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JP2004036266A - シェッドの緩衝構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】積雪寒冷の山岳道路等に敷設されたシェッドにかかる衝撃荷重を、簡単な構造でもって分散荷重として耐久性の高い緩衝構造を提供する。
【解決手段】シェッド8はロックシェッド頂版9上に緩衝層Bを備えており、該緩衝層Bは発泡ポリスチレン等でなる樹脂発泡成形体層(EPS層)10と、該樹脂発泡成形体層(EPS層)10の上に重設してあって、上鋼板111及び下鋼板112又はボルト13等で結合した構造体でなるサンドウィッチ版11と、該サンドウィッチ版11の上に重設した敷砂層19とでなるシェッドの緩衝構造である。
【選択図】
図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、海岸道路や山岳道路等に敷設されたスノーシェッドやロックシェッドの頂版上に落下する落石などによって生じる衝撃的荷重を軽減させるシェッドの緩衝構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から海岸道路や積雪寒冷等の山岳道路では、雪崩れや雪氷又は落石による災害を防止するためにスノーシェッド又はロックシェッドが数多く敷設されている。そして、該スノーシェッド及びロックシェッドは、敷設目的が異なるが故に両者の設計思想や敷設箇所又はその構造は類似しているものの相違点がある。特に、積雪寒冷地に敷設されているスノーシェッドには、ロックシェッドが必要とする大きな衝撃的荷重に対して、現状では耐荷力が不足しロックシェッド同等の所要緩衝能力を確保することが必要である。このため、当該積雪寒冷地等ではスノーシェッドからロックシェッドへの敷設変更やスノーシェッドの補強対策が要求されている。
しかしながら、スノーシェッドの補強対策は、一般的に現状の構造物の補強施工となり、交通規制上制約があり、また、建築や増設に限界があって余裕がないため、大掛りな補強工事が困難であると共に、補強に伴う補強部材の自重等や建設構造物に作用するいわゆる死荷重が増加し、基礎工事への負担や耐震性の低下等経済上、補強施工上種々の問題があった。
【0003】
而して、叙上の観点から従来の技術では、スノーシェッド及びロックシェッドを含むシェッドの構造を改善したものであって、図5に示すような例えば、ロックシェッド頂版上に3層緩衝構造体を積層した構成を採用している。これについて説明する。
1はシェッドであり、ロックシェッド頂版2を有している。3は裏層材としての発泡ポリスチレン等でなる樹脂発泡成形体層(EPS層)であって、前記ロックシェッド頂版2上に積層しており、厚さが約100(cm)以上で比較的厚く構成している。4は芯材部としての補強コンクリート体すなわち、その厚さが約20(cm)ないし30(cm)の鉄筋コンクリート版(RC版)であって、前記樹脂発泡成形体層(EPS層)3上に打設している。5は表層材としての敷砂層であって、前記鉄筋コンクリート版4上に積層しており、その厚さが約50(cm)程度に構成している。図中、6は裏込土であり、前記シェッド1及び前記樹脂発泡成形体層(EPS層)3、前記鉄筋コンクリート版(RC版)4、前記敷砂層5でなる3層緩衝構造体の側部に存在する山岳等の一部である。なお、前記敷砂層5の上面には、土砂の飛散を防止するための飛散防止部材(図示せず)を敷設することもある。
そして、図5に示す従来の技術によれば、ロックシェッド頂版2上に樹脂発泡成形体層(EPS層)を積層し、シェッドに係る緩衝機能を向上させる働き及び該3層緩衝構造体が軽量であるという特徴を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術に於けるシェッドの荷重軽減構造は上述した構成であるので、次の課題が存在した。
【0005】
すなわち、上記ロックシェッド頂版2上に積層する樹脂発泡成形体層(EPS層)3は、一旦前記シェッド1、つまり敷砂層5上に矢印P方向に落石7が発生したとき、及びこれが段階的に発生したとき、緩衝及び荷重分散効果が減殺される可能性が高く、該樹脂発泡成形体層(EPS層)3を速やかに取替える必要があり、この交換補修工事が容易でなく、工事費用が嵩むものであった。また、前記樹脂発泡成形体層(EPS層)3は非常に高価であって、その敷設厚さも厚く設計する必要から経済的でない等の問題点があった。
【0006】
更に、前記ジェット1上に落石7が発生したとき、前記敷砂層5を介して鉄筋コンクリート版(RC)版4に強い衝撃力が加わるもので、これが原因となって該鉄筋コンクリート版(RC)版4上に亀裂等の損傷が発生し、該鉄筋コンクリート版(RC版)4が固有する緩衝及び荷重の分散効果が大幅に減退することとなり、特に、落石7が数回に渉れば、該鉄筋コンクリート版(RC版)4が機能しなくなりこれの撤去作業が必要となり、撤去作業工数や撤去作業費用が増大する等問題点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、海岸道路や積雪寒冷等の山岳道路に敷設されたスノーシェッド又はロックシェッド等シェッドに於いて、ロックシェッド頂版上に積層されかつ鉄筋コンクリート版(RC版)を排除した緩衝層に特有な構造を有するいわゆるサンドウィッチ版を介装積層した構成を採用し、上記シェッドへの落石等の発生に伴う衝撃荷重に対して、耐荷性を高めて安定した高品質の衝撃荷重の分散効果を発揮させると共に、前記緩衝層に於ける樹脂発泡成形体層(EPS層)の厚さを薄く設計して施工コストの低減を図るべくしたシェッドの緩衝構造を提供することを目的としたもであって、次の構成、手段から成立する。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、ロックシェッド頂版上に重設した樹脂発泡成形体層と、該樹脂発泡成形体層上に重設したサンドウィッチ版と、該サンドウィッチ版上に重設した敷砂層とで構成したことを特徴とするシェッドの緩衝構造である。
【0009】
請求項2記載の発明によれば、ロックシェッド頂版上に重設した樹脂発泡成形体層と、該樹脂発泡成形体層上に重設してあって、上鋼板及び下鋼板を連結するボルトを有したサンドウィッチ版と、該サンドウィッチ版上に重設した敷砂層とで構成したことを特徴とするシェッドの緩衝構造である。
【0010】
請求項3記載の発明によれば、ロックシェッド頂版上に重設した樹脂発泡成形体層と、該樹脂発泡成形体層上に重設してあって、上鋼板及び下鋼板を連結する所望数のボルトを配置しかつ該上鋼板と下鋼板との空間に高流動性コンクリートを充填固化してなるサンドウィッチ版と、該サンドウィッチ版上に重設した敷砂層とで構成したことを特徴とするシェッドの緩衝構造である。
【0011】
請求項4記載の発明によれば、ロックシェッド頂版上に立設しかつ該ロックシェッド頂版上に空間を形成した所望数の反力伝達部材と、該反力伝達部材上に重設したサンドウィッチ版と、該サンドウィッチ版上に重設した敷砂層とで構成したことを特徴とするシェッドの緩衝構造である。
【0012】
請求項5記載の発明によれば、ロックシェッド頂版上に立設しかつ該ロックシェッド頂版上に空間を形成した所望数の反力伝達部材と、該反力伝達部材上に重設してあって、上鋼板及び下鋼板を連結するボルトを有したサンドウィッチ版と、該サンドウィッチ版上に重設した敷砂層とで構成したことを特徴とするシェッドの緩衝構造である。
【0013】
請求項6記載の発明によれば、前記サンドウィッチ版は、前記上鋼板と前記下鋼板とで形成した空間内に高流動性コンクリートを充填固化したことを特徴とする請求項2、4又は5記載のシェッドの緩衝構造である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係るシェッドの緩衝構造に於ける実施の形態について、添付図面に基づき説明する。
【0015】
【発明の実施の形態1】
図1は、本発明に係るシェッドの緩衝構造に於ける実施の形態1の概要を示す側面図である。図2は、本発明に係る緩衝構造に於ける実施の形態1に備えた緩衝層内に介装したサンドウィッチ版の側面図であって、上鋼板と下鋼板との間が空間である場合の側面図である。図3は、上鋼板と下鋼板との間の空間内に高流動性コンクリートを充填固化した場合の側面図である。上記図1ないし図3に基づいて説明し、本発明の実施の形態1の構成を明らかにする。
【0016】
8はスノーシェッド又はロックシェッドでなるシェッドであり、ロックシェッド頂版9を有している。10は発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン又は発泡ポリフェノール等の裏層材としての樹脂発泡成形体層(EPS層)であって、前記ロックシェッド頂版9の上に重設しており、独立気泡構造を有している。そして、該樹脂発泡成形体層(EPS層)10は例えば、その厚さが約50(cm)以下のように薄くしており、その密度が15〜50kg/mの範囲内が望ましい。
【0017】
11はサンドウィッチ版であり、芯部材として前記樹脂発泡成形体層(EPS層)10の上に重設してある。該サンドウィッチ版11は、その厚さが約10(cm)ないし15(cm)に構成し、例えば図2に示すような構造体で構成する。111は上鋼板であり、また112は下鋼板である。
図2に於いて、上鋼板111と下鋼板112とはボルト挿通孔11a、12aがそれぞれ穿孔され、ボルト挿通孔11a、12aに高力ボルト等のボルト13が挿通されて、上鋼板111、下鋼板112の外面からワッシャ15、15を間にしてナット14、14で締め付けられて連結している。また上鋼板111の内面及び下鋼板112の内面からワッシャ15を間にしてナット14及び14で締め付けられて連結している。前記ボルト13が上鋼板111と下鋼板112とをナット14で締め付けることにより連結するとき、上鋼板111と下鋼板112間の空間Aを一定に保持している。而して、該サンドウィッチ版11が変形する場合は、載荷点近傍に集中する傾向にあり、その変形量は比較的大きくなる。
【0018】
上記サンドウィッチ版11を組立構成するには、まず、ボルト13を下鋼板112の外面から一端にナット14を付けて、ワッシャ15を間にしてボルト挿通孔12aに挿通し、該下鋼板112の内面からワッシャ15をボルト13に挿通する。そして、ナット13で締め付ける。そしてボルト13の上方に固定したナット14及びワッシャ15の上方より上鋼板111をボルト13の他端にボルト挿通孔11aを用いて被せ、上鋼板111の外面からワッシャ15を間にしてナット14を付け、ナット14を締め付ける。
かくして、上鋼板111と下鋼板112を連結するボルトを有してなる構造体すなわちサンドウィッチ版11が形成される。
【0019】
かくして、ボルト13と上鋼板111及び下鋼板112を組合わせることにより、、前記サンドウィッチ版11全体の剛性を高めることができる。そして、上下鋼板111及び112の板厚や空間Aの程度によっては、ボルト13の本数を削減でき、上下鋼板111及び112の厚さを薄く設計しても所定の剛性を保持でき、コストの削減、省力化につながる。特に、床版、頂版当の該サンドウィッチ版11の中空構造であり、上下鋼板111及び112の重量等が軽減され前記ロックシェッド頂版9への死荷重が大幅に軽減される。
【0020】
尚、本発明では上下鋼板111及び112の内面にナット14、14を組み込んでおり、このように構成したので、前記上鋼板111と下鋼板112の位置決めが確実となり、所定の空間Aが確保できると共に上鋼板111又は下鋼板112上にボルト13が自立し、組立て易くなる。
【0021】
次に、図3は図2で示す空間A内に、例えば、高流動性コンクリート等コンクリートやセメント等又は樹脂系等材料からなる充填部材17を充填固化した例を示すものである。このように構成する場合、図2に示す上鋼板111及び下鋼板112を予め略中央部分が突出するように湾曲した状態を保持したままで該上鋼板111と下鋼板112との間で形成される空間A内に充填部材17を充填する必要がある。そして充填部材17が充填固化すれば図3のように上下鋼板111、112が略直線状に構成されることとなる。このように構成したので前記サンドウィッチ版11が更に剛性や強度を高めている。特に、当該サンドウィッチ版11の局部的な変形が抑制されかつ変形量も小さく、緩衝構造の芯材としての機能を果している。尚、図3に於ける他の構成部分は図2と略同一であるので、同一番号を付し、その説明を省略する。
【0022】
19は前記サンドウィッチ版11上に重設した表層材としての敷砂層であり、その厚さが例えば約20(cm)に構成し、前記サンドウィッチ版11への衝撃荷重Pに対する緩衝材として機能する。
尚、該敷砂層19の上面には飛散防止部材(図示せず)を敷設し、該敷砂層19の劣化や飛散を防止することもできる。また、上述した樹脂発泡成形体層(EPS層)10、サンドウィッチ版11及び敷砂層19で緩衝層Bが構成される。
【0023】
また、前述した図2及び図3で示すサンドウィッチ版11の実施例のとしては、前記上鋼板111と下鋼板112とに直結する前記ボルト13の直径が約22(mm)の貫通ボルトを例えば、約30(cm)ピッチの所定間隔を置いて、上記上鋼板111及び下鋼板112にナット14,14により固定し、更に該上鋼板111と下鋼板112との間に厚さが約10(cm)程度の高流動性コンクリート等の充填部材17を充填固化する。このように構成すれば、該サンドウィッチ版11が、所定の剛性や分散荷重機能を確保することができることが判明した。
【0024】
次に、本発明に係るシェッドの緩衝構造に於ける実施の形態1の動作について説明する。
落石7が敷砂層19に落下すれば、落下に伴う衝撃荷重Pが該敷砂層19を介して前記サンドウィッチ版11に加わる。該サンドウィッチ版11は前述した図2及び図3に示す構造体であるので、該サンドウィッチ版11に加わった衝撃荷重Pは、図2および図3に示す上鋼板111や下鋼板112又はボルト13等により分散荷重としてサンドウィッチ版11全体で支持される。また、図3に示すように、当該上鋼板111と当該下鋼板112との間の空間A内に高流動性コンクリート等の充填部材17を充填固化した構造のサンドウィッチ版11の場合は、更に剛性又は強度を高め、前記落石7の強い衝撃荷重Pが加わっても損傷や歪みを生じることなく、適正に分散荷重としてサンドウィッチ版11全体で支持される。
【0025】
かくて、衝撃荷重Pがサンドウィッチ版11により分散荷重として緩衝かつ軽減された荷重が下層の前記樹脂発泡成形体層(EPS層)10に加わり、該樹脂発泡成形体層(EPS層)10により加わった荷重が更に荷重分散作用を行う。この場合、該樹脂発泡成形体層(EPS層)10は厚さを薄く形成してあって、数回の落石7の落下現象や段階的な落下現象が惹起されたときでも、劣化なく安定した荷重分散機能や緩衝機能を保持し発揮させる。そして、上記緩衝層Bにより当初の落石7の落下に伴う衝撃荷重Pが分散荷重にされかつ吸収されるので、該樹脂発泡成形体層(EPS層)10の下に位置するロックシェッド頂版9は大幅に軽減された荷重が加わるのみであり、該ロックシェッド頂版9の耐久性は恒久的に向上する。
【0026】
【発明の実施の形態2】
図4は、本発明に係るシェッドの緩衝構造に於ける実施の形態2の概要を示す側面図である。該図4に基づいて説明し、本発明の実施の形態2の構成を明らかにする。
【0027】
本発明の実施の形態2は、特に、シェッド20に於けるロックシェッド頂版21上の例えば左右位置に所望数の反力伝達部材22を立設し、該反力伝達部材22の上部に前記サンドウィッチ版11を積層した構成であることを特徴としている。
【0028】
20はスノーシェッド又はロックシェッドでなるシェッドであり、ロックシェッド頂版21を有している。22は、該ロックシェッド頂版21上に例えば左右等に複数個又は所望数個を立設した円柱体又は角柱等でなる反力伝達部材であって、鉄系、コンクリート系又は樹脂系の材料で形成してある。そして、該反力伝達部材22間は立設高さに相当する高さを有する空間Cを構成している。該反力伝達部材22の上端は、前記サンドウィッチ版11を積層している。該サンドウィッチ版11は前述した本発明の実施の形態1と略同一の構成を有する各構造体で構成してあり、その説明を省略する。
【0029】
前記サンドウィッチ版11上には前記敷砂層19を積層してあり、該敷砂層19は前記本発明の実施の形態1と略同一の構成であり、また、該敷砂層19の上面には飛散防止部材(図示せず)を敷設してもよい。
図中、20aは柱、20bは側壁であり、シェッド20の一部を構成している。また、上述した反力伝達部材22、サンドウィッチ版11及び敷砂層19で緩衝層Dが構成される。また、本発明の実施の形態2に於ける他の構成部分は前記本発明の実施の形態1と略同一であるので、同一番号を付しその説明を省略する。
【0030】
次に、本発明に係るシェッドの緩衝構造に於ける実施の形態2の動作について説明する。
落石7が敷砂層19に落下すれば、落下に伴う衝撃荷重Pが該敷砂層19を介して前記サンドウィッチ版11に加わる。該サンドウィッチ版11は前述した図2及び図3に示す構造体であるので、該サンドウィッチ版11に加わった衝撃荷重Pは、図2又は図3に示す上鋼板111や下鋼板112又はボルト13等により分散荷重としてサンドウィッチ版11全体で支持される。この際、該サンドウィッチ版11の下面若しくは下鋼板112は、図4の仮想線で示すように空間C内に垂下する作用を奏する。つまり、該空間Cにより前記衝撃荷重Pに対する該サンドウィッチ版11の逃げ動作を許容しながら分散荷重とするものである。そして、前記反力伝達部材22により前記サンドウィッチ版11に加わる衝撃荷重を支持し、該反力伝達部材22の下方に位置するロックシェッド頂版21に於ける立設部分に部分荷重として加えている。したがって、該シェッド頂版21の略中央部分は無荷重状態である。
【0031】
而して、上記緩衝層Dにより当初の落石7の落下に伴う衝撃荷重Pが分散荷重にされかつ吸収されるので、該反力伝達部材22の下に位置するロックシェッド頂版21は大幅に軽減された荷重が加わるのみであり、該ロックシェッド頂版21の耐久性は恒久的に向上する。
尚、本発明に係るシェッドの緩衝構造に於ける実施の形態2の他の動作は、前述した実施の形態1と略同一であるので、その説明を省略する。
【0032】
【発明の効果】
本発明に係るシェッドの緩衝構造は上述した構成及び動作を有するので、次の効果がある。
【0033】
請求項1記載の発明によれば、ロックシェッド頂版上に重設した樹脂発泡成形体層と、該樹脂発泡成形体層上に重設したサンドウィッチ版と、該サンドウィッチ版上に重設した敷砂層とで構成したことを特徴とするシェッドの緩衝構造を提供する。
このような構成としたので、緩衝層に於ける樹脂発泡成形体層(EPS層)の厚さを薄く設定しても鉄筋コンクリート版(RC版)を廃止したうえでサンドウィッチ版を備えたので、落石に伴う衝撃荷重を有効に分散荷重としてシェッドにかかる荷重を軽減すると共に、施工費用を低減する効果がある。
また、数回又は段階的な落石の落下等による大きな衝撃荷重に対しても緩衝機能を持続させると共に、現有のスノーシェッドからのロックシェッドへの変更に伴う交通規制下又は建築上の制約下に於ける補強工事やロックシェッドの補強工事を要することなく、かつ、死荷重を大きく増加させることなく容易にシェッドの耐久性及び耐衝撃特性を向上させる効果がある。
また、前記緩衝層に於けるサンドウィッチ版を半プレハブ化した中空断面や充填部材を介在させた断面としたので、シェッドの取付現場での配筋作業や型枠設置作業が不要となり、施工工事がし易くかつ工期の短縮化が実現できる効果がある。
【0034】
請求項2記載の発明によれば、ロックシェッド頂版上に重設した樹脂発泡成形体層と、該樹脂発泡成形体層上に重設してあって、上鋼板及び下鋼板を連結するボルトを有したサンドウィッチ版と、該サンドウィッチ版上に重設した敷砂層とで構成したことを特徴とするシェッドの緩衝構造を提供する。
このような構成としたので、前記サンドウィッチ版による分散荷重効果を有効に働かせると共に、該サンドウィッチ版等に於ける経年変化が少ないことによる衝撃荷重の緩衝効果の低減を防止する効果がある。
また、大規模な落石等による強大な衝撃がシェッドに加わったときにも、該サンドウィッチ版がボルトや鋼板部材の連結構造であり、その交換作業や取替え作業が極めて容易となる効果がある。
【0035】
請求項3記載の発明によれば、ロックシェッド頂版上に重設した樹脂発泡成形体層と、該樹脂発泡成形体層上に重設してあって、上鋼板及び下鋼板を連結する所望数のボルトを配置しかつ該上鋼板と下鋼板との空間に高流動性コンクリートを充填固化してなるサンドウィッチ版と、該サンドウィッチ版上に重設した敷砂層とで構成したことを特徴とするシェッドの緩衝構造を提供する。
このような構成としたので、鋼管部材を削除したのでサンドウィッチ版の組立工数を低減すると共に、所定の剛性を確保した上で衝撃荷重の分散効果や緩衝効果を得ることができる。
【0036】
請求項4記載の発明によれば、ロックシェッド頂版上に立設しかつ該ロックシェッド頂版上に空間を形成した所望数の反力伝達部材と、該反力伝達部材上に重設したサンドウィッチ版と、該サンドウィッチ版上に重設した敷砂層とで構成したことを特徴とするシェッドの緩衝構造を提供する。
このような構成としたので、反力伝達部材及びロックシェッド頂版上に形成した空間により、当該サンドウィッチ版を変形可能にして落石等による衝撃荷重に対し有効かつ適正に分散荷重として作用させ、該シェッドの耐久性の向上を実現する効果がある。
【0037】
請求項5記載の発明によれば、ロックシェッド頂版上に立設しかつ該ロックシェッド頂版上に空間を形成した所望数の反力伝達部材と、該反力伝達部材上に重設してあって、上鋼板及び下鋼板を連結するボルトを有したサンドウィッチ版と、該サンドウィッチ版上に重設した敷砂層とで構成したことを特徴とするシェッドの緩衝構造を提供する。
このような構成としたので、前記請求項4記載の発明の効果に加えて、大規模な落石等による強大な衝撃がシェッドに加わったときにも、該サンドウィッチ版がボルトや鋼板部材の連結構造であり、その復旧撤去作業が極めて容易となる効果がある。
【0038】
請求項6記載の発明によれば、前記サンドウィッチ版は、前記上鋼板と前記下鋼板とで形成した空間内に高流動性コンクリートを充填固化したことを特徴とする請求項2、4又は5記載のシェッドの緩衝構造を提供する。
このような構成としたので、前記請求項2、4又は5記載の発明の効果に加えて、前記サンドウィッチ版を更に耐久性の高い構造とする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシェッドの緩衝構造に於ける実施の形態1の概要を示す側面図である。
【図2】本発明に係る緩衝構造に於ける実施の形態1に備えた緩衝層内に介装されたサンドウィッチ版の側面図であって、上鋼板と下鋼板との間が空間である場合の側面図である。
【図3】本発明に係るシェッドの緩衝構造に於ける実施の形態1に備えたサンドウィッチ版の側面図であって上鋼板と下鋼板との間の空間内に高流動性コンクリートを充填固化した場合の側面図である。
【図4】本発明に係るシェッドの緩衝構造に於ける実施の形態2の概要を示す側面図である。
【図5】従来の技術に於けるシェッドの緩衝構造の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
7       落石
8       シェッド
9       ロックシェッド頂版
10      樹脂発泡成形体層(EPS層)
11      サンドウィッチ版
11a、12a ボルト挿通孔
13      ボルト
14      ナット
15      ワッシャ
17      充填部材
18      ワッシャ
19      敷砂層
20      シェッド
21      ロックシェッド頂版
22      反力伝達部材
111     上鋼板
112     下鋼板
A、C     空間
B、D     緩衝層
P       衝撃荷重

Claims (6)

  1. ロックシェッド頂版上に重設した樹脂発泡成形体層と、該樹脂発泡成形体層上に重設したサンドウィッチ版と、該サンドウィッチ版上に重設した敷砂層とで構成したことを特徴とするシェッドの緩衝構造。
  2. ロックシェッド頂版上に重設した樹脂発泡成形体層と、該樹脂発泡成形体層上に重設してあって、上鋼板及び下鋼板を連結するボルトを有したサンドウィッチ版と、該サンドウィッチ版上に重設した敷砂層とで構成したことを特徴とするシェッドの緩衝構造。
  3. ロックシェッド頂版上に重設した樹脂発泡成形体層と、該樹脂発泡成形体層上に重設してあって、上鋼板及び下鋼板を連結する所望数のボルトを配置しかつ該上鋼板と下鋼板との空間に高流動性コンクリートを充填固化してなるサンドウィッチ版と、該サンドウィッチ版上に重設した敷砂層とで構成したことを特徴とするシェッドの緩衝構造。
  4. ロックシェッド頂版上に立設しかつ該ロックシェッド頂版上に空間を形成した所望数の反力伝達部材と、該反力伝達部材上に重設したサンドウィッチ版と、該サンドウィッチ版上に重設した敷砂層とで構成したことを特徴とするシェッドの緩衝構造。
  5. ロックシェッド頂版上に立設しかつ該ロックシェッド頂版上に空間を形成した所望数の反力伝達部材と、該反力伝達部材上に重設してあって、上鋼板及び下鋼板を連結するボルトを有したサンドウィッチ版と、該サンドウィッチ版上に重設した敷砂層とで構成したことを特徴とするシェッドの緩衝構造。
  6. 前記サンドウィッチ版は、前記上鋼板と前記下鋼板とで形成した空間内に高流動性コンクリートを充填固化したことを特徴とする請求項2、4又は5記載のシェッドの緩衝構造。
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