JP2004061565A - 偏光子、偏光板、それを用いた光学部材及び表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】Zn、Cu、B、Al、Ti、Zr、Sn、VおよびCrからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を、0.5〜2.0重量%含有させた偏光子を調製する。該偏光子の少なくとも片側に、接着剤を介して保護フィルムを貼り合わせて偏光板とする。偏光子に含まれる金属成分等が接着剤層中に移行することによって、保護フィルムの接着強度が向上する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、偏光子、偏光板およびそれを用いた光学部材に関する。また本発明は、それらを用いた液晶パネル、画像表示装置に関する。さらには、液晶もしくはエレクトロルミネッセンス(EL)表示装置のインハウス製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置(LCD)や、有機もしくは無機ELなどのEL表示装置には、偏光板が使用されている。偏光板は通常、ポリビニルアルコール(PVA)をヨウ素などの2色性染料で染色し延伸して作製した偏光子の少なくとも片側に、透明保護フィルムを貼り合せて製造されている。
【0003】
偏光子と透明保護フィルムの接着には、PVA系接着剤が用いられているため、耐湿性、耐水性が悪く、結露したときなどには保護フィルムの一部が剥がれるなどの不具合が発生していた。PVA系接着剤にメラミン系やイソシアネート系の架橋剤を加え、架橋することで耐水性を向上することも考えられるが、架橋させるためには高温に加熱する必要があり、加熱による偏光子の光学特性の劣化(透過率、偏光度、色相の変化)が問題となり、耐湿性、耐水性が向上するレベルまで、十分に偏光子を加熱することができなかった。
【0004】
また、接着剤にZn、Cu、B、Al、Ti、Zr、Sn、V、Crなどの元素含有化合物を添加することにより、偏光子と透明保護フィルムの接着性を向上させることも可能であるが、接着剤のゲル化の進行が速やかに進行し、ポットライフが短くなる。
【0005】
特開2000−35512号公報には、偏光フィルム中の亜鉛含有量を0.04〜0.5重量%とすることにより、高温下における耐久性に優れた偏光子が得られることが開示されている。しかし、耐熱性には効果があるものの、保護フィルムとの接着力が不十分であり、加湿条件下での耐久性試験にかけると、偏光板端部において偏光子と保護フィルム界面で剥がれが生じやすい。
【0006】
一方、偏光子と貼り合わせる保護フィルムとしては、できるだけ色付きが無い方が好ましいが、Rth=[(nx+ny)/2−nz]・d(d:フィルム厚み)で表されるフィルム厚み方向の位相差値が大きいトリアセチルセルロース(TAC)などの保護フィルムは、色付きが問題となっていた。
【0007】
さらに、偏光板に偏光変換素子を貼り合わせると、偏光板から水分が出にくくなり、初期の接着力が安定するまでに時間を要し、また偏光板の片側に偏光変換素子を貼り合わせると、表裏で線膨張率が異なるために、偏光子が少しでも収縮すると、貼り合わせた光学部材にカールが発生するなどの問題があった。
【0008】
また、液晶表示装置、有機もしくは無機EL表示装置に使用されている偏光板は、外観検査を行う必要があるために、チップカット、梱包、運搬といった工程を経る必要があるが、それらの工程を経ることによって、保護フィルムが剥がれる、粘着剤の端面部分が欠けてしまうなどの問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、保護フィルムとの貼り合せ作業が容易で、貼り合わせ工程において偏光子の光学特性の劣化(透過率や偏光度の低下、色相の劣化等)を引き起こすことがなく、光学特性に優れ、かつ高温・高湿時の耐久性にも優れる偏光板を形成しうる偏光子、及びそれを用いた偏光板を提供することを目的とする。また本発明は、それらを用いた光学部材を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、当該偏光子、偏光板及び光学部材を用いて成る、表示品位に優れる液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置を提供することを目的とする。さらには、液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置のインハウス製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
Zn、Cu、B、Al、Ti、Zr、Sn、V、Crなどの元素含有化合物を接着剤中、あるいは粘着剤中に直接添加することにより接着力、粘着力を向上させようとすると、上述のような問題が生じる。本発明者らは前記課題を解決するため鋭意検討した結果、偏光子に架橋可能な特定の金属等を過剰に一定範囲内で含有させることによって、偏光子と保護フィルムとの貼合せ後に、偏光子に含まれる金属成分等が徐々に接着剤層に移行し、移行した金属成分等による反応が進行することにより、高温加熱処理を行わずとも、偏光子と保護フィルムとの界面の接着力が向上し、光学特性に優れかつ高温・高湿時の耐久性にも優れる偏光板が得られることを見出し、本発明に至った。
【0012】
すなわち、本発明は、Zn、Cu、B、Al、Ti、Zr、Sn、VおよびCrからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を、0.5〜2.0重量%含有することを特徴とする偏光子を提供するものである。前記の偏光子に含まれる元素はイオン状態であってもよい。偏光子中の元素の含有量が多いほど貼り合わせ後の接着性は向上するが、元素の含有量が2.0重量%よりも多い場合はフィルムの白濁化など、光学特性への影響が顕著に現れ、近年の液晶ディスプレイを満足させる光学特性を得ることができない。一方、元素の含有量が0.5重量%よりも少ない場合は、偏光子と保護フィルムとの接着性が不十分となる。光学特性に支障をきたすことなく上記の効果を得るためには、偏光子中に含まれる元素は、好ましくは0.55〜1.5重量%、さらに好ましくは0.55〜1.0重量%であるのがよい。前記の偏光子としては、2色性物質を吸着、配向させたポリビニルアルコール系ポリマーが好ましい。
【0013】
また本発明は、前記の偏光子の少なくとも片側に、接着層を介して保護フィルムを積層してなる偏光板を提供するものである。前記の偏光板は、前記偏光子中の金属成分と同様の金属成分を含有する接着層を有するものであることが好ましい。
【0014】
偏光子と保護フィルムを接着剤を介して貼り合わせ、偏光板を作製した後に、偏光子に含まれる金属成分が徐々に接着剤層に移行するようにすると、移行した金属成分による架橋構造が形成されることにより、偏光子と保護フィルムとの界面の接着力が強固となり、加湿条件下での耐久性が向上し、偏光板端部での偏光子/保護フィルム界面の剥がれを防ぐ効果がある。耐久性を向上させることは、長期にわたり光学特性を維持することにもつながる。
【0015】
したがって、本発明は、前記の偏光子の少なくとも片側に、接着剤を介して保護フィルムを貼り合わせた後、前記接着剤層に前記偏光子中の金属成分を移行させてなる偏光板を提供するものである。
【0016】
前記の偏光板において、保護フィルムの厚み方向の位相差値(Rth)は、−90nm〜+75nmであることが好ましい。ただし、Rthは式:Rth=[(nx+ny)/2−nz]・dにより求められる値であり、式中、nx、nyはフィルム平面内の主屈折率、nzはフィルム厚方向の屈折率、dはフィルム厚である。
【0017】
前記の偏光板は、その少なくとも片面に、液晶セル等の他部材と接着するための粘着層を設けたものであってもよい。
【0018】
また、本発明は、前記の偏光子又は偏光板と、偏光変換素子との積層体からなる光学部材を提供するものである。本発明の偏光子は、高温に対する耐久性が優れているため、接着後、高温で乾燥することができる。したがって、初期の接着力を早期に安定化する事ができ、偏光子の水分率低下時の収縮が軽減されるために、偏光板に偏光変換素子を貼り合わせた後のカールを軽減することができる。
【0019】
前記において、偏光変換素子は、異方性反射型偏光素子又は異方性散乱型偏光素子であることが好ましい。該異方性反射型偏光素子は、コレステリック液晶とその反射帯域のうちのいずれかのある波長の0.25倍を位相差にもつ位相差板との複合体、又は、一方の振動方向の直線偏光を通し、他方の振動方向の直線偏光を反射する異方性多重薄膜、又は、反射型グリッド偏光子であることが好ましい。
【0020】
また、本発明は、前記の偏光子、偏光板又は光学部材と、少なくとも1層の位相差板との積層体からなる光学部材を提供するものである。位相差板を用いて液晶セルの視野角を補償すると、斜め方向のLCDの黒表示の光漏れが改善され、光源から出射される光が偏光板に入射する際に部分偏光となる。よって、これまで見えなかった実部の屈折率異方性と厚みの積のムラ(位相差ムラ)が顕著に見えるようになるが、本発明の偏光子、偏光板等を積層することによってムラのない表示品位を実現することができる
【0021】
また、本発明は、前記の偏光子、偏光板又は光学部材を、液晶セルの少なくとも片面に貼り合わせたことを特徴とする液晶パネル、およびそれらを液晶セルの少なくとも片側に配置したことを特徴とする液晶表示装置を提供するものである。この液晶表示装置は、偏光を出射する平面光源を有するものであることが好ましい。
【0022】
また、本発明は、前記の偏光子、偏光板又は光学部材を用いたことを特徴とするエレクトロルミネッセンス表示装置を提供するものである。
【0023】
さらに本発明は、片側に表面保護フィルム及びその反対側に粘着剤層並びに剥離フィルムを持つ前記の偏光子、偏光板又は光学部材が、チップカットされた直後に液晶もしくはエレクトロルミネッセンス表示装置に貼り合わせられることを特徴とするインハウス製造方法を提供するものである。
【0024】
上記のような光学特性に優れ、耐湿熱性の高い偏光板を得ることができれば、耐湿熱性の確認を行うことなく、偏光板を種々の画像表示装置等に使用することができるため、チップカットされた直後の外観検査や梱包などのオフライン工程が不要となり、一貫して液晶表示装置や有機もしくは無機EL表示装置と貼り合わせるインハウス製造が可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の偏光子は、Zn、Cu、B、Al、Ti、Zr、Sn、VおよびCrからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を、0.5〜2.0重量%含有するものである。
【0026】
前記の偏光子は、ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子(偏光フィルム)から構成され、ポリビニルアルコールをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作製することができる。必要に応じて、ホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液に浸漬することもできる。必要に応じて、染色の前にポリビニルアルコールフィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコールフィルムを水洗することにより、ポリビニルアルコールフィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコールフィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に延伸しても良いし、染色しながら延伸してもよい。ホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液中や水浴中でも延伸することができる。
【0027】
偏光子に上記の金属成分等を含有させる方法は特に限定されないが、例えば、上記したヨウ素あるいはホウ酸水溶液中に、所定の金属化合物等を、偏光子中における金属含有量が本発明で規定する量となるように、浸漬時間、浸漬温度などを勘案して添加し、その水溶液中にてポリビニルアルコールフィルムを延伸処理あるいは架橋処理することにより、ポリビニルアルコールフィルムに金属成分等を含有させる方法等があげられる。金属化合物としては、水溶性ないし水難溶性の金属化合物が好ましく、例えば、金属の塩化物、硝酸塩、ヨウ化物、硫酸塩、酢酸塩等があげられる。具体的には、例えば、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化銅、ヨウ化錫、ヨウ化チタン、硝酸亜鉛、硝酸銅、硫酸バナジウム、硝酸クロム等が挙げられるが、安価で少量で効果がある点より、亜鉛化合物が望ましい。
【0028】
偏光フィルムの厚さは通例5〜80μmであるが、これに限定されない。偏光板は、偏光フィルムそのものであってもよいし、偏光フィルムの片側又は両側に透明保護層を設けたものなどであってもよい。透明保護層は、フィルムのラミネート方式や塗工方式などの適宜な方式で形成でき、その形成には適宜な透明樹脂などを用いうる。好ましい透明保護層は、透明性や機械的強度、熱安定性や水分遮蔽性、等方性などに優れるものである。
【0029】
ここで、透明保護層となる保護フィルム素材としては、例えば、トリアセチルセルロースの如きアセテート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂等があげられるが、これに限定されるものではない。
【0030】
また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルム、例えば、イソブテンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物の混合押出品からなるフィルム等もあげられる。
【0031】
偏光特性や耐久性などの点より、特に好ましく用いることができる透明保護層は、表面をアルカリなどでケン化処理したトリアセチルセルロースフィルムである。透明保護層の厚さは、任意であるが一般には偏光板の薄型化などを目的に500μm以下、とりわけ1〜300μm、特に好ましくは5〜300μmとされる。なお、偏光フィルムの両側に透明保護層を設ける場合、その表裏で異なるポリマー等からなる透明保護フィルムを用いてもよい。
【0032】
また、保護フィルムはできるだけ色付きが無いことが好ましい。したがって、Rth=[(nx+ny)/2−nz]・d(ただし、nx、nyはフィルム平面内の主屈折率、nzはフィルム厚方向の屈折率、dはフィルム厚である)で表されるフィルム厚み方向の位相差値が−90nm〜+75nmである保護フィルムが好ましく用いられる。かかる厚み方向の位相差値(Rth)が−90nm〜+75nmのものを使用することにより、保護フィルムに起因する偏光板の着色(光学的な着色)をほぼ解消することができる。厚み方向の位相差値(Rth)は、さらに好ましくは−80nm〜+60nm、特に−70nm〜+45nmが好ましい。
【0033】
保護層に用いられる透明保護フィルムは、本発明の目的を損なわない限り、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものであってもよい。ハードコート処理は偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、例えばアクリル系、シリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り特性等に優れる硬化皮膜を、透明保護フィルムの表面に付加する方式などにて形成することができる。
【0034】
一方、反射防止処理は偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた反射防止膜などの形成により達成することができる。また、スティッキング防止は燐接層との密着防止を目的に、アンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して偏光板透過光の視認を阻害することの防止等を目的に施されるものであり、例えばサンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式や透明微粒子の配合方式などの適宜な方式にて、透明保護フィルムの表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。
【0035】
前記の表面微細凹凸構造の透明保護層の形成に用いる微粒子としては、例えば平均粒径が0.5〜50μmのシリカやアルミナ、チタニアやジルコニア、酸化錫や酸化インジウム、酸化カドミウムや酸化アンチモン等からなる、導電性のこともある無機系微粒子、架橋又は未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子などの透明微粒子が用いられる。微粒子の使用量は、透明樹脂100重量部あたり2〜50重量部、とりわけ5〜25重量部が一般的である。
【0036】
透明微粒子配合のアンチグレア層は透明保護層そのものとして、あるいは透明保護層表面への塗工層などとして設けることができる。アンチグレア層は、偏光板透過光を拡散して視角などを拡大するための拡散層(視角拡大機能など)を兼ねるものであってもよい。なお、上記した反射防止層やスティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層等は、それらの層を設けたシートなどからなる光学層として透明保護層とは別体のものとして設けることもできる。
【0037】
前記偏光子(偏光フィルム)と保護層である透明保護フィルムとの接着処理は、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルアルコール系ポリマーからなる接着剤、あるいは、ホウ酸やホウ砂、グルタルアルデヒドやメラミン、シュウ酸などのビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤から少なくともなる接着剤などを介して行うことができる。かかる接着層は、水溶液の塗布乾燥層などとして形成しうるが、その水溶液の調整に際しては必要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒も配合することができる。特に、偏光子にポリビニルアルコール系ポリマーを用いる場合は、これとの接着性が最も良好である点で、ポリビニルアルコールからなる接着剤を用いることが好ましい。接着層の厚さは特に限定されないが、1nm〜500nm、より好ましくは10nm〜300nm、特に好ましくは20nm〜100nmが一般的である。
【0038】
本発明による偏光板は、実用に際して偏光変換素子と積層した光学部材として用いることができる。偏光変換素子については特に限定はなく、例えば位相差板(1/2波長板、1/4波長板などのλ板も含む)、異方性反射型偏光素子や異方性散乱型偏光素子などの、液晶表示装置等の形成に用いられることのある偏光変換素子の1層または2層以上を用いることができる。
【0039】
偏光変換素子としては、例えば、透過光と反射もしくは散乱光に分離するような再帰光を利用して、バックライトからの反射を利用しながら偏光を出射するような光学部材があげられる。また、3M社製「DBEF」などの偏光異方性多層膜からなる偏光素子(特開平4−268505号公報参照)、日東電工製「PCF」などのコレステリック液晶とλ/4板からなる偏光素子(特開平11−231130号公報参照)、3M社製「DRP」などの異方性散乱体からなる偏光素子(米国特許第5,825,543号参照)、金属に微細加工を施し可視光領域でも反射偏光を出すようなグリッド偏光子(米国特許第6,288,840号参照)、金属の微粒子を高分子マトリック中に入れて延伸した偏光素子(特開平8−184701号公報参照)等も挙げられる。また、ワンパスで偏光変換できるような偏光素子であってもよい(特開2001−201635号公報参照)。さらに、カイラルスメクティックCを用いた偏光素子なども用いうる(特開2001−201635号公報参照)。さらに、偏光変換素子を応用する異方性回折格子などであってもよい(特開2001−066428号公報、特開2001−100026号公報参照)。
【0040】
中でも、異方性反射型偏光素子としては、コレステリック液晶層、特にコレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持したものの如き、左回り又は右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すものと、その反射帯域のうちのいずれかの任意の波長の0.25倍の位相差を有する位相差板との複合体、あるいは、誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体の如き、所定偏光軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すものが好ましい。前者の例としては、日東電工製のPCFシリーズ等をあげることができ、後者の例としては、3M社製のDBEFシリーズ等をあげることができる。
【0041】
前記の位相差板の具体例としては、後述するようなものなどがあげられる。
【0042】
本発明による光学部材は、偏光板と2層又は3層以上の光学層とを積層したものからなっていてもよい。従って、位相差板と上記の偏光変換素子と位相差板を組合せたものなどであってもよい。2層又は3層以上の光学層を積層した光学部材は、液晶表示装置等の製造過程で順次別個に積層する方式にても形成することができるものであるが、予め積層して光学部材としたものは、品質の安定性や組立作業性等に優れて液晶表示装置などの製造効率を向上させることができる利点がある。なお、積層には粘着層等の適宜な接着手段を用いることができる。
【0043】
本発による偏光板は、実用に際して他の光学層と積層した光学部材として用いることができる。その光学層については特に限定はないが、例えば反射板や半透過板、位相差板(1/2や1/4等の波長板を含む)、視角補償フィルムなどの液晶表示装置等の形成に用いられることのある適宜な光学層の1層または2層以上を用いることができ、特に、前述した本発明の偏光子と保護層からなる偏光板に、更に反射板または、半透過反射板が積層されてなる反射型偏光板または半透過型偏光板、前述した偏光子と保護層からなる偏光板に、更に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板、前述した偏光子と保護層からなる偏光板に、更に視角補償フィルムが積層されてなる広視野角偏光板、あるいは、前述した偏光子と保護層からなる偏光板に、更に輝度向上フィルムが積層されてなる偏光板が好ましい。
【0044】
反射型偏光板は、偏光板に反射層を設けたもので、視認側(表示側)からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置などを形成するためのものであり、バックライト等の光源の内蔵を省略できて液晶表示装置の薄型化をはかりやすいなどの利点を有する。反射型偏光板の形成は、必要に応じ透明保護層等を介して偏光板の片面に金属等からなる反射層を付設する方式などの適宜な方式にて行うことができる。
【0045】
反射型偏光板の具体例としては、必要に応じマット処理した透明保護層の片面に、アルミニウム等の反射性金属からなる箔や蒸着膜を付設して反射層を形成したものなどがあげられる。また前記の透明保護層に微粒子を含有させて表面微細凹凸構造とし、その上に微細凹凸構造の反射層を有するものなどもあげられる。前記した微細凹凸構造の反射層は、入射光を乱反射により拡散させて指向性やギラギラした見栄えを防止し、明暗のムラを抑制しうる利点などを有する。また微粒子含有の透明保護層は、入射光及びその反射光がそれを透過する際に拡散されて明暗ムラをより抑制しうる利点なども有している。透明保護層の表面微細凹凸構造を反映させた微細凹凸構造の反射層の形成は、例えば真空蒸着方式、イオンプレーティング方式、スパッタリング方式等の蒸着方式や、メッキ方式などの適宜な方式で、金属を透明保護層の表面に直接付設する方法などにより行うことができる。
【0046】
反射板は前記の偏光板の透明保護フィルムに直接付与する方式に代えて、その透明フィルムに準じた適宜なフィルムに反射層を設けてなる反射シートなどとして用いることもできる。なお反射層は、通常、金属からなるので、その反射面が透明保護層や偏光板等で被覆された状態の使用形態が、酸化による反射率の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続の点や、保護層の別途付設の回避の点などより好ましい。
【0047】
なお、半透過型偏光板は、上記において反射層で光を反射し、かつ透過するハーフミラー等の半透過型の反射層とすることにより得ることができる。半透過型偏光板は、通常液晶セルの裏側に設けられ、液晶表示装置などを比較的明るい雰囲気で使用する場合には、視認側(表示側)からの入射光を反射させて画像を表示し、比較的暗い雰囲気においては、半透過型偏光板のバックサイドに内蔵されているバックライト等の内蔵光源を使用して画像を表示するタイプの液晶表示装置などを形成できる。すなわち、半透過型偏光板は、明るい雰囲気下では、バックライト等の光源使用のエネルギーを節約でき、比較的明るい雰囲気下においても内蔵光源を用いて使用できるタイプの液晶表示装置などの形成に有用である。
【0048】
図1〜図4には、偏光を出射するバックライトなど平面光源の一例を示した。図1は、裏面に印刷を施したタイプのクサビ型導光板(5)に冷陰極管(9)とランプハウス(10)を備え付け、最も下側に拡散反射板(6)を配置し、導光板の上には拡散板(4)を配置した例(バックライト1)である。
【0049】
図2は、バックライト1の上に、日東電工製「PCF400TEG」の偏光板部分を取り除いたコレステリック層とλ/4板層だけを、バックライト上にコレステリック面(2)がバックライト側に、1/4波長板(1)が視認側になるように配置した例である。
【0050】
図3は、バックライト1の上に、3M社製異方性多重薄膜反射偏光子「DBEF」(3)を配置した例である。
【0051】
図4は、バックライトには光出射面にプリズムを形成したタイプのクサビ型導光板(8)に冷陰極管(9)とランプハウス(10)を備え付け、最も下側に拡散反射板(6)を配置し、導光板の上にはプリズムシート(7)を置き、プリズム面が導光板に向かい合うように配置し、プリズムシートの上面に拡散板(4)を配置した例である。
【0052】
次に、前述した偏光子と保護層からなる偏光板に、更に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板について説明する。
【0053】
直線偏光を楕円偏光または円偏光に変えたり、楕円偏光または円偏光を直線偏光に変えたり、あるいは直線偏光の偏光方向を変える場合に、位相差板などが用いられ、特に、直線偏光を円偏光に変えたり、円偏光を直線偏光に変える位相差板としては、いわゆる1/4波長板(λ/4板とも言う)が用いられる。1/2波長板(λ/2板とも言う)は、通常、直線偏光の偏光方向を変える場合に用いられる。有機、もしくは無機EL表示装置には、主に反射防止用途で偏光板と1/4波長板を組み合わせて使用されている。
【0054】
楕円偏光板はスパーツイストネマチック(STN)型液晶表示装置の液晶層の複屈折により生じた着色(青又は黄)を補償(防止)して、前記着色のない白黒表示する場合などに有効に用いられる。更に、3次元の屈折率を制御したものは、液晶表示装置の画面を斜め方向から見た際に生じる着色も補償(防止)することができて好ましい。円偏光板は、例えば画像がカラー表示になる反射型液晶表示装置の画像の色調を整える場合などに有効に用いられ、また、反射防止の機能も有する。
【0055】
上記した位相差板の具体例としては、ポリカーボネートやポリビニルアルコール、ポリスチレンやポリメチルメタクリレート、ポリプロピレンやその他のポリオレフィン、ポリアリレートやポリアミドの如き適宜なポリマーからなるフィルムを延伸処理してなる複屈折性フィルムや液晶ポリマーの配向フィルム、液晶ポリマーの配向層をフィルムにて支持したものなどがあげられる。また、傾斜配向フィルムとしては、液晶ポリマーやディスコティック液晶層、ロッドライクネマティック液晶層を斜め配向させたものなどが挙げられる。位相差板は、例えば各種波長板や液晶層の複屈折による着色や視角等の補償を目的としたものなどの使用目的に応じた適宜な位相差を有するものであってよく、2種以上の位相差板を積層して位相差等の光学特性を制御したものなどであってもよい。
【0056】
また上記の楕円偏光板や反射型楕円偏光板は、偏光板又は反射型偏光板と位相差板を適宜な組合せで積層したものである。かかる楕円偏光板等は、(反射型)偏光板と位相差板の組合せとなるようにそれらを液晶表示装置の製造過程で順次別個に積層することによっても形成しうるが、前記の如く予め楕円偏光板等の光学部材としたものは、品質の安定性や積層作業性等に優れて液晶表示装置などの製造効率を向上させうる利点がある。
【0057】
視角補償フィルムは、液晶表示装置の画面を、画面に垂直でなくやや斜めの方向から見た場合でも、画像が比較的鮮明にみえるように視野角を広げるためのフィルムである。
【0058】
このような視角補償位相差板としては、例えば位相差フィルム、液晶ポリマー等の配向フィルムや、透明基材上に液晶ポリマー等の配向層を支持したものなどがあげられる。通常の位相差板は、その面方向に一軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムが用いられるのに対し、視角補償フィルムとして用いられる位相差板には、面方向に二軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムや、面方向に一軸に延伸され厚さ方向にも延伸された厚さ方向の屈折率を制御した複屈折を有するポリマーや、傾斜配向フィルムのような2方向延伸フィルムなどが用いられる。傾斜配向フィルムとしては、例えばポリマーフィルムに熱収縮フィルムを接着して加熱によるその収縮力の作用下にポリマーフィルムを延伸処理又は/及び収縮処理したものや、液晶ポリマーを斜め配向させたものなどが挙げられる。視角補償位相差板の素材原料ポリマーは、先の位相差板で説明したポリマーと同様のものが用いられ、液晶セルによる位相差に基づく視認角の変化による着色等の防止や良視認の視野角の拡大などを目的とした適宜なものを用いうる。
【0059】
また、良視認の広い視野角を達成する点などより、液晶ポリマーの配向層、特にディスコティック液晶ポリマーの傾斜配向屠からなる光学的異方性層をトリアセチルセルロースフィルムにて支持した光学補償位相差板が好ましく用いうる。
【0060】
偏光板と輝度向上フィルムを貼り合わせた偏光板は、通常液晶セルの裏側サイドに設けられて使用される。輝度向上フィルムは、液晶表示装置などのバックライトや裏側からの反射などにより自然光が入射すると所定偏光軸の直線偏光または所定方向の円偏光を反射し、他の光は透過する特性を示すもので、輝度向上フィルムを前述した偏光子と保護層とからなる偏光板と積層した偏光板は、バックライト等の光源からの光を入射させて所定偏光状態の透過光を得ると共に、前記所定偏光状態以外の光は透過せずに反射される。この輝度向上フィルム面で反射した光を更にその後ろ側に設けられた反射層等を介し反転させて輝度向上フィルムに再入射させ、その一部又は全部を所定偏光状態の光として透過させて輝度向上フィルムを透過する光の増量を図ると共に、偏光子に吸収させにくい偏光を供給して液晶表示画像表示等に利用しうる光量の増大を図ることにより輝度を向上させうるものである。すなわち、輝度向上フィルムを使用せずに、バックライトなどで液晶セルの裏側から偏光子を通して光を入射した場合には、偏光子の偏光軸にー致していない偏光方向を有する光は、ほとんど偏光子に吸収されてしまい、偏光子を透過してこない。すなわち、用いた偏光子の特性によっても異なるが、およそ50%の光が偏光子に吸収されてしまい、その分、液晶画像表示当に利用しうる光量が減少し、画像が暗くなる。輝度向上フィルムは、偏光子に吸収されるような偏光方向を有する光を偏光子に入射させずに輝度向上フィルムで一旦反射させ、更にその後ろ側に設けられた反射層等を介して反転させて輝度向上フィルムに再入射させることを繰り返し、この両者間で反射、反転している光の偏光方向が偏光子を通過し得るような偏光方向になった偏光のみを、輝度向上フィルムは透過させて偏光子に供給するので、バックライトなどの光を効率的に液晶表示装置の画像の表示に使用でき、画面を明るくすることができる。
【0061】
輝度向上フィルムと上記反射層等の間に拡散板を設けることもできる。輝度向上フィルムによって反射した偏光状態の光は上記反射層等に向かうが、設置された拡散板は通過する光を均一に拡散すると同時に偏光状態を解消し、非偏光状態とする。すなわち元の自然光状態にもどす。この非偏光状態すなわち自然光状態の光が反射層等に向かい、反射層等を介して反射して、拡散板を再び通過して輝度向上フィルムに再入射することを繰り返す。元の自然光状態にもどす拡散板を設けることにより、表示画面の明るさを維持しつつ、同時に表示画面の明るさのむらを少なくし、均一の明るい画面を提供することができる。元の自然光状態にもどす拡散板を設けることにより、初回の入射光は反射の繰り返し回数が程よく増加し、拡散板の拡散機能と相俟って均一の明るい表示画面を提供することができたものと考えられる。
【0062】
前記の輝度向上フィルムとしては、例えば誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体の如き、所定偏光軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すもの(3M社製「D−BEF」等)、コレステリック液晶層、特にコレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持したもの(日東電工社製「PCF350」、Merck社製「Transmax」)の如き、左回り又は右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すものなどの適宜なものを用いうる。
【0063】
従って、前記した所定偏光軸の直線偏光を透過させるタイプの輝度向上フィルムでは、その透過光をそのまま偏光板に偏光軸を揃えて入射させることにより、偏光板による吸収ロスを抑制しつつ効率よく透過させることができる。一方、コレステリック液晶層の如く円偏光を透過するタイプの輝度向上フィルムでは、そのまま偏光子に入射させることもできるが、吸収ロスを抑制する点よりその円偏光を位相差板を介し直接偏光化して偏光板に入射させることが好ましい。なお、その位相差板として1/4波長板を用いることにより、円偏光を直線偏光に変換することができる。
【0064】
可視光域等の広い波長範囲で1/4波長板として機能する位相差板は、例えば波長550nmの淡色光に対して1/4波長板として機能する位相差層と他の位相差特性を示す位相差層、例えば1/2波長板として機能する位相差層とを重畳する方式などにより得ることができる。従って、偏光板と輝度向上フィルムの間に配置する位相差板は、1層又は2層以上の位相差層からなるものであってよい。
【0065】
なお、コレステリック液晶層についても、反射波長が相違するものの組み合わせにして2層又は3層以上重畳した配置構造とすることにより、可視光領域等の広い波長範囲で円偏光を反射するものを得ることができ、それに基づいて広い波長範囲の透過円偏光を得ることができる。
【0066】
また、偏光板は、上記した偏光分離型偏光板の如く、偏光板と2層又は3層以上の光学層とを積層したものからなっていてもよい。従って、上記の反射型偏光板や半透過型偏光板と位相差板を組み合わせた反射型楕円偏光板や半透過型楕円偏光板などであってもよい。2層又は3層以上の光学層を積層した光学部材は、液晶表示装置等の製造過程で順次別個に積層する方式にても形成しうるものであるが、予め積層して光学部材としたのものは、品質の安定性や組立作業等に優れていて液晶表示装置などの製造工程を向上させうる利点がある。積層には粘着層等の適宜な接着手段を用いうる。前記の偏光板やその他の光学部材の接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配置角度とすることができる。
【0067】
前述した偏光板や光学部材には、液晶セル等の他部材と接着するための粘着層を設けることもできる。その形成には、例えばアクリル系重合体やシリコーン系ポリマー、ポリエステルやポリウレタン、ポリアミドやポリエーテル、フッ素系やゴム系などの適宜なポリマーをベースポリマーとする粘着性物質や粘着剤を用いることができ、特に限定はない。とりわけ、アクリル系粘着剤の如く光学的透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく用いうる。
【0068】
また上記に加えて、吸湿による発泡現象や剥がれ現象の防止、熱膨張差等による光学特性の低下や液晶セルの反り防止、ひいては高品質で耐久性に優れる液晶表示装置の形成性などの点より、吸湿率が低くて耐熱性に優れる粘着層が好ましい。粘着層は、例えば天然物や合成物の樹脂穎、とりわけ、粘着性付与樹脂、ガラス繊維やガラスビーズ、金属粉やその他の無機粉末等からなる充填剤、顔料、着色剤、酸化防止剤などの、粘着層に添加されることのある適宜な添加剤を含有していてもよい。また微粒子を含有して光拡散性を示す粘着層などであってもよい。
【0069】
偏光板や光学部材の片面又は両面への粘着層の付設は、適宜な方式で行いうる。ちなみにその例としては、例えばトルエンや酢酸エチル等の適宜な溶剤の単独物又は混合物からなる溶媒に、粘着性物質ないしその組成物を溶解又は分散させて10〜40重量%程度の粘着剤液を調製し、それを流延方式や塗工方式等の適宜な展開方式で光学部材上に直接付設する方式、あるいは前記に準じセパレータ上に粘着層を形成してそれを光学部材上に移着する方式などがあげられる。
【0070】
粘着層は、異なる組成又は種類等のものの重畳層として偏光板や光学部材の片面又は両面に設けることもできる。また両面に設ける場合に、光学部材の表裏において異なる組成や種類や厚さ等の粘着層とすることもできる。粘着層の厚さは、使用目的や接着力などに応じて適宜に決定でき、一般には1〜500μm、とりわけ5〜200μm、特に10〜100μmとされる。
【0071】
粘着層の露出面に対しては、実用に供するまでの間、その汚染防止等を目的にセパレータが仮着されてカバーされる。これにより、通例の取扱状態で粘着層に接触することを防止できる。セパレータとしては、上記厚さ条件を除き、例えばプラスチックフィルムやゴムシート、紙や布、不織布やネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなどの、従来に準じた適宜なものを用いうる。
【0072】
なお本発明において、上記した偏光板や光学部材を形成する偏光フィルムや透明保護層等、及び粘着層などの各層は、例えばサリチル酸エステル系化合物やベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などの適宜な方式により、紫外線吸収能をもたせたものなどであってもよい。
【0073】
本発明による偏光板は、液晶表示装置等の各種装置の形成などに好ましく用いることができる。液晶表示装置の形成は、従来に準じて行いうる。すなわち液晶表示装置は一般に、液晶セルと偏光板と光学補償位相差板、及び必要に応じての照明システム等の構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどにより形成される。本発明においては、本発明による偏光板を用いる点を除いて特に限定はなく、従来に準じうる。液晶セルについても、例えばTN型やSTN型、π型などの任意なタイプのものを用いうる。
【0074】
液晶セルの片側又は両側に偏光板を配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライトあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装置およびEL表示装置を形成することができる。その場合、本発明による偏光板は液晶セルの片側又は両側に設置することができる。両側に偏光板や光学部材を設ける場合、それらは同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板やアンチグレア層、反射防止膜や保護板、プリズムアレイやレンズアレイシート、光拡散板やバックライトなどの適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
【0075】
次いで、有機エレクトロルミネセンス装置(有機EL表示装置)について説明する。一般に、有機EL表示装置は、透明基板上に透明電極と有機発光層と金属電極とを順に積層して発光体(有機エレクトロルミネセンス発光体)を形成している。ここで、有機発光層は、種々の有機薄膜の積層体であり、例えばトリフェニルアミン誘導体等からなる正孔注入層と、アントラセン等の蛍光性の有機固体からなる発光層との積層体や、あるいはこのような発光層とペリレン誘導体等からなる電子注入層の積層体や、またあるいはこれらの正孔注入層、発光層、および電子注入層の積層体等、種々の組み合わせをもった構成が知られている。
【0076】
有機EL表示装置は、透明電極と金属電極とに電圧を印加することによって、有機発光層に正孔と電子とが注入され、これら正孔と電子との再結合によって生じるエネルギーが蛍光物質を励起し、励起された蛍光物質が基底状態に戻るときに光を放射する、という原理で発光する。途中の再結合というメカニズムは、一般のダイオードと同様であり、このことからも予想できるように、電流と発光強度は印加電圧に対して整流性を伴う強い非線形性を示す。
【0077】
有機EL表示装置においては、有機発光層での発光を取り出すために、少なくとも一方の電極が透明でなくてはならず、通常酸化インジウムスズ(ITO)などの透明導電体で形成した透明電極を陽極として用いている。一方、電子注入を容易にして発光効率を上げるには、陰極に仕事関数の小さな物質を用いることが重要で、通常Mg−Ag、Al−Liなどの金属電極を用いている。
【0078】
このような構成の有機EL表示装置において、有機発光層は、厚さ10nm程度ときわめて薄い膜で形成されている。このため、有機発光層も透明電極と同様、光をほぼ完全に透過する。その結果、非発光時に透明基板の表面から入射し、透明電極と有機発光層とを透過して金属電極で反射した光が、再び透明基板の表面側へと出るため、外部から視認したとき、有機EL表示装置の表示面が鏡面のように見える。
【0079】
電圧の印加によって発光する有機発光層の表面側に透明電極を備えるとともに、有機発光層の裏面側に金属電極を備えてなる有機エレクトロルミネセンス発光体を含む有機EL表示装置において、透明電極の表面側に偏光板を設けるとともに、これら透明電極と偏光板との間に位相差板を設けることができる。
【0080】
位相差板および偏光板は、外部から入射して金属電極で反射してきた光を偏光する作用を有するため、その偏光作用によって金属電極の鏡面を外部から視認させないという効果がある。特に、位相差板を1/4波長板で構成し、かつ偏光板と位相差板との偏光方向のなす角をπ/4に調整すれば、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
【0081】
すなわち、この有機EL表示装置に入射する外部光は、偏光板により直線偏光成分のみが透過する。この直線偏光は位相差板により一般に楕円偏光となるが、とくに位相差板が1/4波長板でしかも偏光板と位相差板との偏光方向のなす角がπ/4のときには円偏光となる。
【0082】
この円偏光は、透明基板、透明電極、有機薄膜を透過し、金属電極で反射して、再び有機薄膜、透明電極、透明基板を透過して、位相差板に再び直線偏光となる。そして、この直線偏光は、偏光板の偏光方向と直交しているので、偏光板を透過できない。その結果、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
【0083】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、各例中、特に言及しない限り、%は重量基準である。
【0084】
(実施例1)
厚さ80μmのポリビニルアルコールフィルムを、0.3%のヨウ素水溶液中で染色し、4%のホウ酸、3%のヨウ化カリウム、5%の亜鉛成分(硝酸亜鉛)を仕込んだ水溶液中で5.5倍まで延伸し、50℃で4分乾燥させ、偏光子を得た。得られた偏光子の両側に、厚さ80μmの表面をケン化処理したトリアセチルセルロースフィルムを、ポリビニルアルコール系接着剤で貼りあわせ、60℃で4分間乾燥させて偏光板を得た。
【0085】
(実施例2)
厚さ80μmのポリビニルアルコールフィルムを、0.3%のヨウ素水溶液中で染色し、4%のホウ酸、3%のヨウ化カリウム、10%の亜鉛成分を仕込んだ水溶液中で5.5倍まで延伸し、50℃で4分乾燥させて偏光子を得た以外は、実施例1と同様にして偏光板を得た。
【0086】
(実施例3)
厚さ80μmのポリビニルアルコールフィルムを、0.3%のヨウ素水溶液中で染色し、4%のホウ酸、3%のヨウ化カリウム、15%の亜鉛成分を仕込んだ水溶液中で5.5倍まで延伸し、50℃で4分乾燥させて偏光子を得た以外は、実施例1と同様にして偏光板を得た。
【0087】
(比較例1)
厚さ80μmのポリビニルアルコールフィルムを、0.3%のヨウ素水溶液中で染色し、4%のホウ酸、3%のヨウ化カリウムを仕込んだ水溶液中で5.5倍まで延伸し、50℃で4分乾燥させて偏光子を得た以外は、実施例1と同様にして偏光板を得た。
【0088】
(比較例2)
厚さ80μmのポリビニルアルコールフィルムを、0.3%のヨウ素水溶液中で染色し、4%のホウ酸、3%のヨウ化カリウム、3%の亜鉛成分を仕込んだ水溶液中で5.5倍まで延伸し、50℃で4分乾燥させて偏光子を得た以外は、実施例1と同様にして偏光板を得た。
【0089】
(比較例3)
厚さ80μmのポリビニルアルコールフィルムを、0.3%のヨウ素水溶液中で染色し、4%のホウ酸、3%のヨウ化カリウム、17%の亜鉛成分を仕込んだ水溶液中で5.5倍まで延伸し、50℃で4分乾燥させて偏光子を得た以外は、実施例1と同様にして偏光板を得た。
【0090】
(偏光子中亜鉛量の測定)
偏光子中の亜鉛含有量は、ファンダメンタルパラメーター法(FP法)を用いて測定した。FP法とは、質量吸収係数・蛍光収率・X線源のスペクトル分布などの物理定数(ファンダメンタル・パラメーター)を用いて、蛍光X線強度の理論式から理論X線強度を求め、測定X線強度との対比を行って、含有率を算出する方法である。
【0091】
(耐水性の評価)
実施例、比較例で作成した偏光板を、50mm×25mm、延伸方法45°となるように切断し、アクリル系粘着剤を用いてガラス板に貼り付けた。この試験片を40℃の水中に浸漬して保護フィルムの剥離の様子を観察し、保護フィルムが剥離した時間を測定した。5時間経過しても剥離しなかったものを実用的に問題ないレベルの基準とし、10時間経過しても剥離しなかったものは10時間以上と記述した。
【0092】
上記の評価結果及び光学特性(透過率、偏光度)測定結果を、表1にまとめて示す。
【表1】
【0093】
実施例、比較例の比較から、ポリビニルアルコールフィルムと2色性染料からなる偏光子に透明保護層を設けた偏光板において、偏光子中に0.5重量%以上の亜鉛金属を含む偏光板は、接着性が向上し、5時間経過しても保譲フィルムが剥離せず実用的に問題ないレベルまで耐水性が改善していることがわかる。
【0094】
一方、比較例3に見られるように偏光子中の亜鉛の含有量が2.0重量%よりも多いと、光学特性への影響が大きく、市場から要求されている光学特性を満足することができない。
【0095】
ちなみに、偏光板の状態から、溶剤を用いてトリアセチルセルロースフィルムを溶融除去し、乾燥させて偏光子を取り出し、評価を行った場合も上記と同様の結果が得られている。
【0096】
貼り合わせ後に、偏光子から接着剤層中に移行する成分量については、接着剤層の厚さが1μm以下と非常に薄く(SEM観察)、偏光子、保護フィルムと相溶層があるため境界が不鮮明であり、精度の高い定量分析は困難であった。しかしながら、偏光子中の亜鉛の含有量が多いほど、接着性が高まる傾向が確認できた。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明の偏光子によれば、保護フィルムとの貼り合せ作業が容易で、貼り合わせ工程において偏光子の光学特性の劣化(透過率や偏光度の低下、色相の劣化等)を引き起こすことがなく光学特性に優れるとともに、保護フィルムの接着強度が高く、高温・高湿時にも剥がれの生じない耐久性に優れる偏光板が得られる。また本発明によれば、液晶表示装置ならびにエレクトロルミネッセンス表示装置のインハウス製造が可能となり、製造コストの低減が計れるとともに、その工程管理も容易である。よって、その工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるバックライトの構成例を示す概略図である。
【図2】本発明におけるバックライトの他の構成例を示す概略図である。
【図3】本発明におけるバックライトの他の構成例を示す概略図である。
【図4】本発明におけるバックライトの他の構成例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 1/4波長板
2 コレステリック液晶層
3 異方性多重薄膜反射型偏光素子
4 拡散板
5 導光板
6 反射板
7 プリズムシート
8 プリズム付き導光板
9 冷陰極管
10 ランプハウス
Claims (17)
- Zn、Cu、B、Al、Ti、Zr、Sn、VおよびCrからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を、0.5〜2.0重量%含有することを特徴とする偏光子。
- 請求項1に記載の偏光子の少なくとも片側に、接着層を介して保護フィルムを積層してなる偏光板。
- 前記偏光子中の金属成分と同様の金属成分を含有する接着層を有する請求項2に記載の偏光板。
- 請求項1に記載の偏光子の少なくとも片側に、接着剤を介して保護フィルムを貼り合わせた後、前記接着剤層に前記偏光子中の金属成分を移行させてなる請求項2又は3に記載の偏光板。
- 請求項2〜4において、保護フィルムの厚み方向の位相差値(Rth)が−90nm〜+75nmである偏光板。ただし、Rth=[(nx+ny)/2−nz]・dであり、式中、nx、nyはフィルム平面内の主屈折率、nzはフィルム厚方向の屈折率、dはフィルム厚である。
- 請求項1に記載の偏光子又は請求項2〜5に記載の偏光板と、偏光変換素子との積層体からなることを特徴とする光学部材。
- 前記偏光変換素子が異方性反射型偏光素子である請求項6に記載の光学部材。
- 前記異方性反射型偏光素子が、コレステリック液晶とその反射帯域のうちのいずれかのある波長の0.25倍を位相差にもつ位相差板との複合体である請求項7に記載の光学部材。
- 前記異方性反射型偏光素子が、一方の振動方向の直線偏光を通し、他方の振動方向の直線偏光を反射する異方性多重薄膜である請求項7に記載の光学部材。
- 前記異方性反射型偏光素子が反射型グリッド偏光子である請求項7に記載の光学部材。
- 前記偏光変換素子が異方性散乱型偏光素子である請求項6に記載の光学部材。
- 請求項1に記載の偏光子、請求項2〜5に記載の偏光板又は請求項6〜11に記載の光学部材と、少なくとも1層の位相差板との積層体からなることを特徴とする光学部材。
- 請求項1に記載の偏光子、請求項2〜5に記載の偏光板又は請求項6〜11に記載の光学部材を、液晶セルの少なくとも片面に貼り合わせたことを特徴とする液晶パネル。
- 請求項1に記載の偏光子、請求項2〜5に記載の偏光板又は請求項6〜11に記載の光学部材を、液晶セルの少なくとも片側に配置したことを特徴とする液晶表示装置。
- 偏光を出射する平面光源を有する請求項14に記載の液晶表示装置。
- 請求項1に記載の偏光子、請求項2〜5に記載の偏光板又は請求項6〜11に記載の光学部材を用いたことを特徴とするエレクトロルミネッセンス表示装置。
- 片側に表面保護フィルム及びその反対側に粘着剤層並びに剥離フィルムを持つ請求項1に記載の偏光子、請求項2〜5に記載の偏光板又は請求項6〜11に記載の光学部材が、チップカットされた直後に液晶もしくはエレクトロルミネッセンス表示装置に貼り合わせられることを特徴とするインハウス製造方法。
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