JP2004031287A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】コントラストの向上を図ることが出来るとともに画像の形成に寄与する光量の減少を防止して発光の利用効率を向上させることが出来るプラズマディスプレイパネルを提供する。
【解決手段】前面ガラス基板10の表面側から見てこの前面ガラス基板10の背面側の少なくとも行方向に隣接する行電極対(X,Y)の互いに背中合わせに位置する二つのバス電極XbとYbの間の部分およびこの部分からバス電極XbとYbのそれぞれの透明電極が接続されている側に近接する部分に重なる部分に光吸収層11Aが形成され、この光吸収層11Aの背面側に光反射層11Bが形成されている。
【選択図】 図5
【解決手段】前面ガラス基板10の表面側から見てこの前面ガラス基板10の背面側の少なくとも行方向に隣接する行電極対(X,Y)の互いに背中合わせに位置する二つのバス電極XbとYbの間の部分およびこの部分からバス電極XbとYbのそれぞれの透明電極が接続されている側に近接する部分に重なる部分に光吸収層11Aが形成され、この光吸収層11Aの背面側に光反射層11Bが形成されている。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラズマディスプレイパネルのセル構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、大型で薄型のカラー画面表示装置としてプラズマディスプレイパネルが普及して来ている。
【0003】
図1は、このプラズマディスプレイパネルの従来のセル構造を模式的に示す正面図であり、図2は図1のV−V線における断面図、図3は図1のW−W線における断面図である。
【0004】
この図1ないし3において、プラズマディスプレイパネルの表示面となる前面ガラス基板1側には、その裏面に、複数の行電極対(X1,Y1)と、この行電極対(X1,Y1)を被覆する誘電体層2と、この誘電体層2の裏面を被覆するMgOからなる保護層3が順に設けられている。
【0005】
各行電極X1,Y1は、それぞれ、幅の広いITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電膜からなる透明電極X1a,Y1aと、その導電性を補う幅の狭い金属膜からなるバス電極X1b,Y1bとから構成されている。
【0006】
そして、行電極X1とY1とが放電ギャップg1を挟んで対向するように列方向に交互に配置されており、各行電極対(X1,Y1)によって、マトリクス表示の1表示ライン(行)Lが構成される。
【0007】
一方、放電ガスが封入された放電空間S1を介して前面ガラス基板1に対向する背面ガラス基板4には、行電極対X1,Y1と直交する方向に延びるように配列された複数の列電極D1と、この列電極D1間にそれぞれ平行に延びるように形成された帯状の隔壁5と、この隔壁5の側面と列電極D1を被覆するそれぞれ赤,緑,青に色分けされた蛍光体層6とが設けられている。
【0008】
そして、各表示ラインLにおいて、列電極D1と行電極対(X1,Y1)が交差する放電空間S1の領域に、隔壁5によって、単位発光領域を構成する放電セルC1がそれぞれ区画されている。
【0009】
上記の面放電方式交流型プラズマディスプレイパネルにおける画像の表示は、以下のようにして行われる。
【0010】
すなわち、先ず、アドレス操作により、各放電セルC1において行電極対(X1,Y1)と列電極D1との間で選択的に対向放電が行われ、発光セル(誘電体層2に壁電荷が形成された放電セル)と非発光セル(誘電体層2に壁電荷が形成されなかった放電セル)とが、表示する画像に対応してパネル面に分布される。
【0011】
このアドレス操作の後、全表示ラインLにおいて一斉に、行電極対(X1,Y1)に対して交互に放電維持パルスが印加され、この放電維持パルスが印加される毎に、発光セルにおいて面放電が発生される。
【0012】
以上のようにして、各発光セルにおいて面放電による紫外線が発生され、各放電セルC1内の赤,緑,青の蛍光体層6がそれぞれ励起されて発光することにより、表示する画像が形成される。
【0013】
上記のような従来の面放電方式交流型プラズマディスプレイパネルにおいては、非表示ラインである互いに背中合わせに配置されたバス電極X1bとY1bの間の部分において、入射してくる外光が反射されてしまうと、パネル面に形成される画面のコントラストが低下してしまうという問題を有している。
【0014】
そこで、本願の出願人は、先に、図1および3において誘電体層2の背中合わせに配置されたバス電極X1bとY1bの間の非表示ラインの部分に、黒または暗色の帯状の光吸収層7を行方向に沿って延びるように形成して、この非表示ラインにおける外光の反射を防止することにより、画像のコントラストの向上を図るようにしたプラズマディスプレイパネルの提案を行っている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにパネルの非表示ラインに黒色または暗色の光吸収層7を設けた場合には、蛍光体層6からの発光のうち光吸収層7の方向に向かう光がこの光吸収層7によって吸収されてしまい、このため、画像の形成に寄与する光量が減少してしまうという新たな問題が発生する。
【0016】
この発明は、上記のような問題を解決するために為されたものである。
すなわち、この発明は、コントラストの向上を図ることが出来るとともに画像の形成に寄与する光量の減少を防止して発光の利用効率を向上させることが出来るプラズマディスプレイパネルを提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明(請求項1に記載の発明)によるプラズマディスプレイパネルは、上記目的を達成するために、前面基板の背面側に行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対とこの行電極対を被覆する誘電体層が設けられ、背面基板の前面基板と放電空間を介して対向する側に列方向に延び行方向に並設されて行電極対と交差する位置においてそれぞれ放電空間に単位発光領域を構成する複数の列電極が設けられ、前記行電極が、各対毎に所要の放電ギャップを介して対向するように形成された透明電極と行方向に延びるように形成されて透明電極の放電ギャップ側とは反対側の端部に接続されたバス電極とから構成されているプラズマディスプレイパネルにおいて、前記前面基板の表面側から見てこの前面基板の背面側の少なくとも行方向に隣接する行電極対の互いに背中合わせに位置する二つのバス電極の間の部分およびこの部分からバス電極の透明電極が接続されている側に近接する部分に重なる部分に光吸収層が形成され、この光吸収層の背面側に光反射層が形成されていることを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の最も好適と思われる実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。
【0019】
図4ないし8は、この発明の実施形態の第1の例を示すものであって、図4はプラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)の構成を模式的に示す正面図であり、図5は図4のV1−V1線における断面図、図6は図4のV2−V2線における断面図、図7は図4のW1−W1線における断面図、図8は図4のW2−W2線における断面図である。
【0020】
この図4ないし8において、表示面である前面ガラス基板10の背面に、複数の行電極対(X,Y)が、前面ガラス基板10の行方向(図4の左右方向)に延びるように平行に配列されている。
【0021】
行電極Xは、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Xaと、前面ガラス基板10の行方向に延びて透明電極Xaの狭小の基端部が接続される金属膜からなるバス電極Xbとによって構成されている。
【0022】
行電極Yも同様に、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Yaと、前面ガラス基板10の行方向に延びて透明電極Yaの狭小の基端部が接続される金属膜からなるバス電極Ybとによって構成されている。
【0023】
この行電極XとYは、前面ガラス基板10の列方向(図4の上下方向)に交互に配列されており、バス電極XbとYbに沿って並列されたそれぞれの透明電極XaとYaが、互いに対となる相手の行電極側に延びて、透明電極XaとYaの幅広部の頂辺が、それぞれ所要の幅の放電ギャップgを介して互いに対向されている。
【0024】
バス電極Xb,Ybは、それぞれ表示面側の黒色導電層Xb1,Yb1と背面側の主導電層Xb2,Yb2の二層構造に形成されている。
【0025】
前面ガラス基板10の背面には、行電極対(X,Y)を被覆するように誘電体層11が形成されている。
【0026】
この誘電体層11の背面には、互いに隣接する行電極対(X,Y)の背中合わせに隣り合うバス電極Xbとバス電極Ybの間の領域,背中合わせに隣り合うバス電極XbとYb、および、各バス電極Xb,Ybからそれぞれの透明電極Xa,Yaの基端側に所要の幅だけ張り出す領域と対向する位置に、誘電体層11から背面側に突出する帯状の嵩上げ誘電体層11Aが、行方向に延びるように形成されている。
【0027】
この嵩上げ誘電体層11Aは、黒色または暗色の誘電材料によって形成されることにより、光吸収層を構成している。
そして、この嵩上げ誘電体層(光吸収層)11Aの背面側に、光反射層11Bが形成されている。
【0028】
この誘電体層11と嵩上げ誘電体層11Aおよび光反射層11Bの背面側には、MgOからなる保護層12が形成されている。
【0029】
一方、前面ガラス基板10と平行に配置された背面ガラス基板13の表示側の面上には、列電極Dが、各行電極対(X,Y)の互いに対となった透明電極XaおよびYaに対向する位置において行電極対(X,Y)と直交する方向(列方向)に延びるように、互いに所定の間隔を開けて平行に配列されている。
【0030】
背面ガラス基板13の表示側の面上には、さらに、列電極Dを被覆する白色の誘電体層14が形成され、この誘電体層14上に、隔壁15が形成されている。
【0031】
各隔壁15は、各行電極対(X,Y)毎に、その行電極X,Yのバス電極Xb,Ybに対向する位置において行方向に延びる一対の横壁15Aと、平行に配列された各列電極Dの間の位置において対になった横壁15A間をそれぞれ列方向に延びる縦壁15Bとによって梯子形状に形成されている。
【0032】
そして、この梯子形状の隔壁15が、互いに隣接する行電極対(X,Y)の背中合わせに隣り合うバス電極XbとYbの間の領域に対向する位置に形成される隙間SLを介して、列方向に互いに平行に配列されており、この隔壁15によって、前面ガラス基板10と背面ガラス基板13の間の放電空間Sが、各行電極対(X,Y)において対となった透明電極XaとYaに対向する部分毎に区画されて、それぞれ方形の放電セルCが形成されている。
【0033】
隔壁15の縦壁15Bの表示側の面は保護層12に当接されておらず(図6および7参照)、その間に隙間rが形成されているが、横壁15Aの表示側の面が、保護層12の嵩上げ誘電体層11Aおよび光反射層11Bを被覆している部分に当接されていて(図5および6,8参照)、列方向において互いに隣接する放電セルCの間が閉じられている。
【0034】
各放電セルCに面する隔壁15の横壁15Aおよび縦壁15Bの側面と誘電体層14の表面には、これらの五つの面を全て覆うように蛍光体層16が形成され、この蛍光体層16の色が、各放電セルC毎に赤,緑,青の色が行方向に順に並ぶように設定される。
そして、各放電セルC内には、放電ガスが封入されている。
【0035】
上記のPDPは、行電極対(X,Y)がそれぞれマトリクス表示画面の1表示ライン(行)Lを構成している。
【0036】
このPDPにおける画像表示は、従来のPDPと同様に行われる。
すなわち、先ず、アドレス放電期間に、各放電セルCにおいて行電極対(X,Y)の一方の行電極Yと列電極Dとの間で選択的に放電が行われ、全表示ラインLに発光セル(誘電体層11に壁電荷が形成された放電セル)と非発光セル(誘電体層11に壁電荷が形成されなかった放電セル)とが、表示する画像に対応して、パネル面に分布される。
【0037】
このアドレス放電期間の後の維持放電期間に、全表示ラインLにおいて一斉に、行電極対(X,Y)の行電極X,Yに対して交互に放電維持パルスが印加され、この放電維持パルスが印加される毎に、各発光セルにおいて放電ギャップgを介して行電極X,Y間で面放電が発生される。
【0038】
このようにして、発光セルにおける面放電により紫外線が発生され、放電セルC内の赤,緑,青に色分けされた各蛍光体層16がそれぞれ励起されて発光することにより、表示する画像が形成される。
【0039】
このとき、図9に示されるように、蛍光体層16からの発光のうち嵩上げ誘電体層11Aの方向に向かう光hは、この嵩上げ誘電体層11Aの背面側に形成された光反射層11Bによって反射され、蛍光体層16によってさらに反射される等の経路を辿ることにより、放電セルC内から前面ガラス基板10の表示面側に出力されてゆく。
【0040】
このようにして、蛍光体層16からの発光のうち、従来はパネルの非表示ラインに設けられている光吸収層によって吸収されていた光が、光反射層11Bによって反射されて画像形成に寄与することが出来るようになるので、蛍光体層16からの発光の利用効率が向上される。
【0041】
そして、このパネルの非表示ラインに入射してくる外光は、各バス電極Xb,Ybを構成している黒色導電層Xb1,Yb1および光吸収層である嵩上げ誘電体層11Aによって吸収されるので、外光の反射により画像のコントラストが悪化するのが防止される。
【0042】
なお、上記の例において、黒色または暗色の嵩上げ誘電体層11Aが、各バス電極Xb,Ybからそれぞれの透明電極Xa,Yaの基端側に張り出す位置にまで形成されているのは、表示光として利用できないバス電極Xb,Ybにおける放電発光を抑制するためであり、さらに、ギャップgから離れているために放電発光が弱まっている透明電極XaおよびYaの基端部分に前面ガラス基板10側から入射する外光を吸収するとともに、光吸収層が形成されていない横壁15Aからの外光の反射を防止するためであり、これによって、画像のコントラストをさらに向上させることが出来るようになる。
【0043】
ここで、このように嵩上げ誘電体層11Aを各バス電極Xb,Ybからそれぞれの透明電極Xa,Yaの基端側に張り出す位置にまで形成しても、その背面側に光反射層11Bが形成されていることによって、この部分に向かう蛍光体層16からの発光は、嵩上げ誘電体層11Aに吸収されることなく、画像形成に利用される。
【0044】
図10ないし14は、この発明の実施形態における第2の例を示している。
この例においては、黒色または暗色の光吸収層20Aが、前面ガラス基板10の背面側の互いに隣接する行電極対(X,Y)の背中合わせに隣り合うバス電極Xbとバス電極Ybの間の領域,背中合わせに隣り合うバス電極XbとYb,各バス電極Xb,Ybからそれぞれの透明電極Xa,Yaの基端側に所要の幅だけ張り出す領域、および、隔壁15の縦壁15Bに対向する部分を被覆するように、形成されている。
【0045】
従って、この光吸収層20Aは、前面ガラス基板10の表示面側から見た場合に、図15に示されるように、放電セルCに対向する方形の部分のみが開口されたマトリックス状の平面形状を有している。
【0046】
そして、この光吸収層20Aの背面側に、この光吸収層20Aの背面を被覆するように、光反射層20Bが形成されている。
【0047】
さらに、前面ガラス基板10の背面には、行電極対(X,Y)および光吸収層20A,光反射層20Bを被覆するように誘電体層21が形成されており、この誘電体層21の背面に、互いに隣接する行電極対(X,Y)の背中合わせに隣り合うバス電極XbとYbの間の領域,背中合わせに隣り合うバス電極XbとYb、および、各バス電極Xb,Ybからそれぞれの透明電極Xa,Yaの基端側に所要の幅だけ張り出す領域と対向する位置に、誘電体層21の背面側に突出する帯状の嵩上げ誘電体層21Aが、誘電体層21と同じ透明誘電材料によって、行方向に延びるように形成されている。
【0048】
他の部分は、前述した第1の例のPDPとほぼ同様の構成であり、同一の符号が付されている。
【0049】
この例においても、第1の例と同様に、光吸収層20Aによって、パネルの非表示ラインに入射してくる外光が吸収されてその反射が防止されることにより形成される画像のコントラストの向上が図られ、そして、この光吸収層20Aの背面側に形成された光反射層20Bによって、パネルの非表示ラインの方向に向かってくる蛍光体層16からの発光が反射されて、画像形成に利用されることになるので、蛍光体層16からの発光の利用率を向上させることが出来る。
【0050】
そして、この例においては、光吸収層20Aが隔壁15の縦壁15Bに対向する部分にも形成されていることにより、この部分に入射してくる外光の反射も防止されてさらに画像のコントラストの向上が図られるとともに、この部分に向かう蛍光体層16からの発光も光反射層20Bによって反射されるので、その光の利用効率がさらに向上される。
【0051】
なお、上記の各例において、嵩上げ誘電体層を隔壁15の縦壁15Bに対向する部分にも設けるようにしてもよく、この場合、第1の例においては、光吸収層を構成する嵩上げ誘電体層とその背面に形成される光反射層が、いわゆる井桁形状に形成される。
【0052】
上記のようなこの発明によるプラズマディスプレイパネルの実施形態における各例は、前面基板の背面側に行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対とこの行電極対を被覆する誘電体層が設けられ、背面基板の前面基板と放電空間を介して対向する側に列方向に延び行方向に並設されて行電極対と交差する位置においてそれぞれ放電空間に単位発光領域を構成する複数の列電極が設けられ、前記行電極が、各対毎に所要の放電ギャップを介して対向するように形成された透明電極と行方向に延びるように形成されて透明電極の放電ギャップ側とは反対側の端部に接続されたバス電極とから構成されているプラズマディスプレイパネルにおいて、前記前面基板の表面側から見てこの前面基板の背面側の少なくとも行方向に隣接する行電極対の互いに背中合わせに位置する二つのバス電極の間の部分およびこの部分からバス電極の透明電極が接続されている側に近接する部分に重なる部分に光吸収層が形成され、この光吸収層の背面側に光反射層が形成されている実施形態を、その上位概念とするものである。
【0053】
この実施形態におけるプラズマディスプレイパネルは、各行電極の透明電極とこれに対向する列電極との間で選択的に行われる対向放電および各行電極対において放電ギャップを介して透明電極間で行われる面放電によって表示画像の形成が行われるが、この画像の形成の際に、非表示ラインとなる互いに背中合わせに位置する二つのバス電極の間の部分と、面放電が発生される放電ギャップから離れているために放電発光が弱まっているバス電極に近接する部分が光吸収層によってカバーされていることにより、前面基板の表示面側から画像の非表示ラインに入射する外光が光吸収層によって吸収されてその反射が防止されるので、画面のコントラストを向上させることができる。
【0054】
そして、透明電極間で行われる面放電によって表示画像の形成が行われる際に、単位発光領域内において発生される発光のうち非表示ラインの方向に向かう光は、この非表示ラインに形成されている光吸収層の背面側に形成された光反射層によって反射されることにより、単位発光領域内から前面基板の表示面側に出力されてゆく。
【0055】
このようにして、従来は単位発光領域内において発生される発光のうちパネルの非表示ラインに設けられている光吸収層によって吸収されていた画像形成のための光が、光反射層によって反射されて画像形成に寄与するようになるので、単位発光領域内において発生される発光の利用効率を向上させることが出来るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のプラズマディスプレイパネルを示す正面図である。
【図2】図1のV−V線における断面図である。
【図3】図1のW−W線における断面図である。
【図4】この発明の実施形態の第1の例を模式的に示す正面図である。
【図5】図4のV1−V1線における断面図である。
【図6】図4のV2−V2線における断面図である。
【図7】図4のW1−W1線における断面図である。
【図8】図4のW2−W2線における断面図である。
【図9】同例における光反射層による光の反射の状態を示す説明図である。
【図10】この発明の実施形態の第2の例を模式的に示す正面図である。
【図11】図10のV3−V3線における断面図である。
【図12】図10のV4−V4線における断面図である。
【図13】図10のW3−W3線における断面図である。
【図14】図10のW4−W4線における断面図である。
【図15】同例における光吸収層の形状を部分的に示す平面図である。
【符号の説明】
10 …前面ガラス基板(前面基板)
11 …誘電体層
11A …嵩上げ誘電体層(光吸収層)
11B …光反射層
12 …保護層
13 …背面ガラス基板(背面基板)
14 …誘電体層
15 …隔壁
15A …横壁
15B …縦壁
16 …蛍光体層
20A …光吸収層
20B …光反射層
X …行電極
Y …行電極
Xa …透明電極
Ya …透明電極
Xb …バス電極
Yb …バス電極
S …放電空間
C …放電セル(単位発光領域)
g …ギャップ
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラズマディスプレイパネルのセル構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、大型で薄型のカラー画面表示装置としてプラズマディスプレイパネルが普及して来ている。
【0003】
図1は、このプラズマディスプレイパネルの従来のセル構造を模式的に示す正面図であり、図2は図1のV−V線における断面図、図3は図1のW−W線における断面図である。
【0004】
この図1ないし3において、プラズマディスプレイパネルの表示面となる前面ガラス基板1側には、その裏面に、複数の行電極対(X1,Y1)と、この行電極対(X1,Y1)を被覆する誘電体層2と、この誘電体層2の裏面を被覆するMgOからなる保護層3が順に設けられている。
【0005】
各行電極X1,Y1は、それぞれ、幅の広いITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電膜からなる透明電極X1a,Y1aと、その導電性を補う幅の狭い金属膜からなるバス電極X1b,Y1bとから構成されている。
【0006】
そして、行電極X1とY1とが放電ギャップg1を挟んで対向するように列方向に交互に配置されており、各行電極対(X1,Y1)によって、マトリクス表示の1表示ライン(行)Lが構成される。
【0007】
一方、放電ガスが封入された放電空間S1を介して前面ガラス基板1に対向する背面ガラス基板4には、行電極対X1,Y1と直交する方向に延びるように配列された複数の列電極D1と、この列電極D1間にそれぞれ平行に延びるように形成された帯状の隔壁5と、この隔壁5の側面と列電極D1を被覆するそれぞれ赤,緑,青に色分けされた蛍光体層6とが設けられている。
【0008】
そして、各表示ラインLにおいて、列電極D1と行電極対(X1,Y1)が交差する放電空間S1の領域に、隔壁5によって、単位発光領域を構成する放電セルC1がそれぞれ区画されている。
【0009】
上記の面放電方式交流型プラズマディスプレイパネルにおける画像の表示は、以下のようにして行われる。
【0010】
すなわち、先ず、アドレス操作により、各放電セルC1において行電極対(X1,Y1)と列電極D1との間で選択的に対向放電が行われ、発光セル(誘電体層2に壁電荷が形成された放電セル)と非発光セル(誘電体層2に壁電荷が形成されなかった放電セル)とが、表示する画像に対応してパネル面に分布される。
【0011】
このアドレス操作の後、全表示ラインLにおいて一斉に、行電極対(X1,Y1)に対して交互に放電維持パルスが印加され、この放電維持パルスが印加される毎に、発光セルにおいて面放電が発生される。
【0012】
以上のようにして、各発光セルにおいて面放電による紫外線が発生され、各放電セルC1内の赤,緑,青の蛍光体層6がそれぞれ励起されて発光することにより、表示する画像が形成される。
【0013】
上記のような従来の面放電方式交流型プラズマディスプレイパネルにおいては、非表示ラインである互いに背中合わせに配置されたバス電極X1bとY1bの間の部分において、入射してくる外光が反射されてしまうと、パネル面に形成される画面のコントラストが低下してしまうという問題を有している。
【0014】
そこで、本願の出願人は、先に、図1および3において誘電体層2の背中合わせに配置されたバス電極X1bとY1bの間の非表示ラインの部分に、黒または暗色の帯状の光吸収層7を行方向に沿って延びるように形成して、この非表示ラインにおける外光の反射を防止することにより、画像のコントラストの向上を図るようにしたプラズマディスプレイパネルの提案を行っている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにパネルの非表示ラインに黒色または暗色の光吸収層7を設けた場合には、蛍光体層6からの発光のうち光吸収層7の方向に向かう光がこの光吸収層7によって吸収されてしまい、このため、画像の形成に寄与する光量が減少してしまうという新たな問題が発生する。
【0016】
この発明は、上記のような問題を解決するために為されたものである。
すなわち、この発明は、コントラストの向上を図ることが出来るとともに画像の形成に寄与する光量の減少を防止して発光の利用効率を向上させることが出来るプラズマディスプレイパネルを提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明(請求項1に記載の発明)によるプラズマディスプレイパネルは、上記目的を達成するために、前面基板の背面側に行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対とこの行電極対を被覆する誘電体層が設けられ、背面基板の前面基板と放電空間を介して対向する側に列方向に延び行方向に並設されて行電極対と交差する位置においてそれぞれ放電空間に単位発光領域を構成する複数の列電極が設けられ、前記行電極が、各対毎に所要の放電ギャップを介して対向するように形成された透明電極と行方向に延びるように形成されて透明電極の放電ギャップ側とは反対側の端部に接続されたバス電極とから構成されているプラズマディスプレイパネルにおいて、前記前面基板の表面側から見てこの前面基板の背面側の少なくとも行方向に隣接する行電極対の互いに背中合わせに位置する二つのバス電極の間の部分およびこの部分からバス電極の透明電極が接続されている側に近接する部分に重なる部分に光吸収層が形成され、この光吸収層の背面側に光反射層が形成されていることを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の最も好適と思われる実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。
【0019】
図4ないし8は、この発明の実施形態の第1の例を示すものであって、図4はプラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)の構成を模式的に示す正面図であり、図5は図4のV1−V1線における断面図、図6は図4のV2−V2線における断面図、図7は図4のW1−W1線における断面図、図8は図4のW2−W2線における断面図である。
【0020】
この図4ないし8において、表示面である前面ガラス基板10の背面に、複数の行電極対(X,Y)が、前面ガラス基板10の行方向(図4の左右方向)に延びるように平行に配列されている。
【0021】
行電極Xは、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Xaと、前面ガラス基板10の行方向に延びて透明電極Xaの狭小の基端部が接続される金属膜からなるバス電極Xbとによって構成されている。
【0022】
行電極Yも同様に、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Yaと、前面ガラス基板10の行方向に延びて透明電極Yaの狭小の基端部が接続される金属膜からなるバス電極Ybとによって構成されている。
【0023】
この行電極XとYは、前面ガラス基板10の列方向(図4の上下方向)に交互に配列されており、バス電極XbとYbに沿って並列されたそれぞれの透明電極XaとYaが、互いに対となる相手の行電極側に延びて、透明電極XaとYaの幅広部の頂辺が、それぞれ所要の幅の放電ギャップgを介して互いに対向されている。
【0024】
バス電極Xb,Ybは、それぞれ表示面側の黒色導電層Xb1,Yb1と背面側の主導電層Xb2,Yb2の二層構造に形成されている。
【0025】
前面ガラス基板10の背面には、行電極対(X,Y)を被覆するように誘電体層11が形成されている。
【0026】
この誘電体層11の背面には、互いに隣接する行電極対(X,Y)の背中合わせに隣り合うバス電極Xbとバス電極Ybの間の領域,背中合わせに隣り合うバス電極XbとYb、および、各バス電極Xb,Ybからそれぞれの透明電極Xa,Yaの基端側に所要の幅だけ張り出す領域と対向する位置に、誘電体層11から背面側に突出する帯状の嵩上げ誘電体層11Aが、行方向に延びるように形成されている。
【0027】
この嵩上げ誘電体層11Aは、黒色または暗色の誘電材料によって形成されることにより、光吸収層を構成している。
そして、この嵩上げ誘電体層(光吸収層)11Aの背面側に、光反射層11Bが形成されている。
【0028】
この誘電体層11と嵩上げ誘電体層11Aおよび光反射層11Bの背面側には、MgOからなる保護層12が形成されている。
【0029】
一方、前面ガラス基板10と平行に配置された背面ガラス基板13の表示側の面上には、列電極Dが、各行電極対(X,Y)の互いに対となった透明電極XaおよびYaに対向する位置において行電極対(X,Y)と直交する方向(列方向)に延びるように、互いに所定の間隔を開けて平行に配列されている。
【0030】
背面ガラス基板13の表示側の面上には、さらに、列電極Dを被覆する白色の誘電体層14が形成され、この誘電体層14上に、隔壁15が形成されている。
【0031】
各隔壁15は、各行電極対(X,Y)毎に、その行電極X,Yのバス電極Xb,Ybに対向する位置において行方向に延びる一対の横壁15Aと、平行に配列された各列電極Dの間の位置において対になった横壁15A間をそれぞれ列方向に延びる縦壁15Bとによって梯子形状に形成されている。
【0032】
そして、この梯子形状の隔壁15が、互いに隣接する行電極対(X,Y)の背中合わせに隣り合うバス電極XbとYbの間の領域に対向する位置に形成される隙間SLを介して、列方向に互いに平行に配列されており、この隔壁15によって、前面ガラス基板10と背面ガラス基板13の間の放電空間Sが、各行電極対(X,Y)において対となった透明電極XaとYaに対向する部分毎に区画されて、それぞれ方形の放電セルCが形成されている。
【0033】
隔壁15の縦壁15Bの表示側の面は保護層12に当接されておらず(図6および7参照)、その間に隙間rが形成されているが、横壁15Aの表示側の面が、保護層12の嵩上げ誘電体層11Aおよび光反射層11Bを被覆している部分に当接されていて(図5および6,8参照)、列方向において互いに隣接する放電セルCの間が閉じられている。
【0034】
各放電セルCに面する隔壁15の横壁15Aおよび縦壁15Bの側面と誘電体層14の表面には、これらの五つの面を全て覆うように蛍光体層16が形成され、この蛍光体層16の色が、各放電セルC毎に赤,緑,青の色が行方向に順に並ぶように設定される。
そして、各放電セルC内には、放電ガスが封入されている。
【0035】
上記のPDPは、行電極対(X,Y)がそれぞれマトリクス表示画面の1表示ライン(行)Lを構成している。
【0036】
このPDPにおける画像表示は、従来のPDPと同様に行われる。
すなわち、先ず、アドレス放電期間に、各放電セルCにおいて行電極対(X,Y)の一方の行電極Yと列電極Dとの間で選択的に放電が行われ、全表示ラインLに発光セル(誘電体層11に壁電荷が形成された放電セル)と非発光セル(誘電体層11に壁電荷が形成されなかった放電セル)とが、表示する画像に対応して、パネル面に分布される。
【0037】
このアドレス放電期間の後の維持放電期間に、全表示ラインLにおいて一斉に、行電極対(X,Y)の行電極X,Yに対して交互に放電維持パルスが印加され、この放電維持パルスが印加される毎に、各発光セルにおいて放電ギャップgを介して行電極X,Y間で面放電が発生される。
【0038】
このようにして、発光セルにおける面放電により紫外線が発生され、放電セルC内の赤,緑,青に色分けされた各蛍光体層16がそれぞれ励起されて発光することにより、表示する画像が形成される。
【0039】
このとき、図9に示されるように、蛍光体層16からの発光のうち嵩上げ誘電体層11Aの方向に向かう光hは、この嵩上げ誘電体層11Aの背面側に形成された光反射層11Bによって反射され、蛍光体層16によってさらに反射される等の経路を辿ることにより、放電セルC内から前面ガラス基板10の表示面側に出力されてゆく。
【0040】
このようにして、蛍光体層16からの発光のうち、従来はパネルの非表示ラインに設けられている光吸収層によって吸収されていた光が、光反射層11Bによって反射されて画像形成に寄与することが出来るようになるので、蛍光体層16からの発光の利用効率が向上される。
【0041】
そして、このパネルの非表示ラインに入射してくる外光は、各バス電極Xb,Ybを構成している黒色導電層Xb1,Yb1および光吸収層である嵩上げ誘電体層11Aによって吸収されるので、外光の反射により画像のコントラストが悪化するのが防止される。
【0042】
なお、上記の例において、黒色または暗色の嵩上げ誘電体層11Aが、各バス電極Xb,Ybからそれぞれの透明電極Xa,Yaの基端側に張り出す位置にまで形成されているのは、表示光として利用できないバス電極Xb,Ybにおける放電発光を抑制するためであり、さらに、ギャップgから離れているために放電発光が弱まっている透明電極XaおよびYaの基端部分に前面ガラス基板10側から入射する外光を吸収するとともに、光吸収層が形成されていない横壁15Aからの外光の反射を防止するためであり、これによって、画像のコントラストをさらに向上させることが出来るようになる。
【0043】
ここで、このように嵩上げ誘電体層11Aを各バス電極Xb,Ybからそれぞれの透明電極Xa,Yaの基端側に張り出す位置にまで形成しても、その背面側に光反射層11Bが形成されていることによって、この部分に向かう蛍光体層16からの発光は、嵩上げ誘電体層11Aに吸収されることなく、画像形成に利用される。
【0044】
図10ないし14は、この発明の実施形態における第2の例を示している。
この例においては、黒色または暗色の光吸収層20Aが、前面ガラス基板10の背面側の互いに隣接する行電極対(X,Y)の背中合わせに隣り合うバス電極Xbとバス電極Ybの間の領域,背中合わせに隣り合うバス電極XbとYb,各バス電極Xb,Ybからそれぞれの透明電極Xa,Yaの基端側に所要の幅だけ張り出す領域、および、隔壁15の縦壁15Bに対向する部分を被覆するように、形成されている。
【0045】
従って、この光吸収層20Aは、前面ガラス基板10の表示面側から見た場合に、図15に示されるように、放電セルCに対向する方形の部分のみが開口されたマトリックス状の平面形状を有している。
【0046】
そして、この光吸収層20Aの背面側に、この光吸収層20Aの背面を被覆するように、光反射層20Bが形成されている。
【0047】
さらに、前面ガラス基板10の背面には、行電極対(X,Y)および光吸収層20A,光反射層20Bを被覆するように誘電体層21が形成されており、この誘電体層21の背面に、互いに隣接する行電極対(X,Y)の背中合わせに隣り合うバス電極XbとYbの間の領域,背中合わせに隣り合うバス電極XbとYb、および、各バス電極Xb,Ybからそれぞれの透明電極Xa,Yaの基端側に所要の幅だけ張り出す領域と対向する位置に、誘電体層21の背面側に突出する帯状の嵩上げ誘電体層21Aが、誘電体層21と同じ透明誘電材料によって、行方向に延びるように形成されている。
【0048】
他の部分は、前述した第1の例のPDPとほぼ同様の構成であり、同一の符号が付されている。
【0049】
この例においても、第1の例と同様に、光吸収層20Aによって、パネルの非表示ラインに入射してくる外光が吸収されてその反射が防止されることにより形成される画像のコントラストの向上が図られ、そして、この光吸収層20Aの背面側に形成された光反射層20Bによって、パネルの非表示ラインの方向に向かってくる蛍光体層16からの発光が反射されて、画像形成に利用されることになるので、蛍光体層16からの発光の利用率を向上させることが出来る。
【0050】
そして、この例においては、光吸収層20Aが隔壁15の縦壁15Bに対向する部分にも形成されていることにより、この部分に入射してくる外光の反射も防止されてさらに画像のコントラストの向上が図られるとともに、この部分に向かう蛍光体層16からの発光も光反射層20Bによって反射されるので、その光の利用効率がさらに向上される。
【0051】
なお、上記の各例において、嵩上げ誘電体層を隔壁15の縦壁15Bに対向する部分にも設けるようにしてもよく、この場合、第1の例においては、光吸収層を構成する嵩上げ誘電体層とその背面に形成される光反射層が、いわゆる井桁形状に形成される。
【0052】
上記のようなこの発明によるプラズマディスプレイパネルの実施形態における各例は、前面基板の背面側に行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対とこの行電極対を被覆する誘電体層が設けられ、背面基板の前面基板と放電空間を介して対向する側に列方向に延び行方向に並設されて行電極対と交差する位置においてそれぞれ放電空間に単位発光領域を構成する複数の列電極が設けられ、前記行電極が、各対毎に所要の放電ギャップを介して対向するように形成された透明電極と行方向に延びるように形成されて透明電極の放電ギャップ側とは反対側の端部に接続されたバス電極とから構成されているプラズマディスプレイパネルにおいて、前記前面基板の表面側から見てこの前面基板の背面側の少なくとも行方向に隣接する行電極対の互いに背中合わせに位置する二つのバス電極の間の部分およびこの部分からバス電極の透明電極が接続されている側に近接する部分に重なる部分に光吸収層が形成され、この光吸収層の背面側に光反射層が形成されている実施形態を、その上位概念とするものである。
【0053】
この実施形態におけるプラズマディスプレイパネルは、各行電極の透明電極とこれに対向する列電極との間で選択的に行われる対向放電および各行電極対において放電ギャップを介して透明電極間で行われる面放電によって表示画像の形成が行われるが、この画像の形成の際に、非表示ラインとなる互いに背中合わせに位置する二つのバス電極の間の部分と、面放電が発生される放電ギャップから離れているために放電発光が弱まっているバス電極に近接する部分が光吸収層によってカバーされていることにより、前面基板の表示面側から画像の非表示ラインに入射する外光が光吸収層によって吸収されてその反射が防止されるので、画面のコントラストを向上させることができる。
【0054】
そして、透明電極間で行われる面放電によって表示画像の形成が行われる際に、単位発光領域内において発生される発光のうち非表示ラインの方向に向かう光は、この非表示ラインに形成されている光吸収層の背面側に形成された光反射層によって反射されることにより、単位発光領域内から前面基板の表示面側に出力されてゆく。
【0055】
このようにして、従来は単位発光領域内において発生される発光のうちパネルの非表示ラインに設けられている光吸収層によって吸収されていた画像形成のための光が、光反射層によって反射されて画像形成に寄与するようになるので、単位発光領域内において発生される発光の利用効率を向上させることが出来るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のプラズマディスプレイパネルを示す正面図である。
【図2】図1のV−V線における断面図である。
【図3】図1のW−W線における断面図である。
【図4】この発明の実施形態の第1の例を模式的に示す正面図である。
【図5】図4のV1−V1線における断面図である。
【図6】図4のV2−V2線における断面図である。
【図7】図4のW1−W1線における断面図である。
【図8】図4のW2−W2線における断面図である。
【図9】同例における光反射層による光の反射の状態を示す説明図である。
【図10】この発明の実施形態の第2の例を模式的に示す正面図である。
【図11】図10のV3−V3線における断面図である。
【図12】図10のV4−V4線における断面図である。
【図13】図10のW3−W3線における断面図である。
【図14】図10のW4−W4線における断面図である。
【図15】同例における光吸収層の形状を部分的に示す平面図である。
【符号の説明】
10 …前面ガラス基板(前面基板)
11 …誘電体層
11A …嵩上げ誘電体層(光吸収層)
11B …光反射層
12 …保護層
13 …背面ガラス基板(背面基板)
14 …誘電体層
15 …隔壁
15A …横壁
15B …縦壁
16 …蛍光体層
20A …光吸収層
20B …光反射層
X …行電極
Y …行電極
Xa …透明電極
Ya …透明電極
Xb …バス電極
Yb …バス電極
S …放電空間
C …放電セル(単位発光領域)
g …ギャップ
Claims (5)
- 前面基板の背面側に行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対とこの行電極対を被覆する誘電体層が設けられ、背面基板の前面基板と放電空間を介して対向する側に列方向に延び行方向に並設されて行電極対と交差する位置においてそれぞれ放電空間に単位発光領域を構成する複数の列電極が設けられ、前記行電極が、各対毎に所要の放電ギャップを介して対向するように形成された透明電極と行方向に延びるように形成されて透明電極の放電ギャップ側とは反対側の端部に接続されたバス電極とから構成されているプラズマディスプレイパネルにおいて、
前記前面基板の表面側から見てこの前面基板の背面側の少なくとも行方向に隣接する行電極対の互いに背中合わせに位置する二つのバス電極の間の部分およびこの部分からバス電極の透明電極が接続されている側に近接する部分に重なる部分に光吸収層が形成され、この光吸収層の背面側に光反射層が形成されていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 - 前記光吸収層および光反射層が、バス電極の透明電極が接続されている側から張り出す位置まで形成されている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
- 前記誘電体層の背面側の行方向に隣接する行電極対の互いに背中合わせに位置する二つのバス電極およびこの二つのバス電極の間の部分に対向する位置に、誘電体層の背面から突出する嵩上げ誘電体層が形成され、この嵩上げ誘電体層が光吸収層によって構成されるとともに、この嵩上げ誘電体層の背面側に光反射層が形成されている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
- 前記光吸収層および光反射層が、前面基板の背面の少なくとも行方向に隣接する行電極対の互いに背中合わせに位置する二つのバス電極の間の部分およびこの二つのバス電極を被覆する位置に形成されている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
- 前記光吸収層および光反射層が、さらに、行方向に隣接する単位発光領域の境界部分に対向する位置において列方向に沿って形成されている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
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