【０００１】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、通気性を有する仏像等の塑像及びその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、遺体を火葬した際に、少量の遺骨を拾って骨壺に入れた後、その残余である多量の骨は、誰の遺骨であるか区別することなく、他者の骨と一纏めにして、地中に埋められている。このため、産業廃棄物同様、何れは埋める場所がなくなり、その扱いに困るといった事態が危惧されている。
また、現実に、地域や葬儀を司る業者によっては、残余の遺骨を建築ガラや残土などの産業廃棄物と同様に扱っている場合も見受けられる。
遺族などにとって、上記の残余の遺骨の扱いは聞くに耐えないものであり、生前の故人の尊厳を無視したものと感じられる。
【０００３】
一方、遺族など故人と縁の深かった者などにおいて、墓や位牌のみでは故人との隔たりが大きく、法事や或いは法事のみならず日常において、故人を身近に感じていたいという自然な欲求がある。
特に、日常において、故人と同じ空気に触れているという意識が得られれば、残された者にとって、大きな慰めになる。
【０００４】
以上のことから、本願の発明者は、違和感なく自然に、残された縁者の身近に置くことが可能な、仏像等の塑像を、上記の残余の遺骨を用いて作ることによって、故人の縁者の欲求を満たすと共に、故人の尊厳を厳守し且つ上記残余の遺骨の処理の問題の回避を図ることを考えた。
このような塑像を短時間で大量に作成すると共に作成のコストを抑えその普及を図るのに直ちに想起し得る方法としては、一般的な置物などの樹脂成型品を作成する方法即ち、ポリエチレン樹脂などの周知の熱硬化性樹脂を加熱成型するという周知の手段により、塑像を作成するものとし、当該樹脂の成型時に樹脂中に遺骨を含ませるという手法を掲げることができる。
上記の通り置物などを作成する一般的なプラスチック成型の手法で作られた塑像においては、賦形のため、その成分の大部分が樹脂となる。また、熱を与えて加圧により成型するために、塑像の成分は、密なものとなり、遺骨は外気と遮断されたものとなる。
【０００５】
しかし、単に、樹脂成型した塑像の一部に遺骨が含まれているというのみでは置物と大差なく、また遺骨が外気と遮断されることにより、故人と同じ空気に触れていたいという要求に十分に答えられず、位牌に手を合わせたり、墓参りする以上の慰めとはならない。
また、そのような塑像の作成により、少量の遺骨の処理は可能であっても、死という自然現象により、日々増加することが避けられない残余の遺骨の処理に、十分に対応できるものではない。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本願発明は、その成分に遺骨を含む塑像の提供にて故人の尊厳を損なうことのない遺骨の処理を実現することを第１目的とし、また、成型に必要な樹脂の量を抑制してその成分の大半を遺骨とする塑像の作成を可能とすることにより効率良く上記の遺骨の処理を実現することを第２目的とし、更に、遺骨と同じ空気に触れることが可能な、故人の縁者の要望に答え得る塑像の提供を第３目的として、上記の課題の解決を図る。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本願第１の発明に係る通気性を有する仏像等の塑像は、人骨などの遺骨の粉末と、当該遺骨の粉末を固める樹脂成分とを含有することを特徴とする。
【０００８】
本願第２の発明に係る通気性を有する仏像等の塑像は、人骨などの遺骨の粉末を主成分とする、透浸性部１０を備えた仏像等の塑像であって、上記の透浸性部１０は、上記の遺骨の粉末を、７０〜９５．５重量部とし、当該遺骨の粉末に対して、上記の樹脂成分を、３０〜４．５重量部とすることにより、通気性が与えられた部分であることを特徴とする。
【０００９】
又、本願第３の発明に係る仏像等の塑像では、上記本願第１又は第２の発明に係る仏像等の塑像にあって、上記遺骨の粉末が、０．０５〜０．３ｍｍの大きさのものであることを特徴とする。
【００１０】
本願第４の発明に係る仏像等の塑像では、上記本願第１乃至第３の何れかの発明に係る仏像等の塑像にあって、上記の樹脂成分が、樹脂と、当該樹脂の硬化剤とを含むものであることを特徴とする。
【００１１】
又、更に本願第５の発明に係る仏像等の塑像は、上記本願第１乃至第４の何れかの発明に係る仏像等の塑像にあって、人骨などの遺骨の粉末に、ゼオライトが混合されたものであることを特徴とする。
【００１２】
更に又、本願第６の発明に係る仏像等の塑像では、上記本願第１乃至第５の何れかの発明に係る仏像等の塑像にあって、上記の樹脂成分が、硬化促進剤を含むものであることを特徴とする。
【００１３】
上記の本願第７の発明に係る仏像等の塑像では、上記本願第６の発明に係る仏像等の塑像にあって、上記の樹脂は不飽和ポリエステル樹脂であり、上記の硬化剤はメチルエチルケトンパーオキサイドであり、上記の硬化促進剤は金属酸コバルトであることを特徴とする。
【００１４】
また、本願第８の発明に係る仏像等の塑像の製造方法は、人骨などの遺骨の粉末に樹脂を加えて練り込んだものに、当該樹脂の硬化剤を加え、加圧成型せずに、仏像等の塑像を象った型を用いて、常温で成型することを特徴とする。
【００１５】
上記の構成を採る本願の第１乃至第７の発明にあっては、人骨などの遺骨を成分とする仏像等の塑像を提供する。
特に本願の第２乃至第７の発明にあっては、人骨などの遺骨を主成分とする仏像等の塑像を提供すると共に、当該塑像は、硬化剤により硬化した樹脂を繋ぎとして遺骨の粉末を固めて形成したものであるため、樹脂を主成分とする場合と異なり、透浸性部の形成により、通気性を備える。このため、仏像等の塑像として、故人の尊厳を損なうことなく、また、他人が見ても違和感なく極めて自然に自室など手元に置くことができる（尚、正式な手続を経て火葬した後、遺骨を手元に置くことは、違法行為ではない）。特に、単なる樹脂成型の置物や単に樹脂で骨をコーティングしたものと異なり、骨と外気との間に通気性を確保しているので、遺族などの縁者のニーズに十分に答えることが可能な塑像を提供し得た。
【００１６】
特に、上記本願第３の発明では、遺骨を最大限利用して、通気性が極めて優れた塑像を提供し得た。
上記本願第４の発明では、上記の樹脂成分として、少なくとも樹脂と硬化剤の二液の混合により硬化する取り扱いの容易なものを採用し、作成の簡単な仏像等の塑像を提供した。
【００１７】
上記本願第５の発明に係る仏像等の塑像は、通気性を確保することにより懸念される、腐敗や悪臭の発生、害虫やカビの発生に対して、ゼオライトという遠赤外線を発する素材を遺骨の粉末中に含ませることにより、遺骨が空気に触れても遠赤外線の放射によって、遺骨の腐敗を防止し、脱臭、防臭、害虫忌避の作用を得、更にカビなどの有害微生物の発生を抑制し得た。
【００１８】
また、本願第６の発明では、硬化促進剤を加えることにより、硬化剤のみの場合よりも、速やかに完成することが可能な塑像を提供し得、短時間でより多くの塑像を作成することができる。
特に、上記本願第７の発明では、常温で、なお且つ、いわゆる加圧成型を行うことなしに、賦形が可能な塑像を提供し得た。
又、上記本願第８の発明によって、上記の仏像等の塑像を提供する具体的な方法を提供し得た。
【００１９】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本願発明の実施の形態について説明する。
図１へ、本願発明の一実施の形態に係る塑像１の正面図を示す。
この塑像１については、その全体が透浸性部１０である。即ち、この仏像１は、故人の遺骨の粉末を、樹脂成分にて均一に固めて如来像などの仏像として賦形したものであり、その全体が透浸性部１０として通気性を備えたものである。
上記の樹脂成分は、樹脂と、当該樹脂の硬化剤（樹脂硬化剤）と、硬化促進剤とにより構成される。
【００２０】
塑像１の製法については、火葬した残余の遺骨を粉砕して粉末（以下骨粉という。）にする。この骨粉に、防腐剤を混入する。そして、骨粉に、樹脂を混ぜる。更に骨粉に硬化促進剤を加える。その後、骨粉に、硬化促進剤を加え、練り込むことによって、樹脂成分を骨粉の全体に行き渡らせ、骨粉をペースト状にする。ペースト状の骨粉を仏像を象った型に入れ、常温で、賦形する。賦形後、乾燥させて塑像を完成することができる。上記の賦形は、加圧成型によるのではなく、単に割り型に骨粉を入れて挟むことによって、常温硬化性の樹脂の硬化により、骨粉に仏像の形状を与えるものである。
以下、本願発明に係る仏像の製造方法について、更に詳しく説明する。
【００２１】
火葬後の残余の人骨について、これを、粉砕用ミキサーなどの周知の粉砕手段より粉砕し、０．０５〜０．３ｍｍの均一な粉末とする。この粉末については、０．０５〜０．１ｍｍとするのが好ましく、特に、０．０７〜０．１ｍｍとするのが、通気性の確保と、塑像として加工しやすい表面のきめの細かさの確保の双方の観点から、好ましい。尚、このような範囲内にあれば、粒度のばらつきがあっても問題ない。また、上記の通り、人骨の粉末中、その粒度を０．０７〜０．１ｍｍとするものが、（人骨の）粉末全体の７割以上占めるものであれば、他にこの範囲より細かい粉末が含まれていても実施可能である。
粉砕用ミキサーは、毎回、事前に、純水や蒸留水にて、洗浄し、熱風乾燥させる。また、上記のミキサーに限らず、骨粉に触れるものは全て、使用後、毎回洗浄を行う。これにて、前回処理を行った他人の遺骨を混じらせない。上記の粉砕用ミキサーには、少なくとも人骨を０．３ｍｍ程度にまで粉砕できる能力を備えたものを使用する。勿論、上記の好ましい粒度の人骨の粉末を得るには、更に粉砕能力の高い粉砕用ミキサー或いは周知の他の粉砕手段を用いて実施する必要がある。
尚、人骨の場合、残余の遺骨の量によるが、２０〜２５ｃｍ程度の仏像であれば、骨拾い後の成人一体の残余の人骨によって、少なくとも２個は、作成することができる。
【００２２】
粉末とされた人骨（以下骨粉という。）に、０．０５〜０．３ｍｍの粉末状のゼオライトを混合する。ゼオライトは、骨粉と同じ粒度とするのが好ましい。但し、骨粉とゼオライトの粒度は、異なっていても実施可能である。
上記のゼオライトとは、沸石と呼ばれる、遠赤外線を放射する物質であり、鉱物として天然に存在する（主に、南米、韓国、パキスタンにて産出される）。ゼオライトは、マンガン、マグネシウム、鉄、硅素、カルシウム、亜鉛、セルム、フッ素、ゲルマニウム、アルミニウムなどを主成分とする。ゼオライトを１３００〜１５００℃の高温下降処理したものを、１９６０年代にアメリカ宇宙航空局（ＮＡＳＡ）が宇宙装備と宇宙服などに利用して以来、わが国を含む先進国において、ゼオライトを多数の産業製品や生活用品に利用してきた。例えば、各種建築物のメルタール施工、湿布器、寝具類の生産に利用されている。
【００２３】
そして、上述の樹脂成分を加えて、攪拌用ミキサーなどの周知の攪拌手段にて、骨粉を上記のペースト状とする。
通常、硬化剤を樹脂に加えると直ちに硬化が開始するので、骨粉に樹脂と硬化促進剤を加えて混ぜた後に、上記の硬化剤を加える。即ち、攪拌用ミキサーにて、先に骨粉に樹脂と硬化促進剤を加えて混ぜ、最後に当該ミキサー中に硬化剤を加えて更に攪拌を行う。
【００２４】
次に、ペースト状とした骨粉の成型に用いる型について簡単に説明する。
この型の作成について、先ず所望の仏像を象った木型を作成する。この木型を雄型として、シリコンゴムで型を取り雌型を形成する。
この雌型を上記骨粉を賦形する型として用いることが可能である。但し、通常は、このシリコンゴム製の雌型をマスター型として、直接骨粉の賦形には用いず、当該マスター型に石膏を流して固めることにて石膏製の雄型を形成し、形成した石膏製の雄型の表面に周知の離型剤を塗布して、アルミ或いはＦＲＰで雌型を取り、このアルミ或いはＦＲＰの雌型を骨粉の賦形に用いるのが望ましい。
このようにして形成した賦形用の割型に、常温で、上記のペースト状の骨粉を入れて、型を閉じて賦形する。加圧成型のように、割型を閉じる以上の圧力を骨粉に加えない。このように大きな圧力を加えることなく、賦形することで、骨粉を密なものにすることなく、塑像全体に通気性を確保することができる。
上記の通り成型は、常温で行い、加熱しないものであるが、樹脂成分中の硬化剤と硬化促進剤の反応により発熱し、骨粉の温度は約９０℃まで上昇する。
上記の発熱による昇温のピークに至るまでの間に、攪拌用ミキサーからペースト状の骨粉を、上記賦形用の割型に移し、上記の成型を行う。そして、手で触れることが可能な状態に温度が下がるまで、上記割型２内に骨粉（成型品）を入れておく。このように自然冷却した成型品を割型２から取り出し、更に自然乾燥させる。樹脂が完全に硬化するまで１カ月必要としても、通常成型開始から５０分程度で、商品としては扱えるようになる。従って、攪拌後抜型するまで、３０分要したとすれば、その後２０分は、常温状態で放置し、乾燥させる。但し、完全に硬化するまで（１カ月）、自然乾燥させるのが好ましい。
必要に応じ、成型品のバリを取り、成型品に発生した気泡をペースト状の骨粉を加えて埋める。
尚、上述の通り、この実施の形態において、型を用いて塑像を成型するものとしたが、型を用いずに成型するものとしても実施可能である。
【００２５】
図２へ当該賦形用の割型２として適したものを示す。この割型２は、アルミ或いはＦＲＰでできた左右の型構成部２０，２０と、両構成部２０，２０を連結するヒンジ３とを有する。型構成部２０，２０の夫々は、把持部２１，２１を備える。把持部２１，２１には、位置合わせ用の凹凸（突起２２と孔２３）が設けられている。型構成部２０，２０の夫々にペースト状の上記骨粉ｋを入れ、両型構成部２０，２０を合わせて成型を行う。成型に際して事前に、上記の割型２を、純水又は蒸留水にて洗浄し熱風乾燥させておく。このようにして、他の骨粉が混じることを回避する。
【００２６】
上記の実施の形態において、腐敗防止等のためにゼオライトを骨粉に混入するものとした。この他、ゼオライトといった薬剤を骨粉に混入することに代え、一般にＥＭと呼ばれる有用微生物群を用いて、直接骨粉に腐敗防止などの処理を行うものとしても、同様の効果を得ることができる。ＥＭはゼオライトと共に用いることも可能である。また、薬剤を骨粉に混入する場合も、腐敗防止として機能するものの他、防虫剤、殺菌剤や防カビ剤といった有害生物の忌避剤や、乾燥剤、消臭剤、防臭剤を、骨粉に混入して実施することも可能である。
また、必要に応じ、骨粉に、漂白剤や、塗料を混合して、見栄えを良くすることが可能である。
上記の実施の形態において、塑像の例として、如来像などの仏像を示したが、他の仏や神、十字架、或いは故人の像などを当該塑像とするものであっても実施可能である。また、遺骨の例として人骨を示したが、愛玩動物の骨であっても実施可能である。その場合、上記の塑像の例の他、愛玩動物の像を塑像として実施することも可能である。また、塑像は、人や動物の像に限定するものではなく、他の象形であっても実施可能である。例えば、故人が愛煙家であった場合は、喫煙用具の像を形成するものとしても実施可能である。
【００２７】
上記の骨粉の成型に用いる樹脂成分として、適切なものについて説明する。
樹脂中の樹脂には、不飽和ポリエステル樹脂を用いる。不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和ポリエステルを重合性単量体に溶解した流動性ある粘性液体であり、有機過酸化物（硬化剤）と特定の硬化促進剤を加えて、室温で放置すると、誘導時間を経過した後、発熱重合反応を起こしてゲル化し、最終的に不溶不融の硬質ないしは弾性を持った樹脂状に硬化する性質を持ったものである。
【００２８】
上記の不飽和ポリエステル樹脂は、例えば、昭和高分子株式会社（本社／東京都千代田区神田錦町３−２０）にて「リゴラック」という商品名で販売されている。
この「リゴラック」は、密着性・耐候性・耐水性の良さから、従来透水板用ポリエステル樹脂として販売されており、その液状樹脂性状を下記の表１に示し、当該樹脂を一般的な透水板として賦形するのに適した注型板の物性の一例を下記の表２に示す。また、「リゴラック」を用いて形成した透水板の物性の一例として、曲げ強さについて、表３に示す。
【００２９】
【表１】
【００３０】
【表２】
【００３１】
【表３】
【００３２】
上記の不飽和ポリエステル樹脂の硬化剤としては、メチルエチルケトンパーオキサイド（ＭＥＫＰＯ）を用いる。このメチルエチルケトンパーオキサイトとしては、日本油脂株式会社（本社／東京都渋谷区恵比寿４−２０−３ 恵比寿ガーデンプレイスタワー）にて、「パーメックＮ」という商品名で販売されているものが最適である。更に、メチルエチルケトンパーオキサイドに対する硬化促進剤として金属酸コバルトが最適である。この金属酸コバルトとしては、ナフテン酸コバルトとオクテン酸コバルトとがある。特に、ヘキソエートコバルトなどが最適である。
【００３３】
硬化剤を樹脂に加えると直ちに硬化が開始するので、骨粉に樹脂と硬化促進剤を加えて混ぜた後に、上記の硬化剤を加える。
樹脂に不飽和ポリエステル樹脂を用い、硬化剤として当該不飽和ポリエステル樹脂に適した有機過酸化物を用い、硬化促進剤として金属酸コバルトを用いた場合、下記の表４に示す範囲に成分を調整するのが、好ましい。
【００３４】
【表４】
【００３５】
上記において、前述のゼオライトを用いる場合、下記の表５に示す範囲に成分を調整するのが望ましい。
【００３６】
【表５】
【００３７】
樹脂成分の配合比率（重量比率）については、概ね、骨粉：樹脂成分＝９：１とするのが望ましく、とりわけ、骨粉：樹脂成分＝８５：１５とするのが望ましい。
また、上記の樹脂成分は、樹脂と、硬化剤と、硬化促進剤の合計である（例えば、骨粉８５重量部に対し樹脂成分を１５重量部とする場合、樹脂成分の１５重量部の中に、樹脂と、硬化剤と、硬化促進剤とが含まれる）。
【００３８】
【実施例】
通気性を調べる実施例として、実施例１〜４の４つサンプル（サンプル片ｓ１〜ｓ４）と、２つの比較例（サンプル片ｓ５，ｓ６）を用意した。
実施例として用意したサンプル片ｓ１〜ｓ４及び比較例２として用意したサンプル片ｓ６は、樹脂成分の含有比率を異なるものとした場合の通気性の変化を調べるために作成したものである。また、比較例１であるサンプル片ｓ５は、樹脂成分の比率は、実施例となるサンプルｓ３と同程度とし、骨粉成分の粒度を本願発明の範囲外（０．０５ｍｍより小さいもの）とした場合の通気性の比較例である。
【００３９】
上記の各サンプル片の骨粉として、人骨を用いるのが望ましいのであるが、調査のために用いる人骨を入手するのは困難であり、また一方において、人骨も火葬により骨灰となった場合、その成分は、炭と同様であるので、動物の骨粉（豚及び牛）と、備長炭やタマリンなどの炭を骨粉の代用（以下骨粉成分という。）としてサンプル片を作成した。
即ち、サンプル片ｓ１，ｓ３，ｓ４の骨粉成分として豚の骨灰を用い、サンプル片ｓ２の骨粉成分としてタマリンの炭の粉末を用い、サンプル片ｓ５の骨粉成分として牛の骨灰を用い、サンプル片ｓ６の骨粉成分として粉末の備長炭を用いた。
各サンプルの樹脂成分については、樹脂をリゴラックとし、硬化剤をメチルエチルケトンパーオキサイト（ＭＥＫＰＯ）とし、硬化促進剤をナフテン酸コバルト（オクテン酸コバルトを用いても同様である。）とした。
樹脂成分が含有する上記成分の重量比率は、リゴラック：ＭＥＫＰＯ：ナフテン酸コバルト＝９．８５：０．０５：０．１である（この比率は、骨粉成分やゼオライトとの重量比率と無関係である）。
【００４０】
（実施例１）
サンプル片ｓ１は、骨粉成分を豚の骨灰８０％とし、樹脂成分を１０％とするものである。
（実施例２）
サンプル片ｓ２は、骨粉成分をタマリンの炭の粉末７５％とし、樹脂成分を１５％とするものである。
（実施例３）
サンプル片ｓ３は、骨粉成分を豚の骨灰６５〜７０％とし、樹脂成分を２０〜２５％とするものである。
（実施例４）
サンプル片ｓ４は、骨粉成分を豚の骨灰６０％とし、樹脂成分を３０％とするものである。
（比較例１）
サンプル片ｓ５は、骨粉成分を牛の骨灰６０％し、樹脂成分を２０％とするものである。
（比較例２）
サンプル片ｓ６は、骨粉成分を備長炭の粉末４０％し、樹脂成分を５０％とするものである。
【００４１】
サンプル片ｓ１〜ｓ４及びサンプル片ｓ６については、骨粉成分の粒度を０．０５〜０．１ｍｍとした（０．０７〜０．１ｍｍの粒度のものが骨粉中の７〜８割を占めている）。サンプル片５については、骨粉成分の粒度を０．０１ｍｍとした。また、何れのサンプル片も、粒度０．０５〜０．１ｍｍのゼオライトを１０％含有する。
何れのサンプルの成分についても、骨粉成分とゼオライトと樹脂成分の合計を１００％とする重量パーセントである。
【００４２】
各サンプル片ｓ１〜ｓ６を円柱状に成型して、空気を通すことにて、その通気性を調べた。即ち、空気を通す際、どの位の空気圧を掛けると空気がサンプル片ｓを通り抜けるかを圧力ゲージにて測定した。空気を通しその際の空気圧を測定する装置としては、図３（Ａ）に示す自動車のタイヤに空気を注入するのに用いられる装置を用いた。尚、図３において、図面の煩雑を避けるために、ホース１０２が備える弁の開閉手段は省略する。
この空気注入装置１００は、ガソリンスタンドなどに置かれている一般的なものであり、空気を収容する本体１０１と、本体１０１に接続された空気注入用のホース１０２と、ホース１０２の途中に設けられた空気圧ゲージ１０３とを備える。このホース１０２の先端（吐出端）にサンプル片ｓの保持用チューブ１０４を取付けた。この保持用チューブ１０４は、気密性を備えたものであり、その中に、サンプル片ｓを嵌めて、本体１０１の空気をホース１０２に送り、サンプル片ｓを通じて空気ｅを外部に放出するものとした。
サンプル片１ｓ１〜ｓ６は、図３（Ｂ）へ示す通り、高さａを１．５ｃｍとし、直径ｂを２ｃｍとする円柱であり、その軸方向（スラスト方向）について通気性を調べた。
これらの調査の結果を表６に示す。
【００４３】
【表６】
【００４４】
表６に示す通り、実施例１のサンプル片ｓ１は、１０〜３０ｋｐａ（キロパスカル）の空気圧にて、通気が得られた（空気がチューブの外部に放出できた）。また、実施例２のサンプル片ｓ２は、１０〜１００ｋｐａの空気圧にて、通気が得られた。また、実施例３のサンプル片ｓ３は、１００〜２００ｋｐａの空気圧にて、通気性が得られた。実施例４のサンプル片ｓ４は、３００ｋｐａの空気圧にて、通気性が得られた。また比較例１及び比較例２では、６００ｋｐａの空気圧を掛けても、通気は得られなかった。
この結果から、樹脂成分の含有比率が低いほど、通気性が高く、また、骨粉成分の粒度が大きいほど通気性が高いことが分かる。特に、比較例１，２に対する本願発明の実施例１〜４の優位性、とりわけ実施例１，２の優位性が分かる。
【００４５】
【発明の効果】
本願の第１〜７の発明の実施によって、故人の尊厳を傷つけることなく火葬後の残余の遺骨の処理として最適な塑像を提供し得、また、特に、故人と縁の深い者のニーズに答える塑像を提供し得た。
本願の第８の発明の実施によって、上記塑像を作成する具体的手段を提供し得た。
【図面の簡単な説明】
【図１】本願発明に係る塑像の正面図である。
【図２】上記塑像の成型に適した割型の略縦断面図である。
【図３】（Ａ）は本願発明の実施例の通気性を調べるのに用いた装置の斜視図であり、（Ｂ）はその要部略斜視図である。
【符号の説明】
１ 塑像
１０ 透浸性部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a plastic statue such as a Buddha statue having air permeability and a method for producing the statue.
[0002]
[Prior art]
In general, when a corpse is cremated, a small amount of ashes are picked up and put into a urn, and the remaining large amount of bones are collected together with the bones of another person without distinguishing who remains. Buried underground. For this reason, like industrial waste, there is no longer any place to fill it, and there is a concern that it may be difficult to handle it.
In fact, depending on the area or funeral service provider, there are cases where the remaining remains are treated in the same manner as industrial waste such as architectural waste and soil.
For the bereaved, the treatment of the above-mentioned remaining ashes is unbearable and seems to have ignored the dignity of the deceased before life.
[0003]
On the other hand, those who have a close relationship with the deceased, such as the bereaved family, have a great separation from the deceased only by the grave or the tiles, and there is a natural desire to feel the deceased closer in everyday affairs as well as in the memorial service.
In particular, if the consciousness of being in the same air as the deceased is obtained in daily life, it will be a great comfort for those who remain.
[0004]
From the above, the inventor of the present application created a statue, such as a Buddha statue, that can be naturally placed in the vicinity of the remaining relative without any discomfort by using the above-mentioned remains of the deceased, Of the deceased, strictly respecting the dignity of the deceased, and circumventing the problem of treating the remaining remains.
As a method that can be immediately imagined to produce such a large number of plastic images in a short time and to reduce the cost of the production and to spread the method, a method of producing a resin molded product such as a general figurine, that is, a polyethylene resin, etc. A known method of heat-molding a known thermosetting resin is used to form a plastic image, and a method of including ashes in the resin at the time of molding the resin can be used.
As described above, most of the components of a plastic image formed by a general plastic molding technique for forming an ornament or the like are resin because of shaping. In addition, since molding is performed by applying pressure by applying heat, the components of the plastic image become dense, and the ashes are shielded from the outside air.
[0005]
However, it is not much different from a figurine just to say that a part of the resin-molded statue contains ashes, and that the ashes are shielded from the outside air, which fully answers the request to touch the same air as the deceased. He can't be more comforting than putting his hands on a plaque or visiting a grave.
In addition, even though a small amount of ashes can be processed by the creation of such a statue, it cannot sufficiently cope with the processing of the remaining ashes that cannot be inevitably increased due to the natural phenomenon of death. .
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, the first object of the present invention is to realize the processing of ashes without impairing the dignity of the deceased by providing a statue including ashes in its components, and also suppressing the amount of resin necessary for molding. The second object is to realize the above-mentioned ashes processing efficiently by making it possible to create a statue having most of its components as ashes, and furthermore, to be able to come into contact with the same air as the ashes, The third object of the present invention is to provide a plastic image capable of responding to the demands of relatives, and to solve the above-mentioned problems.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The plastic statue such as a buddha statue having air permeability according to the first invention of the present application is characterized by containing powder of ashes such as human bones and a resin component for solidifying the powder of ashes.
[0008]
The plastic statue such as a Buddha statue having air permeability according to the second invention of the present application is a plastic statue such as a Buddha statue provided with the permeable portion 10, which is mainly composed of powder of ashes such as human bones. The part 10 is provided with air permeability by setting the powder of the ashes to 70 to 95.5 parts by weight and setting the resin component to the powder of the ashes to 30 to 4.5 parts by weight. It is characterized by being a part which was given.
[0009]
In the plastic image such as a Buddha statue according to the third invention of the present application, in the plastic image such as the Buddha statue according to the first or second invention of the present application, the ashes powder has a size of 0.05 to 0.3 mm. Characterized by the following.
[0010]
In the plastic image such as a Buddha statue according to the fourth invention of the present application, in the plastic image such as the Buddha statue according to any one of the first to third inventions of the present application, the resin component described above includes a resin and a curing agent for the resin. It is characterized by including.
[0011]
Further, the plastic image such as a Buddha statue according to the fifth invention of the present application is the plastic image such as the Buddha statue according to any of the first to fourth inventions of the present application, wherein zeolite is mixed with powder of ashes such as human bones. It is characterized in that it is.
[0012]
Furthermore, in the plastic image such as a Buddha statue according to the sixth invention of the present application, the plastic component in the plastic image such as the Buddha statue according to any of the first to fifth inventions of the present application, wherein the resin component contains a curing accelerator. It is characterized by the following.
[0013]
In the plastic image such as the Buddha statue according to the seventh invention of the present application, in the plastic image such as the Buddha statue according to the sixth invention of the present application, the resin is an unsaturated polyester resin, and the curing agent is methyl ethyl ketone peroxide. Wherein the curing accelerator is cobalt metalate.
[0014]
In addition, the method for producing a statue such as a Buddha statue according to the eighth invention of the present application includes adding a resin to powder of ashes such as human bones, kneading the resin, adding a curing agent for the resin, and performing pressure molding. It is characterized in that it is molded at room temperature using a model that imitates a statue such as a Buddha image.
[0015]
According to the first to seventh aspects of the present invention having the above-described configuration, a plastic image such as a Buddha statue having ashes a component such as a human skeleton is provided.
In particular, in the second to seventh inventions of the present application, while providing a plastic image such as a Buddha statue mainly including ashes such as human bones, the plastic image is obtained by connecting a resin cured by a hardening agent to powder of ashes. Since it is formed by solidification, unlike the case where a resin is used as a main component, air permeability is provided by forming a permeable portion. Therefore, as a statue of a Buddha or the like, it is possible to place it in your own room, etc., without spoiling the dignity of the deceased and without discomfort even when viewed by others. Is not illegal.) In particular, unlike a mere resin-molded figurine or a mere resin-coated bone, the porcelain is capable of adequately responding to the needs of relatives such as the bereaved family, as it secures air permeability between the bone and the outside air. Could be provided.
[0016]
In particular, in the third invention of the present application, it was possible to provide a plastic image having extremely excellent air permeability by making maximum use of ashes.
In the fourth invention of the present application, as the above-mentioned resin component, an easy-to-handle material that is hardened by mixing at least two liquids of a resin and a hardener is adopted, and a plastic image such as a Buddha image that is easily formed is provided.
[0017]
The statue such as a Buddha statue according to the fifth invention of the present application is made of zeolite, a material that emits far-infrared rays, which is concerned with the occurrence of rot and odors, and the occurrence of pests and molds, which are concerned with ensuring air permeability. Even if the ashes are in contact with the air, they will prevent the decay of the ashes by radiating far-infrared rays even if they come into contact with the air, deodorizing, preventing odors, repelling insects, and suppressing the generation of harmful microorganisms such as mold. Obtained.
[0018]
Further, in the sixth invention of the present application, by adding a curing accelerator, it is possible to provide a plastic image that can be completed more quickly than in the case of using only a curing agent, and to create more plastic images in a short time. Can be.
In particular, in the seventh invention of the present application, it was possible to provide a plastic image that can be shaped at room temperature and without performing so-called pressure molding.
According to the eighth aspect of the present invention, a specific method for providing a plastic image such as the Buddha image described above can be provided.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 shows a front view of a plastic image 1 according to one embodiment of the present invention.
The whole of the plastic image 1 is the permeable portion 10. That is, the Buddha statue 1 is a statue of a deceased person's remains hardened uniformly with a resin component and shaped as a Buddha statue such as a Nyorai statue. It is.
The above resin component is composed of a resin, a curing agent for the resin (resin curing agent), and a curing accelerator.
[0020]
Regarding the method of producing the statue 1, the cremated remaining ashes are ground into powder (hereinafter referred to as bone powder). A preservative is mixed into the bone meal. Then, the resin is mixed with the bone meal. Further, a hardening accelerator is added to the bone meal. Thereafter, a hardening accelerator is added to the bone powder and the mixture is kneaded, so that the resin component is spread over the whole bone powder, and the bone powder is made into a paste. The paste-like bone powder is put into a model resembling a Buddha statue, and shaped at room temperature. After shaping, it can be dried to complete the plastic image. In the above-mentioned shaping, the bone powder is given a shape of Buddha by hardening the room-temperature-curable resin by simply inserting the bone powder in a split mold and sandwiching the bone powder instead of pressing.
Hereinafter, the method for producing a Buddha image according to the present invention will be described in more detail.
[0021]
The remaining human bone after the cremation is crushed by a well-known crushing means such as a crushing mixer to obtain a uniform powder of 0.05 to 0.3 mm. About this powder, it is preferable to set it as 0.05-0.1 mm, and it is especially preferable to set it as 0.07-0.1 mm in order to ensure air permeability and to make the surface finer to process easily as a plastic image. It is preferable from both viewpoints of securing. In addition, if it is within such a range, there is no problem even if the particle size varies. In addition, as described above, if human bone powder has a particle size of 0.07 to 0.1 mm and occupies 70% or more of the whole (human bone) powder, a powder finer than this range may be used. Even if it is included, it can be implemented.
The crushing mixer is washed in advance with pure water or distilled water and dried with hot air each time. Further, not only the above mixer, but also anything that touches the bone meal is washed every time after use. As a result, the remains of another person who performed the previous process are not mixed. As the above-mentioned crushing mixer, one having a capability of crushing at least human bone to about 0.3 mm is used. Of course, in order to obtain human bone powder having the above-mentioned preferred particle size, it is necessary to use a crushing mixer having a higher crushing ability or other known crushing means.
In the case of a human skeleton, depending on the amount of the remaining skeleton, a Buddha statue of about 20 to 25 cm can be formed with at least two human skeletons after the bone is collected.
[0022]
Powdered human bone (hereinafter referred to as bone powder) is mixed with powdered zeolite of 0.05 to 0.3 mm. Preferably, the zeolite has the same particle size as the bone meal. However, it is feasible even if the particle size of the bone meal and the zeolite are different.
The zeolite is a substance that emits far-infrared rays, called zeolite, and exists naturally as a mineral (mainly produced in South America, Korea, and Pakistan). Zeolite contains manganese, magnesium, iron, silicon, calcium, zinc, cerm, fluorine, germanium, aluminum and the like as main components. Since the United States Astronautics and Space Administration (NASA) used the zeolite subjected to high-temperature treatment at 1300-1500 ° C. for space equipment and space suits in the 1960s, zeolite has been used in many industrial products in developed countries including Japan. And used for daily necessities. For example, it is used for melt-tar construction of various buildings, compresses, and production of bedding.
[0023]
Then, the above-mentioned resin component is added, and the bone powder is made into the above-mentioned paste by a well-known stirring means such as a mixer for stirring.
Usually, the curing starts immediately after the curing agent is added to the resin. Therefore, the resin and the curing accelerator are added to the bone powder and mixed, and then the above-mentioned curing agent is added. That is, the resin and the hardening accelerator are added to the bone powder first and mixed with a stirring mixer, and finally the hardening agent is added into the mixer and further stirred.
[0024]
Next, a mold used for molding the paste-like bone powder will be briefly described.
Regarding the creation of this pattern, first, a wooden pattern representing a desired Buddha image is created. Using this wooden mold as a male mold, a mold is formed with silicone rubber to form a female mold.
This female mold can be used as a mold for shaping the bone meal. However, usually, this silicone rubber female mold was used as a master mold, and was not directly used for shaping bone powder, but a gypsum male mold was formed by flowing gypsum into the master mold and solidifying it. It is desirable to apply a well-known mold release agent to the surface of a gypsum male mold, take a female mold with aluminum or FRP, and use this aluminum or FRP female mold for shaping bone meal.
The above-mentioned paste-like bone powder is put into the shaping mold thus formed at room temperature, and the mold is closed and shaped. As in pressure molding, no pressure is applied to bone meal beyond closing the split mold. By shaping without applying a large pressure in this way, it is possible to ensure air permeability throughout the plastic image without densifying the bone powder.
As described above, the molding is performed at room temperature and is not heated. However, the reaction between the curing agent and the curing accelerator in the resin component generates heat, and the temperature of the bone meal rises to about 90 ° C.
Before the peak of the temperature rise due to the heat generation, the paste-like bone powder is transferred from the mixer for stirring to the split mold for shaping, and the above-described molding is performed. Then, the bone powder (molded product) is put in the split mold 2 until the temperature drops to a state where it can be touched by hand. The molded product naturally cooled in this way is taken out of the split mold 2 and further dried naturally. Even if it takes one month for the resin to completely cure, it can usually be handled as a product in about 50 minutes from the start of molding. Therefore, if it takes 30 minutes to remove the mold after the stirring, the mold is left at room temperature for 20 minutes and dried. However, it is preferable to dry naturally until it is completely cured (one month).
If necessary, the molded product is deburred, and the bubbles generated in the molded product are filled with paste-like bone powder.
As described above, in this embodiment, a plastic image is molded using a mold. However, the present invention can be practiced as molding without using a mold.
[0025]
FIG. 2 shows one suitable as the split mold 2 for the shaping. The split mold 2 includes left and right mold components 20 and 20 made of aluminum or FRP, and a hinge 3 connecting the components 20 and 20. Each of the mold components 20 includes a grip 21. The grippers 21 and 21 are provided with unevenness (projections 22 and holes 23) for alignment. The paste-form bone powder k is put into each of the mold components 20, 20, and the two mold components 20, 20 are molded together. Prior to molding, the split mold 2 is washed with pure water or distilled water and dried with hot air. In this way, mixing with other bone meal is avoided.
[0026]
In the above embodiment, zeolite is mixed into bone meal for the purpose of preventing decay and the like. In addition, the same effect can be obtained by directly treating the bone meal with anti-rotation treatment by using a useful microorganism group generally called EM instead of mixing a drug such as zeolite into the bone meal. EM can also be used with zeolites. In addition, when a drug is mixed into bone meal, besides one that functions as an antiseptic, pest repellents such as insect repellents, fungicides and fungicides, and desiccants, deodorants, and deodorants are mixed into bone meal. It is also possible to implement it.
In addition, it is possible to improve the appearance by mixing a bleaching agent or a paint with the bone powder, if necessary.
In the above-described embodiment, a Buddha image such as a Buddha image is shown as an example of a statue. However, the present invention can also be applied to a statue of another Buddha, a god, a cross, a deceased person, or the like. Although human bones have been described as examples of ashes, bones of pet animals can also be used. In that case, in addition to the above-described example of the statue, it is also possible to implement the image of the pet animal as the statue. Further, the statue is not limited to the image of a person or an animal, and can be embodied in another elephant. For example, if the deceased is a smoker, the present invention can be implemented as an image of a smoking article.
[0027]
A suitable resin component for use in molding the bone meal will be described.
As the resin in the resin, an unsaturated polyester resin is used. Unsaturated polyester resin is a fluid viscous liquid obtained by dissolving unsaturated polyester in a polymerizable monomer. When an organic peroxide (curing agent) and a specific curing accelerator are added and left at room temperature, it is induced. After a lapse of time, an exothermic polymerization reaction takes place to cause gelation, and finally it has the property of being hardened into an insoluble and infusible hard or elastic resin.
[0028]
The above unsaturated polyester resin is sold, for example, under the trade name "Rigo Lac" by Showa Polymer Co., Ltd. (head office / 3-20 Kandanishikicho, Chiyoda-ku, Tokyo).
This "Rigo Lac" is conventionally sold as a polyester resin for a water permeable plate because of its good adhesion, weather resistance and water resistance. The properties of the liquid resin are shown in Table 1 below, and the resin is used as a general water permeable plate. Table 2 below shows an example of the physical properties of the casting plate suitable for shaping as a mold. Table 3 shows the bending strength as an example of the physical properties of the water-permeable plate formed by using “Rigo Lac”.
[0029]
[Table 1]
[0030]
[Table 2]
[0031]
[Table 3]
[0032]
Methyl ethyl ketone peroxide (MEKPO) is used as a curing agent for the unsaturated polyester resin. As the methyl ethyl ketone peroxide, the one sold by Nippon Yushi Co., Ltd. (Headquarters / Ebisu Garden Place Tower, 4-20-3 Ebisu, Shibuya-ku, Tokyo) under the trade name of "Permec N" is optimal. Further, cobalt metalate is most suitable as a curing accelerator for methyl ethyl ketone peroxide. The cobalt metalate includes cobalt naphthenate and cobalt octenoate. In particular, hexoate cobalt is the most suitable.
[0033]
Since the curing starts immediately after the curing agent is added to the resin, the resin and the curing accelerator are added to the bone powder and mixed, and then the above-mentioned curing agent is added.
When an unsaturated polyester resin is used as the resin, an organic peroxide suitable for the unsaturated polyester resin is used as a curing agent, and cobalt metalate is used as a curing accelerator, the components are adjusted to the ranges shown in Table 4 below. Is preferred.
[0034]
[Table 4]
[0035]
In the above, when using the above-mentioned zeolite, it is desirable to adjust the components to the ranges shown in Table 5 below.
[0036]
[Table 5]
[0037]
As for the blending ratio (weight ratio) of the resin component, it is generally desirable that the bone powder: resin component = 9: 1, and it is particularly desirable that the bone powder: resin component = 85: 15.
Further, the above resin component is the total of the resin, the curing agent, and the curing accelerator (for example, when the resin component is 15 parts by weight with respect to 85 parts by weight of bone powder, 15 parts by weight of the resin component , A resin, a curing agent, and a curing accelerator).
[0038]
【Example】
As examples for examining air permeability, four samples (sample pieces s1 to s4) of Examples 1 to 4 and two comparative examples (sample pieces s5 and s6) were prepared.
The sample pieces s1 to s4 prepared as the examples and the sample piece s6 prepared as the comparative example 2 were prepared for examining a change in air permeability when the content ratio of the resin component was different. In the sample piece s5 of Comparative Example 1, the ratio of the resin component was about the same as that of the sample s3 of the example, and the particle size of the bone meal component was out of the range of the present invention (smaller than 0.05 mm). 5 is a comparative example of air permeability.
[0039]
It is desirable to use human bones as bone meal of each of the above sample pieces, but it is difficult to obtain human bones for use in the investigation. Is similar to charcoal, so a sample piece was prepared using animal bone powder (pig and cow) and charcoal such as Bincho charcoal or tamarin as a substitute for bone meal (hereinafter referred to as bone meal component).
That is, pork bone ash was used as the bone meal component of the sample pieces s1, s3, and s4, tamarin charcoal powder was used as the bone meal component of the sample piece s2, and bovine bone ash was used as the bone meal component of the sample piece s5. Bincho charcoal was used as a bone meal component of.
Regarding the resin component of each sample, the resin was rigorac, the curing agent was methyl ethyl ketone peroxide (MEKPO), and the curing accelerator was cobalt naphthenate (the same applies to the use of cobalt octenoate).
The weight ratio of the above components contained in the resin component is rigorac: MEKPO: cobalt naphthenate = 9.85: 0.05: 0.1 (this ratio is irrelevant to the weight ratio between the bone meal component and the zeolite). ).
[0040]
(Example 1)
The sample piece s1 has a bone meal component of 80% pig bone ash and a resin component of 10%.
(Example 2)
The sample piece s2 has a bone meal component of 75% tamarin charcoal powder and a resin component of 15%.
(Example 3)
The sample piece s3 has a bone meal component of 65-70% of pig bone ash and a resin component of 20-25%.
(Example 4)
The sample piece s4 has a bone meal component of 60% pig bone ash and a resin component of 30%.
(Comparative Example 1)
The sample piece s5 has a bone meal content of 60% bovine bone ash and a resin component of 20%.
(Comparative Example 2)
In the sample piece s6, the bone meal component is 40% bincho charcoal powder, and the resin component is 50%.
[0041]
As for the sample pieces s1 to s4 and the sample piece s6, the particle size of the bone meal component was set to 0.05 to 0.1 mm (a particle size of 0.07 to 0.1 mm accounts for 70 to 80% of the bone meal. ). For sample piece 5, the particle size of the bone meal component was 0.01 mm. Each sample piece contains 10% of zeolite having a particle size of 0.05 to 0.1 mm.
The components in each sample are weight percentages with the total of the bone meal component, the zeolite and the resin component being 100%.
[0042]
Each of the sample pieces s1 to s6 was molded into a cylindrical shape, and the air permeability was checked by allowing air to pass therethrough. That is, the amount of air pressure applied when passing air through the sample piece s was measured using a pressure gauge. As an apparatus for passing air and measuring the air pressure at that time, an apparatus used for injecting air into a tire of an automobile shown in FIG. 3A was used. In FIG. 3, a valve opening / closing means provided in the hose 102 is omitted to avoid complication of the drawing.
The air injecting device 100 is a general device placed at a gas station or the like. The air injecting device 100 includes a main body 101 for storing air, an air injecting hose 102 connected to the main body 101, and a midway of the hose 102. And an air pressure gauge 103 provided. A tube 104 for holding the sample piece s was attached to the tip (discharge end) of the hose 102. The holding tube 104 is provided with airtightness. A sample piece s is fitted into the holding tube 104, the air of the main body 101 is sent to the hose 102, and the air e is released to the outside through the sample piece s. did.
As shown in FIG. 3B, the sample pieces 1s1 to s6 were cylinders having a height a of 1.5 cm and a diameter b of 2 cm, and the air permeability in the axial direction (thrust direction) was examined.
Table 6 shows the results of these investigations.
[0043]
[Table 6]
[0044]
As shown in Table 6, the sample piece s1 of Example 1 was ventilated at an air pressure of 10 to 30 kpa (kilopascal) (air could be released to the outside of the tube). The sample piece s2 of Example 2 was ventilated at an air pressure of 10 to 100 kpa. In addition, the sample piece s3 of Example 3 had air permeability at an air pressure of 100 to 200 kpa. The sample piece s4 of Example 4 had air permeability at an air pressure of 300 kpa. In Comparative Examples 1 and 2, ventilation was not obtained even when an air pressure of 600 kpa was applied.
From this result, it is understood that the lower the content ratio of the resin component, the higher the air permeability, and the larger the particle size of the bone meal component, the higher the air permeability. In particular, the superiority of Examples 1 to 4 of the present invention over Comparative Examples 1 and 2, particularly the superiority of Examples 1 and 2 can be seen.
[0045]
【The invention's effect】
By implementing the first to seventh inventions of the present application, it is possible to provide an optimal statue as a treatment of the remains of the creature without harming the dignity of the deceased, and particularly to meet the needs of those who are closely related to the deceased. A statue could be provided.
The implementation of the eighth invention of the present application has provided specific means for creating the above-mentioned statue.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view of a plastic image according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic vertical sectional view of a split mold suitable for molding the plastic image.
FIG. 3A is a perspective view of an apparatus used for checking air permeability according to an embodiment of the present invention, and FIG. 3B is a schematic perspective view of a main part thereof.
[Explanation of symbols]
1 plastic image 10 permeable part
