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JP2004045994A - 電子写真感光体およびその製造方法 - Google Patents

電子写真感光体およびその製造方法 Download PDF

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JP2004045994A
JP2004045994A JP2002206029A JP2002206029A JP2004045994A JP 2004045994 A JP2004045994 A JP 2004045994A JP 2002206029 A JP2002206029 A JP 2002206029A JP 2002206029 A JP2002206029 A JP 2002206029A JP 2004045994 A JP2004045994 A JP 2004045994A
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Masataka Kawahara
川原 正隆
Yoshihiro Sato
佐藤 祐弘
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Canon Inc
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Canon Inc
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Abstract

【課題】ピンホールリークによる画像欠陥の発生を起こさず、低温低湿下から高温高湿下に至る全環境において、安定して高い感度及び優れた電位特性を有し、繰り返し使用しても優れた画像を継続して形成し得る電子写真感光体、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】導電性支持体上に中間層を介して感光層を有する電子写真感光体において、該中間層が加水分解性の化合物を100℃以下で加水分解して形成されたものであることを特徴とする。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真感光体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真感光体は、通常、導電性支持体上に感光層を有するが、感光層は一般に非常に薄い層であり、傷や付着物といった支持体表面の欠陥により、感光層の膜厚が不均一になってしまうということがあった。この傾向は、現在の主流である感光層が0.5μm程度の極めて薄い膜厚を有する電荷発生層と電荷輸送層を有する、所謂機能分離型の感光層においては特に顕著である。
【0003】
感光層の膜厚が不均一であれば、当然電位ムラや感度ムラが生じてしまうので、感光層はできる限り均一に形成する必要がある。また、電子写真感光体に求められる重要な特性として、繰り返し使用の際の明部電位及び暗部電位の安定性が挙げられる。
【0004】
これらの電位が安定していないと、画像濃度が安定しなかったり、画像にカブリが生じたりしてしまう。そこで、支持体と感光層の間に、支持体表面の欠陥の被覆、支持体と感光層との接着性の向上、更には、支持体から感光層へのキャリア注入の防止といった機能を有する中間層を設けることが提案されている。
【0005】
従来、この中間層に用いる樹脂としては、ポリアミド(特開昭48−47344号公報及び特開昭52−25638号公報)、ポリエステル(特開昭52−20836号公報及び特開昭54−26738号公報)、ポリウレタン(特開昭53−89435号公報及び特開平2−115858号公報)、第4級アンモニウム塩含有アクリル系重合体(特開昭51−126149号公報)及びカゼイン(特開昭55−103556号公報)などが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の材料を中間層として用いた電子写真感光体は、温湿度の変化に応じて中間層の電気抵抗が変化し易く、低温低湿下から高温高湿下の全環境において安定して優れた電位特性を有し、優れた画像を形成し得る電子写真感光体を作成することが困難であった。
【0007】
例えば、中間層の電気抵抗が増大し易い低温低湿下において感光体を繰り返し使用した場合には、中間層には電荷が残留し易くなり、明部電位及び残留電位が上昇してしまう。その結果、正規現像ではコピー画像にカブリを生じたり、反転現像では画像が薄くなったりして、所定の画質を有する画像が継続的に得られないという問題があった。
【0008】
一方、中間層の電気抵抗が低下し易い高温高湿下においては、中間層のバリヤー機能が低下し、支持体からのキャリア注入が増加し易くなり、暗部電位が低下してしまう。その結果、正規現像では画像が薄くなったり、反転現像では画像に黒点状欠陥(黒ポチ)及びカブリを生じたりすることがあった。
【0009】
また、中間層を設けることにより、低温低湿下における電位の安定性及び高温高湿下における画像上の黒点状欠陥を改善しても、感光体自身の感度の低下を招くことが多かった。
【0010】
従って、本発明の目的は、低温低湿下から高温高湿下に至る全環境において、安定して優れた電位特性を発揮すると共に、初期の優れた画像を継続して形成し得る電子写真感光体を提供することにある。
【0011】
また、本発明の目的は、支持体および感光層への密着性及び成膜性に優れた中間層を介在させることによって、欠陥のない良好な画像を形成し、且つ高感度の電子写真感光体を提供することにある。
【0012】
更に、本発明の目的は、上記のような電子写真感光体の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討した結果、導電性支持体上に、加水分解性の化合物を100℃以下で加水分解して中間層を形成することにより、支持体と感光層の密着性の向上がはかられ、ピンホールリークによる画質欠陥の発生を起こさず、更には低温低湿下から高温高湿下に至る全環境において、安定して高い感度及び優れた電位特性を有し、繰り返し使用しても優れた画像を継続して形成し得ることを発見し、本発明を完成した。
【0014】
即ち、本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に中間層および感光層を順次設けてなるものであって、該中間層が加水分解性の化合物を100℃以下で加水分解して形成されたものであることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の電子写真感光体の製造方法は、導電性支持体上に加水分解性の化合物を主成分とする中間層形成用塗布液を塗布し、加水分解性の化合物を100℃以下で加水分解して中間層を形成した後、感光層用形成用塗布液を塗布して感光層を形成することを特徴とする。
【0016】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0017】
中間層を構成する材料としては、OH基あるいはOR′基等の加水分解性基を分子中に有する多官能性有機ケイ素化合物が使用される。
【0018】
加水分解性基を有する有機ケイ素化合物としては3官能のR−Si(OR′)が好ましく用いられる。Rは炭素数1〜3アルキル基、ビニル基、γ−グリシドオキシプロピル基、γ−メタクリロオキシプロピル基である。R′は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基である。
【0019】
中間層用組成物の分散溶媒としてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール及びn−ブタノール等の低級脂肪族アルコールと水の混合溶剤系が好ましいが、その他のグリコール及びアセトン等の水可溶性の溶剤を更に添加しても良い。
【0020】
中間層用組成物の固形分は、50重量%以下が好ましい。固形分が50重量%以上では組成物の安定性が劣化しやすく、ゲル化等のために良好に塗膜が形成されにくくなる。
【0021】
また、中間層を構成する材料としては、多官能性有機ケイ素化合物にコロイダルシリカを加えても良い。このとき、固形分におけるコロイダルシリカの割合は70重量%以下が好ましい。70重量%を越えると塗膜が脆くなりクラック等が入り易くなる。
【0022】
コロイダルシリカ粒子の平均粒径は5〜150μm、特には分散安定性及び光学特性の点から10〜30nmであることが好ましい。
【0023】
本発明に用いられる感光体の表面保護層に用いられるコロイダルシリカは市販の水分散系のものが用いられる(例えば、E.I.du Pont de Nemours & Co.製の“Ludox”や、Nalco Chemical製の“Nalcoag”等)。コロイダルシリカ粒子としてはNaO等のアルカリ金属酸化物の含有量が2wt%以下のものが用いられる。
【0024】
本発明においては前記中間層中に、必要に応じて添加剤や導電性物質などを本発明の効果が得られる範囲の量で含有することができる。添加剤としては、2,5,7−トリニトロフルオレノン及びベンゾキノンなどのアクセプター性化合物などが挙げられ、導電性物質としては、金属粉体(例えばアルミニウム、銅、ニッケル及び銀など)、金属短繊維、カーボンファイバー、導電性粉体〔例えばカーボンブラック、チタンブラック、グラファイト、金属酸化物及び金属硫化物(例えば酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、硫化亜鉛、硫化銅、酸化マグネシウム及び酸化アルミニウムなど)及びこれらの金属酸化物や金属硫化物を導電性物質で表面処理したもの、シランカップリング剤やチタンカップリング剤で表面処理したもの、及び還元処理したもの〕などが挙げられる。
【0025】
前記本発明に用いられる電子写真感光体中間層用組成物は無機酸もしくは有機酸を用いることによりpH3.0〜6.0の酸性状態に調整される。強酸を用いると組成物の安定性等に好ましくない影響を与えやすいのでより好ましくは弱酸が用いられpH4.0〜5.5の酸性状態に調整される。
【0026】
導電性支持体上に塗布された中間層用の組成物は乾燥後、熱硬化されることにより膜質の強度、環境の電気抵抗安定性が発現する。熱硬化は高温であるほど完全に進行するが、硬化が完全に進行してしまうと中間層の塗れ性が低下してしまい、感光層を塗布する際に、ピンホール及びハジキ等が発生し易くなる。従って、本発明に用いられる中間層は、100℃以下の温度で熱硬化される。
【0027】
本発明における中間層は、1層のみで構成されているものでも、複数の層で構成されていて、少なくともその1層に本発明の樹脂を含有するものでもよい。中間層が複数の層で構成される場合、本発明の樹脂以外の樹脂としては、ポリアミド、ポリエステル及びフェノール樹脂などが挙げられる。
【0028】
本発明の電子写真用感光体の中間層は電子写真特性及び支持体上の欠陥などを考慮して適宜設定され得るものであるが、0.1μm〜20μmの膜厚で用いられる。0.1μm以下では支持体等の下地の欠陥を拾いやすく、また膜質が均一となりにくいために、画像特性的に好ましくない。20μm以上では繰り返し使用の際に明部電位の上昇を招きやすく好ましくない。
【0029】
本発明の電子写真感光体の感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を同一の層に含有する、いわゆる単一層型、及び電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を有する、いわゆる積層型に大別される。積層型は、更に、導電性支持体、電荷発生層及び電荷輸送層をこの順に有するタイプと導電性支持体、電荷輸送層及び電荷発生層をこの順に有するタイプに分けられる。本発明においては、積層型、特に電荷発生層の上に電荷輸送層を積層したタイプであることが好ましい。
【0030】
電荷発生層は、モノアゾ、ビスアゾ及びトリスアゾなどのアゾ顔料;金属フタロシアニン及び無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料;インジゴ及びチオインジゴなどのインジゴ系顔料;アントアントロン及びピレンキノンなどの多環キノン系顔料;ペリレン酸無水物及びペリレン酸イミドなどのペリレン系顔料;スクワリリウム系色素;ピリリウム及びチアピリリウム塩類;及びトリフェニルメタン系色素などの電荷発生物質を、適当な溶剤を用いて結着樹脂(バインダー樹脂)、例えばポリビニルアセタール、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルピロリドン及びセルロース系樹脂などの樹脂中に分散させた溶液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。電荷発生層の膜厚は通常5μm以下であることが好ましく、特には0.05〜2μmであることが好ましい。
【0031】
電荷輸送層は、成膜性を有する樹脂の溶液に下記のような電荷輸送物質を溶解した溶液を塗布し、乾燥することによって形成される。電荷輸送物質は電子輸送物質と正孔輸送物質に大別される。電子輸送物質としては、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、クロラニル及びテトラシアノキノジメタンなどの電子受容性物質やこれらを高分子化したものが挙げられる。正孔輸送物質としては、ピレン及びアントラセンなどの多環芳香族化合物;カルバゾール、インドール、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、ピラゾリン、チアジアゾル及びトリアゾールなどの複素環化合物;p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン及びN,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾールなどのヒドラゾン系化合物;α−フェニル−4′−N,N−ジアミノスチルベン及び5−[4−(ジ−p−トリルアミノ)ベンジリデン]−5H−ジベンゾ[a,d]ジシクロヘプテンなどのスチリル系化合物;ベンジジン系化合物;トリアリールアミン系化合物;トリフェニルアミンあるいはこれらの化合物からなる基を主鎖または側鎖に有するポリマー(例えばポリ−N−ビニルカルバゾール及びポリビニルアントラセンなど)が挙げられる。成膜性を有する樹脂としては、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸エステル及びポリスチレンなどが挙げられる。電荷輸送層の膜厚は、5〜40μmであることが好ましく、特には10〜30μmであることが好ましい。
【0032】
単一層型の場合には、前述したような電荷発生物質と電荷輸送物質とを結着樹脂中に分散及び溶解させた溶液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。単一層型の場合、感光層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には10〜30μmであることが好ましい。
【0033】
また、本発明ではポリビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセンなどの有機光導電性ポリマー層、前述した電荷発生物質の蒸着層、セレン蒸着層、セレン−テルル蒸着層、アモルファスシリコン層なども感光層として用いることができる。
【0034】
本発明に用いられる導電性支持体としては、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス、チタン、ニッケル、インジウム、金及び白金などが挙げられる。またこうした金属や合金を、真空蒸着法によって被膜形成したプラスチック(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート及びアクリル樹脂など)や、導電性粒子(例えばカーボンブラック及び銀粒子など)を適当なバインダー樹脂と共に上記のようなプラスチック、金属または合金支持体上に被覆した支持体、あるいは導電性粒子をプラスチックや紙に含浸した支持体などを用いることができる。支持体の形状としてはドラム状、シート状及びベルト状などが挙げられるが、適用される電子写真感光体に最も適した形状にすることが好ましい。
【0035】
更に、本発明においては、感光層上に保護層として樹脂層や導電性粒子を含有する樹脂層を積層することもできる。
【0036】
上述した各種層の塗布方法としては、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、ビームコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法及びプレードコーティング法などが挙げられる。
【0037】
本発明の電子写真用感光体は、複写機、レーザープリンター、LEDプリンター、液晶シャッター式プリンターなどの電子写真装置一般に適応し得るが、更に電子写真技術を応用したディスプレー、記録、軽印刷、製版及びファクシミリなどの装置にも幅広く適用し得るものである。
【0038】
図1に本発明の電子写真感光体を用いた電子写真装置の概略構成を示す
図において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸1aを中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。該感光体1は、回転過程で帯電手段2により、その周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで不図示の像露光手段により、露光部3に、スリット露光やレーザービーム走査露光などの光像露光Lを受ける。このようにして感光体周面に露光像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
【0039】
形成された静電潜像は次いで現像手段4でトナー現像され、このトナー現像像は、不図示の給紙部から感光体1と転写手段5との間に感光体1の回転と同期取りされて給送された転写材Pに、転写手段5により順次転写されていく。
【0040】
像転写を受けた転写材Pは、感光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けて複写物(コピー)として機外へプリントアウトされる。
【0041】
像転写後の感光体1の表面はクリーニング手段6によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化されて、更に前露光手段7により除電処理された後、繰り返し像形成に使用される。
【0042】
本発明においては、上述の電子写真感光体1、現像手段4及びクリーニング手段6などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの画像形成装置本体に対して着脱可能な構成しても良い。例えば、帯電手段2、現像手段4及びクリーニング手段6の少なくとも1つを感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化し、装置本体のレールなどの案内手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにしても良い。
【0043】
また、光像露光Lは、電子写真装置を複写機やプリンターとして使用する場合には、原稿からの反射光や透過光を感光体に照射すること、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、この信号に従ってレーザービームの走査、LEDアレイの駆動、または液晶シャッターアレイの駆動などを行い感光体に光を照射することにより行われる。
【0044】
一方、ファクシミリのプリンターとして使用する場合には、光像露光Lは受信データをプリントするための露光になる。図2はこの場合の一例をブロック図で示したものである。
【0045】
コントローラ11は画像読取部10とプリンター19を制御する。コントローラ11の全体はCPU17により制御されている。画像読取部からの読取データは、送信回路13を通して相手局に送信される。相手局から受けたデータは受信回路12を通してプリンター19に送られる。画像メモリには所定の画像データが記憶される。プリンタコントローラ18はプリンター19を制御している。14は電話である。
【0046】
回線15から受信された画像(回線を介して接続されたリモート端末からの画像情報)は、受信回路12で復調された後、CPU17に画像情報を複号処理され順次画像メモリ16に格納される。そして、少なくとも1ページの画像がメモリ16に格納されると、そのページの画像記録を行う。CPU17は、メモリ16より1ページの画像情報を読み出し、プリンタコントローラ18に複号化された1ページの画像情報を送出する。プリンタコントローラ18は、CPU17からの1ページの画像情報を受け取ると、そのページの画像情報記録を行うべくプリンタ19を制御する。CPU17は、プリンタ19による記録中に、次のページの受信を行っている。
【0047】
このようにして、画像の受信と記録が行われる。
【0048】
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明する。
【0049】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
フラスコにコロイダルシリカ(40%固体)の水性分散液3.9gを取り、撹拌しながらコロイダルシリカ(30%固体)のイソプロピルアルコール分散液26.8g、メチルトリエトキシシラン2.7g、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.9g、酢酸3.1gを添加した。添加後、混合溶液を65〜70℃に加熱し、2時間反応させた。その後、イソプロピルアルコール23.3gで希釈し、硬化触媒としてベンジルトリメチルアンモニウムアセテート2.4gを添加し、さらにポリエーテル変成ジメチルシリコーンの10%エタノール溶液0.16gを添加し中間層用塗工液を調製した。
【0050】
次にアルミニウム板上に、上記中間層用塗工液をマイヤーバーで塗布し、90℃で1時間乾燥することによって、膜厚が1μmの中間層を形成した。
【0051】
次に、下記式
【外1】
Figure 2004045994
【0052】
で示されるビスアゾ顔料5部にテトラヒドロフラン90部を加え、サンドミルで20時間分散した。この液にブチラール樹脂(BLS、積水化学工業社製)2.5部をテトラヒドロフラン20部に溶かした液を加え、更に2時間分散した。この分散液にシクロヘキサノン100部及びテトラヒドロフラン100部を加えて希釈した溶液を、先に形成した中間層の上にマイヤーバーで塗布し、乾燥することによって、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0053】
次いで、下記式
【外2】
Figure 2004045994
【0054】
で示されるトリアリールアミン5部とポリカーボネート樹脂(Z−200、三菱瓦斯化学(株)製)5部をモノクロルベンゼン40部に溶解した液を、電荷発生層の上にマイヤーバーで塗布し、乾燥することによって、膜厚が20μmの電荷輸送層を形成した。
【0055】
得られた電子写真感光体を、静電複写機試験装置(Model SP−428、川口電気(株)製)を用いて−5KVのコロナ放電で負に帯電させ、1秒間暗所放置した後、ハロゲンランプを用いて照度10luxの光で露光し、帯電特性を評価した。帯電特性としては、表面電位(V0)、V0が1/2に減衰するのに必要な露光量、即ち感度(E1/2)及び前露光後の電位、即ち残留電位(Vr)を測定した。
【0056】
その結果E1/2=1.31(lux・sec)、Vr=−5(V)と感度も高く、また残留電位も低かった。
【0057】
(実施例2)
フラスコにコロイダルシリカ(40%固体)の水性分散液30.0gを取り、撹拌しながらメチルトリメトキシシラン21.5gと酢酸3.5gとの混合物の1/3を添加した。添加後、混合溶液を55℃まで加熱し、急激な発熱が観測された直ちに氷冷し、フラスコ内の温度を50〜60℃に保ちながら残りの混合物を添加した。反応溶液を20℃まで冷却し、温度が安定したら30分間撹拌する。その後、イソプロピルアルコール17.8gで反応溶液を希釈し、ジブチル錫ジ−2−エチルヘキソエート2.8gを徐々に添加し、さらにポリエーテル変成ジメチルシリコーンの10%エタノール溶液0.16gを添加した。次に得られた反応混合物の沈殿物を除去して中間層用塗工液を調製した。
【0058】
この塗工液を用いること以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。その結果感度E1/2=1.33(lux・sec)、残留電位Vr=−7(V)と感度も高く、また残留電位も低かった。
【0059】
(比較例1)
中間層用塗工液として、メチルシロキサン単位70モル%、ジメチルシロキサン単位30モル%からなる1wt%のシラノール基を含むシロキサン樹脂100gをトルエン100gに溶解し、これに、ジブチル錫アセテート2gを加え均一な溶液にした。
【0060】
次にアルミニウム板上に、上記中間層用塗工液をマイヤーバーで塗布し、150℃で4時間乾燥することによって、膜厚が1μmの中間層を形成した。
【0061】
この中間層上に、実施例1で用いた電荷輸送層用塗工液をマイヤーバーで塗工しようとしたところ、ハジキが発生し、電荷輸送層の均一塗布ができなかった。
【0062】
(比較例2)
中間層用塗工液として、メチルシロキサン単位70モル%、ジメチルシロキサン単位30モル%からなる1wt%のシラノール基を含むシロキサン樹脂100gをトルエン100gに溶解し、これに、ジブチル錫アセテート2gを加え均一な溶液にした。この塗工液を用いて実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。
【0063】
その結果感度E1/2=1.36(lux/sec)、残留電位Vr=−44(V)と感度は高かったが、残留電位が高かった。
【0064】
(実施例3)
アルミニウム板の代わりにアルミニウムシリンダー(外径30mm×長さ360mm)を用い、中間層の乾燥を110℃で3時間行い、中間層の膜厚を0.8μmとした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。尚、各層の塗布は浸漬コーティング法により行った。
【0065】
得られた電子写真感光体を帯電−露光−現像−転写−クリーニングのプロセスを0.8秒のサイクルで行う正規現像方式の普通紙複写機に装着し、低温低湿環境(15℃、15%RH)下及び高温高湿環境(30℃、85%RH)下で連続10,000枚の画像出し耐久試験を行った。評価は、初期における暗部電位(VD)の測定、初期及び耐久試験後における明部電位(VL)の測定及び得られた画像の目視による評価をすることにより行った。結果を表2に示す。
【0066】
(比較例3)
比較例1で用いた中間層用溶液を使用した以外は実施例3と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。
【0067】
結果を表2に示す。
【0068】
(実施例4)
第1中間層をレゾール型フェノール樹脂(プライオーフェンJ−325、大日本インキ(株)製)25部、酸化アンチモンを10%含有する酸化スズで被覆された導電性酸化チタン粉体50部、メチルセロソルブ25部及びメタノール5部の混合物をサンドミルで20時間分散した液を用いて形成し、第2中間層として実施例3で用いた中間層用塗工液を用いて形成した以外は、実施例3と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。
【0069】
結果を表2に示す。
【0070】
(比較例4)
第1中間層を、レゾール型フェノール樹脂(プライオーフェンJ−325、大日本インキ(株)製)25部、酸化アンチモンを10%含有する酸化スズで被覆された導電性酸化チタン粉体50部、メチルセロソルブ25部及びメタノール5部の混合物をサンドミルで20時間分散した液を用いて形成し、第2中間層を、アルコール可溶性共重合ナイロン(アミランCM−8000、東レ(株)製)5部をメタノール95部に溶解した溶液を用いて形成した以外は、実施例3と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。
【0071】
結果を表2に示す。
【0072】
【表1】
Figure 2004045994
【0073】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、導電性支持体上に、加水分解性の化合物を100℃以下で加水分解して中間層を形成することにより、支持体と感光層の密着性の向上がはかられて、電子写真特性の優れた電子写真感光体を容易に作成することができる。得られる本発明の電子写真感光体は、ピンホールリークによる画質欠陥の発生を起こさず、更には低温低湿下から高温高湿下に至る全環境において、安定して高い感度及び優れた電位特性を有し、繰り返し使用しても優れた画像を継続して形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子写真装置の概略構成を示す図。

Claims (7)

  1. 導電性支持体上に中間層を介して感光層を有する電子写真感光体において、該中間層が加水分解性の化合物を100℃以下で加水分解して形成されたものであることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 該加水分解性の化合物が、有機ケイ素系化合物を主体とすることを特徴とする電子写真感光体。
  3. 該中間層がコロイダルシリカおよびシロキサン樹脂を含有していることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
  4. 該中間層が、コロイダルシリカ存在下に下記一般式(I)
    RSiO3/2     (I)
    (式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基、ビニル基、CnF2n+14−基(n=1〜18)、γ−グリシドキシプロピル基及びγ−メタクリロオキシプロピル基からなる群より選ばれた少なくともひとつの基を表す。)
    で表わされる化合物を縮合した縮合物を含有することを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
  5. 該中間層上の感光層がブチラール樹脂を含有していることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
  6. 導電性支持体上に加水分解性の化合物を主成分とする中間層形成用塗布液を塗布し、加水分解性の化合物を100℃以下で加水分解して中間層を形成した後、感光層用形成用塗布液を塗布して感光層を形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  7. 導電性支持体上に加水分解性の化合物を主成分とする中間層形成用塗布液を塗布し、加水分解性の化合物を100℃以下で加水分解して中間層を形成した後、感光層用形成用塗布液を塗布して感光層を形成した後、100℃以上に感光体を加熱することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019060928A (ja) * 2017-09-25 2019-04-18 富士ゼロックス株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置

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