JP2004023436A - 圧電スピーカ - Google Patents
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Abstract
【課題】低周波数領域における音圧を増大させて、明瞭で自然な音を発生させる圧電スピーカを提供する。
【解決手段】圧電スピーカ10は、薄板状の振動板12に圧電素子13a・13bが接着された圧電振動子11の周縁が、少なくとも片面に開口部を有するケース14に保持された構成を有する。圧電振動子11の対向する短辺側をケース14に接着層16aにより強く保持し、かつ、圧電振動子11の対向する長辺側を樹脂層16bにより短辺側よりも弱く保持することにより、圧電振動子11をケース14に固定した際の圧電振動子11の振動振幅の低下を抑制して、低周波数帯域の音圧を高める。
【選択図】 図1
【解決手段】圧電スピーカ10は、薄板状の振動板12に圧電素子13a・13bが接着された圧電振動子11の周縁が、少なくとも片面に開口部を有するケース14に保持された構成を有する。圧電振動子11の対向する短辺側をケース14に接着層16aにより強く保持し、かつ、圧電振動子11の対向する長辺側を樹脂層16bにより短辺側よりも弱く保持することにより、圧電振動子11をケース14に固定した際の圧電振動子11の振動振幅の低下を抑制して、低周波数帯域の音圧を高める。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子音響機器や通信機器、電子機器等に使用される圧電スピーカに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話やノート型コンピュータ等の携帯型電子機器の音源として、薄型で、しかも低音域の音圧が大きく自然な音を発生させることができるスピーカの実現が望まれている。薄型のスピーカとしては、圧電体を振動させることによって所定の音を発生させる圧電スピーカが知られているが、一般的に圧電スピーカは、薄型にするほど共振周波数が高くなって高音が強調されるため、自然な音を発生させることが困難になる。
【0003】
このため、例えば、実開昭60−108098号公報には、表面に薄膜電極が形成された圧電体と金属板等の振動板とを貼り合わせてなる圧電振動子がケースと音孔を有する蓋体との間に保持され、この蓋体の内部に音圧調整筒を設けた構造を有する圧電スピーカが開示されている。この圧電スピーカでは、蓋体が形成する共鳴室と音圧調整筒によって共振周波数を下げながら、周波数に対する音圧分布がフラットになるように、圧電スピーカの周波数特性を調整している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の圧電スピーカでは、圧電振動子の周縁(つまり振動板の周縁)が均一にケースに接着されているために、振動板の振幅が抑制されてしまい、これによって低周波数領域における音圧が小さくなるという問題がある。また、共鳴室と音圧調整筒によって周波数特性を調整する方法によって共振周波数を下げようとすると、それにしたがって大きな共鳴室等が必要となるために、圧電スピーカを薄型化することが困難となる。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、低周波数領域における音圧を増大させて、明瞭で自然な音を発生させる圧電スピーカを提供することを目的とする。また本発明は、共振周波数の低い薄型の圧電スピーカを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明によれば、薄板状の振動板に圧電素子が接着された圧電振動子の周縁が、少なくとも片面に開口部を有するケースに保持された圧電スピーカであって、
前記圧電振動子の周縁の対向する一部は、他の周縁部分よりも弱い拘束力で前記ケースに保持されていることを特徴とする圧電スピーカ、が提供される。
【0007】
このような圧電スピーカにおいては、圧電振動子は部分的に弱い拘束力でケースに保持されているために、圧電振動子の振動が抑制され難くなる。これによって低周波数領域における音圧を高めることができ、自然な音の発生が可能となる。圧電振動子をケースに保持する場合に、圧電振動子の周縁の対向する一部とその他の周縁部分とで異なる拘束力となるようにする具体的な方法としては、圧電振動子の周縁の対向する一部は、その端面とケースとの間に弾性樹脂が充填されてケースに保持され、かつ、圧電振動子の他の周縁部分は、ケースに面接着されてケースに保持されるようにする方法が挙げられる。
【0008】
本発明の圧電スピーカにおいては、圧電振動子の表面に高分子弾性体を取り付けることが好ましい。高分子弾性体としては、衝撃吸収材として使用されているゲル等の超弾性体が挙げられる。このような高分子弾性体は、所謂、ダンパー効果を有するために、大きな共鳴室を設ける必要なく共振周波数を下げ、薄型で低周波領域から高周波領域までバランスのとれた自然で明瞭な音を発生させることができる。
【0009】
なお、高分子弾性体を、その長手方向が圧電振動子がケースに弱い拘束力で保持されている部分を結ぶ方向と直交する方向となるように、圧電振動子に取り付けると、高分子弾性体のダンパー効果を有効に引き出すことができる。また、高分子弾性体のダンパー効果を有効に得るためには、その厚みは、0.1mm以上3mm以下とすることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は圧電スピーカ10の概略平面図、図2は図1の矢視AAの断面図、図3は図1の矢視BBの断面図である。圧電スピーカ10は、主に、薄板状の振動板12の表裏面にそれぞれ圧電素子13a・13bが接着されてなる圧電振動子11と、圧電振動子11を保持するケース14と、圧電振動子11に接着された矩形板状の高分子弾性体15と、から構成される。
【0011】
振動板12としては、厚みが10μm〜100μm程度のニッケル鉄合金、真鍮、リン青銅等の銅合金あるいはステンレス等の金属板が好適に使用される。圧電素子13aは、図2および図3に示されるように、平面略長方形の圧電体21の表裏面に薄膜状の電極22a・22bが形成された構造を有しており、圧電素子13bもこれと同様に、平面略長方形の圧電体21´の表裏面に薄膜状の電極22a´・22b´が形成された構造を有している。
【0012】
圧電体21・21´(以下「圧電体21等」という)と振動板12の形状を略長方形とすると、短辺の長さと長辺の長さおよび対角線の長さがそれぞれ異なる長さとなるために、複数の共振周波数が発生する。これにより周波数特性を低周波数帯域から高周波数帯域にかけてフラットにすることができる。
【0013】
圧電体21等と振動板12の面積比は、圧電スピーカ10の用途に応じて、適宜、好適な値に設定される。例えば、圧電スピーカ10を携帯電話等の小型電子機器に装着する場合には、通常は電子機器のデザインから圧電スピーカ10の占有可能なスペースが制限されるために、そのスペースに収容できるように、ケース14および振動板12の面積が定められ、その大きさに合わせて所望の周波数特性や音圧が得られるように、高分子弾性体15や圧電体21等の大きさを調整する。一方、圧電スピーカ10を据付型テレビのスピーカやオーディオスピーカとして用いる場合には、必要とされる出力特性等が得られるように、相応の面積に設定することができる。
【0014】
圧電体21等としては、公知材料、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系の圧電セラミックスが好適に用いられ、その厚みは10μm〜100μm程度とすることが好ましい。10μmよりも薄い圧電体21等は製造が困難であり、また、機械的強度が小さいために、振動板12との接着時に破損しやすくなる。一方、圧電体21等の厚みが100μmよりも厚い場合には、圧電素子13a・13bの駆動に高い電圧が必要となり、また、圧電体21等そのものも屈曲し難くなるために十分な音圧を得ることが困難となる。
【0015】
電極22a・22b・22a´・22b´(以下「電極22a等」という)は、圧電体21等に銀ペーストをスクリーン印刷等の方法によって塗布し、これを所定の温度で焼成することによって形成される。電極22a等の厚みは約1μm〜5μmとされる。
【0016】
圧電素子13aと振動板12の貼り合わせおよび圧電素子13bと振動板12の貼り合わせは、電極22bが振動板12と導通するように、また、電極22a´が振動板12と導通するように、樹脂接着剤を用いて行われる。なお、この接着剤によって形成される接着層は図示していない。
【0017】
このように圧電振動子11は圧電素子13a・13bの間に振動板12が挟まれたバイモルフ型の構造を有している。このため、電極22aにはリード線24aが、電極22b´にはリード線24bが、振動板12にはリード線24cが、それぞれハンダ付けされており、リード線24a・24bを短絡してリード線24a・24bとリード線24cとの間に所定の駆動電圧を印加することによって圧電体21等に屈曲振動を生じさせることができる。
【0018】
なお、圧電体21の変位と圧電体21´の変位が相殺されることのないように、圧電体21に印加される電界の向きと圧電体21bに印加される電界の向きは振動板12を挟んで対称となるようにする。つまり、圧電体21に分極方向と同じ向きの電界が印加された場合には、圧電体21´には分極方向と逆向きの電界が印加されるようにする。
【0019】
ケース14は、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニルサルファイド(PPS)、液晶ポリマー樹脂(LCP)等の樹脂もしくはガラス含有樹脂、または金属またはセラミックス、ガラス等で構成される。圧電スピーカ10の周波数特性をフラット化させる観点から、ケース14もまた圧電体21等や振動板12と同様に、平面略長方形とすることが好ましい。ケース14には、その上下面に開口部が存在するが、放音はどちらの面から行ってもよい。また、放音する面と反対の面は音響的に適当な制動の孔を設けて密封してもよい。
【0020】
また、圧電スピーカ10が装着される電子機器等に圧電スピーカ10が装着されることによって密閉される空間を設けて、放音する面と反対の面がこの密閉空間側に位置するように、圧電スピーカ10をその電子機器等に装着することもできる。この場合にはケース14の片側を密封する必要がないために、圧電スピーカ10を装着する電子機器等の小型化または薄型化を図ることができる。
【0021】
圧電振動子11はその周縁でケース14に保持されているが、圧電振動子11の短辺と長辺では、ケース14に対する取り付け方が異なる。つまり、図2に示されるように、振動板12の周縁のうち短辺の部分は、振動板12の裏面周縁がケース14に薄い接着層16aによって接着されている。これに対して図3に示されるように、振動板12の周縁のうち長辺の部分は、振動板12の端面とケース14との間に隙間が形成され、この隙間の部分に樹脂が埋められて樹脂層16bが形成されている。この樹脂層16bは振動板12とケース14とを接着する接着層としても機能する。
【0022】
接着層16aの形成には、振動板12を駆動した際に振動板12がケース14から外れないように強い接着力を有し、耐久性に優れた材料、例えば、JIS A硬度で10以上の硬さを有するゴム系の弾性接着剤あるいはアクリル系接着剤等を用いることが好ましい。これに対して、樹脂層16bの形成には、振動板12の端面とケース14との間に音漏れの原因となる隙間が生じないように、かつ、振動板12が撓みやすいように、振動板12を拘束する力の弱い柔らかい材料、例えば、JIS A硬度で40以下のゴム系の弾性接着剤を用いることが好ましい。
【0023】
このように、圧電振動子11の周縁の対向する一部(樹脂層16bが形成されている長辺側)は、他の周縁部分(接着層16aが形成されている短辺側)よりも弱い拘束力でケース14に保持されている。従来の圧電スピーカでは、圧電振動子の周縁をほぼ均一にケースに強固に接着していたために、圧電振動子の変位が抑制されて、低周波数領域における高い音圧を得ることができなかった。しかし、圧電スピーカ10では、圧電振動子11を短辺側で確実にケース14に固定しながら、圧電振動子11の長辺側での拘束力を弱めることによって圧電振動子11に大きな変位を生じさせることができる。これにより低周波数領域における音圧を高めることができるため、自然な音の発生が可能となる。また、圧電スピーカ10では、周波数特性の調整に嵩高な共鳴室を必要としないために、圧電スピーカ10の薄型化を容易に実現することができる。
【0024】
高分子弾性体15は高次共振を抑制する働き、所謂、ダンパー効果を示し、周波数特性のフラット化に寄与する。高分子弾性体15としては、厚みが0.1mm〜3mm程度の板状の高分子ゲルあるいはゴム等が好適に用いられる。特に、高分子ゲルは、内部の分子構造に起因して、振動エネルギーを効率よく吸収して高周波領域での圧電振動子の共振を抑制する働きが強いために、圧電スピーカ10に特に好適に用いられる。
【0025】
具体的には、高分子ゲルとしては、ポリエチレン系、ポリウレタン系、シリコン系、PVA系等の各種ゲル材料を挙げることができる。また、ゴムとしては、シリコンゴム系、ポリウレタン系等の各種ゴム材料を挙げることができる。高分子弾性体15と圧電振動子11との接着は樹脂接着剤あるいは両面テープなどの粘着剤によって行うことができる。
【0026】
図1に示すように、高分子弾性体15の圧電振動子11への貼り付けは、高分子弾性体15の長手方向が、圧電振動子11の周縁のうちケース14に弱く保持されている部分を結ぶ方向と直交する方向となるように行うことが望ましい。図4は高分子弾性体15によるダンパー効果の説明図である。図4では圧電素子13a・13bの図示を省略している。振動板12の対向する短辺を強固に固定し、対向する長辺を弱く固定した場合の振動板12の撓み方は、極端に図示すると、長辺の中央部が上下に大きく揺れるように撓む。したがって、図4(a)に示すように、高分子弾性体15を弱く保持されている部分を結ぶ方向と平行な方向に貼り付けると、高分子弾性体15は上下に移動するだけでそれ自体には殆ど撓まないために、ダンパー効果を示さない。しかし、図4(b)に示すように、高分子弾性体15を弱く保持されている部分を結ぶ方向と垂直な方向に貼り付けると、振動板12の撓みに合わせて高分子弾性体15が長手方向で屈曲するようになり、高いダンパー効果を発揮するようになる。
【0027】
次に、圧電スピーカ10の周波数特性について説明する。図5は上述した圧電スピーカ10と同じ構造を有する実施例に係る圧電スピーカ(以下単に「実施例」という)の周波数特性を示したグラフであり、図6は高分子弾性体15を有せず、圧電振動子11の周縁部がすべてほぼ均一にケース14に強く接着された従来の圧電スピーカ(以下「比較例」という)の周波数特性を示すグラフである。
【0028】
実施例は、縦10mm×横20mm×厚み約50μmの圧電素子13a・13bが、縦20mm×横24mm×厚み50μmの42アロイからなる振動板12の両面に接着され、振動板12の周縁部の短辺側(長さ20mmの縦辺)は図2に示す接着形態と同様にシリコン接着剤を用いてケース14に強く接着されており、一方、振動板12の周縁部の長辺側(長さ24mmの横辺)は図3に示す接着形態と同様に、ケース14に弱く接着されている。さらに圧電振動子11には、縦7mm×横24mm×厚み1mmのシリコン系高分子ゲルからなる高分子弾性体15が、その長手方向が振動板12がケース14に弱く接着されている長辺を結ぶ方向と直交する方向となるように、接着剤を用いて貼り付けられている。
【0029】
これに対し比較例は、同形状の圧電素子13a・13bが縦22mm×横24mm×厚み50μmの42アロイからなる振動板12に接着し、この振動板12の周縁全体がケース14に均一かつ強く接着された構成を有する。
【0030】
図6に示されるように、比較例では1kHz付近に一次の共振周波数f0のピークが現れ、その後1.5kHz〜2.5kHzにかけて音圧が小さくなる大きな谷が現れていることがわかる。これに対し図5に示されるように、実施例では、共振周波数f0が700Hzにシフトして、低音域の音圧が大きくなっていることがわかる。また、比較例の場合に見られる1.5kHz〜2.5kzの範囲における音圧の谷が、実施例では小さくなっていることがわかる。このように、実施例は低音域の発音特性が良好であり、また周波数特性がフラットであるために、比較例に比べてより自然な音を発音することが確認された。
【0031】
次に本発明の圧電スピーカの別の実施の形態について説明する。図7は圧電スピーカ10´の概略平面図であり、図8は図7中の矢視AA断面図であり、図9は図7中の矢視BB断面図である。この圧電スピーカ10´は、主に、圧電振動子41と、圧電振動子41に貼り付けられた高分子弾性体42と、圧電振動子41の周縁部で圧電振動子41を保持するケース43から構成されている。
【0032】
圧電振動子41は、振動板44に圧電素子45を貼り付けたユニモルフ構造を有しており、圧電素子45は、圧電体51の表裏面に電極52a・52bが形成された構造を有している。なお、図7中に示されている符号53aは電極52aに固定されたリード線を示し、符号53bは振動板44に固定されたリード線を示している。
【0033】
このようなユニモルフ型の構造を有する圧電振動子41では、先に説明したバイモルフ型の構造を有する圧電振動子11と比較すると、得られる音圧は小さくなるが、駆動電源の負荷を小さくすることができる。圧電振動子をバイモルフ型とするかユニモルフ型とするかは、圧電スピーカを装着する電子機器等の大きさや電源負荷、所望される音圧レベルによって、適宜、好適な形態を選択すればよい。
【0034】
図8に示されるように、振動板44の周縁の対向する一部の領域には、振動板44の端面とケース43との間に隙間が形成されて、この隙間に樹脂が充填されて樹脂層47aが形成された構造となっている。一方、振動板44の周縁のその他の領域では、振動板44の裏面がケース43に薄い接着層47bを介して強く接着されている。このように、圧電スピーカ10´においても、圧電振動子41の対向する周縁の一部が他の周縁部よりもケース43に弱く拘束されているために、圧電振動子41が振動しやすく、これにより低周波数領域における音圧が高められる。
【0035】
なお、圧電スピーカ10´では、圧電振動子41が円板状の形状を有し、ケース43もリング状となっているが、この場合であっても、圧電振動子41の周縁部がすべて強くケース43に拘束された従来の圧電スピーカと比較すると、共振周波数が下がり、大きな音圧を得ることができる。
【0036】
圧電スピーカ10´において、圧電振動子41に略矩形の高分子弾性体42を取り付ける場合には、その長手方向が、圧電振動子41がケース43に弱い拘束力で保持されている部分を結ぶ方向と直交する方向となるようにする。これにより、ダンパー効果を効果的に得ることができ、周波数特性をフラットにすることができる。
【0037】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこのような実施の形態に限定されるものではない。例えば、圧電体や振動板の平面形状は略長方形や円形に限定されるものではなく、楕円や多角形あるいは複雑な曲線からなる図形であってもよい。
【0038】
圧電体と振動板の平面形状は異なっていてもよく、圧電体と振動板の平面形状や厚みを変えることによって、共振周波数や共振点での音圧ピークの大きさを調整することができる。例えば、円形の圧電素子を略長方形の振動板に貼り付けて、この振動板を略長方形のケースに保持した構成や、逆に、略長方形の圧電素子を円形の振動板に貼り付けて円形のケースに保持した構成とすることもできる。
【0039】
また、圧電振動子の周縁部をケースに保持するためには、通常、ケースの内孔の形状を圧電振動子の形状(振動板の形状)に一致させることが好ましいが、ケースの外形は必ずしもケースに形成された内孔の形状に一致させる必要はない。例えば、圧電振動子が円板状であって、ケースの内孔も円形であるが、ケースの外形は長方形等とすることができる。上記説明においては、振動板として金属板を用いた場合について説明したが、振動板としてはプリント配線基板のように、樹脂ベースに金属箔が貼り合わされた基板を用いることもできる。さらに、圧電振動子を保持するケースは、圧電スピーカを装着すべき電子機器などと別体である必要はなく、電子機器などのパッケージや制御ボードに一体的に設けられたフレーム等がケースとして用いられてもよい。
【0040】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、薄型で共振周波数が低く、音圧の大きい圧電スピーカが得られる。また本発明によれば、共振点での音圧ピークあるいは谷を小さくすることができるために、フラットな周波数特性を実現することが可能となる。これらの効果によって、本発明の圧電スピーカは、従来の圧電スピーカと比較して、自然な音を発生させることができる。本発明の圧電スピーカは、圧電スピーカの厚みを薄く保持しつつ、圧電振動子の面積を広い範囲で変えることができるために、小型の携帯電子機器から大型の据付型電子機器の各種機器に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電スピーカの一実施形態を示す概略平面図。
【図2】図1記載の圧電スピーカのAA断面図。
【図3】図1記載の圧電スピーカのBB断面図。
【図4】高分子弾性体のダンパー効果の説明図。
【図5】本発明の圧電スピーカの周波数特性を示す説明図。
【図6】従来の圧電スピーカの周波数特性を示す説明図。
【図7】本発明の圧電スピーカの別の実施形態を示す概略平面図。
【図8】図7記載の圧電スピーカのAA断面図。
【図9】図7記載の圧電スピーカのBB断面図。
【符号の説明】
10・10´;圧電スピーカ
11;圧電振動子
12;振動板
13a・13b;圧電素子
14;ケース
15;高分子弾性体
16a;接着層
16b;樹脂層
21・21´;圧電体
22a・22b・22a´・22b´;電極
24a・24b・24c;リード線
41;圧電振動子
42;高分子弾性体
43;ケース
44;振動板
45;圧電素子
47a;樹脂層
47b;接着層
51;圧電体
52a・52b;電極
53a・53b;リード線
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子音響機器や通信機器、電子機器等に使用される圧電スピーカに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話やノート型コンピュータ等の携帯型電子機器の音源として、薄型で、しかも低音域の音圧が大きく自然な音を発生させることができるスピーカの実現が望まれている。薄型のスピーカとしては、圧電体を振動させることによって所定の音を発生させる圧電スピーカが知られているが、一般的に圧電スピーカは、薄型にするほど共振周波数が高くなって高音が強調されるため、自然な音を発生させることが困難になる。
【0003】
このため、例えば、実開昭60−108098号公報には、表面に薄膜電極が形成された圧電体と金属板等の振動板とを貼り合わせてなる圧電振動子がケースと音孔を有する蓋体との間に保持され、この蓋体の内部に音圧調整筒を設けた構造を有する圧電スピーカが開示されている。この圧電スピーカでは、蓋体が形成する共鳴室と音圧調整筒によって共振周波数を下げながら、周波数に対する音圧分布がフラットになるように、圧電スピーカの周波数特性を調整している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の圧電スピーカでは、圧電振動子の周縁(つまり振動板の周縁)が均一にケースに接着されているために、振動板の振幅が抑制されてしまい、これによって低周波数領域における音圧が小さくなるという問題がある。また、共鳴室と音圧調整筒によって周波数特性を調整する方法によって共振周波数を下げようとすると、それにしたがって大きな共鳴室等が必要となるために、圧電スピーカを薄型化することが困難となる。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、低周波数領域における音圧を増大させて、明瞭で自然な音を発生させる圧電スピーカを提供することを目的とする。また本発明は、共振周波数の低い薄型の圧電スピーカを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明によれば、薄板状の振動板に圧電素子が接着された圧電振動子の周縁が、少なくとも片面に開口部を有するケースに保持された圧電スピーカであって、
前記圧電振動子の周縁の対向する一部は、他の周縁部分よりも弱い拘束力で前記ケースに保持されていることを特徴とする圧電スピーカ、が提供される。
【0007】
このような圧電スピーカにおいては、圧電振動子は部分的に弱い拘束力でケースに保持されているために、圧電振動子の振動が抑制され難くなる。これによって低周波数領域における音圧を高めることができ、自然な音の発生が可能となる。圧電振動子をケースに保持する場合に、圧電振動子の周縁の対向する一部とその他の周縁部分とで異なる拘束力となるようにする具体的な方法としては、圧電振動子の周縁の対向する一部は、その端面とケースとの間に弾性樹脂が充填されてケースに保持され、かつ、圧電振動子の他の周縁部分は、ケースに面接着されてケースに保持されるようにする方法が挙げられる。
【0008】
本発明の圧電スピーカにおいては、圧電振動子の表面に高分子弾性体を取り付けることが好ましい。高分子弾性体としては、衝撃吸収材として使用されているゲル等の超弾性体が挙げられる。このような高分子弾性体は、所謂、ダンパー効果を有するために、大きな共鳴室を設ける必要なく共振周波数を下げ、薄型で低周波領域から高周波領域までバランスのとれた自然で明瞭な音を発生させることができる。
【0009】
なお、高分子弾性体を、その長手方向が圧電振動子がケースに弱い拘束力で保持されている部分を結ぶ方向と直交する方向となるように、圧電振動子に取り付けると、高分子弾性体のダンパー効果を有効に引き出すことができる。また、高分子弾性体のダンパー効果を有効に得るためには、その厚みは、0.1mm以上3mm以下とすることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は圧電スピーカ10の概略平面図、図2は図1の矢視AAの断面図、図3は図1の矢視BBの断面図である。圧電スピーカ10は、主に、薄板状の振動板12の表裏面にそれぞれ圧電素子13a・13bが接着されてなる圧電振動子11と、圧電振動子11を保持するケース14と、圧電振動子11に接着された矩形板状の高分子弾性体15と、から構成される。
【0011】
振動板12としては、厚みが10μm〜100μm程度のニッケル鉄合金、真鍮、リン青銅等の銅合金あるいはステンレス等の金属板が好適に使用される。圧電素子13aは、図2および図3に示されるように、平面略長方形の圧電体21の表裏面に薄膜状の電極22a・22bが形成された構造を有しており、圧電素子13bもこれと同様に、平面略長方形の圧電体21´の表裏面に薄膜状の電極22a´・22b´が形成された構造を有している。
【0012】
圧電体21・21´(以下「圧電体21等」という)と振動板12の形状を略長方形とすると、短辺の長さと長辺の長さおよび対角線の長さがそれぞれ異なる長さとなるために、複数の共振周波数が発生する。これにより周波数特性を低周波数帯域から高周波数帯域にかけてフラットにすることができる。
【0013】
圧電体21等と振動板12の面積比は、圧電スピーカ10の用途に応じて、適宜、好適な値に設定される。例えば、圧電スピーカ10を携帯電話等の小型電子機器に装着する場合には、通常は電子機器のデザインから圧電スピーカ10の占有可能なスペースが制限されるために、そのスペースに収容できるように、ケース14および振動板12の面積が定められ、その大きさに合わせて所望の周波数特性や音圧が得られるように、高分子弾性体15や圧電体21等の大きさを調整する。一方、圧電スピーカ10を据付型テレビのスピーカやオーディオスピーカとして用いる場合には、必要とされる出力特性等が得られるように、相応の面積に設定することができる。
【0014】
圧電体21等としては、公知材料、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系の圧電セラミックスが好適に用いられ、その厚みは10μm〜100μm程度とすることが好ましい。10μmよりも薄い圧電体21等は製造が困難であり、また、機械的強度が小さいために、振動板12との接着時に破損しやすくなる。一方、圧電体21等の厚みが100μmよりも厚い場合には、圧電素子13a・13bの駆動に高い電圧が必要となり、また、圧電体21等そのものも屈曲し難くなるために十分な音圧を得ることが困難となる。
【0015】
電極22a・22b・22a´・22b´(以下「電極22a等」という)は、圧電体21等に銀ペーストをスクリーン印刷等の方法によって塗布し、これを所定の温度で焼成することによって形成される。電極22a等の厚みは約1μm〜5μmとされる。
【0016】
圧電素子13aと振動板12の貼り合わせおよび圧電素子13bと振動板12の貼り合わせは、電極22bが振動板12と導通するように、また、電極22a´が振動板12と導通するように、樹脂接着剤を用いて行われる。なお、この接着剤によって形成される接着層は図示していない。
【0017】
このように圧電振動子11は圧電素子13a・13bの間に振動板12が挟まれたバイモルフ型の構造を有している。このため、電極22aにはリード線24aが、電極22b´にはリード線24bが、振動板12にはリード線24cが、それぞれハンダ付けされており、リード線24a・24bを短絡してリード線24a・24bとリード線24cとの間に所定の駆動電圧を印加することによって圧電体21等に屈曲振動を生じさせることができる。
【0018】
なお、圧電体21の変位と圧電体21´の変位が相殺されることのないように、圧電体21に印加される電界の向きと圧電体21bに印加される電界の向きは振動板12を挟んで対称となるようにする。つまり、圧電体21に分極方向と同じ向きの電界が印加された場合には、圧電体21´には分極方向と逆向きの電界が印加されるようにする。
【0019】
ケース14は、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニルサルファイド(PPS)、液晶ポリマー樹脂(LCP)等の樹脂もしくはガラス含有樹脂、または金属またはセラミックス、ガラス等で構成される。圧電スピーカ10の周波数特性をフラット化させる観点から、ケース14もまた圧電体21等や振動板12と同様に、平面略長方形とすることが好ましい。ケース14には、その上下面に開口部が存在するが、放音はどちらの面から行ってもよい。また、放音する面と反対の面は音響的に適当な制動の孔を設けて密封してもよい。
【0020】
また、圧電スピーカ10が装着される電子機器等に圧電スピーカ10が装着されることによって密閉される空間を設けて、放音する面と反対の面がこの密閉空間側に位置するように、圧電スピーカ10をその電子機器等に装着することもできる。この場合にはケース14の片側を密封する必要がないために、圧電スピーカ10を装着する電子機器等の小型化または薄型化を図ることができる。
【0021】
圧電振動子11はその周縁でケース14に保持されているが、圧電振動子11の短辺と長辺では、ケース14に対する取り付け方が異なる。つまり、図2に示されるように、振動板12の周縁のうち短辺の部分は、振動板12の裏面周縁がケース14に薄い接着層16aによって接着されている。これに対して図3に示されるように、振動板12の周縁のうち長辺の部分は、振動板12の端面とケース14との間に隙間が形成され、この隙間の部分に樹脂が埋められて樹脂層16bが形成されている。この樹脂層16bは振動板12とケース14とを接着する接着層としても機能する。
【0022】
接着層16aの形成には、振動板12を駆動した際に振動板12がケース14から外れないように強い接着力を有し、耐久性に優れた材料、例えば、JIS A硬度で10以上の硬さを有するゴム系の弾性接着剤あるいはアクリル系接着剤等を用いることが好ましい。これに対して、樹脂層16bの形成には、振動板12の端面とケース14との間に音漏れの原因となる隙間が生じないように、かつ、振動板12が撓みやすいように、振動板12を拘束する力の弱い柔らかい材料、例えば、JIS A硬度で40以下のゴム系の弾性接着剤を用いることが好ましい。
【0023】
このように、圧電振動子11の周縁の対向する一部(樹脂層16bが形成されている長辺側)は、他の周縁部分(接着層16aが形成されている短辺側)よりも弱い拘束力でケース14に保持されている。従来の圧電スピーカでは、圧電振動子の周縁をほぼ均一にケースに強固に接着していたために、圧電振動子の変位が抑制されて、低周波数領域における高い音圧を得ることができなかった。しかし、圧電スピーカ10では、圧電振動子11を短辺側で確実にケース14に固定しながら、圧電振動子11の長辺側での拘束力を弱めることによって圧電振動子11に大きな変位を生じさせることができる。これにより低周波数領域における音圧を高めることができるため、自然な音の発生が可能となる。また、圧電スピーカ10では、周波数特性の調整に嵩高な共鳴室を必要としないために、圧電スピーカ10の薄型化を容易に実現することができる。
【0024】
高分子弾性体15は高次共振を抑制する働き、所謂、ダンパー効果を示し、周波数特性のフラット化に寄与する。高分子弾性体15としては、厚みが0.1mm〜3mm程度の板状の高分子ゲルあるいはゴム等が好適に用いられる。特に、高分子ゲルは、内部の分子構造に起因して、振動エネルギーを効率よく吸収して高周波領域での圧電振動子の共振を抑制する働きが強いために、圧電スピーカ10に特に好適に用いられる。
【0025】
具体的には、高分子ゲルとしては、ポリエチレン系、ポリウレタン系、シリコン系、PVA系等の各種ゲル材料を挙げることができる。また、ゴムとしては、シリコンゴム系、ポリウレタン系等の各種ゴム材料を挙げることができる。高分子弾性体15と圧電振動子11との接着は樹脂接着剤あるいは両面テープなどの粘着剤によって行うことができる。
【0026】
図1に示すように、高分子弾性体15の圧電振動子11への貼り付けは、高分子弾性体15の長手方向が、圧電振動子11の周縁のうちケース14に弱く保持されている部分を結ぶ方向と直交する方向となるように行うことが望ましい。図4は高分子弾性体15によるダンパー効果の説明図である。図4では圧電素子13a・13bの図示を省略している。振動板12の対向する短辺を強固に固定し、対向する長辺を弱く固定した場合の振動板12の撓み方は、極端に図示すると、長辺の中央部が上下に大きく揺れるように撓む。したがって、図4(a)に示すように、高分子弾性体15を弱く保持されている部分を結ぶ方向と平行な方向に貼り付けると、高分子弾性体15は上下に移動するだけでそれ自体には殆ど撓まないために、ダンパー効果を示さない。しかし、図4(b)に示すように、高分子弾性体15を弱く保持されている部分を結ぶ方向と垂直な方向に貼り付けると、振動板12の撓みに合わせて高分子弾性体15が長手方向で屈曲するようになり、高いダンパー効果を発揮するようになる。
【0027】
次に、圧電スピーカ10の周波数特性について説明する。図5は上述した圧電スピーカ10と同じ構造を有する実施例に係る圧電スピーカ(以下単に「実施例」という)の周波数特性を示したグラフであり、図6は高分子弾性体15を有せず、圧電振動子11の周縁部がすべてほぼ均一にケース14に強く接着された従来の圧電スピーカ(以下「比較例」という)の周波数特性を示すグラフである。
【0028】
実施例は、縦10mm×横20mm×厚み約50μmの圧電素子13a・13bが、縦20mm×横24mm×厚み50μmの42アロイからなる振動板12の両面に接着され、振動板12の周縁部の短辺側(長さ20mmの縦辺)は図2に示す接着形態と同様にシリコン接着剤を用いてケース14に強く接着されており、一方、振動板12の周縁部の長辺側(長さ24mmの横辺)は図3に示す接着形態と同様に、ケース14に弱く接着されている。さらに圧電振動子11には、縦7mm×横24mm×厚み1mmのシリコン系高分子ゲルからなる高分子弾性体15が、その長手方向が振動板12がケース14に弱く接着されている長辺を結ぶ方向と直交する方向となるように、接着剤を用いて貼り付けられている。
【0029】
これに対し比較例は、同形状の圧電素子13a・13bが縦22mm×横24mm×厚み50μmの42アロイからなる振動板12に接着し、この振動板12の周縁全体がケース14に均一かつ強く接着された構成を有する。
【0030】
図6に示されるように、比較例では1kHz付近に一次の共振周波数f0のピークが現れ、その後1.5kHz〜2.5kHzにかけて音圧が小さくなる大きな谷が現れていることがわかる。これに対し図5に示されるように、実施例では、共振周波数f0が700Hzにシフトして、低音域の音圧が大きくなっていることがわかる。また、比較例の場合に見られる1.5kHz〜2.5kzの範囲における音圧の谷が、実施例では小さくなっていることがわかる。このように、実施例は低音域の発音特性が良好であり、また周波数特性がフラットであるために、比較例に比べてより自然な音を発音することが確認された。
【0031】
次に本発明の圧電スピーカの別の実施の形態について説明する。図7は圧電スピーカ10´の概略平面図であり、図8は図7中の矢視AA断面図であり、図9は図7中の矢視BB断面図である。この圧電スピーカ10´は、主に、圧電振動子41と、圧電振動子41に貼り付けられた高分子弾性体42と、圧電振動子41の周縁部で圧電振動子41を保持するケース43から構成されている。
【0032】
圧電振動子41は、振動板44に圧電素子45を貼り付けたユニモルフ構造を有しており、圧電素子45は、圧電体51の表裏面に電極52a・52bが形成された構造を有している。なお、図7中に示されている符号53aは電極52aに固定されたリード線を示し、符号53bは振動板44に固定されたリード線を示している。
【0033】
このようなユニモルフ型の構造を有する圧電振動子41では、先に説明したバイモルフ型の構造を有する圧電振動子11と比較すると、得られる音圧は小さくなるが、駆動電源の負荷を小さくすることができる。圧電振動子をバイモルフ型とするかユニモルフ型とするかは、圧電スピーカを装着する電子機器等の大きさや電源負荷、所望される音圧レベルによって、適宜、好適な形態を選択すればよい。
【0034】
図8に示されるように、振動板44の周縁の対向する一部の領域には、振動板44の端面とケース43との間に隙間が形成されて、この隙間に樹脂が充填されて樹脂層47aが形成された構造となっている。一方、振動板44の周縁のその他の領域では、振動板44の裏面がケース43に薄い接着層47bを介して強く接着されている。このように、圧電スピーカ10´においても、圧電振動子41の対向する周縁の一部が他の周縁部よりもケース43に弱く拘束されているために、圧電振動子41が振動しやすく、これにより低周波数領域における音圧が高められる。
【0035】
なお、圧電スピーカ10´では、圧電振動子41が円板状の形状を有し、ケース43もリング状となっているが、この場合であっても、圧電振動子41の周縁部がすべて強くケース43に拘束された従来の圧電スピーカと比較すると、共振周波数が下がり、大きな音圧を得ることができる。
【0036】
圧電スピーカ10´において、圧電振動子41に略矩形の高分子弾性体42を取り付ける場合には、その長手方向が、圧電振動子41がケース43に弱い拘束力で保持されている部分を結ぶ方向と直交する方向となるようにする。これにより、ダンパー効果を効果的に得ることができ、周波数特性をフラットにすることができる。
【0037】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこのような実施の形態に限定されるものではない。例えば、圧電体や振動板の平面形状は略長方形や円形に限定されるものではなく、楕円や多角形あるいは複雑な曲線からなる図形であってもよい。
【0038】
圧電体と振動板の平面形状は異なっていてもよく、圧電体と振動板の平面形状や厚みを変えることによって、共振周波数や共振点での音圧ピークの大きさを調整することができる。例えば、円形の圧電素子を略長方形の振動板に貼り付けて、この振動板を略長方形のケースに保持した構成や、逆に、略長方形の圧電素子を円形の振動板に貼り付けて円形のケースに保持した構成とすることもできる。
【0039】
また、圧電振動子の周縁部をケースに保持するためには、通常、ケースの内孔の形状を圧電振動子の形状(振動板の形状)に一致させることが好ましいが、ケースの外形は必ずしもケースに形成された内孔の形状に一致させる必要はない。例えば、圧電振動子が円板状であって、ケースの内孔も円形であるが、ケースの外形は長方形等とすることができる。上記説明においては、振動板として金属板を用いた場合について説明したが、振動板としてはプリント配線基板のように、樹脂ベースに金属箔が貼り合わされた基板を用いることもできる。さらに、圧電振動子を保持するケースは、圧電スピーカを装着すべき電子機器などと別体である必要はなく、電子機器などのパッケージや制御ボードに一体的に設けられたフレーム等がケースとして用いられてもよい。
【0040】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、薄型で共振周波数が低く、音圧の大きい圧電スピーカが得られる。また本発明によれば、共振点での音圧ピークあるいは谷を小さくすることができるために、フラットな周波数特性を実現することが可能となる。これらの効果によって、本発明の圧電スピーカは、従来の圧電スピーカと比較して、自然な音を発生させることができる。本発明の圧電スピーカは、圧電スピーカの厚みを薄く保持しつつ、圧電振動子の面積を広い範囲で変えることができるために、小型の携帯電子機器から大型の据付型電子機器の各種機器に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電スピーカの一実施形態を示す概略平面図。
【図2】図1記載の圧電スピーカのAA断面図。
【図3】図1記載の圧電スピーカのBB断面図。
【図4】高分子弾性体のダンパー効果の説明図。
【図5】本発明の圧電スピーカの周波数特性を示す説明図。
【図6】従来の圧電スピーカの周波数特性を示す説明図。
【図7】本発明の圧電スピーカの別の実施形態を示す概略平面図。
【図8】図7記載の圧電スピーカのAA断面図。
【図9】図7記載の圧電スピーカのBB断面図。
【符号の説明】
10・10´;圧電スピーカ
11;圧電振動子
12;振動板
13a・13b;圧電素子
14;ケース
15;高分子弾性体
16a;接着層
16b;樹脂層
21・21´;圧電体
22a・22b・22a´・22b´;電極
24a・24b・24c;リード線
41;圧電振動子
42;高分子弾性体
43;ケース
44;振動板
45;圧電素子
47a;樹脂層
47b;接着層
51;圧電体
52a・52b;電極
53a・53b;リード線
Claims (5)
- 薄板状の振動板に圧電素子が接着された圧電振動子の周縁が、少なくとも片面に開口部を有するケースに保持された圧電スピーカであって、前記圧電振動子の周縁の対向する一部は、他の周縁部分よりも弱い拘束力で前記ケースに保持されていることを特徴とする圧電スピーカ。
- 前記圧電振動子の周縁の対向する一部は、その端面と前記ケースとの間に弾性樹脂が充填されて前記ケースに保持され、かつ、前記圧電振動子の他の周縁部分は、前記ケースに面接着されて前記ケースに保持されることによって、前記圧電振動子の周縁の対向する一部と前記圧電振動子の他の周縁部分とでは異なる拘束力で前記ケースに保持されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電スピーカ。
- 前記圧電振動子の表面に高分子弾性体が取り付けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の圧電スピーカ
- 前記高分子弾性体は、前記圧電振動子が前記ケースに弱い拘束力で保持されている部分を結ぶ方向と直交する方向に取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の圧電スピーカ。
- 前記高分子弾性体の厚みは、0.1mm以上3mm以下であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の圧電スピーカ。
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