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JP2004039421A - 電気絶縁性シートの製造方法および装置 - Google Patents

電気絶縁性シートの製造方法および装置 Download PDF

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Abstract

【解決課題】正帯電領域と負帯電領域とが混在している帯電シートの帯電の正負を平衡させ、表裏で正負がバランスした、実質的に無帯電の電気絶縁性シートを製造する、簡単な方法および装置を提供する。
【解決手段】正帯電領域と負帯電領域とが混在している帯電シートが配される空間を挟むように正イオン発生手段と負イオン発生手段とを対向配置し、帯電シートの両面にそれぞれ極性が互いに異なるイオンを指向することにより、帯電シートの表裏で帯電の正負を平衡させる。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、正の帯電領域と負の帯電領域とが混在している帯電シートの表裏で帯電の正負を平衡させ、実質的に無帯電の電気絶縁性シートを得る方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックフィルム等の電気絶縁性シートにおける帯電は、後加工工程で品質に関わる問題を生ずることがある。たとえば、静電気放電に起因するスタチックマークと呼ばれる局所的に強い帯電や放電痕が存在すると、シートへの印刷や被膜剤塗布に際してインクや被膜剤の斑ができる。また、コンデンサ用や包装用等の蒸着フィルムの製造工程においては、真空蒸着やスパッタリング等の被膜加工後にスタチックマークが現れてしまうこともある。そこで、かかる問題を回避するために、従来、接地されたブラシ状の導電体を帯電シートに接近させ、ブラシ先端でコロナ放電を発生させて除電する自己放電式除電器や、針状電極に商用周波数の高電圧や直流高電圧を印加してコロナ放電を発生させて除電する交流式や直流式の電圧印加式除電器が使用されている。
【0003】
コロナ放電を利用する従来の除電方法を説明するに、図1において、除電器1は、交流電源1aに接続された電極1bによるコロナ放電によって正イオン1cおよび負イオン1dを発生させ、帯電シートSがもつ負の静電荷1eとは逆極性の正イオン1cを電気力線1fにより引き寄せ、シートSの負の静電荷1eと平衡させて除電するものである。しかしながら、写真用フィルムやコンデンサ用フィルム、磁気テープ用フィルム等に用いられるポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、アラミドフィルム等の電気絶縁性シートは、表面固有抵抗および体積固有抵抗が高いため、図2に示すように、シートS上に正の静電荷1gと負の静電荷1eが混在する、すなわち、正の帯電領域と負の帯電領域とが混在し、これら極性が異なる比較的高い電荷密度の帯電が互いに近接しているシートS上の領域(たとえば、細かいピッチで生ずる正極性と負極性の繰り返しの帯電)が存在する場合があり、そのような場合、シートSの電荷に起因する電気力線1fが上記の極性の異なる帯電領域同士で閉じてしまうため少し離れた位置では電界が非常に弱くなり、除電器から必要なイオンを引き寄せることができなくなってシートS上の静電荷1e、1gを除電することができない。すなわち、正極性と負極性の帯電領域が細かいピッチで混在していると、正と負とでキャンセルされてしまう結果、シートSから少し離れた位置(除電器の位置)からは電位が低く見えてしまい、イオン1c、1dがシートSへ引き寄せられないのである。
【0004】
かかる細かい帯電パターンを有する帯電シートの除電技術としては、たとえば特許第2651476号明細書に記載されているような除電器が知られている。この従来の除電器2は、図3に示すように、走行する耐電シートSを挟んで、交流電源2aに接続された複数個の正負イオン生成電極2bと交流電源2cに接続されたイオン吸引電極2dとを対向配置し、正負イオン生成電極2bで正負イオンを生成しながらイオン吸引電極2dに正負が逆極性の高電圧を交互に印加し、正負イオン生成電極2bで生成した正負のイオンをイオン吸引電極2dで吸引してシートSに強制的に照射するようにしたものである。これによれば、シートSに正負の電位が交互に誘起され、正負イオン生成電極2bからの正負のイオンがシートSの面に強制的に吸引されるので、細かい帯電模様をもつシートであっても除電が可能であるとされている。しかしながら、一方で、除電後のシートに正負の帯電の斑がシートの走行方向に帯状に発生するので、この帯状の帯電斑を少なくするためには、複数個の正負イオン生成電極2bをシートの走行方向に並べたり、正負の帯電斑が発生したシートSに対して直流除電器2eや交流除電器2fによってさらに直流および交流の除電を行う必要があるという問題がある。
【0005】
このように、上記従来の除電器においては、イオン吸引電極2dからイオンが発生しないため、イオン生成電極2bを電気絶縁性シートSの片面に複数個並べて設置する必要があり、また、シートSを一旦帯電させてから除電するため、必要なイオン量も多くなって除電器が大型化してしまう。また、イオン生成電極2bとイオン吸引電極2dによってシートSが一旦帯電してしまうことから、その後の除電が必須となって直流除電器2eや交流除電器2fを設置する必要があり、これが除電器をさらに大型かつ複雑なものとし、限られた場所への取付を困難としたり、コスト的にも高価なものとなってしまっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述した従来の技術の上記問題点を解決し、正帯電領域と負帯電領域とが混在している帯電シートの帯電の正負を平衡させ、表裏で正負がバランスした、実質的に無帯電の電気絶縁性シートを製造する、極めて簡単な方法および装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、正帯電領域と負帯電領域とが混在している帯電シートの両面にそれぞれ極性が互いに異なるイオンを指向することにより、帯電シートの表裏で帯電の正負を平衡させる、電気絶縁性シートの製造方法を特徴とするものである。帯電シートの帯電量に応じてイオンの量を制御するのも好ましい。また、通常は、帯電シートを走行させながらイオンを指向する。
【0008】
また、本発明は、上記目的を達成するために、正帯電領域と負帯電領域とが混在している帯電シートが配される空間を挟むように正イオン発生手段と負イオン発生手段とを対向配置してなる、電気絶縁性シートの製造装置を提供する。正イオン発生手段は正の電圧が印加される電極を含み、負イオン発生手段は負の電圧が印加される電極を含んでいるのが好ましい。また、正の電圧が印加される電極は正の直流電圧が印加されるコロナ放電電極を含み、負の電圧が印加される電極は負の直流電圧が印加されるコロナ放電電極を含んでいるのが好ましい。さらに、正の電圧が印加される電極および負の電圧が印加される電極が、互いに120〜240°の位相差をもつ交流電圧が印加されるコロナ放電電極を含んでいるのも好ましい。また、帯電シートの帯電量を測定する手段と、この帯電量測定手段から得られる帯電シートの帯電量に基づいて正イオン発生手段および負イオン発生手段による発生イオン量を制御する手段とを含んでいるのが好ましい。
【0009】
本発明が適用される帯電シートは、電気絶縁性シートからなる。代表的なものとしては、プラスチックフィルムや布帛等のシートや枚葉体があるが、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ナイロンフィルム、アラミドフィルム、ポリエチレンフィルム等のプラスチックフィルムは、電気絶縁性が高いため、本発明を適用するのに特に好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
図4に示す本発明の装置3においては、正帯電領域と負帯電領域とが混在している帯電シートSは、ガイドロール3a、3bに導かれて矢印方向に連続走行している。このシートSを挟んで互いに対向する位置には、正の直流電源3cに接続された正イオンを発生させるためのコロナ放電電極3dと、負の直流電源3eに接続された負イオンを発生させるためのコロナ放電電極3fとが設置されており、これら放電電極3d、3fから発生する正と負のイオンによりシートSの除電を行うことでシートSの表裏で帯電の正負を平衡させ、実質的に無帯電の電気絶縁性シートを製造する。
【0011】
すなわち、図5に示すように、正の電圧が印加されたコロナ放電電極3dからは正イオン3gが発生し、負の電圧が印加されたコロナ放電電極3fからは負イオン3hが発生する。帯電シートSは電気絶縁性であるため、正イオン3gと負イオン3hは互いに吸引力を及ぼし合い、シートSの近傍まで引き寄せられる。その結果、正イオン3gと負イオン3hがシートSの帯電による電界を受け、シートSに引きつけられ、正イオン3gおよび負イオン3hによる電荷とシートSの帯電とが全体としてほぼ平衡し、実質的に無帯電の絶縁性シートが得られるのである。ここにいうイオンとは、電子、電子を授受した原子、電荷をもった分子、分子クラスター、浮遊粒子等、さまざまな形態の電荷担体の総称である。
【0012】
これをイオンの動きに基づいてさらに詳細に説明する。除電とは、図1で説明したように、帯電シートSがもつ帯電1eにより、放電電極1bから発生する正イオン1c、負イオン1dのうち、シートSの帯電1eとは逆極性のイオンが電気力線1fにより引き寄せられて正負の電荷を平衡させるものである。しかしながら、図2に示したように、シートSが電気絶縁性である場合には、シートS上に正の静電荷1gと負の静電荷1eが混在する、すなわち、正の帯電領域と負の帯電領域とが混在している。この場合、電気力線1fは、シートSのもつ正、負の静電荷1g、1eの間で閉じてしまい、コロナ放電電極1bからのイオン1c、1dに作用しないため、除電が困難となる。これを解決するには、何らかの方法でコロナ放電電極1bから発生するイオンをシートSの表面近傍にまで移動させ、シートSの電荷1g、1eによる静電気力を作用させる必要がある。そこで、本発明においては、図6に示すように、正イオンを発生させるコロナ放電電極3dと負イオンを発生させるコロナ放電電極3fとをシートSを挟んで対向させ、逆極性のイオンで引き寄せ合うことによってシートSの近傍に正イオン3g、負イオン3hを集め、これらがシートSの帯電3i、3jの作用力を受ける状態にし、もってシートSの帯電に正、負が混在して電気力線3tがシートSの表面付近で閉じている場合であってもシートSの帯電3i、3jを除電することができるようにしている。
【0013】
上記実施形態においては、正、負の各イオン発生手段として、対向する電極に逆極性の直流電圧が印加されるコロナ放電電極を説明をしたが、図7に示すように、一方のコロナ放電電極3fを接地し、帯電シートSを挟んで対向するコロナ放電電極3dの電界によってコロナ放電電極3fの周囲にコロナ放電を発生させることもできる。
【0014】
また、図8に示すように、共通の直流電源3cにそれぞれコロナ放電電極3d、3fを接続してコロナ放電によるイオンを発生させることもできる。
【0015】
さらに、図9に示すように、コロナ放電電極3dに交流電源3kを接続し、コロナ放電電極3fに交流電源3kとは逆位相の交流電源3mを接続することであってもよく、図10に示すように、1台のフローティング電源3nに接続することであってもよい。逆位相の交流電圧を印加する場合、放電電極の構成によっては電源と放電針やワイヤとの間に直列にコンデンサが挿入された容量結合のものもあり、放電電極に印加される電圧波形は必ずしも完全に逆位相になるとは限らないが、位相差が120〜240°の範囲内であれば、ほぼ逆位相とみなすことができてイオンを引き付けることができる。また、逆位相の交流電圧を得る方法は、2つの逆位相の発振回路を用いて基準の交流電圧を生成することであってもよいし、電源の昇圧トランスの入力や出力の位相を切り替えることであってもよいし、コンデンサやコイルを用いて位相を変化させることであってもよい。
【0016】
コロナ放電電極の形態としては、図11、12に示すように、ワイヤ電極4a、4b、4cをスプリング4dを介してフレーム4eに固定し、対向させた構造のものが、一体型の除電電極として好適である。なお、この例では、それぞれ3本ずつのワイヤ電極のうち、両端のワイヤ電極4aは接地し、中央のワイヤ電極4bには正の電圧を印加し、他方の中央のワイヤ電極4cには負の電圧を印加しているが、全てのワイヤ電極に電圧を印加することであってもよいし、正、負いずれかのワイヤ電極を接地することであってもよいし、逆位相の交流を印加することであってもよい。
【0017】
また、コロナ放電電極としては、図13、14に示すように、針電極5aを植え込んだ電極バー5bをフレーム5cに固定して用いることもできる。なお、図中、5dは導電性芯材、5eは電気絶縁材、5fは高圧ケーブルである。
【0018】
また、本発明によれば、帯電シートを挟んで正イオンと負イオンとが引き合うため、イオン吸引電極で強制的にイオンを引き寄せる従来の技術とは異なり、帯電シートは自ずとほぼ零電位にまで除電される。しかしながら、さらに好ましいのは、図15に示すように、除電後の帯電シートSの電位を表面電位計等の帯電測定器3pで測定し、その測定信号に基づき、制御器3qによって可変電源3r、3sの出力電圧を変更するフィードバック制御を用いることである。制御器3qは、帯電測定手段3pや可変電源3r、3sに組み込むことであってもよく、また、制御を行うのは、可変電源3r、3sのいずれか一方であってもよい。また、可変電源3r、3sは、直流電源であってもよく、交流電源に重畳されるバイアス電圧を可変としたり正と負のデューティ比を可変としたりすることであってもよい。
【0019】
【実施例および比較例】
以下に示す実施例および比較例において、除電の効果は、除電前のフィルムの表面電位と除電後のフィルムの表面電位とを測定することで評価した。また、除電後のフィルムの被除電部位に、複写機で用いるトナーをふりかけ、その付着の様子により帯電状態を調べた。これはダストフィギュア法と呼ばれる電荷分布の簡単な識別方法である(静電気学会編「静電気ハンドブック」、1981年)。
(実施例1)
図4に示す形態において、帯電シートSとして幅200mm、厚さ12μmの2軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、速度50m/分で走行させた。このフィルムは、表面にコロナ放電処理が施されており、コロナ処理痕と呼ばれる静電気帯電模様を有している。コロナ放電電極3d、3fとしては、図11、12に示すものを用いた。ワイヤ電極としては、直径150μmのタングステンワイヤを用い、ワイヤがフィルムの走行方向に対して直交するように、かつ、フィルムの面と平行になるようにフィルムを挟んで設置した。3本のワイヤ電極4a、4b、4cのうち、両端の2本のワイヤ4aは接地し、中央の1本のワイヤ4b、4cはそれぞれ直流電源3c、3eに接続した。直流電源3c、3eには、それぞれ、−10kV、+10kVを発生する直流電源を用いた。フィルムを挟む電極間距離は40mmであり、そのほぼ中央をフィルムが走行するようにした。
【0020】
この例では、−15kVに帯電していたフィルムの電位を−1kVにまで低下させることができ、帯電模様もなくすことができた。
(実施例2)
図7に示す形態において、一方のコロナ放電電極3fを接地し、他方のコロナ放電電極3dを+10kVの直流電源3cに接続し、両電極間距離を20mmにした。そのほかは実施例1と同様にフィルムを除電した。
【0021】
この例では、−15kVに帯電していたフィルムの電位を+2kVにまで低下させることができ、また、トナーでフィルムの帯電模様を可視化したところ、除電前に存在していたコロナ放電痕と呼ばれる帯電模様もなくなっていた。
(実施例3)
図9に示す形態において、高圧電源として、周波数60Hz、実効電圧10kVの交流電源を用いた。そのほかは実施例1と同様にフィルムを除電した。なお、交流電源3kと3mとは位相が互いに逆になるよう、電源内部の昇圧トランスの入力を切り替えた。
【0022】
この例では、−15kVに帯電していたフィルムの電位を−1kVにまで低下させることができ、また、帯電模様もなくすことができた。
(実施例4)
図15に示す形態において、帯電測定器3pにより除電後のフィルムの電位を測定し、この電位がほぼゼロとなるように、制御器3qにより直流電源3r、3sの出力電圧を変更した。そのほかは実施例1と同様にフィルムを除電した。
【0023】
この例では、−15kVに帯電していたフィルムの電位を0kVにまで低下させることができ、また、帯電模様もなくすことができた。
(比較例)
図9に示す形態において、コロナ放電電極3dとして針状電極を用い、交流電源3kとして60Hzの交流電源を用い、コロナ放電電極3fを用いないで片面から除電した。そのほかは実施例1と同様にフィルムを除電した。なお、コロナ放電電極3dとしては、図16に示すものを用いた。この除電電極6は、針電極6aと、高圧芯材6bと、電気絶縁材6cと、フレーム6dとを有するものである。
【0024】
この例では、−15kVに帯電していたフィルムの電位は−3kVにまでしか除電できず、また、帯電模様も薄くはなるもののなくすことはできなかった。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、実施例と比較例との対比からも明らかなように、正帯電領域と負帯電領域とが混在している帯電シートの帯電の正負を平衡させ、表裏で正負がバランスした、実質的に無帯電の電気絶縁性シートを、極めて簡単な方法および装置で製造することができる。すなわち、正帯電領域と負帯電領域が混在したような帯電シートであっても、少ない除電電極により効果的に除電を行なうことができ、帯電模様を除去することができる。そのため、上述した従来の技術に比較して、同じ除電能力であればコンパクトかつ安価にでき、また、本発明で得られる電気絶縁性シートは、スタチックマークやコロナ処理痕等の帯電欠点を有しないため、後加工工程における蒸着不良や被膜剤の不均質な分布等の不都合を発生しなくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術による除電作用の概略説明図である。
【図2】従来の技術による除電作用の概略説明図である。
【図3】従来の除電装置の概略正面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る装置の概略正面図である。
【図5】図4に示した装置による除電作用の概略説明図である。
【図6】図4に示した装置による除電作用の概略説明図である。
【図7】本発明の別の実施形態に係る装置の概略正面図である。
【図8】本発明のさらに別の実施形態に係る装置の概略正面図である。
【図9】本発明のさらに別の実施形態に係る装置の概略正面図である。
【図10】本発明のさらに別の実施形態に係る装置の概略正面図である。
【図11】本発明で用いるコロナ放電電極の概略正面図である。
【図12】図11に示したコロナ放電電極の概略側面図である。
【図13】本発明で用いる別の放電電極の概略正面図である。
【図14】図13に示したコロナ放電電極の概略側面図である。
【図15】本発明のさらに別の実施形態に係る装置の概略正面図である。
【図16】比較例で用いたコロナ放電電極の概略正面図である。
【符号の説明】
3:除電器
3a:ガイドロール
3b:ガイドロール
3c:直流電源
3d:コロナ放電電極
3e:直流電源
3f:コロナ放電電極
3g:正イオン
3h:負イオン
3i:帯電シートSの正帯電
3j:帯電シートSの負帯電
3k:交流電源
3m:交流電源
3n:交流電源
3p:帯電測定器
3q:制御器
3r:可変直流電源
3s:可変直流電源
3t:電気力線
4:コロナ放電電極
4a:ワイヤ電極
4b:ワイヤ電極
4c:ワイヤ電極
4d:スプリング
4e:フレーム
5:コロナ放電電極
5a:針電極
5b:電極バー
5c:フレーム
5d:導電性芯材
5e:電気絶縁材
5f:高圧ケーブル

Claims (9)

  1. 正帯電領域と負帯電領域とが混在している帯電シートの両面にそれぞれ極性が互いに異なるイオンを指向することにより、帯電シートの表裏で帯電の正負を平衡させる、電気絶縁性シートの製造方法。
  2. 帯電シートの帯電量に応じてイオンの量を制御する、請求項1に記載の電気絶縁性シートの製造方法。
  3. 帯電シートを走行させながらイオンを指向する、請求項1に記載の電気絶縁性シートの製造方法。
  4. 正帯電領域と負帯電領域とが混在している帯電シートが配される空間を挟むように正イオン発生手段と負イオン発生手段とを対向配置してなる、電気絶縁性シートの製造装置。
  5. 正イオン発生手段は正の電圧が印加される電極を含み、負イオン発生手段は負の電圧が印加される電極を含んでいる、請求項4に記載の電気絶縁性シートの製造装置。
  6. 正の電圧が印加される電極は正の直流電圧が印加されるコロナ放電電極を含み、負の電圧が印加される電極は負の直流電圧が印加されるコロナ放電電極を含んでいる、請求項5に記載の電気絶縁性シートの製造装置。
  7. 正の電圧が印加される電極および負の電圧が印加される電極が、互いに120〜240°の位相差をもつ交流電圧が印加されるコロナ放電電極を含んでいる、請求項5に記載の電気絶縁性シートの製造装置。
  8. 帯電シートの帯電量を測定する手段と、この手段から得られる帯電シートの帯電量に基づいて正イオン発生手段および負イオン発生手段による発生イオン量を制御する手段とを含んでいる、請求項4に記載の電気絶縁性シートの製造装置。
  9. 請求項1〜3のいずれかに記載の方法または請求項4〜8のいずれかに記載の装置を用いて製造された電気絶縁性シート。
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