JP2004061959A - 投射光学系、投射型画像表示装置および画像表示システム - Google Patents
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Abstract
【課題】大口径化、偏心量が大きいことによる収差の発生さらには反射面の大型化を招くことなく、明るく、歪が少ない画像を投射でき、さらには投射距離が短い投射型画像表示装置を実現する。
【解決手段】本発明の投射型画像表示装置は、原画を表示する画像表示素子1と、画像表示素子からの光束を、原画の中心から投射画像の中心に至る中心主光線に対して傾斜した被投射面5に投射する投射光学系10とを有する構成とする。投射光学系は、画像表示素子からの光束が通過する複数の屈折光学素子を含む屈折光学系2と、この屈折光学系から射出した光束を被投射面に導く複数の反射面を含む反射光学系3とを有する。また、投射光学系内に中間結像面を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の投射型画像表示装置は、原画を表示する画像表示素子1と、画像表示素子からの光束を、原画の中心から投射画像の中心に至る中心主光線に対して傾斜した被投射面5に投射する投射光学系10とを有する構成とする。投射光学系は、画像表示素子からの光束が通過する複数の屈折光学素子を含む屈折光学系2と、この屈折光学系から射出した光束を被投射面に導く複数の反射面を含む反射光学系3とを有する。また、投射光学系内に中間結像面を設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロジェクタ等の投射型画像表示装置に用いられる投射光学系に関し、特に、被投射面に対して斜め方向から画像を投射する投射光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像表示素子を光源からの光束により照明し、画像表示素子で光変調された透過光又は反射光を用いて投射レンズにより、スクリーンに拡大投射して画像を表示するプロジェクタ、すなわち投射型画像表示装置が提案されている。
【0003】
このようなプロジェクタに用いられる投射光学系においては、スクリーンと装置との距離を短くするために、スクリーンに対して斜め投射が可能な投射光学系が提案されている。
【0004】
例えば、特開平5−100312号公報では、画像表示素子に基づく画像を投射光学系によってスクリーン上に拡大投影し、スクリーンに映し出す投射光学系において、大画角の広角レンズを用い、画像表示素子およびスクリーンを投射光学系の光軸に対してシフトして配置し、画角の端の部分を使用して投射することにより斜め投射する構成が提案されている。
【0005】
また、特開平05−80418号公報では、画像表示素子に基づく画像を第1の投射光学系によって中間結像面を有し、第2の投射光学系によりスクリーンに拡大投影する構成が提案されている。この提案では、第1および第2の投射光学系の光軸を適切に傾けることにより、スクリーンに対して斜め投射している。
【0006】
また、再公表特許WO97/01787号には、複数の反射面を用いて斜め投射する投射光学系が開示されている。
【0007】
さらに、特許第2786796号公報には、楕円面ミラーの第1焦点に入射した光を第2焦点に導光するとともに、楕円面ミラーの第2焦点を放物面ミラーの焦点に一致するよう配置し、傾けた放物面ミラーの焦点に導光された光を平行光としてスクリーンに斜め投射する投射光学系が開示されている。
【0008】
また、特開2001−264627号公報には、本願図11に示すように、正の光学パワーを有する結像光学系602と負の光学パワーを有する曲面ミラー603とを含み、かつ、全体で正のパワーを有してスクリーン605に画像を投射する斜め投射光学系が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
特開平5−100312号公報にて提案の投射光学系では、光軸に対して画像表示素子とスクリーンをシフトさせているために、光軸から離れた画角では入射瞳を通る光束量が減り、画面に明るさむらができる。加えて、画像表示素子を光軸からシフトすると、投射光学系が大型化してしまう。
【0010】
また、特開平5−080418号公報にて提案の投射光学系では、レンズ系をチルトしているだけなので、非点隔差をなくし、さらに像面を十分に傾けるにはレンズの枚数が多くなってしまう。
【0011】
また、再公表特許特許WO97/01787号にて開示の投射光学系では、1枚の凹面鏡と1枚又は2枚の凸面鏡を用いて共軸系を構成し、該凹面鏡と凸面鏡の一部の反射面を用いて画像を斜め方向から投射している。ここで、共軸系を用いた場合、収差補正が難しく、反射光学系を明るく、つまりFナンバーを小さくすることが難しい。
【0012】
さらに、特許第2786796号公報にて開示されている投射光学系では、主光線以外の光線は楕円面ミラーの第1焦点を通過しないために収差が発生し、また同じ光線について楕円面ミラーの第2焦点でも収差が発生する。そして、放物面ミラーに入射する際は像が拡大されているので、スクリーン上での収差も大きくなり、結像性能が著しく悪くなる。
【0013】
また、特開2001−264627号公報にて提案の投射光学系では、全系の光学パワーが正であるため、中間像を有さず、結像性能に影響せずに歪を取り除くには、スクリーンの近くに負の光学パワーを有する曲面ミラーを配置する必要があるため該曲面ミラーの面サイズが大きくなる。
【0014】
本発明は、大口径化、偏心量が大きいことによる収差の発生さらには反射面の大型化を招くことなく、明るく、歪が少ない画像を投射でき、さらには投射距離が短い投射型画像表示装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、原画を表示する画像表示素子からの光束を、原画の中心から投射画像の中心に至る光束の主光線である中心主光線に対して傾斜した被投射面に投射する(斜め投射する)投射光学系において、画像表示素子からの光束が通過する複数の屈折光学素子を含む屈折光学系と、この屈折光学系から射出した光束を被投射面に導く、屈折力を有する(光学的パワーを有する)複数の反射面を含む反射光学系とを有する構成としている。
【0016】
本発明においては、屈折光学系で画像表示素子から射出された広い範囲の光束を取り込めるため、明るいFナンバーで結像性能が良好で、しかも反射光学系に複数の反射面により、被投射面に対する大きい角度での斜め投射を行っても非点隔差、像面湾曲、歪曲収差、台形歪を良好に補正し、投射距離の短い投射光学系を実現することが可能である。
【0017】
ここで、反射光学系内に中間結像面を有するようにすれば、画角ごとの光束が中間結像面で絞り込めるので、反射面のサイズを小さくすることが可能であり、加えて球面収差とコマ収差への影響が少なく歪曲収差、台形歪を補正することができる。
【0018】
また、投射光学系において、中間結像面の直前および直後に配置された、光学パワーを有する光学面のうち少なくとも一面を反射面とすることにより、少ない光学面数で歪曲収差と台形歪を補正することが可能となる。
【0019】
また、投射光学系において、中間結像面に最も近接した光学パワーを有する光学面を反射面とすることにより、球面収差やコマ収差に影響することなく歪曲収差と台形歪を補正することが可能となる。
【0020】
また、屈折光学系の焦点距離をf_ a、 被投射面の長辺方向の焦点距離をfとしたとき、
|f_ a/f|>2
なる条件を満足すれば、大きな角度での斜め投射によって像面で発生する非点隔差を低減させることが可能となる。
【0021】
なお、反射面を回転非対称面とすることにより、アジムス方向による像の拡大率に差をつけることができるため、斜め投射による歪曲収差、台形歪を減らすことが可能である。
【0022】
さらに、投射光学系において、中間結像面の直前および直後に配置された、光学パワーを有する光学面のうち少なくとも一面の0°および90°のアジムス方向の光学パワーを非対称とすることにより、被投射面上でアジムス方向によって異なる焦点距離を合わせることができ、中心主光線と被投射面とのなす角度が大きくても、歪曲収差を補正することができる投射光学系を実現することが可能となる。
【0023】
また、投射光学系において、中間結像面の直前および直後に配置された、光学パワーを有する光学面のそれぞれの0°および90°のアジムス方向の形状を、屈折光学系が負の像面湾曲を有するときには各アジムス方向に向かって凹形状とし、屈折光学系が正の像面湾曲を有するときには各アジムス方向に向かって凸形状とすることにより、中心主光線と被投射面とのなす角度が大きくても、少ない光学面数で歪曲収差を補正することができる投射光学系を実現することが可能となる。
【0024】
また、反射光学系から被投射面に向かう光路に平面反射面を設けることにより、中心主光線に対して傾斜した被投射面に、反射光学系から射出した光束を平面反射面で折り返し反射させて投射することが可能であり、薄い装置で大画面を得ることが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を説明する前に、各実施形態において共通する事項について説明する。
【0026】
本発明の実施形態では、画像表示素子上に表示された原画の中心から射出して瞳(絞り)の中心を通り、被投射面上の投射画像の中心に至る光線を中心主光線(又は基準軸光線)と称する。
【0027】
画像表示素子および瞳(絞り)のアジムスに対称性が無い方向において、中心が定義できないときは、各々の重心と定義するが、本実施形態においては、中心主光線が通る経路(基準軸)を各々の略中心としても本発明を適用することができる。
【0028】
また、本発明の実施形態では、光学系の断面図および数値データを示す。ここで、各実施形態における投射光学系は回転非対称の非球面を有し、その形状は以下の式(1)により表す。
【0029】
z =C02y2+C20x2+C03y3+C21x2y+C04y4+C22x2y2+C40x4
+C05y5+C23x2y3+C41x4y+C06y6+C24x2y4+C42x4y2+C60x6 …(1)
ここで、各実施形態における回転非対称な各面の形状は、xに関する偶数次の項のみを使用して奇数次の項を0とすることにより、yz面を対称面とする面対称な形状としている。
【0030】
以上の条件を満たさない場合は回転非対称な形状である。なお、本実施形態では、6次の次数を用いた面の表現式を用いたが、本発明は、面形状を定義する次数に制限されることなく適用できる。また、ゼルニケ多項式など他の面の表現式によって各面の形状を表現しても構わない。
【0031】
次に、各実施形態の概念的な説明をする。投射型画像表示装置では、画像表示素子で照明光を変調して画像を形成し、素子の射出光束を投射光学系により拡大し、結像位置が被投射面、すなわち像面となるように導光する。
【0032】
被投射面に導光する光束のうち、中心主光線が被投射面に対して垂直以外の角度を持つように斜め投射すれば、被投射面の法線方向から見て、投射光学系の被投射面への射影は、垂直投射と比較して干渉が少なくなる。
【0033】
干渉を無くすよう、中心主光線方向と被投射面の法線方向とのなす角度、つまり斜め投射角を大きくとり、平面の折り返しミラーで光路を折り返せば、例えば薄型のリアプロジェクタ(背面投射型画像表示装置)を実現することができる。
【0034】
斜め投射角を大きくとる場合において、画像表示素子上における原画の像の被投射面上で結像性能を高めるためには、特に像面を偏心させることで大きく発生する非点隔差、像面湾曲、歪曲、台形歪を補正しやすい投射光学系でなければならない。
【0035】
物体面に対して像面を比例拡大する場合には、像面を偏心させて斜め投射タイプの投射光学系を実現すると、偏心方向のアジムスおよび、それと直交するアジムスの焦点距離の関係は、偏心する方向のアジムスの焦点距離に斜め投射角の余弦を乗じた値が、偏心と直交するアジムスの焦点距離となる。
つまり、中心主光線のアジムスにより焦点距離が変わる。このことは、例えば特開2001−255462号公報でも説明されている。
【0036】
このため、斜め投射する投射光学系の内部においては、各光学面において光学パワーのアジムス依存性を持たせることで、全光学系の焦点距離のアジムス依存性をもたせなければならない。
【0037】
このような投射光学系を実現するために、本発明の実施形態では、屈折光学系と反射光学系とにより構成される投射光学系を用いている。
【0038】
収差補正の分担については、屈折光学系において主に球面収差、コマ収差を補正するが、一方斜め投射角を大きくとっているため大きい補正が必要となる非点隔差、像面湾曲、歪曲収差、台形歪は、光学パワーを有する反射面において補正を行う。
【0039】
ここで、焦点距離による投射光学系全系の焦点距離fと屈折光学系の焦点距離f_ aの比は、
|f_ a/f|>2 …(2)
であることが望ましい。
【0040】
この式の比の値が小さくなると、反射光学系に入る光線高が小さくなる。特に、上記比の値が条件式(2)の下限以下であると、光線高が小さくなりすぎて、被投射面に対して中心主光線を斜め投射する場合に必要なアジムスによる焦点距離の依存性を補正するために、強い曲率半径のアジムス依存性が必要となり、他の収差の補正が困難になる。
【0041】
また、非点隔差、像面湾曲の補正は、アジムスごとに光学パワーの自由度がある自由曲面、アナモルフィック面、トーリック面などの回転非対称面を用いて補正する。
【0042】
さらに、各光学面をチルトやシフト偏心すると、斜め投射により発生する収差補正の効果が高くなる。アジムスごとに光学パワーの差をつけるには、回転対称面を偏心させてもよい。
【0043】
屈折光学系と反射光学系との光学パワー配置に関しては、投射光学系のうち屈折光学系に光学パワーを持たせすぎると、反射面に入射する光線高が小さくなりすぎ、反射光学系において、光線に対して光学パワーのアジムス依存性を持たせることが困難になる、つまり、非点隔差の補正が困難になる。逆に、屈折光学系の光学パワーを減らし過ぎると、光線高が大きいまま反射面に光束が入射し、非点隔差と歪曲、台形歪を補正するためには反射光学系における反射面の枚数を増加さなければず、さらに、軸外光線の光束が発散し反射光学系のサイズが大型化する。
【0044】
また、反射光学系と被投射面の間の光路に折り返し平面ミラーがあると、傾斜した被投射面に入射する光路を折り返すことができ、光路全体を薄く折り畳むことができる。これを例えば、リアプロジェクタに適用すれば、薄型のリアプロジェクタが実現できる。
【0045】
さらに、投射光学系が像面に近い光学面に中間結像位置を持つと、像面に近い側の光学面での光線高が小さくなるために、非点隔差への影響が少ない光学パワー配置で歪曲収差の補正を容易に行うことができる。また、中心主光線と被投射面とのなす角度(斜め投射角)が大きい場合においても、歪曲収差を補正することができる。
【0046】
また、中間結像位置の近傍の光学面における0°、90°のアジムス方向の光学パワーを非対称にすると、物高と焦点距離の関係に自由度ができるため斜め投射角が大きくても、歪曲を補正することができる。
【0047】
また、中間結像位置の近傍にある、好ましくは最も近接する光学面を反射面とすることによって、屈折面よりも大きな光学パワーが得られることから、少ない光学面数で大きな歪曲収差を補正することができる。
【0048】
さらに、中間結像面の像面湾曲による結像面の凹凸形状と、中間結像面の近傍にある光学面の凹凸形状とを揃えることにより、歪曲収差を良好に補正することができる。
【0049】
また、投射光学系において、中間結像面の直前および直後に配置された、光学パワーを有する光学面のそれぞれの0°および90°のアジムス方向の形状を、屈折光学系が負の像面湾曲を有するときには各アジムス方向に向かって凹形状とし、屈折光学系が正の像面湾曲を有するときには各アジムス方向に向かって凸形状とすることにより、中心主光線と被投射面とのなす角度が大きくても、少ない光学面数で歪曲収差を補正することができる投射光学系を実現することが可能となる。
【0050】
以下、本発明の具体的な実施形態について説明する。なお、以下の第1〜第5実施形態に対応する第1〜第5数値実施例(設計データ)を下記の表1〜5に示す。
【0051】
また、表6には、各数値実施例における条件式(2)の値、画像表示素子(反射型パネル)の縦横寸法、有効Fナンバー、スクリーン(被投射面)の縦横寸法、屈折光学系の焦点距離f_ a 、投射光学系の画面の長辺方向での焦点距離fおよび中心主光線のスクリーンへ斜め投射角θを示している。
【0052】
(第1実施形態)
図1には、本発明の第1実施形態であるリアプロジェクタ(投射型画像表示装置)の全光学系の構成を示している。なお、本実施形態では、画像表示素子として反射型パネルを用いているが、本発明は透過型の画像表示素子にも適用可能である。また、有機EL(エレクトロルミネッセンス)、マイクロミラーデバイス等、他の画像表示素子を使用することも可能である。
【0053】
図1(a)には全光学系を、図1(b)には、全光学系のうち主要部である投射光学系10の構成を示している。
【0054】
これらの図において、1は反射型パネル(画像表示素子)であり、図1(b)に示すように、駆動回路20が接続されている。駆動回路20には、パーソナルコンピュータ、ビデオ、テレビ、DVDプレーヤー等の画像情報供給装置25から画像情報が入力され、駆動回路20は入力された画像情報に対応する原画を反射型パネル1に表示させるようこれを駆動する。これについては以下の実施形態でも同様である。
【0055】
不図示の照明系からの照明光が反射型パネル1に入射すると、反射型パネル1はこの光を画像変調して画像光を形成するとともに反射する。反射型パネル1で反射した画像光は、投射光学系10のうちまず屈折光学系2に入射する。
【0056】
屈折光学系2は、全光学系のうちで、物体面となる反射型パネル1側の光線高が高い位置に配置されていて、球面収差やコマ収差を主に補正している。屈折光学系2は光線回転対称レンズから構成されている。本実施形態の屈折光学系2は、5枚の球面レンズを用いて構成されている。但し、本発明の屈折光学系での球面レンズの枚数はこれに限定されるものではない。さらに、屈折光学系に回転対称非球面を用いて、さらに球面収差を補正できるようにしてもよい。
【0057】
3は投射光学系10のうちの反射光学系であり、屈折光学系2から射出した画像光が入射する。この反射光学系3は、全光学系のうちで、屈折光学系2に対して像面であるスクリーン5側に配置されていて、主に、歪曲収差、台形歪を補正する。
【0058】
本実施形態では、反射光学系3を4枚の反射面(第1〜第4反射面31〜34)、すなわちミラーにより構成し、屈折光学系2からの画像光を順次反射する。但し、本発明の反射光学系における反射面の枚数はこれに限らない。
【0059】
好ましくは、反射光学系3を3枚以上の反射面で構成すると、例えば、本実施形態のように、中心主光線が42.5°という大きな斜め投射角でスクリーン5に投射される場合でも、非点隔差を補正でき、結像性能が良く、歪曲収差、台形歪も良好に補正することができる。
【0060】
なお、図2(b)には、本実施形態の投射光学系10によるスクリーン面での結像性能を示している。また、図2(a)には、本実施形態の投射光学系10により歪曲収差、台形歪が良好に補正されていることを示している。
【0061】
反射光学系3において、第1反射面31および第2反射面32はそれぞれ、光線高の比較的高い位置に配置されており、焦点距離のアジムス依存性や非点収差を補正している。特に、第1反射面31および第2反射面32として回転非対称面を用いることで、アジムスに応じて光学パワーを変化させ、補正の効果を高めている。
【0062】
第3反射面33および第4反射面34はそれぞれ、中間結像面Mに近く、光線高の比較的低い位置に配置され、歪曲収差を補正している。特に、反射光学系3内に中間結像面Mを有することで、中間結像面Mの近傍に反射面を配することにより、球面収差や非点収差に影響なく、歪曲収差、台形歪を抑えられる。
【0063】
また、中間結像面の形状と中間結像面近傍の光学面の形状とを揃えることにより、歪曲を良好に補正している。
【0064】
4は平面ミラー群であり、第1〜第3折返し平面ミラー41〜43の3枚の平面ミラーから構成され、投射光学系からの画像光を折り返すよう順次反射する。これにより、プロジェクタ全体における光路形成に必要なの奥行きを小さくしている。
【0065】
本実施形態では、3枚の平面ミラーによって平面ミラー群4を構成した場合について説明しているが、平面ミラーの枚数はこれに限られない。
【0066】
スクリーン5は、屈折光学系2と反射光学系3とからなる投射光学系から射出して平面ミラー群4で反射された画像光の結像面に配置されている。このため、スクリーン5には、画像光の結像によって得られる投射画像が表示される。
【0067】
なお、本実施形態では、平面ミラー群4を介して画像光をスクリーン5に投射する場合について説明しているが、投射光学系から射出した画像光を直接、平面ミラー群4を介さずに、スクリーン5に結像させて、いわゆるフロントプロジェクタを構成することもできる。
【0068】
(第2実施形態)
図3(a)には、本発明の第2実施形態であるリアプロジェクタの全光学系を、図3(b)には、全光学系のうちの主要部である投射光学系100の構成を示している。
【0069】
本実施形態の全光学系は、反射型パネル1と、投射光学系100と、1枚の平面ミラー104とから構成されている。また、投射光学系100は、第1実施形態と同様に、屈折光学系102と反射光学系103とから構成されている。
【0070】
屈折光学系102は7枚の回転対称ガラスレンズにより、反射光学系103は3枚の反射面(ミラー)131〜133により構成されている。
【0071】
中間結像面Mは、第1反射面131と第2反射面132との間にある。
【0072】
なお、図4(b)には、本実施形態の投射光学系によるスクリーン面での結像性能を示している。また、図4(a)には、本実施形態の投射光学系により歪曲収差が良好に補正されていることを示している。
【0073】
(第3実施形態)
図5には、本発明の第3実施形態であるリアプロジェクタの全光学系のうちの主要部である投射光学系200の構成を示している。
【0074】
また、投射光学系200は、第1実施形態と同様に、屈折光学系202と反射光学系203とから構成されている。
【0075】
屈折光学系202は6枚の回転対称ガラスレンズにより、反射光学系203は5枚の反射面(ミラー)231〜235により構成されている。
【0076】
中間結像面Mは、第4反射面234と第5反射面235との間の第4反射面234寄りの位置にある。
【0077】
なお、図6(b)には、本実施形態の投射光学系によるスクリーン面での結像性能を示している。また、図6(a)には、本実施形態の投射光学系により歪曲収差が良好に補正されていることを示している。
【0078】
(第4実施形態)
図7には、本発明の第4実施形態であるリアプロジェクタの全光学系のうち主要部である投射光学系300の構成を示している。
【0079】
また、投射光学系300は、第1実施形態と同様に、屈折光学系302と反射光学系303とから構成されている。
【0080】
屈折光学系302は5枚の回転対称ガラスレンズにより、反射光学系303は4枚の反射面(ミラー)331〜334により構成されている。
【0081】
ここで、本実施形態では、f_ a =57mmと、屈折光学系302の焦点距離が比較的短く、屈折光学系302を射出する光束の幅が小さい。これは、光線高が低いことに対応する。
【0082】
このため、第1反射面331に入射する光線高が低く、反射光学系300でアジムスによる光学パワーの変化をつけにくい。
【0083】
本実施形態では、中間結像面Mは、第3反射面333の前後にわたって形成されている。
【0084】
式(2)による焦点距離の条件は、|f_ a /f|=4.7である。
【0085】
なお、図8(b)には、本実施形態の投射光学系によるスクリーン面での結像性能を示している。また、図8(a)には、本実施形態の投射光学系により歪曲収差が良好に補正されていることを示している。
【0086】
(第5実施形態)
図9には、本発明の第5実施形態であるリアプロジェクタの全光学系のうち主要部である投射光学系400の構成を示している。
【0087】
投射光学系400は、第1実施形態と同様に、屈折光学系402と反射光学系403とから構成されている。
【0088】
屈折光学系402は5枚の回転対称ガラスレンズにより、反射光学系403は4枚の反射面(ミラー)431〜434により構成されている。
【0089】
ここで、本実施形態では、f_ a =100mmと、屈折光学系402の焦点距離が比較的長く、屈折光学系402を射出する光束の幅が広い。これは、光線高が高いことに対応する。
【0090】
このため、第1反射面431に入射する光線高が高くなるが、焦点距離が長いために軸外光線の屈折が少なく、光束全体として広がりが少なくなるため、第1反射面431の寸法は小さくできる。式(2)による焦点距離の条件は、
|f_ a /f|=8.0である。
【0091】
本実施形態では、中間結像面Mは、第3反射面433の前後にわたって形成されている。
【0092】
なお、図10(b)には、本実施形態の投射光学系によるスクリーン面での結像性能を示している。また、図10(a)には、本実施形態の投射光学系により歪曲収差が良好に補正されていることを示している。
【0093】
以下、上記各実施形態の数値実施例(設計データ)を示す。
【0094】
ここで、数値実施例中の記号等の説明をする。
【0095】
n:が整数の場合、面番号を表す。n が文字OBJ,STO,IMG であれば、当該面はそれぞれ、物体面、絞り面、像面であり、OBJ は面番号0 、IMG は最終の光学面の面番号を表す。STO の場合はn に当たる整数は省略され、1つ前のn に相当する面番号に1を加えた値が面番号である。
【0096】
また、
RDY は当該面の曲率半径
THI は当該面の面間隔
RMD は当該面の反射モード
である。なお、以下の数値実施例では、反射モードのみで、当該面に入射した光線は全て反射される。
【0097】
XDE,YDE,ZDE は各面の座標原点から面形状の原点のシフト偏心量で、それぞれ、+x方向、+y方向、+z方向にシフトする。
【0098】
ADE,BDE,ZDE は各面の座標原点から面形状の原点のチルト偏心量で、それぞれ、右ネジ方向に−x方向、−y方向、+z方向だけチルトする。
【0099】
GLB Gn…当該面の原点および座標系は、Sn面の原点および座標系が当該面のXDE,YDE,ZDE,ADE,BDE,CDE の量だけ偏心した原点および座標系の偏心として表される。
【0100】
DAR …当該面にGLB Gnの指定がない場合、当該面の次の面の原点位置および座標系は、当該面の偏心の無い座標系で定義され、次の面の原点および座標系は、当該面のTHI で指定される面間隔だけ+Z方向に平行移動する。
【0101】
GLA …当該面の面番号のガラス名。ガラス名が空欄のときは、空気である。
【0102】
例えば、面形状が以下のように表記されている場合の説明をする。
この表記は、第14面の原点が第1面の座標系を基準に第1面の原点から+x方向に0 、+y方向に−0.174089 、+z方向に86.646241 に移動した座標に位置し、座標系は−x方向、−y方向、+z方向にそれぞれ0 °の右ネジ方向のチルトした右手系の直交座標系を意味する。
【0103】
曲率半径は85.13274であり、次の面の原点と座標系は第14面の原点と座標系から+z軸方向に5.000000だけ平行移動した位置にある。
【0104】
また、面形状の表記が、面番号を表すn:の次の行にUDS とある場合は、光学面の面形状、原点位置および座標系、反射モード、ガラスデータは以下のように表される。
先の表記の説明にない部分を説明すると、面番号は13で第13面を意味し、係数Cjk:(j 、k は0以上の整数)が例えば、
C42: −5.0835E−12
とあれば、式(1)の係数C42 に−5.0835E−12 を代入することを意味する。同様に全係数Cjk を式(1)に代入した関数が当該面の形状を表す。
【0105】
【表6】
【0106】
ここで、第1〜第5実施形態では、前述の複数の(屈折力を有する)反射内部を通る中心主光線が含まれる平面が、スクリーン(被投影面)と垂直になるように構成していたがこの限りではない。具体的には、中心主光線が含まれる平面がスクリーンと実質的に平行になるように構成しても構わない。或いは、画像表示素子(透過型液晶パネル、反射型液晶パネル、DMD等の公知の画像表示デバイス)の画像表示面に対する法線と、スクリーンの法線とが垂直になるように構成しても構わない。
【0107】
このような場合、複数の反射面のうち最終反射面(スクリーンに最も近い屈折力を有する面)とスクリーンとの間に、中心主光線の光路をスクリーン方向に向けるために、屈折力の無い平面ミラー等の反射部材を用いることにより、本発明の特徴を生かしたまま光路を折り曲げることができ、さらなる装置全体の小型化、薄型化を図ることができる。好ましくは、平面ミラーは2枚乃至3枚用いるのがよい。
【0108】
また、上述の実施形態においては、屈折光学系の光軸がスクリーンと実質的に平行に、屈折光学系の光軸がスクリーンの法線に対して実質的に垂直になるように構成しても構わない。また、この際に、反射面内の基準軸が形成する平面の法線をスクリーンの法線と実質的に垂直にしても良いし、また反射面内の基準軸が形成する平面の法線をスクリーンの法線と実質的に平行にしてもよい。
【0109】
また、本発明は投射光学系及び投射型画像表示装置に限定された発明ではなく、公知の各種コンピューター、カメラ(ビデオカメラ、デジタルカメラ等)、ビデオデッキ、携帯電話、電波受信装置(有線、無線不問)等の画像情報供給装置により、液晶パネル等の画像表示素子に原画を形成させるための画像情報を供給するように構成した画像表示システムにも適用可能である。
以上説明したように、本発明によれば、屈折光学系で画像表示素子から射出された広い範囲の光束を反射光学系で取り込み、明るいFナンバーでも結像性能が良く、しかも反射光学系の複数の反射面により、被投射面に対する大きい角度での斜め投射によって大きな補正が必要となる非点隔差、像面湾曲、歪曲収差を減らし、投射距離の短い投射光学系および投射型画像表示装置を実現することができる。
【0110】
特に、投射光学系内に中間結像面を有するようにすれば、斜投射による歪曲収差を結像面の近傍で補正することができ、これにより反射面のサイズを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の第1実施形態であるリアプロジェクタの全光学系を示す構成図であり、(b)は上記全光学系のうち投射光学系を拡大した構成図である。
【図2】図2(a)は図1に示すリアプロジェクタのディストーションを示す図であり、図2(b)は図1に示すリアプロジェクタのスポットダイアグラムである。
【図3】図3(a)は本発明の第2実施形態であるリアプロジェクタの全光学系を示す構成図であり、(b)は上記全光学系のうち投射光学系を拡大した構成図である。
【図4】図4(a)は図3に示すリアプロジェクタのディストーションを示す図であり、図4(b)は図3に示すリアプロジェクタのスポットダイアグラムである。
【図5】図5は本発明の第3実施形態であるリアプロジェクタの全光学系のうち投射光学系を拡大した構成図である。
【図6】図6(a)は図5に示すリアプロジェクタのディストーションを示す図であり、図6(b)は図5に示すリアプロジェクタのスポットダイアグラムである。
【図7】図7は本発明の第4実施形態であるリアプロジェクタの全光学系のうち投射光学系を拡大した構成図である。
【図8】図8(a)は図7に示すリアプロジェクタのディストーションを示す図であり、図8(b)は図7に示すリアプロジェクタのスポットダイアグラムである。
【図9】図9は本発明の第5実施形態であるリアプロジェクタの全光学系のうち投射光学系を拡大した構成図である。
【図10】図10(a)は図9に示すリアプロジェクタのディストーションを示す図であり、図10(b)は図9に示すリアプロジェクタのスポットダイアグラムである。
【図11】従来の投射光学系の構成図である。
【符号の説明】
1 反射型パネル
2,102,202,302,402 屈折光学系
3,103,203,303,403 反射光学系
4,104 平面ミラー群
5 スクリーン
10,100,200,300,400 投射光学系
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロジェクタ等の投射型画像表示装置に用いられる投射光学系に関し、特に、被投射面に対して斜め方向から画像を投射する投射光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像表示素子を光源からの光束により照明し、画像表示素子で光変調された透過光又は反射光を用いて投射レンズにより、スクリーンに拡大投射して画像を表示するプロジェクタ、すなわち投射型画像表示装置が提案されている。
【0003】
このようなプロジェクタに用いられる投射光学系においては、スクリーンと装置との距離を短くするために、スクリーンに対して斜め投射が可能な投射光学系が提案されている。
【0004】
例えば、特開平5−100312号公報では、画像表示素子に基づく画像を投射光学系によってスクリーン上に拡大投影し、スクリーンに映し出す投射光学系において、大画角の広角レンズを用い、画像表示素子およびスクリーンを投射光学系の光軸に対してシフトして配置し、画角の端の部分を使用して投射することにより斜め投射する構成が提案されている。
【0005】
また、特開平05−80418号公報では、画像表示素子に基づく画像を第1の投射光学系によって中間結像面を有し、第2の投射光学系によりスクリーンに拡大投影する構成が提案されている。この提案では、第1および第2の投射光学系の光軸を適切に傾けることにより、スクリーンに対して斜め投射している。
【0006】
また、再公表特許WO97/01787号には、複数の反射面を用いて斜め投射する投射光学系が開示されている。
【0007】
さらに、特許第2786796号公報には、楕円面ミラーの第1焦点に入射した光を第2焦点に導光するとともに、楕円面ミラーの第2焦点を放物面ミラーの焦点に一致するよう配置し、傾けた放物面ミラーの焦点に導光された光を平行光としてスクリーンに斜め投射する投射光学系が開示されている。
【0008】
また、特開2001−264627号公報には、本願図11に示すように、正の光学パワーを有する結像光学系602と負の光学パワーを有する曲面ミラー603とを含み、かつ、全体で正のパワーを有してスクリーン605に画像を投射する斜め投射光学系が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
特開平5−100312号公報にて提案の投射光学系では、光軸に対して画像表示素子とスクリーンをシフトさせているために、光軸から離れた画角では入射瞳を通る光束量が減り、画面に明るさむらができる。加えて、画像表示素子を光軸からシフトすると、投射光学系が大型化してしまう。
【0010】
また、特開平5−080418号公報にて提案の投射光学系では、レンズ系をチルトしているだけなので、非点隔差をなくし、さらに像面を十分に傾けるにはレンズの枚数が多くなってしまう。
【0011】
また、再公表特許特許WO97/01787号にて開示の投射光学系では、1枚の凹面鏡と1枚又は2枚の凸面鏡を用いて共軸系を構成し、該凹面鏡と凸面鏡の一部の反射面を用いて画像を斜め方向から投射している。ここで、共軸系を用いた場合、収差補正が難しく、反射光学系を明るく、つまりFナンバーを小さくすることが難しい。
【0012】
さらに、特許第2786796号公報にて開示されている投射光学系では、主光線以外の光線は楕円面ミラーの第1焦点を通過しないために収差が発生し、また同じ光線について楕円面ミラーの第2焦点でも収差が発生する。そして、放物面ミラーに入射する際は像が拡大されているので、スクリーン上での収差も大きくなり、結像性能が著しく悪くなる。
【0013】
また、特開2001−264627号公報にて提案の投射光学系では、全系の光学パワーが正であるため、中間像を有さず、結像性能に影響せずに歪を取り除くには、スクリーンの近くに負の光学パワーを有する曲面ミラーを配置する必要があるため該曲面ミラーの面サイズが大きくなる。
【0014】
本発明は、大口径化、偏心量が大きいことによる収差の発生さらには反射面の大型化を招くことなく、明るく、歪が少ない画像を投射でき、さらには投射距離が短い投射型画像表示装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、原画を表示する画像表示素子からの光束を、原画の中心から投射画像の中心に至る光束の主光線である中心主光線に対して傾斜した被投射面に投射する(斜め投射する)投射光学系において、画像表示素子からの光束が通過する複数の屈折光学素子を含む屈折光学系と、この屈折光学系から射出した光束を被投射面に導く、屈折力を有する(光学的パワーを有する)複数の反射面を含む反射光学系とを有する構成としている。
【0016】
本発明においては、屈折光学系で画像表示素子から射出された広い範囲の光束を取り込めるため、明るいFナンバーで結像性能が良好で、しかも反射光学系に複数の反射面により、被投射面に対する大きい角度での斜め投射を行っても非点隔差、像面湾曲、歪曲収差、台形歪を良好に補正し、投射距離の短い投射光学系を実現することが可能である。
【0017】
ここで、反射光学系内に中間結像面を有するようにすれば、画角ごとの光束が中間結像面で絞り込めるので、反射面のサイズを小さくすることが可能であり、加えて球面収差とコマ収差への影響が少なく歪曲収差、台形歪を補正することができる。
【0018】
また、投射光学系において、中間結像面の直前および直後に配置された、光学パワーを有する光学面のうち少なくとも一面を反射面とすることにより、少ない光学面数で歪曲収差と台形歪を補正することが可能となる。
【0019】
また、投射光学系において、中間結像面に最も近接した光学パワーを有する光学面を反射面とすることにより、球面収差やコマ収差に影響することなく歪曲収差と台形歪を補正することが可能となる。
【0020】
また、屈折光学系の焦点距離をf_ a、 被投射面の長辺方向の焦点距離をfとしたとき、
|f_ a/f|>2
なる条件を満足すれば、大きな角度での斜め投射によって像面で発生する非点隔差を低減させることが可能となる。
【0021】
なお、反射面を回転非対称面とすることにより、アジムス方向による像の拡大率に差をつけることができるため、斜め投射による歪曲収差、台形歪を減らすことが可能である。
【0022】
さらに、投射光学系において、中間結像面の直前および直後に配置された、光学パワーを有する光学面のうち少なくとも一面の0°および90°のアジムス方向の光学パワーを非対称とすることにより、被投射面上でアジムス方向によって異なる焦点距離を合わせることができ、中心主光線と被投射面とのなす角度が大きくても、歪曲収差を補正することができる投射光学系を実現することが可能となる。
【0023】
また、投射光学系において、中間結像面の直前および直後に配置された、光学パワーを有する光学面のそれぞれの0°および90°のアジムス方向の形状を、屈折光学系が負の像面湾曲を有するときには各アジムス方向に向かって凹形状とし、屈折光学系が正の像面湾曲を有するときには各アジムス方向に向かって凸形状とすることにより、中心主光線と被投射面とのなす角度が大きくても、少ない光学面数で歪曲収差を補正することができる投射光学系を実現することが可能となる。
【0024】
また、反射光学系から被投射面に向かう光路に平面反射面を設けることにより、中心主光線に対して傾斜した被投射面に、反射光学系から射出した光束を平面反射面で折り返し反射させて投射することが可能であり、薄い装置で大画面を得ることが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を説明する前に、各実施形態において共通する事項について説明する。
【0026】
本発明の実施形態では、画像表示素子上に表示された原画の中心から射出して瞳(絞り)の中心を通り、被投射面上の投射画像の中心に至る光線を中心主光線(又は基準軸光線)と称する。
【0027】
画像表示素子および瞳(絞り)のアジムスに対称性が無い方向において、中心が定義できないときは、各々の重心と定義するが、本実施形態においては、中心主光線が通る経路(基準軸)を各々の略中心としても本発明を適用することができる。
【0028】
また、本発明の実施形態では、光学系の断面図および数値データを示す。ここで、各実施形態における投射光学系は回転非対称の非球面を有し、その形状は以下の式(1)により表す。
【0029】
z =C02y2+C20x2+C03y3+C21x2y+C04y4+C22x2y2+C40x4
+C05y5+C23x2y3+C41x4y+C06y6+C24x2y4+C42x4y2+C60x6 …(1)
ここで、各実施形態における回転非対称な各面の形状は、xに関する偶数次の項のみを使用して奇数次の項を0とすることにより、yz面を対称面とする面対称な形状としている。
【0030】
以上の条件を満たさない場合は回転非対称な形状である。なお、本実施形態では、6次の次数を用いた面の表現式を用いたが、本発明は、面形状を定義する次数に制限されることなく適用できる。また、ゼルニケ多項式など他の面の表現式によって各面の形状を表現しても構わない。
【0031】
次に、各実施形態の概念的な説明をする。投射型画像表示装置では、画像表示素子で照明光を変調して画像を形成し、素子の射出光束を投射光学系により拡大し、結像位置が被投射面、すなわち像面となるように導光する。
【0032】
被投射面に導光する光束のうち、中心主光線が被投射面に対して垂直以外の角度を持つように斜め投射すれば、被投射面の法線方向から見て、投射光学系の被投射面への射影は、垂直投射と比較して干渉が少なくなる。
【0033】
干渉を無くすよう、中心主光線方向と被投射面の法線方向とのなす角度、つまり斜め投射角を大きくとり、平面の折り返しミラーで光路を折り返せば、例えば薄型のリアプロジェクタ(背面投射型画像表示装置)を実現することができる。
【0034】
斜め投射角を大きくとる場合において、画像表示素子上における原画の像の被投射面上で結像性能を高めるためには、特に像面を偏心させることで大きく発生する非点隔差、像面湾曲、歪曲、台形歪を補正しやすい投射光学系でなければならない。
【0035】
物体面に対して像面を比例拡大する場合には、像面を偏心させて斜め投射タイプの投射光学系を実現すると、偏心方向のアジムスおよび、それと直交するアジムスの焦点距離の関係は、偏心する方向のアジムスの焦点距離に斜め投射角の余弦を乗じた値が、偏心と直交するアジムスの焦点距離となる。
つまり、中心主光線のアジムスにより焦点距離が変わる。このことは、例えば特開2001−255462号公報でも説明されている。
【0036】
このため、斜め投射する投射光学系の内部においては、各光学面において光学パワーのアジムス依存性を持たせることで、全光学系の焦点距離のアジムス依存性をもたせなければならない。
【0037】
このような投射光学系を実現するために、本発明の実施形態では、屈折光学系と反射光学系とにより構成される投射光学系を用いている。
【0038】
収差補正の分担については、屈折光学系において主に球面収差、コマ収差を補正するが、一方斜め投射角を大きくとっているため大きい補正が必要となる非点隔差、像面湾曲、歪曲収差、台形歪は、光学パワーを有する反射面において補正を行う。
【0039】
ここで、焦点距離による投射光学系全系の焦点距離fと屈折光学系の焦点距離f_ aの比は、
|f_ a/f|>2 …(2)
であることが望ましい。
【0040】
この式の比の値が小さくなると、反射光学系に入る光線高が小さくなる。特に、上記比の値が条件式(2)の下限以下であると、光線高が小さくなりすぎて、被投射面に対して中心主光線を斜め投射する場合に必要なアジムスによる焦点距離の依存性を補正するために、強い曲率半径のアジムス依存性が必要となり、他の収差の補正が困難になる。
【0041】
また、非点隔差、像面湾曲の補正は、アジムスごとに光学パワーの自由度がある自由曲面、アナモルフィック面、トーリック面などの回転非対称面を用いて補正する。
【0042】
さらに、各光学面をチルトやシフト偏心すると、斜め投射により発生する収差補正の効果が高くなる。アジムスごとに光学パワーの差をつけるには、回転対称面を偏心させてもよい。
【0043】
屈折光学系と反射光学系との光学パワー配置に関しては、投射光学系のうち屈折光学系に光学パワーを持たせすぎると、反射面に入射する光線高が小さくなりすぎ、反射光学系において、光線に対して光学パワーのアジムス依存性を持たせることが困難になる、つまり、非点隔差の補正が困難になる。逆に、屈折光学系の光学パワーを減らし過ぎると、光線高が大きいまま反射面に光束が入射し、非点隔差と歪曲、台形歪を補正するためには反射光学系における反射面の枚数を増加さなければず、さらに、軸外光線の光束が発散し反射光学系のサイズが大型化する。
【0044】
また、反射光学系と被投射面の間の光路に折り返し平面ミラーがあると、傾斜した被投射面に入射する光路を折り返すことができ、光路全体を薄く折り畳むことができる。これを例えば、リアプロジェクタに適用すれば、薄型のリアプロジェクタが実現できる。
【0045】
さらに、投射光学系が像面に近い光学面に中間結像位置を持つと、像面に近い側の光学面での光線高が小さくなるために、非点隔差への影響が少ない光学パワー配置で歪曲収差の補正を容易に行うことができる。また、中心主光線と被投射面とのなす角度(斜め投射角)が大きい場合においても、歪曲収差を補正することができる。
【0046】
また、中間結像位置の近傍の光学面における0°、90°のアジムス方向の光学パワーを非対称にすると、物高と焦点距離の関係に自由度ができるため斜め投射角が大きくても、歪曲を補正することができる。
【0047】
また、中間結像位置の近傍にある、好ましくは最も近接する光学面を反射面とすることによって、屈折面よりも大きな光学パワーが得られることから、少ない光学面数で大きな歪曲収差を補正することができる。
【0048】
さらに、中間結像面の像面湾曲による結像面の凹凸形状と、中間結像面の近傍にある光学面の凹凸形状とを揃えることにより、歪曲収差を良好に補正することができる。
【0049】
また、投射光学系において、中間結像面の直前および直後に配置された、光学パワーを有する光学面のそれぞれの0°および90°のアジムス方向の形状を、屈折光学系が負の像面湾曲を有するときには各アジムス方向に向かって凹形状とし、屈折光学系が正の像面湾曲を有するときには各アジムス方向に向かって凸形状とすることにより、中心主光線と被投射面とのなす角度が大きくても、少ない光学面数で歪曲収差を補正することができる投射光学系を実現することが可能となる。
【0050】
以下、本発明の具体的な実施形態について説明する。なお、以下の第1〜第5実施形態に対応する第1〜第5数値実施例(設計データ)を下記の表1〜5に示す。
【0051】
また、表6には、各数値実施例における条件式(2)の値、画像表示素子(反射型パネル)の縦横寸法、有効Fナンバー、スクリーン(被投射面)の縦横寸法、屈折光学系の焦点距離f_ a 、投射光学系の画面の長辺方向での焦点距離fおよび中心主光線のスクリーンへ斜め投射角θを示している。
【0052】
(第1実施形態)
図1には、本発明の第1実施形態であるリアプロジェクタ(投射型画像表示装置)の全光学系の構成を示している。なお、本実施形態では、画像表示素子として反射型パネルを用いているが、本発明は透過型の画像表示素子にも適用可能である。また、有機EL(エレクトロルミネッセンス)、マイクロミラーデバイス等、他の画像表示素子を使用することも可能である。
【0053】
図1(a)には全光学系を、図1(b)には、全光学系のうち主要部である投射光学系10の構成を示している。
【0054】
これらの図において、1は反射型パネル(画像表示素子)であり、図1(b)に示すように、駆動回路20が接続されている。駆動回路20には、パーソナルコンピュータ、ビデオ、テレビ、DVDプレーヤー等の画像情報供給装置25から画像情報が入力され、駆動回路20は入力された画像情報に対応する原画を反射型パネル1に表示させるようこれを駆動する。これについては以下の実施形態でも同様である。
【0055】
不図示の照明系からの照明光が反射型パネル1に入射すると、反射型パネル1はこの光を画像変調して画像光を形成するとともに反射する。反射型パネル1で反射した画像光は、投射光学系10のうちまず屈折光学系2に入射する。
【0056】
屈折光学系2は、全光学系のうちで、物体面となる反射型パネル1側の光線高が高い位置に配置されていて、球面収差やコマ収差を主に補正している。屈折光学系2は光線回転対称レンズから構成されている。本実施形態の屈折光学系2は、5枚の球面レンズを用いて構成されている。但し、本発明の屈折光学系での球面レンズの枚数はこれに限定されるものではない。さらに、屈折光学系に回転対称非球面を用いて、さらに球面収差を補正できるようにしてもよい。
【0057】
3は投射光学系10のうちの反射光学系であり、屈折光学系2から射出した画像光が入射する。この反射光学系3は、全光学系のうちで、屈折光学系2に対して像面であるスクリーン5側に配置されていて、主に、歪曲収差、台形歪を補正する。
【0058】
本実施形態では、反射光学系3を4枚の反射面(第1〜第4反射面31〜34)、すなわちミラーにより構成し、屈折光学系2からの画像光を順次反射する。但し、本発明の反射光学系における反射面の枚数はこれに限らない。
【0059】
好ましくは、反射光学系3を3枚以上の反射面で構成すると、例えば、本実施形態のように、中心主光線が42.5°という大きな斜め投射角でスクリーン5に投射される場合でも、非点隔差を補正でき、結像性能が良く、歪曲収差、台形歪も良好に補正することができる。
【0060】
なお、図2(b)には、本実施形態の投射光学系10によるスクリーン面での結像性能を示している。また、図2(a)には、本実施形態の投射光学系10により歪曲収差、台形歪が良好に補正されていることを示している。
【0061】
反射光学系3において、第1反射面31および第2反射面32はそれぞれ、光線高の比較的高い位置に配置されており、焦点距離のアジムス依存性や非点収差を補正している。特に、第1反射面31および第2反射面32として回転非対称面を用いることで、アジムスに応じて光学パワーを変化させ、補正の効果を高めている。
【0062】
第3反射面33および第4反射面34はそれぞれ、中間結像面Mに近く、光線高の比較的低い位置に配置され、歪曲収差を補正している。特に、反射光学系3内に中間結像面Mを有することで、中間結像面Mの近傍に反射面を配することにより、球面収差や非点収差に影響なく、歪曲収差、台形歪を抑えられる。
【0063】
また、中間結像面の形状と中間結像面近傍の光学面の形状とを揃えることにより、歪曲を良好に補正している。
【0064】
4は平面ミラー群であり、第1〜第3折返し平面ミラー41〜43の3枚の平面ミラーから構成され、投射光学系からの画像光を折り返すよう順次反射する。これにより、プロジェクタ全体における光路形成に必要なの奥行きを小さくしている。
【0065】
本実施形態では、3枚の平面ミラーによって平面ミラー群4を構成した場合について説明しているが、平面ミラーの枚数はこれに限られない。
【0066】
スクリーン5は、屈折光学系2と反射光学系3とからなる投射光学系から射出して平面ミラー群4で反射された画像光の結像面に配置されている。このため、スクリーン5には、画像光の結像によって得られる投射画像が表示される。
【0067】
なお、本実施形態では、平面ミラー群4を介して画像光をスクリーン5に投射する場合について説明しているが、投射光学系から射出した画像光を直接、平面ミラー群4を介さずに、スクリーン5に結像させて、いわゆるフロントプロジェクタを構成することもできる。
【0068】
(第2実施形態)
図3(a)には、本発明の第2実施形態であるリアプロジェクタの全光学系を、図3(b)には、全光学系のうちの主要部である投射光学系100の構成を示している。
【0069】
本実施形態の全光学系は、反射型パネル1と、投射光学系100と、1枚の平面ミラー104とから構成されている。また、投射光学系100は、第1実施形態と同様に、屈折光学系102と反射光学系103とから構成されている。
【0070】
屈折光学系102は7枚の回転対称ガラスレンズにより、反射光学系103は3枚の反射面(ミラー)131〜133により構成されている。
【0071】
中間結像面Mは、第1反射面131と第2反射面132との間にある。
【0072】
なお、図4(b)には、本実施形態の投射光学系によるスクリーン面での結像性能を示している。また、図4(a)には、本実施形態の投射光学系により歪曲収差が良好に補正されていることを示している。
【0073】
(第3実施形態)
図5には、本発明の第3実施形態であるリアプロジェクタの全光学系のうちの主要部である投射光学系200の構成を示している。
【0074】
また、投射光学系200は、第1実施形態と同様に、屈折光学系202と反射光学系203とから構成されている。
【0075】
屈折光学系202は6枚の回転対称ガラスレンズにより、反射光学系203は5枚の反射面(ミラー)231〜235により構成されている。
【0076】
中間結像面Mは、第4反射面234と第5反射面235との間の第4反射面234寄りの位置にある。
【0077】
なお、図6(b)には、本実施形態の投射光学系によるスクリーン面での結像性能を示している。また、図6(a)には、本実施形態の投射光学系により歪曲収差が良好に補正されていることを示している。
【0078】
(第4実施形態)
図7には、本発明の第4実施形態であるリアプロジェクタの全光学系のうち主要部である投射光学系300の構成を示している。
【0079】
また、投射光学系300は、第1実施形態と同様に、屈折光学系302と反射光学系303とから構成されている。
【0080】
屈折光学系302は5枚の回転対称ガラスレンズにより、反射光学系303は4枚の反射面(ミラー)331〜334により構成されている。
【0081】
ここで、本実施形態では、f_ a =57mmと、屈折光学系302の焦点距離が比較的短く、屈折光学系302を射出する光束の幅が小さい。これは、光線高が低いことに対応する。
【0082】
このため、第1反射面331に入射する光線高が低く、反射光学系300でアジムスによる光学パワーの変化をつけにくい。
【0083】
本実施形態では、中間結像面Mは、第3反射面333の前後にわたって形成されている。
【0084】
式(2)による焦点距離の条件は、|f_ a /f|=4.7である。
【0085】
なお、図8(b)には、本実施形態の投射光学系によるスクリーン面での結像性能を示している。また、図8(a)には、本実施形態の投射光学系により歪曲収差が良好に補正されていることを示している。
【0086】
(第5実施形態)
図9には、本発明の第5実施形態であるリアプロジェクタの全光学系のうち主要部である投射光学系400の構成を示している。
【0087】
投射光学系400は、第1実施形態と同様に、屈折光学系402と反射光学系403とから構成されている。
【0088】
屈折光学系402は5枚の回転対称ガラスレンズにより、反射光学系403は4枚の反射面(ミラー)431〜434により構成されている。
【0089】
ここで、本実施形態では、f_ a =100mmと、屈折光学系402の焦点距離が比較的長く、屈折光学系402を射出する光束の幅が広い。これは、光線高が高いことに対応する。
【0090】
このため、第1反射面431に入射する光線高が高くなるが、焦点距離が長いために軸外光線の屈折が少なく、光束全体として広がりが少なくなるため、第1反射面431の寸法は小さくできる。式(2)による焦点距離の条件は、
|f_ a /f|=8.0である。
【0091】
本実施形態では、中間結像面Mは、第3反射面433の前後にわたって形成されている。
【0092】
なお、図10(b)には、本実施形態の投射光学系によるスクリーン面での結像性能を示している。また、図10(a)には、本実施形態の投射光学系により歪曲収差が良好に補正されていることを示している。
【0093】
以下、上記各実施形態の数値実施例(設計データ)を示す。
【0094】
ここで、数値実施例中の記号等の説明をする。
【0095】
n:が整数の場合、面番号を表す。n が文字OBJ,STO,IMG であれば、当該面はそれぞれ、物体面、絞り面、像面であり、OBJ は面番号0 、IMG は最終の光学面の面番号を表す。STO の場合はn に当たる整数は省略され、1つ前のn に相当する面番号に1を加えた値が面番号である。
【0096】
また、
RDY は当該面の曲率半径
THI は当該面の面間隔
RMD は当該面の反射モード
である。なお、以下の数値実施例では、反射モードのみで、当該面に入射した光線は全て反射される。
【0097】
XDE,YDE,ZDE は各面の座標原点から面形状の原点のシフト偏心量で、それぞれ、+x方向、+y方向、+z方向にシフトする。
【0098】
ADE,BDE,ZDE は各面の座標原点から面形状の原点のチルト偏心量で、それぞれ、右ネジ方向に−x方向、−y方向、+z方向だけチルトする。
【0099】
GLB Gn…当該面の原点および座標系は、Sn面の原点および座標系が当該面のXDE,YDE,ZDE,ADE,BDE,CDE の量だけ偏心した原点および座標系の偏心として表される。
【0100】
DAR …当該面にGLB Gnの指定がない場合、当該面の次の面の原点位置および座標系は、当該面の偏心の無い座標系で定義され、次の面の原点および座標系は、当該面のTHI で指定される面間隔だけ+Z方向に平行移動する。
【0101】
GLA …当該面の面番号のガラス名。ガラス名が空欄のときは、空気である。
【0102】
例えば、面形状が以下のように表記されている場合の説明をする。
この表記は、第14面の原点が第1面の座標系を基準に第1面の原点から+x方向に0 、+y方向に−0.174089 、+z方向に86.646241 に移動した座標に位置し、座標系は−x方向、−y方向、+z方向にそれぞれ0 °の右ネジ方向のチルトした右手系の直交座標系を意味する。
【0103】
曲率半径は85.13274であり、次の面の原点と座標系は第14面の原点と座標系から+z軸方向に5.000000だけ平行移動した位置にある。
【0104】
また、面形状の表記が、面番号を表すn:の次の行にUDS とある場合は、光学面の面形状、原点位置および座標系、反射モード、ガラスデータは以下のように表される。
先の表記の説明にない部分を説明すると、面番号は13で第13面を意味し、係数Cjk:(j 、k は0以上の整数)が例えば、
C42: −5.0835E−12
とあれば、式(1)の係数C42 に−5.0835E−12 を代入することを意味する。同様に全係数Cjk を式(1)に代入した関数が当該面の形状を表す。
【0105】
【表6】
【0106】
ここで、第1〜第5実施形態では、前述の複数の(屈折力を有する)反射内部を通る中心主光線が含まれる平面が、スクリーン(被投影面)と垂直になるように構成していたがこの限りではない。具体的には、中心主光線が含まれる平面がスクリーンと実質的に平行になるように構成しても構わない。或いは、画像表示素子(透過型液晶パネル、反射型液晶パネル、DMD等の公知の画像表示デバイス)の画像表示面に対する法線と、スクリーンの法線とが垂直になるように構成しても構わない。
【0107】
このような場合、複数の反射面のうち最終反射面(スクリーンに最も近い屈折力を有する面)とスクリーンとの間に、中心主光線の光路をスクリーン方向に向けるために、屈折力の無い平面ミラー等の反射部材を用いることにより、本発明の特徴を生かしたまま光路を折り曲げることができ、さらなる装置全体の小型化、薄型化を図ることができる。好ましくは、平面ミラーは2枚乃至3枚用いるのがよい。
【0108】
また、上述の実施形態においては、屈折光学系の光軸がスクリーンと実質的に平行に、屈折光学系の光軸がスクリーンの法線に対して実質的に垂直になるように構成しても構わない。また、この際に、反射面内の基準軸が形成する平面の法線をスクリーンの法線と実質的に垂直にしても良いし、また反射面内の基準軸が形成する平面の法線をスクリーンの法線と実質的に平行にしてもよい。
【0109】
また、本発明は投射光学系及び投射型画像表示装置に限定された発明ではなく、公知の各種コンピューター、カメラ(ビデオカメラ、デジタルカメラ等)、ビデオデッキ、携帯電話、電波受信装置(有線、無線不問)等の画像情報供給装置により、液晶パネル等の画像表示素子に原画を形成させるための画像情報を供給するように構成した画像表示システムにも適用可能である。
以上説明したように、本発明によれば、屈折光学系で画像表示素子から射出された広い範囲の光束を反射光学系で取り込み、明るいFナンバーでも結像性能が良く、しかも反射光学系の複数の反射面により、被投射面に対する大きい角度での斜め投射によって大きな補正が必要となる非点隔差、像面湾曲、歪曲収差を減らし、投射距離の短い投射光学系および投射型画像表示装置を実現することができる。
【0110】
特に、投射光学系内に中間結像面を有するようにすれば、斜投射による歪曲収差を結像面の近傍で補正することができ、これにより反射面のサイズを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の第1実施形態であるリアプロジェクタの全光学系を示す構成図であり、(b)は上記全光学系のうち投射光学系を拡大した構成図である。
【図2】図2(a)は図1に示すリアプロジェクタのディストーションを示す図であり、図2(b)は図1に示すリアプロジェクタのスポットダイアグラムである。
【図3】図3(a)は本発明の第2実施形態であるリアプロジェクタの全光学系を示す構成図であり、(b)は上記全光学系のうち投射光学系を拡大した構成図である。
【図4】図4(a)は図3に示すリアプロジェクタのディストーションを示す図であり、図4(b)は図3に示すリアプロジェクタのスポットダイアグラムである。
【図5】図5は本発明の第3実施形態であるリアプロジェクタの全光学系のうち投射光学系を拡大した構成図である。
【図6】図6(a)は図5に示すリアプロジェクタのディストーションを示す図であり、図6(b)は図5に示すリアプロジェクタのスポットダイアグラムである。
【図7】図7は本発明の第4実施形態であるリアプロジェクタの全光学系のうち投射光学系を拡大した構成図である。
【図8】図8(a)は図7に示すリアプロジェクタのディストーションを示す図であり、図8(b)は図7に示すリアプロジェクタのスポットダイアグラムである。
【図9】図9は本発明の第5実施形態であるリアプロジェクタの全光学系のうち投射光学系を拡大した構成図である。
【図10】図10(a)は図9に示すリアプロジェクタのディストーションを示す図であり、図10(b)は図9に示すリアプロジェクタのスポットダイアグラムである。
【図11】従来の投射光学系の構成図である。
【符号の説明】
1 反射型パネル
2,102,202,302,402 屈折光学系
3,103,203,303,403 反射光学系
4,104 平面ミラー群
5 スクリーン
10,100,200,300,400 投射光学系
Claims (16)
- 原画を表示する画像表示素子からの光束を、前記原画の中心から投射画像の中心に至る光束の主光線である中心主光線に対して傾斜した被投射面に投射する投射光学系であって、
前記画像表示素子からの光束が通過する複数の屈折光学素子を含む屈折光学系と、
この屈折光学系から射出した光束を前記被投射面に導く、屈折力を有する複数の反射面を含む反射光学系とを有することを特徴とする投射光学系。 - 前記反射光学系内に前記原画の中間像を形成することを特徴とする請求項1に記載の投射光学系。
- 前記中間像が形成される位置の直前および直後に配置された、屈折力を有する光学面のうち少なくとも一面が反射面であることを特徴とする請求項2に記載の投射光学系。
- 前記中間像が形成される位置に最も近接した、光学パワーを有する光学面が反射面であることを特徴とする請求項2に記載の投射光学系。
- 前記屈折光学系の焦点距離をf_ a、 前記投射光学系の、前記被投射面の長辺方向の焦点距離をfとしたとき、
|f_ a/f|>2
なる条件を満足することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の投射光学系。 - 前記反射面は、回転非対称面であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の投射光学系。
- 前記中間像が形成される位置の直前および直後に配置された、屈折力を有する光学面のうち少なくとも一面の0°および90°のアジムス方向の屈折力が非対称であることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の投射光学系。
- 前記中間像が形成される位置の直前および直後に配置された、光学パワーを有するそれぞれの光学面の0°および90°のアジムス方向の形状が、前記屈折光学系が負の像面湾曲を有するとき、前記各アジムス方向に向かって凹形状であることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の投射光学系。
- 前記中間像が形成される位置の直前および直後に配置された、光学パワーを有する光学面のそれぞれの0°および90°のアジムス方向の形状が、前記屈折光学系が正の像面湾曲を有するとき、前記各アジムス方向に向かって凸形状であることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の投射光学系。
- 前記画像表示素子の法線と前記被投射面の法線とが実質的に垂直であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の投射光学系。
- 前記屈折光学系の光軸が前記被投影面の法線と実質的に垂直であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の投射光学系。
- 前記屈折光学系の光軸と、前記複数の反射面内の前記基準軸が形成する平面の法線とが実質的に平行であることを特徴とする請求項11に記載の投射光学系。
- 前記屈折光学系の光軸と、前記複数の反射面内の前記基準軸が形成する平面の法線とが実質的に垂直であることを特徴とする請求項11に記載の投射光学系。
- 光源からの光で前記画像表示素子を照明する照明光学系と、請求項1から13のいずれか1項に記載の投射光学系とを有することを特徴とする投射型画像表示装置。
- 前記反射光学系から前記被投射面に向かう光路に平面反射面が設けられていることを特徴とする請求項14に記載の投射型画像表示装置。
- 請求項14又は15に記載の投射型画像表示装置と、
前記画像表示素子に原画像原画を表示させるための画像情報を前記投射型画像表示装置に供給する画像情報供給装置とを有することを特徴とする画像表示システム。
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