JP2004070532A - 個人識別媒体、個人識別媒体認証装置及び個人識別媒体認証方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】改竄、変造等による偽造防止を図るとともに、所有者本人の個人識別媒体であることを電子的な認証で行う個人識別媒体の認証方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本人を特定するためのビットマップ状に形成された顔画像と、該顔画像を基に作成した2次元コードとを具備する申請書を作成する。該作成した申請書の具備する顔画像をスキャナ10により読み取る。また、申請書の具備する2次元コードを2次元コードリーダ20により読み取る。該読み取った2つの情報は、制御部33で認証コードに置き換え、比較部34において電子的なレベルで一致しているか否かを判別し認証を行う。
【選択図】 図6
【解決手段】本人を特定するためのビットマップ状に形成された顔画像と、該顔画像を基に作成した2次元コードとを具備する申請書を作成する。該作成した申請書の具備する顔画像をスキャナ10により読み取る。また、申請書の具備する2次元コードを2次元コードリーダ20により読み取る。該読み取った2つの情報は、制御部33で認証コードに置き換え、比較部34において電子的なレベルで一致しているか否かを判別し認証を行う。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クレジットカード、申請書等の個人を識別するための個人識別媒体、個人識別媒体認証装置及び個人識別媒体認証方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のコンピュータ及びセンサ等の電子機器の発達、並びに、情報の解析技術の進歩にともない、個人識別媒体の具備する顔写真と、個人識別媒体の所有者本人とを識別する認証方法では、セキュリティ性を充分に保証することが必ずしも出来ない問題があった。
その理由としては、個人識別媒体の改竄、変造による偽造或いは本人になりすまして不正に使用される危険性を有するためである。
【0003】
また、本発明と類似する従来技術として、特開平8−129634号公報の「IDカード及びIDカード読取装置」が挙げられる。
【0004】
この従来技術は、顔写真及び該顔写真の画像情報を圧縮した2次元コードが印刷されたIDカードを使用して認証を行う。また、IDカードの認証を行う際に用いられる読取装置は、IDカード上の顔写真及び2次元コードをそれぞれ読み取るカメラ及び2次元コードリーダと、圧縮パラメータ及びカラー情報が設定された変換テーブルと、画像情報に対して圧縮処理を施す圧縮部と、2次元コードデータ又は圧縮処理されたデジタルデータに対して伸長処理を施して画像情報に復元する伸長部と、2次元コードリーダにより2次元コードから得た画像情報とカメラにより顔写真から得た画像情報とが同一か否かを比較・判定する比較部と、を設けたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、カメラから読み込んだ際に生成される顔写真のアナログ情報をデジタル情報へ変換する際に、常に同一なデータを取得することが困難であった。これは、微妙な色彩の濃淡を、A/D変換処理によりコンピュータ上で表現可能な色に置き換えるため、毎回同一な読み取り結果を期待できないからである。ゆえに2つの顔画像の情報が電子データレベルでは一致せず、電子的な認証は不可能であった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、改竄、変造等による偽造防止を図るとともに、所有者本人の個人識別媒体であることを電子的な認証で行う個人識別媒体、個人識別媒体認証装置及び個人識別媒体認証方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有する。
請求項1記載の発明は、所有者本人を識別する個人識別媒体において、ビットマップ表示された顔画像を有することを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、所有者本人を識別する個人識別媒体において、ビットマップ表示された顔画像と、前記顔画像を2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードと、を有することを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の個人識別媒体において、顔画像の解像度は、個人識別媒体の認証時に、顔画像を読み込む装置の解像度よりも低いことを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の個人識別媒体の有する顔画像を読み取る顔画像読取手段と、顔画像を読み取り2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードを格納する認証コード格納手段と、顔画像読取手段により読み取った顔画像を2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードと、認証コード格納手段に格納した認証コードと、が一致するか否かを判定する判定手段と、判定手段により判定した判定結果を出力する出力手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項2記載の個人識別媒体の有する顔画像を読み取る顔画像読取手段と、個人識別媒体の有する認証コードを読み取る認証コード読取手段と、顔画像読取手段により読み取った顔画像を2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードと、認証コード読取手段により読み取った認証コードと、が一致するか否かを判定する判定手段と、判定手段により判定した判定結果を出力する出力手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、ビットマップ表示された顔画像を有する媒体と、顔画像を読み取り2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードを予め格納した認証装置と、を用いた個人識別媒体の認証方法であって、認証装置は、媒体に有する顔画像を読み取り2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証用コードと、認証装置に格納した認証コードと、を照合することを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、ビットマップ表示された顔画像と、顔画像を読み取り2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードと、を有する媒体と、媒体の有する顔画像と認証コードとの認証を行う認証装置と、を用いた個人識別媒体の認証方法であって、認証装置は、媒体に有する顔画像を読み取り2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードと、媒体に有する認証コードと、を照合することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の概要を説明する。
本発明は、本人を特定するためのビットマップ状に形成された顔画像情報と、該顔画像情報を基に2次元コード化した認証情報とを具備する申請書を作成する。そして、認証時に、申請書の具備する顔画像情報から生成した認証コードと、2次元コード化して記録した認証コードとの2つの情報が電子的なレベルで一致しているか否かを判別する。これにより、所有者本人の申請書であることが電子的な認証で行うことができる。
【0015】
以下、添付図面を参照しながら本発明にかかる実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
(第1の実施の形態)
まず、図1を参照しながら本発明にかかる申請書の構成について詳細に説明する。
申請書は、申請書本人の顔画像1と、その顔画像1から作成した認証コードを記録する2次元コード2とを有して構成される。なお、この申請書は、必要に応じて、氏名等の個人情報、ID番号等、様々な情報を有することも可能である。
【0017】
顔画像1は、ビットマップ状に形成された顔画像である。この顔画像1により、多少の径時変化があっても認証時に補正が可能となる。
【0018】
通常、写真は中間調を含むアナログ画像であるため、カメラ、スキャナ等を用いてパソコンに取り込む際にデジタル画像に変換される段階で階調の丸め込みを施す。また、機器の持つ固有の誤差(レンズ収差など)の影響を受けやすく、完全に再現されない。そこで、顔画像をデジタルカメラ等でデジタル画像としてパソコンに取り込む際に、画素のモノクロ2値化処理及び画素の大きさ、画像の縦横の構成画素数を整えることにより、2値化されたビットマップの顔画像1を得ることができる。この2値化されたビットマップの顔画像1は、プリンタ等で印刷され、カメラ、スキャナ等で読み込まれる際にも、中間調を含まないため、2値化ビットマップの顔画像1に復元しやすい。
また、2値化されたビットマップの顔画像1は、白黒の画素を0、1の2進数に置き換えることで、電子データとして扱うことができる。これにより、カメラ、スキャナ等で読み込み復元した顔画像が元の2値化されたビットマップの顔画像1と同値であるか否かの判定も容易である。
【0019】
なお、電子的な認証が可能となるためには、次の条件を満たさなければならない。
その条件とは、申請書に貼付されたビットマップ状の顔画像は、2値化されたビットマップの顔画像1の画素に対して7分の1程度の画素となる解像度で読み込むことである。以下、図2、図3を参照しながら詳細に説明する。図2は、顔画像1をスキャナで読み込んだ際の画像データの一例である。図3は、図2の顔画像データを拡大した際の図である。
【0020】
スキャナで読み込まれた顔画像において、図2に示すように、プリンタのインクにじみ、スキャナの読み取りにじみが発生して、白ビット、黒ビットの輪郭部分がグレーにぼやけてしまう。そこで、図3に示すように、白ビット、黒ビットの略中央の4画素(注目画素)3に注目し、白(0)または黒(1)の判定を行い、さらに、その判定結果に従い、2値化されたビットマップ状の顔画像1の画素サイズ4の大きさにリサイズを行えば、輪郭部分5のグレーの影響を極力受けずに、元の2値化されたビットマップ状の顔画像1に復元が可能になる。なお、注目画素3となる画素は4画素に限定されるものではなく、輪郭部分5に形成されたグレー状の画素を除いた範囲で注目する画素数を種々設定可能である。
【0021】
このように、白ビット、黒ビットの略中央部に有する画素に注目し、白(0)又は黒(1)の判定を行い、リサイズを行うことで、元の顔画像1の状態に復元が可能となる。
【0022】
2次元コード2は、申請書本人の顔画像1から生成された認証コードを圧縮処理することで作成したコードである。2次元コード2には多くの情報を記録することができ、顔画像1の情報だけでなく、個人情報や、文書を含むことも可能である。なお、この2次元コード2には、初期の顔写真から作成したコードではなく、ビットマップ状に形成した顔画像1(上記申請書に貼付した顔画像1)を基に作成した認証コードを記録する。
【0023】
また、2次元コード2には、PDF417(symbol社製)、Data Matrix(CI Matrix社製)、Maxi Code(UPS社製)、QRコード(デンソー社製)等が用いられる。好ましくは、QRコードが用いられる。QRコードは、読み取り易いコードであり、あらゆるデータを扱うことが可能である。QRコードは、以下の特徴が挙げられる。
第1の特徴として、大容量の情報をコード化することが可能である。
第2の特徴として、省スペースでの印字が可能である。
第3の特徴として、高速読み取りが可能である。
第4の特徴として、コードの一部に汚れや破損があってもデータの復元が可能である(誤り訂正機能)。
なお、本実施の形態では、認証コードの記録手段として2次元コードを利用したが、これに限定されるものではなく、認証の際に、顔画像1から生成された認証コードに復元できるものであればどのような形に変形しても可能である。
【0024】
このように、写真撮影した顔写真を申請書に貼付するのではなく、ビットマップ状のデジタルデータに変換した顔画像を貼付する。そして、ビットマップ状の顔画像から作成した認証コードと、2次元コード化して記録した認証コードと、が一致するか否かを認証することで、電子的な認証が可能となる。また、申請書に貼付した顔画像と認証コードとは1対1に対応し、顔画像を取り替えると、顔画像と認証コードとは対応しなくなる。
【0025】
次に、図4を参照しながら申請書に貼付する顔画像1と2次元コード2との作成方法について説明する。
デジタルカメラにより撮影した顔画像情報をメモリに記憶する。または、カメラ等により作成した顔写真を、スキャナ等の読み取り装置を用いて読み込み、該読み込んだ顔画像情報をA/D変換器によりデジタル画像データに変換し、メモリに記憶する(ステップS1)。次に、メモリに取り込まれたデジタル画像データをCPUの制御に基づいて、カラー顔画像又は白黒顔画像のファイルとして、外部記憶装置に格納する(ステップS2)。次に、CPUの制御に基づいて外部記憶装置からカラー顔画像又は白黒顔画像を取り出して、画像符号化装置で圧縮符号化し、認証コードを作成する(ステップS3)。該作成した認証コードは、CPUの制御により2次元コードエンコーダで2次元コードに変換され、外部記憶装置に格納する(ステップS4)。
【0026】
利用者は申請書類を作成し、該作成した申請書類に、外部記憶装置に格納したカラー顔画像又は白黒顔画像と、2次元コードとを貼付し、認証可能な申請書が完成する(ステップS5)。
【0027】
次に、電子的な認証を可能とする顔画像情報の作成方法について詳細に説明する。
第1の処理として、顔写真をスキャナ等の読取装置に読み込む(読み込み処理)。この状態では輪郭がにじんでいて白黒がはっきりしていない。
第2の処理として、スキャナ等で読み込んだ画像にアンシャープマスク処理を施す(アンシャープ)。この処理により、顔画像の輪郭が多少はっきりする。
第3の処理として、アンシャープマスク処理を施した画像に2値化処理を施す(2値化処理)。この処理により、顔画像の白黒がはっきりする。但し、ノイズがまだ目立つ。
第4の処理として、アンシャープマスク処理を施した顔画像のサイズを120×120pixelの画像にする(リサイズ)。この処理により、ギザギザしたノイズの部分が無くなりすっきりした形になる。
第5の処理として、リサイズ処理を施した顔画像にフォーマット変換を行い、0と1からなる形式に変換する。このフォーマット変換処理により、バイナリのデータをテキストエディタで見ることが可能になる。
第6の処理として、0と1とからなるデータに所定の演算を加える。
このように第1から第6の処理を行うことで顔画像から認証コードを作成することが可能となる。なお、顔画像は外部記憶装置に格納される。
【0028】
次に、図5を参照しながら外部記憶装置に格納された顔画像データを基に2次元コードを作成する処理を説明する。
まず、外部記憶装置から顔画像データを取り出し、電子データに変換する(ステップS10)。電子データに変換された顔画像は、圧縮符号化処理を施し、データ量を削減する(ステップS11〜ステップS12)。次に、圧縮符号化処理を施したデータから認証コードを生成する(ステップS13)。該生成した認証コードは2次元コードエンコーダにより2次元コードに変換する(ステップS14)。該変換された2次元コードは外部記憶装置に格納する。
【0029】
次に、図6を参照しながら上記申請書の認証を行う認証装置の構成について説明する。
【0030】
認証装置は、スキャナ(顔画像読取装置)10と、2次元コードリーダ(認証コード読取装置)20と、パーソナル・コンピュータ(制御装置)30と、を有して構成される。また、パーソナル・コンピュータ(制御装置)30は、A/D変換部31と、受信部32と、制御部(変換テーブル)33と、比較部34と、比較判定表示部35と、を有して構成される。
【0031】
スキャナ(顔画像読取装置)10は、申請書の具備する顔画像を読み取る。
2次元コードリーダ(認証コード読取装置)20は、申請書の具備する2次元コードの画像を読み取る。
パーソナル・コンピュータ(制御装置)30は、以下の処理を行う。
第1の処理として、スキャナ(顔画像読取装置)10と2次元コードリーダ(認証コード読取装置)20とを制御する。
第2の処理として、スキャナ(顔画像読取装置)10で読み取った顔画像から認証コードを作成する(制御部(変換テーブル)33)。
第3の処理として、2次元コードリーダ(認証コード読取装置)20で読み取った2次元コードをデコードし認証コードを作成する(制御部(変換テーブル)33)。
第4の処理として、顔画像から作成した認証コードと、2次元コードから作成した認証コードとが一致するか否かを判別する(比較部34)。
なお、パーソナル・コンピュータ(制御装置)30は、図示しないが、CPU(Centoral Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等も有している。また、パーソナル・コンピュータ(制御装置)30には、キーボード、マウス等を具備している。
【0032】
次に、図7を参照しながら上記構成からなる認証装置を用いた申請書の認証方法について説明する。
まず、申請書に貼付された顔画像と本人とを目視で確認する(ステップS20)。顔画像と本人とが違う場合は、認証装置を使用せず、処理を終了する。
また、申請書の貼付された顔画像と本人とが一致する場合は、申請書の認証を以下の処理により行う。
【0033】
まず、申請書の具備する顔画像をスキャナ(顔画像読取装置)10により読み取り、顔画像情報を生成する(ステップS21)。該生成した顔画像情報はスキャナ(顔画像読取装置)10からA/D変換部31に送信される。A/D変換部31は、顔画像情報にA/D変換処理を施しデジタルデータに変換する。該変換されたデジタルデータは、制御部(変換テーブル)33に送信される。制御部(変換テーブル)33は、デジタルデータから認証コードを作成する。なお、認証コードは、申請書を作成する際に用いた同一のプログラムにより作成する(ステップS22)。
また、申請書の具備する2次元コードを2次元コードリーダ(認証コード読取装置)20により読み取り、受信部32に送信する。次に制御部(変換テーブル)33は、受信部32から2次元コードを取得し、認証コードにデコードする(ステップS23)。
制御部33は、顔画像情報から得た認証コードと2次元コードから得た認証コードとを比較部34に送信する。比較部34は、顔画像情報から得た認証コードと、2次元コードから得た認証コードとが一致しているか否かを比較判断する(ステップS24)。比較部34により比較判断された情報は、比較判定表示部35に送信される。なお、比較判断により、認証コード同士が一致しないと判断した場合は(ステップS25/NO)、比較判定表示部35において一致しない旨を表示し(ステップS26)、処理を終了する。また、認証コード同士が一致すると判断した場合は(ステップS25/YES)、比較判定表示部35において一致する旨を表示し(ステップS27)、処理を終了する。
【0034】
なお、一致する又は一致しない旨を表示する例としては、ディスプレイ等の表示部にメッセージとして表示することも可能であり、ブザー音を発生させることでその旨を表すことも可能である(例えば、一致している場合と一致していない場合とでブザーの音を変える)。また、ランプを点灯することで一致する又は一致しない旨を表示することも可能である(例えば、青が点灯すれば一致している、赤が点灯すれば一致していない)。
【0035】
このように、ビットマップ状に形成された顔画像を申請書に貼付することで、申請書の所有者を確認することができる。
また、ビットマップ状に形成された顔画像に所定の圧縮符号化処理を行うことで作成された認証コードは、常に同一の認証コードが得られる。これにより、ビットマップ状に形成した顔画像と該顔画像から作成した認証コードとが貼付された申請書を、認証装置を用いて認証することで、申請書に貼付された顔画像と認証コードとが改竄、変造されているか否かを判定することができる。
【0036】
また、2次元コードは、単なる画像情報ではなく、データ量を削減するなど不可逆的に圧縮処理を施した画像情報により構成されているので、2次元コードを解析することは困難であり、顔画像と2次元コードを差し替える等の申請書の偽造防止につながる。
【0037】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、顔画像から作成した認証コードを2次元コードに変換して申請書に貼付したが、認証コードをクレジットカード、ICカード等の具備する記録層(カードに一定の情報を記録できる媒体)に記録することも可能である。なお、顔画像は、カード表面に貼付する。以下、このカードの認証方法について説明する。
【0038】
まず、このカードを認証する装置の構成を説明する。本実施の形態では、第1の実施の形態と同様な認証装置により認証を行うことも可能であるが、顔画像読取装置と、認証コード読取装置と、制御装置と、の機能を有する認証装置により認証することも可能である。
【0039】
まず、カードに貼付された顔画像と本人とを目視で確認する(顔画像と本人とが違う場合は、認証装置を使用せず、処理を終了する。
また、カードに貼付された顔画像と本人とが一致する場合は、カードの認証を以下の処理により行う。
【0040】
まず、カードに貼付した顔画像を読み取り、認証コードを作成する。また、カードの具備する記録層から認証コードを読み取る。
次に、顔画像から作成した認証コードと、記録層から読み取った認証コードとが一致するか否かを判別する。該判別により一致する場合は、所有者本人のカードと判断し、カードを使用することが可能となる。
【0041】
このように、ビットマップ状に形成された顔画像を貼付することで、カードの所有者を確認することができる。また、ビットマップ状に形成された顔画像を、認証装置を用いて認証することで、カードに貼付された顔画像が改竄、変造されているか否かを判定することができる。また、顔画像から生成した認証コードを暗証番号とすることで、従来暗証番号を入力する処理を必要とせず、容易な認証が可能となる。また、暗証番号を本人が記憶しておく必要がない。また、暗証番号と併用することで更にセキュリティを向上させることができる。
【0042】
なお、上述する実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。例えば、第1の実施の形態では、申請書に貼付した顔写真と2次元コードとを認証することで電子的な認証を行ったが、申請書に限らず、身分証明書、チケット等の個人を識別するために用いられるものであれば適用可能である。また、顔写真または2次元コードは申請書に印刷することで形成してもよく、申請書に顔写真または2次元コードを具備する際の方法は特に限定しない。
【0043】
また、顔画像から生成した認証コードを予め認証装置内に保存しておく。そして、認証の際に顔画像から生成した認証コードが認証装置内に保存した認証コードと一致するか否かを判定することでも電子的な認証が可能となる。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明は以下のような効果を成し得る。
第1の効果として、顔画像から電子的な認証コードを作成することで、従来に用いられたID番号などに利用することができる。また、個人識別媒体の所有者本人であるか否かを判別することが可能となる。
【0045】
第2の効果として、大規模なデータベースを必要としないで、本人の識別並びに文書の偽造を防止できる。これは、個人識別媒体に貼付した顔画像と2次元コードとを認証するためである。これにより、従来、顔画像と2次元コードとの画像を表示して比較する処理を必要とせず認証が可能となり、画像を表示する表示部を必要としないことが可能となる。
【0046】
第3の効果として、電子的な認証をすることができる。これは以下の処理を行うことにより可能となる。
まず、顔画像及び該顔画像から作成した認証コードを個人識別カードに貼付する。認証の際は、個人識別媒体に貼付した顔画像と認証コードとを読み込む。該読み込んだ顔画像の情報から認証コードを作成する。該作成した顔写真の認証コードと個人識別媒体から読み込んだ認証コードとが一致するか否かを判定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】申請書の構成を示す図である。
【図2】顔画像をスキャナで読み込んだ際の画像データを示す図である。
【図3】図2の顔画像データを拡大した際の画像データを示す図である。
【図4】申請書を作成する処理動作を示す図である。
【図5】顔画像データから2次元コードを作成する処理動作を示す図である。
【図6】認証装置の構成を示す図である。
【図7】認証装置を用いた申請書の認証方法を示す図である。
【符号の説明】
1 顔画像
2 2次元コード
3 注目画素
4 顔画像1の画素サイズ
5 輪郭部分
10 スキャナ(顔画像読取装置)
20 2次元コード読取装置(認証コード読取装置)
30 パーソナル・コンピュータ(制御装置)
31 A/D変換部
32 受信部
33 制御部(変換テーブル)
34 比較部
35 比較判定表示部
【発明の属する技術分野】
本発明は、クレジットカード、申請書等の個人を識別するための個人識別媒体、個人識別媒体認証装置及び個人識別媒体認証方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のコンピュータ及びセンサ等の電子機器の発達、並びに、情報の解析技術の進歩にともない、個人識別媒体の具備する顔写真と、個人識別媒体の所有者本人とを識別する認証方法では、セキュリティ性を充分に保証することが必ずしも出来ない問題があった。
その理由としては、個人識別媒体の改竄、変造による偽造或いは本人になりすまして不正に使用される危険性を有するためである。
【0003】
また、本発明と類似する従来技術として、特開平8−129634号公報の「IDカード及びIDカード読取装置」が挙げられる。
【0004】
この従来技術は、顔写真及び該顔写真の画像情報を圧縮した2次元コードが印刷されたIDカードを使用して認証を行う。また、IDカードの認証を行う際に用いられる読取装置は、IDカード上の顔写真及び2次元コードをそれぞれ読み取るカメラ及び2次元コードリーダと、圧縮パラメータ及びカラー情報が設定された変換テーブルと、画像情報に対して圧縮処理を施す圧縮部と、2次元コードデータ又は圧縮処理されたデジタルデータに対して伸長処理を施して画像情報に復元する伸長部と、2次元コードリーダにより2次元コードから得た画像情報とカメラにより顔写真から得た画像情報とが同一か否かを比較・判定する比較部と、を設けたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、カメラから読み込んだ際に生成される顔写真のアナログ情報をデジタル情報へ変換する際に、常に同一なデータを取得することが困難であった。これは、微妙な色彩の濃淡を、A/D変換処理によりコンピュータ上で表現可能な色に置き換えるため、毎回同一な読み取り結果を期待できないからである。ゆえに2つの顔画像の情報が電子データレベルでは一致せず、電子的な認証は不可能であった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、改竄、変造等による偽造防止を図るとともに、所有者本人の個人識別媒体であることを電子的な認証で行う個人識別媒体、個人識別媒体認証装置及び個人識別媒体認証方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有する。
請求項1記載の発明は、所有者本人を識別する個人識別媒体において、ビットマップ表示された顔画像を有することを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、所有者本人を識別する個人識別媒体において、ビットマップ表示された顔画像と、前記顔画像を2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードと、を有することを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の個人識別媒体において、顔画像の解像度は、個人識別媒体の認証時に、顔画像を読み込む装置の解像度よりも低いことを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の個人識別媒体の有する顔画像を読み取る顔画像読取手段と、顔画像を読み取り2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードを格納する認証コード格納手段と、顔画像読取手段により読み取った顔画像を2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードと、認証コード格納手段に格納した認証コードと、が一致するか否かを判定する判定手段と、判定手段により判定した判定結果を出力する出力手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項2記載の個人識別媒体の有する顔画像を読み取る顔画像読取手段と、個人識別媒体の有する認証コードを読み取る認証コード読取手段と、顔画像読取手段により読み取った顔画像を2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードと、認証コード読取手段により読み取った認証コードと、が一致するか否かを判定する判定手段と、判定手段により判定した判定結果を出力する出力手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、ビットマップ表示された顔画像を有する媒体と、顔画像を読み取り2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードを予め格納した認証装置と、を用いた個人識別媒体の認証方法であって、認証装置は、媒体に有する顔画像を読み取り2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証用コードと、認証装置に格納した認証コードと、を照合することを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、ビットマップ表示された顔画像と、顔画像を読み取り2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードと、を有する媒体と、媒体の有する顔画像と認証コードとの認証を行う認証装置と、を用いた個人識別媒体の認証方法であって、認証装置は、媒体に有する顔画像を読み取り2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードと、媒体に有する認証コードと、を照合することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の概要を説明する。
本発明は、本人を特定するためのビットマップ状に形成された顔画像情報と、該顔画像情報を基に2次元コード化した認証情報とを具備する申請書を作成する。そして、認証時に、申請書の具備する顔画像情報から生成した認証コードと、2次元コード化して記録した認証コードとの2つの情報が電子的なレベルで一致しているか否かを判別する。これにより、所有者本人の申請書であることが電子的な認証で行うことができる。
【0015】
以下、添付図面を参照しながら本発明にかかる実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
(第1の実施の形態)
まず、図1を参照しながら本発明にかかる申請書の構成について詳細に説明する。
申請書は、申請書本人の顔画像1と、その顔画像1から作成した認証コードを記録する2次元コード2とを有して構成される。なお、この申請書は、必要に応じて、氏名等の個人情報、ID番号等、様々な情報を有することも可能である。
【0017】
顔画像1は、ビットマップ状に形成された顔画像である。この顔画像1により、多少の径時変化があっても認証時に補正が可能となる。
【0018】
通常、写真は中間調を含むアナログ画像であるため、カメラ、スキャナ等を用いてパソコンに取り込む際にデジタル画像に変換される段階で階調の丸め込みを施す。また、機器の持つ固有の誤差(レンズ収差など)の影響を受けやすく、完全に再現されない。そこで、顔画像をデジタルカメラ等でデジタル画像としてパソコンに取り込む際に、画素のモノクロ2値化処理及び画素の大きさ、画像の縦横の構成画素数を整えることにより、2値化されたビットマップの顔画像1を得ることができる。この2値化されたビットマップの顔画像1は、プリンタ等で印刷され、カメラ、スキャナ等で読み込まれる際にも、中間調を含まないため、2値化ビットマップの顔画像1に復元しやすい。
また、2値化されたビットマップの顔画像1は、白黒の画素を0、1の2進数に置き換えることで、電子データとして扱うことができる。これにより、カメラ、スキャナ等で読み込み復元した顔画像が元の2値化されたビットマップの顔画像1と同値であるか否かの判定も容易である。
【0019】
なお、電子的な認証が可能となるためには、次の条件を満たさなければならない。
その条件とは、申請書に貼付されたビットマップ状の顔画像は、2値化されたビットマップの顔画像1の画素に対して7分の1程度の画素となる解像度で読み込むことである。以下、図2、図3を参照しながら詳細に説明する。図2は、顔画像1をスキャナで読み込んだ際の画像データの一例である。図3は、図2の顔画像データを拡大した際の図である。
【0020】
スキャナで読み込まれた顔画像において、図2に示すように、プリンタのインクにじみ、スキャナの読み取りにじみが発生して、白ビット、黒ビットの輪郭部分がグレーにぼやけてしまう。そこで、図3に示すように、白ビット、黒ビットの略中央の4画素(注目画素)3に注目し、白(0)または黒(1)の判定を行い、さらに、その判定結果に従い、2値化されたビットマップ状の顔画像1の画素サイズ4の大きさにリサイズを行えば、輪郭部分5のグレーの影響を極力受けずに、元の2値化されたビットマップ状の顔画像1に復元が可能になる。なお、注目画素3となる画素は4画素に限定されるものではなく、輪郭部分5に形成されたグレー状の画素を除いた範囲で注目する画素数を種々設定可能である。
【0021】
このように、白ビット、黒ビットの略中央部に有する画素に注目し、白(0)又は黒(1)の判定を行い、リサイズを行うことで、元の顔画像1の状態に復元が可能となる。
【0022】
2次元コード2は、申請書本人の顔画像1から生成された認証コードを圧縮処理することで作成したコードである。2次元コード2には多くの情報を記録することができ、顔画像1の情報だけでなく、個人情報や、文書を含むことも可能である。なお、この2次元コード2には、初期の顔写真から作成したコードではなく、ビットマップ状に形成した顔画像1(上記申請書に貼付した顔画像1)を基に作成した認証コードを記録する。
【0023】
また、2次元コード2には、PDF417(symbol社製)、Data Matrix(CI Matrix社製)、Maxi Code(UPS社製)、QRコード(デンソー社製)等が用いられる。好ましくは、QRコードが用いられる。QRコードは、読み取り易いコードであり、あらゆるデータを扱うことが可能である。QRコードは、以下の特徴が挙げられる。
第1の特徴として、大容量の情報をコード化することが可能である。
第2の特徴として、省スペースでの印字が可能である。
第3の特徴として、高速読み取りが可能である。
第4の特徴として、コードの一部に汚れや破損があってもデータの復元が可能である(誤り訂正機能)。
なお、本実施の形態では、認証コードの記録手段として2次元コードを利用したが、これに限定されるものではなく、認証の際に、顔画像1から生成された認証コードに復元できるものであればどのような形に変形しても可能である。
【0024】
このように、写真撮影した顔写真を申請書に貼付するのではなく、ビットマップ状のデジタルデータに変換した顔画像を貼付する。そして、ビットマップ状の顔画像から作成した認証コードと、2次元コード化して記録した認証コードと、が一致するか否かを認証することで、電子的な認証が可能となる。また、申請書に貼付した顔画像と認証コードとは1対1に対応し、顔画像を取り替えると、顔画像と認証コードとは対応しなくなる。
【0025】
次に、図4を参照しながら申請書に貼付する顔画像1と2次元コード2との作成方法について説明する。
デジタルカメラにより撮影した顔画像情報をメモリに記憶する。または、カメラ等により作成した顔写真を、スキャナ等の読み取り装置を用いて読み込み、該読み込んだ顔画像情報をA/D変換器によりデジタル画像データに変換し、メモリに記憶する(ステップS1)。次に、メモリに取り込まれたデジタル画像データをCPUの制御に基づいて、カラー顔画像又は白黒顔画像のファイルとして、外部記憶装置に格納する(ステップS2)。次に、CPUの制御に基づいて外部記憶装置からカラー顔画像又は白黒顔画像を取り出して、画像符号化装置で圧縮符号化し、認証コードを作成する(ステップS3)。該作成した認証コードは、CPUの制御により2次元コードエンコーダで2次元コードに変換され、外部記憶装置に格納する(ステップS4)。
【0026】
利用者は申請書類を作成し、該作成した申請書類に、外部記憶装置に格納したカラー顔画像又は白黒顔画像と、2次元コードとを貼付し、認証可能な申請書が完成する(ステップS5)。
【0027】
次に、電子的な認証を可能とする顔画像情報の作成方法について詳細に説明する。
第1の処理として、顔写真をスキャナ等の読取装置に読み込む(読み込み処理)。この状態では輪郭がにじんでいて白黒がはっきりしていない。
第2の処理として、スキャナ等で読み込んだ画像にアンシャープマスク処理を施す(アンシャープ)。この処理により、顔画像の輪郭が多少はっきりする。
第3の処理として、アンシャープマスク処理を施した画像に2値化処理を施す(2値化処理)。この処理により、顔画像の白黒がはっきりする。但し、ノイズがまだ目立つ。
第4の処理として、アンシャープマスク処理を施した顔画像のサイズを120×120pixelの画像にする(リサイズ)。この処理により、ギザギザしたノイズの部分が無くなりすっきりした形になる。
第5の処理として、リサイズ処理を施した顔画像にフォーマット変換を行い、0と1からなる形式に変換する。このフォーマット変換処理により、バイナリのデータをテキストエディタで見ることが可能になる。
第6の処理として、0と1とからなるデータに所定の演算を加える。
このように第1から第6の処理を行うことで顔画像から認証コードを作成することが可能となる。なお、顔画像は外部記憶装置に格納される。
【0028】
次に、図5を参照しながら外部記憶装置に格納された顔画像データを基に2次元コードを作成する処理を説明する。
まず、外部記憶装置から顔画像データを取り出し、電子データに変換する(ステップS10)。電子データに変換された顔画像は、圧縮符号化処理を施し、データ量を削減する(ステップS11〜ステップS12)。次に、圧縮符号化処理を施したデータから認証コードを生成する(ステップS13)。該生成した認証コードは2次元コードエンコーダにより2次元コードに変換する(ステップS14)。該変換された2次元コードは外部記憶装置に格納する。
【0029】
次に、図6を参照しながら上記申請書の認証を行う認証装置の構成について説明する。
【0030】
認証装置は、スキャナ(顔画像読取装置)10と、2次元コードリーダ(認証コード読取装置)20と、パーソナル・コンピュータ(制御装置)30と、を有して構成される。また、パーソナル・コンピュータ(制御装置)30は、A/D変換部31と、受信部32と、制御部(変換テーブル)33と、比較部34と、比較判定表示部35と、を有して構成される。
【0031】
スキャナ(顔画像読取装置)10は、申請書の具備する顔画像を読み取る。
2次元コードリーダ(認証コード読取装置)20は、申請書の具備する2次元コードの画像を読み取る。
パーソナル・コンピュータ(制御装置)30は、以下の処理を行う。
第1の処理として、スキャナ(顔画像読取装置)10と2次元コードリーダ(認証コード読取装置)20とを制御する。
第2の処理として、スキャナ(顔画像読取装置)10で読み取った顔画像から認証コードを作成する(制御部(変換テーブル)33)。
第3の処理として、2次元コードリーダ(認証コード読取装置)20で読み取った2次元コードをデコードし認証コードを作成する(制御部(変換テーブル)33)。
第4の処理として、顔画像から作成した認証コードと、2次元コードから作成した認証コードとが一致するか否かを判別する(比較部34)。
なお、パーソナル・コンピュータ(制御装置)30は、図示しないが、CPU(Centoral Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等も有している。また、パーソナル・コンピュータ(制御装置)30には、キーボード、マウス等を具備している。
【0032】
次に、図7を参照しながら上記構成からなる認証装置を用いた申請書の認証方法について説明する。
まず、申請書に貼付された顔画像と本人とを目視で確認する(ステップS20)。顔画像と本人とが違う場合は、認証装置を使用せず、処理を終了する。
また、申請書の貼付された顔画像と本人とが一致する場合は、申請書の認証を以下の処理により行う。
【0033】
まず、申請書の具備する顔画像をスキャナ(顔画像読取装置)10により読み取り、顔画像情報を生成する(ステップS21)。該生成した顔画像情報はスキャナ(顔画像読取装置)10からA/D変換部31に送信される。A/D変換部31は、顔画像情報にA/D変換処理を施しデジタルデータに変換する。該変換されたデジタルデータは、制御部(変換テーブル)33に送信される。制御部(変換テーブル)33は、デジタルデータから認証コードを作成する。なお、認証コードは、申請書を作成する際に用いた同一のプログラムにより作成する(ステップS22)。
また、申請書の具備する2次元コードを2次元コードリーダ(認証コード読取装置)20により読み取り、受信部32に送信する。次に制御部(変換テーブル)33は、受信部32から2次元コードを取得し、認証コードにデコードする(ステップS23)。
制御部33は、顔画像情報から得た認証コードと2次元コードから得た認証コードとを比較部34に送信する。比較部34は、顔画像情報から得た認証コードと、2次元コードから得た認証コードとが一致しているか否かを比較判断する(ステップS24)。比較部34により比較判断された情報は、比較判定表示部35に送信される。なお、比較判断により、認証コード同士が一致しないと判断した場合は(ステップS25/NO)、比較判定表示部35において一致しない旨を表示し(ステップS26)、処理を終了する。また、認証コード同士が一致すると判断した場合は(ステップS25/YES)、比較判定表示部35において一致する旨を表示し(ステップS27)、処理を終了する。
【0034】
なお、一致する又は一致しない旨を表示する例としては、ディスプレイ等の表示部にメッセージとして表示することも可能であり、ブザー音を発生させることでその旨を表すことも可能である(例えば、一致している場合と一致していない場合とでブザーの音を変える)。また、ランプを点灯することで一致する又は一致しない旨を表示することも可能である(例えば、青が点灯すれば一致している、赤が点灯すれば一致していない)。
【0035】
このように、ビットマップ状に形成された顔画像を申請書に貼付することで、申請書の所有者を確認することができる。
また、ビットマップ状に形成された顔画像に所定の圧縮符号化処理を行うことで作成された認証コードは、常に同一の認証コードが得られる。これにより、ビットマップ状に形成した顔画像と該顔画像から作成した認証コードとが貼付された申請書を、認証装置を用いて認証することで、申請書に貼付された顔画像と認証コードとが改竄、変造されているか否かを判定することができる。
【0036】
また、2次元コードは、単なる画像情報ではなく、データ量を削減するなど不可逆的に圧縮処理を施した画像情報により構成されているので、2次元コードを解析することは困難であり、顔画像と2次元コードを差し替える等の申請書の偽造防止につながる。
【0037】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、顔画像から作成した認証コードを2次元コードに変換して申請書に貼付したが、認証コードをクレジットカード、ICカード等の具備する記録層(カードに一定の情報を記録できる媒体)に記録することも可能である。なお、顔画像は、カード表面に貼付する。以下、このカードの認証方法について説明する。
【0038】
まず、このカードを認証する装置の構成を説明する。本実施の形態では、第1の実施の形態と同様な認証装置により認証を行うことも可能であるが、顔画像読取装置と、認証コード読取装置と、制御装置と、の機能を有する認証装置により認証することも可能である。
【0039】
まず、カードに貼付された顔画像と本人とを目視で確認する(顔画像と本人とが違う場合は、認証装置を使用せず、処理を終了する。
また、カードに貼付された顔画像と本人とが一致する場合は、カードの認証を以下の処理により行う。
【0040】
まず、カードに貼付した顔画像を読み取り、認証コードを作成する。また、カードの具備する記録層から認証コードを読み取る。
次に、顔画像から作成した認証コードと、記録層から読み取った認証コードとが一致するか否かを判別する。該判別により一致する場合は、所有者本人のカードと判断し、カードを使用することが可能となる。
【0041】
このように、ビットマップ状に形成された顔画像を貼付することで、カードの所有者を確認することができる。また、ビットマップ状に形成された顔画像を、認証装置を用いて認証することで、カードに貼付された顔画像が改竄、変造されているか否かを判定することができる。また、顔画像から生成した認証コードを暗証番号とすることで、従来暗証番号を入力する処理を必要とせず、容易な認証が可能となる。また、暗証番号を本人が記憶しておく必要がない。また、暗証番号と併用することで更にセキュリティを向上させることができる。
【0042】
なお、上述する実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。例えば、第1の実施の形態では、申請書に貼付した顔写真と2次元コードとを認証することで電子的な認証を行ったが、申請書に限らず、身分証明書、チケット等の個人を識別するために用いられるものであれば適用可能である。また、顔写真または2次元コードは申請書に印刷することで形成してもよく、申請書に顔写真または2次元コードを具備する際の方法は特に限定しない。
【0043】
また、顔画像から生成した認証コードを予め認証装置内に保存しておく。そして、認証の際に顔画像から生成した認証コードが認証装置内に保存した認証コードと一致するか否かを判定することでも電子的な認証が可能となる。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明は以下のような効果を成し得る。
第1の効果として、顔画像から電子的な認証コードを作成することで、従来に用いられたID番号などに利用することができる。また、個人識別媒体の所有者本人であるか否かを判別することが可能となる。
【0045】
第2の効果として、大規模なデータベースを必要としないで、本人の識別並びに文書の偽造を防止できる。これは、個人識別媒体に貼付した顔画像と2次元コードとを認証するためである。これにより、従来、顔画像と2次元コードとの画像を表示して比較する処理を必要とせず認証が可能となり、画像を表示する表示部を必要としないことが可能となる。
【0046】
第3の効果として、電子的な認証をすることができる。これは以下の処理を行うことにより可能となる。
まず、顔画像及び該顔画像から作成した認証コードを個人識別カードに貼付する。認証の際は、個人識別媒体に貼付した顔画像と認証コードとを読み込む。該読み込んだ顔画像の情報から認証コードを作成する。該作成した顔写真の認証コードと個人識別媒体から読み込んだ認証コードとが一致するか否かを判定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】申請書の構成を示す図である。
【図2】顔画像をスキャナで読み込んだ際の画像データを示す図である。
【図3】図2の顔画像データを拡大した際の画像データを示す図である。
【図4】申請書を作成する処理動作を示す図である。
【図5】顔画像データから2次元コードを作成する処理動作を示す図である。
【図6】認証装置の構成を示す図である。
【図7】認証装置を用いた申請書の認証方法を示す図である。
【符号の説明】
1 顔画像
2 2次元コード
3 注目画素
4 顔画像1の画素サイズ
5 輪郭部分
10 スキャナ(顔画像読取装置)
20 2次元コード読取装置(認証コード読取装置)
30 パーソナル・コンピュータ(制御装置)
31 A/D変換部
32 受信部
33 制御部(変換テーブル)
34 比較部
35 比較判定表示部
Claims (7)
- 所有者本人を識別する個人識別媒体において、
ビットマップ表示された顔画像を有することを特徴とする個人識別媒体。 - 所有者本人を識別する個人識別媒体において、
ビットマップ表示された顔画像と、
前記顔画像を2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードと、
を有することを特徴とする個人識別媒体。 - 前記顔画像の解像度は、前記個人識別媒体の認証時に、前記顔画像を読み込む装置の解像度よりも低いことを特徴とする請求項1又は2記載の個人識別媒体。
- 前記請求項1記載の個人識別媒体の有する顔画像を読み取る顔画像読取手段と、
前記顔画像を読み取り2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードを格納する認証コード格納手段と、
前記顔画像読取手段により読み取った顔画像を2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードと、前記認証コード格納手段に格納した認証コードと、が一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により判定した判定結果を出力する出力手段と、を有することを特徴とする個人識別媒体認証装置。 - 前記請求項2記載の個人識別媒体の有する顔画像を読み取る顔画像読取手段と、
前記個人識別媒体の有する認証コードを読み取る認証コード読取手段と、
前記顔画像読取手段により読み取った顔画像を2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードと、前記認証コード読取手段により読み取った認証コードと、が一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により判定した判定結果を出力する出力手段と、を有することを特徴とする個人識別媒体認証装置。 - ビットマップ表示された顔画像を有する媒体と、前記顔画像を読み取り2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードを予め格納した認証装置と、を用いた個人識別媒体の認証方法であって、
前記認証装置は、前記媒体に有する顔画像を読み取り2値化したデータに前記所定の演算を加えて作成した認証用コードと、前記認証装置に格納した認証コードと、を照合することを特徴とする個人識別媒体認証方法。 - ビットマップ表示された顔画像と、前記顔画像を読み取り2値化したデータに所定の演算を加えて作成した認証コードと、を有する媒体と、前記媒体の有する前記顔画像と前記認証コードとの認証を行う認証装置と、を用いた個人識別媒体の認証方法であって、
前記認証装置は、前記媒体に有する顔画像を読み取り2値化したデータに前記所定の演算を加えて作成した認証コードと、前記媒体に有する認証コードと、を照合することを特徴とする個人識別媒体認証方法。
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