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JP2004017984A - レトルト処理用紙容器の積層体およびレトルト処理用紙容器 - Google Patents

レトルト処理用紙容器の積層体およびレトルト処理用紙容器 Download PDF

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JP2004017984A
JP2004017984A JP2002172578A JP2002172578A JP2004017984A JP 2004017984 A JP2004017984 A JP 2004017984A JP 2002172578 A JP2002172578 A JP 2002172578A JP 2002172578 A JP2002172578 A JP 2002172578A JP 2004017984 A JP2004017984 A JP 2004017984A
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resin
retort
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paper container
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JP2002172578A
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Kazuyuki Takazawa
高澤 和幸
Yukinobu Yamaguchi
山口 幸伸
Masahiro Yoshikawa
吉川 正浩
Mineo Mukai
向井 峰夫
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】レトルト殺菌処理を施しても、紙容器の変色の発生は認められず、印刷インキの剥がれもなく、層間剥離がなく、外観、層間強度に優れ、かつ、輸送による衝撃にも耐えることができる優れたレトルト処理用紙容器の包装製品を提供する。
【解決手段】少なくとも、最外層11、パルプ層42のみ、若しくは、パルプ層42の表面に顔料塗工層を設ける紙基材層4、介在樹脂層5、バリア層61および/または耐ピンホール性層62からなる中間層6、および、最内層8を順次積層した積層体10であって、印刷層22が、少なくとも、当該最外層11の表面、最外層11の内面、または、紙基材層11の表面に設けるレトルト処理用紙容器の積層体10であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レトルト処理用紙容器の積層体、および、レトルト処理用紙容器に関するものである。
さらに詳しくは、レトルト処理による紙の変色を防止するレトルト処理用紙容器の積層体、および、レトルト処理用紙容器にかかるものである。
【0002】
【従来技術】
従来、例えば、飲食品、医薬品、化粧品、洗剤、化学品、雑貨品、その他等の種々の内容物を充填包装する容器として、金属缶、ガラス瓶、プラスチック容器、紙容器、あるいはフィルム、金属箔をラミネートして積層した積層体をヒートシールして袋状にした容器等を広く使用している。
また、内容物を常温にて長期保存するため、従来、金属缶、ガラス瓶、プラスチックパウチ、プラスチックとアルミニウム箔のラミネートパウチ等の機密性容器に内容物を詰め、120℃、4分以上の高温、高圧下(以下「レトルト」という。)で殺菌することが行われている。
なお、通常、レトルト処理用容器は、物理的にも化学的にも過酷な条件におかれることから、レトルト処理用容器を構成する包装材料には、厳しい包装適性が要求され、外観、変形防止強度、耐ピンホ−ル性、耐熱性、密封性、品質保全性、作業性、衛生性、その他等の種々の条件が要求されるものである。
一方、近年、包装材料の環境問題から、使用済容器の易廃棄性や、リサイクル適性が求められ、包装の簡素化、容器の容積軽減化、重量の軽減化、包装材料の易燃焼性が進められている。
この点において、紙容器は、容器を展開して折り畳むことが可能なため、嵩張らず、また、軽量で、易燃焼性であるため、易廃棄性や、リサイクル適性に優れていると考えられる。
このため、金属缶、ガラス瓶、プラスチック容器の使用を減らし、紙の割合を増加させた包装材料の使用や紙容器化が進められている。
従来、牛乳等の液状の内容物を保存する紙容器としては、水に弱い紙に耐水性を付与するために、低密度のポリエチレン樹脂層を基材である紙層の最外層と最内層に積層する積層体からなる包装用材料を、通常、その最内層にを対向させて重ね合わせ、その周辺端部をヒ−トシ−ルして、種々の形態の包装用容器を製造し、而して、該包装用容器の開口部から、内容物を充填包装して、各種の包装製品を製造しているものである。
また、従来、醤油,清酒などバリアを必要とする内容物を保存する包装容器としては、中間層にバリア層として、アルミニウム箔、プラスチック等をラミネートして貼り合せた積層体を用いた紙容器が広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レトルト処理による熱と水分の浸透の影響で、紙基材層に含まれるリグニンによって、紙基材層の表面が、変色(黄変)してしまい、外観上好ましくないという問題点がある。
パルプ層上にクレイ層、白インキ層を設けることで紙の変色を防止するレトルト容器用原紙を提供する技術として、特開平11−10819号公報があるが、このレトルト容器用原紙を使用して樹脂およびフィルムを積層して積層体とし、これを製函し、更に、ボイル・レトルト処理を施すと、ボイル・レトルト処理による紙基材層の変色を隠蔽する点で優れるものの、クレイ層を設けた紙基材層と最外層との密着性が弱いため、層間剥離するという問題点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意研究の結果、少なくとも、最外層、パルプ層からなる紙基材層若しくはパルプ層の表面に顔料塗工層を設ける紙基材層、介在樹脂層、バリア層および/または耐ピンホール性層からなる中間層、および、最内層を順次積層した積層体であって、印刷層が、少なくとも、当該最外層の表面、内面、または、紙基材層の表面に設けることを特徴とするレトルト処理用紙容器の積層体からなることにより、レトルト処理による紙の変色が発生せず、擦れ等によるインキ剥がれがなく、層間剥離がなく、外観の優れたレトルト処理用紙容器の積層体を見いだすに至った。
また、上記において、前記の顔料塗工層が、塗布量0.1g/m以上15g/m未満であるレトルト処理用紙容器の積層体を提供することができる。
また、前記のパルプ層が、密度0.60〜1.00g/m、エッジウィック0.2g/1000mm〜0.5g/1000mm、サイズ度400秒〜1600秒、坪量80〜600g/mからなることを特徴とするレトルト処理用紙容器の積層体を提供することができる。
また、前記の最外層が、少なくとも一層の溶融押出し樹脂層からなり、前記の溶融押出し樹脂層を紙基材層に押出しラミネートして積層されるか、または、合成樹脂フィルム層からなり、当該合成樹脂フィルム層と紙基材層の層間に溶融押出し樹脂層を介して積層されることを特徴とするレトルト処理用紙容器の積層体を提供することができる。
また、前記の中間層と最内層の層間は、ドライラミネート用接着剤層を介して積層されることを特徴とするレトルト処理用紙容器の積層体を提供することができる。
また、前記の最外層、および、最内層が、高密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂から選ばれることを特徴とするレトルト処理用紙容器の積層体を提供することができる。
また、前記の介在樹脂層が、熱可塑性樹脂からなることを特徴とするレトルト処理用紙容器の積層体を提供することができる。
また、前記の耐ピンホール性層が、二軸延伸加工した樹脂フィルムであることを特徴とするレトルト処理用紙容器の積層体を提供することができる。
また、前記のバリア層が、金属箔、または、金属蒸着層、無機酸化物の蒸着層若しくは金属酸化物の蒸着層を備えた基材樹脂フィルムからなることを特徴とするレトルト処理用紙容器の積層体を提供することができる。
また、前記のバリア層が、金属蒸着層、無機酸化物の蒸着層若しくは金属酸化物の蒸着層を備えた基材樹脂フィルムからなり、前記の介在樹脂層の厚みが、30μm〜60μmの範囲にあることを特徴とするレトルト処理用紙容器の積層体を提供することができる。
また、上記に記載の積層体を製函してなることを特徴とするレトルト処理用紙容器を提供することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
図1、図2、図3、図4および図5は、本発明にかかるレトルト処理用紙容器を構成する積層体の層構成の一例を示す断面図であり、図6は、上記の図1の積層体を使用し、本発明にかかるレトルト処理用紙容器の実施例を示す斜視図であり、図7は、図6のレトルト処理用紙容器の展開図である。
図1は、本発明の積層体の一例を示す断面図である。
図1に示すように、本発明の積層体は、印刷層を内面に設けた最外フィルム層、パルプ層からなる紙基材層、介在樹脂層、バリア層および耐ピンホール性層、および、最内層とを順次積層する構成を基本構造としたものである。
更に、紙基材層にコロナ処理、または、フレーム処理を施し、最外フィルム層と紙基材層の層間を押出溶融樹脂層を介して、耐ピンホール性層と最内層の層間をドライラミネート用接着剤層を介して積層する構成からなることが好ましい。
【0006】
図2は、本発明の積層体の一例を示す断面図である。
図2に示すように、本発明の積層体は、印刷層を内面に設けた最外フィルム層、パルプ層の表面に顔料塗工層(塗布量15g/m未満)を設ける紙基材層、介在樹脂層、バリア層、耐ピンホール性層、および、最内層とを順次積層する構成を基本構造としたものである。
更に、紙基材層にコロナ処理、または、フレーム処理を施し、最外フィルム層と紙基材層の層間を押出溶融樹脂層を介して、耐ピンホール性層と最内層の層間をドライラミネート用接着剤層を介して積層する構成からなることが好ましい。
【0007】
図3は、本発明の積層体の一例を示す断面図である。
図3に示すように、本発明の積層体は、外側より押出溶融樹脂層からなる最外層、印刷層を表面に設け、パルプ層からなる紙基材層、介在樹脂層、バリア層、耐ピンホール性層、および、最内層とが順次積層する構成を基本構造としたものである。
更に、印刷層の上にアンカーコート層を設け、最外層を押出ラミネートして、該バリア層、耐ピンホール性層、および、最内層の各層間をドライラミネート用接着剤層を介して積層する構成からなることが好ましい。
【0008】
図4は、本発明の積層体の一例を示す断面図である。
図4に示すように、本発明の積層体は、外側より印刷層を表面に設けた最外樹脂層、パルプ層からなる紙基材層、介在樹脂層、バリア層、耐ピンホール性層、および、最内層とが順次積層する構成を基本構造としたものである。
更に、紙基材層の表面にアンカーコート層を設け、最外層を押出ラミネートして、該バリア層、耐ピンホール性層、および、最内層の各層間をドライラミネート用接着剤層を介して積層体を構成するものである
【0009】
図5は、本発明の積層体の一例を示す断面図である。
図5に示すように、本発明の積層体は、印刷層を両面に設けた最外フィルム層、パルプ層からなる紙基材層、介在樹脂層、バリア層および耐ピンホール性層、および、最内層とを順次積層する構成を基本構造としたものである。
更に、紙基材層にコロナ処理、または、フレーム処理を施し、最外フィルム層と紙基材層の層間を押出溶融樹脂層を介して、耐ピンホール性層と最内層の層間をドライラミネート用接着剤層を介して積層する構成からなることが好ましい。
【0010】
次に、本発明において、上記で製造した積層体を使用し、これを製函して製造する本発明にかかるレトルト処理用紙容器の構成についてその一例を例示して説明すると、上記の図1に示す積層体を使用した場合の例で説明すると、まず、上記の図1に示す積層体を使用し、該積層体に、例えば、ブリック型のレトルト処理用紙容器においては、ロール状で成形充填機に供給し、成形、充填、シールを連続して行い、図6に示すように、本発明にかかるレトルト処理用紙容器を製造する。
上記の例示は、本発明にかかるレトルト処理用紙容器についてその一例を示したものであり、これによって本発明は限定されるものではない。
例えば、本発明においては、図示はしないが、本発明にかかるレトルト処理用紙容器の形状としては、上記のブリック型のものの他、例えば、筒状のもの、ゲーベルトップ型のもの、その他等の任意の形状を取り得るものである。
【0011】
次に本発明において、本発明に係るレトルト処理用紙容器の積層体およびレトルト処理用紙容器を構成する材料、製造法等について更に詳しく説明すると、まず、本発明にかかるレトルト処理用紙容器の積層体を構成する最外層としては、レトルト殺菌処理に耐え、加熱によって溶融し相互に融着し得るヒ−トシ−ル性を有し、印刷適性のある樹脂層を使用することが好ましい。
具体的には、最外層の材料としては、高密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂からなる樹脂を使用することができる。
更に、本発明に係る最外層としては、溶融押出し樹脂層か、または、合成樹脂フィルム層を使用することができ、一軸ないし二軸延伸加工を施す合成樹脂フィルム層を使用することにより、印刷適性、耐熱性、耐衝撃性をさらに向上させることができる。
最外層の厚みとしては、10〜60μmの範囲にあることが好ましい。
而して、本発明において、上記のような樹脂を使用し、アンカーコート剤、コロナ処理、フレーム処理、オゾン処理等を介して、接着性の溶融押出樹脂層等を介して溶融押出し積層することにより、溶融押出し樹脂層からなる最外層を形成することができるものである。
【0012】
本発明に係る積層体を構成する印刷層としては、少なくとも、最外層の表面、最外層の内面、パルプ層からなる紙基材層の表面、または、パルプ層の表面に顔料塗工層を設ける紙基材層に設けることができる。
印刷層を設けることによって、レトルト殺菌処理後による熱水等の影響で紙のリグニン成分による変色を防止することができるという利点を有する。
中でも、印刷層を最外層の内面に設けるか、あるいは、パルプ層からなる紙基材層の表面に設ける場合、印刷層の上に保護層が形成されるため、擦れ等による印刷層のダメージを防ぐことができ、インキの剥がれがなく、紙の変色による外観不良もなく、層間剥離もないという利点を有するため、より好ましい態様である。
一方、印刷層を顔料塗工層の上に設けた場合、印刷層の上に積層させる最外層が上記と同様に保護層の役割を果たすが、最外層と顔料塗工層の密着力が弱いため、レトルト処理後、最外層と顔料塗工層の層間で剥離してしまうため、好ましくない。
このため、顔料塗工層の塗布量を15g/m未満にすることにより、最外層と顔料塗工層の層間剥離を防止するため、好ましいものである。
また、印刷層を最外層の表面に設ける場合、印刷工程の次工程である打ち抜き工程で、最外層の内面に設ける場合より、印刷絵柄のピッチに合わせて正確に打ち抜くことができる点で好ましいものの、印刷インキ剥がれ、擦れ等によるダメージを受けやすいという欠点がある。
上記の印刷インキ剥がれを防止するため、最外層の印刷を施す面に、予め、例えば、コロナ処理、フレーム処理、オゾン処理等の表面処理を施すことで、印刷インキの最外層への密着性を向上させることができるため、好ましいものである。
かかる印刷層は、ベタ層、あるいは、印刷模様層であってもよい。
而して、かかる印刷層は、例えば、通常のインキ組成物を使用してオフセット印刷あるいはグラビア印刷、フレキソ印刷等の通常の印刷法等によって形成することができる。
インキの組成は、耐熱性のある体質顔料を含んだ合成樹脂が主成分となっている。
合成樹脂としては、硝化綿、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、これらの2種類以上を混合した樹脂などを用いることができる。
また、体質顔料としては、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、これらの2種類以上からなる混合物などを用いることができる。
印刷インキの塗布量は、塗布後の乾燥状態で2〜3g/m が好ましい。
【0013】
また、必要に応じて、装飾、内容物の表示、賞味期間の表示、製造者、販売者等の表示、その他等の表示のために、文字、絵柄、図形、記号等の任意の印刷絵柄層を前記の印刷層の上に設けることができる。
【0014】
本発明において、本発明に係るレトルト処理用積層体を構成する材料、製造法について更に詳しく説明する。
まず、本発明にかかる紙基材層としては、紙容器を構成する基本素材になることから、賦型性、耐屈曲性、剛性、強度を有する紙基材であって、レトルト処理を施しても、変色することなく、耐水性、耐熱性、強度を有するものを使用することができる。
具体的には、この紙からなる基材層を構成するパルプとしては、NBKP、LBKP、NBSPなどのバージンパルプや、製紙用再生紙、また、各々のパルプを任意の割合で混合したパルプも好適に使用できる。
また、木材パルプのみならず、ケナフ等の非木材パルプも使用できる。
また、パルプ層の表面に顔料塗工層を設けないことで、積層させる樹脂と紙基材の表面との密着性を良くすることにより、レトルト処理後、層間剥離を防止するという利点を有する。
紙基材の坪量としては、80〜600g/mの範囲にあることが好ましく、100〜450g/mの範囲にあることが望ましい。
【0015】
なお、本発明において、紙基材層としては、密度0.60〜1.00g/mの範囲にある紙材であることにより、耐水性、耐圧性、剛度、層間強度を向上させることができ、容器を成形する際に、折り曲げ適性に優れ、レトルト殺菌処理に耐えることができ、変形防止することができるため、好ましいものである。
密度が1.00g/mを超える場合は、剛度が強くなり過ぎ、ゲーベル形状、ブリック形状等の直方体形状の容器を成形する際に、折り曲げ適性が劣り、成形不良の発生原因となり、好ましくないものである。
一方、密度が0.6g/m未満の場合は、紙繊維間の隙間が大きいため、層間強度が弱くなり、好ましくないものである。
更に、密度が0.6g/m未満の場合は、レトルト殺菌処理を施した際に、水分が浸透してしまい、容器の強度が弱くなり、好ましくないものである。
【0016】
また、本発明において、紙基材層としては、エッジウィック0.2g/1000mm〜0.5g/1000mmであることが、端面からの水分吸収が少ないため、レトルト殺菌処理に耐えることができ、原紙の変色を抑え、変形防止することができる理由から好ましいものである。
エッジウィック(edgewick)とは、紙基材の端面を介する水分吸収をいう。
即ち、エッジウィックとは、毛管現象によって水分が紙基材の端面から紙基材内へ浸入する現象をいう。
エッジウィックの測定方法は、長さ1000mm、厚み1mmの原紙の端面に水を1時間浸漬させ、浸漬後の水の重量を測定した値である。
エッジウィックが0.5gを超える場合は、レトルト殺菌処理や冷却の際、端面から水分が浸透しやすくなるため、容器の強度が著しく低下し、好ましくないものである。
【0017】
また、紙基材層のサイズ度(JIS P8122)が、400秒〜1600秒の範囲にあることが好ましい。
すなわち、サイズ度とは、5cm角の試験片の四周を折り、2%ロダンアンモニウム溶液(20±0℃)に浮べ、同時に1%塩化第二鉄溶液1滴を落す。
その瞬間から3個の赤色はん点が現われるまでの時間(秒)をいう。
サイズ度の測定は試験片の両面について各5回行う。
結果は秒数を、1秒以下を四捨五入して表示する。
紙基材のサイズ度が400秒未満の場合は、レトルト殺菌処理や冷却の際、紙の表面より水分が浸透しやすくなるため、容器の強度が著しく低下し、好ましくないものである。
【0018】
また、本発明において、紙基材のパルプ層の表面に顔料塗工層を設けることが好ましい。
顔料塗工層としては、顔料と接着剤を主成分とするもので、耐水性と印刷適性およびレトルト後の原紙の黄変を隠蔽することができるものである。
顔料としては、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、二酸化チタン等の公知の紙塗工用顔料がいずれも使用できる。
また、接着剤としては、スチレン−ブタジエン共重合ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合ラテックス、ポリアクリル酸エステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、ポリビニールアルコール、酸化澱粉、カゼイン等の顔料塗工用として使用される接着剤がいずれも使用でき、中でもラテックス系や、合成ゴム系が耐水性にすぐれているため好ましいものである。
顔料塗工層のパルプ層の表面への塗工方法は、抄紙機上のオンマシン塗工またはオフマシン塗工のいずれでもよく、ロールコーター、キャストコーター、バーコーター、ブレードコーター、エアナイフコーター等の塗工機を使用し、必要に応じて、スーパーキャレンダー処理やエンボス処理を施すことができる。
顔料塗工層の塗工量としては、レトルト殺菌処理後による熱水等の影響で紙のリグニン成分による変色を防止することができ、且つ、最外層と顔料塗工層を有する紙基材層との層間剥離もなく、最外層と顔料塗工層との密着性を良くするという利点を有するため、0.1g/m以上15g/m未満の範囲が好ましく、1g/m以上10g/以下の範囲がより好ましい。
顔料塗工層の塗工量15g/m以上の場合、レトルト殺菌処理後による紙の変色を隠蔽することができるものの、最外層と顔料塗工層との密着性が低下し、最外層と顔料塗工層を有する紙基材層との層間剥離が発生しやすくなるため、好ましくない。
顔料塗工層の塗工量0.1g/m未満の場合、最外層と顔料塗工層との密着性が良いものの、レトルト殺菌処理後による紙の変色を隠蔽することができないため、好ましくない。
【0019】
本発明に係るレトルト処理用紙基材層の添加剤としては、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリアミド、エピクロルヒドリン樹脂、ポリアミン・ピクロルヒドリン樹脂等の湿潤紙力増強剤、澱粉、ポリビニールアルコール、ポリアクリルアマイド等の紙力増強剤、サイズ剤、染料、着色顔料、填料、定着剤などを適宜添加することができる。
また、湿潤紙力増強剤、填料、定着剤などを添加して抄紙した原紙に、合成ゴムラテックスや合成樹脂エマルジョンを含浸したり、製紙用パルプに合成ゴムラテックス、合成樹脂エマルジョンを定着して抄紙した原紙を使用しても良い。
【0020】
パルプ層に添加されるサイズ剤は、特に限定されず、用途に応じて適宜、中性サイズ剤や酸性サイズ剤を用いることができる。
中性サイズ剤としては、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水コハク酸等が用いられる。
また、酸性サイズ剤としては、例えば、ロジンサイズ剤、強化ロジンサイズ剤、ロジンエマルジョンサイズ剤等を用いることができる。
添加量は、対パルプ繊維あたり0.1〜4.0重量%が好ましい。
定着剤として硫酸バンド等が添加されてもよい。
【0021】
本発明において、本発明にかかる紙基材層を製造する方法について、具体的に述べると、上記のパルプを叩解し、上記の添加剤を適宜添加し、円網抄紙機、長網抄紙機を使用して、抄紙することで製造できる。
また、抄紙途中にサイズプレス装置等で、サイズ剤、紙力増強剤等をコーティングすることも適宜行われる。
【0022】
本発明にかかるレトルト処理用積層体を構成する介在樹脂層としては、高融点を必要とせず、熱可塑性樹脂層からなる樹脂層が使用され、紙基材層の耐水性、紙間強度を向上させるとともに、紙基材層と中間層との接着力を高め、また、紙基材層に中間層を積層した際に発生するカールを抑制するために使用することが好ましい。
具体的には、介在樹脂層の材料としては、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、エチレン・αオレフィンとの共重合体樹脂、エチレン・ポリプロピレン共重合体樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体樹脂、エチレン・アクリル酸エステル共重合体樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体樹脂、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体樹脂、エチレン・マレイン酸共重合体樹脂、アイオノマー樹脂等を使用することができる。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。
介在樹脂層の厚みとしては、10〜60μmの範囲にあることが好ましい。
中間層にバリア層として金属蒸着層、無機酸化物の蒸着層又は金属酸化物の蒸着層を備えた基材樹脂フィルムを有するものを使用する場合、介在樹脂層の厚みとしては、30μm〜60μm程度の範囲にあることが、薄膜層面のピンホールを防止することができるため、好ましい。
介在樹脂層の厚み30μm以下の場合、金属蒸着層、無機酸化物の蒸着層又は金属酸化物の蒸着層が、金属箔と比べて熱伝導性に劣り、ヒートシールして成形する際や、レトルト殺菌を施すことで、過度な熱や圧力がかかる部分にピンホールが発生しやすいため、好ましくない。
【0023】
本発明において、中間層を構成するバリア層としては、太陽光等の光を遮光する性質、あるいは水蒸気、水、ガス等を透過しない性質等を有する材料を使用することができ、これは、単体の基材でもよく、あるいは二種以上の基材を組み合わせてなる複合基材等であってもよい。
具体的には、このバリア層の材料としては、アルミニウム箔を用いるのが一般的であるが、アルミニウム箔の代わりに、アルミニウム等の金属、シリカ、アルミナ等のセラミックをPETフィルム等のプラスチックフィルムに真空蒸着又はスパッタリング等によって蒸着層を形成して使用する場合もある。
セラミックとしては、この他に、酸化インジウム錫(ITO)、又は、亜鉛、錫、チタン、ジルコニウム、バナジウム、バリウム、クロム等の金属酸化物、窒化珪素、炭化珪素等が使用できる。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。上記のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意であるが、通常、5〜300μm位が好ましく、10〜100μm位が望ましい。
更に、上記において、アルミニウム箔としては、5〜30μm位の厚さのもの、また、金属または無機酸化物の蒸着膜としては、厚さ50〜3000Å位のものを使用することが好ましく、100〜1000Å位のものが望ましい。
使用する金属、または、金属の酸化物としては、1種または2種以上の混合物で使用し、異種の材質で混合した無機酸化物の蒸着膜を形成することもできる。また、上記の蒸着膜を支持する樹脂のフィルムとしては、これに蒸着層を設けることから、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有し、特に強度を有して強靭であり、かつ、耐熱性を有する樹脂のフィルムないしシートを使用することができる。
【0024】
具体的には、本発明において、上記の蒸着膜を支持する樹脂のフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレイト等のポリエステル系樹脂フィルム、各種ナイロン等のポリアミド系樹脂フィルム、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリブデン樹脂フィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレイト樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニリデンフィルム、アセタール系樹脂フィルム、フッ素系樹脂、その他等を使用することができる。
なお、本発明においては、特に、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、または、ポリアミド系樹脂のフィルムないしシートを使用することが好ましい。
【0025】
次に、本発明において、バリア層を構成する金属または無機酸化物の蒸着膜を形成する方法について説明すると、かかる方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等の物理気相成長法(Physical  Vapor  Deposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical  Vapor  Deposition法、CVD法)等を挙げることができる。
本発明において、金属または無機酸化物の蒸着膜の形成法について具体的に説明すると、上記のような金属または金属の酸化物を原料とし、これを加熱して可撓性フィルムの上に蒸着する真空蒸着法、または原料に金属または金属の酸化物を使用し、酸素ガス等を導入して酸化させて可撓性フィルムの上に蒸着する酸化反応蒸着法、更に酸化反応をプラズマで助成するプラズマ助成式の酸化反応蒸着法等を用いて蒸着膜を形成することができる。
また、本発明においては、酸化珪素の蒸着膜を形成する場合、オルガノシロキサンを原料とするプラズマ化学気相成長法を用いて蒸着膜を形成することができる。
【0026】
本発明において、中間層を構成する耐ピンホール性を付与する層としては、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を示し、その強度に優れ、更に、耐熱性、耐ピンホール性、耐突き刺し性等の物性に優れたフィルムないしシートを使用することができる。
具体的には、耐ピンホール性を付与する層の材料としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリアセタール樹脂、フッ素系樹脂その他等の強靭な樹脂のフィルムないしシ−トを用いることができる。
而して、上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。
また、本発明において、その樹脂のフィルムないしシートの厚さとしては、強度、耐ピンホール性、耐突き刺し性、剛度、その他等について必要最低限に保持され得る厚さであれば良く、厚すぎると、コストが上昇するという欠点もあり、逆に、薄すぎると、強度、耐突き刺し性、剛度、その他等が低下して好ましくないものである。
そのフィルムの厚さとしては、5〜100μm位、好ましくは、6〜50μm位が望ましい。
【0027】
次に本発明において、最内層としては、レトルト殺菌処理に耐え、加熱によって溶融し相互に融着し得るヒ−トシ−ル性を有するものを使用することが好ましい。
具体的に、最内層の材料としては、直線状(線状)低密度ポリエチレン樹脂(密度が0.92以上のものが好ましい。)、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、非晶性ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、6ナイロンフィルム、6,6ナイロンフィルム等のポリアミド樹脂からなる樹脂を使用することができる。
而して、本発明において、上記のような樹脂の1種ないし2種以上を使用し、予め、これらの樹脂のフィルムないしシートを製造し、その樹脂のフィルムないしシートを、ラミネート接着剤層等を介してドライラミネート積層することにより、最内層を形成することができるものである。
上記において、樹脂のフィルムないしシートとしては、未延伸のものあるいは延伸されているもの等のいずれでも使用することができる。
なお、本発明において、最内層の厚さとしては、10〜300μm、好ましくは、30〜100μm程度が望ましい。
特に温度120℃以上のレトルトには、融点が145〜165℃の未延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを使用することが好ましい。
而して、本発明において、上記のような樹脂のフィルムないしシートの中でも、特に、プロピレンホモポリマー、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体等のポリオレフィン樹脂から製膜した未延伸フィルムを使用することが、レトルト殺菌処理による熱収縮が少なく、低分子量物質の内容物への移行が少なく、耐衝撃性に優れているため、望ましいものである。
【0028】
而して、本発明において、紙基材層に積層する上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、例えば、上記の各種の樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、押出し法、キャスト法、Tダイ法、切削法、インフレーション法、その他等の製膜化法を用いて、上記の各種の樹脂を単独で製膜する方法、更には、2種以上の樹脂を使用し、製膜化する前に混合して製膜化する方法等により、各種の樹脂のフィルムないしシートを製造し、更に、例えば、テンター方式、あるいは、チューブラー方式等を利用して一軸方向または二軸方向に延伸してなる各種の樹脂のフィルムないしシートを使用することができる。
【0029】
なお、本発明において、上記の各種の樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、その製膜化に際して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、対候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度、その他等を改良、改質する目的で、種々のプラスティック配合剤や添加剤等を添加することができる。
その添加量としては、極微量から数十%まで、その目的に応じて、任意に添加することができる。
上記において、一般的な添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、染料、顔料等の着色剤、その他等を使用することができ、更には、改質用樹脂等も使用することができる。
【0030】
また、本発明において、上記の各種の樹脂のフィルムないしシートの表面には、各層の積層の密着性等を向上させるために、必要に応じて、予め、所望の表面処理層を設けることができる。
本発明において、上記の表面処理層としては、例えば、フレーム処理、コロナ処理、オゾン処理、酸素ガス、若しくは、窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理、化学薬品等を用いて処理する酸化処理、その他等の前処理を任意に施し、例えば、フレーム処理、コロナ処理層、オゾン処理層、プラズマ処理層、酸化処理層、その他等を形成して設けることができる。
上記の表面前処理は、各種の樹脂のフィルムないしシートまたは紙基材と各層を積層する際、密着性等を改良するための方法として実施するものであるが、上記の密着性を改良する方法として、例えば、各種の樹脂のフィルムないしシートまたは紙基材の表面に、予め、プライマーコート剤層、アンダーコート剤層、アンカーコート剤層等を任意に形成して、表面処理層とすることもできる。
上記の前処理のコート剤層としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂あるいはその共重合体ないし変性樹脂、セルロース系樹脂、その他等をビヒクルの主成分とする樹脂組成物を使用することができる。
【0031】
上記のアンカーコート剤としては、上記アンカーコート剤に使用出来るものとしては、溶剤型、水性型のいずれも使用可能だが、基材が紙の場合、希釈溶剤中およびアンカーコート剤中のトルエン、メチルエチルケトン(MEK)等の人体に有害な有機溶剤等が、積層体中に残存するため、食品包装に用いた場合には食品に残留溶剤が移行し易く、食品衛生上好ましくない。
従って、(塩素化)ポリプロピレン系、変性ポリオレフィン系、エチルビニルアルコール系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、ポリウレタン系、ポリエステル系ポリウレタンエマルジョン、ポリ塩化ビニルエマルジョン、ウレタンアクリルエマルジョン、シリコンアクリルエマルジョン、酢酸ビニルアクリルエマルジョン、アクリルエマルジョン、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタアクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、クロロプレンラテックス、ポリブタジェンラテックスのゴム系ラテックス、ポリアクリル酸エステルラテックス、ポリ塩化ビニリデンラテックス、ポリブタジエンラテックス、あるいはこれらのラテックスのカルボキシル変性物や水溶性物質、例えば、ポリビニルアルコール、水溶性エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンオキサイド、水性アクリル樹脂、水性アポキシ樹脂、水性セルロース誘導体、水性ポリエステルおよび水性リグニン誘導体等水性イソシアネート等の水性若しくは水分散型エマルジョン若しくはディスパージョンのアンカーコート剤が用いられる。
例えば、最外層がポリプロピレン系の溶融押出し樹脂層の場合、基材との接着性を考慮すると、ポリプロピレン系や変性ポリオレフィン系のエマルジョン若しくはディスパージョンが好ましい。
上記のアンカ−コ−ト剤の塗布法としては、例えば、グラビアコ−ト法、リバ−スロ−ルコ−ト法、ナイフコ−ト法、キスコ−ト法、その他等の方法で塗布することができ、その塗布量としては、乾燥状態で、0.1〜5g/mが好ましい。
【0032】
次に、上記の本発明において、積層体を構成する中間層と最内層を積層する方法について説明すると、中間層と最内層の層間は、ドライラミネーション法、無溶剤型ラミネーション法、ウェットラミネーション法、押出しラミネーション法、共押出しラミネーション法、サンドイッチラミネーション法、その他等で行うことができ、中でも、ドライラミネーション法が最も好ましい。。
上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことができる。
本発明において、ラミネート用接着剤を使用することにより、中間層と最内層の層間の密着性を向上すると共に、ラミネート用接着剤層の伸長度を向上させ、ラミネート加工、あるいは、製函加工の後加工適性を向上させ、後加工時におけるアルミニウム等の金属箔や、無機酸化物の蒸着膜のクラック等を防止し、更に、ボイル処理、レトルト処理を施しても層間剥離せずにラミネート強度が強固なものとなるという利点を有するものである。
上記のラミネ−ト用接着剤の組成系としては、水性型、溶剤型、エマルジョン型、分散型等のいずれの形態でもよく、また、その性状は、フィルム・シート状、粉末状、固形状等のいずれの形態でもよく、更に、接着機構については、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれの形態でもよいものである。かかるラミネ−ト用接着剤等としては、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジェン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、2−エチルヘキシルエステル等のポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス系、ポリアミド系、ポリイミド系、尿素樹脂、メラミン樹脂等のアミノ樹脂系、フェノール樹脂系、エポキシ樹脂系、反応型(メタ)アクリル系、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等のゴム系、シリコーン系、アルカリ金属シリケート、低融点ガラス等からなる無機系接着剤、その他等の接着剤等を好ましく使用でき、例えば、イソシアネ−ト系樹脂(硬化剤)と、水酸基を有するポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ウレタン変性ポリオール、エポキシ化合物(主剤)との二液硬化型接着剤が望ましい。
これらの中でもポリエステルを用いることは耐熱性の点で好ましい。
なお、上記ラミネート用接着剤には、例えば、シランカップリング剤等の接着促進剤を任意に添加することができる。
シランカップリング剤は、その分子の一端にある官能基、クロロ、アルコキシ、または、アセトキシ基等が加水分解し、シラノール基を形成し、これが、金属箔や金属、無機酸化物の蒸着膜表面上の活性な基と脱水縮合反応等を起こして強固な結合を形成し、他方で、シランカップリング剤の他端にあるビニル基、メタクリロキシ基、アミノ基、エポキシ基等の有機官能基が、耐ピンホール性層、最内層等を構成する物質と強固に反応することで、ラミネート強度を高め、強固な層間強度を可能にするものである。
即ち、シランカップリング剤が有する無機性と有機性とを利用し、金属箔、無機酸化物の蒸着膜と、接着剤層、アンカーコート剤層、その他等の層を介して、紙基材、合成樹脂フィルム基材との密着性を向上させ、これにより、ラミネート強度を高めるものである。
而して、これらの接着剤を形成する方法としては、例えば、ダイレクトロールコート、リバースロールコート、グラビア(ダイレクト)コート、エアナイフコート、スクイズコート、ブレードコート、コンマコート、カーテンフローコート、キスコート、押し出しコート、その他の方法によって形成することができる。接着剤のコーティング量としては、0.1〜10g/m位(乾燥状態)が好ましく、1〜5g/m位(乾燥状態)が望ましい。
【0033】
次に、以上のようにして得られた本発明にかかるレトルト処理用紙容器の積層体を使用して製袋ないし製函する方法について説明すると、例えば、ブリック型のレトルト処理用紙容器においては、ロール状で成形充填機に供給し、次に、内容物の充填に先立って、まず、上記で製造した積層体の最内層を内側として左右両側を袋が所定の幅になるように折り返し、略中央部で両端を合掌貼り形式で熱接着させて背シール部を形成して筒状体とし、更に、背シール部を寝かせてフラットな状態とし、流れ方向に対して所定のピッチで底シール部を熱接着して形成すると共に、底シール部の直ぐ後ろをカットして、プレスシ−ルを行って底部を製造し、次いで、内容物を充填した後、トップの内面を熱風加熱等により炙り、プレスシ−ルを行ってトップ部を形成して内容物を充填包装した密閉レトルト処理用紙容器を製造することができる。
また、上記に記述した以外の製袋ないし製函する方法について説明すると、例えば、所望の寸法に打ち抜き、片面若しくは両面の端面をスカイブヘミング、ヘミング、テープ貼り等で端面処理して、内容物が端面に接触しないようにしてから、熱風加熱、火炎加熱等により、胴貼りを行って筒状のスリ−ブを製造し、次いで、上記で製造した筒状のスリ−ブを、内容物充填機に供給し、次に、内容物の充填に先立って、まず、筒状のスリ−ブのボトムの内面を熱風加熱、火炎加熱等により炙り、プレスシ−ルを行って底部を製造し、次いで、内容物を充填した後、トップの内面を熱風加熱、火炎加熱等により炙り、プレスシ−ルを行ってトップ部を形成して内容物を充填包装した密閉レトルト処理用紙容器を製造することができる。
【0034】
この本発明にかかるレトルト処理用紙容器の形状については、用途・目的等に応じて適宜に決定すればよく、例えばゲーベルトップ型、ブリック型、フラットトップ型、円筒型、角形型、紙カップ型等が挙げられる。
また、この紙容器の注出口には、たとえばポリプロピレン製のキャップ、プルタブ型の開封機構等を適宜に設けてもよい。
更には、容器にレーザー等により、開封用ミシン目を施してもよい。
【0035】
本発明において、上記のようにして製造した本発明にかかるレトルト処理用紙容器は、極めて広範にわたるの内容物を密封、及び、殺菌することができる。
上記の本発明にかかるレトルト処理用紙容器に充填し、密封するのに特に適する食品の例としては、カレー、ハッシュドビーフ、クリームシチュー、ボルシチ、ビーフシチュー等のシチュー類、ミートソース等のソース類、コンソメ、ポタージュ、ミネストローネ等のスープ類、味噌汁、けんちん汁等の汁類、マーボー豆腐、八宝菜、酢豚、筑前煮、肉じゃが、煮物等の惣菜類、中華丼、牛丼等のどんぶりの素、釜飯、五目寿司等の混ぜご飯類素、米飯、赤飯、粥、雑炊等の米飯類、ラーメン、うどん、パスタ等の生麺類、ぜんざい、あんみつ等のデザート類、ハンバーグ、ミートボール、コンビーフ、こんにゃく、ちくわ、蒲鉾等の練り製品、焼き鳥、焼き魚、煮魚、ツナ等の水産加工製品類、ハム、ソーセージ等の燻製製品類、加工野菜、嗜好品、ペットフード等の固体ないし液体の飲食品である。
【0036】
本発明において、上記のようにして製造した本発明にかかるレトルト処理用紙容器に、食品を充填包装した半製品を、例えば、蒸気式、熱水式、ズプレー式(シャワー)式等のレトルト釜に入れレトルト処理することができるが、端面からの水分の浸透が最も少ない蒸気式が好ましい。
また、殺菌方式としては、例えば、定圧式、圧力を容器内圧に合せて調節する定差式、殺菌効率を上げるため、静置式以外に回転式、揺動式等を使用できるが、端面からの水分の浸透が最も少ないため、静置式が好ましい。
殺菌条件としては、内容物のpH等により異なるが、中性食品の場合、食品の中心部で温度120℃、4分間相当以上の加熱が必要となり、実際には、温度110〜130℃、好ましくは、120℃前後位、圧力1〜3kgf/cm ・G、好ましくは、2.1kgf/cm ・G前後位、5〜20分間、好ましくは、10分間前後位、レトルト処理を行うことができる。
また、冷却方法に関しても、水冷、空冷で冷却することができるが、紙の端面からの水分の浸透を最小限に抑えるため、空冷で冷却することが好ましい。
【0037】
以上のようにして形成される本発明にかかるレトルト処理用紙容器は、レトルト処理による紙の変色が防止でき、擦れ等によるインキ剥がれもなく、層間剥離もなく、最外層と紙基材層間の密着性も良く、更に、液状の内容物以外に固体状の内容物についても好適に利用でき、容器の変形がなく、耐熱性、耐水性、耐ピンホ−ル性、耐バブリング性、遮光性、水蒸気、酸素ガスバリア性、密封性に優れるため、内容物保存性に優れたレトルト処理用紙容器の包装製品を提供することができる。
【0038】
【実施例】
次に、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
先ず、バリア層として厚さ7μmのアルミニウム箔(以下「Al」という。)と、耐ピンホール性層として厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下「PET」という。)と、最内層として厚さ60μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(以下「CPP」という。)とを順次、二液硬化型ウレタン系の接着剤を、乾燥後の接着剤層が1μmとなるように、ドライラミネーション法によりラミネートして、AL/接着剤層/PETフィルム/接着剤層/CPPフィルムからなる積層シートを作製した。
次に、紙基材層として坪量290g/m、密度0.84g/cm、エッジウィック0.321g/1000mm、サイズ度960秒を使用した。
次に、その積層シートのアルミニウム箔面に、インラインでコロナ放電処理を施し、紙基材層を対向して重ね合わせ、その層間に、介在樹脂層として厚さ20μmのメタクリル酸・エチレン共重合体樹脂(以下「EMAA」という。)を押し出しラミネートして、上記バリア層と紙基材層とを貼り合わせて、紙基材層/EMAA/AL/接着剤層/PETフィルム/接着剤層/CPPフィルムからなるラミネート紙シートを作製した。
一方、最外層として、厚さ25μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下「OPP」という。)を使用し、その表面にウレタン系インキ組成物を使用し、グラビア印刷法にて、全面に網点60%の白色インキ印刷層を順次重ねてウレタン系インキ組成物を使用し、グラビア印刷法にて、乾燥後の塗布量が2g/mになるよう印刷した。
次に、最外層の印刷層を施した面にコロナ放電処理を施し、ラミネート紙シートに、厚さ5μmのポリプロピレン系の接着性溶融押出樹脂を介して、共押し出しラミネートして、OPPフィルム層/印刷層/PP溶融押出樹脂層/紙基材層(パルプ層)/EMAA/AL/接着剤層/PETフィルム/接着剤層/CPPフィルムからなる積層体を作製した。
以下に実施例1で用いた材料の種類を示す。
印刷インキ:商品名「クリオス(2液タイプ)」(ザ・インクテック(株)製)
PP樹脂:商品名「FL25T」(日本ポリケム(株)製)
EMAA樹脂:商品名「N0908C」(三井デュポンポリケミカル(株)製)
接着剤:商品名「TMD830/RT86」(東洋モートン(株)製)
CPPフィルム:商品名「P1153」(東洋紡製)
次いで、得られた積層体を用いてブリック型紙容器を形成し、300mlのパスタソースを充填した後、トップの内面をホットエア−で炙り、その内面の無延伸ポリプロピレン樹脂を溶融させて、プレスシ−ルを行い、半製品を製造した。次いで、蒸気式のレトルト釜で、温度120℃、圧力2.1kgf/cm・G、30分間のレトルト条件でレトルト殺菌を実施し、本発明にかかるレトルト処理包装体を得た。
上記で製造したレトルト処理包装体は、従来品と比べ、レトルト殺菌処理を実施しても、変色は認められず、印刷インキの剥がれもなく、最外層と紙基材層との層間で剥離することなく、最外層と紙基材層との密着性に優れ、更に、レトルト処理等の加工に伴う耐熱性、耐水性、耐圧性、印刷適性、変形防止強度に優れるものであった。
【0039】(実施例2)
パルプ層の表面に塗布量10g/mの顔料塗工層を塗布する紙基材層を使用すること以外は、実施例1と同様の材質、方法を用いて、OPPフィルム層/印刷層/PP溶融押出樹脂層/紙基材層(顔料塗工層/パルプ層)/EMAA/AL/接着剤層/PETフィルム/接着剤層/CPPフィルムからなる実施例2の積層体を作製した。
次いで、上記で製造した積層体を使用し、上記の実施例1と同様の方法で、積層体を作製し、レトルト処理用紙容器、レトルト処理包装体を製造した。
上記で製造したレトルト処理包装体は、従来品と比べ、レトルト殺菌処理を実施しても、変色は認められず、印刷インキの剥がれもなく、最外層と紙基材層との層間で剥離することなく、最外層と紙基材層との密着性に優れ、更に、レトルト処理等の加工に伴う耐熱性、耐水性、耐圧性、印刷適性、変形防止強度に優れるものであった。
【0040】(実施例3)
パルプ層の表面に塗布量が2g/mの顔料塗工層を塗布した紙基材層を使用し、その上に塗布量が2g/mになるよう全面に網点60%の白色インキ印刷を施すこと以外は、実施例1と同様の材質、方法を用いて、OPPフィルム層/印刷層/PP溶融押出樹脂層/印刷層/紙基材層(顔料塗工層/パルプ層)/EMAA/AL/接着剤層/PETフィルム/接着剤層/CPPフィルムからなる実施例3の積層体を作製した。
次いで、上記で製造した積層体を使用し、上記の実施例1と同様の方法で、積層体を作製し、レトルト処理用紙容器、レトルト処理包装体を製造した。
上記で製造したレトルト処理包装体は、従来品と比べ、レトルト殺菌処理を実施しても、変色は認められず、印刷インキの剥がれもなく、最外層と紙基材層との層間で剥離することなく、最外層と紙基材層との密着性に優れ、更に、レトルト処理等の加工に伴う耐熱性、耐水性、耐圧性、印刷適性、変形防止強度に優れるものであった。
【0041】(実施例4)
最外層に印刷を施さず、紙基材層のパルプ層の表面に印刷を施すこと以外は、実施例1と同様の材質、方法を用いて、OPPフィルム層/PP溶融押出樹脂層/印刷層/紙基材層(パルプ層)/EMAA/AL/接着剤層/PETフィルム/接着剤層/CPPフィルムからなる実施例4の積層体を作製した。
次いで、上記で製造した積層体を使用し、上記の実施例1と同様の方法で、積層体を作製し、レトルト処理用紙容器、レトルト処理包装体を製造した。
上記で製造したレトルト処理包装体は、従来品と比べ、レトルト殺菌処理を実施しても、変色は認められず、印刷インキの剥がれもなく、最外層と紙基材層との層間で剥離することなく、最外層と紙基材層との密着性に優れ、更に、レトルト処理等の加工に伴う耐熱性、耐水性、耐圧性、印刷適性、変形防止強度に優れるものであった。
【0042】(実施例5)
最外層のOPPフィルムの表面に、塗布量が2g/mになるよう全面に網点60%の白色インキ印刷層を印刷し、紙基材層として、坪量235g/m、密度0.65g/cm、エッジウィック0.56g/1000mm、サイズ度390度の板紙を使用すること以外は、実施例1と同様の材質、方法を用いて、印刷層/OPPフィルム層/PP溶融押出樹脂層/紙基材層(パルプ層)/EMAA/AL/接着剤層/PETフィルム/接着剤層/CPPフィルムからなる実施例5の積層体を作製した。
次いで、上記で製造した積層体を使用し、上記の実施例1と同様の方法で、積層体を作製し、レトルト処理用紙容器、レトルト処理包装体を製造した。
上記で製造したレトルト処理包装体は、従来品と比べ、レトルト殺菌処理を実施しても、変色は認められず、印刷インキの剥がれもなく、最外層と紙基材層との層間で剥離することなく、最外層と紙基材層との密着性に優れ、更に、レトルト処理等の加工に伴う耐熱性、耐水性、耐圧性、印刷適性、変形防止強度に優れるものであった。
【0043】(実施例6)
最外層に印刷を施さず、紙基材層として、坪量235g/m、密度0.65g/cm、エッジウィック0.56g/1000mm、サイズ度390度の板紙を使用し、更に、そのパルプ層の表面に塗布量10g/mの顔料塗工層を塗布し、更にその上に印刷を施すこと以外は、実施例1と同様の材質、方法を用いて、OPPフィルム層/PP溶融押出樹脂層/印刷層/紙基材層(顔料塗工層/パルプ層)/EMAA/AL/接着剤層/PETフィルム/接着剤層/CPPフィルムからなる実施例6の積層体を作製した。
次いで、上記で製造した積層体を使用し、上記の実施例1と同様の方法で、積層体を作製し、レトルト処理用紙容器、レトルト処理包装体を製造した。
上記で製造したレトルト処理包装体は、従来品と比べ、レトルト殺菌処理を実施しても、変色は認められず、印刷インキの剥がれもなく、最外層と紙基材層との層間で剥離することなく、最外層と紙基材層との密着性に優れ、更に、レトルト処理等の加工に伴う耐熱性、耐水性、耐圧性、印刷適性、変形防止強度に優れるものであった。
【0044】(実施例7)
パルプ層の表面に塗布量10g/mの顔料塗工層を塗布した紙基材層を使用し、更にその上に印刷を施すること以外は、実施例1と同様の材質、方法を用いて、OPPフィルム層/印刷層/PP溶融押出樹脂層/印刷層/紙基材層(顔料塗工層/パルプ層)/EMAA/AL/接着剤層/PETフィルム/接着剤層/CPPフィルムからなる実施例7の積層体を作製した。
次いで、上記で製造した積層体を使用し、上記の実施例1と同様の方法で、積層体を作製し、レトルト処理用紙容器、レトルト処理包装体を製造した。
上記で製造したレトルト処理包装体は、従来品と比べ、レトルト殺菌処理を実施しても、変色は認められず、印刷インキの剥がれもなく、最外層と紙基材層との層間で剥離することなく、最外層と紙基材層との密着性に優れ、更に、レトルト処理等の加工に伴う耐熱性、耐水性、耐圧性、印刷適性、変形防止強度に優れるものであった。
【0045】(比較例1)
最外層に印刷を施さず、紙基材層として、坪量235g/m、密度0.65g/cm、エッジウィック0.56g/1000mm、サイズ度390度の板紙を使用すること以外は、実施例1と同様の材質、方法を用いて、OPPフィルム層/PP溶融押出樹脂層/紙基材層(パルプ層)/EMAA/AL/接着剤層/PETフィルム/接着剤層/CPPフィルムからなる比較例1の積層体を作製した。
次いで、上記で製造した積層体を使用し、上記の実施例1と同様の方法で、積層体を作製し、レトルト処理用紙容器、レトルト処理包装体を製造した。
【0046】(比較例2)
最外層に印刷を施さず、紙基材層として、坪量235g/m、密度0.65g/cm、エッジウィック0.56g/1000mm、サイズ度390度の板紙を使用し、更に、そのパルプ層の表面に塗布量10g/mの顔料塗工層を塗布すること以外は、実施例1と同様の材質、方法を用いて、OPPフィルム層/PP溶融押出樹脂層/紙基材層(顔料塗工層/パルプ層)/EMAA/AL/接着剤層/PETフィルム/接着剤層/CPPフィルムからなる比較例2の積層体を作製した。
次いで、上記で製造した積層体を使用し、上記の実施例1と同様の方法で、積層体を作製し、レトルト処理用紙容器、レトルト処理包装体を製造した。
【0047】(比較例3)
そのパルプ層の表面に塗布量20g/mの顔料塗工層を塗布すること以外は、比較例2と同様の材質、方法を用いて、OPPフィルム層/PP溶融押出樹脂層/紙基材層(顔料塗工層/パルプ層)/EMAA/AL/接着剤層/PETフィルム/接着剤層/CPPフィルムからなる比較例3の積層体を作製した。
次いで、上記で製造した積層体を使用し、上記の実施例1と同様の方法で、積層体を作製し、レトルト処理用紙容器、レトルト処理包装体を製造した。
【0048】(実験1:色評価試験)
上記の実施例1〜7、および、比較例1〜3で製造したレトルト処理用紙容器について、レトルト処理後において、紙容器の表面の外観について目視にて評価した。結果を表1に示す。
上記の表1において、○は、レトルト処理後の紙容器表面に変色(黄変)がなく、外観が良好であることを表し、×は、レトルト処理後の紙容器表面に変色(黄変)が発生し、外観上好ましくないことを表す。
【0049】(実験2:印刷インキ剥がれ試験)
上記の実施例1〜7、および、比較例1〜3で製造したレトルト処理用紙容器について、レトルト処理後において、紙容器の印刷インキの剥がれについて目視にて評価した。結果を表1に示す。
上記の表1において、○は、レトルト処理後における紙容器の印刷インキの剥がれがないことを表し、×は、レトルト処理後における紙容器の印刷インキの剥がれが発生することを表す。
【0050】(実験3:層間剥離試験)
上記の実施例1〜7、および、比較例1〜3で製造したレトルト処理用紙容器について、レトルト処理後において、紙容器の最外層と紙基材層との層間剥離について目視にて評価した。結果を表1に示す。
上記の表1において、○は、レトルト処理後の紙容器において、最外層と紙基材層との層間剥離が発生せず、密着性が良好なことを表し、×は、レトルト処理後の紙容器において、最外層と紙基材層との層間剥離が発生することを表す。
【0051】(実験結果)
【表1】
Figure 2004017984
【0052】
上記の表1に示すテスト結果から明らかなように、実施例1〜7にかかるものは、レトルト処理後の紙容器の表面に変色の発生が認められず、また、インキ剥がれが認められず、最外層と紙基材層との層間剥離もみられず、外観に優れ、層間どうしの密着性に優れるものであった。
これに対し、比較例1にかかるものは、最外層に印刷層を設けないことにより、レトルト処理後の紙容器の表面に変色の発生が認められ、外観上好ましくなかった。
また、比較例2にかかるものは、レトルト処理後の紙容器の表面において、顔料塗工層をパルプ層の上に設けることによって、変色がやや抑制されるものの、変色の発生が認められ、外観上好ましくなかった。
また、比較例3にかかるものは、レトルト処理後の紙容器の表面において、顔料塗工層をパルプ層の上に20g/m塗布することによって、変色が防止されるものの、最外層と紙基材層との層間強度が弱く、レトルト処理後、層間剥離するため好ましくなかった。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明は、少なくとも、最外層、パルプ層からなる紙基材層、介在樹脂層、バリア層および/または耐ピンホール性層からなる中間層、および、最内層を順次積層した積層体であって、印刷層が、少なくとも、当該最外層の表面、最外層の内面、または、紙基材層の表面に設けることを特徴とするレトルト処理用紙容器の積層体を製造し、更に、該積層体を使用し、これを製函してレトルト処理用紙容器を製造し、次いで、その開口部から内容物を充填し、更に、その開口部を密閉して包装半製品を製造し、次いで、該包装半製品を、温度110℃〜130℃位、圧力1〜3kgf/cm・G位で20〜60分間くらい加圧加熱殺菌等のレトルト処理を施してレトルト処理包装体を製造したところ、レトルト殺菌処理を施しても、紙容器の変色の発生は認められず、また、印刷インキ剥がれもなく、最外層と紙基材層との層間剥離もなく、層間の密着性、外観に優れ、更に、液状の内容物以外に固体状の内容物についても好適に利用でき、容器の変形がなく、耐熱性、耐水性、耐ピンホ−ル性、耐バブリング性、遮光性、水蒸気、酸素ガスバリア性、密封性に優れるため、内容物保存性に優れたレトルト処理用紙容器の包装製品を提供することができる。
また、パルプ層の表面に顔料塗工層を設ける紙基材層を設けることにより、紙容器の変色の発生は認められず、その顔料塗工層、塗布量1g/m以上15g/m未満であることにより、最外層と紙基材層との層間剥離もなく、層間の密着性、外観に優れるレトルト処理用紙容器の包装製品を提供することができる。また、端面、表面からの水分の浸透が防止される紙基材層を使用することにより、輸送による衝撃にも耐えることができる優れたレトルト処理用紙容器の包装製品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層体の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の積層体の一例を示す断面図である。
【図3】本発明の積層体の一例を示す断面図である。
【図4】本発明の積層体の一例を示す断面図である。
【図5】本発明の積層体の一例を示す断面図である。
【図6】上記の図1に示す積層体を使用し、製函してなる本発明にかかるレトルト処理用紙容器を示す概略的斜視図である。
【図7】本発明のレトルト処理用紙容器のブランクを示す概略的図である。
【符号の説明】
11 最外層(フィルム層)
12 最外層(樹脂層)
21 絵柄印刷層
22 印刷層
31 押出溶融樹脂層
32 アンカーコート層
4  紙基材層
41 顔料塗工層
42 パルプ層
5  介在樹脂層
6  中間層
61 バリア層
62 耐ピンホール性層
7  ドライラミネート用接着剤層
8  最内層
9a トップシール部
9b 背シール部
k  罫線
10 積層体
20 レトルト処理用紙容器
30 レトルト処理用紙容器ブランク

Claims (12)

  1. 少なくとも、最外層、パルプ層からなる紙基材層、介在樹脂層、バリア層および/または耐ピンホール性層からなる中間層、および、最内層を順次積層した積層体であって、印刷層が、当該最外層の表面、または、最外層の内面、または、紙基材層の表面のいずれかに少なくとも一層設けることを特徴とするレトルト処理用紙容器の積層体。
  2. 少なくとも、最外層、パルプ層の表面に顔料塗工層を設けた紙基材層、介在樹脂層、バリア層および/または耐ピンホール性層からなる中間層、および、最内層を順次積層した積層体であって、印刷層が、当該最外層の表面、または、内面、または、顔料塗工層の表面のいずれかに少なくとも一層設けることを特徴とするレトルト処理用紙容器の積層体。
  3. 前記の顔料塗工層が、塗布量0.1g/m以上15g/m未満である請求項2に記載のレトルト処理用紙容器の積層体。
  4. 前記のパルプ層が、密度0.60〜1.00g/m、エッジウィック0.2g/1000mm〜0.5g/1000mm、サイズ度400秒〜1600秒、坪量80〜600g/mからなることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のレトルト処理用紙容器の積層体。
  5. 前記の最外層が、少なくとも一層の溶融押出し樹脂層からなり、前記の溶融押出し樹脂層を紙基材層に押出しラミネートして積層されるか、または、合成樹脂フィルム層からなり、当該合成樹脂フィルム層と紙基材層の層間に溶融押出し樹脂層を介して積層されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレトルト処理用紙容器の積層体。
  6. 前記の中間層と最内層の層間は、ドライラミネート用接着剤層を介して積層されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のレトルト処理用紙容器の積層体。
  7. 前記の最外層、および、最内層が、高密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂から選ばれることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のレトルト処理用紙容器の積層体。
  8. 前記の介在樹脂層が、熱可塑性樹脂からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のレトルト処理用紙容器の積層体。
  9. 前記の耐ピンホール性層が、二軸延伸加工した樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のレトルト処理用紙容器の積層体。
  10. 前記のバリア層が、金属箔、または、金属蒸着層、無機酸化物の蒸着層若しくは金属酸化物の蒸着層を備えた基材樹脂フィルムからなることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のレトルト処理用紙容器の積層体。
  11. 前記のバリア層が、金属蒸着層、無機酸化物の蒸着層若しくは金属酸化物の蒸着層を備えた基材樹脂フィルムからなり、前記の介在樹脂層の厚みが、30μm〜60μmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のレトルト処理用紙容器の積層体。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の積層体を製函してなることを特徴とするレトルト処理用紙容器。
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