JP2004058665A - ダンボールシートの折畳み装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ダンボールシートをより精度よく折畳むことができる実用性の高いダンボールシートの折畳み装置を提供する。
【解決手段】各外側矯正ロール23の凹溝23a内に臨むように、複数の内側矯正ロール24を各外側矯正ロール23に隣接して配設し、ダンボールシート10のコーナ部が各外側矯正ロール23の凹溝23aに導入された際に、これらの外側矯正ロール23に対応する各内側矯正ロール24をダンボールシート10のコーナ部の内面に圧接させて、この内面における折畳み位置を矯正する。また、各外側矯正ロール23に対応する各内側矯正ロール24の間にシートガイドを設け、折畳み時におけるダンボールシートの移送を円滑にする。
【選択図】 図3
【解決手段】各外側矯正ロール23の凹溝23a内に臨むように、複数の内側矯正ロール24を各外側矯正ロール23に隣接して配設し、ダンボールシート10のコーナ部が各外側矯正ロール23の凹溝23aに導入された際に、これらの外側矯正ロール23に対応する各内側矯正ロール24をダンボールシート10のコーナ部の内面に圧接させて、この内面における折畳み位置を矯正する。また、各外側矯正ロール23に対応する各内側矯正ロール24の間にシートガイドを設け、折畳み時におけるダンボールシートの移送を円滑にする。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダンボールシートの折畳み装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ダンボールシートを折畳む手段として、例えば、特公昭55−17700号に係る折畳み装置が提案されている。
この折畳み装置は、コ字状の形態で移送されてくるダンボールシートの一方および他方のコーナ部を、該ダンボールシートの移送路に沿って配列する矯正ロール群によって折畳むように構成されている。なお、上記ダンボールシートには、蓋部形成用のスロット溝や折曲げ用の罫線等の加工が予め施される。
【0003】
上記矯正ロールは、周面に断面略V型の凹溝を備え、この凹溝内に上記ダンボールシートのコーナ部を通過させることにより、該コーナ部をその外面側から曲げ矯正する。矯正ロールは、ダンボールシートの移送路の下流側に位置するものほど上記溝の開口角を小さく設定してある。したがって、上記ダンボールシートのコーナ部は、矯正ロール群を通過する間に該ロールの溝の内面によって徐々に折畳まれることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の折畳み装置は、矯正ロール群によってダンボールシートの外面のみに折曲げ矯正力を作用させるものであるから、折曲げ部分の強度分布のばらつき(波状に加工された芯紙の段山の位置や強度等に基づいて生じる)のために、ダンボールシートが罫線からずれた部位で折畳まれることがある。すなわち、例えば、図12(a),(b)に示すように、折畳みコーナ部の形状が偏った形態で折畳まれることがある。
【0005】
ダンボールシートが図12(a),(b)の形態で折畳まれた場合、該ダンボールシートによって形成される箱の平行度が低下するという不都合や、糊付け重合幅wが正規の幅からずれるという不都合が発生することになる。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑み、ダンボールシートをより精度よく折畳むことができる実用性の高いダンボールシートの折畳み装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るダンボールシートの折畳み装置は、ダンボールシートをコ字状に折畳む第1の折畳み域と、互いに開口角の異なる凹溝を周面に開口させた複数の外側矯正ロールを前記ダンボールシートの搬送方向に沿って所定の間隔で配列させ、前記第1の折畳み域から搬入される前記ダンボールシートのコーナ部を前記各外側矯正ロールの凹溝に順次導入して折畳む第2の折畳み域と、を備えるダンボールシートの折畳み装置であって、前記各外側矯正ロールの凹溝内に臨むように、複数の内側矯正ロールを該各外側矯正ロールに隣接して配設し、前記ダンボールシートのコーナ部が前記各外側矯正ロールの凹溝に導入された際に、これらの外側矯正ロールに対応する前記各内側矯正ロールを前記コーナ部の内面に圧接させて、該内面における折畳み位置を矯正するようにしたことを特徴としている。
【0008】
ダンボールシートの変化に対応するため、前記各内側矯正ロールまたは外側矯正ロールを上下方向に変位させるロール変位手段を設けることができる。
【0009】
また,ダンボールシートの変化に対応するため、前記各内側矯正ロールまたは外側矯正ロールを前記ダンボールシートの搬送路の幅方向に変位させるロール変位手段を設けることができる。
【0010】
また、より精度よくダンボールシートの変化に対応するため、前記各内側矯正ロールまたは外側矯正ロールを上下方向と前記ダンボールシートの搬送路の幅方向に単独に変位させるロール変位手段を設けることができる。
【0011】
前記各外側矯正ロールを前記ダンボールシートの搬送速度に等しい周速で回転駆動しても良い。前記各外側矯正ロールを回転駆動すれば、折畳み時におけるダンボールシートの移送がより円滑になる。
【0012】
前記各内側矯正ロールは、回転軸部を設けたロール本体と、前記各外側矯正ロールの凹溝に対して圧接するディスク部としてもよい。前記内側矯正ロールによれば、より精度よくダンボールシートを折畳むことができる。
【0013】
前記外側矯正ローラの凹溝に面する前記内側矯正ロールの周縁を結ぶ接線に沿って又は所定の隙間をあけて配置し、隣接する前記内側矯正ロール間にシートガイドを設けてもよい。前記シートガイドを設ければ、折畳み時におけるダンボールシートの移送、特に箱深さの小さいダンボールシートの移送がより円滑になる。
【0014】
また、より円滑にダンボールシートの移送を行うため、ダンボールシート搬送方向の上流側にテーパ部が設けられたシートガイドを設けてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係るダンボールシートの折畳み装置の好ましい実施の形態について説明する。
図1において、ダンボールシート10は、前工程において、罫線11〜14、糊付用フラップ15およびスロット溝16が予め加工されている。
この折畳み装置は、第1の折畳み域から第2の折畳み域に亘って配設された平行する一対の上搬送ベルト20と、第1の折畳み域において上記上搬送ベルト20の下方に設けられた図示していない一対の下搬送ベルトとを備えている。第1の折畳み域に搬入されたダンボールシート10は、上搬送ベルト20と下搬送ベルトによって挟まれた状態で第1の折畳み域を矢視方向に搬送される。
【0016】
第1の折畳み域には、ダンボールシート10の搬送方向に沿う一対の折目レール21が配設されている。これらの折目レール21は、その上面がダンボールシート10の下面とほぼ同じ高さになるように、かつ、それらの上面の外側縁端がそれぞれダンボールシート10の罫線11、13に一致するようにその配設位置が設定されている。
【0017】
各折目レール21の外側には、下方に向かって湾曲した折畳み棒22がそれぞれ配設されている。これらの折畳み棒22は、第1の折畳み域を進行するダンボールシート10の両側端部の上表面に接触して、これらの両側端部を徐々に下方に折畳む作用をなす。
したがって、第1の折畳み領域においては、上記折目レール21および折畳み棒22によってダンボールシート10がコの字状に折畳まれることになる。
【0018】
上記第1の折畳み領域に続く第2の折畳み領域においては、ダンボールシート10の搬送路の両側にそれぞれ複数(この例では、8個)の外側矯正ロール23および内側矯正ロール24が所定の間隔で配設されている。なお、上記搬送路の一方側に配設された各外側矯正ロール23と他方側に配設された各外側矯正ロール23は、該搬送路を挟んで対称に位置している。
【0019】
各外側矯正ロール23は、水平に配設され、かつ、図3に示すような断面略V字状の凹溝23aが周面に形成されている。各外側矯正ロール23の凹溝23aは、同一の深さを有するものの、その上側内面23bと下側内面23cとのなす角α(図3(b)参照。以下、開口角という)は、ダンボールシート10の搬送路の下流側に位置する外側矯正ロール23ほど小さい。
【0020】
各外側矯正ロール23の凹溝23aの上側内面23bは、いずれも水平に形成されている。また、最上流側に位置する外側矯正ロール23の凹溝23aの開口角αは、図3(a)に示すように、ほぼ90°に設定されている。
なお、図1では、各外側矯正ロール23の厚さが等しく描かれているが、図3に示すように、この厚さを凹溝23aの開口角αの大きさに対応して変化させても良い。
【0021】
各外側矯正ロール23は、凹溝23aの上側内面23bの高さがダンボールシート10の上面の高さに一致するように、かつ、凹溝23aの底部がダンボールシート10のコーナ部の移動軌跡上に位置するように、図示していない支持部材によって回転可能に支持されている。また、各外側矯正ロール23は、図示していない駆動機構によってダンボールシート10の搬送速度に適応した周速で矢視方向に回転駆動される。
【0022】
上記各外側矯正ロール23の内側には、それぞれ上記内側矯正ロール24が配設されている。これらの内側矯正ロール24は、図3に示すように、対応する外側矯正ロール23の凹溝23a内にその周縁部が臨むように、また、該凹溝23aの開口角αを2分する面上に位置するように取付けられている。したがって、各内側矯正ロール24は、ダンボールシート10の搬送路の下流側に位置するものほど水平面に対する角度β(図3(b)参照。以下、取付け角という)が小さい。
【0023】
各内側矯正ロール24は、図2に示す長尺状のブラケット25の下面縁部に回転自在に取付けられている。ブラケット25は、あり溝25aを介してガイド板31に上下摺動可能に支持され、かつ、その前端部と後端部にそれぞれねじ棒26を螺合してある。
各ねじ棒26は、鉛直に配設され、その下端部に取付けた傘歯車27を駆動ロッド28に付設された傘歯車29に噛合させてある。したがって、モータ30で駆動ロッド28を回動して各ねじ棒26を同期駆動すれば、ブラケット25がガイド板31でガイドされながら各内側矯正ロール24と共に上下方向に変位する。
【0024】
ガイド板31は、前端部と後端部にそれぞれねじ棒32を螺合してある。各ねじ棒32は、前記ダンボールシート10の搬送路の幅方向に沿って配設され、その先端部に取付けた傘歯車33を駆動ロッド34に付設された傘歯車35に噛合させてある。したがって、モータ36で駆動ロッド34を回動して各ねじ棒32を同期駆動すれば、ガイド板31がブラケット25および各内側矯正ロール24と共に上記搬送路の幅方向に変位する。
【0025】
以下、この実施の形態に係るダンボールシートの折畳み装置の作用について説明する。
図1において、第1の折畳み域でコ字状に折畳まれたダンボールシート10は、第2の折畳み域に搬入された後、該第2の折畳み域の下流側に向かって搬送される。
前記したように、第1の折畳み域では、上搬送ベルト20と図示していない下搬送ベルトとが協働してダンボールシート10を搬送している。しかし、上記内側矯正ロール24、ブラケット25、ガイド板31等が設けられた第2の折畳み域には、スペースの関係で上記下搬送ベルトを配設することができない。
【0026】
そこで、第2の折畳み域では、図9に示すように、上搬送ベルト20の下側走行部位の直上にレール40を配設するとともに、このレール40上にサクションボックス41を配設してある。レール40およびサクションボックス41には、互いに連通する溝孔40a,41aがそれぞれ形成され、また、ベルト20には、溝孔40aの部位を通過する吸引孔20aがその長手方向に沿って所定の間隔で設けられている。
サクションボックス41の内部には、図示していないサクションブロワによって発生された負圧が作用する。したがって、第2の折畳み域に搬入されたダンボールシート10は、上記溝孔40a,41aおよび吸引孔20aを介して作用する負圧によってベルト20の下側走行部位20aの下面に吸引保持され、このベルト20と一体移動する。
【0027】
ダンボールシート10の搬送路に沿って配列する上記各外側矯正ロール23は、図3(a)〜(c)を参照して既に説明したように、上記搬送路の下流側に位置するものほど凹溝23aの開口角αが小さい。
したがって、第2の折畳み域に搬入されたダンボールシート10は、各外側矯正ロール23の凹溝23aの上側内面23bおよび下側内面23cによって順次規制されながらその端部が徐々に内面側に折曲げられ、最下流側に位置された外側矯正ロール23を通過する時点では、図3(c)に示すように大きく折畳まれることになる。
【0028】
また、前記各内側矯正ロールは、回転軸部を設けたロール本体と、前記ロール本体の外周に該回転軸に直交して設けられたディスク部とからなり、ロール本体とディスク部とを別々の部材、あるいはプレス加工や溶接等で一体に構成してもよい。また、ロール本体は、より好ましくは円錐や台形等の傾斜部を設け、その外周にディスク部を備えた形状のものがよい。これにより、図3(c)に示すように、外側矯正ロール23の凹溝23aの開口角αが小さい場合(ダンボールシート10が大きく折畳まれる場合)でも、矯正ロール24が段ボールシート10のコーナ部へ精度よく作用し、ダンボールシート10は正確に折畳まれることになる。
【0029】
一方、第2の折畳み域で搬送されるダンボールシート10は、外側矯正ロール23による折曲げ矯正時に、この外側矯正ロール23に対応する内側矯正ロール24によってそのコーナ部の内面が矯正される。すなわち、図4に示すように、内側矯正ロール24は、その周縁部がダンボールシート10の内側ライナ10aを介して上記コーナ部に喰込んで、該ライナ10aの折曲げを容易にするとともに、上記コーナ部に位置した芯紙10bの段山を潰し変形させる。
【0030】
前記したように、内側矯正ロール24は、対応する外側矯正ロール23の凹溝23aの開口角αを2分する面状に位置するようにその取付け角βが設定されているので、上記ライナ10aへの喰込み力および段山の潰し変形力は、上記コーナ部の中心に作用することになる。
それゆえ、この実施の形態によれば、ダンボールシート10を図1に示す罫線11,13に沿ってきわめて精度良く折畳むことができ、その結果、図12に示した糊付け重合幅wが正しく設定されるとともに、ダンボールシート10によって形成される箱の平行度も向上する。
【0031】
ところで、ダンボールシート10の厚さが変化した場合には、その変化に対応して内側矯正ロール24の位置を変化させる必要がある。すなわち、たとえば、ダンボールシート10の厚さが図4に示す厚さd1から図5に示す厚さd2(>d1)に変化した場合には、図4に示す内側矯正ロール24を図5に示す位置まで変位させる必要、具体的には、該内側矯正ロール24を左方向にΔxだけ移動させるとともに、下方向にΔyだけ移動させる必要がある。
【0032】
この実施の形態においては、図2に示したモータ30,36を作動することによって、上記内側矯正ロール24を変位させている。
すなわち、ダンボールシート10の厚さと、それに適応する前記ブラケット25の位置(各外側矯正ロール23に対応する各内側矯正ロール24の位置)との関係は予め知られる。そこで、図示していない制御装置は、上記関係に基づいてダンボールシート10の厚さに適応したブラケットの変位量Δx,Δyを演算して、この変位量だけ該ブラケット25が変位するようにモータ30,36を制御する。
もちろん、上記の変位制御によれば、各内側矯正ロール24が対応する各外側矯正ロール23の凹溝23aの開口角αを2分する平面上において変位することになる。
【0033】
上記実施の形態においては、折畳み時におけるダンボールシートの移送をより円滑にするために、各外側矯正ロール23を回転駆動している。しかし、これらの各外側矯正ロール23を単に回転可能に支持しても、実用上なんら不都合は生じない。この場合、各外側矯正ロール23は、各内側矯正ロール24と同様に、ダンボールシート10の接触移動によって回転する。
【0034】
また、上記実施の形態においては、図4に示すように、内側矯正ロール24の姿勢角βを対応する外側矯正ロール23の凹溝23aの開口角αの1/2に設定してあるが、上記姿勢角βが1/2αからずれていたとしても、内側矯正ロール24の矯正作用が大きく阻害されることはない。要するに、上記姿勢角βはかなので、矯正作用が阻害されない範囲内で適宜設定すればよい。
【0035】
さらに、上記実施の形態においては、ダンボールシート10の厚さ変化に対応するため、図2に示すモータ30,36の同時制御によって、内側矯正ロール24を図4に例示した位置から図5に例示した位置まで自動的に変位させているが、内側矯正ロール24を任意の位置に変位させるために、マニュアル操作でモータ30,36を個別に作動させ得るように構成することも可能である。
【0036】
さらにまた、上記実施の形態においては、ダンボールシート10の厚さ変化に対応するため、内側矯正ロール24を上下方向と前記ダンボールシート10の搬送路の幅方向に変位させているが、実験の結果、内側矯正ロール24を上下方向にあるいは幅方向に変位させるだけでもダンボールシート10の厚さ変化に十分対応できることが判明した。そこで、内側矯正ロール24の変位手段として、該内側矯正ロール24を上下方向のみ変位させる、あるいは幅方向のみ変位させる構成のものを適用しても良い。
【0037】
さらに、上記実施の形態においては、内側矯正ロール24を上下方向にあるいは幅方向に変位させているが、要はダンボールシートの厚みに対応して相対的に外側ロール23と内側ロール24との上下方向及び幅方向の隙間を調節できればよい。したがって、外側矯正ロールを変位させるように構成することも可能である。
【0038】
さらに、上記の実施の形態において図6に示すように、隣り合う各内側矯正ロール24の間にシートガイド37が設けられている(図1では図が煩雑になるので図示を省略している)。
図7、図8にシートガイド37の形状および取付け状態を示す。図7に示すように、シートガイド37は薄い板状の部材で、前後にある内側矯正ロール24(実線と鎖線で図示している)の取付角βのほぼ平均の角度で、ブラケット25にそれぞれ固定されている。また、図8に示すように、シートガイド37のガイド縁37aは外側矯正ロール23の凹溝23aに面する側の内側矯正ロール24間の周縁部を結ぶ接線に一致して配置するか、あるいは内側矯正ロール24間の周縁部を結ぶ接線の内側に所定の隙間δをあけて配置される。なお、37bはシートガイドの端部に設けられたテーパ部である。
【0039】
図10に示すように、ダンボールシート10の移送方向寸法が内側矯正ロール24の配列ピッチに比較して短い場合、ダンボールシート10は一組の外側矯正ロール23と内側矯正ロール24とにより挟まれることとなる。これにより、移送中のダンボールシート10に種々な走行抵抗力が作用し、ダンボールシート10のねじれγが発生しやすくなる。しかしながら、シートガイド37がダンボールシート10を案内するため、ねじれγが発生することなく、ダンボールシート10の移送を円滑に行うことができる。
さらにまた、図11に示すように、ダンボールシート10の箱の深さhが内側矯正ロールのピッチpより小さい場合、ダンボールシート10は外側矯正ロール23と内側矯正ロール24に挟まれない状態が発生する。このため、ダンボールシート10が移送路の幅方向(矢印38の方向)に蛇行しやすくなる。しかしながら、シートガイド37がダンボールシート10を案内するため、蛇行することなく、ダンボールシート10の移送を精度よく、円滑に行うことができる。
【0040】
このように、シートガイド37はダンボールシートの走行中、常にコーナ部の内側に接してダンボールシートを案内するため、ダンボールシートの搬送路の幅方向へのねじれや蛇行を防止して、ダンボールシートの移送を円滑にすることができる。したがって、ダンボールシートのねじれや蛇行による、ダンボールシートの内側に寄ったコーナ部のスロット溝底sが内側矯正ロール24に強く当たり、スロット溝底sに破れを生ずるなどの不具合を抑制できる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、外側矯正ロールによるダンボールシートのコーナ部の外面矯正時に、この外側矯正ロール対応する内側矯正ロールによってそのコーナ部の内面も矯正される。したがって、ダンボールシートを所定の罫線に沿ってきわめて精度良く折畳むことができる。
【0042】
また、本発明によれば、隣接する各内側矯正ロール間にシートガイドを設けたことにより、折畳み時におけるダンボールシートの移送、特に箱深さの小さいダンボールシートの移送が円滑になる。したがって、ダンボールシートのねじれや蛇行による、ダンボールシートのスロット溝底に破れを生ずるなどの不具合を抑制でき、ダンボールシートをより精度よく折畳むことができる。
その結果、このダンボールシートの糊付け重合幅が正しく設定されるとともに、このダンボールシートによって形成される箱の平行度も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るダンボールシートの折畳み装置の要部斜視図である。
【図2】内側矯正ロールの変位機構を例示した斜視図である。
【図3】(a)〜(c)は、それぞれ外側矯正ロールの凹溝の形状と、この凹溝に対する内側矯正ロールの位置関係を例示した断面図である。
【図4】厚さの小さいダンボールシートに対する内側矯正ロールの位置を例示した断面図である。
【図5】厚さの大きいダンボールシートに対する内側矯正ロールの位置を例示した断面図である。
【図6】内側矯正ロール間に設けたシートガイドを例示した斜視図である。
【図7】シートガイドの取付状態を示す断面図である。
【図8】シートガイドの取付状態を示す平面図である。
【図9】ダンボールシートを上搬送ベルトに吸引保持させる手段を例示した断面図である。
【図10】短いダンボールシートの搬送状態を示す平面図である。
【図11】短いダンボールシートの別の搬送状態を示す平面図である。
【図12】(a)および(b)は、それぞれ従来装置によって折畳まれたダンボールシートの形態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 ダンボールシート
11〜14 罫線
20 上搬送ベルト
23 外側矯正ロール
23a 凹溝
24 内側矯正ロール
25 ブラケット
26,32 ねじ棒
28,34 駆動ロッド
30,36 モータ
37 シートガイド
37a ガイド縁
37b テーパ部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダンボールシートの折畳み装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ダンボールシートを折畳む手段として、例えば、特公昭55−17700号に係る折畳み装置が提案されている。
この折畳み装置は、コ字状の形態で移送されてくるダンボールシートの一方および他方のコーナ部を、該ダンボールシートの移送路に沿って配列する矯正ロール群によって折畳むように構成されている。なお、上記ダンボールシートには、蓋部形成用のスロット溝や折曲げ用の罫線等の加工が予め施される。
【0003】
上記矯正ロールは、周面に断面略V型の凹溝を備え、この凹溝内に上記ダンボールシートのコーナ部を通過させることにより、該コーナ部をその外面側から曲げ矯正する。矯正ロールは、ダンボールシートの移送路の下流側に位置するものほど上記溝の開口角を小さく設定してある。したがって、上記ダンボールシートのコーナ部は、矯正ロール群を通過する間に該ロールの溝の内面によって徐々に折畳まれることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の折畳み装置は、矯正ロール群によってダンボールシートの外面のみに折曲げ矯正力を作用させるものであるから、折曲げ部分の強度分布のばらつき(波状に加工された芯紙の段山の位置や強度等に基づいて生じる)のために、ダンボールシートが罫線からずれた部位で折畳まれることがある。すなわち、例えば、図12(a),(b)に示すように、折畳みコーナ部の形状が偏った形態で折畳まれることがある。
【0005】
ダンボールシートが図12(a),(b)の形態で折畳まれた場合、該ダンボールシートによって形成される箱の平行度が低下するという不都合や、糊付け重合幅wが正規の幅からずれるという不都合が発生することになる。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑み、ダンボールシートをより精度よく折畳むことができる実用性の高いダンボールシートの折畳み装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るダンボールシートの折畳み装置は、ダンボールシートをコ字状に折畳む第1の折畳み域と、互いに開口角の異なる凹溝を周面に開口させた複数の外側矯正ロールを前記ダンボールシートの搬送方向に沿って所定の間隔で配列させ、前記第1の折畳み域から搬入される前記ダンボールシートのコーナ部を前記各外側矯正ロールの凹溝に順次導入して折畳む第2の折畳み域と、を備えるダンボールシートの折畳み装置であって、前記各外側矯正ロールの凹溝内に臨むように、複数の内側矯正ロールを該各外側矯正ロールに隣接して配設し、前記ダンボールシートのコーナ部が前記各外側矯正ロールの凹溝に導入された際に、これらの外側矯正ロールに対応する前記各内側矯正ロールを前記コーナ部の内面に圧接させて、該内面における折畳み位置を矯正するようにしたことを特徴としている。
【0008】
ダンボールシートの変化に対応するため、前記各内側矯正ロールまたは外側矯正ロールを上下方向に変位させるロール変位手段を設けることができる。
【0009】
また,ダンボールシートの変化に対応するため、前記各内側矯正ロールまたは外側矯正ロールを前記ダンボールシートの搬送路の幅方向に変位させるロール変位手段を設けることができる。
【0010】
また、より精度よくダンボールシートの変化に対応するため、前記各内側矯正ロールまたは外側矯正ロールを上下方向と前記ダンボールシートの搬送路の幅方向に単独に変位させるロール変位手段を設けることができる。
【0011】
前記各外側矯正ロールを前記ダンボールシートの搬送速度に等しい周速で回転駆動しても良い。前記各外側矯正ロールを回転駆動すれば、折畳み時におけるダンボールシートの移送がより円滑になる。
【0012】
前記各内側矯正ロールは、回転軸部を設けたロール本体と、前記各外側矯正ロールの凹溝に対して圧接するディスク部としてもよい。前記内側矯正ロールによれば、より精度よくダンボールシートを折畳むことができる。
【0013】
前記外側矯正ローラの凹溝に面する前記内側矯正ロールの周縁を結ぶ接線に沿って又は所定の隙間をあけて配置し、隣接する前記内側矯正ロール間にシートガイドを設けてもよい。前記シートガイドを設ければ、折畳み時におけるダンボールシートの移送、特に箱深さの小さいダンボールシートの移送がより円滑になる。
【0014】
また、より円滑にダンボールシートの移送を行うため、ダンボールシート搬送方向の上流側にテーパ部が設けられたシートガイドを設けてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係るダンボールシートの折畳み装置の好ましい実施の形態について説明する。
図1において、ダンボールシート10は、前工程において、罫線11〜14、糊付用フラップ15およびスロット溝16が予め加工されている。
この折畳み装置は、第1の折畳み域から第2の折畳み域に亘って配設された平行する一対の上搬送ベルト20と、第1の折畳み域において上記上搬送ベルト20の下方に設けられた図示していない一対の下搬送ベルトとを備えている。第1の折畳み域に搬入されたダンボールシート10は、上搬送ベルト20と下搬送ベルトによって挟まれた状態で第1の折畳み域を矢視方向に搬送される。
【0016】
第1の折畳み域には、ダンボールシート10の搬送方向に沿う一対の折目レール21が配設されている。これらの折目レール21は、その上面がダンボールシート10の下面とほぼ同じ高さになるように、かつ、それらの上面の外側縁端がそれぞれダンボールシート10の罫線11、13に一致するようにその配設位置が設定されている。
【0017】
各折目レール21の外側には、下方に向かって湾曲した折畳み棒22がそれぞれ配設されている。これらの折畳み棒22は、第1の折畳み域を進行するダンボールシート10の両側端部の上表面に接触して、これらの両側端部を徐々に下方に折畳む作用をなす。
したがって、第1の折畳み領域においては、上記折目レール21および折畳み棒22によってダンボールシート10がコの字状に折畳まれることになる。
【0018】
上記第1の折畳み領域に続く第2の折畳み領域においては、ダンボールシート10の搬送路の両側にそれぞれ複数(この例では、8個)の外側矯正ロール23および内側矯正ロール24が所定の間隔で配設されている。なお、上記搬送路の一方側に配設された各外側矯正ロール23と他方側に配設された各外側矯正ロール23は、該搬送路を挟んで対称に位置している。
【0019】
各外側矯正ロール23は、水平に配設され、かつ、図3に示すような断面略V字状の凹溝23aが周面に形成されている。各外側矯正ロール23の凹溝23aは、同一の深さを有するものの、その上側内面23bと下側内面23cとのなす角α(図3(b)参照。以下、開口角という)は、ダンボールシート10の搬送路の下流側に位置する外側矯正ロール23ほど小さい。
【0020】
各外側矯正ロール23の凹溝23aの上側内面23bは、いずれも水平に形成されている。また、最上流側に位置する外側矯正ロール23の凹溝23aの開口角αは、図3(a)に示すように、ほぼ90°に設定されている。
なお、図1では、各外側矯正ロール23の厚さが等しく描かれているが、図3に示すように、この厚さを凹溝23aの開口角αの大きさに対応して変化させても良い。
【0021】
各外側矯正ロール23は、凹溝23aの上側内面23bの高さがダンボールシート10の上面の高さに一致するように、かつ、凹溝23aの底部がダンボールシート10のコーナ部の移動軌跡上に位置するように、図示していない支持部材によって回転可能に支持されている。また、各外側矯正ロール23は、図示していない駆動機構によってダンボールシート10の搬送速度に適応した周速で矢視方向に回転駆動される。
【0022】
上記各外側矯正ロール23の内側には、それぞれ上記内側矯正ロール24が配設されている。これらの内側矯正ロール24は、図3に示すように、対応する外側矯正ロール23の凹溝23a内にその周縁部が臨むように、また、該凹溝23aの開口角αを2分する面上に位置するように取付けられている。したがって、各内側矯正ロール24は、ダンボールシート10の搬送路の下流側に位置するものほど水平面に対する角度β(図3(b)参照。以下、取付け角という)が小さい。
【0023】
各内側矯正ロール24は、図2に示す長尺状のブラケット25の下面縁部に回転自在に取付けられている。ブラケット25は、あり溝25aを介してガイド板31に上下摺動可能に支持され、かつ、その前端部と後端部にそれぞれねじ棒26を螺合してある。
各ねじ棒26は、鉛直に配設され、その下端部に取付けた傘歯車27を駆動ロッド28に付設された傘歯車29に噛合させてある。したがって、モータ30で駆動ロッド28を回動して各ねじ棒26を同期駆動すれば、ブラケット25がガイド板31でガイドされながら各内側矯正ロール24と共に上下方向に変位する。
【0024】
ガイド板31は、前端部と後端部にそれぞれねじ棒32を螺合してある。各ねじ棒32は、前記ダンボールシート10の搬送路の幅方向に沿って配設され、その先端部に取付けた傘歯車33を駆動ロッド34に付設された傘歯車35に噛合させてある。したがって、モータ36で駆動ロッド34を回動して各ねじ棒32を同期駆動すれば、ガイド板31がブラケット25および各内側矯正ロール24と共に上記搬送路の幅方向に変位する。
【0025】
以下、この実施の形態に係るダンボールシートの折畳み装置の作用について説明する。
図1において、第1の折畳み域でコ字状に折畳まれたダンボールシート10は、第2の折畳み域に搬入された後、該第2の折畳み域の下流側に向かって搬送される。
前記したように、第1の折畳み域では、上搬送ベルト20と図示していない下搬送ベルトとが協働してダンボールシート10を搬送している。しかし、上記内側矯正ロール24、ブラケット25、ガイド板31等が設けられた第2の折畳み域には、スペースの関係で上記下搬送ベルトを配設することができない。
【0026】
そこで、第2の折畳み域では、図9に示すように、上搬送ベルト20の下側走行部位の直上にレール40を配設するとともに、このレール40上にサクションボックス41を配設してある。レール40およびサクションボックス41には、互いに連通する溝孔40a,41aがそれぞれ形成され、また、ベルト20には、溝孔40aの部位を通過する吸引孔20aがその長手方向に沿って所定の間隔で設けられている。
サクションボックス41の内部には、図示していないサクションブロワによって発生された負圧が作用する。したがって、第2の折畳み域に搬入されたダンボールシート10は、上記溝孔40a,41aおよび吸引孔20aを介して作用する負圧によってベルト20の下側走行部位20aの下面に吸引保持され、このベルト20と一体移動する。
【0027】
ダンボールシート10の搬送路に沿って配列する上記各外側矯正ロール23は、図3(a)〜(c)を参照して既に説明したように、上記搬送路の下流側に位置するものほど凹溝23aの開口角αが小さい。
したがって、第2の折畳み域に搬入されたダンボールシート10は、各外側矯正ロール23の凹溝23aの上側内面23bおよび下側内面23cによって順次規制されながらその端部が徐々に内面側に折曲げられ、最下流側に位置された外側矯正ロール23を通過する時点では、図3(c)に示すように大きく折畳まれることになる。
【0028】
また、前記各内側矯正ロールは、回転軸部を設けたロール本体と、前記ロール本体の外周に該回転軸に直交して設けられたディスク部とからなり、ロール本体とディスク部とを別々の部材、あるいはプレス加工や溶接等で一体に構成してもよい。また、ロール本体は、より好ましくは円錐や台形等の傾斜部を設け、その外周にディスク部を備えた形状のものがよい。これにより、図3(c)に示すように、外側矯正ロール23の凹溝23aの開口角αが小さい場合(ダンボールシート10が大きく折畳まれる場合)でも、矯正ロール24が段ボールシート10のコーナ部へ精度よく作用し、ダンボールシート10は正確に折畳まれることになる。
【0029】
一方、第2の折畳み域で搬送されるダンボールシート10は、外側矯正ロール23による折曲げ矯正時に、この外側矯正ロール23に対応する内側矯正ロール24によってそのコーナ部の内面が矯正される。すなわち、図4に示すように、内側矯正ロール24は、その周縁部がダンボールシート10の内側ライナ10aを介して上記コーナ部に喰込んで、該ライナ10aの折曲げを容易にするとともに、上記コーナ部に位置した芯紙10bの段山を潰し変形させる。
【0030】
前記したように、内側矯正ロール24は、対応する外側矯正ロール23の凹溝23aの開口角αを2分する面状に位置するようにその取付け角βが設定されているので、上記ライナ10aへの喰込み力および段山の潰し変形力は、上記コーナ部の中心に作用することになる。
それゆえ、この実施の形態によれば、ダンボールシート10を図1に示す罫線11,13に沿ってきわめて精度良く折畳むことができ、その結果、図12に示した糊付け重合幅wが正しく設定されるとともに、ダンボールシート10によって形成される箱の平行度も向上する。
【0031】
ところで、ダンボールシート10の厚さが変化した場合には、その変化に対応して内側矯正ロール24の位置を変化させる必要がある。すなわち、たとえば、ダンボールシート10の厚さが図4に示す厚さd1から図5に示す厚さd2(>d1)に変化した場合には、図4に示す内側矯正ロール24を図5に示す位置まで変位させる必要、具体的には、該内側矯正ロール24を左方向にΔxだけ移動させるとともに、下方向にΔyだけ移動させる必要がある。
【0032】
この実施の形態においては、図2に示したモータ30,36を作動することによって、上記内側矯正ロール24を変位させている。
すなわち、ダンボールシート10の厚さと、それに適応する前記ブラケット25の位置(各外側矯正ロール23に対応する各内側矯正ロール24の位置)との関係は予め知られる。そこで、図示していない制御装置は、上記関係に基づいてダンボールシート10の厚さに適応したブラケットの変位量Δx,Δyを演算して、この変位量だけ該ブラケット25が変位するようにモータ30,36を制御する。
もちろん、上記の変位制御によれば、各内側矯正ロール24が対応する各外側矯正ロール23の凹溝23aの開口角αを2分する平面上において変位することになる。
【0033】
上記実施の形態においては、折畳み時におけるダンボールシートの移送をより円滑にするために、各外側矯正ロール23を回転駆動している。しかし、これらの各外側矯正ロール23を単に回転可能に支持しても、実用上なんら不都合は生じない。この場合、各外側矯正ロール23は、各内側矯正ロール24と同様に、ダンボールシート10の接触移動によって回転する。
【0034】
また、上記実施の形態においては、図4に示すように、内側矯正ロール24の姿勢角βを対応する外側矯正ロール23の凹溝23aの開口角αの1/2に設定してあるが、上記姿勢角βが1/2αからずれていたとしても、内側矯正ロール24の矯正作用が大きく阻害されることはない。要するに、上記姿勢角βはかなので、矯正作用が阻害されない範囲内で適宜設定すればよい。
【0035】
さらに、上記実施の形態においては、ダンボールシート10の厚さ変化に対応するため、図2に示すモータ30,36の同時制御によって、内側矯正ロール24を図4に例示した位置から図5に例示した位置まで自動的に変位させているが、内側矯正ロール24を任意の位置に変位させるために、マニュアル操作でモータ30,36を個別に作動させ得るように構成することも可能である。
【0036】
さらにまた、上記実施の形態においては、ダンボールシート10の厚さ変化に対応するため、内側矯正ロール24を上下方向と前記ダンボールシート10の搬送路の幅方向に変位させているが、実験の結果、内側矯正ロール24を上下方向にあるいは幅方向に変位させるだけでもダンボールシート10の厚さ変化に十分対応できることが判明した。そこで、内側矯正ロール24の変位手段として、該内側矯正ロール24を上下方向のみ変位させる、あるいは幅方向のみ変位させる構成のものを適用しても良い。
【0037】
さらに、上記実施の形態においては、内側矯正ロール24を上下方向にあるいは幅方向に変位させているが、要はダンボールシートの厚みに対応して相対的に外側ロール23と内側ロール24との上下方向及び幅方向の隙間を調節できればよい。したがって、外側矯正ロールを変位させるように構成することも可能である。
【0038】
さらに、上記の実施の形態において図6に示すように、隣り合う各内側矯正ロール24の間にシートガイド37が設けられている(図1では図が煩雑になるので図示を省略している)。
図7、図8にシートガイド37の形状および取付け状態を示す。図7に示すように、シートガイド37は薄い板状の部材で、前後にある内側矯正ロール24(実線と鎖線で図示している)の取付角βのほぼ平均の角度で、ブラケット25にそれぞれ固定されている。また、図8に示すように、シートガイド37のガイド縁37aは外側矯正ロール23の凹溝23aに面する側の内側矯正ロール24間の周縁部を結ぶ接線に一致して配置するか、あるいは内側矯正ロール24間の周縁部を結ぶ接線の内側に所定の隙間δをあけて配置される。なお、37bはシートガイドの端部に設けられたテーパ部である。
【0039】
図10に示すように、ダンボールシート10の移送方向寸法が内側矯正ロール24の配列ピッチに比較して短い場合、ダンボールシート10は一組の外側矯正ロール23と内側矯正ロール24とにより挟まれることとなる。これにより、移送中のダンボールシート10に種々な走行抵抗力が作用し、ダンボールシート10のねじれγが発生しやすくなる。しかしながら、シートガイド37がダンボールシート10を案内するため、ねじれγが発生することなく、ダンボールシート10の移送を円滑に行うことができる。
さらにまた、図11に示すように、ダンボールシート10の箱の深さhが内側矯正ロールのピッチpより小さい場合、ダンボールシート10は外側矯正ロール23と内側矯正ロール24に挟まれない状態が発生する。このため、ダンボールシート10が移送路の幅方向(矢印38の方向)に蛇行しやすくなる。しかしながら、シートガイド37がダンボールシート10を案内するため、蛇行することなく、ダンボールシート10の移送を精度よく、円滑に行うことができる。
【0040】
このように、シートガイド37はダンボールシートの走行中、常にコーナ部の内側に接してダンボールシートを案内するため、ダンボールシートの搬送路の幅方向へのねじれや蛇行を防止して、ダンボールシートの移送を円滑にすることができる。したがって、ダンボールシートのねじれや蛇行による、ダンボールシートの内側に寄ったコーナ部のスロット溝底sが内側矯正ロール24に強く当たり、スロット溝底sに破れを生ずるなどの不具合を抑制できる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、外側矯正ロールによるダンボールシートのコーナ部の外面矯正時に、この外側矯正ロール対応する内側矯正ロールによってそのコーナ部の内面も矯正される。したがって、ダンボールシートを所定の罫線に沿ってきわめて精度良く折畳むことができる。
【0042】
また、本発明によれば、隣接する各内側矯正ロール間にシートガイドを設けたことにより、折畳み時におけるダンボールシートの移送、特に箱深さの小さいダンボールシートの移送が円滑になる。したがって、ダンボールシートのねじれや蛇行による、ダンボールシートのスロット溝底に破れを生ずるなどの不具合を抑制でき、ダンボールシートをより精度よく折畳むことができる。
その結果、このダンボールシートの糊付け重合幅が正しく設定されるとともに、このダンボールシートによって形成される箱の平行度も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るダンボールシートの折畳み装置の要部斜視図である。
【図2】内側矯正ロールの変位機構を例示した斜視図である。
【図3】(a)〜(c)は、それぞれ外側矯正ロールの凹溝の形状と、この凹溝に対する内側矯正ロールの位置関係を例示した断面図である。
【図4】厚さの小さいダンボールシートに対する内側矯正ロールの位置を例示した断面図である。
【図5】厚さの大きいダンボールシートに対する内側矯正ロールの位置を例示した断面図である。
【図6】内側矯正ロール間に設けたシートガイドを例示した斜視図である。
【図7】シートガイドの取付状態を示す断面図である。
【図8】シートガイドの取付状態を示す平面図である。
【図9】ダンボールシートを上搬送ベルトに吸引保持させる手段を例示した断面図である。
【図10】短いダンボールシートの搬送状態を示す平面図である。
【図11】短いダンボールシートの別の搬送状態を示す平面図である。
【図12】(a)および(b)は、それぞれ従来装置によって折畳まれたダンボールシートの形態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 ダンボールシート
11〜14 罫線
20 上搬送ベルト
23 外側矯正ロール
23a 凹溝
24 内側矯正ロール
25 ブラケット
26,32 ねじ棒
28,34 駆動ロッド
30,36 モータ
37 シートガイド
37a ガイド縁
37b テーパ部
Claims (8)
- ダンボールシートをコ字状に折畳む第1の折畳み域と、互いに開口角の異なる凹溝を周面に開口させた複数の外側矯正ロールを前記ダンボールシートの搬送方向に沿って所定の間隔で配列させ、前記第1の折畳み域から搬入される前記ダンボールシートのコーナ部を前記各外側矯正ロールの凹溝に順次導入して折畳む第2の折畳み域と、を備えるダンボールシートの折畳み装置であって、前記各外側矯正ロールの凹溝内に臨むように、複数の内側矯正ロールを該各外側矯正ロールに隣接して配設し、前記ダンボールシートのコーナ部が前記各外側矯正ロールの凹溝に導入された際に、これらの外側矯正ロールに対応する前記各内側矯正ロールを前記コーナ部の内面に圧接させて、該内面における折畳み位置を矯正するようにしたことを特徴とするダンボールシートの折畳み装置。
- 前記各内側矯正ロールまたは外側矯正ロールを上下方向に変位させるロール変位手段を設けたこと特徴とする請求項1に記載のダンボールシートの折畳み装置。
- 前記各内側矯正ロールまたは外側矯正ロールを前記ダンボールシートの搬送路の幅方向に変位させるロール変位手段を設けたこと特徴とする請求項1に記載のダンボールシートの折畳み装置。
- 前記各内側矯正ロールまたは外側矯正ロールを上下方向と前記ダンボールシートの搬送路の幅方向に単独に変位させるロール変位手段を設けたこと特徴とする請求項1に記載のダンボールシートの折畳み装置。
- 前記各外側矯正ロールを前記ダンボールシートの搬送速度に等しい周速で回転駆動するようにしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のダンボールシートの折畳み装置。
- 前記各内側矯正ロールは、回転軸部を設けたロール本体と、前記ロール本体の外周に該回転軸に直交して設けられたディスク部とからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のダンボールシートの折畳み装置。
- 前記外側矯正ローラの凹溝に面する前記内側矯正ロールの周縁を結ぶ接線に沿って又は所定の隙間をあけて配置され、隣接する前記内側矯正ロール間にシートガイドを設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のダンボールシートの折畳み装置。
- 前記シートガイドは、ダンボールシート搬送方向の上流側にテーパ部が設けられたことを特徴とする請求項7記載のダンボールシートの折畳み装置。
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Date | Code | Title | Description |
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