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JP2004020141A - 湿式排ガス処理装置 - Google Patents

湿式排ガス処理装置 Download PDF

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JP2004020141A
JP2004020141A JP2002179427A JP2002179427A JP2004020141A JP 2004020141 A JP2004020141 A JP 2004020141A JP 2002179427 A JP2002179427 A JP 2002179427A JP 2002179427 A JP2002179427 A JP 2002179427A JP 2004020141 A JP2004020141 A JP 2004020141A
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Japan
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gas
exhaust gas
temperature saturated
mixing
baffle plate
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Application number
JP2002179427A
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English (en)
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Teruhiro Nakaniwa
中庭 彰宏
Yasutoshi Ueda
上田 泰稔
Morio Kagami
加賀見 守男
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】湿式排ガス処理装置において、低温飽和ガスと温飽和ガスとを十分に混合させることでダストの除去効率の向上を図る。
【解決手段】排ガスを冷却するスプレイノズル14を有する冷却塔11の下部に排ガスを導入するダクト12を連結すると共に、ダクト12を通過した排ガスの一部を冷却塔11のスプレイノズル14の下流側へ導入するバイパス路18を連結し、冷却塔11に低温飽和ガスと高温飽和ガスとを混合する混合部20を設け、この混合部20に低温飽和ガスと高温飽和ガスとの混合を促進する2つのバッフル板22,23からなる混合促進部21を設ける。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排ガスボイラなどから排出された排ガスを浄化処理する湿式排ガス処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の湿式排ガス処理装置、例えば、排煙脱硫装置の場合、硫黄酸化物や塩化水素などを吸収すると共に、ダストを除去することが可能となっており、このダスト除去のためには、排ガスを冷却する冷却部を設け、この冷却部で冷却された低温飽和ガスと迂回した高温飽和ガスを混合し、過飽和状態として集塵機に送給し、この集塵機でダストを除去している。
【0003】
このような従来の湿式排ガス処理装置としては、例えば、特公平3−76964号公報に開示されたものがある。この公報に開示された湿式排ガス処理装置は、吸収塔の下部にダクトを接続すると共に、ダクトと吸収塔とをバイパスダクトにより接続してダンパを装着し、ダクトの上部に一次冷却除塵部を設ける一方、吸収塔の下部に二次冷却除塵部を設け、バイパスダクトと吸収塔の接続部に過飽和部を設け、吸収塔の上部に吸着部、ミストキャッチ部を設けている。従って、ダクトから導入された排ガスは一次冷却除塵部で冷却され、吸収塔に流動して二次冷却除塵部で冷却されると共に、一部がバイパスダクトから吸収塔に流動し、過飽和部で低温飽和ガスと高温飽和ガスが混合して過飽和状態となり、吸着部及びミストキャッチ部でダスト粒子を除去することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の湿式排ガス処理装置にあっては、一次冷却除塵部及び二次冷却除塵部で冷却された低温飽和ガスと、一次冷却除塵部のみで冷却された高温飽和ガスが過飽和部で混合して過飽和状態としている。ところが、この場合、吸収塔を上昇する低温飽和ガスに対してその側方から高温飽和ガスを単に流入して混合させている。そのため、この過飽和部での混合が不十分となり、排ガスを適正な過飽和状態とすることができず、ダスト粒子の除去効率が低下してしまうという問題がある。
【0005】
本発明はこのような問題を解決するものであって、低温飽和ガスと温飽和ガスとを十分に混合させることでダストの除去効率の向上を図った湿式排ガス処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための請求項1の発明の湿式排ガス処理装置は、排ガスを導入する導入通路と、該導入通路を通過した排ガスを冷却する冷却部と、前記導入通路を通過した排ガスの一部を前記冷却部の下流側へ導入するバイパス路と、前記冷却部で冷却された低温飽和ガスと前記バイパス路を通過した高温飽和ガスを混合する混合部とを具え、該混合部に前記低温飽和ガスと前記高温飽和ガスとの混合を促進する混合促進部を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
請求項2の発明の湿式排ガス処理装置では、前記混合促進部は、対向する各壁面にガス流動方向にずらして設けた複数のバッフル板であることを特徴としている。
【0008】
請求項3の発明の湿式排ガス処理装置では、前記複数のバッフル板は、前記バイパス路に連続してガス流動方向の上流側に設けられた第1バッフル板と、該第1バッフル板に対向してガス流動方向の下流側に設けられた第2バッフル板とを有することを特徴としている。
【0009】
請求項4の発明の湿式排ガス処理装置では、直線状をなす前記冷却部に前記バイパス路が直交して連結された位置に前記混合部が形成され、前記第1バッフル板の長さをガス通路幅の40%〜60%、前記第2バッフル板の長さをガス通路幅の15%〜35%に設定すると共に、前記各バッフル板の間隔を等価直径の40%〜60%に設定したことを特徴としている。
【0010】
請求項5の発明の湿式排ガス処理装置では、前記第1バッフル板及び前記第2バッフル板を一組として、複数組のバッフル板がガス流動方向に交差する面内で90度ずらして設けられたことを特徴としている。
【0011】
請求項6の発明の湿式排ガス処理装置では、前記バッフル板のガス流動方向の上流側に前記高温飽和ガスあるいは低温飽和ガスを該バッフル板に誘導するガイド部を設けたことを特徴としている。
【0012】
請求項7の発明の湿式排ガス処理装置では、前記混合促進部は、前記混合部におけるガス流動断面の一部を閉塞する複数の第1バッフル板と、該第1バッフル板に対してガス流動方向にずらして設けられて前記第1バッフル板の閉塞領域とは異なるガス流動断面の一部を閉塞する複数の第2バッフル板とを有することを特徴としている。
【0013】
請求項8の発明の湿式排ガス処理装置では、前記高温飽和ガスと前記低温飽和ガスとの混合比を調節するガス量調節機構を設けたことを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1に本発明の第1実施形態に係る湿式排ガス処理装置の概略構成、図2に混合部における低温飽和ガスと温飽和ガスの流れを表す説明を示す。
【0016】
第1実施形態の湿式排ガス処理装置において、図1に示すように、冷却塔11は矩形の筒形状をなし、下部に排ガスを導入するダクト(導入通路)12が連結されている。そして、冷却塔11は下端部にカセイソーダ及び水酸化マグネシウム等のアルカリ性物質を含有する冷却水を貯留する貯留槽13が形成されると共に、ダクト12との連結部の上方に位置してスプレイノズル(冷却部)14が設けられており、貯留槽13とスプレイノズル14とはポンプ15及び熱交換器16を有する冷却水供給管17により連結されている。
【0017】
従って、排ガスはダクト12から冷却塔11の下部に導入される一方、貯留槽13に貯留された冷却水がポンプ15により冷却水供給管17を介してスプレイノズル14に供給され、この排ガスに対して冷却水を吐出することで、排ガスを冷却すると共に含有するSOxやHcl等のガスを吸収することができる。
【0018】
ダクト12の途中部と冷却塔11の中間部とはバイパス路18により連結されており、このバイパス路18に開度を調節可能なダンパ(ガス量調節機構)19が設けられている。この場合、冷却塔11に対するダクト12の連結方向とバイパス路18の連結方向とは同位置となっている。従って、ダクト12を通過する排ガスの一部をこのバイパス路18を通して冷却塔11におけるスプレイノズル14の下流側へ導入することができ、バイパス路18を通った排ガス(高温飽和ガス)とスプレイノズル14で冷却されて冷却塔11内を上昇した排ガス(低温飽和ガス)とは、冷却塔11の中間部で混合されることとなり、直線状をなす冷却塔11にバイパス路18が直交して連結されたこの位置が混合部20となる。
【0019】
そして、ダンパ19の開度を調節してバイパス路18を通る排ガス流量を調整することで、混合部20でのバイパス路18を通った排ガス(高温飽和ガス)とスプレイノズル14で冷却された排ガス(低温飽和ガス)との混合比を調節することができる。この場合、ダクト12に導入される排ガス温度は60℃程度であると考えると、バイパス路18を通す排ガス流量を30%〜60%に設定することが混合効率の面から望ましい。つまり、図2に示すように、バイパス路18を通った排ガス流量をQB 、スプレイノズル14で冷却された排ガス流量をQM とすると、QB /(QM +QB )=0.3〜0.6となる。
【0020】
更に、図1に示すように、この混合部20にて、低温飽和ガスと高温飽和ガスとの混合を促進させて混合促進部21を設けており、具体的には、冷却塔11の対向する壁面にガス流動方向にずらして2つのバッフル板22,23を設けている。第1バッフル板22は、冷却塔11でのガス流動方向にほぼ直交すると共に、バイパス路18からのガス流動方向に沿ってその上側に位置し、バイパス路18に連続するように冷却塔11におけるバイパス路18側に壁面に取付けられている。一方、第2バッフル板23は、冷却塔11でのガス流動方向にほぼ直交して第1バッフル板22よりもガス流動方向の下流側に位置し、バイパス路18(第1バッフル板22)に対向する冷却塔11の壁面に取付けられている。
【0021】
この混合促進部21を構成する第1バッフル板22と第2バッフル板23は、前述したように、互いに平行をなして冷却塔11の対向する壁面から突出して配設されることで、この混合促進部21でのガス流路はジグザグとなっている。この場合、各バッフル板22,23の長さは冷却塔11の横幅Bに応じて適正長さを設定し、各バッフル板22,23の間隔は冷却塔11の等価直径Dに応じて適正長さを設定すればよい。即ち、図2に示すように、矩形筒形状をなす冷却塔11の横幅Bに対して、第1バッフル板22の長さをB/2程度(40%〜60%で50%が最適)、第2バッフル板23の長さをB/4程度(15%〜35%で25%が最適)に設定することが望ましい。また、矩形筒形状をなす冷却塔11の等価直径Dに対して、第1バッフル板22と第2バッフル板23の間隔をD/2程度(40%〜60%で50%が最適)に設定することが望ましい。この場合、適正範囲の最小値は、バッフル板22,23の効果が発揮されはじめる数値である。
【0022】
なお、等価直径D=(2BW)/(W+B)であり、Bは冷却塔11におけるガス流路の横幅、Wは冷却塔11におけるガス流路の縦幅である。
【0023】
従って、混合促進部21にて、冷却塔11内を上昇した低温飽和ガスは、第1バッフル板22で閉塞されていない空間部を通って第2バッフル板22の下面に当接する一方、バイパス路18から冷却塔11に導入された高温飽和ガスは、第1バッフル板22に案内されながら上昇して第2バッフル板22の下面に当接するため、ここで低温飽和ガスと高温飽和ガスが渦流となり、両ガスの混合を促進して十分に混合して適正な過飽和状態にすることができる。
【0024】
このように構成された本実施形態の湿式排ガス処理装置にて、図1及び図2に示すように、約60℃の排ガスがダクト12に流入し、内部を下降して吸収塔11の下部に導入され、この排ガスに対してスプレイノズル14により冷却水が吐出供給されることで、排ガスが冷却されて低温飽和ガスとなると共に、含有するSOxやHcl等のガスが吸収される。また、ダクト12を流動する排ガスの一部はバイパス路18を通して冷却塔11におけるスプレイノズル14の下流側へ導入される。この場合、ダンパ19の開度を調節することで、バイパス路18を通す排ガス流量を30%〜60%に設定し、バイパス路18を通って冷却塔11に導入される排ガス(高温飽和ガス)と、スプレイノズル14で冷却されて冷却塔11を上昇する排ガス(低温飽和ガス)との混合比を適正に調節する。
【0025】
すると、バイパス路18からの高温飽和ガスと冷却塔11を上昇した低温飽和ガスとが混合部20に至り、この混合部20で低温飽和ガスと高温飽和ガスが混合して過飽和状態となって上昇する。このとき、混合促進部21では、冷却塔11内を上昇した低温飽和ガスが第1バッフル板22の側方空間部を通って第2バッフル板22の下面に当接する一方、バイパス路18から冷却塔11に導入された高温飽和ガスが第1バッフル板22の下方を通って第2バッフル板22の下面に当接することとなり、低温飽和ガスと高温飽和ガスはここで渦流となって混合が促進され、この低温飽和ガスと高温飽和ガスとを十分に混合して適正な過飽和状態となる。
【0026】
その後、過飽和状態となった排ガスの粒子が粗大化して冷却塔11内を上昇し、図示しない電気集塵機でダスト粒子が効率よく除去されて浄化される。
【0027】
このように第1実施形態の湿式排ガス処理装置にあっては、排ガスを冷却するスプレイノズル14を有する冷却塔11の下部に排ガスを導入するダクト12を連結すると共に、ダクト12を通過した排ガスの一部を冷却塔11のスプレイノズル14の下流側へ導入するバイパス路18を連結し、冷却塔11に低温飽和ガスと高温飽和ガスとを混合する混合部20を設け、この混合部20に低温飽和ガスと高温飽和ガスとの混合を促進する2つのバッフル板22,23からなる混合促進部21を設けている。
【0028】
従って、冷却塔11内を上昇した低温飽和ガスとバイパス路18から冷却塔11に導入された高温飽和ガスとが、第1、第2バッフル板22,23により渦流となって混合が促進され、この低温飽和ガスと高温飽和ガスとを十分に混合して粒子が粗大化した過飽和状態とすることができ、この過飽和状態のガスを浄化処理する電気集塵機の浄化効率を向上することができる。
【0029】
図3に本発明の第2実施形態に係る湿式排ガス処理装置の概略構成、図4に第2実施形態の湿式排ガス処理装置の水平断面、図5に図3のV−V断面、図6に本発明の第3実施形態に係る湿式排ガス処理装置の概略構成、図7に図6のVII−VII断面、図8に図6のVIII−VIII断面、図9に図6のIX−IX断面、図10に図6のX−X断面を示す。なお、前述した実施形態で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0030】
第2実施形態の湿式排ガス処理装置において、図3乃至図5に示すように、冷却塔11の下部にダクト12が連結され、この冷却塔11内にスプレイノズル14が設けられ、ダクト12から冷却塔11の下部に導入された排ガスに対してスプレイノズル14から冷却水を吐出することで、排ガスを冷却することができる。また、冷却塔11にはダクト12を通過した排ガスの一部をスプレイノズル14の下流側へ導入するバイパス路18が連結され、バイパス路18にダンパ19が設けられている。この場合、冷却塔11に対するダクト12の連結方向とバイパス路18の連結方向が90度ずれた位置となっている。そして、バイパス路18を通った排ガス(高温飽和ガス)とスプレイノズル14で冷却されて冷却塔11内を上昇した排ガス(低温飽和ガス)とが合流する位置に混合部20が形成され、この混合部20に、低温飽和ガスと高温飽和ガスとの混合を促進させて混合促進部31を設けている。
【0031】
この混合促進部31にて、冷却塔11の対向する壁面にガス流動方向にずらして第1、第2バッフル板32,33が設けられている。第1バッフル板32は、冷却塔11でのガス流動方向にほぼ直交すると共に、ダクト12からのガス流動方向に沿ってバイパス路18の上側に位置する冷却塔11の壁面に取付けられている。一方、第2バッフル板33は、冷却塔11でのガス流動方向にほぼ直交して第1バッフル板32よりもガス流動方向の下流側に位置し、ダクト12(第1バッフル板32)に対向する冷却塔11の壁面に取付けられている。
【0032】
また、混合促進部31にて、第1、第2バッフル板32,33の上方(ガス流動方向下流側)には、冷却塔11の対向する壁面にガス流動方向にずらして第3、第4バッフル板34,35が設けられている。第3バッフル板34は第2バッフル板33よりもガス流動方向の下流側に位置し、冷却塔11でのガス流動方向にほぼ直交すると共に、バイパス路18からのガス流動方向に沿って冷却塔11の壁面に取付けられている。一方、第4バッフル板35は、冷却塔11でのガス流動方向にほぼ直交して第3バッフル板34よりもガス流動方向の下流側に位置し、バイパス路18(第3バッフル板34)に対向する冷却塔11の壁面に取付けられている。
【0033】
この混合促進部31を構成する第1〜第4バッフル板32〜35は、前述したように、互いに平行をなして冷却塔11の各壁面から突出して配設されることで、この混合促進部31でのガス流路は4つの水平方向にジグザグとなっている。
【0034】
このように構成された本実施形態の湿式排ガス処理装置にて、排ガスはダクト12から吸収塔11の下部に導入され、スプレイノズル14により冷却水が吐出供給されることで、排ガスが冷却されて低温飽和ガスとなる。また、排ガスの一部がダクト12からバイパス路18を通して冷却塔11に導入される。すると、バイパス路18からの高温飽和ガスと冷却塔11を上昇した低温飽和ガスとが混合部20で混合して過飽和状態となって上昇する。
【0035】
このとき、混合促進部31では、冷却塔11内を上昇した低温飽和ガスとバイパス路18から冷却塔11に導入された高温飽和ガスとが、第1〜第4バッフル板32〜35により渦流を生成して混合が促進され、この低温飽和ガスと高温飽和ガスとを十分に混合して適正な過飽和状態となる。その後、過飽和状態となった排ガスの粒子が粗大化して冷却塔11内を上昇し、図示しない電気集塵機でダスト粒子が効率よく除去されて浄化される。
【0036】
このように本実施形態の湿式排ガス処理装置にあっては、混合部20に設けた混合促進部31を、冷却塔11に対するダクト12の連結方向に対応した第1、第2バッフル板32,33と、バイパス路18の連結方向に対応した第3、第4バッフル板34,35とで構成している。
【0037】
従って、冷却塔11内を上昇した低温飽和ガスとバイパス路18から冷却塔11に導入された高温飽和ガスとの導入方向が異なっていても、第1〜第4バッフル板32〜35により渦流を生成して混合を促進し、この低温飽和ガスと高温飽和ガスとを十分に混合して粒子が粗大化した過飽和状態とすることができ、過飽和状態のガスを浄化処理する電気集塵機の浄化効率を向上することができる。
【0038】
第3実施形態の湿式排ガス処理装置において、図6乃至図10に示すように、冷却塔11の下部にダクト12が連結され、この冷却塔11内にスプレイノズル14が設けられている。また、冷却塔11にはダクト12を通過した排ガスの一部をスプレイノズル14の下流側へ導入するバイパス路18が連結され、バイパス路18にダンパ19が設けられている。そして、バイパス路18を通った排ガス(高温飽和ガス)とスプレイノズル14で冷却されて冷却塔11内を上昇した排ガス(低温飽和ガス)とが合流する位置に混合部20が形成され、この混合部20に、低温飽和ガスと高温飽和ガスとの混合を促進させて混合促進部41を設けている。
【0039】
この混合促進部41にて、混合部20におけるガス流路の一部を閉塞する2つの第1バッフル板42と、第1バッフル板42のガス流動方向の下流側に位置して第1バッフル板42による閉塞領域とは異なるようにガス流動路の一部を閉塞する3つの第2バッフル板43と、バイパス路18からの高温飽和ガスを各バッフル板42,43側に誘導する6つのガイド部44を設けている。
【0040】
第1バッフル板42は、冷却塔11でのガス流動方向にほぼ直交すると共に、パイパス路18からのガス流動方向に沿ってこのバイパス路18の上側に位置し、所定間隔をあけて2つ取付けられており、3つの高温飽和ガス流路を形成している。一方、第2バッフル板43は、第1バッフル板42よりもガス流動方向の下流側に位置し、冷却塔11でのガス流動方向にほぼ直交すると共に、パイパス路18からのガス流動方向に沿って所定間隔をあけて3つ取付けられており、2つの高温飽和ガス流路を形成している。また、ガイド部44は、パイパス路18からのガス流動方向に沿う架台45に垂下して取付けられ、下端部がパイパス路18側に湾曲すると共に、パイパス路18から離間するに伴って下方に長くなるように形成されている。
【0041】
この場合、混合促進部41を構成する第1バッフル板42と第2バッフル板43は、互いに平行をなして冷却塔11の各壁面に掛け渡されると共に、ガス流路の閉塞領域か相違していることで、混合促進部41でのガス流路はジグザグとなっており、且つ、ガイド部44によりバイパス路18からの高温飽和ガスを各バッフル板42,43側に誘導可能となっている。
【0042】
このように構成された本実施形態の湿式排ガス処理装置にて、排ガスはダクト12から吸収塔11の下部に導入され、スプレイノズル14により冷却水が吐出供給されることで、排ガスが冷却されて低温飽和ガスとなる。また、排ガスの一部がダクト12からバイパス路18を通して冷却塔11に導入される。すると、バイパス路18からの高温飽和ガスと冷却塔11を上昇した低温飽和ガスとが混合部20で混合して過飽和状態となって上昇する。
【0043】
このとき、混合部20では、バイパス路18から冷却塔11に導入された高温飽和ガスが各ガイド部44により上方のバッフル板42,43側に誘導し、混合促進部41では、冷却塔11内を上昇した低温飽和ガスと各ガイド部44により誘導された高温飽和ガスとが、第1、第2バッフル板42,43により渦流を生成して混合が促進され、この低温飽和ガスと高温飽和ガスとを十分に混合して適正な過飽和状態となる。その後、過飽和状態となって排ガスは粒子が粗大化して冷却塔11内を上昇し、図示しない電気集塵機でダスト粒子が効率よく除去されて浄化される。
【0044】
このように本実施形態の湿式排ガス処理装置にあっては、混合部20に設けた混合促進部41を、ガス流路の一部を閉塞する2つの平行な第1バッフル板42と、この第1バッフル板42のガス流動方向の下流側に位置して第1バッフル板42による閉塞領域とは異なるようにガス流動路の一部を閉塞する3つの第2バッフル板43と、バイパス路18からの高温飽和ガスを各バッフル板42,43側に誘導するガイド部44を設けて構成している。
【0045】
従って、バイパス路18から冷却塔11に導入された高温飽和ガスを各ガイド部44により上方のバッフル板42,43側に適正に誘導し、冷却塔11内を上昇した低温飽和ガスとこの高温飽和ガスとを第1、第2バッフル板42,43により渦流を生成して混合を促進し、この低温飽和ガスと高温飽和ガスとを十分に混合して粒子が粗大化した過飽和状態とすることができ、過飽和状態のガスを浄化処理する電気集塵機の浄化効率を向上することができる。
【0046】
なお、上述した実施形態にて、各バッフル板の個数や組数は冷却塔、ダクト、バイパス路などの形状により適宜設定すればよい。また、各バッフル板の形状も平板に拘らず湾曲して形成したり、折曲して形成してもよい。冷却塔の下部にダクト12を連結し、中間部にバイパス路18を連結したが、逆に連結してもよく、冷却塔の下方から高温飽和ガスを上昇させ、その途中に低温飽和ガスを導入するようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように請求項1の発明の湿式排ガス処理装置によれば、排ガスを導入する導入通路と、この導入通路を通過した排ガスを冷却する冷却部を設けると共に、導入通路を通過した排ガスの一部を冷却部の下流側へ導入するバイパス路を設け、冷却部で冷却された低温飽和ガスとバイパス路を通過した高温飽和ガスを混合する混合部に、低温飽和ガスと高温飽和ガスとの混合を促進する混合促進部を設けたので、冷却部で冷却された低温飽和ガスとバイパス路を通った高温飽和ガスとが混合促進部でその混合が促進され、この低温飽和ガスと高温飽和ガスとを十分に混合して過飽和状態となり、粒子を粗大化することができ、粒子が粗大化した状態のガスを浄化処理する電気集塵機の浄化効率を向上することができる。
【0048】
請求項2の発明の湿式排ガス処理装置によれば、混合促進部を対向する各壁面にガス流動方向にずらして設けた複数のバッフル板としたので、簡単な構成で低温飽和ガスと高温飽和ガスとを確実に混合して過飽和状態とすることができる。
【0049】
請求項3の発明の湿式排ガス処理装置によれば、複数のバッフル板を、バイパス路に連続してガス流動方向の上流側に設けられた第1バッフル板と、第1バッフル板に対向してガス流動方向の下流側に設けられた第2バッフル板としたので、第1、第2ダッフル板により混合促進部でのガス流路をジグザグとし、低温飽和ガスと高温飽和ガスとの間で渦流を生成して確実に混合して過飽和状態とすることができる。
【0050】
請求項4の発明の湿式排ガス処理装置によれば、直線状をなす冷却部にバイパス路が直交して連結した位置に混合部を形成し、第1バッフル板の長さをガス通路幅の40%〜60%、第2バッフル板の長さをガス通路幅の15%〜35%に設定すると共に、各バッフル板の間隔を等価直径の40%〜60%に設定したので、低温飽和ガスと高温飽和ガスとを適正に混合することができる。
【0051】
請求項5の発明の湿式排ガス処理装置によれば、第1バッフル板及び第2バッフル板を一組として、複数組のバッフル板がガス流動方向に交差する面内で90度ずらして設けたので、冷却部で冷却された低温飽和ガスとバイパス路を通った高温飽和ガスとの導入方向が異なっていても、複数組のバッフル板により渦流を確実に生成して混合を促進し、この低温飽和ガスと高温飽和ガスとを十分に混合することができる。
【0052】
請求項6の発明の湿式排ガス処理装置によれば、バッフル板のガス流動方向の上流側に高温飽和ガスあるいは低温飽和ガスをバッフル板に誘導するガイド部を設けたので、高温飽和ガスあるいは低温飽和ガスを積極的にバッフル板に誘導することで、高温飽和ガスと低温飽和ガスとの更なる混合促進を図ることができる。
【0053】
請求項7の発明の湿式排ガス処理装置によれば、混合促進部を、混合部におけるガス流動断面の一部を閉塞する複数の第1バッフル板と、第1バッフル板に対してガス流動方向にずらして設けられて第1バッフル板の閉塞領域とは異なるガス流動断面の一部を閉塞する複数の第2バッフル板としたので、簡単な構成で低温飽和ガスと高温飽和ガスとの間で渦流を生成して確実に混合し、過飽和状態とすることができる。
【0054】
請求項8の発明の湿式排ガス処理装置によれば、高温飽和ガスと低温飽和ガスとの混合比を調節するガス量調節機構を設けたので、排ガス温度に応じて高温飽和ガスと低温飽和ガスとの混合比を変更することで、確実に過飽和状態のガスを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る湿式排ガス処理装置の概略構成図である。
【図2】混合部における低温飽和ガスと温飽和ガスの流れを表す説明図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る湿式排ガス処理装置の概略構成図である。
【図4】第2実施形態の湿式排ガス処理装置の水平断面図である。
【図5】図3のV−V断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る湿式排ガス処理装置の概略構成図である。
【図7】図6のVII−VII断面図である。
【図8】図6のVIII−VIII断面図である。
【図9】図6のIX−IX断面図である。
【図10】図6のX−X断面図である。
【符号の説明】
11 冷却塔
12 ダクト(導入通路)
14 スプレイノズル(冷却部)
18 バイパス路
19 ダンパ(ガス量調節機構)
20 混合部
21,31,41 混合促進部
22,32,42 第1バッフル板
23,33,43 第2バッフル板
34 第3バッフル板
35 第4バッフル板
44 ガイド部

Claims (8)

  1. 排ガスを導入する導入通路と、該導入通路を通過した排ガスを冷却する冷却部と、前記導入通路を通過した排ガスの一部を前記冷却部の下流側へ導入するバイパス路と、前記冷却部で冷却された低温飽和ガスと前記バイパス路を通過した高温飽和ガスを混合する混合部とを具え、該混合部に前記低温飽和ガスと前記高温飽和ガスとの混合を促進する混合促進部を設けたことを特徴とする湿式排ガス処理装置。
  2. 請求項1において、前記混合促進部は、対向する各壁面にガス流動方向にずらして設けた複数のバッフル板であることを特徴とする湿式排ガス処理装置。
  3. 請求項2において、前記複数のバッフル板は、前記バイパス路に連続してガス流動方向の上流側に設けられた第1バッフル板と、該第1バッフル板に対向してガス流動方向の下流側に設けられた第2バッフル板とを有することを特徴とする湿式排ガス処理装置。
  4. 請求項3において、直線状をなす前記冷却部に前記バイパス路が直交して連結された位置に前記混合部が形成され、前記第1バッフル板の長さをガス通路幅の40%〜60%、前記第2バッフル板の長さをガス通路幅の15%〜35%に設定すると共に、前記各バッフル板の間隔を等価直径の40%〜60%に設定したことを特徴とする湿式排ガス処理装置。
  5. 請求項3において、前記第1バッフル板及び前記第2バッフル板を一組として、複数組のバッフル板がガス流動方向に交差する面内で90度ずらして設けられたことを特徴とする湿式排ガス処理装置。
  6. 請求項2において、前記バッフル板のガス流動方向の上流側に前記高温飽和ガスあるいは低温飽和ガスを該バッフル板に誘導するガイド部を設けたことを特徴とする湿式排ガス処理装置。
  7. 請求項1において、前記混合促進部は、前記混合部におけるガス流動断面の一部を閉塞する複数の第1バッフル板と、該第1バッフル板に対してガス流動方向にずらして設けられて前記第1バッフル板の閉塞領域とは異なるガス流動断面の一部を閉塞する複数の第2バッフル板とを有することを特徴とする湿式排ガス処理装置。
  8. 請求項1において、前記高温飽和ガスと前記低温飽和ガスとの混合比を調節するガス量調節機構を設けたことを特徴とする湿式排ガス処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20180097864A (ko) 2017-02-24 2018-09-03 한국에프티에이산업협회컨설팅 주식회사 진공청소기용 흡입구체
CN111435033A (zh) * 2019-01-15 2020-07-21 冯远 一种燃气燃油组合锅炉
CN114849510A (zh) * 2022-07-05 2022-08-05 拓荆科技(北京)有限公司 气体混合装置
JP7481145B2 (ja) 2020-03-31 2024-05-10 Ube三菱セメント株式会社 チャンバ、塩素バイパス設備、セメントクリンカ製造設備、及びセメントクリンカの製造方法

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