JP2004067256A - 部品供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品供給装置の直進フィーダでの部品搬送速度を、シュートの下流側よりも上流側で大きくすることである。
【解決手段】直進フィーダ8のシュート4の部品搬送方向に対して、後方上流側の板ばね14aの傾斜角θ1 を前方下流側の板ばね14bの傾斜角θ2 よりも小さくして、この板ばね14bの傾斜角θ2 を大きくした下流側の搬送路5の上方に、シュート4と一体に振動し、搬送路5から跳ね上がる部品に接触して減速させる天井23を設けることにより、シュート4の上流側での部品搬送速度を下流側よりも大きくして、上流側の搬送路5で部品が排除されても、下流側での部品間隔を詰めて、全体的に高い部品供給能力を確保できるようにした。
【選択図】 図4
【解決手段】直進フィーダ8のシュート4の部品搬送方向に対して、後方上流側の板ばね14aの傾斜角θ1 を前方下流側の板ばね14bの傾斜角θ2 よりも小さくして、この板ばね14bの傾斜角θ2 を大きくした下流側の搬送路5の上方に、シュート4と一体に振動し、搬送路5から跳ね上がる部品に接触して減速させる天井23を設けることにより、シュート4の上流側での部品搬送速度を下流側よりも大きくして、上流側の搬送路5で部品が排除されても、下流側での部品間隔を詰めて、全体的に高い部品供給能力を確保できるようにした。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、振動式直進フィーダを備えた部品供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
振動式直進フィーダは、図7に一例を示すように、シュート51が取り付けられた上部振動体52を前後一対の板ばね53により基台上の下部振動体54に支持し、各板ばね53に垂直線から後方へ上向きに傾く傾斜角θを設け、振動発生源としての電磁石55と可動鉄芯56間の電磁力により、シュート51に前後方向への振動を付与して部品を搬送するものである。
【0003】
図8に示すように、シュート51は板ばね53の傾斜角θと等しい仰角θの方向に振動するので、シュート51の搬送路57上の部品58は、シュート51のの振動仰角θに対応する跳ね上がり角度αで前方へ跳ね上がりながら搬送される。通常、搬送速度を大きくすることだけが要求される直進フィーダでは、板ばね53の傾斜角θを10°前後に設定している。
【0004】
従来、部品供給装置における直進フィーダの役割は、上流側のボウルフィーダで整列された部品を、排出端に配置される各種機器が要求するピッチに合わせて、移送、供給するだけのものが多かった。このため、従来の直進フィーダでは、部品をシュートの上流側から下流側まで一定の速度で搬送すればよいので、前後一対の板ばねの傾斜角θは同じ角度に設定されていた。
【0005】
しかしながら、最近の部品供給装置では、例えば、特開2000−118682号公報に記載されたもののように、上流側のボウルフィーダを単に部品を直進フィーダに送り出すだけのものとし、直進フィーダのシュート上で部品を整列するものが増加している。また、2台の直進フィーダを互いに逆方向に向けて近接配置し、一方の直進フィーダから供給される部品を他方の直進フィーダのシュート上で整列するものもある。
【0006】
このような直進フィーダのシュート上で部品を整列する部品供給装置では、シュートの上流側に溝、斜面、突起、切欠き等の整列用ツーリング部を設け、部品を所定の姿勢に選別、整列している。シュートの下流側では整列された部品の姿勢を保持しながら、その排出端まで搬送している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような直進フィーダでは、シュートの上流側で姿勢不良等の部品が排除されるので、部品をシュートの上流側から下流側まで一定の速度で搬送すると、下流側での部品間隔が開いて部品供給能力を向上できない問題がある。したがって、上流側の部品搬送速度を下流側よりも大きくできれば、全体的な部品供給能力を向上させることができる。
【0008】
一方、直進フィーダでの部品搬送速度をシュートの上流側と下流側とで異なる速度とする部品供給装置としては、特開2002−46842号公報に記載されたものがある。この部品供給装置は、シュートを支持するの前後一対の板ばねの傾斜角θを前側で後側よりも大きくすることにより、前述した部品の跳ね上がり角度αをシュートの下流側で大きくして、下流側の部品搬送速度を上流側よりも速くし、下流側で部品間の間隔を開けて正確に部品数をカウントできるようにしている。
【0009】
なお、この部品供給装置で供給される部品は、円盤状や円筒状等の錠剤やカプセルであり、部品の整列を必要としない。このため、シュートの搬送路は青天井でU溝形状とされている。このような搬送路の形態では、板ばねの傾斜角θを大きくしたシュートの下流側で部品が大きく跳ね上げられ、その搬送速度が速くなる。
【0010】
したがって、この部品供給装置の直進フィーダは、上述したようなシュート上で部品を整列し、かつ、部品供給能力の向上を目的とするものには適用することができない。
【0011】
そこで、この発明の課題は、シュート上で部品を整列する直進フィーダでの部品搬送速度を、シュートの下流側よりも上流側で大きくすることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明は、シュートを前後一対の板ばねにより基台上に支持し、これらの各板ばねに垂直線から後方へ上向きに傾く傾斜角θを設け、振動発生源から前記シュートに前後方向への振動を付与して部品を搬送し、シュートの上流側の搬送路に部品の整列部を設けた直進フィーダを備えた部品供給装置において、前記シュートの部品搬送方向に対して、前記後方上流側の板ばねの傾斜角θ1 を前方下流側の板ばねの傾斜角θ2 よりも小さくして、この板ばねの傾斜角θ2 を相対的に大きくした下流側の搬送路の上方に、前記シュートと一体に振動し、搬送路から跳ね上がる部品が接触する天井を設け、前記シュートの上流側での部品搬送速度を下流側よりも大きくした構成を採用した。
【0013】
前述したように、直進フィーダのシュートを支持する板ばねの傾斜角θを大きくすると、部品の跳ね上がり角度αが大きくなって搬送速度が速くなる。したがって、シュートの上流側の部品搬送速度を下流側よりも相対的に大きくするためには、まず、上流側の板ばねの傾斜角θ1 を下流側の板ばねの傾斜角θ2 よりも大きくすることが考えられる。しかしながら、シュートの上流側で部品を整列する直進フィーダでは、上流側の板ばねの傾斜角θ1 を大きくすると、部品の跳ね上がりが大きくなって姿勢が不安定となるので、部品の選別、整列精度が低下し、下流側への部品搬送量が減少する。
【0014】
本発明者らは、部品の選別、整列精度を確保して効率よく搬送するためには、上流側の板ばねの傾斜角θ1 を4°前後まで小さくすれば良いことを確認した。これによって、部品の姿勢を確保し、かつ、姿勢の良好な部品を切欠き等の整列用ツーリング部を安定して通過させることができる。このとき、下流側の板ばねの傾斜角θ2 を、上流側の板ばねの傾斜角θ1 と同じ4°前後とすると、下流側の搬送路は前方へ大きく張り出しているので、据え付け条件や振動周波数等の影響を受けやすく、部品の跳ね上がり角度αが過少になって、部品を搬送できなくなることがあった。
【0015】
そこで、この解決手段として、上流側の傾斜角θ1 を小さくして部品の選別、整列精度を確保した上で、下流側の板ばねの傾斜角θ2 を大きくした。これにより、下流側の搬送路で十分な部品の跳ね上がり角度αが得られるようになったが、部品の踊りが過大となって、前後の部品同士の衝突により搬送路から飛び出すものが現れたので、下流側の搬送路の上方にシュートと一体に振動する天井を設けて、部品の飛び出しを防止した。このような天井を設けると、下流側の部品搬送速度が上流側よりも小さくなることを見出した。
【0016】
すなわち、下流側の板ばねの傾斜角θ2 を大きくし、このような天井を設けた場合の挙動を細かく分析すると、大きな板ばねの傾斜角θ2 により大きく跳ね上がる部品が、シュートと一体に振動する天井に接触するときには、天井は搬送方向と逆方向に戻る途中にあり、搬送方向に跳ね上がった部品が天井から逆向きの力を受けて減速されることがわかり、上述した課題を解決することができた。なお、絶対的な搬送速度のレベルは、振動の振幅または周波数を調節することにより確保することができる。
【0017】
前記上流側の板ばねの傾斜角θ1 を3〜5°とし、前記下流側の板ばねの傾斜角θ2 を5〜8°とすることが望ましい。
【0018】
前記上流側の板ばねの傾斜角θ1 を3〜5°としたのは、傾斜角θ1 が5°を超えると、部品の跳ね上がりが大きくなって、上流側での部品の選別、整列精度が低下し、傾斜角θ1 が3°未満では、部品の跳ね上がりが殆どなくなって、十分な搬送速度を確保できないからである。
【0019】
前記下流側の板ばねの傾斜角θ2 を5〜8°としたのは、傾斜角θ2 が8°を超えると、天井に接触した部品の搬送速度が急激に小さくなり、傾斜角θ2 が5°未満では、前述した据え付け条件や振動周波数等の影響で部品の跳ね上がり角度αが過少になり、部品が搬送されなくなる恐れがあるからである。
【0020】
前記整列部の下流側の搬送路に、整列された部品の4方を案内する案内面を設けることにより、上流側で整列された部品の姿勢を、その下流側で確実に保持することができる。
【0021】
上述した部品供給装置は、部品が軽量で跳ね上がりやすい、概ね体積10mm3 以下の微小部品の供給に好適である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図6に基づき、この発明の実施形態を説明する。この部品供給装置は、図1および図2に示すように、ボウル1に投入される部品を、螺旋状の搬送路2に沿って搬送する振動式ボウルフィーダ3と、ボウルフィーダ3から搬送される部品をシュート4に受け取り、その上流側の搬送路5に設けられた整列部6で部品を整列して、排出端7に搬送供給する振動式直進フィーダ8とで構成されている。
【0023】
この部品供給装置は、図3に示すような、体積が概ね10mm3 以下の直方体形状の微小部品9を、長手方向に姿勢を整列して、排出端7に配置される機器に供給するものである。
【0024】
前記ボウルフィーダ3は、ボウル1を取り付けられた上部振動体10が、その周方向に配置された複数の板ばね11で下部振動体12と上下に連結され、上部振動体10と下部振動体12とにそれぞれ可動鉄芯と電磁石(図示省略)が組み込まれたものであり、可動鉄芯と電磁石間に作用する電磁力により、ボウル1を上部振動体10と一体でねじり振動させる。
【0025】
前記直進フィーダ8は、図4に示すように、シュート4を取り付けられた上部振動体13が、前後一対の板ばね14a、14bにより下部振動体15に支持され、上部振動体13に組み込まれた可動鉄芯16と、下部振動体15に組み込まれた電磁石17との間に作用する電磁力により、シュート4が上部振動体13と一体で前後方向に振動するようになっている。なお、図4は、図1に示した振動駆動部のカバー18を取り外した状態を示すものであり、下部振動体15は防振ばね19で基台20に取り付けられている。
【0026】
前記後方上流側の板ばね14aの垂直線からの傾斜角θ1 は4°、前方下流側の板ばね14bの傾斜角θ2 は6°に設定されており、傾斜角θ2 の方が傾斜角θ1 よりも大きくなっている。
【0027】
前記シュート4の上流側の搬送路5に設けられた整列部6は、図5に示すように、搬送路5の幅が部品9の幅寸法と概ね等しく成るように切り欠かれており、長手方向を横に向けて搬送されてくる部品9は、搬送路5の振動に伴って切欠き部21に落下し、ボウル1に戻される。したがって、長手方向を進行方向に向けて搬送されてくる所定の姿勢の部品9のみが下流側へ搬送される。
【0028】
前記整列部6の下流側の搬送路5は、図6に示すように、部品9の矩形状横断面の4周を搬送方向で案内するように、左右の壁22と天井23が設けられている。部品9の跳ね上がりを許容するために、天井23側には各壁22側よりも大きな隙間が開けられ、天井23を形成する部材は、シュート4と一体に振動するように取り付けられている。
【0029】
したがって、板ばね14bの傾斜角θ2 が大きく設定されたシュート4の下流側の搬送路5では、部品9が大きく跳ね上がろうとするが、跳ね上がった直後に搬送方向と逆方向に戻る天井23と接触して減速され、整列部6が設けられた上流側での搬送速度よりも遅くなる。このため、上流側の整列部6で姿勢不良の部品が排除されても、下流側で部品間隔が詰められ、排出端7では部品9が短ピッチで、部品9を必要とする機器につぎつぎと供給される。
【0030】
上述した実施形態では、直進フィーダをボウルフィーダの下流側に組み込んだものとしたが、本発明に係る部品供給装置の直進フィーダは、その上流側の部品搬送速度を下流側よりも大きくするニーズを有する任意の部位に組み込むことができる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、この発明の部品供給装置は、直進フィーダのシュートの部品搬送方向に対して、後方上流側の板ばねの傾斜角θ1 を前方下流側の板ばねの傾斜角θ2 よりも小さくして、この板ばねの傾斜角θ2 を大きくした下流側の搬送路の上方に、シュートと一体に振動し、搬送路から跳ね上がる部品に接触して減速させる天井を設けたので、シュートの上流側での部品搬送速度を下流側よりも大きくして、上流側の搬送路の整列部で部品が排除されても、下流側での部品間隔を詰めて、全体的に高い部品供給能力を確保することができる。
【0032】
また、前記整列部の下流側の搬送路に、整列された部品の4方を案内する案内面を設けることにより、上流側で整列された部品の姿勢を、その下流側で確実に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】部品供給装置の実施形態を示す正面図
【図2】図1の平面図
【図3】図1の部品供給装置で供給される部品を示す外観斜視図
【図4】図1の直進フィーダを示す正面図
【図5】図4のV−V線に沿った断面図
【図6】図4のVI−VI線に沿った断面図
【図7】従来の直進フィーダを示す正面図
【図8】直進フィーダの搬送路での部品の跳ね上がりを説明する正面図
【符号の説明】
1 ボウル
2 搬送路
3 ボウルフィーダ
4 シュート
5 搬送路
6 整列部
7 排出端
8 直進フィーダ
9 部品
10 上部振動体
11 板ばね
12 下部振動体
13 上部振動体
14a、14b 板ばね
15 下部振動体
16 可動鉄芯
17 電磁石
18 カバー
19 防振ばね
20 基台
21 切欠き部
22 壁
23 天井
【発明の属する技術分野】
この発明は、振動式直進フィーダを備えた部品供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
振動式直進フィーダは、図7に一例を示すように、シュート51が取り付けられた上部振動体52を前後一対の板ばね53により基台上の下部振動体54に支持し、各板ばね53に垂直線から後方へ上向きに傾く傾斜角θを設け、振動発生源としての電磁石55と可動鉄芯56間の電磁力により、シュート51に前後方向への振動を付与して部品を搬送するものである。
【0003】
図8に示すように、シュート51は板ばね53の傾斜角θと等しい仰角θの方向に振動するので、シュート51の搬送路57上の部品58は、シュート51のの振動仰角θに対応する跳ね上がり角度αで前方へ跳ね上がりながら搬送される。通常、搬送速度を大きくすることだけが要求される直進フィーダでは、板ばね53の傾斜角θを10°前後に設定している。
【0004】
従来、部品供給装置における直進フィーダの役割は、上流側のボウルフィーダで整列された部品を、排出端に配置される各種機器が要求するピッチに合わせて、移送、供給するだけのものが多かった。このため、従来の直進フィーダでは、部品をシュートの上流側から下流側まで一定の速度で搬送すればよいので、前後一対の板ばねの傾斜角θは同じ角度に設定されていた。
【0005】
しかしながら、最近の部品供給装置では、例えば、特開2000−118682号公報に記載されたもののように、上流側のボウルフィーダを単に部品を直進フィーダに送り出すだけのものとし、直進フィーダのシュート上で部品を整列するものが増加している。また、2台の直進フィーダを互いに逆方向に向けて近接配置し、一方の直進フィーダから供給される部品を他方の直進フィーダのシュート上で整列するものもある。
【0006】
このような直進フィーダのシュート上で部品を整列する部品供給装置では、シュートの上流側に溝、斜面、突起、切欠き等の整列用ツーリング部を設け、部品を所定の姿勢に選別、整列している。シュートの下流側では整列された部品の姿勢を保持しながら、その排出端まで搬送している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような直進フィーダでは、シュートの上流側で姿勢不良等の部品が排除されるので、部品をシュートの上流側から下流側まで一定の速度で搬送すると、下流側での部品間隔が開いて部品供給能力を向上できない問題がある。したがって、上流側の部品搬送速度を下流側よりも大きくできれば、全体的な部品供給能力を向上させることができる。
【0008】
一方、直進フィーダでの部品搬送速度をシュートの上流側と下流側とで異なる速度とする部品供給装置としては、特開2002−46842号公報に記載されたものがある。この部品供給装置は、シュートを支持するの前後一対の板ばねの傾斜角θを前側で後側よりも大きくすることにより、前述した部品の跳ね上がり角度αをシュートの下流側で大きくして、下流側の部品搬送速度を上流側よりも速くし、下流側で部品間の間隔を開けて正確に部品数をカウントできるようにしている。
【0009】
なお、この部品供給装置で供給される部品は、円盤状や円筒状等の錠剤やカプセルであり、部品の整列を必要としない。このため、シュートの搬送路は青天井でU溝形状とされている。このような搬送路の形態では、板ばねの傾斜角θを大きくしたシュートの下流側で部品が大きく跳ね上げられ、その搬送速度が速くなる。
【0010】
したがって、この部品供給装置の直進フィーダは、上述したようなシュート上で部品を整列し、かつ、部品供給能力の向上を目的とするものには適用することができない。
【0011】
そこで、この発明の課題は、シュート上で部品を整列する直進フィーダでの部品搬送速度を、シュートの下流側よりも上流側で大きくすることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明は、シュートを前後一対の板ばねにより基台上に支持し、これらの各板ばねに垂直線から後方へ上向きに傾く傾斜角θを設け、振動発生源から前記シュートに前後方向への振動を付与して部品を搬送し、シュートの上流側の搬送路に部品の整列部を設けた直進フィーダを備えた部品供給装置において、前記シュートの部品搬送方向に対して、前記後方上流側の板ばねの傾斜角θ1 を前方下流側の板ばねの傾斜角θ2 よりも小さくして、この板ばねの傾斜角θ2 を相対的に大きくした下流側の搬送路の上方に、前記シュートと一体に振動し、搬送路から跳ね上がる部品が接触する天井を設け、前記シュートの上流側での部品搬送速度を下流側よりも大きくした構成を採用した。
【0013】
前述したように、直進フィーダのシュートを支持する板ばねの傾斜角θを大きくすると、部品の跳ね上がり角度αが大きくなって搬送速度が速くなる。したがって、シュートの上流側の部品搬送速度を下流側よりも相対的に大きくするためには、まず、上流側の板ばねの傾斜角θ1 を下流側の板ばねの傾斜角θ2 よりも大きくすることが考えられる。しかしながら、シュートの上流側で部品を整列する直進フィーダでは、上流側の板ばねの傾斜角θ1 を大きくすると、部品の跳ね上がりが大きくなって姿勢が不安定となるので、部品の選別、整列精度が低下し、下流側への部品搬送量が減少する。
【0014】
本発明者らは、部品の選別、整列精度を確保して効率よく搬送するためには、上流側の板ばねの傾斜角θ1 を4°前後まで小さくすれば良いことを確認した。これによって、部品の姿勢を確保し、かつ、姿勢の良好な部品を切欠き等の整列用ツーリング部を安定して通過させることができる。このとき、下流側の板ばねの傾斜角θ2 を、上流側の板ばねの傾斜角θ1 と同じ4°前後とすると、下流側の搬送路は前方へ大きく張り出しているので、据え付け条件や振動周波数等の影響を受けやすく、部品の跳ね上がり角度αが過少になって、部品を搬送できなくなることがあった。
【0015】
そこで、この解決手段として、上流側の傾斜角θ1 を小さくして部品の選別、整列精度を確保した上で、下流側の板ばねの傾斜角θ2 を大きくした。これにより、下流側の搬送路で十分な部品の跳ね上がり角度αが得られるようになったが、部品の踊りが過大となって、前後の部品同士の衝突により搬送路から飛び出すものが現れたので、下流側の搬送路の上方にシュートと一体に振動する天井を設けて、部品の飛び出しを防止した。このような天井を設けると、下流側の部品搬送速度が上流側よりも小さくなることを見出した。
【0016】
すなわち、下流側の板ばねの傾斜角θ2 を大きくし、このような天井を設けた場合の挙動を細かく分析すると、大きな板ばねの傾斜角θ2 により大きく跳ね上がる部品が、シュートと一体に振動する天井に接触するときには、天井は搬送方向と逆方向に戻る途中にあり、搬送方向に跳ね上がった部品が天井から逆向きの力を受けて減速されることがわかり、上述した課題を解決することができた。なお、絶対的な搬送速度のレベルは、振動の振幅または周波数を調節することにより確保することができる。
【0017】
前記上流側の板ばねの傾斜角θ1 を3〜5°とし、前記下流側の板ばねの傾斜角θ2 を5〜8°とすることが望ましい。
【0018】
前記上流側の板ばねの傾斜角θ1 を3〜5°としたのは、傾斜角θ1 が5°を超えると、部品の跳ね上がりが大きくなって、上流側での部品の選別、整列精度が低下し、傾斜角θ1 が3°未満では、部品の跳ね上がりが殆どなくなって、十分な搬送速度を確保できないからである。
【0019】
前記下流側の板ばねの傾斜角θ2 を5〜8°としたのは、傾斜角θ2 が8°を超えると、天井に接触した部品の搬送速度が急激に小さくなり、傾斜角θ2 が5°未満では、前述した据え付け条件や振動周波数等の影響で部品の跳ね上がり角度αが過少になり、部品が搬送されなくなる恐れがあるからである。
【0020】
前記整列部の下流側の搬送路に、整列された部品の4方を案内する案内面を設けることにより、上流側で整列された部品の姿勢を、その下流側で確実に保持することができる。
【0021】
上述した部品供給装置は、部品が軽量で跳ね上がりやすい、概ね体積10mm3 以下の微小部品の供給に好適である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図6に基づき、この発明の実施形態を説明する。この部品供給装置は、図1および図2に示すように、ボウル1に投入される部品を、螺旋状の搬送路2に沿って搬送する振動式ボウルフィーダ3と、ボウルフィーダ3から搬送される部品をシュート4に受け取り、その上流側の搬送路5に設けられた整列部6で部品を整列して、排出端7に搬送供給する振動式直進フィーダ8とで構成されている。
【0023】
この部品供給装置は、図3に示すような、体積が概ね10mm3 以下の直方体形状の微小部品9を、長手方向に姿勢を整列して、排出端7に配置される機器に供給するものである。
【0024】
前記ボウルフィーダ3は、ボウル1を取り付けられた上部振動体10が、その周方向に配置された複数の板ばね11で下部振動体12と上下に連結され、上部振動体10と下部振動体12とにそれぞれ可動鉄芯と電磁石(図示省略)が組み込まれたものであり、可動鉄芯と電磁石間に作用する電磁力により、ボウル1を上部振動体10と一体でねじり振動させる。
【0025】
前記直進フィーダ8は、図4に示すように、シュート4を取り付けられた上部振動体13が、前後一対の板ばね14a、14bにより下部振動体15に支持され、上部振動体13に組み込まれた可動鉄芯16と、下部振動体15に組み込まれた電磁石17との間に作用する電磁力により、シュート4が上部振動体13と一体で前後方向に振動するようになっている。なお、図4は、図1に示した振動駆動部のカバー18を取り外した状態を示すものであり、下部振動体15は防振ばね19で基台20に取り付けられている。
【0026】
前記後方上流側の板ばね14aの垂直線からの傾斜角θ1 は4°、前方下流側の板ばね14bの傾斜角θ2 は6°に設定されており、傾斜角θ2 の方が傾斜角θ1 よりも大きくなっている。
【0027】
前記シュート4の上流側の搬送路5に設けられた整列部6は、図5に示すように、搬送路5の幅が部品9の幅寸法と概ね等しく成るように切り欠かれており、長手方向を横に向けて搬送されてくる部品9は、搬送路5の振動に伴って切欠き部21に落下し、ボウル1に戻される。したがって、長手方向を進行方向に向けて搬送されてくる所定の姿勢の部品9のみが下流側へ搬送される。
【0028】
前記整列部6の下流側の搬送路5は、図6に示すように、部品9の矩形状横断面の4周を搬送方向で案内するように、左右の壁22と天井23が設けられている。部品9の跳ね上がりを許容するために、天井23側には各壁22側よりも大きな隙間が開けられ、天井23を形成する部材は、シュート4と一体に振動するように取り付けられている。
【0029】
したがって、板ばね14bの傾斜角θ2 が大きく設定されたシュート4の下流側の搬送路5では、部品9が大きく跳ね上がろうとするが、跳ね上がった直後に搬送方向と逆方向に戻る天井23と接触して減速され、整列部6が設けられた上流側での搬送速度よりも遅くなる。このため、上流側の整列部6で姿勢不良の部品が排除されても、下流側で部品間隔が詰められ、排出端7では部品9が短ピッチで、部品9を必要とする機器につぎつぎと供給される。
【0030】
上述した実施形態では、直進フィーダをボウルフィーダの下流側に組み込んだものとしたが、本発明に係る部品供給装置の直進フィーダは、その上流側の部品搬送速度を下流側よりも大きくするニーズを有する任意の部位に組み込むことができる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、この発明の部品供給装置は、直進フィーダのシュートの部品搬送方向に対して、後方上流側の板ばねの傾斜角θ1 を前方下流側の板ばねの傾斜角θ2 よりも小さくして、この板ばねの傾斜角θ2 を大きくした下流側の搬送路の上方に、シュートと一体に振動し、搬送路から跳ね上がる部品に接触して減速させる天井を設けたので、シュートの上流側での部品搬送速度を下流側よりも大きくして、上流側の搬送路の整列部で部品が排除されても、下流側での部品間隔を詰めて、全体的に高い部品供給能力を確保することができる。
【0032】
また、前記整列部の下流側の搬送路に、整列された部品の4方を案内する案内面を設けることにより、上流側で整列された部品の姿勢を、その下流側で確実に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】部品供給装置の実施形態を示す正面図
【図2】図1の平面図
【図3】図1の部品供給装置で供給される部品を示す外観斜視図
【図4】図1の直進フィーダを示す正面図
【図5】図4のV−V線に沿った断面図
【図6】図4のVI−VI線に沿った断面図
【図7】従来の直進フィーダを示す正面図
【図8】直進フィーダの搬送路での部品の跳ね上がりを説明する正面図
【符号の説明】
1 ボウル
2 搬送路
3 ボウルフィーダ
4 シュート
5 搬送路
6 整列部
7 排出端
8 直進フィーダ
9 部品
10 上部振動体
11 板ばね
12 下部振動体
13 上部振動体
14a、14b 板ばね
15 下部振動体
16 可動鉄芯
17 電磁石
18 カバー
19 防振ばね
20 基台
21 切欠き部
22 壁
23 天井
Claims (4)
- シュートを前後一対の板ばねにより基台上に支持し、これらの各板ばねに垂直線から後方へ上向きに傾く傾斜角θを設け、振動発生源から前記シュートに前後方向への振動を付与して部品を搬送し、シュートの上流側の搬送路に部品の整列部を設けた直進フィーダを備えた部品供給装置において、前記シュートの部品搬送方向に対して、前記後方上流側の板ばねの傾斜角θ1 を前方下流側の板ばねの傾斜角θ2 よりも小さくして、この板ばねの傾斜角θ2 を相対的に大きくした下流側の搬送路の上方に、前記シュートと一体に振動し、搬送路から跳ね上がる部品が接触する天井を設け、前記シュートの上流側での部品搬送速度を下流側よりも大きくしたことを特徴とする部品供給装置。
- 前記上流側の板ばねの傾斜角θ1 を3〜5°とし、前記下流側の板ばねの傾斜角θ2 を5〜8°とした請求項1に記載の部品供給装置。
- 前記整列部の下流側の搬送路に、整列された部品の4方を案内する案内面を設けた請求項1または2に記載の部品供給装置。
- 前記部品が、概ね体積10mm3 以下の微小部品である請求項1乃至3のいずれかに記載の部品供給装置。
Priority Applications (1)
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JP2002224789A JP2004067256A (ja) | 2002-08-01 | 2002-08-01 | 部品供給装置 |
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Country | Link |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006240793A (ja) * | 2005-03-02 | 2006-09-14 | Shinko Electric Co Ltd | 部品移送装置 |
JP2009130292A (ja) * | 2007-11-27 | 2009-06-11 | Sinfonia Technology Co Ltd | 部品供給装置 |
JP2018039601A (ja) * | 2016-09-06 | 2018-03-15 | キヤノン株式会社 | 部品供給装置および部品供給方法 |
KR102538672B1 (ko) * | 2023-02-28 | 2023-05-30 | 이인표 | 통전소자 자동 검사장치 |
-
2002
- 2002-08-01 JP JP2002224789A patent/JP2004067256A/ja active Pending
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