JP2004027437A

JP2004027437A - Method for continuously dyeing pile fabric into different color, facility for continuously dyeing pile fabric into different color and pile fabric dyed in different color

Info

Publication number: JP2004027437A
Application number: JP2002187084A
Authority: JP
Inventors: Keizo Tsujikawa; 辻川　恵三; Toshizo Tsujikawa; 辻川　寿三
Original assignee: TSUJIKAWA SENKO KK
Current assignee: TSUJIKAWA SENKO KK
Priority date: 2002-06-27
Filing date: 2002-06-27
Publication date: 2004-01-29

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method and facilities for continuously dyeing a pile fabric into different colors in which the pile fabric, particularly the pile fabric having long pile length can be dyed into different colors in high productivity and low dyeing cost and to provide a pile fabric dyed into different colors. <P>SOLUTION: The facilities 10 for continuously dyeing the pile fabric 1 into different colors comprise a solid color-dyeing means 20 for immersing the pile fabric 1 into a liquid 21 for dyeing into a solid color, a means 30 for removing an excess liquid 22 of the liquid 21 for dyeing into the solid color, a different colors-injecting means 40 having nozzles 41 provided on at least one side of a conveying line surface in a vertical direction of the pile fabric 1 and opening toward the conveying line surface, a fixing treatment means 50 for fixing a dye attached to the pile fabric 1 and a finishing treatment means 60 comprising at least washing, dehydration and drying treatments in order from a feeding part 2 of the pile fabric 1. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パイル布帛のパイルの根元側と先端側とを異色染めするためのパイル布帛の連続異色染め方法、連続異色染め設備および異色染めパイル布帛に関し、特にパイル長さが長いパイル布帛の異色染めに好適なパイル布帛の連続異色染め方法、連続異色染め設備およびこれらの方法または装置の使用によって得られる異色染めパイル布帛に関する。
【０００２】
【従来の技術】
毛布やカーペットなどのパイル布帛には、装飾性を高めるために、しばしば異色染めが施される。異色染めとは、パイルの先端側と根元側との色あいを変えて染め分けることである。
【０００３】
異色染めの手法には、異種原綿の混紡糸を異種染料を用いて染色する方法、パイル布帛の裏側から異色化液を噴霧する方法、ローラ捺染機またはフラットスクリーン捺染機を用いる方法などがある。
【０００４】
異種染料を用いる方法は、例えば酸性染料で染めることができる高収縮性の綿３０〜４０質量％とカチオン染料で染めることができる低収縮性の綿７０〜６０質量％との混綿糸で紡織されたパイル布帛を、酸性染料のみの染液により染色または印捺し、さらにスチーム処理する。このような処理によって、酸性染料に染まった高収縮性綿部が縮んで短くなり、カチオン可染の低収縮性綿部のパイルが白色のまま残ることになる。その結果、パイルの根元側が酸性染料色、先端側が白色の異色染めパイル布帛が得られる。
【０００５】
また、上記の混綿糸を用いたパイル布帛を、酸性染料（濃色用）とカチオン染料（淡色用）と沈殿防止剤とを用いて染色する方法によっても、ほぼ同様な異色染めを行うことができる。これらの方法は、メランジ調の異色染めができるので見映えに優れているが、原糸の価格が高いという欠点がある。
【０００６】
また、パイル布帛の裏側から染液を噴霧する方法は、白地のパイル布帛を対象として、布帛の裏側から布帛の全面に染液を噴霧し、パイルの根元側を染めて、先端側を染め残す方法である。この染色法によって異色染めを行うことができるが、パイルの先端側の色が白に限られる。したがって、装飾性に欠けるという難点がある。一方、白地のパイル布帛を予め別の色に染めて、スチーム処理などにより染料を固着させた後、パイル布帛の裏側から染液を噴霧する方法もある。しかし、その場合には工程が増えるので、染色コストが高くなるとともに、染料の固着処理によって生地が収縮するので裏側から噴霧した染液がパイルに染みこみにくいという問題点がある。
【０００７】
また、ローラ捺染機またはフラットスクリーン捺染機を用いる方法は、無地染めとパイル先端側の白抜または着抜を同時に行う方法である。この方法は、パイル長さが長い場合には、無地染めの際、染料がパイル根元まで浸透しにくいので、パイル長さが長いパイル布帛の異色染めには本質的に不向きである。
【０００８】
以上述べた方法は、上記のような問題点があることに加えて、いずれも生産性に劣るので、厳密な納期管理が困難で、納期遅れが生じることがあるという問題点もある。
【０００９】
染色作業の生産性を高めるために、連続染色方法を採用することも考えられる。例えば、特開平８−１２７９８３号公報には、「布帛の連続染色方法及び装置」が開示されている。上記の公報に開示されている染色方法は、帯状の布帛の一面または両面に「インクジェットノズル」を用いて染液を噴射することにより、連続的に染色を行う方法である。この方法によれば、染色装置の無人連続運転が可能であり、さらに濃色の染色、廃液発生量の大幅な削減、作業環境の改善などが可能であるとされている。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の公報に開示されている連続染色方法と装置は、パイルのない通常の布帛の染色を対象としたものであり、パイル布帛の染色はもとより、パイル布帛の異色染めを対象としている訳ではない。したがって、この方法または装置を採用することでは、パイル布帛、特にパイル長さが長いパイル布帛の異色染めを行うことは不可能である。
【００１１】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであって、高い生産性を備え、低い染色コストで、パイル布帛、特にパイル長さの長いパイル布帛の異色染めを行うことができるパイル布帛の連続異色染め方法、連続異色染め設備および異色染めパイル布帛を提供することを目的としている。
【００１２】
【課題を解決するための手段および効果】
本発明に係るパイル布帛の連続異色染め方法（１）は、前記パイル布帛を無地染め液に浸漬する無地染めステップと、前記パイル布帛が含む余剰の前記無地染め液を取り除く無地染め液除去ステップと、前記パイル布帛の表側または裏側に異色化液を噴射する異色化液噴射ステップと、前記パイル布帛に付着した染料を固着させる固着処理ステップと、少なくとも水洗、脱水および乾燥処理を含む仕上げ処理ステップとを含むことを特徴としている。
上記のパイル布帛の連続異色染め方法（１）によれば、一連の工程で異色染めを行うことができる。さらに、浸漬による無地染めと異色化液の噴射による異色化処理とが組み合わされている。したがって、高い生産性と低い染色コストで、パイルの長さが１３ｍｍ以上というように長いパイル布帛の異色染めを行うことができる。また、無地染めの後、染料の固着処理を行うことなく、パイルが無地染め液を含んでいる状態で異色化液の噴射処理を行うので、異色化液がパイルに浸透しやすく、均一かつ精度のよい異色染めを行うことができる。さらに、生産性が高く、品質が均一であるので、正確な工程管理が可能であり、納期遅れ等のトラブルを解消することもできる。また、模様部のみが異色染めされたパイル布帛を得ることもできる。
【００１３】
本発明に係るパイル布帛の連続異色染め方法（２）は、上記のパイル布帛の連続異色染め方法（１）において、前記異色化液噴射ステップで、前記無地染め液より濃い色の異色化液をパイル布帛の裏側に噴射することを特徴としている。
上記のパイル布帛の連続異色染め方法（２）によれば、パイル長さが長い場合であっても、パイルの根元側の色が濃く、先端部が淡い色をした深みのある色相のパイル布帛が得られる。
【００１４】
本発明に係るパイル布帛の連続異色染め方法（３）は、上記のパイル布帛の連続異色染め方法（１）または（２）において、前記無地染めステップにおける無地染め液が可抜性染料を含み、前記異色化液噴射ステップにおける異色化液が抜染剤を含むことを特徴としている。
上記のパイル布帛の連続異色染め方法（３）によれば、パイルの根元側と先端側の色相差が明瞭なパイル布帛を得ることができる。
【００１５】
また、本発明に係るパイル布帛の連続異色染め方法（４）は、上記のパイル布帛の連続異色染め方法（１）〜（３）のいずれかにおいて、前記異色化液噴射ステップの後、前記パイル布帛の表側に、模様染め用の染液を噴射する模様染めステップをさらに含むことを特徴としている。
上記のパイル布帛の連続異色染め方法（４）によれば、異色染めされ、さらに模様が付けられたパイル布帛となるので、パイル布帛の装飾性がいっそう向上する。
【００１６】
本発明に係るパイル布帛の連続異色染め設備（１）は、前記パイル布帛の供給部から順に、前記パイル布帛を無地染め液に浸漬する無地染め手段と、該無地染め手段の上方に設けられた、余剰の前記無地染め液を取り除く無地染め液除去手段と、前記パイル布帛の縦向きの搬送ライン面の少なくとも一方の側に設けられ、かつ該搬送ライン面に向かって開口するノズルを有する異色化液噴射手段と、前記パイル布帛に付着した染料を固着させる固着処理手段と、少なくとも水洗、脱水および乾燥処理を実施するための仕上げ処理手段と、前記パイル布帛の搬送ラインを形成する複数のガイドロールとを含んで構成されていることを特徴としている。
上記のパイル布帛の連続異色染め設備（１）によれば、一連の工程で異色染めを行うことができる。さらに、浸漬による無地染めと異色化液の噴射による異色化処理とが組み合わされている。したがって、高い生産性と低い染色コストで、パイルの長さが１３ｍｍ以上というように長いパイル布帛の異色染めを行うことができる。また、無地染めの後、染料の固着処理を行うことなく、パイルが無地染め液を含んでいる状態で異色化液の噴射処理が行われるので、異色化液がパイルに浸透しやすく、均一かつ精度のよい異色染めを行うことができる。さらに、生産性が高く、品質が均一であるので、正確な工程管理が可能であり、納期遅れ等のトラブルを解消することもできる。また、模様部のみが異色染めされたパイル布帛を得ることもできる。
【００１７】
また、本発明に係るパイル布帛の連続異色染め設備（２）は、上記のパイル布帛の連続異色染め設備（１）において、前記無地染め液除去手段と前記異色化液噴射手段との間に、パイル布帛の張力調節手段を備えていることを特徴としている。
上記のパイル布帛の連続異色染め設備（２）によれば、異色染め過程におけるパイル布帛の張力を一定化することができるので、搬送速度の一定化に伴う異色染めや模様染めの均一化、駆動ローラ部でのパイル布帛のずれやこすれに起因する不良品の発生を防止することができる。このパイル布帛の張力調節手段は、本発明が対象としているパイル長さが長く、目付量が大きいパイル布帛の異色染めに対して特に効果的である。
【００１８】
また、本発明に係るパイル布帛の連続異色染め設備（３）は、上記のパイル布帛の連続異色染め設備（１）または（２）において、前記異色化液噴射手段の後に、搬送ライン面に向かって開口するノズルを有する模様染め液噴射手段を備えていることを特徴としている。
上記のパイル布帛の連続異色染め設備（３）によれば、異色染めされ、さらに模様が付けられたパイル布帛が得られるので、パイル布帛の装飾性がいっそう向上する。
【００１９】
本発明に係る異色染めパイル布帛（１）は、パイルの根元側と先端側とが異色染めされた異色染めパイル布帛において、パイル長さが１３〜３０ｍｍであり、パイルの根元側の異色部の長さが、パイル長さの５０〜９０％の範囲であることを特徴としている。
上記の異色染めパイル布帛（１）のように、パイル長さが長く、かつ異色染めされたパイル布帛は、従来製造が難しかったものである。上記のようなパイル布帛（１）は、装飾性、使用上の触感に優れた価値の高いパイル布帛である。
【００２０】
上記の本発明に係る連続異色染め方法および連続異色染め設備は、１３〜３０ｍｍの長さのパイルを有するパイル布帛に対して好適であり、２０〜３０ｍｍの長さのパイルを有するパイル布帛に対してはさらに好適である。また、本発明に係る異色染めパイル布帛は、パイルの長さが２０〜３０ｍｍであることが好ましい。
【００２１】
【発明の実施の形態】
以下、発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明に係るパイル布帛の連続異色染め方法および連続異色染め設備が対象としているパイル布帛は、上述のようにパイルの長さが１３〜３０ｍｍと長く、幅が１０００〜２０００ｍｍ程度、目付量が０．４５〜１．５ｋｇ／ｍ^２程度である。
【００２２】
まず、本発明の実施の形態に係る連続異色染め設備の全体構成を説明する。
図１は、本発明の実施の形態に係る連続異色染め設備の概略構成を示す模式的部分断面正面図である。連続異色染め設備１０は、パイル布帛（以下、異色染め前、異色染め過程における布帛をすべて「パイル布帛」と記す）１の供給部２から順に、無地染め手段２０、無地染め液除去手段３０、異色化液噴射手段４０、固着処理手段５０および仕上げ処理手段６０（一部のみ図示）を含んで構成されている。
【００２３】
ここで、無地染め手段２０は、連続的に供給されるパイル布帛１を無地染めするための無地染め液（以下、染液とも記す）２１を収容する染液槽２２と、パイル布帛１を染液２１に浸漬するための染液槽ローラ２３およびパイル布帛１の染色に伴って減少する染液を自動的に補給するための染液補給装置（図示省略）を含んで構成されている。
【００２４】
また、無地染め液除去手段３０には、例えばマングルローラ３１などが適している。このマングルローラ３１は、１対のゴム製ローラ３１−１と３１−２とで構成され、パイル布帛１に含まれる余剰の無地染め液２１を除去するために、ゴム製ローラ３１−１と３１−２との間に数トンまでの負荷を加えることができるようにように設定されている。マングルローラ３１の設置位置は、搾り出された無地染め液２１が染液槽２２内に流下する位置、すなわち染液槽２２の上方とするのがよい。
【００２５】
異色化液噴射手段４０は、表側に少なくとも１列のノズル４１および／または裏側に少なくとも１列のノズル４１を含んで構成されている。表側のノズル４１、裏側のノズル４１は、ほぼ垂直方向に搬送されるパイル布帛１のそれぞれ表側、裏側に対してノズル孔が開口する複数の異色化液噴射孔４５（図２）を含んで構成されている。なお、異色化液噴射手段４０については、さらに詳しく後述する。
【００２６】
固着処理手段５０は、パイル布帛１に付着した染料を固着させるための手段であり、通常の染色に採用されている飽和水蒸気によるスチーム処理装置５１を用いることができる。ただし、パイル布帛１を連続的に処理する必要があるため、パイル布帛１のスチーム処理装置５１内の滞在時間が、１０〜２０分となるように、スチーム処理装置５１を構成しておく。
【００２７】
また、仕上げ処理手段６０は、パイル布帛１の水洗、脱水、柔軟剤含有液への浸漬、脱水、乾燥などを行うための装置を含んで構成されている。仕上げ処理手段６０は、これらの処理を連続的に行うことが可能であれば、その構成を任意に選択することができる。
【００２８】
上記の無地染め手段２０、無地染め液除去手段３０、異色化液噴射手段４０、固着処理手段５０および仕上げ処理手段６０は、連続異色染め設備１０を構成する主要な構成要素である。これらの構成要素のほかに、連続異色染め設備１０で必要な基本的な構成要素または好ましい構成要素には、次のものがある。
【００２９】
連続異色染め設備１０におけるパイル布帛１の搬送ラインを形成するために、種々の機能を有する複数のローラが必要である。ローラを配置する位置は、形成する搬送ラインに合わせて設定するようにする。ローラに関しては、図１に示したように、駆動ローラ７１、７２および７３、センタリングローラ７４、その他のガイドローラを備えることが望ましい。
【００３０】
駆動ローラ７１、７２および７３は、パイル布帛１を進行方向に移送するための駆動力を、パイル布帛１に与えるためのローラである。パイル布帛１の搬送ラインを形成し、パイル布帛１を所定の速度、所定の張力で搬送させるためには、少なくとも２つの駆動ローラを所定の位置に設置するのがよい。なお、異色化液噴射手段４０の次に設けられる駆動ローラ７２は、パイル布帛１を牽引し、搬送速度を一定化するのに重要な働きをするローラであるので、パイル布帛１を高精度で搬送することができるように、スパイク付のローラとすることが好ましい。
【００３１】
また、センタリングローラ７４は、パイル布帛１の幅方向のずれを修正するためのローラであり、通常採用されている光電フィラー式などのセンタリング用のローラを用いることができる。
【００３２】
ローラの他にも、張力調節手段８０を備えることが好ましい。張力調節手段８０は、パイル布帛１の張力を調節するために設けられるものであり、本実施の形態に係る連続異色染め設備１０において、特徴的かつ効果的な装置である。張力調節手段８０については、後に装置の構成をより具体的に説明する。
【００３３】
図１における符号７６、７７は、パイル布帛１の検出装置を示している。これらの検出装置７６、７７は、例えば、光電管を備える発光部７６−１と受光部７６−２とで構成され、検出装置７７は同じく発光部７７−１と受光部７７−２とで構成されている。これらの検出装置７６、７７の作用については、連続異色染め方法の説明に含めて後述する。
【００３４】
以上、述べた設備構成が本実施の形態に係る連続異色染め設備１０の全体構成である。次に、本実施の形態に係る連続異色染め設備に特徴的な構成要素である異色化液噴射手段４０および張力調節手段８０の両者をさらに具体的に説明する。
【００３５】
図２は、異色化液噴射手段４０を構成する異色化液噴射用ノズルを示す模式的正面図および側面図である。図２（ａ）は、列状に固定された複数のノズルを１列とし、このノズル列２段で構成された異色化液噴射用ノズルを示す例であり、同図（ｂ）は、別の実施の形態に係る１列に並べらトラバース式の複数のノズルを１列とし、このノズル列２段で構成された異色化液噴射用ノズルを示す例である。
【００３６】
図２（ａ）に示した固定式ノズル４１は、固定式ノズル列４１−１と４１−２の２列で構成された２段式である。それぞれの固定式ノズル列４１−１、４１−２は、異色化液供給管４４−１、４４−２と、異色化液噴射孔（以下、「ノズル孔」と記す）４５とで構成されており、各供給管４４−１、４４−２には、異色化液導入部４６−１、４６−２が接続されている。ノズル列が２段の場合には、固定式ノズル列４１−１、４１−２のノズル孔４５の位置関係は、固定式ノズル列４１−１のノズル孔４５と固定式ノズル列４１−２のノズル孔４５とが相互の間を補間する関係の位置、すなわち、固定式ノズル列４１−１のノズル孔４５同士の中間の位置に、固定式ノズル列４１−２の各ノズル孔４５が位置するように設定することが好ましい。そのような配置とすることによって、パイル布帛１の全幅にわたって異色化液を均一に噴射することができる。
【００３７】
なお、図２（ａ）にはノズル列が２段の場合を示したが、幅方向の特定の位置を異色化する場合やノズル孔４５同士を近付けて配置した場合などでは１段でもよい。一方、幅方向で異色化液の噴射量をできるだけ均一化する必要がある場合などには、ノズル列を３段以上配置するようにしてもよい。
【００３８】
図２（ｂ）に示した別の実施の形態に係る異色化液噴射用のトラバース式ノズル４７は、パイル布帛１の幅方向に移動可能な複数の噴射ヘッド４８を有するトラバース式ノズル列４７−１、４７−２の２段で構成されている。それぞれの噴射ヘッド４８は、噴射ヘッド支持部材４９に沿って移動可能に取り付けられている。また、それぞれの噴射ヘッド４８には、ノズル孔４５と異色化液導入部４８ａが設けられている。
【００３９】
トラバース式のノズルの場合には、噴射ヘッド４７がパイル布帛１の幅方向に移動するので、トラバース式ノズル列４７−１、４７−２の１列当たりのノズル孔４５の数（噴射ヘッド４８の数）は、図２（ａ）に示した固定式ノズル列４１−１、４１−２に比べて少なくてもよい。トラバース式のノズルは、部分的に異色化することにより模様を形成するのに好適である。
【００４０】
図２（ａ）には固定式ノズル４１、図２（ｂ）にはトラバース式ノズル４７を示したが、さらに別の実施の形態では、固定式とトラバース式のノズル列の両者を併用してもよい。異色化液噴射用のノズルは、異色染めの態様に合わせて適宜選択するのが効果的である。
【００４１】
パイル布帛１の全面を異色化した後、さらに模様染めを行いたい場合もある。このような場合には、図示はしていないが、例えば、図２（ａ）に示した固定式ノズル列４１−１、４１−２の後、または図２（ｂ）に示したトラバース式ノズル列４７−１、４７−２の後に、もう１段図２（ｂ）に示したものと同様な構造のトラバース式のノズル列を配置するのがよい。このようなノズル列を選択することによってパイル布帛１を異色化した上で、さらに模様染めを行うことができる。
【００４２】
図２に示した固定式ノズル４１、トラバース式ノズル４７による異色化液の噴射は、通常染色に用いられている染液噴射制御システムを利用することによって制御することができる。
【００４３】
なお、パイル布帛１の表側と裏側の両方に異色化液噴射用のノズルを設置する場合、表側と裏側に同じ型のノズルを設置する必要はない。表側、裏側いずれにおいても、上記の固定式ノズル４１、トラバース式ノズル４７および固定式ノズル４１とトラバース式ノズル４７との併用のうちいずれかを任意に選択することができる。
【００４４】
図３は、本実施の形態に係る張力調節手段８０の１例であるダンサーローラ装置８１を示す模式的正面図である。本実施の形態に係る連続異色染め設備１０においては、このダンサーローラ装置８１が重要な役割を果たす。前述のように、本発明が対象としているパイル布帛１は、パイルの長さが１３〜３０ｍｍと長く、幅が１０００〜２０００ｍｍ程度、目付量が０．４５〜１．５ｋｇ／ｍ^２程度である。また、図１に示したパイル布帛１の供給部２から固着処理手段５０の前までの段階でも、染色過程にあるパイル布帛１の長さは２０ｍに及ぶ。さらに、パイル布帛１は、余剰の無地染め液の除去後でもパイル布帛１に対して約７０質量％の染液を含んでいる。
【００４５】
したがって、染色過程にあるパイル布帛１の重量は、１ｍ^２当たり０．７７〜２．５５ｋｇとなり、全体では１００ｋｇ前後に達する。異色染めの際には、このような重さのパイル布帛１は、図１に示した駆動ローラ７１、７２、７３などにより駆動力が付与されて搬送される。しかし、パイル布帛１にかかる張力に変動が生じると、各駆動ローラ間で送り量に相違が生じて、駆動ローラ部におけるパイル布帛１の擦れなどが起こり、パイル布帛１に損傷が発生する。さらに、搬送速度に変動が生じると、異色化処理が搬送方向に関して不均一になるので、異色染めの不均一化、模様の不均一化などの原因となる。
【００４６】
そのような問題を解消するために設けられるのが、図３に示したダンサーローラ装置８１である。ダンサーローラ装置８１は、ダンサーローラ８２と、ダンサーローラ８２の回転軸８３−１、８３−２を支持し、ダンサーローラ８２に作用する荷重を調節する１組の荷重調節部８４−１、８４−２とを含んで構成されている。また、それぞれの荷重調節部８４−１、８４−２は、ローラ８５−１、８５−２、ローラ８６−１、８６−２、駆動ローラ８５−１とローラ８６−１とに掛けられたチェーン８７−１、駆動ローラ８５−２とローラ８６−２とに掛けられたチェーン８７−２、チェーン８７−１と８７−２に着脱自在に取り付けられる重錘８８−１、８８−２とを含んで構成されている。
【００４７】
図１に示したダンサーローラ装置８１とパイル布帛１との関係および図３に示したダンサーローラ装置８１の構成から明らかなように、ダンサーローラ装置８１は、ダンサーローラ８２の自重および重錘８８−１、８８−２により、パイル布帛１に一定の張力を与えるように作用する。例えば、パイル布帛１の張力が上昇すると、ダンサーローラ８２は上方に引き上げられる。このとき、重錘８８−１、８８−２の荷重を減らすとダンサーローラ８２による張力が増大するとともに、ダンサーローラ８２は下方に動く。一方、パイル布帛１の張力が低下した場合には、ダンサーローラ８２が下がる。その時、重錘８８−１、８８−２の荷重を増やすと、ダンサーローラ８２による張力が低下するとともに、ダンサーローラ８２が上昇する。このようなダンサーローラ装置８１により、パイル布帛１に作用する張力を適切に維持することが可能となる。
【００４８】
なお、ダンサーローラ装置８１に用いられる張力調節法として、本実施の形態では重錘８８−１、８８−２を用いる例を示したが、別の実施の形態では、重錘８８−１、８８−２に代えて、例えばてこの作用によりダンサーローラ８２の回転軸８３−１、８３−２に作用する荷重を可変としてもよい。
【００４９】
次に、本発明の実施の形態に係る連続異色染め方法を、図１および図４を用いて説明する。また、連続異色染め方法の説明に合わせて、前述の本実施の形態に係る連続異色染め設備の操作および作用も説明する。
【００５０】
図４は、本発明に係る連続異色染め方法の異色染め手順を示す工程図である。まず、パイル布帛１の供給部２にパイル布帛１をセットする。ここで、予め連続異色染め設備１０の供給部２から仕上げ処理手段６０の間に通されている導布（図示省略）の端部とパイル布帛１の端部とを縫合する。その後、駆動ローラ７１、７２、７３により、導布を引っ張ることにより、パイル布帛１の連続異色染めを開始する。なお、パイル布帛１のパイルの向きは、パイルの傾いている方向がパイル布帛１の進行方向後方となるようにする。本発明が対象としているパイル布帛１は、パイル長さが１３ｍｍ以上というように長いので、上記のような向きで処理することが特に有効であり、それによって染色後のパイル並びの乱れを防止することができる。
【００５１】
連続異色染め設備１０に導入されたパイル布帛１に対して、はじめに無地染めを行う（ステップＳ１）。無地染めは、染液槽２２収容された無地染め液２１にパイル布帛１を浸漬するディップ法によって行う。ディップ法によって無地染めを行うことにより、パイル長さが１３ｍｍ以上というように長い場合でも、パイル布帛１全体を均一に無地染めすることができる。
【００５２】
無地染め液は、可抜性または不抜性の染料等、任意の染料を含む染液を用いることができる。ただし、異色化処理の際に抜染剤により異色化する場合には、無地染め液に可抜性の染料を含ませておく。
【００５３】
次に、染液槽２２から引き上げられたパイル布帛１に含まれる無地染め液を、マングルローラ３１により除去する（ステップＳ２）。マングルローラ３１により余剰の無地染め液を除去する際には、ゴム製のマングルローラ３１−１と３１−２とにより、パイル布帛１に数トンの負荷をかけて圧搾する。このような方法による無地染め液の除去により、パイル布帛１に含まれる無地染め液の量を、パイル布帛１の質量に対して６０〜８０％程度、通常約７０％程度まで減少させる。このような量の染液を残存させることにより、次のステップにおける異色化処理を安定化させることができる。
【００５４】
余剰の無地染め液が除去されたパイル布帛１を駆動ローラ７１、７２により搬送し、パイル布帛１に対して異色化液を噴射することにより異色化処理を行う（ステップＳ３）。異色化液は、図１に示した異色化液噴射手段４０を用いて噴射する。なお、異色化液の噴射とパイル布帛１との位置関係は、パイル布帛１の表側または裏側に対して、異色化液がほぼ直角に噴射され、異色化液の噴射方向がほぼ水平となる関係がよい。具体的には、パイル布帛１がほぼ垂直に搬送されるラインで、異色化液をほぼ水平方向に噴射することが望ましい。
【００５５】
異色化液噴射に用いられる異色化液は、パイル布帛１の表側からの異色化、裏側からの異色化、無地染め色と異なる色による異色化、抜染剤または緩染剤による異色化等、異色化の条件に応じて適宜選択するのがよい。
【００５６】
例えば、パイル布帛１の全面を異色化する場合には、パイルの先端側の色が薄い方が見映えがいいので、パイルの根元側の方が濃い色になるように異色化する。このような異色染めを行う場合には、薄い色で無地染めしておき、無地染め液より濃い色の異色化液をパイル布帛１の裏側に噴射すればよい。
【００５７】
また、無地染め液に可抜性染料を含ませた場合には、異色化液に抜染剤または緩染剤を含ませ、パイル表面より噴射することによって、可抜性染料の色のみを抜くかまたは弱めることができる。そのような異色化液を用いることによる異色化処理も可能である。
【００５８】
また、模様部のみ異色化する場合には、模様部の色が濃くなるように異色化するのがよい。
上記の異色化液噴射の後、さらにパイル布帛１に模様染めを行ってもよい（ステップＳ４）。模様染めに用いる異色化液の噴射には、前述のトラバース式のノズル４４を用いるのがよい。
【００５９】
異色化液噴射の後、パイル布帛１を染料固着手段５０であるスチーム処理装置５１に搬送し、スチーム処理装置５１内の飽和水蒸気（温度約１００℃）下で、１０〜２０分間程度加熱し、固着処理を行う（ステップＳ５）。この処理により、上記の異色化液噴射処理（ステップＳ３）または後述する模様染め処理（ステップＳ４）において、パイル布帛１に付着した染料を固着させる。
染料の固着処理が終了した後、水洗、柔軟剤の含浸、脱水、乾燥などの処理を含む仕上げ処理を行う（ステップＳ６）。
以上、パイル布帛１の異色染めを行うための主要な処理を説明したが、この他に次の処理または装置を含めることが望ましい。
【００６０】
先に述べたように、パイル布帛１の張力を所定のレベルに調節することにより、パイル布帛１の搬送速度を一定化し、異色染めの均一化、駆動ローラ部におけるずれ防止を図る。そのために、パイル布帛１の張力の変動、すなわち、ダンサーローラ８２の高さの変動に応じて、張力調節手段８０、具体的にはダンサーローラ装置８１に装備されている重錘８８−１、８８−２の荷重を調節する。重錘８８−１、８８−２の調節方法についてはすでに説明したので、ここではその説明を省略する。
【００６１】
また、パイル布帛１は、連続的に操業されている過程で、パイル布帛１のセンターラインと各ローラの幅方向センターとの関係がずれることがある。このずれは、図１に示したセンタリングローラ７４により絶えず修正されるようになっている。
【００６２】
さらに、図１に示した駆動ローラ７２と７３との間の弛み部９１および駆動ローラ７３とスチーム処理装置５１の入口部との間の弛み部９２の少なくとも一方を設けることが望ましい。これらの弛み部９１、９２は、連続異色染め設備全体のパイル布帛１の搬送速度のずれを補正するバッファの役割を果たしている。パイル布帛１の搬送速度は、パイル布帛１の供給部２から駆動ローラ７２の間では、１５ｍ／ｍｉｎを超える程度の比較的速い速度であっても差し支えない。それに対して、スチーム処理には１０分程度を要するので、パイル布帛１は、スチーム処理装置５１内で長い距離を搬送されることになる。そのために、スチーム処理装置５１の入口付近で搬送速度のずれが生じやすい。その速度のずれを補うのが、上記の弛み部９１、９２である。このような弛み部９１、９２を設けることによって、連続異色染め操業をより安定化させることができる。
【００６３】
図１に示した検出装置７６、７７によって、上記の弛み部９１、９２の弛み量を検出するとともに、弛み量を調節する。検出装置７６、７７の発光部７６−１、７７−１から光を照射し、それぞれの受光部７６−２、７７−２で受光することによって、その位置におけるパイル布帛１の存否を検出し、検出結果に応じて各ローラにより搬送速度を調節する。そのような操作によって、弛み量を所定の範囲に維持することができる。
【００６４】
本実施の形態に係る異色染めパイル布帛１は、上記の連続異色染め方法または連続異色染め設備によって製造されるパイル布帛である。このパイル布帛１は、パイルの長さが１３〜３０ｍｍ、好ましくは２０〜３０ｍｍであり、異色染めされたパイルの異色化部は、パイルの根元側で表すとパイル長さの５０〜９０％である。実施の形態に係るパイル布帛には、パイルの異色化部が根元側で７０〜９０％というように根元側が長いパイル布帛も含まれる。このようなパイル布帛は、装飾性、見映えに特に優れている。パイル長さが１３ｍｍ以上というように長く、かつパイルの根元側が７０％以上異色化されているようなパイル布帛は、上記のような連続異色染め方法または連続異色染め設備の利用によってはじめて製造することが可能となった。
【００６５】
【実施例】
図１に示した構成を有する実用規模の連続異色染め設備１０を用いて、パイル布帛１の異色染め試験を行った。試験に用いたパイル布帛１は、パイル糸がアクリルで、幅：１４００ｍｍ、長さ：５０ｍ、パイル長さ：２０ｍｍとした。また、異色化液の噴射には、図２（ｂ）に示したトラバース式のノズル４７（ノズル数：１０個、ノズル列：２段）を用いた。異色染め方法は、パイル布帛１を約１５ｍ／ｍｉｎの速度で搬送し、染液槽２２内の染液（無地染め液）２１を通過させた後、マングルローラ３１で無地染め液がパイル布帛１の質量の７０％程度になるように余剰の無地染め液を搾り、その後異色化液噴射処理を行った。異色化液の噴射の後、パイル布帛１をスチーム処理装置５１、仕上げ処理手段６０に搬送し、固着処理、仕上げ処理を行った。
【００６６】
実施例１
無地染めをベージュ色とし、パイルの根元側を焦茶色に染める異色染め試験を行った。ベージュ色の無地染め液の配合を表１に、焦茶色の異色化液の配合を表２に示す。異色化液の噴射は、パイル布帛１の裏側からパイル布帛１の全面に噴射した。この際、パイルの先端から約２ｍｍの範囲には、異色化液が浸透しないように、異色化液の噴射圧を約６．５ｋｇ／ｃｍ^２に調節した。
【００６７】
その結果、長さ約２０ｍｍのパイルうち、根元側約１７ｍｍが焦茶色、先端部約３ｍｍがベージュ色に染め分けられた異色染めパイル布帛が得られた。
【００６８】
【表１】

【００６９】
【表２】

【００７０】
実施例２
異色化液の噴射条件以外は実施例１の場合と同一とし、異色化液をパイル布帛１の表側から噴射した。また、実施例１の場合に比べて異色化液の噴射圧を約３ｋｇ／ｃｍ^２と低くして、パイルの先端部約２ｍｍだけが焦茶色に染まるようにした。
【００７１】
その結果、長さ約２０ｍｍのパイルのうち、根元側約１７ｍｍがベージュ色、先端部約３ｍｍが焦茶色に異色染めされたパイル布帛が得られた。
【００７２】
実施例３
無地染めを焦茶とし、緩染剤を含んだ異色化液をパイル表面より噴射する異色化処理試験を行った。無地染め液の配合を表３に、異色化液の配合を表４に示す。無地染め液と異色化液以外の試験条件は、実施例２の場合と同一とした。すなわち、パイル布帛１の表側から、約３ｋｇ／ｃｍ^２の圧力で異色化液を噴射した。
【００７３】
その結果、長さ約２０ｍｍパイルのうち、根元側約１７ｍｍが焦茶色、先端部約３ｍｍの部分が、根元部に比べ濃度が約５０％淡く異色染めされたパイル布帛が得られた。
【００７４】
【表３】

【００７５】
【表４】

【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態に係る連続異色染め設備の概略構成を示す模式的部分断面正面図である。
【図２】（ａ）、（ｂ）は、実施の形態に係る異色化液噴射用ノズルの例を示す模式的正面図および側面図である。
【図３】実施の形態に係るパイル布帛の張力調節手段の１例であるダンサーローラ装置を示す模式的正面図である。
【図４】実施の形態に係る連続異色染め方法の異色染め手順を示す工程図である。
【符号の説明】
１　　　パイル布帛
１０　　連続異色染め設備
２０　　無地染め手段
３０　　無地染め液除去手段
４０　　異色化液噴射手段
４１　　ノズル
４７　　トラバース式ノズル
５０　　固着処理手段
６０　　仕上げ処理手段
７６、７７　検出装置
８０　　張力調節手段
８１　　ダンサーローラ装置[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for continuously dyeing pile fabrics for dyeing different colors at the root side and the tip side of the pile of pile fabrics, a continuous dyeing equipment for piles, and a pile dyeing fabric of different colors. The present invention relates to a method for continuous different-color dyeing of pile fabrics suitable for dyeing, a device for continuous different-color dyeing, and a pile dye fabric obtained by using these methods or apparatuses.
[0002]
[Prior art]
Pile fabrics, such as blankets and carpets, are often dyed with different colors to enhance decorativeness. Different color dyeing is to change the color between the tip side and the root side of the pile to separate them.
[0003]
Examples of different color dyeing methods include a method of dyeing a mixed yarn of different raw cotton with different dyes, a method of spraying a different color liquid from the back side of a pile fabric, a method of using a roller printing machine or a flat screen printing machine, and the like.
[0004]
A method using a different kind of dye is, for example, spinning with a mixed cotton yarn of 30 to 40% by mass of high-shrinkable cotton that can be dyed with an acid dye and 70 to 60% by mass of low-shrinkable cotton that can be dyed with a cationic dye. The pile fabric is dyed or printed with a dye solution containing only an acid dye, and further subjected to steam treatment. By such a treatment, the high-shrinkable cotton part dyed with the acid dye shrinks and becomes shorter, and the pile of the low-shrinkable cotton part dyeable with the cation remains white. As a result, a pile fabric of a different color dyeing is obtained in which the base side of the pile is acidic dye color and the tip side is white.
[0005]
In addition, almost the same different-color dyeing can also be performed by dyeing a pile fabric using the above-described cotton yarn with an acid dye (for a dark color), a cationic dye (for a light color), and a suspending agent. it can. These methods are excellent in appearance because a melange-like dyeing can be performed, but have a disadvantage that the cost of the yarn is high.
[0006]
In addition, the method of spraying the dyeing liquid from the back side of the pile cloth is a method of spraying the dyeing liquid from the back side of the cloth to the entire surface of the cloth for the white pile cloth, dyeing the root side of the pile and dyeing the tip side. Is the way. By this dyeing method, different colors can be dyed, but the color on the tip side of the pile is limited to white. Therefore, there is a disadvantage that the decorativeness is lacking. On the other hand, there is a method in which a pile fabric on a white background is dyed in another color in advance, and the dye is fixed by steam treatment or the like, and then a dyeing liquid is sprayed from the back side of the pile fabric. However, in this case, the number of steps is increased, so that the dyeing cost is increased, and the fabric shrinks due to the fixing treatment of the dye.
[0007]
In addition, a method using a roller printing machine or a flat screen printing machine is a method of simultaneously performing plain printing and blanking or detaching at the pile tip side. This method is essentially unsuitable for different color dyeing of pile fabrics having a long pile length, since the dye does not easily penetrate to the base of the pile when plain dyeing is performed when the pile length is long.
[0008]
In addition to the above-described problems, the above-described methods all have poor productivity, so that it is difficult to strictly manage the delivery date, and there is also a problem that the delivery date may be delayed.
[0009]
In order to increase the productivity of the dyeing operation, a continuous dyeing method may be adopted. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-127983 discloses a “method and apparatus for continuous dyeing of fabric”. The dyeing method disclosed in the above-mentioned publication is a method of continuously dyeing by jetting a dyeing liquid onto one or both sides of a belt-like cloth using an “ink-jet nozzle”. According to this method, unmanned continuous operation of the dyeing apparatus is possible, and further, it is possible to perform dark color dyeing, drastically reduce the amount of waste liquid generated, and improve the working environment.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, the continuous dyeing method and apparatus disclosed in the above-mentioned publication are intended for dyeing ordinary cloth without pile, and not only for dyeing pile cloth, but also for dyeing different colors of pile cloth. is not. Therefore, by employing this method or apparatus, it is impossible to dye pile fabrics, especially pile fabrics having a long pile length, in different colors.
[0011]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above problems, and has a high productivity and a low dyeing cost, and is capable of performing different color dyeing of a pile fabric, particularly a pile fabric having a long pile length. It is an object of the present invention to provide a dyeing method, a continuous different color dyeing facility and a different color dye pile fabric.
[0012]
Means and effects for solving the problem
The method (1) for continuously dyeing a pile fabric according to the present invention comprises: a plain dyeing step of immersing the pile fabric in a plain dyeing solution; and a plain dyeing solution removing step of removing an excess of the plain dyeing solution contained in the pile fabric. A differentiating liquid jetting step of jetting a differentiating liquid to the front side or the back side of the pile cloth, a fixing step of fixing a dye attached to the pile cloth, and a finishing step including at least washing, dehydration and drying. It is characterized by including.
According to the method (1) for continuous pile dyeing of pile fabrics, dyeing of different colors can be performed in a series of steps. Furthermore, solid color dyeing by immersion and heterochromic treatment by jetting of a different color liquid are combined. Accordingly, it is possible to dye different colors of a pile fabric having a pile length of 13 mm or more with high productivity and low dyeing cost. In addition, after the solid color dyeing, without performing the dye fixing process, the pile contains the non-color dyeing liquid, and the jetting treatment of the different color liquid is performed, so that the different color liquid easily penetrates the pile, and is uniform and accurate. Good different color dyeing can be performed. Furthermore, since the productivity is high and the quality is uniform, accurate process control can be performed, and troubles such as a delivery delay can be solved. Further, a pile fabric in which only the pattern portion is dyed in a different color can be obtained.
[0013]
The method (2) for continuously dyeing a pile fabric according to the present invention is the method (1) for continuously dyeing a pile fabric according to the above (1), wherein in the step of jetting the different color, the different color liquid having a darker color than the solid color liquid is used in the step of jetting the different color liquid. It is characterized by spraying on the back side of the pile fabric.
According to the method (2) for continuously dyeing pile fabrics, even when the pile length is long, the pile fabric having a deep hue with a deep color at the base of the pile and a light color at the tip end. Is obtained.
[0014]
In the method for continuously dyeing pile fabric according to the present invention (3), in the method for dyeing continuous pile fabric with different color (1) or (2), the solid color dyeing solution in the solid color dyeing step contains a removable dye, It is characterized in that the different color liquid in the different color liquid spraying step contains a discharge agent.
According to the method (3) for continuously dyeing pile fabrics, a pile fabric having a clear hue difference between the root side and the tip side of the pile can be obtained.
[0015]
The method for continuously dyeing pile fabrics according to the present invention (4) is the method for dyeing pile fabrics of different colors (1) to (3) described above, wherein the pile after the heterochromic liquid jetting step is used. The method further includes a pattern dyeing step of spraying a dyeing solution for pattern dyeing on the front side of the fabric.
According to the above-mentioned method (4) for dyeing a pile cloth in a different color, the pile cloth is dyed in a different color and further provided with a pattern, so that the decorative property of the pile cloth is further improved.
[0016]
The pile fabric continuous dyeing equipment (1) according to the present invention is provided, in order from the supply section of the pile fabric, with a plain dyeing means for immersing the pile fabric in a plain dyeing solution, and above the plain dyeing means. A means for removing a non-solid dyeing liquid for removing the surplus non-coloring liquid, and a nozzle provided on at least one side of a vertical conveying line surface of the pile fabric and having an opening toward the conveying line surface; Liquid jetting means, fixing processing means for fixing the dye attached to the pile fabric, finishing treatment means for performing at least washing, dehydration and drying treatments, and a plurality of guide rolls forming a transport line for the pile fabric And is characterized by including.
According to the above-mentioned pile fabric continuous dyeing equipment (1), different colors can be dyed in a series of steps. Furthermore, solid color dyeing by immersion and heterochromic treatment by jetting of a different color liquid are combined. Accordingly, it is possible to dye different colors of a pile fabric having a pile length of 13 mm or more with high productivity and low dyeing cost. Also, after the solid color dyeing, without performing the dye fixing treatment, since the jetting treatment of the different color liquid is performed in a state where the pile contains the solid color liquid, the different color liquid easily permeates the pile, and is uniform and High-precision different color dyeing can be performed. Furthermore, since the productivity is high and the quality is uniform, accurate process control can be performed, and troubles such as a delivery delay can be solved. Further, a pile fabric in which only the pattern portion is dyed in a different color can be obtained.
[0017]
Further, the continuous different-color dyeing equipment for pile fabric according to the present invention (2) is the continuous different-color dyeing equipment for pile cloth (1), wherein: The present invention is characterized in that a pile fabric tension adjusting means is provided.
According to the pile fabric continuous dyeing equipment (2), the tension of the pile fabric in the process of dyeing different colors can be made constant, so that uniform color dyeing and pattern dyeing with the constant conveyance speed and driving are performed. It is possible to prevent the occurrence of defective products due to displacement or rubbing of the pile fabric at the roller portion. This means for controlling the tension of the pile fabric is particularly effective for dyeing a pile fabric having a long pile length and a large weight per unit area, which is the object of the present invention.
[0018]
Further, the continuous different color dyeing equipment for pile fabric (3) according to the present invention is the same as the continuous different color dyeing equipment for pile fabric (1) or (2) above, but after the differentiating liquid jetting means, facing the conveying line surface. And a pattern dyeing liquid ejecting means having a nozzle that opens.
According to the above-mentioned continuous pile dyeing equipment (3) for pile cloth, a pile cloth dyed with different colors and further having a pattern can be obtained, so that the decorative property of the pile cloth is further improved.
[0019]
The pile fabric of the different color dyeing according to the present invention (1) is a pile fabric of a different color dyed on the base side and the tip side of the pile with different colors, the pile length is 13 to 30 mm, and the different color portion on the base side of the pile. The length is in the range of 50 to 90% of the pile length.
A pile fabric having a long pile length and a different color dyeing, such as the above-mentioned different color dyed pile fabric (1), has conventionally been difficult to manufacture. The pile fabric (1) as described above is a high value pile fabric excellent in decorativeness and tactile sensation in use.
[0020]
The continuous different-color dyeing method and the continuous different-color dyeing equipment according to the present invention are suitable for a pile fabric having a pile having a length of 13 to 30 mm, and a pile fabric having a pile having a length of 20 to 30 mm. Is more suitable. Further, the pile fabric of the different color dyed pile fabric according to the present invention preferably has a length of 20 to 30 mm.
[0021]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. The pile cloth targeted for the method and apparatus for continuous different color dyeing of pile cloth according to the present invention has a pile length as long as 13 to 30 mm, a width of about 1000 to 2000 mm, and a basis weight of 0 as described above. .45 to 1.5 kg / m ² It is about.
[0022]
First, the overall configuration of the continuous different color dyeing equipment according to the embodiment of the present invention will be described.
FIG. 1 is a schematic partial cross-sectional front view showing a schematic configuration of a continuous different-color dyeing facility according to an embodiment of the present invention. The continuous different-color dyeing equipment 10 includes a solid-color dyeing means 20, a non-color-dyeing liquid removing means 30, It is configured to include a different color liquid jetting means 40, a fixing processing means 50, and a finishing processing means 60 (only a part is shown).
[0023]
Here, the plain dyeing means 20 includes a dye bath 22 containing a solid dye solution (hereinafter, also referred to as a dye solution) 21 for continuously dyeing the pile fabric 1 supplied thereto, and a dye fabric tank 22 for dyeing the pile fabric 1. The apparatus includes a dye tank roller 23 for dipping in the liquid 21 and a dye replenishing device (not shown) for automatically replenishing the dye liquid that decreases with the dyeing of the pile fabric 1.
[0024]
Further, for example, a mangle roller 31 or the like is suitable for the plain dyeing liquid removing unit 30. The mangle roller 31 is composed of a pair of rubber rollers 31-1 and 31-2. In order to remove the surplus solid color dyeing liquid 21 contained in the pile fabric 1, the mangle rollers 31-1 and 31-2 are used. The load is set so that a load of up to several tons can be applied between -2 and -2. The installation position of the mangle roller 31 is preferably a position where the squeezed plain dyeing liquid 21 flows down into the dye tank 22, that is, above the dye tank 22.
[0025]
The different color liquid jetting means 40 is configured to include at least one row of nozzles 41 on the front side and / or at least one row of nozzles 41 on the back side. The nozzle 41 on the front side and the nozzle 41 on the back side include a plurality of different color liquid injection holes 45 (FIG. 2) each having a nozzle hole opened to the front side and the back side of the pile fabric 1 conveyed in a substantially vertical direction. Have been. The different color liquid jetting means 40 will be described later in more detail.
[0026]
The fixing treatment means 50 is a means for fixing the dye adhering to the pile fabric 1, and can use a steam treatment device 51 using saturated steam which is employed for ordinary dyeing. However, since the pile fabric 1 needs to be continuously processed, the steam processing device 51 is configured so that the stay time of the pile fabric 1 in the steam processing device 51 is 10 to 20 minutes.
[0027]
The finishing means 60 includes an apparatus for performing washing, dehydration, immersion in a softener-containing liquid, dehydration, and drying of the pile fabric 1. The finishing processing means 60 can arbitrarily select its configuration as long as these processings can be performed continuously.
[0028]
The solid color dyeing means 20, the solid color dyeing liquid removing means 30, the different color liquid jetting means 40, the fixing processing means 50 and the finishing processing means 60 are main components constituting the continuous different color dyeing equipment 10. In addition to these components, the basic or preferred components required in the continuous heterochromatic dyeing installation 10 include:
[0029]
In order to form a transfer line for the pile fabric 1 in the continuous different color dyeing facility 10, a plurality of rollers having various functions are required. The position where the rollers are arranged is set in accordance with the transport line to be formed. As for the rollers, as shown in FIG. 1, it is desirable to provide

drive rollers

71, 72 and 73, a centering roller 74, and other guide rollers.
[0030]
The

drive rollers

71, 72, and 73 are rollers for applying a driving force for transferring the pile fabric 1 in the traveling direction to the pile fabric 1. In order to form a transport line for the pile fabric 1 and transport the pile fabric 1 at a predetermined speed and a predetermined tension, it is preferable to install at least two drive rollers at predetermined positions. Since the driving roller 72 provided next to the different color liquid jetting means 40 is a roller that plays an important role in pulling the pile fabric 1 and stabilizing the transport speed, the pile fabric 1 can be moved with high precision. It is preferable to use a spiked roller so that the roller can be conveyed.
[0031]
The centering roller 74 is a roller for correcting a displacement of the pile fabric 1 in the width direction, and may be a centering roller of a photoelectric filler type or the like which is generally employed.
[0032]
It is preferable to provide a tension adjusting means 80 in addition to the rollers. The tension adjusting means 80 is provided for adjusting the tension of the pile fabric 1, and is a characteristic and effective device in the continuous different color dyeing equipment 10 according to the present embodiment. Regarding the tension adjusting means 80, the configuration of the device will be described more specifically later.
[0033]
Reference numerals 76 and 77 in FIG. 1 indicate detection devices for the pile fabric 1. These detecting devices 76 and 77 are composed of, for example, a light emitting section 76-1 provided with a photoelectric tube and a light receiving section 76-2, and the detecting apparatus 77 is similarly composed of a light emitting section 77-1 and a light receiving section 77-2. ing. The operation of these detection devices 76 and 77 will be described later, including in the description of the continuous different color dyeing method.
[0034]
The facility configuration described above is the overall configuration of the continuous different-color dyeing facility 10 according to the present embodiment. Next, both the heterochromic liquid ejecting means 40 and the tension adjusting means 80 which are characteristic components of the continuous different-color dyeing equipment according to the present embodiment will be described more specifically.
[0035]
2A and 2B are a schematic front view and a side view showing a different color liquid jet nozzle constituting the different color liquid jetting means 40. FIG. FIG. 2A shows an example in which a plurality of nozzles fixed in a row form one row, and a different color liquid jet nozzle composed of two rows of nozzle rows is shown. FIG. This is an example in which a plurality of traverse-type nozzles are arranged in one row according to the embodiment of the present invention as one row, and a different-color-forming liquid jet nozzle composed of two nozzle rows is shown.
[0036]
The fixed nozzle 41 shown in FIG. 2A is a two-stage fixed nozzle composed of two fixed nozzle rows 41-1 and 41-2. Each of the fixed nozzle rows 41-1 and 41-2 includes a different color liquid supply pipe 44-1 and 44-2 and a different color liquid injection hole (hereinafter, referred to as "nozzle hole") 45. The supply pipes 44-1 and 44-2 are connected to different color liquid introducing sections 46-1 and 46-2, respectively. When there are two nozzle rows, the positional relationship between the nozzle holes 45 of the fixed nozzle rows 41-1 and 41-2 is the same as that of the nozzle holes 45 of the fixed nozzle row 41-1 and the fixed nozzle rows 41-2. Each nozzle hole 45 of the fixed nozzle row 41-2 is located at a position where the nozzle holes 45 and the nozzle holes 45 interpolate each other, that is, at an intermediate position between the nozzle holes 45 of the fixed nozzle row 41-1. It is preferable to set as follows. With such an arrangement, the different color liquid can be uniformly sprayed over the entire width of the pile fabric 1.
[0037]
Although FIG. 2A shows a case where the number of nozzle rows is two, a single row may be used in a case where a specific position in the width direction is made to be a different color or a case where the nozzle holes 45 are arranged close to each other. On the other hand, when it is necessary to make the injection amount of the different color liquid in the width direction as uniform as possible, three or more nozzle rows may be arranged.
[0038]
A traverse nozzle 47 for jetting a different color liquid according to another embodiment shown in FIG. 2B has a traverse nozzle row 47-having a plurality of jet heads 48 movable in the width direction of the pile fabric 1. 1, 47-2. Each ejection head 48 is movably attached along the ejection head support member 49. Further, each ejection head 48 is provided with a nozzle hole 45 and a different color liquid introducing portion 48a.
[0039]
In the case of the traverse type nozzle, since the ejection head 47 moves in the width direction of the pile fabric 1, the number of the nozzle holes 45 per one row of the traverse type nozzle rows 47-1 and 47-2 (the 2) may be smaller than the fixed nozzle rows 41-1 and 41-2 shown in FIG. The traverse nozzle is suitable for forming a pattern by partially differentiating colors.
[0040]
FIG. 2A shows the fixed nozzle 41, and FIG. 2B shows the traverse nozzle 47. In still another embodiment, both the fixed and traverse nozzle rows are used. Is also good. It is effective that the nozzle for jetting the different color liquid is appropriately selected according to the mode of the different color dyeing.
[0041]
After the entire surface of the pile fabric 1 is made different in color, it may be necessary to further perform pattern dyeing. In such a case, although not shown, for example, after the fixed nozzle rows 41-1 and 41-2 shown in FIG. 2A or the traverse nozzle shown in FIG. After the rows 47-1 and 47-2, another traverse nozzle row having the same structure as that shown in FIG. 2B is preferably arranged. By selecting such a nozzle row, the pile fabric 1 can be made different in color, and further, pattern dyeing can be performed.
[0042]
The jetting of the different color liquid by the fixed type nozzle 41 and the traverse type nozzle 47 shown in FIG. 2 can be controlled by using a dyeing liquid jet control system usually used for dyeing.
[0043]
In the case where nozzles for jetting different colors are installed on both the front side and the back side of the pile fabric 1, it is not necessary to install the same type of nozzle on the front side and the back side. Either the fixed nozzle 41, the traverse nozzle 47, or the combination of the fixed nozzle 41 and the traverse nozzle 47 can be arbitrarily selected on both the front side and the back side.
[0044]
FIG. 3 is a schematic front view showing a dancer roller device 81 which is an example of the tension adjusting means 80 according to the present embodiment. In the continuous different color dyeing equipment 10 according to the present embodiment, the dancer roller device 81 plays an important role. As described above, the pile fabric 1 targeted by the present invention has a pile length as long as 13 to 30 mm, a width of about 1000 to 2000 mm, and a basis weight of 0.45 to 1.5 kg / m. ² It is about. Also, the length of the pile fabric 1 in the dyeing process reaches 20 m even in the stage from the supply unit 2 of the pile fabric 1 shown in FIG. Furthermore, the pile cloth 1 contains about 70% by mass of the dye liquid with respect to the pile cloth 1 even after the removal of the surplus plain dyeing liquid.
[0045]
Therefore, the weight of the pile fabric 1 in the dyeing process is 1 m ² It becomes 0.77 to 2.55 kg per hit, and reaches about 100 kg as a whole. In the case of dyeing with different colors, the pile fabric 1 having such a weight is conveyed by applying a driving force by the driving

rollers

71, 72, 73 and the like shown in FIG. However, when the tension applied to the pile fabric 1 fluctuates, the feed amount differs between the drive rollers, and the pile fabric 1 is rubbed at the drive roller unit, and the pile fabric 1 is damaged. Furthermore, if the transport speed fluctuates, the heterogeneous processing becomes non-uniform in the transport direction, which causes non-uniform dyeing and non-uniform pattern.
[0046]
The dancer roller device 81 shown in FIG. 3 is provided to solve such a problem. The dancer roller device 81 supports the dancer roller 82 and the rotating shafts 83-1 and 83-2 of the dancer roller 82, and a set of load adjusters 84-1 and 84- that adjust the load acting on the dancer roller 82. 2 is included. Further, each of the load adjusting units 84-1 and 84-2 includes a chain that is hung on the rollers 85-1, 85-2, the rollers 86-1, 86-2, the driving roller 85-1, and the roller 86-1. 87-1, a chain 87-2 hung between a driving roller 85-2 and a roller 86-2, and weights 88-1 and 88-2 detachably attached to the chains 87-1 and 87-2. It is composed of
[0047]
As is apparent from the relationship between the dancer roller device 81 and the pile fabric 1 shown in FIG. 1 and the configuration of the dancer roller device 81 shown in FIG. 3, the dancer roller device 81 has its own weight of the dancer roller 82 and the weight 88− 1, 88-2 acts to give a constant tension to the pile fabric 1. For example, when the tension of the pile fabric 1 increases, the dancer roller 82 is pulled up. At this time, when the load on the weights 88-1 and 88-2 is reduced, the tension of the dancer roller 82 increases, and the dancer roller 82 moves downward. On the other hand, when the tension of the pile fabric 1 decreases, the dancer roller 82 lowers. At this time, if the weight of the weights 88-1 and 88-2 is increased, the tension of the dancer roller 82 decreases and the dancer roller 82 rises. With such a dancer roller device 81, the tension acting on the pile fabric 1 can be appropriately maintained.
[0048]
In the present embodiment, the weights 88-1 and 88-2 are used as the tension adjusting method used for the dancer roller device 81. However, in another embodiment, the weights 88-1 and 88-2 are used. Instead of -2, for example, the load acting on the rotating shafts 83-1 and 83-2 of the dancer roller 82 by leverage may be variable.
[0049]
Next, a method for continuously dyeing different colors according to an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. In addition, along with the description of the continuous different-color dyeing method, the operation and operation of the above-described continuous different-color dyeing equipment according to the present embodiment will be described.
[0050]
FIG. 4 is a process chart showing a different-color dyeing procedure of the continuous different-color dyeing method according to the present invention. First, the pile fabric 1 is set in the supply section 2 of the pile fabric 1. Here, the end of the conductive cloth (not shown) previously passed between the supply unit 2 of the continuous different color dyeing equipment 10 and the finishing means 60 and the end of the pile fabric 1 are stitched. Thereafter, the conductive cloth is pulled by the

drive rollers

71, 72, and 73 to start the continuous different-color dyeing of the pile cloth 1. The pile direction of the pile fabric 1 is set so that the direction in which the pile is inclined is backward in the traveling direction of the pile fabric 1. Since the pile fabric 1 targeted by the present invention has a long pile length of 13 mm or more, it is particularly effective to treat the pile fabric 1 in the above-described direction, thereby preventing the disorder of the pile arrangement after dyeing. be able to.
[0051]
First, plain dyeing is performed on the pile fabric 1 introduced into the continuous different color dyeing equipment 10 (step S1). The plain dyeing is performed by a dipping method in which the pile fabric 1 is immersed in the plain dyeing liquid 21 stored in the dyeing liquid tank 22. By performing the plain dyeing by the dipping method, even when the pile length is as long as 13 mm or more, the entire pile fabric 1 can be uniformly plain dyed.
[0052]
As the solid color dyeing solution, a dyeing solution containing any dye such as a removable or non-extractable dye can be used. However, in the case where a different color is formed by a discharge agent during the different color treatment, a solid color dyeing solution contains a removable dye.
[0053]
Next, the plain dyeing liquid contained in the pile fabric 1 pulled up from the dyeing liquid tank 22 is removed by the mangle roller 31 (step S2). When removing the surplus plain dyeing liquid with the mangle roller 31, the pile fabric 1 is squeezed by applying a load of several tons to the mangle rollers 31-1 and 31-2 made of rubber. By removing the plain dyeing solution by such a method, the amount of the plain dyeing solution contained in the pile fabric 1 is reduced to about 60 to 80%, usually about 70%, based on the mass of the pile fabric 1. By leaving such an amount of the dyeing liquor, the heterochromic treatment in the next step can be stabilized.
[0054]
The pile fabric 1 from which the surplus plain dyeing liquid has been removed is conveyed by the

drive rollers

71 and 72, and the different color forming process is performed by injecting the different color forming liquid onto the pile fabric 1 (Step S3). The different color liquid is jetted using the different color liquid jetting means 40 shown in FIG. The positional relationship between the injection of the differentiating liquid and the pile fabric 1 is such that the differentiating liquid is injected substantially at right angles to the front side or the back side of the pile cloth 1 and the injection direction of the differentiating liquid is substantially horizontal. Is good. Specifically, it is desirable that the heterochromic liquid is ejected in a substantially horizontal direction on a line where the pile fabric 1 is transported almost vertically.
[0055]
The differentiating liquid used for jetting the differentiating liquid is differentiating from the front side of the pile fabric 1, differentiating from the back side, differentiating with a color different from the plain dyed color, differentiating with a discharge agent or a slow-dyeing agent, and the like. It is good to select appropriately according to the conditions.
[0056]
For example, when the entire surface of the pile fabric 1 is made different in color, the lighter the color on the tip side of the pile is, the better the appearance is. Therefore, the color is made different so that the root side of the pile becomes darker. In the case of performing such a different color dyeing, a plain color is dyed in a light color, and a different color liquid having a darker color than the solid color dyeing liquid may be jetted to the back side of the pile fabric 1.
[0057]
In addition, if the plain dyeing solution contains a removable dye, the discoloring solution contains a discharging agent or a slow dyeing agent, and by jetting from the pile surface, only the color of the removable dye is removed. Or can be weakened. It is also possible to perform a heterochromic treatment by using such a heterochromic liquid.
[0058]
Further, in the case where only the pattern portion is made different in color, it is preferable that the color of the pattern portion is made darker.
After jetting the different color liquid, the pile fabric 1 may be dyed further (step S4). It is preferable to use the traverse type nozzle 44 described above for jetting the different color liquid used for pattern dyeing.
[0059]
After jetting the different color liquid, the pile fabric 1 is transported to the steam processing device 51 which is the dye fixing means 50, and is heated for about 10 to 20 minutes under saturated steam (temperature of about 100 ° C.) in the steam processing device 51, A fixing process is performed (step S5). In this process, the dye adhering to the pile fabric 1 is fixed in the above-described different color liquid jetting process (Step S3) or the pattern dyeing process (Step S4) described later.
After the dye fixing process is completed, a finishing process including processes such as washing with water, impregnation with a softener, dehydration, and drying is performed (step S6).
The main processing for performing the different color dyeing of the pile fabric 1 has been described above. In addition, it is desirable to include the following processing or apparatus.
[0060]
As described above, by adjusting the tension of the pile fabric 1 to a predetermined level, the conveying speed of the pile fabric 1 is made constant, uniform dyeing of different colors is performed, and displacement in the drive roller unit is prevented. Therefore, in response to a change in the tension of the pile fabric 1, that is, a change in the height of the dancer roller 82, the weights 88-1 and 88 provided in the tension adjusting means 80, specifically, the dancer roller device 81. Adjust the load of -2. Since the adjusting method of the weights 88-1 and 88-2 has already been described, the description thereof is omitted here.
[0061]
Further, the relationship between the center line of the pile fabric 1 and the center in the width direction of each roller may be shifted during the continuous operation of the pile fabric 1. This deviation is constantly corrected by the centering roller 74 shown in FIG.
[0062]
Further, it is desirable to provide at least one of a slack portion 91 between the

drive rollers

72 and 73 shown in FIG. These slack portions 91 and 92 play a role of a buffer for correcting a shift in the transport speed of the pile fabric 1 in the entire continuous different-color dyeing facility. The conveying speed of the pile fabric 1 between the supply unit 2 of the pile fabric 1 and the driving roller 72 may be a relatively high speed exceeding about 15 m / min. On the other hand, since the steam processing requires about 10 minutes, the pile fabric 1 is transported a long distance in the steam processing device 51. For this reason, a shift in the transport speed is likely to occur near the entrance of the steam processing device 51. The slack portions 91 and 92 compensate for the speed difference. By providing such slack portions 91 and 92, the continuous different-color dyeing operation can be further stabilized.
[0063]
The detecting devices 76 and 77 shown in FIG. 1 detect the slack amounts of the slack portions 91 and 92 and adjust the slack amounts. Light is emitted from the light emitting units 76-1 and 77-1 of the detecting devices 76 and 77, and is received by the respective light receiving units 76-2 and 77-2 to detect the presence or absence of the pile fabric 1 at that position. The transport speed is adjusted by each roller according to the detection result. By such an operation, the slack amount can be maintained in a predetermined range.
[0064]
The different-color dyeing pile fabric 1 according to the present embodiment is a pile fabric manufactured by the above-described continuous different-color dyeing method or continuous different-color dyeing equipment. The pile fabric 1 has a pile length of 13 to 30 mm, preferably 20 to 30 mm, and the different color-differentiated portion of the different-dyed pile is 50 to 90% of the pile length when expressed on the pile root side. is there. The pile fabric according to the embodiment also includes a pile fabric whose base side is long such that the different colorized portion of the pile is 70 to 90% at the base side. Such a pile fabric is particularly excellent in decorativeness and appearance. A pile fabric in which the pile length is as long as 13 mm or more and the base side of the pile is made different in color by 70% or more must be manufactured for the first time by using the continuous different color dyeing method or the continuous different color dyeing equipment as described above. Became possible.
[0065]
【Example】
A different-color dyeing test of the pile fabric 1 was performed using a practical-scale continuous different-color dyeing facility 10 having the configuration shown in FIG. The pile fabric 1 used for the test had an acrylic pile yarn, a width of 1400 mm, a length of 50 m, and a pile length of 20 mm. In addition, the traverse type nozzles 47 (nozzle number: 10, nozzle row: two stages) shown in FIG. 2B were used for jetting the different color liquid. In the different-color dyeing method, the pile fabric 1 is conveyed at a speed of about 15 m / min and passed through the dye solution (solid color dye solution) 21 in the dye solution tank 22, and then the solid color solution is piled by the mangle roller 31. Was squeezed out so as to have a mass of about 70% of the mass of the above, and then a heterochromic liquid spraying treatment was performed. After the jetting of the different color liquid, the pile fabric 1 was transported to the steam processing device 51 and the finishing device 60, and was subjected to a fixing process and a finishing process.
[0066]
Example 1
A non-color dyeing test was conducted in which the solid color was dyed beige and the root side of the pile was dyed dark brown. Table 1 shows the composition of the beige solid dyeing liquid, and Table 2 shows the composition of the dark brown discoloring liquid. The different color liquid was sprayed from the back side of the pile fabric 1 to the entire surface of the pile fabric 1. At this time, the injection pressure of the differentiating liquid is set to about 6.5 kg / cm so that the differentiating liquid does not penetrate into a range of about 2 mm from the tip of the pile. ² Was adjusted to
[0067]
As a result, among the piles having a length of about 20 mm, a different color dyed pile fabric was obtained in which about 17 mm at the base side was dark brown and about 3 mm at the tip was beige.
[0068]
[Table 1]

[0069]
[Table 2]

[0070]
Example 2
The conditions were the same as in Example 1 except for the conditions for jetting the different color liquid, and the different color liquid was jetted from the front side of the pile fabric 1. Further, compared with the case of Example 1, the injection pressure of the different color liquid was set to about 3 kg / cm. ² And only about 2 mm of the tip of the pile was dyed dark brown.
[0071]
As a result, among the piles having a length of about 20 mm, a pile cloth was obtained in which beige was dyed beige at about 17 mm at the base side and dark brown at about 3 mm at the tip.
[0072]
Example 3
A different coloration treatment test was conducted in which the solid color dyeing was dark brown and a different coloration solution containing a slow dye was sprayed from the pile surface. Table 3 shows the composition of the plain dyeing solution, and Table 4 shows the composition of the different color solution. The test conditions other than the plain dye solution and the different color solution were the same as those in Example 2. That is, from the front side of the pile fabric 1, about 3 kg / cm ² At different pressures.
[0073]
As a result, among the piles having a length of about 20 mm, a pile cloth having a dark brown color at a root side of about 17 mm and a density of about 50% lighter than that of a root part at a tip part of about 3 mm was obtained.
[0074]
[Table 3]

[0075]
[Table 4]

[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic partial cross-sectional front view showing a schematic configuration of a continuous different-color dyeing facility according to an embodiment of the present invention.
FIGS. 2A and 2B are a schematic front view and a side view showing an example of a different color liquid jet nozzle according to an embodiment.
FIG. 3 is a schematic front view showing a dancer roller device that is an example of a pile fabric tension adjusting unit according to the embodiment.
FIG. 4 is a process chart showing a different-color dyeing procedure of the continuous different-color dyeing method according to the embodiment.
[Explanation of symbols]
1 pile fabric
10 Continuous dyeing equipment
20 plain dyeing means
30 Solid color dye removal means
40 Different color liquid spraying means
41 nozzle
47 Traverse nozzle
50 Fixing means
60 Finishing means
76, 77 detector
80 Tension adjusting means
81 Dancer Roller Device

Claims

A method of continuously dyeing a pile fabric with a different color,
A plain dyeing step of immersing the pile fabric in a plain dyeing solution,
A solid-color-dye-removing step of removing an excess of the solid-color-dyed liquid contained in the pile fabric,
A differentiating liquid jetting step of injecting a differentiating liquid onto the front side or the back side of the pile fabric,
Fixing treatment step of fixing the dye attached to the pile fabric,
And a finishing treatment step including at least water washing, dehydration and drying treatments.

2. The method for dyeing continuous pile fabrics according to claim 1, wherein in the jetting step of different coloration, a different coloration liquid having a darker color than the plain dyeing liquid is jetted to the back side of the pile fabric.

The pile fabric according to claim 1 or 2, wherein the solid color dyeing liquid in the solid color dyeing step contains a removable dye, and the different color liquid in the different color liquid jetting step contains a discharge agent. Different color dyeing method.

The pile according to any one of claims 1 to 3, further comprising a pattern dyeing step of spraying a dyeing solution for pattern dyeing on the front side of the pile fabric after the heterochromic liquid jetting step. A method for continuous different color dyeing of fabric.

A continuous different-color dyeing facility for dyeing a pile fabric with a different color, from the supply side of the pile fabric, in order from the supply side of the pile fabric, a plain-color dyeing means for immersing the pile fabric in a plain-dying liquid,
A solid color liquor removing means provided above the solid color dying means, for removing excess solid color liquor;
A discoloring liquid ejecting unit that is provided on at least one side of the vertically-oriented conveying line surface of the pile fabric and has a nozzle that opens toward the conveying line surface;
Fixing treatment means for fixing the dye attached to the pile fabric and finishing treatment means for performing at least water washing, dehydration and drying treatment,
A continuous different-color dyeing facility for pile fabric, comprising: a plurality of guide rolls forming a transfer line for the pile fabric.

6. The continuous different color dyeing equipment according to claim 5, further comprising a pile cloth tension adjusting means between the non-color dyeing liquid removing means and the different color liquid spraying means.

7. The continuous different color dyeing equipment according to claim 5, further comprising a pattern dyeing liquid jetting means having a nozzle opened toward a transport line surface after the differentiating liquid jetting means.

In the different-color dyeing pile fabric in which the root side and the tip side of the pile are dyed in different colors, the pile length is 13 to 30 mm, and the length of the different color portion at the root side of the pile is 50 to 90% of the pile length. A unique-color dyed pile fabric characterized by being in a range.