとき、両者の間隔は、0.22mmずれていることになる。この程度の位置調整は、ねじ、カムでも実現でき、また、指先で、1光ファイバー取り付け部分を光軸方向に移動する構成でも実施可能である。
【0035】
光ファイバー1と、コリメートレンズ2の間隔誤差があると、そこからの光は、平行光でなく、ある角度を持った光となる。その光を集光レンズ11で集光させる時のずれ量は、次のようになる。前記間隔誤差が0.22mmであると、コリメートレンズ2と集光レンズによる倍率:4倍(=240/60)の2乗=16倍の約3.5mmとなる。したがって、集光レンズ11の調整可能範囲は、前記対物レンズ12間の瞳面13の位置の違いである9mmに3.5mm×2=7mmを加えなければならない。実際の調整のための移動範囲は、これ以外に集光レンズの焦点距離の誤差、顕微鏡本体、照明装置等の機器の誤差を加えなければならないことは言うまでもない。この程度の16mm(9+7mm)+αの移動範囲を設けることは、実現可能な量である。
【0036】
これと反対に、集光レンズ11と、コリメートレンズ2を固定し、光ファイバー1を移動して、コリメートレンズ2の間隔を調整し、対物レンズ12から出る光を平行光に調整することを考えてみる。瞳面13に対する集光位置は、前記のように0.1mm以下としなければならない。この位置決め精度を光ファイバーの移動量に換算すると、集光レンズ11と、コリメートレンズ2による倍率である4倍の2乗=16で0.1mmを割った値、すなわち、約0.006mmとなる。精密移動機構であるマイクロメータを使用しても、0.05mmレベルの位置決め精度が得られるにすぎない。0.006mmという量の位置調整機構を、この種の照明装置に設けるのは、大きさ、価格面で現実的ではない。
【0037】
もし、光ファイバー1を固定して、コリメートレンズ2の移動による調整としても、同様に約0.006mmの調整精度を必要とし、実現困難な構成となる。よって、集光レンズ11と、コリメートレンズ2を固定し、光ファイバー1を移動して、コリメートレンズ2の間隔を調整し、対物レンズ12から出る光を平行光に調整する方法は実用できでないことになる。
【0038】
調整者の眼を保護するため、照明装置から外に出る光の強度をNDフィルター5,6,7により減光する。但し、調整作業上、光束が確認できる程度までの強度とする。
【0039】
以上の説明においては、内蔵している視野絞り8により、光束の大きさを設定した。しかし、別に用意した固定絞りを取り付けても同じ効果を得ることができる。例えば、直径12mmの固定絞りを、光源ユニット9の射出側に嵌め込む構造にする。それにより、視野絞りを操作せず、所定サイズの光束とすることができる。
【0040】
全反射照明装置の外に、コリメートレンズ2からの光を出す方法は、光源ユニット9を取り外すことができる構造となっているもの以外でも実現できる。ミラー10を光路から外すことができる構造や、集光レンズ11を光路から外すことができる構造となっている場合でも、前述のように同じ効果を得ることができる。
【0041】
図2は、光ファイバーが光軸からずれ、標本照明光が全反射状態となったときの、顕微鏡の光学系の配置を示す概要図である。ただし、図2においては、図1に示されたエミッションフィルタ21以降の結像光学系(観察光学系)については、図示を省略している。以下の説明においては、図1に示された構成要素には同じ符号を付し、同じ機能を有するものについては説明を省略し、異なる部分のみについて説明する。
【0042】
図1の光ファイバー1を光軸からずらした偏芯光ファイバー24(図1の1と同じもの)からの光は、対物レンズ12の瞳面13の偏芯した位置25に集光する。偏芯した位置25からの光は、標本16へ傾斜光26として、入射する。その入射角度がカバーグラス18と標本16の臨界角以上の場合、全反射光27が戻っていくる。このとき、前述のように、反射面の標本側に10nm前後のエバネッセント層と呼ばれる照明範囲を得ることができる。
【0043】
以下、光ファイバー1とコリメートレンズ2の間の位置調整を行う機構について説明する。図3は、この調整機構の例を示す図である。光ファイバー1は、専用の接続部、例えばFCカプラーで、接続部31に位置決めされ固定されている。接続部31は、固定ねじ32により、光ファイバー支持内筒33に固定されている。光ファイバー支持内筒33は、光ファイバー支持外筒34に嵌合し、光軸方向に移動可能に支持され、セットビス35により固定される。光ファイバー支持外筒34は、紙面直角方向と、上下方向に光ファイバーを移動可能な機構を持ったXY機構部36の移動部分に固定されている。36XY機構部は、接続部39を介して、レンズ支持部37に固定されている。レンズ支持部37には、コリメートレンズ2が、押さえねじ38により固定されている。
【0044】
このような構造であるため、光ファイバー支持内筒33を光ファイバー支持外筒34に対して光軸方向に移動して、光ファイバー1とコリメートレンズ2の間隔を調整し、セットビス35により固定することができる。
【0045】
ここで、光ファイバー支持内筒33と,光ファイバー支持外筒34を嵌合構造とし、手で移動する構造とした。前述したように、この部分の位置決め精度は、0.2mmレベルであるため、手による移動で調整可能である。もちろん、光軸方向に移動するために、ねじ、カム機構を使用してもよい。
調整後、図示していないカバーにより、セットビス35を覆うと、製造時に調整した後、この部分を動かさないように保護することができる。
【0046】
図3では、光ファイバー1を移動する構成となっている。しかし、コリメートレンズ2を光軸方向に移動する構成としても、同じ効果を得ることができる。なお、図3におけるXY機構部36は、詳細な図示を省略しているが、周知のXYテーブル構造を有し、接続部39に対して、光ファイバー支持外筒34を紙面の上下方向及び紙面に垂直な方向に移動させることができ、これにより、光ファイバー1の光軸とコリメートレンズ2の光軸を合わせることができる。この光軸合わせが終了した後、固定ビス等によりXY機構部36をロックし、使用時における調整ができないようにしてもよい。
【0047】
次に、集光レンズ11の位置を調整する機構の例を説明する。図4は、集光レンズ11の移動機構の1例を示す図である。集光レンズ11は、集光レンズ支持内筒41に、押さえねじ42により固定されている。集光レンズ支持内筒41には、集光レンズ支持内筒41を光軸方向に移動させるための送りネジ部43が設けられている。例えばこのねじのピッチは、0.5mmとされている。
【0048】
また、集光レンズ支持内筒41を回転させるための工具穴44が、集光レンズ支持内筒41の円周方向8個所に、およそ45度おきに設けられている。集光レンズ支持内筒41は、集光レンズ支持外筒45に嵌合し、送りネジ43が噛み合っている。集光レンズ支持外筒45には、工具用窓46が設けられ、工具穴44を外部から操作し、集光レンズ支持内筒41を回転し、送りネジ43を介して光軸方向に移動させることが可能になっている。また、集光レンズ支持外筒45には、集光レンズ支持内筒41の位置を調整後、固定する固定ビス47が設けられている。
【0049】
このような構成であるため、集光レンズ11により、集光位置を対物レンズの瞳面に調整することができる。また、送りネジ部43のピッチが0.5mmとてあるため、前述した必要とされる精度0.1mmを実現することが可能である。
【0050】
図4では、送りネジ部43を介して集光レンズ支持内筒41の移動を行っているが、他の機構を用いることもできる。例えば、カム機構や歯車による送り機構である。
【0051】
また、移動機構をなくし、指で移動させることも可能である。たとえば、集光レンズ支持内筒41から送りネジ部43をなくし、嵌合部だけとする。そして、工具穴44のかわりに、1本のピンを取り付け、工具用窓46をこのピンを光軸方向に移動させるガイド溝とする。その構造により、指先で、ピンを光軸方向に移動し、固定ビス47で固定を行う。0.1mmという位置決め精度は、指先の感覚により実施可能な精度である。
【0052】
図5に、光ファイバー1を光軸中心に回転できるようにした構造の例を示す。この構造の一部の構成要素は、図3に示された構成要素と同じであるので、同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。
【0053】
光ファイバー1は、接続部31を介して、光ファイバー回転部51に固定されている。光ファイバー回転部51は、光ファイバー支持内筒52に回転可能に嵌合し、セットビス53により固定される。光ファイバー支持内筒52は、図3と同様に、光ファイバー支持外筒34に嵌合支持され、光軸方向に移動可能になっており、セットビス35により固定される。光軸方向の調整が完了した後、このセットビス35を覆うことにより、使用時における調整を不能にする。このような構成であることから、1光ファイバーの光軸方向の調整後、光軸中心の回転を可能にしている。
【0054】
シングルモード光ファイバーは、光源のレーザの偏光をある程度維持し、放射している。また、偏波角保持タイプの光ファイバーは、偏光方向を保持したまま放射する。したがって、光ファイバーを回転することで、その偏光面の回転を行うことができる。全反射照明による標本観察において、標本の偏光特性を解析する場合、照明側の偏光面を回転する必要があるが、このような構成にすることにより、照明側の偏光面を回転することができる。
【0055】
なお、光ファイバー支持外筒34は、図3に示すように、XY機構部36に取り付けられ、さらに図3に示すように、接続部39を介して、レンズ支持部37に固定されている。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、使用時において必要な部分のみを調整可能としておくことにより、使い勝手の良い顕微鏡用照明装置及び顕微鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例である顕微鏡の、光学系の配置を示す概要図であり、試料を落射照明している様子を示したものである。
【図2】図1に示す顕微鏡において全反射照明をしている場合の光学系の配置を示す概要図である。
【図3】光ファイバーとコリメートレンズの間の位置調整を行う機構の例を示す概要図である。
【図4】集光レンズの位置を調整する機構の例を示す概要図である。
【図5】光ファイバーを光軸中心に回転できるようにした構造の例を示す概要図である。
【符号の説明】
1…光ファイバー、2…コリメートレンズ、3…拡散光、4…平行光、5、6、7…NDフィルタ、8…視野絞り、9…光源ユニット、10…ミラー、11…集光レンズ、12…対物レンズ、13…瞳面、14…ダイクロイックミラー、15…シャーレ、16…標本、17…培養液、18…カバーグラス、19…油、20…結像光、21…エミッションフィルタ、22…結像レンズ、23…CCD撮像面、24…偏芯光ファイバー、25…偏芯した集光位置、26…傾斜光、31…接続部、32…固定ねじ、33…光ファイバー支持内筒、34…光ファイバー支持外筒、35…セットビス、36…XY機構部、37…レンズ支持部、38…押さえねじ、39…接続部、41…集光レンズ支持内筒、42…押さえねじ、43…送りネジ部、44…工具穴、44…送りネジ、45…集光レンズ支持外筒、46…工具窓、47…固定ビス、51…光ファイバー回転部、52…光ファイバー支持内筒、53…セットビス
Claims (2)
- 顕微鏡の対物レンズを通して試料の全反射照明を行うことが可能な顕微鏡用照明装置であって、光源からの光を導く光ファイバーと、当該光ファイバーから射出する光を平行にするコリメートレンズと、前記平行光を前記対物レンズの瞳面に集光させる集光レンズと、前記光ファイバーの射出端と前記コリメートレンズの間隔を調整する機構と、前記対物レンズに対する前記集光レンズの光軸方向の位置を調整する機構とを備え、前記光ファイバーの射出端と前記コリメートレンズの間隔は製造段階で調整され、使用時には調整不能とされており、前記対物レンズに対する前記集光レンズの光軸方向の位置は、顕微鏡に取り付けられた後も調整可能とされていることを特徴とする顕微鏡用照明装置。
- 対物レンズを通した照明光により試料の全反射照明を行うことが可能な照明装置を有する顕微鏡であって、前記照明装置は、光源からの光を導く光ファイバーと、当該光ファイバーから射出する光を平行にするコリメートレンズと、前記平行光を前記対物レンズの瞳面に集光させる集光レンズと、前記光ファイバーの射出端と前記コリメートレンズの間隔を調整する機構と、前記対物レンズに対する前記集光レンズの光軸方向の位置を調整する機構とを備え、前記光ファイバーの射出端と前記コリメートレンズの間隔は製造段階で調整され、使用時には調整不能とされており、前記対物レンズに対する前記集光レンズの光軸方向の位置は、使用時に調整可能とされていることを特徴とする顕微鏡。
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