JP2004080980A - 系統連系インバータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数台の交流発電機が接続されている場合に、交流発電機及びインバータ装置を含む全体の総合効率が最大となるように運転の制御を行う。
【解決手段】本発明が適用される発電システムは、複数台の水車1と、各水車に連結された複数台の発電機2と、各発電機2にスイッチSWを介して接続された系統連系インバータ装置10とを備える。インバータ装置10は、整流器3と、直流出力電圧を安定した一定電圧に制御する電圧調整器4と、逆流防止用のダイオード5と、直流電力を交流電力に変換して系統に連系するインバータ回路6と、電圧調整器の使用/不使用を選択する切替信号SUPを出力する最大電力制御回路7とにより構成されている。前述の構成により、系統への出力電力に応じて交流発電機の台数制御及び最大電力追従制御を併用した制御を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明が適用される発電システムは、複数台の水車1と、各水車に連結された複数台の発電機2と、各発電機2にスイッチSWを介して接続された系統連系インバータ装置10とを備える。インバータ装置10は、整流器3と、直流出力電圧を安定した一定電圧に制御する電圧調整器4と、逆流防止用のダイオード5と、直流電力を交流電力に変換して系統に連系するインバータ回路6と、電圧調整器の使用/不使用を選択する切替信号SUPを出力する最大電力制御回路7とにより構成されている。前述の構成により、系統への出力電力に応じて交流発電機の台数制御及び最大電力追従制御を併用した制御を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、系統連系インバータ装置に係り、特に、低落差小水力発電システム等における複数台の交流発電機からの出力を入力とし、発電効率が最大となるように制御を行う系統連系インバータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複数台の低落差小電力の水力交流発電機を接続した発電システムは、水位、流量の変動による水車及び交流発電機の出力電圧特性が変動し一様ではない。このため、この種の発電システムは、発電機に対する負荷が出力電圧の大きい発電機に集中し、その発電機の負荷が1台に集中し過負荷になり、一方で、出力電圧が低い発電機から出力を取り出すことができなくなり、負荷分担のアンバランスが発生するという問題を有している。
【0003】
前述したような問題を解決することの従来技術として、例えば、特開平08−46231号公報、特開平08−70533号公報等に記載された技術が知られている。この従来技術は、系統連系インバータ装置に関するもので、複数の発電機対応に個別に電圧調整器を設けるというものである。そして、この従来技術による系統連系インバータ装置によれば、複数の交流発電機から得られる出力電圧が一様でない場合であっても、個別に電圧調整器を設けているので各交流発電機から出力を得ることが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述した従来技術による系統連系インバータ装置は、系統に対する出力電力に対して、接続されている複数台の交流発電機が出力分担しているため、各発電機の出力として、発電機効率の高い状態で運転されているとは限らず、総合的な効率が悪くなるという問題点を有している。
【0005】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決し、複数台の交流発電機が接続されている場合に、交流発電機及びインバータ装置を含む全体の総合効率が最大となるように運転の制御を行う系統連系インバータ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば前記目的は、複数台の交流発電機からの電力を系統に出力する系統連系インバータ装置において、前記複数台の交流発電機のそれぞれのからの交流電圧を直流電圧に変換する交流発電機対応の複数の整流回路と、複数の整流回路のそれぞれからの直流電圧を調整して出力する複数の電圧調整器と、複数の電圧調整器からの直流電力を交流電力に変換して系統に送出するインバータ回路と、系統に送出する出力電力に応じて、前記複数の交流発電機の稼働台数の制御を行う制御手段とを備えたことにより、また、制御手段が、出力電力に応じて最大電力追従制御をも行うことにより達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による系統連系インバータ装置の実施形態を図面により詳細に説明する。
【0008】
図1は本発明の一実施形態による系統連系インバータ装置を適用した低落差小水力発電システムの構成を示すブロック図である。図1において、1は水車、2は交流発電機、3は整流器、4は電圧調整器、5は逆流防止用のダイオード、6はインバータ回路、7は最大電力制御回路、8は電流検出回路、10は系統連系インバータ装置、SWはスイッチである。
【0009】
図1に示す低落差小水力発電システムは、複数台の水車1と、各水車に連結された複数台の発電機2と、各発電機2にスイッチSWを介して接続された系統連系インバータ装置10とにより構成される。系統連系インバータ装置10は、各交流発電機2の出力を整流し直流電圧に変換する整流器3と、各整流器3からの直流出力電圧を安定した一定電圧に制御する電圧調整器4と、各電圧調整器4からの直流電圧をインバータ回路6に接続する逆流防止用のダイオード5と、入力された直流電力を交流電力に変換して系統に連系するインバータ回路6と、電圧調整器4の制御を行うと共に、各発電機2の出力の系統連系インバータ装置10への接続をスイッチSWにより制御し電圧調整器の使用/不使用を選択する切替信号SUPを出力する最大電力制御回路7とにより構成されている。
【0010】
図2は電圧調整器4の構成を示すブロック図である。図2において、11はリアクトル、12はスイッチング素子、13はダイオード、14はコンデンサ、15、17は電圧検出器、16は電流検出器、20は制御回路、21は電圧指令、22は出力電圧帰還、23は加算器、24は電圧制御回路、25は電流帰還、26は加算器、27は電流制御回路、28はPWM発生回路である。
【0011】
電圧調整器4は、図2に示すように、整流器3からの直流電力線ラインに、入力側電圧を検出する電圧検出器17、電流検出器16、リアクトル11、スイッチング素子12、ダイオード13、出力側電圧を検出する電圧検出器15及びコンデンサ14が設けられ、電流検出器16の検出電流を電流帰還25として受け、電圧検出器15の検出電圧を出力電圧帰還として受け、また、最大電力制御回路7からの電圧指令21及び切替信号SUPを受けてスイッチング素子12を制御することにより、電圧調整器4からの出力電圧を一定に制御する制御回路20を備えて構成される。
【0012】
図3は交流発電機2の単体での出力電力と発電効率との関係を説明する図、図4は交流発電機の運転台数及び発電電力と発電効率との関係を説明する図、図5は最大電力制御回路7での最大電力追従制御機能について制御する図であり、次に、これらの図を参照して図1、図2により説明した本発明の実施形態における低落差小水力発電システム、及び、系統連系インバータ装置10の動作について説明する。
【0013】
図3に示す交流発電機2の単体での出力電力と発電効率との関係の特性から判るように、交流発電機単体の発電効率は、発電出力の増加と共に上昇するが、発電出力の低出力領域では発電効率が低下する。
【0014】
一般に、交流発電機からなる小水力発電システムは、出力容量を確保するために複数台の交流発電機を設置して構成されるが、水位の変化で落差が減少、または、水車への流量が減少した場合、発電機出力は低下し、図3に示すように、発電機の発電出力が低下し、発電効率も低下する。また、図1に説明したように各交流発電機の出力電圧を整流器3により直流電圧に変換し、電圧調整を行った後、複数のダイオード5を介して並列接続した場合、直流出力電圧が同一で一定に制御されているので、複数の交流発電機の負荷はほぼ等しく分担される。このため、出力電力によっては、各交流発電機の負荷が高出力領域にならない場合があり、発電効率は低下することになる。
【0015】
そこで、本発明の実施形態による系統連系インバータ装置は、発電電力を監視し、発電出力電力に応じて交流発電機の運転台数を切替えるようにしている。すなわち、図1に示す最大電力制御回路7は、電流検出回路8からの検出電流より算出できる発電出力電力が低下してきたとき、それに応じてSUP信号を出力して、電圧調整器4のPWM発生器28の出力を停止させると共に、スイッチSWをオフに制御する。本発明の実施形態による系統連系インバータ装置10は、SUP信号を出力することにより、発電機の出力を遮断し、電圧調整器4からの出力がなくすことができるので、系統への電力の供給を他の発電機からとすることができ、発電機の台数制御を行うことができる。
【0016】
前述では、発電機と系統連系インバータ装置10との間に設けたスイッチSWをSUP信号によりオフとするとして説明したが、本発明は、スイッチSWを設けなくても、SUP信号によりPWM発生器28を制御して、電圧調整器4からの出力電圧が、他の発電機の電圧調整器4の出力電圧より小さい出力電圧となるように制御するようにしてもよい。この場合、電圧調整器4の出力電圧の低下により、ダイオード5から電力を出力することができなくなり、発電機の出力を停止することができ、台数制御をおこなうことができる。
【0017】
交流発電機の運転台数及び発電電力と発電効率との関係を説明する図4において、特性曲線Aは、交流発電機の台数が3台のときの発電効率を示しているが、出力電力の減少と共に発電効率が低下することが判る。そして、この場合の最大出力電力はP3であるとする。また、特性曲線B、Cは、交流発電機の台数が2台、1台のときの発電効率を示しているが、この場合も同様に、出力電力の減少と共に発電効率が低下することが判る。そして、これらの場合の最大出力電力はP2、P1であるとする。
【0018】
そこで、本発明の実施形態では、発電出力電力PがP2<P<P3のとき、交流発電機の台数を3台とし、発電出力電力PがP1<P<P2のとき、交流発電機の台数を3台から2台に減らすようにし、発電電力Pが0<P<P1のとき交流発電機の台数を2台から1台に減らすようにしたものである。本発明の実施形態は、このような制御を行うことにより、発電機単体の出力が増加し、全体の発電効率を増加させることができる。
【0019】
また、発電出力電力を増加させる場合、例えば、2台の交流発電機では容量不足で3台が必要で3台の発電機を使用する場合、3台の発電機単体それぞれの出力が減少し、全体の発電効率は低下する。しかし、この場合、図1に示す最大電力制御回路7は、図5に示す最大電力追従制御機能を用いることによりインバータ側で最大電力となるよう制御することができる。この最大電力追従制御機能は、公知の技術であり、発電機が1台〜3台の場合のそれぞれについて、その時々で出力可能な最大出力電力Pmax3〜Pmax1がどの程度であるかを、各発電機の電圧調整器4を制御することにより検出して制御する機能である。
【0020】
前述した本発明の実施形態によれば、発電出力電力に応じた交流発電機の台数の制御と最大電力追従制御とを併用することにより、システムとしての全体の発電効率を高効率としてで運転を継続させることが可能である。
【0021】
図6は本発明の一実施形態による系統連系インバータ装置を適用した低落差小水力発電システムと太陽光発電システムとからなるハイブリッド発電システムの構成を示すブロック図である。図5において、9は太陽電池であり、他の符号は図1の場合と同一である。また、この例においても、最大電力制御回路7は、図2により説明したものと同一に構成される。
【0022】
図6に示すハイブリッド発電システムは、太陽電池9、電圧調整器4及びダイオード5を持つ太陽光発電システムを図1により説明した発電システムに並列接続して構成したものである。このようなハイブリッド発電システムにおいても、交流発電機2及び太陽電池9からの異なった出力電圧を、系統連系インバータの入力側に一定電圧に制御する電圧調整器4をそれぞれに設け、最大電力制御回路7により制御することにより、発電効率の高い状態で運転を行うことができる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数台の交流発電機を接続して、台数制御及び最大電力制御を行うようにしているので交流発電機、インバータ含む総合発電効率を最大にして運転を行うことができる。また、発電機が過負荷にならないように負荷分担を行うことがができるので、システムの安定な運転を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による系統連系インバータ装置を適用した低落差小水力発電システムの構成を示すブロック図である。
【図2】電圧調整器の構成を示すブロック図である。
【図3】交流発電機の単体での出力電力と発電効率との関係を説明する図である。
【図4】交流発電機の運転台数及び発電電力と発電効率との関係を説明する図である。
【図5】最大電力制御回路での最大電力追従制御機能について制御する図である。
【図6】本発明の一実施形態による系統連系インバータ装置を適用した低落差小水力発電システムと太陽光発電システムとからなるハイブリッド発電システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 水車
2 交流発電機
3 整流器
4 電圧調整器
5 ダイオード
6 インバータ回路
7 最大電力制御回路
8 電流検出器
9 太陽電池
10 系統連系インバータ装置
11 リアクトル
12 スイッチング素子
13 ダイオード
14コンデンサ
15、17 電圧検出器
16 電流検出器
20 電圧制御回路
23 加算器
24 電圧制御回路
26 加算器
27 電流制御回路
28 PWM発生回路
SW スイッチ
【発明の属する技術分野】
本発明は、系統連系インバータ装置に係り、特に、低落差小水力発電システム等における複数台の交流発電機からの出力を入力とし、発電効率が最大となるように制御を行う系統連系インバータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複数台の低落差小電力の水力交流発電機を接続した発電システムは、水位、流量の変動による水車及び交流発電機の出力電圧特性が変動し一様ではない。このため、この種の発電システムは、発電機に対する負荷が出力電圧の大きい発電機に集中し、その発電機の負荷が1台に集中し過負荷になり、一方で、出力電圧が低い発電機から出力を取り出すことができなくなり、負荷分担のアンバランスが発生するという問題を有している。
【0003】
前述したような問題を解決することの従来技術として、例えば、特開平08−46231号公報、特開平08−70533号公報等に記載された技術が知られている。この従来技術は、系統連系インバータ装置に関するもので、複数の発電機対応に個別に電圧調整器を設けるというものである。そして、この従来技術による系統連系インバータ装置によれば、複数の交流発電機から得られる出力電圧が一様でない場合であっても、個別に電圧調整器を設けているので各交流発電機から出力を得ることが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述した従来技術による系統連系インバータ装置は、系統に対する出力電力に対して、接続されている複数台の交流発電機が出力分担しているため、各発電機の出力として、発電機効率の高い状態で運転されているとは限らず、総合的な効率が悪くなるという問題点を有している。
【0005】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決し、複数台の交流発電機が接続されている場合に、交流発電機及びインバータ装置を含む全体の総合効率が最大となるように運転の制御を行う系統連系インバータ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば前記目的は、複数台の交流発電機からの電力を系統に出力する系統連系インバータ装置において、前記複数台の交流発電機のそれぞれのからの交流電圧を直流電圧に変換する交流発電機対応の複数の整流回路と、複数の整流回路のそれぞれからの直流電圧を調整して出力する複数の電圧調整器と、複数の電圧調整器からの直流電力を交流電力に変換して系統に送出するインバータ回路と、系統に送出する出力電力に応じて、前記複数の交流発電機の稼働台数の制御を行う制御手段とを備えたことにより、また、制御手段が、出力電力に応じて最大電力追従制御をも行うことにより達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による系統連系インバータ装置の実施形態を図面により詳細に説明する。
【0008】
図1は本発明の一実施形態による系統連系インバータ装置を適用した低落差小水力発電システムの構成を示すブロック図である。図1において、1は水車、2は交流発電機、3は整流器、4は電圧調整器、5は逆流防止用のダイオード、6はインバータ回路、7は最大電力制御回路、8は電流検出回路、10は系統連系インバータ装置、SWはスイッチである。
【0009】
図1に示す低落差小水力発電システムは、複数台の水車1と、各水車に連結された複数台の発電機2と、各発電機2にスイッチSWを介して接続された系統連系インバータ装置10とにより構成される。系統連系インバータ装置10は、各交流発電機2の出力を整流し直流電圧に変換する整流器3と、各整流器3からの直流出力電圧を安定した一定電圧に制御する電圧調整器4と、各電圧調整器4からの直流電圧をインバータ回路6に接続する逆流防止用のダイオード5と、入力された直流電力を交流電力に変換して系統に連系するインバータ回路6と、電圧調整器4の制御を行うと共に、各発電機2の出力の系統連系インバータ装置10への接続をスイッチSWにより制御し電圧調整器の使用/不使用を選択する切替信号SUPを出力する最大電力制御回路7とにより構成されている。
【0010】
図2は電圧調整器4の構成を示すブロック図である。図2において、11はリアクトル、12はスイッチング素子、13はダイオード、14はコンデンサ、15、17は電圧検出器、16は電流検出器、20は制御回路、21は電圧指令、22は出力電圧帰還、23は加算器、24は電圧制御回路、25は電流帰還、26は加算器、27は電流制御回路、28はPWM発生回路である。
【0011】
電圧調整器4は、図2に示すように、整流器3からの直流電力線ラインに、入力側電圧を検出する電圧検出器17、電流検出器16、リアクトル11、スイッチング素子12、ダイオード13、出力側電圧を検出する電圧検出器15及びコンデンサ14が設けられ、電流検出器16の検出電流を電流帰還25として受け、電圧検出器15の検出電圧を出力電圧帰還として受け、また、最大電力制御回路7からの電圧指令21及び切替信号SUPを受けてスイッチング素子12を制御することにより、電圧調整器4からの出力電圧を一定に制御する制御回路20を備えて構成される。
【0012】
図3は交流発電機2の単体での出力電力と発電効率との関係を説明する図、図4は交流発電機の運転台数及び発電電力と発電効率との関係を説明する図、図5は最大電力制御回路7での最大電力追従制御機能について制御する図であり、次に、これらの図を参照して図1、図2により説明した本発明の実施形態における低落差小水力発電システム、及び、系統連系インバータ装置10の動作について説明する。
【0013】
図3に示す交流発電機2の単体での出力電力と発電効率との関係の特性から判るように、交流発電機単体の発電効率は、発電出力の増加と共に上昇するが、発電出力の低出力領域では発電効率が低下する。
【0014】
一般に、交流発電機からなる小水力発電システムは、出力容量を確保するために複数台の交流発電機を設置して構成されるが、水位の変化で落差が減少、または、水車への流量が減少した場合、発電機出力は低下し、図3に示すように、発電機の発電出力が低下し、発電効率も低下する。また、図1に説明したように各交流発電機の出力電圧を整流器3により直流電圧に変換し、電圧調整を行った後、複数のダイオード5を介して並列接続した場合、直流出力電圧が同一で一定に制御されているので、複数の交流発電機の負荷はほぼ等しく分担される。このため、出力電力によっては、各交流発電機の負荷が高出力領域にならない場合があり、発電効率は低下することになる。
【0015】
そこで、本発明の実施形態による系統連系インバータ装置は、発電電力を監視し、発電出力電力に応じて交流発電機の運転台数を切替えるようにしている。すなわち、図1に示す最大電力制御回路7は、電流検出回路8からの検出電流より算出できる発電出力電力が低下してきたとき、それに応じてSUP信号を出力して、電圧調整器4のPWM発生器28の出力を停止させると共に、スイッチSWをオフに制御する。本発明の実施形態による系統連系インバータ装置10は、SUP信号を出力することにより、発電機の出力を遮断し、電圧調整器4からの出力がなくすことができるので、系統への電力の供給を他の発電機からとすることができ、発電機の台数制御を行うことができる。
【0016】
前述では、発電機と系統連系インバータ装置10との間に設けたスイッチSWをSUP信号によりオフとするとして説明したが、本発明は、スイッチSWを設けなくても、SUP信号によりPWM発生器28を制御して、電圧調整器4からの出力電圧が、他の発電機の電圧調整器4の出力電圧より小さい出力電圧となるように制御するようにしてもよい。この場合、電圧調整器4の出力電圧の低下により、ダイオード5から電力を出力することができなくなり、発電機の出力を停止することができ、台数制御をおこなうことができる。
【0017】
交流発電機の運転台数及び発電電力と発電効率との関係を説明する図4において、特性曲線Aは、交流発電機の台数が3台のときの発電効率を示しているが、出力電力の減少と共に発電効率が低下することが判る。そして、この場合の最大出力電力はP3であるとする。また、特性曲線B、Cは、交流発電機の台数が2台、1台のときの発電効率を示しているが、この場合も同様に、出力電力の減少と共に発電効率が低下することが判る。そして、これらの場合の最大出力電力はP2、P1であるとする。
【0018】
そこで、本発明の実施形態では、発電出力電力PがP2<P<P3のとき、交流発電機の台数を3台とし、発電出力電力PがP1<P<P2のとき、交流発電機の台数を3台から2台に減らすようにし、発電電力Pが0<P<P1のとき交流発電機の台数を2台から1台に減らすようにしたものである。本発明の実施形態は、このような制御を行うことにより、発電機単体の出力が増加し、全体の発電効率を増加させることができる。
【0019】
また、発電出力電力を増加させる場合、例えば、2台の交流発電機では容量不足で3台が必要で3台の発電機を使用する場合、3台の発電機単体それぞれの出力が減少し、全体の発電効率は低下する。しかし、この場合、図1に示す最大電力制御回路7は、図5に示す最大電力追従制御機能を用いることによりインバータ側で最大電力となるよう制御することができる。この最大電力追従制御機能は、公知の技術であり、発電機が1台〜3台の場合のそれぞれについて、その時々で出力可能な最大出力電力Pmax3〜Pmax1がどの程度であるかを、各発電機の電圧調整器4を制御することにより検出して制御する機能である。
【0020】
前述した本発明の実施形態によれば、発電出力電力に応じた交流発電機の台数の制御と最大電力追従制御とを併用することにより、システムとしての全体の発電効率を高効率としてで運転を継続させることが可能である。
【0021】
図6は本発明の一実施形態による系統連系インバータ装置を適用した低落差小水力発電システムと太陽光発電システムとからなるハイブリッド発電システムの構成を示すブロック図である。図5において、9は太陽電池であり、他の符号は図1の場合と同一である。また、この例においても、最大電力制御回路7は、図2により説明したものと同一に構成される。
【0022】
図6に示すハイブリッド発電システムは、太陽電池9、電圧調整器4及びダイオード5を持つ太陽光発電システムを図1により説明した発電システムに並列接続して構成したものである。このようなハイブリッド発電システムにおいても、交流発電機2及び太陽電池9からの異なった出力電圧を、系統連系インバータの入力側に一定電圧に制御する電圧調整器4をそれぞれに設け、最大電力制御回路7により制御することにより、発電効率の高い状態で運転を行うことができる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数台の交流発電機を接続して、台数制御及び最大電力制御を行うようにしているので交流発電機、インバータ含む総合発電効率を最大にして運転を行うことができる。また、発電機が過負荷にならないように負荷分担を行うことがができるので、システムの安定な運転を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による系統連系インバータ装置を適用した低落差小水力発電システムの構成を示すブロック図である。
【図2】電圧調整器の構成を示すブロック図である。
【図3】交流発電機の単体での出力電力と発電効率との関係を説明する図である。
【図4】交流発電機の運転台数及び発電電力と発電効率との関係を説明する図である。
【図5】最大電力制御回路での最大電力追従制御機能について制御する図である。
【図6】本発明の一実施形態による系統連系インバータ装置を適用した低落差小水力発電システムと太陽光発電システムとからなるハイブリッド発電システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 水車
2 交流発電機
3 整流器
4 電圧調整器
5 ダイオード
6 インバータ回路
7 最大電力制御回路
8 電流検出器
9 太陽電池
10 系統連系インバータ装置
11 リアクトル
12 スイッチング素子
13 ダイオード
14コンデンサ
15、17 電圧検出器
16 電流検出器
20 電圧制御回路
23 加算器
24 電圧制御回路
26 加算器
27 電流制御回路
28 PWM発生回路
SW スイッチ
Claims (3)
- 複数台の交流発電機からの電力を系統に出力する系統連系インバータ装置において、前記複数台の交流発電機のそれぞれのからの交流電圧を直流電圧に変換する交流発電機対応の複数の整流回路と、複数の整流回路のそれぞれからの直流電圧を調整して出力する複数の電圧調整器と、複数の電圧調整器からの直流電力を交流電力に変換して系統に送出するインバータ回路と、系統に送出する出力電力に応じて、前記複数の交流発電機の稼働台数の制御を行う制御手段とを備えたことを特徴とする系統連系インバータ装置。
- 前記制御手段は、複数の交流発電機の稼働台数の制御を行うと共に、出力電力に応じて最大電力追従制御を行うことを特徴とする請求項1記載の系統連系インバータ装置。
- 前記制御手段による交流発電機の稼働台数の制御は、前記電圧調整器から出力される直流電圧の大きさを制御することにより、または、交流発電機の出力を遮断するスイッチの制御により行われることを特徴とする請求項1または2記載の系統連系インバータ装置。
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