JP2004056996A - 地域電力情報監視システムおよびその運用方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】地域送配電系統における潮流の輻輳化を抑制すること。
【解決手段】地域送配電系統10の潮流と電圧に関する系統情報を通信線20を介して収集するとともに、各需要家3a、3bの消費電力と需要家3bの発電量に関する需要家情報を収集し、さらに一方の需要家から他方の需要家に電力を送電する託送の要求に関する託送情報を収集し、収集した情報を基に、地域電力情報センタ5において、地域送配電系統電圧調整装置17の出力を調整するための第1の制御設定値を生成するとともに、発電装置40の出力を調整するための第2の制御設定値を生成し、生成した各制御設定値に関する制御信号を通信線20を介して、電圧調整装置17と電源出力調整装置に出力し、地域送配電系統10における潮流の輻輳化を抑制する。
【選択図】 図1
【解決手段】地域送配電系統10の潮流と電圧に関する系統情報を通信線20を介して収集するとともに、各需要家3a、3bの消費電力と需要家3bの発電量に関する需要家情報を収集し、さらに一方の需要家から他方の需要家に電力を送電する託送の要求に関する託送情報を収集し、収集した情報を基に、地域電力情報センタ5において、地域送配電系統電圧調整装置17の出力を調整するための第1の制御設定値を生成するとともに、発電装置40の出力を調整するための第2の制御設定値を生成し、生成した各制御設定値に関する制御信号を通信線20を介して、電圧調整装置17と電源出力調整装置に出力し、地域送配電系統10における潮流の輻輳化を抑制する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地域電力情報監視システムおよびその運用方法に係り、特に、送配電系統のうち特定の地域送配電系統と系統内の分散型電源との間で協調を取りながら送配電を行うに好適な地域電力情報監視システムおよびその運用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電力系統のうち送配電系統は、一般に、一般電気事業者(電力会社)が所有しており、通常一般電気事業者の所有する送配電系統を経由して各需要家に送電する方法が採用されている。ところが、近年、発電装置を有する事業者が、予め契約した需要家に対して、一般電気事業者の所有する送配電系統を経由して送電することが行われている。この場合、一般電気事業者が、発電装置を有する事業者に対して接続供給サービスを提供するようになっている。例えば、標準電圧20kV以上、電力2000kW以上の需要に応ずる特定規模電気事業者が発電あるいは調達した電気を、需要家に送電する場合に、一般電気事業者が提供する接続供給サービスを受けることができる。このサービスは、一般電気事業者と特定規模電気事業者との間の接続供給約款にしたがって行われる。
【0003】
一方、送配電系統の一部に大量の分散型電源(自家発電装置)を導入することが検討されている。例えば、分散型電源が大量に導入される場合、配電系統の維持管理が困難になることが指摘されており、系統側と需要家側との間の情報交換を目的とした需給インターフェイスの必要性が指摘されている(非特許文献1参照)。
【0004】
【非特許文献1】
21世紀の電力系統−需要地系統の構築−(OHM 2002年3月号、p99〜103)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、多くの分散型電源が需要家に設置されてきており、更なる電力小売自由化のために、特定規模電気事業者が発電あるいは調達するための電気の電圧や電力に対する制限を緩和することが検討されようとしている。
【0006】
電圧や電力の制限が、例えば、標準電圧20kV以下、電力2000kW以下に緩和されると、送配電系統のうち特定の地域送配電系統に大量の分散型電源が導入され、各分散型電源で発電された電力が送配電系統を介して、他の需要家に送電されるようになる。このような場合、送配電系統の状態によらず、需要家間で電力の託送が単に行なわれると、送配電系統における潮流の輻輳化が生じたり、電圧管理が複雑化したりすることが懸念される。
【0007】
本発明の課題は、特定の地域送配電系統と分散型電源を有する需要家との間で協調を取りながら送配電を行うときに、地域送配電系統における潮流の輻輳化を抑制することができる地域電力情報監視システムおよびその運用方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、送配電系統のうち特定の地域送配電系統の潮流と電圧に関する系統情報を収集するとともに、前記地域送配電系統に接続された各需要家の消費電力と前記需要家のうち発電装置を有する需要家の発電量に関する需要家情報を収集し、さらに、前記地域送配電系統を使用して送電する託送の要求に関する託送情報を収集する情報収集手段と、前記情報収集手段により収集された情報を基に前記地域送配電系統の電圧を調整するための第1の制御設定値を生成するとともに、前記発電装置の出力を調整するための第2の制御設定値を生成する演算処理手段と、前記演算処理手段に生成による第1の制御設定値を前記地域送配電系統の電圧を調整する電圧調整装置に送信し、前記演算処理手段の生成による第2の制御設定値を前記発電装置の出力を調整する電源出力調整装置に送信する通信手段とを備えてなる地域電力情報監視システムを構成したものである。
【0009】
前記地域電力情報監視システムを構成するに際しては、以下の要素を付加することができる。
【0010】
(1)前記演算処理手段は、前記情報処理手段により収集された情報を基に前記地域送配電系統の無効電力を調整するための第3の制御設定値を生成し、前記通信手段は、前記演算処理手段の生成による第3の制御設定値を前記地域送配電系統の無効電力を調整する無効電力調整装置に送信してなる。
【0011】
(2)前記演算処理手段は、前記各制御設定値を生成するに際しては、前記情報収集手段により収集された情報を基に前記地域送配電系統の潮流と電圧分布に関するシミュレーションを行ない、このシミュレーション結果から前記地域送配電系統の電圧と周波数が指定の範囲に維持される制御設定値を生成してなる。
【0012】
また、本発明は、前記いずれかの地域情報監視システムを運用するに際して、前記分散型電源を有する需要家が前記地域送配電系統を有する事業者と保証電力接続料金で契約しているときに、地域送配電系統使用料を、前記分散型電源を有する需要家に課金情報として通信ネットワークを介して送信することを特徴する地域電力情報監視システムの運用方法を採用したものである。
【0013】
また、前記いずれかの地域電力情報監視システムを運用するに際して、前記分散型電源を有する需要家が前記地域送配電系統を有する事業者と最大電力接続料金で契約しているときには、前記分散型電源を有する需要家の電源出力調整装置を用いて分散型電源の出力を、需要家が希望する出力と異なる出力で運転する毎に接続料金を割り引きし、地域送配電系統使用料から前記割り引きされた料金を差し引いた料金を、前記分散型電源を有する需要家に課金情報として通信ネットワークを介して送信することもできる。
【0014】
前記した手段によれば、地域送配電系統と分散型電源を有する需要家との間で協調を取りながら送電を行うに際して、地域送配電系統の潮流と電圧に関する系統情報を収集するとともに、各需要家の消費電力と分散型電源を有する発電量に関する需要家情報を収集し、さらに、地域送配電系統を使用して送電する託送の要求に関する託送情報を収集し、収集した各情報を基に、例えば、地域送配電系統の潮流と電圧分布に関するシミュレーションを行い、このシミュレーション結果から地域送配電系統の電圧と周波数が指定の範囲に維持されるような制御設定値として、地域送配電系統の電圧を調整するための第1の制御設定値と、分散型電源の出力を調整するための第2の制御設定値を生成し、第1の制御設定値を地域送配電系統の電圧を調整する電圧調整装置に出力し、第2の制御設定値を分散型電源の出力を調整する電源出力調整装置に出力するようにしたため、地域送配電系統において、電圧を所定の範囲に維持しながら潮流が輻輳化するのを抑制することができる。
【0015】
この場合、地域送配電系統の無効電力を調整するための第3の制御設定値を生成し、第3の制御設定値を地域送配電系統の無効電力を調整する無効電力調整装置に出力することにより、地域送配電系統における電圧を所定の範囲に維持できる。また、過渡的には、第2の制御設定値に従って電源出力調整装置の出力のみを調整することで、地域送配電系統において、電圧を所定の範囲に維持しながら潮流が輻輳化するのを抑制することができる。
【0016】
ここで、地域電力情報監視システムを運用するに際しては、地域電力情報監視システムを管理するサービス提供業者と、地域送配電系統所有事業者および契約需要家との間で契約を締結し、契約に従ってシステムを運用することができる。
【0017】
この場合、地域送配電系統所有事業者を契約者A、契約需要家を契約者Bとし、サービス提供事業者を契約者Cとすると、契約者Cは、契約者Aおよび契約者Bと地域電力情報監視サービスに関する契約を締結する。また、契約者Bは、契約者Aとの間で、最大電力を限りとして、地域送配電系統を使用して送電を行うための接続供給基本契約を締結する。
【0018】
契約者Cは、契約者Aから提供される送配電系統の監視情報、契約者Bから供給される負荷の状態データ、発電装置(分散型電源)の状態データ、および契約者Bによる託送要求(契約者Aの送配電系統を利用して送電するための要求)に基づいて、関連する地域送配電系統の潮流と電圧分布に関するシミュレーションを行い、このシミュレーション結果にしたがって、契約者Aおよび契約者Bに対して必要な制御のための指令値としての制御設定値を提示する。
【0019】
さらに、電力計測装置および通信技術を用いて、送電(託送)の要求量と送電(託送)電力量の実績を記録する。これらの記録に基づいて、契約で定められた単価を用いて算出された送電(託送)料金を確定し、契約者Bが契約者Aに支払うとともに、契約者Cが提供する地域送配電系統を維持するための電力情報の収集および各機器の制御設定値の提示を行うサービスに対して、契約者Aと契約者Bはサービス料金を支払う。
【0020】
なお、このサービスを実施する際に、サービス事業者Cは、契約者Aと契約者Bから電力情報を集めるための電力情報収集装置、通信装置、契約者Cの地域電力情報監視システムにおける情報処理装置などをサービス事業者自身の資産を用いるか、あるいは第三者の資産をリースなどすることにより運用するかを選択できることは言うまでもない。また、電力情報収集装置、通信装置などの一部が、契約者Aあるいは契約者Bの資産であり、それをリースすることにより運用することも可能である。
【0021】
地域電力情報監視サービスにしたがって地域電力情報監視システムを具体的に運用する際しては、契約者Aが所有する送配電系統に設けられた状態情報収集装置、通信装置を通じて収集された、系統の潮流や電圧に関する情報を、通信手段を用いて、契約者Cが所有する地域電力情報センターに送る。契約者(複数)Bが所有する需要家構内の変電設備に設けられた状態情報収集装置、通信装置を通じて収集された、分散型電源における発電量、負荷での消費電力、地域送配電系統を使用した託送要求などの情報を、契約者Cが所有する地域電力情報センタ(地域電力情報監視システム)に送る。
【0022】
契約者C(サービス提供業者)は、上記収集した情報に基づき、契約者Bの託送の要求を想定して、地域送配電系統内の潮流、電圧分布などのシミュレーションを行い、地域送配電系統の電圧、周波数が所定の範囲になるように、
(1)契約者Aに対し、地域送配電系統に設置された電圧調整装置、無効電力調整装置に対する制御設定値の提示を行うとともに、
(2)契約者Bに対して、発電装置(分散型電源)出力の提示を行う。
【0023】
課金処理は、地域電力情報センタに設置された地域送配電系統分散型電源稼動状況データベース、電力計量装置の計測値および託送要求履歴を含む課金情報データベースのデータに基づいて、料金算出期間における託送電力量から、契約者Bから契約者Aに支払われるべき請求料金を算出し、算出結果を表示装置に表示する。さらに、上記監視、情報サービスの費用として、契約者Aおよび契約者Bから契約者Cに支払われるべき請求料金を算出し、算出した請求料金を表示装置に表示するとともに、課金情報として通信ネットワークを介して指定の需要家(契約者C)に送信する。これに基づいて料金の徴収が行われる。
【0024】
以上により、契約者Aは、地域送配電系統の管理・維持が実現でき、契約者Bは、需要家に配置された分散型電源を有効に活用でき、経済的な電力取得が可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示す送配電系統のブロック構成図である。図1において、契約者A(地域送配電系統所有事業者)は、配電用変電所1、地域系統監視制御センタ2、地域送配電系統10を所有しており、配電用変電所1には、上位送電系統の電圧を降圧するための変圧器11、遮断器12、複数のフィーダ遮断器13、変電所監視装置21が設置されており、変圧器11、遮断器12、フィーダ遮断器13の機器の状態が変電所監視装置21で監視され、その監視結果に関する情報は、通信線21aを介して地域系統監視制御センタ2に送信されるようになっている。
【0026】
配電用変電所1のフィーダ遮断器13に接続された地域送配電系統10には、自動開閉器15、モニタ装置16、通信ユニット22、地域送配電系統電圧調整装置17、連系用開閉器19が設置されているとともに、無効電力調整装置(図示省略)が設置されている。これらの機器の情報は、各機器に設けられたセンサによって計測され、各センサの計測による情報は、通信線20を介して地域系統監視制御センタ2に送信されるようになっている。さらに各機器の状態に関する情報は、通信線20を介して、契約者Cが所有する地域電力情報センタ5に送信されるようになっている。また地域系統監視制御センタ2と地域電力情報センタ5は、通信ネットワーク6を介して情報の授受を行なうようになっており、地域系統監視制御センタ2で決定された制御信号は、通信線20を介して各機器に送信されるようになっている。
【0027】
地域送配電系統10には、複数の需要家3a、3b、4が接続されており、各需要家には、配電用変電所1から地域送配電系統10を介して、6.6kVの電圧が印加されるようになっている。
【0028】
需要家3aは、発電装置(分散型電源)を設置していない需要家として、負荷装置36、継電器や遮断器を含む保護装置33、負荷に必要な電圧に降圧するための変圧器34、構内の電力情報を監視する監視制御装置32、電力計測装置31を備えて構成されている。需要家3bは、発電装置を設置している需要家として、負荷装置36、負荷に必要な電圧に降圧するための変圧器34、構内の電力情報を監視する監視制御装置32、電力計測装置31を備えて構成されているとともに、発電装置(分散型電源)40、発電装置40を系統に連系するために、単独運転を検出する機能を持った系統連系保護装置38を備えて構成されている。
【0029】
なお、需要家3bの中には、発電装置40とともに蓄電装置37を設置する場合もある。
【0030】
また、需要家4は、小規模需要家として、負荷装置36、電力計測装置31を備えて構成されており、需要家4には、地域送配電装置10に設置された変圧器18で降圧された電圧が給電されるようになっている。
【0031】
各需要家の負荷消費電力、発電装置出力、託送要求などの情報は、通信線20を介して、地域電力情報センタ5に収集されるようになっている。地域電力情報センタ5で決定された発電装置出力、構内電圧調整装置の制御設定値は、通信線20を経て、各需要家に伝送されるようになっている。
【0032】
上記構成において、本実施形態では、地域送配電系統所有事業者(契約者A)、5個所に分散された契約需要家(契約者B)およびサービス提供業者(契約者C)の間の契約に基づいて、地域電力情報監視サービスが行われるようになっている。なお、図1ではそのうち3個所の需要家3bについて図示している。
【0033】
次に、発電装置を設置していない需要家3aの具体的構成を図2にしたがって説明する。需要家3aは、電力計測装置31、監視制御装置32、保護装置33、変圧器34、遮断器35、負荷36を備えて構成されており、各機器は、地域送配電系統10から引き込まれた構内線に沿って設置されている。電力計測装置31は、需要家3aに供給される電力を計測するようになっており、この計測値は通信線20を介して地域系統監視制御センタ2と地域電力情報センタ5に伝送されるようになっている。また遮断器35や変圧器34の状態は監視制御装置32に収集され、収集された情報は、通信線20を介して地域電力情報センタ5に送られるようになっている。
【0034】
発電装置を設置している需要家3bは、図3に示すように、電力計測装置31、監視制御装置32、変圧器34、遮断器35、負荷(負荷装置)36、発電装置40、発電装置用監視制御装置41、連絡用遮断器42、系統連系保護装置38、発電装置出力端遮断器(図示省略)を備えて構成されている。系統連系保護装置38は、単独運転を検出する機能とともに瞬時電圧を検出する機能を備えて構成されている。需要家3bに供給される電力は電力計測装置31で計測され、遮断器35や変圧器34の状態は監視制御装置32に収集されるとともに、発電装置40の発電量は監視制御装置41で監視され、監視結果が監視制御装置32に集められるようになっている。そして収集された情報は、電力に関する情報とともに通信線20を介して地域電力情報センタ5に送信されるようになっている。
【0035】
監視制御装置32は、演算処理装置、データベース、表示装置、入力装置からなる。データベースは、電力に係わる各パラメータ(託送電力量を含む)、機器の稼働状態を記録するものである。表示装置は、構内への電力の供給状態、託送に係わる情報、機器の稼働状態を表示している。入力装置は、需要家内のオペレータによる運転指令値の入力などに用いられる。
【0036】
上述した演算処理装置の構成と動作を図4にしたがって説明する。演算処理装置は、状態信号受信部251、制御信号発生部252、演算処理部253、メモリ部254、構外との通信を行うための通信機能部255を備えて構成されており、状態信号受信部251には、負荷装置状態信号(#1〜#n)、発電装置状態信号(#1〜#m)、電圧・力率モニタ信号、開閉器状態信号、機器異常信号が入力されている。
【0037】
負荷装置状態信号の中には、負荷36での消費電力が含まれており、この消費電力は需要予測のベースとなる。また機器異常信号には、原動機(ディーゼルエンジン)の燃焼異常や温度異常、発電機の異常振動や、絶縁異常、受変電設備・連系装置の絶縁物異常などに関する情報が含まれている。
【0038】
演算処理部253は、発電制御手段あるいは演算処理手段として、状態信号受信部251に入力された信号に基づいて、電力の需要予測および発電装置出力の最適化を行うための演算として、例えば、同時同量制御演算を行い、その演算結果に基づいた制御信号(第2の制御設定値)を制御信号発生部252から発生させるようになっている。
【0039】
具体的には、調速器(電源出力調整装置)と自動電圧調整器(電源電圧調整装置)を内蔵した発電装置40に対する指令値となる発電装置制御信号(#1〜#m)、無効電力調整装置用の制御信号、開閉器制御信号(負荷制御を含む)を発生して、各装置の制御を行うようになっている。この制御の結果は監視制御装置32でモニタされるようになっている。
【0040】
また、演算処理部253は、発電制御手段として、通信機能部255に地域電力情報センサ5から制御値(制御設定値)が入力されたとき、例えば、第2の制御設定値が入力されたときに、第2の制御設定値に従った発電装置制御信号を制御信号発生部252から発生させることもできる。
【0041】
次に、地域電力情報監視システムの一要素を構成する地域電力情報センタ5の具体的構成を図5にしたがって説明する。地域電力情報センタ5は、通信装置571、演算処理装置572、入力装置573、表示装置574、データベース575〜580を備えて構成されている。
【0042】
通信装置571は、情報収集手段として、通信線20を介して、各需要家3a、3b、4から送られてくる情報を収集し、収集した情報を演算処理装置572に出力したり、あるいは通信手段として、演算処理装置572の演算結果にしたがった制御信号を、通信線20を介して出力するようになっている。
【0043】
演算処理装置572は、演算処理手段として、通信装置571で収集された情報とデータベース575〜580に格納され情報を基に各種の演算を実行するようになっている。例えば、地域送配電系統10と発電装置40を有する需要家3bとの間で協調を取りながら送電を行うに際して、地域送配電系統10の潮流と電圧に関する系統情報、各需要家3a、3b、4の消費電力と発電装置40の発電量に関する需要家情報、および地域送配電系統10を使用して送電する託送(需要家間での電力の授受)の要求に関する託送情報が収集されたときに、収集された情報を基に、地域送配電系統10の潮流と電圧分布に関するシミュレーションを行い、このシミュレーション結果から地域送配電系統10の電圧と周波数が指定の範囲に維持されるような制御設定値として、地域送配電系統10の電圧を調整するための第1の制御設定値を生成するとともに、発電装置(分散型電源)40の出力を調整するための第2の制御設定値を生成し、さらに、地域送配電系統10の無効電力を調整するための第3の制御設定値を生成し、各制御設定値に対応した制御信号を通信装置571、通信線20を介して送信するようになっている。なお、地域送配電系統10の潮流に関する系統情報を収集しなくても、地域送配電系統10の電圧に関する系統情報を基にシミュレーションを行い、このシミュレーション結果から地域送配電系統10の電圧と周波数が指定の範囲に維持されるような制御設定値を生成することもできる。
【0044】
また、演算処理装置572は、契約にしたがった課金処理を行うとともに、表示装置574の画面上に演算結果として、例えば、電力情報(電圧、電流、変圧器・開閉器の状態)、分散型電源の稼動状況、機器の異常表示、系統の潮流、電圧シミュレーション結果や各制御設定値などを表示するようになっている。
【0045】
演算処理装置572によるモニタリングおよび演算処理の結果は、各データベース575〜580に格納されるようになっている。そして必要に応じて、いずれかのデータベースからデータを取り出して別の演算処理を実行するようになっている。なお、データベース575には配電用変電所1に関するデータが格納され、データベース576には自動開閉器15、遮断器35、変圧器18、34の状態に関するデータが格納され、データベース577には各区間における電圧・電流のモニタリングに関するデータが格納され、データベース578には地域系統内の発電装置40の稼動状況に関するデータが格納されるようになっている。また、データベース579には、地域送配電系統10における潮流、電圧に関する予測データが格納され、データベース580には、課金情報に関するデータが格納されるようになっている。
【0046】
次に、地域電力情報センタ5における演算処理(発電出力)として、需要家3bを需要家1、2、3に分けたときに、需要家1と需要家3との間で地域送配電系統10を使用して託送を行うときの処理内容を図6のフローチャートにしたがって説明する。ただし図6における破線内は、各需要家の監視制御装置32で処理される。
【0047】
まず、需要家3bのうち需要家1、3において、それぞれ所定の時間間隔、例えば10分間隔で、電力需要のモニタリングを行い(ステップ1304、1308)、10分後の電力需要予測を行う(ステップ1305、1309)。このあと各予測に基づいて、発電設備出力の最適化を行う(ステップ1306、1310)。ここで、電力需要に対して供給が上回る場合は、供給可能電力(Wex)を算出する(ステップ1307)。一方、電力需要に対して供給が下回る場合には、不足電力(ΔW)を算出する(ステップ1311)。このとき、需要家1は、電力供給に余力があり、需要家3は不足している。
【0048】
次に、供給可能電力(Wex)が不足電力(ΔW)を上回るか否かを判定し(ステップ1312)、供給可能電力(Wex)が不足電力(ΔW)を上回るときには、需要家1における発電装置40の出力をΔWだけ増加させるように設定する(ステップ1313)。
【0049】
一方、供給可能電力(Wex)が不足電力(ΔW)を下回るときには、需要家1の発電装置40の出力増加をWexに設定する(ステップ1314)。発電装置40の出力をWexに変更するときには、発電装置40の出力増加(変更)を行う期間を申請し(ステップ1315)、この申請を基に、地域電力情報センタ5において、地域送配電系統10の潮流、電圧に基づいたシミュレーションを行う(ステップ1316)。このシミュレーション結果に基づいて、地域電力情報センタ5は、需要家1に対して、発電装置40の出力の増加(変更)の指示(第2の制御設定値)を出し、需要家1はその指示にしたがって発電装置40の出力を増加させるための制御を行う(ステップ1317)。なお、必要な場合には、需要家内の電圧調整装置の設定変更も行う(ステップ1318)。このあと次の時間ステップ、例えば10分後についても同様の処理を行う。
【0050】
次に、地域電力情報センタ5における演算処理として、潮流・電圧分布に関する演算処理を行うときの処理内容を図7のフローチャートにしたがって説明する。まず、需要家側から地域送配電系統内の発電装置40の出力変更申請ΔWが地域電力情報センタ5に対して申請されると(ステップ1504)、地域電力情報センタ5において、通信線20を介して各種情報、例えば、配電用変電所1、開閉器15、変圧器34における電力情報や電流・電圧モニタリング結果の電力情報を収集するとともに(ステップ1505)、電圧・区間電流などの地域系統稼動状況に関する情報を入力する(ステップ1506)。そして、収集した情報と発電装置40の出力変更申請ΔWに基づいて、地域送配電系統内の潮流、電圧分布変化のシミュレーションを行う(ステップ1507)。このシミュレーション結果を基に、地域系統電圧調整装置17の調整で対応が可能か否かを判定し(ステップ1508)、対応が可能なときには、地域系統監視制御センタ2に対して、地域系統電圧調整装置17の設定変更(第1の制御設定値)を指示し(ステップ1509)、需要家に対しては、発電装置40の出力変更ΔW(第2の制御設定値)を指示する(ステップ1510)。
【0051】
一方、地域系統電圧調整装置17の電圧の変更では対応できない場合には、発電装置40の出力変更を許可しない。所定の時間が経過したときに(ステップ1511)、発電装置40の出力変更依頼の期間内であれば(ステップ1512)、所定時間経過後の系統稼動状況に基づいて、地域送配電系統10内の潮流、電圧分布のシミュレーションを行い、発電装置40の出力と電圧調整装置17の再設定を行い、このルーチンでの処理を終了する。
【0052】
図8は、需要家1から需要家3に電力託送を行うときに、需要家3が連系する送配電系統の送電電力を示している。そして破線は託送を行わないときの送電電力で、実線は託送を含めた全送電電力である。また送配電系統の送電容量は3000kWである。夏期の需要が最大となった日の前後3日間のデータである。
【0053】
図8(a)は本発明を適用したときの特性図であり、(b)は従来の関連需要家の契約電力、設備容量から決定される送電サービスを適用した場合である。(b)の場合は、送電電力500kWである。
【0054】
一方、(a)の場合は、図中2日目で、送電電力が送電容量3000kWに達し、託送電力に制限が加えられたが、その他の日については、送電電力1000kWの託送が可能である。通年で見ても、送電電力が送電容量3000kWに達し、託送電力に制限が加えられるのは数日である。
【0055】
ここで、電力の託送においては、発電側の託送電力量と、需要側での消費電力量とを所定の時間間隔(例えば、30分間)で、ほぼ等しくなるよう(例えば、偏差3%)に運用する必要があり、一般に同時同量と呼ばれている。本発明において、同時同量をどのように実現するかを図9を用いて説明する。
【0056】
図9は、複数の発電装置40で発電された電力(発電側の電力)が(各発電装置40から送配電系統10に送られる電力を、発電1〜発電mとする)、地域送配電系統10を経由して託送され、複数の需要家(託送による電力を受ける各需要家での消費電力を、需要1〜需要nとする)で消費される場合を表している。なお、簡単のため、地域送配電系統10での損失は無く、発電1〜発電mは、全て制御可能な発電装置40により供給されるものとして説明する。
【0057】
グラフ2003は、モニタされた各発電装置40から送配電系統10に送られる電力の総和を表す。グラフ2004は、託送による電力を受ける各需要家(需要場所)での需要電力の総和を表す。この場合、各発電装置40に対する制御は時間ステップT1毎に行なわれ、この例では、時間ステップT1毎に各発電装置40に対して発電量を増加させるための制御が実行されていることを示している。また、電力の需給バランスをとるための制御は、同時同量制御によって行なわれ、この時間間隔はT2に設定されている。グラフ2006は、上述の発電側と需要家側の電力の偏差(累積)を表しており、所定の時点での電力の偏差(累積)が零になるように、次の時間ステップでの発電電力(制御設定値)が決定される。なお、複数の発電装置40が利用できる場合は、経済性を考慮して託送電力を配分することができる。
【0058】
また、本実施形態では、所定の時点での電力の偏差(累積)を零に制御する過程で、電力量もモニタしており(電力量のモニタリングの間隔は、電力のモニタリング間隔よりも長く設定している)、この結果を発電装置40の制御に反映することとしている。グラフ2007は、モニタされた各発電装置40から送配電系統10に送られる電力量の総和を、グラフ2008は、託送による電力を受ける各需要家での需要電力量の総和を表している。グラフ2010は、上述の発電側と需要家側(託送による電力を受ける需要家側)の電力量の偏差を表しており、電力量の偏差が零になるよう、各発電装置40に対する制御設定値に対し、グラフ2011に示すように補正を行って、最終的に制御値(制御設定値)を決定するようにしている。この例では、グラフ2010に示すように、電力量の偏差が正になっているので、この後は、時間ステップT1毎に制御値を小さくするための補正を行ない、補正された制御値に従って各発電装置40の発電量を制御する。
【0059】
なお、電力の偏差(累積)は、負荷・発電量の時間変化に比べ、計測・制御間隔が短ければ、電力量の偏差と一致する。しかし、計測・制御間隔を短くするには限界があるので、電力(累積)と電力量の2つの偏差をそれぞれ0に抑制するための制御を行なうこととしている。
【0060】
図9の説明では、発電設備としての発電装置40は全て制御可能としたが、太陽光発電や風力発電のように、出力を任意には制御できない発電設備(非調整用発電設備)については、需要電力の総和から予め差引き、制御可能な発電設備(調整用発電設備)について、上述の同時同量制御を適用すれば良い。
【0061】
次に、地域電力情報センサ5における同時同量制御の具体的な処理を図10のフローチャートに従って説明する。本実施形態では、需要データ収集につき、短い時間間隔でモニタリングを行う需要家(大規模需要家)と長い時間間隔でモニタリングを行う需要家(小規模需要家)が混在する場合を説明する。
【0062】
まず、発電装置40を含む発電設備(1〜m)の電力データを収集する(ステップ2201)。非調整用発電設備については、制御時点での発電電力予測を行う(ステップ2202)。これらの収集データおよび予測値は、通信線20を介して地域電力情報センタ5に送信され、地域電力情報センタ5の発電設備データベース2203に記録される。
【0063】
一方、地域電力情報センタ5は、短い時間間隔(図中では短周期と記載)で大規模需要家からの需要データを収集し(ステップ2204)、需要データベース2205に記録する。次に、小規模需要家からの需要データを取得したか否かを判定し、需要データを取得したと判定したときには(ステップ2206)、長い時間間隔(図中では長周期と記載)で小規模需要家からの需要データを収集し(ステップ2207)、収集した需要データを需要データベース2205に記録する。一方、小規模需要家からの需要データを取得していないと判定したときには、短周期の需要データから、長周期に相当するタイミングにおける需要を推定する(ステップ2208)。実測による需要データおよび推定による需要データは、需要データベース2205に記録される。
【0064】
次に、演算処理装置572において、需要データベース2205の情報に基づき、制御時(至近時刻)における需要の予測を行う(ステップ2209)。電力量の取得のタイミング(ステップ2210)では、発電設備側および需要側の電力量のデータを収集する(ステップ2211)。この収集されたデータは、発電設備データベース2203および需要データベース2205に記録される。
【0065】
この後、演算処理装置572は、ステップ2202における非調整用発電設備電力に関する予測結果、需要データ2205に記録された需要データに基づき、図9のアルゴリズムに従い、調整用発電設備の制御値(第2の制御設定値)を算出する(ステップ2212)。この制御値は、調整用発電設備、例えば、発電装置40に指令値として送信され(ステップ2213)、制御値に従って調整用発電設備の運用が実行される。このとき、制御値は制御値データベース2214に記録される。この後、終了でなければ(ステップ2215)、次の時間ステップでの処理に移行し(ステップ2216)、同様の処理を実行する。
【0066】
上述の処理を行うことにより、様々な発電設備、需要の組合せでも、同時同量が達成できる。
【0067】
次に、課金処理を行うときの作用を図11のフローチャートにしたがって説明する。まず、接続供給に関して、契約者Aと契約者Bとの間で、さらに、それぞれ上記接続供給契約を実現するのに必要な情報を提供する契約者Cとの間で、契約内容を予め決定しておく(ステップ1531)。この場合、系統接続料金種別として、a:保証電力接続料金(契約した電力の範囲でいつでも系統への接続を保証するもの)、あるいは、b:最大電力接続料金(接続できる最大電力を規定しておき、系統の状況により、接続できる電力に制限を受けるもの)から、いずれか一方を選択する。
【0068】
系統への接続をする場合、接続料金種別として、aを選択しているとき(ステップ1532)、契約の範囲内で希望する電源の出力変更ができる。一方、bを選択しているとき(ステップ1533)、電力出力変更に修正を加えることが可能であれば(ステップ1534)、接続料金の割引が適用される(ステップ1535)。この一連の処理は課金情報データベース580に記録される(ステップ1536)。
【0069】
次に、料金算出の時期となったときには(ステップ1540)、地域系統使用料の集計を行い(ステップ1541)、この結果を課金情報データベース580に記録する(ステップ1542)。さらに、地域系統使用料の集計および課金情報データベース580の情報を基に、請求料金を算出し(ステップ1543)、請求料金を表示装置574の画面上に表示する(ステップ1544)。すなわち請求料金を算出するときには、接続料金を割り引いたか否かによって料金を算出し、算出結果を画面上に表示する。この場合、請求料金を課金情報として、通信ネットワーク6、地域系統監視制御センサ2、通信線20を介して、指定の需要家に送信することもできる。
【0070】
これまでは、地域送配電系統として、高圧系統について説明したが、特別高圧の送配電系統についても本発明を適用することができる。
【0071】
図12は、本発明の第2実施形態を示す需要家の機器構成を示すブロック図である。図12に示す需要家3は33kVの系統に連系した需要家の機器構成の例であり、系統への連系点の電圧を6.6kVに降圧する変圧器39が設けられている他は、基本的な機器の構成は、図1の需要家1と同様である。
【0072】
次に、本発明の第3実施形態を図13に従って説明する。本実施形態は、送配電系統構成、機器構成等は、図1と同様であるが、需要家(発電1)、需要家(発電2)、需要家(発電3)において、発電装置40の代わりに、分散型電源として、新エネルギー電源40Rが設置されている点が異なっている。これらの新エネルギー電源40Rについては、送配電系統10を運用する一般電気事業者による電力の買取が可能である。しかし、新エネルギー電源40Rが増えた場合、新エネルギー電源40Rの出力変動が大きく、送配電系統10の電力品質の維持が難しくなる問題がある。これに対し、複数の新エネルギー電源40Rによる供給を全体として、ほぼ一定に維持することが望まれている。
【0073】
本実施形態において、需要家(発電1)における、新エネルギー電源40Rはバイオマス発電装置であり、燃料貯蔵設備(燃料としてのバイオガスなどを貯留するタンク)50が設置されている。需要家(発電2)、需要家(発電3)における新エネルギー電源40Rは、太陽光発電装置あるいは風力発電装置である。
【0074】
発電設備として、新エネルギー電源40Rを用いてときの運用例を図14に従って説明する。図14におけるグラフ2510は、需要家(発電2)から送配電系統10に送られる電力(以下、逆潮電力と呼ぶ)の1日の変化を示し、グラフ2520は、需要家(発電3)から送配電系統に送られる逆潮電力の1日の変化を示している。両需要家の発電量は日射量に依存するため、ほぼ類似のパターンとなる。新エネルギー電源40Rとして、太陽光発電装置を用いた場合、昼間の時間帯は逆潮電力を発生させることはできるが、朝晩の時間帯では逆潮電力を発生させることができない。
【0075】
一方、グラフ2530は、需要家(発電1)からの逆潮電力の変化を示している。これは、地域電力情報センタ5で収集した、需要家(発電2)、需要家(発電3)からの逆潮電力データに基づき、需要家(発電1)のバイオマス発電装置の発電量を調整した結果である。すなわち、朝晩の時間帯において、需要家(発電2)、需要家(発電3)から逆潮電力が発生しないことを考慮し、逆潮電力の不足分を需要家(発電1)のバイオマス発電装置で補うための発電量の調整が行なわれた。この結果、3需要家からの逆潮電力の総和は、グラフ2540で示すようにほぼ一定に維持できる。
【0076】
燃料貯蔵設備50には、バイオガスが貯えられており、グラフ2530に示すような運転が容易にできる。なお、新エネルギー電源40Rとして、太陽光発電装置や風力発電装置など、出力制御が困難な電源を用いる場合は、燃料電池と組合せ、逆反応で生成した水素を貯蔵するという方法で、グラフ2530のような運転を行うこともできる。
【0077】
以上説明したように、本実施形態によれば、地域電力情報センタ5と地域送配電系統10との間で連携を行いながら送配電するときに、地域送配電系統10の潮流と電圧に関する系統情報を収集するとともに、各需要家の消費電力と発電量に関する需要家情報を収集し、さらに地域送配電系統10を使用して送電する託送の要求に関する託送情報を収集し、収集した情報を基に地域送配電系統電圧調整装置17を調整したり、分散型電源の出力を調整するようにしたため、地域送配電系統10における潮流の輻輳化を抑制することができる。
【0078】
また、本実施形態によれば、契約者A(地域送配電系統所有事業者)のメリットとして、
(1)提供される情報に基づき、地域送配電系統10の電圧、周波数の維持、潮流の制御ができる。
【0079】
(2)地域送配電系統10を有効に活用できる。
【0080】
一方、契約B(契約需要家)のメリットとして、
(1)分散型電源の系統連系の制限が緩和され、需要家内の分散型電源を効率良く運用できる。
【0081】
(2)電力託送が容易になる。
【0082】
また契約者C(サービス提供業者)に与えるメリットとして、
(1)比較的長期に渡り、安定なビジネスが可能になる。
【0083】
(2)収集した電力情報を活用した種々のサービスを提供できる。
【0084】
これらのメリットは、契約者Aから提供される地域送配電系統10の監視情報、契約者Bから提供される負荷の状態データ、発電装置の状態データおよび契約者Bからの電力託送要求に基づき、関連する地域送配電系統10のシミュレーションを行い、契約者Aおよび契約者Bに、必要な制御のための指令値(制御設定値)を提示することができる。また上述の電力託送要求、送配電系統、負荷および発電装置のデータに基づいて料金請求が可能になる。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、地域送配電系統において潮流が輻輳化するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された送配電系統のブロック構成図である。
【図2】発電装置を有しない需要家の機器構成図である。
【図3】発電装置を有する需要家の機器構成図である。
【図4】監視制御装置のブロック構成図である。
【図5】地域電力情報センタのブロック構成図である。
【図6】地域電力情報センタにおける演算処理内容(発電出力)を説明するためのフローチャートである。
【図7】地域電力情報センタにおける演算処理内容(電圧分布)を説明するためのフローチャートである。
【図8】託送の運用例を説明するための図であって、(a)は本発明に係る運用方法による特性結果を示す図、(b)は従来の運用方法による特性結果を示す図である。
【図9】電力の託送を同時同量で行なうときの構成を説明するための図である。
【図10】電力の託送を同時同量で行なうときの作用を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明に係る課金処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の第2実施形態を示す需要家の機器構成図である。
【図13】本発明の第3実施形態を示す送配電系統のブロック構成図である。
【図14】分散電源に新エネルギー電源を用いて逆潮電力を制御するときの作用を説明するための図である。
【符号の説明】
1 配電用変電所
2 地域系統監視センタ
3a、3b 需要家
5 地域電力情報センタ
10 地域送配電系統
16 モニタ装置
17 地域系統電圧調整装置
20 通信線
32 監視制御装置
36 負荷
38 連系保護装置
40 発電装置
40R 新エネルギー電源
41 発電監視制御装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、地域電力情報監視システムおよびその運用方法に係り、特に、送配電系統のうち特定の地域送配電系統と系統内の分散型電源との間で協調を取りながら送配電を行うに好適な地域電力情報監視システムおよびその運用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電力系統のうち送配電系統は、一般に、一般電気事業者(電力会社)が所有しており、通常一般電気事業者の所有する送配電系統を経由して各需要家に送電する方法が採用されている。ところが、近年、発電装置を有する事業者が、予め契約した需要家に対して、一般電気事業者の所有する送配電系統を経由して送電することが行われている。この場合、一般電気事業者が、発電装置を有する事業者に対して接続供給サービスを提供するようになっている。例えば、標準電圧20kV以上、電力2000kW以上の需要に応ずる特定規模電気事業者が発電あるいは調達した電気を、需要家に送電する場合に、一般電気事業者が提供する接続供給サービスを受けることができる。このサービスは、一般電気事業者と特定規模電気事業者との間の接続供給約款にしたがって行われる。
【0003】
一方、送配電系統の一部に大量の分散型電源(自家発電装置)を導入することが検討されている。例えば、分散型電源が大量に導入される場合、配電系統の維持管理が困難になることが指摘されており、系統側と需要家側との間の情報交換を目的とした需給インターフェイスの必要性が指摘されている(非特許文献1参照)。
【0004】
【非特許文献1】
21世紀の電力系統−需要地系統の構築−(OHM 2002年3月号、p99〜103)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、多くの分散型電源が需要家に設置されてきており、更なる電力小売自由化のために、特定規模電気事業者が発電あるいは調達するための電気の電圧や電力に対する制限を緩和することが検討されようとしている。
【0006】
電圧や電力の制限が、例えば、標準電圧20kV以下、電力2000kW以下に緩和されると、送配電系統のうち特定の地域送配電系統に大量の分散型電源が導入され、各分散型電源で発電された電力が送配電系統を介して、他の需要家に送電されるようになる。このような場合、送配電系統の状態によらず、需要家間で電力の託送が単に行なわれると、送配電系統における潮流の輻輳化が生じたり、電圧管理が複雑化したりすることが懸念される。
【0007】
本発明の課題は、特定の地域送配電系統と分散型電源を有する需要家との間で協調を取りながら送配電を行うときに、地域送配電系統における潮流の輻輳化を抑制することができる地域電力情報監視システムおよびその運用方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、送配電系統のうち特定の地域送配電系統の潮流と電圧に関する系統情報を収集するとともに、前記地域送配電系統に接続された各需要家の消費電力と前記需要家のうち発電装置を有する需要家の発電量に関する需要家情報を収集し、さらに、前記地域送配電系統を使用して送電する託送の要求に関する託送情報を収集する情報収集手段と、前記情報収集手段により収集された情報を基に前記地域送配電系統の電圧を調整するための第1の制御設定値を生成するとともに、前記発電装置の出力を調整するための第2の制御設定値を生成する演算処理手段と、前記演算処理手段に生成による第1の制御設定値を前記地域送配電系統の電圧を調整する電圧調整装置に送信し、前記演算処理手段の生成による第2の制御設定値を前記発電装置の出力を調整する電源出力調整装置に送信する通信手段とを備えてなる地域電力情報監視システムを構成したものである。
【0009】
前記地域電力情報監視システムを構成するに際しては、以下の要素を付加することができる。
【0010】
(1)前記演算処理手段は、前記情報処理手段により収集された情報を基に前記地域送配電系統の無効電力を調整するための第3の制御設定値を生成し、前記通信手段は、前記演算処理手段の生成による第3の制御設定値を前記地域送配電系統の無効電力を調整する無効電力調整装置に送信してなる。
【0011】
(2)前記演算処理手段は、前記各制御設定値を生成するに際しては、前記情報収集手段により収集された情報を基に前記地域送配電系統の潮流と電圧分布に関するシミュレーションを行ない、このシミュレーション結果から前記地域送配電系統の電圧と周波数が指定の範囲に維持される制御設定値を生成してなる。
【0012】
また、本発明は、前記いずれかの地域情報監視システムを運用するに際して、前記分散型電源を有する需要家が前記地域送配電系統を有する事業者と保証電力接続料金で契約しているときに、地域送配電系統使用料を、前記分散型電源を有する需要家に課金情報として通信ネットワークを介して送信することを特徴する地域電力情報監視システムの運用方法を採用したものである。
【0013】
また、前記いずれかの地域電力情報監視システムを運用するに際して、前記分散型電源を有する需要家が前記地域送配電系統を有する事業者と最大電力接続料金で契約しているときには、前記分散型電源を有する需要家の電源出力調整装置を用いて分散型電源の出力を、需要家が希望する出力と異なる出力で運転する毎に接続料金を割り引きし、地域送配電系統使用料から前記割り引きされた料金を差し引いた料金を、前記分散型電源を有する需要家に課金情報として通信ネットワークを介して送信することもできる。
【0014】
前記した手段によれば、地域送配電系統と分散型電源を有する需要家との間で協調を取りながら送電を行うに際して、地域送配電系統の潮流と電圧に関する系統情報を収集するとともに、各需要家の消費電力と分散型電源を有する発電量に関する需要家情報を収集し、さらに、地域送配電系統を使用して送電する託送の要求に関する託送情報を収集し、収集した各情報を基に、例えば、地域送配電系統の潮流と電圧分布に関するシミュレーションを行い、このシミュレーション結果から地域送配電系統の電圧と周波数が指定の範囲に維持されるような制御設定値として、地域送配電系統の電圧を調整するための第1の制御設定値と、分散型電源の出力を調整するための第2の制御設定値を生成し、第1の制御設定値を地域送配電系統の電圧を調整する電圧調整装置に出力し、第2の制御設定値を分散型電源の出力を調整する電源出力調整装置に出力するようにしたため、地域送配電系統において、電圧を所定の範囲に維持しながら潮流が輻輳化するのを抑制することができる。
【0015】
この場合、地域送配電系統の無効電力を調整するための第3の制御設定値を生成し、第3の制御設定値を地域送配電系統の無効電力を調整する無効電力調整装置に出力することにより、地域送配電系統における電圧を所定の範囲に維持できる。また、過渡的には、第2の制御設定値に従って電源出力調整装置の出力のみを調整することで、地域送配電系統において、電圧を所定の範囲に維持しながら潮流が輻輳化するのを抑制することができる。
【0016】
ここで、地域電力情報監視システムを運用するに際しては、地域電力情報監視システムを管理するサービス提供業者と、地域送配電系統所有事業者および契約需要家との間で契約を締結し、契約に従ってシステムを運用することができる。
【0017】
この場合、地域送配電系統所有事業者を契約者A、契約需要家を契約者Bとし、サービス提供事業者を契約者Cとすると、契約者Cは、契約者Aおよび契約者Bと地域電力情報監視サービスに関する契約を締結する。また、契約者Bは、契約者Aとの間で、最大電力を限りとして、地域送配電系統を使用して送電を行うための接続供給基本契約を締結する。
【0018】
契約者Cは、契約者Aから提供される送配電系統の監視情報、契約者Bから供給される負荷の状態データ、発電装置(分散型電源)の状態データ、および契約者Bによる託送要求(契約者Aの送配電系統を利用して送電するための要求)に基づいて、関連する地域送配電系統の潮流と電圧分布に関するシミュレーションを行い、このシミュレーション結果にしたがって、契約者Aおよび契約者Bに対して必要な制御のための指令値としての制御設定値を提示する。
【0019】
さらに、電力計測装置および通信技術を用いて、送電(託送)の要求量と送電(託送)電力量の実績を記録する。これらの記録に基づいて、契約で定められた単価を用いて算出された送電(託送)料金を確定し、契約者Bが契約者Aに支払うとともに、契約者Cが提供する地域送配電系統を維持するための電力情報の収集および各機器の制御設定値の提示を行うサービスに対して、契約者Aと契約者Bはサービス料金を支払う。
【0020】
なお、このサービスを実施する際に、サービス事業者Cは、契約者Aと契約者Bから電力情報を集めるための電力情報収集装置、通信装置、契約者Cの地域電力情報監視システムにおける情報処理装置などをサービス事業者自身の資産を用いるか、あるいは第三者の資産をリースなどすることにより運用するかを選択できることは言うまでもない。また、電力情報収集装置、通信装置などの一部が、契約者Aあるいは契約者Bの資産であり、それをリースすることにより運用することも可能である。
【0021】
地域電力情報監視サービスにしたがって地域電力情報監視システムを具体的に運用する際しては、契約者Aが所有する送配電系統に設けられた状態情報収集装置、通信装置を通じて収集された、系統の潮流や電圧に関する情報を、通信手段を用いて、契約者Cが所有する地域電力情報センターに送る。契約者(複数)Bが所有する需要家構内の変電設備に設けられた状態情報収集装置、通信装置を通じて収集された、分散型電源における発電量、負荷での消費電力、地域送配電系統を使用した託送要求などの情報を、契約者Cが所有する地域電力情報センタ(地域電力情報監視システム)に送る。
【0022】
契約者C(サービス提供業者)は、上記収集した情報に基づき、契約者Bの託送の要求を想定して、地域送配電系統内の潮流、電圧分布などのシミュレーションを行い、地域送配電系統の電圧、周波数が所定の範囲になるように、
(1)契約者Aに対し、地域送配電系統に設置された電圧調整装置、無効電力調整装置に対する制御設定値の提示を行うとともに、
(2)契約者Bに対して、発電装置(分散型電源)出力の提示を行う。
【0023】
課金処理は、地域電力情報センタに設置された地域送配電系統分散型電源稼動状況データベース、電力計量装置の計測値および託送要求履歴を含む課金情報データベースのデータに基づいて、料金算出期間における託送電力量から、契約者Bから契約者Aに支払われるべき請求料金を算出し、算出結果を表示装置に表示する。さらに、上記監視、情報サービスの費用として、契約者Aおよび契約者Bから契約者Cに支払われるべき請求料金を算出し、算出した請求料金を表示装置に表示するとともに、課金情報として通信ネットワークを介して指定の需要家(契約者C)に送信する。これに基づいて料金の徴収が行われる。
【0024】
以上により、契約者Aは、地域送配電系統の管理・維持が実現でき、契約者Bは、需要家に配置された分散型電源を有効に活用でき、経済的な電力取得が可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示す送配電系統のブロック構成図である。図1において、契約者A(地域送配電系統所有事業者)は、配電用変電所1、地域系統監視制御センタ2、地域送配電系統10を所有しており、配電用変電所1には、上位送電系統の電圧を降圧するための変圧器11、遮断器12、複数のフィーダ遮断器13、変電所監視装置21が設置されており、変圧器11、遮断器12、フィーダ遮断器13の機器の状態が変電所監視装置21で監視され、その監視結果に関する情報は、通信線21aを介して地域系統監視制御センタ2に送信されるようになっている。
【0026】
配電用変電所1のフィーダ遮断器13に接続された地域送配電系統10には、自動開閉器15、モニタ装置16、通信ユニット22、地域送配電系統電圧調整装置17、連系用開閉器19が設置されているとともに、無効電力調整装置(図示省略)が設置されている。これらの機器の情報は、各機器に設けられたセンサによって計測され、各センサの計測による情報は、通信線20を介して地域系統監視制御センタ2に送信されるようになっている。さらに各機器の状態に関する情報は、通信線20を介して、契約者Cが所有する地域電力情報センタ5に送信されるようになっている。また地域系統監視制御センタ2と地域電力情報センタ5は、通信ネットワーク6を介して情報の授受を行なうようになっており、地域系統監視制御センタ2で決定された制御信号は、通信線20を介して各機器に送信されるようになっている。
【0027】
地域送配電系統10には、複数の需要家3a、3b、4が接続されており、各需要家には、配電用変電所1から地域送配電系統10を介して、6.6kVの電圧が印加されるようになっている。
【0028】
需要家3aは、発電装置(分散型電源)を設置していない需要家として、負荷装置36、継電器や遮断器を含む保護装置33、負荷に必要な電圧に降圧するための変圧器34、構内の電力情報を監視する監視制御装置32、電力計測装置31を備えて構成されている。需要家3bは、発電装置を設置している需要家として、負荷装置36、負荷に必要な電圧に降圧するための変圧器34、構内の電力情報を監視する監視制御装置32、電力計測装置31を備えて構成されているとともに、発電装置(分散型電源)40、発電装置40を系統に連系するために、単独運転を検出する機能を持った系統連系保護装置38を備えて構成されている。
【0029】
なお、需要家3bの中には、発電装置40とともに蓄電装置37を設置する場合もある。
【0030】
また、需要家4は、小規模需要家として、負荷装置36、電力計測装置31を備えて構成されており、需要家4には、地域送配電装置10に設置された変圧器18で降圧された電圧が給電されるようになっている。
【0031】
各需要家の負荷消費電力、発電装置出力、託送要求などの情報は、通信線20を介して、地域電力情報センタ5に収集されるようになっている。地域電力情報センタ5で決定された発電装置出力、構内電圧調整装置の制御設定値は、通信線20を経て、各需要家に伝送されるようになっている。
【0032】
上記構成において、本実施形態では、地域送配電系統所有事業者(契約者A)、5個所に分散された契約需要家(契約者B)およびサービス提供業者(契約者C)の間の契約に基づいて、地域電力情報監視サービスが行われるようになっている。なお、図1ではそのうち3個所の需要家3bについて図示している。
【0033】
次に、発電装置を設置していない需要家3aの具体的構成を図2にしたがって説明する。需要家3aは、電力計測装置31、監視制御装置32、保護装置33、変圧器34、遮断器35、負荷36を備えて構成されており、各機器は、地域送配電系統10から引き込まれた構内線に沿って設置されている。電力計測装置31は、需要家3aに供給される電力を計測するようになっており、この計測値は通信線20を介して地域系統監視制御センタ2と地域電力情報センタ5に伝送されるようになっている。また遮断器35や変圧器34の状態は監視制御装置32に収集され、収集された情報は、通信線20を介して地域電力情報センタ5に送られるようになっている。
【0034】
発電装置を設置している需要家3bは、図3に示すように、電力計測装置31、監視制御装置32、変圧器34、遮断器35、負荷(負荷装置)36、発電装置40、発電装置用監視制御装置41、連絡用遮断器42、系統連系保護装置38、発電装置出力端遮断器(図示省略)を備えて構成されている。系統連系保護装置38は、単独運転を検出する機能とともに瞬時電圧を検出する機能を備えて構成されている。需要家3bに供給される電力は電力計測装置31で計測され、遮断器35や変圧器34の状態は監視制御装置32に収集されるとともに、発電装置40の発電量は監視制御装置41で監視され、監視結果が監視制御装置32に集められるようになっている。そして収集された情報は、電力に関する情報とともに通信線20を介して地域電力情報センタ5に送信されるようになっている。
【0035】
監視制御装置32は、演算処理装置、データベース、表示装置、入力装置からなる。データベースは、電力に係わる各パラメータ(託送電力量を含む)、機器の稼働状態を記録するものである。表示装置は、構内への電力の供給状態、託送に係わる情報、機器の稼働状態を表示している。入力装置は、需要家内のオペレータによる運転指令値の入力などに用いられる。
【0036】
上述した演算処理装置の構成と動作を図4にしたがって説明する。演算処理装置は、状態信号受信部251、制御信号発生部252、演算処理部253、メモリ部254、構外との通信を行うための通信機能部255を備えて構成されており、状態信号受信部251には、負荷装置状態信号(#1〜#n)、発電装置状態信号(#1〜#m)、電圧・力率モニタ信号、開閉器状態信号、機器異常信号が入力されている。
【0037】
負荷装置状態信号の中には、負荷36での消費電力が含まれており、この消費電力は需要予測のベースとなる。また機器異常信号には、原動機(ディーゼルエンジン)の燃焼異常や温度異常、発電機の異常振動や、絶縁異常、受変電設備・連系装置の絶縁物異常などに関する情報が含まれている。
【0038】
演算処理部253は、発電制御手段あるいは演算処理手段として、状態信号受信部251に入力された信号に基づいて、電力の需要予測および発電装置出力の最適化を行うための演算として、例えば、同時同量制御演算を行い、その演算結果に基づいた制御信号(第2の制御設定値)を制御信号発生部252から発生させるようになっている。
【0039】
具体的には、調速器(電源出力調整装置)と自動電圧調整器(電源電圧調整装置)を内蔵した発電装置40に対する指令値となる発電装置制御信号(#1〜#m)、無効電力調整装置用の制御信号、開閉器制御信号(負荷制御を含む)を発生して、各装置の制御を行うようになっている。この制御の結果は監視制御装置32でモニタされるようになっている。
【0040】
また、演算処理部253は、発電制御手段として、通信機能部255に地域電力情報センサ5から制御値(制御設定値)が入力されたとき、例えば、第2の制御設定値が入力されたときに、第2の制御設定値に従った発電装置制御信号を制御信号発生部252から発生させることもできる。
【0041】
次に、地域電力情報監視システムの一要素を構成する地域電力情報センタ5の具体的構成を図5にしたがって説明する。地域電力情報センタ5は、通信装置571、演算処理装置572、入力装置573、表示装置574、データベース575〜580を備えて構成されている。
【0042】
通信装置571は、情報収集手段として、通信線20を介して、各需要家3a、3b、4から送られてくる情報を収集し、収集した情報を演算処理装置572に出力したり、あるいは通信手段として、演算処理装置572の演算結果にしたがった制御信号を、通信線20を介して出力するようになっている。
【0043】
演算処理装置572は、演算処理手段として、通信装置571で収集された情報とデータベース575〜580に格納され情報を基に各種の演算を実行するようになっている。例えば、地域送配電系統10と発電装置40を有する需要家3bとの間で協調を取りながら送電を行うに際して、地域送配電系統10の潮流と電圧に関する系統情報、各需要家3a、3b、4の消費電力と発電装置40の発電量に関する需要家情報、および地域送配電系統10を使用して送電する託送(需要家間での電力の授受)の要求に関する託送情報が収集されたときに、収集された情報を基に、地域送配電系統10の潮流と電圧分布に関するシミュレーションを行い、このシミュレーション結果から地域送配電系統10の電圧と周波数が指定の範囲に維持されるような制御設定値として、地域送配電系統10の電圧を調整するための第1の制御設定値を生成するとともに、発電装置(分散型電源)40の出力を調整するための第2の制御設定値を生成し、さらに、地域送配電系統10の無効電力を調整するための第3の制御設定値を生成し、各制御設定値に対応した制御信号を通信装置571、通信線20を介して送信するようになっている。なお、地域送配電系統10の潮流に関する系統情報を収集しなくても、地域送配電系統10の電圧に関する系統情報を基にシミュレーションを行い、このシミュレーション結果から地域送配電系統10の電圧と周波数が指定の範囲に維持されるような制御設定値を生成することもできる。
【0044】
また、演算処理装置572は、契約にしたがった課金処理を行うとともに、表示装置574の画面上に演算結果として、例えば、電力情報(電圧、電流、変圧器・開閉器の状態)、分散型電源の稼動状況、機器の異常表示、系統の潮流、電圧シミュレーション結果や各制御設定値などを表示するようになっている。
【0045】
演算処理装置572によるモニタリングおよび演算処理の結果は、各データベース575〜580に格納されるようになっている。そして必要に応じて、いずれかのデータベースからデータを取り出して別の演算処理を実行するようになっている。なお、データベース575には配電用変電所1に関するデータが格納され、データベース576には自動開閉器15、遮断器35、変圧器18、34の状態に関するデータが格納され、データベース577には各区間における電圧・電流のモニタリングに関するデータが格納され、データベース578には地域系統内の発電装置40の稼動状況に関するデータが格納されるようになっている。また、データベース579には、地域送配電系統10における潮流、電圧に関する予測データが格納され、データベース580には、課金情報に関するデータが格納されるようになっている。
【0046】
次に、地域電力情報センタ5における演算処理(発電出力)として、需要家3bを需要家1、2、3に分けたときに、需要家1と需要家3との間で地域送配電系統10を使用して託送を行うときの処理内容を図6のフローチャートにしたがって説明する。ただし図6における破線内は、各需要家の監視制御装置32で処理される。
【0047】
まず、需要家3bのうち需要家1、3において、それぞれ所定の時間間隔、例えば10分間隔で、電力需要のモニタリングを行い(ステップ1304、1308)、10分後の電力需要予測を行う(ステップ1305、1309)。このあと各予測に基づいて、発電設備出力の最適化を行う(ステップ1306、1310)。ここで、電力需要に対して供給が上回る場合は、供給可能電力(Wex)を算出する(ステップ1307)。一方、電力需要に対して供給が下回る場合には、不足電力(ΔW)を算出する(ステップ1311)。このとき、需要家1は、電力供給に余力があり、需要家3は不足している。
【0048】
次に、供給可能電力(Wex)が不足電力(ΔW)を上回るか否かを判定し(ステップ1312)、供給可能電力(Wex)が不足電力(ΔW)を上回るときには、需要家1における発電装置40の出力をΔWだけ増加させるように設定する(ステップ1313)。
【0049】
一方、供給可能電力(Wex)が不足電力(ΔW)を下回るときには、需要家1の発電装置40の出力増加をWexに設定する(ステップ1314)。発電装置40の出力をWexに変更するときには、発電装置40の出力増加(変更)を行う期間を申請し(ステップ1315)、この申請を基に、地域電力情報センタ5において、地域送配電系統10の潮流、電圧に基づいたシミュレーションを行う(ステップ1316)。このシミュレーション結果に基づいて、地域電力情報センタ5は、需要家1に対して、発電装置40の出力の増加(変更)の指示(第2の制御設定値)を出し、需要家1はその指示にしたがって発電装置40の出力を増加させるための制御を行う(ステップ1317)。なお、必要な場合には、需要家内の電圧調整装置の設定変更も行う(ステップ1318)。このあと次の時間ステップ、例えば10分後についても同様の処理を行う。
【0050】
次に、地域電力情報センタ5における演算処理として、潮流・電圧分布に関する演算処理を行うときの処理内容を図7のフローチャートにしたがって説明する。まず、需要家側から地域送配電系統内の発電装置40の出力変更申請ΔWが地域電力情報センタ5に対して申請されると(ステップ1504)、地域電力情報センタ5において、通信線20を介して各種情報、例えば、配電用変電所1、開閉器15、変圧器34における電力情報や電流・電圧モニタリング結果の電力情報を収集するとともに(ステップ1505)、電圧・区間電流などの地域系統稼動状況に関する情報を入力する(ステップ1506)。そして、収集した情報と発電装置40の出力変更申請ΔWに基づいて、地域送配電系統内の潮流、電圧分布変化のシミュレーションを行う(ステップ1507)。このシミュレーション結果を基に、地域系統電圧調整装置17の調整で対応が可能か否かを判定し(ステップ1508)、対応が可能なときには、地域系統監視制御センタ2に対して、地域系統電圧調整装置17の設定変更(第1の制御設定値)を指示し(ステップ1509)、需要家に対しては、発電装置40の出力変更ΔW(第2の制御設定値)を指示する(ステップ1510)。
【0051】
一方、地域系統電圧調整装置17の電圧の変更では対応できない場合には、発電装置40の出力変更を許可しない。所定の時間が経過したときに(ステップ1511)、発電装置40の出力変更依頼の期間内であれば(ステップ1512)、所定時間経過後の系統稼動状況に基づいて、地域送配電系統10内の潮流、電圧分布のシミュレーションを行い、発電装置40の出力と電圧調整装置17の再設定を行い、このルーチンでの処理を終了する。
【0052】
図8は、需要家1から需要家3に電力託送を行うときに、需要家3が連系する送配電系統の送電電力を示している。そして破線は託送を行わないときの送電電力で、実線は託送を含めた全送電電力である。また送配電系統の送電容量は3000kWである。夏期の需要が最大となった日の前後3日間のデータである。
【0053】
図8(a)は本発明を適用したときの特性図であり、(b)は従来の関連需要家の契約電力、設備容量から決定される送電サービスを適用した場合である。(b)の場合は、送電電力500kWである。
【0054】
一方、(a)の場合は、図中2日目で、送電電力が送電容量3000kWに達し、託送電力に制限が加えられたが、その他の日については、送電電力1000kWの託送が可能である。通年で見ても、送電電力が送電容量3000kWに達し、託送電力に制限が加えられるのは数日である。
【0055】
ここで、電力の託送においては、発電側の託送電力量と、需要側での消費電力量とを所定の時間間隔(例えば、30分間)で、ほぼ等しくなるよう(例えば、偏差3%)に運用する必要があり、一般に同時同量と呼ばれている。本発明において、同時同量をどのように実現するかを図9を用いて説明する。
【0056】
図9は、複数の発電装置40で発電された電力(発電側の電力)が(各発電装置40から送配電系統10に送られる電力を、発電1〜発電mとする)、地域送配電系統10を経由して託送され、複数の需要家(託送による電力を受ける各需要家での消費電力を、需要1〜需要nとする)で消費される場合を表している。なお、簡単のため、地域送配電系統10での損失は無く、発電1〜発電mは、全て制御可能な発電装置40により供給されるものとして説明する。
【0057】
グラフ2003は、モニタされた各発電装置40から送配電系統10に送られる電力の総和を表す。グラフ2004は、託送による電力を受ける各需要家(需要場所)での需要電力の総和を表す。この場合、各発電装置40に対する制御は時間ステップT1毎に行なわれ、この例では、時間ステップT1毎に各発電装置40に対して発電量を増加させるための制御が実行されていることを示している。また、電力の需給バランスをとるための制御は、同時同量制御によって行なわれ、この時間間隔はT2に設定されている。グラフ2006は、上述の発電側と需要家側の電力の偏差(累積)を表しており、所定の時点での電力の偏差(累積)が零になるように、次の時間ステップでの発電電力(制御設定値)が決定される。なお、複数の発電装置40が利用できる場合は、経済性を考慮して託送電力を配分することができる。
【0058】
また、本実施形態では、所定の時点での電力の偏差(累積)を零に制御する過程で、電力量もモニタしており(電力量のモニタリングの間隔は、電力のモニタリング間隔よりも長く設定している)、この結果を発電装置40の制御に反映することとしている。グラフ2007は、モニタされた各発電装置40から送配電系統10に送られる電力量の総和を、グラフ2008は、託送による電力を受ける各需要家での需要電力量の総和を表している。グラフ2010は、上述の発電側と需要家側(託送による電力を受ける需要家側)の電力量の偏差を表しており、電力量の偏差が零になるよう、各発電装置40に対する制御設定値に対し、グラフ2011に示すように補正を行って、最終的に制御値(制御設定値)を決定するようにしている。この例では、グラフ2010に示すように、電力量の偏差が正になっているので、この後は、時間ステップT1毎に制御値を小さくするための補正を行ない、補正された制御値に従って各発電装置40の発電量を制御する。
【0059】
なお、電力の偏差(累積)は、負荷・発電量の時間変化に比べ、計測・制御間隔が短ければ、電力量の偏差と一致する。しかし、計測・制御間隔を短くするには限界があるので、電力(累積)と電力量の2つの偏差をそれぞれ0に抑制するための制御を行なうこととしている。
【0060】
図9の説明では、発電設備としての発電装置40は全て制御可能としたが、太陽光発電や風力発電のように、出力を任意には制御できない発電設備(非調整用発電設備)については、需要電力の総和から予め差引き、制御可能な発電設備(調整用発電設備)について、上述の同時同量制御を適用すれば良い。
【0061】
次に、地域電力情報センサ5における同時同量制御の具体的な処理を図10のフローチャートに従って説明する。本実施形態では、需要データ収集につき、短い時間間隔でモニタリングを行う需要家(大規模需要家)と長い時間間隔でモニタリングを行う需要家(小規模需要家)が混在する場合を説明する。
【0062】
まず、発電装置40を含む発電設備(1〜m)の電力データを収集する(ステップ2201)。非調整用発電設備については、制御時点での発電電力予測を行う(ステップ2202)。これらの収集データおよび予測値は、通信線20を介して地域電力情報センタ5に送信され、地域電力情報センタ5の発電設備データベース2203に記録される。
【0063】
一方、地域電力情報センタ5は、短い時間間隔(図中では短周期と記載)で大規模需要家からの需要データを収集し(ステップ2204)、需要データベース2205に記録する。次に、小規模需要家からの需要データを取得したか否かを判定し、需要データを取得したと判定したときには(ステップ2206)、長い時間間隔(図中では長周期と記載)で小規模需要家からの需要データを収集し(ステップ2207)、収集した需要データを需要データベース2205に記録する。一方、小規模需要家からの需要データを取得していないと判定したときには、短周期の需要データから、長周期に相当するタイミングにおける需要を推定する(ステップ2208)。実測による需要データおよび推定による需要データは、需要データベース2205に記録される。
【0064】
次に、演算処理装置572において、需要データベース2205の情報に基づき、制御時(至近時刻)における需要の予測を行う(ステップ2209)。電力量の取得のタイミング(ステップ2210)では、発電設備側および需要側の電力量のデータを収集する(ステップ2211)。この収集されたデータは、発電設備データベース2203および需要データベース2205に記録される。
【0065】
この後、演算処理装置572は、ステップ2202における非調整用発電設備電力に関する予測結果、需要データ2205に記録された需要データに基づき、図9のアルゴリズムに従い、調整用発電設備の制御値(第2の制御設定値)を算出する(ステップ2212)。この制御値は、調整用発電設備、例えば、発電装置40に指令値として送信され(ステップ2213)、制御値に従って調整用発電設備の運用が実行される。このとき、制御値は制御値データベース2214に記録される。この後、終了でなければ(ステップ2215)、次の時間ステップでの処理に移行し(ステップ2216)、同様の処理を実行する。
【0066】
上述の処理を行うことにより、様々な発電設備、需要の組合せでも、同時同量が達成できる。
【0067】
次に、課金処理を行うときの作用を図11のフローチャートにしたがって説明する。まず、接続供給に関して、契約者Aと契約者Bとの間で、さらに、それぞれ上記接続供給契約を実現するのに必要な情報を提供する契約者Cとの間で、契約内容を予め決定しておく(ステップ1531)。この場合、系統接続料金種別として、a:保証電力接続料金(契約した電力の範囲でいつでも系統への接続を保証するもの)、あるいは、b:最大電力接続料金(接続できる最大電力を規定しておき、系統の状況により、接続できる電力に制限を受けるもの)から、いずれか一方を選択する。
【0068】
系統への接続をする場合、接続料金種別として、aを選択しているとき(ステップ1532)、契約の範囲内で希望する電源の出力変更ができる。一方、bを選択しているとき(ステップ1533)、電力出力変更に修正を加えることが可能であれば(ステップ1534)、接続料金の割引が適用される(ステップ1535)。この一連の処理は課金情報データベース580に記録される(ステップ1536)。
【0069】
次に、料金算出の時期となったときには(ステップ1540)、地域系統使用料の集計を行い(ステップ1541)、この結果を課金情報データベース580に記録する(ステップ1542)。さらに、地域系統使用料の集計および課金情報データベース580の情報を基に、請求料金を算出し(ステップ1543)、請求料金を表示装置574の画面上に表示する(ステップ1544)。すなわち請求料金を算出するときには、接続料金を割り引いたか否かによって料金を算出し、算出結果を画面上に表示する。この場合、請求料金を課金情報として、通信ネットワーク6、地域系統監視制御センサ2、通信線20を介して、指定の需要家に送信することもできる。
【0070】
これまでは、地域送配電系統として、高圧系統について説明したが、特別高圧の送配電系統についても本発明を適用することができる。
【0071】
図12は、本発明の第2実施形態を示す需要家の機器構成を示すブロック図である。図12に示す需要家3は33kVの系統に連系した需要家の機器構成の例であり、系統への連系点の電圧を6.6kVに降圧する変圧器39が設けられている他は、基本的な機器の構成は、図1の需要家1と同様である。
【0072】
次に、本発明の第3実施形態を図13に従って説明する。本実施形態は、送配電系統構成、機器構成等は、図1と同様であるが、需要家(発電1)、需要家(発電2)、需要家(発電3)において、発電装置40の代わりに、分散型電源として、新エネルギー電源40Rが設置されている点が異なっている。これらの新エネルギー電源40Rについては、送配電系統10を運用する一般電気事業者による電力の買取が可能である。しかし、新エネルギー電源40Rが増えた場合、新エネルギー電源40Rの出力変動が大きく、送配電系統10の電力品質の維持が難しくなる問題がある。これに対し、複数の新エネルギー電源40Rによる供給を全体として、ほぼ一定に維持することが望まれている。
【0073】
本実施形態において、需要家(発電1)における、新エネルギー電源40Rはバイオマス発電装置であり、燃料貯蔵設備(燃料としてのバイオガスなどを貯留するタンク)50が設置されている。需要家(発電2)、需要家(発電3)における新エネルギー電源40Rは、太陽光発電装置あるいは風力発電装置である。
【0074】
発電設備として、新エネルギー電源40Rを用いてときの運用例を図14に従って説明する。図14におけるグラフ2510は、需要家(発電2)から送配電系統10に送られる電力(以下、逆潮電力と呼ぶ)の1日の変化を示し、グラフ2520は、需要家(発電3)から送配電系統に送られる逆潮電力の1日の変化を示している。両需要家の発電量は日射量に依存するため、ほぼ類似のパターンとなる。新エネルギー電源40Rとして、太陽光発電装置を用いた場合、昼間の時間帯は逆潮電力を発生させることはできるが、朝晩の時間帯では逆潮電力を発生させることができない。
【0075】
一方、グラフ2530は、需要家(発電1)からの逆潮電力の変化を示している。これは、地域電力情報センタ5で収集した、需要家(発電2)、需要家(発電3)からの逆潮電力データに基づき、需要家(発電1)のバイオマス発電装置の発電量を調整した結果である。すなわち、朝晩の時間帯において、需要家(発電2)、需要家(発電3)から逆潮電力が発生しないことを考慮し、逆潮電力の不足分を需要家(発電1)のバイオマス発電装置で補うための発電量の調整が行なわれた。この結果、3需要家からの逆潮電力の総和は、グラフ2540で示すようにほぼ一定に維持できる。
【0076】
燃料貯蔵設備50には、バイオガスが貯えられており、グラフ2530に示すような運転が容易にできる。なお、新エネルギー電源40Rとして、太陽光発電装置や風力発電装置など、出力制御が困難な電源を用いる場合は、燃料電池と組合せ、逆反応で生成した水素を貯蔵するという方法で、グラフ2530のような運転を行うこともできる。
【0077】
以上説明したように、本実施形態によれば、地域電力情報センタ5と地域送配電系統10との間で連携を行いながら送配電するときに、地域送配電系統10の潮流と電圧に関する系統情報を収集するとともに、各需要家の消費電力と発電量に関する需要家情報を収集し、さらに地域送配電系統10を使用して送電する託送の要求に関する託送情報を収集し、収集した情報を基に地域送配電系統電圧調整装置17を調整したり、分散型電源の出力を調整するようにしたため、地域送配電系統10における潮流の輻輳化を抑制することができる。
【0078】
また、本実施形態によれば、契約者A(地域送配電系統所有事業者)のメリットとして、
(1)提供される情報に基づき、地域送配電系統10の電圧、周波数の維持、潮流の制御ができる。
【0079】
(2)地域送配電系統10を有効に活用できる。
【0080】
一方、契約B(契約需要家)のメリットとして、
(1)分散型電源の系統連系の制限が緩和され、需要家内の分散型電源を効率良く運用できる。
【0081】
(2)電力託送が容易になる。
【0082】
また契約者C(サービス提供業者)に与えるメリットとして、
(1)比較的長期に渡り、安定なビジネスが可能になる。
【0083】
(2)収集した電力情報を活用した種々のサービスを提供できる。
【0084】
これらのメリットは、契約者Aから提供される地域送配電系統10の監視情報、契約者Bから提供される負荷の状態データ、発電装置の状態データおよび契約者Bからの電力託送要求に基づき、関連する地域送配電系統10のシミュレーションを行い、契約者Aおよび契約者Bに、必要な制御のための指令値(制御設定値)を提示することができる。また上述の電力託送要求、送配電系統、負荷および発電装置のデータに基づいて料金請求が可能になる。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、地域送配電系統において潮流が輻輳化するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された送配電系統のブロック構成図である。
【図2】発電装置を有しない需要家の機器構成図である。
【図3】発電装置を有する需要家の機器構成図である。
【図4】監視制御装置のブロック構成図である。
【図5】地域電力情報センタのブロック構成図である。
【図6】地域電力情報センタにおける演算処理内容(発電出力)を説明するためのフローチャートである。
【図7】地域電力情報センタにおける演算処理内容(電圧分布)を説明するためのフローチャートである。
【図8】託送の運用例を説明するための図であって、(a)は本発明に係る運用方法による特性結果を示す図、(b)は従来の運用方法による特性結果を示す図である。
【図9】電力の託送を同時同量で行なうときの構成を説明するための図である。
【図10】電力の託送を同時同量で行なうときの作用を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明に係る課金処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の第2実施形態を示す需要家の機器構成図である。
【図13】本発明の第3実施形態を示す送配電系統のブロック構成図である。
【図14】分散電源に新エネルギー電源を用いて逆潮電力を制御するときの作用を説明するための図である。
【符号の説明】
1 配電用変電所
2 地域系統監視センタ
3a、3b 需要家
5 地域電力情報センタ
10 地域送配電系統
16 モニタ装置
17 地域系統電圧調整装置
20 通信線
32 監視制御装置
36 負荷
38 連系保護装置
40 発電装置
40R 新エネルギー電源
41 発電監視制御装置
Claims (8)
- 送配電系統のうち特定の地域送配電系統の潮流と電圧に関する系統情報を収集するとともに、前記地域送配電系統に接続された各需要家の消費電力と前記需要家のうち発電装置を有する需要家の発電量に関する需要家情報を収集し、さらに、前記地域送配電系統を使用して送電する託送の要求に関する託送情報を収集する情報収集手段と、前記情報収集手段により収集された情報を基に前記地域送配電系統の電圧を調整するための第1の制御設定値を生成するとともに、前記発電装置の出力を調整するための第2の制御設定値を生成する演算処理手段と、前記演算処理手段に生成による第1の制御設定値を前記地域送配電系統の電圧を調整する電圧調整装置に送信し、前記演算処理手段の生成による第2の制御設定値を前記発電装置の出力を調整する電源出力調整装置に送信する通信手段とを備えてなる地域電力情報監視システム。
- 請求項1に記載の地域電力情報監視システムにおいて、前記演算処理手段は、前記情報処理手段により収集された情報を基に前記地域送配電系統の無効電力を調整するための第3の制御設定値を生成し、前記通信手段は、前記演算処理手段の生成による第3の制御設定値を前記地域送配電系統の無効電力を調整する無効電力調整装置に送信してなることを特徴とする地域電力情報監視システム。
- 送配電系統のうち特定の地域送配電系統の電圧に関する系統情報を収集するとともに、前記地域送配電系統に接続された各需要家の消費電力と前記需要家のうち発電装置を有する需要家の発電量に関する需要家情報を収集し、さらに、前記地域送配電系統を使用して送電する託送の要求に関する託送情報を収集する情報収集手段と、前記情報収集手段により収集された情報を基に前記発電装置の出力を調整するための制御設定値を生成する演算処理手段と、前記演算処理手段に生成による制御設定値を前記発電装置の出力を調整する電源出力調整装置に送信する通信手段とを備えてなる地域電力情報監視システム。
- 請求項1、2または3のうちいずれか1項に記載の地域電力情報監視システムにおいて、前記演算処理手段は、前記各制御設定値を生成するに際しては、前記情報収集手段により収集された情報を基に前記地域送配電系統の潮流と電圧分布に関するシミュレーションを行ない、このシミュレーション結果から前記地域送配電系統の電圧と周波数が指定の範囲に維持される制御設定値を生成してなることを特徴とする地域電力情報監視システム。
- 請求項1、2、3または4のうちいずれか1項に記載の地域電力情報監視システムを運用するに際して、前記発電装置を有する需要家が前記地域送配電系統を有する事業者と保証電力接続料金で契約しているときに、地域送配電系統使用料を、前記発電装置を有する需要家に課金情報として通信ネットワークを介して送信することを特徴する地域電力情報監視システムの運用方法。
- 請求項1、2、3または4のうちいずれか1項に記載の地域電力情報監視システムを運用するに際して、前記発電装置を有する需要家が前記地域送配電系統を有する事業者と最大電力接続料金で契約しているときに、前記発電装置を有する需要家の電源出力調整装置を用いて発電装置の出力を、需要家が希望する出力と異なる出力で運転する毎に接続料金を割り引きし、地域送配電系統使用料から前記割り引きされた料金を差し引いた料金を、前記発電装置を有する需要家に課金情報として通信ネットワークを介して送信することを特徴する地域電力情報監視システムの運用方法。
- 発電所から送配電系統を介して、特定の地域送配電系統の各需要家に電力を供給するとともに、前記需要家のうち発電装置を有する需要家から他の需要家に電力を供給する地域電力供給システムにおいて、前記特定の地域送配電系統の潮流と電圧に関する系統情報を収集するとともに、前記地域送配電系統に接続された各需要家の消費電力と前記需要家のうち発電装置を有する需要家の発電量に関する需要家情報を収集し、さらに、前記地域送配電系統を使用して送電する託送の要求に関する託送情報を収集する情報収集手段と、前記情報収集手段により収集された情報を基に前記地域送配電系統の電圧を調整するための第1の制御設定値を生成するとともに、前記発電装置の出力を調整するための第2の制御設定値を生成する演算処理手段と、前記演算処理手段に生成による第1の制御設定値を前記地域送配電系統の電圧を調整する電圧調整装置に送信し、前記演算処理手段の生成による第2の制御設定値を前記発電装置の出力を調整する電源出力調整装置に送信する通信手段と、前記特定の地域送配電系統に接続された需要家のうち発電装置を有する需要家に配置されて前記第2の制御設定値に従って前記発電装置の出力を制御する発電制御手段とを備えてなる地域電力供給システム。
- 請求項7に記載の地域電力供給システムにおいて、前記発電制御手段は、負荷装置の状態を示す負荷装置状態信号を基に電力の需要予測と発電装置出力の最適化を行なうための同時同量制御演算を行なって第2の制御設定値を生成し、前記第2の制御設定値に基づいて前記発電装置の出力を制御してなることを特徴とする地域電力供給システム。
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