JP2004050151A - 気体浄化材 - Google Patents
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Abstract
【課題】単位面積あたりの粒状吸着剤の固着量が多く、且つプリーツ加工特性も良好な、フィルタ材として適した気体浄化材を得る。
【構成】通気性基材を起毛した後、該起毛面に粒状吸着剤を散布し、加熱する。この加熱により、粒状吸着剤とともに散布された熱融着ポリマー粒子或いは基材を構成する繊維状の熱融ポリマーの溶融により、起毛面に粒状吸着剤が固着し、気体浄化材が形成される。
【構成】通気性基材を起毛した後、該起毛面に粒状吸着剤を散布し、加熱する。この加熱により、粒状吸着剤とともに散布された熱融着ポリマー粒子或いは基材を構成する繊維状の熱融ポリマーの溶融により、起毛面に粒状吸着剤が固着し、気体浄化材が形成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭、事務所、商店、工場などの室内空間、車輌の車内空間などの気体を浄化するために用いられる気体浄化材に関し、さらに詳細には消臭フィルタなどの気体清浄化フィルタ材として好ましく用いられる気体浄化材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、家庭、事務所、工場などを初めとする種々の室内空間、車輌などの車内空間などの気体を浄化するために、種々の気体浄化材が使用されている。気体浄化材を用い、室内空間、車内空間などの気体を浄化する際一般に利用されている方法は、気体浄化材をフィルタ形態で空気清浄機内に組み込み、空気を空気清浄機内に取り込み、前記フィルタを通過させることにより、空気中に浮遊する埃などを除去するとともに、空気をフィルタに担持された活性炭などの粒状吸着剤と接触させ、空気中に存在する悪臭成分或いは汚染成分である、酸性ガス、アルカリ性ガス、有機物などを吸着および/又は分解して空気を浄化し、浄化された空気を再度室内に吹き出すことにより室内を浄化する方法である。このシステムによる気体の浄化法は、空気清浄機以外にも、エアコン(空気調和機)等への空気取り込み、および冷却或いは暖められた気体の室内への吹き出しの際にも同様に適用することができるものである。また、車輌などの車内空間の空気の浄化の際にも同様な方法が採られている。
【0003】
これら気体の浄化に用いられる気体浄化材としてのフィルタ材には、通気性基材である織物、織布、不織布またはウェブ等の通気性シートに、接着剤、ホットメルト樹脂などの接着力を利用して活性炭などの粒状の吸着剤を固着させたものや、通気性シート作成時にシート内に粒状吸着剤を予め含有させたものや、2枚の通気性シート間に粒状吸着剤を挟み込んだものなど種々のものが知られている。この他、ハニカム状の六角柱の部分にペレット状活性炭を詰めたもの、或いは、波状の通気性シートと平面状の通気性シートを組み合わせることにより形成された三角柱部分にペレット状活性炭を詰めたものも知られている。
【0004】
これらの内の幾つかを具体的に例示すると、特開平3−113213号公報には、網状ウレタンフォームに粒状吸着剤である粒状活性炭を固着することによりシート状のフィルタを形成することが、また特開平4−60320号公報には、合成樹脂製のフィルタネットに脱臭剤である活性炭を練り込みやバインダーでの固着により担持させて、シート状のフィルタを形成することが開示されている。また、特開平11−57467号公報や特開平10―165731号公報にあるように、ホットメルト樹脂からなる連結部と樹脂凝集部とで構成されたウエブの表面に脱臭粉粒体を散布し、脱臭粉粒体を樹脂凝集部を介して固着し、他表面に同様に樹脂凝集部を介して他の脱臭粉粒体を固着し、2種の粉粒体を積層する方法や、通気性不織布に活性炭を粉体のバインダーとともに散布し、この上に不織布を重ね、熱ロールで加熱、加圧することにより活性炭を固着させる方法が開示されている。
【0005】
しかし、これら従来の気体浄化材は、気体浄化材を通過する空気および気体浄化材と接触する空気中の特定ガス成分を同時に良好に吸着ならびに除去できることができず、気体浄化材としては不十分なものであった。即ち、前記、網状ウレタンフォームに粒状活性炭を固着したり、合成樹脂製のフィルタネットに脱臭剤を添加する方法では、ウレタンフォームやフィルタネットに接着剤が塗布され、この接着剤上に粒状吸着剤を散布して押しつけ、接着剤中に含まれている溶剤を蒸発乾燥する方法が採られている。しかし、高濃度の接着剤は粘度が高く、このような高粘度の接着剤は均一に塗布することが困難である。一方粘度を下げるべく溶剤の量を多くして希薄とした接着剤を塗布すると、接着力が低下するのが避けられないとともに、塗布した接着剤に比例した量しか粒状吸着剤が付着しないという問題がある。さらに、多量の接着剤を使用すると活性炭粒子の表面が接着剤で被覆されるため、臭気などのガス成分の吸着性が低下する欠点が指摘されており、吸着性能の良好な大量の粒状吸着剤をシートに付着させることは困難であった。また、接着剤を多量に用いた場合には、通気抵抗が高くなり、比較的粗い粉塵たとえば、花粉、砂塵、スパイク粉塵等に対して早期の目詰まりを起こしやすいという問題もあった。
【0006】
一方、ホットメルト樹脂で構成された不織布に脱臭粉粒体を散布して脱臭粉粒体を積層させる方法や、通気性不織布の間に活性炭とバインダーを挟んで活性炭を固着させる方法では、一度の工程で大量の粒状吸着粒子を固着させることができず、また通気性不織布の間に活性炭粒子とバインダーを挟む方法では、粒状吸着剤の層の上下に繊維層があり、気体の通過により特定のガス状成分を吸着あるいは除去させる場合には問題はないが、気体を吸着剤に接触させて特性のガス状成分を除去する場合には、接触させる気体が直接、吸着剤と接触することはできず、さらに、十分な単位体積当たりのガス吸着量あるいはガス除去量が得られないという問題があった。
【0007】
これとは別に、粒状吸着剤を単繊維と混合して漉き込む技術は従来から知られており、特開平2000−24426号公報等には粒状活性炭、支持繊維、および水膨潤性の接着性繊維を含有する水系スラリーからなる粒状活性炭含有シートの製造方法が開示されている。粒状吸着剤を単繊維と混合して漉き込む技術では、水系の中に粒状吸着剤と単繊維を懸濁させてスラリー状とさせるため、粒子の大きな吸着剤をシート化させることが難しく、使用できる粒状吸着剤が限定される上、大量の粒状吸着剤を漉き込むことはできず、さらに、シート形成後、大量に水分を含んだ粒状吸着剤を乾燥させることも必要であり、粒状吸着剤を単繊維と混合して漉き込む方法は、必ずしも経済的な方法とは言えないものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
近年、家庭、事務所などの室内、車輌などの車内での生活臭に対する関心が高まり、より一層の気体中の臭気ガス成分の吸着あるいは除去が求められているばかりでなく、排気ガスなどによる酸性ガスの大気中濃度の増大等により、半導体製造時の気体のクリーン化や美術館等での絵画、陶器類の保護を目的としての気体中の特定ガス成分の吸着あるいは除去が求められるようになり、これに対応したより優れたフィルタ材も求められている。このようなフィルタ材の特性の改善のためには、粒状吸着剤の改質とともに粒状吸着剤の充填容量を増大させることが望まれている。
【0009】
また、前記した気体の通過効率ならびに接触効率が同時に良好な、従来知られた表面に粒状吸着剤が付着されたフィルタ材では、粒状吸着剤のフィルタ材への充填容量を増大させることが困難であり、また、前記した2層の繊維層で粒状吸着剤を挟持する方法では粒状吸着剤の充填容量を増大させ、そのままシート材の形態で使用することは可能であるが、気体浄化を行う場合、一定体積内にシート状フィルタ材を折り込んで装着し、一定体積中の濾過面積を増大させて、一定体積でのガス吸着量ならびにガス除去量を増大させるとともに、気体の浄化処理量の増大を図ることが一般的である。
【0010】
このような目的でシート状フィルタ材はプリーツ加工やコルゲート加工されることも多いが、2層の繊維層で粒状吸着剤を挟持する方法により粒状吸着剤の充填容量の増大を図った場合、シート状フィルタ材をプリーツ加工やコルゲート加工する際に粒状吸着剤の層が割れたり、剥離するという問題がある。この粒状吸着剤層の割れや剥離の問題を解決すべく接着剤の量を増大させたとしても、粒状吸着剤同士は点付着しているだけであるからプリーツ加工時に必要な靭性や強度は得られず、また、大量の接着剤のために、粒状吸着剤の表面が接着剤で被覆されることにより粒状吸着剤が本来有する吸着性能が阻害され、浄化すべき気体が粒状吸着剤と接触しないでフィルタ材を通過する、あるいはフィルタ材表面に粒状吸着剤が存在しないことにより、浄化すべき気体がフィルタ材の粒状吸着剤と接触しないという根本的な問題もある。
【0011】
本発明は、通気性基材である織物、織布、不織布またはウェブ等の通気性シートに粒状吸着剤を固着するに当って、通気性の低下なく粒状吸着剤の充填容量を増大させ、実使用にあたってのプリーツ加工特性が良好であり、浄化させる気体の通過効率、接触効率を同時に増大させるとともに、単位体積当たりのガス吸着量あるいはガス除去量が増大されたフィルタ材を形成することができる気体浄化材の提供を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討を行った結果、通気性基材表面を起毛し、この起毛面に粒状吸着剤を固着することにより、上記目的を達成しうる気体浄化材を得ることができることを見出して本発明をなしたものである。
すなわち、本発明は、通気性基材の起毛した面に粒状吸着剤が固着されてなることを特徴とする気体浄化材を提供するものである。
また、本発明は、通気性基材を起毛した後、該起毛面に粒状吸着剤を散布し、加熱することにより粒状吸着剤を起毛面に固着することを特徴とする気体浄化材の製造方法を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の気体浄化材を構成する材料、および気体浄化材の製造方法を詳細に説明する。
まず、本発明の気体浄化材を製造する方法としては、上記したとおりの方法が挙げられる。より具体的には、通気性基材、例えば織物、織布、不織布またはウェブ等の通気性シートの表面を起毛した後、この起毛面に粒状吸着剤を散布して接着剤で大量の粒状吸着剤を固着させ、これにより本発明の気体浄化材を形成することができる。この方法は、本発明の気体浄化材を得る方法の代表的な方法を示したにすぎないもので、本発明の気体浄化材を製造する方法がこの方法に限定されるわけではないが、以下この方法を例としてあげて、本発明の気体浄化材を製造する方法および本発明の気体浄化材の構成材料等を詳細に説明する。
【0014】
まず、本発明の気体浄化材を得る際の通気性基材の起毛方法であるが、これは従来知られた何れの方法によっても良く、例えば、サンドペーパーを取付けたロールを圧接して荒らすことにより毛羽立てる方法のエメリー起毛加工方法、微細な針が多数本植設された布を当て、その針で繊維を引っ掛けて毛羽立てる方法の針布起毛加工方法などを挙げることができる。これらの中では、表面を引っ掻くための無数の針あるいはブラシが周囲に植立されたドラム間にシートを通過させて起毛する方法が好ましい方法として挙げられる。起毛は、気体浄化材の通気性基材の片面のみでもよく、必要であれば通気性基材の両面が起毛されてもよい。両面に起毛処理を施すには、一度に両面を起毛する方法でもよいし、片面を起毛した後、他面を起毛する方法でもよい。
【0015】
また、上記悪臭等の原因となる酸性ガス、アルカリ性ガス、有機物質などのガス成分を吸着するために用いられる粒状吸着剤としては、例えば、鉄、マンガン、銅、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、ニッケル、コバルト、白金、パラジウム、金、ルテニウム、ロジウムなどの金属単体、これらの金属酸化物または金属塩化物、ゼオライト、カオリン、セピオライト、シリカゲル、活性炭等が挙げられる。さらに、本発明の粒状吸着剤は、酸性ガス、アルカリ性ガス、有機物質などを触媒的に分解する酸化チタン、フタロシアン、白金などの粉粒子、すなわち触媒粒子であってもよい。これら触媒粒子は前記物質を吸着する能力を有さないものもあるが、本発明においては、吸着作用を示さない触媒粒子も本発明の粒状吸着剤に包含するものである。これら粒状吸着剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。またこれら粒状吸着剤は、表面積の大きいものが吸着性の点から好ましい。本発明においては、粒状吸着剤として、シリカゲル、活性アルミナ、ゼオライト、および触媒粒子を好ましいものとして挙げることができる。
【0016】
また、本発明において用いられる粒状吸着剤は、上記粒状吸着剤の表面に、化学脱臭剤を付着させた、例えば添着炭などで有っても良い。添着炭に付着される化学吸着剤としては、例えば、アルデヒド系ガスやNOx、SOx、酢酸などの酸性ガスに対しては、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、エタノールアミン、ヘキサメチレンジアミン、メチルアミン、ピペラジン、アニリン、p−アニシジン、スルファニル酸、アミノ安息香酸などのアミン化合物およびその塩類、ポリエチレンイミン、イミノジエタノールなどのイミン或いはイミノ化合物およびその塩類、グアニジン系化合物およびその塩類、L−アルギニン、メチルアミン塩酸塩、セミカルバジド塩酸塩、ヒドラジン、ヒドロキノン、硫酸ヒドロキシルアミン、過マンガン酸塩などが挙げられる。また、アンモニア、アミン類、ピリジン等のアルカリ性ガス用には、燐酸、硫酸、硝酸、リンゴ酸、クエン酸、アスコルビン酸などの有機酸、無機酸が挙げられる。なお、これら添着剤は、粒状吸着剤にではなく、通気性基材に含浸させる或いは予め基材に含有させておいてもよい。
【0017】
本発明の気体浄化材においては、粒状吸着剤の平均粒径が大きいとフィルタが厚くなってプリーツ加工が難しくなるし、反対に小さすぎると圧力損失が高くなるとともに、起毛した不織布から外部に流出し易くなるという問題があるので、100〜1000μm程度が好ましい。
【0018】
また、粒状吸着剤の起毛した通気性基材への散布方法は、従来知られた散布方法であれば何れのものでも良い。本発明を限定するものではないが、起毛した不織布等通気性基材に粒状吸着粒子を均一に散布する方法として、従来粉体散布装置として知られたロール式散布機を用いる方法が好ましい方法として挙げられる。なお、このロール式散布機は、粉体を貯溜するホッパーと、このホッパーの下部に回転可能に支持され、外周部に粉体を収容する収容溝を有する回転体と、この回転体の外周面の近接位置に配置されて前記ホッパー内の粉体の落下供給を規制するスクレーパとからなっている。
【0019】
本発明に用いられる通気性基材としては、紙、織物、織布、不織布などを挙げることができるが、経済性から考えて紙、不織布が好ましく、特に、表裏の両面で起毛がかかりやすい紙、不織布が好ましい。また、不織布においては、粒状吸着剤を固着する上で、熱融着ポリマーを含んだ熱融着繊維で構成されている不織布が好ましい。通気性基材を熱融着繊維を含む繊維により構成する場合、熱融着繊維の含有量は、50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上であり、100%であってもよい。
【0020】
熱融着ポリマーとは、加熱によって溶融する熱融着成分を含んだポリマーであり、熱融着繊維とは、加熱によって溶融するポリマー成分を含んだ繊維を指し、熱により溶融し、隣り合う繊維と融着する繊維である。熱融着成分としては、例えば、ポリエチレン、変性ポリエチレン、共重合ポリエステル、共重合ナイロン、エチレン酢酸ビニル共重合体などを挙げることができる。
【0021】
熱融着繊維の断面形状は、丸断面、短形断面を含め、どのような断面形状であってもよい。また熱融着繊維は単一成分の樹脂でもよく、複数成分からなるものであってもよい。複数成分からなる熱融着繊維としては、サイドバイサイド構造やシースコア構造を有する断面形状が挙げられる。例えば、シースコア構造を有する繊維では、シース部の方がコア部より溶融温度が低い樹脂が用いられる。このような組合せとしては、例えばシースをポリエチレンやエチレン酢酸ビニル共重合物、コアをポリプロピレンとする組合せや、シースを溶融温度の低い共重合ポリエステル、コアをポリエチレンテレフタレートとする組合せ等が挙げられる。このように溶融温度の異なる樹脂を組合せ、繊維の表面の溶融温度が内部に比べ低い繊維とすることで、所定の温度において表面部分だけを溶融させ、内部の繊維の形状はそのまま保持することができる。本発明で用いられる熱融着繊維の繊度は1〜100デニール、より好ましくは3〜50デニール、さらに好ましくは5〜30デニールである。
【0022】
本発明の通気性基材を熱融着繊維を含有する繊維により形成する際、熱融着繊維とともに用いられる熱融着繊維以外の繊維としては、熱融着繊維より溶融温度が高い繊維であればどのようなものであってもよい。このような繊維としては、例えば、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリプロピレン等のポリオレフィン等の合成繊維の他、リンター、木綿、麻などの天然繊維、木材パルプ、レーヨンなどの半合成樹脂繊維、ガラス繊維等であってもよい。好ましくは、レーヨン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミドなどの繊維である。熱融着繊維以外の繊維の繊度は、熱融着繊維と同様であり、1〜100デニール、より好ましくは3〜50デニール、さらに好ましくは5〜30デニールである。
【0023】
起毛した通気性基材面への粒状吸着剤の固定化方法としては、上記の熱融着ポリマーを含んだ熱融着繊維の熱溶融時の粘着力で粒状吸着剤を固定化する方法以外に、熱融着ポリマーの粉粒体を粒状吸着剤とともに散布し、加熱して熱融着ポリマーを溶融し、粒状吸着剤を起毛した通気性基材に固定する方法、さらには、これらの方法を併用する方法を挙げることができる。加熱方法としては、赤外線などを用い、起毛面に圧力をかけない状態で加熱してもよいし、起毛した面に粒状吸着剤を散布した後、一対の加熱されたベルト間に送り込み、必要に応じ加圧下に通過させることにより加熱を行ってもよい。
【0024】
上記熱融着ポリマーの粉粒体としては、熱可塑性ポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の鹸化物、アクリル酸共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−アクリル共重合体、アイオノマー樹脂(エチレン−メタクリル酸共重合体に金属を付加した感熱性樹脂)などのポリオレフィン変性樹脂、およびこれら2種以上の複合物などのホットメルト樹脂が挙げられる。また、熱融着ポリマーの粉粒体の融点は、通常通気性基材を構成する前記熱融着繊維の融点と同等あるいはそれ以下、また熱融着繊維でない繊維に比べより低い融点とされる。粒状吸着剤を通気性基材の起毛した面に固着する際には、粒状吸着剤が通気性基材あるいは起毛した繊維に固着されるが、起毛した繊維が互いに固着されないことが好ましい態様として挙げられ、このような条件となるよう上記融点を設定すればよい。もちろん、通気性が阻害されなければ、起毛した繊維同士が固着された状態となってもかまわない。
【0025】
ホットメルト樹脂の使用量は、使用する粒状吸着剤の重量に基づいて1%〜200%とすることが好ましい。1%より少ないと、接着不足となり粒状吸着剤が起毛した不織布などの通気性基材に固着されず、通気性基材から脱落しやすくなり、一方、200%より多くなると粒状吸着剤表面の大部分をホットメルト樹脂が覆うことになり消臭性能などを損なうこととなるとともに、溶融時にホットメルト樹脂が通気性基材に吸収され、基材の通気性を損ない、またシミ状の外観を呈する場合もでてくる。
【0026】
ホットメルト樹脂の平均粒径としては、粒状吸着剤の粒径よりも小さいことが好ましく、10〜1000μmが好ましい。ホットメルト樹脂の平均粒径が1000μmより大きいと十分な接着力が得られず、10μmより小さいと通気抵抗を高くする原因となる。
【0027】
上記通気性基材あるいは気体浄化材に、抗菌性、抗かび性、高ウイルス性、難燃性、その他の機能を付与するため、通気性基材自体或いはホットメルト樹脂に予め抗菌剤、抗かび剤、抗ウイルス剤、難燃剤、機能性薬剤等を混入、或いは混合しておくこともできる。また、これら薬剤は、粒状吸着剤に、その本来の性能が損なわれない方法及び量で添着、又は固着されてもよいし、通気性基材に塗布などにより付着されてもよい。さらに、通気性基材には、上記以外の機能性、例えばエレクトレット性が付与されてもよい。
【0028】
本発明の気体浄化材は、空気清浄機、空気調和機などのフィルタ材として好ましく用いられる。本発明の気体浄化材は、平板状で、或いはプリーツ状又は波形に成形してフィルタ材とし、例えば空気を気体浄化材の面を通過させることにより、空気の浄化を行うことができる。また、本発明の気体浄化材をコルゲート加工し、気体浄化材と平行の方向に多数の通風路を設けるようにハニカム状に成形し、気体浄化フィルタを得ることもできる。特に、前記基材の表裏両面を起毛し、表裏両面に前記粒状吸着剤を固着することにより、低圧損でかつ、より高い単位体積当たりの接触ガス除去効率を有する空気浄化フィルタを得ることができる。
【0029】
なお、ハニカムの製造法は種々知られているが、その一つは段ボールを利用したものである。周知のように段ボールは、フラットな原紙であるライナーと波形に段成形された原紙である中芯とを接着剤を用いて積層接着した構成を有し、コルゲーターまたはコルゲートマシンと呼ばれる装置を用いて製造される。この段ボールを多段に積み重ねるかロール巻きした状態でカットすれば、目的とするハニカム構造体を得ることができる。(たとえば、実開昭57−119724号公報の第1〜4図参照)本発明においても、これと同様の方法でハニカム構造体を製造することができる。
【0030】
また、本発明の気体浄化材は、機能性シート、例えば機能性を持った不織布が、通気性基材に積層されるなどしてさらに付加されたものであってもよい。機能性シートを設ける面は、起毛した面に粒状吸着剤を固着した面でも構わないし、起毛されているが粒状吸着剤が固着されていない面であっても、起毛されていない面であっても構わない。しかし、起毛されていない通気性基材にも同様な機能を持たせることが可能なため、粒状吸着剤を固着した面に設けることが好ましい。機能性シートを通気性基材に設ける方法としては、基材シート中の熱融着ポリマーを利用しての機能性シートの貼り付け、別途ホットメルト樹脂粉粒体などを用いての接着など、任意の方法が挙げられる
【0031】
上記機能性シートとしては、例えば、低圧損でかつ高捕集効率を有するエレクトレットメルトブロー不織布や抗菌剤や抗カビ剤が付与された不織布などが挙げられる。エレクトレットメルトブロー不織布は、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン等で形成できるが、エレクトレット効果の高いポリオレフィン系繊維が好ましい。
【0032】
【実施例】
以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
【0033】
実施例1
通気性基材として、芯が溶融温度240℃のポリエステル、鞘が溶融温度132℃のポリエチレンからなり、繊度が2デニールの熱融着繊維で構成されている、ユニチカ(株)製のスパンボンド不織布である40g/m2品をブラシのついたロールを通して一面を起毛させ、起毛面にホッパーとロールのついたロール式散布機を用いて、20メッシュ以上42メッシュ以下に調整されたクラレケミカル(株)製の粒状活性炭を200g/m2になるように散布し、これを1対の無次元ベルトに挟み、150℃で加熱加圧後、冷却して気体浄化材を得た。
【0034】
得られた気体浄化材の目付は235g/m2、固着した粒状活性炭の量は195g/m2であった。また、得られた気体浄化材からは粒状活性炭の落下はなく、折り曲げテストを行ったところ、活性炭層の破壊はなく、良好なプリーツ特性を示した。
【0035】
50mmΦの得られた気体浄化材を用いて、室温中、60ppmの濃度に調整した湿度50%のトルエンガスを面速度10cm/秒で通過させ、ガステック(株)製トルエン検知管で濃度を測定したところ、50%時の破過時間は40分となり、良好な寿命時間が得られた。
【0036】
比較例1
実施例1で用いた通気性基材を起毛しなかったことを除き実施例1と同様にして、気体浄化材を得た。得られた気体浄化材の目付は、140g/m2であり、固着した粒状活性炭の量は落下する粒状活性炭の量が多く、90g/m2であった。この得られた気体浄化材を用いて、実施例1と同様に60ppmの濃度のトルエンガスを通過させたところ、実施例1と比較すると基材に固着された粒状活性炭の量が少ないため、50%時の破過時間は18分であった。
【0037】
実施例2
三井化学(株)製のポリエステルスパンボンド不織布の34g/m2品を用いて、実施例1と同様にして起毛し、その起毛面に、予め平均粒径100μmの東京インキ(株)製ポリエチレン系ホットメルト樹脂のパウダーを10重量%混合した、クラレケミカル(株)製の20メッシュ以上42メッシュ以下に調整された粒状活性炭を、粒状活性炭として300g/m2になるように散布し、実施例1と同様にして150℃で加熱加圧後、冷却処理を行った。
【0038】
得られた気体浄化材の目付は、360g/m2であり、固着した粒状活性炭の量を測定したところ、305g/m2であった。実施例1と同様に得られた気体浄化材からは粒状活性炭の落下はなく、折り曲げテストを行ったところ、活性炭層の破壊はなく、良好なプリーツ特性を示した。
【0039】
得られた気体浄化材を用いて、実施例1と同様に60ppmの濃度に調整した湿度50%のトルエンガスを通過させ、ガステック(株)製検知管でトルエンガス濃度を測定したところ、50%時の破過時間は63分であった。
【0040】
比較例2
起毛のかわりに、予め東京インキ(株)製ポリエチレン系ホットメルト樹脂の30メッシュパス品を、散布する粒状活性炭量の10%にあたる30g/m2にプレコートすることを除き実施例2と同様にして、気体浄化材を得た。
得られた気体浄化材の基材より、多量の粒状活性炭が落下した。固着していない活性炭を全て除去した後の基材に残留する粒状活性炭の量を測定したところ、110g/m2であった。
【0041】
得られた気体浄化材を用いて実施例2と同様に、60ppmの濃度に調整した湿度50%のトルエンガスを通過させ、ガステック(株)製のトルエンガス検知管で濃度を測定し、50%時の破過時間を測定したところ21分となり、寿命時間が短かった。
【0042】
比較例3
起毛のかわりに、予め日東紡(株)製の熱可塑性ポリアミド系樹脂からなる27g/m2のホットメルト不織布を三井化学(株)製のポリエステルスパンボンド不織布の34g/m2品の上部に積層することを除き実施例2と同様にして、気体浄化材を得た。
【0043】
比較例2と同様に、得られた気体浄化材の基材より多量の粒状活性炭が落下した。固着していない活性炭を全て除去した後の基材に残留する粒状活性炭の量を測定したところ、130g/m2であった。この気体浄化材を用いて、実施例2と同様にしてトルエンガスの50%時の破過時間を測定したところ、28分であり、実施例2の寿命時間に及ばなかった。
【0044】
実施例3
実施例2と同様に三井化学(株)製のポリエステルスパンボンド不織布の34g/m2品を用いて、実施例1と同様に起毛させ、その起毛面に、予め平均粒径100μmの東京インキ(株)製ポリエチレン系ホットメルト樹脂のパウダーを10重量%混合したクラレケミカル(株)製の20重量%のリン酸添着炭で20メッシュ以上42メッシュ以下に調整された粒状活性炭を、粒状活性炭として300g/m2になるように散布し、さらに、40メッシュパス品の東京インキ(株)製のポリエチレン系ホットメルト樹脂のパウダーを20g/m2になるように散布し、その上部より、三井化学(株)製のポリエステルスパンボンド不織布34g/m2を重ね合わせて、実施例2と同様に150℃で加熱加圧後、冷却処理を行った。
【0045】
得られた気体浄化材の目付は、430g/m2であり、固着した粒状活性炭の量を測定したところ、310g/m2であった。実施例と同様に得られた気体浄化材からは粒状活性炭の落下はなく、折り曲げテストを行ったところ、固着した粒状活性炭の量が多いにも係わらず、活性炭層の破壊はなく、良好なプリーツ特性を示した。
【0046】
50mmΦの得られた気体浄化材を用いて、室温中、60ppmの濃度に調整した湿度50%のアンモニアガスを面速度10cm/秒で通過させ、ガステック(株)製アンモニア検知管で濃度を測定したところ、50%時の破過時間は48分となり、良好な寿命時間が得られ、かつ、圧力損失が1.3mmAqと低い結果が得られた。
【0047】
比較例4
実施例3のように通気性基材を起毛せず、予め40メッシュパス品の東京インキ(株)製のポリエチレン系ホットメルト樹脂のパウダーを粒状活性炭の重量に対して25重量%混合したクラレケミカル(株)製の20重量%のリン酸添着炭で20メッシュ以上42メッシュ以下に調整された粒状活性炭を、散布する粒状活性炭の重量として300g/m2になるように散布し、さらに、40メッシュパス品の東京インキ(株)製のポリエチレン系ホットメルト樹脂のパウダーを20g/m2になるように散布し、その上部より、三井化学(株)製のポリエステルスパンボンド不織布34g/m2を重ね合わせて、加熱加圧した後、冷却して気体浄化材を得た。
【0048】
得られた気体浄化材の目付は、430g/m2であり、固着した粒状活性炭の量を測定したところ、300g/m2であり、得られた気体浄化材からの粒状活性炭の落下は少なかったが、フィルタ材は硬く、折り曲げテストを行ったところ、活性炭層が破壊し、折り曲げテストには耐えられなかった。
【0049】
得られた気体浄化材を用いて、60ppmの濃度に調整した湿度50%のアンモニアガスを通過させ、50%時の破過時間を測定したところ、21分と実施例3と比較して寿命時間が短く、かつ圧力損失も1.6mmAqと高い結果となった。
【0050】
実施例4
実施例2と同様に三井化学(株)製のポリエステルスパンボンド不織布の34g/m2品を用いて、実施例1と同様に基材の表面を起毛させ、その起毛面に、東京インキ(株)製の平均粒径100μmのポリエチレン系ホットメルト樹脂を10重量%混合した東ソー(株)製アルデヒド吸着用粒状ハイシリカゼオライトの20メッシュパス品を、粒状ゼオライトの量として300g/m2となるように散布し、実施例1と同様に加熱加圧した後、冷却を行い、気体浄化材を得た。
【0051】
得られた気体浄化材について、起毛を行わなかった面を実施例2と同様にして起毛し、再度、前記ホットメルト樹脂混合粒状ゼオライトを300g/m2になるように散布後、加熱加圧を行い、通気性基材の起毛した両面にゼオライト粒子を固着した気体浄化材を得た。
【0052】
得られた気体浄化材の目付は、690g/m2であり、固着したゼオライト粒子の量を測定したところ、580g/m2と多量に固着したものを得ることができ、得られた気体浄化材からはゼオライト粒子の落下はなく、その接着強度も十分なものであった。また、折り曲げテストを行ったところ、ゼオライト層の破壊はなく、良好なプリーツ特性を示した。
【0053】
得られた気体浄化材を用いて谷の深さ2.6mm、山のピッチが6mmのコルゲート形状に成形し、寸法として、幅が200mm、高さが60mm、厚さが20mmのフィルタとした。このフィルタに5ppmに調整した湿度50%のアセトアルデヒドガスをフィルタ面風速2m/秒で通過させ、30分後のアセトアルデヒドの濃度をFIDガスクロマトグラフで測定したところ、アセトアルデヒドの除去効率は87%であった。
【0054】
比較例5
通気性基材を起毛しない変わりに、比較例3で用いた日東紡(株)製の27g/m2のポリアミド製ホットメルト不織布を積層すること以外は実施例4と同様にして、通気性基材の片面に東ソー製アルデヒド吸着用ハイシリカゼオライトの粒状吸着剤を固着させた。実施例4とは違い、得られた気体浄化材は基材よりゼオライト粒子が落下するものが多く、固着していないゼオライト粒子を除去した後に付着している粒状ゼオライトの量を測定したところ、150g/m2であった。
【0055】
さらに、この気体浄化材のゼオライト粒子の固着されていない面に、ポリアミド製ホットメルト不織布を積層させ、再度、前記粒状ゼオライトを300g/m2になるように散布した後、加熱加圧を行い、通気性基材の起毛した両面に粒状吸着剤を固着した気体浄化材を得た。
【0056】
得られた気体浄化材からは、同様に固着されていないゼオライト粒子が落下し、固着していないゼオライト粒子を除去した後の気体浄化材の目付は、398g/m2であり、固着したゼオライト粒子の量を測定したところ、310g/m2と実施例4と比べて少なかった。また、ゼオライト粒子と基材は接着していたが、ゼオライト粒子同士の接着が弱く、折り曲げテスト中にゼオライト粒子が落下し、接着強度が十分なものではなかった。
【0057】
実施例4と同様に、得られた気体浄化材をコルゲート加工後フィルタとし、アルデヒドガスの除去効率を求めたところ、59%となり、実施例4と比べて低かった。
【0058】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の気体浄化材は、通気性の低下なく多くの量の粒状吸着剤を担持することができ、それにもかかわらず実使用にあたってのプリーツ加工特性が良好である。このため浄化させる気体の通過効率および気体の接触効率は良好であり、単位体積当たりのガス吸着量あるいはガス除去量の良好なフィルタを形成することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭、事務所、商店、工場などの室内空間、車輌の車内空間などの気体を浄化するために用いられる気体浄化材に関し、さらに詳細には消臭フィルタなどの気体清浄化フィルタ材として好ましく用いられる気体浄化材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、家庭、事務所、工場などを初めとする種々の室内空間、車輌などの車内空間などの気体を浄化するために、種々の気体浄化材が使用されている。気体浄化材を用い、室内空間、車内空間などの気体を浄化する際一般に利用されている方法は、気体浄化材をフィルタ形態で空気清浄機内に組み込み、空気を空気清浄機内に取り込み、前記フィルタを通過させることにより、空気中に浮遊する埃などを除去するとともに、空気をフィルタに担持された活性炭などの粒状吸着剤と接触させ、空気中に存在する悪臭成分或いは汚染成分である、酸性ガス、アルカリ性ガス、有機物などを吸着および/又は分解して空気を浄化し、浄化された空気を再度室内に吹き出すことにより室内を浄化する方法である。このシステムによる気体の浄化法は、空気清浄機以外にも、エアコン(空気調和機)等への空気取り込み、および冷却或いは暖められた気体の室内への吹き出しの際にも同様に適用することができるものである。また、車輌などの車内空間の空気の浄化の際にも同様な方法が採られている。
【0003】
これら気体の浄化に用いられる気体浄化材としてのフィルタ材には、通気性基材である織物、織布、不織布またはウェブ等の通気性シートに、接着剤、ホットメルト樹脂などの接着力を利用して活性炭などの粒状の吸着剤を固着させたものや、通気性シート作成時にシート内に粒状吸着剤を予め含有させたものや、2枚の通気性シート間に粒状吸着剤を挟み込んだものなど種々のものが知られている。この他、ハニカム状の六角柱の部分にペレット状活性炭を詰めたもの、或いは、波状の通気性シートと平面状の通気性シートを組み合わせることにより形成された三角柱部分にペレット状活性炭を詰めたものも知られている。
【0004】
これらの内の幾つかを具体的に例示すると、特開平3−113213号公報には、網状ウレタンフォームに粒状吸着剤である粒状活性炭を固着することによりシート状のフィルタを形成することが、また特開平4−60320号公報には、合成樹脂製のフィルタネットに脱臭剤である活性炭を練り込みやバインダーでの固着により担持させて、シート状のフィルタを形成することが開示されている。また、特開平11−57467号公報や特開平10―165731号公報にあるように、ホットメルト樹脂からなる連結部と樹脂凝集部とで構成されたウエブの表面に脱臭粉粒体を散布し、脱臭粉粒体を樹脂凝集部を介して固着し、他表面に同様に樹脂凝集部を介して他の脱臭粉粒体を固着し、2種の粉粒体を積層する方法や、通気性不織布に活性炭を粉体のバインダーとともに散布し、この上に不織布を重ね、熱ロールで加熱、加圧することにより活性炭を固着させる方法が開示されている。
【0005】
しかし、これら従来の気体浄化材は、気体浄化材を通過する空気および気体浄化材と接触する空気中の特定ガス成分を同時に良好に吸着ならびに除去できることができず、気体浄化材としては不十分なものであった。即ち、前記、網状ウレタンフォームに粒状活性炭を固着したり、合成樹脂製のフィルタネットに脱臭剤を添加する方法では、ウレタンフォームやフィルタネットに接着剤が塗布され、この接着剤上に粒状吸着剤を散布して押しつけ、接着剤中に含まれている溶剤を蒸発乾燥する方法が採られている。しかし、高濃度の接着剤は粘度が高く、このような高粘度の接着剤は均一に塗布することが困難である。一方粘度を下げるべく溶剤の量を多くして希薄とした接着剤を塗布すると、接着力が低下するのが避けられないとともに、塗布した接着剤に比例した量しか粒状吸着剤が付着しないという問題がある。さらに、多量の接着剤を使用すると活性炭粒子の表面が接着剤で被覆されるため、臭気などのガス成分の吸着性が低下する欠点が指摘されており、吸着性能の良好な大量の粒状吸着剤をシートに付着させることは困難であった。また、接着剤を多量に用いた場合には、通気抵抗が高くなり、比較的粗い粉塵たとえば、花粉、砂塵、スパイク粉塵等に対して早期の目詰まりを起こしやすいという問題もあった。
【0006】
一方、ホットメルト樹脂で構成された不織布に脱臭粉粒体を散布して脱臭粉粒体を積層させる方法や、通気性不織布の間に活性炭とバインダーを挟んで活性炭を固着させる方法では、一度の工程で大量の粒状吸着粒子を固着させることができず、また通気性不織布の間に活性炭粒子とバインダーを挟む方法では、粒状吸着剤の層の上下に繊維層があり、気体の通過により特定のガス状成分を吸着あるいは除去させる場合には問題はないが、気体を吸着剤に接触させて特性のガス状成分を除去する場合には、接触させる気体が直接、吸着剤と接触することはできず、さらに、十分な単位体積当たりのガス吸着量あるいはガス除去量が得られないという問題があった。
【0007】
これとは別に、粒状吸着剤を単繊維と混合して漉き込む技術は従来から知られており、特開平2000−24426号公報等には粒状活性炭、支持繊維、および水膨潤性の接着性繊維を含有する水系スラリーからなる粒状活性炭含有シートの製造方法が開示されている。粒状吸着剤を単繊維と混合して漉き込む技術では、水系の中に粒状吸着剤と単繊維を懸濁させてスラリー状とさせるため、粒子の大きな吸着剤をシート化させることが難しく、使用できる粒状吸着剤が限定される上、大量の粒状吸着剤を漉き込むことはできず、さらに、シート形成後、大量に水分を含んだ粒状吸着剤を乾燥させることも必要であり、粒状吸着剤を単繊維と混合して漉き込む方法は、必ずしも経済的な方法とは言えないものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
近年、家庭、事務所などの室内、車輌などの車内での生活臭に対する関心が高まり、より一層の気体中の臭気ガス成分の吸着あるいは除去が求められているばかりでなく、排気ガスなどによる酸性ガスの大気中濃度の増大等により、半導体製造時の気体のクリーン化や美術館等での絵画、陶器類の保護を目的としての気体中の特定ガス成分の吸着あるいは除去が求められるようになり、これに対応したより優れたフィルタ材も求められている。このようなフィルタ材の特性の改善のためには、粒状吸着剤の改質とともに粒状吸着剤の充填容量を増大させることが望まれている。
【0009】
また、前記した気体の通過効率ならびに接触効率が同時に良好な、従来知られた表面に粒状吸着剤が付着されたフィルタ材では、粒状吸着剤のフィルタ材への充填容量を増大させることが困難であり、また、前記した2層の繊維層で粒状吸着剤を挟持する方法では粒状吸着剤の充填容量を増大させ、そのままシート材の形態で使用することは可能であるが、気体浄化を行う場合、一定体積内にシート状フィルタ材を折り込んで装着し、一定体積中の濾過面積を増大させて、一定体積でのガス吸着量ならびにガス除去量を増大させるとともに、気体の浄化処理量の増大を図ることが一般的である。
【0010】
このような目的でシート状フィルタ材はプリーツ加工やコルゲート加工されることも多いが、2層の繊維層で粒状吸着剤を挟持する方法により粒状吸着剤の充填容量の増大を図った場合、シート状フィルタ材をプリーツ加工やコルゲート加工する際に粒状吸着剤の層が割れたり、剥離するという問題がある。この粒状吸着剤層の割れや剥離の問題を解決すべく接着剤の量を増大させたとしても、粒状吸着剤同士は点付着しているだけであるからプリーツ加工時に必要な靭性や強度は得られず、また、大量の接着剤のために、粒状吸着剤の表面が接着剤で被覆されることにより粒状吸着剤が本来有する吸着性能が阻害され、浄化すべき気体が粒状吸着剤と接触しないでフィルタ材を通過する、あるいはフィルタ材表面に粒状吸着剤が存在しないことにより、浄化すべき気体がフィルタ材の粒状吸着剤と接触しないという根本的な問題もある。
【0011】
本発明は、通気性基材である織物、織布、不織布またはウェブ等の通気性シートに粒状吸着剤を固着するに当って、通気性の低下なく粒状吸着剤の充填容量を増大させ、実使用にあたってのプリーツ加工特性が良好であり、浄化させる気体の通過効率、接触効率を同時に増大させるとともに、単位体積当たりのガス吸着量あるいはガス除去量が増大されたフィルタ材を形成することができる気体浄化材の提供を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討を行った結果、通気性基材表面を起毛し、この起毛面に粒状吸着剤を固着することにより、上記目的を達成しうる気体浄化材を得ることができることを見出して本発明をなしたものである。
すなわち、本発明は、通気性基材の起毛した面に粒状吸着剤が固着されてなることを特徴とする気体浄化材を提供するものである。
また、本発明は、通気性基材を起毛した後、該起毛面に粒状吸着剤を散布し、加熱することにより粒状吸着剤を起毛面に固着することを特徴とする気体浄化材の製造方法を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の気体浄化材を構成する材料、および気体浄化材の製造方法を詳細に説明する。
まず、本発明の気体浄化材を製造する方法としては、上記したとおりの方法が挙げられる。より具体的には、通気性基材、例えば織物、織布、不織布またはウェブ等の通気性シートの表面を起毛した後、この起毛面に粒状吸着剤を散布して接着剤で大量の粒状吸着剤を固着させ、これにより本発明の気体浄化材を形成することができる。この方法は、本発明の気体浄化材を得る方法の代表的な方法を示したにすぎないもので、本発明の気体浄化材を製造する方法がこの方法に限定されるわけではないが、以下この方法を例としてあげて、本発明の気体浄化材を製造する方法および本発明の気体浄化材の構成材料等を詳細に説明する。
【0014】
まず、本発明の気体浄化材を得る際の通気性基材の起毛方法であるが、これは従来知られた何れの方法によっても良く、例えば、サンドペーパーを取付けたロールを圧接して荒らすことにより毛羽立てる方法のエメリー起毛加工方法、微細な針が多数本植設された布を当て、その針で繊維を引っ掛けて毛羽立てる方法の針布起毛加工方法などを挙げることができる。これらの中では、表面を引っ掻くための無数の針あるいはブラシが周囲に植立されたドラム間にシートを通過させて起毛する方法が好ましい方法として挙げられる。起毛は、気体浄化材の通気性基材の片面のみでもよく、必要であれば通気性基材の両面が起毛されてもよい。両面に起毛処理を施すには、一度に両面を起毛する方法でもよいし、片面を起毛した後、他面を起毛する方法でもよい。
【0015】
また、上記悪臭等の原因となる酸性ガス、アルカリ性ガス、有機物質などのガス成分を吸着するために用いられる粒状吸着剤としては、例えば、鉄、マンガン、銅、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、ニッケル、コバルト、白金、パラジウム、金、ルテニウム、ロジウムなどの金属単体、これらの金属酸化物または金属塩化物、ゼオライト、カオリン、セピオライト、シリカゲル、活性炭等が挙げられる。さらに、本発明の粒状吸着剤は、酸性ガス、アルカリ性ガス、有機物質などを触媒的に分解する酸化チタン、フタロシアン、白金などの粉粒子、すなわち触媒粒子であってもよい。これら触媒粒子は前記物質を吸着する能力を有さないものもあるが、本発明においては、吸着作用を示さない触媒粒子も本発明の粒状吸着剤に包含するものである。これら粒状吸着剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。またこれら粒状吸着剤は、表面積の大きいものが吸着性の点から好ましい。本発明においては、粒状吸着剤として、シリカゲル、活性アルミナ、ゼオライト、および触媒粒子を好ましいものとして挙げることができる。
【0016】
また、本発明において用いられる粒状吸着剤は、上記粒状吸着剤の表面に、化学脱臭剤を付着させた、例えば添着炭などで有っても良い。添着炭に付着される化学吸着剤としては、例えば、アルデヒド系ガスやNOx、SOx、酢酸などの酸性ガスに対しては、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、エタノールアミン、ヘキサメチレンジアミン、メチルアミン、ピペラジン、アニリン、p−アニシジン、スルファニル酸、アミノ安息香酸などのアミン化合物およびその塩類、ポリエチレンイミン、イミノジエタノールなどのイミン或いはイミノ化合物およびその塩類、グアニジン系化合物およびその塩類、L−アルギニン、メチルアミン塩酸塩、セミカルバジド塩酸塩、ヒドラジン、ヒドロキノン、硫酸ヒドロキシルアミン、過マンガン酸塩などが挙げられる。また、アンモニア、アミン類、ピリジン等のアルカリ性ガス用には、燐酸、硫酸、硝酸、リンゴ酸、クエン酸、アスコルビン酸などの有機酸、無機酸が挙げられる。なお、これら添着剤は、粒状吸着剤にではなく、通気性基材に含浸させる或いは予め基材に含有させておいてもよい。
【0017】
本発明の気体浄化材においては、粒状吸着剤の平均粒径が大きいとフィルタが厚くなってプリーツ加工が難しくなるし、反対に小さすぎると圧力損失が高くなるとともに、起毛した不織布から外部に流出し易くなるという問題があるので、100〜1000μm程度が好ましい。
【0018】
また、粒状吸着剤の起毛した通気性基材への散布方法は、従来知られた散布方法であれば何れのものでも良い。本発明を限定するものではないが、起毛した不織布等通気性基材に粒状吸着粒子を均一に散布する方法として、従来粉体散布装置として知られたロール式散布機を用いる方法が好ましい方法として挙げられる。なお、このロール式散布機は、粉体を貯溜するホッパーと、このホッパーの下部に回転可能に支持され、外周部に粉体を収容する収容溝を有する回転体と、この回転体の外周面の近接位置に配置されて前記ホッパー内の粉体の落下供給を規制するスクレーパとからなっている。
【0019】
本発明に用いられる通気性基材としては、紙、織物、織布、不織布などを挙げることができるが、経済性から考えて紙、不織布が好ましく、特に、表裏の両面で起毛がかかりやすい紙、不織布が好ましい。また、不織布においては、粒状吸着剤を固着する上で、熱融着ポリマーを含んだ熱融着繊維で構成されている不織布が好ましい。通気性基材を熱融着繊維を含む繊維により構成する場合、熱融着繊維の含有量は、50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上であり、100%であってもよい。
【0020】
熱融着ポリマーとは、加熱によって溶融する熱融着成分を含んだポリマーであり、熱融着繊維とは、加熱によって溶融するポリマー成分を含んだ繊維を指し、熱により溶融し、隣り合う繊維と融着する繊維である。熱融着成分としては、例えば、ポリエチレン、変性ポリエチレン、共重合ポリエステル、共重合ナイロン、エチレン酢酸ビニル共重合体などを挙げることができる。
【0021】
熱融着繊維の断面形状は、丸断面、短形断面を含め、どのような断面形状であってもよい。また熱融着繊維は単一成分の樹脂でもよく、複数成分からなるものであってもよい。複数成分からなる熱融着繊維としては、サイドバイサイド構造やシースコア構造を有する断面形状が挙げられる。例えば、シースコア構造を有する繊維では、シース部の方がコア部より溶融温度が低い樹脂が用いられる。このような組合せとしては、例えばシースをポリエチレンやエチレン酢酸ビニル共重合物、コアをポリプロピレンとする組合せや、シースを溶融温度の低い共重合ポリエステル、コアをポリエチレンテレフタレートとする組合せ等が挙げられる。このように溶融温度の異なる樹脂を組合せ、繊維の表面の溶融温度が内部に比べ低い繊維とすることで、所定の温度において表面部分だけを溶融させ、内部の繊維の形状はそのまま保持することができる。本発明で用いられる熱融着繊維の繊度は1〜100デニール、より好ましくは3〜50デニール、さらに好ましくは5〜30デニールである。
【0022】
本発明の通気性基材を熱融着繊維を含有する繊維により形成する際、熱融着繊維とともに用いられる熱融着繊維以外の繊維としては、熱融着繊維より溶融温度が高い繊維であればどのようなものであってもよい。このような繊維としては、例えば、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリプロピレン等のポリオレフィン等の合成繊維の他、リンター、木綿、麻などの天然繊維、木材パルプ、レーヨンなどの半合成樹脂繊維、ガラス繊維等であってもよい。好ましくは、レーヨン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミドなどの繊維である。熱融着繊維以外の繊維の繊度は、熱融着繊維と同様であり、1〜100デニール、より好ましくは3〜50デニール、さらに好ましくは5〜30デニールである。
【0023】
起毛した通気性基材面への粒状吸着剤の固定化方法としては、上記の熱融着ポリマーを含んだ熱融着繊維の熱溶融時の粘着力で粒状吸着剤を固定化する方法以外に、熱融着ポリマーの粉粒体を粒状吸着剤とともに散布し、加熱して熱融着ポリマーを溶融し、粒状吸着剤を起毛した通気性基材に固定する方法、さらには、これらの方法を併用する方法を挙げることができる。加熱方法としては、赤外線などを用い、起毛面に圧力をかけない状態で加熱してもよいし、起毛した面に粒状吸着剤を散布した後、一対の加熱されたベルト間に送り込み、必要に応じ加圧下に通過させることにより加熱を行ってもよい。
【0024】
上記熱融着ポリマーの粉粒体としては、熱可塑性ポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の鹸化物、アクリル酸共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−アクリル共重合体、アイオノマー樹脂(エチレン−メタクリル酸共重合体に金属を付加した感熱性樹脂)などのポリオレフィン変性樹脂、およびこれら2種以上の複合物などのホットメルト樹脂が挙げられる。また、熱融着ポリマーの粉粒体の融点は、通常通気性基材を構成する前記熱融着繊維の融点と同等あるいはそれ以下、また熱融着繊維でない繊維に比べより低い融点とされる。粒状吸着剤を通気性基材の起毛した面に固着する際には、粒状吸着剤が通気性基材あるいは起毛した繊維に固着されるが、起毛した繊維が互いに固着されないことが好ましい態様として挙げられ、このような条件となるよう上記融点を設定すればよい。もちろん、通気性が阻害されなければ、起毛した繊維同士が固着された状態となってもかまわない。
【0025】
ホットメルト樹脂の使用量は、使用する粒状吸着剤の重量に基づいて1%〜200%とすることが好ましい。1%より少ないと、接着不足となり粒状吸着剤が起毛した不織布などの通気性基材に固着されず、通気性基材から脱落しやすくなり、一方、200%より多くなると粒状吸着剤表面の大部分をホットメルト樹脂が覆うことになり消臭性能などを損なうこととなるとともに、溶融時にホットメルト樹脂が通気性基材に吸収され、基材の通気性を損ない、またシミ状の外観を呈する場合もでてくる。
【0026】
ホットメルト樹脂の平均粒径としては、粒状吸着剤の粒径よりも小さいことが好ましく、10〜1000μmが好ましい。ホットメルト樹脂の平均粒径が1000μmより大きいと十分な接着力が得られず、10μmより小さいと通気抵抗を高くする原因となる。
【0027】
上記通気性基材あるいは気体浄化材に、抗菌性、抗かび性、高ウイルス性、難燃性、その他の機能を付与するため、通気性基材自体或いはホットメルト樹脂に予め抗菌剤、抗かび剤、抗ウイルス剤、難燃剤、機能性薬剤等を混入、或いは混合しておくこともできる。また、これら薬剤は、粒状吸着剤に、その本来の性能が損なわれない方法及び量で添着、又は固着されてもよいし、通気性基材に塗布などにより付着されてもよい。さらに、通気性基材には、上記以外の機能性、例えばエレクトレット性が付与されてもよい。
【0028】
本発明の気体浄化材は、空気清浄機、空気調和機などのフィルタ材として好ましく用いられる。本発明の気体浄化材は、平板状で、或いはプリーツ状又は波形に成形してフィルタ材とし、例えば空気を気体浄化材の面を通過させることにより、空気の浄化を行うことができる。また、本発明の気体浄化材をコルゲート加工し、気体浄化材と平行の方向に多数の通風路を設けるようにハニカム状に成形し、気体浄化フィルタを得ることもできる。特に、前記基材の表裏両面を起毛し、表裏両面に前記粒状吸着剤を固着することにより、低圧損でかつ、より高い単位体積当たりの接触ガス除去効率を有する空気浄化フィルタを得ることができる。
【0029】
なお、ハニカムの製造法は種々知られているが、その一つは段ボールを利用したものである。周知のように段ボールは、フラットな原紙であるライナーと波形に段成形された原紙である中芯とを接着剤を用いて積層接着した構成を有し、コルゲーターまたはコルゲートマシンと呼ばれる装置を用いて製造される。この段ボールを多段に積み重ねるかロール巻きした状態でカットすれば、目的とするハニカム構造体を得ることができる。(たとえば、実開昭57−119724号公報の第1〜4図参照)本発明においても、これと同様の方法でハニカム構造体を製造することができる。
【0030】
また、本発明の気体浄化材は、機能性シート、例えば機能性を持った不織布が、通気性基材に積層されるなどしてさらに付加されたものであってもよい。機能性シートを設ける面は、起毛した面に粒状吸着剤を固着した面でも構わないし、起毛されているが粒状吸着剤が固着されていない面であっても、起毛されていない面であっても構わない。しかし、起毛されていない通気性基材にも同様な機能を持たせることが可能なため、粒状吸着剤を固着した面に設けることが好ましい。機能性シートを通気性基材に設ける方法としては、基材シート中の熱融着ポリマーを利用しての機能性シートの貼り付け、別途ホットメルト樹脂粉粒体などを用いての接着など、任意の方法が挙げられる
【0031】
上記機能性シートとしては、例えば、低圧損でかつ高捕集効率を有するエレクトレットメルトブロー不織布や抗菌剤や抗カビ剤が付与された不織布などが挙げられる。エレクトレットメルトブロー不織布は、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン等で形成できるが、エレクトレット効果の高いポリオレフィン系繊維が好ましい。
【0032】
【実施例】
以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
【0033】
実施例1
通気性基材として、芯が溶融温度240℃のポリエステル、鞘が溶融温度132℃のポリエチレンからなり、繊度が2デニールの熱融着繊維で構成されている、ユニチカ(株)製のスパンボンド不織布である40g/m2品をブラシのついたロールを通して一面を起毛させ、起毛面にホッパーとロールのついたロール式散布機を用いて、20メッシュ以上42メッシュ以下に調整されたクラレケミカル(株)製の粒状活性炭を200g/m2になるように散布し、これを1対の無次元ベルトに挟み、150℃で加熱加圧後、冷却して気体浄化材を得た。
【0034】
得られた気体浄化材の目付は235g/m2、固着した粒状活性炭の量は195g/m2であった。また、得られた気体浄化材からは粒状活性炭の落下はなく、折り曲げテストを行ったところ、活性炭層の破壊はなく、良好なプリーツ特性を示した。
【0035】
50mmΦの得られた気体浄化材を用いて、室温中、60ppmの濃度に調整した湿度50%のトルエンガスを面速度10cm/秒で通過させ、ガステック(株)製トルエン検知管で濃度を測定したところ、50%時の破過時間は40分となり、良好な寿命時間が得られた。
【0036】
比較例1
実施例1で用いた通気性基材を起毛しなかったことを除き実施例1と同様にして、気体浄化材を得た。得られた気体浄化材の目付は、140g/m2であり、固着した粒状活性炭の量は落下する粒状活性炭の量が多く、90g/m2であった。この得られた気体浄化材を用いて、実施例1と同様に60ppmの濃度のトルエンガスを通過させたところ、実施例1と比較すると基材に固着された粒状活性炭の量が少ないため、50%時の破過時間は18分であった。
【0037】
実施例2
三井化学(株)製のポリエステルスパンボンド不織布の34g/m2品を用いて、実施例1と同様にして起毛し、その起毛面に、予め平均粒径100μmの東京インキ(株)製ポリエチレン系ホットメルト樹脂のパウダーを10重量%混合した、クラレケミカル(株)製の20メッシュ以上42メッシュ以下に調整された粒状活性炭を、粒状活性炭として300g/m2になるように散布し、実施例1と同様にして150℃で加熱加圧後、冷却処理を行った。
【0038】
得られた気体浄化材の目付は、360g/m2であり、固着した粒状活性炭の量を測定したところ、305g/m2であった。実施例1と同様に得られた気体浄化材からは粒状活性炭の落下はなく、折り曲げテストを行ったところ、活性炭層の破壊はなく、良好なプリーツ特性を示した。
【0039】
得られた気体浄化材を用いて、実施例1と同様に60ppmの濃度に調整した湿度50%のトルエンガスを通過させ、ガステック(株)製検知管でトルエンガス濃度を測定したところ、50%時の破過時間は63分であった。
【0040】
比較例2
起毛のかわりに、予め東京インキ(株)製ポリエチレン系ホットメルト樹脂の30メッシュパス品を、散布する粒状活性炭量の10%にあたる30g/m2にプレコートすることを除き実施例2と同様にして、気体浄化材を得た。
得られた気体浄化材の基材より、多量の粒状活性炭が落下した。固着していない活性炭を全て除去した後の基材に残留する粒状活性炭の量を測定したところ、110g/m2であった。
【0041】
得られた気体浄化材を用いて実施例2と同様に、60ppmの濃度に調整した湿度50%のトルエンガスを通過させ、ガステック(株)製のトルエンガス検知管で濃度を測定し、50%時の破過時間を測定したところ21分となり、寿命時間が短かった。
【0042】
比較例3
起毛のかわりに、予め日東紡(株)製の熱可塑性ポリアミド系樹脂からなる27g/m2のホットメルト不織布を三井化学(株)製のポリエステルスパンボンド不織布の34g/m2品の上部に積層することを除き実施例2と同様にして、気体浄化材を得た。
【0043】
比較例2と同様に、得られた気体浄化材の基材より多量の粒状活性炭が落下した。固着していない活性炭を全て除去した後の基材に残留する粒状活性炭の量を測定したところ、130g/m2であった。この気体浄化材を用いて、実施例2と同様にしてトルエンガスの50%時の破過時間を測定したところ、28分であり、実施例2の寿命時間に及ばなかった。
【0044】
実施例3
実施例2と同様に三井化学(株)製のポリエステルスパンボンド不織布の34g/m2品を用いて、実施例1と同様に起毛させ、その起毛面に、予め平均粒径100μmの東京インキ(株)製ポリエチレン系ホットメルト樹脂のパウダーを10重量%混合したクラレケミカル(株)製の20重量%のリン酸添着炭で20メッシュ以上42メッシュ以下に調整された粒状活性炭を、粒状活性炭として300g/m2になるように散布し、さらに、40メッシュパス品の東京インキ(株)製のポリエチレン系ホットメルト樹脂のパウダーを20g/m2になるように散布し、その上部より、三井化学(株)製のポリエステルスパンボンド不織布34g/m2を重ね合わせて、実施例2と同様に150℃で加熱加圧後、冷却処理を行った。
【0045】
得られた気体浄化材の目付は、430g/m2であり、固着した粒状活性炭の量を測定したところ、310g/m2であった。実施例と同様に得られた気体浄化材からは粒状活性炭の落下はなく、折り曲げテストを行ったところ、固着した粒状活性炭の量が多いにも係わらず、活性炭層の破壊はなく、良好なプリーツ特性を示した。
【0046】
50mmΦの得られた気体浄化材を用いて、室温中、60ppmの濃度に調整した湿度50%のアンモニアガスを面速度10cm/秒で通過させ、ガステック(株)製アンモニア検知管で濃度を測定したところ、50%時の破過時間は48分となり、良好な寿命時間が得られ、かつ、圧力損失が1.3mmAqと低い結果が得られた。
【0047】
比較例4
実施例3のように通気性基材を起毛せず、予め40メッシュパス品の東京インキ(株)製のポリエチレン系ホットメルト樹脂のパウダーを粒状活性炭の重量に対して25重量%混合したクラレケミカル(株)製の20重量%のリン酸添着炭で20メッシュ以上42メッシュ以下に調整された粒状活性炭を、散布する粒状活性炭の重量として300g/m2になるように散布し、さらに、40メッシュパス品の東京インキ(株)製のポリエチレン系ホットメルト樹脂のパウダーを20g/m2になるように散布し、その上部より、三井化学(株)製のポリエステルスパンボンド不織布34g/m2を重ね合わせて、加熱加圧した後、冷却して気体浄化材を得た。
【0048】
得られた気体浄化材の目付は、430g/m2であり、固着した粒状活性炭の量を測定したところ、300g/m2であり、得られた気体浄化材からの粒状活性炭の落下は少なかったが、フィルタ材は硬く、折り曲げテストを行ったところ、活性炭層が破壊し、折り曲げテストには耐えられなかった。
【0049】
得られた気体浄化材を用いて、60ppmの濃度に調整した湿度50%のアンモニアガスを通過させ、50%時の破過時間を測定したところ、21分と実施例3と比較して寿命時間が短く、かつ圧力損失も1.6mmAqと高い結果となった。
【0050】
実施例4
実施例2と同様に三井化学(株)製のポリエステルスパンボンド不織布の34g/m2品を用いて、実施例1と同様に基材の表面を起毛させ、その起毛面に、東京インキ(株)製の平均粒径100μmのポリエチレン系ホットメルト樹脂を10重量%混合した東ソー(株)製アルデヒド吸着用粒状ハイシリカゼオライトの20メッシュパス品を、粒状ゼオライトの量として300g/m2となるように散布し、実施例1と同様に加熱加圧した後、冷却を行い、気体浄化材を得た。
【0051】
得られた気体浄化材について、起毛を行わなかった面を実施例2と同様にして起毛し、再度、前記ホットメルト樹脂混合粒状ゼオライトを300g/m2になるように散布後、加熱加圧を行い、通気性基材の起毛した両面にゼオライト粒子を固着した気体浄化材を得た。
【0052】
得られた気体浄化材の目付は、690g/m2であり、固着したゼオライト粒子の量を測定したところ、580g/m2と多量に固着したものを得ることができ、得られた気体浄化材からはゼオライト粒子の落下はなく、その接着強度も十分なものであった。また、折り曲げテストを行ったところ、ゼオライト層の破壊はなく、良好なプリーツ特性を示した。
【0053】
得られた気体浄化材を用いて谷の深さ2.6mm、山のピッチが6mmのコルゲート形状に成形し、寸法として、幅が200mm、高さが60mm、厚さが20mmのフィルタとした。このフィルタに5ppmに調整した湿度50%のアセトアルデヒドガスをフィルタ面風速2m/秒で通過させ、30分後のアセトアルデヒドの濃度をFIDガスクロマトグラフで測定したところ、アセトアルデヒドの除去効率は87%であった。
【0054】
比較例5
通気性基材を起毛しない変わりに、比較例3で用いた日東紡(株)製の27g/m2のポリアミド製ホットメルト不織布を積層すること以外は実施例4と同様にして、通気性基材の片面に東ソー製アルデヒド吸着用ハイシリカゼオライトの粒状吸着剤を固着させた。実施例4とは違い、得られた気体浄化材は基材よりゼオライト粒子が落下するものが多く、固着していないゼオライト粒子を除去した後に付着している粒状ゼオライトの量を測定したところ、150g/m2であった。
【0055】
さらに、この気体浄化材のゼオライト粒子の固着されていない面に、ポリアミド製ホットメルト不織布を積層させ、再度、前記粒状ゼオライトを300g/m2になるように散布した後、加熱加圧を行い、通気性基材の起毛した両面に粒状吸着剤を固着した気体浄化材を得た。
【0056】
得られた気体浄化材からは、同様に固着されていないゼオライト粒子が落下し、固着していないゼオライト粒子を除去した後の気体浄化材の目付は、398g/m2であり、固着したゼオライト粒子の量を測定したところ、310g/m2と実施例4と比べて少なかった。また、ゼオライト粒子と基材は接着していたが、ゼオライト粒子同士の接着が弱く、折り曲げテスト中にゼオライト粒子が落下し、接着強度が十分なものではなかった。
【0057】
実施例4と同様に、得られた気体浄化材をコルゲート加工後フィルタとし、アルデヒドガスの除去効率を求めたところ、59%となり、実施例4と比べて低かった。
【0058】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の気体浄化材は、通気性の低下なく多くの量の粒状吸着剤を担持することができ、それにもかかわらず実使用にあたってのプリーツ加工特性が良好である。このため浄化させる気体の通過効率および気体の接触効率は良好であり、単位体積当たりのガス吸着量あるいはガス除去量の良好なフィルタを形成することができる。
Claims (11)
- 通気性基材の起毛した面に粒状吸着剤が固着されてなることを特徴とする気体浄化材。
- 前記固着が熱融着ポリマーによることを特徴とする請求項1記載の気体浄化材。
- 前記熱融着ポリマーが通気性基材の熱融着繊維に含まれる熱融着ポリマーであることを特徴とする請求項2記載の気体浄化材。
- 前記熱融着ポリマーが粒状吸着剤とともに散布された粉粒体であることを特徴とする請求項2記載の気体浄化材。
- 前記粒状吸着剤の固着が通気性基材の表裏両面において行われたものであることを特徴とする請求項1記載の気体浄化材。
- 前記粒状吸着剤が活性炭、シリカゲル、活性アルミナ、ゼオライトおよび触媒からなる群から選ばれた少なくとも1種の粒子であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の気体浄化材。
- 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の気体浄化材が、起毛面に粒状吸着剤が固着された通気性基材をコルゲート状に成形し、さらに前記通気性基材の面に沿う方向に複数の通風路を加工成形したものであることを特徴とする気体浄化材。
- 前記通気性基材に加えて機能性シートが付加されたものであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の気体浄化材。
- 前記機能性シートがエレクトレット機能を付与されたものであることを特徴とする請求項8記載の気体浄化材。
- 前記機能性シートが抗菌ならびに抗カビ機能を付与されたものであることを特徴とする請求項8記載の気体浄化材。
- 通気性基材を起毛した後、該起毛面に粒状吸着剤を散布し、加熱することにより粒状吸着剤を起毛面に固着することを特徴とする気体浄化材の製造方法。
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