JP2004056931A - 配電線電圧調整装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多数の分散型電源が配電線に接続された場合でも、配電線を適正電圧に維持する配電線電圧調整装置を提供する。
【解決手段】配電線に電圧センサ4を複数設置し、電圧調整装置2は、その複数の電圧情報と各位置の電圧制御上・下限電圧値に基づいて、以下に示すように配電変圧器3またはSVR1のタップ電圧を制御する。すなわち、OLE_LINK1各位置の上限電圧値と最高電圧値の差の最小値をΔVUとし、各位置の最低電圧値と下限電圧値の差の最小値をΔVLとしたとき、ΔVUがΔVLより大きく且つ、その差:ΔVU−ΔVLがSVRの1タップの電圧幅より大きい場合に、SVRのタップ電圧を上昇させ、ΔVLがΔVUより大きく且つ、その差:ΔVL−ΔVUがSVRの1タップの電圧幅より大きい場合に、SVRのタップ電圧を下降させる。
【選択図】 図1
【解決手段】配電線に電圧センサ4を複数設置し、電圧調整装置2は、その複数の電圧情報と各位置の電圧制御上・下限電圧値に基づいて、以下に示すように配電変圧器3またはSVR1のタップ電圧を制御する。すなわち、OLE_LINK1各位置の上限電圧値と最高電圧値の差の最小値をΔVUとし、各位置の最低電圧値と下限電圧値の差の最小値をΔVLとしたとき、ΔVUがΔVLより大きく且つ、その差:ΔVU−ΔVLがSVRの1タップの電圧幅より大きい場合に、SVRのタップ電圧を上昇させ、ΔVLがΔVUより大きく且つ、その差:ΔVL−ΔVUがSVRの1タップの電圧幅より大きい場合に、SVRのタップ電圧を下降させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、配電変圧器またはSVR(線路用電圧調整器)のタップ電圧を制御して配電線の電圧を適正な値に調整する配電線電圧調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は例えば特開2000−295774号公報、または電気協同研究第24巻第4号に示された従来の配電線電圧調整装置を示す構成図の例である。図5において、1はSVR、20は線路の電圧降下を模擬し、電圧降下量に応じてSVRのタップ電圧を制御するLDC(線路電圧降下補償装置)、3は配電変圧器、4は電圧センサ、7は電流センサ、5a、5bは負荷、6は分散電源である。
【0003】
配電線では線路インピ−ダンスの電圧降下によって、負荷変動に応じて電圧が変動する。このため、LDC20によってSVR1または配電変圧器3のタップ電圧を制御することで電圧調整が行われている。図5はSVR1のタップ電圧を制御する場合の構成例であり、以下、この場合について動作を説明する。
【0004】
SVR1の2次電圧VL を計測する電圧センサ4と線路電流IL を計測する電流センサ7は、それぞれの検出信号をLDC20に入力する。LDC20は内蔵している電圧調整継電器(90リレー)90Rに、模擬線路インピ−ダンス(SVR1設置点から線路端末までの線路インピーダンスを模擬したもの)ZLとSVR1の2次電圧VL 、線路電流ILから決まる下記(1)式の電圧V90が印加されるように構成されている。電圧調整継電器はV90が(整定電圧値−不感帯)以下になると整定動作時間後にSVR1のタップ電圧を上昇させ、(整定電圧値+不感帯)以上になると整定動作時間後にそのタップ電圧を下降させるように動作する。
【0005】
【数1】
【0006】
V90はSVR1の2次電圧から線路電圧降下を差し引いた電圧、即ち、線路末端電圧に相当するので、SVR1の上記タップ制御動作によって線路末端電圧を整定電圧値±不感帯に制御することができる。なお、図5には示されていないが、負荷5a、5bの内で、低圧需要家には、柱上変圧器によって低圧(標準電圧:100Vまたは200V)に降圧して電力供給する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年、分散型電源の普及が進んでおり、今後、多数の分散型電源が配電線に接続されることが考えられるが、前記のような従来の配電線電圧調整装置において、配電線に分散型電源6が接続されている場合、その送出電流IGの影響で、図6に示すように、LDC20のV90電圧と実際の線路末端電圧との間に電圧差を生じ、分散型電源容量が大きくなると、その電圧差が大きくなることが考えられる。
【0008】
また、複数の分散型電源が接続された場合、分散型電源の接続位置によっては、必ずしも線路末端で最低電圧値とならないため、その場合の電圧プロフィールは更に複雑となり、現状のLDCの制御方法では線路電圧を整定値内に制御できない場合が生ずる。
【0009】
なお、分散型電源6の電流デ−タをLDC20に入力し、これによりV90電圧を補正する方法が考えられるが、分散型電源の台数が多くなった場合、LDCの構成が複雑となる。また、分散型電源の追加、負荷電力の年変化、系統変更に伴い、分散型電源の電流入力の追加と必要に応じて模擬線路インピ−ダンスZL の定数変更、整定電圧値の変更を行わなければならない。
【0010】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、多数の分散型電源が配電線に接続された場合でも、配電線を適正電圧に維持する配電線電圧調整装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る配電線電圧調整装置は、配電変圧器またはSVRのタップ電圧を制御するものにおいて、配電線に電圧検出手段を複数設置し、その複数位置の電圧情報と上記各位置における電圧制御上限電圧値と下限電圧値に基づいて、上記配電変圧器またはSVRのタップ電圧を制御するようにしたことを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項1に記載の配電線電圧調整装置において、上記電圧検出の各位置における電圧制御上限電圧値と検出した最高電圧値の差の最小値をΔVUとし、上記各位置において検出した最低電圧値と電圧制御下限電圧値の差の最小値をΔVLとしたとき、ΔVUがΔVLより大きく、且つ、その差(ΔVU−ΔVL)が上記配電変圧器またはSVRの1タップの電圧幅より大きい場合に、上記配電変圧器またはSVRのタップ電圧を上昇させ、ΔVLがΔVUより大きく、且つ、その差(ΔVL−ΔVU)が上記配電変圧器またはSVRの1タップの電圧幅より大きい場合に、上記配電変圧器またはSVRのタップ電圧を下降させるようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項1または請求項2に記載の配電線電圧調整装置において、上記電圧検出の各位置における電圧制御上限電圧値および下限電圧値を上記各位置共通に設定したことを特徴とするものである。
【0014】
また、請求項1または請求項2に記載の配電線電圧調整装置において、上記電圧検出の各位置における電圧制御上限電圧値および下限電圧値を、上記上限電圧値と下限電圧値の平均値が配電線の柱上変圧器1次タップ電圧値に一致するように、各位置で個別に設定できるようにしたことを特徴とするものである。
【0015】
また、請求項1に記載の配電線電圧調整装置において、上記電圧検出の各位置における電圧制御上限電圧値と最高電圧値の差の最小値をΔVUとし、上記各位置における最低電圧値と電圧制御下限電圧値の差の最小値をΔVLとしたとき、ΔVLが整定値KLより小さい場合に、上記配電変圧器またはSVRのタップ電圧を上昇させ、ΔVUが整定値KUより小さい場合に、上記配電変圧器またはSVRのタップ電圧を下降させるようにしたことを特徴とするものである。
【0016】
また、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の配電線電圧調整装置において、上記電圧検出手段を下記の位置のいずれか複数箇所に設置するようにしたことを特徴とするものである。
・配電変圧器またはSVRの2次側(分散型電源出力が最小の場合に最も電圧が上がる位置)。
・配電線の末端(分散型電源出力が最小の場合に最も電圧が下がる位置)。
・分散型電源の接続点(分散型電源容量によっては、出力が最大の場合、最も電圧が上がる可能性のある位置)。
・電圧感度が高い位置(配電変圧器またはSVRのタップ電圧を変化した時の線路電圧の変化が大きい位置)。
【0017】
また、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の配電線電圧調整装置において、上記電圧検出手段で検出された電圧信号を上記電圧調整装置へ伝送する手段として、通信回線による通信手段、または無線による通信手段を利用したことを特徴とするものである。
【0018】
また、請求項7に記載の配電線電圧調整装置において、上記電圧検出の各位置における電圧検出手段は、検出した電圧値から最高電圧値と最低電圧値を逐次更新し、上記伝送手段の能力に応じた伝送周期で、最高・最低電圧値データを電圧調整装置へ伝送するようにしたことを特徴とするものである。
【0019】
また、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の配電線電圧調整装置において、記録装置を設け、上記電圧検出の各位置の最高電圧値、最低電圧値、配電変圧器またはSVRのタップ位置を記録するようにし、このデ−タに基づいて、上記各位置の電圧制御上限電圧値および下限電圧値を定期的に手動または自動で修正するようにしたことを特徴とするものである。
【0020】
また、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の配電線電圧調整装置において、電圧検出の各位置における電圧制御上限電圧値と最高電圧値の差の最小値をΔVUとし、上記各位置の最低電圧値と電圧制御下限電圧値の差の最小値をΔVLとしたとき、ΔVUまたはΔVLが所定値より小さくなった場合に表示または警報するようにしたことを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る配電線電圧調整装置を示すもので、図において、1はSVR(線路用電圧調整器)、2はSVR1のタップ電圧を制御する電圧調整装置、4a〜4cは配電線の複数の所定位置に取付けられた電圧検出手段である電圧センサ、5a、5bは配電線に接続された負荷、6は配電線に接続された分散電源である。
【0022】
次に動作を説明する。電圧センサ4a〜4cで検出した電圧信号を電圧調整装置2へ入力する。これらの各電圧を、電圧調整装置2に内蔵の複数の電圧調整継電器(90リレー)90R1〜3(図示せず)に入力し、整定電圧値±不感帯になるようにSVR1のタップ電圧を制御しようとすると、SVR1のハンチング・動作回数増加が生じる。例えば、電圧調整継電器90R1の電圧値が(整定値+不感帯)を超え、90R1の指令によりSVR1のタップ電圧を下降させると、電圧調整継電器90R3の電圧値が(整定値−不感帯)を割り込み、SVR1のタップ電圧上昇指令を出すことが考えられるので、本発明ではこれを解消するため下記にて制御を行う。
【0023】
この制御について以下図1、図2に基づいて説明する。電圧調整装置2は電圧センサ4a〜4cの検出電圧値から所定周期毎に、電圧検出の各位置における最高電圧値Vmaxと最低電圧値Vminを計測し、以下の制御を行う。
(1)電圧調整装置2は、配電線の電圧管理範囲(高圧の場合、電圧管理範囲は一般に定格電圧の4%)に基づいて、電圧制御上限電圧値VULと下限電圧値VLLを設定する。
(2)各電圧センサ4a〜4cからの電圧信号を受けて、その内の最も高い電圧:最高電圧値Vmaxと最も低い電圧:最低電圧値Vminを選択する。
(3)上記VUL、VLL、Vmax、Vminから下記にてΔVU、ΔVLを求める。
ΔVU=VUL−Vmax
ΔVL=Vmin−VLL
(4)ΔVU、ΔVLからSVR1のタップ電圧を下記にて制御する。
・ΔVU>ΔVLで、且つ、(ΔVU−ΔVL)>VS V R *1のときSVR1のタップ電圧を上昇させる。
・ΔVL>ΔVUで、且つ、(ΔVL−ΔVU)>VS V RのときSVR1のタップ電圧を下降させる。
*1: VS V RはSVR1の1タップの電圧幅である。
【0024】
上記にて、配電線の最高・最低電圧値の中心を、上・下限電圧値の中心(平均値)に最も近くなるように、すなわち両者の最大差はSVR1の1タップの電圧幅以下となるように制御できる。なお、最高電圧値または最低電圧値が上・下限電圧値を逸脱した場合、即ち、VUL<VmaxまたはVmin<VLLの場合でも、前記の動作説明におけるΔVUまたはΔVLが負値となることで、最高電圧値または最低電圧値を上・下限電圧値内に維持する方向に制御される。
【0025】
また、配電線の電圧降下が大きく、2台以上のSVRを、配電線を介して直列に接続して電圧調整するような場合でも、配電線の1区間(当該SVRから潮流の方向に次のSVRまでを1区間とする。)に設置された電圧センサで当該SVRを制御することで、同様に前記の制御が可能である。
【0026】
実施の形態1の配電線電圧調整装置は以上のように構成され、動作するので、配電線に複数の分散型電源が多量に接続された場合でも、線路電圧を管理値内に制御できる。
【0027】
また、分散型電源の追加、負荷電力の年変化、系統変更に伴う電圧調整装置の改修は、電圧センサの追加が必要である場合があるが、予め電圧調整装置に予備入力端子を設けておくことができるので、比較的軽微である。
【0028】
更に、複数の電圧センサでSVRタップ電圧を制御するが、各部の電圧分布とSVRの1タップの電圧幅を勘案して制御動作が行われるので、SVRのハンチングによる動作回数の増加は生じない。
【0029】
各位置の上・下限電圧値は共通に設定するようにしたので、電圧降下のあまり大きくない配電線において、構成がシンプルで管理が簡単となるメリットがある。
【0030】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2に係る配電線電圧調整装置の動作を示すもので、装置の構成は図1と同様である。配電線では、分散型電源が無い場合、あるいは分散型電源が有ってもその出力が負荷の消費電力より小さい場合、末端にいくほど電圧が低下するので、電圧降下が大きい場合には、低圧需要家を適正電圧(標準電圧:100Vに対しては101±6V、200Vに対しては202±20V・・・電気事業法施行規則第44条)に維持するため、柱上変圧器の1次タップ電圧を配電線の末端にいくほど低く設定することが行われている。また、大容量の分散型電源接続点の電圧は、他より高くなることが想定され、この部分の柱上変圧器の1次タップ電圧は他と設定が異なってくる。
【0031】
本実施の形態2では、電圧センサ各位置の電圧制御上限電圧値VUL1 〜 nと下限電圧値VLL1 〜 nは、上限電圧値と下限電圧値の平均値(すなわち(上限電圧値+下限電圧値)/2))が柱上変圧器1次タップ電圧の設定値に一致するように設定する。上・下限の電圧幅は実施形態1と同様である。
【0032】
次に動作を図1と図3に基づき説明する。
(1)電圧調整装置2は、各電圧センサ4a〜4cからの電圧信号を受けて、電圧検出の各位置毎に最も高い電圧:最高電圧値Vmax1 〜 nと最も低い電圧:最低電圧値Vmin1 〜 nを選択する。
(2)上記VUL1 〜 n、VLL1 〜 n、Vmax1 〜 n、Vmin1 〜 nから下記にて各位置のΔVU1 〜 n、ΔVL1 〜 nを求める。
ΔVU1 〜 n=VUL1 〜 n−Vmax1 〜 n
ΔVL1 〜 n=Vmin 1 〜 n−VLL1 〜 n
(3)ΔVU1 〜 nから最小値を選択しΔVUとする。同様にΔVL1 〜 nから最小値を選択しΔVLとする。
(4)ΔVU、ΔVLからSVR1のタップ電圧を実施の形態1と同様に下記にて制御する。
・ΔVU>ΔVLで、且つ、(ΔVU−ΔVL)>VS V RのときはSVR1のタップ電圧を上昇させる。
・ΔVL>ΔVUで、且つ、(ΔVL−ΔVU)>VS V RのときはSVR1のタップ電圧を下降させる。
【0033】
上記にて、ΔVU(各位置の上限電圧値と最高電圧値の差の最小値)とΔVL(各位置の最低電圧値と下限電圧値の差の最小値)の差が最も小さくなるように(両者の最大差はSVR1の1タップの電圧幅以下となる。)制御できる。
【0034】
実施の形態2の配電線電圧調整装置は以上のように構成され、動作するので、実施の形態1と同様の効果を奏する。また、各位置の電圧制御上・下限電圧値を個別に設定できるので、配電線の電圧降下が大きく、柱上変圧器の1次タップ電圧を配電線の末端にいくほど低く設定する場合および複数の分散型電源が接続された複雑な電圧プロフィールの場合においても、配電線の電圧を全長に亘って管理値内に制御できる。
【0035】
実施の形態3.
実施の形態1、実施の形態2ではΔVUとΔVLの差が最も小さくなるようにSVR1タップ電圧を制御するようにしたが、下記のように制御してもよい。
(1)ΔVU、ΔVLは実施の形態1、実施の形態2と同様に求める。
(2)ΔVU、ΔVLからSVR1のタップ電圧を下記にて制御する。
・ΔVL<整定値KLのとき、所定時間後*2にSVR1のタップ電圧を上昇させる。
・ΔVU<整定値KUのとき、所定時間後にSVR1のタップ電圧を下降させる。
*2:所定時間後とは、一定時間後を意味する場合と、例えば図4に示すようにΔVU、ΔVLの値によって、値が小さいときと値が大きいときとで異なる時間後を意味する場合とがある。ΔVU、ΔVLの値が小さい場合は短時間後に動作するようにし、ΔVU、ΔVLの値が大きい場合は長時間後に動作するようにしてもよい。
(3)また、下記のように実施の形態1、実施の形態2と組合せ、時限動作はタップ電圧上昇または下降のどちらか片側としてもよい。
・ΔVL<整定値KLのとき、所定時間後にSVR1のタップ電圧を上昇させる。
・ΔVL>ΔVUで、且つ、(ΔVL−ΔVU)>VS V Rのとき、SVR1のタップ電圧を下降させる。
または、
・ΔVU>ΔVLで、且つ、(ΔVU−ΔVL)>VS V Rのとき、SVR1のタップ電圧を上昇する。
・ΔVU<整定値KUのとき、所定時間後にSVR1のタップ電圧を下降させる。
【0036】
実施形態3の配電線電圧調整装置は以上のように動作するので、実施の形態1、実施の形態2と同様の効果を奏する。また、整定値KUまたは整定値KLを小さくすれば、SVR1のタップが動作しない電圧範囲を実施の形態1、実施の形態2より大きくとれるので、SVR1のタップ動作回数を減少できる効果がある。また、線路電圧を電圧制御上限電圧値または下限電圧値に近づけた高めまたは低め運用が出来る。
【0037】
実施の形態4.
配電線電圧調整装置は配電線の全区間において、電圧値を上・下限管理電圧値以内の適正な値に調整できればよいので、電圧センサ4は、負荷5a、5b及び分散型電源6出力の変動を勘案して、下記のように配電線上で最も電圧が上がる位置と下がる位置のいずれか複数箇所に設置するようにしてもよい。
・配電変圧器3またはSVR1の2次側(分散型電源出力が最小の場合に最も電圧が上がる位置)。
・配電線の末端(分散型電源出力が最小の場合に最も電圧が下がる位置)。
・分散型電源6の接続点(分散型電源容量によっては、出力が最大の場合、最も電圧が上がる可能性のある位置)。
・電圧感度が高い位置(配電変圧器3またはSVR1のタップ電圧を変化した時の線路電圧の変化が大きい位置)。
【0038】
これにより実施の形態1〜実施の形態3と同様の効果を奏する。また、必要最小数の電圧センサで実施の形態1〜実施の形態3と同様の制御ができるので、低コストに出来る。
【0039】
実施の形態5.
電圧センサ4a〜4cの電圧信号を電圧調整装置2へ伝送する手段に、通信回線(光ファイバ−、電力線搬送を含む)による通信手段、または無線による通信手段を利用してもよい。
【0040】
これによれば、電圧センサ4a〜4cと電圧調整装置2の間が遠距離で、信号線で伝送することが出来ない場合、または不合理である場合においても実施でき、実施の形態1〜実施の形態3と同様の効果を奏する。
【0041】
上記において、通信手段の伝送能力(伝送時間)がSVR1のタップ切り替えの最小動作時間と比べて問題がない(伝送時間短い)場合は、各位置の電圧センサ4a〜4cの測定電圧値を測定周期で電圧調整装置2へ伝送し、電圧調整装置2側で各位置の最高・最低電圧値を更新するようにしてもよい。
【0042】
また、各位置の電圧センサ4a〜4c側で最高電圧値と最低電圧値を所定周期で逐次更新し、伝送装置の能力に応じた伝送周期で、最高・最低電圧値データを電圧調整装置2へ伝送するようにしてもよい。これにより伝送量を軽減(伝送時間短縮)できる効果がある。
【0043】
実施の形態6.
分散型電源の追加、負荷電力の年変化、系統変更の程度と時期によっては、柱上変圧器の1次タップ電圧を(従って上・下限管理電圧値も)変更しなければ、低圧需要家を適正電圧に維持できない場合がある。この場合には実施の形態1〜実施の形態3における電圧制御上・下限電圧値を変更する必要がある。本実施の形態6は、電圧調整装置2の内部または並列に記録装置を設け、各位置の最高電圧値、最低電圧値、配電変圧器またはSVRのタップ位置を記録するようにし、このデ−タに基づいて、各位置の電圧制御上・下限電圧値を定期的に手動または自動で修正するようにする。
【0044】
各位置の上記の記録値から実施の形態1〜実施の形態3における制御状況を知ることができると共に、下記の事項に対して変更の要否と時期を決定するデ−タとして活用できる効果がある。
・柱上変圧器の1次タップ電圧の設定値。
・各位置の上・下限電圧値の設定値。
・配電変圧器またはSVRによる電圧調整区間、設備の見直し。
【0045】
また、各位置の電圧制御上・下限電圧値を定期的に修正できるので、線路電圧をより適正な電圧に維持できる。必要により別途、柱上変圧器の1次タップ電圧の設定変更を行う。
【0046】
各位置の電圧制御上・下限電圧値を定期的に手動または自動で修正する方法として、例えば、下記のようにしてもよい。各位置の上限電圧値と最高電圧値の差の最小値をΔVUとし、各位置の最低電圧値と下限電圧値の差の最小値をΔVLとしたとき、ΔVUまたはΔVLが所定値より小さくなった場合に表示または警報する。その後、手動または自動にて上限電圧値と下限電圧値を、上限電圧値と下限電圧値の平均値が最高電圧値と最低電圧値の平均値に一致する(ΔVU=ΔVL)ように修正する。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、配電線に複数の分散型電源が多量に接続された場合でも、線路電圧を管理値内に制御できる。
【0048】
また、分散型電源の追加、負荷電力の年変化、系統変更に伴う電圧調整装置の改修は、電圧センサの追加が必要である場合があるが、予め電圧調整装置に予備入力端子を設けておくことができるので、比較的軽微に行うことができる。
【0049】
また、複数の電圧センサでSVRタップ電圧を制御するが、各部の電圧分布とSVRの1タップの電圧幅を勘案して制御動作を行うことにより、SVRのハンチングによる動作回数の増加を抑えることができる。
【0050】
また、各位置の電圧制御上・下限電圧値を共通に設定するようにしたので、電圧降下のあまり大きくない配電線において、構成が簡単で管理が簡単となる利点がある。
【0051】
また、各位置の電圧制御上・下限電圧値を個別に設定できるので、配電線の電圧降下が大きく、柱上変圧器の1次タップ電圧を配電線の末端にいくほど低く設定する場合および複数の分散型電源が接続された複雑な電圧プロフィールの場合においても、配電線の電圧を全長に亘って管理値内に制御できる。
【0052】
また、整定値KUまたは整定値KLを小さくすれば、SVRのタップが動作しない電圧範囲をより大きくとれるので、SVRのタップ動作回数を減少できる効果がある。また、線路電圧を電圧制御上限電圧値または下限電圧値に近づけた高めまたは低め運用が出来る。
【0053】
また、必要最小数の電圧センサで制御ができるので、低コストに出来る。
【0054】
また、電圧センサと電圧調整装置が遠く離れて設置された場合でも容易に信号伝送が可能である。
【0055】
また、各位置の電圧センサ側で最高電圧値と最低電圧値を所定周期で逐次更新し、伝送装置の能力に応じた伝送周期で、最高・最低電圧値データを電圧調整装置へ伝送することにより、伝送量を軽減(伝送時間短縮)できる効果がある。
【0056】
また、各位置の最高電圧値、最低電圧値、配電変圧器またはSVRのタップ位置の記録値から制御状況を知ることができると共に、下記の事項に対して変更の要否と時期を決定するデ−タとして活用できる効果がある。
・柱上変圧器の1次タップ電圧の設定値。
・各位置の上・下限電圧値の設定値。
・配電変圧器またはSVRによる電圧調整区間、設備の見直し。
【0057】
また、各位置の上限電圧値と最高電圧値の差の最小値をΔVUとし、各位置の最低電圧値と下限電圧値の差の最小値をΔVLとしたとき、ΔVUまたはΔVLが所定値より小さくなった場合に表示または警報することにより、各位置の電圧制御上・下限電圧値を定期的に手動または自動で修正することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1〜実施の形態6に係る配電線電圧調整装置を示す構成図である。
【図2】図1の各位置の電圧値レベルと電圧制御上・下限電圧値を共通とした場合の電圧調整動作を示す図である。
【図3】図1の各位置の電圧値レベルと電圧制御上・下限電圧値を個別に設定した場合の電圧調整動作を示す図である。
【図4】ΔVUまたはΔVLと動作時間特性の一例を示す図である。
【図5】従来の配電線電圧調整装置を示す構成図である。
【図6】従来の配電線電圧調整装置で調整された各部の電圧プロフィール例を示す図である。
【符号の説明】
1 SVR、 2 電圧調整装置、
3 配電変圧器、 4a〜4c 電圧センサ、
5a,5b 負荷、 6 分散電源。
【発明の属する技術分野】
この発明は、配電変圧器またはSVR(線路用電圧調整器)のタップ電圧を制御して配電線の電圧を適正な値に調整する配電線電圧調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は例えば特開2000−295774号公報、または電気協同研究第24巻第4号に示された従来の配電線電圧調整装置を示す構成図の例である。図5において、1はSVR、20は線路の電圧降下を模擬し、電圧降下量に応じてSVRのタップ電圧を制御するLDC(線路電圧降下補償装置)、3は配電変圧器、4は電圧センサ、7は電流センサ、5a、5bは負荷、6は分散電源である。
【0003】
配電線では線路インピ−ダンスの電圧降下によって、負荷変動に応じて電圧が変動する。このため、LDC20によってSVR1または配電変圧器3のタップ電圧を制御することで電圧調整が行われている。図5はSVR1のタップ電圧を制御する場合の構成例であり、以下、この場合について動作を説明する。
【0004】
SVR1の2次電圧VL を計測する電圧センサ4と線路電流IL を計測する電流センサ7は、それぞれの検出信号をLDC20に入力する。LDC20は内蔵している電圧調整継電器(90リレー)90Rに、模擬線路インピ−ダンス(SVR1設置点から線路端末までの線路インピーダンスを模擬したもの)ZLとSVR1の2次電圧VL 、線路電流ILから決まる下記(1)式の電圧V90が印加されるように構成されている。電圧調整継電器はV90が(整定電圧値−不感帯)以下になると整定動作時間後にSVR1のタップ電圧を上昇させ、(整定電圧値+不感帯)以上になると整定動作時間後にそのタップ電圧を下降させるように動作する。
【0005】
【数1】
【0006】
V90はSVR1の2次電圧から線路電圧降下を差し引いた電圧、即ち、線路末端電圧に相当するので、SVR1の上記タップ制御動作によって線路末端電圧を整定電圧値±不感帯に制御することができる。なお、図5には示されていないが、負荷5a、5bの内で、低圧需要家には、柱上変圧器によって低圧(標準電圧:100Vまたは200V)に降圧して電力供給する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年、分散型電源の普及が進んでおり、今後、多数の分散型電源が配電線に接続されることが考えられるが、前記のような従来の配電線電圧調整装置において、配電線に分散型電源6が接続されている場合、その送出電流IGの影響で、図6に示すように、LDC20のV90電圧と実際の線路末端電圧との間に電圧差を生じ、分散型電源容量が大きくなると、その電圧差が大きくなることが考えられる。
【0008】
また、複数の分散型電源が接続された場合、分散型電源の接続位置によっては、必ずしも線路末端で最低電圧値とならないため、その場合の電圧プロフィールは更に複雑となり、現状のLDCの制御方法では線路電圧を整定値内に制御できない場合が生ずる。
【0009】
なお、分散型電源6の電流デ−タをLDC20に入力し、これによりV90電圧を補正する方法が考えられるが、分散型電源の台数が多くなった場合、LDCの構成が複雑となる。また、分散型電源の追加、負荷電力の年変化、系統変更に伴い、分散型電源の電流入力の追加と必要に応じて模擬線路インピ−ダンスZL の定数変更、整定電圧値の変更を行わなければならない。
【0010】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、多数の分散型電源が配電線に接続された場合でも、配電線を適正電圧に維持する配電線電圧調整装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る配電線電圧調整装置は、配電変圧器またはSVRのタップ電圧を制御するものにおいて、配電線に電圧検出手段を複数設置し、その複数位置の電圧情報と上記各位置における電圧制御上限電圧値と下限電圧値に基づいて、上記配電変圧器またはSVRのタップ電圧を制御するようにしたことを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項1に記載の配電線電圧調整装置において、上記電圧検出の各位置における電圧制御上限電圧値と検出した最高電圧値の差の最小値をΔVUとし、上記各位置において検出した最低電圧値と電圧制御下限電圧値の差の最小値をΔVLとしたとき、ΔVUがΔVLより大きく、且つ、その差(ΔVU−ΔVL)が上記配電変圧器またはSVRの1タップの電圧幅より大きい場合に、上記配電変圧器またはSVRのタップ電圧を上昇させ、ΔVLがΔVUより大きく、且つ、その差(ΔVL−ΔVU)が上記配電変圧器またはSVRの1タップの電圧幅より大きい場合に、上記配電変圧器またはSVRのタップ電圧を下降させるようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項1または請求項2に記載の配電線電圧調整装置において、上記電圧検出の各位置における電圧制御上限電圧値および下限電圧値を上記各位置共通に設定したことを特徴とするものである。
【0014】
また、請求項1または請求項2に記載の配電線電圧調整装置において、上記電圧検出の各位置における電圧制御上限電圧値および下限電圧値を、上記上限電圧値と下限電圧値の平均値が配電線の柱上変圧器1次タップ電圧値に一致するように、各位置で個別に設定できるようにしたことを特徴とするものである。
【0015】
また、請求項1に記載の配電線電圧調整装置において、上記電圧検出の各位置における電圧制御上限電圧値と最高電圧値の差の最小値をΔVUとし、上記各位置における最低電圧値と電圧制御下限電圧値の差の最小値をΔVLとしたとき、ΔVLが整定値KLより小さい場合に、上記配電変圧器またはSVRのタップ電圧を上昇させ、ΔVUが整定値KUより小さい場合に、上記配電変圧器またはSVRのタップ電圧を下降させるようにしたことを特徴とするものである。
【0016】
また、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の配電線電圧調整装置において、上記電圧検出手段を下記の位置のいずれか複数箇所に設置するようにしたことを特徴とするものである。
・配電変圧器またはSVRの2次側(分散型電源出力が最小の場合に最も電圧が上がる位置)。
・配電線の末端(分散型電源出力が最小の場合に最も電圧が下がる位置)。
・分散型電源の接続点(分散型電源容量によっては、出力が最大の場合、最も電圧が上がる可能性のある位置)。
・電圧感度が高い位置(配電変圧器またはSVRのタップ電圧を変化した時の線路電圧の変化が大きい位置)。
【0017】
また、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の配電線電圧調整装置において、上記電圧検出手段で検出された電圧信号を上記電圧調整装置へ伝送する手段として、通信回線による通信手段、または無線による通信手段を利用したことを特徴とするものである。
【0018】
また、請求項7に記載の配電線電圧調整装置において、上記電圧検出の各位置における電圧検出手段は、検出した電圧値から最高電圧値と最低電圧値を逐次更新し、上記伝送手段の能力に応じた伝送周期で、最高・最低電圧値データを電圧調整装置へ伝送するようにしたことを特徴とするものである。
【0019】
また、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の配電線電圧調整装置において、記録装置を設け、上記電圧検出の各位置の最高電圧値、最低電圧値、配電変圧器またはSVRのタップ位置を記録するようにし、このデ−タに基づいて、上記各位置の電圧制御上限電圧値および下限電圧値を定期的に手動または自動で修正するようにしたことを特徴とするものである。
【0020】
また、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の配電線電圧調整装置において、電圧検出の各位置における電圧制御上限電圧値と最高電圧値の差の最小値をΔVUとし、上記各位置の最低電圧値と電圧制御下限電圧値の差の最小値をΔVLとしたとき、ΔVUまたはΔVLが所定値より小さくなった場合に表示または警報するようにしたことを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る配電線電圧調整装置を示すもので、図において、1はSVR(線路用電圧調整器)、2はSVR1のタップ電圧を制御する電圧調整装置、4a〜4cは配電線の複数の所定位置に取付けられた電圧検出手段である電圧センサ、5a、5bは配電線に接続された負荷、6は配電線に接続された分散電源である。
【0022】
次に動作を説明する。電圧センサ4a〜4cで検出した電圧信号を電圧調整装置2へ入力する。これらの各電圧を、電圧調整装置2に内蔵の複数の電圧調整継電器(90リレー)90R1〜3(図示せず)に入力し、整定電圧値±不感帯になるようにSVR1のタップ電圧を制御しようとすると、SVR1のハンチング・動作回数増加が生じる。例えば、電圧調整継電器90R1の電圧値が(整定値+不感帯)を超え、90R1の指令によりSVR1のタップ電圧を下降させると、電圧調整継電器90R3の電圧値が(整定値−不感帯)を割り込み、SVR1のタップ電圧上昇指令を出すことが考えられるので、本発明ではこれを解消するため下記にて制御を行う。
【0023】
この制御について以下図1、図2に基づいて説明する。電圧調整装置2は電圧センサ4a〜4cの検出電圧値から所定周期毎に、電圧検出の各位置における最高電圧値Vmaxと最低電圧値Vminを計測し、以下の制御を行う。
(1)電圧調整装置2は、配電線の電圧管理範囲(高圧の場合、電圧管理範囲は一般に定格電圧の4%)に基づいて、電圧制御上限電圧値VULと下限電圧値VLLを設定する。
(2)各電圧センサ4a〜4cからの電圧信号を受けて、その内の最も高い電圧:最高電圧値Vmaxと最も低い電圧:最低電圧値Vminを選択する。
(3)上記VUL、VLL、Vmax、Vminから下記にてΔVU、ΔVLを求める。
ΔVU=VUL−Vmax
ΔVL=Vmin−VLL
(4)ΔVU、ΔVLからSVR1のタップ電圧を下記にて制御する。
・ΔVU>ΔVLで、且つ、(ΔVU−ΔVL)>VS V R *1のときSVR1のタップ電圧を上昇させる。
・ΔVL>ΔVUで、且つ、(ΔVL−ΔVU)>VS V RのときSVR1のタップ電圧を下降させる。
*1: VS V RはSVR1の1タップの電圧幅である。
【0024】
上記にて、配電線の最高・最低電圧値の中心を、上・下限電圧値の中心(平均値)に最も近くなるように、すなわち両者の最大差はSVR1の1タップの電圧幅以下となるように制御できる。なお、最高電圧値または最低電圧値が上・下限電圧値を逸脱した場合、即ち、VUL<VmaxまたはVmin<VLLの場合でも、前記の動作説明におけるΔVUまたはΔVLが負値となることで、最高電圧値または最低電圧値を上・下限電圧値内に維持する方向に制御される。
【0025】
また、配電線の電圧降下が大きく、2台以上のSVRを、配電線を介して直列に接続して電圧調整するような場合でも、配電線の1区間(当該SVRから潮流の方向に次のSVRまでを1区間とする。)に設置された電圧センサで当該SVRを制御することで、同様に前記の制御が可能である。
【0026】
実施の形態1の配電線電圧調整装置は以上のように構成され、動作するので、配電線に複数の分散型電源が多量に接続された場合でも、線路電圧を管理値内に制御できる。
【0027】
また、分散型電源の追加、負荷電力の年変化、系統変更に伴う電圧調整装置の改修は、電圧センサの追加が必要である場合があるが、予め電圧調整装置に予備入力端子を設けておくことができるので、比較的軽微である。
【0028】
更に、複数の電圧センサでSVRタップ電圧を制御するが、各部の電圧分布とSVRの1タップの電圧幅を勘案して制御動作が行われるので、SVRのハンチングによる動作回数の増加は生じない。
【0029】
各位置の上・下限電圧値は共通に設定するようにしたので、電圧降下のあまり大きくない配電線において、構成がシンプルで管理が簡単となるメリットがある。
【0030】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2に係る配電線電圧調整装置の動作を示すもので、装置の構成は図1と同様である。配電線では、分散型電源が無い場合、あるいは分散型電源が有ってもその出力が負荷の消費電力より小さい場合、末端にいくほど電圧が低下するので、電圧降下が大きい場合には、低圧需要家を適正電圧(標準電圧:100Vに対しては101±6V、200Vに対しては202±20V・・・電気事業法施行規則第44条)に維持するため、柱上変圧器の1次タップ電圧を配電線の末端にいくほど低く設定することが行われている。また、大容量の分散型電源接続点の電圧は、他より高くなることが想定され、この部分の柱上変圧器の1次タップ電圧は他と設定が異なってくる。
【0031】
本実施の形態2では、電圧センサ各位置の電圧制御上限電圧値VUL1 〜 nと下限電圧値VLL1 〜 nは、上限電圧値と下限電圧値の平均値(すなわち(上限電圧値+下限電圧値)/2))が柱上変圧器1次タップ電圧の設定値に一致するように設定する。上・下限の電圧幅は実施形態1と同様である。
【0032】
次に動作を図1と図3に基づき説明する。
(1)電圧調整装置2は、各電圧センサ4a〜4cからの電圧信号を受けて、電圧検出の各位置毎に最も高い電圧:最高電圧値Vmax1 〜 nと最も低い電圧:最低電圧値Vmin1 〜 nを選択する。
(2)上記VUL1 〜 n、VLL1 〜 n、Vmax1 〜 n、Vmin1 〜 nから下記にて各位置のΔVU1 〜 n、ΔVL1 〜 nを求める。
ΔVU1 〜 n=VUL1 〜 n−Vmax1 〜 n
ΔVL1 〜 n=Vmin 1 〜 n−VLL1 〜 n
(3)ΔVU1 〜 nから最小値を選択しΔVUとする。同様にΔVL1 〜 nから最小値を選択しΔVLとする。
(4)ΔVU、ΔVLからSVR1のタップ電圧を実施の形態1と同様に下記にて制御する。
・ΔVU>ΔVLで、且つ、(ΔVU−ΔVL)>VS V RのときはSVR1のタップ電圧を上昇させる。
・ΔVL>ΔVUで、且つ、(ΔVL−ΔVU)>VS V RのときはSVR1のタップ電圧を下降させる。
【0033】
上記にて、ΔVU(各位置の上限電圧値と最高電圧値の差の最小値)とΔVL(各位置の最低電圧値と下限電圧値の差の最小値)の差が最も小さくなるように(両者の最大差はSVR1の1タップの電圧幅以下となる。)制御できる。
【0034】
実施の形態2の配電線電圧調整装置は以上のように構成され、動作するので、実施の形態1と同様の効果を奏する。また、各位置の電圧制御上・下限電圧値を個別に設定できるので、配電線の電圧降下が大きく、柱上変圧器の1次タップ電圧を配電線の末端にいくほど低く設定する場合および複数の分散型電源が接続された複雑な電圧プロフィールの場合においても、配電線の電圧を全長に亘って管理値内に制御できる。
【0035】
実施の形態3.
実施の形態1、実施の形態2ではΔVUとΔVLの差が最も小さくなるようにSVR1タップ電圧を制御するようにしたが、下記のように制御してもよい。
(1)ΔVU、ΔVLは実施の形態1、実施の形態2と同様に求める。
(2)ΔVU、ΔVLからSVR1のタップ電圧を下記にて制御する。
・ΔVL<整定値KLのとき、所定時間後*2にSVR1のタップ電圧を上昇させる。
・ΔVU<整定値KUのとき、所定時間後にSVR1のタップ電圧を下降させる。
*2:所定時間後とは、一定時間後を意味する場合と、例えば図4に示すようにΔVU、ΔVLの値によって、値が小さいときと値が大きいときとで異なる時間後を意味する場合とがある。ΔVU、ΔVLの値が小さい場合は短時間後に動作するようにし、ΔVU、ΔVLの値が大きい場合は長時間後に動作するようにしてもよい。
(3)また、下記のように実施の形態1、実施の形態2と組合せ、時限動作はタップ電圧上昇または下降のどちらか片側としてもよい。
・ΔVL<整定値KLのとき、所定時間後にSVR1のタップ電圧を上昇させる。
・ΔVL>ΔVUで、且つ、(ΔVL−ΔVU)>VS V Rのとき、SVR1のタップ電圧を下降させる。
または、
・ΔVU>ΔVLで、且つ、(ΔVU−ΔVL)>VS V Rのとき、SVR1のタップ電圧を上昇する。
・ΔVU<整定値KUのとき、所定時間後にSVR1のタップ電圧を下降させる。
【0036】
実施形態3の配電線電圧調整装置は以上のように動作するので、実施の形態1、実施の形態2と同様の効果を奏する。また、整定値KUまたは整定値KLを小さくすれば、SVR1のタップが動作しない電圧範囲を実施の形態1、実施の形態2より大きくとれるので、SVR1のタップ動作回数を減少できる効果がある。また、線路電圧を電圧制御上限電圧値または下限電圧値に近づけた高めまたは低め運用が出来る。
【0037】
実施の形態4.
配電線電圧調整装置は配電線の全区間において、電圧値を上・下限管理電圧値以内の適正な値に調整できればよいので、電圧センサ4は、負荷5a、5b及び分散型電源6出力の変動を勘案して、下記のように配電線上で最も電圧が上がる位置と下がる位置のいずれか複数箇所に設置するようにしてもよい。
・配電変圧器3またはSVR1の2次側(分散型電源出力が最小の場合に最も電圧が上がる位置)。
・配電線の末端(分散型電源出力が最小の場合に最も電圧が下がる位置)。
・分散型電源6の接続点(分散型電源容量によっては、出力が最大の場合、最も電圧が上がる可能性のある位置)。
・電圧感度が高い位置(配電変圧器3またはSVR1のタップ電圧を変化した時の線路電圧の変化が大きい位置)。
【0038】
これにより実施の形態1〜実施の形態3と同様の効果を奏する。また、必要最小数の電圧センサで実施の形態1〜実施の形態3と同様の制御ができるので、低コストに出来る。
【0039】
実施の形態5.
電圧センサ4a〜4cの電圧信号を電圧調整装置2へ伝送する手段に、通信回線(光ファイバ−、電力線搬送を含む)による通信手段、または無線による通信手段を利用してもよい。
【0040】
これによれば、電圧センサ4a〜4cと電圧調整装置2の間が遠距離で、信号線で伝送することが出来ない場合、または不合理である場合においても実施でき、実施の形態1〜実施の形態3と同様の効果を奏する。
【0041】
上記において、通信手段の伝送能力(伝送時間)がSVR1のタップ切り替えの最小動作時間と比べて問題がない(伝送時間短い)場合は、各位置の電圧センサ4a〜4cの測定電圧値を測定周期で電圧調整装置2へ伝送し、電圧調整装置2側で各位置の最高・最低電圧値を更新するようにしてもよい。
【0042】
また、各位置の電圧センサ4a〜4c側で最高電圧値と最低電圧値を所定周期で逐次更新し、伝送装置の能力に応じた伝送周期で、最高・最低電圧値データを電圧調整装置2へ伝送するようにしてもよい。これにより伝送量を軽減(伝送時間短縮)できる効果がある。
【0043】
実施の形態6.
分散型電源の追加、負荷電力の年変化、系統変更の程度と時期によっては、柱上変圧器の1次タップ電圧を(従って上・下限管理電圧値も)変更しなければ、低圧需要家を適正電圧に維持できない場合がある。この場合には実施の形態1〜実施の形態3における電圧制御上・下限電圧値を変更する必要がある。本実施の形態6は、電圧調整装置2の内部または並列に記録装置を設け、各位置の最高電圧値、最低電圧値、配電変圧器またはSVRのタップ位置を記録するようにし、このデ−タに基づいて、各位置の電圧制御上・下限電圧値を定期的に手動または自動で修正するようにする。
【0044】
各位置の上記の記録値から実施の形態1〜実施の形態3における制御状況を知ることができると共に、下記の事項に対して変更の要否と時期を決定するデ−タとして活用できる効果がある。
・柱上変圧器の1次タップ電圧の設定値。
・各位置の上・下限電圧値の設定値。
・配電変圧器またはSVRによる電圧調整区間、設備の見直し。
【0045】
また、各位置の電圧制御上・下限電圧値を定期的に修正できるので、線路電圧をより適正な電圧に維持できる。必要により別途、柱上変圧器の1次タップ電圧の設定変更を行う。
【0046】
各位置の電圧制御上・下限電圧値を定期的に手動または自動で修正する方法として、例えば、下記のようにしてもよい。各位置の上限電圧値と最高電圧値の差の最小値をΔVUとし、各位置の最低電圧値と下限電圧値の差の最小値をΔVLとしたとき、ΔVUまたはΔVLが所定値より小さくなった場合に表示または警報する。その後、手動または自動にて上限電圧値と下限電圧値を、上限電圧値と下限電圧値の平均値が最高電圧値と最低電圧値の平均値に一致する(ΔVU=ΔVL)ように修正する。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、配電線に複数の分散型電源が多量に接続された場合でも、線路電圧を管理値内に制御できる。
【0048】
また、分散型電源の追加、負荷電力の年変化、系統変更に伴う電圧調整装置の改修は、電圧センサの追加が必要である場合があるが、予め電圧調整装置に予備入力端子を設けておくことができるので、比較的軽微に行うことができる。
【0049】
また、複数の電圧センサでSVRタップ電圧を制御するが、各部の電圧分布とSVRの1タップの電圧幅を勘案して制御動作を行うことにより、SVRのハンチングによる動作回数の増加を抑えることができる。
【0050】
また、各位置の電圧制御上・下限電圧値を共通に設定するようにしたので、電圧降下のあまり大きくない配電線において、構成が簡単で管理が簡単となる利点がある。
【0051】
また、各位置の電圧制御上・下限電圧値を個別に設定できるので、配電線の電圧降下が大きく、柱上変圧器の1次タップ電圧を配電線の末端にいくほど低く設定する場合および複数の分散型電源が接続された複雑な電圧プロフィールの場合においても、配電線の電圧を全長に亘って管理値内に制御できる。
【0052】
また、整定値KUまたは整定値KLを小さくすれば、SVRのタップが動作しない電圧範囲をより大きくとれるので、SVRのタップ動作回数を減少できる効果がある。また、線路電圧を電圧制御上限電圧値または下限電圧値に近づけた高めまたは低め運用が出来る。
【0053】
また、必要最小数の電圧センサで制御ができるので、低コストに出来る。
【0054】
また、電圧センサと電圧調整装置が遠く離れて設置された場合でも容易に信号伝送が可能である。
【0055】
また、各位置の電圧センサ側で最高電圧値と最低電圧値を所定周期で逐次更新し、伝送装置の能力に応じた伝送周期で、最高・最低電圧値データを電圧調整装置へ伝送することにより、伝送量を軽減(伝送時間短縮)できる効果がある。
【0056】
また、各位置の最高電圧値、最低電圧値、配電変圧器またはSVRのタップ位置の記録値から制御状況を知ることができると共に、下記の事項に対して変更の要否と時期を決定するデ−タとして活用できる効果がある。
・柱上変圧器の1次タップ電圧の設定値。
・各位置の上・下限電圧値の設定値。
・配電変圧器またはSVRによる電圧調整区間、設備の見直し。
【0057】
また、各位置の上限電圧値と最高電圧値の差の最小値をΔVUとし、各位置の最低電圧値と下限電圧値の差の最小値をΔVLとしたとき、ΔVUまたはΔVLが所定値より小さくなった場合に表示または警報することにより、各位置の電圧制御上・下限電圧値を定期的に手動または自動で修正することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1〜実施の形態6に係る配電線電圧調整装置を示す構成図である。
【図2】図1の各位置の電圧値レベルと電圧制御上・下限電圧値を共通とした場合の電圧調整動作を示す図である。
【図3】図1の各位置の電圧値レベルと電圧制御上・下限電圧値を個別に設定した場合の電圧調整動作を示す図である。
【図4】ΔVUまたはΔVLと動作時間特性の一例を示す図である。
【図5】従来の配電線電圧調整装置を示す構成図である。
【図6】従来の配電線電圧調整装置で調整された各部の電圧プロフィール例を示す図である。
【符号の説明】
1 SVR、 2 電圧調整装置、
3 配電変圧器、 4a〜4c 電圧センサ、
5a,5b 負荷、 6 分散電源。
Claims (10)
- 配電変圧器またはSVRのタップ電圧を制御する配電線電圧調整装置において、配電線に電圧検出手段を複数設置し、その複数位置の電圧情報と上記各位置における電圧制御上限電圧値と下限電圧値に基づいて、上記配電変圧器またはSVRのタップ電圧を制御するようにしたことを特徴とする配電線電圧調整装置。
- 上記電圧検出の各位置における電圧制御上限電圧値と検出した最高電圧値の差の最小値をΔVUとし、上記各位置において検出した最低電圧値と電圧制御下限電圧値の差の最小値をΔVLとしたとき、ΔVUがΔVLより大きく、且つ、その差(ΔVU−ΔVL)が上記配電変圧器またはSVRの1タップの電圧幅より大きい場合に、上記配電変圧器またはSVRのタップ電圧を上昇させ、ΔVLがΔVUより大きく、且つ、その差(ΔVL−ΔVU)が上記配電変圧器またはSVRの1タップの電圧幅より大きい場合に、上記配電変圧器またはSVRのタップ電圧を下降させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の配電線電圧調整装置。
- 上記電圧検出の各位置における電圧制御上限電圧値および下限電圧値を上記各位置共通に設定したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配電線電圧調整装置。
- 上記電圧検出の各位置における電圧制御上限電圧値および下限電圧値を、上記上限電圧値と下限電圧値の平均値が配電線の柱上変圧器1次タップ電圧値に一致するように、各位置で個別に設定できるようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配電線電圧調整装置。
- 上記電圧検出の各位置における電圧制御上限電圧値と最高電圧値の差の最小値をΔVUとし、上記各位置における最低電圧値と電圧制御下限電圧値の差の最小値をΔVLとしたとき、ΔVLが整定値KLより小さい場合に、上記配電変圧器またはSVRのタップ電圧を上昇させ、ΔVUが整定値KUより小さい場合に、上記配電変圧器またはSVRのタップ電圧を下降させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の配電線電圧調整装置。
- 上記電圧検出手段を下記の位置のいずれか複数箇所に設置するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の配電線電圧調整装置。
・配電変圧器またはSVRの2次側(分散型電源出力が最小の場合に最も電圧が上がる位置)。
・配電線の末端(分散型電源出力が最小の場合に最も電圧が下がる位置)。
・分散型電源の接続点(分散型電源容量によっては、出力が最大の場合、最も電圧が上がる可能性のある位置)。
・電圧感度が高い位置(配電変圧器またはSVRのタップ電圧を変化した時の線路電圧の変化が大きい位置)。 - 上記電圧検出手段で検出された電圧信号を上記電圧調整装置へ伝送する手段として、通信回線による通信手段、または無線による通信手段を利用したことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の配電線電圧調整装置。
- 上記電圧検出の各位置における電圧検出手段は、検出した電圧値から最高電圧値と最低電圧値を逐次更新し、上記伝送手段の能力に応じた伝送周期で、最高・最低電圧値データを電圧調整装置へ伝送するようにしたことを特徴とする請求項7に記載の配電線電圧調整装置。
- 記録装置を設け、上記電圧検出の各位置の最高電圧値、最低電圧値、配電変圧器またはSVRのタップ位置を記録するようにし、このデ−タに基づいて、上記各位置の電圧制御上限電圧値および下限電圧値を定期的に手動または自動で修正するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の配電線電圧調整装置。
- 電圧検出の各位置における電圧制御上限電圧値と最高電圧値の差の最小値をΔVUとし、上記各位置の最低電圧値と電圧制御下限電圧値の差の最小値をΔVLとしたとき、ΔVUまたはΔVLが所定値より小さくなった場合に表示または警報するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の配電線電圧調整装置。
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