JP2004080169A - パケット伝送方法、及びパケット伝送システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ネットワークを介したデータのパケット伝送において、パケット損失を防止するパケット伝送方法、及びパケット伝送システムの提供。
【解決手段】ビデオカメラ1又はビデオデッキ2が転送速度6Mbpsで出力したアナログ映像データのビデオフレームF1,F2…を、エンコード部11aがMPEG−2規格のデジタルデータにエンコードする。パケット発生部11bはエンコードされたビデオフレームF1,F2…を取得する都度、それらを4つずつパケット化し、一連の群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …として転送速度6Mbpsにて間欠的に送出する。パケット送出時間制御部15はパケット発生部11bから取得した一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …をバッファメモリ15aに一時的に蓄え、蓄えたパケットを個々のパケットp1 ,p2 ,…として転送速度6Mbpsに基づいた時間間隔tにて送出する。
【選択図】 図1
【解決手段】ビデオカメラ1又はビデオデッキ2が転送速度6Mbpsで出力したアナログ映像データのビデオフレームF1,F2…を、エンコード部11aがMPEG−2規格のデジタルデータにエンコードする。パケット発生部11bはエンコードされたビデオフレームF1,F2…を取得する都度、それらを4つずつパケット化し、一連の群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …として転送速度6Mbpsにて間欠的に送出する。パケット送出時間制御部15はパケット発生部11bから取得した一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …をバッファメモリ15aに一時的に蓄え、蓄えたパケットを個々のパケットp1 ,p2 ,…として転送速度6Mbpsに基づいた時間間隔tにて送出する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はデータのパケットをネットワークを介して伝送するパケット伝送方法、及びパケット伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ユーザの要求等に応じ、映画、テレビ放送、又はコンサート等の様々な映像データをネットワークを介して配信するビデオオンデマンド(Video On Demand、以下、VODで表す)というサービスが行われている。映像データの容量は数M〜数百Mバイト程度と大きく、VODにて配信する場合、映像データを一定の大きさの容量のパケットに分割して伝送するのが一般的である。
【0003】
従来の映像データのパケット伝送システムを図5及び図6に基づいて説明する。図5において、40はビデオコンテンツサーバ(以下、サーバで表す)であり、エンコーダ41と、ネットワークインターフェース(以下、NIで表す)42とを備える。エンコーダ41は、ビデオカメラ1又はビデオデッキ2から取得したアナログ映像のビデオフレームF1,F2…を、例えばMPEG(Moving Picture coding Experts Group)−2規格の映像圧縮率のデジタルデータにエンコードするエンコード部41aと、エンコードされたデジタル映像データをパケット化するパケット発生部41bとを有する。なお、ビデオカメラ1及びビデオデッキ2は、アナログ映像データのビデオフレームF1,F2…を、例えば6Mbpsの転送速度にて出力するように設定されている。
【0004】
また、パケット発生部41bは、エンコード部41aによってエンコードされたビデオフレームF1,F2…を取得する都度、例えば、それぞれパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …と4つずつパケット化するが、発生した4つずつのパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …を、一連のパケット群として、ビデオカメラ1及びビデオデッキ2が出力するアナログ映像データのビデオフレームF1,F2…の転送速度と同等の転送速度にて間欠的にNI42へ送出する。
【0005】
NI42は受け取った一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …を伝送回線3aの最高速度でネットワーク3へ送出する。例えば、NI42が伝送速度10Mbpsの伝送回線3aに接続されている場合(図6(a))、NI42は一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …を伝送速度10Mbpsで送出し、NI42が伝送速度1Gbpsの伝送回線3aに接続されている場合(図6(b))、NI42は一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …を伝送速度1Gbpsで送出する。
【0006】
ネットワーク3の伝送回線3aを通じて伝送された一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …は、クライアント50のNI51が受け取ってデコーダ52へ送出する。デコーダ52において、パケット取得部52aにより一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …を取得し、デコード部52bが取得した一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …をそれぞれデコードして映像データを再生する。なお、パケット取得部52aが取得するパケットの転送速度は通常、エンコーダ41のパケット発生部41bが送出するパケットの転送速度(この場合は6Mbps)と等しい値に設定されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エンコーダ41のパケット発生部41bはパケットp1 ,p2 …を4つずつのパケット群として、しかもパケット群とパケット群とを間欠的に発生するため、図6に示すように、NI42が接続されている伝送回線3aの伝送速度の高低によって、NI42から送出される一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …の時間間隔は前者では長くなり(T2 )、後者では短くなる(T1 )。このことは、一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …のそれぞれにおいて、個々のパケットp1 ,p2 …の送出時間間隔は前者では短くなり(t2 )、後者では長くなる(t1 )ことを意味し、伝送回線3aの伝送速度が速いほど一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …は固まった密の状態で伝送回線3aを伝送する。
【0008】
したがって、サーバ40とクライアント50とを伝送速度1Gbpsの伝送回線3aに接続し、サーバ40から転送速度が6Mbpsのビデオストリームを伝送した場合、クライアント50におけるパケット取得部52aには1Gbpsの速度で伝送してきたパケットがNI51を介して到着する。ところが、パケット取得部52aでは転送速度が6Mbps程度のパケットの到着を想定しているため、パケット取得部52a内部のバッファ溢れが発生する場合がある。
【0009】
以上のことから、図6(b)のように伝送回線3aの伝送速度が高く、クライアント50においてサーバ40から伝送される個々のパケットの時間間隔が短く密の状態となった複数組のパケット群を受信した場合、パケット取得部52a内の容量が小さいバッファメモリでは、取得したパケットを処理しきれずにバッファ溢れが生じ、パケットが損失してしまう。その結果、クライアント50で再生された映像データは、映像に乱れが生じたり、音声が途切れたりする問題がある。一方、図6(a)のように伝送回線3aの伝送速度が低い場合であっても、パケットはパケット群として間欠的に伝送回線3aを伝送する、すなわち個々のパケットが伝送する時間間隔は等しくないため、場合によっては、クライアント50において再生される映像に若干の乱れが生じる虞がある。
【0010】
本発明は斯かる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、サーバにバッファメモリとパケット送出時間制御手段とを設け、データのパケットを前記バッファメモリに蓄え、蓄えたパケットを前記パケット送出時間制御手段によって所定の時間間隔にて送出することにより、クライアントが取得するパケットの損失を防止するパケット伝送方法、及びパケット伝送システムを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、前記パケット送出時間制御手段を前記サーバに設けられたエンコーダに備えることにより、前記クライアントが取得するパケットの損失を防止するパケット伝送システムを提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、前記サーバに種々のデータを蓄積したデータベースを備えることにより、前記クライアントからの要求に柔軟に対応できるパケット伝送システムを提供することにある。
【0013】
本発明の更に他の目的は、前記パケット送出時間制御手段が送出するパケットの時間間隔を、パケット発生手段が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔に予め設定することにより、前記クライアントが取得するパケットの損失を防止するパケット伝送システムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係るパケット伝送方法は、サーバからクライアントへ、ネットワークを介してデータをパケット伝送する方法において、バッファメモリを備えるサーバを用い、該バッファメモリに前記データのパケットを蓄え、蓄えたパケットを所定の時間間隔にて送出することを特徴とする。
【0015】
第2発明に係るパケット伝送システムは、データをエンコードするエンコード手段と、エンコードされたデータをパケット化するパケット発生手段とを有するエンコーダを備えるサーバからクライアントへ、ネットワークを介して前記データをパケット伝送するシステムにおいて、前記サーバは、バッファメモリとパケット送出時間制御手段とを備え、該パケット送出時間制御手段は、前記パケット発生手段により発生したパケットを前記バッファメモリに蓄え、蓄えたパケットを所定の時間間隔にて送出することを特徴とする。
【0016】
第3発明に係るパケット伝送システムは、第2発明に係るパケット伝送システムにおいて、前記エンコーダは、前記パケット送出時間制御手段を有することを特徴とする。
【0017】
第4発明に係るパケット伝送システムは、エンコードされたデータをパケット化するパケット発生手段を備えるサーバからクライアントへ、ネットワークを介して前記データをパケット伝送するシステムにおいて、前記サーバは、バッファメモリとパケット送出時間制御手段とを備え、該パケット送出時間制御手段は、前記パケット発生手段により発生したパケットを前記バッファメモリに蓄え、蓄えたパケットを所定の時間間隔にて送出することを特徴とする。
【0018】
第5発明に係るパケット伝送システムは、第4発明に係るパケット伝送システムにおいて、前記サーバはデータベースを備え、該データベースに前記エンコードされたデータが蓄積されていることを特徴とする。
【0019】
第6発明に係るパケット伝送システムは、第2発明又は第4発明に係るパケット伝送システムにおいて、前記所定の時間間隔は、前記パケット発生手段が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔に予め設定されていることを特徴とする。
【0020】
第7発明に係るパケット伝送システムは、第2発明乃至第4発明のいずれかに係るパケット伝送システムにおいて、前記パケット送出時間制御手段は、前記バッファメモリを有することを特徴とする。
【0021】
第1発明によれば、サーバ内を転送するパケットの転送速度がどのような値であっても、パケットをバッファメモリに一時的に蓄積し、バッファメモリから所定の時間間隔にてパケットを送出する。
これにより、バッファメモリから送出されたパケットは、所定の時間間隔にてネットワークを介してクライアントへ伝送され、クライアントは取得したパケットを滞りなく処理することができ、パケット損失を解消できる。ゆえに、クライアントにおいてサーバから伝送されたデータの再現性を向上できる。
【0022】
第2発明及び第6発明によれば、パケット送出時間制御手段が、エンコーダのパケット発生手段が発生したパケットをバッファメモリに一時的に蓄積し、バッファメモリに蓄積したパケットを、エンコーダのパケット発生手段が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔にて送出する。
【0023】
これにより、パケット送出時間制御手段から送出されたパケットは、所定の時間間隔、すなわちエンコーダのパケット発生手段が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔にてネットワークを介してクライアントへ伝送され、クライアントは取得したパケットを滞りなく処理することができ、パケット損失を解消できる。ゆえに、クライアントにおいてサーバから伝送されたデータの再現性を向上できる。また、パケット送出時間制御手段をサーバ内に設けていることにより、クライアントにおいて、ネットワークの回線の伝送速度を考慮して取得するパケットの転送速度を変更する手間を省くことができる。
【0024】
第3発明によれば、エンコーダは自身が発生するパケットの転送速度を認識している。したがって、エンコーダに備えられたパケット送出時間制御手段は、エンコーダが発生するパケットの転送速度に連動して、該転送速度に基づいた時間間隔にてパケット送出する。
これにより、パケットの送出時間間隔を予め設定する手間を省くことができる。
【0025】
第4発明及び第6発明によれば、パケット送出時間制御手段が、パケット発生手段が発生したパケットをバッファメモリに一時的に蓄積し、バッファメモリに蓄積したパケットを、パケット発生手段が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔にて送出する。
【0026】
これにより、パケット送出時間制御手段から送出されたパケットは、所定の時間間隔、すなわちパケット発生手段が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔にてネットワークを介してクライアントへ伝送され、クライアントは取得したパケットを滞りなく処理することができ、パケット損失を解消できる。ゆえに、クライアントにおいてサーバから伝送されたデータの再現性を向上できる。また、パケット送出時間制御手段をサーバ内に設けていることにより、クライアントにおいて、ネットワークの回線の伝送速度を考慮して取得するパケットの転送速度を変更する手間を省くことができる。
【0027】
第5発明によれば、複数のデータをデータベースに蓄積することができる。これにより、クライアントが要求する時間及びデータの種類を問わず、これらに柔軟に対応したデータのパケット伝送が可能となる。
【0028】
第7発明によれば、パケット送出時間制御手段とバッファメモリとを一体にしていることにより、サーバのハードウェア構成が容易になる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係るパケット伝送システムのシステム構成と、サーバ及びクライアントの一部を省略した構成とを示す図である。図1において、10はサーバ(ビデオコンテンツサーバ)であり、エンコーダ11と、NI(ネットワークインターフェース)16とを備える。
【0030】
エンコーダ11はエンコード部11aと、パケット発生部11bと、パケット送出時間制御部15とを有する。
エンコード部11aは、ビデオカメラ1により出力されるアナログ映像、又はビデオデッキ2により再生されるアナログ映像のビデオフレームF1,F2…を、例えばMPEG−2規格の映像圧縮率のデジタルデータにエンコードする。なお、ビデオカメラ1及びビデオデッキ2は、アナログ映像データのビデオフレームF1,F2…を、例えば6Mbpsの転送速度にて出力するように設定されている。
【0031】
パケット発生部11bは、エンコード部11aによってエンコードされたビデオフレームF1,F2…をパケット化し、発生したパケットを6Mbpsの転送速度にて送出する。これは、エンコーダ11が通常、ビデオカメラ1及びビデオデッキ2が出力するアナログ映像データの転送速度と等しい転送速度でパケットを送出するためである。
【0032】
パケット送出時間制御部15は、例えばICチップからなり、バッファメモリ15aを有し、パケット発生部11bが発生したパケットをバッファメモリ15aに一時的に蓄え、蓄えたパケットをパケット発生部11bが発生したパケットの転送速度に連動した速度、すなわち転送速度6Mbpsに基づいた時間間隔tにてNI16へ送出する。
【0033】
サーバ10は、例えば伝送速度が10Mbps又は1Gbps等の伝送回線3a(例えば光ファイバ)を有するネットワーク3を介してクライアント50と情報通信が可能となっている。クライアント50はNI51と、パケット取得部52a及びデコード部52bを有するデコーダ52とを備える。ここで、ネットワーク3は、例えば、Ethernet(登録商標)のLAN(Local Area Network)である。また、パケット取得部52aが取得するパケットの転送速度は通常、エンコーダ11のパケット発生部11bが送出するパケットの転送速度(この場合は6Mbps)と等しい値に設定されている。
【0034】
以上の如き構成のパケット伝送システムにおいて、ビデオカメラ1によりテレビ放送、コンサート、講演、講義、会議、もしくは防犯を目的とした監視映像等の映像データ、又はビデオデッキ2により再生されるビデオテープの映像データをリアルタイムで配信する場合の動作を説明する。
【0035】
ビデオカメラ1又はビデオデッキ2が6Mbpsの転送速度で出力したアナログ映像データのビデオフレームF1,F2…をサーバ10のエンコーダ11が取得した場合、まず、エンコード部11aが、MPEG−2規格の映像圧縮率のデジタルデータにエンコードする。次に、パケット発生部11bは、エンコード部11aによってエンコードされたビデオフレームF1,F2…を取得する都度、例えば、ビデオフレームF1,F2…のそれぞれをパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …と4つずつパケット化するが、発生した4つずつのパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …を、それぞれ一連のパケット群として間欠的に6Mbpsの転送速度にてパケット送出時間制御部15へ送出する。
【0036】
続いて、パケット送出時間制御部15は、パケット発生部11bから取得した一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …をバッファメモリ15aに一時的に蓄え、その後、転送速度6Mbpsに基づいた時間間隔tにて個々のパケットp1 ,p2 ,…をNI16へ送出する。つまり、パケット送出時間制御部15は、全てのパケットp1 ,p2 ,…の転送速度を平滑化して送出していることを意味する。
【0037】
NI16はパケット送出時間制御部15から送出された個々のパケットp1 ,p2 ,…を時間間隔tにて取得するため、NI16が接続されている伝送回線3aの伝送速度が10Mbpsであっても又は1Gbpsであっても、つまり伝送回線3aの伝送可能な伝送速度に拘わらず、図2に示すように、NI16は個々のパケットp1 ,p2 ,…を6Mbpsの転送速度に基づいた時間間隔tにて伝送回線3aへ送出する。
【0038】
クライアント50は、ネットワーク3の伝送回線3aを伝送速度6Mbpsで時間間隔tにて伝送したパケットp1 ,p2 …を取得し、NI51を介してデコーダ52へ送出する。そして、デコーダ52のパケット取得部52aはパケットp1 ,p2 …をパケット損失なしに取得し、デコード部52bにより取得したパケットp1 ,p2 …をデコードできるため、映像データを再現性よく、つまり映像の乱れ及び音声の途切れなしに再生することができる。
【0039】
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2に係るパケット伝送システムのシステム構成と、サーバ及びクライアントの一部を省略した構成とを示す図である。なお、図3において、図1と同一部分には同一の符号を付してその説明を省略する。また、パケット送出時間制御部15はエンコーダ11の内部に設けられず、エンコーダ11とNI16との間に設けられている。この点だけが図1の実施の形態1と異なる。
【0040】
図3の構成のパケット伝送システムにおいて、実施の形態1と同様に、ビデオカメラ1又はビデオデッキ2が出力する映像データをリアルタイムにて配信する場合の動作を説明する。
【0041】
パケット送出時間制御部15は、パケット発生部11bが発生した一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …をバッファメモリ15aに一時的に蓄える。しかし、パケット送出時間制御部15はエンコーダ11内に備えられていないため、パケット発生部11bが発生したパケットの転送速度が自明でない。そのため、パケット送出時間制御部15には、バッファメモリ15aに蓄えたパケットを、エンコーダ11のパケット発生部11bが発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔tにて送出するように予め設定されている。これにより、パケット送出時間制御部15は、伝送回線3aの伝送可能な伝送速度に拘わらず、パケット発生部11bが発生したパケットp1 ,p2 ,…を時間間隔tにて、つまり、全てのパケットの転送速度を平滑化して送出することができる。
【0042】
その他、実施の形態2に係るパケット伝送システムの動作は、実施の形態1と同様であるのでその説明を省略する。
【0043】
(実施の形態3)
図4は本発明の実施の形態3に係るパケット伝送システムのシステム構成と、サーバ及びクライアントの一部を省略した構成とを示す図である。なお、図4において、図1及び図3と同一部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図4において、12はサーバ10のCPUであり、図示しないハードディスク内のデータベース13へのデータの保存/削除、及びパケット発生部14を制御する。データベース13には、映画、テレビ放送、コンサート等のアナログ映像データが既にエンコーダによりMPEG−2規格の映像圧縮率のデジタルデータにエンコードされた状態で蓄積されている。
【0044】
図4の構成のパケット伝送システムにおいて、データベース13に蓄積された前述の映像データをVODにて配信する場合の動作を説明する。
クライアント50が所望の映像データをサーバ10に要求した場合、サーバ10のパケット発生部14は、CPU12により制御され、データベース13に蓄積されている映像データをパケット化し、所定の転送速度でパケットを送出する。
【0045】
パケット送出時間制御部15はパケット発生部14が発生したパケットを一時的にバッファメモリ15aに蓄える。しかし、パケット送出時間制御部15はパケット発生部14が発生したパケットの転送速度が自明でない。そのため、パケット送出時間制御部15には、バッファメモリ15aに蓄えたパケットを、パケット発生部14がCPU12に制御されて発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔tにて送出するように予め設定されている。これにより、パケット送出時間制御部15は、伝送回線3aの伝送可能な伝送速度に拘わらず、パケット発生部14が発生したパケットp1 ,p2 ,…を時間間隔tにて、つまり、全てのパケットの転送速度を平滑化して送出することができる。
【0046】
その他、実施の形態3に係るパケット伝送システムの動作は、実施の形態1又は実施の形態2と同様であるのでその説明を省略する。
【0047】
なお、前述の実施の形態1,2,3では、パケット送出時間制御部はサーバ側に設けているが、これに限らず、クライアント側に、特に、クライアントのネットワークインターフェースの次段に設けてもよい。ただし、この場合は、例えばエンコーダ又はサーバに設けられているパケット発生部が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔をパケット送出時間制御部に予め設定し、設定した時間間隔にてパケット送出時間制御部にパケットを送出させる必要がある。
【0048】
更に、前述の実施の形態1,2,3では、パケット伝送するデータは映像データについて記載しているが、これに限らず、音楽データ、音声データ、又は文字データ等であってもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上のように、第1発明によれば、バッファメモリから送出されたパケットは、所定の時間間隔にてネットワークを介してクライアントへ伝送され、クライアントは取得したパケットを滞りなく処理することができ、パケット損失を解消できる。ゆえに、クライアントにおいてサーバから伝送されたデータの再現性を向上できる。
【0050】
また、第2発明、第4発明及び第6発明によれば、パケットは、所定の、すなわちパケット発生手段が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔にてネットワークを介してクライアントへ伝送され、クライアントは取得したパケットを滞りなく処理することができ、パケット損失を解消できる。ゆえに、クライアントにおいてサーバから伝送されたデータの再現性を向上できる。更に、クライアントにおいて、ネットワークの回線の伝送速度を考慮して取得するパケットの転送速度を変更する手間を省くことができる。
【0051】
また、第3発明によれば、パケットの送出時間間隔を予め設定する手間を省くことができる。
また、第5発明によれば、クライアントが要求する時間及びデータの種類を問わず、これらに柔軟に対応したデータのパケット伝送が可能となる。
更に、第7発明によれば、サーバのハードウェア構成が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るパケット伝送システムのシステム構成と、サーバ及びクライアントの一部を省略した構成とを示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るパケット伝送システムにおけるパケットの伝送状態を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係るパケット伝送システムのシステム構成と、サーバ及びクライアントの一部を省略した構成とを示す図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係るパケット伝送システムのシステム構成と、サーバ及びクライアントの一部を省略した構成とを示す図である。
【図5】従来のパケット伝送システムのシステム構成と、サーバ及びクライアントの一部を省略した構成とを示す図である。
【図6】従来のパケット伝送システムにおけるパケットの伝送状態を示す図であり、(a)は伝送回線の伝送速度が10Mbpsの場合であり、(b)は伝送回線の伝送速度が1Gbpsの場合である。
【符号の説明】
3 ネットワーク
3a 伝送回線
10 ビデオコンテンツサーバ(サーバ)
11 エンコーダ
11a エンコード部
11b,14 パケット発生部
12 CPU
13 データベース
15 パケット送出時間制御部
15a バッファメモリ
16,51 ネットワークインターフェース(NI)
50 クライアント
52 デコーダ
52a パケット取得部
52b デコード部
【発明の属する技術分野】
本発明はデータのパケットをネットワークを介して伝送するパケット伝送方法、及びパケット伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ユーザの要求等に応じ、映画、テレビ放送、又はコンサート等の様々な映像データをネットワークを介して配信するビデオオンデマンド(Video On Demand、以下、VODで表す)というサービスが行われている。映像データの容量は数M〜数百Mバイト程度と大きく、VODにて配信する場合、映像データを一定の大きさの容量のパケットに分割して伝送するのが一般的である。
【0003】
従来の映像データのパケット伝送システムを図5及び図6に基づいて説明する。図5において、40はビデオコンテンツサーバ(以下、サーバで表す)であり、エンコーダ41と、ネットワークインターフェース(以下、NIで表す)42とを備える。エンコーダ41は、ビデオカメラ1又はビデオデッキ2から取得したアナログ映像のビデオフレームF1,F2…を、例えばMPEG(Moving Picture coding Experts Group)−2規格の映像圧縮率のデジタルデータにエンコードするエンコード部41aと、エンコードされたデジタル映像データをパケット化するパケット発生部41bとを有する。なお、ビデオカメラ1及びビデオデッキ2は、アナログ映像データのビデオフレームF1,F2…を、例えば6Mbpsの転送速度にて出力するように設定されている。
【0004】
また、パケット発生部41bは、エンコード部41aによってエンコードされたビデオフレームF1,F2…を取得する都度、例えば、それぞれパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …と4つずつパケット化するが、発生した4つずつのパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …を、一連のパケット群として、ビデオカメラ1及びビデオデッキ2が出力するアナログ映像データのビデオフレームF1,F2…の転送速度と同等の転送速度にて間欠的にNI42へ送出する。
【0005】
NI42は受け取った一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …を伝送回線3aの最高速度でネットワーク3へ送出する。例えば、NI42が伝送速度10Mbpsの伝送回線3aに接続されている場合(図6(a))、NI42は一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …を伝送速度10Mbpsで送出し、NI42が伝送速度1Gbpsの伝送回線3aに接続されている場合(図6(b))、NI42は一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …を伝送速度1Gbpsで送出する。
【0006】
ネットワーク3の伝送回線3aを通じて伝送された一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …は、クライアント50のNI51が受け取ってデコーダ52へ送出する。デコーダ52において、パケット取得部52aにより一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …を取得し、デコード部52bが取得した一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …をそれぞれデコードして映像データを再生する。なお、パケット取得部52aが取得するパケットの転送速度は通常、エンコーダ41のパケット発生部41bが送出するパケットの転送速度(この場合は6Mbps)と等しい値に設定されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エンコーダ41のパケット発生部41bはパケットp1 ,p2 …を4つずつのパケット群として、しかもパケット群とパケット群とを間欠的に発生するため、図6に示すように、NI42が接続されている伝送回線3aの伝送速度の高低によって、NI42から送出される一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …の時間間隔は前者では長くなり(T2 )、後者では短くなる(T1 )。このことは、一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …のそれぞれにおいて、個々のパケットp1 ,p2 …の送出時間間隔は前者では短くなり(t2 )、後者では長くなる(t1 )ことを意味し、伝送回線3aの伝送速度が速いほど一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …は固まった密の状態で伝送回線3aを伝送する。
【0008】
したがって、サーバ40とクライアント50とを伝送速度1Gbpsの伝送回線3aに接続し、サーバ40から転送速度が6Mbpsのビデオストリームを伝送した場合、クライアント50におけるパケット取得部52aには1Gbpsの速度で伝送してきたパケットがNI51を介して到着する。ところが、パケット取得部52aでは転送速度が6Mbps程度のパケットの到着を想定しているため、パケット取得部52a内部のバッファ溢れが発生する場合がある。
【0009】
以上のことから、図6(b)のように伝送回線3aの伝送速度が高く、クライアント50においてサーバ40から伝送される個々のパケットの時間間隔が短く密の状態となった複数組のパケット群を受信した場合、パケット取得部52a内の容量が小さいバッファメモリでは、取得したパケットを処理しきれずにバッファ溢れが生じ、パケットが損失してしまう。その結果、クライアント50で再生された映像データは、映像に乱れが生じたり、音声が途切れたりする問題がある。一方、図6(a)のように伝送回線3aの伝送速度が低い場合であっても、パケットはパケット群として間欠的に伝送回線3aを伝送する、すなわち個々のパケットが伝送する時間間隔は等しくないため、場合によっては、クライアント50において再生される映像に若干の乱れが生じる虞がある。
【0010】
本発明は斯かる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、サーバにバッファメモリとパケット送出時間制御手段とを設け、データのパケットを前記バッファメモリに蓄え、蓄えたパケットを前記パケット送出時間制御手段によって所定の時間間隔にて送出することにより、クライアントが取得するパケットの損失を防止するパケット伝送方法、及びパケット伝送システムを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、前記パケット送出時間制御手段を前記サーバに設けられたエンコーダに備えることにより、前記クライアントが取得するパケットの損失を防止するパケット伝送システムを提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、前記サーバに種々のデータを蓄積したデータベースを備えることにより、前記クライアントからの要求に柔軟に対応できるパケット伝送システムを提供することにある。
【0013】
本発明の更に他の目的は、前記パケット送出時間制御手段が送出するパケットの時間間隔を、パケット発生手段が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔に予め設定することにより、前記クライアントが取得するパケットの損失を防止するパケット伝送システムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係るパケット伝送方法は、サーバからクライアントへ、ネットワークを介してデータをパケット伝送する方法において、バッファメモリを備えるサーバを用い、該バッファメモリに前記データのパケットを蓄え、蓄えたパケットを所定の時間間隔にて送出することを特徴とする。
【0015】
第2発明に係るパケット伝送システムは、データをエンコードするエンコード手段と、エンコードされたデータをパケット化するパケット発生手段とを有するエンコーダを備えるサーバからクライアントへ、ネットワークを介して前記データをパケット伝送するシステムにおいて、前記サーバは、バッファメモリとパケット送出時間制御手段とを備え、該パケット送出時間制御手段は、前記パケット発生手段により発生したパケットを前記バッファメモリに蓄え、蓄えたパケットを所定の時間間隔にて送出することを特徴とする。
【0016】
第3発明に係るパケット伝送システムは、第2発明に係るパケット伝送システムにおいて、前記エンコーダは、前記パケット送出時間制御手段を有することを特徴とする。
【0017】
第4発明に係るパケット伝送システムは、エンコードされたデータをパケット化するパケット発生手段を備えるサーバからクライアントへ、ネットワークを介して前記データをパケット伝送するシステムにおいて、前記サーバは、バッファメモリとパケット送出時間制御手段とを備え、該パケット送出時間制御手段は、前記パケット発生手段により発生したパケットを前記バッファメモリに蓄え、蓄えたパケットを所定の時間間隔にて送出することを特徴とする。
【0018】
第5発明に係るパケット伝送システムは、第4発明に係るパケット伝送システムにおいて、前記サーバはデータベースを備え、該データベースに前記エンコードされたデータが蓄積されていることを特徴とする。
【0019】
第6発明に係るパケット伝送システムは、第2発明又は第4発明に係るパケット伝送システムにおいて、前記所定の時間間隔は、前記パケット発生手段が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔に予め設定されていることを特徴とする。
【0020】
第7発明に係るパケット伝送システムは、第2発明乃至第4発明のいずれかに係るパケット伝送システムにおいて、前記パケット送出時間制御手段は、前記バッファメモリを有することを特徴とする。
【0021】
第1発明によれば、サーバ内を転送するパケットの転送速度がどのような値であっても、パケットをバッファメモリに一時的に蓄積し、バッファメモリから所定の時間間隔にてパケットを送出する。
これにより、バッファメモリから送出されたパケットは、所定の時間間隔にてネットワークを介してクライアントへ伝送され、クライアントは取得したパケットを滞りなく処理することができ、パケット損失を解消できる。ゆえに、クライアントにおいてサーバから伝送されたデータの再現性を向上できる。
【0022】
第2発明及び第6発明によれば、パケット送出時間制御手段が、エンコーダのパケット発生手段が発生したパケットをバッファメモリに一時的に蓄積し、バッファメモリに蓄積したパケットを、エンコーダのパケット発生手段が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔にて送出する。
【0023】
これにより、パケット送出時間制御手段から送出されたパケットは、所定の時間間隔、すなわちエンコーダのパケット発生手段が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔にてネットワークを介してクライアントへ伝送され、クライアントは取得したパケットを滞りなく処理することができ、パケット損失を解消できる。ゆえに、クライアントにおいてサーバから伝送されたデータの再現性を向上できる。また、パケット送出時間制御手段をサーバ内に設けていることにより、クライアントにおいて、ネットワークの回線の伝送速度を考慮して取得するパケットの転送速度を変更する手間を省くことができる。
【0024】
第3発明によれば、エンコーダは自身が発生するパケットの転送速度を認識している。したがって、エンコーダに備えられたパケット送出時間制御手段は、エンコーダが発生するパケットの転送速度に連動して、該転送速度に基づいた時間間隔にてパケット送出する。
これにより、パケットの送出時間間隔を予め設定する手間を省くことができる。
【0025】
第4発明及び第6発明によれば、パケット送出時間制御手段が、パケット発生手段が発生したパケットをバッファメモリに一時的に蓄積し、バッファメモリに蓄積したパケットを、パケット発生手段が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔にて送出する。
【0026】
これにより、パケット送出時間制御手段から送出されたパケットは、所定の時間間隔、すなわちパケット発生手段が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔にてネットワークを介してクライアントへ伝送され、クライアントは取得したパケットを滞りなく処理することができ、パケット損失を解消できる。ゆえに、クライアントにおいてサーバから伝送されたデータの再現性を向上できる。また、パケット送出時間制御手段をサーバ内に設けていることにより、クライアントにおいて、ネットワークの回線の伝送速度を考慮して取得するパケットの転送速度を変更する手間を省くことができる。
【0027】
第5発明によれば、複数のデータをデータベースに蓄積することができる。これにより、クライアントが要求する時間及びデータの種類を問わず、これらに柔軟に対応したデータのパケット伝送が可能となる。
【0028】
第7発明によれば、パケット送出時間制御手段とバッファメモリとを一体にしていることにより、サーバのハードウェア構成が容易になる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係るパケット伝送システムのシステム構成と、サーバ及びクライアントの一部を省略した構成とを示す図である。図1において、10はサーバ(ビデオコンテンツサーバ)であり、エンコーダ11と、NI(ネットワークインターフェース)16とを備える。
【0030】
エンコーダ11はエンコード部11aと、パケット発生部11bと、パケット送出時間制御部15とを有する。
エンコード部11aは、ビデオカメラ1により出力されるアナログ映像、又はビデオデッキ2により再生されるアナログ映像のビデオフレームF1,F2…を、例えばMPEG−2規格の映像圧縮率のデジタルデータにエンコードする。なお、ビデオカメラ1及びビデオデッキ2は、アナログ映像データのビデオフレームF1,F2…を、例えば6Mbpsの転送速度にて出力するように設定されている。
【0031】
パケット発生部11bは、エンコード部11aによってエンコードされたビデオフレームF1,F2…をパケット化し、発生したパケットを6Mbpsの転送速度にて送出する。これは、エンコーダ11が通常、ビデオカメラ1及びビデオデッキ2が出力するアナログ映像データの転送速度と等しい転送速度でパケットを送出するためである。
【0032】
パケット送出時間制御部15は、例えばICチップからなり、バッファメモリ15aを有し、パケット発生部11bが発生したパケットをバッファメモリ15aに一時的に蓄え、蓄えたパケットをパケット発生部11bが発生したパケットの転送速度に連動した速度、すなわち転送速度6Mbpsに基づいた時間間隔tにてNI16へ送出する。
【0033】
サーバ10は、例えば伝送速度が10Mbps又は1Gbps等の伝送回線3a(例えば光ファイバ)を有するネットワーク3を介してクライアント50と情報通信が可能となっている。クライアント50はNI51と、パケット取得部52a及びデコード部52bを有するデコーダ52とを備える。ここで、ネットワーク3は、例えば、Ethernet(登録商標)のLAN(Local Area Network)である。また、パケット取得部52aが取得するパケットの転送速度は通常、エンコーダ11のパケット発生部11bが送出するパケットの転送速度(この場合は6Mbps)と等しい値に設定されている。
【0034】
以上の如き構成のパケット伝送システムにおいて、ビデオカメラ1によりテレビ放送、コンサート、講演、講義、会議、もしくは防犯を目的とした監視映像等の映像データ、又はビデオデッキ2により再生されるビデオテープの映像データをリアルタイムで配信する場合の動作を説明する。
【0035】
ビデオカメラ1又はビデオデッキ2が6Mbpsの転送速度で出力したアナログ映像データのビデオフレームF1,F2…をサーバ10のエンコーダ11が取得した場合、まず、エンコード部11aが、MPEG−2規格の映像圧縮率のデジタルデータにエンコードする。次に、パケット発生部11bは、エンコード部11aによってエンコードされたビデオフレームF1,F2…を取得する都度、例えば、ビデオフレームF1,F2…のそれぞれをパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …と4つずつパケット化するが、発生した4つずつのパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …を、それぞれ一連のパケット群として間欠的に6Mbpsの転送速度にてパケット送出時間制御部15へ送出する。
【0036】
続いて、パケット送出時間制御部15は、パケット発生部11bから取得した一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …をバッファメモリ15aに一時的に蓄え、その後、転送速度6Mbpsに基づいた時間間隔tにて個々のパケットp1 ,p2 ,…をNI16へ送出する。つまり、パケット送出時間制御部15は、全てのパケットp1 ,p2 ,…の転送速度を平滑化して送出していることを意味する。
【0037】
NI16はパケット送出時間制御部15から送出された個々のパケットp1 ,p2 ,…を時間間隔tにて取得するため、NI16が接続されている伝送回線3aの伝送速度が10Mbpsであっても又は1Gbpsであっても、つまり伝送回線3aの伝送可能な伝送速度に拘わらず、図2に示すように、NI16は個々のパケットp1 ,p2 ,…を6Mbpsの転送速度に基づいた時間間隔tにて伝送回線3aへ送出する。
【0038】
クライアント50は、ネットワーク3の伝送回線3aを伝送速度6Mbpsで時間間隔tにて伝送したパケットp1 ,p2 …を取得し、NI51を介してデコーダ52へ送出する。そして、デコーダ52のパケット取得部52aはパケットp1 ,p2 …をパケット損失なしに取得し、デコード部52bにより取得したパケットp1 ,p2 …をデコードできるため、映像データを再現性よく、つまり映像の乱れ及び音声の途切れなしに再生することができる。
【0039】
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2に係るパケット伝送システムのシステム構成と、サーバ及びクライアントの一部を省略した構成とを示す図である。なお、図3において、図1と同一部分には同一の符号を付してその説明を省略する。また、パケット送出時間制御部15はエンコーダ11の内部に設けられず、エンコーダ11とNI16との間に設けられている。この点だけが図1の実施の形態1と異なる。
【0040】
図3の構成のパケット伝送システムにおいて、実施の形態1と同様に、ビデオカメラ1又はビデオデッキ2が出力する映像データをリアルタイムにて配信する場合の動作を説明する。
【0041】
パケット送出時間制御部15は、パケット発生部11bが発生した一群のパケットp1 〜p4 ,p5 〜p8 …をバッファメモリ15aに一時的に蓄える。しかし、パケット送出時間制御部15はエンコーダ11内に備えられていないため、パケット発生部11bが発生したパケットの転送速度が自明でない。そのため、パケット送出時間制御部15には、バッファメモリ15aに蓄えたパケットを、エンコーダ11のパケット発生部11bが発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔tにて送出するように予め設定されている。これにより、パケット送出時間制御部15は、伝送回線3aの伝送可能な伝送速度に拘わらず、パケット発生部11bが発生したパケットp1 ,p2 ,…を時間間隔tにて、つまり、全てのパケットの転送速度を平滑化して送出することができる。
【0042】
その他、実施の形態2に係るパケット伝送システムの動作は、実施の形態1と同様であるのでその説明を省略する。
【0043】
(実施の形態3)
図4は本発明の実施の形態3に係るパケット伝送システムのシステム構成と、サーバ及びクライアントの一部を省略した構成とを示す図である。なお、図4において、図1及び図3と同一部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図4において、12はサーバ10のCPUであり、図示しないハードディスク内のデータベース13へのデータの保存/削除、及びパケット発生部14を制御する。データベース13には、映画、テレビ放送、コンサート等のアナログ映像データが既にエンコーダによりMPEG−2規格の映像圧縮率のデジタルデータにエンコードされた状態で蓄積されている。
【0044】
図4の構成のパケット伝送システムにおいて、データベース13に蓄積された前述の映像データをVODにて配信する場合の動作を説明する。
クライアント50が所望の映像データをサーバ10に要求した場合、サーバ10のパケット発生部14は、CPU12により制御され、データベース13に蓄積されている映像データをパケット化し、所定の転送速度でパケットを送出する。
【0045】
パケット送出時間制御部15はパケット発生部14が発生したパケットを一時的にバッファメモリ15aに蓄える。しかし、パケット送出時間制御部15はパケット発生部14が発生したパケットの転送速度が自明でない。そのため、パケット送出時間制御部15には、バッファメモリ15aに蓄えたパケットを、パケット発生部14がCPU12に制御されて発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔tにて送出するように予め設定されている。これにより、パケット送出時間制御部15は、伝送回線3aの伝送可能な伝送速度に拘わらず、パケット発生部14が発生したパケットp1 ,p2 ,…を時間間隔tにて、つまり、全てのパケットの転送速度を平滑化して送出することができる。
【0046】
その他、実施の形態3に係るパケット伝送システムの動作は、実施の形態1又は実施の形態2と同様であるのでその説明を省略する。
【0047】
なお、前述の実施の形態1,2,3では、パケット送出時間制御部はサーバ側に設けているが、これに限らず、クライアント側に、特に、クライアントのネットワークインターフェースの次段に設けてもよい。ただし、この場合は、例えばエンコーダ又はサーバに設けられているパケット発生部が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔をパケット送出時間制御部に予め設定し、設定した時間間隔にてパケット送出時間制御部にパケットを送出させる必要がある。
【0048】
更に、前述の実施の形態1,2,3では、パケット伝送するデータは映像データについて記載しているが、これに限らず、音楽データ、音声データ、又は文字データ等であってもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上のように、第1発明によれば、バッファメモリから送出されたパケットは、所定の時間間隔にてネットワークを介してクライアントへ伝送され、クライアントは取得したパケットを滞りなく処理することができ、パケット損失を解消できる。ゆえに、クライアントにおいてサーバから伝送されたデータの再現性を向上できる。
【0050】
また、第2発明、第4発明及び第6発明によれば、パケットは、所定の、すなわちパケット発生手段が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔にてネットワークを介してクライアントへ伝送され、クライアントは取得したパケットを滞りなく処理することができ、パケット損失を解消できる。ゆえに、クライアントにおいてサーバから伝送されたデータの再現性を向上できる。更に、クライアントにおいて、ネットワークの回線の伝送速度を考慮して取得するパケットの転送速度を変更する手間を省くことができる。
【0051】
また、第3発明によれば、パケットの送出時間間隔を予め設定する手間を省くことができる。
また、第5発明によれば、クライアントが要求する時間及びデータの種類を問わず、これらに柔軟に対応したデータのパケット伝送が可能となる。
更に、第7発明によれば、サーバのハードウェア構成が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るパケット伝送システムのシステム構成と、サーバ及びクライアントの一部を省略した構成とを示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るパケット伝送システムにおけるパケットの伝送状態を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係るパケット伝送システムのシステム構成と、サーバ及びクライアントの一部を省略した構成とを示す図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係るパケット伝送システムのシステム構成と、サーバ及びクライアントの一部を省略した構成とを示す図である。
【図5】従来のパケット伝送システムのシステム構成と、サーバ及びクライアントの一部を省略した構成とを示す図である。
【図6】従来のパケット伝送システムにおけるパケットの伝送状態を示す図であり、(a)は伝送回線の伝送速度が10Mbpsの場合であり、(b)は伝送回線の伝送速度が1Gbpsの場合である。
【符号の説明】
3 ネットワーク
3a 伝送回線
10 ビデオコンテンツサーバ(サーバ)
11 エンコーダ
11a エンコード部
11b,14 パケット発生部
12 CPU
13 データベース
15 パケット送出時間制御部
15a バッファメモリ
16,51 ネットワークインターフェース(NI)
50 クライアント
52 デコーダ
52a パケット取得部
52b デコード部
Claims (7)
- サーバからクライアントへ、ネットワークを介してデータをパケット伝送する方法において、
バッファメモリを備えるサーバを用い、該バッファメモリに前記データのパケットを蓄え、蓄えたパケットを所定の時間間隔にて送出する
ことを特徴とするパケット伝送方法。 - データをエンコードするエンコード手段と、エンコードされたデータをパケット化するパケット発生手段とを有するエンコーダを備えるサーバからクライアントへ、ネットワークを介して前記データをパケット伝送するシステムにおいて、
前記サーバは、バッファメモリとパケット送出時間制御手段とを備え、
該パケット送出時間制御手段は、前記パケット発生手段により発生したパケットを前記バッファメモリに蓄え、蓄えたパケットを所定の時間間隔にて送出する
ことを特徴とするパケット伝送システム。 - 前記エンコーダは、前記パケット送出時間制御手段を有することを特徴とする請求項2に記載のパケット伝送システム。
- エンコードされたデータをパケット化するパケット発生手段を備えるサーバからクライアントへ、ネットワークを介して前記データをパケット伝送するシステムにおいて、
前記サーバは、バッファメモリとパケット送出時間制御手段とを備え、
該パケット送出時間制御手段は、前記パケット発生手段により発生したパケットを前記バッファメモリに蓄え、蓄えたパケットを所定の時間間隔にて送出する
ことを特徴とするパケット伝送システム。 - 前記サーバはデータベースを備え、該データベースに前記エンコードされたデータが蓄積されていることを特徴とする請求項4に記載のパケット伝送システム。
- 前記所定の時間間隔は、前記パケット発生手段が発生するパケットの転送速度に基づいた時間間隔に予め設定されていることを特徴とする請求項2又は4に記載のパケット伝送システム。
- 前記パケット送出時間制御手段は、前記バッファメモリを有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のパケット伝送システム。
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JP2002235145A JP2004080169A (ja) | 2002-08-12 | 2002-08-12 | パケット伝送方法、及びパケット伝送システム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018050242A (ja) * | 2016-09-23 | 2018-03-29 | 沖電気工業株式会社 | 情報配信装置、中継装置、情報配信プログラム、中継プログラム、情報配信方法、中継方法及び情報配信システム |
-
2002
- 2002-08-12 JP JP2002235145A patent/JP2004080169A/ja active Pending
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