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JP2004043038A - 門形クレーン - Google Patents

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JP2004043038A
JP2004043038A JP2002199147A JP2002199147A JP2004043038A JP 2004043038 A JP2004043038 A JP 2004043038A JP 2002199147 A JP2002199147 A JP 2002199147A JP 2002199147 A JP2002199147 A JP 2002199147A JP 2004043038 A JP2004043038 A JP 2004043038A
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Japan
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leg
support
portal crane
pin
hook
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Application number
JP2002199147A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Maeda
前田 弘
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Toko Sangyo Co Ltd
Original Assignee
Toko Sangyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】支持脚ロックの簡素化を図り作業の効率化と安全性を高める。
【解決手段】門形クレーンは、巻き上げ機15と、走行桁12と、この走行桁12の両端に折り畳み可能に取り付けられ、開脚位置で走行桁12を支持する支持脚13、14とを備えている。開脚時に、互いに隣接する桁結合プレート23と支持脚外側結合プレート32とには、掛止部材140が設けられる。掛止部材140は、支持脚外側結合プレート32に設けられた掛止片141と、桁結合プレート23の下端部に揺動可能に設けられ開脚位置でこの掛止片141に掛止される鉤部142と、この鉤部142を内側、すなわち、開脚した支持脚13、14の掛止片141側に弾発付勢するばね143とを備えて構成される。支持脚13、14は開脚位置で自動的にロックされ、鉤部142を押す一操作でロック解除を行うようになっている。
【選択図】    図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道において重量物の移動作業等に用いられる門形クレーンに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、鉄道で用いられる門形クレーンは、線路や軌道材料等の重量物を現場で移動するのに利用される。かかる門形クレーンは、上部を巻き上げ機が走行自在に移動する走行桁と、この走行桁の両端に取り付けられた支持脚とを備えて構成され、その構造や形状に大きな差はないが、取り扱いと機構によって数種類の方式があり、ヨーロッパ等、海外では片方の脚が二股脚で、反対側はねじ付の一本脚により走行桁の高さを調節できる方式のものが多く、桁と脚はほとんどが固定されている。わが国では、古くから左右両脚とも二股脚で脚立方式のものが用いられている。この脚立方式のものは、左右一対の平行な走行桁を設け、その上にチェーンブロック方式のローラ付巻き上げ機を載せ、一対の桁間からチェーンを釣り下げ、このチェーン下端に取り付けられたレール把持具によりレールを把持し、チェーンの巻き取りによりレールを吊り上げ、上記巻き上げ機を手押し又はハンドル操作によりローラを回し横移動させて重量物を搬出させるようになっている。この方式のものは、人力で作業現場に持ち込んで使用する小型の門形クレーンである。
【0003】
わが国の門形クレーンは、その後、左右の両脚が折り畳み構造になって、運搬や格納がしやすくなるとともに、片方の脚を、穿設された数個の穴の穴合わせによる伸縮脚として構成し、その調節によって走行桁の水平を保つようにしている。近年では、これら門形クレーンは人力で搬送可能となるように軽量化が望まれるようになったため、脚や走行桁の部材に従来の鉄に代えアルミニウムが用いられるようになってきた。
【0004】
上記従来の門形クレーンは、例えば、図30に示すように、走行桁2の両端に支持脚3、4が折り畳み可能に取り付けられて構成される。走行桁2は所定の間隙を隔てて設けられた一対の平行桁からなっている。走行桁2の上部には、巻き上げ機5が載置され、巻き上げ機5は走行桁2上を走行自在に移動するようになっている。支持脚3、4は、ヒンジピン6により走行桁2に回動可能に連結される。支持脚3、4には、上端部に走行桁2の縦壁2Aと平行に内側に延びる支持脚側ロック用支持脚ブラケット3A、4Aが形成される。これら支持脚ブラケット3A、4Aは支持脚3、4の回動時、平行桁間の空隙に収容されるようになっている。この支持脚ブラケット3A、4Aには、ピン7が挿通可能な孔8が穿設される。また、走行桁2両端近傍の下部には、下方に張り出し、ピン7が挿通可能な孔9が穿設された走行桁側ロック用張り出し部10が形成される。この門形クレーンは、走行桁2側に折り畳まれた支持脚3、4(図31参照)が開かれ、図30に示すように、支持脚3、4の上端部が走行桁2の下面に当接し、回動が規制されて開脚した際、走行桁側張り出し部10の孔9と支持脚ブラケット3A、4Aの孔8が合致し、これら孔9、8にピン7を挿通して支持脚3、4を開脚状態でロックするようになっている。ピン7は紛失を防ぐため走行桁2に鎖を介して連結されている。また、図示しないが、他の方式では、支持脚ブラケット3A、4Aを支持脚上端部外側に設け、走行桁側ロック用張り出し部を走行桁外側壁下方に設け、支持脚の回動時、支持脚ブラケットが走行桁の外側壁に沿って回動するものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に鉄道用の門形クレーンであって、搬出用および移動用の持ち運び可能な門形クレーンは、基地に固定設置した門形クレーンを除き、主に軌道のレール交換作業や軌道現場からのレール撤去作業、現場のレール整理作業に使用されている。これら作業はほとんどが列車の営業運転が終わった深夜や、列車通過間隔の間合いの長い時間帯に行われるため、作業時間が限られるので、門形クレーンの重量は少しでも軽量のものが、組み立て作業はより簡便なものが、操作はより安全性の高いものが望まれている。ところが、上記従来の門形クレーンでは、開脚時、ピン7を挿通するだけでは、作業中に僅かな移動が繰り返されるうちにピン7が抜け落ちるおそれがある。このため、従来、ピン7先端に枢支ピンを介して抜け止め用プレート(舌部材)11(図31参照)を設け、ピン7を舌付きピンとして構成している。その他、従来の門形クレーンでは、ロックピン先端に孔を穿設し、その孔に松葉ピンを差し込んでロックピンの抜け止めを図るようにしているものもある。
【0006】
このように従来の門形クレーンでは、支持脚の開脚時、舌付きピン挿通用の孔8、9を走行桁側と支持脚側とで正確に合致させ、舌付きピン7の軸心とプレート11の長手方向または中心線とを合致させないと舌付きピンを挿通させることができず、目視確認のしにくい暗い作業現場や降雨時など舌付きピン挿通に手間取るという問題があった。さらに、舌付きピン挿通後も、プレート11をピン7に対して直角状に曲げて舌付きピン抜け止めの作業を行わなければならず、ピン7によるロック作業自体に手間取るという問題があった。また、舌付きピン7の紛失を避けるため、舌付きピン7を走行桁2に鎖等により連結して吊り下げるようにしているので、重量が増すという問題があった。また、抜け止めにロックピンと松葉ピンとを利用する場合も、松葉ピンを走行桁に紐で吊り下げるか、または、管理を別途行う必要があり、さらに、支持脚が伸縮脚である場合の調整固定ピンの抜け止めにプレート11や松葉ピンを利用する場合も同様に操作が複雑化するとともに、別途管理の必要がある。このように、上記従来の門形クレーンでは、組み立て作業や解体作業に時間がかかり、しかも操作の複雑化が避けられないという問題があった。
【0007】
本発明は上記欠点を除くためになされたもので、簡素な構成で、組み立て、解体作業を迅速かつ簡便に行うことができ、しかも、軽量化を図ることのできる門形クレーンを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る門形クレーンは、上部を巻き上げ機が走行自在に移動する走行桁と、この走行桁の両端に折り畳み可能に取り付けられ、所定の開放位置で回動が規制されて開脚し走行桁を支持する支持脚とを備えた門形クレーンにおいて、支持脚が上記開脚位置で走行桁に突き当たると支持脚をロックする開脚ロック機構を、走行桁と支持脚とのうち少なくともいずれか一方に設けたものである。
【0009】
本発明に係る門形クレーンでは、上部を巻き上げ機が走行自在に移動する走行桁と、この走行桁の両端に折り畳み可能に取り付けられ、所定の開放位置で回動が規制されて開脚し走行桁を支持する支持脚とを備えた門形クレーンにおいて、支持脚が上記開脚位置で走行桁に突き当たると支持脚をロックする開脚ロック機構を、走行桁と支持脚とのうち少なくともいずれか一方に設けるようにしているので、開脚時、支持脚を走行桁に突き当てるだけで、開脚ロック機構により両者が自動的に係止され支持脚がロックされる。折り畳み時には、開脚ロック機構の係合を解除すると、支持脚のロックが解除されるので、支持脚は折り畳まれる。このため、簡単な操作で組み立て作業および解体作業を行うことができ、作業が迅速化される。
【0010】
本発明の請求項2に係る門形クレーンは、開脚ロック機構を、開脚時に走行桁と支持脚とが突き当たった状態で互いに隣接するそれぞれの部位に設けた掛止部材により構成し、掛止部材を、支持脚上部に設けられた掛止片と、走行桁に揺動可能に設けられ開脚位置でこの掛止片に掛止可能な鉤部と、この鉤部を開脚した支持脚の掛止片側に弾発付勢するばねとを備えて構成したものである。
【0011】
本発明の請求項2に係る門形クレーンでは、開脚ロック機構を、開脚時に走行桁と支持脚とが突き当たった状態で互いに隣接するそれぞれの部位に設けた掛止部材により構成し、掛止部材を、支持脚上部に設けられた掛止片と、走行桁に揺動可能に設けられ開脚位置でこの掛止片に掛止可能な鉤部と、この鉤部を開脚した支持脚の掛止片側に弾発付勢するばねとを備えて構成しているので、開脚ロック時、鉤部が掛止片に付勢されて掛止されるため、外部から振動や衝撃が加えられても鉤部が掛止片から外れることがなく、開脚ロック状態を確実に維持することができる。また、たとえ、瞬間的にものが当たり鉤部にばねの付勢力に抗する力が加えられても、直ちにばねの力により掛止状態に復帰するため、安全に作業を行うことができる。作業終了後、鉤部をばねの付勢力に抗して押し回すと、鉤部と掛止片の係合が解除され、支持脚を押し倒すと、支持脚は走行桁に折り畳まれる。このため、ワンタッチ操作で支持脚を開脚したり折り畳む作業を行うことができ、作業性が格段に向上する。
【0012】
本発明の請求項3に係る門形クレーンは、掛止片と鉤部とにはそれぞれ、掛止片が支持脚の開放に応じて鉤部に当接し鉤部をばねの付勢力に抗して押し上げた際、開脚位置で鉤部を掛止片の掛止面に案内するガイド面が形成されるようにしたものである。
【0013】
本発明の請求項3に係る門形クレーンでは、掛止片と鉤部とにはそれぞれ、掛止片が支持脚の開放に応じて鉤部に当接し鉤部をばねの付勢力に抗して押し上げた際、開脚位置で鉤部を掛止片の掛止面に案内するガイド面が形成されるようにしているので、折り畳まれた支持脚を開脚する際、支持脚の開放に応じて鉤部が連動し、開脚位置で鉤部が掛止片の掛止面に自動的に導かれ、開脚ロックが円滑に行われる。
【0014】
本発明の請求項4に係る門形クレーンは、折り畳み時、支持脚が折り畳み位置に達すると支持脚をロックする折り畳みロック機構を設けたものである。
【0015】
本発明の請求項4に係る門形クレーンでは、折り畳み時、支持脚が折り畳み位置に達すると支持脚をロックする折り畳みロック機構を設けたので、支持脚は折り畳まれた状態でロックされるので、折り畳みロック作業が簡素化される。また、折り畳まれた状態で持ち運びする際、支持脚が不意に開くことがなく、作業の安全性が向上する。
【0016】
本発明の請求項5に係る門形クレーンは、折り畳みロック機構は、開脚ロック機構と連動され、開脚ロック機構の解除動作により折り畳まれてロックされた支持脚のロックを解除するようにしたものである。
【0017】
本発明の請求項5に係る門形クレーンでは、折り畳みロック機構は、開脚ロック機構と連動され、開脚ロック機構の動作により折り畳まれてロックされた支持脚のロックを解除するようにしているので、支持脚が走行桁に折り畳まれてロックされている状態で、開脚ロック機構を手または足でワンタッチ操作することにより折り畳みロックが解除されるので、支持脚が開放状態となり作業が迅速化される。
【0018】
本発明の請求項6に係る門形クレーンは、開脚ロック機構を、両端がそれぞれ走行桁と支持脚とに回動可能に取り付けられ一端が伸縮自在な支柱部と、オン・オフ操作によりこの支柱部の伸縮をロックまたはロック解除し、開脚時、支柱部を最大寸法に保持してロックする支柱ロック部とを備えた支持装置により構成したものである。
【0019】
本発明の請求項6に係る門形クレーンでは、開脚ロック機構を、両端がそれぞれ走行桁と支持脚とに回動可能に取り付けられ一端が伸縮自在な支柱部と、オン・オフ操作によりこの支柱部の伸縮をロックまたはロック解除し、開脚時、支柱部を最大寸法に保持してロックする支柱ロック部とを備えた支持装置により構成しているので、折り畳まれた支持脚を開脚する際、支持脚が開かれるに従って支柱部が延び、支柱部が最大寸法に達して支持脚が開脚位置に到り、支柱ロック部を操作して支柱部の伸縮をロックすると、支持脚は開脚位置でロックされる。作業終了後、支柱ロック部をオフ操作して伸縮のロックを解除し、支持脚を押し倒すと、支持脚は走行桁に折り畳まれる。折り畳み時、支持脚が折り畳み位置に到ると支柱部は最小寸法となり、この状態で支柱ロック部をオン操作すれば支柱部の伸縮がロックされ、支持脚は折り畳まれた状態でロックされる。このため、ワンタッチ操作で開脚ロック作業および折り畳みロック作業を行うことができ、作業性が向上する。
【0020】
本発明の請求項7に係る門形クレーンは、上部を巻き上げ機が走行自在に移動する走行桁と、この走行桁の両端に折り畳み可能に取り付けられ、所定の開放位置で回動が規制されて開脚し走行桁を支持する支持脚とを備えた門形クレーンにおいて、両側の支持脚のうち少なくとも一方を、走行桁に折り畳み可能に取り付けられた円筒状脚部と、この円筒状脚部に脚長さを調整可能に収容された伸縮脚部とを備えて構成するとともに、円筒状脚部には下部にピンが挿通可能な挿通孔を穿設し、伸縮脚部には上記挿通孔と合致する調節孔を上下に多数穿設し、これら円筒状脚部と伸縮脚部とには伸縮脚部の回り止めをはかる回り止め機構を設けるとともに、ピンに係止溝を形成し、円筒状脚部には、ピン挿通時、ピンの係止溝に係脱自在に係止されピンの抜け止めをはかる抜け止め機構を設けたものである。
【0021】
本発明の請求項7に係る門形クレーンでは、上部を巻き上げ機が走行自在に移動する走行桁と、この走行桁の両端に折り畳み可能に取り付けられ、所定の開放位置で回動が規制されて開脚し走行桁を支持する支持脚とを備えた門形クレーンにおいて、両側の支持脚のうち少なくとも一方を、走行桁に折り畳み可能に取り付けられた円筒状脚部と、この円筒状脚部に脚長さを調整可能に収容された伸縮脚部とを備えて構成するとともに、円筒状脚部には下部にピンが挿通可能な挿通孔を穿設し、伸縮脚部には上記挿通孔と合致する調節孔を上下に多数穿設し、これら円筒状脚部と伸縮脚部とには伸縮脚部の回り止めをはかる回り止め機構を設けるとともに、ピンに係止溝を形成し、円筒状脚部には、ピン挿通時、ピンの係止溝に係脱自在に係止されピンの抜け止めをはかる抜け止め機構を設けるようにしたので、支持脚の伸縮作業時、円筒状脚部に対して伸縮脚部は回り止めされ、伸縮脚部を上下動させるだけで挿通孔と調節孔とを合致させることができる。伸縮脚部の伸縮ロック時には、合致した挿通孔と調節孔とにピンを押し込むだけで、ピンは抜け止めされるので、伸縮ロック作業が簡素化される。また、ピンを引く抜くだけで、伸縮ロックが解除されるので、作業終了後の折り畳み作業も大幅に効率化される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る門形クレーンを示す説明図である。この第1の実施の形態に係る門形クレーンは、図1に示すように、走行桁12とこの走行桁12の両端に折り畳み可能に取り付けられた支持脚13、14とを備えて構成される。走行桁12は、図3に示すように、一定の間隔を隔てて設けられた左右一対の平行な平行桁21、22とこれら両平行桁21、22を両端で結合する板状の桁結合プレート23(図1および図2参照)とを備えている。
【0023】
平行桁21、22の上面には、平坦な走行面21A,22Aが形成される。走行桁12の外側縦壁12A、12B(図3参照)両端には、図1に示すように、取手ブラケット25、26が突出して設けられる。この取手ブラケット25、26には、取手27が取り付けられる。
【0024】
走行桁12の上部には、図1および図2に示すように、巻き上げ機15が載置される。巻き上げ機15には4個のローラが設けてあり、平行桁21、22間のガイド(空隙)29(図3参照)に沿って、走行桁12の走行面21A,22A上を走行自在に移動するようになっている。
【0025】
支持脚13、14は、図4の(A)ないし(D)に示すように、円筒状部材を逆V字状に形成した二股の脚となっている。一方の支持脚13には、伸縮脚部13B(図1参照)が内部に収容され、脚長さを調節できるようになっている。一方の支持脚13の長さを調整することにより、走行桁12の水平を確保するようになっている。伸縮脚部13Bには、図4の(A)に示すように縦方向に調節孔39が多数穿設される。調節時には、支持脚13下部に穿設された挿通孔51と、伸縮脚部13Bの選択された調節孔39とを重ねあわせ、これら重なった孔51、39にピン38を挿通するようになっている。
【0026】
伸縮脚部13Bの外周には、図4の(C)に示すように、軸方向に沿って直線状の縦溝53が形成される。支持脚13の逆V字状二股脚部13Eの下部には、この縦溝53に係止される回り止め係止部54が設けられる。回り止め係止部54は、二股脚部13Eの下部に穿設されたねじ穴13Fに鋼球54Aを装着し、このねじ穴13Fにボルト54Bを螺挿して構成される。鋼球54Aはボルト54Bに押し当てられ、縦溝53に突出するようになっている。これら縦溝53と回り止め係止部54とにより伸縮脚部13Bの回り止め機構を構成している。伸縮脚部13Bは縦溝53に鋼球54Aが嵌まり込んでいるので、回り止めされ上下に動くようになっている。鋼球54Aは、伸縮脚部13Bの上下動に応じてねじ穴13F内で転動するようになっているので、伸縮脚部13Bは滑らかに上下動するようになっている。
【0027】
ピン38は、図4の(D)に示すように、伸縮脚部13Bを固定する抜き差しピンで、先端が円錐状に形成される。このピン38は、先端円錐状部の近傍に抜け止め用の周溝(係止溝)38Aが形成される。
【0028】
支持脚13の逆V字状二股脚部13Eの下部には、挿通孔51、51のうち一方に、上記抜き差しピン38を係脱可能に係止する抜け止め係止部55が設けられる。この抜け止め係止部55は、図4の(D)に示すように、挿通孔51に合致して形成された係止孔55Aとこの係止孔55Aに直角に接続され係止孔55Aに開口部55Cが臨んで穿設された大径のねじ穴55Bとをそれぞれ有するブロック56と、このねじ穴55Bに収納され一部が上記開口部55Cから一部が係止孔55Aに突出可能な鋼球57と、このねじ穴55Bにばね(図示せず)を介して螺挿され鋼球57を係止孔55Aに突出させるねじ(図示せず)とを備えて構成される。ピン38の周溝38Aと抜け止め係止部55とによりピン38の抜け止め機構を構成している。
【0029】
抜け止め係止部55は、ピン38先端が他方の挿通孔51から挿通され伸縮脚部13Bの調節孔39を貫通して係止孔55Aから外部に突出して規制されると、周溝38Aがねじ穴55Bに合致するようになっている。このため、鋼球57が図示しないばねの弾発付勢力により周溝38Aに圧接され、ピン38の抜け止めがなされるようになっている。ピン38は後端の操作リング38Bにより図示しないばねの付勢力に抗して引き抜かれると、外れるようになっている。
【0030】
このように、回り止め係止部54と抜け止め係止部55とを設けたことにより、支持脚の伸縮作業時、伸縮脚部を上下動させるだけで挿通孔51と調節孔39とを合致させ、しかも、ピンを押し込むだけで、ピンは抜け止めされるので、伸縮ロック作業が簡素化される。また、ピンを引く抜くだけで、伸縮ロックが解除されるので、作業終了後の折り畳み作業も効率化される。
【0031】
二股状支持脚13、14には、図2に示すように、下部の開いた脚間に支持パイプ24が連結して設けられる。また、二股状支持脚13、14の上部分岐元13C、14Cには、図2および図5に示すように、内側と外側とに台形状の支持脚結合プレート31、32がそれぞれ溶接され、二股状支持脚13、14の上端開口部13D、14Dには、支持脚上端結合プレート33が支持脚結合プレート31、32の上端を結んで溶接される。これら各プレート31、32、33で断面コ字状の結合部を形成するようになっている。
【0032】
支持脚内側結合プレート31と支持脚上端結合プレート33とには、図1、図3および図5に示すように、走行桁12の外側縦壁12A、12Bと平行にガイド29内を上方に突出しかつ内側に向かって延びる支持脚ブラケット13A、14Aが形成される。支持脚ブラケット13A、14Aは図5に示すように平行な2枚のプレートから構成され、それぞれのプレートには互いに中心が合致するピン孔34が穿設される。支持脚13、14は、支持脚ブラケット13A、14Aのピン孔34と走行桁12のピン孔35(図3参照)とに挿通されたヒンジピン16により走行桁12に回動可能に連結される。支持脚ブラケット13A、14Aの各ピン孔34、34には、図3に示すように、両ピン孔34、34の内周面を結んで円筒状筒部65が溶接され、この筒部65の内側に回動可能にカラー66が挿通されてヒンジピン16に連結されるようになっている。
【0033】
支持脚13、14は、走行桁12に折り畳まれた状態(図6参照)から外側に開かれてゆくと、図1に示すように、支持脚上端結合プレート33の上面が走行桁12の下面12C(図3参照)に当たってそれ以上の回動が規制され、所定の開放位置で開脚されるようになっている(図1の支持脚13、14の開脚状態参照)。開脚時、支持脚上端結合プレート33上面は走行桁12の下面12Cに当接して突き合わされ、突き合わせ部を構成するようになっている。支持脚13、14の支持脚外側結合プレート32は、開脚時、図2に示すように、上端部が支持脚上端結合プレート33を介して走行桁12両端の桁結合プレート23の下端部に臨み、隣り合うようになっている。そして、開脚時、これら互いに隣り合う支持脚外側結合プレート32と桁結合プレート23とにより上下方向にほぼ平坦な面が形成されるようになっている。
【0034】
ところで、上記実施の形態に係る門形クレーンでは、図7に示すように、開脚時、それぞれ互いに隣接する桁結合プレート23の下部と、支持脚外側結合プレート32の上部とに、掛止部材(開脚ロック機構)140(141、142、143)が取り付けられる。図7および図8に示すように、支持脚外側結合プレート32の上部に接合された掛止片141と、桁結合プレート23の下端部に揺動可能に設けられ開脚位置でこの掛止片141に掛止可能な鉤部142と、この鉤部142下部を内側、すなわち、開脚した支持脚13、14の掛止片141側に弾発付勢するばね143とを備えて構成される。
【0035】
鉤部142は、桁結合プレート23の下端部に接合された断面コ字状支持部144に軸145を介して揺動可能に軸支される。ばね143は支持部144と鉤部142との間に設けられ、鉤部142を図7に示す軸145を中心に時計回りの方向に付勢している。支持脚外側結合プレート32の上部と桁結合プレート23の下端部とは、開脚時に走行桁12と支持脚13、14とが突き当たった状態で互いに隣接する部位となっており、これら隣接する部位に掛止片141と鉤部142とがそれぞれ設けられる。
【0036】
掛止片141には、図7に示すように、下面に掛止面141Aが傾斜して形成されるとともに、ガイド面141Bがこの掛止面141Aに連続して曲面に形成される。この実施の形態では、掛止面141Aの傾斜角度は水平面に対しおよそ10度としている。鉤部142には、下部に切欠部142Aが形成される。切欠部142Aの上面は傾斜した掛止面141Aに合致するように形成される。この切欠部142Aは、支持脚13、14が開脚位置にある時、鉤部142の揺動により掛止片141の掛止面141Aに接触したり離脱したりするようになっている。鉤部142の下端部には、支持脚13、14が折り畳まれた状態から開放されてゆく時、掛止片141のガイド面141Bに当接して掛止片141を切欠部142Aに案内するガイド面142Bが形成される。これら両ガイド面141B、142Bは、掛止片141が支持脚13、14の開放に応じて鉤部142に当接し鉤部142をばね143の付勢力に抗して押し上げると、互いに摺接位置を変えながら両ガイド面141B、142Bの終端に達し、開脚位置で切欠部142Aを掛止片141の掛止面141Aに案内するようになっている。鉤部142は、上部をばね143の付勢力に抗して押し回すと、掛止片141との係合が解かれるようになっている。
【0037】
鉤部142は掛止片141に掛止されると、掛止面141Aが傾斜して形成されていることと常時ばね143により付勢されることと相俟って、振動や衝撃を受けても外れないようになっている。
【0038】
次に、上記第1の実施の形態に係る門形クレーンの作用について説明する。図6に示すように、支持脚13、14が折り畳まれた門形クレーンを組み立てる場合、まず、折り畳まれた状態では、支持脚13、14側と走行桁12側とにそれぞれ設けられた掛止片141と鉤部142は、分離された状態となっている。このとき鉤部142は、図7に示すように、ばね143の付勢力により支持部144下端に当接し傾斜した状態となっている。鉤部142が傾斜状態にあるとき、鉤部142のガイド面142Bは内側に向いている。
【0039】
門形クレーンを作業現場に持ち込み、折り畳まれた状態から支持脚13、14を外側に押し開くと、図7に示すように、掛止片141のガイド面141Bが鉤部142のガイド面142Bに当たり、さらに支持脚13、14を開くと、ガイド面141B、142B同士が摺接しながら、掛止片141は鉤部142をばね143の付勢力に抗して図7に示す軸145に対して反時計回り方向に押し回す。そして、支持脚上端結合プレート33が走行桁下面12Cに突き当たり開脚位置に達すると、各ガイド面141B、142B同士がともに終端に到り、鉤部142がばね143により弾発揺動し切欠部142Aが掛止面141Aに掛止される。このため、開脚時、支持脚13、14を走行桁12に突き当てるだけで、支持脚13、14が走行桁12に自動的にロックされる。
【0040】
作業終了後、支持脚13、14を折り畳む際には、鉤部142上部を走行桁12側に押し回して、鉤部142と掛止片141の係合を解き、支持脚13、14を折り畳み方向に押し倒すだけで折り畳むことができる。このように、折り畳まれた支持脚13、14は、開脚位置まで押し開くだけで自動的にかつ確実にロックされるので組み立て作業時間を大幅に短縮することができる。折り畳み時には、鉤部142の上端部を押すだけで、掛止片141と鉤部142との係合が解除されので、支持脚13、14は、開脚位置でワンタッチの操作により容易にロックが解除される。このため、上記第1の実施の形態に係る門形クレーンでは、作業現場の明暗や気象状況等、悪条件下であっても、手の感触だけを頼りに容易に支持脚のロックおよびロック解除ができるので、簡単な操作で組み立て作業および解体作業を行うことができ、作業が迅速化される。
【0041】
次に、上記第1の実施の形態に係る門形クレーンの第1の変形例について、図9および図10に基づいて説明する。この第1の変形例に係る門形クレーンは、上記第1の実施の形態に係る門形クレーンが、鉤部142を単一の板状部材により構成しているのに対し、図9および図10に示すように、鉤部242、252をピン251A、251Bで結合した2枚の板状部材により構成した点が異なっている。
【0042】
鉤部242、252は、図9および図10に示すように、桁結合プレート23の下端部に接合された断面コ字状支持部244に軸245を介して揺動可能に軸支される。ばね243は支持部244と鉤部242、252との間に設けられ、鉤部242、252を図9に示す軸245に対し時計回りの方向に付勢している。支持脚外側結合プレート32の上部には、掛止片241が取り付けられる。
【0043】
この変形例に係る門形クレーンのロック機構240は、掛止片241と鉤部242、252とにより構成される。掛止片241には、図9に示すように、下面に掛止面241Aが形成されるとともに、ガイド面241Bがこの掛止面241Aに連続して形成される。両鉤部242、252には、下部に切欠部242Aが形成される。切欠部242Aの上面は掛止面241Aに合致するように形成される。この切欠部242Aは、支持脚13、14が開脚位置にあるとき、鉤部242、252の揺動により掛止片241の掛止面241Aに接触したり離脱したりするようになっている。鉤部242、252の下端部には、支持脚13、14が折り畳まれた状態から開放されてゆくとき、掛止片241のガイド面241Bに当接して掛止片241を切欠部242Aに案内するガイド面242Bが形成される。これら両ガイド面241B、242Bは、掛止片241が支持脚13、14の開放に応じて鉤部242、252に当接し鉤部242、252をばね243の付勢力に抗して押し上げると、互いに摺接位置を変えながら両ガイド面241B、242Bの終端に達し、開脚位置で切欠部242Aを掛止片241の掛止面241Aに案内するようになっている。鉤部242、252は、上部をばね243の付勢力に抗して押し回すと、掛止片241との係合が解かれるようになっている。掛止面241Aの傾斜角度は水平面に対し、およそ10度となっている。
【0044】
この第1の変形例に係る門形クレーンでは、鉤部242、252を2枚の板状部材から構成しているので、強度を確保することができるとともに、鉤部242、252は2点で掛止片241に掛止されるのでより強固にロックすることができる。
【0045】
図11ないし図12は、支持脚折り畳み時の折り畳みロック機構をそれぞれ示すもので、図11に示す折り畳みロック機構301は、鉤部142、242(252)と連動して折り畳みロックの解除を行うように構成したもの、図12に示す折り畳みロック機構401は、鉤部142、242(252)に関係なく独立して折り畳みのロックまたはロック解除を行うように構成したものである。
【0046】
折り畳みロック機構301は、図11に示すように、支持脚ブラケット13A、14Aに設けられた係止片302と、桁結合プレート23の内側に揺動可能に設けられ、揺動位置に応じて係止片302を係脱自在にロックするとともに鉤部142、242(252)に連動して揺動する係止片ロック部材303とを備えて構成される。係止片302は、支持脚13、14が開脚状態で支持脚ブラケット13A、14A頂部から起立して設けられ、桁結合プレート23側の面は角部が曲面に形成されたガイド面302Aとなっている。この係止片302は、折り畳み時、図11に示すように、桁結合プレート23側に横転するようになっている。
【0047】
係止片ロック部材303は、図11に示すように、桁結合プレート23の内側の設けられた支持部304に揺動可能に支持され、上端部が接続部材305を介して鉤部142、242(252)の上端部と連結される。係止片ロック部材303の下端部は平坦に形成されるとともに、下端部の内側角部は曲面に形成されたガイド面303Aとなっている。
【0048】
折り畳みロック機構301は、支持脚13、14が開脚状態から折り畳まれる際、係止片302が支持脚ブラケット13A、14Aの回転に伴って図11に示すヒンジピン16を中心に時計回り方向に回転されると、ガイド面302Aが係止片ロック部材303の下部に当たり、さらにばね143、243の付勢力に抗して係止片ロック部材303を押し回すと、折り畳み位置でガイド面302A、303Aの終端に至り係止片ロック部材303がばね143、243により弾発揺動し、係止片ロック部材303下端面が係止片302の平坦面302Bに当接する。このため、係止片302は横転状態で係止片ロック部材303に係止され、支持脚13、14は折り畳まれた状態でロックされる。折り畳みロック解除時には、鉤部142、242(252)の上部をばね143、243の付勢力に抗して押すと、係止片ロック部材303が連動して揺動し係止片302との係合が解除されるようになっている。
【0049】
このように図11に示す折り畳みロック機構301は、支持脚13、14が折り畳み位置まで折り畳まれると、折り畳まれた状態で自動的にロックされる。このため、折り畳まれた状態で持ち運びする際、支持脚13、14が不意に開くことがなく、作業の安全性が向上する。また、折り畳まれロックされた状態から、開脚する際、鉤部142、242(252)を一押しの操作をするだけで折り畳みロックが解除されるので、作業を迅速に行うことができる。
【0050】
図12および図13に示す折り畳みロック機構401は、支持脚ブラケット13A、14Aに設けられピン差し込み孔402Aが穿設された係止ブロック402と、ピン差し込み孔402Aに挿脱自在に貫通されるピン403とを備えて構成される。係止ブロック402は、図12に示すように、折り畳み時、ピン差し込み孔402Aが走行桁下面12Cのすぐ下に位置するとともに、ヒンジピン16直下よりも外側に位置するようになっている。係止ブロック402には、ピン抜け止め用のボールプランジャ404が設けられる。このボールプランジャ404は、ピン差し込み孔402Aの軸心に対して径方向に進退動し、ばねによりピン差し込み孔402A内に突出するボールを備えて構成される。ピン403には、図13に示すように、ピン差し込み孔402Aに差し込まれた際、ボールプランジャ404のボールを受け入れ可能な周溝403Aが形成される。ピン403は、接続具により走行桁12又は支持脚13、14のいずれか一方に取り付けられるようになっている。
【0051】
このため、折り畳み時、図12および図13に示すように、ピン403をピン差し込み孔402Aに差し込むと、ピン403と走行桁下面12Cが当接し、支持脚13、14は折り畳まれた状態でロックされるようになっている。また、ピン403を、ピン差し込み孔402Aに差し込む際、先端側の通過時、ボールプランジャ404のボールがばねの弾発力に抗してピン差し込み孔402Aからボールプランジャ404内に押し込まれ、先端側がピン差し込み孔402Aを貫通して外部に露出し、周溝403Aがボール上を通過した際、ボールはばねの弾発力によりピン差し込み孔402Aに突出して周溝403Aに嵌まり、ピン403の抜け止めを図るようになっている。ピン403は、ボールプランジャ404のばねの弾発力に抗する力で引き抜くと、ピン差し込み孔402Aから外れるようになっている。
【0052】
このように、上記第1の実施の形態に係る門形クレーンおよびその第1の変形例に係る門形クレーンでは、図11に示す折り畳みロック機構301または図12に示す折り畳みロック機構401を設けることにより、支持脚13、14は折り畳まれた状態でロックされるので、折り畳まれた状態で持ち運びする際、支持脚13、14が不意に開くことがなく、作業の安全性が向上する。
【0053】
次に、上記第1の実施の形態に係る門形クレーンの第2の変形例について、図14および図15に基づいて説明する。この第2の変形例に係る門形クレーンは、上記第1の実施の形態および第1の変形例に係る門形クレーンが、支持脚ブラケット13A、14Aを平行桁21、22の間に配置し、開脚ロック機構140、240を、走行桁12の長手方向両側部(桁結合プレート23の外面)の略中央と支持脚13、14の外側支持脚結合プレート32の略中央とにそれぞれ設けるようにしているのに対し、図14および図15に示すように、支持脚ブラケット13M、14Mを平行桁21、22の外側に設け、開脚ロック機構260をこれら支持脚ブラケット13M、14Mに掛止され、取手ブラケット25、26の外側に設けられた鉤部262、263により構成した点が異なっている。
【0054】
この第2の変形例に係る門形クレーンのロック機構260は、支持脚ブラケット13M、14Mに形成された掛止凹部261と鉤部262、263とにより構成される。
【0055】
支持脚ブラケット13M、14Mは、図14および図15に示すように、支持脚13、14から走行桁12に向かってヒンジピン16で結んだほぼ三角形状に形成され、ヒンジピン16を介して走行桁12の外側壁12A、12Bに沿って回動するように支持脚13、14に取り付けられる。この支持脚ブラケット13M、14Mには、図14および図15に示すように、掛止凹部261が、開脚状態で支持脚ブラケット13M、14Mの外側の一辺13N、14Nに切り込まれて形成される。
【0056】
鉤部262、263は、図14および図15に示すように、桁結合プレート23両側に設けられた取手ブラケット25、26の外側に設けられ、軸264を介して揺動可能に軸支される。鉤部262、263はピン265、266で結合した2枚の板状部材から構成される。ばね267、268は取手ブラケット25、26と軸264との間に設けられ、鉤部262、263を図14に示す軸264に対し時計回りの方向に付勢している。
【0057】
支持脚ブラケット13M、14Mには、図14に示すように、ヒンジピン16側に延びる上辺13P、14Pの掛止凹部261側の角部が曲面に形成され、ガイド部273を構成している。鉤部262、263はそれぞれ細長いプレート状部材からなり、下端部には、ヒンジピン16側に突出し、支持脚13、14が開脚位置にあるとき、掛止凹部261に掛止される突出部269が形成される。突出部269の上面271は掛止凹部261の掛止面261Aと合致するようになっている。突出部269は、支持脚13、14が開脚位置にあるとき、鉤部262、263の回動により掛止凹部261の掛止面261Aに接触したり離脱したりするようになっている。
【0058】
鉤部262、263の下端部、すなわち、突出部269の下面には、支持脚13、14が折り畳まれた状態から開放されてゆくとき、支持脚ブラケット13M、14Mのガイド部273に当接して、掛止凹部261の掛止面261Aを突出部269の上面に案内するガイド部269Aが形成される。これら両ガイド部273、269Aは、支持脚ブラケット13M、14Mが支持脚13、14の開放に応じて鉤部262、263に当接し鉤部262、263をばね267、268の付勢力に抗して押し上げると、互いに摺接位置を変えながら両ガイド部273、269Aの終端に達し、開脚位置で突出部269の上面271を掛止凹部261の掛止面261Aに案内するようになっている。鉤部262、263は、上部をばね267、268の付勢力に抗して押し回すと、掛止凹部261との係合が解かれるようになっている。掛止面261Aの傾斜角度は水平面に対し、およそ10度となっている。
【0059】
この第2の変形例に係る門形クレーンでは、鉤部262、263を2枚の板状部材から構成し、鉤部262、263が掛止される掛止凹部261を支持脚ブラケット13M、14Mに設けたので、部品点数を削減して軽量化することができるとともに、コストダウンを図ることができる。なお、上記各開脚ロック機構140、240、260では、走行桁12側に鉤部142、242、252、262、263を、支持脚13、14側に掛止片141、241および掛止凹部261をそれぞれ設けるようにしているが、これに限られるものではなく、逆にしてもよいことはいうまでもない。
【0060】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る門形クレーンについて、図16および図17に基づいて説明する。この第2の実施の形態に係る門形クレーンは、上記実施の形態およびその変形例に係る門形クレーンが、開脚ロック機構を、掛止部材140(240)により、折り畳みロック機構を、ロック機構301、401によりそれぞれ構成しているのに対し、図16および図17に示すように、これら開脚ロック機構と折り畳みロック機構との両方を兼ね備えた支持装置540により構成した点が異なっている。
【0061】
支持装置540は、図16および図17に示すように、一端が走行桁下面12Cの中央寄りに、他端が支持脚13、14の支持パイプ24にそれぞれ回動可能に取り付けられる。この支持装置540は、図16に示すように、スリット542に挿通された軸541を介して走行桁下面12Cに揺動可能に取り付けられた筒状ベース部(支柱部)543と、このベース部543に進退動可能に収容され端部が軸544を介して支持パイプ24に揺動可能に取り付けられた伸縮部545と、ワンタッチの操作により伸縮部545の進退動をロックまたはロック解除するロック部(支柱ロック部)546とを備えて構成される。ロック部546は、ロックボタン546Aを押し込むと、伸縮部545の進退動がロックされ、ロック状態でロック解除ボタン546Bを一方向にスライドさせると、伸縮部545の進退動ロックが解除され、ロックボタン546Aが突出して復帰するようになっている。
【0062】
この支持装置540は、図16に示すように、折り畳み時、伸縮部545の伸縮しろ全体がベース部543内に収容され、長手方向の寸法が最小となると、ロックボタン546Aをワンタッチ操作して伸縮部545をロックするようになっている。このロック状態でロック解除ボタン546Bを押すと、折り畳んだ状態でのロックを解除することができ、支持脚13、14を開くことができるようになっている。ロック状態からロック解除ボタン546Bを操作し、支持脚13、14を開くと、この支持脚13、14の開放に応じて伸縮部545がベース部543から繰り出され、支持脚13、14が走行桁12に突き当たり開脚位置に達すると、伸縮部545の伸縮しろ全体がベース部543から突出し、長手方向の寸法が最大となる。このとき、ロックボタン546Aをワンタッチ操作して伸縮部545をロックするようになっている。
【0063】
このように、第2の実施の形態に係る門形クレーンでは、支持脚13、14の折り畳み位置と開脚位置との両位置でロックボタン546Aをワンタッチ操作して支持脚13、14をロックし、ロック解除ボタン546Bをワンタッチ操作することにより折り畳みロックまたは開脚ロックを解除することができるようになっている。
【0064】
なお、上記支持装置540では、折り畳み時と開脚時に、ロックボタン546Aを操作してロックするようにしているが、これに限られるものではなく、折り畳み位置または開脚位置に達すると、自動的にロックされるように構成してもよい。その場合、ロックボタンを546Aを設けないで、ロック解除ボタン546Bのみを設けるようにしてもよい。
【0065】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る門形クレーンについて、図18および図19に基づいて説明する。この第3の実施の形態に係る門形クレーンは、上記第1ないし第2の実施の形態に係る門形クレーンが、開脚ロック機構を、掛止部材140(240)および支持装置540によりそれぞれ構成しているのに対し、図18および図19に示すように、弾発ロック装置640により構成した点が異なっている。
【0066】
この弾発ロック装置640は、図18および図19に示すように、支持脚ブラケット13A、14Aに設けられ、左右両側が開放され、折り畳み時、平行桁21、22間に収容される箱状本体641と、本体641内にピン645を介して揺動可能に設けられ箱状本体両側の開放部から外部へ突出可能な2本の棒状開閉ストッパ金具(開閉部材)642A、642Bと、これら開閉ストッパ金具642A、642B間に設けられこれら開閉ストッパ金具642A、642Bを弾発付勢力により外部に突出させるばね643とを備えて構成される。弾発ロック装置640は、図19に示すように、折り畳み時、本体641内部に開閉ストッパ金具642A、642Bを押し込んだ状態で平行桁21、22間に収容される。そして、支持脚13、14を折り畳んだ状態から開放してゆくと、弾発ロック装置640の本体641が平行桁21、22から徐々に露出し、支持脚13、14が開脚位置に達すると、走行桁下面12Cから露出し、ばね643により開閉ストッパ金具642A、642Bを弾発開放し、開閉ストッパ金具642A、642Bの端部を外部に突出させて走行桁下面12Cに当接させ、支持脚13、14をロックするようになっている。ロック解除時は、開閉ストッパ金具642A、642Bを指で本体641内に押し込み、支持脚13、14をわずかに押し回して開閉ストッパ金具642A、642Bを平行桁21、22内側面に当てるようになっている。
【0067】
このように、第3の実施の形態に係る門形クレーンでは、開脚ロック機構を、支持脚13、14の回動軸側に取り付けられ、折り畳み時、走行桁12間の空隙に収容され、開脚時、走行桁12間から離脱してばね643により開閉ストッパ金具642A、642Bを弾発開放し、この開閉ストッパ金具642A、642Bの一部を走行桁下面12Cに当接させる弾発ロック装置640により構成したので、折り畳まれた支持脚13、14を開脚する際、走行桁12間の空隙に収容されていた開閉ストッパ金具642A、642Bが、支持脚13、14の開脚位置で走行桁12間から離脱した瞬間、ばね643により弾発開放されて走行桁下面12Cに当接して支持脚13、14がロックされる。このため、支持脚13、14はワンタッチ操作で開脚ロック作業を行うことができる。
【0068】
開閉ストッパ金具642A、642Bは、開放時、走行桁12下方でかつ支持脚13、14内側に位置することになるので、作業時、開閉ストッパ金具642A、642Bに障害物が当たりにくい。また、開閉ストッパ金具642A、642Bはばね643により付勢されて開放されるので、外部から振動や衝撃が加えられても開閉ストッパ金具642A、642Bは閉じにくく、確実にロックされる。作業終了後、開閉ストッパ金具642A、642Bをばね643の付勢力に抗して閉じると、開閉ストッパ金具642A、642Bと走行桁12との係合が解除され、支持脚13、14を押し倒すと、支持脚13、14は走行桁12に折り畳まれる。このため、ワンタッチ操作で開脚および折り畳み作業を行うことができる。
【0069】
次に、本発明の第4の実施の形態に係る門形クレーンについて、図20および図21(A)、(B)に基づいて説明する。この第4の実施の形態に係る門形クレーンは、開脚ロック機構として弾発ロック装置740を備えている。弾発ロック装置740は、支持脚ブラケット13A、14Aに所定の間隔を隔てて平行に設けられ、折り畳み時、平行桁21、22間に収容される板状の上下ブラケット741A、741Bと、これら上下ブラケット741A、741B間に軸745を介して揺動可能に設けられ上下ブラケット741A、741Bの両側から外部へ開放可能な直角台形状の開閉ストッパ金具(開閉部材)742A、742Bと、これら開閉ストッパ金具742A、742Bとブラケット741A、741Bとの間にそれぞれに設けられ、これら開閉ストッパ金具742A、742Bを弾発付勢力により外部に突出させるねじりばね743A、743Bとを備えて構成される。
【0070】
弾発ロック装置740は、図21の(A)に示すように、折り畳み時、上下ブラケット741A、741B間に形成される空間内に開閉ストッパ金具742A、742Bを押し込んだ状態で平行桁21、22間に収容され、開脚時、支持脚13、14が開脚位置に達すると、走行桁下面12Cから露出し、ねじりばね743A、743Bにより開閉ストッパ金具742A、742Bを弾発開放し、開閉ストッパ金具742A、742Bの開放端を外部に突出させて走行桁下面12Cに当接させ、支持脚13、14をロックするようになっている。ロック解除時は、開閉ストッパ金具742A、742Bを指で上下ブラケット741A、741B間に形成される空間内に押し込み、支持脚13、14をわずかに押し回して開閉ストッパ金具742A、742Bを平行桁21、22内側面に当てて納め、その状態で折り畳むようになっている。
【0071】
このように、第4の実施の形態に係る門形クレーンでは、弾発ロック装置740が、支持脚13、14の回動軸側に取り付けられ、折り畳み時、走行桁12間の空隙に収容され、開脚時、走行桁12間から離脱してねじりばね743A、743Bにより開閉ストッパ金具742A、742Bを弾発開放し、この開閉ストッパ金具742A、742Bの一部を走行桁下面12Cに当接させるようにしたので、折り畳まれた支持脚13、14を開脚する際、走行桁12間の空隙に収容されていた開閉ストッパ金具742A、742Bが、支持脚13、14の開脚位置で走行桁12間から離脱した瞬間、ねじりばね743により弾発開放されて走行桁下面12Cに当接して支持脚13、14が開脚状態でロックされる。折り畳む際には、開脚ロック状態から開閉ストッパ金具742A、742Bを上下ブラケット741A、741B内に押し込み、支持脚13、14を押し回すと折り畳まれる。
【0072】
次に、本発明の第5の実施の形態に係る門形クレーンについて、図22、図23(A)、(B)および図24(A)、(B)に基づいて説明する。この第5の実施の形態に係る門形クレーンは、支持脚ブラケット13J、14Jが平行桁21、22の外側に設けられたタイプの門形クレーンに適用するもので、開脚ロック機構840を備えている。開脚ロック機構840は、支持脚内側結合プレート31に設けられた弾発ロック装置841と、走行桁下面12Cで平行桁21、22間に架設され、弾発ロック装置841の動作時、弾発ロック装置841の一部に当接する当接プレート861とにより構成される。弾発ロック装置841は、図24の(A)に示すように、両側面に円弧状スリット843の形成された断面コ字状のブラケット842と、このブラケット842に軸844を介して揺動可能に取り付けられたストッパブロック845と、このストッパブロック845に円弧状スリット843を介して接続されストッパブロック845と一体動する操作ピン846と、軸844を介してストッパブロック845とブラケット842との間に設けられ、ストッパブロック845をヒンジピン16の方向へ弾発付勢するばね847とを備えて構成される。ストッパブロック845は、図24の(A)に示すように、揺動端のヒンジピン16側の角部845Aのなす角度がほぼ直角となるように形成される。
【0073】
当接プレート861は、図22、図23の(A)、(B)および図24の(B)に示すように、ピンジピン16の下方で平行桁21、22間に架設される。この当接プレート861は、図23の(A)、(B)に示すように、下面861Cのほぼ中央に下方に突出する突出部862が形成される。この突出部862は、図24の(B)に示すように、当接プレート861の長辺部861A、861Bのうち内側の長辺部861Aのほぼ中央から傾斜して立ち上がる傾斜面863と、この傾斜面863に連続し平坦に形成される平坦面864と、この平坦面864と下面861Cとを接続し下面861Cに対しほぼ直角の角度で形成される縦壁面865とを有している。
【0074】
上記第5の実施の形態に係る門形クレーンでは、図22および図23の(A)に示すように、支持脚13、14を折り畳んだ状態から開放すると、弾発ロック装置841のストッパブロック845のヒンジピン16側に向く面が、ばね847により当接プレート861の突出部862に突き当てられ、傾斜面863および平坦面864を通過し、支持脚13、14が開脚位置に達すると、ストッパブロック845の角部845Aが縦壁面865と下面861Cとにより形成される空間に弾発力により入り込むようになっている。このため、支持脚13、14が開脚位置に達すると、自動的にロックされるようになっている。ロックを解除する際は、操作ピン846をスリット843に沿ってばね847の力に抗して押し下げると、ストッパブロック845は縦壁面865と下面861Cとの係合が解かれるので、その状態で支持脚13、14を押し回すと折り畳まれる。
【0075】
次に、本発明の第6の実施の形態に係る門形クレーンについて、図25および図26(A)、(B)に基づいて説明する。この第6の実施の形態に係る門形クレーンは、支持脚ブラケット13K、14Kが平行桁21、22の外側に設けられたタイプの門形クレーンに適用するもので、開脚ロック機構940を備えている。開脚ロック機構940は、支持脚内側接合プレート31に設けられた弾発ロック装置941と、走行桁下面12Cで平行桁21、22間に架設され、弾発ロック装置941の動作時、弾発ロック装置941の一部に当接する当接プレート961とにより構成される。弾発ロック装置941は、図25および図26(A)、(B)に示すように、支持脚内側結合プレート31上端に設けられたベース部942と、このベース部942に軸944を介して揺動可能に取り付けられたストッパ945と、ストッパ945とベース部942との間に設けられ、ストッパ945をヒンジピン16の方向へ弾発付勢するばね947とを備えて構成される。
【0076】
ストッパ945は、図25および図26(A)、(B)に示すように、板状部945Aと、この板状部945Aからヒンジピン16側に突出して形成された直方体状ブロック部945Bと、このブロック部945Bに連続しヒンジピン16の反対側に折り曲げられた操作部945Cとを備えている。
【0077】
当接プレート961は、図25および図26の(A)、(B)に示すように、ピンジピン16の下方で平行桁21、22間に架設される。この当接プレート961は、長辺部961A、961Bのうち外側(支持脚側)の長辺部961Bの面にブロック部945Bの操作部945C側の面が当接するようになっている。
【0078】
上記第6の実施の形態に係る門形クレーンでは、図26の(A)に示すように、支持脚13、14を折り畳んだ状態から開放すると、弾発ロック装置941のストッパ945のヒンジピン16側に向いた面が、ばね847により当接プレート961の下面に突き当てられ、この下面を通過し、支持脚13、14が開脚位置に達すると、ブロック部945Bが当接プレート961の外側に弾発力により入り込み、ブロック部945Bは当接プレート961の外側面961Bに当接し、操作部945Cは折り曲げられて当接プレート961の下面側で手をかけて操作するできるようになっている。このため、支持脚13、14が開脚位置に達すると、自動的にロックされるようになっている。ロックを解除する際は、操作部945Cをばね947の力に抗して押し下げると、ストッパ945は当接プレート961との係合が解かれるので、その状態で支持脚13、14を押し回すと折り畳むことができるようになっている。
【0079】
このように、上記第3ないし第6の実施の形態に係る門形クレーンでは、開脚ロック機構を、支持脚13、14のヒンジピン(回動軸)16側に取り付けられ、折り畳み時、走行桁12間の空隙に収容され、開脚時、走行桁12間から離脱してばね643、743A、743B、847、947によりロック部材642A、642B、742A、742B、845、945を弾発開放し、これらロック部材642A、642B、742A、742B、845、945の一部を走行桁12側に当接させる弾発ロック装置(弾発ロック機構)640、740、840、940により構成しているので、折り畳まれた支持脚13、14を開脚する際、開脚位置で自動的に支持脚13、14がロックされる。
【0080】
これらロック部材642A、642B、742A、742B、845、945は、開脚時、走行桁12の下方でかつ支持脚13、14の内側に配置されることになるので、作業時、これらロック部材に障害物が当たりにくく、安全に作業することができる。また、これらロック部材642A、642B、742A、742B、845、945は、ばね643、743A、743B、847、947により付勢されて当接されるので、外部から振動や衝撃が加えられてもこれらロック部材642A、642B、742A、742B、845、945は閉じることがなく、確実にロックされる。作業終了後、これらロック部材642A、642B、742A、742B、845、945をばね643、743A、743B、847、947の付勢力に抗して操作するだけで、支持脚13、14のロックが解除され、支持脚13、14を押し倒すと、支持脚13、14は走行桁12に折り畳まれる。このため、ワンタッチ操作で折り畳み作業を行うことができる。
【0081】
次に、本発明の第7の実施の形態に係る門形クレーンについて、図27ないし図29の(A)〜(D)に基づいて説明する。この第7の実施の形態に係る門形クレーンは、支持脚ブラケット13R、14Rが平行桁21、22の外側に設けられたタイプの門形クレーンに適用するもので、開脚ロック機構970を備えている。開脚ロック機構970は、支持脚ブラケット13R、14Rにそれぞれ設けられた弾発ロック装置971と、平行桁21、22の外側壁12A、12Bにそれぞれ設けられ、弾発ロック装置971のロックピン975が嵌入可能な掛止凹部972が形成された掛止板25A、26Aとを備えて構成される。支持脚ブラケット13R、14Rは、図27および図28に示すように、支持脚13、14から走行桁12に向かってヒンジピン16で結んだほぼ三角形状に形成され、ヒンジピン16を介して走行桁12の外側壁12A、12Bに沿って回動するように支持脚13、14に取り付けられる。この支持脚ブラケット13R、14Rには、図28および図29の(A)ないし(D)に示すように、円孔13S、14Sが穿設される。
【0082】
支持脚ブラケット13R、14Rの円孔13S、14Sには、図28および図29の(A)ないし(D)に示すように、弾発ロック装置971が取り付けられる。弾発ロック装置971は、円孔13S、14Sから外側に突出して取り付けられた円筒状本体973と、この本体973にばね974を介して収容され常時支持脚ブラケット13R、14Rの内側に突出するように付勢されたロックピン975と、このロックピン975の外側端部に取り付けられ、本体973の外側開口部に当接してロックピン975が所定の突出距離(ほぼ掛止板25A、26Aの厚さに相当する距離)以上内側に変位するのを規制するとともに、手でつまんでロックピン975をばね974の付勢力に抗して本体973内部に引き戻し可能な解除摘み976とを備えて構成される。
【0083】
ロックピン975には、図29の(A)ないし(D)に示すように、下部に軸方向に沿って回り止め溝977が形成される。本体973には、この回り止め溝977に突出するよう回り止めピン978が取り付けられる。ロックピン975の内側端面975Aには、支持脚ブラケット13R、14Rの回動時、走行桁12側への進入する方向先端側に傾斜して形成されたガイド面979が形成される。
【0084】
掛止板25A、26Aには、図27および図29の(C)に示すように、支持脚ブラケット13R、14Rとの間にロックピン975を円滑に掛止凹部972に導くためのガイドプレート980が設けられる。また、掛止板25A、26Aには、ロックピン975の進入側部位が傾斜して形成され、ガイド面981を構成している。すなわち、掛止板25A、26Aのガイド面981は、支持脚13、14の開放時、ロックピン975が掛止板25A、26Aに達すると、ロックピン975のガイド面979が当たり、両ガイド面981、979同士が摺接して円滑にロックピン975の内側端面975Aを掛止板25A、26A上面に導くようになっている。なお、ガイドプレート980は、ロックピン975が掛止凹部972に円滑に導かれるのであれば設けなくてもよい。
【0085】
上記第7の実施の形態に係る門形クレーンでは、図27および図29の(A)ないし(C)に示すように、支持脚13、14を折り畳んだ状態から開放すると、弾発ロック装置971のロックピン975は、ばね974により内側端部が本体973から内側に飛び出した状態のままで(図27の(イ)および図29の(A)参照)、支持脚13、14は開脚方向に押し回される。支持脚13、14がさらに押し回され、弾発ロック装置971のロックピン975が、掛止板25A、26Aのガイド面981に達すると(図27の(ロ)および図29の(B)参照)、両ガイド面981、979が互いに摺接して、ロックピン975は、ばね974の付勢力に打ち勝ち本体973内に押し込まれた状態で掛止板25A、26Aの上面を摺動する。そして、支持脚13、14の開脚位置で掛止板25A、26Aの掛止凹部972上にロックピン975が達すると、ばね974によりロックピン975が掛止凹部972に自動的に入り込み(図27の(ハ)および図29の(C)参照)、支持脚13、14がロックされるようになっている。ロックを解除する際は、解除摘み976をばね974の付勢力に抗して引っ張ると、ロックピン975は、掛止凹部972との係合が解かれるので、その状態で支持脚13、14を内側に押し回すと折り畳むことができるようになっている。このように、上記第7の実施の形態に係る門形クレーンでは、折り畳まれた支持脚13、14を開脚する際、開脚位置で自動的に支持脚13、14がロックされる。
【0086】
なお、上記第1の実施の形態では、伸縮脚部13Bは一方の支持脚13にのみ設けられているがこれに限られるものではなく、両方の支持脚13、14に設けてもよいことはいうまでもない。さらに、上記第1の実施の形態では、支持脚ブラケット13A、14Aはそれぞれ2枚のプレートから構成するようにしているが、これに限られるものではなく、肉厚のある1枚のプレートまたは箱形状に形成しピン孔34を設けるようにしてもよい。
【0087】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の第1の発明に係る門形クレーンによれば、上部を巻き上げ機が走行自在に移動する走行桁と、この走行桁の両端に折り畳み可能に取り付けられ、所定の開放位置で回動が規制されて開脚し走行桁を支持する支持脚とを備えた門形クレーンにおいて、支持脚が上記開脚位置で走行桁に突き当たると支持脚をロックする開脚ロック機構を、走行桁と支持脚とのうち少なくともいずれか一方に設けたことにより、組み立て、解体作業を迅速かつ簡便に行うことができ、作業効率が大幅に向上する効果がある。
【0088】
また、本発明の第2の発明に係る門形クレーンによれば、上部を巻き上げ機が走行自在に移動する走行桁と、この走行桁の両端に折り畳み可能に取り付けられ、所定の開放位置で回動が規制されて開脚し走行桁を支持する支持脚とを備えた門形クレーンにおいて、両側の支持脚のうち少なくとも一方を、走行桁に折り畳み可能に取り付けられた円筒状脚部と、この円筒状脚部に脚長さを調整可能に収容された伸縮脚部とを備えて構成するとともに、円筒状脚部には下部にピンが挿通可能な挿通孔を穿設し、伸縮脚部には上記挿通孔と合致する調節孔を上下に多数穿設し、これら円筒状脚部と伸縮脚部とには伸縮脚部の回り止めをはかる回り止め機構を設けるとともに、ピンに係止溝を形成し、円筒状脚部には、ピン挿通時、ピンの係止溝に係脱自在に係止されピンの抜け止めをはかる抜け止め機構を設けたことにより、支持脚の伸縮作業を迅速かつ簡便に行うことができ、作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る門形クレーンを示す正面図である。
【図2】図1の門形クレーンの側面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿った要部の縦断面図である。
【図4】(A)ないし(D)はそれぞれ、伸縮可能な支持脚を示す側面図、ロック時の状態を示す説明図、回り止め係止部を示す説明図、抜け止め係止部を示す説明図である。
【図5】支持脚上部の構造を示す説明図である。
【図6】門形クレーンを折り畳み重ねた状態を示す説明である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る門形クレーンの要部を示す説明図である。
【図8】図7の要部の側面図である。
【図9】第1の実施の形態の第1の変形例に係る門形クレーンの要部を示す説明図である。
【図10】図9の要部の側面図である。
【図11】折り畳みロック機構の一例を示す説明図である。
【図12】折り畳みロック機構の他の例を示す説明図である。
【図13】図12の折り畳みロック機構の側面図である。
【図14】第1の実施の形態の第2の変形例に係る門形クレーンの要部を示す説明図である。
【図15】図14の要部の側面図である。
【図16】第2の実施の形態に係る門形クレーンの要部を示す説明図である。
【図17】図16の門形クレーンを下方から見た説明図である。
【図18】第3の実施の形態に係る門形クレーンの要部を示す説明図である。
【図19】図18の門形クレーンの要部の正面図である。
【図20】第4の実施の形態に係る門形クレーンの要部を示す説明図である。
【図21】(A)、(B)はそれぞれ、図20の門形クレーンの要部の正面図および図20の門形クレーンの要部を下方から見た説明図である。
【図22】第5の実施の形態に係る門形クレーンの要部を示す説明図である。
【図23】(A)、(B)はそれぞれ、図22の門形クレーンの要部の正面図および図22の門形クレーンの要部を下方から見た説明図である。
【図24】(A)、(B)はそれぞれ、図22の弾発ロック装置および当接プレートを示す説明図である。
【図25】第6の実施の形態に係る門形クレーンの要部を示す説明図である。
【図26】(A)、(B)はそれぞれ、図25の門形クレーンの要部の正面図および図25の門形クレーンの要部を下方から見た説明図である。
【図27】第7の実施の形態に係る門形クレーンの要部を示す説明図である。
【図28】図27の門形クレーンの要部の側面図である。
【図29】(A)ないし(C)はそれぞれ、図27の(イ)ないし(ロ)の位置に弾発ロック装置があるときの動作の状態を示す説明図、(D)はロックピンの内側端面を示す説明図である。
【図30】従来の門形クレーンを示す正面図である。
【図31】従来の門形クレーンの要部を示す説明図である。
【符号の説明】
12 走行桁
13、14 支持脚
23 桁結合プレート
32 支持脚外側結合プレート
140 掛止部材(開脚ロック機構)
141 掛止片
142 鉤部
143 ばね

Claims (7)

  1. 上部を巻き上げ機が走行自在に移動する走行桁と、この走行桁の両端に折り畳み可能に取り付けられ、所定の開放位置で回動が規制されて開脚し走行桁を支持する支持脚とを備えた門形クレーンにおいて、支持脚が上記開脚位置で走行桁に突き当たると支持脚をロックする開脚ロック機構を、走行桁と支持脚とのうち少なくともいずれか一方に設けたことを特徴とする門形クレーン。
  2. 開脚ロック機構を、開脚時に走行桁と支持脚とが突き当たった状態で互いに隣接するそれぞれの部位に設けた掛止部材により構成し、掛止部材を、支持脚上部に設けられた掛止片と、走行桁に揺動可能に設けられ開脚位置でこの掛止片に掛止可能な鉤部と、この鉤部を開脚した支持脚の掛止片側に弾発付勢するばねとを備えて構成したことを特徴とする請求項1に記載の門形クレーン。
  3. 掛止片と鉤部とにはそれぞれ、掛止片が支持脚の開放に応じて鉤部に当接し鉤部をばねの付勢力に抗して押し上げた際、開脚位置で鉤部を掛止片の掛止面に案内するガイド面が形成されることを特徴とする請求項2に記載の門形クレーン。
  4. 折り畳み時、支持脚が折り畳み位置に達すると支持脚をロックする折り畳みロック機構を設けたことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1に記載の門形クレーン。
  5. 折り畳みロック機構は、開脚ロック機構と連動され、開脚ロック機構の動作により折り畳まれてロックされた支持脚のロックを解除することを特徴とする請求項4に記載の門形クレーン。
  6. 開脚ロック機構を、両端がそれぞれ走行桁と支持脚とに回動可能に取り付けられ一端が伸縮自在な支柱部と、オン・オフ操作によりこの支柱部の伸縮をロックまたはロック解除し、開脚時、支柱部を最大寸法に保持してロックする支柱ロック部とを備えた支持装置により構成したことを特徴とする請求項1に記載の門形クレーン。
  7. 上部を巻き上げ機が走行自在に移動する走行桁と、この走行桁の両端に折り畳み可能に取り付けられ、所定の開放位置で回動が規制されて開脚し走行桁を支持する支持脚とを備えた門形クレーンにおいて、両側の支持脚のうち少なくとも一方を、走行桁に折り畳み可能に取り付けられた円筒状脚部と、この円筒状脚部に脚長さを調整可能に収容された伸縮脚部とを備えて構成するとともに、円筒状脚部には下部にピンが挿通可能な挿通孔を穿設し、伸縮脚部には上記挿通孔と合致する調節孔を上下に多数穿設し、これら円筒状脚部と伸縮脚部とには伸縮脚部の回り止めをはかる回り止め機構を設けるとともに、ピンに係止溝を形成し、円筒状脚部には、ピン挿通時、ピンの係止溝に係脱自在に係止されピンの抜け止めをはかる抜け止め機構を設けたことを特徴とする門形クレーン。
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