JP2004038637A - 速度低下通知システム及び速度低下通知方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高速道路などの勾配が変化する地点において、速度が低下する車両の運転者に対して、速度低下に対する注意喚起を行う。
【解決手段】勾配が変化する前後の地点における、通過車両の速度を測定し、勾配が変化する前後の地点での速度を比較する。比較した結果、速度が低下している車両に対して、速度低下を通知する。
【選択図】 図1
【解決手段】勾配が変化する前後の地点における、通過車両の速度を測定し、勾配が変化する前後の地点での速度を比較する。比較した結果、速度が低下している車両に対して、速度低下を通知する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は道路の勾配が変化し、車両の速度が低下した場合、車両の運転者に対して速度低下を通知する速度低下通知技術関する。
【0002】
【従来の技術】
高速道路や自動車専用道路などでの交通集中による渋滞は、料金所や合流地点など、車両の速度が低下する地点において多く発生する。その他の渋滞発生要因の一つとして、道路の勾配の変化がある。また、渋滞発生地点として、道路の勾配が変化する地点がある。長い下り坂の後に緩やかな上り坂に変化する地点などにおいては、運転者がその勾配の変化に気付かずに車両の速度が低下することがあり、その速度変化が後続の車に影響して渋滞が発生する。上記のように勾配が変化することをサグと言う。
【0003】
このような場合、従来は、上記サグによる速度低下への注意を促すため、勾配の斜度を表示した固定標識や、「この先上り坂」などのような、勾配が変化したことを伝える静的な情報を、注意喚起標識により提示することにより、運転者に対して注意を促していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
サグ部における、車両の速度低下による渋滞防止するため、斜度情報の表示や注意喚起標識を設置する方法は、標識の意味を正しく理解していない運転者や、速度計を見ないで漫然と運転している運転者、勾配に合わせたアクセル操作により、速度を一定に保つことが出来ない運転者に対しては効果が期待できない。
また、高速道路では、一部の車両の速度変化が、後続車両に大きな影響を与え、渋滞を引き起こすことがあるため、サグ部において速度が低下する特定の車両に対して、個別に注意を促す必要がある。
【0005】
本発明の目的は道路の勾配がより上り勾配になった場合、速度が低下している車両を発見し、その車両に対して個別に速度低下を通知する技術を提供することにある。
【0006】
また、本発明の他の目的は、渋滞発生時には、速度の低下に対する通知を無効とする技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の速度低下通知システムでは、サグ手前の地点(以後、サグ前測定地点と記載)における車両の速度と、サグより後方の速度低下が想定される地点(以後、サグ後測定地点と記載)における車両の速度を計測する手段と、上記2地点において、各車両を識別する手段を備え、サグ前測定地点とサグ後測定地点での各車両の速度を比較し、速度が低下している車両に対して、速度低下の通知を行う手段を備えることにより、サグに気付かず速度が低下した車両の運転者に対して、速度の低下を通知する。また、渋滞を検出する手段を備え、渋滞発生時には、速度低下の通知を行わないようにする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、実施例を用い、図を参照して説明する。
車両の走行方向に対して、最初に第1の地点を通過し、次に、第2の地点を通過する際、第1の地点に比べて第2の地点の勾配がより上り勾配になるように変化した場合、即ち、くだり勾配から上り勾配になる場合、上り勾配からより急な上り勾配になる場合、または傾斜のきつい下り勾配から傾斜の緩やかな下り勾配になる場合、より上り勾配の地点で、車両の速度が低下する場合がある。このような場合、車両の運転者に対して速度低下を通知して、渋滞を回避すべきである。
【0009】
図1は本発明による速度低下通知システムの設置構成の一実施例の概略示す概略構成図である。本実施例は、車両17が通過する第1の地点では下り坂であり、第2の地点では上り坂に変化する道路を例にとって説明する。
図において、サグ前地点測定装置11は、下り坂13に設置され、サグ後地点測定装置12は、勾配が変化する地点より後方の、速度低下が想定される上り坂14に設置される。また、速度低下情報通知装置19は、サグ後地点測定装置12より後方の上り坂14に設置される。
なお、図中の15は、サグより手前の場所に配置されたサグ前地点測定装置11が車両の速度を測定する、サグ前測定点を示す。また、16は、サグより後方の場所に配置されたサグ後地点測定装置12が車両17の速度を測定する、サグ後測定点を示す。18は勾配が変化するサグを示す。
【0010】
本実施例では、速度低下通知システムは、下り坂13から上り坂14に勾配が変化する地点に設置されているが、これに限定されるものではなく、例えば、緩やかな上り坂から急な上り坂、急な下り坂から緩やかな下り坂に変化するようなサグ部、即ち最初に通過する第1の地点の勾配と次に通過する第2の地点の勾配を比較した場合、第1の地点の勾配に比べて第2の地点の勾配がより上り勾配である第1の地点から第2の地点に掛けて設置しても良い。
【0011】
図2は本発明によるの速度低下通知システムの一実施例を示す概略のブロック図である。勾配が変化するサグ18より手前に設置されたサグ前地点測定装置11は、通過する車両17の速度を測定する速度測定部21と、車両の識別情報を収集する車両識別部22とを備える。また、勾配が変化するサグ18より後方に設置されたサグ後地点測定装置12も、通過する車両の速度を測定する速度測定部23と、車両の識別情報を収集する車両識別部24とを備えている。
システム制御装置25は、サグ前地点測定装置11、サグ後地点測定装置12との通信を行う測定装置インタフェース部(測定装置IF部)26、車両の識別や速度の比較などを行う制御部27、速度低下情報通知装置19との通信を行う通知装置インタフェース部(通知装置IF部)28で構成されている。なお、速度低下情報通知装置19は、例えば表示装置を備えており、表示装置で速度が低下していることを表示する。
【0012】
図3は本発明によるシステム制御装置における処理動作の一実施例を示すフローチャートである。
以下、図1、図2、図3を参照して、本発明の基本的な動作について説明する。
サグ前測定点15を、車両17が通過するとき、サグ前地点測定装置11の速度測定部21は車両17の速度を測定し、サグ前地点測定装置11の車両識別部22は車両17を識別するための情報を収集する。同様に、車両17が、サグ後測定点16を通過するとき、サグ後地点測定装置12の速度測定部23は車両17の速度を測定し、サグ後地点測定装置12の車両識別部24は車両17を識別するための情報を収集する。
【0013】
ステップ31で、サグ前地点測定装置11で測定された車両17の速度情報及び車両17の識別情報はシステム制御装置25の測定装置インタフェース部26で受信される。また、ステップ32において、サグ後地点測定装置12からも同様に、車両17の識別情報と速度情報は測定装置インタフェース部26で受信される。次に、ステップ33において、測定装置インタフェース部26は、受信した車両17の識別情報と速度情報を、制御部27に送信し、制御部27において、測定装置インタフェース部26から受信した車両17の識別情報により、同一車両の、サグ前測定点15とサグ後測定点16での速度情報を選択し、サグ前後における車両速度の比較を行う。ステップ33で、サグ前測定点15からサグ後測定点16での速度低下が、設定した閾値より小さい場合、または、サグ後測定点16での車両速度がサグ前測定点15での車両速度を上回っている場合は、車両17は勾配の変化を認識し、速度の低下はない(34)と判断し、車両17に対する情報の通知は行わない。逆に、サグ前測定点15からサグ後測定点16の速度低下が設定した閾値より大きい場合は、車両17の運転者は勾配の変化を認識できずに速度が低下している(35)と判断し、ステップ36に移行して、速度低下情報通知装置19に対して、該車両17の運転者への、速度低下の通知を行うように指示する。
【0014】
次に、速度低下通知システムにおける車両識別部について説明する。本実施例の速度低下通知システムでは、サグ前地点測定装置11とサグ後地点測定装置12における、車両の識別を行う車両識別部22、24として、自動車ナンバー自動読取システム(Nシステム)や旅行時間計測システム(Tシステム)などで使用される、車両番号自動読取装置を用いる。Tシステムは車両のナンバーを識別し、その車両がある場所から他の場所に移動するに要する所要時間を計測することができる機能を持っている。
【0015】
図4は本発明による車両番号自動読取装置の一実施例を示す概略ブロック図である。
図において、車両番号自動読取装置41は、車両を撮影するカメラ42と画像処理部43で構成される。カメラ42で撮影された車両の映像は、画像処理部43で処理されて、車両番号情報44が抽出される。
サグ前地点測定装置11とサグ後地点測定装置12に備えられた、車両番号自動読取装置41で収集された車両番号情報44は、速度測定部21、23で測定された速度情報と共に、システム制御装置25に送られる。システム制御装置25では、車両番号情報44を、車両を識別する情報として使用し、サグ前地点測定装置11とサグ後地点測定装置12で測定された速度情報は、同一の車両番号情報44のものについて比較される。尚、本実施例における車両番号情報44は、軽自動車などに付与されている車両番号、又は普通自動車などに付与されている自動車登録番号等を示す。
【0016】
車両番号自動読取装置41を用いて車両17を識別する速度低下通知システムでは、一部の特殊な車両を除く、全ての車両に付けられている車両番号標や自動車登録標(ナンバープレート)により、車両の識別を行うため、車両側に手を加えることなく、ほとんどの車両を識別することが可能である。
【0017】
本発明の実施例では、車両の識別を行う手段として、車両番号自動読取装置41を用いており、車両の速度を測定する手段として、別の速度測定部21、23を用いる構成となっているが、本発明ではこの構成に限定するものではなく、例えば、車両番号自動読取装置41の画像処理部43に、車両の速度を測定する機能を持たせ、速度測定部21、23を別に備えない構成としても良い。
【0018】
次に、本実施例の速度低下通知システムにおける表示装置について説明する。本実施例の速度低下通知システムでは、車両の速度低下を運転者に通知する手段として、例えば、LED(Light Emitting Diode)電光表示板などの表示装置を道路上に設置する。
【0019】
図5は表示装置の配置の一実施例を示す斜視図である。表示装置51a、51b、51cは、道路に設置されたゲート52に、走行車線53a、53b、53c毎に設置される。システム制御装置25は、勾配の変化を認識できずに速度が低下している車両を検出した場合に、速度低下情報通知装置19に対して、速度が低下していることを通知するように指示する。このとき、システム制御装置25は、該当する車両が、サグ後測定点16を通過した時点で、どの走行車線を通過したかという情報をもとに、通知を表示する表示装置を決定し、速度低下情報通知装置19に対する指示を行う。
例えば、速度低下を通知する車両が、サグ後測定点16において、走行車線53aを通過した場合、速度低下情報通知装置19は、システム制御装置25からの指示により、表示装置51aに、速度が低下していることを通知するメッセージを表示する。
本発明の実施例では、表示装置51a、51b、51cは、道路上に設置されたゲート52に設置されているが、これに限定されるものではなく、車両の運転者が視認できれば、別の設置方法でも良い。
次に請求項5記載の速度低下通知システムについて説明する。
【0020】
図6は本発明によるシステム制御装置における処理動作の他の実施例を示すフローチャートである。図において、図3の処理工程(ステップ)と同じものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施例の速度低下通知システムを設置した地点で、既に渋滞が発生している場合は、勾配が変化する前後の地点で、速度が低下するのは止を得ない。また、通過車両に対して、速度が低下したことを通知しても、渋滞を緩和する効果は期待できない。逆に、不必要な情報を表示することにより、運転者に対して不快感を与え、また、渋滞のために減速した先行車両への追突というような事故につながる危険性もある。
そこで、システム制御装置25において、図6に示すように、サグ前後の速度比較33の処理を行う前に、渋滞発生の有無を判断する処理をステップ61として追加する。処理としては、サグ前地点測定装置11、または、サグ後地点測定装置12で測定した車両の速度がある設定した閾値を下回った場合は、渋滞が発生していると判断する。ステップ61で、渋滞あり(62)と判断された場合は、ステップ31に戻り、渋滞中は、ステップ31、32及びステップ61を繰り返す。ステップ61で渋滞あり(62)と判断された以外の場合は、渋滞が発生していない(63)と判断され、ステップ33でサグ前後の速度比較を行う。このように、渋滞の有無を判断するステップを追加することにより、渋滞発生時には、速度が低下した車両に対する速度低下の通知を行わないようにする。
【0021】
本実施例では、渋滞を検出する手段として、サグ前地点測定装置11とサグ後地点測定装置12で測定した速度情報から渋滞を発見する方法を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、速度低下通知システムを設置した区間における渋滞を発見できれば、他の検出方法を用いても良い。
【0022】
以上述べたように、本発明によれば、高速道路などの勾配が変化する地点において、勾配の変化を認識できずに速度が低下する車両を特定し、その車両の運転者に対して、速度の低下を通知することができ、車両の速度低下による渋滞を防止することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、道路の勾配が変化する地点における車両の速度低下を測定し、車両の速度低下を通知することができるので、車両の速度低下による渋滞を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による速度低下通知システムの設置構成の一実施例の概略示す概略構成図である。
【図2】本発明によるの速度低下通知システムの一実施例を示す概略のブロック図である。
【図3】本発明によるシステム制御装置における処理動作の一実施例を示すフローチャートである。
【図4】本発明による車両番号自動読取装置の一実施例を示す概略ブロック図である。
【図5】表示装置の配置の一実施例を示す斜視図である。
【図6】本発明によるシステム制御装置における処理動作の他の実施例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11…サグ前地点測定装置、12…サグ後地点測定装置、21…速度測定部、22…車両識別部、25…システム制御装置、26…測定装置インタフェース部、27…制御部、28…情報通知装置、51a〜51c…表示装置、41…車両番号読取装置、42…カメラ、43…画像処理部、44…車両番号情報。
【発明の属する技術分野】
本発明は道路の勾配が変化し、車両の速度が低下した場合、車両の運転者に対して速度低下を通知する速度低下通知技術関する。
【0002】
【従来の技術】
高速道路や自動車専用道路などでの交通集中による渋滞は、料金所や合流地点など、車両の速度が低下する地点において多く発生する。その他の渋滞発生要因の一つとして、道路の勾配の変化がある。また、渋滞発生地点として、道路の勾配が変化する地点がある。長い下り坂の後に緩やかな上り坂に変化する地点などにおいては、運転者がその勾配の変化に気付かずに車両の速度が低下することがあり、その速度変化が後続の車に影響して渋滞が発生する。上記のように勾配が変化することをサグと言う。
【0003】
このような場合、従来は、上記サグによる速度低下への注意を促すため、勾配の斜度を表示した固定標識や、「この先上り坂」などのような、勾配が変化したことを伝える静的な情報を、注意喚起標識により提示することにより、運転者に対して注意を促していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
サグ部における、車両の速度低下による渋滞防止するため、斜度情報の表示や注意喚起標識を設置する方法は、標識の意味を正しく理解していない運転者や、速度計を見ないで漫然と運転している運転者、勾配に合わせたアクセル操作により、速度を一定に保つことが出来ない運転者に対しては効果が期待できない。
また、高速道路では、一部の車両の速度変化が、後続車両に大きな影響を与え、渋滞を引き起こすことがあるため、サグ部において速度が低下する特定の車両に対して、個別に注意を促す必要がある。
【0005】
本発明の目的は道路の勾配がより上り勾配になった場合、速度が低下している車両を発見し、その車両に対して個別に速度低下を通知する技術を提供することにある。
【0006】
また、本発明の他の目的は、渋滞発生時には、速度の低下に対する通知を無効とする技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の速度低下通知システムでは、サグ手前の地点(以後、サグ前測定地点と記載)における車両の速度と、サグより後方の速度低下が想定される地点(以後、サグ後測定地点と記載)における車両の速度を計測する手段と、上記2地点において、各車両を識別する手段を備え、サグ前測定地点とサグ後測定地点での各車両の速度を比較し、速度が低下している車両に対して、速度低下の通知を行う手段を備えることにより、サグに気付かず速度が低下した車両の運転者に対して、速度の低下を通知する。また、渋滞を検出する手段を備え、渋滞発生時には、速度低下の通知を行わないようにする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、実施例を用い、図を参照して説明する。
車両の走行方向に対して、最初に第1の地点を通過し、次に、第2の地点を通過する際、第1の地点に比べて第2の地点の勾配がより上り勾配になるように変化した場合、即ち、くだり勾配から上り勾配になる場合、上り勾配からより急な上り勾配になる場合、または傾斜のきつい下り勾配から傾斜の緩やかな下り勾配になる場合、より上り勾配の地点で、車両の速度が低下する場合がある。このような場合、車両の運転者に対して速度低下を通知して、渋滞を回避すべきである。
【0009】
図1は本発明による速度低下通知システムの設置構成の一実施例の概略示す概略構成図である。本実施例は、車両17が通過する第1の地点では下り坂であり、第2の地点では上り坂に変化する道路を例にとって説明する。
図において、サグ前地点測定装置11は、下り坂13に設置され、サグ後地点測定装置12は、勾配が変化する地点より後方の、速度低下が想定される上り坂14に設置される。また、速度低下情報通知装置19は、サグ後地点測定装置12より後方の上り坂14に設置される。
なお、図中の15は、サグより手前の場所に配置されたサグ前地点測定装置11が車両の速度を測定する、サグ前測定点を示す。また、16は、サグより後方の場所に配置されたサグ後地点測定装置12が車両17の速度を測定する、サグ後測定点を示す。18は勾配が変化するサグを示す。
【0010】
本実施例では、速度低下通知システムは、下り坂13から上り坂14に勾配が変化する地点に設置されているが、これに限定されるものではなく、例えば、緩やかな上り坂から急な上り坂、急な下り坂から緩やかな下り坂に変化するようなサグ部、即ち最初に通過する第1の地点の勾配と次に通過する第2の地点の勾配を比較した場合、第1の地点の勾配に比べて第2の地点の勾配がより上り勾配である第1の地点から第2の地点に掛けて設置しても良い。
【0011】
図2は本発明によるの速度低下通知システムの一実施例を示す概略のブロック図である。勾配が変化するサグ18より手前に設置されたサグ前地点測定装置11は、通過する車両17の速度を測定する速度測定部21と、車両の識別情報を収集する車両識別部22とを備える。また、勾配が変化するサグ18より後方に設置されたサグ後地点測定装置12も、通過する車両の速度を測定する速度測定部23と、車両の識別情報を収集する車両識別部24とを備えている。
システム制御装置25は、サグ前地点測定装置11、サグ後地点測定装置12との通信を行う測定装置インタフェース部(測定装置IF部)26、車両の識別や速度の比較などを行う制御部27、速度低下情報通知装置19との通信を行う通知装置インタフェース部(通知装置IF部)28で構成されている。なお、速度低下情報通知装置19は、例えば表示装置を備えており、表示装置で速度が低下していることを表示する。
【0012】
図3は本発明によるシステム制御装置における処理動作の一実施例を示すフローチャートである。
以下、図1、図2、図3を参照して、本発明の基本的な動作について説明する。
サグ前測定点15を、車両17が通過するとき、サグ前地点測定装置11の速度測定部21は車両17の速度を測定し、サグ前地点測定装置11の車両識別部22は車両17を識別するための情報を収集する。同様に、車両17が、サグ後測定点16を通過するとき、サグ後地点測定装置12の速度測定部23は車両17の速度を測定し、サグ後地点測定装置12の車両識別部24は車両17を識別するための情報を収集する。
【0013】
ステップ31で、サグ前地点測定装置11で測定された車両17の速度情報及び車両17の識別情報はシステム制御装置25の測定装置インタフェース部26で受信される。また、ステップ32において、サグ後地点測定装置12からも同様に、車両17の識別情報と速度情報は測定装置インタフェース部26で受信される。次に、ステップ33において、測定装置インタフェース部26は、受信した車両17の識別情報と速度情報を、制御部27に送信し、制御部27において、測定装置インタフェース部26から受信した車両17の識別情報により、同一車両の、サグ前測定点15とサグ後測定点16での速度情報を選択し、サグ前後における車両速度の比較を行う。ステップ33で、サグ前測定点15からサグ後測定点16での速度低下が、設定した閾値より小さい場合、または、サグ後測定点16での車両速度がサグ前測定点15での車両速度を上回っている場合は、車両17は勾配の変化を認識し、速度の低下はない(34)と判断し、車両17に対する情報の通知は行わない。逆に、サグ前測定点15からサグ後測定点16の速度低下が設定した閾値より大きい場合は、車両17の運転者は勾配の変化を認識できずに速度が低下している(35)と判断し、ステップ36に移行して、速度低下情報通知装置19に対して、該車両17の運転者への、速度低下の通知を行うように指示する。
【0014】
次に、速度低下通知システムにおける車両識別部について説明する。本実施例の速度低下通知システムでは、サグ前地点測定装置11とサグ後地点測定装置12における、車両の識別を行う車両識別部22、24として、自動車ナンバー自動読取システム(Nシステム)や旅行時間計測システム(Tシステム)などで使用される、車両番号自動読取装置を用いる。Tシステムは車両のナンバーを識別し、その車両がある場所から他の場所に移動するに要する所要時間を計測することができる機能を持っている。
【0015】
図4は本発明による車両番号自動読取装置の一実施例を示す概略ブロック図である。
図において、車両番号自動読取装置41は、車両を撮影するカメラ42と画像処理部43で構成される。カメラ42で撮影された車両の映像は、画像処理部43で処理されて、車両番号情報44が抽出される。
サグ前地点測定装置11とサグ後地点測定装置12に備えられた、車両番号自動読取装置41で収集された車両番号情報44は、速度測定部21、23で測定された速度情報と共に、システム制御装置25に送られる。システム制御装置25では、車両番号情報44を、車両を識別する情報として使用し、サグ前地点測定装置11とサグ後地点測定装置12で測定された速度情報は、同一の車両番号情報44のものについて比較される。尚、本実施例における車両番号情報44は、軽自動車などに付与されている車両番号、又は普通自動車などに付与されている自動車登録番号等を示す。
【0016】
車両番号自動読取装置41を用いて車両17を識別する速度低下通知システムでは、一部の特殊な車両を除く、全ての車両に付けられている車両番号標や自動車登録標(ナンバープレート)により、車両の識別を行うため、車両側に手を加えることなく、ほとんどの車両を識別することが可能である。
【0017】
本発明の実施例では、車両の識別を行う手段として、車両番号自動読取装置41を用いており、車両の速度を測定する手段として、別の速度測定部21、23を用いる構成となっているが、本発明ではこの構成に限定するものではなく、例えば、車両番号自動読取装置41の画像処理部43に、車両の速度を測定する機能を持たせ、速度測定部21、23を別に備えない構成としても良い。
【0018】
次に、本実施例の速度低下通知システムにおける表示装置について説明する。本実施例の速度低下通知システムでは、車両の速度低下を運転者に通知する手段として、例えば、LED(Light Emitting Diode)電光表示板などの表示装置を道路上に設置する。
【0019】
図5は表示装置の配置の一実施例を示す斜視図である。表示装置51a、51b、51cは、道路に設置されたゲート52に、走行車線53a、53b、53c毎に設置される。システム制御装置25は、勾配の変化を認識できずに速度が低下している車両を検出した場合に、速度低下情報通知装置19に対して、速度が低下していることを通知するように指示する。このとき、システム制御装置25は、該当する車両が、サグ後測定点16を通過した時点で、どの走行車線を通過したかという情報をもとに、通知を表示する表示装置を決定し、速度低下情報通知装置19に対する指示を行う。
例えば、速度低下を通知する車両が、サグ後測定点16において、走行車線53aを通過した場合、速度低下情報通知装置19は、システム制御装置25からの指示により、表示装置51aに、速度が低下していることを通知するメッセージを表示する。
本発明の実施例では、表示装置51a、51b、51cは、道路上に設置されたゲート52に設置されているが、これに限定されるものではなく、車両の運転者が視認できれば、別の設置方法でも良い。
次に請求項5記載の速度低下通知システムについて説明する。
【0020】
図6は本発明によるシステム制御装置における処理動作の他の実施例を示すフローチャートである。図において、図3の処理工程(ステップ)と同じものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施例の速度低下通知システムを設置した地点で、既に渋滞が発生している場合は、勾配が変化する前後の地点で、速度が低下するのは止を得ない。また、通過車両に対して、速度が低下したことを通知しても、渋滞を緩和する効果は期待できない。逆に、不必要な情報を表示することにより、運転者に対して不快感を与え、また、渋滞のために減速した先行車両への追突というような事故につながる危険性もある。
そこで、システム制御装置25において、図6に示すように、サグ前後の速度比較33の処理を行う前に、渋滞発生の有無を判断する処理をステップ61として追加する。処理としては、サグ前地点測定装置11、または、サグ後地点測定装置12で測定した車両の速度がある設定した閾値を下回った場合は、渋滞が発生していると判断する。ステップ61で、渋滞あり(62)と判断された場合は、ステップ31に戻り、渋滞中は、ステップ31、32及びステップ61を繰り返す。ステップ61で渋滞あり(62)と判断された以外の場合は、渋滞が発生していない(63)と判断され、ステップ33でサグ前後の速度比較を行う。このように、渋滞の有無を判断するステップを追加することにより、渋滞発生時には、速度が低下した車両に対する速度低下の通知を行わないようにする。
【0021】
本実施例では、渋滞を検出する手段として、サグ前地点測定装置11とサグ後地点測定装置12で測定した速度情報から渋滞を発見する方法を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、速度低下通知システムを設置した区間における渋滞を発見できれば、他の検出方法を用いても良い。
【0022】
以上述べたように、本発明によれば、高速道路などの勾配が変化する地点において、勾配の変化を認識できずに速度が低下する車両を特定し、その車両の運転者に対して、速度の低下を通知することができ、車両の速度低下による渋滞を防止することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、道路の勾配が変化する地点における車両の速度低下を測定し、車両の速度低下を通知することができるので、車両の速度低下による渋滞を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による速度低下通知システムの設置構成の一実施例の概略示す概略構成図である。
【図2】本発明によるの速度低下通知システムの一実施例を示す概略のブロック図である。
【図3】本発明によるシステム制御装置における処理動作の一実施例を示すフローチャートである。
【図4】本発明による車両番号自動読取装置の一実施例を示す概略ブロック図である。
【図5】表示装置の配置の一実施例を示す斜視図である。
【図6】本発明によるシステム制御装置における処理動作の他の実施例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11…サグ前地点測定装置、12…サグ後地点測定装置、21…速度測定部、22…車両識別部、25…システム制御装置、26…測定装置インタフェース部、27…制御部、28…情報通知装置、51a〜51c…表示装置、41…車両番号読取装置、42…カメラ、43…画像処理部、44…車両番号情報。
Claims (7)
- 第1の地点の勾配に比べて第2の地点の勾配がより上り勾配に変化する道路の前記第1の地点における車両の第1の識別情報及び第1の速度情報を得るステップと、前記第2の地点における車両の第2の識別情報と第2の速度情報を得るステップと、前記第1の識別情報と前記第2の識別情報が同じ場合に、前記第1の速度情報と前記第2の速度情報を比較し、前記第2の速度情報から得られた第2の速度が前記第1の速度情報から得られた第1の速度より低い場合には前記車両の運転者に速度が低下していることを通知するステップとを備えることを特徴とする速度低下通知方法。
- 請求項1記載の速度低下通知方法において、渋滞の有無を検知するステップを設け、渋滞がある場合には前記第1の速度情報と前記第2の速度情報とを比較するステップを回避することを特徴とする速度低下通知方法。
- 車両が道路の第1の地点と第2の地点を順次通過する際、前記第1の地点の勾配に比べて前記第2の地点の勾配がより上り勾配に変化する道路において、前記第1の地点と前記第2の地点における車両の速度を測定する手段と、前記第1の地点と前記第2の地点における各車両を識別する手段と、車両の運転者に対して情報を通知する手段とを備え、上記の車両速度を測定する手段と車両を識別する手段とをもちいて、同一車両毎に、前記第1及び前記第2の地点における前記車両の速度を比較し、前記第2の地点における前記車両の速度が前記第1の地点における速度より低下している場合、前記情報通知手段により、速度が低下していることを前記車両の運転者に対して通知することを特徴とする速度低下通知システム。
- 請求項3記載の速度低下通知システムにおいて、前記車両を識別する手段は、車両番号自動読取装置であることを特徴とする速度低下通知システム。
- 請求項3記載の速度低下通知システムにおいて、前記情報通知手段は道路上に設置した表示装置であることを特徴とする速度低下通知システム。
- 請求項3記載の速度低下通知システムにおいて、前記車両を識別する手段は車両番号自動読取装置であり、車両の速度低下を運転者に通知する前記情報通知手段は道路上に設置した表示装置であることを特徴とする速度低下通知システム。
- 請求項3乃至6の何れかに記載の速度低下通知システムにおいて、前記速度低下通知システムを設置した区間における渋滞を検出する手段を備え、渋滞検出時には、速度が低下した車両に対する速度低下の通知を行わないことを特徴とする速度低下通知システム。
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