JP2004078889A

JP2004078889A - Multitasking control device and music data reproducing device

Info

Publication number: JP2004078889A
Application number: JP2003050482A
Authority: JP
Inventors: Shuji Miyasaka; 宮阪　修二; Tomokazu Ishikawa; 石川　智一
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 2002-06-20
Filing date: 2003-02-27
Publication date: 2004-03-11

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a multitasking control device for improving the quality while preventing the breakdown of a processor regardless of a state of congestion of a task. <P>SOLUTION: This multitasking control device 1b for allowing the processor 10 to process a plurality of tasks including a first task 101b having a plurality of operation modes A-C in parallel, comprises a task management device 20b for determining whether the first task 101b should be started or not, and a mode setting device 30b for allowing the processor 10 to process the first task 101b with the operation mode corresponding to the highest function within a range of processing ability of the processor 10, when the task management device 20b determines that the first task 101b should be started. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のタスクをプロセッサに並行して処理させるマルチタスク制御装置および音楽データ再生装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、音声、オーディオ、画像等のデータ圧縮処理を高速（例えば、２８５ＭＩＰＳ）に処理することができるプログラム制御方式の汎用デジタルシグナルプロセッサ（ＤＳＰ）が開発され、デジタル携帯電話機や、モバイルＡＶ機器などの他、モデム装置、ＣＤ装置、ＭＤ装置、ＤＶＣ装置、ＤＶＤ装置などに幅広く用いられている。このようなプロセッサを搭載したコンピュータ装置、例えば携帯電話機では、通話用のプログラムをプロセッサに実行させることによって通話機能を実現させているが、この携帯電話機に対して、例えば音楽録音・再生装置としても利用したい、ＴＶ受信機としても利用したい、しかも音楽を録音しながらＴＶを視聴している最中に電話がかかってくると通話も並行して行いたいといった要望がよせられている。このため、この種のコンピュータ装置に機能の拡張・変更が容易なマルチタスク制御装置を実装し、種々の機能を実現する複合化が図られつつある。
【０００３】
このマルチタスク制御装置は、例えば、音楽録音や再生用のタスク、ＴＶ受信用のタスク、通話用のタスクの３つのタスクのそれぞれを処理能力が高いプロセッサに並行して処理させるものであって、タスクの起動および停止を管理するタスク管理装置等から成り、このタスク管理装置等はプロセッサ上で動作するリアルタイムＯＳが提供する機能により実現される。
【０００４】
ところで、音楽を録音や、再生しながらＴＶを視聴している最中に通話もしたいといった上記要望に応えるためには、ＴＶ受信用のタスクの処理に例えば１５０ＭＩＰＳ、通話用のタスクの処理に例えば１００ＭＩＰＳの負荷がプロセッサにかかると仮定すると、プロセッサの余力は３５ＭＩＰＳとなる。
【０００５】
そこで、従来では、輻輳したタスク処理の破綻を回避すべく、３０ＭＩＰＳ程度の負荷で収まるように命令数をできるだけ少なくした音楽録音や再生用のタスクを作成し、プロセッサの処理能力の範囲内で、音楽録音・再生や、ＴＶ受信、通話を輻輳して処理することができるようにしている。
【０００６】
なお、デジタルオーディオ信号を複数の周波数帯域に分割し、各帯域ごとに符号化を行う音声符号化方式であって、上記分割された各帯域に対するビット割り当て情報を生成し、それぞれ処理量の異なるビット割り当て手段を複数有する音声符号化方式がある。そして、外部からの制御情報に基づいて、上記複数のビット割り当て手段の中から、所定のビット割り当て手段を用いて処理がなされるように、使用するビット割り当て手段を切り替えてビット割り当てを実行して、符号化を行うことを特徴とする音声符号化方式がある（例えば、特許文献１参照。）。これによって、この音声符号化方式では、パソコンのＣＰＵ処理能力および他のアプリケーションのＣＰＵ占有率に左右されず、実時間で音のときれがない高音質の符号化データの作成を実現している。
【０００７】
【特許文献１】
特開２０００−７８０１８号公報（第１頁、第１図）
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなマルチタスク制御装置や、このマルチタスク制御装置を実装する音楽データ再生装置においても、音楽を録音・再生しながらＴＶを視聴している最中に通話もするといった事態は、非常にまれにしか起こらないケースであり、音楽の録音・再生機能等単機能だけを使う使われ方が通常行われる。このような単機能だけの利用時、例えば音楽録音・再生時には、その音楽録音／再生のタスクの処理に３０ＭＩＰＳの負荷がプロセッサにかかるだけで、２５５ＭＩＰＳもの処理能力を余した贅沢な使い方がなされている。
【０００９】
ところで、音声信号のエンコード処理やデコード処理はスケーラビリティが非常に高い。例えば、エンコード処理やデコード処理に要する命令数が少なく、プロセッサに対する負荷が上記のような３０ＭＩＰＳ程度の低さであると音質が低いが、エンコード処理に要する命令数が多くなり、プロセッサに対する負荷が２００ＭＩＰＳ程度にまで高くなるほど、原音と差がないほどにまで音質が高くなる性質を有している。
【００１０】
従って、従来では、わざわざ処理能力の高いプロセッサが搭載されているにも拘わらず、その性能が十分に発揮されておらず、プロセッサにかかる負荷が低い分、品質（音質）が悪いという問題があった。
【００１１】
この問題を解決するために、音楽録音・再生用のタスクの命令数を多くし、音楽録音用のタスクの処理に２００ＭＩＰＳの負荷がプロセッサにかかるようにすることで、プロセッサの性能を十分に発揮させ、音質を高めることが考えられる。
【００１２】
しかしながら、この場合には、音楽録音・再生中にＴＶを視聴したり、通話したりすると、負荷が処理能力を超えてしまい、破綻状態となってしまう。
このような事態は、タスクの種別の如何に拘わらずいえることであって、破綻と品質とのトレードオフが生じる。
【００１３】
なお、上記公報に開示される音声符号化方式は、携帯電話のプロセッサよりも数十倍〜数百倍の処理能力を有するＣＰＵの下で利用されるので、上記の問題点が生じることはほとんどないと考えられるのに対して、処理能力が高くなったとはいってもパソコンに用いられるＣＰＵの数十分の１〜数百分の１の処理能力のプロセッサを用いざるを得ない場合には、上記の問題点は重要な課題となる。
【００１４】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、タスクの輻輳状態の如何に拘わらず、比較的処理能力が低いプロセッサの破綻を回避しつつ品質を向上することができるマルチタスク制御装置および音楽データ再生装置を提供することを目的とする。
【００１５】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係るマルチタスク制御装置は、複数の動作モードを有する第１タスクを含む複数のタスクをプロセッサに並行して処理させるマルチタスク制御装置であって、前記第１タスクを起動すべきか否かを判断する判断手段と、前記判断手段が前記第１タスクを起動すべきと判断した場合に、前記プロセッサの処理能力の範囲内で処理できる機能に対応する動作モードで第１タスクをプロセッサに処理させるモード制御手段とを備えることを特徴とする。具体的には、前記第１タスクは、デジタルオーディオ信号を再生処理するタスクであり、前記機能は、音質を制御する機能であり、前記モード制御手段は、前記判断手段が前記第１タスクを起動すべきと判断した場合に、前記プロセッサの処理能力の範囲内で、かつ最も高い音質に対応する動作モードで第１タスクをプロセッサに処理させることを特徴とすることができる。
【００１６】
この結果、プロセッサに余力がある場合には第１タスクの処理できる機能の選択の範囲（選択の幅）が広がり、余力がない場合には選択の幅が狭まることになる。これにより、前記モード制御手段は、前記プロセッサの処理能力の範囲内で、かつ最も高い機能に対応する動作モードで第１タスクをプロセッサに処理させることができる。従って、タスクの輻輳状態の如何に拘わらず、プロセッサの破綻を確実に回避しつつ、再生された音質を向上することができる。
【００１７】
ここで、前記機能は、前記プロセッサの処理能力の範囲内で、かつ最も高い機能であり、前記モード制御手段は、前記最も高い機能に対応する動作モードで第１タスクをプロセッサに処理させることを特徴としてもよい。また、前記機能は、前記プロセッサにかかる負荷が大きくなると共に高くなり、前記モード制御手段は、前記判断手段が前記第１タスクを起動すべきと判断した場合に、前記プロセッサの処理能力の範囲内で、かつ最も大きい負荷に対応する動作モードで第１タスクをプロセッサに処理させることを特徴としてもよい。
【００１８】
また、前記機能は、前記プロセッサが処理する命令数が多くなると共に高くなり、前記モード制御手段は、前記判断手段が前記第１タスクを起動すべきと判断した場合に、前記プロセッサの処理能力の範囲内で、かつ最も多い命令数に対応する動作モードで第１タスクをプロセッサに処理させることを特徴としてもよい。さらに、前記機能は、前記プロセッサの処理能力の範囲内で、かつ最も高い音質を制御するフィルタ機能であり、前記モード制御手段は、前記判断手段が前記第１タスクを起動すべきと判断した場合に、前記プロセッサの処理能力の範囲内で、かつ最も多いタップ数のフィルタ処理に対応する動作モードで第１タスクをプロセッサに処理させることを特徴としてもよい。
【００１９】
また、前記モード制御手段は、前記プロセッサに処理される対象タスクの状態変化を検出する状態変化検出手段と、前記状態変化後に起動させるタスクを特定する特定手段と、前記特定手段によって特定されたタスクの中に第１タスクが含まれている場合、第１タスクの動作モードを決定する動作モード決定手段とを備えることを特徴とすることができる。これによって、対象タスクの状態変化が生じる場合に、第１タスクの動作モードの決定を適切なタイミングに行うことができる。
【００２０】
この場合、前記動作モード決定手段は、前記特定手段によって特定されたタスクと前記状態変化後に起動させる第１タスクの動作モードとを対応させた動作モード設定テーブルを有し、前記動作モード決定手段は、前記動作モード設定テーブルに基づいて、第１タスクの動作モードを決定するようにしてもよい。また、前記動作モード決定手段は、前記特定手段によって特定されたタスクの数と前記状態変化後に起動させる第１タスクの動作モードとを対応させた動作モード設定テーブルを有し、前記動作モード決定手段は、前記動作モード設定テーブルに基づいて、第１タスクの動作モードを決定するようにしてもよい。従って、第１タスクの動作モードを簡単に決定することができる。
【００２１】
また、前記動作モード決定手段は、前記状態変化後に起動させる第１タスクの処理に対して割り当て可能な負荷を算出する負荷算出手段と、前記負荷算出手段が算出した負荷と前記第１タスクの各動作モードの処理に要する負荷とをそれぞれ比較する比較手段とを備え、前記動作モード決定手段は、前記比較手段による比較結果に基づいて、第１タスクの動作モードを決定するようにしてもよい。この場合、前記動作モード決定手段は、さらに各前記タスクの起動要求を受け付ける起動要求受付手段と、前記第１タスクの処理中に前記起動要求受付手段が第１タスク以外の他のタスクの起動要求を受け付けた場合において、前記負荷算出手段が算出した負荷が第１タスクの最も低い機能の動作モードに対して設定されたしきい値未満であるとき、前記他のタスクの起動を禁止する起動禁止手段とを備えることを特徴とすることができる。これによって、第１タスクの最も低い機能の動作モードが継続してリアルタイムに処理することが確実に確保され、音のとぎれを防止することができる。
【００２２】
また、前記動作モード決定手段は、さらに各前記タスクの起動要求を受け付ける起動要求受付手段と、前記第１タスクの処理中に前記起動要求受付手段が第１タスク以外の他のタスクの起動要求を受け付けた場合、前記他のタスクの起動を禁止する起動禁止手段とを備えることを特徴とすることができる。これによって、第１タスクの動作モードの変更が防止され、一定音質での音楽再生処理を継続することができる。
【００２３】
また、前記動作モード決定手段は、前記状態変化後に起動させる第１タスクの処理に対して割り当て可能な命令数を算出する命令数算出手段と、前記命令数算出手段が算出した命令数と前記第１タスクの各動作モードの処理に要する命令数とをそれぞれ比較する比較手段とを備え、前記動作モード決定手段は、前記比較手段による比較結果に基づいて、動作モードを決定することを特徴としてもよい。この場合に、前記動作モード決定手段は、さらに各前記タスクの起動要求を受け付ける起動要求受付手段と、前記第１タスクの処理中に前記起動要求受付手段が第１タスク以外の他のタスクの起動要求を受け付けた場合において、前記命令数算出手段が算出した命令数が第１タスクの最も低い機能の動作モードに対して設定されたしきい値未満であるとき、前記他のタスクの起動を禁止する禁止手段とを備えることを特徴とすることができる。これによっても、第１タスクの最も低い機能の動作モードが継続してリアルタイムに処理することが確実に確保され、音のとぎれを防止することができる。
【００２４】
また、前記動作モード決定手段は、さらに各前記タスクの起動要求を受け付ける起動要求受付手段と、前記第１タスクの処理中に前記起動要求受付手段が第１タスク以外の他のタスクの起動要求を受け付けた場合、前記他のタスクの起動を禁止する禁止手段とを備えることを特徴とすることができる。これによっても、第１タスクの動作モードの変更が防止され、一定音質での音楽再生処理を継続することができる。
【００２５】
さらに、前記モード制御手段は、前記動作モード決定手段が決定した動作モードに対応付けられたパラメータを第１タスクに設定し、当該パラメータに対応する動作モードで第１タスクをプロセッサに処理させることを特徴とすることもできる。これによって、パラメータの設定という簡単な処理で第１タスクの動作モードを容易に遷移させ、負荷や命令数を変えることができる。
【００２６】
また、上記の課題を解決するため、本発明に係る音楽データ再生装置は、複数の動作モードを有する音楽再生タスクを含む複数のタスクをプロセッサに並行して処理させるマルチタスク制御装置を備える音楽データ再生装置であって、前記マルチタスク制御装置は、前記音楽再生タスクを起動すべきか否かを判断する判断手段と、前記判断手段が前記音楽再生タスクを起動すべきと判断した場合に、前記プロセッサの処理能力の範囲内で処理できる最も音質の高い機能に対応する動作モードで第１タスクをプロセッサに処理させるモード制御手段とを備えることを特徴とする。具体的には、前記音楽データ再生装置は、携帯性を有し、前記プロセッサに並行して処理される音楽再生タスク以外の他のタスクは、ＴＶビュー、ブラウジング、メールおよび通話の少なくともいずれか１つであることを特徴とすることができる。これによって、携帯電話機等の携帯性の高い装置を、音質の高い音楽データ再生装置として使用しながら、ＴＶビューや、ブラウジング、メールおよび通話を並行して行うことができる。
【００２７】
以上のように本願発明によれば、演算資源に余裕のあるときは、高音質なオーディオ信号処理が行え、演算資源に余裕がないときでも、演算資源を軽減し、破綻を生じない範囲でかつ最も高い音質で処理を円滑に行うことができるので、本願発明の実用的価値は極めて高い。
【００２８】
なお、本発明は、上記マルチタスク制御装置が備える全ての手段を、ステップとするマルチタスク制御方法として実現したり、その全ての手段としてコンピュータに機能させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのプログラムをＤＶＤ等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して広く流通させることができるのはいうまでもない。
【００２９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るマルチタスク制御装置を図面に基づいて説明する。
（実施の形態１）
図１は、本実施の形態１に係るマルチタスク制御装置１ａの全体構成を示すブロック図である。
【００３０】
このマルチタスク制御装置１ａは、例えば携帯電話機を複合化するための複数（図示３つ）のタスク（第１のタスク１０１ａ、第２のタスク１０２ａおよび第３のタスク１０３ａ）のそれぞれをプロセッサ１０に並行して処理させるものであって、タスク管理装置２０ａと、モード設定装置３０ａとから構成され、プロセッサ１０上で動作するリアルタイムＯＳに組み込まれる機能によって実現される。
【００３１】
プロセッサ１０によって処理される第１のタスク１０１ａは、第１の機能（例えば、音楽録音（オーディオ信号のエンコード））を実現する１つのプログラムであって、ＩＳＯ／ＩＥＣ　１３８１８−７　Ａｄｖａｎｃｅｄ　Ａｕｄｉｏ　Ｃｏｄｉｎｇ（これを以下、単に「ＡＡＣ」とも記載する。）の規格に従い、モード設定装置３０ａによって設定されるパラメータの値に応じて、オーディオ信号のエンコード処理に用いる符号化のツール（例えば、聴覚モデル、ＴＮＳ（Ｔｅｍｐｏｒａｌ　Ｎｏｉｓｅ　Ｓｈａｐｉｎｇ）、予測、Ｍ／Ｓ（Ｍｉｄｄｌｅ／Ｓｉｄｅ）ステレオ、ＡＡＣ量子化・符号化等）のアルゴリズムを変化させ、音質が高、中、低の３段階に変化する３つの動作モード（動作モードＡ、動作モードＢおよび動作モードＣ）からなる。即ち、動作モードＡは、動作モードＢや動作モードＣより多くの負荷をプロセッサ１０にかけて音質向上を図る動作モードである。より詳しくは、動作モードＣ、動作モードＢ、動作モードＡの順番に最高音質に対する追求する度合いが高くなるアルゴリズムが使用される結果、この順番に演算量（命令数）が多くなってプロセッサ１０に対する負荷が大きくなり、この順に再生される音質が高くなる。
【００３２】
具体的には、パラメータの値が「１」である場合、第１のタスク１０１ａは、プロセッサ１０に対して２００ＭＩＰＳの負荷Ｎ１１をかける動作モードＡを実行する。この動作モードＡの場合には、第１のタスク１０１ａは、原音と差がない程度の最高音質の再生音が得られる圧縮音声データを生成する。また、パラメータの値が「２」である場合、第１のタスク１０１ａは、プロセッサ１０に対して５０ＭＩＰＳの負荷Ｎ１２をかける動作モードＢを実行する。この動作モードＢの場合には、第１のタスク１０１ａは、動作モードＡの場合よりも少し劣る音質（中音質）の再生音が得られる圧縮音声データを生成する。
【００３３】
さらに、パラメータの値が「３」である場合、第１のタスク１０１ａは、プロセッサ１０に対して３０ＭＩＰＳの負荷Ｎ１３をかける動作モードＣを実行する。この動作モードＣの場合には、第１のタスク１０１ａは、動作モードＢの場合よりも少し劣る音質（低音質）の再生音が得られる圧縮された音声データを生成する。
【００３４】
第２のタスク１０２ａは、プロセッサ１０に対して例えば単位時間当たり１５０ＭＩＰＳの負荷Ｎ２をかけることによって、第２の機能（例えば、ＴＶ受信、即ちビデオデコード（Ｖｄｅｃ）およびオーディオデコード（Ａｄｅｃ））を実現するためのプログラムである。
【００３５】
さらに、第３のタスク１０３ａは、プロセッサ１０に対して例えば単位時間当たり１００ＭＩＰＳの負荷Ｎ３をかけることによって、第３の機能（例えば、（通話（ＳｐｅａｃｈおよびＥｃｈｏ　Ｃａｎｃｅｌ））を実現するプログラムである。
【００３６】
プロセッサ１０は、第１のタスク１０１ａ〜第３のタスク１０３ａのいずれか１つ或いは２以上の組み合わせを、例えば単位時間当たり２８５ＭＩＰＳ＝Ｎｍａｘで処理する能力を有するプロセッサである。
【００３７】
タスク管理装置２０ａは、各タスク１０１ａ〜１０３ａの起動および停止を管理する。より詳しくは、タスク管理装置２０ａは、各タスクの状態を示す区分コードと、各タスクの先頭番地・処理を中断したときのフラグやレジスタの退避領域などから構成されるタスク・コントロール・ブロック（ＴＣＢ）や、ディスパッチャー、スケジューラ等を備えており、音楽を録音するためのボタンが操作されたり、ＴＶを視聴するためのボタンが操作されたり、電話がかかってきてオフフックボタンが操作されるようなイベントが発生した場合や、終了した場合に、次に起動すべきタスクや停止すべきタスクを特定し、この特定によってプロセッサ１０に処理される対象タスクの状態変化を検出し、検出された対象タスクの状態変化をモード設定装置３０ａに通知したり、ＴＣＢによって各タスク１０１ａ〜１０３ａを予定通りに起動したり停止したりする。
【００３８】
モード設定装置３０ａは、動作モード設定テーブル３１ａを備えており、タスク管理装置２０ａから対象タスクの状態変化、即ちタスクの起動や停止の予定の通知があり、起動予定のタスクの中に第１のタスク１０１ａが含まれていると、動作モード設定テーブル３１ａを参照し、第１のタスク１０１ａ以外のタスクが輻輳しているか否か等によって、第１のタスク１０１ａの動作モードを決定し、決定した動作モードに応じたパラメータを第１のタスク１０１ａに設定する。
【００３９】
図２は、図１に示される動作モードＡ〜動作モードＣのプロセッサ１０に対する単位時間当たりの負荷と音質との関係を示す図である。
ここで、ＡＡＣは、オーディオ信号の符号化されたビットストリームの一部分が用いられても音声が再生可能なように、階層化（スケーラビリティ）された構造を持っており、異なる複数のアルゴリズム、即ち全てのツールを組み合わせることにより、業務用のエンコーダのように最高品質を追求したアルゴリズムを採用したり、ツールの一部（例えば予測ツール）を省略したり、簡略化したりすることにより、ＳＤプレーヤのように業務用のエンコーダよりも品質を落としたアルゴリズムや、ポータブルＣＤプレーヤのようにＳＤプレーヤよりも品質を落としたアルゴリズムを採用したりすることができる。
【００４０】
例えば、高音質なオーディオのエンコード処理では、聴感的な音質向上のために、聴覚のマスキング現象などを模擬した聴覚モデルという処理が行われる（ＡＡＣ参照）。ところが、原音と差がない再生音を得るためのエンコード処理を行うと、命令数が膨大となり、この処理には多大の負荷が必要となる。これに対して、この処理を簡略化すると、簡略化の度合いに応じて音質の劣化が徐々に進む一方、命令数が大幅に減少し、この処理に要する負荷を大幅に削減できる。このような場合、聴覚モデルを十分に考慮し、この原音と差がない再生音を得るためのエンコード処理を行うためのプログラムが動作モードＡである。そして、第１タスク１０１ａの処理を動作モードＡより簡略化した動作モードが「Ｂ」であり、この動作モードＢをさらに簡略化した動作モードが「Ｃ」である。
【００４１】
また、高音質なオーディオエンコードでは、エンコード時の圧縮歪をできるだけ聴感上気にならないレベルに押さえ込むために、エンコードパラメータを繰り返し変更したり、修正したりしながら圧縮処理が行われる（ＡＡＣ参照）。これにも多大の負荷が必要である。これに対して、この処理を簡略化すると、簡略化の度合いに応じて音質の劣化が徐々に進む一方、負荷を大幅に削減できる。このような場合、例えば、エンコードパラメータ変更、修正の繰り返し回数を多数行うモードが動作モードＡであり、それを簡略化したモードが動作モードＢ，動作モードＣということになる。
【００４２】
これらの具体例として、動作モードＡのプログラムでは、聴覚特性として周波数成分ごとに最低可聴レベルが異なること（いわゆるラウドネス特性があること）、マスキング特性があること、絶対時間のずれや位相の違いに鈍感であること等が考慮されており、例えば、音声信号のレベルに応じてフィルタ特性を変更し、低周波域および高周波域のレベル増強度を変えたり、音声信号のレベル（振幅）に応じてその信号を周波数軸の目盛がバーク尺度となったマスキング特性（即ち、周波数が低い部分ではマスキングの及ぶ範囲を狭く、高い部分では広げたマスキング特性）に合わせて畳み込み、その信号近傍のレベルの低い信号をマスキング処理することにより量子化雑音を低減したりする。
【００４３】
また、動作モードＢのプログラムでは、例えば、上記マスキング特性について、周波数が低い部分と高い部分とで同じマスキングの及ぶ範囲とすることで、単位時間当たりの負荷を動作モードＡの場合よりも大幅に低減している。さらに、動作モードＣのプログラムでは、例えば、音声信号のレベルの如何に拘わらず同じフィルタ特性を用い、低周波域および高周波域のレベルを増強することで、単位時間当たりの負荷を動作モードＢの場合よりも少し低減している。
【００４４】
図３は図１に示される動作モード設定テーブル３１ａの詳細を示す図であり、図４はプロセッサの処理能力と、第１のタスク１０１ａの動作モードとの関係を示す図である。特に、図４（ａ）は第１のタスク１０１ａだけが起動された場合の状態を、図４（ｂ）は第１のタスク１０１ａと第２のタスク１０２ａとが輻輳して起動された場合の状態を、図４（ｃ）は第１のタスク１０１ａと第２のタスク１０２ａと第３のタスク１０３ａとの３つのタスクが輻輳して起動された場合の状態を、それぞれ示している。
【００４５】
図３に示される動作モード設定テーブル３１ａは、実行させなければならないタスクと、実行される第１のタスク１０１ａの動作モードとの関係を示すものである。なお、図中に示される「○」はタスクの起動状態を、「×」はタスクの停止状態を、「−」は第１のタスク１０１ａに対する動作モードを設定しないことを示しており、第１のタスク１０１ａが起動されない場合もあわせて図示されている。
【００４６】
この動作モード設定テーブル３１ａにおいては、タスク管理装置２０ａから第１のタスク１０１ａだけを起動させる旨の通知を受けた場合、モード設定装置３０ａは、第１のタスク１０１ａに対して最も負荷が高い動作モードＡ（単位時間当たりの負荷Ｎ１１、例えば２００ＭＩＰＳ）で動作させることが示されている。この動作モードＡで動作させる理由は、次の通りである。プロセッサ１０の処理能力Ｎｍａｘ＝２８５ＭＩＰＳを図４（ａ）に示される枠で表すと、プロセッサ１０の処理能力の全てを第１のタスク１０１ａの処理に充てることができる。この場合、動作モードＡ〜動作モードＣのいずれもプロセッサ１０の処理能力の範囲に収まるので、いずれをも設定することができるが、各動作モードの内では動作モードＡの音質が一番高い。そこで、第１のタスク１０１ａとして、最高音質の動作モードＡで動作させることとしたものである。即ち、プロセッサ１０が破綻を来さない範囲で一番品質の高い動作モードＡで動作させることとしたものである。
【００４７】
また、この動作モード設定テーブル３１ａにおいては、タスク管理装置２０ａから第２のタスク１０２ａ（１５０ＭＩＰＳ）と、第１のタスク１０１ａとの２つのタスクを輻輳して起動させる旨の通知を受けた場合、モード設定装置３０ａは、第１のタスク１０１ａに対して動作モードＡよりも負荷が軽い動作モードＢ（５０ＭＩＰＳ）で動作させることが示されている。この動作モードＢで動作させる理由は次の通りである。図４（ｂ）に示されるように、プロセッサ１０の処理能力の内、第２のタスク１０２ａの処理にＮ２＝１５０ＭＩＰＳの負荷かがかかる。このため、第１のタスク１０１ａの処理に充てることができるのは、１３５ＭＩＰＳである。このため、破綻を来さないのは動作モードＢ，動作モードＣの２つであり、両モードのいずれをも設定することができるが、両モードの中では動作モードＢが一番音質的に優れている。そこで、第１のタスク１０１ａとして、動作モードＢで動作させることとしたものである。即ち、プロセッサ１０が破綻を来さない範囲で一番品質の高い動作モードＢで動作させることとしたものである。
【００４８】
なお、この動作モード設定テーブル３１ａにおいては、タスク管理装置２０ａから第３のタスク（１００ＭＩＰＳ）と、第１のタスク１０１ａとの２つのタスクを輻輳して起動させる旨の通知を受けた場合も、第２のタスク１０２ａ（１５０ＭＩＰＳ）と、第１のタスク１０１ａとが起動される場合と同様な理由から、モード設定装置３０ａは、第１のタスク１０１ａに対して動作モードＢ（５０ＭＩＰＳ）で動作させるように構成されている。
【００４９】
さらに、この動作モード設定テーブル３１ａにおいては、タスク管理装置２０ａから第１のタスク１０１ａ、第２のタスク１０２ａおよび第３のタスク１０３ａの全てを輻輳して起動させる旨の通知を受けた場合、モード設定装置３０ａは、第１のタスク１０１ａに対して動作モードＣ（単位時間当たりの負荷Ｎ１３、例えば３０ＭＩＰＳ）で動作させることが示されている。この動作モードＣが設定される理由は、破綻を来さないのは動作モードＣだけであるからである。即ち、プロセッサ１０が破綻を来さない範囲で一番品質の高い動作モードＣで動作させることとしたものである。
【００５０】
図５は、マルチタスク制御装置１ａによる動作を示す図である。
タスク管理装置２０ａは、イベントの発生によって新たなタスクを起動したりタスクの停止が行われるような対象タスクの状態変化を検出すると（Ｓ１１）、状態変化後に起動させるタスクを特定する（Ｓ１２）。そして、タスク管理装置２０ａは、この特定によって得られた次に実行させなければならないタスクを、モード設定装置３０ａに通知する。
【００５１】
通知を受けたモード設定装置３０ａは、対象タスクの中に第１のタスク１０１ａが含まれている場合、動作モード設定テーブル３１ａを用いて第１のタスクの動作モードを決定し、決定した動作モードに対応したパラメータを第１のタスク１０１ａに設定する（Ｓ１３）。第１のタスク１０１ａに対するパラメータの設定が終わると、タスク管理装置２０ａは、プロセッサ１０に対象タスクを時分割で実行させる（Ｓ１４）。
【００５２】
マルチタスク制御装置１ａは、このような処理（Ｓ１１〜１４）を繰り返すことにより、プロセッサ１０の使用効率を高めつつ、第１のタスク１０１ａ〜第３のタスク１０３ａを時分割で並行に処理し、プロセッサ１０が破綻を来さない範囲で、かつ一番品質の高い動作モードで第１のタスク１０１ａを動作させる。
【００５３】
図６は、第１のタスク１０１ａだけが起動される場合の状態遷移とプロセッサ１０にかかる負荷の遷移との関係を示す図である。
図６に示される時刻Ｔ１以前は、何もタスクが起動されていない状態である。この状態で、時刻Ｔ１にタスク管理装置２０ａによって第１のタスク１０１ａだけが起動される場合、モード設定装置３０ａは、第１のタスク１０１ａに対してパラメータ「１」を設定することにより、動作モードＡで動作させる。これによって、プロセッサ１０に対する負荷は、Ｎ１１＝２００ＭＩＰＳということになり、最高品質の音声が得られる。即ち、この場合は、プロセッサ１０に対する負荷に余裕があり、プロセッサ１０の処理能力を全て第１のタスク１０１ａの処理に回すことができるので、第１のタスク１０１ａの処理について高音質なエンコードモード、動作モードＡでエンコードすることを指示したのである。
【００５４】
従って、従来では上記したように３０ＭＩＰＳの負荷がかかるだけで、低音質であったが、本実施の形態１では、従来よりも非常に大きな負荷２００ＭＩＰＳをかける動作モードＡで第１のタスク１０１ａを処理させるので、プロセッサ１０の使用効率を大幅に上げることができ、最高の音質を得ることができる。
【００５５】
図７は、第２のタスク１０２ａが起動された後に第１のタスク１０１ａがさらに起動された場合の状態遷移と、プロセッサ１０にかかる負荷の遷移との関係を示す図である。
【００５６】
図７に示される時刻Ｔ２において、タスク管理装置２０ａによって第２のタスク１０２ａだけが起動された場合、第２のタスク１０２ａが必要とする負荷Ｎ２＝１５０ＭＩＰＳがプロセッサ１０にかかることになる。次に、時刻Ｔ３において、第１のタスク１０１ａがタスク管理装置２０ａによってさらに起動された場合、第２のタスク１０２ａの処理に１５０ＭＩＰＳの負荷が必要であるので、第１のタスク１０１ａにさくことができる処理量は（Ｎｍａｘ−Ｎ２）＝１３５ＭＩＰＳとなる。そして、図３に示される動作モード設定テーブル３１ａを参照すると、第１のタスク１０１ａの動作モードとして動作モードＢ（５０ＭＩＰＳ）が指定されている。これにより、モード設定装置３０ａは、動作モードＢと決定し、第１のタスク１０１ａに対してパラメータ「２」を設定し、動作モードＢで動作させる。この場合、第１のタスク１０１ａの動作モードＢが必要とする負荷Ｎ１２がプロセッサ１０に加わることになる。即ち、この場合は、プロセッサ１０の処理能力に図７の場合ほど余裕がないので、プロセッサ１０が破綻を来さない範囲で、かつ一番音質の高い動作モードＢを設定したのである。これによって、プロセッサ１０に対する演算負荷は、（Ｎ２＋Ｎ１２）＝２００ＭＩＰＳということになる。
【００５７】
従って、従来では上記したように３０ＭＩＰＳ＋１５０ＭＩＰＳ＝１８０ＭＩＰＳの負荷がかかるだけであったが、本実施の形態１では、従来よりも大きな負荷をかけ、プロセッサ１０の使用効率を上げることができ、しかも、従来より高い音質を得ることができる。
【００５８】
図８は、第１のタスク１０１ａが起動された後に第２のタスク１０２ａおよび第３のタスク１０３ａが順次さらに起動された場合の状態遷移と、プロセッサ１０にかかる負荷の遷移との関係を示す図である。
【００５９】
図８に示される時刻Ｔ４以前は、何もタスクが起動されていない状態である。この状態で、時刻Ｔ４において、タスク管理装置２０ａによって第１のタスク１０１ａが起動された場合、第２のタスク１０２ａおよび第３のタスク１０３ａが起動されていないので、モード設定装置３０ａは、第１のタスク１０１ａに対し、動作モードＡを設定する。これによって、プロセッサ１０に対する負荷は、Ｎ１１＝２００ＭＩＰＳということになる。即ち、この場合は、プロセッサ１０に対する負荷に余裕があるので、高音質なエンコードモードでエンコードすることを第１のタスク１０１ａに指示したのである。
【００６０】
次に、時刻Ｔ５において、タスク管理装置２０ａによって第２のタスク１０２ａがさらに起動されたとする。この場合、第２のタスク１０２ａが必要とする演算負荷Ｎ２＝１５０ＭＩＰＳがプロセッサ１０に加わることになる。この場合、第１のタスク１０１ａの動作モードを「Ａ」のままに維持すると、プロセッサ１０にかかる負荷が３５０ＭＩＰＳと過大となり破綻することになる。そこで、モード設定装置３０ａは、動作モード設定テーブル３１ａを参照し、動作モードを「Ｂ」（５０ＭＩＰＳ）に決定し、第１のタスク１０１ａに対し、動作モードＢを設定する。これにより、全体では（Ｎ１２＋Ｎ２）＝２００ＭＩＰＳの負荷がプロセッサ１０にかかることになる。即ち、この場合は、プロセッサ１０に対する負荷に動作モードＡを割り当てる余裕がないので、プロセッサ１０が破綻を来さない範囲で、かつ一番音質の高く、高速なエンコードモード、動作モードＢでエンコードすることを第１のタスク１０１ａに指示したのである。
【００６１】
次に、時刻Ｔ６において、第３のタスク１０３ａがタスク管理装置２０ａによってさらに起動されたとする。この場合、第３のタスク１０３ａが必要とする負荷Ｎ３＝１００ＭＩＰＳがプロセッサ１０に加わることになる。この場合、第１のタスク１０１ａの動作モードを「Ｂ」のままにしておくと、プロセッサ１０にかかる負荷が３００ＭＩＰＳとなり、プロセッサ１０が破綻状態となる。
【００６２】
そこで、モード設定装置３０ａは、動作モード設定テーブル３１ａを参照し動作モードを「Ｃ」（３０ＭＩＰＳ）と決定し、第１のタスク１０１ａに対し、動作モードＣを設定する。これにより、全体では（Ｎ１３＋Ｎ２＋Ｎ３）＝２８０ＭＩＰＳの負荷がプロセッサ１０にかかることになる。
【００６３】
即ち、この場合は、動作モードＢを割り当てるほどの負荷に余裕がないので、モード設定装置３０ａは、プロセッサ１０が破綻を来さない範囲で、かつ一番音質の高く、さらに高速処理可能で負荷の軽いエンコードモード、動作モードＣでエンコードすることを第１のタスク１０１ａに指示したのである。
【００６４】
次に、時刻Ｔ７において、第３のタスク１０３ａ（通話）がタスク管理装置２０ａによって停止されたと仮定する。この場合、第１のタスク１０１ａと、第２のタスク１０２ａとだけが起動されるので、モード設定装置３０ａは、動作モード設定テーブル３１ａを参照し、第１のタスク１０１ａに対し、動作モードＢを設定する。即ち、この場合は、プロセッサ１０に対する演算負荷に余裕が生じるので、プロセッサ１０が破綻を来さない範囲で、かつ一番音質の高いエンコードモードである動作モードＢでエンコードすることを第１のタスク１０１ａに指示したのである。これによって、プロセッサ１０に対する演算負荷は、（Ｎ１２＋Ｎ２）＝２００ＭＩＰＳということになる。
【００６５】
次に、時刻Ｔ８において、第２のタスク１０２ａがタスク管理装置２０ａによって停止されたとする。この場合、モード設定装置３０ａは、第１のタスク１０１ａだけが起動されるので、モード設定装置３０ａは、第１のタスク１０１ａに対し、動作モードＡを設定する。即ち、この場合は、プロセッサ１０に対する負荷に余裕が生じるので、高音質なエンコードモードである動作モードＡでエンコードすることを第１のタスク１０１ａに指示したのである。これによって、プロセッサ１０に対する演算負荷は、Ｎ１１＝２００ＭＩＰＳということになる。
【００６６】
以上のように本実施の形態１に係る発明によれば、第１のタスク１０１ａについて高音質用、中音質用、低音質用等プロセッサ１０における単位時間当たりの負荷が異なる動作モードが予め用意されており、モード設定装置３０ａは、タスク管理装置２０ａの第２のタスク１０２ａおよび第３のタスク１０３ａの起動・停止の状態変化ごとに第１のタスク１０１ａの動作モードを破綻が生じない範囲で負荷の高い動作モードに設定しなおすようにしている。即ち、タスクが輻輳し多大の処理負荷がプロセッサにかかる場合は、前記第１のタスクの処理負荷を軽減するようにしている。このため、第１のタスク１０１ａが起動されている限り、プロセッサ１０の処理能力Ｎｍａｘを超えることなく、単位時間当たりの負荷をプロセッサ１０にかけることができる。即ち、全体の負荷を軽減でき、かつ、負荷に余裕がある場合は、第１のタスク１０１ａに多くの処理資源を割り当て高性能な機能を実現できることとなる。従って、プロセッサの処理能力を超えない範囲で一番高い負荷の動作モードを第１のタスク１０１ａに設定するので、プロセッサの処理能力を最大限に利用することができ、プロセッサ１０の使用効率を高めることができる。
【００６７】
なお、上記実施の形態１では、３つのタスクが輻輳する場合について、その動作を説明したが、２つのタスクが輻輳する場合や、４つ以上のタスクか輻輳する場合であっても、上記実施の形態１と同じ考え方で本発明を適用できる。即ち、処理に必要な単位時間当たりの負荷が異なる複数の動作モードを備えた第１のタスクに対して、輻輳状態に応じて動作モードを切り替えるのである。もちろん、第１のタスクに対する動作モードの切り替えにおける判断の指標は、第１のタスク以外の起動しているタスクの負荷の総和である。負荷の総和が、プロセッサが備えている処理能力に対して余裕がある場合は、第１のタスクに対して余裕内の最大の負荷を与えて高性能な処理を行うようにし、負荷の総和が、プロセッサが備えている処理能力に対して余裕がない場合は、第１のタスクに対して余裕内に収まるものの内、最大の負荷を与えて高速な処理を行うように設定する。
【００６８】
また、上記実施の形態１では、モード設定装置３０ａは動作モード設定テーブル３１ａを用いて第１のタスク１０１ａの動作モードを決定したが、動作モード設定テーブル３１ａを使用することなく、状態変化後に第１のタスク１０１ａに割り当て可能な処理量を特定し、プロセッサ１０が破綻しない範囲で最も大きな負荷をかける第１のタスクの動作モードを決定するようにしてもよい。
【００６９】
また、上記実施の形態１では、第１のタスクに対する動作モードの切り替えにおける判断の指標として、第１のタスク以外の起動しているタスクの負荷の総和を用いたが、第１のタスク以外の起動しているタスクの処理に必要な演算量の総和を用いるようにしてもよく、第１のタスク以外の起動しているタスクを構成するプログラムの命令数の総和を用いてもよい。
【００７０】
また、第１のタスク以外の起動しているタスクの数を用いてもよい。この場合には、他のタスクの数が「０」であれば動作モードＡ、「１」であれば動作モードＢ、「２」であれば動作モードＣというように決定、設定を行えばよく、非常に簡単に決定、設定を行える。
【００７１】
また、上記実施の形態１では、第１のタスク１０１ａについて３つの動作モードを用意したが、２つの動作モードや、４つ以上の動作モードを用意してもよい。
【００７２】
また、上記実施の形態１では第１のタスク１０１ａだけに負荷が異なる複数の動作モードを用意したが、第２のタスク１０２ａ等の他のタスクについても負荷が異なる複数の動作モードを用意してもよい。この場合には、動作モードの切り替えにおける判断の指標として、状態変化後のタスクの輻輳数等を用いればよい。
【００７３】
また、上記実施の形態１では第１のタスク１０１ａをパラメータによって動作モードを変える１つのプログラムで構成したが、同一範疇に属し、異なる複数の機能に対応したプログラムのそれぞれを第１タスクとし、第１タスクを起動すべきと判断した場合に、プロセッサの処理能力の範囲内で、かつ最も高い機能に対応する１つの第１タスクを複数の第１タスクの中から選択してプロセッサに処理させるようにしてもよい。具体的には、ＤＶＤ装置などに向けて作成された業務用エンコーダ（２００ＭＩＰＳ）と、ＳＤプレーヤなど向けて作成されたエンコーダ、ＳＤジュークボックス（５０ＭＩＰＳ）と、ポータブルＣＤプレーヤなどに向けて作成されたエンコーダ、ＣＤリッパー（３０ＭＩＰＳ）との同一範疇に属する３本のプログラムがすでにある場合、これら３本のプログラム業務用エンコーダ（２００ＭＩＰＳ）、ＳＤジュークボックス（５０ＭＩＰＳ）、ＣＤリッパー（３０ＭＩＰＳ）それぞれを第１タスクとし、第１タスクを起動すべきと判断した場合に、プロセッサの処理能力の範囲内で、かつ最も高い機能に対応する１つの第１タスクを複数の第１タスク、即ち業務用エンコーダ（２００ＭＩＰＳ）、ＳＤジュークボックス（５０ＭＩＰＳ）、ＣＤリッパー（３０ＭＩＰＳ）の中から選択してプロセッサに処理させるようにしてもよい。
【００７４】
この場合には、パラメータによって動作モードを変える１つのプログラムをわざわざ作成する必要がなく、既存のソフトを再利用することができ、既存の資源の再利用が促進される。
【００７５】
さらに、上記実施の形態１では、第１のタスクが音声信号のエンコード処理である場合に適用したが、音声信号の再生処理においてもスケーラビリティが高いので、本発明を適用できる。例えば、音声信号の再生処理におけるバーチャルサラウンド機能に本発明を適用する。バーチャルサラウンド機能は、多タップのデジタルフィルタで実現するが、タップ数（ＦＩＲフィルタの係数の数）を例えば動作モードＡでは８１９２（２の１３乗）タップ、動作モードＢでは１２８（２の７乗）タップ、動作モードＣでは３２（２の５乗）タップ、となるようにプログラムを構成し、タスクの輻輳数が少なければ動作モードＡを設定して負荷を大きくし、音場を拡大するバーチャルサラウンド効果を最大にすればよい。一方、タスクの輻輳数が多くなれば、動作モードＢ、動作モードＣの順に設定して負荷を小さくし、バーチャルサラウンド効果を徐々に少なくするようにすればよい。
【００７６】
（実施の形態２）
図９は、本発明の実施の形態２に係るマルチタスク制御装置１ｂの全体構成を示すブロック図である。なお、実施の形態１に係るマルチタスク制御装置１ａと対応する部分に同じ番号を付し、その説明を省略する。
【００７７】
このマルチタスク制御装置１ｂは、実施の形態１に係るマルチタスク制御装置１ａと略同構成であり、例えば携帯電話機を複合化するための複数（図示４つ）のタスク（第１のタスク１０１ｂ、第２のタスク１０２ｂ、第３のタスク１０３ｂおよび第４のタスク１０４ｂ）をプロセッサ１０に並行して処理させるものであって、タスク管理装置２０ｂと、モード設定装置３０ｂとから構成され、プロセッサ１０上で動作するリアルタイムＯＳに組み込まれる機能によって実現される。
【００７８】
ここで、実施の形態１のマルチタスク制御装置１ａでは、第１のタスク１０１ａと他のタスク１０２ａ，１０３ａとが常に輻輳できるように構成され、モード設定装置３０ａの動作モード設定テーブル３１ａで第１のタスク１０１ａの動作モードを設定していた。これに対して、この実施の形態２に係るマルチタスク制御装置１ｂでは、ユーザ設定によって第１のタスク１０１ｂと第１のタスク１０１ｂ以外の他のタスク（第２のタスク１０２ｂ、第３のタスク１０３ｂ、第４のタスク１０４ｂ）との輻輳を禁止したり、許可したりできるように構成され、タスク管理装置２０ｂに設けられた動作モード設定テーブル２２に基づいて第１のタスク１０１ｂの動作モードが決定される点が、実施の形態１の場合と大きく異なっている。なお、第１のタスク１０１ｂと第２のタスク１０２ｂ〜第４のタスク１０４ｂとの輻輳を禁止するモードを以下「輻輳禁止モード」と、輻輳を許可するモードを以下「輻輳許可モード」とも記す。
【００７９】
タスク管理装置２０ｂは、ユーザによって設定された輻輳モード（輻輳禁止モード／輻輳許可モード）を示すフラグを格納するフラグ格納部２１と、第１のタスク１０１ｂの動作モード等を決定するための動作モード設定テーブル２２とを備える。このフラグ格納部２１に格納されたフラグが輻輳禁止モードを表している場合には、タスク管理装置２０ｂは、第１のタスク１０１ｂが起動された後に他のタスクの起動要求があったとき、この他のタスクの起動を禁止する。また、タスク管理装置２０ｂは、フラグが輻輳許可モードを表している場合において、対象タスクの状態変化、即ちタスクの起動や停止の要求があり、起動予定のタスクの中に第１のタスク１０１ｂが含まれていると、動作モード設定テーブル２２を参照し、第１のタスク１０１ｂ以外のタスクが輻輳しているか否か等によって、第１のタスク１０１ｂの動作モードを決定し、決定した動作モードをモード設定装置３０ｂに通知したり、要求された他のタスクを起動すると起動中の第１のタスク１０１ｂの処理量が所定のしきい値未満となるおそれがある場合には、タスク管理装置２０ｂは要求された他のタスクの起動を禁止する。
【００８０】
モード設定装置３０ｂは、タスク管理装置２０ｂから通知された動作モードに従うパラメータを第１のタスク１０１ｂに設定し、そのパラメータに応じたモードで動作させる。
【００８１】
図１０は、図９に示される動作モード設定テーブル２２の構成例を示す図である。
同図に示されるように動作モード設定テーブル２２は、プロセッサ１０の処理能力が格納されるレコード２２１と、プロセッサ１０により実行される第１のタスク１０１ｂ〜第４のタスク１０４ｂの負荷が格納されるレコード２２２〜２２５と、第１のタスク１０１ｂの実行に必要な最低限の処理量を示すしきい値が格納されるレコード２２６とから構成される。
【００８２】
プロセッサ１０によって処理される第１のタスク１０１ｂは、第１の機能（音楽再生）を行う１つのプログラムであって、オーディオ信号のデコード処理の他、モード設定装置３０ｂによって設定されるパラメータの値に応じて、バーチャルサラウンド再生に用いるデジタルフィルタの段数を変化させ、再生音質が高、中、低の３段階に変化する３つの動作モード（動作モードＡ、動作モードＢおよび動作モードＣ）を変える。具体的には動作モードＡは、デコード処理を行った後、８１９２タップ数のデジタルフィルタでバーチャルサラウンド再生を行うプログラムであって、プロセッサ１０に２５０ＭＩＰＳの負荷をかける。動作モードＢは、デコード処理を行った後、１２８タップ数のデジタルフィルタでバーチャルサラウンド再生を行うプログラムであって、プロセッサ１０に２００ＭＩＰＳの負荷をかける。動作モードＣは、デコード処理を行った後、３２タップ数のデジタルフィルタでバーチャルサラウンド再生を行うプログラムであって、プロセッサ１０に１５０ＭＩＰＳの負荷をかける。
【００８３】
また、第２のタスク１０２ｂは、デジタル衛星放送の映像をデコードし、モニタに表示（ＴＶビュー）するためのプログラムであって、プロセッサ１０に５０ＭＩＰＳの負荷をかける。第３のタスク１０３ｂは、インターネットを介して所望のサーバに接続し、当該サーバにアップロードされている情報を閲覧（ブラウジング）するためのプログラムであって、プロセッサ１０に５０ＭＩＰＳの負荷をかける。第４のタスク１０４ｂは、例えばインターネットを介して受信した動画付きメールを閲覧するためのプログラムであって、プロセッサ１０に５０ＭＩＰＳの負荷をかける。
【００８４】
さらに、しきい値は、例えば音声データのデコードがリアルタイムに行え、再生音がとぎれることがない値（１４０ＭＩＰＳ）に設定される。
図１１は、図９に示されるマルチタスク制御装置１ｂが実装される携帯電話機の外観構成例を示す図である。
【００８５】
同図に示されるように携帯電話機ｅｘ１１５は、不図示の基地局や、衛星との間で電波を送受信するためのアンテナｅｘ２０１と、本体表面に装着され、ユーザによって操作される複数の操作キーからなる操作部ｅｘ２０４と、ＣＣＤカメラ等を含み、動画や、静止画を撮ることが可能なカメラ部ｅｘ２０３と、液晶ディスプレイ等を含み、カメラ部ｅｘ２０３で撮影した映像や、アンテナｅｘ２０１を介して受信したＴＶ映像等を表示する表示部ｅｘ２０２と、マイク等を含み、音声を入力をするための音声入力部ｅｘ２０５と、複数のスピーカ等を含み、音声を再生したり、音楽をサラウンド再生したりするための音声出力部ｅｘ２０８と、ヘッドフォンや外部スピーカを接続するためのピンジャックコネクタｅｘ２０９と、記録メディアｅｘ２０７を装着するためのスロット部ｅｘ２０６等とを備える。
【００８６】
ここで、記録メディアｅｘ２０７は、ＳＤカード等のプラスチックケース内に電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるＥＥＰＲＯＭ（ＥｌｅｃｔｒｉｃａｌｌｙＥｒａｓａｂｌｅ　ａｎｄ　Ｐｒｏｇｒａｍｍａｂｌｅ　Ｒｅａｄ　Ｏｎｌｙ　Ｍｅｍｏｒｙ）の一種であるフラッシュメモリ素子を格納したものであって、撮影した動画もしくは静止画のデータ、受信したメールのデータ、動画のデータもしくは静止画のデータ等、符号化された音声データまたは復号化された音声データ等を保持する。
【００８７】
なお、マルチタスク制御装置１ｂを構成するタスク管理装置２０ｂやモード設定装置３０ｂは、この携帯電話機ｅｘ１１５本体内部に設けられたプロセッサ、プロセッサによって実行されるマルチタスクＯＳや、このＯＳ上で実行されるアプリケーション（ＭＰＥＧエンコーダ・デコーダ用ソフト、ブラウザソフト、メーラソフト等）のプログラム等を予め格納するＲＯＭ、ＯＳやアプリケーションのプログラム等の実行時にワークエリアを提供したり、ユーザによって設定された輻輳禁止／許可を示すフラグや、動作モード設定テーブル２２等を一時的に格納するメモリ等によって実現される。
【００８８】
次いでマルチタスク制御装置１ｂを構成するタスク管理装置２０ｂおよびモード設定装置３０ｂの動作を説明する。
図１２は、タスク管理装置２０ｂおよびモード設定装置３０ｂによって実行されるタスク起動・停止処理の詳細を示すフローチャートである。
【００８９】
このタスク起動・停止処理は、所定時間ごとに定期的に実行される。
タスク起動・停止処理においては、タスク管理装置２０ｂは、先ずタスク起動要求が有ったか否か判断する（Ｓ１０）。タスク起動要求が有った場合（Ｓ１０でＹｅｓ）、タスク管理装置２０ｂはそのタスクが音楽再生タスクであるか否か判断する（Ｓ２０）。音楽再生タスクであれば（Ｓ２０でＹｅｓ）、タスク管理装置２０ｂはモード設定装置３０ｂと協働して音楽再生タスク起動制御処理を実行し（Ｓ３０）、タスク起動・停止処理を終了する。これに対して、音楽再生タスクでなければ（Ｓ２０でＮｏ）、タスク管理装置２０ｂはモード設定装置３０ｂと協働して他のタスク起動制御処理を実行し（Ｓ４０）、タスク起動・停止処理を終了する。
【００９０】
一方、タスク起動要求がなかった場合（Ｓ１０でＮｏ）、タスク管理装置２０ｂは、タスク停止要求が有ったか否か判断する（Ｓ５０）。タスク停止要求が有った場合（Ｓ５０でＹｅｓ）、タスク管理装置２０ｂは、そのタスクが音楽再生タスクであるか否か判断する（Ｓ６０）。音楽再生タスクであれば（Ｓ６０でＹｅｓ）タスク管理装置２０ｂは、音楽再生タスクを停止し（Ｓ７０）、タスク起動・停止処理を終了する。これに対して、音楽再生タスクでなければ（Ｓ６０でＮｏ）、タスク管理装置２０ｂはモード設定装置３０ｂと協働して他のタスク停止制御処理を実行し（Ｓ８０）、タスク起動・停止処理を終了する。
【００９１】
他方、タスク停止要求でもなければ（Ｓ５０でＮｏ）、タスク管理装置２０ｂはタスク起動・停止処理を終了する。
図１３は、図１２に示される音楽再生タスク起動制御処理（Ｓ３０）のサブルーチンの処理を示すフローチャートである。
【００９２】
この音楽再生タスク起動制御処理においては、タスク管理装置２０ｂは先ず、起動中の他のタスクないか否か判断する（Ｓ３０１）。起動中の他のタスクない場合（Ｓ３１０でＹｅｓ）、タスク管理装置２０ｂは音楽再生タスクの動作モードを「Ａ」（高品質）に決定し（Ｓ３０２）、モード設定装置３０ｂに動作モードＡを選択させる。そしてタスク管理装置２０ｂは、フラグ格納部２１を参照し輻輳禁止モードが設定されているか否か判断する（Ｓ３０３）。輻輳禁止モードが設定されている場合（Ｓ３０３でＹｅｓ）、タスク管理装置２０ｂは音楽再生タスク（動作モード「Ａ」）を輻輳禁止モードで起動し（Ｓ３０４）、メインルーチンにリターンする。これに対して、輻輳禁止モードが設定されていない場合（Ｓ３０３でＮｏ）、即ち輻輳許可モードが設定されている場合、タスク管理装置２０ｂは、音楽再生タスクを輻輳許可モードで起動し（Ｓ３０５）、メインルーチンにリターンする。
【００９３】
一方、起動中の他のタスクがある場合（Ｓ３０１でＮｏ）、タスク管理装置２０ｂは、プロセッサ１０の処理能力から他のタスクの処理量を減算することにより、音楽再生タスクに割り当てることができる処理量（割り当て可能処理量）を算出し（Ｓ３０６）、算出した割り当て可能処理量がしきい値以上であるか否かを判断する（Ｓ３０７）。しきい値以上である場合（Ｓ３０７でＹｅｓ）、割り当て処理量に基づいて音楽再生タスクの動作モードを「Ｂ」および「Ｃ」（中・低品質）のいずれかに決定し（Ｓ３０８）、モード設定装置３０ｂに動作モードＢおよびＣのいずれかを選択させる。この決定は、次のように行われる。割り当て処理量が動作モードＢの処理量以上であれば、動作モードＢに決定し、割り当て処理量が動作モードＢの処理量未満であれば、動作モードＣに決定する。
【００９４】
動作モードの決定が終わると、タスク管理装置２０ｂは、輻輳禁止モードが設定されているか否か判断する（Ｓ３０９）。輻輳禁止モードが設定されている場合（Ｓ３０９でＹｅｓ）、タスク管理装置２０ｂは、音楽再生タスク（動作モード「Ｂ」，「Ｃ」）を輻輳禁止モードで起動し（Ｓ３１０）、メインルーチンにリターンする。これに対して、輻輳禁止モードが設定されていない場合（Ｓ３０９でＮｏ）、タスク管理装置２０ｂは、音楽再生タスク（動作モード「Ｂ」，「Ｃ」）を輻輳許可モードで起動し（Ｓ３１１）、メインルーチンにリターンする。
【００９５】
他方、割り当て可能処理量がしきい値以上でない場合、即ち割り当て可能処理量がしきい値未満である場合（Ｓ３０７でＮｏ）、タスク管理装置２０ｂは、音楽再生タスクの起動を禁止し（Ｓ３１２）、メインルーチンにリターンする。これは、音楽再生タスクを起動させてもリアルタイムのデコード処理が行えず、音がとぎれた音楽再生しかできないためである。
【００９６】
図１４は、図１２に示される他のタスク起動制御処理（Ｓ４０）のサブルーチンの処理を示すフローチャートである。
他のタスク起動要求があった場合、タスク管理装置２０ｂは先ず音楽再生タスクが実行中か否か判断する（Ｓ４０１）。判断の結果音楽再生タスクが実行中である場合（Ｓ４０１でＹｅｓ）、タスク管理装置２０ｂはこの音楽再生タスクが輻輳禁止モードで起動中であるか否か判断する（Ｓ４０２）。輻輳禁止モードで起動されている場合（Ｓ４０２でＹｅｓ）、要求された他のタスクの起動を禁止し（Ｓ４０３）、メインルーチンにリターンする。この処理により、起動中の音楽再生タスクの動作モードが変更されることがない。従って、音質が変化することのない音楽再生が最後まで継続される。
【００９７】
一方、起動中の音楽再生タスクが輻輳禁止モードでない、即ち輻輳許可モードで起動されている場合（Ｓ４０２でＮｏ）、タスク管理装置２０ｂは、動作モード設定テーブル２２を参照し、要求された他のタスクを起動した場合に音楽再生タスクに対して割り当てることができる処理量（割り当て可能処理量）を算出し（Ｓ４０４）、算出した割り当て可能処理量がしきい値未満であるか否か判断する（Ｓ４０５）。しきい値未満であると（Ｓ４０５でＹｅｓ）、タスク管理装置２０ｂは、要求された他のタスクの起動を禁止し、メインルーチンにリターンする。この処理により、音楽再生タスクに対して割り当てられる処理量が必ずしきい値以上であることが確保される。従って、音がとぎれることなく音楽再生が継続される。
【００９８】
これに対して割り当て可能処理量がしきい値未満でなければ（Ｓ４０５でＮｏ）、即ちしきい値以上あれば、ステップＳ４０４で算出した割り当て可能処理量に基づいて音楽再生タスクの動作モードを「Ｂ」または「Ｃ」を決定し、モード設定装置３０ｂは動作モードを「Ｂ」または「Ｃ」に遷移させる（Ｓ４０７）。具体的には、この遷移は、次のように行われる。割り当て処理量が動作モードＢの処理量以上であれば、動作モードＢに遷移させ、割り当て処理量が動作モードＢの処理量未満であれば、動作モードＣに遷移させる。この場合には、負荷の軽い動作モードに遷移されるため、音質が低下する。動作モードの遷移が終わると、タスク管理装置２０ｂは、要求された他のタスクの起動を許可し（Ｓ４０８）、メインルーチンにリターンする。これにより、音楽再生タスクとともに、要求された他のタスクが時分割で実行される。
【００９９】
他方、音楽再生タスクが起動していない場合（Ｓ４０１でＮｏ）、要求された他のタスクの起動を許可し（Ｓ４０９）、メインルーチンにリターンする。これにより、要求された他のタスクの処理が行われる。
【０１００】
図１５は、図１２に示される他のタスク停止制御処理（Ｓ８０）のサブルーチンの処理を示すフローチャートである。
他のタスク停止要求があった場合、タスク管理装置２０ｂは、先ず他のタスクを停止させ（Ｓ８０１）、音楽再生タスクが起動中か否か判断する（Ｓ８０２）。起動中でなければ（Ｓ８０２でＮｏ）、メインルーチンにリターンする。
【０１０１】
一方、起動中であれば（Ｓ８０２でＹｅｓ）、音楽再生タスクが輻輳禁止モードで起動されているか否か判断する（Ｓ８０３）。輻輳禁止モードで起動されている場合（Ｓ８０３でＹｅｓ）、メインルーチンにリターンする。即ち、処理能力に余裕ができても音楽再生タスクにその処理能力を回さないでメインルーチンにリターンする。従って、起動中の音楽再生タスクの動作モードが変更されることがないので、音質が変化することなく音楽再生が最後まで継続される。
【０１０２】
他方、輻輳禁止モードでない場合（Ｓ８０３でＮｏ）、即ち、輻輳許可モードである場合、タスク管理装置２０ｂは、音楽再生タスクに対して割り当て可能な処理量（割り当て可能処理量）を算出し（Ｓ８０４）、音楽再生タスクを動作モード「Ａ」または「Ｂ」を決定し、モード設定装置３０ｂは動作モードを「Ｂ」または「Ｃ」に遷移させ（Ｓ８０５）、メインルーチンにリターンする。具体的には、この遷移は、次のように行われる。割り当て処理量が動作モードＡの処理量以上であれば動作モードＡに遷移させ、割り当て処理量が動作モードＡの処理量未満であれば動作モードＢに遷移させる。この場合には、負荷の重い動作モードに遷移されるため、音質が向上する。
【０１０３】
図１６は、輻輳許可モードにおけるタスクの遷移状態に応じた負荷の遷移を示す図である。具体的には、音楽再生タスクが輻輳許可モードで起動された後に他のタスクが順次さらに起動された場合の状態遷移と、プロセッサ１０にかかる負荷の遷移との関係が示されている。
【０１０４】
図１６に示される時刻Ｔ１０以前は、タスクが何も起動されていない状態である。この状態で、時刻Ｔ１０において、音楽再生タスクがタスク管理装置２０ｂによって起動された場合、他のタスクが何も起動されていないので、モード設定装置３０ｂは、音楽再生タスクに対し、動作モードＡを設定する。これによって、プロセッサ１０に対する負荷は、２５０ＭＩＰＳということになる。即ち、この場合は、プロセッサ１０に対する負荷に余裕があるので、高音質なバーチャルサラウンドモードで音楽再生するパラメータを音楽再生タスクにセットさせたのである。このような音楽再生タスクだけが実行される場合には、図１７（ａ）に示されるように携帯電話機の画面にその動作モード「Ａ」と、再生された音楽の曲名や歌手等が表示される。
【０１０５】
次に、時刻Ｔ１１において、他のタスク（例えば、ＴＶビュー）がタスク管理装置２０ｂによってさらに起動されたとする。この場合、ＴＶビューが必要とする演算負荷５０ＭＩＰＳがプロセッサ１０に加わることになる。この場合、音楽再生タスクの動作モードを「Ａ」のままに維持すると、プロセッサ１０にかかる負荷が３００ＭＩＰＳと過大となり破綻することになる。そこで、タスク管理装置２０ｂは、動作モード設定テーブル２２を参照し、動作モードを「Ｂ」（２００ＭＩＰＳ）に決定し、音楽再生タスクを動作モードＢで動作させる。これにより、全体では２５０ＭＩＰＳの負荷がプロセッサ１０にかかることになる。
【０１０６】
即ち、この場合は、プロセッサ１０に対する負荷に動作モードＡだけのような余裕がないので、プロセッサ１０が破綻を来さない範囲で一番音質の高い動作モード、中音質なバーチャルサラウンドモードで音楽再生するパラメータを音楽再生タスクにセットさせたのである。このような音楽再生タスクとＴＶビューとが輻輳した場合には、図１７（ｂ）に示されるように画面に例えば野球中継の映像とともにその動作モード「Ｂ」が表示される。
【０１０７】
次に、時刻Ｔ１２において、さらに他のタスク（例えば、ブラウジング）がタスク管理装置２０ｂによってさらに起動されたとする。この場合、ブラウジングが必要とする負荷５０ＭＩＰＳがプロセッサ１０に加わることになる。この場合、音楽再生タスク１０１ｂの動作モードを「Ｂ」のままにしておくと、プロセッサ１０にかかる負荷が３００ＭＩＰＳとなり、プロセッサ１０が破綻状態となる。そこで、タスク管理装置２０ｂは、動作モード設定テーブル２２を参照し動作モードを「Ｃ」（１５０ＭＩＰＳ）と決定し、音楽再生タスクを動作モードＣで動作させる。これにより、全体では２５０ＭＩＰＳの負荷がプロセッサ１０にかかることになる。
【０１０８】
即ち、この場合は、プロセッサ１０が破綻を来さない範囲で一番音質の高い動作モード、低音質なバーチャルサラウンドモードで音楽再生するパラメータを音楽再生タスクにセットさせたのである。このような音楽再生タスクとＴＶビューとブラウジングとが輻輳した場合には、図１７（ｃ）に示されるように画面に例えば野球中継の映像、ブラウジングにより得られた情報とともにその動作モード「Ｃ」が表示される。
【０１０９】
次に、時刻Ｔ１３において、さらに他のタスク（例えば、動画付きメールの閲覧）の起動要求がタスク管理装置２０ｂにあったものとする。この場合、動画付きメールの閲覧が必要とする負荷５０ＭＩＰＳがプロセッサ１０にさらに加わることになる。この場合、音楽再生タスクの動作モードを「Ｃ」からさらに下げると、しきい値未満になり、再生音がとぎれることになる。そこで、タスク管理装置２０ｂは、動画付きメールの閲覧のタスクを起動禁止にしたのである。これによって、音楽再生タスクの動作モードが「Ｃ」に維持され、音がとぎれることなく再生される。このような音楽再生タスクとＴＶビューとブラウジングとが輻輳しているときにさらに動画付きメールの閲覧要求があったときに起動が禁止された場合には、図１７（ｄ）に示されるように画面に禁止の理由等がさらに表示される。
【０１１０】
次に、時刻Ｔ１４において、ブラウジングがタスク管理装置２０ｂによって停止されたと仮定する。この場合、音楽再生タスクと、ＴＶビューとだけが起動されるので、タスク管理装置２０ｂは、動作モード設定テーブル２２を参照し動作モードを「Ｂ」（２００ＭＩＰＳ）と決定し、音楽再生タスクを動作モードＢで動作させる。
【０１１１】
次に、時刻Ｔ１５において、動画付きメールの閲覧がタスク管理装置２０ｂによって起動されたとする。この場合、動画付きメールの閲覧が必要とする負荷５０ＭＩＰＳがプロセッサ１０に加わることになる。そこで、タスク管理装置２０ｂは、動作モード設定テーブル２２を参照し動作モードを「Ｃ」（１５０ＭＩＰＳ）と決定し、音楽再生タスクを動作モードＣで動作させる。
【０１１２】
次に、時刻Ｔ１６において、動画付きメールの閲覧がタスク管理装置２０ｂによって停止されたと仮定する。この場合、音楽再生タスクと、ＴＶビューとだけが起動されるので、タスク管理装置２０ｂは、動作モード設定テーブル２２を参照し動作モードを「Ｂ」（２００ＭＩＰＳ）と決定し、音楽再生タスクを動作モードＢで動作させる。
【０１１３】
次に、時刻Ｔ１７において、ＴＶビューがタスク管理装置２０ｂによって停止されたと仮定する。この場合、音楽再生タスクだけが起動されるので、タスク管理装置２０ｂは、音楽再生タスクを動作モードＡで動作させる。即ち、この場合は、プロセッサ１０に対する負荷に余裕が生じるので、高音質なバーチャルサラウンドモードで音楽再生するパラメータを音楽再生タスクにセットさせたのである。
【０１１４】
次に、時刻Ｔ１８において、音楽再生タスクがタスク管理装置２０ｂによって停止されたと仮定する。この場合、処理すべきタスクがないので、タスク管理装置２０ｂは、モード設定装置３０ｂに音楽再生タスクに対する動作モードの設定を中止させ、タスクを全て停止する。即ち、この場合は、プロセッサ１０に対する負荷が０（アイドリング）となり、プロセッサ１０に対する演算負荷は、０ＭＩＰＳということになる。
【０１１５】
図１８は、音楽再生タスクが輻輳禁止モードで起動された後に他のタスクの起動要求がされた場合の状態遷移と、プロセッサ１０にかかる負荷の遷移との関係を示す図である。
【０１１６】
図１８に示される時刻Ｔ２０以前は、何もタスクが起動されていない状態である。この状態で、時刻Ｔ２０において、音楽再生タスクを起動する場合、他のタスクが何も起動されていないので、タスク管理装置２０ｂは、音楽再生タスクを動作モードＡで動作させる。即ち、この場合は、プロセッサ１０に対する負荷に余裕があるので、高音質なバーチャルサラウンドモードで音楽再生するパラメータを音楽再生タスクにセットさせたのである。
【０１１７】
次に、時刻Ｔ２１において、他のタスク（例えば、ＴＶビュー）の起動要求がタスク管理装置２０ｂにされたとする。この場合、音楽再生タスクが輻輳禁止モードで起動されているので、タスク管理装置２０ｂは、ＴＶビューの起動を禁止する。これによって、音楽再生タスクが他のタスクと輻輳されることがない。また、モード設定装置３０ｂは、音楽再生タスクの動作モードを変更することなく、「Ａ」に維持したままにする。この結果、音質が変更されることなく、一定に維持される。
【０１１８】
次に、時刻Ｔ２２において、音楽再生タスクがタスク管理装置２０ｂによって停止されたと仮定する。この場合、処理すべきタスクがないので、タスク管理装置２０ｂは、モード設定装置３０ｂに音楽再生タスクに対する動作モードの設定を中止させ、タスクを全て停止する。即ち、この場合は、プロセッサ１０に対する負荷が０（アイドリング）となり、プロセッサ１０に対する演算負荷は、０ＭＩＰＳということになる。
【０１１９】
以上のように本実施の形態２に係る発明によれば、音楽再生タスクについて高音質用、中音質用、低音質用等プロセッサ１０における単位時間当たりの負荷が異なる動作モードが予め用意されており、タスク管理装置２０ｂは、輻輳許可モードにおいて他のタスクの起動・停止の状態変化ごとに音楽再生タスクの動作モードを破綻が生じない範囲で負荷の高い動作モードに設定しなおすようにしている。即ち、タスクが輻輳し多大の処理負荷がプロセッサにかかる場合は、しきい値未満とならない範囲で音楽再生タスクの処理負荷を軽減するようにしている。このため、音楽再生タスクが起動されている限り、プロセッサ１０の処理能力Ｎｍｂｘを超えることなく、単位時間当たりの負荷をプロセッサ１０にかけることができる。
【０１２０】
即ち、全体の負荷を軽減でき、かつ、負荷に余裕がある場合は、音楽再生タスクに多くの処理資源を割り当て高性能な機能を実現できることとなる。従って、プロセッサの処理能力を超えない範囲で一番高い負荷の動作モードを音楽再生タスクに設定するので、プロセッサの処理能力を最大限に利用することができ、プロセッサ１０の使用効率を高めることができる。しかも、音楽再生タスクの処理量がしきい値未満になる場合には他のタスクの起動を禁止し、しきい値未満とならない範囲で音楽再生タスクの処理負荷を軽減するようにしているので、再生音がとぎれることもない。
【０１２１】
また、タスク管理装置２０ｂは、輻輳禁止モードにおいて音楽再生タスクが起動された後に他のタスクの起動要求があった場合、その他のタスクの起動を禁止するので、再生音が最後まで一定に保たれる。
【０１２２】
なお、この実施の形態２においては、タスク管理装置２０ｂは動作モード設定テーブル２２に基づいて第１のタスク１０１ｂの動作モードを決定したが、図１９に示される動作モード設定テーブル３１ｂに基づいて第１のタスク１０１ｂの動作モードを決定してもよい。なお、図３に示される動作モード設定テーブル３１ａと同様、この動作モード設定テーブル３１ｂの図中に示される「○」はタスクの起動状態を、「×」はタスクの停止状態を、「−」は第１のタスク１０１ｂに対する動作モードを設定しないことを、それぞれ示しており、さらに「△」は起動禁止を示しており、第１のタスク１０１ｂが起動されない場合もあわせて図示されている。この動作モード設定テーブル３１ｂによっても第１のタスク１０１ｂの動作モードを簡単に決定することができる。
【０１２３】
また、この動作モード設定テーブル３１ｂをモード設定装置３０ｂに設けるようにしてもよい。この場合には、輻輳許可モードにおいてタスク管理装置２０ｂは対象タスクの状態変化、即ちタスクの起動や停止の予定をモード設定装置３０ｂに通知し、モード設定装置３０ｂは起動予定のタスクの中に第１のタスク１０１ｂが含まれていると、動作モード設定テーブル３１ｂを参照し、第１のタスク１０１ｂ以外のタスクが輻輳しているか否か等によって、第１のタスク１０１ｂの動作モードを決定し、決定した動作モードに応じたパラメータを第１のタスク１０１ｂに設定したり、要求された他のタスクをタスク管理装置２０ｂが起動すると起動中の第１のタスク１０１ｂの処理量が所定のしきい値未満となるおそれがある場合には、モード設定装置３０ｂは要求された他のタスクの起動を禁止するようタスク管理装置２０ｂに通知し、通知を受けたタスク管理装置２０ｂは要求された他のタスクの起動を禁止すればよい。
【０１２４】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るマルチタスク制御装置によれば、プロセッサに余力がある場合には第１タスクの処理できる機能の選択の範囲（選択の幅）が広がり、余力がない場合には選択の幅が狭まることになるので、モード制御手段は、プロセッサの処理能力の範囲内で、かつ最も高い機能に対応する動作モードで第１タスクをプロセッサに処理させることができる。従って、タスクの輻輳状態の如何に拘わらず、プロセッサの破綻を確実に回避しつつ、再生された音質を向上することができるという効果が奏される。
【０１２５】
また、前記モード制御手段は、前記プロセッサに処理される対象タスクの状態変化を検出する状態変化検出手段と、前記状態変化後に起動させるタスクを特定する特定手段と、前記特定手段によって特定されたタスクの中に第１タスクが含まれている場合、第１タスクの動作モードを決定する動作モード決定手段とを備えるようにしているので、対象タスクの状態変化が生じる場合に、第１タスクの動作モードの決定を適切なタイミングに行うことができる。
【０１２６】
また、前記動作モード決定手段は、前記特定手段によって特定されたタスクと前記状態変化後に起動させる第１タスクの動作モードとを対応させた動作モード設定テーブルを有し、前記動作モード決定手段は、前記動作モード設定テーブルに基づいて、第１タスクの動作モードを決定したり、また、前記動作モード決定手段は、前記特定手段によって特定されたタスクの数と前記状態変化後に起動させる第１タスクの動作モードとを対応させた動作モード設定テーブルを有し、前記動作モード決定手段は、前記動作モード設定テーブルに基づいて、第１タスクの動作モードを決定するようにしたりしているので、第１タスクの動作モードを簡単に決定することができる。
【０１２７】
また、前記動作モード決定手段は、前記状態変化後に起動させる第１タスクの処理に対して割り当て可能な負荷を算出する負荷算出手段と、前記負荷算出手段が算出した負荷と前記第１タスクの各動作モードの処理に要する負荷とをそれぞれ比較する比較手段とを備え、前記動作モード決定手段は、前記比較手段による比較結果に基づいて、第１タスクの動作モードを決定するようにしたり、前記動作モード決定手段は、さらに各前記タスクの起動要求を受け付ける起動要求受付手段と、前記第１タスクの処理中に前記起動要求受付手段が第１タスク以外の他のタスクの起動要求を受け付けた場合において、前記負荷算出手段が算出した負荷が第１タスクの最も低い機能の動作モードに対して設定されたしきい値未満であるとき、前記他のタスクの起動を禁止する起動禁止手段とを備えるようにしてているので、第１タスクの最も低い機能の動作モードが継続してリアルタイムに処理することが確実に確保され、音のとぎれを防止することができる。
【０１２８】
また、前記動作モード決定手段は、さらに各前記タスクの起動要求を受け付ける起動要求受付手段と、前記第１タスクの処理中に前記起動要求受付手段が第１タスク以外の他のタスクの起動要求を受け付けた場合、前記他のタスクの起動を禁止する起動禁止手段とを備えるので、第１タスクの動作モードの変更が防止され、一定音質での音楽再生処理を継続することができる。
【０１２９】
また、前記動作モード決定手段は、前記状態変化後に起動させる第１タスクの処理に対して割り当て可能な命令数を算出する命令数算出手段と、前記命令数算出手段が算出した命令数と前記第１タスクの各動作モードの処理に要する命令数とをそれぞれ比較する比較手段とを備え、前記動作モード決定手段は、前記比較手段による比較結果に基づいて、動作モードを決定するようにしたり、前記動作モード決定手段は、さらに各前記タスクの起動要求を受け付ける起動要求受付手段と、前記第１タスクの処理中に前記起動要求受付手段が第１タスク以外の他のタスクの起動要求を受け付けた場合において、前記命令数算出手段が算出した命令数が第１タスクの最も低い機能の動作モードに対して設定されたしきい値未満であるとき、前記他のタスクの起動を禁止する禁止手段とを備えるようにしているので、これによっても、第１タスクの最も低い機能の動作モードが継続してリアルタイムに処理することが確実に確保され、音のとぎれを防止することができる。
【０１３０】
また、前記動作モード決定手段は、さらに各前記タスクの起動要求を受け付ける起動要求受付手段と、前記第１タスクの処理中に前記起動要求受付手段が第１タスク以外の他のタスクの起動要求を受け付けた場合、前記他のタスクの起動を禁止する禁止手段とを備えるので、これによっても、第１タスクの動作モードの変更が防止され、一定音質での音楽再生処理を継続することができる。
【０１３１】
さらに、前記モード制御手段は、前記動作モード決定手段が決定した動作モードに対応付けられたパラメータを第１タスクに設定し、当該パラメータに対応する動作モードで第１タスクをプロセッサに処理させるので、これによって、パラメータの設定という簡単な処理で第１タスクの動作モードを容易に遷移させ、負荷や命令数を変えることができる。
【０１３２】
また、上記の課題を解決するため、本発明に係る音楽データ再生装置は、複数の動作モードを有する音楽再生タスクを含む複数のタスクをプロセッサに並行して処理させるマルチタスク制御装置を備える音楽データ再生装置であって、前記マルチタスク制御装置は、前記音楽再生タスクを起動すべきか否かを判断する判断手段と、前記判断手段が前記音楽再生タスクを起動すべきと判断した場合に、前記プロセッサの処理能力の範囲内で処理できる最も音質の高い機能に対応する動作モードで第１タスクをプロセッサに処理させるモード制御手段とを備え、具体的には、前記音楽データ再生装置は、携帯性を有し、前記プロセッサに並行して処理される音楽再生タスク以外の他のタスクは、ＴＶビュー、ブラウジング、メールおよび通話の少なくともいずれか１つであることを特徴とするので、これによって、携帯電話機等の携帯性の高い装置を、音質の高い音楽データ再生装置として使用しながら、ＴＶビューや、ブラウジング、メールおよび通話を並行して行うことができる。
【０１３３】
以上のように本願発明によれば、演算資源に余裕のあるときは、高音質なオーディオ信号処理が行え、演算資源に余裕がないときでも、演算資源を軽減し、破綻を生じない範囲でかつ最も高い音質で処理を円滑に行うことができるので、本願発明の実用的価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態１に係るマルチタスク制御装置１ａの構成を示すブロック図である。
【図２】図１に示される第１のタスク１０１ａの動作モードＡ〜動作モードＣのプロセッサ１０に対する負荷と音質との関係を示す図である。
【図３】図１に示される動作モード設定テーブル３１ａの詳細構成を示す図である。
【図４】プロセッサの処理能力と、第１のタスク１０１ａの動作モードＡ〜動作モードＣとの関係を示す図である。
【図５】マルチタスク制御装置１ａによる動作を示す図である。
【図６】タスクの遷移状態に応じた負荷の遷移を示す図である。
【図７】タスクの遷移状態に応じた負荷の遷移を示す図である。
【図８】タスクの遷移状態に応じた負荷の遷移を示す図である。
【図９】本発明の実施の形態２に係るマルチタスク制御装置１ｂの構成を示すブロック図である。
【図１０】図９に示される動作モード設定テーブル２２の詳細構成を示す図である。
【図１１】図９に示されるマルチタスク制御装置が実装される携帯電話機の外観構成例を示す図である。
【図１２】タスク管理装置２０ｂおよびモード設定装置３０ｂによって実行されるタスク起動・停止処理の詳細を示すフローチャートである。
【図１３】図１２に示される音楽再生タスク起動制御処理（Ｓ３０）のサブルーチンの処理を示すフローチャートである。
【図１４】図１２に示される他のタスク起動制御処理（Ｓ４０）のサブルーチンの処理を示すフローチャートである。
【図１５】図１２に示される他のタスク停止制御処理（Ｓ８０）のサブルーチンの処理を示すフローチャートである。
【図１６】輻輳許可モードにおけるタスクの遷移状態に応じた負荷の遷移を示す図である。
【図１７】携帯電話機の画面の表示例を示す図であり、特に図１７（ａ）は音楽再生タスク実行時の表示例を示す図であり、図１７（ｂ）は音楽再生タスクとＴＶビューとが輻輳した場合の表示例を示す図であり、図１７（ｃ）は音楽再生タスクとＴＶビューとブラウジングとが輻輳した場合の表示例を示す図であり、図１７（ｄ）は音楽再生タスクとＴＶビューとブラウジングとが輻輳した場合においてさらに動画付きメールの閲覧要求があったときの表示例を示す図である。
【図１８】輻輳禁止モードにおけるタスクの遷移状態に応じた負荷の遷移を示す図である。
【図１９】動作モード設定テーブルの他の詳細構成を示す図である。
【符号の説明】
１ａ，１ｂ　　　　　　マルチタスク制御装置
１０　　　　　　　　　プロセッサ
２０ａ，２０ｂ　　　　タスク管理装置
２１　　　　　　　　　フラグ格納部
２２，３１ａ，３１ｂ　動作モード設定テーブル
３０ａ，３０ｂ　　　　モード設定装置
１０１ａ，１０１ｂ　　第１のタスク
１０２ａ，１０２ｂ　　第２のタスク
１０３ａ，１０３ｂ　　第３のタスク
１０４ｂ　　　　　　　第４のタスク[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a multitask control device and a music data reproduction device that cause a processor to process a plurality of tasks in parallel.
[0002]
[Prior art]
In recent years, a general-purpose digital signal processor (DSP) of a program control system capable of processing data compression processing of voice, audio, images, and the like at high speed (for example, 285 MIPS) has been developed, and has been developed for digital mobile phones and mobile AV devices. In addition, it is widely used in modem devices, CD devices, MD devices, DVC devices, DVD devices, and the like. In a computer device equipped with such a processor, for example, a mobile phone, a call function is realized by causing a processor to execute a call program, but the mobile phone can also be used as, for example, a music recording / playback device. There has been a demand that the user wants to use it as a TV receiver, and also wants to make a call in parallel while receiving music while watching TV while recording music. For this reason, a multitask control device in which functions can be easily expanded and changed is mounted on this kind of computer device, and a combination for realizing various functions is being developed.
[0003]
This multi-task control device causes, for example, a processor having a high processing capability to process each of three tasks of a task for music recording and reproduction, a task for TV reception, and a task for telephone conversation in parallel. It comprises a task management device and the like for managing the start and stop of a task, and this task management device and the like are realized by a function provided by a real-time OS operating on a processor.
[0004]
By the way, in order to respond to the above-mentioned demand that the user wants to make a call while recording or playing back music while watching TV, for example, 150 MIPS is used for processing the task for receiving TV, and for example, processing is performed for task for talking. Assuming a load of 100 MIPS on the processor, the processor has a remaining capacity of 35 MIPS.
[0005]
Therefore, conventionally, in order to avoid the failure of the congested task processing, create a task for music recording and playback with the number of instructions as small as possible so as to fit in a load of about 30 MIPS, and within the processing capability of the processor, Music recording / playback, TV reception, and telephone conversation can be congested and processed.
[0006]
It is to be noted that this is a voice encoding method in which a digital audio signal is divided into a plurality of frequency bands, and encoding is performed for each band. There is a speech coding system having a plurality of allocating units. Then, based on control information from outside, from among the plurality of bit allocating means, the bit allocating means to be used is switched to execute the bit allocating so that the processing is performed using the predetermined bit allocating means. There is a speech coding method characterized by performing coding (for example, see Patent Document 1). As a result, in this audio encoding method, it is possible to generate encoded data of high sound quality with real-time sound quality without being affected by the CPU processing capacity of a personal computer and the CPU occupancy of other applications. .
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-2000-78018 (page 1, FIG. 1)
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, even in such a multi-task control device and a music data reproducing device in which the multi-task control device is mounted, a situation in which a user talks while watching / listening to a TV while recording / reproducing music is extremely difficult. This is a rare case, and is usually performed using only a single function such as a music recording / playback function. When only such a single function is used, for example, when recording and reproducing music, the processing of the music recording / reproducing task only requires a load of 30 MIPS to be applied to the processor. I have.
[0009]
By the way, the encoding process and the decoding process of the audio signal have very high scalability. For example, if the number of instructions required for encoding and decoding is small and the load on the processor is as low as about 30 MIPS as described above, the sound quality is low, but the number of instructions required for encoding is large and the load on the processor is 200 MIPS. The higher the level, the higher the quality of the sound so that there is no difference from the original sound.
[0010]
Therefore, in the related art, despite the fact that a processor with a high processing capability is mounted, the performance is not sufficiently exhibited, and the quality (sound quality) is poor because the load on the processor is low. Was.
[0011]
In order to solve this problem, the number of instructions for the task for music recording / playback is increased, and the processing of the task for music recording is processed by applying a load of 200 MIPS to the processor, so that the performance of the processor is fully exhibited. To enhance the sound quality.
[0012]
However, in this case, if the user watches or talks to the TV during the music recording / reproduction, the load exceeds the processing capacity, and the state is broken.
Such a situation is irrespective of the type of task, and there is a trade-off between failure and quality.
[0013]
Note that the speech encoding method disclosed in the above publication is used under a CPU having a processing power of several tens to several hundreds of times that of a processor of a mobile phone, so that the above problems hardly occur. If it is thought that there is no need to use a processor with a processing capacity of one-hundredths to one-hundredths of CPUs used in personal computers even though the processing capacity has increased, The above problems are important issues.
[0014]
The present invention has been made in view of such a conventional problem, and it is possible to improve the quality while avoiding the failure of a processor having a relatively low processing capability regardless of the task congestion state. It is an object of the present invention to provide a multitask control device and a music data reproduction device that can perform the same.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problem, a multitask control device according to the present invention is a multitask control device that causes a processor to process a plurality of tasks including a first task having a plurality of operation modes in parallel, Determining means for determining whether to start one task; and an operation mode corresponding to a function capable of processing within the processing capability of the processor when the determining means determines to start the first task. And mode control means for causing the processor to process the first task. Specifically, the first task is a task of playing back a digital audio signal, the function is a function of controlling sound quality, and the mode control unit is configured to determine that the determination unit activates the first task. When it is determined that the first task should be performed, the first task is processed by the processor in an operation mode corresponding to the highest sound quality within the processing capability of the processor.
[0016]
As a result, when the processor has the spare capacity, the range of selection of the function that can be processed in the first task (the selection range) is widened, and when there is no spare capacity, the selection range is narrowed. Thereby, the mode control means can cause the processor to process the first task in the operation mode corresponding to the highest function within the processing capability of the processor. Therefore, regardless of the congestion state of the task, it is possible to improve the reproduced sound quality while reliably avoiding the failure of the processor.
[0017]
Here, the function is the highest function within the processing capability of the processor, and the mode control means causes the processor to process the first task in an operation mode corresponding to the highest function. It may be a feature. Further, the function increases as the load on the processor increases, and the mode control means falls within the processing capability of the processor when the determination means determines that the first task should be started. And causing the processor to process the first task in an operation mode corresponding to the largest load.
[0018]
Further, the function increases as the number of instructions processed by the processor increases, and the mode control unit determines the processing capability of the processor when the determination unit determines that the first task should be started. The first task may be processed by the processor in an operation mode within the range and corresponding to the largest number of instructions. Further, the function is a filter function for controlling the highest sound quality within the range of the processing capability of the processor, and the mode control unit determines that the determination unit determines that the first task should be started. The method may further include causing the processor to process the first task in an operation mode within a range of the processing capability of the processor and corresponding to a filter process with the largest number of taps.
[0019]
Further, the mode control means includes state change detection means for detecting a state change of the target task processed by the processor, identification means for identifying a task to be activated after the state change, and a task identified by the identification means. When the first task is included in the first task, an operation mode determining means for determining an operation mode of the first task can be provided. Thus, when the state of the target task changes, the operation mode of the first task can be determined at an appropriate timing.
[0020]
In this case, the operation mode determining means has an operation mode setting table in which the task specified by the specifying means is associated with the operation mode of the first task to be started after the state change. The operation mode of the first task may be determined based on the operation mode setting table. Further, the operation mode determining means has an operation mode setting table in which the number of tasks specified by the specifying means is associated with an operation mode of a first task to be activated after the state change. May determine an operation mode of the first task based on the operation mode setting table. Therefore, the operation mode of the first task can be easily determined.
[0021]
Further, the operation mode determining means includes a load calculating means for calculating a load that can be allocated to the processing of the first task started after the state change, and a load calculated by the load calculating means and each of the first task. Comparing means for respectively comparing loads required for processing in the operation mode may be provided, and the operation mode determining means may determine an operation mode of the first task based on a comparison result by the comparing means. In this case, the operation mode determining unit further includes a start request receiving unit that receives a start request of each of the tasks, and the start request receiving unit receives a request for starting a task other than the first task during the processing of the first task. And when the load calculated by the load calculating means is smaller than a threshold value set for the operation mode of the lowest function of the first task, the start of the other task is prohibited. Means. As a result, it is ensured that the operation mode of the lowest function of the first task is continuously processed in real time, and the sound can be prevented from being interrupted.
[0022]
Further, the operation mode determining means further includes a start request receiving means for receiving a start request of each of the tasks, and the start request receiving means receives a start request of another task other than the first task during the processing of the first task. When the request is accepted, a start prohibition unit for prohibiting the start of the other task may be provided. As a result, the change of the operation mode of the first task is prevented, and the music reproduction processing with a constant sound quality can be continued.
[0023]
Further, the operation mode determining means includes an instruction number calculating means for calculating the number of instructions that can be allocated to the processing of the first task started after the state change, and an instruction number calculated by the instruction number calculating means. Comparison means for respectively comparing the number of instructions required for processing in each operation mode of one task, wherein the operation mode determination means determines an operation mode based on a comparison result by the comparison means. Good. In this case, the operation mode determining means further includes a start request receiving means for receiving a start request of each of the tasks, and the start request receiving means activates another task other than the first task during the processing of the first task. In a case where the request is accepted, if the number of instructions calculated by the number-of-instructions calculating means is less than a threshold set for the operation mode of the lowest function of the first task, the activation of the other task is prohibited. And a prohibition unit for performing the operation. This also ensures that the operation mode of the lowest function of the first task is continuously processed in real time, thereby preventing the sound from being interrupted.
[0024]
Further, the operation mode determining means further includes a start request receiving means for receiving a start request of each of the tasks, and the start request receiving means receives a start request of another task other than the first task during the processing of the first task. When the request is accepted, a prohibition unit for prohibiting the activation of the other task may be provided. This also prevents the change of the operation mode of the first task, and can continue the music reproduction process with a constant sound quality.
[0025]
Further, the mode control means sets a parameter associated with the operation mode determined by the operation mode determination means in the first task, and causes the processor to process the first task in the operation mode corresponding to the parameter. It can also be a feature. As a result, the operation mode of the first task can be easily changed by a simple process of setting parameters, and the load and the number of instructions can be changed.
[0026]
Further, in order to solve the above problem, a music data reproducing apparatus according to the present invention provides a music data reproducing apparatus comprising: A playback device, wherein the multitask control device determines whether or not the music playback task should be started; and the processor, when the determination unit determines that the music playback task should be started, And a mode control means for causing the processor to process the first task in an operation mode corresponding to a function with the highest sound quality that can be processed within the processing capability range. Specifically, the music data reproducing apparatus has portability, and the other task other than the music reproducing task processed in parallel with the processor includes at least one of a TV view, browsing, mail, and a telephone call. It can be characterized by one. As a result, while using a highly portable device such as a mobile phone as a high-quality music data reproducing device, a TV view, browsing, mail, and a telephone call can be performed in parallel.
[0027]
As described above, according to the present invention, when there is enough computing resources, high-quality audio signal processing can be performed, and even when there is no computing resources, the computing resources are reduced, and a range that does not cause breakdown is achieved. Since the processing can be performed smoothly with the highest sound quality, the practical value of the present invention is extremely high.
[0028]
In addition, the present invention can be realized as a multitask control method in which all means provided in the multitask control device are steps, or as a program that causes a computer to function as all the means. It goes without saying that the program can be widely distributed via a recording medium such as a DVD or a transmission medium such as the Internet.
[0029]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a multitask control device according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
(Embodiment 1)
FIG. 1 is a block diagram showing an overall configuration of a multitask control device 1a according to the first embodiment.
[0030]
The multi-task control device 1a sends, to the processor 10, each of a plurality of (three in FIG. 3) tasks (first task 101a, second task 102a, and third task 103a) for combining a mobile phone, for example. The processing is performed in parallel, and includes a task management device 20a and a mode setting device 30a, and is realized by a function incorporated in a real-time OS operating on the processor 10.
[0031]
The first task 101a processed by the processor 10 is one program that implements a first function (for example, music recording (encoding of an audio signal)), and is a program that implements ISO / IEC 13818-7 Advanced Audio Coding. Hereinafter, simply referred to as “AAC”.), According to the parameter value set by the mode setting device 30a, an encoding tool (for example, an auditory model, TNS ( Three operation modes (operations) that change the algorithm of Temporal Noise Shaping, prediction, M / S (Middle / Side) stereo, AAC quantization / encoding, etc., and change the sound quality into three stages of high, medium, and low Mode A, operation mode B and operation mode C) It made. That is, the operation mode A is an operation mode in which a larger load is applied to the processor 10 than in the operation mode B or the operation mode C to improve the sound quality. More specifically, an algorithm that increases the degree of pursuit of the highest sound quality in the order of the operation mode C, the operation mode B, and the operation mode A is used. As a result, the operation amount (the number of instructions) increases in this order, and The load increases, and the sound quality reproduced in this order increases.
[0032]
Specifically, when the value of the parameter is “1”, the first task 101a executes the operation mode A in which the processor 10 applies the load N11 of 200 MIPS. In the case of the operation mode A, the first task 101a generates compressed audio data that can provide a reproduced sound having the highest sound quality that is not different from the original sound. When the value of the parameter is “2”, the first task 101a executes the operation mode B in which the processor 10 applies the load N12 of 50 MIPS. In the case of the operation mode B, the first task 101a generates compressed audio data from which a reproduced sound having a slightly lower sound quality (medium sound quality) than that of the operation mode A can be obtained.
[0033]
Further, when the value of the parameter is “3”, the first task 101a executes the operation mode C in which the processor 10 applies a load N13 of 30 MIPS. In the case of the operation mode C, the first task 101a generates compressed audio data that can provide a reproduced sound having a slightly lower sound quality (lower sound quality) than the case of the operation mode B.
[0034]
The second task 102a implements a second function (for example, TV reception, that is, video decoding (Vdec) and audio decoding (Adec)) by applying a load N2 of, for example, 150 MIPS per unit time to the processor 10. It is a program to do.
[0035]
Further, the third task 103a is a program that implements a third function (for example, (call (Speak and Echo Cancel)) by applying a load N3 of, for example, 100 MIPS per unit time to the processor 10.
[0036]
The processor 10 is a processor capable of processing one or a combination of two or more of the first task 101a to the third task 103a, for example, at 285 MIPS = Nmax per unit time.
[0037]
The task management device 20a manages activation and stop of each of the tasks 101a to 103a. More specifically, the task management device 20a includes a task control block (TCB) including a division code indicating the status of each task, a start address of each task, a flag when processing is interrupted, a save area of a register, and the like. ), A dispatcher, a scheduler, etc., where a button for recording music is operated, a button for watching TV is operated, or an off-hook button is operated when a call is received. When the occurrence or termination of the task, the task to be started or the task to be stopped next is specified, and the state change of the target task processed by the processor 10 by this specification is detected. Notify the mode setting device 30a of a state change, or activate each task 101a to 103a by TCB as scheduled. Or or stop.
[0038]
The mode setting device 30a includes an operation mode setting table 31a. When the task management device 20a receives a notification of a change in the state of the target task, that is, a notification of the scheduled start or stop of the task, the first scheduled task includes If the task 101a is included, the operation mode of the first task 101a is determined by referring to the operation mode setting table 31a and determining whether or not a task other than the first task 101a is congested. A parameter corresponding to the operation mode is set in the first task 101a.
[0039]
FIG. 2 is a diagram showing the relationship between the load per unit time and the sound quality on the processor 10 in the operation modes A to C shown in FIG.
Here, the AAC has a layered (scalable) structure so that sound can be reproduced even when a part of a coded bit stream of an audio signal is used. By combining these tools, the algorithm that pursues the highest quality like an encoder for business use can be adopted, or some of the tools (for example, a prediction tool) can be omitted or simplified so that it can be used as an SD player. It is possible to employ an algorithm whose quality is lower than that of a commercial encoder, or an algorithm whose quality is lower than that of an SD player such as a portable CD player.
[0040]
For example, in the encoding process of high-quality audio, a process called an auditory model that simulates an auditory masking phenomenon or the like is performed in order to improve auditory sound quality (see AAC). However, if the encoding process is performed to obtain a reproduced sound having no difference from the original sound, the number of instructions becomes enormous, and this process requires a large load. On the other hand, when this processing is simplified, while the sound quality gradually deteriorates in accordance with the degree of simplification, the number of instructions is greatly reduced, and the load required for this processing can be greatly reduced. In such a case, the operation mode A is a program for performing an encoding process for obtaining a reproduced sound that does not differ from the original sound by sufficiently considering the auditory model. The operation mode in which the processing of the first task 101a is simplified from the operation mode A is “B”, and the operation mode in which the operation mode B is further simplified is “C”.
[0041]
Also, in audio encoding with high sound quality, compression processing is performed while repeatedly changing or correcting encoding parameters in order to suppress compression distortion during encoding to a level that does not affect the audibility as much as possible (see AAC). This also requires a large load. On the other hand, if this processing is simplified, the deterioration of the sound quality gradually progresses according to the degree of simplification, while the load can be significantly reduced. In such a case, for example, a mode in which the number of repetitions of the encoding parameter change and correction is large is the operation mode A, and the simplified modes are the operation mode B and the operation mode C.
[0042]
As specific examples of these, in the program of the operation mode A, the auditory characteristics include a difference in minimum audible level for each frequency component (so-called loudness characteristic), a masking characteristic, an absolute time shift and a phase difference. Consideration is given to insensitivity, for example, by changing the filter characteristics according to the level of the audio signal, changing the level enhancement in the low frequency range and the high frequency range, or changing the level (amplitude) of the audio signal. The signal is convolved with the masking characteristic whose scale on the frequency axis is a bark scale (that is, the range of the masking is narrow at low frequency portions and widened at high frequency portions), and the level near the signal is low. Masking processing of a signal reduces quantization noise.
[0043]
Further, in the program of the operation mode B, for example, by setting the above-mentioned masking characteristic to the same range of the masking in the low frequency portion and the high frequency portion, the load per unit time is significantly larger than in the case of the operation mode A. Has been reduced. Further, in the program of the operation mode C, for example, by using the same filter characteristics regardless of the level of the audio signal and increasing the levels in the low frequency range and the high frequency range, the load per unit time is reduced in the operation mode B. A little less than if.
[0044]
FIG. 3 is a diagram showing details of the operation mode setting table 31a shown in FIG. 1, and FIG. 4 is a diagram showing a relationship between the processing capability of the processor and the operation mode of the first task 101a. In particular, FIG. 4A shows a state in which only the first task 101a is activated, and FIG. 4B shows a state in which the first task 101a and the second task 102a are activated due to congestion. FIG. 4C shows a state in which three tasks of a first task 101a, a second task 102a, and a third task 103a are started due to congestion, respectively.
[0045]
The operation mode setting table 31a shown in FIG. 3 shows the relationship between the task to be executed and the operation mode of the first task 101a to be executed. Note that “O” shown in the figure indicates a task start state, “×” indicates a task stop state, and “−” indicates that an operation mode for the first task 101a is not set. The case where the task 101a is not activated is also shown.
[0046]
In the operation mode setting table 31a, when a notification that only the first task 101a is activated is received from the task management device 20a, the mode setting device 30a performs the operation with the highest load on the first task 101a. The operation in mode A (load N11 per unit time, for example, 200 MIPS) is shown. The reason for operating in the operation mode A is as follows. If the processing capacity Nmax = 285 MIPS of the processor 10 is represented by a frame shown in FIG. 4A, the entire processing capacity of the processor 10 can be used for the processing of the first task 101a. In this case, since all of the operation modes A to C fall within the range of the processing capability of the processor 10, any one of them can be set. However, the sound quality of the operation mode A is the highest among the operation modes. Thus, the first task 101a is to operate in the operation mode A of the highest sound quality. That is, the processor 10 is operated in the operation mode A having the highest quality as long as the processor 10 does not fail.
[0047]
Further, in the operation mode setting table 31a, when a notification that the two tasks of the second task 102a (150 MIPS) and the first task 101a are congested and started is received from the task management device 20a, It is shown that the mode setting device 30a operates the first task 101a in the operation mode B (50 MIPS) with a lighter load than the operation mode A. The reason for operating in the operation mode B is as follows. As shown in FIG. 4B, of the processing capability of the processor 10, the load of N2 = 150 MIPS is applied to the processing of the second task 102a. Therefore, 135 MIPS can be used for the processing of the first task 101a. For this reason, the failure does not occur in the operation mode B and the operation mode C, and both of the modes can be set. Among the two modes, the operation mode B has the highest sound quality. Are better. Thus, the first task 101a is operated in the operation mode B. That is, the processor 10 is operated in the operation mode B having the highest quality as long as the processor 10 does not fail.
[0048]
In the operation mode setting table 31a, when the task management device 20a receives a notification from the task management device 20a that the two tasks of the third task (100 MIPS) and the first task 101a are congested and activated, For the same reason as when the second task 102a (150 MIPS) and the first task 101a are activated, the mode setting device 30a operates the first task 101a in the operation mode B (50 MIPS). It is configured as follows.
[0049]
Further, in the operation mode setting table 31a, when a notification that all of the first task 101a, the second task 102a, and the third task 103a are congested and activated is received from the task management device 20a, It is shown that the setting device 30a operates the first task 101a in the operation mode C (load N13 per unit time, for example, 30 MIPS). The reason why the operation mode C is set is that only the operation mode C does not cause a failure. That is, the processor 10 is operated in the operation mode C of the highest quality as long as the processor 10 does not fail.
[0050]
FIG. 5 is a diagram illustrating the operation of the multitask control device 1a.
When detecting a state change of the target task such that a new task is started or the task is stopped due to the occurrence of an event (S11), the task management device 20a specifies a task to be started after the state change (S12). Then, the task management device 20a notifies the mode setting device 30a of the task to be executed next, obtained by this specification.
[0051]
When the target task includes the first task 101a, the mode setting device 30a that has received the notification determines the operation mode of the first task using the operation mode setting table 31a, and determines the determined operation mode. Are set in the first task 101a (S13). After setting the parameters for the first task 101a, the task management device 20a causes the processor 10 to execute the target task in a time-division manner (S14).
[0052]
The multitask control device 1a processes the first task 101a to the third task 103a in parallel in a time-division manner while increasing the use efficiency of the processor 10 by repeating such processing (S11 to S14). The first task 101a is operated in the operation mode with the highest quality as long as the processor 10 does not fail.
[0053]
FIG. 6 is a diagram illustrating a relationship between a state transition when only the first task 101a is activated and a transition of a load applied to the processor 10.
Before the time T1 shown in FIG. 6, no task has been started. In this state, when only the first task 101a is started by the task management device 20a at the time T1, the mode setting device 30a sets the parameter “1” for the first task 101a, thereby setting the operation mode. Operate at A. As a result, the load on the processor 10 is N11 = 200 MIPS, and the highest quality voice is obtained. That is, in this case, the load on the processor 10 has a margin, and the entire processing capacity of the processor 10 can be transferred to the processing of the first task 101a. It is instructed to encode in the operation mode A.
[0054]
Therefore, in the related art, the sound quality is low only with the load of 30 MIPS as described above, but in the first embodiment, the first task 101a is executed in the operation mode A in which the load of 200 MIPS is much larger than that in the related art. Since the processing is performed, the use efficiency of the processor 10 can be greatly increased, and the highest sound quality can be obtained.
[0055]
FIG. 7 is a diagram illustrating a relationship between a state transition in a case where the first task 101a is further activated after the activation of the second task 102a, and a transition of a load applied to the processor 10.
[0056]
At time T2 shown in FIG. 7, when only the second task 102a is activated by the task management device 20a, the load N2 = 150 MIPS required by the second task 102a is applied to the processor 10. Next, at time T3, if the first task 101a is further activated by the task management device 20a, the processing of the second task 102a requires a load of 150 MIPS. The possible processing amount is (Nmax−N2) = 135 MIPS. Then, referring to the operation mode setting table 31a shown in FIG. 3, the operation mode B (50 MIPS) is designated as the operation mode of the first task 101a. Thereby, the mode setting device 30a determines the operation mode B, sets the parameter “2” to the first task 101a, and operates the first task 101a in the operation mode B. In this case, the load N12 required by the operation mode B of the first task 101a is added to the processor 10. That is, in this case, since the processing capability of the processor 10 is not as large as that in the case of FIG. 7, the operation mode B having the highest sound quality and the range in which the processor 10 does not fail is set. As a result, the calculation load on the processor 10 is (N2 + N12) = 200 MIPS.
[0057]
Therefore, in the related art, a load of 30 MIPS + 150 MIPS = 180 MIPS is applied as described above. However, in the first embodiment, a larger load is applied than in the related art, and the use efficiency of the processor 10 can be increased. Higher sound quality can be obtained.
[0058]
FIG. 8 is a diagram illustrating a relationship between a state transition when the second task 102a and the third task 103a are sequentially activated after the first task 101a is activated, and a transition of a load applied to the processor 10. It is.
[0059]
Before time T4 shown in FIG. 8, no tasks are activated. In this state, when the first task 101a is activated by the task management device 20a at time T4, the second task 102a and the third task 103a are not activated, and the mode setting device 30a The operation mode A is set for the task 101a. Thus, the load on the processor 10 is N11 = 200 MIPS. That is, in this case, since there is room for the load on the processor 10, the first task 101a is instructed to perform encoding in the high sound quality encoding mode.
[0060]
Next, it is assumed that the second task 102a is further activated by the task management device 20a at time T5. In this case, the processing load N2 = 150 MIPS required by the second task 102a is added to the processor 10. In this case, if the operation mode of the first task 101a is maintained at “A”, the load on the processor 10 becomes excessively large at 350 MIPS and the processor 10 fails. Therefore, the mode setting device 30a refers to the operation mode setting table 31a, determines the operation mode to be "B" (50 MIPS), and sets the operation mode B for the first task 101a. As a result, a load of (N12 + N2) = 200 MIPS is applied to the processor 10 as a whole. That is, in this case, since there is no room to assign the operation mode A to the load on the processor 10, the encoding is performed in the encoding mode and the operation mode B having the highest sound quality and the highest sound quality within a range where the processor 10 does not fail. This is instructed to the first task 101a.
[0061]
Next, it is assumed that the third task 103a is further activated by the task management device 20a at time T6. In this case, the load N3 = 100 MIPS required by the third task 103a is added to the processor 10. In this case, if the operation mode of the first task 101a is set to “B”, the load on the processor 10 becomes 300 MIPS, and the processor 10 enters a failure state.
[0062]
Therefore, the mode setting device 30a refers to the operation mode setting table 31a, determines the operation mode as “C” (30 MIPS), and sets the operation mode C for the first task 101a. As a result, a load of (N13 + N2 + N3) = 280 MIPS is applied to the processor 10 as a whole.
[0063]
That is, in this case, there is no margin for the load to allocate the operation mode B, so that the mode setting device 30a has the highest sound quality and can perform the high-speed processing within the range where the processor 10 does not fail. The first task 101a instructs the first task 101a to perform encoding in the light encoding mode and the operation mode C.
[0064]
Next, it is assumed that the third task 103a (call) is stopped by the task management device 20a at time T7. In this case, since only the first task 101a and the second task 102a are activated, the mode setting device 30a refers to the operation mode setting table 31a and sets the operation mode B to the first task 101a. Set. That is, in this case, there is a margin in the calculation load on the processor 10, and therefore, the first task is to encode in the operation mode B, which is the encoding mode with the highest sound quality, within a range where the processor 10 does not fail. 101a. As a result, the calculation load on the processor 10 is (N12 + N2) = 200 MIPS.
[0065]
Next, it is assumed that the second task 102a is stopped by the task management device 20a at time T8. In this case, since only the first task 101a is activated in the mode setting device 30a, the mode setting device 30a sets the operation mode A for the first task 101a. That is, in this case, since there is a margin in the load on the processor 10, the first task 101a is instructed to perform encoding in the operation mode A which is the encoding mode with high sound quality. As a result, the calculation load on the processor 10 is N11 = 200 MIPS.
[0066]
As described above, according to the invention according to the first embodiment, the operation modes in which the loads per unit time in the processor 10 for the high-quality sound, the medium-quality sound, and the low-quality sound are different for the first task 101a are prepared in advance. The mode setting device 30a loads the operation mode of the first task 101a every time the start / stop state of the second task 102a and the third task 103a of the task management device 20a changes within a range where the failure does not occur. Operation mode. That is, when a task is congested and a large processing load is applied to the processor, the processing load of the first task is reduced. For this reason, as long as the first task 101a is activated, a load per unit time can be applied to the processor 10 without exceeding the processing capacity Nmax of the processor 10. That is, when the overall load can be reduced and the load has a margin, a large amount of processing resources can be allocated to the first task 101a to realize a high-performance function. Therefore, since the operation mode with the highest load within the range not exceeding the processing capacity of the processor is set as the first task 101a, the processing capacity of the processor can be used to the maximum, and the usage efficiency of the processor 10 can be improved. be able to.
[0067]
In the first embodiment, the operation has been described for the case where three tasks are congested. However, even when two tasks are congested or when four or more tasks are congested, the above operation is performed. The present invention can be applied in the same way as in Embodiment 1. That is, the operation mode is switched according to the congestion state for the first task having the plurality of operation modes having different loads per unit time required for the processing. Of course, the index of the determination in switching the operation mode for the first task is the sum of the loads of the activated tasks other than the first task. If the total load has a margin with respect to the processing capacity of the processor, the first task is given a maximum load within the margin to perform high-performance processing. When there is no room for the processing capability of the processor, the first task is set within the room, so that the maximum load is applied to perform the high-speed processing.
[0068]
In the first embodiment, the mode setting device 30a determines the operation mode of the first task 101a using the operation mode setting table 31a. The processing amount that can be allocated to one task 101a may be specified, and the operation mode of the first task that applies the largest load within a range where the processor 10 does not fail may be determined.
[0069]
Further, in the first embodiment, the sum of the loads of the activated tasks other than the first task is used as the index of the determination in switching the operation mode for the first task. The sum of the computation amounts required for processing the activated task may be used, or the sum of the number of instructions of the programs constituting the activated task other than the first task may be used.
[0070]
Further, the number of activated tasks other than the first task may be used. In this case, the operation mode A may be determined and set if the number of other tasks is “0”, the operation mode B if “1”, and the operation mode C if “2”. It is very easy to determine and set.
[0071]
In the first embodiment, three operation modes are prepared for the first task 101a. However, two operation modes or four or more operation modes may be prepared.
[0072]
In the first embodiment, a plurality of operation modes having different loads are prepared only for the first task 101a. However, a plurality of operation modes having different loads are prepared for other tasks such as the second task 102a. Is also good. In this case, the congestion count of the task after the state change or the like may be used as an index of the determination in switching the operation mode.
[0073]
Further, in the first embodiment, the first task 101a is configured by one program whose operation mode is changed by a parameter. However, each of the programs belonging to the same category and corresponding to a plurality of different functions is defined as a first task. When it is determined that one task is to be started, one first task corresponding to the highest function within the processing capability of the processor is selected from a plurality of first tasks, and the processor is caused to process the first task. It may be. Specifically, a commercial encoder (200 MIPS) created for a DVD device or the like, an encoder created for an SD player or the like, an SD jukebox (50 MIPS), or a portable CD player or the like are created. If there are already three programs belonging to the same category as the encoder and the CD ripper (30 MIPS), the three program commercial encoders (200 MIPS), the SD jukebox (50 MIPS), and the CD ripper (30 MIPS) are each assigned to the first. When it is determined that the first task should be activated, the first task corresponding to the highest function within the processing capability of the processor and a plurality of first tasks, that is, a business encoder (200 MIPS) ), SD Jukebox (50 MIPS), It may be caused to process the processor to choose from among D ripper (30 MIPS).
[0074]
In this case, there is no need to create one program that changes the operation mode according to the parameters, and the existing software can be reused, and the reuse of existing resources is promoted.
[0075]
Further, in the first embodiment, the present invention is applied to the case where the first task is the encoding process of the audio signal. However, the present invention can be applied to the reproduction process of the audio signal because the scalability is high. For example, the present invention is applied to a virtual surround function in audio signal reproduction processing. The virtual surround function is realized by a multi-tap digital filter. The number of taps (the number of coefficients of the FIR filter) is, for example, 8192 (2 13) taps in the operation mode A and 128 (2 7) taps in the operation mode B. ) The tap is set to 32 (2 5) taps in the operation mode C. If the number of task congestion is small, the operation mode A is set to increase the load, and the virtual field for expanding the sound field is set. You only need to maximize the surround effect. On the other hand, if the number of task congestions increases, the operation mode B and the operation mode C may be set in this order to reduce the load and gradually reduce the virtual surround effect.
[0076]
(Embodiment 2)
FIG. 9 is a block diagram showing an overall configuration of a multitask control device 1b according to Embodiment 2 of the present invention. Note that the same reference numerals are given to portions corresponding to the multitask control device 1a according to the first embodiment, and description thereof will be omitted.
[0077]
The multi-task control device 1b has substantially the same configuration as the multi-task control device 1a according to the first embodiment. For example, a plurality of (four in FIG. 4) tasks (first tasks 101b, The second task 102b, the third task 103b, and the fourth task 104b) are processed by the processor 10 in parallel, and are configured by a task management device 20b and a mode setting device 30b. This is realized by a function incorporated in a real-time OS that operates on a PC.
[0078]
Here, in the multitask control device 1a according to the first embodiment, the first task 101a and the other tasks 102a and 103a are configured to be always congested, and the first task 101a is stored in the operation mode setting table 31a of the mode setting device 30a. Has set the operation mode of the task 101a. On the other hand, in the multitask control device 1b according to the second embodiment, the first task 101b and other tasks other than the first task 101b (the second task 102b and the third task 103b) are set by the user. , And congestion with the fourth task 104b) can be prohibited or permitted, and the operation mode of the first task 101b is determined based on the operation mode setting table 22 provided in the task management device 20b. This is significantly different from the first embodiment. The mode in which the first task 101b and the second task 102b to the fourth task 104b are prohibited from being congested is also referred to as "congestion prohibition mode", and the mode in which congestion is permitted is referred to as "congestion permitted mode".
[0079]
The task management device 20b includes a flag storage unit 21 that stores a flag indicating a congestion mode (congestion inhibition mode / congestion permission mode) set by the user, and an operation mode for determining an operation mode and the like of the first task 101b. And a setting table 22. If the flag stored in the flag storage unit 21 indicates the congestion prohibition mode, the task management device 20b, when the first task 101b is activated and another task activation request is made, Inhibit the activation of other tasks. Further, when the flag indicates the congestion permission mode, the task management device 20b receives a status change of the target task, that is, a request to start or stop the task, and the first task 101b is included in the scheduled tasks. If it is included, the operation mode of the first task 101b is determined by referring to the operation mode setting table 22 and determining whether or not a task other than the first task 101b is congested. When notifying the mode setting device 30b or activating another requested task, the processing amount of the activated first task 101b may be less than a predetermined threshold, the task management device 20b Prevents the activation of other requested tasks.
[0080]
The mode setting device 30b sets a parameter according to the operation mode notified from the task management device 20b in the first task 101b, and operates the first task 101b in a mode corresponding to the parameter.
[0081]
FIG. 10 is a diagram showing a configuration example of the operation mode setting table 22 shown in FIG.
As shown in the figure, the operation mode setting table 22 stores a record 221 in which the processing capacity of the processor 10 is stored, and loads of the first task 101b to the fourth task 104b executed by the processor 10. It is composed of records 222 to 225 and a record 226 in which a threshold value indicating a minimum processing amount necessary for executing the first task 101b is stored.
[0082]
The first task 101b processed by the processor 10 is one program for performing a first function (music playback), and includes a process of decoding an audio signal and a parameter value set by the mode setting device 30b. Accordingly, the number of stages of the digital filter used for virtual surround reproduction is changed, and three operation modes (operation mode A, operation mode B, and operation mode C) in which reproduction sound quality changes in three stages of high, medium, and low are changed. Specifically, the operation mode A is a program for performing virtual surround reproduction with a digital filter having 8,192 taps after performing a decoding process, and applies a load of 250 MIPS to the processor 10. The operation mode B is a program for performing virtual surround reproduction with a digital filter having 128 taps after performing a decoding process, and places a load of 200 MIPS on the processor 10. The operation mode C is a program for performing virtual surround reproduction with a digital filter having 32 taps after performing a decoding process, and applies a load of 150 MIPS to the processor 10.
[0083]
The second task 102b is a program for decoding a video of a digital satellite broadcast and displaying it on a monitor (TV view), and applies a load of 50 MIPS to the processor 10. The third task 103b is a program for connecting to a desired server via the Internet and browsing (browsing) information uploaded to the server, and applies a load of 50 MIPS to the processor 10. The fourth task 104b is, for example, a program for browsing a mail with a moving image received via the Internet, and applies a load of 50 MIPS to the processor 10.
[0084]
Further, the threshold value is set to a value (140 MIPS) at which, for example, audio data can be decoded in real time and the reproduced sound is not interrupted.
FIG. 11 is a diagram illustrating an example of an external configuration of a mobile phone on which the multitask control device 1b illustrated in FIG. 9 is mounted.
[0085]
As shown in the figure, the mobile phone ex115 includes an antenna ex201 for transmitting and receiving radio waves to and from a base station (not shown) and a satellite, and a plurality of operation keys mounted on the main body surface and operated by a user. Including an operation unit ex204, a CCD camera and the like, a camera unit ex203 capable of taking moving images and still images, and a liquid crystal display and the like, and images received by the camera unit ex203 and received via the antenna ex201. Including a display unit ex202 for displaying TV images and the like, a microphone and the like, an audio input unit ex205 for inputting audio, and a plurality of speakers and the like, for reproducing audio and reproducing music in surround. Audio output unit ex208, a pin jack connector ex209 for connecting headphones or external speakers, and a recording medium. And a like slot portion ex206 for attaching the ex207.
[0086]
Here, the recording medium ex207 stores a flash memory element, which is a kind of electrically erasable and programmable read only memory (EEPROM), which is a nonvolatile memory that can be electrically rewritten and erased, in a plastic case such as an SD card. And holds encoded audio data, decoded audio data, and the like, such as captured moving image or still image data, received mail data, moving image data or still image data, and the like.
[0087]
The task management device 20b and the mode setting device 30b constituting the multitask control device 1b are a processor provided inside the main body of the mobile phone ex115, a multitask OS executed by the processor, and executed on the OS. ROM for storing programs of applications (MPEG encoder / decoder software, browser software, mailer software, etc.) in advance, providing a work area when executing OS and application programs, and prohibition / permission of congestion set by the user And a memory for temporarily storing the operation mode setting table 22 and the like.
[0088]
Next, the operations of the task management device 20b and the mode setting device 30b that constitute the multitask control device 1b will be described.
FIG. 12 is a flowchart illustrating details of the task start / stop processing executed by the task management device 20b and the mode setting device 30b.
[0089]
The task start / stop processing is periodically executed at predetermined time intervals.
In the task start / stop processing, the task management device 20b first determines whether there is a task start request (S10). If there is a task activation request (Yes in S10), the task management device 20b determines whether the task is a music playback task (S20). If the task is a music playback task (Yes in S20), the task management device 20b executes a music playback task activation control process in cooperation with the mode setting device 30b (S30), and ends the task activation / stop process. On the other hand, if the task is not a music playback task (No in S20), the task management device 20b executes another task activation control process in cooperation with the mode setting device 30b (S40), and executes the task activation / stop process. finish.
[0090]
On the other hand, when there is no task activation request (No in S10), the task management device 20b determines whether there is a task stop request (S50). If there is a task stop request (Yes in S50), the task management device 20b determines whether the task is a music playback task (S60). If the task is a music playback task (Yes in S60), the task management device 20b stops the music playback task (S70) and ends the task start / stop processing. On the other hand, if the task is not a music playback task (No in S60), the task management device 20b executes another task stop control process in cooperation with the mode setting device 30b (S80), and executes the task start / stop process. finish.
[0091]
On the other hand, if the request is not a task stop request (No in S50), the task management device 20b ends the task start / stop processing.
FIG. 13 is a flowchart showing the subroutine processing of the music reproduction task activation control processing (S30) shown in FIG.
[0092]
In the music playback task activation control process, the task management device 20b first determines whether there is another task being activated (S301). If there is no other task being activated (Yes in S310), the task management device 20b determines the operation mode of the music reproduction task to be “A” (high quality) (S302), and selects the operation mode A for the mode setting device 30b. Let it. Then, the task management device 20b refers to the flag storage unit 21 and determines whether the congestion prohibition mode is set (S303). If the congestion prohibition mode is set (Yes in S303), the task management device 20b starts the music playback task (operation mode “A”) in the congestion prohibition mode (S304), and returns to the main routine. On the other hand, when the congestion prohibition mode is not set (No in S303), that is, when the congestion permission mode is set, the task management device 20b starts the music playback task in the congestion permission mode (S305). And return to the main routine.
[0093]
On the other hand, when there is another running task (No in S301), the task management device 20b subtracts the processing amount of the other task from the processing capacity of the processor 10 so that the processing can be assigned to the music reproduction task. The amount (assignable processing amount) is calculated (S306), and it is determined whether the calculated allocatable processing amount is equal to or larger than a threshold value (S307). If it is equal to or greater than the threshold (Yes in S307), the operation mode of the music reproduction task is determined to be one of "B" and "C" (medium / low quality) based on the allocation processing amount (S308), and the mode is set. The setting device 30b is caused to select one of the operation modes B and C. This decision is made as follows. If the allocated processing amount is equal to or greater than the processing amount of the operation mode B, the operation mode is determined. If the allocated processing amount is less than the processing amount of the operation mode B, the operation mode is determined.
[0094]
When the operation mode is determined, the task management device 20b determines whether the congestion prohibition mode is set (S309). If the congestion prohibition mode is set (Yes in S309), the task management device 20b starts the music playback task (operation mode “B”, “C”) in the congestion prohibition mode (S310), and returns to the main routine. I do. On the other hand, when the congestion prohibition mode is not set (No in S309), the task management device 20b starts the music playback task (operation mode “B”, “C”) in the congestion permission mode (S311). And return to the main routine.
[0095]
On the other hand, if the allocatable processing amount is not equal to or larger than the threshold value, that is, if the allocatable processing amount is smaller than the threshold value (No in S307), the task management device 20b prohibits the activation of the music reproduction task (S312). And return to the main routine. This is because even when the music playback task is activated, real-time decoding processing cannot be performed, and only music playback with interrupted sound can be performed.
[0096]
FIG. 14 is a flowchart showing a subroutine process of another task activation control process (S40) shown in FIG.
When there is another task activation request, the task management device 20b first determines whether or not the music reproduction task is being executed (S401). If the result of the determination is that the music playback task is being executed (Yes in S401), the task management device 20b determines whether or not this music playback task is running in the congestion inhibition mode (S402). If the task is started in the congestion prohibition mode (Yes in S402), the start of other requested tasks is prohibited (S403), and the process returns to the main routine. This process does not change the operation mode of the music playback task that is running. Therefore, music reproduction without changing the sound quality is continued to the end.
[0097]
On the other hand, if the activated music playback task is not in the congestion prohibition mode, that is, has been activated in the congestion permission mode (No in S402), the task management device 20b refers to the operation mode setting table 22 and performs other requested operations. When the task is activated, the processing amount that can be allocated to the music playback task (allocable processing amount) is calculated (S404), and it is determined whether the calculated allocatable processing amount is less than a threshold value (S404). S405). If it is less than the threshold value (Yes in S405), the task management device 20b prohibits the activation of another requested task, and returns to the main routine. This process ensures that the processing amount assigned to the music playback task is always equal to or greater than the threshold. Therefore, music reproduction is continued without interruption.
[0098]
On the other hand, if the allocatable processing amount is not less than the threshold value (No in S405), that is, if the allocatable processing amount is equal to or more than the threshold value, the operation mode of the music reproducing task is set to “based on the allocatable processing amount calculated in step S404. The mode setting device 30b determines “B” or “C”, and changes the operation mode to “B” or “C” (S407). Specifically, this transition is performed as follows. If the allocated processing amount is equal to or more than the processing amount of the operation mode B, the operation mode is shifted to the operation mode B. If the allocated processing amount is less than the processing amount of the operation mode B, the operation mode is shifted to the operation mode C. In this case, the operation mode is shifted to the operation mode with a light load, so that the sound quality is reduced. When the transition of the operation mode ends, the task management device 20b permits activation of another requested task (S408), and returns to the main routine. As a result, the requested other task is executed in a time sharing manner together with the music reproduction task.
[0099]
On the other hand, if the music reproduction task has not been activated (No in S401), the activation of the other requested task is permitted (S409), and the process returns to the main routine. As a result, the processing of the other requested task is performed.
[0100]
FIG. 15 is a flowchart showing a subroutine process of another task stop control process (S80) shown in FIG.
If there is another task stop request, the task management device 20b first stops the other task (S801), and determines whether the music playback task is running (S802). If it is not running (No in S802), the process returns to the main routine.
[0101]
On the other hand, if the music playback task is running (Yes in S802), it is determined whether the music playback task is running in the congestion prohibition mode (S803). If it is started in the congestion prohibition mode (Yes in S803), the process returns to the main routine. That is, even if the processing capacity is sufficient, the processing returns to the main routine without transferring the processing capacity to the music reproduction task. Therefore, since the operation mode of the activated music reproduction task is not changed, the music reproduction is continued to the end without changing the sound quality.
[0102]
On the other hand, if the mode is not the congestion prohibition mode (No in S803), that is, if the mode is the congestion permission mode, the task management device 20b calculates the processing amount that can be allocated to the music playback task (allocatable processing amount) (S804). ), The music reproduction task determines the operation mode “A” or “B”, and the mode setting device 30b changes the operation mode to “B” or “C” (S805), and returns to the main routine. Specifically, this transition is performed as follows. If the allocated processing amount is equal to or more than the processing amount of the operation mode A, the process is shifted to the operation mode A. In this case, the operation mode is changed to the operation mode with a heavy load, so that the sound quality is improved.
[0103]
FIG. 16 is a diagram illustrating a transition of a load according to a transition state of a task in the congestion permission mode. Specifically, a relationship between a state transition when another task is sequentially activated after the music reproduction task is activated in the congestion permission mode and a transition of a load applied to the processor 10 is illustrated.
[0104]
Before the time T10 shown in FIG. 16, no task is activated. In this state, when the music playback task is started by the task management device 20b at the time T10, no other task is started, so the mode setting device 30b sets the operation mode A to the music playback task. Set. As a result, the load on the processor 10 is 250 MIPS. That is, in this case, since there is room for the load on the processor 10, the parameter for reproducing the music in the high-quality virtual surround mode is set in the music reproduction task. When only such a music reproduction task is executed, the operation mode “A”, the title of the reproduced music, the singer, and the like are displayed on the screen of the mobile phone as shown in FIG. You.
[0105]
Next, it is assumed that another task (for example, a TV view) is further activated by the task management device 20b at time T11. In this case, a calculation load of 50 MIPS required by the TV view is added to the processor 10. In this case, if the operation mode of the music reproduction task is maintained at “A”, the load on the processor 10 becomes excessively large at 300 MIPS, and the processor 10 fails. Therefore, the task management device 20b refers to the operation mode setting table 22, determines the operation mode to be “B” (200 MIPS), and operates the music reproduction task in the operation mode B. As a result, a load of 250 MIPS is applied to the processor 10 as a whole.
[0106]
That is, in this case, since the load on the processor 10 cannot be as large as the operation mode A alone, the music reproduction is performed in the operation mode with the highest sound quality and the virtual surround mode with the medium sound quality within a range where the processor 10 does not fail. The parameters to be set are set in the music playback task. When the music playback task and the TV view are congested, the operation mode “B” is displayed on the screen together with, for example, a video of a baseball broadcast, as shown in FIG.
[0107]
Next, at time T12, it is assumed that another task (for example, browsing) is further activated by the task management device 20b. In this case, a load of 50 MIPS required for browsing is added to the processor 10. In this case, if the operation mode of the music reproduction task 101b is set to “B”, the load on the processor 10 becomes 300 MIPS, and the processor 10 enters a failure state. Thus, the task management device 20b refers to the operation mode setting table 22, determines the operation mode to be “C” (150 MIPS), and operates the music reproduction task in the operation mode C. As a result, a load of 250 MIPS is applied to the processor 10 as a whole.
[0108]
That is, in this case, the parameters for reproducing music in the operation mode with the highest sound quality and the virtual surround mode with the lowest sound quality within a range where the processor 10 does not fail are set in the music reproduction task. When the music playback task, the TV view, and the browsing are congested, as shown in FIG. 17C, the operation mode “C” is displayed on the screen together with, for example, a baseball broadcast video and information obtained by browsing. Is displayed.
[0109]
Next, at time T13, it is assumed that a request to start another task (for example, browsing of a mail with a moving image) has been made to the task management device 20b. In this case, a load of 50 MIPS required for browsing the mail with the moving image is further added to the processor 10. In this case, when the operation mode of the music reproduction task is further reduced from “C”, the operation mode becomes lower than the threshold value, and the reproduction sound is interrupted. Therefore, the task management device 20b prohibits the task of browsing the mail with the moving image from being activated. As a result, the operation mode of the music reproduction task is maintained at “C”, and the sound is reproduced without interruption. When the music reproduction task, the TV view, and the browsing are congested and the activation is prohibited when a request for browsing the mail with a moving image is made, as shown in FIG. The reason for the prohibition is further displayed on the screen.
[0110]
Next, it is assumed that the browsing is stopped by the task management device 20b at the time T14. In this case, since only the music playback task and the TV view are activated, the task management device 20b refers to the operation mode setting table 22, determines the operation mode to be "B" (200 MIPS), and operates the music reproduction task. Operate in mode B.
[0111]
Next, it is assumed that the browsing of the mail with the moving image is started by the task management device 20b at time T15. In this case, a load of 50 MIPS required for browsing the mail with a moving image is added to the processor 10. Thus, the task management device 20b refers to the operation mode setting table 22, determines the operation mode to be “C” (150 MIPS), and operates the music reproduction task in the operation mode C.
[0112]
Next, at time T16, it is assumed that the browsing of the mail with the moving image is stopped by the task management device 20b. In this case, since only the music playback task and the TV view are activated, the task management device 20b refers to the operation mode setting table 22, determines the operation mode to be "B" (200 MIPS), and operates the music reproduction task. Operate in mode B.
[0113]
Next, it is assumed that at time T17, the TV view is stopped by the task management device 20b. In this case, since only the music reproduction task is activated, the task management device 20b operates the music reproduction task in the operation mode A. That is, in this case, since there is a margin in the load on the processor 10, parameters for reproducing music in the high-quality virtual surround mode are set in the music reproduction task.
[0114]
Next, at time T18, it is assumed that the music playback task is stopped by the task management device 20b. In this case, since there is no task to be processed, the task management device 20b causes the mode setting device 30b to stop setting the operation mode for the music reproduction task, and stops all the tasks. That is, in this case, the load on the processor 10 is 0 (idling), and the calculation load on the processor 10 is 0 MIPS.
[0115]
FIG. 18 is a diagram illustrating a relationship between a state transition when a start request of another task is made after the music reproduction task is started in the congestion prohibition mode, and a transition of a load applied to the processor 10.
[0116]
Before time T20 shown in FIG. 18, no task is activated. In this state, when the music playback task is started at time T20, no other task has been started, so the task management device 20b operates the music playback task in the operation mode A. That is, in this case, since there is room for the load on the processor 10, the parameter for reproducing the music in the high-quality virtual surround mode is set in the music reproduction task.
[0117]
Next, it is assumed that at time T21, a request to start another task (for example, a TV view) is made to the task management device 20b. In this case, since the music reproduction task has been started in the congestion prohibition mode, the task management device 20b prohibits the start of the TV view. Thus, the music reproduction task is not congested with other tasks. Further, the mode setting device 30b keeps the operation mode of the music reproduction task at “A” without changing the operation mode. As a result, the sound quality is kept constant without being changed.
[0118]
Next, it is assumed that the music playback task is stopped by the task management device 20b at the time T22. In this case, since there is no task to be processed, the task management device 20b causes the mode setting device 30b to stop setting the operation mode for the music reproduction task, and stops all the tasks. That is, in this case, the load on the processor 10 is 0 (idling), and the calculation load on the processor 10 is 0 MIPS.
[0119]
As described above, according to the invention according to the second embodiment, the operation modes having different loads per unit time in the processor 10 for the high-quality sound, the medium-quality sound, and the low-quality sound for the music reproduction task are prepared in advance. In the congestion permission mode, the task management device 20b resets the operation mode of the music reproduction task to an operation mode having a high load within a range in which a failure does not occur every time a start / stop state of another task changes. That is, when the task is congested and a large processing load is applied to the processor, the processing load of the music reproduction task is reduced within a range not to be less than the threshold value. For this reason, as long as the music reproduction task is activated, a load per unit time can be applied to the processor 10 without exceeding the processing capacity Nmbx of the processor 10.
[0120]
That is, when the overall load can be reduced and the load has a margin, a large amount of processing resources are allocated to the music reproduction task, and a high-performance function can be realized. Therefore, since the operation mode with the highest load within the range not exceeding the processing capability of the processor is set for the music reproduction task, the processing capability of the processor can be used to the maximum, and the usage efficiency of the processor 10 can be improved. it can. In addition, when the processing amount of the music reproduction task is less than the threshold, activation of other tasks is prohibited, and the processing load of the music reproduction task is reduced within a range not to be less than the threshold. Playback sound is not interrupted.
[0121]
Further, when there is a start request of another task after the music reproduction task is started in the congestion prohibition mode, the task management device 20b prohibits the start of other tasks, so that the reproduction sound is kept constant until the end. It is.
[0122]
In the second embodiment, the task management device 20b determines the operation mode of the first task 101b based on the operation mode setting table 22, but the task management device 20b determines the operation mode based on the operation mode setting table 31b shown in FIG. The operation mode of one task 101b may be determined. As in the operation mode setting table 31a shown in FIG. 3, "O" shown in the drawing of the operation mode setting table 31b indicates a task start state, "X" indicates a task stop state, and "-" indicates a task stop state. Indicates that the operation mode for the first task 101b is not set, and “△” indicates that the activation is prohibited, and also shows the case where the first task 101b is not activated. The operation mode of the first task 101b can be easily determined also by the operation mode setting table 31b.
[0123]
The operation mode setting table 31b may be provided in the mode setting device 30b. In this case, in the congestion permission mode, the task management device 20b notifies the mode setting device 30b of a change in the state of the target task, that is, the scheduled start or stop of the task. If the first task 101b is included, the operation mode of the first task 101b is determined by referring to the operation mode setting table 31b and determining whether or not a task other than the first task 101b is congested. When a parameter corresponding to the determined operation mode is set in the first task 101b, or when the task management apparatus 20b activates another requested task, the processing amount of the activated first task 101b decreases by a predetermined threshold value. If there is a possibility that the number of tasks will be less than the predetermined value, the mode setting device 30b notifies the task management device 20b to prohibit activation of another requested task. Task managing unit 20b that has received the notification may be inhibited activation of other tasks requested.
[0124]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, according to the multitask control device of the present invention, when the processor has spare capacity, the range of selection of the function that can process the first task (the range of selection) is expanded, and the spare capacity is increased. Otherwise, the range of selection is narrowed, so that the mode control means can cause the processor to process the first task in an operation mode corresponding to the highest function within the processing capability of the processor. Therefore, regardless of the congestion state of the task, there is an effect that the reproduced sound quality can be improved while reliably avoiding the failure of the processor.
[0125]
Further, the mode control means includes state change detection means for detecting a state change of the target task processed by the processor, identification means for identifying a task to be activated after the state change, and a task identified by the identification means. Includes an operation mode determining means for determining the operation mode of the first task when the first task is included in the first task. The mode can be determined at an appropriate timing.
[0126]
Further, the operation mode determining means has an operation mode setting table in which the task specified by the specifying means is associated with an operation mode of a first task to be started after the state change, and the operation mode determining means includes: The operation mode of the first task is determined based on the operation mode setting table, and the operation mode determination unit determines the number of tasks specified by the specification unit and the first task to be activated after the state change. An operation mode setting table corresponding to the operation mode; and the operation mode determining means determines the operation mode of the first task based on the operation mode setting table. The operation mode of the task can be easily determined.
[0127]
Further, the operation mode determining means includes a load calculating means for calculating a load that can be allocated to the processing of the first task started after the state change, and a load calculated by the load calculating means and each of the first task. Comparing means for respectively comparing loads required for processing in the operation mode, wherein the operation mode determination means determines an operation mode of the first task based on a comparison result by the comparison means, The mode determining means further includes: a start request receiving means for receiving a start request of each of the tasks; and a mode in which the start request receiving means receives a start request for a task other than the first task during the processing of the first task. When the load calculated by the load calculating means is less than a threshold set for the operation mode of the lowest function of the first task, And a start prohibition unit for prohibiting the start of the task, so that it is ensured that the operation mode of the lowest function of the first task is continuously processed in real time, and that the sound is not interrupted. be able to.
[0128]
Further, the operation mode determining means further includes a start request receiving means for receiving a start request of each of the tasks, and the start request receiving means receives a start request of another task other than the first task during the processing of the first task. In the case of accepting, since the start-up inhibiting means for inhibiting the activation of the other task is provided, the change of the operation mode of the first task is prevented, and the music reproduction processing with a constant sound quality can be continued.
[0129]
Further, the operation mode determining means includes an instruction number calculating means for calculating the number of instructions that can be allocated to the processing of the first task started after the state change, and an instruction number calculated by the instruction number calculating means. Comparing means for respectively comparing the number of instructions required for processing in each operation mode of one task, wherein the operation mode determination means determines an operation mode based on a comparison result by the comparison means; The operation mode determining unit further includes a start request receiving unit that receives a start request of each of the tasks, and a case where the start request receiving unit receives a start request of a task other than the first task during the processing of the first task. In the above, when the number of instructions calculated by the number-of-instructions calculation means is less than a threshold value set for the operation mode of the lowest function of the first task, The prohibition means for prohibiting the activation of the task is provided, so that it is ensured that the operation mode of the lowest function of the first task is continuously processed in real time, and the sound is interrupted. Can be prevented.
[0130]
Further, the operation mode determining means further includes a start request receiving means for receiving a start request of each of the tasks, and the start request receiving means receives a start request of another task other than the first task during the processing of the first task. When the reception is accepted, a prohibition unit that prohibits the activation of the other task is provided, so that the change of the operation mode of the first task is also prevented, and the music reproduction process with a constant sound quality can be continued.
[0131]
Further, the mode control means sets a parameter associated with the operation mode determined by the operation mode determination means in the first task, and causes the processor to process the first task in the operation mode corresponding to the parameter. As a result, the operation mode of the first task can be easily changed by a simple process of setting parameters, and the load and the number of instructions can be changed.
[0132]
Further, in order to solve the above problem, a music data reproducing apparatus according to the present invention provides a music data reproducing apparatus having a multitask control apparatus for causing a processor to process a plurality of tasks including a music reproducing task having a plurality of operation modes in parallel. A playback device, wherein the multitask control device determines whether or not the music playback task should be started; and the processor, when the determination unit determines that the music playback task should be started, Mode control means for causing the processor to process the first task in an operation mode corresponding to the highest sound quality function that can be processed within the processing capability of the music data reproducing device. The tasks other than the music playback task, which is performed in parallel with the processor, include a TV view, browsing, mail, and a call. At least one of them is used, so that a portable device such as a mobile phone can be used as a music data reproducing device with high sound quality while using a TV view, browsing, mail, and call. Can be performed in parallel.
[0133]
As described above, according to the present invention, when there is enough computing resources, high-quality audio signal processing can be performed, and even when there is no computing resources, the computing resources are reduced, and a range that does not cause breakdown is achieved. Since the processing can be performed smoothly with the highest sound quality, the practical value of the present invention is extremely high.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a configuration of a multitask control device 1a according to Embodiment 1 of the present invention.
FIG. 2 is a diagram illustrating a relationship between a load on a processor 10 in an operation mode A to an operation mode C of a first task 101a illustrated in FIG. 1 and sound quality.
FIG. 3 is a diagram showing a detailed configuration of an operation mode setting table 31a shown in FIG.
FIG. 4 is a diagram illustrating a relationship between a processing capability of a processor and operation modes A to C of a first task 101a.
FIG. 5 is a diagram illustrating an operation of the multitask control device 1a.
FIG. 6 is a diagram illustrating a transition of a load according to a transition state of a task.
FIG. 7 is a diagram illustrating a transition of a load according to a transition state of a task.
FIG. 8 is a diagram illustrating a transition of a load according to a transition state of a task.
FIG. 9 is a block diagram showing a configuration of a multitask control device 1b according to Embodiment 2 of the present invention.
10 is a diagram showing a detailed configuration of an operation mode setting table 22 shown in FIG.
11 is a diagram illustrating an example of an external configuration of a mobile phone in which the multitask control device illustrated in FIG. 9 is mounted.
FIG. 12 is a flowchart showing details of task start / stop processing executed by the task management device 20b and the mode setting device 30b.
13 is a flowchart showing a subroutine process of a music reproduction task activation control process (S30) shown in FIG.
14 is a flowchart showing a subroutine process of another task activation control process (S40) shown in FIG.
15 is a flowchart showing a subroutine process of another task stop control process (S80) shown in FIG.
FIG. 16 is a diagram showing a transition of a load according to a transition state of a task in a congestion permission mode.
17A and 17B are diagrams illustrating a display example of a screen of a mobile phone, in particular, FIG. 17A is a diagram illustrating a display example when a music reproduction task is executed, and FIG. 17B is a diagram illustrating a music reproduction task and a TV view; FIG. 17 (c) is a diagram showing a display example when the music reproduction task, the TV view and the browsing are congested, and FIG. 17 (d) is a diagram showing a music reproduction task. FIG. 11 is a diagram illustrating a display example when a request for browsing a mail with a moving image is further made when a task, a TV view, and browsing are congested.
FIG. 18 is a diagram illustrating a transition of a load according to a transition state of a task in the congestion inhibition mode.
FIG. 19 is a diagram showing another detailed configuration of the operation mode setting table.
[Explanation of symbols]
1a, 1b Multitask control device
10 processor
20a, 20b Task management device
21 Flag storage unit
22, 31a, 31b Operation mode setting table
30a, 30b mode setting device
101a, 101b First task
102a, 102b Second task
103a, 103b Third task
104b Fourth task

Claims

A multitask control device that causes a processor to process a plurality of tasks including a first task having a plurality of operation modes in parallel,
Determining means for determining whether to start the first task;
A mode control unit that, when the determination unit determines that the first task should be started, causes the processor to process the first task in an operation mode corresponding to a function that can be processed within the processing capability of the processor. A multitask control device characterized by the above-mentioned.

The first task is a task of playing back a digital audio signal.
The function is a function of controlling sound quality,
The mode control means, when the determination means determines that the first task should be started, sends the first task to the processor in an operation mode corresponding to the highest sound quality within the processing capability of the processor. 2. The multi-task control device according to claim 1, wherein the multi-task control device performs processing.

The function is the highest function within the processing capability of the processor, and
The multitask control device according to claim 1, wherein the mode control means causes the processor to process the first task in an operation mode corresponding to the highest function.

The function increases as the load on the processor increases,
The mode control means, when the determination means determines that the first task should be started, sends the first task to the processor in an operation mode corresponding to the largest load within the processing capability of the processor. 4. The multi-task control device according to claim 3, wherein the multi-task control device performs processing.

The function increases as the number of instructions processed by the processor increases,
The mode control means, when the determining means determines that the first task should be started, executes the first task in an operation mode corresponding to the largest number of instructions within the processing capability of the processor. 4. The multi-task control device according to claim 3, wherein the multi-task control device is configured to perform processing.

The function is a filter function that controls the highest sound quality within the processing capability of the processor,
The mode control means, when the determination means determines that the first task should be started, sets the first operation mode in the operation mode corresponding to the filter processing with the largest number of taps within the processing capability of the processor. 2. The multi-task control device according to claim 1, wherein the task is processed by a processor.

The mode control means includes:
State change detecting means for detecting a state change of the target task processed by the processor,
Specifying means for specifying a task to be started after the state change;
2. The multi-task control according to claim 1, further comprising: an operation mode determining unit that determines an operation mode of the first task when the first task is included in the tasks specified by the specifying unit. apparatus.

The operation mode determination means has an operation mode setting table in which the task specified by the specification means and the operation mode of the first task to be activated after the state change are associated with each other;
8. The multitask control device according to claim 7, wherein the operation mode determination unit determines an operation mode of the first task based on the operation mode setting table.

The operation mode determination means has an operation mode setting table in which the number of tasks specified by the specification means and the operation mode of the first task to be activated after the state change are associated with each other,
8. The multitask control device according to claim 7, wherein the operation mode determination unit determines an operation mode of the first task based on the operation mode setting table.

The operation mode determining means,
Load calculation means for calculating a load that can be allocated to the processing of the first task started after the state change;
Comparing means for comparing the load calculated by the load calculating means with the load required for processing in each operation mode of the first task,
8. The multi-task control device according to claim 7, wherein the operation mode determination unit determines an operation mode of the first task based on a comparison result by the comparison unit.

The operation mode determining unit further includes a start request receiving unit that receives a start request of each of the tasks,
An operation mode in which the load calculated by the load calculating unit is the lowest function of the first task when the start request receiving unit receives a start request of another task other than the first task during the processing of the first task; 11. The multi-task control device according to claim 10, further comprising: activation prohibition means for prohibiting activation of the other task when the threshold value is smaller than a threshold value set for the task.

The operation mode determining unit further includes a start request receiving unit that receives a start request of each of the tasks,
When the activation request accepting unit accepts an activation request for a task other than the first task during the processing of the first task, an activation inhibiting unit for inhibiting activation of the other task is provided. The multitask control device according to claim 10.

The operation mode determining means,
Instruction number calculating means for calculating the number of instructions that can be allocated to the processing of the first task started after the state change;
Comparing means for comparing the number of instructions calculated by the number of instructions calculating means with the number of instructions required for processing in each operation mode of the first task,
8. The multitask control device according to claim 7, wherein said operation mode determining means determines an operation mode based on a comparison result by said comparing means.

The operation mode determining unit further includes a start request receiving unit that receives a start request of each of the tasks,
In a case where the activation request accepting unit accepts an activation request for a task other than the first task during the processing of the first task, the number of instructions calculated by the instruction number calculating unit is the lowest function of the first task. 14. The multitask control device according to claim 13, further comprising a prohibition unit that prohibits activation of the other task when the threshold value is smaller than a threshold value set for the operation mode.

The operation mode determining unit further includes a start request receiving unit that receives a start request of each of the tasks,
If the activation request accepting unit accepts an activation request for a task other than the first task during the processing of the first task, the activation request accepting unit inhibits activation of the other task. Item 14. The multitask control device according to item 13.

The mode control means sets a parameter associated with the operation mode determined by the operation mode determination means in a first task, and causes the processor to process the first task in an operation mode corresponding to the parameter. The multitask control device according to claim 7, wherein

A program that causes a computer to function as a multitask control device that causes a processor to process a plurality of tasks including a first task having a plurality of operation modes in parallel.
Computer
Within the range of the processing capability of the processor when the determining means provided in the multi-task control device for determining whether to start the first task and the determining means determine that the first task should be started. A program that functions as mode control means for causing a processor to process a first task in an operation mode corresponding to a function that can be processed by the processor.

A multitask control method for causing a processor to process a plurality of tasks including a first task having a plurality of operation modes in parallel,
A determining step of determining whether to activate the first task;
A mode control step of causing the processor to process the first task in an operation mode corresponding to a function that can be processed within the processing capability of the processor when the determination step determines that the first task should be started. A multitask control method characterized by the above-mentioned.

A music data playback device including a multitask control device that causes a processor to process a plurality of tasks including a music playback task having a plurality of operation modes in parallel,
The multi-task control device,
Determining means for determining whether to start the music playback task,
Mode control for causing the processor to process the music reproduction task in an operation mode corresponding to the highest sound quality function that can be processed within the processing capability of the processor when the determination unit determines that the music reproduction task should be started. Means for reproducing music data.

The music data playback device has portability,
20. The music data reproducing apparatus according to claim 19, wherein the task other than the music reproducing task processed in parallel with the processor is at least one of a TV view, browsing, mail, and a telephone call.